2011/07/29
【10:20】【08:40】
- 【高速鉄道事故を受け、中国共産党宣伝部を無視した大衆メディア】
秦の始皇帝の昔から焚書坑儒とばかりに「都合の悪いことは穴に坑めて」きた中国ですが,今度ばかりは情報規制ができない状態のようです。最初の2日間はなんとか頑張って政府批判のブログや書き込みを消しまくっていたそうですが,ついに消去作業が追いつかなくなり,野放し状態という感じのようです。
- 【笑いで考える「穴に埋める国」との関係】
冒頭の漫画でいきなり「Do not me call 黄巾党!」で笑いをぶちかます小田島さん,うまいなぁ。しかも「焚書坑儒」を持ち出すタイミングも絶妙。やはりプロの物書きは違います。
- その小田島さんの文章の中で,苦手な英語でジョークを話すエピソードがありますが,英語が苦手なことにかけては人後に落ちまくっている私ですが,それでも10年くらい前までは毎日のように英語でメールを書いていました。ピアノ楽譜の収集をしていた関係で,世界中の楽譜コレクターやピアニストたちからメールが入り,それに返事を書かざるをえなかったからです。とは言っても,私が書ける英語は中学2年生程度です。そこで,初対面の人には次のような文章で書き始めるようにしました。
I'm a very poor writer in English, to my regret.我ながらひどい文章ですが,すると次からはすごく簡単でわかりやすい英語で返事が返ってくるので,少なくとも私の意図は通じたようです。
I'm a plastic surgeon, and amateur piano lover...
そんなある日,英国の超有名音楽雑誌の編集長という方からメールが来たのです。とは言っても,相手が超有名編集長だろうと女王陛下だろうと,こっちが書ける英文はいつも同じですから,「私は英語がとても下手です。本職は形成外科医,素人のピアノ愛好者です」っていつもの様に書いたわけですよ。そうしたら彼から帰ってきた返事が秀逸でした。こんな内容だったと思います。とても簡単な語句を並べた簡潔明瞭な文章なのにすごく面白いのです。君がプロの形成外科医でアマチュアの音楽愛好家だというのは素晴らしいことだ。なぜなら,もしも君がプロのピアニストでアマチュアの形成外科医だったら,人々に害悪をもたらすからね。
【06:30】
- 【月契約で音楽聴き放題! アップルの前に現れた伏兵スポティファイが目指すデジタル音楽市場の創造的破壊】
iTunesの遥か先をゆくクラウドサービス。月4.99ドルで1500万曲の中からストリーミング放送で聞きたい放題,という何ともすごいサービスです。さらに5ドル追加すると,ダウンロードしてオフラインでも聴取可能。それにしてもどうやって利益を上げるんでしょうか?
- 「皮膚科治療の常識・非常識」シリーズに「外用剤の安全性は本当に確かめられているのか?」を追加。
- 「冬のアラスカは30日間夜が続く極夜となる。その暗闇を狙ってヴァンパイアたちが襲いかかってきた」・・・という新機軸ヴァンパイア・ホラー映画,《30デイズ・ナイト》を紹介。発想自体はすごく新鮮なんですが,肝心の30日間のサバイバル生活の描き方が淡白過ぎちゃいました。ここらを工夫したらすごくいい映画になったと思うんだけど・・・。
2011/07/28
【15:10】【08:40】
- 大阪のある先生からのトビヒについてのメール。
1歳9か月の男児で、2週間前から胸腹部~両腋窩部~腰背部、両膝窩部とかなり広範囲のとびひを発症し、近くの小児科受診。初めはゲンタシン軟膏塗布するも改善せず、イソジン消毒をして,テラ・コートリル塗布、ペリアクチン、バナン投与とエスカレートしていきますが一向に改善せず。主治医は焦り始めたのか「消毒が足りないから治らない、もっと消毒をしなさい」と親に説明。やはり,病院を選び,医者を選ぶことがいかに重要かがわかりますね。医者だからトビヒを治せるのではなく,トビヒを治せる医者だからトビヒが治るのです。
さすがに親御さんも疑問を感じ、ネットで当院を知り、当院を受診されました。気の毒なことに『一生懸命消毒はしたのですが…』と母親。
当科では消毒の弊害について説明し,バナン以外の内服薬を中止。広範囲なためコストを考え、浸出液が多めのところはワセリン+プラスモイスト、浸出液が少ないところはワセリン+ラップで対応しました。
3日後の再診時にはきれいに全て上皮化していました。我々にとっては当然の結果ですが、親は大変驚き、同時に喜ばれてました。
「トビヒは細菌感染だから抗生物質を飲ませて・・・」はいいとして,「細菌を殺せないからトビヒが悪化したんだ」と考える医者にあたってしまうと,本当に悲惨な状況になります。より強い消毒,より頻回な消毒,そして,より強力な抗菌外用薬(ゲーベンやカデックス)が使われ,傷はどんどん深くなって潰瘍化します。もうこうなると,トビヒなんだか何なんだかわからなくなります。
【08:00】
- 【「再生可能エネルギーで経済成長」は楽観論 エネルギーの「質」が足りない】
「再生可能エネルギーですべてのエネルギー問題はすべて解決」と孫正義さんはぶちあげていますが,私は彼の発言を見聞きするたびに違和感を感じていました。なんか変なのです。
どこが変なのか,この日経BPの記事を読んですっきりしました。再生可能エネルギーの致命的な欠点はエネルギー密度が低いことと,用途が発電に限られることです。つまり,どう頑張っても石油の代替手段には成り得ないのです。
【06:30】
- 「皮膚科治療の常識・非常識」シリーズを読まれた外科の先生からのメールです。もちろん,湿潤治療をしている方です。
数カ月間,下腿低温熱傷で某病院皮膚科に通院されていて,全く治らないということでネット検索で当科を受診されました。ダイアコート、アズノール、デルモベート、プロスタンディンと様々な種類の軟膏が処方されていました。しかし,この壊死組織に軟膏を塗っても治らないように私は思うのですが,皮膚科の意地にかけても軟膏で治そうとするんでしょうか。他にも「ユーパスタ医者を何とかして欲しい! 他にもっと簡単でいい治療法があるのに,なぜユーパスタに固執する!」という看護師さんからのメールも頂いております。
ちなみに,全国各地にユーパスタ医者,ゲーベン医者が生息していますが,これはユーパスタ依存症,ゲーベン依存症の患者さんであって,基本的に薬物依存症ですので,治療は困難を極めます。困ったものですね。
- 「皮膚科治療の常識・非常識」というお節介シリーズに「治った症例を見たことがなければ,治らなくても不思議に思わなくなる」を追加。
- 東京都三鷹市で積極的に湿潤治療をして頂いている入江先生から,トビヒについてのメールをいただきました。
最近、広範囲(下腿全体とか背中の広い範囲)にわたる「とびひ」の子供が多いようです。範囲が広く数も多いのでプラスモイスト貼付というわけにも行かないので,抗生剤を内服させつつ、まめにプロペト(=白色ワセリン)を塗布させています。きちんと内服して、まめに(これが重要のようです)プロペトを塗布するだけで数日で軽快する事が多いのですが問題は保育園などに通っている子供たちです。この「トビヒに対しては抗生剤内服とワセリン(プロペト)の頻回塗布」という方法はいいですね。今度,試してみようと思います。ちなみに,トビヒに対しては「下着の内側にプラスモイストTOPを貼りつけて着せる」という方法もいいようです。
保育園では基本的に薬を内服するような児童は預かれないところが多いので日中の内服はできなくなり、またプロペトの塗布もお断りのところが少なくありません。そうするとどうしても治りが良くない印象があります。
保育園の性質上仕方がないのかもしれませんがもう少し融通を利かせてくれたらと思う事しきりです。
そして,「保育園でワセリンを塗るくらいはして欲しい」というのは他の先生も感じていらっしゃることだと思います。医学的に考えるとワセリンは「薬剤」ではありません。薬効成分を含まない「基剤」であり,「注射薬を溶かしている蒸留水」,「飲み薬の中の澱粉」と同じです。となると,ワセリンを塗ることは医療行為に当たるのだろうか,という気もしてきますが,どうなんでしょうか。
- 【ドイツ保健当局、腸管出血性大腸菌の流行終息を宣言】
5月から6月にかけて全ヨーロッパを震撼させた病原性大腸菌O-104騒動ですが,死者50人を出したもののいつの間にか終息してしまいました。原因としては一応,「EUがエジプト産種子を輸入禁止、大腸菌感染源との見方」ということで決着がついたようですが,なぜその種子が哺乳類の腸管内でしか生存できない大腸菌に汚染されたのかについては,依然として謎のままです。
真の感染経路・メカニズムが解明できていないということは,いつまた,どこで発生するかわからない,ということです。
2011/07/27
【15:40】【11:10】
- 子供さんがヤケドで湿潤治療を受けていて,たまたま別の部位にトビヒができたので受診した皮膚科のお医者様が次のようにおっしゃられたそうです。まさに嘘だらけ,超いい加減な説明で笑えます。それにしても,「赤ちゃんはバイキンに触るから傷が化膿する」という説明はまさに抱腹絶倒モノ! こいつ,本当に医者か?
湿潤治療は寒い時期でないと行えないし,大人にならしてもいいが子供にしては駄目だ。ばい菌にいっぱいさわる赤ちゃんに、夏の暑い時期に湿潤治療したら傷が化膿してしまう。
- 【<森喜朗元首相>長男の元石川県議が病死】
しばらく悪い噂を聞かないと思っていたら,いきなりの訃報! しかも46歳の若さで多臓器不全って,一体何があったのでしょうか。
この方はご存知のように森元首相のご長男ですが,例の押尾学事件で「死亡事故が起きた時,ピーチジョンの社長所有の部屋に一緒にいた」ことは周知の事実。一時,「あれは押尾でなくてご長男が薬を盛ったんじゃないの?」と噂になってましたね。ちなみに,ご長男と押尾事件の犠牲者の女性が仲良くツーショットの写真がネットに多数残っています。
また,2010年8月には飲酒運転の末にコンビニ突っ込み,店を大破するという武勇伝も披露なさいましたが,この時もあまりのろれつが回らなさに「普通の酔っぱらいでなく,ヤクでもやってたんじゃないか?」と話題になりました。ちなみに,飲酒運転をしたらそのままパクられるのが世の常ですが,さすがは森元首相の地元ということで,石川県警はご長男を直ちに釈放したことも有名です。
【08:50】
- スティックを振るだけでドラム音が鳴るというサンコーならではのアイデア商品。値段も安いし,遊ぶにはいいかも。
エアドラムスティック】どこでもドラム音が出せる面白スティックサンコー エアドラムスティック...
