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2008/05/30
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,香川県高松市の吉村整形外科醫院 吉村裕先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- アンケートに「外傷縫合前に創周囲の皮膚を消毒していますか?」を追加。
- 「日々の診察から」に「写真を撮って欲しい」と受診された患者さんの話を追加。
- 今日は昼まで診察をして,それから仙台に向かい,仙台循環器懇話会で講演です。大学時代の同級生が「内科の医者にも簡単にできる傷の治療の話をして欲しい」と持ちかけてくれた講演です。私は大学の同窓会には一度も出たことがないので,彼とは25年ぶりの再会となります。
その仙台ですが,今日の最高気温は13℃と超寒そうです。ちなみに梅雨の時期の仙台は本州で一番寒い都市じゃないでしょうか。
- 先日(2008年4月2日),NHKで「褥創のラップ療法」が放送されました。見逃した方,もう一度見たいという方,もう一度放送して欲しいという方は下記サイトから投票できます。ラップ療法の普及のためにも,皆様,どうか投票してください。
ちなみに,29日の午前6時現在,1,170票で第3位に後退(トップは1,391票)。
2008/05/29
- アンケートに「裂創縫合後に抗生剤を投与していますか?」,「○○県に行った事がある」を追加。
- ほぼ毎日,夕食を食べに行っている居酒屋さんでのちょっとした出来事。
準常連客の男性が奥さんと赤ちゃんを連れて見えられたんですよ。赤ちゃんは生後4ヶ月とのこと。とても可愛かったです。そうしたら,それまで煙草を吸っていたカウンターのお客さんがニコニコしながら,「これじゃ,煙草吸えないな。俺は今日はもうタバコ吸わないぞ」って言うんですよ。それを聞いた他のお客さんも,煙草を吸うのをやめちゃいました。
何だかとっても素敵なひとこまでした。
2008/05/28
- アンケートに「頭部打撲で頭部2方向レントゲン撮影は必要でしょうか?」を追加。これは以前から疑問に思っていた検査です。頭部2方向で何か所見があったとしても頭部CTは絶対に必要ですし,頭部2方向で異常がなくても頭蓋内の異常が疑われたらやはりCTが必要だからです。
- 時々,この更新コーナーで「こんなの買っちゃったけど,結構便利だったよ」なんていうことを書きますが,後から探すのが面倒なんでまとめて欲しい,という要望をいただきました。そこで,「こんなの買っちゃった」コーナーを作りました。今回紹介するのは,乾電池で使える超小型プレッサー。移動が多いビジネスマンにはいいかも。
それにあわせて,開始ページのデザインも一部変更。
- なんでこんなクズ映画を見ちゃったんだろうか?,という映画,《ボーンシックネス 最怖ゾンビ軍団襲来》について。
2008/05/27
2008/05/26
- 「外傷を湿潤治療している医師」に以下の先生方にご参加いただきました。感謝いたします。
- こんな質問いただきましたに「アテロームの治療法」を追加。
- 先週木曜日は筑豊感染症懇話会で講演。150人を越える方が参加されて超満員状態でした。そして金曜日は沖縄に移動して南部徳洲会病院で講演。こちらの方も満席状態でした。ご参加いただき,ありがとうございました。
そして土曜日の昼過ぎ,那覇空港を出発しましたが,40分くらい経過したところで「○○空港は着陸できず,伊丹空港に着陸します」という機長のアナウンスが! こうなると文句を言っても始まりませんので機内は落ち着いていました。しかしその後,「伊丹空港に16:15に着陸した後,17:00発の羽田便で東京に向かっていただきます」というアナウンスがあったため,「羽田空港が使えないから伊丹空港に着陸すると思っていたら,羽田空港が使えるんじゃないか! だったらなぜ最初から羽田に向かわないんだ! 時間の無駄だ!」とフライト・アテンダントに食って掛かる乗客が数人いました。もっともな文句ですし私もそう思います。
それにしても,なぜ羽田でなく伊丹に着陸したんでしょうか。この那覇を出発した飛行機は半分ほどしか席は埋まっていませんでしたから,もしかしたら,「この人数で羽田まで飛ばすのは燃料の無駄。だったら,伊丹で降ろしてまだ空席のある羽田便に乗せてこちらを満席にして飛ばしたら経済的じゃん」なんて理由で,羽田に直接でなく伊丹に着陸したとしか思えません。それとも,別の理由があったんでしょうか?
