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2009/01/30
2009/01/29
- 「生命進化から見た皮膚」シリーズ。今度は「皮膚の知覚の諸問題」です。
- 「手書きレセプト」開業医の約6割が「閉院を検討」-オンライン請求義務化
現場を全く知らないお役人様が作る制度が医療現場を殺すのだ。
そうか,「アナログ放送は2011年7月に停止し~ます。テレビを買えない貧乏人はテレビ見られないよ!」というのと同じか。
- ついに定額給付金が決まっちゃいました。全国民に12,000円を配るのに825億円かかるそうだ。何ともおめでたい素敵な制度である。
それにしてもこの制度,品格に欠けるんだよな。「平民どもなんて,小銭を掴ませれば言うことを聞くんだろ」という麻生太郎氏の発想に品性も品格も感じられないのだ。
「品格」といえば朝青龍,というわけで,テレビをつけるとまたぞろ「朝青龍に横綱の品格がない」といろいろな人が口角泡を飛ばして非難している。オイオイ,「横綱の品格」のまえに論じるべきは「政治の品格」,「総理の品格」じゃないか。
単なる予想だが,この定額給付金のかなりの部分は,競馬や競輪,パチンコ,ロトなどのギャンブルに使われるんじゃないだろうか。12,000円なんてすぐになくなってしまう,それなら一発当ててやろう,というのは自然な発想だと思う。
それはさておき,今回の定額給付金の問題を熱力学的な観点から考えてみる。全国民一人一人が12,000円を所有しているのはエントロピーが最大の状態といえる。一方,給付金総額1兆9570億円を配らずに中央管理している状態はエントロピーが小さい状態である。エントロピーが小さいほど大きな事業に使え,その事業がうまく当たれば波及効果は最大となる。一方,エントロピーが最大の状態では使い道が極めて限定され,全体への波及効果も最小となる。
2009/01/28
2009/01/27
2009/01/26
- 「生命進化から見た皮膚」シリーズ。今度は「3胚葉生物の誕生と中枢神経系」,「なぜ中枢神経は外胚葉由来なのか」の2本立てです。
- 一昨日(24日)は大阪で行われた「湿潤療法(うるおい療法)に関するセミナー」で講演でした。70人を越える方が参加され(小中学校の養護教諭が結構多かったようです),講演後も多数の質問をいただきました。ご参加いただき,ありがとうございました。
- 三菱自動車、社員60人にアルバイト許可
数日前のニュースだが,一瞬,自分の耳を疑ったニュースだ。社員にアルバイトを認めるって,モノ作りで生きていく会社にとっては自殺行為である。これではまともに本業の仕事をする社員がいなくなるし,有能な人材は流出するだろう。そして何より,「三菱とは社員にアルバイトを認める会社だ」ということを,皆が知ってしまった。
- IWC議長、日本の沿岸捕鯨容認も=南極海での調査縮小条件-米紙
日本国内の報道しか見ていないと,どうしても「日本国有の捕鯨という伝統を無視して,頭のいい鯨を食うなという非科学的な理由で反対する反捕鯨国」と見てしまうが,実はこれは大間違い。
現在,捕鯨を行っているのは日本以外にノルウェー,デンマーク,ロシア,アイスランド,そしてアメリカ合衆国があるが,日本以外の国が行っている捕鯨は「自国の領海内」であり,いずれも「先住民の生存のため」に行われている。それに対し,日本が行っているのは「南氷洋での調査捕鯨」であり,「日本近海での伝統文化としての捕鯨」はほとんど絶滅寸前だ(船は5隻のみ,乗組員は31人しかいない)。しかも,日本国内での鯨肉の供給量も価格も,ここ数年,下がりっぱなしなのだ。要するに,消費者にとって鯨肉はあってもなくてもいい食品として認識されていることを意味する。
ということは,「南氷洋での調査捕鯨」は既に商売として成立していないわけだ。そしてこの調査捕鯨に対し,税金が投入されているのはもちろん言うまでもない。世界中を敵に回して調査捕鯨を強行しても,誰の利益にもならないのだ。利益を得るのはお役所だけである。
日本固有に地域文化としての捕鯨を守ろうとするなら,IWC議長の提案を受け入れるべきだと思う。
2009/01/23
- 「生命進化から見た皮膚」シリーズ。今度は「12胚葉生物の知覚と神経系」です。
- 「7ポート USBハブ」を買っちゃいました。増えに増えたUSB接続機器がこれ一つで抜き差しなしに使えるようになりました。
- ホラー風味のサスペンス映画,《デッドマン・コーリング》を紹介。これまた,可もなく不可もない普通の映画。亡霊は登場しますが,怖くはありません。
- 消費増税の法制化前に行政改革の数値目標を明示せよ
消費税増税にこだわる麻生内閣の方針に対するまっとう至極な反論だ。そうなんだよ,問題の本質はここにあるんだよ。
- 本日(23日)の午前6時前のNHKニュースを見ていたら,漆技術を使って売り上げを伸ばしている会社が取り上げられていたが,その会社の社長さんの言葉がよかった。
「不況の時に,不況から抜け出す方法は思い浮かばないと思う。好況の時から,不況の時にも生き延びられる工夫を考えていなければ駄目なんでしょう。」
2009/01/22
2009/01/21
- 「生命進化から見た皮膚」シリーズ。今度は「最初の多細胞生物が直面した問題」です。説明したい,説明しなければいけないことがあまりにも多く,なかなか「人間の皮膚の問題」まで到着しません。もう少し(?),お付き合い下さい。
- マッドサイエンティストが作り出したバッタの大群がアメリカ全土を襲うという,可もなく不可もないパニック映画《D.D.T》について。暇つぶしにはいいです。
- アンケートに多数の回答をいただき,ありがとうございます。
- 「こんなの買っちゃいました」。1TBの外付けハードディスクです。ついに私もテラバイトの時代に突入しちゃいました。しかもお値段,1万円ちょっと!