価格:2,980円(税込、送料別)
【07:20】
- 【危険を生んだ中国高速鉄道の背景(1)「無茶な大躍進」】
【新規投入の列車が追突、中国鉄道事故、ダイヤ改正影響か】
【運転手養成はたったの10日間!】
「サーチナ」に事故の背景を分析する記事が次々に掲載されています。どうやら,「世界一の目標を立てる」⇒「突貫工事で何とか完成させる」⇒「世界一となる」⇒「事故が起こる」という構図のようです。
先日,テレビで「新幹線の運転士になるためには」という番組をしていましたが,本当に厳しい訓練を長期間受けて初めて,日本では新幹線を運転させていることがわかります。それを中国は10日間で運転士を促成栽培していたそうです。いくら中国人が優秀な人種でも,それは無理というものでしょう。
【06:30】
- 整形外科の先生からのメール。
いつも楽しく見ています。この季節特に有用だった情報は、虫さされ対策です。特に蚊にさされたところはワセリンを塗っておくだけでかなりかゆみがなくなりますね。更にフィルムかハイドロコロイド剤でパッキングルすれば、全くかゆみを忘れます。すばらしい発見でした。まさにそのとおりで,蚊に刺された痒みは,刺された部位を空気を通さないもので覆って乾燥を防ぐと瞬時に治まります。いわゆる「痒み止めの軟膏」は痒み止めの成分による効果ではなく,油脂性基剤による乾燥予防効果によるものだったと思われます。
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,東京都西東京市の佐々総合病院 外科/中西陽一先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「皮膚科治療の常識・非常識」というお節介シリーズに「アトピー性皮膚炎が治った? 治ったのはアトピー性皮膚炎ではなかったからだ」を追加。
2011/07/26
【10:10】【06:30】
- 【高速鉄道事故や橋の崩落はもう結構!中国よ、もっとゆっくり歩いてくれ―中国紙】
「いつ崩落するかわからない橋も,いつ事故を起こすかもしれない高速鉄道も要らない。そんなのは繁栄したフリにすぎない」とこの記事は鋭く指摘しています。しかも,鉄道の料金が高くて人気もないと来ては・・・。
- 【中国の高速鉄道は「巨人」、日本は「チビ」=「海賊版新幹線」問題で―中国メディア】
でも,7月8日にはこんなことを主張しておりました。失笑するしかありません。これだからチャイナの皆さん,世界の嫌われ者です。
- 「皮膚科治療の常識・非常識」というお節介シリーズに「外用剤に対する思い入れ」を追加。
- 「薬局・ネットで買える治療材料」を更新しました。とは言っても,amazonと楽天で「ハイドロコロイド」で引っかかった商品を並べただけですけどね。ちなみにお値段はどれも同じくらいかな?
それにしても,楽天でカラヤヘッシブまで買えるのにビックリ。そしてその値段にさらにビックリ! これは普通に買える値段じゃないです。一体誰が買うんでしょうか?
- エド・ハリスとヴィゴ・モーテンセンが演じる二人のガンマンの男臭い世界を描いた西部劇映画,それが《アパルーサの決闘》だ。二人の演技は渋くて格好良くて最高なんだけど,ヒロイン役のレニー・ゼルウィガーのド下手ピアノが全部台無しにしちゃいました。ここまで下手だとギャグ映画ですよ。
- いつもの居酒屋さんで夕食を食べながらテレビを見ていたら,「ネプリーグ」の最後の方で「ドンキホーテはドン・キホーテ,ドンキ・ホーテのどちら?」という問題が出題されていました。答えはもちろん「ドン・キホーテ」。「ドン」はスペイン語の男性の名前につける尊称で,ドン・ジョヴァンニやドン・ホセの「ドン」と同じです。
これを見て思い出したのが「バレエのプリマドンナはプリ・マドンナ,プリマ・ドンナのどっち?」という問題です。答えはもちろん「プリマ・ドンナ」で,この「プリマ」は「プリマハム」のプリマと同じで「1番目」という意味です。
ちなみに,国民的名作野球漫画「ドカ○ン」で「プリマドンナはプリ・マドンナ」と間違って説明しているシーンがあったことを覚えています。殿馬君が打席に入って「秘打・白鳥の湖」を打つシーンだったと思いますが,それを見て主人公が「プリマドンナだ! この身のこなしはマドンナだ!」っていうんですよ。私はこの漫画が連載されていた当時,リアルタイムで読んでいたため,この間違い説明は鮮明に覚えています。単行本では修正されているのかな?
2011/07/25
【15:00】【14:00】
- 【中国“パクリ新幹線”知られざる内情!駅は荒野のど真ん中…】
日本の誇る東北新幹線にも「田んぼと畑のど真ん中」にあるK駅とかありますが,それにしても「鉄道の公式サイトにも地図にも駅の場所が載ってない。広州に到着しても市内中心部に出るまで地下鉄を乗り継いで40分もかかった」というのはすごいです。もちろん,日本にも空港に着陸してから市内に到着するのに40分~50分かかるA空港とかH空港とかありますけど,新幹線でそういう駅はありません。さすがは中国では新幹線まで「大陸的」です。
【08:00】
- 【「なでしこ」に国民栄誉賞授与へ=W杯優勝、「社会に希望」-政府】
国民栄誉賞の主旨は「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった方に対して、その栄誉を讃えることを目的とする」のだそうです。・・・ということは,「国民に全く敬愛されず,社会に明るい希望を与えることもなく,顕著な業績もない」首相が国民栄誉賞を授与するわけね。
【06:30】
- 【岩手産白金豚を使った「バラカツ」で至福のひと時】
シリーズ8回目。今回は有楽町の岩手料理のお店。バラカツが美味しそう!
- 【高速鉄道衝突事故は殺人と同じ=根拠のない安全宣言が招いた悲劇―中国】
事故も怖いけど,事故の原因究明もしないうちに高速鉄道運行をただちに再開させたという方がもっと怖いです。もうこうなると,中国の高速鉄道に乗るのはロシアンルーレットをするようなものです。いや,ロシアンルーレットでなく「チャイナルーレット」か・・・。
まぁ,この国のことですから,「13億人もいるうちで35人死のうと200人怪我をしようと誤差範囲にもならないよ」なんでしょう。
- 『宇宙を解く壮大な10の実験』という本のレビューを追加。内容はちょっとハードですが,この分野について興味がある人には非常に面白い内容だと思います。
- ハワイ大学で家庭医療の研修中という先生(かつての教えたことがある先生)からのメール。
こちらには傷専門のナース(Wound Care Nurse)がいますが、なんだかなあ、という感じです。また、外科ローテの時に、数年ぶりに熱傷のガーゼ交換で叫ぶ患者がいて、見るに耐えられませんでした。まあ、他人の患者だと割り切ってやっていたら、この前自分の患者の傷に何か貼付材を使おうとしたら、クリニックにガーゼと軟膏しかなくてびっくりしました。ま,要するに,アメリカの創傷治療は世界最先端と言われていて,創傷治療,熱傷治療,褥瘡治療の専門の先生方は事あるごとに「アメリカでは,アメリカでは」と「出羽守」と化しますが,その実態はこの体たらくです。それにしても,病院に被覆材が全く無く,治療材料は「軟膏とガーゼだけ」というのにビックリ。ハワイってそんなに医療水準が低いのでしょうか?
・・・ということは,「20世紀の創傷治療・熱傷治療・褥瘡治療」を学びたいならアメリカに行け,と・・・。
- 中野京子の『怖い絵 泣く女編』が文庫本になっていたので購入。これはこれまで朝日出版から『怖い絵2』に新たに2章を書き加えて文庫本にしたものです。お値段が半分になり,2つの章が追加されたので非常にお買い得ですが,反面,肝心の絵のサイズが小さくなってしまい,絵の細部(実はそういうところが面白い)がちょっとわかりにくいことです。せめて新書サイズにするとか,文庫本サイズでもいいから横長の絵はページを横にして掲載するなどの工夫が必要だったかもしれません。それにしても,ミレーの『晩鐘』に対する画家ダリの解釈は怖すぎ! 確かにこういう解釈もありだけど・・・。
- 【コンビニで昆虫採集】
茨城県のローソンで昆虫採集をしていますが,いきなりカブトムシ,ミヤマカミキリ,ノコギリクワガタを採取しています。ちなみに,舞台になっている「小美玉市」は私の病院のある石岡市の隣です。野生のカブトやクワガタ(=野良カブト,野良クワガタ)を捕まえたかったら,茨城のコンビニにゴー! 狙いは空が暗くなった直後と明け方だそうです。
ちなみに,その茨城の田舎にある私のアパートの階段では先日,シロスジカミキリが遊んでいました。
2011/07/22
【11:00】【06:30】
- 【勇敢すぎるチワワが銃を持った強盗2人に襲いかかり追い立てる】
いくらライフルを持っている強盗とはいえ,チワワ相手に発砲するようなひとでなしではなかったようです。逃げる強盗を追いかけていくチワワの勇姿に感動! 君は勇者だ。
- 【Google日本語入力に「リアルタイム変換」や文字パレット/手書き文字認識】
ようやく待望の手書き入力機能が加わりました。これで,読めない漢字があった時だけMS-IMEを起動させる手間が無くなりそうです。
- 「皮膚科治療の常識・非常識」というお節介シリーズに「皮膚科は内科の一分野」を追加。
- 《シャーク・ハンター》という映画を紹介。これまで,「〇〇ジョーズとか▲▲シャークというタイトルの鮫パニック映画の9割以上はクズ映画である」というのを学んできたはずなのに,なぜかまたクズ@鮫パニック映画を見ちゃったのです。史上最大の古代のサメ,メガロドンが登場する映画ですが,見どころはそれだけでした。
- 【USB 外部バッテリー eneloop mobile booster が高容量化 & 出力向上、9月8日発売】
容量 5400mAh の KBC-L54Dはちょっと欲しいかも。これがあったら便利でしょうね。モバイルガジェットはバッテリー切れとの戦いですから。
- 【「太陽政策」鳩山氏、首相退陣求める署名を断る】
民主党のオーナーが,雇われマダムに振り回されています。オーナーなら一言,「お前はクビだ!」といえばいいのですが,何しろこのオーナーさん,お育ちが良すぎるもんだから,そういう下賎なお言葉をご存じないし,知っていても使い方を知りません。かくして,雇われマダムは好き勝手やっております。
- 【「検討不十分だった」岡田氏、マニフェスト謝罪】
民主党のマニフェストの問題点については,これまで何度も書いていますが,民主党の最大の誤解は「2009年7月の総選挙で民主党が勝利したのは,民主党のマニフェストが支持されたからだ」という点です。
私もあの総選挙で民主党に投票しましたが,それは「自民党でないから」でした。自民党でなければどこでもいいが,現実に政権を任せられそうなのは民主党しかいないので,民主党に投票したのです。決して,民主党のマニフェストに賛同したからではありません。民主党のマニフェストの個々の項目には賛同できなくても,自民党以外の選択肢として民主党に投票したのです。
ところが,政権与党となった民主党は「我々が勝てたのは民主党のマニフェストが国民に支持されたからだ。全てのマニフェストが正しかったからだ。だから,全てのマニフェストを実現しなければいけない」と次々に手を打ちます。その結果,国政は大混乱しました。マニフェストの項目は実現可能なものから不可能なものまで玉石混交だったのに,民主党は「政権を取ったからにはマニフェストを実現しなければいけない」と勘違いしてしまいました。しかし,民主党政権発足直後のあの高揚気分の時ですら,ここのマニフェストに対しては国民は賛否両論だったはずです。
2011/07/21
【16:00】【12:30】
