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2009/07/31
- 先日のフジテレビ『とくダネ!』での放送ですが,DivXファイルに変換してみました(640×480ドット)。ご覧になりたい方はメールでご連絡下さい。
- 『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)に関する五木寛之氏と二宮清純氏の書評をお読みになりたい方はメールでご連絡下さい。
- 講演用のスライドをさらにマイナー・バージョンアップしました。最新版は7月30日作成のものとなります。ご覧になりたい方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお,以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできます。
- 《地球最後の男たち》という邦題を見るといかにも,人類が絶滅の危機を迎え,地球上で最後に残された男たちの物語・・・なんて壮大な映画を想像しちゃいますが,地球でも最後でもないへんてこな映画でございました。見るだけ時間の無駄でございます。
ちなみにDVDジャケットのようなシーンは全くないし,DVDジャケットに書かれている解説はすべて嘘という素晴らしさです。
- そういえば,『もやしもん8』(石川雅之,イブニングKC)が発売になっていましたね。今回はビールが主人公です。様々な種類のビールの紹介から始まり,地ビールの問題を深く追求し,そして「ビールとは何か?」という命題を鋭く追及していきます。読み応え十分!
- 大曲花火「千円恐々」 高速乗り放題どれだけ殺到
要するに,普段の人口が4万人の小都市に,花火大会当日だけ70万人が押しかけるという状況らしい。例えて言えば,100mlのエスプレッソカップに1升ビンの酒を入れるのに等しい。だから,道路は渋滞,駐車場は満杯,トイレの前には長蛇の列・・・となる。大曲には「4万人用の生活インフラ」しかないのだから当たり前である。
「日本一に花火大会で町おこしを」というアイデアなのかもしれないが,このような「一日限りのイベント」は町おこしにならないと思う。イベントの日には数十万人が訪れても,それ以外の364日は人口4万人の町で閑散としているからだ。花火大会のために70万人用のインフラ(70万台の駐車場,70万人用のトイレなど)を作れば観光客は満足するが,それ以外の364日にはそれらのインフラはあっても使いようがないのである。
それよりは,1日だけに70万人が集まるよりは,毎日100人,1年間で4万人が集まるような方法を考えた方がいいに決まっている。一日100人でも以前より多くの人間が集まるようになれば,それは人の流れとなり,人が集まれば新たな商売の元になる。一日だけ100万人が集まってもその日だけの商売にしかならないが,一日100人相手なら新たな商売になるのだ。
もちろん,「花火大会に来てもらって町の名前を覚えてもらい,それで町おこしに・・・」という発想もあるだろうが,それが現実に功を奏していないのである。
- 8月1日(土)の「湿潤治療に関するセミナー(横浜)」ですが,講演終了後に懇親会も企画しております。暇のある方,宴会の好きな方は,是非ご参加下さい。
- 「うちの病院の隣の調剤薬局でもプラスモイストを売っているよ」という医療関係者の方,あるいは「うちの薬局でもプラスモイストを扱っているんだけど」という調剤薬局,院内薬局がありましたら,瑞光メディカルにご連絡いただけないでしょうか。「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に追加させていただきます。
- 掲示板での討論参加御希望の方は,本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
- 2007年10月初めから「外傷を湿潤治療している医師」リストを作り直していますが,以前登録された先生で所在の確認作業ができず,リストから漏れている先生がいらっしゃいます。
再掲載を御希望なさる方,あるいは新たに掲載を御希望なさる方はお手数をおかけしますが,
- 氏名
- 所属病院,診療科(病院勤務の場合)
- 住所と電話・ファックス番号
- メールアドレス掲載の有無(メールアドレスは暗号化してHTMLの中に埋め込みますので,アドレス収集プログラムにはひっかからないようにしていますが万全ではありません)
- 同じ病院内に湿潤治療をしている医師がいればその人の名前
- 病院のホームページアドレス
以上を明記してメールでご連絡下さい。
2009/07/30
- 講演用のスライドをさらにマイナー・バージョンアップしました。最新版は7月29日作成のものとなります。ご覧になりたい方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお,以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできます。
- TBSの『バラエティーニュース キミハ・ブレイク』で湿潤治療について取り上げてもらえることになりそうです。
- 昨日の日経新聞の夕刊でスポーツ評論家の二宮清純氏に「目利きが選ぶ今週の3冊」コーナーで『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)を取り上げていただきました。ありがとうございました。
- 原始動物は海ではなく、湖で進化した?