- というわけで,木曜日の昼から土曜日の夜までの総移動距離は3,998kmでした。
2008/05/24
- 7月4日(金)18:00から埼玉県の済生会川口病院で講演することが決まりました。
- 10月28日(火)に丸亀市医師会で講演することが決まりました。
- 講演で使用するスライドですが,さらにバージョンアップし,最新版は5月23日作成となります。以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますし,新たにダウンロードをご希望の方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
- なんと,韓国の出版社から『ドクター夏井の外傷治療「裏」マニュアル』を翻訳出版したいのだが,という連絡をいただきました。ついに,湿潤治療が海外進出!? それにしても,この本をどうやって知ったんでしょうか。
2008/05/22
2008/05/21
- 8月17日(日)に開催される「第22回中国四国ストーマリハビリテーション研究会」で講演することが決まりました。会場は尾道市しまなみ交流館です。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,福島県二本松市の土川内科小児科 土川研也先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
これで福島県で9人の先生に登録していただきましたが,そのうちの5人が二本松市です。地域で勉強会を開くなどして知識を共有することで,湿潤治療を行う先生が増えたのだそうです。
- 「日々の診察室から」に昨日経験したちょっといい話を二つ追加。
- 「アンケート」に「傷の消毒」に関する項目を追加。
「東京ディズニーランド」に関連するアンケート,面白いですね。これによると5人に一人はディズニーランドに行った事もなければパンダを見たこともなく,8人に1人は北海道の地を踏んだことがなく,20人に1人は大阪に行った事がありません。それでいて,京都に行ったことがない人が1%台ですから,これは修学旅行の影響なんでしょうか。
- そして「褥創のラップ療法」についてのアンケートも,回答数がまだ少ないながら,興味深い結果が出ています。
このサイトを見ていて,褥創治療をしている人の8割が「ラップ療法」をしていて,13%の人は「治療をしてみたいが諸般の事情で治療ができていない」と解答しています。この「諸般の事情」は要するに,褥創委員会の医者だったり認定ナース(WOCナース)でしょう。つまりこの13%の人たちは「諸般の事情」がなくなればラップ療法を行えるようになるということでしょう。
本来なら,このアンケートは日本褥瘡学会がその公式サイトで行うべきことです。やる気さえあれば,明日にでもできるアンケートです。そして,今の日本の医療現場で行われている褥創治療がどうなっているかがわかります。とは言っても,褥瘡学会に「やる気」があるかとは思えないけどね。
2008/05/20
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,福島県二本松市の辰星会 枡病院 外科 松山真一先生にも加わっていただきました。感謝いたします。
- アンケートを作るのがあまりに簡単だということがわかり,専用ページを作って湿潤治療や褥創治療についての意見を募ってみようと思いたちました。
で,早速ですが,「褥創のラップ療法」してますか?です。お気軽に投票してみてください。
- 「プロミクロスニュース Vol.10」に『ご存知ですか!? 創傷治療の常識~傷を乾かさない湿潤療法~』が掲載されました。
2008/05/19
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,鹿児島市の鹿児島共済会南風病院 外科 川井田浩一先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 先週金曜日は長崎で開催された日本外科学会定期学術集会 生涯教育コースで講演でした。いわゆる外科学会総会です。500人入る会場は前の方が少し空いていましたが,後ろで立って聞いていらっしゃる方も多数いらっしゃいました。講演後に5分ちょっと,質疑応答がありましたが,ここでもいろいろな質問をいただき,さらにフロアに出てからも質問が続きました。多数ご参加いただき,ありがとうございました。