- 「2時間ほど前にやかんの蒸気で手指をヤケドし,1時間くらい流水で冷やしたのにまだ痛い」という患者さんが受診されました。水疱もできていない発赤のみのⅠ度熱傷ですが,非常に痛そうです。例のごとく,デュオアクティブを貼ったら数分で痛みがなくなりました。
こういう症例を見ると,ヤケドの痛みは「熱による痛み」でもないし,「熱で末梢知覚神経が刺激されたための痛み」でもないことがよくわかります。患部はすっかり冷え切っているからです。患部が冷えているのに水からあげると痛みがぶり返すのですから,痛みの原因は熱ではなく,乾燥であるとしか考えられません。その証拠がデュオアクティブで患部を密封しただけで痛みが焼失するという現象です。また,この鎮痛作用はデュオアクティブだけでなく食品用ラップでもプラスモイストでも得られますから,デュオアクティブという材料自体の治療効果でなく,物理的な空気の遮蔽であることは明らかです。
やはり,表皮細胞そのものが「痛みセンサー」として作用しているんですね。より詳しい説明はこちらをどうぞ・・・・って商売しちゃえ。
【09:30】
- 【なでしこ快挙の陰に隠れたアメリカの負けっぷりの良さとフェアネスの精神】
数日前の「ダイアモンド・オンライン」の記事ですが,なでしこがらみのものでもっとの感動的な記事です。胸が熱くなります。青臭い正義感を貫こうとするアメリカ人ってのも格好いいな。
- そういえば,女子サッカー決勝戦で菅首相が決勝戦を見に行きたいと言い出し,回りに止められたというニュースがあったけど,あの時,行かせてやればよかったんだよ。そして,羽田も関空もロックアウトしちゃって管さんが日本に戻れないようにしちゃう。まさに千載一遇のチャンスだったような気がします。
【06:30】
- ふとしたことから,私と同年代の人達ってどういう病気で入院しているんだろうかと気になり,本日入院中の1952~1962年生まれの病名を調べてみたら,「椎間板ヘルニア,敗血症(発熱),糖尿病2名,熱中症,慢性腎不全,肺炎」といったところのようです。同世代人の病気がそろそろ気になるお年頃,ってとこです。
- 4年ほど前に生まれて初めて茨城県に足を踏み入れましたが,こっちのじいちゃん,ばあちゃんって「来る・来ない・来れない」を「きる・きない・きれない」と発音するのですよ。新しい土地に行くたびに新しい方言に出会えて面白いです。
- 「皮膚科治療の常識・非常識」というお節介シリーズに「皮膚科だから外用剤・・・でいいのか」を追加。
- 【薬物中毒の一因は塩を求める本能?】
つまり,「生命を維持するためにはナトリウム(塩)が必須」⇒「しかし陸上では塩が乏しい」⇒「体が塩を自然に欲求するシステムなしには生命が維持できない」⇒「塩欲求システムをゲノムレベルで制御」⇒「なぜか,塩摂取による遺伝子制御と,薬物摂取による遺伝子制御がオーバーラップしてしまった」ということらしいです。
まだ詳しくわかっていないことが多いようですが,3億6千万前ころ,最初に陸上に上がった動物は鉄を求めて陸地に上がったと考えられていますが,そのためにかなり無理に無理を重ねたことがこの「塩欲求システム」からもわかります。海水中の「浮力があり,塩が豊富にあり,体表が乾燥しない」環境からいきなり,「浮力がなくてまともに重力を受け,塩がほとんどなく,体表が常に乾燥する」陸地に移住するのはよほど切羽詰った事情があったはずです。その,切羽詰った事情とは「海水中の鉄イオン濃度の低下」と考えられています。陸地には塩はないものの鉄は酸化鉄の形で豊富にあったからです。
その結果,動物は豊富な鉄イオンを背景に効率的なエネルギー産生システムを手に入れて陸上で繁栄しましたが,その代償が「塩」だったといえるかもしれません。そして,塩を求める「本能」を制御するプログラムが,同じ快楽プログラムであるエンドルフィン・システムとかぶさってしまった・・・と。
多分,こういう理解でいいのかな?
- 【米国で進むスマートフォン「定額制」崩壊は他人事じゃない】
これまで,月2400円でデータ通信し放題だったアメリカの携帯通信会社が従量課金制に移行した,というニュース。接続のバックボーンを補強し続ける必要があり,なおかつメンテナンスも常時行わないと通信量増大についていけないのに,肝心のユーザーから入る使用料は月2400円だけ,というシステムはどこかで必ず破綻します。これまでは新規ユーザーの増加で何とかしてきたのでしょうが,どこかの時点でユーザー数の伸びは停止しますからね。
- 現在,福岡の角田先生に「湿潤治療」について以前私が某雑誌に投稿した記事の翻訳をお願いしています。ただ,専門用語などについて自信がないとのことで,皆様のお力を借りたい,とのことです。
そこでお願いですが,翻訳作業に協力してもいいよという方は,メールでご連絡下さい。現在進行中の翻訳文,私の原文,そして討論用の掲示板のアドレスを連絡します。よろしくお願い申し上げます。
2011/07/20
【12:00】【06:30】
- ミスター・チルドレンの野外コンサートに行って日焼けしすぎ,両腕に水ぶくれができたという患者さんが受診されました。例によって水疱を除去し,ワセリンを塗ったラップで覆ったところ,数分で痛みがなくなりとても楽になったようです。「今度,海水浴や夏の野外コンサートに行くときは,必ずラップとワセリンを持って行きます。こんなに簡単に治るなんてびっくりしました」とおっしゃられていました。
「日焼けをしたらワセリンとラップ」が夏の新しい常識です。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,大阪市北区の済生会中津病院 腎臓内科/嶋津啓二先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 僭越ながら「皮膚科治療の常識・非常識」というシリーズ物を開始。
- 【ウィルコムのPHS累計契約数が400万件を再突破、約15か月ぶり】
「かつて一世を風靡したウィルコムは一時どん底状態だったが,そこから見事に復活した」というおめでたい記事ですが,記事中のグラフが秀逸です。このグラフを見るとあたかも,劇的V字回復を果たし契約件数が2倍になったように見えますが,実数で見ると「400万台⇒370万台⇒400万台」とたかだか1割減って1割増加しただけです。見事な「グラフのマジック」ですね。
- 【17型デュアルモニタノート GScreen SpaceBook、予約受付開始】
17インチの巨大ディスプレーが2つ並んでいる様子を想像するとその偉容に圧倒されますが,ちょっと冷静になると「縦長ディスプレーを横に並べて配置したほうがネットを見ながらデータ編集するのに便利ではないか?」とか,「重さが4.5kgって両手で持つのかな?」とか,「そもそもノートパソコンにする必要があるんだろうか? 最初から2画面ディスプレーのデスクトップでいいんじゃね?」とか,いろいろな疑問を持ってしまいますが・・・。
- 【もし電力会社の社長がドラッカーを読んでいたら…】
タイトルが全てを物語っている記事ですが,東電,九電などあらゆる電力会社が抱える問題点を見事に指摘しています。というか,ビジネス上のあらゆるトラブルの原因はドラッカーが50年前に指摘しているよ,ってことでしょう。
2011/07/19
【11:40】【10:30】
- 市販のハイドロコロイド発見! キズパワーパッドよりちょっぴり安いかな? 最近,このような治療材料が増えましたね。もうちょっと値段が下がるとなおよろしいです。
【06:30】
- 【FBI暗号解読捜査官の憂鬱】
「愚鈍と呼ばれ続けてきた男の作った暗号の解読に専門家たちが翻弄される」という話になるのかな? 面白そうなシリーズ記事になりそうな予感あり。
- 【ステーキのように分厚くて大きい、仙台の牛たんを堪能】
「食べて東北を応援」シリーズの7回目は,仙台が誇る牛タンです。分厚いのに簡単に噛み切れる牛タンの美味しさをご堪能あれ。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,静岡県富士宮市の後藤外科医院/後藤慎介先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 結婚式前夜の独身最後の夜の馬鹿騒ぎ,バチェラーパーティーから目が覚めた時,猛烈な二日酔いの友人たちは,花婿が姿を消し,ラスベガスのホテルの部屋には数羽のニワトリとトラがいて,おまけに見たことがない赤ん坊がクローゼットにいることを発見! 一体前夜,何があったのか? そもそも花婿はどこにいるのか? そして,3人の男の抱腹絶倒の一日が始まる・・・という映画,《ハングオーバー》を紹介。これほどバカバカしく,しかも綿密に計算された映画はちょっと思い出せません。とにかく脚本が素晴らしいです。
2011/07/17
【08:30】【08:10】
- 先日からなんども取り上げている「怪我をしても,心臓に近いところを縛るな!」ですが,小平市の河合先生(⇒「湿潤治療医師リスト」)からも次のような連絡をいただきました。
先日の駆血での止血についてですが、私の外来にもそういう方が来院されました。その方は開口一番「わたしは救急の資格を持っていますから」でした。これには驚いて、一応間違いを正しておきました。「私は救急の資格を持っていますから(正しい止血法です)」というのが笑えますね。
- 【千葉の高校生ら3人が金=日本、過去最高の成績―国際生物学五輪】
というわけで,「2010年の日本代表選抜試験」に挑戦してみました。
第1問の問1と問3は正解。問2はうろ覚えでは知っている程度。遺伝学に関する第2問は楽勝。細胞分裂に関する第3問は半分くらい。細胞膜に関する第4問は大丈夫。脊索の形成と進化に関する第5問も問1がちょっと怪しいけどあとは大丈夫かな。海洋の生態系に関する第6問は得意分野。
そんなわけで,私がぶっつけ本番で受験したら6割か7割くらいかもしれません。
- 先日,いつもの居酒屋さんで隣りに座った常連さんから「五十歩百歩って言うけど,五十歩と百歩ではかなり距離が違うし,これで大同小異と同じ意味っておかしくないですか?」と質問されました。面白い質問ですね。
では,お勉強タイムです。五十歩百歩は中国の孟子という書物に出てくる言葉でして,もともとの意味は「五十歩逃げた者が百歩逃げた者を臆病者と詰った。しかし,五十歩も百歩も逃げたという意味では同じである」というものなんですね。要するに逃げるか逃げないかの違いが重要であって,逃げた距離はどうでもいい,ということです。
2011/07/15
【14:20】【13:50】
- 【脱原発依存「私個人の考え」と菅首相】
次は是非,「脱首相官邸」,「脱内閣」,「脱民主党」を思いついてください。特に,「脱首相官邸」をとっとと思いついて下さるよう,お願い申し上げます。
【11:20】
- 7月4日のこのコーナーで「手足の外傷では心臓に近いところを縛る」のは止めて欲しい,と書きましたが,つい先程受診された患者さんもちょっとすごかったです。腕を尖ったものにひっかけて怪我をした,ということで受診されたのですが,左肘にバスタオルみたいなのなのでグルグル巻きにし,さらにその上から梱包用の幅広テープをグルグル巻きに貼っていました。前腕は鬱血状態で腫脹しています。
で,グルグル巻きのタオルを除去したところ,肘頭部に1センチの可愛らしい傷が! もちろん,脂肪にちょっと達するだけの深さの傷でした。この患者さんの場合,「傷直上をきつく縛った」からまだいいようなものの,「傷より心臓に近い部分をきつく縛って」いたら恐らく大出血でしょうね。あのうっ血状態の血液が出るわけですから・・・。
それにしても,浅い傷は傷を押さえれば大抵の出血は止まる,って経験上,わかりそうなものですが,違うのかなぁ? 怪我をしちゃうとパニックを起こして「とにかくきつく縛る!」しか思いつかず,浅い傷でも何でも親の敵みたいにきつく縛っちゃうしか思いつかないのかなぁ?