現在の生命誕生の場として最も有力視されている考えは,深海底の熱水噴出孔周辺部の泥の中でLUCA(真正細菌と古細菌の共通の先祖)というものですが,今回提出された新説は,海ではなく湖で誕生した,というものです。
ただ,記事を読む限りでは考え方としては面白いけれど,従来の説を凌駕するほどの説得力には欠けているような気がします。
- サンゴと共生する褐虫藻に“眼”を発見
面白い記事ですね。サンゴ虫(ご存知,二胚葉生物ですね)の細胞内に共生する単細胞藻類に光を感知する「眼点」があり,それが「眼」として機能しているのでは,という新発見です。さらに,共生するサンゴの条件を選ぶ際にこの「眼点」を活用し,共生が成立した後は機能を失っているが,ミル貝と共生する同じ藻類は眼としての機能を失わず,「宿主から逃げ出す」タイミングをはかるのに使われているんだとか。
多細胞生物と単細胞生物のダイナミックかつ精妙な共生関係は本当に面白いです。生命現象の根底にあるのはこのような「共生」なのです。恐らく,この分野ではまだまだ多くの発見が続くはずです。
- 「民主圧勝」が揺らぎかねない夏場の40日選挙戦
戦後最長となる40日間の選挙戦について様々な分析が流れていますが,最近,自民党が開き直りから再結束し,自民党に対するマスコミの批判も一休みです。一方,民主党のマニフェストに対して主に財政面から厳しい意見が集中していています。
そういえば数日前の探偵ファイルにはなぜ自民党は投票に40日あけたのかという記事もあり,BOSSですら予想もしていなかった「何か」があるみたいで,様々な憶測が乱れ飛んでいます。
- 不毛な財源論より脱官僚こそが争点だ
官僚制度を今後も国の中心に据えていくのかどうなのか,それをまず問うべきであり,それが今回の選挙の本質だ,という主張です。霞ヶ関官僚サイドに立てば民主党の主張は「財源が示されていない机上の空論」となりますし,その反対の立場に立てば「将来の日本の基本構造を提示したもの」になります。
私個人の考えでは,明治維新と同時に作り出され,国を引っ張ってきたのは「霞ヶ関の官僚」ですが,それから150年を経過してこの制度は「制度疲労」状態にあります。過去の世界の歴史を見ると,どんな政治制度も200年前後で制度疲労を起こして崩壊し,新しい政治システム,統治システムを作り上げてきました。今の日本はその「システムの転換点」に向かっていると思っています。その転換が今年起こるのか,10年後なのか,50年後なのかは不明ですが,転換は必ず起こります。官僚は完了システムを維持するために努力し,変化を嫌うものだからです。
- 「ここにお嫁に来たい」と言わせた村/助成金なし、「先進地視察」なしで始めたからうまくいった
金を使わず頭を使え,ここには何もないと言うな,というだけで村が再生した,という読むと元気が出てくる記事です。
- 今夏の不気味な予測 「コメ不足」のアノ年と酷似
関東地方は梅雨明けをしたはずなのに,晴れたのは数日だけで残りは蒸し暑い曇天続き。そして毎日,日本のどこかを豪雨が襲っています。もうすぐ8月だと言うのにこの天気は絶対におかしいです。
そしてどうやら,「タイ米騒動」のあの年の気圧配置と酷似しているらしいです。
2009/07/29
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,兵庫県姫路市の医療法人普門会 姫路田中病院 外科/新丸博志先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 講演用のスライドをマイナー・バージョンアップしました。最新版は7月28日作成のものとなります。ご覧になりたい方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお,以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできます。
- 完璧なハイテク警備を誇る先進的ビルの内側に一人,ストーカー警備員に閉じ込められたOLの恐怖を描く映画,《P2》を紹介。
作家の五木寛之先生が7月23日付の日刊ゲンダイの「流されゆく日々」というコーナーで,拙書,『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)を取り上げ,「今年になって読んだ本,ベスト10の中に入れることにした」と激賞されていました。今日は盛岡へ行く。(中略)車中で新聞連載原稿を二日分書くつもりだったのだが,読みかけた本が面白くて,ついに一枚もできぬまま盛岡だ。(中略)新書という薄っぺら文化の代表みたいなジャンルの中に,ああ,この本を読んでよかった,と感嘆したりする。(中略)これは実用書であると同時に,新しい思想をたっぷり含んだ哲学書でもある。(中略)その連中が歳を取って死んでしまった後のことである,という。そのニヒリズムが湿度の高い夏の日には,じつに爽やかに感じられた。