その前夜,5人の先生方(+アルファ)で宴会。ここでもいろいろな話をさせていただきました。遅くまでお付き合いいただき,ありがとうございました。
- 先日(5月15日)のこのコーナーで「東京ディズニーランドに行ったことがない」話を書いて,それに関連していろいろなことを書いたら,結構反響がありました。面白いので,ブラウザから投票できるようにしちゃいました。暇つぶしにどうぞ。
ちなみに,「東京ディズニーランドに行ったことがない」という回答がだんとつに多く3人に1人は行ったことがないそうです。そして,5人に1人はまだ北海道に到達していません。19人に1人は富士山を見たことがなく,34人に1人は山手線に乗ったことがないそうです。
これが,19日の朝に病院や会社のパソコンからアクセスしている人たちが一斉に投票に加わるってどう変化するのか,面白いところです。
2008/05/17
2008/05/16
- 8月23日(土)に東京北社会保険病院で講演することが決まりました。
- さあ,これから講演です。
2008/05/15
- 9月12日(金)に福岡市整形外科医会で講演することが決まりました。
- 今日は午前10時半頃まで外来診療をして,終わり次第石岡駅に直行し,上野⇒浜松町⇒羽田空港と移動し,長崎に向かいます。そして明日は,日本外科学会定期学術集会 生涯教育コースで講演です。
- 18世紀のパリを舞台に,究極の香水を作ろうとする男の数奇な生涯を描く作品,《パフューム ある人殺しの物語》について。豪華絢爛な映画なんだけど,メインテーマがいまいちわかりにくい感じか。
- 実は私,東京ディズニーランドに行った事がありません。「そんなの,しんじられなーい!」という声が四方八方から上がっているのが聞こえますが,事実は事実です。こういう「東京ディズニーランドに行ったことがない日本人」って,今の日本人の中でどのくらいの割合なんでしょうか? 5%くらい? 1%くらい? ちょっと見当がつきませんが,超少数派だということは確かでしょう。
では,次の各項目に当てはまる日本人は,「東京ディズニーランドに行ったことがない日本人」より多いのでしょうか,少ないのでしょうか。
- 富士山を一度も見たことがない
- 大阪に一度も行ったことがない
- 北海道に一度も行ったことがない
- 山手線に一度も乗ったことがない
- 一度も地下鉄に乗ったことがない
- 新幹線(東海道新幹線,山陽新幹線,東北新幹線,九州新幹線など)に一度も乗ったことがない
- 演歌を一曲丸ごと最後まで聴いたことがない
- 「笑っていいとも」を一度も見たことがない
- 「サザエさん」を一度も見たことがない
- 「紅白歌合戦」を一度も見たことがない
- 年越しそばを一度も食べたことがない
- 「かっぱえびせん」を一度も食べたことがない
- 「日清カップヌードル」を一度も食べたことがない
- コーラを飲んだことがない
- 卵かけご飯を食べたことがない
- おでんを食べたことがない
- 花見をしたことがない
- 雪を見たことがない
- 海に入ったことがない
2008/05/14
2008/05/13
- 先日提示した「大腿部3度熱傷」に関連して,「3度熱傷を2度熱傷にする」を追加。なぜ今頃,古臭いパッチグラフト(パッチ状植皮)を持ち出したのか,それは「3度熱傷を2度熱傷にしてしまおう」という単純な発想です。
そして,古い時代のパッチグラフトと私のパッチグラフとの考え方の違い,なぜ,パッチグラフとが優れているのかについて考察しています。
ちなみに,先日追加した「局麻植皮術のコツ」に関連して,皮膚の採取の仕方についての質問をいただきましたが,要するに,りんごの皮をメスで薄く切って剥いでいくのと同じです。11番メスの刃をりんご表面とほぼ水平にして皮を切っていくと,実に(ほとんど)傷をつけずに皮だけ切り取れますが,その要領で皮膚を採取するだけです。11番メスでも慣れれば幅7ミリ,長さ数センチの皮膚が採取できます。わずかに点状出血するくらいの厚さで取れたら成功です。
左手で皮膚を持つ力の入れ具合にコツがあるのですが,こればかりは文章で伝えるのは難しいです。