1センチの浅い裂創に当てられたバスタオルが,ハムスターに象の麻酔銃,隣のコンビニに行くのにヘリコプター,落ち葉を片付けるのにブルドーザーみたいな感じで,ちょっとおかしかったです。
いずれにしても,「ちょっとした傷の手当,止血の仕方」の正しい方法をどうやって普及させたらいいんでしょうか?
【07:00】
- 【遭遇したら気絶しかねないほど巨大な生き物たちの写真いろいろ】
スゲェ,ド迫力の巨大生き物さんたちのお姿です。あのヘラジカ,どんだけデカイんだ! あのヤシガニも見てみたいです。
- 【「やらせメール」と人を無能にする組織】
毎週金曜日の楽しみの一つが,小田嶋隆さんがこの問題やあの問題をどのような切り口から料理するんだろうか,どういうエピソードを絡ませるんだろうか,である。今回は例の「やらせメール」だが,小田島さんは「無能」という言葉で斬り込んでいく。例えば「まるで、インターホンを押して本名を名乗ってから侵入する窃盗犯だ」という具合に。うまいなぁと感心してしまう。
ちなみに,東京電力に近いところで仕事をしていた知人は,電力会社というのは基本的に,電力を言い値で売るだけで儲かる仕組みなんで,頭を使って商売をするなんて意識は全然ない,と言っております。
【06:10】
- 【反原発vs.原発維持 単線的な2項対立を乗り越え、社会の「総リスク」を減らす視点で議論をしよう】
「ダイアモンド・オンライン」の最新記事。私の感覚に極めて近い内容となっています。原子力には様々な局面があるため,逆に議論は単純化しがちです。だから「原発廃止を主張しないとは,お前は東電関係者か? 健康被害が起きてもいいというのか?」的な極端な意見が横行しがちです。放射能についてもそうで,「基準値以上の放射能が検出された! 牛肉もほうれん草もお茶も水も危ない! 一体何を食べたらいいの?」となり,「基準値を超えたものを一度でも口にしたら健康が損なわれるのか?」とか「そもそも基準値はどうやって決めたのか?」とか,そういう方向には向かいません。
結局,放射能にも原発にもリスクがあり,同様に,タバコにも酒にもリスクがあり,電力不足もリスクなら猛暑もリスクです。そういう「リスクだらけ」の世界で生きているので,一つの因子(例:放射能)だけを取り上げて議論するのはナンセンスです。考えるべきは,社会全体として「トータルのリスク」をいかに減らすかです。原発を全廃すればある種のリスクは減りますが,現時点で一気に廃止すると別種のリスクは昇します。原発が絡むリスクは1種類ではないのです。
- 治った症例ばかり提示すると嘘つきと思われるので,今回は「2年間以上治らない下腿潰瘍」を提示。「ま,治らなくてもいいか」という方針で患者さん・患者さん家族と2年以上お付き合いしています。
- 「26世紀,人類は知性が退化して皆アホになっていたが,そんな世界に21世紀の凡人が冬眠から目覚めてしまったら・・・」というアホ映画,《26世紀青年》を紹介。発想自体は悪くないのですが,アメリカ人の考える「これがアホだ」というアホの描写があまりにワンパターンで笑うに笑えないため,微妙に面白くない映画になっちゃいました。
- 次々と意表をつく政策を提言しては延命をはかって(謀って?)いらっしゃる菅総理大臣に民主党首脳もお手上げ状態のようですが,この状態にぴったりのキャッチフレーズを思いつきました。「自転車操業総理」です。政権という自転車をコケさせまいとして,必死になって次から次へと政策をうち出しているわけですよ。
たしかに必死にペダルを漕いでいるため自転車はコケずに走っていますが,ペダルを漕ぐのに必死で前を見る余裕がなく,どこに向かって走っているのかわかりません。でも,ペダルを漕いでいる本人はいつの間にか,ペダルを漕ぎ続けることが目的になってしまい,「僕に自転車を降りて欲しかったら,新しい自転車を買え!」と親を脅す始末。
そして,誰が見ても暴走状態なのに,自転車を漕いでいる本人だけは「ほら,僕はうまく自転車に乗れているよ。転ばずにずっと自転車に乗れているよ。鳩とか麻とかとは違うぜ!」と自慢気です。本来なら,自転車はどこか目的地に行くための手段のはずなのに,なぜか,自転車に乗っていることが目的になってしまったようです。
2011/07/14
【11:30】【08:20】
- ある方から次のようなメールをいただきました。
会社で防災訓練を受けたのですが、三角巾を使った、マニアックな畳み方の講習とか、何度説明を聞いても難しくて覚えられずに脱落しそうなものがありました。プロの方は、三角巾を活用されているのでしょうか? こんな感じのパンフレットで教えられましたが、とても暗記できません。ちなみに,これが防災のイロハだと教えられました。というわけで,三角巾の使い方:パンフレットを見てみました。なんと全18ページの大作じゃないですか。すごいなぁ。私はこういう「三角巾の使い方」自体,知らなかったなぁ。
看護師に確かめてみたところ「看護学校時代には包帯法の授業で三角巾の使い方も習ったけど,看護師になってからは一度も使ったことはないです。腕の骨折で首から吊るすときには三角巾を使うけど,他では三角巾は使わないですね。第一,伸縮性のある包帯が使えるようになってからは,適当に包帯を巻いてもずれにくくなり,包帯法自体にも昔ほど意味がなくなってきたんじゃないかなぁ」とのことです。
- 【これどうなってるの…パリの広場にある不思議な球形が話題に】
これはすごい! 写真を見ただけでは何がどうなっているのか,私には全く見当がつきませんでした。それどころか,見れば見るほど混乱してきます。フランス人,ナイス! トレビアン!
【08:00】
- 【原子力は20世紀のエネルギーだった】
先週紹介した記事の2回目。これは面白いです。要するに「石油がエネルギー革命を起こしたように,原子力もエネルギー革命を起こせるのか」という命題に対し,冷静な分析から「否」と答えています。なぜかというと,原子力の技術は20世紀中頃に実用化され,原子力発電所,原子力爆弾,原子力潜水艦と使われているが,放射線医療も含め,使い道は限定されていて,石油のように社会に広く浸透して使われているわけではないから。要するに,原子力は技術としては「枯れた技術」なんですね。今後,改良が加えられたとしてもそれは20世紀の技術の延長線に過ぎず,新しい地平を切り開くものにはなり得ないだろう,というわけです。
考えてみたら,20年前にはあれほど「次は核融合」と言われていたのに,今では核融合の文字を見ることすらまれです。このあたりは,1960年代には「宇宙こそが次なる人類のフロンティア」と宇宙開発への夢を誰もが熱く語っていたのに,それから50年たった今,「宇宙とか月に行くのはいいとしても,それで何をするの?」とちょっと醒め気味になっているのに似ているかもしれません。
【07:10】
- 【国会議員は歳費に見合う仕事をしているか? 議員のパフォーマンスを評価するシステムを】
菅内閣が打ち出している「復興財源捻出のために国家公務員の給与を削減しよう」という政策を批判しています。なぜかというと,先進国5カ国中で日本の国家公務員の人件費は最低だから。ではどこを削るかというと,国会議員を減らして議員歳費も減らせばいいんだよ,というのがこの記事の眼目。具体的な数字を見ると納得しちゃいますね。日本の国会議員の議員歳費,ダントツで高いじゃございませんか。おまけに,ドイツの連邦参議院とイギリスの乗員は議員歳費ゼロ! 全くの無報酬です。つまり「議員なんてのはボランティアで十分」とイギリス人もドイツ人も考えているのでしょう。
おまけに,この未曽有の大災害で国会議員の皆様,復興のためのお仕事をまるっきりしていません。少なくとも,私には「復興のための仕事をしているんだぜ」というようには見えません。こいつらに「議員歳費+職務手当」で3430万円も払っているかと思うと怒り心頭でございますよ。
【06:30】
- 90分バージョンの講演用のスライドをバージョンアップしました。最新版は7月13日作成のものです。「78歳,3度,30%熱傷」の写真を入れ替えました。ご覧になりたい方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお,以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますのでご利用下さい。
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,神戸市中央区の神戸博愛病院 外科/鄭 充康,八田 敏先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 狂犬病について質問について,たなかじろう動物病院の田中先生から,さらに補足情報をいただきました。ありがとうございます。
- 【シャリキンの作り方】
Daily Portal Zの3年ほど前の記事なんですが,あまりに美味しそうだったので実際に試してみました。とは言ってもやることは簡単でと,これだけなんですが,これが美味いのなんのって,ちょっとビックリ。そうか,焼酎って冷凍庫に入れると完全に凍らずにシャーベットになっちゃうんだ。
- 空になったペットボトルに焼酎を入れて冷凍庫に入れる
- 翌日,シャーベット状になった焼酎をグラスに押し出す
- ホッピーを加える
美味しく飲むコツとしては「シャーベット焼酎」をグラスに入れ過ぎないことですね。多すぎると「ほとんど焼酎」になってしまい,すぐに酔っ払います。また,ホッピーでなく炭酸系のジュースで割るのも美味しそうです。
ちなみに,以前,ズブロッカを冷凍庫に入れて常備していたことがあったけど,ズブロッカ(=アルコール度数40%)は凍らずにトロっとするだけなんですね(・・・これが美味!)。その点,アルコール度数がズブロッカの半分の焼酎はシャーベットになってしまうようです。
2011/07/13
【16:00】【12:00】
- 【Windowsのマイナーなショートカット10選! いくつご存じでしょうか?】
私はよくショートカットを使いますのでこういう記事は大好きです。この記事では [Shift]+[Ctrl]+[N] が便利そうです。
【07:20】
- 富山の北島動物病院の北島先生から狂犬病について質問についての補足情報をいただきました。ありがとうございます。
【06:30】
- 【パソコンからもNHK受信料を】
NHKの公式サイトでも「ワンセグが視聴可能な携帯電話を持っていたら視聴料を払っていただきます」と書かれています。おいおい,マジかよ。いまどきのパソコンで地デジチューナーなしのものといったらモバイルノートくらいしかありませんから,ほとんどのパソコンユーザーから金をふんだくるつもりらしいです。・・・ってことは,職場に置いてあるパソコン(=テレビを観るのに使われていない)からでも「地デジが見られるパソコンだから金を払え!」となります。これっておかしいよねぇ。
- ゾンビ・ホラー映画でありスプラッター映画でありコメディー映画でありアクション映画であり青春映画でありロードムービーであり成長物語,それが《ゾンビランド》だ。これぞ大傑作映画! 私はこういう映画が大好きです。
- 石岡市では犬を飼っている家庭が多いためか犬咬傷が多く,噛まれた患者さんから狂犬病について質問されることが多いです。ちょっとまとめてみました。
- 【ソニー Nexelion (ネクセリオン) に容量大幅増の新モデル】
久しぶりに,ノートパソコン用のバッテリーの新製品情報。従来のリチウム電池に比べてエネルギー密度が25%高くなる模様。ノートパソコンに限らず,モバイル危機の使い勝手で一番重要なのはバッテリー駆動時間ですよね。
- 【驚くべき性能、5億年前の複眼化石】
【急速な視力発達、5億年前の複眼化石】
今回見つかったのは5億1500万年前のもの,つまり,カンブリア紀のものです。以前紹介した『眼の誕生 -カンブリア紀大進化の謎を解く-』という本では,「カンブリア紀の動物たちは高度に完成された眼を持っていた。体表の光センサーから現在の恐ろしく精妙な眼に進化するまでの進化のステップは単純だった」とありましたが,まさにそれを証明する素晴らしい発見です。カンブリア紀の動物はほんとうに面白いです。
2011/07/12
【16:00】【12:30】
- 【アメリカ人が驚愕…オランダ人は「アメリカンな状況」をこんな意味で使っている】
"American Conditions" とは「貧富の差が非常に大きく、健康保険や社会福祉が欠乏し、政治やメディアが機能していないという意味」で使われているそうな。ちなみにこれはオランダに特有の言い回しでなく,デンマーク,スウェーデン,ドイツでもほぼ同じ意味で使われているそうです。いずれにしても,「あの素敵なアメリカ」ではなく「放っておくとアメリカみたいになっちまうぞ」という意味になってしまったようです。
・・・ってことは,"Japanese Coditions" というのは「大災害で個々の国民は頑張っているのに政府が復興の足を引っ張っている可哀想な国」という意味か?