- いつもながらうまい! 「火曜だよ,哀の劇場」。松村師匠,冴え渡っています。ピン芸人の似顔絵,似ているなんてもんじゃございません。
2009/01/20
- インフルエンザ集団感染、東京都が病院に立ち入り検査
このニュースに対する知り合いたちの意見。
- 100歳超えてインフルエンザで死ぬのは寿命だよ。大往生でしょう。
- 予防注射もしていたし,これ以上何を予防しろって言うの?
- そんなに問題にするなら,「高齢者はインフルエンザで亡くなってはいけない,高齢者は病気で死んではいけない」という法律を作るしかないよ。
- 患者を一人一人,外部との連絡が一切できない個室に閉じ込めれば,インフルエンザの発生は完全に止められる。
もちろん,「医療施設でインフルエンザ集団発生するなんてもってのほか」,「こんな病院けしからん」なんて意見もあると思います。
⇒というわけで,アンケートです。あなたはどう思いますか?
- 「生命進化から見た皮膚」シリーズ。今度は「なぜ細菌は多細胞化しなかったのか」です。
- 恐怖の解体シーンを回想…江東バラバラ殺人公判
こんな事件の裁判の裁判員になったら,普通の人なら一生悪夢にうなされるだろうな。ま,滅多に起こらない凶悪事件だろうけど・・・。
2009/01/19
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,医療法人社団石鎚会 田辺中央病院 外科 高田 敦先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「生命進化から見た皮膚」シリーズ。今度は「真核生物という生き方」です。
- 昨日(18日)は筑波メディカルセンター病院で開かれた茨城県小児救急講習会で講演でした。時間は1時間ちょうどとちょっと物足りない感じでしたが,会場は満員で質問もいくつもいただきました。多数ご参加いただき,ありがとうございました。
- 講演で使用するスライドをマイナーバージョンアップし,1月16日作成のものが最新バージョンとなります。久しぶりに「異物が付着した顔面挫創の治療例」を入れ替えました。
以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますし,新たにダウンロードをご希望の方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
- 感染症がらみで二つのニュースがあった。
両者の共通点は「集団生活」をしている場での発生という点だ。日本で「集団」とは多くの場合,「集団構成員同士が似ている」ことを意味するが,それはすなわち,病原体に対する反応も似ているということになるはずだ。だから,一旦ウイルスが入り込み,環境が最適ならここぞとばかりに増殖しては蔓延する(もちろん,環境が合わなければ蔓延できない)。
第一次大戦で兵舎を中心にスペイン風邪が大流行したのも,鳥インフルエンザが養鶏場で発生するのも理由は同じだろう。ある目的のために集めた集団は集団構成員同士が似てくるのは避けられない。養鶏場なら同じ日齢のヒヨコを同じ鶏舎に入れた方が給餌に都合がいいし,兵舎に集められる兵士は若者が中心だ(兵士にするのだから当然だ)。高齢者施設も幼稚園も同じだ。集団生活というのはある目的のために人為的に作った生活様式であり均一な生物集団なのだ。
ウイルスがいくら増えようとしても,肝心の宿主(=人間)がいなければウイルスは自己DNAを合成できないし,いくら空気感染力が強くても宿主と宿主が接触してくれなければ(=密集して生活してくれなければ),次の宿主に伝染することもできない。だから,ウイルス増殖の場を提供しているのは人間の生活様式そのものということになる。
- そういえば,鳥谷部先生のサイトの掲示板に褥瘡治療での栄養管理,NST介入への疑問がちょっと話題になっていました。私は以前から「褥瘡治療に栄養を,亜鉛を」には疑問を持っています。高齢寝たきりの患者に栄養を入れれば入れるほど,さまざまなトラブルが起こることを見てきたからです。
そろそろ日本褥瘡学会は「褥瘡治療には栄養管理が必要」なのかどうなのか,それを提唱した当事者として,その有効性を科学的に検証するのは義務でしょう。それをしなければ「学会」ではありません。
ちなみに,「科学的検証」といっても方法は簡単ですよね。褥瘡を単一の治療法(例えばOpWT)で治療しているがまだNSTが介入していない施設で高齢寝たきり褥瘡患者を2群に分け,片方にだけNSTを介入させ,患者の状態の変化を観察するだけです。2週間もすれば結果が出ます。
「それって人体実験じゃないの?」という疑問,鋭いですね。もちろんその通りです。つまり,「褥瘡患者にせっせと栄養を与える」ということ自体が,そもそも人体実験なんですよ。
- なぜかまたもやピアノの楽譜を海外のマニアからいただきました。もう既に楽譜コレクションからは足を洗っているんですけどねぇ・・・。
曲はAlexandrovの「10のロマンティックなエピソード Op.88」です。以前,HyperionからHamish Milneの演奏でピアノ曲集CDが出ていて,その中に第6番と第10番が収録されていたと思います。ちなみにHyperionnのこのCDのサイトでこの2曲は聴けますが,第10番がいいですね,弾き応えがありそうで。
ちなみに,輸入楽譜販売の殿堂,アカデミアの楽譜カタログにもAlexandrovの作品は1曲もありませんので,楽譜入手は難しいのでしょうか? 楽譜を見たいという方はご連絡を。
