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2009/05/29
2009/05/28
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,和歌山県東牟婁郡古座川町の社会福祉法人高瀬会 たかせ会記念診療所 小野道夫先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「日本が感染症対策の途上国である」/厚労省の新型インフルエンザ対策の欠陥を、木村もりよ医師に聞く
「インフルエンザには特徴的な症状がなく,簡易キットでのスクリーニングの制度は6割程度だ。それを水際で防げば日本国内発生はありえない」というのは幻想にすぎず,幻想にこだわる厚生労働省の方針はおかしい,と首尾一貫して主張している先生です。「戒厳令を布告し,外出者を逮捕しても,外に出る人間は必ずいる。だから休校措置なんてチャンチャラおかしい」というのも至極もっともである。
対策としての以下の3原則も納得できるものです。
- 咳を伴う熱があれば職場や学校に行かない
- 咳をするときは口を押える
- 重症になるまでは医療機関を受診しない
- 【戸田覚の最速レビュー】VAIO type Pの最新“XP”モデルは軽快に使える!
今年1月の発売直後から品薄状態が続くほどの人気機種となったのがVAIO Type Pです。10万円を切る低価格とスタイリッシュでスマートな筐体,そして高解像度の液晶(文字が小さすぎて老眼には非常に辛いが)と,さすがはソニーという素晴らしいマシンでしたが,唯一の欠点はCPUが遅いのにWindows Vistaを搭載していた点です。
Vistaならいらないや,と思っていたのですが,なんとXP搭載バージョンが新登場。しかもHDDも80GBにアップ。ううむ,これなら欲しい!
- エロ本のカット描きから始まった仕事 プライド捨てて「売り込みしかない」
私が一番好きな漫画家の一人,西原理恵子のインタビュー記事。さりげない一言,一言に彼女がたどってきた人生が垣間見えます。
- 子供の領域と、神のデッサンの違いが分からなかった。1年かけて、自分はどの位置に、なぜいるのかを叩き込まれました。
- それに、隙間があると怖いんですよ。(中略)絵の隙間にいろんなもの詰めて文字を書き込んじゃう。
- お金がなくて、親に教育がなくて、がんばることを知らない人たちがどんなことになるか。仕事がなくなったら、そこに戻るしかないんだもん。
- 光る海洋生物、発光物質の役割解明か
これは面白いですね。下村先生のノーベル賞受賞で一挙に有名になったのが緑色蛍光タンパク質(GFP)ですが,どうやらフリーラジカルに結合することで生体への抗酸化作用を持っているようです。
今回研究に使われたのはナメクジウオです。脊索動物に分類され,現在の脊椎動物の最も古い原形を保っている生物と考えられ,5億1500万年前のカンブリア紀の海に生きていたピカイア(バージェス頁岩から発見されている)と類縁関係にあることが確認されています。また,ナメクジウオは頭部に光受容体と思われる組織を有しています。
酸素は生物にとって矛盾に満ちた物質です。呼吸(=酸化還元反応による電子の受け渡し)極めて大きなエネルギーを生み出してくれますが,反面,フリーラジカルという遺伝子を直接破壊する物質を生み出し,極めて危険な物質に変身します。そのため,地球の大気に酸素が生み出される以前から,細菌や古細菌はこの危険なフリーラジカルを無力化するさまざまな酵素を生み出していったようです。
それから考えると,GFPは最初,抗酸化物質として登場し,その機能を完成させる過程で発光物質となった・・・という道筋ではなかったかと思います。
- 麻生VS鳩山…互いの非突く激論、でも双方「党首力」不安
吉田茂の孫と鳩山一郎の孫の討論か。そのうち,「うちの爺ちゃんのほうが偉かった!」なんて祖父自慢合戦になりそう。
爺ちゃんの自慢話をするのはDAIGO君だけでいいよ。
- Sugar Stacks
色々なサイト・ブログで取り上げられているアメリカのサイトです。食べ物や飲み物に含まれている糖分を角砂糖で表しただけのものですが,「これだけの角砂糖をボリボリ食っているのと同じなの?」というインパクトは強烈です。ハーゲンダッツなんて,ほとんど砂糖じゃん。
ちなみに,通常バージョンのコカコーラの糖分は重量比で10%くらいらしいので,「1リットルのコカコーラには砂糖108グラムが含まれる」というのは正しいデータのようです。
というわけで,炭酸飲料やお菓子,アイスクリームに手を伸ばす前に,このサイトをチェックするのも一興かと・・・。
2009/05/27
- 久し振りのアンケート,「この手背熱傷は3度熱傷でしょうか?」です。もちろん,入院治療をしていた某病院の形成外科医(恐らく熱傷専門医)が「これは3度熱傷で植皮をしなければ野口英世の手になってしまう」とご両親に断言したものです(ちなみに,昨日アナウンスした症例ですね)。
しかし,実はこの状態では2度熱傷か3度熱傷価の判断は付きません。某病院の形成外科医が,なぜこの手背を見て「3度熱傷だ,皮膚移植が必要だ」と診断できたのか,私には理解できません。
- 世襲自体よりも当選回数による人事システムこそが問題だ
なるほどなぁ,と思った記事です。現在の自民党は「世襲」+「年功序列」=「逆・学歴社会」になっていて,優秀な人材はバカバカしくなって政界に興味を持たなくなっている,という分析は鋭いと思います。要するに,世襲でなければ20代で議員になれず,若くして議員になっていなければ閣僚にも要職にも就けなくない,その結果,世襲総理大臣ばかり続く・・・という図式のようです。
各自治体の首長をみると優秀な人が多く,優秀な人材が地方政治に進出しています。人材が払拭しているのは中央政界だけじゃないでしょうか。
- 感染者の氏名収集、反発受け撤回 都サッカー協少年連盟
「万が一感染者が出た場合、感染者名、所属チーム、生年月日、学年、学校名、チームでの状況を報告するよう求めた」そうです。こんなデータを集めて何に使うつもりだったのでしょうか。名簿業者にでも売るつもりか?