五木寛之氏と言えば,高校生の頃に夢中になって小説やエッセイ集「風に吹かれて」を読み耽り,現在でも切れ味鋭い論評やエッセイを次々と発表されている大作家であり文豪です。要するに,私にとっては雲の上の人です。そういう大作家の方と私は一生涯,接点なんてないだろうし,それが当たり前だとおもっていたのに,私の本を手に取っていただき(これだけだって信じられない),あまつさえ,絶賛していただいたというのですから何だか現実のものとは思えません。「身に余る光栄」なんて月並みな表現でしか思いつかない自分が情けないです。
それにしても,五木寛之先生は1932年9月生まれということですから,70代も後半になられているはずです。そのような年齢でありながら,新しい知識と情報を貪欲に取り入れようとする姿勢に畏敬の念を覚えます。
- その『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)ですが,3回目の増刷が決まり,現在第4刷となりました。
- 煮物の残りよ,カレーになれ!
@nifty:デイリーポータルZには秀逸な「食べ物ネタ,食べ物実験ネタ」が多いですが,これもすごいです。スパゲティ・ミートソース,豚汁,ポトフ,おでんを次々にカレーにしていきます。いかにもおいしくなりそうなのに激マズになったものから,絶品カレーまで勢ぞろいです。
そういえば,最近の食べたことのないうまいものを作る(レシピ集)にも驚きの料理が並んでいます。
- 若者にかまぼこはどうしたら売れるか
「かまぼこを若者に売れ!」という命題が突きつけられたら,あなたはどうするでしょうか。私はこういう問題について,ああでもない,こうでもないといろいろ考えるのが好きです。自分なりの答えを出しておいてからこの記事を読むと面白いです。
同様の命題としては,「若者の間に下駄を流行させろ」,「都々逸を流行らせるには?」,「かりんとうを人気のお菓子にするためには?」というのがありますね。さあ,どうしましょうか。
- いい加減「情緒政治」と決別せよ/「政権交代ドラマ」に隠された本当の課題
民主党のマニフェストと自民党の予想されるマニフェストを比較し,ほとんど見分けがつかないということをベースに,なぜ日本の「二大政党」の政治的主張の対立点に大きな違いがないのかを論じた評論。確かに,自民党の中の主張の違い,民主党内部での主張の違いの方が大きいのである。その理由については論者は「政策原理,政治的ビジョンが政党設立の基本になっているのでなく,人脈,筋脈,そして情緒によって作られている」と論じている。そして「情緒の共有」が政党をまとめ,代議士と地元有力者の関係を強固なものとするし,「かわいそう」の一言で国家戦略さえも変わってしまった,と論じている。
世界が日本しかなかったら,あるいは,日本が鎖国しているのであれば,このような「情緒による政治」は悪くないし,日本の風土に合っているものといえる。しかし,世界の様々な国を相手にしなければ生き残れない状況であれば「情緒」は共通原理ではなく,それは単なる「日本の国内ルール」に過ぎなくなる。だから,情緒で政治原理を変えてしまうシステムに縛られている限り,国際政治で日本の立場はどんどん弱くなる。
情緒に立脚しない政治を実現させられるかどうかは,実は,政権交代よりはるかに大きな問題である,というのがこの分析の結論のようだ。
2009/07/28
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,大分県大分市の大久保内科外科(内視鏡)クリニック/大久保雅彦先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 先週金曜日のフジテレビ『とくダネ!』での放映余波はまだ続いていて,全国各地から治療についての問い合わせ電話をいただいています。