2008/05/12
- 「日々の診察室から」に「そういえば,熱傷後肥厚性瘢痕をしばらく見ていない」を追加。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,山形県山形市の江良歯科医院 江良謙次先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
ちなみに山形県の病院に勤務していた時,湿潤治療の一番の理解者だった先生です。
- 先週土曜日は日本医療マネジメント学会福井県地方会で講演でした。福井県では3度目の講演になります。事前にかなり宣伝していただき,用意した会場に入りきれず,別室で音声とスライドのみ流しすことになり,一般の方も含め300人以上の方においでいただきました。また,質疑応答も長い時間続きました。多数おいでいただき,ありがとうございました。
講演終了後は10名ほどの方と懇親会。ここでも熱心な質問が続き,とても有意義でした。そしてそのあと,2次会に突入! 遅くまでお付き合いいただき,ありがとうございました。
ちなみに今回は,石岡から上野は常磐線特急,そのあと東京から「ひかり」で米原まで,そして米原から北陸線特急で福井まで,という経路で移動しました。乗り継ぎも含め,5時間半でしたが,乗換えが少ないため比較的楽でした。
- そういえば,10日の夜,400万アクセスを達成したみたいです。御愛顧いただき,ありがとうございます。
ちなみに100万突破が2004年11月26日,200万が2006年1月25日,300万が2007年4月4日でした。
- 雑誌「クーリエ・ジャポン」6月号を移動中の新幹線でパラパラ読んでいたが,面白い記事が結構あった。
- 「年金が最も多く支給される(現役時代の収入に対する年金の比率)国は次のどれか?・・・英国,スイス,オランダ,トルコ」
- 答えはトルコで,なんと現役時の収入より多い104%! なぜかというと・・・。
- チベットでは,中国語が話せないと商売の許可が下りないなど,徹底的なチベット文化の弾圧が行われるようになった。
- そのチベット問題を,政治的に利用することしか考えていない大国の思惑。
- 20世紀のロック界のカリスマといえばレノンとミック・ジャガー。彼ら二人が,1968年に始まる「怒れる青年たちによる政治革命」をどう考えていた,という貴重な証言。
- 世界でひそかに広がっている食糧危機の現状。
- 世界の穀物在庫量はわずか53日分しかない!
- アメリカではトウモロコシ収穫高の20%がバイオエタノール生産に振り分けられているが,アメリカの燃料需要のわずか1%を満たしているだけ。
- 遺伝子組み換え作物は,利益性が高いわけでもなければ,環境に優しいわけでもなかった,というデータ。
- 中国の「不都合な真実」
- 中国の猛毒スモッグによる死者は,チェルノブイリの死者を凌いでいる。
- 中国の年間汚水排出量は,黄河の年間流量の1.5倍。
2008/05/09
2008/05/08
- 昨日報告した大腿部の広範3度熱傷で,なぜ上皮化までに時間がかかったのに判拘縮が起きないのかについての考察です。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,沖縄県宮古島市の5月15日開業される原皮フ科 原洋子先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 本を開いておけるストッパーが欲しくて探していたら,見つけました。下記の「ブックストッパー」です。
本の感想を書く際には,本の一説を引用したり内容を書き写したりする作業が不可欠ですが,この時に困るのは,本の当該ページを開いたままキーボードを打つのがえらく大変なことです。週刊誌みたいにはじめから開いたままにして置ける構造をしている書籍ならいいのですが,ハードカバーで厚い本となると,なかなか大変です。別の本で押さえたりするのですが,ちょっと気を許すと本が閉じてしまいます。
そこでこの商品に目をつけました。要するに「錘がついている洗濯バサミ」という格好ですが,開いておきたいページをこいつで挟むだけで,ページを開いたままにして置けます。とりあえず1個あれば大丈夫ですが,2個そろえておけばどんな本でも大丈夫みたいです。1個840円とちょっとと微妙な値段ですが(何しろ,この用途にしか使えない),厚い本を見ながらノートに書き写すとか,キーボードで文章を引用することが多い人には便利な商品と思われます。