- <中退者>大学など、経済的理由15.6%--08年度
「新型インフルエンザの感染者がついに340人突破」なんてニュースより,こちらの方がはるかに重大だと思います。
- ファウルボールで負傷 損賠請求訴訟に困惑
この訴訟を起こした人は,「野球場ではボールを打つな,投げるな。客が危険だ」と考えているのでしょうか。それとも,客席の上を鉄板で覆って,絶対にボールが飛んでこないようにすべきだとでも考えているのでしょうか。
- スー・チーさん軟禁を「解除」=裁判での拘束は続く-ミャンマー
「自宅軟禁」を「身柄拘束」に言い換えただけですな。スー・チーさんの状況は変わっていないようです。ミャンマー軍事政権にしろ北朝鮮独裁体制にしろ,バックで助けているのは中国です。
- WindowsはXPのままでいいし,Officeも2003でいいや。テレビもフルハイビジョンでなくていいし,アナログテレビが映らなくなったらワンセグでいいや。デジカメも400万画素で十分だし,ブルーレイでなくてもいいや・・・なんてつい考えちゃうのは歳を取った証拠ですね。そのうち,デジ物の進歩についていけなくなる日が私にもやってくるんだろうな。
2009/05/26
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,静岡県磐田市のなかいずみ薬局を追加しました。
- 8月1日の横浜での第4回 湿潤療法に関するセミナーの公式サイトにリンクしました。定員230名ですので,参加ご希望の方はお早めにご連絡下さい。
- 昨日も興味深い熱傷患者さんが受診されました。5月20日,ティーカップのお湯で右前腕から手背,手指にかけて熱傷を受傷。千葉県内の総合病院の形成外科に入院となり,ご両親によると主治医から「3度熱傷であり,植皮が必要。植皮しないと機能障害が起こり,野口英世のような指になる」と説明を受けたそうです。そしてご両親がインターネットで検索し,湿潤治療のことを知り,昨日当科を受診されました。
それで,診察してみたら! 後日,症例写真と一緒に提示します。
- 残虐系ホラー映画,《カット》を紹介。絵に書いたような低予算のクズ映画。殺し方が半端でなくひどいですが,ほかに見所はありません。
- 食べて痩せるダイエットと、「エコポイント」の共通点
「まだ使える電化製品を買い換えずに使い続ける方が環境保全に役立つ」というのが常識的な考えですが,エコポイント制度では「まだ使える家電製品を買い換える方が環境に優しい」になります。どう考えても胡散臭いです。
こういう胡散臭さを偽善っぽさを,容赦なくそして軽妙に暴き出しているのがこの小田島さんのエッセイです。液晶サイズが大きくなればなるほど使用電力が多くなるのに液晶テレビのサイズが大きくなればなるほどエコポイントが高い,ってのはどっかおかしいのです。
- 10万ポンド獲得なるか - 48歳の歌姫スーザン・ボイルが決勝へ進出
以前紹介したイギリスの無名おばちゃん歌手ですが,ついに準決勝を通過しました。セミファイナルの歌声もやはり素晴らしいと思います。
- 福岡でも感染確認=米国男性、8都府県に拡大-休校措置など取らず
ある医者たちの会話。
- 君のとこでは熱がある患者さんが来たとき,新型インフルエンザの検査をしている?
- 検査キットが品切れになり検査できません,って嘘ついて,薬だけ出してるよ。だって,新型インフルエンザだってわかったら,患者さんは気の毒だもの。
- そうだよね。「○県初の患者」なんて報道されたらマスコミのさらし者で集中砲火を浴び,まるで犯罪者扱いだもんな。おまけに強制隔離されちゃっうようだしね。だから,「○県ではまだ患者は出ていません」っていうのが一番いいの。どうせ,大した症状じゃないんだし。
- 要するに,「探せば見つかるが,探さなければ見つからない」ってやつだな。見つけなかったら患者はいない,もんな。
- 今年の冬にまた大流行して強毒化する可能性がある,というのはわかるけど,だからといって,今患者を強制隔離させたところで半年後の大流行を防げるわけじゃないしね。
- 今回の大阪,兵庫で判ったことは,あの程度の対策では「本物のパンデミック」には全く意味がないということだろうね。本当に封じ込めるなら,休校にするだけじゃ駄目で,あらゆる交通や商業施設を封鎖し,戒厳令でも出さなきゃ駄目だろうな。ま,経済は壊滅するだろうけど,インフルエンザで死ぬよりはまし,って諦めるしかないだろうけど。
- それと,まだ新型インフルエンザによる死亡率などがわかっていない時期にとりあえず休校措置をしたのは対策としては正しいとしても,その後,大した事のないインフルエンザだとわかったら速やかに休校措置は解除すべきだったね。
- 何か起きたらどうする,って,大事をとって大げさな対策を採るのは得意なんだけど,その後に正しい情報が入ってきたのに対策の軌道修正するのが下手・・・というのが日本の国民性なんでしょうね。
2009/05/25
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,岐阜市のたんぽぽ薬局 長良センター店を追加しました。
- 先週土曜日は滋賀県大津市で講演でした。京都まで新幹線,そこから東海道本線に乗り換えて大津まで行ったのですが,東京駅ではマスク姿はちらほら程度,京都では7割くらいの人がマスク着用,という印象でした。
- 救急センター調査 救命存続へ 抜本的改善が急務
救急センター:「今夜で7連泊」…過酷な泊まり勤務の実態
医療現場のパンドラの箱がまた一つ開きました。医者一人一人の超人的努力と献身で何とか維持されているのが救急医療です。努力の限界を超えたとき,救急医療は一気に崩れます。それが今日なのか明日なのか,あるいは1年後なのかは判りませんが,現状のままでは崩壊は必ず来ます。それが起こる確率は,強毒型鳥インフルエンザの人への蔓延より高いと思っています。
- 週末の移動の新幹線車中で読み始めたのが『プリンキピアを読む ニュートンはいかにして「万有引力」を証明したのか?』(和田純夫,講談社ブルーバックス)です(まだ,半分も読んでいないけど)。「プリンキピア」はニュートンの著書で,「科学の歴史を変えた10冊の本」なんていう企画があると常にトップ3に名前が挙がる名著ですが,ニュートンがいかにしてケプラーの3法則を証明したのか,万有引力の正しさをいかにして立証したのかについては実はあまり知られていません。
科学史上,最高峰の天才がどのように証明したのかを知りたくて読み始めましたが,これが鳥肌感動ものの面白さです。なんと彼の証明法は徹頭徹尾,幾何学だったのです。そして,幾何学を駆使して,天体の動きの法則を証明し,リンゴと月が同じ原理で「落ちている」ことを立証しているのです。
しかも,幾何学といっても恐らく中学生でも恐らく8割がたは理解できるだろうというレベルで,微積分の知識は不要です。それなのに天体の動きを見事に解き明かしていくのです。ニュートンの発想はすごいです。なぜこんなことを思いついたのか,驚くしかありません。
以前,アルキメデスの「放物線と水平線で囲まれる面積をてこの原理で算出する」方法を説明する本を紹介しましたが,それに匹敵する驚きと感動です。
まだ,1/3ほどしか読んでいませんが(何しろ幾何学の教科書みたいなものですかから,読み進めるのに時間がかかるのです),読み終えたら評論を書いてみようかなと思っています。
- <CO2>菌を使って地中でメタンに変換 再資源化の可能性
メタン生成菌(古細菌)を利用してCO2からメタンを作ってもらおうという実験です。古細菌,すごいぞ!