- 指の怪我で治療中のおじいちゃんから,「家で作った乾し芋,食べてね」と,どっさりいただきました。なんと,丸ごとのサツマイモを茹で,その後10日かけてゆっくりと干したものだそうです。やわらかくて甘くて,滋味という言葉がぴったりでした。
普段,お湯を沸かすくらいしか「家事」をしない私ですが(何しろ,単身赴任なんで,アパートにはヤカンしか調理器具がない),さすがにこの乾し芋を食べるために餅焼き用の網を買ってきて,毎日炙って食べています。マジ,美味いっす。
- そういえば,当サイトのアクセス数は現時点で4,665,677くらいです。ということは今日の午前中に4,666,666になるはずです。[666]といえば「悪魔の数字」じゃないですか。ま,私はキリスト教徒じゃないんで何も起きないと思いますが・・・。
2009/01/16
- 3月28日の京都での講演の詳細が決まりました。
- 以前から考えていた,「生命進化から見た皮膚」という壮大かつ大風呂敷的な私論をまとめようと思う。まず最初は「はじめに」と,「細菌という生き方」。今後,真核生物の生き方の論理,多細胞生物の進化と外胚葉の機能,1胚葉生物と細菌の関係,中枢神経系の形成と外胚葉・・・というように進んでいく予定。そして最後は,様々な皮膚疾患の問題点にまで話が及ぶ予定です。
- 降雨バクテリアが雲に乗って世界を巡る
要するに,雨の核となる物質の中にバクテリアがあることは以前から知られていましたが,もしかしたらこのバクテリアは雨を降らせることで自分の繁殖範囲を広げてきたのではないか,雨を利用して増えるという戦略を持っているのではないか,という考えです。
本当かよ,と思う反面,これが本当だったらすごいな,という気宇壮大な説です。
- 自民で「消費税」再燃 増税時期明記に相次ぐ異論
景気も消費も高張な時期に消費税を上げましょう,というのならともかく,景気も雇用も最悪,危機的な今,税率アップにこだわる麻生さん,政治感覚も経済感覚もかなりずれている。もしかして経済そのものがわかっていないんじゃないだろうか。「経済の麻生」というキャッチフレーズ,単なるギャグだったようだ。
- 今週火曜日の午後から体調が悪い。そのため,夕食を食べて帰ってくるとパソコンに電源を入れることなく横になる,というのが続いている。朝は比較的大丈夫で仕事を休むほどじゃないんだけど,夕方になると腹痛と軽い嘔吐感が出現し,それでも食べないで帰るわけにいかないから(何しろ単身赴任だし)無理してでも食べるんだけど,そうするとさらに具合が悪くなり,アパートにたどり着くとベッドに倒れこむ,というパターンを繰り返している。
昔は一晩寝ればスッキリしたもんだけど,さすがに年を取ったな,という感じです。
- 海外のピアノ愛好家の方から「これはきれいな曲だよ,是非聴いてみて」とMP3ファイルをいただきました。フェインベルグの「Son (Dream)」という曲です。とても美しいピアノ曲です。
同時にこの方から,フェインベルグ自身の自筆楽譜もいただきましたので,弾いてみたい,楽譜を見てみたいという方はメールで連絡下さい。
2009/01/15
- タイトルだけ見ると「お馬鹿ゾンビ映画」ですが,実は極めてシリアスで(ちょっと)感動的な映画,《ネズミゾンビ》を紹介。何でこんなにしょうもない邦題をつけちゃったんでしょうか。この邦題で損をしている佳作です。私はこの映画,大好きです。
- さて,今年5月21日に始まる裁判員制度である。幸い(?),私の周囲ではこれに当たっちゃった(?)人はいないようだが,いつ当てられる(?)てもおかしくないわけである(どうもこの制度に関しては,本当や嫌なのに無理やりやらせられてしまった,という感覚になってしまう)。何でこんな制度が始まったかというと,Wikipediaによると
国民の司法参加により市民が持つ日常感覚や常識といったものを裁判に反映するとともに、司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上を図ることが目的とされている。
ということらしい。まぁ,常識的に考えると,「裁判官の皆さんが市民感覚からずれているから市民を裁判に参加させる」よりは,「裁判官に市民感覚を持ってもらう」方がはるかに簡単だったような気がするが,この制度を作った人たちは気がつかなかったようだ。今から考えると,「市民感覚」からずれた人たちが作った制度だったようだ。
というわけで,突如,「政治員制度」を提案しちゃうのだ。制度の趣旨は国民の政治参加により市民が持つ日常感覚や常識といったものを政治に反映するとともに、政治に対する国民の理解の増進とその信頼の向上を図ることを目的とする。
である。定額給付金に意固地になっている首相や,高級官僚の渡り鳥保護ばかりしている官僚に操られている政治屋どもに,市民から任意に選ばれた「政治員」が国会や閣議に参加し,首相や閣僚や野党党首に対し,「国民の7割が役に立たないと思っている制度になぜこだわっているのだ。あんたはおかしい! さっさと辞めていただきたい」と言っていいいよ,そしてその意見は政治に反映させるよ,という制度だ。もちろん,裁判員制度に倣い,こちらの方も「重要な政治問題,重要な法案」だけに「政治員」が参加するようにしたっていい。
裁判官に市民感覚を導入するなら,政治にも市民感覚を導入だ。どうだ,文句あるか。
なんだか,こっちの方が急務という気がしてきたぞ。裁判員制度に疑問と不安を抱く声は,実施まであと4ヶ月となった今でも絶えないが,こちらの「政治員制度」の方は反対する市民ははるかに少ないと思うがどうだろうか。むしろ,それなら俺もやりたい,仕事を休んでも政治員になりたい,私を是非「政治員」に選んでくれ,という人の方が多いような気がする。