【10:00】
- 【菅首相「違法献金」急展開 東京地検 捜査開始】
そういえば,違法献金問題ってのがありましたね。朝日新聞のスクープで3月11日の紙面に載ったけど,その日,偶然にもあの大地震が襲来し,いつの間にかウヤムヤになっちゃったという疑惑。
とりあえず,東京地検は頑張ってください。
【06:30】
- 昨日から「流行中」の犬咬傷の患者さん,依然として多いです。犬の皆さんもこの暑さに頭に来ている模様です。
- そういえば,アクセスカウンタが「777万」になりました。ということは,おそらく今日の夜に「7,777,777」と7が7個並びます。だから何だということでもありませんが,とりあえずめでたそうな数字でよろしいかな・・・と。
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,群馬県東吾妻町の原町赤十字病院 外科/笹本肇先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 【スライド鍵盤タブレット Eee Pad Slider 延期、秋発売へ】
欲しいとは思わなかったけど,実物を絶対に見たかったのがこのキーボード付きAndroidタブレットです。この構造でこの変形の仕方でどのくらいガッチリと固定されているものなのか,実物を触って確認したくないですか?
- 【“ポストシャトル”、米宇宙計画の行方】
人間は月に40年前に到着したし,宇宙に定常的に滞在できる宇宙ステーション(ISS)も作りました。しかし,次のターゲットは何かというとなかなか見えてきません。
古典的なSFならここで「月まで行けたのだから次は金星,その次は火星,そしてその後は・・・」となりますが,現実的には「月に行ったとしてそれで何をするの? 月に行くだけのメリットとは何なの?」という疑問に答えられないでいます。月に基地を作るだけの経済的メリットがないからです。ましてや,金星や火星となると月よりも格段に遠く,よほどの経済的メリットとなる物(例:新エネルギー源,高価な貴金属,新素材など)が見つからない限り,経済的に引き合わないし,たとえ見つかったとしてもよほど輸送コストが安くないと駄目でしょう。
以前,「街なかの宇宙の旅」という記事の紹介で書きましたが,太陽系は本当にスカスカです。地球をテニスボールの大きさで新宿アルタ前に置くと,火星は代々木駅,木星は渋谷駅となり,その他にはほとんど何もありません。要するに「何もない」のが太陽系の本当の姿です。一昔前のSFのように「人類が太陽系の中を自由に行き来する」ことは絶対にないんじゃないかと思います。
- 【ヒステリックに糾弾するだけでは政治は変わらない! ラッセルの民主主義論から考える「国民自身の過ち」】
「ダイアモンド・オンライン」の記事。まだ民主党が政権を取る前から,ある政治家は「菅さんだけは総理にしてはいけない。彼はもともと子どものように短絡的な部分があり、それが悪い方に転ぶと、自分のためになると思えば思いつきで何でもやってしまう」と看破した政治評論家がいたそうです。その「総理になるべきではない人間」が総理大臣に居座っているわけですな。そしてこの記事は,「そういう民主党を選んで政権を与えたのは紛れもない私たちだ。そもそも政権担当能力のない政党を政権につけてしまったのが私たちだ。この政治的惨状から我々は教訓を得て,次に生かさなければいけない。それでも、どこかにきっとしっかりやってくれる人材がいるはずだ」と結んでいますが,これはちょっと尻切れトンボ。そこから先どうするのか,どうしたらいいのかについては,読者に委ねる形になっています。
問題の本質は「本当に民主主義というシステムは最善なのか? 複数政党から政権運営を委ねる相手を選ぶ以外に方法はないのか?」という事に行き着くのではないかと思います。
この記事では「民主党を選んだのは他ならない私たちだ」と書いていますが,「政権担当政党として自民党以外に民主党しかなかった」というのが事実です。選びたくて民主党を選んだということも事実だけれども,自民党が嫌だったら民主党しか選べなかった,というのも事実です。政党政治だから政党を選ぶしか方法がなかったのです。
その政党はどうやってできたかというと,「政権を担当して国を運営したい」と人たちで考えが近い人達が集まってできたものです。つまりその時点では,政権担当能力があるのかないのかわかりません。「俺達に政権を任せてくれないだろうか。俺達ならいい政治ができる」と自薦しているだけで,いわば「政治家@自称・政党@自称」に過ぎません。国政を託す相手として私たちは,そういう「自称」の政党からしか選べないのです。このダイアモンドの記事に欠けているのはこの視点です。
2011/07/11
【15:00】【07:50】
- 「足をブヨに刺されて痒くてしょうがない」という患者さんが受診されましたが,デュオアクティブを貼ったら直ちに痒みがなくなり,感謝されました。色々な治療法を試してみましたが,虫刺されの痒みに対してはデュオアクティブが最強のようです。
- 石岡地方では週末から犬に噛まれた患者さんが多いです。この暑さに犬も苛立っている模様です。あるいは,菅首相の言動に苛立っているのかもしれません。
- 【北京ー上海高速鉄道が操業11日で立ち往生、事故原因は「車両のクオリティと無関係」=設計者】
- 【中国の高速鉄道は「海賊版新幹線」ではない、日本の報道に反論―中国鉄道部】
中国新幹線なんて新幹線のパクリじゃん,どこにもオリジナリティなんてないんじゃないの,って言いがかりをつけてごめんなさい。質の悪い劣化コピーであり,中国お得意の「高品質海賊版」ではなかったんですね。
【07:00】
- 【宮城の名産品――笹かま、ずんだ、牛タン――を池袋で味わう】
日経ビジネスオンラインのシリーズ記事の6回目。「池袋で味わう美味しい宮城」です。宮城県人として個人的におすすめは「白謙のかまぼこ」,「金華さば水煮」です。池袋方面,埼玉方面の皆様は是非,ご賞味下さい。
【06:00】
- 先週末の大阪の守口市歯科医師会での講演の際,手伝いに来てくれた瑞光メディカルから教えてもらった「ちょっと面白いプラスモイストTOPの使い方」です。
前者は口角炎の治療にも使えそうですね。
- 口唇の熱傷や挫創に対し,「患部にワセリンを塗り,マスクの内側にプラスモイストTOPを貼付し,そのマスクを着用する」
- 乳頭部の潰瘍,皮膚の亀裂に対し「患部にワセリンを塗り,ブラジャーの内側にプラスモイストTOPを貼付し,そのブラを着用する」
- どの書店の科学書コーナーに必ずあるのが『利己的な遺伝子』を初めとするリチャード・ドーキンスの著書である。イギリス生まれの動物行動学者であり,同時に,進化論などの専門的な内容を素人が読んでも理解できる文章にできる得難いサイエンス・ライターでもある。まさに「ドーキンス本にハズレなし!」である。彼がとりわけ力を入れて書いている分野が「進化論は科学的に正しい。創造論は誤りであり,進化論を認めないのは愚かである」という立場からの啓蒙書であり,『進化の存在証明』,『盲目の時計職人』あたりがそれに相当する。
しかし,『神は妄想である―宗教との決別』あたりになると,この人はアメリカ人相手に不毛な議論をふっかけているようにしか思えない。この本は「神は存在しない」ことを極めて論理的に,いわば詰将棋のように証明していくのだが,この本を読んで「そうか,神様ってのはいないのか。実在を信じるほうが間違っているのか。俺は聖書と牧師に騙されていたのか。目からウロコだ!」と信仰を捨てる人がいるかといえば,一人もいないと思う。なぜかというと,神の実在を信じているアメリカ人は誰一人としてこの本を読まないからだ。なぜ彼らが読まないかというと,読みたくないからだ。彼らは「神様を信じましょう」という本や聖書は読みたいが,「神様なんていやしない。聖書は間違い!」という本は絶対に読みたくないのだ。アメリカは本来,聖書を学んで神様に祈る目的で作られた国なのだ。本質的に「宗教と国家は不可分」である国の住人たちに「宗教のために進化論を否定しているのはアメリカだけだ。宗教と科学は別物だ」といくら言ったところで,のれんに腕押し,糠に釘ではないかと思う。
だから,ドーキンス先生はこういう本の執筆に時間を取られるのは不毛であり,アメリカ人なんて最初から相手にしなければいいのに,と思うのだ。アメリカ以外の国では「科学と宗教は別物。進化論は正しい考えであり,清書の記述が進化論的に間違っていたとしても,そんなの気にしない」というのが常識になっているのだから,アメリカの宗教おバカさんなんて放っておけばいいのである。
多分人間という生き物は,信じたいものを信じ,見たいものを見るだけで,信じたくないものや見たくないものからは目を逸らすのだ。まして,信じているものが自分のアイデンティティそのものである場合,信じているものを否定されることは自分を否定されることと同義になってしまうのだ。
よく,「素人でも湿潤治療の素晴らしさ,正しさが理解できるですから,専門家の先生ならもっと簡単に理解できるはずです。それなのに,治療について知らない医者がいるのはなぜでしょうか?」というメールをいただくが,理由はこれと同じだと思う。つまり,「理解力が不足しているから理解できない」のではなく,「信じたくないから理解したくない・触れたくない」のである。
- 『宇宙を解く壮大な10の実験』(河出書房新社)を読了したが,素粒子標準理論,量子重力理論,ダークマター,ダークエネルギー,ビッグバンなどを証明しようとする実験現場をいきいきと描き出し,どれほど大規模かつ精緻な実験装置が作られて運営・維持されているかがわかり,とても面白かった。とりわけ,CERN級になると実験装置の止め方を最初に決めておかないと稼働できない,なんて話は現場を知らない人間には絶対に書けないことだと思う。
ちなみに「最初に止め方を決めておく」という話を読んで思い出したのが,ライト兄弟である。彼らはライバルとの熾烈な飛行機開発競争で勝利を収めたが,ライバルたちとの決定的な違いは「ライト兄弟は飛び立つのは簡単だが難しいのは操縦と着陸と考え,徹底して安全な操縦・着陸ができる方法を研究した。一方,ライバルたちは飛び立つことしか考えず,エンジンの開発ばかり行っていた」という点にあったそうだ。