その中で一番多いのが,「○○年前にヤケドをして▲▲病院で治療を受けました。主治医はきれいに治ったと言っていますがひどい傷跡が残っています。この傷跡は湿潤治療できれいに治るでしょうか?」というものです。こういう問い合わせに対しては,「従来の治療で傷跡(=瘢痕治癒)したものは湿潤治療では治せません。そういう瘢痕を残さないようにするのが湿潤治療なんです」と答えることしかできません。答える方にとっても,こういう答えしかできないのはとても辛いことです。
やはり「消毒と軟膏ガーゼと植皮で熱傷治療」するしか能のない熱傷専門医・形成外科医を撲滅するしかないようです。
- 洗浄便座で細菌繁殖も、尻に病気の人ご注意
大腸の常在菌である大腸菌と緑膿菌が増えていたからって,何が問題? 問題にする方がおかしいです。そしてまた,こんな研究を真に受けて大騒ぎする連中がいるんだろうなと思うと鬱陶しいです。
細菌と聞くと「不潔だ,病気になる」と大騒ぎするのは「パスツールの亡霊」に取り憑かれているためです。こういう研究をする人に必要なのは除菌ではなく除霊です。
- Kingston DataTraveler 256GB USBメモリ、約10万円
私は32GBのUSBメモリを使用していますが,なんと今度は256GB! USBメモリの大容量化の勢いが止まりません。ちなみにKingstonの128GBのUSBメモリは上海問屋で4万円弱。ううむ,まだ高いな。
- 動画:ケータイを顕微鏡にする CellScope
「携帯電話のネットワークなら全国どこでも使えるから,携帯電話を顕微鏡にしたらすごく便利じゃん」という発想で作られたもののようです。実用化されるかどうかはまだ不明ですが,アイディアとしては悪くないとおもいます。
- クロックス撲滅運動、取り下げます
「ほとんど裸足で走れる5本指シューズ」の利点
クロックスも格好いいとは言えないけど(だから私は穿かない),こっちはさらにすごいぞ。穿きやすいんだろうけど格好が・・・! 地下足袋か,これは!
- 失言コワイ…自民、首相の「癖」再発を警戒
麻生太郎氏に欠けているものは,恐らく,表現能力と想像力だ。こういう失言をした後で麻生氏はよく「私の意図が正確に伝わらなく・・・」という言い訳をするが,「意図が正しく伝わらない」のではなく,「意図を正しく伝えるスキルを持たない,意図を正しく伝える努力をしていない」からではないだろうか。
麻生氏は「高齢者は働くしか能がない」と演説し,それを高齢者に対する誉め言葉の意味で使ったらしい。しかし通常,「○○しか能がない」というのは「他人に対する誉め言葉」としては使われない表現法だ。
「私は料理しか能がない」,「私は野球しか能がない」,「私はフランス語会話しか能がない」というのは謙遜表現であり,自分に対して使う表現法だ。しかし,「お前は食うしか能がない」,「お前は棒高跳びしか能がない」,「お前は英会話しか能がない」というのは相手に対する尊敬にはならない。今回の麻生氏の発言はもちろん,後者の表現である(ちなみに,10行くらい上で私もこの表現を使っていますが,もちろん,嘲りの対象として使っていますので問題ありません)。
なぜ麻生氏はこのような発言をするのだろうか。それは恐らく,「俺はいろいろな才能を持っている。しかしお前は○○しか能がない人間だ」という見方でしか他人を見てこなかったからじゃないだろうか。多分,正直で無邪気な老人なのかもしれない。
言葉は思想であり,言葉は人である。そして,言葉は人格である。
- アメリカ産のカメ、中国で需要急拡大
世界中の亀を中国人が食用・漢方薬として食い尽くそうとしている,というレポートです。そういえば以前,センザンコウ、漢方薬に、食用にという記事もありました。こうなると,漢方薬も罪作りなものになります。
- 突風が市街直撃、住民ら恐怖/館林
この館林市から週に2回,通院している患者さんがいらっしゃいます。この被害に巻き込まれていなければいいなと祈るしかありません。
全国各地に知人が増え,行ったことがある土地が増えてくると,大雨被害とか台風被害などの災害があるたびにすごく心配になります。
- 政権交代? その前にやることがあるだろう
やるべきこととは何か,それは「一票の格差」の是正だ,というのがこのレポート。とても熱い内容であり,いろいろなことを考えさせるものとなっています。
- 麻生首相は靖国に行くか~自民党が大勝負に出る/シリーズ「政界ガラガラポン」(4)
マニフェスト作りなど,着々と選挙対策に着手する民主党,それに対し,マニフェストすらできていない自民党・・・という情勢ですが,残り30日あまりで自民党が大勝負に出られる,というのがこの提案。要するに,民主党は所詮寄り合い所帯であり,考えや立場の差は非常に大きい,だから,民主党が一つにまとまれない問題について「自民党の方針はこうだ」と突きつければいい,という戦略論です。なるほどね。