というか,このくらいやらなければいけないくらい,この国の政治システム,政策決定システムはおかしくなっていると思う。
2009/01/14
- カンブリア紀の怪物といえば,スティーヴン・グールドが『ワンダフル・ライフ』(1989)で魅力的に描いた5億年前の海に生きていた奇妙な生物群だが,その後,中国の澄江(チェンジャン)でさらに大量の同時代の化石が発見されたことから,次第に全体像がわかりつつある。そのような新しい知見をわかりやすくまとめたのが『カンブリア爆発の謎 -チェンジャンモンスターが残した進化の足跡-』だ。
この分野に興味のある人には面白い本だと思うが,科学書としてはちょっと問題も・・・。
- これは以前にも書いたことがある内容である。毎年この時期になるとまた同じことを書きたくなる。
今週末の土日(17日,18日)はセンター試験である。天気予報によると,週末の天気は大きく崩れることはないようだが,この時期の受験には受験生本人も親にも心配の種は尽きない。「大雪が降らないか?」,「新幹線が雪で止まらないか?」,「風邪を引かないか?」,「体調管理が崩れやすい」・・・などだ。
これらのすべての原因は,受験期の1月中旬から3月初旬とは,一年中で最も寒く,一年中で最も雪が多く,一年中で最もインフルエンザや風邪が流行する時期に当たるからだ。つまり,試験を実施するのに最悪な時期である。なぜこんな最悪の時期に試験を実施するかといえば,4月が新学期だからだ。4月に新入生を迎えるためには2月か3月初めには試験を終わらせないと間に合わないからだ。
「新学期といえば桜だろう,桜といえば4月に決まっている」という情緒重視の皆様から反論があることは十分承知しているが,なぜよりにもよって最もトラブルが起こる確率の高い時期に人生を左右する試験を行い続けるのか,私には理解できないのだ。
- 実は昨日から体調というかお腹の調子が悪いし,軽い吐き気もある。いつも夕食は晩酌しながらの外食なのだが,さすがに昨夕はビール一杯しか呑めなかった(私にしてはかなりの異常事態だ)。こいつはノロちゃんの仕業かな,という気配が濃厚である。
さすがに昨晩は帰ってそのまま,ベッドの上で横になるしかなかった。そして現在,14日の朝6時過ぎである。ううむ,なんとなく大丈夫そうである。少なくとも仕事には行けそうだ。野生動物か,お前は。
ちなみに,過去5年間,病気で仕事を休んだことはありません。「馬鹿は風邪を引かない」という見本なのか,「馬鹿は風邪を引いていることにすら気がつかない」ということなのか,多分どちらかですが,私の場合は後者ではないようです。少なくとも,体調が悪いことには気がついていますから・・・。
2009/01/13
- 「数年前に大やけどを負い,傷跡を手術で治療中です。これは湿潤治療で治りますか?」という質問への回答を追加しました。
- しつこいようだが,定額給付金についてもうちょっと。要するにこの政策は「空腹で苦しんでいる人がいるから,国民全体におにぎりを1個配ってあげましょう」というのと本質的に同じである。お上から恵んであげるね,というやつだ。いわゆる慈善活動みたいに見えるが,政治の本来の仕事は違うところにあると思う。
政治とは一次的に1万円を配ることではない。困っている人が毎月1万円多く収入を得られるような仕事を創出することだ。そのために2兆円使うことだ。
「教育とは魚を釣ってあげることではない。魚の釣り方を教えることだ」という言葉がある。答えを教えるのでなく,答えの出し方を教えるのが真の教育だという意味だろう。
この言葉をもじると「政治とは魚を釣ってあげることではない。魚の釣れる漁場を作って整備することだ」ということになる。
- 自民党には全然期待していないが,民主党の小沢さんも方向性を間違っているような気がする。「この混乱に乗じて政権を奪取しよう」と目論んでいる,それしか頭にないようにしか見えないからだ。今,政治家と民主党に要求されているのはそれではないと思うし,そんな場合ではないと思う。要するに,麻生首相も小沢代表も「世の中がまるでわかっていない」という点では大同小異のような気がする。
- 超小型PC「VAIO type P」、SonyStyleで販売開始!!
実機を見ましたが,やはり文字が小さいです。年寄りには辛いです。それと,Vistaでは処理が重かったです。これだったら,XPにして欲しいです。XPだったら購入を考えるんだけど・・・。
- 海外のピアノ愛好家の方から「これはきれいな曲だよ,是非聴いてみて」とMP3ファイルをいただきました。フェインベルグの「Son (Dream)」という曲です。とても美しいピアノ曲です。
同時にこの方から,フェインベルグ自身の自筆楽譜もいただきましたので,弾いてみたい,楽譜を見てみたいという方はメールで連絡下さい。
- いつも夕食を食べている居酒屋さんが休みだったため,近くにあるトンカツ屋さんでご飯を食べた。黒豚を使ったトンカツで有名なお店らしい。食べてみると確かに美味しいし,「このトンカツは塩だけで食べてくださいね。ソースは絶対にかけないで下さい」という店主のこだわりも納得できるものだった
しかし,このお店の前を毎日通るのだが,それほど客が入っているようには見えないのだ。美味なトンカツを食べながらその理由を考えてみた。
- トンカツを売り物にしているため,メニューは数種類のトンカツ定食だけ。そのため,トンカツ定食を食べに来る客しか入らない。
- 行列のできるラーメン店は沢山あるが,行列のできるトンカツ店がないのはなぜか?