話を『宇宙を解く壮大な10の実験』に戻すと,「普通の実験室で実験できるようなことは全てやり尽くされてしまった。現在,実験で正しさが証明されていない理論を証明しようとするなら,実験の場は極限的な状況で行うしかない」ということらしい。ニュートリノという極微の粒子の存在を証明するためには,スーパーカミオカンデという地中深くに設置された巨大な実験装置が必要だったというのが,この辺の事情を象徴している。
ニュートンの万有引力の法則を証明するには地球上の実験室(キャベンディッシュは自宅内の実験室で重力定数を測定した)でも可能だが,ニュートン理論の拡張版である相対性理論(相対性理論の本質は重力理論であり,時空の伸び縮みは重力に付随するものである)の正しさを証明するには太陽系全体を実験室とすることが必要となり,それで証明できた。しかし,さらにその拡張版となる量子重力理論となると,太陽系でも足りなくて銀河系全体,銀河団クラスの実験室が必要となるのだ。
2011/07/08
【08:20】【07:30】
- 考えてみたら,10年くらい前から夏休みも冬休みも取ったことがない。もちろん,今年も取る予定がない。多分,来年も再来年も取らないだろう。
10年前から一人科長状態で休むに休めなかったこともあるし,前の相澤病院時代は研修医が2週間ずつ研修に来るため,彼らの研修が終わる10月中旬までは休めなかったこともある。そして何より,独力で湿潤治療を始めてしまったため,治療のトラブルが起きたら自分一人で対処するしかなく,夏休みをとったとしても直ぐに病院に駆けつける所にいるしかなく,休むに休めないのだ。それだったら病院に出て外来を開いたほうが精神衛生上,余程楽なのである。
- 【エアコンを止めて分かったニッポンの夏の過ごし方】
例えば,真夏の日本でも雪の上でスキージャンプをしたい,と考えた人間がいたとする。スキーのジャンプは山の傾斜を利用してコースを作ればいいから,山全体を0℃以下に保って雪を降らせればいい。そのためには,山全体をすっぽりと冷凍庫で覆って冷やせばいい。アイデアとしては極めて単純だし,技術的にも難しいことはない。
この小田嶋さんの文章を読んでいて,こんなことを考えてしまった。そうなのである。真夏の暑さは動物にとって活動できないものなのだ。人間の脳みそだって働かないのだ。真夏の申し子のセミだって,あまりに暑くなると鳴かなくなるくらいだ。本来の人間は,夏になったら木陰で休み,涼しくなるのを待つしかなかったのだ。
でも,人間は真夏でも働こうと努力した。生産性を高めるため,機械をフル稼働させるために力づくで「今は夏だけど夏じゃない」状態になるよう工夫した。大量のエネルギーを投入して「夏だけど暑くない」状態にしちゃったわけだ。
【06:45】
- 【世界の過去100年間に起きた地震をビジュアル化した映像】
地震は起きるところではよく起き,起こらないところでは全く起きず,巨大地震が起こるところは大体決まっている・・・ということがよくわかる動画です。
- 【Amazon Cloud Drive は年20ドルで音楽ストレージの容量制限なし、ただし期間限定】
クラウドのサービスは便利なんだけど,ネット接続にトラブルが起きたら,仕事もできず,音楽も聞けず,調べ物もできなくなります。「3.11」直後,ガソリンがなくなったら食べ物も買いに行けず,病院にも行けなくなった,というのと同じですね。
- 【気づけばあと2週間! 震災騒動の陰に隠れた「地デジ完全移行」の積み残された課題】
そうなんですよ,そのうち来るんだろうな,程度に考えていた「Xデイ」まであと16日足らずじゃないですか。こんなに早く「7.24」が来るとは思ってなかったよ。どう考えても「7.24」に間に合わない世帯がかなりあるんじゃないかと思います。総務省としては「あの地震さえなければ,いや,2012年7月24日からにしとくんだった」が正直なところじゃないかと・・・。
- 和歌山市 ぶよう整形外科の武用泰輔先生から「経皮ピンニングでのプラスモイストの利用例」という投稿をいただきました。シンプルで単純ですが,ナイスアイデア!
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,群馬県長野原町の西吾妻福祉病院 外科/三ツ木禎尚,塩谷恵一 産婦人科/伊藤雄,倉澤剛太郎,星野正道 脳外科/楠浩 内科/藤原等,小山典亮,藤田あづさ 整形外科/米山友貴先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 講演用のスライドをバージョンアップしました。最新版は7月7日作成のものです。指尖部損傷の症例写真を入れ替え,プラスモイストTOPについての説明などを修正しました。ご覧になりたい方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお,以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますのでご利用下さい。
2011/07/07
【12:45】【10:25】
- 【メニコン、異例の全社員ポロシャツ義務化】
というわけで,今週土曜日の大阪守口市での私の講演ですが,ポロシャツ姿で講演する予定です。- 【卵で食べるインスタント麺】
なんですと? チキンラーメンを適当に砕いて生卵をかけるだけですと! お湯なしっすか? ま,マジっすか? ところがすごく美味しいらしいのです。途中の編み物によるイラスト(っていうのだろうか?)がキュートです。
【08:30】
- ちょっと調べたいことがあったので,久しぶりに「人体実験」。左下腿の皮膚をガムテープで45回剥離をして実験開始。ガムテープを貼って剥がすのが35回過ぎたあたりから,結構痛くなります。いい結果が出たらいいけど,これで結果が出なかったらかなり悲しいです。
でも,誰も傷つけるわけじゃないし,自分さえ我慢すれば実験結果が得られることがわかっているので,またやっちゃいました。いわゆるひとつの実験バカ・科学バカです。
【06:50】
- 【世代別選挙区を採用したら議席配分はどうなる?】
これまでこのコーナーで何度か選挙制度について書いてきましたが,日経ビジネスオンラインでも何度か取り上げられています。今回の記事ではスウェーデンの国会議員の平均年齢47歳,というのに驚きます。65歳以上の議員は2%しかいません。かたや,この「日出ずる国」の国会議員の平均年齢は52歳,60歳以上の占める割合は30%を超えています。
そして,有権者も年々高齢化していくために,どうしても高齢者に有利,若年者に不利な政策ばかり施行されます。要するに,この国は若い世代を搾取の対象としてみていないということです。こういう国に未来はありません。未来を作るのは老人でなく,若者だからです。若者を大事にしない国は,大地震がなくても,原発事故が起こらなくても,早晩滅びます。老い先短い世代に阿る政治ばかりしている国に未来があるわけありません。
この記事の中で取り上げられている「世代別選挙区を拡張し、平均余命に応じて議席数を配分する方式」なんて面白いと思うし,私は大賛成です。
【06:00】
- 【レノボ ThinkPad X121e 国内発表、AMD Fusion APUモデルもあり】
Lenovoの薄型軽量モバイルノートの型番号は「Xシリーズ」で,これもその最新のもので,さすがThinkpadという手堅い作りをしていますが,「最薄部27.3mm,重さ1.55kg」という数値を見ると,Lenovoの考える「薄型軽量」の概念は私の考える「薄型軽量」とは別物なんだろうな,と嘆息してしまいます。1.55kgはたしかに重くはないけど軽くはないです。
- 【松本復興相の辞任、国会空転でも退陣しない 菅首相の「次なる延命策」】
もう,菅首相の頭の中から「震災からの復興」というのはスッポリを抜け落ちってしまい,今の彼の脳みそに入っているのは「原子力行政の方向性」だけです。この記事にもありますが,震災前は「税と社会保障の一体改革」を唱え,震災直後は「復興咬創」を急務と話し,その後唐突に「自然エネルギー」だと演説し,その後は「原子力行政の方向性」です。一つ思いつくと,その前の思いつきは忘れてしまいます。便利といえば便利な脳みそですが,やはり基本的にハードディスクの容量が足りないのではないかと・・・。
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,岩手県八幡平市の八幡平市国民健康保険西根病院 外科/星川浩一先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
それにしても,秋田県で生まれて宮城県で長いこと暮らしている私ですが,秋田でも岩手でも宮城でも知らない名前の市が多くなりました。
- 「人間の血を吸わずに牛の血を吸うことで人間と共存の道を選んだヴァンパイアがいたが,狂牛病の牛の血を吸ったことからゾンビ化し,そのゾンビ化したヴァンパイアを倒すためにヴァンパイアの戦士たちが立ち上がった」という,ゾンビ映画なんだかヴァンパイア映画何だかよくわからないのが《ゾンビ・クラッシャーズ 最凶ヴァンパイア部隊》です。
映画を作るという作業の最初の時点で,何かを間違ってしまった感じの映画です。
2011/07/06
【14:20】【13:30】
- 【「原発なしで電力は賄える」は本当か】
広瀬隆氏が週刊朝日に載せた論文について,データを根本から見なおした記事です。結局,「原発を廃止できたら世の中ハッピー!」という広瀬さんは,自分の主張を通すために恣意的にデータを読み,都合の悪い部分は見なかったことにし,強引に「原発なしで大丈夫」という結論に持っていったようです。要するに,どんぶり勘定で「原発なしでも大丈夫さ」と言っているだけなんですね。
何しろこの広瀬さん,5月11日のダイアモンド・オンラインで「今年の夏が昨年のように猛暑になることはありえない。だから電力不足になるわけがない。電力は余裕があって困るほどだ」と宣っておられた方です。現在の状態が暑いか暑くないのか,広瀬さんに質問してみたいです。
ちなみに,この広瀬氏に限らず,「2011年の夏は冷夏に決まっているから,原発を全廃しても大丈夫。電力不足は絶対に起こらない。原発は即刻廃止!」と豪語していた評論家が他にもたくさんいましたね。彼らは今でも「今年の夏は冷夏だ」と言っているのかな?
