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2009/09/30
- 見るだけ時間の無駄,という絵に描いたような低予算パニック映画,《ボルケーノ in N.Y.》を紹介。誰が見るんだ,こんな映画!
- 新政権は「閥族支配」の癌を切れるか?/――別の角度からの鳩山政権への期待(その2)
明治以降の日本の政治システムを大きく俯瞰しつつ,各時代の政治システムの問題点を抉り出し,その上で,民主党の訴える「脱官僚政治」の真の意味を探っていく,非常に読み応えのある記事です。
なぜ,GHQ占領下で鳩山一郎が公職追放されたのか,なぜそこで吉田茂が日本自由党総裁に迎えられたのか,吉田茂が作った「官僚政治」とはどういうものだったのか,そしてその源が明治維新の新政府に遡れることなど,この記事でとてもよく理解できます。
- <自民党>「想定内」の三役 中堅・若手に失望
「野党になった自民党が手堅い人事をしてどうするんだよ」,「いやいや,野党になったからこそ,手堅い人事で結束しなければいけない」と両極端の見方が可能ですが,恐らく大半の人は「あ~あ,谷垣さん,やっちゃったよ。年寄りで固めてどうするんだよ」と思ったんじゃないでしょうか。
2009/09/29
- 「78歳,広範3度熱傷」の4日後の写真を追加。ちなみに,今日のこの患者さんですが,立位訓練を数日前から開始し,短時間なら自力で立てるようになりました。尿道カテーテルも抜いちゃいました。
- 「シドニーの赤い朝」を宇宙から撮影
数日前,ニュースで取り上げられた「シドニーの赤い朝」ですが,これほど大規模のものだったのかと,改めて驚かされる衛星写真です。
- 「濡れ手で1億円」小沢VS小泉チルドレンの学歴比較
小泉劇場で登場した小泉チルドレンは総勢83人。彼らは4年間の任期で1億2000万円の議員歳費を手に入れ,しかも彼ら一人当たり,文書通信交通滞在費+議員宿舎+秘書給与など,年間1億円の税金が使われた。そして4年後,彼らの大半が姿を消し,そのほとんどは録に政治の仕事をしないまま消えていった。
そして今度は小沢チルドレンが・・・?
結局,このような小選挙区制では有権者は立候補者を選ぶのではなく,政党の政策やマニフェストで投票することになり,立候補者がどのような政治理念を持っているのかは二の次になってしまう。
となると,「こんなに国会議員が必要なのか,どうせ政党に対して投票するのだから,国会議員は半分でいいんじゃないの?」という声が上がってくるはずだ。そして,地方分権が本当に実現したら,一番最初に不要になるのは中央省庁の官僚(=霞ヶ関),二番目に不要になるのは国会議員である。地方の問題は地方が判断して地方で決断する,というシステムになったら,中央省庁にも国会にもそれほど人は必要なくなるのだ。
- 群馬知事、国交相を「独裁者」 八ツ場ダム巡り議会答弁
真の「独裁者」は50年以上前の青写真を元に計画をごり押しした自民党と霞ヶ関官僚ではないでしょうか。群馬県知事,噛みつく相手を間違ってませんか?
ちなみに,前原大臣は八ツ場ダムの地元住民に謝罪しましたが,謝罪すべきは,このような無謀な計画をごり押しして地域社会を破壊した自民党と歴代の担当大臣であり,それを支えた霞ヶ関官僚です。前原大臣が謝罪するのはおかしいです。
本来なら,歴代の自民党の大臣が「大昔の試算を元に必要性の低いダム計画をごり押ししました。皆さんに御迷惑をかけました」と謝罪すべきです。地元住民が謝罪を求める相手は民主党ではなく自民党です。
群馬県知事や八ツ場ダムの地元住民がいくら頑張っても,八ツ場ダム建築遂行という方向はないと思います。他にもどんどん,無駄なダムの建設白紙化が決まっていくからです。仮に八ツ場ダムだけの建設続行を地元住民がごり押ししたら,「地域エゴ」のレッテルを貼られるだけでしょう。
であれば,八ツ場ダム建設白紙化を町として受け入れることを宣言し,「大型公共事業については毎年アセスメントし,情報を住民に公開する」というダム建設に関する新しい法案(基準)を国に提案し,その法案に町の名前を冠する,というのはどうだろうか。先見の明のある町としての名誉が間違いなく得られるはずだし,全国でもっとも有名な町になれるはずだ。
- 「お金をもうけろと言われたので……」 DPZにも不況の波!? 有料「友の会」オープン
私の大好きなサイトの一つがDPZですが,考えてみたら,DPZは本当に「お金の匂い」がしないサイトです。バナー広告もなければアフィリエイトもなし。
頑張れ,林さん,DPZ! とりあえず「友の会」にはいっとくかな。
2009/09/28
- 「78歳,広範3度熱傷」の経過写真をさらに追加。3度熱傷にしか見えなかった手掌部も上皮化が始まっています。
- このところ質問の多い,「熱傷で大学病院で治療を受けています。皮膚移植が必要といわれていますが,大丈夫でしょうか」についてまとめて回答。
- 11月18日の千葉県での講演の問合せ先情報を追加しました。
- 水争奪時代へ、40億人が水ストレスに直面/どうなるどうする世界の温暖化:水資源
以前から指摘している「水問題」についての記事です。地球は水の惑星といわれるほど水に満ち溢れているのに,その大部分は海水・塩水であり,飲用や耕作に使える「しょっぱくない水」は0.5%以下です。要するに,70億もの霊長類の生存を維持するための「飲める水」が絶対的に不足しているのです。
- ようやく『微生物はなぜ病気を起こすか』を読み終えました。部分的には「これは,ある仮定が正しいことを前提にして実験結果を解釈していないか?」,「これって明らかな誤植だよね」,「細菌,真菌がごっちゃに論じられているけどそれでいいの?」というところはあったが,これまで知らなかった事実が多数あり,とても勉強になった。いずれ,感想をまとめて書こうと思っています。
2009/09/25
- 「78歳,広範3度熱傷」の経過写真をさらに追加。壊死組織が融解するとはどういう現象なのか,この「短冊状ポリエチレンフィルム(短冊ゴミ袋?)」がいかに優秀な被覆材料かがよくわかります。
- 動画:ホンダ、左右や斜めに走れる一輪車 U3-X を公開
何だかすごいぞ,全方位駆動車輪機構! タイヤの向きが変わらないのにそのまま横に滑るように動いていく動画はちょっとビックリします。
- 死んだクジラを食べ続ける海の掃除屋
以前から,死んで深海底に沈んだ鯨の死体はヌタウナギなどが食料として骨だけにし,その骨の表面には硫黄分解バクテリア(古細菌)などが定着してさらに分解していくことがわかっていましたが,今回の発見はその古細菌を食料とする多毛類が数種類発見された,というものです。
これまでも,深海底の熱水噴出孔には硫黄分解バクテリアを共生細菌とするチューブワームやシロウリガイなどの群生があり,熱水噴出孔と隣の熱水噴出孔をつなぐ「オアシス」として鯨の死骸が硫黄供給源になっているのではないかという説が出されていましたが,今回の発見で,鯨の死骸が予想以上に複雑な生態系の源になっていることがわかりました。
トラは死して皮を残し,鯨は死して骨を残す・・・か。
- 巨大コールドスポットの存在に疑問
宇宙空間のマイクロウェーブの研究で,宇宙マイクロ波背景放射と呼ばれるランダムなマイクロ波放射が発見されたのは1960年代でしたでしょうか。その後それは,ビッグバンの名残,証拠として評価され,宇宙空間の普遍的存在とされてきました。
それに対し,10億光年にも及ぶ「背景放射が極端に低い領域」が発見され「巨大コールドスポット」と命名され,宇宙物理学における大きな謎の一つでした。