- 「あそこの店はトンカツが美味しいから,今度宴会をあそこでやろうよ」とはならない。トンカツ定食しか食べ物がないからだ。宴会会場でみんながトンカツ定食を食べるのはありえない。
- 飲食店では,酒で儲けるか(酒は利益率が高い),客の回転率を上げて儲けるか,それしか方法はないと思う。しかし,トンカツ定食だけでは酒を飲む客は入らないし,空腹を満たしたいだけの客にとってはトンカツ定食は値段が高すぎる(通常,トンカツ定食1食分でラーメン2~3杯食べられる)。要するに,ビジネスモデルとして問題がある。
- トンカツは50歳を越すと重すぎる食べ物だ。これはどうみても20~30代向けの食べ物である。だから,明治から昭和40年ころまでの「若者が多い」日本には必要とされたが,現在の高齢化社会にはどうなんだろうか。
- トンカツ専門店はどういう客をターゲットにしているのだろうか。高級な肉をちょっと食べたい金持ち老人向きでもなければ,安くていいからたっぷり肉を食べたいという若者向きでもない。前者なら本格的レストランに行くし,後者なら食べ放題の焼肉店に行くだろう。
- トンカツ定食は栄養学的にはどうなんだろうか。たんぱく質と脂質とでん粉だけが飛びぬけて多く,その他の栄養分はほとんど提供されない(キャベツの千切りはあるが,これで野菜が足りているはずがない)からだ。これなら,中華料理店の「野菜炒め定食」の方が(脂肪は多いけど)栄養のバランスが取れているし,食費も半分で済む。
- そういえば,蕎麦屋,うどん屋,寿司屋で出す料理はどれもこれも「栄養学的に偏ったものばかり」である。どれも,野菜が絶対に不足していて,要するに「食事」としては不完全である。だから,私のように外食人間には,寿司しか出ない寿司屋や,天ぷら蕎麦やもり蕎麦しかない蕎麦屋は「食事をする店」にはならない。
- 先日,NHKの番組でも取り上げられていたけど,パントマイムコンビの「が~まるちょば」が無茶苦茶面白いよ。コンビ名はグルジア語で「こんにちわ」という意味なんだとか。
何がすごいって,世界中の各都市で絶賛され,日本のテレビより世界各地のテレビでまず取り上げられているという点です。言葉を一切発せずに,パントマイムだけで笑いを取るのは素晴らしいです。興味がある方は,YouTubeで彼らのパフォーマンスをご覧下さい。
2009/01/09
- 「治療例」に「アキレス腱術後の難治性潰瘍」を追加。アキレス腱部の難治性潰瘍はこれで4例目か5例目ですが,いずれもきれいに簡単に治っています。
というわけで,アキレス腱露出創は保存的治療の適応です。皮弁手術は不要です。
- 年末から通院治療中の熱傷患者さんがいらっしゃいますが,実は農学や土壌学の研究者であり,土壌細菌の研究もなさっていることがわかり,診察中にとても楽しく会話させていただいております。何しろ診察中に,「真核生物と細菌との共生関係の本質とは何か?」なんてことが話題になるため,本当に面白いです。
また,私がこれまでホームページで紹介した土壌学,細菌学の本は,それぞれの分野でも最先端のものであり,私の解釈はそれほど的外れでないことも教えていただき,ちょっと感激しました。
- [新製品]ソニー、独自開発の8型ウルトラワイド液晶搭載ミニノートPC――「VAIO」新シリーズ
猫も杓子もネットブック,という流行に挑戦状をたたきつけるかのように,ソニーから発売された(比較的)低価格パソコンです。CPUはAtom,メモリは2GB,HDDは60GBですが,目を引くのは8インチ,1,600×768ピクセルという高解像度の液晶です。ソニーはとにかく「独自企画」が大好きですが,ここでも面目躍如といった感じです。これで10万円ちょうどなら話題性は十分でしょうし,数年前の私ならすぐに飛びついたと思います。
でも,冷静になってスペックを見直すと,幾つか問題点がありそうです。まず,Windows VistaでなくXPにしてくれたらよかったのに,と思いますね。いくらメモリが2GBといってもAtom (1.33GHz)ですからVistaはかなり重いはず。それならサクサク動く軽いXPの方がよかったはずです。Sony StyleでBTOとしてXPも選択できるようにすべきだったと思います。
それと,老眼人間には8インチで1,600ピクセルは辛いです。文字サイズを実際に見ないと判断できませんが,恐らく,富士通のLoox U(5インチで1,024ピクセル)と同じ文字サイズでしょう。
- 定額給付金:麻生首相、撤回改めて拒否--衆院予算委
定額給付金迷走やまず 「私はもらう」閣僚続々
麻生首相はこの期に及んでも「定額給付金は,(単年度限りの措置だが)持続的経済成長に結びつく一つのきっかけになりうる」と国会で力説している。日本国内で,このばらまき2兆円が「持続的経済成長」に結びつくと思っているのは麻生首相だけではないだろうか。恐らく自民党議員でさえも,こんな馬鹿げたおとぎ話は信じていないはずだ。今必要なのは,こんな愚策・愚政策ではないのである。