- 1品315円で割烹料理が堪能できる! 徳多和良(北千住)
この店,行ってみたい! しかも北千住だから近いぞ。ちなみに,このコーナーでは毎回,安くて美味いお店が紹介されています。
- 今日の午前中に500万アクセス達成かな?
2009/05/22
- 8月1日の横浜での「第4回 湿潤療法(うるおい療法)に関するセミナー」の詳細な情報を追加しました。
- ルーマニア郊外に住む夫婦が突然,正体不明の襲撃者に襲われ,逃げ回る恐怖を描いたホラー映画,《正体不明 THEM(ゼム)》を紹介。救いようがない結末で後味は最高度に悪いです。そして,派手なシーンも特殊撮影もないのに,無茶苦茶怖いです。
- ある薬剤師さんから次のような情報が寄せられました。
私ども薬局も,抗インフルエンザ薬の調剤をはじめマスクや消毒薬の供給に苦慮しています。しかし,不織布のマスクは,ウィルスの付く外面を消毒用アルコールの塗布や,電子レンジで30秒ほど回すことで殺菌することが可能で,再利用できます。マスクの内側も,ガーゼを当てたり,そのガーゼを消毒すれば再利用可能です。スクの手に入らない状況では,このような使い方もある事を多くの一般の方にお伝えください。
日本のあちこちで入手品薄状態になっていて入手困難になっていますので,どうしてもマスクが必要という方はこの方法で再利用してみてはいかがでしょうか。
- 新型インフル,騒ぎ過ぎの代償 マスクが“演出”するパンデミック
「マスクをすると仕事ができません」。新型インフル対策の温度差
ここでもマスク問題が取り上げられています。本来は「感染者が人にうつさないようにするためのマスク」なのに,日本では「不安だからしているマスク,他の人がしているから付けているマスク」です。要するに「雰囲気で」しているような感じです。
- 新型インフルエンザ騒動で冷静さを欠く日本人とメディアの異常
アメリカでは感染者は既に5000人を越え,死者まで出ています。つまり感染者だけ見ても日本の20倍です。しかし,大騒ぎにはなっていませんし,イベント中止なんてこともないようです。「日本人だけマスクをしているが,日本だけ特殊なインフルエンザが大流行しているのか?」と逆に不思議に思っているようです。
正確な情報を出さない政府も悪いが,感染すると命にかかわるかのような大げさな報道ばかりしているマスコミが作り上げたパニックではないか,という指摘は鋭いと思います。
ちなみに,日本での通常のインフルエンザによる死者数ですが,「超過死亡概念」で計算すると年間1万5000人くらいで,1年間の自殺者(3万2千人)の半分くらいです。まだ誰も死んでいない新型インフルエンザで大騒ぎするのでなく,40代~50代の働き盛りの自殺を減らす方向で大騒ぎすべきでは・・・と思うのですが・・・。
- ウイルスは自分の遺伝子を増やすという目的のために極限まで進化した遺伝物質(元生物)である。そのウイルスにとって最高の宿主とは「狭い範囲に密集して生きている」生物である。一方,飛沫感染や空気感染は最も効率よい感染様式である。このようなウイルスの存在論理から考えると,人間社会からインフルエンザを排除することは不可能だし,それが広がることを防ぐこともできないという結論になる。
逆に言えば,根本的に感染が広がることが防げないものに対し,莫大な医療資源と人的資源を投資するのは間違っているのではないだろうか。密集して生活するという現代人の生活様式そのものが,インフルエンザウイルスが広がっていく基盤になっているからだ。
もしも本当に「新型インフルエンザ蔓延を防ぐ」のであれば,学校休校とか空港での検疫強化とか発熱外来設置なんて手段では生ぬるいのである。本気で防ごうとするなら,日本国内の全ての会社を休業,すべての商業活動の停止,病院も公的機関も全て閉鎖,交通機関の全面閉鎖,空港の完全閉鎖,完全外出禁止,どうしても外出するなら完全機密服着用,違反者は即刻逮捕・・・にすべきである。これを10日間続けたらいかに新型インフルエンザといえども,感染はゼロにできる。人間同士の接触を完全に禁止し部屋の中に一人ずつ閉じ込めておけば,ウイルスの飛沫感染は起こらなくなる。
もちろん,日本経済は壊滅し,多数の死者が出るだろうが,インフルエンザは撲滅でき,新型インフルエンザ対策としては完璧である。逆に,このような対策が取れないのであれば,インフルエンザ感染が広がることは防げないのである。