2008/05/07
- 「大腿部20×25センチの3度熱傷」を追加。ご覧のようにかなり広範な3度熱傷ですが,3回だけ小さく局麻で植皮したあとは外来通院で治癒。しかも瘢痕拘縮なし,運動障害なし。その秘密は,ゆっくりと上皮化したことでした。長い目で見たとき,上皮化が早い事は患者さんにとってメリットなのかと考えさせる症例です。
なお,長大な経過ですので,症例の経過についての考察,そしてこのような症例で植皮をする際のTipsは後日改めて書く予定です。
- 講演で使用するスライドですが,さらにバージョンアップし,最新版は5月6日作成となります。以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますし,新たにダウンロードをご希望の方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
- 以前にも書いたネタかもしれません。
時々,理学部を卒業してから医学部に入りなおして医者になった,という方と知遇を得ますが,そこで必ずといっていいほど話題になるのは,
- 理学部時代,教授に論文を見てもらったら「君の考えがかかれて以内から駄目だ」と叱られ,
- 医者になってから論文を書いたら,教授から「君の考えは書かなくていい。他の論文からの引用をもっと入れろ」と叱られた
という現象です。そういえば昔,ある先天異常症候群の症例報告の論文を書いたとき,自分の考えを書きまくったら,やはり教授に呆れられましたのを思い出します。
「自分の考えを書くな,他人の論文を引用しろ」というのが医学論文なんでしょう。
- 昨日紹介した『「無限」に魅入られた天才数学者たち』(アミール・D・アクゼル,早川書房)ですが,あまり面白さに一日で読破しました。感動作です。興奮冷めやりません。
ちなみに作者は以前紹介した『天才数学者たちが挑んだ最大の難問 -フェルマーの最終定理が解けるまで-』の著者である。
- 今日の朝6時前,アクセスカウンタが399万を突破しました。ということは,今週末で400万突破でしょう。思えば,遠くまで来たものです。
2008/05/06
- 10代最後のスカーレット・ヨハンソンの魅力全開,《スカーレット・ヨハンソンの百点満点大作戦》について。内容は大したことがない普通の青春映画で,唯一のとりえがヨハンソンの若さと美貌。ワイヤーアクション・シーンとパンチラ・シーンもあるよ。
- 昨日から読んでいるのが『「無限」に魅入られた天才数学者たち』(アミール・D・アクゼル,早川書房)です。古来の数学者たちが敢えて正面から取り上げることを避けてきた問題,それが「無限」の謎だった。それに真正面から立ち向かったのがゲオルグ・カントールだったが,師匠の数学者は彼の研究を執拗に妨害し,また,カントール自身も研究の行き詰まりから次第に精神を病んで行く。
2008/05/05
- おどろおどろしいDVDジャケットを見るとホラー映画かと思いますが,ホラーでもオカルトでもサスペンスでもない,その正体はごく普通の人情映画,というかなり微妙な作品,《デッドエンド》について。
- これまで二つ折りタイプの財布を使っていたのですが,どうしても厚くなるためにジーンズのお尻ポケットに入らないことがずっと気になっていました。それが先日から小銭入れ部分が壊れてきたため,薄いタイプの財布を捜していたのですが,「週刊アスキー」のascii365で紹介されていた「オルディナーレイタリアンレザーカードウォレット」が楽天でも買えることがわかり,ここだとポイントも使えるため,購入!
で,これいいです。カードが16枚入るのも気に入りましたが,普段はあまり使わない10枚分は外しておけるし,小銭も入れやすく取り出しやすいです。そして何より,厚みを抑えるための細かい工夫がいいです。
2008/05/04
- 南アフリカ共和国の大都市,ヨハネスブルグのスラムで犯罪しか生活の手段を知らない青年が一台の車を盗む・・・が,その後部座席には赤ん坊が眠っていた,という映画,《ツォツィ》について。これは文句なしに感動作!