恐らく麻生首相としては「麻生太郎たるもの,一度言ったことを引っ込めることはできない」と考え,引っ込みがつかなくなっているだけではないかと思う。要するに意固地になっているのである。要するに,学習能力がなく,単にプライドが高いだけの意固地な爺さんである。これがそこらの爺さんなら問題ないが,何しろ日本国総理大臣なのである。これほど迷惑なことはない。恐らく,彼を党総裁として選んだ自民党の皆様も,「これほど意固地で頭が悪いとは思っていなかった」と呆然としているのではないだろうか。
この定額給付金は,麻生首相が思いつきで言い出したことだったと思う。そして,その目的は明らかに,「支持率が上がらないなら国民に1万円ずつばら撒いて人気を取り,支持率を上げて解散総選挙に突入だ!」だったはずだ。要するに国家ぐるみの選挙買収工作であり,麻生首相が「貧乏人や平民なんて奴らは,金さえもらえば自民党に投票するようなさもしい連中だ。金が欲しいから騒いでいるんだろう」と考えていることが明らかだ。こういうのをさもしい根性という。だが,国民は麻生首相よりはるかに頭がよく,そういうさもしい魂胆は既にお見通しなのである。
所詮,麻生太郎とは自民党にとって,総選挙用に担ぎ出した「顔」でしかなかったのだ。「顔」であって「頭脳」であることは求められていなかったのだ。その程度の存在だったはずなのに,解散・総選挙に踏み出せないもんだから,本人がすっかり「頭脳」のつもりになって,ベラベラとしゃべり始めたのだ。
どうせ,今年春までの解散・総選挙の目はなくなったのだから,選挙目当ての定額給付金なんてさっさと止めればいいのである。麻生首相が国会で「定額給付金は私の判断ミスだった。定額給付金給付は行わない。同じ金をもっと有効な景気対策に使う」といえば,恐らく支持率は一挙にアップするはずだ(・・・もちろん,それで有効な対策を打ち出せなければ,また支持率はダウンするけどね)。
ちなみに,麻生太郎は1979年,39歳で衆議院に初当選しているが,この時,黒崎駅前での街頭演説の第一声が「下々の皆様!」だったことは有名だ。さすがにそれはまずいよ,と助言されたらしく,それから4年後の1983年の選挙の街頭演説では,「平民の皆様!」を第一声に変えた。これが麻生太郎という人間が選挙民に対して行った最大の気配りであり,「平民」と呼ぶのが有権者に対する最大の敬意表現なのである。
「下々」とか「平民」という言葉は普通に使われている言葉ではない。多分,太郎氏は幼い頃から親や祖父からこういう言葉を聴かされて育ったのだろう。
そういえば,この「給付金」は当初,生活支援目的だと麻生首相は明言していたが,その後,今国会では「景気浮揚対策だ」と言っている。生活支援と景気浮揚では目的は全く異なっている。これがどのくらい違うかというと,「癌治療対策」と「癌予防対策」くらい違っている。要するに,「最初に2兆円ありき」だったため,その後の情勢変化で「目的」がコロコロと変わってしまうのだ。
なんってことを書いているうちに,さらに状況は混乱。
給付金「年度内の完全実施は疑問」と麻生首相
当初,「年内給付」といい,それが難しいとわかると「年度内給付」といい,さらにそれも不可能とわかると「年度内完全実施は難しい」と,どんどん発言内容が変化というか後退しています。政治家の発言としては情けない限りですが,これが麻生首相の典型的発言パターンです。
2009/01/08
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,兵庫県尼崎市の西島外科医院 西島博之先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- <レジオネラ菌>重肺炎の原因、感染報告が5年間で5倍に
このレジオネラという細菌は以前にも説明したとおり,自然界ではアカントアメーバなどのアメーバ(これは真核生物)の細胞内共生体である。そして宿主であるアメーバは水中では細菌群が生存のために作っているバイオフィルムに付着して生活している。バイオフィルムはもともと,外の環境に左右されずに内部環境を保つための保護物質であるため,消毒などに対しては極めて抵抗性が強く,その結果アメーバ内部のレジオネラはさらに強力に守られれていることになる(要するに,バイオフィルム内で細菌たちは外部から隔絶した状態で生きているわけだ。だからバイオフィルムを破壊してはいけないのだ)。おまけに,アメーバは生活環境が悪化するとcystという形に変化し,加熱にも消毒薬にも物理的洗浄にも耐えられる構造となる。もちろん,レジオネラもアメーバ内部でしっかり守られることになる。そして,環境がよくなるとまた元の生活型アメーバに戻るわけだ。
そして,アメーバ内のレジオネラはある条件下で遊泳能を持ってアメーバの体外に出て,あるものはエアロゾルに含まれて人間の肺胞に到達する。そして通性細胞内寄生性という能力を発揮してマクロファージの内部に入り込んで悪さを始めるわけである。