日本のように狭い国土に多数の人間が暮らし,交通網が発達してひっきりなしに行き来している社会では,人間を宿主として選び,飛沫感染するウイルスは理論的に排除できないものであり,好き嫌いにかかわらず共存するしかない存在なのである。インフルエンザウイルスは嫌だ,というのは人間の一方的な論理であり,インフルエンザウイルスの存在論理を無視したものだ。どうしてもインフルエンザウイルスとの共存が嫌なら,日本の人口を1/100くらいに減らし,小さな村落で他地域から孤立して暮らすという生活様式を選ぶしかないはずだ。
「仕事もしたい,遊びにも行きたい,遠くに行きたい,いろいろなものが食べたい・・・がインフルエンザだけは困る」というのは本質的に不可能なのである。
新型インフルエンザにさえかからなければ人間は病気にならないし死ぬこともない,というのであれば全力を上げて新型インフルエンザを阻止すればいいが,現実はそうではないのだ。インフルエンザは数多ある病気,数多ある死因の一つに過ぎないのである。だから,新型インフルエンザにばかり医療資源を投入するのはおかしいのだ。
- トランスフォーマー・オフィシャルUSBメモリ
「男の子心」をくすぐられるUSBメモリです。
- http://talent.itv.com/videos/video/item_200080.htm
これは面白いぞ。小太り二人組み(親子?)が出てきたかと思うと,見事なリバーダンス(Riverdance)を披露! 二人の外見と踊りのミスマッチ振りがすごいです。以前紹介したスーザン・ボイルさんが一躍有名になった番組ですね。
ちなみに元祖リバーダンスの舞台はこちら。
- ナショナルジオグラフィックが誇る美しい宇宙の写真集
私のパソコンは「壁紙自動切換えソフト」で30分ごとに宇宙の写真を切り替えています。
- 今日から裁判員制度が始まりました。これをうけて政府は「これから犯罪を犯そうとしている皆様へ。素人が裁判に参加する裁判員制度のため,これまで死刑にならないような犯罪でも死刑判決が下される可能性が高くなり,死刑判決が増えることが予想されます。それを避けるために,犯罪は犯さないようにしましょう」とキャンペーンを張るのかと思ったら,予想が外れました。
えっ? 裁判員制度の目的って違うの? こりゃまた失礼しました。
ふと思ったんだけど,裁判員に選ばれたときに「私は犯罪を撲滅し社会を安全にするため,すべての犯罪者を死刑にすべきだと考えています」って言ったら,どうなるんだろうか。裁判員に選んでくれるんだろうか。
- 「孤独な酒」危険性2倍 頼れる人いれば適量でリスク減--厚労省研究班調査
これって私のこと?!
2009/05/21
- 7月3日(金)に神奈川県立こども医療センターで講演することが決まりました。
- 「上皮化がストップしたらどうしたらいいか」を全面的に書き換えました。以前はステロイド軟こう塗布と説明していましたが,今回は病態をさらに深く(?)分析し,それに対応する治療法を説明しています。
- 5月23日,滋賀県大津市で講演しますが,講演後に「鮒寿司を食べながら美味い酒を飲もう」というミニ宴会を企画しています。職種を問わず,どなたでも参加できます。参加ご希望の方は幹事役の岡田先生までご連絡下さい。
- 学会の中止や延期相次ぐ 大阪・兵庫で開催予定
この記事によると,アメリカでの学会に欠席しているのは日本人の研究者だけで,不思議がられているとか。
- 「マスクで予防」過信は禁物 ウイルス,髪や服にも
マスクが買えない 薬局空っぽ,ネットでは高値取引
医学的に正しい知識は「マスクは,既にインフルエンザにかかっている人が他人にうつさないためにはある程度有効だが,自分がかからないためにはほとんど意味がない」です。自分の身を守るのに唯一有効性が認められているのは手洗いです。
マスクが無駄に使われ,医療や介護の現場に絶対必要なマスクまで足りなくなったら,それこそしゃれではすみません。
- 霊長類の“ミッシングリンク”を発見?
昨日の色々な記事の中で最も心が躍った記事がこれです。4700万年前のドイツで見つかった霊長類の見事な全身骨格化石で,どうやらこれが原猿類と高等霊長類をつなぐミシングリンクではないかと考えられています。
何より,この時代(始新世)の霊長類の化石は歯や骨の一部だけしか見つからないことが多いので,これほど見事な全身骨格が見つかることはまさに奇跡的です。手指と足趾の様子,胸郭の形態,頚椎・胸椎・腰椎の形態など,見ていて飽きません。実物大の写真が見たいです。
- 太陽を横切るアトランティス号
なんだかすごく格好いい一枚!
- 「破壊と創造」で加速したパナソニックの家庭用燃料電池開発
こういう熱血科学技術物語,大好きです。理科系魂が炸裂!