2009/07/27
- ピアノを通してヨーロッパの革命史と産業革命後の工業化の歴史が見えてくるという本,それが『ピアノの誕生』(講談社選書メチエ,1995年)だ。
- 先週金曜日のフジテレビ『とくダネ!』での放映終了後,直ちに外来に問い合わせの電話が続けて何件もかかってきて,外来はてんてこ舞いでした。同様に,番組で「これらの病院でも湿潤治療をしています」と紹介した病院からも,「遠くの県からも問い合わせの電話がかかってきました」と連絡をいただいています。
また,『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)のamazonでの売り上げも急増したらしく,すぐに100位以内に入り,それと同時に「発送まで5~7日お待ち下さい」状態が続いていますし,私のホームページのアクセス数も金曜日一日だけで12,000と通常の3~4倍のアクセスとなりました。
さすがはフジテレビの看板番組,『とくダネ!』です。フジテレビ,おそるべし!
- フィルム生産激減で遺跡発掘写真が大ピンチ
以前から指摘しているように,デジタルデータは長期保存に向いていません。私たちは1848年に撮影されたショパンの写真は今でも見られ,3000年前のロゼッタストーンのデータも直接見ることができます。しかし,15年前に8ミリビデオで撮影した運動会の風景はもう見れないし,20年前にワープロ専用機(例:シャープの書院,東芝のルポ)で書いた日記も読むことはできません。デジタルデータはそれを読むための専用の機器が必要だからです。
というわけで,今の子供たちは20年後,自分が幼い頃の画像を見られないかもしれません。
- 世界が踊る8%成長、実態は「官製バブル」
「内需拡大により,中国経済は順調に回復」と言われていますが,それが実は・・・というレポートです。公共投資が「政府幹部とその家族へのプレゼント」に化けているんだとか。
- いつ返したんだ、その手のひら
オダジマはいつも面白い。今回の切り口は日食とエリカ様だ。
- “最強製品”登場で期待と不安が交錯/VAIOが招く「ネットブック新時代」
非常に質感が高く,しかも液晶の解像度が高くて美しいため,とても6万円でお釣りがくるように見えない機種とか。とりあえず,Windows7のSP1が出るまではこれでいいかな。
2009/07/24
- 本日,7月24日(金)のフジテレビ『とくダネ!』で湿潤治療が取り上げられる予定です。放送の予定は9時前後から約15分間です。
- 来年1月10日(日)に「医療技術セミナー スキルアップ」で講演することが決まりました。会場は東京,4時間の講演となる予定です。
- 《ターミネーター》の2018作目・・・かと思ったら,ターミネーターでもないし2018作目でもないクズ映画,《ターミネーター2018 Rottweiler》を紹介。何でこんな映画を見ちゃったんだっけ。
- 現生人類がネアンデルタール人を殺害?
以前から,ネアンデルタール人と現生人類は遺伝子的に不連続であり,両者は全く別物だと言う説が主流となっていますが,この記事ではさらに,イラクで発見された「シャニダール3号」というネアンデルタール人のわき腹にあった傷がクロスボウのような弓矢でできた傷に近いことから,現生人類によって殺されたのではないかと推論しています。ネアンデルタール人はこのような道具(武器)を持っていなかったからです。
ただし,一体の傷跡の分析でしかなく,これをもって確証とするのはさすがに無理ではないかという気はします。
ちなみに,私がこれまで読んだ数冊のネアンデルタール人についての研究書で一番面白く,説得力があったのは次の本です。
- ケータイは腕に巻く 「世界最薄」11.98ミリ
当然,完全防水なんでしょうね。でないと,雨の日に使えません。それと,腕に巻くのなら太陽電池になるのかな? いろいろな可能性を妄想してしまいました。
- 地デジ移行まで2年 普及率6割突破 視聴障害地域や集合住宅、対策遅れ
ちなみに私のアパートのテレビはアナログで,地上波対応テレビは本当にアナログテレビが映らなくなってから買い換えようかなと思っています。テレビはニュースを見る程度なんで,ハイヴィジョンでなくてもいいのでワンセグが映ればそれで十分なんですね。
第一,2011年7月まで私が生きているかどうかもわからないわけですし・・・。
- 自民党は失敗、民主党はイマイチ -マーケティング視点で解散後会見を採点!