というわけで,いくら浴槽を洗おうと風呂釜を消毒しようとレジオネラ肺炎を完全に防ぐことは困難だということになる。「水を貯めて使う」という人間の生活習慣そのものがアメーバの生存に最適だからだ。
- 給付金「消費刺激の効果」=方針転換に理解求める-代表質問・首相
問題の本質は,この給付金構想を麻生首相がぶち上げた昨年9月末では想像もできないくらい日本全体の経済状況が悪化していることだ。何しろ,トヨタ、国内全工場を11日間停止 2・3月さらに減産,つまり,トヨタですら前年比で4割(!)の減産を予定しているのだ。このままではトヨタの子会社は「非正規雇用首切り」どころか会社そのものが存続できないだろうし,その結果として,日本全体で自動車産業関連だけでも数百万人規模の雇用が切られても不思議ないはずだ。要するに,麻生首相が大騒ぎして一人当たり1万円,2万円を配ったとしても焼け石に水より効果がないのである。
今は「消費刺激」どころでない切迫した事態である。給付金をどうするなんて言っている場合ではないのである。やるべきことは他にある。それが政治家のお仕事である。
2009/01/07
- 「エジプトの警察音楽隊が親善演奏会のためにイスラエルに到着した。しかし,手違いから彼らは目的地でない小さな田舎町に到着してしまった」という映画,《迷子の警察音楽隊》を紹介。アラブとイスラエルの間に和平協定(オスロ合意)が結ばれた時代を背景とした素晴らしい作品です。
そして現在,イスラエルはガザ地区に武力侵攻し,ついに地上戦に突入しました。欧米諸国の和平工作もうまく行っていませんし,国連の停戦調停韓国が安保理で決議されるかどうかが焦点となっています。
- 葉緑体が細胞増殖を制御 千葉大大学院などが定説覆す発見
要するに,葉緑体は単なるエネルギー産生の細胞内小器官ではなく,葉緑体のDNAが核DNAに対して調節的な役割を持っている,という発見です。ミトコンドリアについてはちょっと前から,細胞のアポトーシスの司令塔として機能していることがわかっています。それと同様,葉緑体も核DNAを支配しているというのはいかにもありそうな話です。
ちなみに,真核細胞はもともと,メタン生成菌の内部にα-プロテオバクテリアが入り込んで共生関係が始まり,プロテオバクテリアがミトコンドリアになったと考えられています。そして植物細胞は,真核細胞とシアノバクテリアの共生で生まれ,シアノバクテリアが葉緑体になったと考えられています。
となると,植物細胞でミトコンドリアと葉緑体がどのように核DNAと宿主細胞に作用しているのか,ミトコンドリアと葉緑体の間での協力関係はあるのか,両者はお互いの機能をどのように調節しているのかなど,興味は尽きません。
- 給付金「皆さんに使ってほしいな」首相が辞退期待から転換
つい20日ほど前の12月15日には「高額所得者辞退は「人間の矜持」 首相、定額給付金で」と言っていたのは麻生太郎首相です。この時は「高額所得者で給付金をもらうのはさもしい連中だ。人間としての誇りがあったら受け取れないはずだ。受け取るのは人間としての誇りのない連中だ」と発言なさっていました。もう忘れちゃったのでしょうか?
「よく考えもせずに口からでまかせでベラベラ喋っては駄目だ。もっとよく考えろ」って,誰も教えてくれないまま,総理大臣になっちゃったんだね,太郎ちゃんは。生まれはよかったんだけど,それからの教育が・・・。
- ここ数ヶ月,景気の悪い話ばかりなので,ここは一つ,景気いい写真を見ましょう。麻生首相のご自宅の航空写真です(Yahoo!の地図検索を利用)。
渋谷区神山町ニュージーランド大使館の西隣で,写真の緑で囲まれた部分がどうやらご自宅らしいです。気宇壮大です。ここはやはり,住宅なんてチンケな言葉でなく,豪邸という言葉を使いましょう。ちなみに,Google Mapでは「35°39'47.55"N, 139°41'23.86"E」と緯度経度で入力すると,さらに詳細な航空写真で見ることができます。
2009/01/06
- 『類人猿を直立させた小さな骨』(アーロン・G・フィラー,東洋経済新報社)についての本格的(?)評論を追加しました。ちょっと辛口の論評になってしまいました。
- 昨日から2009年の診察が始まりましたが,なぜか昨年の年末から,他の病院で治療を受けているのに,「消毒しない治療をして欲しい」という理由で当科を受診される熱傷患者さんが続いています。要するに,今受けている熱傷の治療はおかしいと判断してその病院から逃げ,受診されたのです。
同様に,皮膚科医院で治療を受けて一向によくならないアトピーや慢性湿疹,伝染性膿痂疹の患者さんが受診されることは1年位前から日常茶飯事になっています。
もちろん,このような動向が一時的なもの,あるいはこの地域に限ったものという可能性はあります。しかし,確実に言えるのは,「医者の説明を鵜呑みにしない,自分で情報を集めて自分で判断する」患者さんがいるということです。
- 派遣村、まじめに働こうという人なのか?と坂本総務政務官
あ~あ,言っちゃった!