2009/05/20
- 両手の熱傷で湿潤治療を経験した方からメールをいただきました。「火傷の治療日記」というブログです。治療経過写真が何より雄弁です。
この方を一番最初に診察した大病院の熱傷専門医は「これは植皮が必要な重症熱傷だ」と診断し,その後に診察した医師は「これは保存的に簡単に治りますよ」と診断しています。もちろん,正しいのは後者の医師でした。大病院の熱傷専門医ほど古臭い治療に固執していることがよくわかります。
- 「自然に治る」「通常対応に」=医師ら訴え,週内にも新対策へ-厚労省
世界的に感染者が発生している新型インフルエンザですが,欧米では学校を閉鎖しているところはほとんどないようです。地域で学校閉鎖しても効果がないこと,学校を閉鎖した場合の子供たちの受け皿がないこと,閉鎖による被害の方がはるかに大きいことからの判断です。新型インフルエンザについてのデータから,冷静に分析し,対策を決めています。
同様に,マスクについては予防効果が薄く,同じマスクを着用することで逆にウイルスと感染が増える可能性があるため,マスク着用も推奨されていないようです。唯一予防効果があるのは手洗いのみとされています。いずれも,科学データによる冷静の判断です。
翻って,日本の対策はあまりにヒステリックではないかと思います。「一例たりとも新型インフルエンザ感染者を出してはいけない」という非現実的な目標を立て,行動しているようにしか見えません。
これで思い出すのが,数年前,高齢者施設でインフルエンザが発生し高齢者が死亡した事件です。あの時,この施設は「インフルエンザを蔓延させ,志望者が出るのは許されない」とマスコミの集中砲火を浴びました。あれ以来,日本では人間はインフルエンザで死ぬのはおかしい,人間はインフルエンザで死んではいけなくなったようです。
いずれにしても,今回の新型インフルエンザを特別な病気として,一般患者から隔離しようとする日本の感染対策はあまりにも非現実的です。こんな対策をずっと続けられるわけがありません。こんなことを続け,新型インフルエンザ対策にばかり医療資源を浪費していたら他の病気を治療する医者がいなくなります。人間の死因が新型インフルエンザだけならこの対策は意味を持ちますが,現時点では,日本では新型インフルエンザでは死んでいません。
極論すると,新型インフルエンザの患者さえ増やさなければその他はどうなっても構わない,という対策でいいのか,です。
- 米軍,「テレパシー」研究を本格化
アメリカ軍ってまだこんな馬鹿なことに金を出して研究しているんだ,と驚いたニュースです。アメリカ軍,頭がいいんだか悪いんだかよくわかりません。
- 毒で獲物を仕留めるコモドオオトカゲ
「コモドオオトカゲは口の中に特殊な細菌がいて,咬まれた動物は敗血症を起こして死ぬ」と信じられていました。私は以前からこの説はおかしいと思っていました。確かに,コモドオオトカゲに咬まれた動物は数分後には動けなくなりますが,数分で敗血症を起こすのだろうかと疑問だったからです。
そして今回の研究ですが,どうやら溶血型の毒を持っていて,咬んだ際にそれを獲物に注入して殺す,ということが明らかになったようです。
2009/05/19
2009/05/18
- 人類文明は「狩猟採取生活⇒栽培・農耕生活⇒定住生活」の順序ではなく「狩猟採取生活⇒定住生活⇒栽培・農耕生活だ」という定説を真っ向否定する本,それが『人類史のなかの定住革命』です。これは面白い本です。
- 発売中の週刊現代(5月30日号)の「行って,見て,聞いた ニッポンの最先端医療」のコーナーで『創傷治療』が紹介されました(128ページ)。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に大阪府吹田市のアイン薬局南千里店を追加しました。
- 大阪・兵庫で次々と…国内感染者96人に
「潜伏期間(=ウイルスが体内にいても症状がない状態)が7日もある伝染性疾患では水際作戦は効果がないだろうな」と思っていましたが,やはり予想が当たりました。水際作戦が有効なのは「潜伏期が短く,症状が激烈な伝染病」だけだからです。
新型インフル拡大「ドクターは戦場にいるような状態」
この記事を読む限り,発熱外来は既に機能しなくなっています。「発熱外来」というこれまでにない外来部門を作ったのに病院の人員は変わっていません。つまり,発熱外来を維持するためにはその他の部門の人員から振り分けることになります。
いずれ,このシステムをいつまで維持できるのか,いつまで新型インフルエンザとその他のインフルエンザを区別しなければいけないのか,という問題が生じてくるはずです。
- 恐竜の長い首は地面の草を食べるため?
今から15年位前に読んだ恐竜(竜脚類,獣脚類)の本で,恐竜は後ろ足のところに重心があってこの部分の脊椎の関節突起が一番強靱で,そこから尻尾と首を吊り下げているつり橋構造だ,という説明がありました。脊椎(頚椎,胸椎,腰椎)の棘突起の構造を見てもそれが裏付けられるし,首を持ち上げられる強大な筋肉は頚椎に付着していなかったようだし,頚椎の関節突起の構造からも上に持ち上げられなかったはずだ,とも説明されていました。
昔の《ゴジラ》はティらのザウルスをモデルに,尻尾と後ろ足でカンガルーのような姿勢をとっていましたが,このような姿勢はとっていなかったということがわかり,その後の《ジュラシック・パーク》では体軸は地面に平行になっているのはこの新しい知見に基づいたものだったはずです。
- アリをゾンビ化して操るタイコバエ
タイトルはB級ホラー映画みたいだけど,実に興味深い記事です。タイコバエがアカカミアリに卵を産み付け,アリの体内で孵化したウジはアリの中枢神経を食べ,脳を失ったアリは巣から出てウジの羽化に最適の場所を見つけるまでさまよい歩き,やがてアリは羽化する・・・という関係らしいです。
- 実は先週土曜日(16日)の朝起きた時から腰痛が再発しました。今までも時々忘れた頃にぎっくり腰が襲来してきました。今回は歩けないほどひどくはないのですが,椅子から立ち上がる時やベッドから起き上がる時にはやはり痛みがあります。16日のパネルディスカッションですが,実は腰痛がひどかったのです。壇上に上がるのがちょっと大変でした。ちょっと元気がなかったのはそのためです。
16日夜,石岡に戻ってきてコルセットを装着。すぐに楽になりました。医学って素晴らしいなと思いましたね。
- というわけで,福岡のパネルディスカッションでは大人しかったのですが,もう一つの理由は,10分では何一つ説明できないからです。