【11:50】
- 【長幼の序】
松村画伯,いつもながらうまいです。こういうオチを持ってきたか。
【08:15】
- 現在治療中の足背Ⅲ度熱傷の患者さんです。20代女性。ヘアドライヤーを使っていて意識消失発作を起こし,数分間,熱風が足背に当たって熱傷受傷。東京都内の〇〇医科大学病院皮膚科でゲーベンクリームで治療を受けていましたが,治療に不安になり,ネットで検索して4月4日,当科受診。当科では穴あきポリ袋で治療。
当科では抗生剤は使用せず(4月4日の時点でも),また経過中に感染症状を起こしたこともありません。最初は週に2回の通院,その後は週1回の通院のみ。
4月4日 4月8日 4月22日 7月6日
現在,あと少しで全て上皮化という状態で,軽度の肥厚性瘢痕は見られますが瘢痕拘縮はなく,普通に歩行しています。また,上皮化が得られた部位(=肥厚性瘢痕の部位)の知覚は周囲の皮膚と同じで,知覚鈍麻はありません。
ま,この程度のⅢ度熱傷ならゴミ袋で治せるということですね。また,ゲーベンとかいうクズ軟膏を使わなくても「壊死組織は自然に融解する」ことがよくわかります。
【06:30】
- 【新 VAIO Z の国内発売日は7月30日、Power Media Dock付属で25万円】
「Core i3-2310M搭載で17万9800円、Power Media Dockなし256GB SSD搭載で18万4800円」くらいなら買えるかな? GPUが必要なパソコンの使い方はしてないし,光学ドライブなんて滅多に使わないからなぁ。
やっぱり,Asusの超薄型が出てから考えようっと。
- 【HP Pavillion dm1-3200】
最大の特徴は6セルバッテリーが標準で2個ついていること。1個で公表10時間,もう1個を持ち歩いて交換すれば21時間使えるそうな(・・・もちろん「公表値」だけどね)。出先や移動中はAC電源が使えないことが多いため,予備バッテリーが標準で付いている方が助かります。
基本的なスペックはこれでいいから,光学ドライブなし,SSD 128GB, メモリ4GB, 重量1.1kg,フルフラットで厚さ20ミリ,お値段10万円以下なら絶対に買いなんだけどなぁ。
- 来年2月17日(金)に富士市医師会で講演を行うことが決まりました。
- 7月4日のこのコーナーで「手足の外傷では心臓に近いところを縛る」のは止めて欲しい,と書きましたが,ある看護師さんから
学研発行の「新・中学保健体育」という教科書の59ページに止血帯法として、止血帯をきず口より心臓に近い位置でしめる,と書かれていますと教えていただきました。ありがとうございます。
ちなみに,下図のように下腿遠位の傷からの出血を止めるために下腿近位をいくらきつく縛っても,骨間動脈は最後まで開存しているため,[心臓に近い方を縛る]⇒[全然出血が止まらない]⇒[もっときつく縛る]⇒[一旦出血は止まる]⇒[その後,傷口からまたジワジワと再出血]・・・となります。また,手の怪我に対して前腕を縛ると,小さな傷からでもびっくりするくらい大出血します。私は「手背の1センチの傷で手首を縛り,バスタオル1枚が出血でぐっしょり」という例を数例経験しています。
また,この教科書には確かに「止血法としては最終的な手段です」とは書かれていますが,それだったら「最終手段以外の止血法」を最初に書くべきであり,むしろそちらの方を主体に説明すべきです。なぜかというと,「最終手段の止血法が必要な外傷」に出くわすことは生涯に一度あるかないかですが,「最終手段が必要ない外傷」は日常的に経験するからです。だから,「傷口に手を当てて圧迫し,足を心臓より高く上げる」という止血法をまず書くべきです。外国語の授業でまず最初にバスク語とかフラマン語を教えることはないですよね。それらを覚えても日常で使うことはまずないからです。教えるなら英語とか中国語とか,日常的に使う機会のある言語です。それと同じです。
これじゃまるで,「心臓病には心臓移植をします。これは最終手段です」と書いてあって,他の治療法は全く書いていない医学の教科書と同じです。
- 18:50頃,茨城のNHKでは毎日,「県内各地の放射線量」を報じています。県内のすべての市の放射線量を「〇〇市では0.18,▲▲市では0.17」という具合に放送していますが,これって意味があるんだろうかと思います。なぜかというと,その数値の意味が誰もわからないからです。
これがもし,「明日の最高気温は33℃」といえばどのくらいの暑さかはわかるし,「常磐線が2時間遅れた」といえばどのくらい遅れたかわかります。温度や時間は具体的に体感している数字だからです。しかし,放射線量を0.18μSvだ,0.10μSvだと言われてもその数値だけでは危険なのか安全なのかがわからないのです。
ではどうしたらいいのか。私なら,「茨城県内各地の放射線量」と同時に北海道とか近畿とか九州とか,ラジウム温泉とかラドン温泉とか,日本各地の自然放射線の数値と並べて報道します。そうすれば,その値が他の地域に比べて極端に高いのか,それほどでもないかがわかるからです。それによって,数字が具体的なものとして初めて実感できます。
要するに,「理解できない,実感できない」数字の羅列は情報とは呼べません。それを情報とするためには伝える側に工夫が必要です。
- 【「岩手でキックオフ、3日でノーサイド」復興相会見全文】
前大臣が岩手県知事に蹴ったのはサッカーボールです。一方,「ノーサイド」はラグビーの試合終了に使われる用語であり,サッカーでは使いません(・・・「キックオフ」はサッカーでもラグビーでも使う/サッカーには「ノーサイド」に相当する言葉はない)。「ノーサイド」の言葉を辞任会見で使うのであれば,せめてラグビーボールを県知事に向かって蹴るべきでしたね。
うわぁ,つまんないところにツッコミを入れちまったぜ!
2011/07/05
【15:55】【12:30】
- 【ガイガーカウンター比較】
一般とは無縁だったガイガーカウンターが,例の事故以降,飛ぶように売れていて,一時,どこに行っても品薄でした。この記事によるとウクライナ製のものが高性能で使いやすいようです。ちなみに,放射線を全く検出しないチャイナ製のものも一部で売られているようです。パチもんには引っかからないようにしましょう。
- 【USB扇風機をUSB以外で使う――PCの電源がオフでもOK】
PCのUSB端子を使わないでUSB扇風機は動くのか,という人柱的実験です。
【08:30】
- 【<松本復興相辞任>ドタバタうんざり 「とにかく復旧を」】
あ~あ,辞めちゃった。もっと頑張って居座り菅ちゃんを道連れにしてくれるかと期待していたのに!
もうこうなったら,後任の復興相は小沢一郎さんでも引っ張り出せばいいんじゃないの? 東北の復興のため,といわれたら岩手選挙区の小沢さんが断る理由がないし,政治資金問題がまだ解決していないけど,「東北復興のために東北のことを一番知っている小沢さんに」と理屈を付けたら自民党も拒否しづらいだろうしさ。そして,小沢さんでうまくいきかけたら途中から菅さんが手柄を横取りしちゃえばいいし,うまく行かなくても「あの小沢さんでも・・・」と言い訳ができます。
【06:30】
- 少しずつ,『宇宙を解く壮大な10の実験』(河出書房新社)を読んでいます。まだ第1章を読んだだけですが,とても面白いです。
物理学は「仮説の提唱」⇒「実験で検証」⇒「法則として確立」⇒「新たな仮説の提唱」⇒・・・が次々に実現することで進歩してきましたが,1970年代以降,歩みを止め,停滞状態です。素粒子理論,量子重力理論などにおいて理論と仮説ばかりがどんどん先に進み,それを検証する実験が追いついていないからです。検証すべき相手が極大と極微の世界となり,地球上でそれを検証することが困難だからです。
ではどうしたらいいのか。そこで本書の著者は最先端の実験現場,観測現場に足を運び,何をどのようにして検証しているのか,新たな実験のためにはどのような場が必要かを明らかにしていきます。
- 色々悩んだ末,デジタルメモ帳の「マメモ TM2」買っちゃいました。買ってみるとやはり便利ですし,酷評されている液晶の見にくさも許容範囲内です。取り出して瞬時に手書きメモができる手軽さは,紙のメモに匹敵しますね。
- ロバート・ロドリゲス兄貴がまたまたとんでもない大傑作映画を作っちゃいました。《マチェーテ》です。勇気と友情とど根性と,謀略と策略と知略と,お色気と巨乳とナース&シスターのコスプレと,マシンガンとマチェーテ(山刀)とスプラッターシーンをごった煮にすると,この映画になります。
- 【可変フレームカメラ EXILIM EX-TR100、7月22日に発売】
10年以上昔,確かリコーでこのような「レンズ部分が回転する」デジカメが売られていて,私は結構便利に使っていました。低いアングルでも高いアングルでも正確に画角に入れられ,他のデジカメにない使い方ができたからです。今回のExilimを見ていると,どういう使い方ができるかなと,ワクワクしてしまいます。
- 【任意のサイズのルービックキューブを解くアルゴリズム】
ルービックキューブが日本で販売されたのは1980年,大ブームになったのは1981年です。つまり,私が中学生の頃なんですが,実は私,一度もこれで遊んだことはありません。家が貧乏で買ってもらえなかったのかなぁ?
というわけで,N×N×Nサイズのルービック・キューブを解くアルゴリズムですが,そのうち数学者は「N次元空間における,1辺M個からなるN次元立方体ルービック・キューブを解くアルゴリズム」まで解いちゃうんでしょうね。
- 【サイバー犯罪の戦術がシフト、大量メールから標的型攻撃へ】
スパムメールの流通量が減少したそうですが,確かに言われてみると英語のスパムメールは最盛期の頃より確実に減っている印象です。これは多分,メーラーやウェブメール側のフィルタ機能の進歩もあるし,余りにもスパムメールが増えたために誰も相手にしなくなった,ということもあるのかもしれません。
とはいっても「楽して金を儲けたい」という人間はこの世に一定数存在しますから,彼らはより巧妙な方法を開発するわけです。それがスピアフィッシングです。
考えてみたら,私が一番最初にインターネットを始めた1996年頃って,ネットは性善説で運営されていて,それで何の不都合もなかった記憶があります。もちろん,スパムメールなんて陰も形もなく,メールは全て特定できる相手からのものだけでした(・・・というか,通信速度が遅すぎて不特定多数にメールを送る能力もなかったけどね)。「知っている人しか住んでいない山村では,家に鍵を掛ける必要がない」のと同じですね。考えて見れば,古き良き時代のインターネットでした。
- 【<松本復興相>就任後、次々物議 周辺は「投げやり」指摘も】
首相の任命責任,という言葉を久しぶりに思い出させてくれたのはこの御方です。彼の就任後の言動を見ていると,こんな奴を任命したほうが悪いよなぁ,という気になってきます。
というか,もうここまできたら,さらにどんどん問題行動を起こして菅直人@居座り首相を一蓮托生,引きずり落として欲しいです。そこまでやったら,日本国民はあなたの功績を称えることでしょう。ガンバレ,松本復興担当相!