それに対し,「背景放射のデータを分析する統計学の手法そのものに問題があり,実は,巨大コールドスポットなんて最初からなかったのだ」というのが今回の記事の内容です。実に大胆極まりない仮説です。この新説の正誤は不明ですが,研究者が自明の理として用いてきた「統計学的手法」そのものに疑問を投げかける発想は素晴らしいと思います。
- 戦国時代は寒冷化による食料争奪サバイバル戦争だった/自爆テロの横行、日本の高度成長、そして中国の急速な高齢化を読む
「人類の社会が安定期から混乱期に移行するきっかけは何なのか?」という研究を紹介した非常に読み応えのある評論。昨日読んださまざまな評論,論評,分析記事では突出した面白さでした。
日本で戦国時代がなぜ到来したのか,ヨーロッパのペスト禍の背景に何があったのかを説明し,日本経済と中国経済の今後を予測していきます。
2009/09/24
- 「78歳,広範3度熱傷」の治療経過第1弾です。とりあえず初診から10日間の経過と,ドレッシングの工夫などです。
- 「爪を剥がしたときの処置」について追加。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,福岡県北九州市の薬局を追加しました。
- 八ッ場住民側、国交相との対話をボイコット
政権交代の目的とは,前政権の政策を否定・転換することです。前政権の政策を維持するのであれば,そもそも政権交代は不要です。
だから,政権交代が起こると,前政権の方針はとりあえず凍結するのが世界の常識です。日本では50年以上,本格的政権交代がなかったために初めての体験となりますが,日本以外の国では「政権が変われば前政権の口約束は反故にされる」のは経験済みです。
選択枝は次の4つしかありません。そのどれにするかです。
- 計画中のダムは全て完成させる。八ツ場ダムも建設続行。
- 八ツ場ダムは作るが,それ以外のダム建設は白紙に戻して再検討する。
- 八ツ場ダムは建設中止にするが,それ以外のダムは計画通りに建設する。
- ダム計画はすべて白紙として再検討する。
- 以前購入したジャズCDについて。今回はわたしの大好きなCecilia ColemanとDan Nimmerを紹介します。
- 10月17日(土)の名古屋での「第5回湿潤療法に関するセミナー」の懇親会の詳細が決まりました。ふるって御参加下さい。
- <日本航空>関空国際線、半数以下に 廃止50路線が判明
今後3年間で50路線を廃止しようとする計画です。私は結構飛行機を利用している方だと思いますが,廃止対象になっている国内29路線を見ると,ほとんど乗ったことがないんですね。ちなみにこれまで一度でも利用したことがあるのは「羽田-神戸」と「松本-札幌」の二つだけで,残りの27路線は一度も利用したことがありません。また,利用したことがある2路線にしても,過去10年間で各々1度だけです。要するに,日本各地で仕事をしているのに,これらの29路線は利用しなくても仕事ができたということです。
こういう路線を維持していたら会社は潰れるのは当然です。高度成長期なら「景気のいい路線の儲けで,乗客がいない路線を維持する」というシステムが維持できましたが,経済成長そのものが望めない,成長したとしても低成長の時代には,この手法は使えなくなります。
2009/09/23
- タイトルを見ただけで超低予算のお馬鹿クズ映画とわかるけど,実はけっこう面白いのが《ニンジャ★チアリーダー》。昼はチアリーダー,夜はクラブの人気ポールダンス・ダンサー,そして世を忍ぶ裏の顔は忍者,というピチピチ女子大生3人組が活躍しちゃうんだけど,お色気ポールダンスを踊るのは4年制大学に編入するための学費稼ぎ,というところが健気です。
- 記者会見オープン化の公約を破った「怪物」の正体
日本にしか存在しないのが「記者クラブ」というシステムである。政府の記者会見は「記者クラブ」が仕切るため,記者会見に参加できるマスコミ会社は記者クラブに所属しているものだけに限定されていた。こんなシステムは少なくとも先進国にはない。
そして野党時代の民主党は記者会見は全てオープンに行っていて,選挙戦中の鳩山氏の公約の一つは「記者クラブの廃止,記者会見のオープン化」であった。それまでオープンにしていたものを与党になっても続けるだけなので,すぐにでも実現できるだろうと思われていたし,記者クラブ側も「廃止もやむなし,それも世の趨勢」とほぼ諦めていたといわれている。
ところが,9月16日の首相就任記者会見は記者クラブ限定で行われ,今後も記者クラブが温存されることになったようだ。なぜ,突然公約が反故にされたのかについては,マスコミ関連,報道関連のブログなどでさまざまな憶測が流れていますが,これもその一つです。
2009/09/22
2009/09/21
2009/09/18
2009/09/17
- 8月13日受傷の「78歳,左上肢,左下肢,左胸部の3度熱傷」ですが,とても元気です。この1週間は点滴も入れていません。ちなみに受傷2日目の状態を示しますが,3日後には熱傷創面は全て全層壊死になっています。しかし,ひたすら保存的治療,デブリードマンもしていませんが,感染を起こすことなく経過しています。このくらいの熱傷でも,治療の眼目は全身管理でなく局所治療です。
- 「鳩山新政権」発足を祝って,恒例の(?)「先進国の政治指導者は何歳?」を調べてみました。私(1957年生まれ)より若い政治指導者が多いです。
- 「心臓に近いところを縛ってはいけない」というのをどこかの健康番組,クイズ番組で取り上げてくれないでしょうか。「静脈しかない手背を切っただけなのに,心臓に近いところを縛ったために大出血」という患者が本当に多いのです。
- 新型インフル「陰性証明」求め無用受診殺到
医学的にいえば,簡易検査で陰性だからといって,「感染していない」ことの証明にはなりません。さらに,CDCは「感染していても10~70%は陽性なり,感染初期には検査しても陰性となることが多い」と発表しています。つまり,「インフルエンザにかかっていない」事は誰も証明できません。それなのに,「インフルエンザ陰性証明」を求めて病院に殺到しているんだと。
こういう記事をみると,日本人がいかに「付和雷同的に勝手にパニックに陥る」人種だという事がよくわかります。ただでさえ病院は病人で溢れているのに,「病人でない人間」が殺到したらどうなるんでしょうか。
- テディ・“クマムシ”作りました
Daily Portal Zの工作番長「オツハタ」がついに,生物界のスーパースター「クマムシ」に挑戦! なんだか可愛いぞ。クマムシって何,と言う人は次の本を読んでね。ちなみに,真空状態でも絶対零度でも電子レンジでチンしても生きていられる強靱な生物です・・・体長2ミリだけど・・・潰すと死んじゃうけど。
- ケータイのお供に!シャープのネット端末「NetWalker」の使い道
このキー配列を見ると,キータッチさえよければそれなりに文章作成に使えそうな雰囲気です。速く実機を触ってみたいです。Ubuntuも使ってみたいし。
2009/09/16
- そういえば感染性粉瘤の治療についてまとめていないことに気がつき,まとめてみました。ついでに,感染性粉瘤についての都市伝説についても言及。
- ちょっと前に買ったジャズトリオのCDを紹介。前回紹介したPeter BeetsとEric ReedのCDが結構評判がよかったので頭に乗っています。
- 日本には二大政党制は合わない?