私の理論体系は創傷治癒にとどまらず,感染とは何か,細菌とは何か,生態系とは何か・・・という広大(?)な内容になってしまい,1時間半の講演でもその内容を十分に伝えられないものになってしまいました。だから,他の4人のパネラーの先生たちを説き伏せるためには,その前に1時間半の講義が必要になります。それなしではこの先生たちに理解してもらえないし,議論にすらならないであろうことは事前に予想していました。だから,「人工真皮移植は不要」という喧嘩を売るのは止めました。あの場で説明しようとしても時間が足りないのは目に見えているからです。
なら,勝手に言わせておこう,どうせ,あと5年で世の中がひっくり返せばいいのだから,と考えてしまいました。
要するに,死ぬまで消毒薬を握り締めている連中を相手にしても徒労です。こういう連中は相手にせず,その下の世代に普及させ,こういう「消毒世代」に死に絶えるのを待てばいいだけです。
- いよいよ,500万アクセス達成までカウントダウンが始まりました。あと2万3千ですから恐らく来週早々でしょう。それにしても500万です。8年弱でずいぶん遠くまで来たものです。
2009/05/15
- 絵に描いたようなB級ホラー映画,《悪夢男 Nightmare Man》を紹介。最後の最後でオカルトモードになってからが怒涛の展開で面白いのですが,それまでがやたらとうるさくて,しかも展開はかったるいです。
- ある先生から,次のようなメールをいただきました。
「DPCは,湿潤療法をすすめるにあたって,追い風です。WOCも「DPCだから」と言うと,私の意見を聞いてくれます。」
DPCでは,同じ病気を治すなら安い薬品(材料)で治した方が得,短い入院日数で治した方が勝ちです。だから,ただ同然の材料で褥瘡や難治性潰瘍を治せるOpWTが最強の治療法となります。
- 悲鳴を上げる中国農業 ある教授が農村で目にした“悲惨な病理”
黄河文明発症の頃,中国大陸は水豊かな楽園でした。しかし,現在の中国は深刻な水不足に見舞われています。黄河も揚子江も海に注ぐ前に蒸発し,地下水の水位も急速に下がっています。そういう中国の農業がどうなっているのかというレポートがこれです。
生活汚水,屎尿が浄化されずに流れ込んでいるため池,そのため池では富栄養化のためにアオコばかり増え,アオコの腐臭漂う水を直に畑に撒いています。長江の遊覧船からは観光客が食べ残しを川に捨てているようです。そして,痩せた土地で作物を育てるために人糞を直接畑にまき,そのために病原菌と寄生虫が増え,それを殺すために大量の殺虫剤や農薬が使われる・・・という悲惨な悪循環に陥っているようです。
- 鋼鉄の百億倍の強度,中性子星の外殻
「鋼鉄の百億倍」という時点で既に,鋼鉄は強度の尺度になっていないような気がします。100億なんていう数字になると,あまりに数字がでかすぎて,具体的にどのくらい硬いのか想像もつかなくなります。鋼鉄と中性子星外殻の間の堅さの物質はないんでしょうか?
ちなみに,中性子星の外殻は「石」の石頭より堅いんでしょうか?
- 光文社新書の第1回目の校正が終了しました。昨日はいつもの居酒屋さんのカウンタに校正用原稿とポメラを広げ(漢字を確かめるために必須),食事中もずっと校正作業をしていました。今日の午前中のうちに,出版社に発送できそうです。
2009/05/14
- 明日の整形外科総会でのパネルディスカッション用のスライドを公開します。ご覧になりたい方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお,以前スライドファイルをダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできます。
- ゴリラの知能は侮れない
これまで,チンパンジーは野生の状態でも「道具」を使っているため,高い知能を持っていると考えられていましたが,ゴリラは「道具」は使っていないが知能は高いことがわかったようです。要するに,必要あれば道具を使うが,必要なければ何もわざわざ道具を使う必要はない,ということなのでしょう。
この記事を読んでいて,野生のゴリラの主食は何か,ちょっと気になり,調べてみました。どうやら「地上性草本類や新葉などを主食とし,果物や昆虫も食べる」雑食性らしいですが,主食は植物のようです。となると,セルロース分解菌が腸管内か胃内に常在しているんでしょうね。セルロースを自力で分解できる動物も昆虫もいないからです。
それに第一,栄養に乏しい植物だけ食べて,あのゴリラの巨体を維持するのは不可能でしょう。「食べたもの」以上の栄養が必要であり,それは腸内常在菌が提供しているはずです。
- キングジム,ポメラに限定カラーモデルやケースを追加 ~予想以上の反響で3万台を販売。年間10万台を目指す
最強のテキスト入力マシーンとしてライターや記者から絶大な支持を得ているのがこのポメラです。私も常に携帯して思いついたことをメモしたりするのに大活躍です。
とにかくテキスト入力しかできません。ネット接続もできないし,音楽も聴けないし,動画も見られません。PDFファイルもOffice文書も開けません。カラー液晶でもありません。その潔さが格好いいです。
- 民主党は拙速な代表選実施で,政治ショーの最高の演出機会を逃した
この記事でも指摘している通り,小沢さんの辞任のタイミングは恐らく最高です。これで麻生さんに強烈なチェックメイトをかけました。しかし,自分の後継者,というか自分がコントロールできる鳩山さんを党首に据えるための小細工を弄し,短期間での党首選にしたため全てはご破算! 喜んでいるのは自民党だけでしょう。
小沢さんの人物像については,さまざまな報道からすると「猜疑心の強い小心者」という点で共通しているようです。豪腕小沢と言われますが,誰も信じていないから権力を振り回すしかなく,その強引な手法が「豪腕」と呼ばれているだけではないかと思います。
2009/05/13
- 光文社新書の校正作業と週末の整形外科学会総会のパネルディスカッションの準備がぶつかってしまい,すごく忙しいです(・・・今までやらなかった自分が悪いんだけどさ)。
パネルディスカッションはわずか10分なんで,「ここまで治る,皮膚軟部組織欠損例」という衝撃症例をどんどん提示するしかないかな,と考えています。スライドを流すにしても,せいぜい30枚が限度でしょうか。とりあえず,50枚のスライドから症例を削る作業をしています。
光文社新書の原稿もまとめて300ページとして読んでみると,完成度はまだまだですね。同じような言い回しがあったり,同じことを既に前の章で説明していたりと,バサバサ切りまくっています。明後日の福岡への出発までに校正原稿を出版社に送り返せたらいいのですが。
- 一人用飛行機械 Martin Jetpack,屋内飛行デモ