「自民党という企業が日本全国で数百の候補者という新商品を出して40日間のマーケット・キャンペーンを展開する」という視点から,麻生首相の「安心社会実現選挙」という演説を批判しています。顧客・マーケットのことを考えずに物を作って売りつけようとしても,それじゃ売れないよ,ということですね。それに対し,民主党の鳩山さんの演説も「自民党の商品はダメだから,民主党の商品を買ってください」と言っているようなものなのでイマイチ。
売れる商品を作るなら,まずマーケティングリサーチを十分に行って「市場に必要とされているのに誰も作っていない商品は何か」を調査し,それに適する商品を作って売ればいいのに,政治の世界ではそういう常識すらないのかもしれません。
- 内閣官房・参事官が分析する「北朝鮮発の最悪シナリオ」/北朝鮮のミサイル、経済危機が引き起こす世界大戦
「世界中の国は,これから大戦争が起こるわけがないと考えていた。だからこそ第一次大戦が起きてしまった。朝鮮戦争も起きるはずがなかったのに,誤算の連鎖の結果起きてしまった。だれも戦争する気がない時代が逆に,一番危ないのだ」という警告です。
- と言うわけで,次はこの本を読もうかなとゲットしたのはこれ。ちょっと面白そうです。
2009/07/23
- 8月28日(金)に東京北社会保険病院で講演することが決まりました。
- モンタナの大自然を背景にした感動的な映画・・・のはずだったのに,なぜか超恥ずかしモノになってしまったのが《モンタナの風に抱かれて》です。60代のロバート・レッドフォードが自己陶酔しまくって30代の役を演じています。ちょっと「痛い」です。
- 体育会系から理系へ - 書評 - 傷はぜったい消毒するな
書評系ブログとしてかなり有名なサイトによるかなり本格的な書評。「なに、このぶっとんだ面白さ!」という冒頭の一文,最大の賛辞です。
なぜ「たかが傷」のためにパラダイムシフトにまで風呂敷を広げたか,私の意図をしっかりと受け止めていただき,その上での書評となっています。この方,判ってますね。鋭いです。取り上げていただき,ありがとうございました。恐らくこのブログの影響と思われますが,amazonでの売り上げが急上昇しました。
ちなみに,このサイトの作法・構造が古いことまで言及してされていますが,何しろ私はホームページ作成ソフトが市販される前からエディタでHTMLタグ打ち込みをしてホームページを作っているため,いまさら全てを書き直す暇もないんですね。今風の格好いいページデザインにするのも重要ですが,外見が古臭くてもいいから内容が最新であればそれでいいかな,と思っています。見かけより内容ですから。
- 青森産と中国産のニンニクはどう違うか
スーパーで売られている値段が7~10倍違う二種類のニンニク,果たして値段ほどの違いはあるのか・・・という実験をしてみたら,あまりの違いに愕然! 見た目も味も全く違っていたそうです。そしてさらに実験は,高い鶏肉と安い鶏肉,高い卵と安い卵・・・ときて,高いオイスターソースと安いオイスターソースでまたもや驚愕の事実が!