なぜ自民党が大敗したのかについて,これまで自民党を支えてきた社会の構造そのものが消失したという事実を説明し,麻生首相をはじめとした自民党首脳がその変化に全く気がついていなかったと鋭く指摘しています。そしてさらに,中選挙区制度にあった「自民党立候補者同士が争う」システムが議員の新陳代謝をもたらし,それが「名ばかりでやる気のない議員」を淘汰してきた事実を明らかにし,「親に言われたから議員になったが,政治的理念を持っていない」世襲議員が安泰であり続けられる小選挙区制の問題を糾弾しています。そして,現在の日本の社会に欧米的二元論的「二大政党制」は必要なのか,求められているのか,という問題に及びます。
「成熟した社会になるためには二大政党制が必要」というのも,実は単なるパラダイムなのでしょう。二大政党制は目的ではなく手段です。しかし,手段は容易に「達成すべき目的」にすりかわり,いつの間にか,手段が達成されたから社会がよくなる,という論理にすりかえられます。
「国家とは畢竟,何のために存在するのか」という最終目的を常に国民が自問自答し続けなければ,国家は国家自体の利益を追求するようになり,呆気なく国民を裏切ります。
- 今週土曜日からの5連休,いわゆる「シルバーウィーク」ですが,外傷やヤケドのような急性疾患で外来通院している患者さんにとっては喜ばしいものではないと思います。通常の外来でなく救急外来で治療を受けるしかなく,場合によっては,通常その病院にいない当直医,日直医が診療にあたるしかなくなるからです。
一方,私のように外来診療しかしない医者にとっても5連休は困りものです。5連休中の治療材料をどうするのか,予期せぬ出来事が起きたときに誰が対処するのか・・・という問題があるからです。
健康人にとっては嬉しい5連休ですが,けが人,急病人,そして医者にとっては問題山積の5日間です。
2009/09/15
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,和歌山県田辺市のふくはらこどもクリニック/福原仁雄先生にも御参加いただきました。感謝します。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,神奈川県藤沢市の東海岸 めぐみ薬局を追加しました。
- 学校の養護教諭の専門雑誌「健」10月号に『湿潤療法の被覆材を代用するものはありますか』が掲載されました。
- 1枚のDVDをいただきました。ある中学生2年生のピアノ演奏を納めたDVDです。そしてこれが驚きの超絶的演奏だったのです。演奏曲目はLiszt/Horowitz「ハンガリー狂詩曲第2番」,Bizet/Horowitz「カルメン幻想曲(1968年バージョン)」,そしてMozart/Volodos「トルコ行進曲」というとんでもない難曲揃いです。それを中学2年生がショパンのワルツでも弾くように,猛烈なスピードで軽々と弾くのです。しかも,高水準の正確さで・・・。とにかく,ホロヴィッツ編曲の「ハンガリー狂詩曲第2番」のフリスカの困難なパッセージの連続を何事もないかのように演奏する様子には唖然としてしまいました。
ネットで彼について調べてみると,既に幾つかのコンクールで特別賞を受賞していて,やはりただ者ではないことがわかります(ちなみに「SuzukiChildren 12歳」と検索すると,彼が誰かすぐにわかります)。
数年前,「小学校6年生の母親」という方からメールをいただいたのが事の発端でした。なんと「小学校6年の息子がピアノを習っていて,ホロヴィッツの『ハンガリー狂詩曲第2番』を演奏したいと申しております。もしかして楽譜をお持ちではないでしょうか?」という内容でした。
「小学生がホロヴィッツ? おいおい,マジかよ」と半信半疑ながらも直ちにホロヴィッツの楽譜をすべて送ったことを覚えています。それが彼だったのです。
- イチローが(おそらく)断る理由
いつもながらの小田島さんの切れ味鋭いエッセイです。ワインのラベル,ソムリエ,ソムリエにしかわからない味の微妙な違い,その微妙な差に付けられた値段の差の大きさなど,イチローの「国民栄誉賞の拒絶」をネタに見事に展開しています。
ちなみに,イチローの言葉で一番感慨深いのは「人と争うことは面白くない」という言葉です。首位打者,ホームラン王,防御率トップ・・・などは,ライバルの成績次第です。ライバルが絶好調ならスリリングな争いになりますが,ライバルが不在なら低い成績でも首位打者になれます。それをイチローは「面白くない」と表現しているのでしょう。相対値で優劣を競うのは詰まらない,絶対値のみにしか興味はない,自分の決めた目標が達成できたかどうかだけが問題だ,と彼は言い切ってしまいます。
- 【狙われる日本の水】(上)見えない敵から守れ 新たなビジネス
恐らく,日本の豊富な地下水を狙っているであろう中国資本の不気味な動きを伝える記事です。
地下水は石油同様,限られた量しかない危ういバランスの元に成立する資源です。野放図に使えばすぐに枯渇する脆弱な資源です。
経済成長のためにはなりふり構っていられない,水なんて掘ればいくらでも出るさ,と考える連中が世界経済をリードするのは極めて危険なのです。
- HPのヴィヴィアン・タム ミニノートに新モデル,今度は「梁祝」デザイン
モルフォチョウなどを配した美麗なノートパソコンです。前回のシャクヤクの花をデザインしたものも綺麗でしたが,今回も「さすがヴィヴィアン・タム」という感じです。
とは言っても,オッサンには絶対に似合わないですけどね。
- 幹部は様子見・若手は独自行動…総裁選で派閥バラバラ
総選挙で野党になったとはいえ,自民党は議席数は民主党に次ぐ第2党であり,堂々たる野党第1党です。小選挙区制度のために議席は減らしましたが,得票率そのものは決して低くありません。民主党政権に大失策があれば,再浮上することは不可能ではありません。ところがこの体たらくです。
結局,自由民主党とは「自由な議論を戦わせることもできず」,「民主的な運営もできず」,「党ですらない寄り合い所帯」だったということでしょう。
2009/09/14
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,岐阜県高山市の高山市国民健康保険丹生川診療所 内科/土川権三郎先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 『地中生命の驚異 秘められた自然誌』(青土社)についての評論を追加しました。