一般販売価格は1台10万ドル(=約1000万円!)で,出荷は今のところ今年後半の予定とか。予約販売も受け付けているようです。
それにしても,こんな感じで空が飛べるようになるとは,まさにSFか特撮の世界です。
- 火星の磁場消滅,原因は巨大な小惑星
火星は地球に比べてかなり小さく,そのため,鉄を主成分とする中心核が十分に形成されず,そのため地球のような大きな磁場ができなかったと考えられていますが,さらに小惑星衝突が最後の引き金となって火星は磁場を失った,という研究結果です。
こういう記事を読むたびに,地球に生命体が誕生し,それが維持されてきた不思議に驚くしかありません。もしも地磁気が弱ければ,もろに太陽風の影響を受けてしまい,原始の海に誕生した生命体は陸上に進出できなかったはずです。
- ハッブル“スーパーカメラ”最後の写真
これもため息が出るほど美しい画像です。そしてこの写真を最後に,16年間の長きに渡って私たちに宇宙の驚異と神秘を教えてくれたハッブル宇宙望遠鏡のスーパーカメラは引退し,昨日打ち上げられたスペースシャトル「アトランティス」に積み込まれた次世代カメラWFC3に仕事を引き継ぎます。
さらに高機能になるWFC3は,さらに多くの驚きと感動を教えてくれることになることと思います。
- 民主党 代表選に鳩山氏,岡田氏が出馬を検討
もちろん,自民党は鳩山さんに党首になって欲しいでしょう。「どうせ小沢の傀儡,小沢の院政じゃないか」と批判できるからです。しかし,岡田さんだと麻生自民党はやりにくいでしょうね。岡田さんと麻生さん,一回り以上年齢が違っていますが,見た目の差はそれ以上です。この見た目の差は大きいです。
岡田さんが前回党首のときに総選挙で惨敗したことを問題にする民主党のお偉方もいるようですが,何しろ前回の総選挙は「郵政民営化総選挙@小泉劇場」,「自民党内総選挙」という異常状態でしたから,岡田さんだろうと誰だろうと民主党に勝ち目はありませんでした。要するに,今回の9月までに絶対にある総選挙とは状況が違います。
今回の民主党党首選出選挙はどうやら民主党議員を中心としたものとなり,その路線を決めたのは小沢さんだったようです。党中央部では鳩山さんの支持が高く,地方では岡田待望論が強いからです。小沢さんが影響力を残すためには絶対に鳩山さんでなければいけません。
恐らくこのままでいけば,鳩山さんで決まりのようですが,その場合,政権交代はまず無理でしょう。「麻生自民 vs 鳩山民主」の戦いになりますからね。
2009/05/12
- エドガー・アラン・ポーの代表作を基にしたホラー風味のサスペンス映画,《ハウス・オブ・アッシャー ~アッシャー家の崩壊~》を紹介。
- デブほど借金に苦しむらしいがどうすべきか
昨日読んだ記事で,一番身につまされた記事がこれ。気をつけようっと。
- カリブ海からサメやカマスが消滅
生態系が保たれるためには,大型捕食獣,大型捕食魚が必要なのだということです。狼がいなくなってニホンジカが増え,森林環境の破壊が進むのと似ています。
- ニシレモンザメの奇妙な妊娠プロセス
「胎盤が機能していない妊娠3カ月頃までは,卵黄嚢(らんおうのう)という栄養袋から栄養を摂取する。卵黄嚢の栄養が使い果たされると,破れた袋が子宮壁に定着して血管が壁に送り込まれ,以降は母親の循環系が栄養摂取に利用される」
卵胎生と胎生の中間に位置するんでしょうか?
卵胎生とは卵を体内で付加させてから出産するもので,爬虫類や魚類に見られます。この場合,母体内で付加した子は卵黄だけで育ち,胎生で見られるような母体との栄養のやり取りは原則としてありません(ガス交換だけはあるが)。胎生で母体との物質のやり取りのための組織が胎盤で,哺乳類の特徴の一つとなっています。
今回のニシレモンザメは上記の記事を読む限り,〔卵胎生⇒胎生〕と母体内でシステム転換があり,両者の中間型のように感じられます。私の記憶ではこのようなこのような出産形式を持つ動物は,これまで見つかってなかったような気がします。
一部の爬虫類(ボアなど)では胎盤がありますが,これらでは最初期から胎盤が機能しているのか,あるいは途中まではこのニシレモンザメのように卵黄嚢で育っているのかという点にも興味があります。
こういう記事に触れるたびに,世の中は自分の知らないことだらけだということが身にしみます。
2009/05/11
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,愛知県名古屋市の中日新聞社健康保険組合 中日病院 外科/奥田直人,加藤剛先生,鹿児島県曽於市の曽於郡医師会立病院 外科/立野太郎先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 8月1日(土)に横浜市で開かれる第4回 湿潤療法に関するセミナーで講演することが決まりました。
- 室蘭市医師会報に寄稿論文「新しい創傷治療」が掲載されました。
- プラスモイストP取扱店に,栃木県下都賀郡岩舟町の有限会社ダイトク グレープ調剤薬局,群馬県みどり市のコスモファーマ薬局大間々店を追加しました。
- 先日,とあるメーリングリストに投稿した「学会=ラーメン店仮説」というしょうもない文章です。暇つぶしにどうぞ
2009/05/08
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,栃木県宇都宮市の五味渕整形外科 五味渕 聡志先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- いかにもB級ホラー映画といわんばかりのあざといタイトルながら,その内容は実に深い社会派実録映画,それが《人喰殺人鬼》である。
- セアカゴケグモ 毒グモにハチの一刺し まひさせ捕食,公園などで確認
数年前から関西地方で大きな問題になりつつあるのがこの毒クモですが,なんとベッコウバチの一種がこのクモを獲物としてロックオンしているようです。
もともと数の少ないハチなので,これがセアカゴケグモの天敵となるかどうかは現時点では不明ですが,どの狩バチも獲物としていない外来種のクモを獲物として目をつけたところはすごいというか,よく獲物として認識したなと驚きます。
- リアルタイムアンケートまんが「ゴルヤク13」
ゴルゴの「・・・」という無口ぶりもいいけど,なぜそこでハダカデバネズミが出てくる? 大笑いしちゃいました。
2009/05/07
2009/05/06
2009/05/05
- 最低映画に贈られる栄えある映画賞,それがラジー賞ですが,2008年の受賞作が《愛の伝道師 ラブ・グル》でした。ラジー賞と聞けば見なければ,と思ってしまうのが私ですが,今回もあまりの詰まらなさに「やはり見なければ良かったな」と後悔しきりでした。最低賞映画はやはり最低レベルの映画でした。何しろ,最後まで見続けることができないのです・・・詰まらなすぎて・・・。