2011/07/04
【17:40】【15:20】
- 【被災地発言で辞任はせず】
松本復興担当相様はお辞めになることはありません。ご自身の深い見識と,熟慮の末に話されたお言葉ですから,下々の者がとやかくいうべきことではありません。堂々と「宮城とか岩手とかいう蝦夷(えみし)連中が住んでいる辺境の連中なんて,九州男児に声をかけてもらっただけでありがたく思え。ろくに人も住んでいない東北の県知事とか住民は,俺のような素晴らしい人間の言う事を黙って聞いていればいいのだ」と,さらに大所高所からご発言され,愚かな住民どもを正しい方向に導かれるべきです。
ここで辞められたり前言撤回されては,それこそ夜郎自大の輩と同じになってしまいます。松本復興担当相様が夜郎自大ではないことは国民が一番よく存じ上げておりますよ。
【12:45】
- 【松本復興相「放言、暴言、脅し」―こんな人物しかいなかったのか!】
- 【松本復興相 威張って凄んで被災地をオレサマ行脚】
「東北のことなんて知らん! どこに何県,どこに何市があるかも知らん!」というお方に東北の復興担当大臣を任せるとは,菅首相様はなんと太っ腹,なんと豪胆剛毅なお方であらせられることでしょうか。このような大胆不敵な人事,庶民には予想もできない素晴らしいものです。さすがは将軍様・・・じゃなくって首相様でございます。
東北地方には恥ずかしいことに,松本復興相様のように上から目線で物をしゃべれる人間はいません。さすがは松本復興相様は九州男児であらせられます。東北人とは人種が違いすぎ,同じ日本人とは思えないのでございます。
【12:00】
- 病院のある看護師さんが教えてくれたこと。
昨日,自宅に宅急便が届いたんですが,宅配のお兄さん,腕にラップを巻いているんですよ。どうしたんですか,って尋ねたら,「ちょっとすりむいちゃったんですけどね,こういう時はラップで巻くといいって教わって,今では全員,ラップを持ち歩いて仕事をしているんですよ。全然痛くなくて早く治って,いいですよ」ですって。どこの宅配業者さんかは存じませんが,仕事の時はラップを必ず持っていく,というのがいいですね。
思わず,「その治療,うちの病院の先生が始めたんですよ」言いそうになりました。
- それとは別に,速攻でやめて欲しいのが「手を怪我したら心臓に近いところを縛る」という大間違いの「常識」。さっきも手関節部を2センチほど切った患者さんが来たんですが,ご丁寧にも手首と上腕2箇所をタオルできつく縛ってきたため,浅い傷にもかかわらずかなり出血していました。
「前腕での腕切断」くらいの怪我だったら縛らないと止血できないけど,それ以外の外傷では,心臓に近いところを縛れば縛るほど,出血が多くなります。
保健体育の本には今でも「怪我をしたら心臓に近い部分を縛る」って書いてあるんでしょうか? 小中学校の先生,ご存知でしたらご教示下さい。
【10:45】
- 【世界初! 骨組みが渦巻き状の傘】
これ,実物を見てみたい! 渦巻状の傘の骨がどうやって折りたたまれるのか,全然想像できません。少なくとも,そんじょそこらにあるような技術じゃ作れないってことです。
【08:00】
- 【お麩の丼と「はっと汁」で宮城を味わう】
「食べて東北を応援」シリーズの5回目。今度は神田駅西口の宮城郷土料理のお店。この「おふどん(油麩丼)」は絶対に美味しいです。しかもローカロリー。絶対おススメのB級グルメです。もうひとつの「はっと汁」とのセットが楽天にあったのでリンクを張っておきますね。
- 【心躍る!少年の心をくすぐる、ロマンいっぱいの変形テーブル】
この変形の動画,見飽きません。何より変形の仕方が美しいです。
- 【これはおしゃれ、15の靴ひもの結び方】
上記と同じ「らばQ」から。こちらは3年以上前の記事ですが,スニーカーおやじとしては見逃せない記事なので紹介。
【06:50】
- 以前,『健康で長持ちの家が一番』という本を紹介しましたが,今回の沖縄での講演後に声をかけていただいた先生から,「実はあの本を読み,こちらでイザットハウスに建ててもらったのですが,その経緯が面白いので」と教えていただきました。
当時,沖縄では外断熱住宅を扱う業者がなく,イザットハウスに直接連絡をとってみたところ,直ちに連絡が入り,どうせ沖縄で最初に建てるのだから,外断熱と非外断熱住宅で温度変化のデータを2年間連続して取らせてほしい,と申し出があったそうです。そして先日,2年間のデータ採取が無事に終了したそうです。もちろん,家も快適そのもの!
以前,大宮さんからご著書を頂いたとき,この人は本当に実験好きなんだろうなと思っていましたが,やはりその通りでした。
【06:30】
- 6月28日に放送された関西テレビの「キキミミ!」で湿潤療法が取り上げられましたが,DivXファイルにしてみました。ご覧になりたい方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,佐賀市の養正会薬局を追加しました。
- 「数字は独り歩きする」というエッセイを追加。
- 講演用のスライドをバージョンアップしました。最新版は7月3日作成のものです。今回は「常在菌と通過菌」の部分をイラストを加えて全面的に書き換え,さらに「創感染とは?」以降のスライドの全面的に順番を入れ替え,より論理的な配列にしたつもりです。ご覧になりたい方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお,以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますのでご利用下さい。
- 【チェルノブイリのいま 死の森か,エデンの園か】
先日紹介したこの記事ですが,それに対しある方から「チェルノブイリ事故前の自然環境と比較しての研究ではないため,これだけでは自然が回復したという結論は出ないのではないか」,という非常に鋭いご指摘をいただきました。非常に多くのことを指摘する疑問だと思います。
私は次のように考えます。
まず,チェルノブイリ事故直前のチェルノブイリ原子力発電所周囲の自然環境ですが,そもそも原子力発電所は自然を大規模に破壊して作っているため,事故前の原発周辺の生態系は極めて小規模だったはずです。これは,日本の原子力発電所近辺の生態系を見ればわかります。原発周辺部は元々,「人間の手が入っていない原初の状態」ではないのです。憶測で言えば,現在のチェルノブイリ発電所周囲の自然環境は少なくとも,「原発事故直前の原発周囲の自然環境」よりは豊かなはずです。
さらに私は,福島原発周辺部の陸地と海域の自然は,今後数十年でチェルノブイリと同じ経過をたどって回復するのではないかと考えています。この時,「どの時点の自然と比較して回復したと言えるのか?」というのは実はあまり意味がありません。なぜかというと,原発事故前の原発周辺の自然に戻せばいいのか,原発建設前の状態ならいいのか,江戸時代の自然に戻せばいいのか,縄文時代の生態系に戻せばいいのか,それとも日本列島に人類が出現する以前の状態に戻すべきなのか・・・と,「戻すべき基準」はあってないようなものだからです。つまり,「〇〇の状態に比べて回復したといえる」という基準そのものがないのです。
そしてさらに私は,生態系は事故前の生態系の状態に戻らなくてもいいと思っています。生態系というのは環境によってどんどん変化していき,生物種はめまぐるしく変化していくからです。だから,チェルノブイリ事故後の現場周辺の生態系は,事故前の生態系とは全く別物で,放射能に強い種類の生物が優勢種となり,弱いものは生存できていないはずです。しかし,放射能が弱くなるにつれて,「放射能の影響を受け易い生物」が次第に増えていきます。そして,時間の経過と共に生態系を構成する生物種はどんどん変化していきます。
重要なのは,現在のチェルノブイリ事故後にできた森と草原に多種多様な動植や微生物が生きていて,独自の生態系を作っているという紛れもない事実です。チェルノブイリ原発から放出された想像を絶する放射性物質を物ともせず,新たに豊穣な生態系が形成されたのです。
もちろん,こんなことを書くと「人間と動物を一緒にしては困る。動物は動物,人間は人間だ。問題は,福島原発事故で放出された放射線による健康被害だ」と非難轟々でしょうが,私は動物や植物が復活したという事実に希望を持ちます。彼らが持っている「損傷されたDNAを修復する能力」は私たちも持つ生命体普遍の能力だからです。
2011/07/01
【09:45】【08:00】
- 今日のの沖縄の南部徳洲会病院での講演ですが,「くーるびず」姿でやることにさせていただきました。ポロシャツ姿,ってやつですね。徳州会病院の先生も「どうぞ,涼しい格好でお願いします。こちらはかりゆしウェアで聴いてますから」と言ってくださいました。ほんとうに助かります。だって,沖縄に向かう飛行機でのスーツ&ネクタイ姿ってすごく異質なんですよね。
今年の夏もいくつか講演がありますが,「節電のためにクールビズ姿で講演」にしませんか?
- ある人へのメールで菅首相について書いたことです。要するに,菅さんが医者で自分の主治医で,病状説明をしてくれたらどう感じるか,ということです。多分,「この医者,調子がいいことばかり話しているけど,なんか最初の説明と違うこと話してない? 信用していい先生なのかなぁ? 本当に病気を治すつもりがあるんだろうか? 医者として患者に説明している姿に酔っているだけじゃないだろうか?」と感じると思うのですよ。
【07:35】
- 【ポエムな「提言」で復興できるの?】
復興構想会議が6月25日に公表した「提言」に対し,小田嶋さんが「物書き」としての立場からぶった切っています。なるほど,こういう切り口もあったかと感心しました。さすが,物書きのプロってのは違うもんだ。ナイス!
要するに,「まえがきの文章は古臭いルポルタージュの書き出しみたいだし,主語と述語が一致していないめちゃくちゃ日本語もあるし,人々は,っていう上から目線の文章が多いし,最後は小っ恥ずかしいポエムで終わる」提言で,復興できるのかよ,ということです。
- 「東京電力管内の電力使用量が上限に近づいています。事態は逼迫しています」というニュースをテレビで流しているけど,12:00から16:00まで全てのテレビ放送(ニュースを覗く)を中断したほうが,余程節電になるんじゃないか? どうせテレビなんて,クズみたいな番組しか流していないわけだし・・・。
【07:00】
- 講演用のスライドをマイナーバージョンアップしました。最新版は7月1日作成のものです。ご覧になりたい方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお,以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますのでご利用下さい。
これから沖縄に向かうところだと言うのに講演スライドを手直しするなんて,私,何をしているんだか・・・。
- 「とりあえず,どんぶり勘定でもいいか」というエッセイを追加。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,札幌市の三草会 クラーク病院 院内売店を追加しました。
- ヨーロッパ・アルプスのリゾート地を巨大な誰が襲う,というディザスター映画,《201X》を紹介。《2012》と間違ってDVDを買ってくれたらいいな,という下心が丸見えのタイトルですが,実は結構良心的に作られた真面目な映画だったりします。もっとも,真面目な分,ディザスター映画としては面白くないわけですけどね。