- そして,次なる読書のターゲットは『微生物はなぜ病気を起こすか ゲノムの特徴』にロックオン! 病原性というものについて,一から勉強し直そうと思っています。ゲノム解析についても基礎から勉強できそうです。ちなみに取り上げられている細菌は,病原性大腸菌,黄色ブドウ球菌,腸炎ビブリオ,クロストリジウム,セレウス菌,白癬菌などのようです。
- 30代女性から「シャンプーなし・温水洗髪のみにしましたが,驚きの結果です」というメールをいただきました。引用させていただきます。
界面活性剤について不安があったので〔通常のシャンプー→石鹸シャンプー→温水シャンプー〕とこの1ヶ月半ほど移行してみました。
すると,髪の分け目から短い毛(ちょうど通常のシャンプーをやめた時期から伸びたと思われる2cmくらいの長さ)が沢山生えてきて,驚きました。10代のころにはそのような短い毛がぴょんぴょんと分け目からとびでているのを目にしたことがありましたが,20代以降はあまり見たことがありません。また,毛髪も細く柔らかくなったなあ,と感じていたのに,(シャンプーを止めて温水だけにしてからは)髪はつやつやとしてハリもあります。さらに,シャンプーをしていたときには2日間髪を洗わないとベトベトしてきて臭っていたのに,最近は臭いもなく痒みも全くなく,毛髪自体も太くなり,誇張でなく力が漲っているような感じです。
というわけで,頭髪が寂しくなってきた御同輩の皆様,「頭が加齢臭」と家族からののしられているオトーサンたちは,是非試してみてください。加齢臭は3日でなくなり,2週間くらいから毛が生え始めてくるはずです。
- 『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)ですが増刷が決定し,これで第6刷となります。お買い上げいただき,ありがとうございます。
ちなみに,この週末,東京駅~秋葉原駅周辺の書店(とパソコンショップ)めぐりをしてきました。平積みになっているところもあれば,書棚に表紙を出して並べているところもあれば,平積みになっていないところもあり,さまざまでしたが,丸の内の丸善(丸の内オアゾ)では新書特集をしていて,なんと4列平積みでしたし,秋葉原ヨドバシカメラ7階の書店では「話題の新書・文庫」コーナーで2列平積みでした。こんなに並べてもらっていいのかな,と逆に心配になってしまいました。
私が一番利用しているのは上野駅3階の書店ですが,ここでは福岡伸一先生の新書と並べて置いています。福岡先生の本と間違って手にとってくれたらいいのですが・・・。
2009/09/11
- 超薄型の adamo XPSティーザー公開,MacBook Airより薄い9.99mm
ついにノートパソコンの厚さが1センチ以下になりました。150ページの文庫本と同じくらいの薄さです。これでWindows7だったらすぐにでも欲しいです。
- 微生物が田んぼを電池に変える
こういう微生物系,物理系の記事は大好きです。電流発生菌ってのがいるんだ,すげえなぁ,細菌ってすごいよなぁ,と思った記事です。
- 惑星状星雲,終えんの輝き撮影=ハッブル望遠鏡フル稼働-NASA
極めて美しいハッブル望遠鏡の写真は「Hubble Opens New Eyes on the Univers 」からダウンロードできます。私も早速巨大サイズの画像をダウンロードし,サイズを調整して壁紙にしました。まさしく,宇宙空間に羽ばたく蝶のようです。
- 新種の巨大ネズミ,パプアニューギニア
体長90センチの巨大ネズミがこれまで発見されなかったと言うことに驚きます。これが発見された山はまったく調査されていなく,ほかにも40種類もの新種候補が見つかっているそうです。
多分,こういう未発見の動植物はまだまだいるんでしょうね。そして,開発(環境破壊とも言うけど)にともなって知られることもなく絶滅したりするんでしょう。
- <山本病院>理事長が専門外手術 診療科目増狙いか
昔,ある病院に当直のバイトに行っていましたが,その病院の院長も何科が専門の医者なのか,どこの大学を卒業したのか,従業員の誰も知らなかったです。「医師募集」をみて新しい医者は就職するものの,「こんなところで仕事をしていたらヤバイ」と察知し,皆,数ヶ月で辞めていきました。そしてこの院長先生,やたらと患者に「健康にいい水」を薦めていたっけ。あの病院,まだやっているのかなぁ?
- 鳩山民主党政権が陥りかねない/「官僚依存の脱官僚」という安直路線
日本は明治維新以来,基本的に「官僚主導」を国家の基本システムにしてきました。第二次大戦の敗戦前後でもこの基本システムは変化していません。逆に言えば,日本人は「官僚主導」以外のシステムは経験したことがないということになりますし,純粋の意味での三権分立,つまり「国家権力を,立法・行政・司法三分してそれぞれを国会・内閣・裁判所が担い,互いに相互監視する」国家運営を経験したことがないということです。
ここでふと思ったのですが,「三権分立」はパラダイムの一つではないのか,ある規模を超えた国家で純粋な「三権分立」は本当に実現可能なのでしょうか。じゃあ,他にどんなシステムがあるって言うんだ,と問われても困ってしまいますが・・・。
2009/09/10
- 日経トレンディの「ヒットの芽」で『傷はぜったい消毒するな』が紹介されました。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,大阪狭山市のうえむらクリニック形成外科/植村冨美子先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
地味ですが「外傷を湿潤治療している医師」リストに少しずつ手を加えています。東京・大阪の医師リストをご覧下さい。地味な割にはすごく手間がかかる作業なんであまりやりたくないのですが,ユーザビリティを向上させるためには必要な作業かと・・・。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,山梨県北杜市のあすなろ武川薬局を追加しました。
- 「出生率」で決まる鳩山氏の国際評価
現在の日本の年金システムは基本的に「若い世代が納めた金を,高齢者の年金にする」というものです。だから,年金システムを維持するためには,子供の数を増やす(=出生率を増やす)しかありません。実に単純な算数です。しかも,出生率というやつは巨大タンカーと同じで舵を切ってもなかなか曲がってくれず,出生率増加対策を採ったとしてもすぐには増加しません。
人口も出生率も下がり続けていく国は時間が経過すると消滅します。そういう国は世界のどこも相手にしないよ,というのが記事の内容です。
- シャープ「NetWalker」が目指す“PCとケータイの中間”市場は存在するのか?