このくらいのレベルの映画になると,鑑賞すること自体が難行苦行となりますが,不眠症のヒトにとっては最良の睡眠導入剤になるんじゃないでしょうか。
- ウイルスとその他の生物の相互関係をちょっと勉強してみたいなと思い,書店で見つけたのが『鳥インフルエンザはウイルスの警告だ -ヒトとウイルスの不思議な関係-』(吉川康弘,第三文明社)です。2006年出版の本なので,SARS騒動以後,鳥インフルエンザの脅威が強調された時期に出版されたものでしょうか。
この本を選んだ理由は,「鳥インフルエンザ」がタイトルのなっているのに,実はウイルスとその他の生物の相互作用,ウイルスの生き残り戦略,生態系におけるウイルスの意味など,さまざまな面から論評しているからです。「鳥インフルエンザ蔓延で人類は滅亡する」というような脅し文句はどこにもなく,いかにウイルスと共存すべきかと述べています。そういう意味では,かなり珍しい本ではないかと思いました。
唯一の欠点は,活字が大きい点かな? 普通サイズの活字にして新書版にしたら700円くらいの値段になるんじゃないでしょうか。
- <新型インフル>東京の病院,過剰反応 発熱患者の診察拒否
当然予想された事態が起きました。「感染者が出ている外国から帰国しました。熱が出ています」と正直に申告したら発熱外来のある病院以外では診てもらえない,「熱は出ていますが,そういう国には行っていません」と嘘をつけば病院で見てもらえるからです。一方,病院は病人(=体力が落ちている人間)が高密度で集う空間であり,新型感染症が新たな宿主を求めて感染を広げるのに絶好の環境です。だから,そういう場所に新型インフルエンザかもしれない可能性がある人間が入ってくるのは極めて危険だ,という論理も成り立ちます。
要するにこれは,「強毒型鳥インフルエンザがヒト型に変異して感染する」という状況を想定して作った対策を,今回のような毒性が弱い新型ウイルスに対してそのまま適応してしまったための混乱ではないかと思われます。
- 光文社新書の校正作業に突入。連休中はこの仕事に没頭しています。まえがき,あとがきを含め300ページを越す大部になりそうです。
2009/05/04
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,茨城県古河市の古河赤十字病院 外科/瑞木 亨先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- ロシアで作られたアクション映画,《バイオソルジャー PARAGRAF 78》。これはかなり面白かったです。特に格闘シーンは迫力満点!
- いつの間にか52歳になっちまっただよ。52歳にもなって毎週「モーニング」などの漫画週刊誌を買い,ジーンズ以外はほとんど穿かず,病院を転々としているとは昔は想像すらしていませんでした。こんなに落ち着きのない52歳になるとは思わなかったよ。
2009/05/03
2009/05/02
- 見るだけ時間の無駄,製作途中の未完成品としか思えないホラー映画,それが《ファイブ・ガールズ 呪われた制服》でした。
- 電子カルテで診断書を書くために患者を「カナ検索」していてふと気がつきました。最近の子供たちの「読めない名前」はカナ検索では検索できないのです。例えば,次に上げるのは実際に外来を受診された子供さんですが,皆さん,読めますか?
聖稀,心暖,結愛,菜心,心,琉生,碧咲,澪希,愛珠
恐らく,絶対に読めないはずです。だから,名前の読みがわからないので「カナ検索」は不可能です。多分近い将来,「カナ検索」でなく「漢字検索」が必要になるんじゃないでしょうか。
最近は,人に読めない名前が格好いい,と考える親御さんが増えてきたのか,絶対に読めない名前の子供が多いです。でも,他人に読まれない名前で苦労するのは,子供さん本人じゃないかと思います。
ちなみに私の名前は「睦」と書いて「まこと」と読みます。実は小学校の頃,この名前が嫌いでした。絶対に「まこと」と読まれず,「むつみ」と読まれるからです。女性に間違われたこともあります。だから,この名前が嫌いでした。なぜ,普通に読める漢字の名前をつけてくれなかったのか,親を恨んだこともありました。
名前は子供の持ち物であって,親の持ち物ではありません。親の趣味でつけられた名前を,子供は一生背負わなければいけないのです。親の「一時のノリ」で名前をつけられて困るのは子供です。少なくとも,小学校時代の私はそうでした。
2009/05/01
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,栃木県壬生町の獨協医科大学病院 脳神経外科/金谷英明先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 日経メディカルONLINEの4月30日号に「キズに消毒・ガーゼは不要 広がる「湿潤療法」」が掲載されました。
昨日一日で4500を越えるアクセスをいただきましたが(通常は3000くらいです),日経メディカルから見に来られた人が多かったようです。
- 途絶えた客足,在日メキシコ人店主「関係ないのに…」
気の毒ですね。メキシコでの新型インフルエンザ発生と,日本国内のメキシコ料理店に関連性は全くありません。そんなの,頭で考えればわかりそうなものなのに・・・。
私が横浜に住んでいたら,すぐにこのお店に駆けつけるところなんですが,さすがに茨城からだとちょっと遠いです。
- 巨大翼竜,本当は飛べなかった?
単純に物理的に考えると,あれだけの巨体が飛ぶためには,ジェット機並みの推進力を持っていたか,大気が今より濃かったか,地球の重力が小さかったかそれしかないはずです。少なくとも,羽ばたいて飛ぶことは不可能だったと思われます。あの巨大な翼を羽ばたかせるためには強大な胸筋が必要になり,その胸筋はさらに体重を増加させるからです。
もちろん,「巨大翼竜も飛べていたはずだ」という反論も掲載されていますが,私は飛べてなかったんじゃないかと思っています。
- 飛べ,シダ植物
巨大翼竜は飛べなかったかもしれませんが,シダ植物は飛びました。しかも,優雅に,そして美しく飛んでいます。1メートルものシダの葉が滑空する動画は圧巻です。さあ,連休の小中学生は裏山に登ってシダを飛ばそうじゃないか。
- 明日からの連休ですが,連日,映画評論のお蔵出しで毎日更新する予定です。超クダラナイ映画から感動感涙映画まで玉石混交になるかと思いますが,お付き合いのほどを・・・。