- 国民に訴えた小泉解散会見と、党に謝罪した麻生解散会見の落差
総理総裁,とつい書いてしまうが,内閣総理大臣と自民党総裁は全く別物である。結局,麻生太郎氏はその違いがわからないまま総裁・総理になり,首相になっても衆院解散をしても「気分は自民党総裁」のままだったようだ。
安部政権のときにも書いたけど(9月3日の記事),近年の自民党は「学級委員長もしたことがない人間を生徒会長に任命する」ようなことばかり繰り返していて,麻生太郎首相はその典型だ。生徒会長として話さなければいけない場なのに,「学級委員としては・・・」とつい口走ってしまう。生徒会長とは何をする役職かを学ぶ機会がなく,本人も最初から学ぶ気がなかったようだ。
2009/07/22
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,北海道浦河町の勤医協浦河診療所/所長 和田好正先生も加わりました。ありがとうございます。
- フジテレビ『とくダネ!』の湿潤治療の放送日が7月24日(金)に決まりました。『役立つ医療情報』というコーナーです。
- 「しんぶん赤旗 日曜版」(7月19日号)に『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)の書評が掲載されました。
- 雑誌『ダ・ヴィンチ』9月号(8月6日発売)の「この本にひとめ惚れ」というコーナーで『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)が取り上げられる予定です。
- 国際数学五輪、日本2位=過去最高、副島さん総合トップ-物理も全員メダル
どんな問題が出ているんだろうと思いましたが,こんな問題が出ているんですね。で,一番やさしそうな「2009年 日本ジュニア数学オリンピック予選」の問題,解けるかなと挑戦。第1問の3つの直角二等辺三角形の面積の問題,これは簡単です。ABとOCの長さが1:2になっていることに気がつくとすぐに解けます。
一つ飛ばして第3問。力任せでも答えは出ますがそれでは美しくありません。すごくエレガントな解法があるはずだと考えている最中です。分子と分母の数列の収束値の範囲を絞り込む方法がありそうだけど・・・。
- 羽なしテントウムシが誕生=世界初、害虫駆除に有用-名古屋大
なるほどね,飛ばないならアブラムシを食べるのに専念するしかないですね。しかし,当のテントウムシの気持ちとしてはどうなのでしょうか。「おお,この草の茎にいれば一生食いッぱぐれないようだ」と安心するのか,「歩いて移動するしかないから,この草のアブラムシを食い尽くしたら,どうしたらいいんだろうか」と不安に思うか,どちらなんでしょうか。
- 自民党、「政権陥落」前夜/麻生首相が“戦犯”ではない
「自民党をぶっ壊す」と威勢よくぶち上げ,人気絶大だった小泉首相は結局,自民党は壊さなかった訳ですが,古い自民党の体質を受け継ぎ「祖父の頃のような自民党」にするつもりでいた「三代目」麻生首相が,結果的にせよ自民党を根本から壊しました。後世,古い政治体制を破壊した立役者として評価されるかもしれません。
- 自民党はなぜ駄目になったのか。それは,ひたすら「天才」の出現を待っていたからではないだろうか。そして,小泉純一郎という「一種の天才」が登場してしまったため,待っていればそのうちまた天才が現われるだろうという期待を持ってしまい,それが自民党をダメにしたのではないだろうか。
次々と新しい天才やリーダーが出現している業種がある一方,そうでない業種も一方にある。その違いは「天才(=次世代リーダー)」を作るためのシステムがあるかどうかではないだろうか。
なぜかと言うと,そういう「天才」はそうそう都合よく出現しないからだ。だから,いつか出現するかもしれない天才を待つより,見所のある若い人間を鍛えて才能を引き出し,天才に育てる方がはるかに確実である。
何しろその業界は,そういう「天才」がいなくなったら消滅の危機に立たされるのだ。例えば,将棋の世界で若き天才がいなくなり,高齢者の名人や棋聖ばかりだったらどうなるだろうか。恐らく,将棋を目指す若い人間は少なくなり,業界そのものがやがて自然消滅する。だからこそ,「若き天才」を次々に作り出す必要があるのだ。そして将棋界は奨励会という「天才育成システム」を作り上げたのではないだろうか。これは野球でもサッカーでも同じで,それがうまくいっているからこそ,次々に「次世代のスター(=リーダー)」が生まれている。
逆に,このようなシステムを作る努力をしてこなかった業界では「若き天才」は登場せず,高齢の人間がトップに立っているのではないかと思う。
では自民党はどうなのか。もちろん,「天才育成システム」を作る努力もしてこなかったし,その必要性も感じてはいなかった。その結果,政治リーダーが一人もいない政党になってしまった。