私はこういう「タッチタイピングができるキーボードを備えた小型マシン」が大好きなんで,これまでも幾つも使ってきました。しかし,それらのマシンは常に「一部のガジェット好き」が熱狂的に取り上げるものの社会に定着することなく,現時点では唯一ポメラが現役なだけです。
要するに,機能的には特化しているものの,その機能は社会に広く求められていないのでしょう。理由は簡単で,自分でデータを作る人より,データを閲覧する人の方がはるかに多いからです。
- ボストンの学校が図書館をデジタル化,書を捨て電子ブックリーダーに移行
以前,ピアノ楽譜の収集をしていた頃から,楽譜のデジタル化作業を続けていました。必要なのは楽譜という「物」ではなく,音符という「画像情報」だと気がついたからです。まして楽譜はもともとそんなに売れるものではなく,すぐに絶版になり,絶版になった楽譜(=売れない楽譜)が復活することはほとんどありません。だから,よほど根性を据えて楽譜を買いまくらないと「歴史資料としての楽譜」はすぐに絶版になり,2度と手に入らなくなります。
そうであれば,個人コレクターが手持ちの楽譜をデジタル化(PDFファイル化)して持ち寄ってどこかのサーバーに保存して誰でもアクセスできるようにすれば,楽譜は蘇るはずだ,と考えたわけです。いろいろな理由がありこの計画は屯坐しましたが,基本的な考えは今でも間違っていなかったと思いますし,Googleが進めている世界の図書館の蔵書デジタル化は同じ発想だと思います。
そういう意味で,この図書館の挑戦的な試みは非常に興味深いものです。
以前,『解読! アルキメデス写本 羊皮紙から甦った天才数学者』という本を紹介しましたが,アルキメデス写本が現代に蘇った数奇の運命はまさに偶然の連続であり,火事にも水害にも遭わずに残ったのはまさに奇跡としか言いようがありません。もちろん,デジタルデータにはデジタルデータの問題がありますが,少なくとも「データとして残そう」と意図している限り,デジタルデータはコピーさえ怠らなければ次世代に引き継ぐことができます。
- 超革命的なラーメン屋さん
紫色のラーメン,アイスクリーム・ラーメンなど奇想天外なラーメンがてんこ盛りのラーメン店のレポートです。しかも,美味しいのだそうです。北千住のあたりなので,そのうち行って見ようかと・・・。
- 2年近く,ほぼ毎日酷使し続けたポメラがついに壊れてしまいました。折り畳み式キーボードを固定する爪が折れてしまい,きちんと閉まらなくなってしまったんですね。こうなるといろいろなところがガタガタしてきて・・・という風にして壊れました。ま,『傷はぜったい消毒するな』の原稿の大半はこのポメラで書いたのですから,十分に元は取ったと言う感じです。
で,ポメラがないと仕事になりませんので,速攻で新品をゲット。今度は専用ケースも購入しました。
2009/09/09
- 朝5時過ぎ,いつものように起きてテレビをつけたらとんでもないピアノ演奏が流れていた。なんでも,「多発先天異常があって指も欠損している12歳の少年がピアノの国際コンクールに挑戦」というニュースである。それがムチャクチャうまいのである。音の流れは自然でこよなく美しく,見事な音楽になっているのだ。「指に障害があるのにうまい」ではなく,他の誰よりもうまいのである。それも感動的にうまいのだ。
これまでとてつもない努力を重ねてきたと思うが(だって,指使いを全て自力で考え直すんだぜ),そういうものを全く考えさせない自在さで,軽々と鍵盤を操るのだ。「ピアノが弾きたい,音楽がやりたい」という夢を実現させようとするこの子供の前に立ちはだかったであろう現実の過酷さと,それをねじ伏せてきた努力と工夫を思ったら,もう,泣いちゃいました。
この小学生に比べたら,俺,全然努力してないよ。多少は頑張っているつもりだけど,この子に比べたら「何もしてない」のと同じだよ。
- サイエンス冒険映画のように見えながら,単なるアホ馬鹿愚劣ファンタジー映画,それが《アストロノーツ・ファーマー 庭から昇ったロケット雲》だ。
- 昨夜,TBS『キミハ・ブレイク』の「ネプクリニック」を見ていましたが,自分の顔をテレビで見るのは何度見ても慣れません・・・というか,52歳になっても自分の顔に自信がもてないからなんでしょうね。
「傷は乾燥させるな,消毒するな」については,私の発言もスタッフによる実験もきちんと判りやすくまとめられていて,放送内容は十分に納得できるものでした。
そうそう,一緒に番組に出演していた女性医師(本当に美人の先生です)が私の隣に座っていたのですが,収録の最中に何度か「先生の顔や腕の皮膚,しみ一つなくって本当にきれいですね。どうしてですか?」と声をかけていただいたことを思い出しました。
- 工人舎,ポケットサイズのWindows PC「PM」
工人舎のちょっととんがった小型マシンが10月ごろに出ます。「16GB SSD,4.8型1,024×600ドット液晶,重量345g,バッテリ駆動時間は約7時間」と超軽量Windows XPマシンです。問題は56キーであることでしょう。一部のキーはファンクションキーを押しながらでないと使えないはずですから,滑らかな文章入力にはちょっと辛いか・・・。速く実機を触って見たいです。
こうなると,先日シャープから発表されたNetWalkerともろにかぶるというか,ぶつかってしまいますね。こちらの方はLinux,工人舎はWindowsですが,キー入力が同程度であれば,スイッチオンから3秒間で使えるようになるNetWalkerのほうが便利かも・・・。
- 自民党から民主党への政権交代を見ていると,政権交代と言うのは難しいものだなぁと思ってしまう。新政権は必ず旧政権の「負の遺産」を背負わされるからだ。つまり,ゼロからのスタートでなくマイナスからのスタートにならざるを得ないのだ。
政権交代が起こるは旧政権にいろいろなトラブルが起きたとか,政権運営や経済運営がうまく行かなくなったとか,そういうのがベースにある。そういうのがあるから,旧政権に見切りをつけて新政権が選ばれるわけである。うまくいっていたら,その政権でいいわけで何も交代させる必要はない。
だから,新政権が政権に付いた時点では,経済はガタガタ,外交問題は先送り,なんてことになっている(ここらはオバマ政権発足当時のアメリカを見ているとよくわかる)。それらは本来,旧政権下で起きた問題だから旧政権が解決すべきものなのだが,旧政権にはそういう能力も意思もなく,問題放置のまま新政権に解決が委ねられる(=丸投げされる)わけである。
新政権側は,このような問題があることを攻撃材料にして旧政権側を退陣に追い込むわけだが,いざ政権についてみるとこの「負の遺産」処理が,自分たちの考える「理想の政策」実現の前に立ちはだかっているわけだ。
- GDP比の教育支出,日本過去最低の3・3%
教育とは,国の未来に対する先行投資です。国としては,教育にかける費用削減は短期的には悪影響が出ないため一番削りやすい項目ですが,それを続けると10年後,20年後に国がガタガタになります。
その国が「先見の明」を失ったかどうかは,教育に対する公的補助を惜しんでいるかどうかで一目瞭然です。ちなみに,民主党が主張する「高校無償化」を実現しても,GDPの教育比率は0.1%しか増えず,「教育投資最下位」から脱出できないそうです。それほど日本は教育に投資しない国になっているのです。
2009/09/08
- 9月8日(火)19:50~21:45のTBS『キミハ・ブレイク』の「ネプクリニック」にちょっぴり(・・・多分)登場する予定です。他の先生方が8人もいらっしゃるので,もしかしたら私の登場時間は数分程度かもしれませんので,あしからず・・・。