- 今日で51歳になってしまいました。老眼も進んでいます。なんだか物忘れもするようになり,会話の中で固有名詞がなかなか出てきません。あと24年で後期高齢者か・・・。
それにしても,51歳になってもジーンズしか穿いていないとか,51歳にもなって毎週マンガ雑誌(モーニングとビッグコミック,スペリオール)を買っているとは,20歳の頃は想像もしてなかったです。
2008/05/03
2008/05/02
- ありとあらゆるピアノソロのための編曲作品で最も好きな曲の一つ,それがTchaikovsky/Feinbergの「悲愴交響曲の第3楽章 スケルツォ」だ。大オーケストラの次々と押し寄せる波濤が巨大なクライマックスを作り上げ,音の大伽藍が聞く者を圧倒する名曲だが,そのフル・オーケストラの世界を,なんとそれをピアノソロで再現するという至難の業に挑戦し,見事なピアノ曲としたのがこのフェインベルグだ。
このアレンジの唯一の欠点は,半端でなく難しいことだ。複雑に交錯する複数の声部を響かせながら,なおかつ,高速重音パッセージが連続するのである。冒頭10小節をインテンポで弾くだけで至難の業です。そのためか,演奏される機会に恵まれない名曲となっている。
と思っていたら,YouTubeに演奏がアップされているじゃありませんか。
前者は演奏会(会場はチャイコフスキーホールでしょうか)での録画。演奏しているのは女性ですが,非常に上手いです。そしてクライマックスでは気持ちいいくらいの轟音・爆音を轟かせています。テクニックも申し分ないといっていいでしょう。
後者は恐らく家庭のグランドピアノで録画したもので,演奏しているのは男性です。ビデオの冒頭,試し弾きをしたりするもんだから,こいつ,大丈夫かなと思うと,ものすごいスピードで演奏が始まってしまいます。演奏はちょっと荒いところがあり,ペダルの使用もかなり控え目ですが,暴走気味のスピードを最後まで維持して弾き切ってしまう豪腕ぶりは見事です。私はこういうピアノ馬鹿が大好きです。
なお,この難曲に挑戦してみたいという方がいらっしゃいましたら,メールでご連絡いただければ楽譜を進呈します。楽譜だけでも見てみたい,なんて人にも楽譜を提供しますので,お気軽に御連絡下さい。
- ここ1ヶ月の聖火騒動を見ていると,中国とは,「スネオの財力を持ったジャイアンが大人相手に暴れている」ようなものだとつくづく思う。発育途上だから少年法を適応しろといい,少年法で守られているからやりたい放題だ。おまけに,大人の常識も持ってないし・・・。
- SAFETY JAPANに本永卓郎氏の「総理がわびるべきは暫定税率よりほかにある」というコラムがあった。これが秀逸である。その主張は要するに「暫定税率廃止は減税と同じ効果を持ち,景気対策として極めて有効だ」ということだが,私は真っ当至極な考えだと思う。食料品や日用品の値上がりと同様,ガソリンの値上がりは大多数の国民にとって,増税と同じだからだ。毎日欠かせないものの値段が数十円ずつ高くなるのは,国の経済全体にボディブローのように効いてくるはずだ。
もしも景気がよい時期だったらこの暫定税率再可決の影響は最小限で抑えられるかもしれないが,この不景気な時期にはたまったものではないのだ。
もしかしたら,福田首相に欠けているのは,その時々で理知的な判断を提言する優秀なブレーンじゃないか・・・なんて気がする。
2008/05/01
- 「挫滅の高度な骨折で術後に皮膚壊死を起こした症例」を追加。下腿の開放骨折で皮膚が挫滅されていて,術後に皮膚が壊死してプレートが全長で露出してしまった・・・という時,あなたならどう治療しますか?
- 「ブログでうるおい治療について取り上げました」というメールをいただきました。ボーイスカウトのリーダーをされている方で,私の本のイラストを書いてくれているChimaさんのお知り合いとのこと。しかも,私の講演を聴きにいらっしゃったこともあるそうです。治療をご紹介いただき,ありがとうございます。
こういう,いわば医療の素人の方からのメールをいただくたびに,「パラダイムシフトは専門家から起こったことはない」というのはいつの時代でも普遍的事実なのだなと再確認しています。
現在,傷の治療に関しては開業医の先生,小規模病院の先生が先頭に立ち,知識を得た素人の方がそれに続き,大規模病院と大学病院が一番後ろにいて,まだ走ろうともしていない・・・というのが現状ではないかと思われます。
実際,全国各地の大学病院の研修医や看護師さんから「診療科でちょっと違いますが,当大学病院ではそこかしこで消毒のオンパレードですし,熱傷も褥創もゲーベンクリームです。全然治りません。どうしたらいいのでしょうか?」というメールをよくいただきますが,どうやら,全国各地の熱傷専門医が揃って保守化しているみたいで,「熱傷治療は消毒して軟膏ガーゼ,感染したらゲーベンクリームに決まっているだろ!」と19世紀の局所治療に固執しているようです。そして,その保守化傾向が以前より強まっているようだ,という研修医からのメールをいただくこともあります。
要するに,専門家は専門家なるがゆえに,自分が信じる治療を主張するしかなく,その結果,上記のボーイスカウト・リーダーの方のような「目覚めた素人・知識のある素人」よりはるかに遅れを取ってしまう,という現象が起きてしまうのでしょう。パラダイムシフトは専門家集団から起こらない,というのはそういうことです。