ちなみに,派遣村開設の12月31日から連日現場を取材した読売新聞の記者によると,この期間に派遣村を視察した自民党議員はたった一人だったそうです(民主党など野党は党首クラスが訪問しています)。もちろん,坂本議員様はおいでにならなかった一人です。
2009/01/05
- 「ゲーベンクリームで熱傷創面が深くなる」という証拠写真と症例の提示です。雄弁に語る数枚の写真だと思いますがいかがでしょうか。
ちなみに,「実際の治療例」コーナーと「人体実験」コーナーの両方からアクセスできるようにしてあります。
- 多くのブログ管理者の方から相互リンクのメールをいただきます。趣味のピアノサイトを作っていた頃は,そもそもインターネットサイト自体が少なく個人運営のサイトそのものが珍しかったこともあり,リンク先のサイトが増えるのが楽しみで,どんどん相互リンクを増やしていました。
しかし,7,8年前くらいからリンクを増やすことに疑問を持ち始めました。こちらからリンクしたものの,ほとんど更新されていないサイトが多いし,身辺日記に終始し役立つ情報がまったくないサイトが増えてきたからです。この傾向は,「ホームページ(サイト)」でなく「ブログ」という用語が一般的になってから,さらに加速しました。ちなみに,「インターネットサイト」と「ブログ」は全く違います。私のサイトはインターネットサイトですが「ブログ」ではありません。「ブログ」とは「Web Log」を略したもので,ネット管理会社が個人ユーザー向けに作った日記用のテンプレートがあり,それに文章や画像を入れて作ったものを言います。何でもかんでも「ブログ」と呼ぶのは間違っています。
このため,リンクページにどれほど多くのリンク先があっても,チェックするのは特定サイトだけになり,残りのリンク先はほとんど開くことがありません。むしろ,リンク先が増えれば増えるほど,いつも使っているサイトを見つけにくくなるだけでした。
医学系のサイトでよく,厚生労働省のサイトに始まり,地方自治体の保健所の公式サイト,各地の大学病院の公式サイト,薬剤メーカーの公式サイト,各学会のサイト,個人の医者が作っているサイト・・・と,100行以上に渡るリンク情報を掲示しているサイトがありますが,個人的な経験でいえば,それらのサイトのリンク情報はほとんど役立ちません。既に更新がストップしたものや閉鎖されたものが含まれているからです。
なぜ,インターネットサイトにリンクページを設けたかというと,昔はそれが必要だったからです。なぜ必要だったかというと,通信速度が遅く,しかもネット内の情報を検索する機能が貧弱だったからです。
例えば,私がインターネットの個人サイトを作り始めた頃は,モデムを使って電話回線で通信していました。その頃の通信速度は11.4kbpsでした。今ならイーモバイルなどでも7.2Mbpsですからその1/1000以下のスピードです。しかも当時は,ネット検索といえばYahoo!,Exciteなどしかなく,検索自体に時間がかかったため,検索結果が表示されるまでに数分かかることも珍しくありませんでした。そういう時代だからこそ,関連する情報をまとめたリンク集はとても重宝だったのです。Yahoo!で検索するよりはるかに早く目指す情報に到達できるのですから,インターネット管理者は競ってリンクページを充実させたのです。
しかし,Googleの登場とともに状況は変わりました。Googleの巨大なデータサーバに収められた世界中の情報から,瞬時のうちに必要な情報が得られるようになったからです。私はGoogleを利用してすぐに,これからは個人が管理するサイトのリンクページは不要になるだろうと感じました。個人サイトが固定した情報を提供するのでなく,総合検索サイトが常に最新の情報を提供する時代が来るだろうと思いました。
そういうわけで,私のサイトではリンク情報を何年も更新していませんし,自分でも使っていません。
- 1月1日のこのコーナーで紹介した『類人猿を直立させた小さな骨 -人類進化の謎を解く』についての書評をほぼ書き終えました。校正が終わったら追加しようと思います。「非常に面白いけれど,大絶賛本ではない」というのが総合評価です。
2009/01/03
- というわけで,お正月映画特集(?)の最終回は,ド派手で馬鹿馬鹿しくて無茶苦茶で,しかも熱くて泣けてくるシーンも満載の《プラネット・テラー》。これは面白いです。監督は私が大好きなロバート・ロドリゲス。
2009/01/02
- 医療事故を扱ったホラー風味のサスペンス映画,《サブライム -白衣に潜む狂気-》を紹介。シリアス系映画かと思ったら,いわゆる一つの「何じゃ,そりゃ?」系の映画でした。
- ほぼ1年ぶりに息子と顔を合わせたら,「細胞内のミトコンドリアの数をカウントする方法」について研究しているんだとか。原核細胞と真核細胞の違いとか,ミトコンドリアが真核細胞の進化に及ぼした影響などについて,ちょっと話が盛り上がりました。
そこでふと思ったのですが,表皮が角化(=核を失う)する時,表皮細胞内のミトコンドリアはどうなるのでしょうか。恐らく,角化の経過とともにミトコンドリアも消失するのでしょうが,核の消失とミトコンドリアの消失では,どちらが速いのでしょうか。別の言い方をすれば,核のDNAとミトコンドリアDNAのどちらが主導権を握っているのか,という疑問です。さらに別の言い方をすれば,アポトーシス(=ミトコンドリアが支配する)との関連性はある現象なのか,ということです。
ここらについてちょっと調べ見てみたのですが,答えはまだ見つけられません。
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こういう具体的な数字を目の前にして,年金や保健の問題(支払う人間が減って,利用する人間だけ増える),道路建設(そもそも道路を使う人間そのものが減ってくる)などの基本計画をどう軌道修正していくか,そろそろマジで考え直さないと・・・と誰しも思いますよね。
2009/01/01
- 明けましておめでとうございます。
今年も,当サイト,ご愛顧のほど,よろしくお願い申し上げます。
- ローマに暮らす雑多な移民たちが楽団を結成し,コンサートを開くという実録ドキュメンタリー映画,《ヴィットリオ広場のオーケストラ》
- 昨日(12月31日),本屋さんで見つけて「これは面白いかも」と購入したのが『類人猿を直立させた小さな骨 -人類進化の謎を解く』です。これが大当たりで,まだ100ページほどしか読んでいませんが,目からうろこの面白さ。生命進化におけるモジュール説を元に,新しい種ができるメカニズムを説明した本で,しかもその考えを一番最初に考え付いたのがかの大詩人ゲーテなのです。ゲーテ,恐るべし!