ちなみに,他の医師の方々は皆スーツ姿ですが,なぜか私だけポロシャツとジーンズ(しかも上下ともにユニクロ)で貧乏臭い格好で出演しております。可哀想に,まともな服も持っていないんだな,とお考えいただけたら幸いです。
ちなみに,よく「どのくらいのギャラが貰えるんですか?」と質問を受けますが,今回のTBSも前回のフジテレビもノーギャラで交通費もありません。テレビに出ただけマイナス,という計算になります。人生,そんなに甘くないのです。
そうそう,CHIMAさん,番組宣伝ありがとうございました。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,福岡県岡垣町の医療法人社団清涼会岡垣記念病院 総合診療・人工透析科/立川 裕先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「湿潤治療の講演をしている医師」に,和歌山県古座川町の社会福祉法人高瀬会 たかせ会記念診療所/小野道夫先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 9月25日の国立成育医療センターでの講演ですが,18:00開始と決まりました。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,一挙に33の店舗を追加しました。
- またもや,褥瘡の問題についてです。褥瘡に興味がない方は読み飛ばしてください。
先日の「研究会」でも,「日本褥瘡学会のガイドラインは使えない。このガイドラインを熟読したとしても,目の前の褥瘡患者の褥瘡をどう治療していいか全くわからない。全く使えないガイドラインだ」という発言がありました。もっともな発言です。
では,なぜこのガイドラインは「使えない」のでしょうか。それは「増改築を繰り返した病院」と同じだからです。
日本褥瘡学会の治療ガイドラインは,旧時代の褥瘡治療(=軟膏とガーゼによる乾燥治療)と新時代の褥瘡治療(=湿潤治療)が混在しています。古い各種軟膏(これにはゲーベンやアクトシンのようなクズ軟膏が含まれる)と創傷被覆材が同じ水準で扱われているため,このガイドラインを読んだ人は「軟膏を選択するように創傷被覆材を選択しなければ褥瘡は治療できないのだな」と思ってしまうし,そんな選択は自分にできないから,誰か偉い先生に教えてもらおうと言うことになります。
なぜ,こうなったかというと,「古い時代の治療」を切り捨てない,切り捨てられないからです。これが「増改築を繰り返した病院」です。
増改築ばかりしている病院をご存知と思います。迷路のような廊下・階段,統一性のないデザインのために迷いやすく,どこに何があるかわかりにくいはずです。最新の治療機機を導入しようにも入り口も廊下も狭いために搬入できないし,患者の動線が悪いために作業効率も悪いというのが,こういう「増改築病院」に共通する特徴です。患者を入院させたまま増改築するため,古い病院の構造を残さざるを得ず,新旧の構造物が混在してしまうために使い勝手が最悪となります。
「日本褥瘡学会ガイドラインにラップ療法を入れてもらおう」というのは,こういう「増改築病院に新しい病棟を増築してそこで診療させてもらう」のと同じです。ただでさえ見通しが悪い学会ガイドラインなのに,そこにラップ療法を加えたら,さらに見通しが悪くなり,旧態依然とした軟膏治療とラップ療法は同列のものとなります。
例えて言えば,竪穴式住居と書院造とパルテノン神殿とベルサイユ宮殿がゴチャゴチャにくっついている病院の一角に,ラップ療法という新時代の部屋をくっつけるようなものです。こんなゴチャゴチャしたガイドラインにスマートで洗練されたラップ療法を追加してどうするんだ,という気がします。
ではどうするか。新しい使い勝手のよい病院を作るなら,まっさらな土台の上に新しく設計して新病院を作るしかありません。今ある病院に増築しようと考えてはいけません。今ある病院を全部破壊して新地(さらち)にし,ゼロから治療ガイドラインを構築すればいいのです。増改築を積み重ねても,使い勝手のよい病院にならないのと同じです。
- LGが15型の有機ELテレビを年内投入,来年には32型・42型も
2007年にソニーが11型の有機ELテレビを発売しましたが,ようやく,実用サイズのものが出るようです。普及するかどうかはやはり販売価格でしょうね。
- 動画:折り畳んで携帯できる軽量電動バイク YikeBike
どうやって乗るんだか皆目見当がつかない電動バイク。でも,格好いいです。
- のりピーのサブプライムな憂鬱(その1)/――覚せい剤を資産経済から考える
「しゃぶピー」って「サブプライムローン」と同じなんだよ,という見事な比喩で覚醒剤問題を経済学的に分析。この比喩,うまいなぁ。
2009/09/07
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,兵庫県三木市の三木市立三木市民病院 外科/阿部 紘一郎,宗実 孝,有川 俊治先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 10月17日に名古屋で開催される第5回 湿潤治療に関するセミナーの詳細が決まりました。私のほかに2題の講演があり,講演終了後には『傷はぜったい消毒するな』のサイン会も企画していますので,時間とお金に余裕がある方は是非ご参加下さい。
- 9月8日(火)19:50~21:45のTBS『キミハ・ブレイク』の「ネプクリニック」にちょっぴり(・・・多分)登場する予定です。他の先生方が8人もいらっしゃるので,もしかしたら私の登場時間は数分程度かもしれませんので,あしからず・・・。
- 新型インフル,感染拡大でもさらなる深刻化はない=WHO
新型インフルエンザによる恐怖,というと必ず持ち出されるのが1918年のスペイン風邪ですが,やはり90年前と今では社会の状況が違いすぎ,全く参考にならないような気がします。
また,強毒型新型インフルエンザ(H5N1)を想定した対策は,現在の弱毒型インフルエンザ(H1N1)に対しては過重対策で現実に起きていることに対応していません。
- 最近,いろいろ忙しすぎて本の書評を書く暇がなく「本を読むだけ」になっています。この数日間で読破したのが『地中生命の驚異 秘められた自然誌』(デヴィッド・ウォルフ,青土社)です。
これまで何度も,地球上の全生命体が大きく3つのドメイン(古細菌,真正細菌,真核生物)に分けられ,例えば,メタン生成菌と大腸菌の遺伝子の差異に比べたら,アカカビと人間の遺伝子の違いは非常に小さいことを説明してきましたが,この本ではその「古細菌」の発見の歴史,そして古細菌と真正細菌が独立したドメインであることを見出した科学者(カール・ウーズ)が細菌学者の間で認められるまでの苦闘の歴史が感動的に描かれています。なんと,細菌学者たちが最後まで「古細菌と真正細菌は全く別の生物」という概念を受け入れず,それに反対し続けたのです。ウーズがもともと物理学者であり,それまでの生物学者たちの常識を超えた手法で研究していたからです。
- さて,先週金曜日に大阪での「創傷ケア研究会(別名,褥瘡のラップ療法研究会)」に参加し,しょうもない話をさせていただきましたが,そろそろこの会から足を洗うと言うか,足抜けしようと思っています。
当初,この会合は「ラップ療法をして迫害されている志士たちが一年に一度集まって気勢をあげる飲み会」として発足しましたが,日本褥瘡学会に治療を認めてもらうためにきちんとデータを出そうという活動方針が決まり,その方向で活動をしていこうとする先生方が増えていきました。そして恐らく今後は「普通の学会」に変貌していくことが予想されます。
もちろん,「私的研究会から普通の学会へ」という医学によくある流れなので非常に喜ばしい変化だと思いますが,私はもともと学会が嫌いなこともあり,こういう変化に付いて行けそうにありません。そういうわけで,「老兵はただ消え行くのみ」という先人の言葉どおり,研究会からいつの間にか消えていった,というのも悪くないなと思っています。
多分,私が性急過ぎるのでしょうが,関係者が一年に数回,一堂に会して研究成果を披露しあい,活動方針を決めていく「学会というシステム」そのものが時代にそぐわなくなっていくんだろうと予想しています。
人間の歴史では長らく,「情報は人間が運ぶもの」でした。運ぶ手段は飛脚だったり郵便配達人だったり,鉄道だったり自動車だったりと変化しますが,基本的に「人間が情報を運ぶ」ものでした。人間が運ぶのですから,研究成果という情報を皆で持ち寄るには「情報運び屋」である研究者が一堂に集まったほうが効率的ですし,意見交換するためにも直接顔を合わせて討論するしかなかったのです(例:郵便しか情報伝達手段がない時代では,意見交換を郵便でするのは手間と時間がかかりすぎる)。
もちろん,以前から私たちの身の回りには電話とファックスはありましたが,電話は音声情報だけしか伝えられないために情報の正確さを欠き,ファックスは画像は送れるものの解像度が低く学術的な目的には全く使い物になりません。つまり,電話とファックスは「会場に自分でスライド持って行き,それを見せながら話す」方式の代替手段にはなりませんでした。
要するに,情報の移送手段のスピードと,その手段が保障する情報量の問題です。医学の場合は,まず後者(=情報量)が重要で,前者(=情報の伝達速度)は後者が保障されてから問題になります。だからこそ,いくら電話が普及しても,それで学会の形態が変わることはなかったし,何より電話は,複数の人間に同時に情報を伝達する能力を持っていませんでした。
しかし,インターネットは「情報の質」の問題と「情報の速度」の問題を短期間で飛躍的に向上させ,同時に,複数の人間で情報を共有できるかという問題も軽々とクリアし,さらに,複数の人間が互いに意見をリアルタイムで交換できる手段も提供しました。つまりこの時点で,医者同士が一箇所に赴いて情報を持ち寄らなくても,医学情報を共有しそれについて議論できる手段が得られたことになります。
私はこの時点で,学会を開き,医者が一つの学会場に集まる必然性はなくなったと考えています。学会でなければできないことがなくなったからです。
もちろん,医者同士が一堂に介することが重要だ,医者同士がお互いに顔を合わせて議論することが何より重要だ,という意見が現時点では大勢を占めていることは知っています。しかしこのままでは,「医者が情報を携えて移動する速度」は,「ネットによる情報伝達速度」にどんどん離されるばかりです。恐らくこのままでは数年後には,「ネット上で結論が出た問題について,学会で事後承諾する」だけになってしまうのではないでしょうか。
「褥瘡のラップ療法」はインターネットを最大限に利用したからこそ,急速に医療現場に広まりました。そうであれば,「学会を作らないのに,ネットで情報を流し,医療現場にデファクタント・スタンダードとして定着した世界初の褥瘡治療」というスタンスを狙ってみるのも悪くない気がするのです。
そういうわけで,私は「外傷の湿潤治療」については学会も研究会も作らず,ネット上で情報を流し,困ったことが起きたらネット上で討論して解決法を模索する,という試みを続けていこうと思います。
2009/09/04
- 日経ヘルス10月号で『自然治癒力を妨げない傷の治療』ということで湿潤治療が紹介されました。
- 上記の記事に限らず,ことあるごとに「自然治癒力」という言葉で紹介されるのが「傷の湿潤治療」ですが,「自然治癒力」と紹介されることに違和感を感じています。創傷治癒のシステムは確かに「自然に」備わっているものですが,哺乳類ではその能力は「自然には」発揮されず,むしろ封印されているからです。つまり,傷は「自然のまま」では治癒しません。傷が治るためには,自然のままに放置しては駄目で,「人為的」に湿潤環境を作ってやる必要があるのです。つまり,「自然に備わっている能力」なのに,それが働くためには「人為的で自然にない環境」が絶対に必要なのです。しかも,創傷治癒のための最適の環境を保つためには,人間側が絶えず創面の状態を観察し,最適の状態を維持するために手間隙かける努力が必要です。
これを「自然治癒力」と呼ぶのはおかしくないでしょうか。自然に放置しておけば勝手に治るものではないからです。
もちろん,傷は放っておいても治ります。しかし,「放っておいても治る」状態にするまでが大変なのです。私はよく「傷は放っておいても勝手に治る」と説明しますが,「放っておいても治る」状態を作るのに10年かかりました。「自然に治る」現象は自然に起きないため,自然をねじ伏せるたゆまぬ工夫が必要だったからです。
そして何より,「自然治癒力」という言葉が薄っぺらでうそ臭くてインチキ臭くて,大嫌いなんですね。某テレビ局の「エコ」と同じくらいにインチキ臭いからです。
- アホ・馬鹿・お色気ゾンビ映画といえばそれまでなんですが,なんともパワフルでエネルギッシュな作品,それが《ゾンビ・ストリッパーズ》です。「またもやカリフォルニア州の開票機が故障し,ブッシュ政権は4期目に突入し,世界は戦乱に巻き込まれた」という冒頭からして大笑い!
- 麻生首相,「嫌み」連発…
ううむ,大人気(おとなげ)ないおじいちゃんだなぁ。勝った時は上機嫌,負けるととたんに不機嫌,というのはすごく判りやすいけど,仮にもまだ「一国の総理」なんだからもうちょっと威厳を持って欲しいです。負けたときにこそ,人柄と言うか器の大きさが顕わになるからです。
少なくともこの時の麻生さんには「テレビカメラの向こうには国民がいて常に見ている」ことが全くわかっていなかったと思います。そしてその中には,本当は自民党支持だが今回の選挙だけは民主党に投票,という人間が少なからずいて,その人たちへのメッセージを送る絶好の機会だったはずです。まさに麻生さんは,その数少ないチャンスを見事に潰してしまったのです。
2009/09/03
- 10月23日(金)に東京厚生年金病院で講演することが決まりました。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,埼玉県越谷市の獨協医科大学越谷病院 小児外科/田原和典先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- こんな無駄は省いて,政策実現の財源に回せ
「民主党の方針は単なるばら撒き,財源をどうするんだ」という選挙前からの疑問に対し,役所仕事に内包されているさまざまな無駄を実例を挙げ,これらを財源にすれば大丈夫じゃないか,という分析です。なるほど,こういうところに無駄があったのか,と改めて考えさせるレポートとなっています。
- 8754万円の電子申請システム 4年間使われず
例えば,こんな無駄がごろごろしているんでしょう。
- あえて自民党の敗北=自滅を考える
改めて,「自由民主党」という政党自体が制度疲労を起こし,政策決定システムとして耐用年数がとっくに過ぎていたのかな,と思います。「貧すれば鈍す,ではなく,貧する前に鈍していたのが自民党だった」という言葉が痛烈です。
それにしても,今回自民党が得た119議席を見ると,二世・三世の若手か,比例区で何とか引っかかった年寄り議員が多く,「活力ある政策提言集団」という印象から最も遠い感じである。よそごとながら,大丈夫なんだろうかと思ってしまう。
- 「ポスト麻生」本命なし…舛添氏不出馬,石原氏「白紙」
・・・と言うわけで「自民党の顔」選びも混迷しています。議員数が激減したため,立候補に必要な推薦人20人を集めることすら難しいようです。人材を育てるシステムが崩壊したのにそれを再建しようともしなかったため,人材が払底しているのです。
どんな組織にもいえますが,人材育成,次世代リーダー育成を怠った組織に未来はありません。
- 2011年7月にアナログテレビが見られなくなるとわかっているのに,なぜか7インチ液晶のアナログテレビを買ってしまいました。4,980円だったからです。つまり「生ビール10杯分,居酒屋2日分」で2年間楽しめるんだったらいいかな,と。どうせコタツの上において見るんだから画面は7インチでいいかな,と。
特に見たい番組があるわけでありませんが,地震速報ではテレビ情報が一番速いため,やはりないと不便なんですね。本当はワンセグテレビが映ればそれで十分なんですが,石岡はワンセグ難視聴地域らしくほとんど入らないんですよ。
2009/09/02
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,兵庫県三木市の敬命会吉川病院/高橋祐美,新開雅彦先生,大阪府豊中市の医療法人 篤友会 関西リハビリテーション病院 リハビリテーション科/佐藤健一先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- トゲイモリ,皮膚から突き出る武器の謎
イベリアトゲイモリ(Pleurodeles waltl)が敵から襲われたときに,肋骨が皮膚を突き破ってトゲのように飛び出し,武器として使っているという研究成果です。もちろん,この時皮膚は傷つきますが,以前から「イモリをはじめとした両生類は,驚くべき皮膚の再生能力を備えている」ことが知られており,皮膚の傷がすぐに治るため,デメリットになっていないということらしいです。記事ではさらに
- イベリアトゲイモリはそれぞれの肋骨の外側部がコラーゲン線維に包まれている。コラーゲンはタンパク質の一種で,人間の体内でも日焼けした肌の修復などに使われている。
- イベリアトゲイモリは免疫系が非常に強力なので,傷口が化膿(かのう)せずに済む。
と説明していますが,これって本当に正しいのでしょうか。
イモリを含む両生類体表の傷は一般的に爬虫類や哺乳類より速いのは事実です。それは,両生類の体表には分泌腺や毒腺が多いために常に粘液で覆われ,角質が皮膚を覆って乾燥している爬虫類や哺乳類とは創傷治癒が格段に進みやすいからではないでしょうか。当然,傷が速く治れば感染を起こす危険性は少なくなります。
しかし,両生類は体表の傷は治りやすい一方で,環境の変化には極めて脆弱です。両生類は皮膚を通して呼吸しているため,体表はさまざまな物質を通しやすく,有害物質も一緒に取り込んでしまうからです。両生類にとって「傷が速く治る体表」は「両刃の刃」なのです。
というわけで,両生類の免疫系が,爬虫類や哺乳類に比べて本当に「極めて強力」なのか,ちょっと調べてみたくなりました。この分野についてご存知の方がいらっしゃいましたら,是非,ご教示いただけたらと思います。
- 竹中平蔵:世界同時不況の克服には何年かかるか
なぜこの記事を取り上げるかというと,「100年に1度の金融危機という言葉をあたかも既成事実のように使うな」,「不況が深刻であることは事実にしろ,1929年の大恐慌と比べるのはやめたほうがいい」という竹中氏の言葉に賛同するからです(・・・彼の経済政策の是非は別にして・・・)。要するに,「100年に1度の異常事態なんだからしょうがない」,「あの大恐慌では経済の復活までに5年かかったではないか」と,言い訳に使ったり努力放棄の理由付けに使うのはもう止めよう,ということです。
新型インフルエンザも同じではないかと,ふと考えたりします。私たちは新型インフルエンザの感染拡大をシミュレートする際,1918年のスペイン風邪のデータを基に考えます。それしか「新型ウイルス蔓延」のデータがないからです。これは,金融危機というと1929年の大恐慌を持ち出すのと同じです。
しかし,1918年と言えばもう100年近く前です。社会の状況や背景事情はまるで違います。だから,スペイン風邪が席巻した100年前と現在で同じ出来事が再現されるとは考えにくいと私は思います。100年前のデータは尊重するとしても,やはりそれは100年前のデータに過ぎず,私たちがこれから直面するであろう新型インフルエンザの流行は過去に起きたことがないものだと考え,臨機応変に対策を代えていく必要があるのではないでしょうか。
- 「ダメもと政権交代」実現/自民を懲罰,民主に格別の期待なし
「自民大敗,民主圧勝」の原因分析記事。おおむね正しいと思います。自民党以外ならどこでもいい,多少ましならどこでもいい,という感じがあったのは否めないし,民主党に夢と希望を感じての投票でなかったのも恐らく事実でしょう。
この記事にもあるとおり,少なくとも4年間は民主党政権が続きますが(2年後の参院選挙で逆転したとしても),その間,自民党の落選議員は捲土重来を胸に秘めて我慢の耐乏生活に耐えられるんでしょうか。それに耐えながら政治活動を続けるのが本物の政治家なんでしょうが・・・。
2009/09/01
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,東京都練馬区の関町内科クリニック/申 偉秀(しん いす)先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 雑誌「母の友」10月号,そして8月31日の読売新聞夕刊に,拙書『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)への書評が掲載されました。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,宮城県仙台市青葉区の桃苑堂薬局,大阪市豊中市のグリーンメディック薬局 本局とグリーンメディック薬局 イオン局,大阪府吹田市のグリーンメディック薬局 吹田局を追加しました。
- 殺虫剤の開発の途中で生まれた凶暴なスズメバチの大群が襲ってくる,という昆虫パニック映画《ファイナルストーム Swarmed》を紹介。パニック映画の定石をきちんとふんだ,というか,パニック映画の教科書どおりという感じの映画です。定石や教科書が面白いかというと・・・。
- 「みそパン」ってご存知ですか? 多分,「何だ,それ?」という人が多いと思います。知る人ぞ知る,群馬県限定のパンです。群馬県内ならコンビニでも売っているのに,群馬県境を越えると絶対に姿を見ることはないという地域限定産物の一つです。群馬県県から週に2回通院している患者さんがいて,診察中の雑談で「みそパンってどういう味なの?」という話題になり,「それなら買ってきますよ」とお土産(?)にいただきました。
で,生まれて初めて食べてみたのですが,結構いけます。わたし的には「北京ダックのダック抜きをパンに挟んだ」という表現の味になります。これは癖になりますね。
- プロジェクター内蔵カメラ COOLPIX S1000pj ,10月23日に発売延期
ついにコンパクトデジカメにプロジェクターが合体! ううむ,便利そうなんだかそうでないんだか,わたし的にはちょっと微妙ですが,需要はあるかもしれません。
デジカメも画素拡大競争は「もうこれ以上は要らないよ」という値に近づいていますし,手ぶれ補正も簡単なレタッチ機能も標準搭載されているし・・・となると,何かと合体させるしかなくなります。
- 食の欧米化でアジアの水不足が深刻に
「米や麦を1キログラム育てるのに必要な水は約1立法メートルだが,牛肉1キロには12.6立法メートルの水が必要」という数字がすべてを物語っています。現在は地下水を汲み上げて灌漑することで農業活動が維持されていますが,もちろん,地下水は無尽蔵な資源ではなく,極めて限られた量しかなく,しかも回復するのに数千年かかる「希少資源」です。