この20年間の自民党総裁(=総理大臣)の顔ぶれは【竹下⇒宇野⇒海部⇒宮澤⇒橋本⇒小渕⇒森⇒小泉⇒安部⇒福田⇒麻生】と変わった。これらの顔ぶれを見直してみて改めて,凡庸な政治家ばかりだったことに気がつく。派閥の力学で総理総裁にはなれたが,彼らは高い政治能力や政治家としての見識を持ったいたわけではなかった(と思う)。要するに,歴代の自民党総裁の顔ぶれを見ても,自民党は20年前からどんどん劣化していたのである。
しかし,2001年4月に小泉純一郎という変人がトップにたった。自己の信念を貫くために非常識な手段を用いることも躊躇せず(例:郵政総選挙),しかも,言語を操る能力はまさに天才的であり,大衆に訴えかける能力は歴代の総理大臣ではぬきんでていた。まさに突然変異である。だからこそ,2005年の郵政選挙で自民党は圧勝した。
だがこれが結果的に,その後の自民党を窮地に追い込んでいく。「小泉と言う突然変異的天才による勝利」を「自民党の勝利」と錯覚してしまい,「自民党だから勝利できた」と考えてしまった。だから,その後の総裁選択を小泉以前の「凡庸路線」の継承で十分だと考えた。何か困ったことが起きても,そのうち破格の天才が登場し,自民党に大勝利をもたらしてくれことをひたすら待った。
だが,「天才要請システム」作成を怠ってきた自民党には,「天才」が出現することもなかった。「かつて天才が出現し,自民党の危機を救ってくれた」という成功体験がアダになったのだ。神風が吹くことをひたすら祈った第二次大戦末期の状態と同じである。
結局,自民党と言う組織は恐らく20年前,30年前から劣化し,土台が腐っていたのだ。しかしそれを,「時々登場する突然変異的天才」がもたらしてくれた政治的勝利が覆い隠してきてくれたのだ。いつかそのうち,神風が吹くように天才的政治家が現われるはずだと祈っているうちに,気がついたら自民党という建物は崩壊寸前になっていた。奇跡による成功体験の恐ろしさがここにある。
2009/07/21
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,東京都三鷹市のいりえ内科クリニック/入江哲也先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 先週金曜日(7月17日)は「日本旅行医学界 登山医学セミナー」で講演しましたが,落雷の講演やオーダーメイドの登山靴を作っている専門店の方の話など面白い話が多く,なかなか有意義でした。特に,「手作りの登山靴を作っている人は日本で3人だけで,しかも,靴を作るのに必要な道具を作る職人はゼロだ」なんて話は,いろいろ考えさせられました。
やはり,自分が知らない分野の専門家の話を聞くのは面白いものです。
- その後の懇親会で,「これほどすばらしい成績があり,高価な薬も材料も使わないシンプルな方法なのだから,是非,英語で論文を書くべきだ」と数人の方から言われました。実は以前から,同様のご意見をいただいております。
しかし,この治療は単なる治療法ではなく,常在菌の広範な知識,皮膚は生態系であるという概念を基にした体系に近づきつつあると思っています。つまり,「消毒はしなくていい,ラップで覆うだけでいい」ということだけ伝えても,それは治療の一部分の説明にしかなっていないのです。おまけに,私自身がまだ十分に「言語化」できていない思いつきもまだまだあり,「体系」はまだ大きくなる可能性もあります。英会話だってろくにできない私に,それを英語で表現するなんてそもそも不可能なのです。
でも,「これは日本だけでしかしていない最新の治療だ。治療を受けたかったら日本に来い。勉強したかったら日本語を勉強しろ。何でもかんでも英語だけですむと思うなよ。傷の治療を学ぶならまず日本語からだ。日本語も覚えようとしない不勉強な医者に,湿潤治療を教えるつもりはない!」って海外に向かって啖呵を切るのも格好いいじゃないですか。
- 現在も患者が増え続けている新型インフルエンザである。夏なのに増えているのはさすが新型という感じだが,逆に言えば,今の時期にかかっておけば今年の冬の本来の流行期には感染者が少なくなる,ということにならないだろうか。要するに「集団免疫」である。
もちろん,現在のウイルスが変異せずに冬にも流行するということが前提となるが,それでいったら,ワクチン(現在のインフルエンザと同じ型のものが今年の冬も流行すると言う予測を元に作成している)も同じのはずだ。
- 本屋さんに行って新書コーナーをみるのが好きです・・・というか,好きでした。これまでは,「おお,この本は面白そう」とか,「このテーマ,面白そうだけどどうやってまとめているんだろう」とか,もっぱら読み手としての興味で気軽に見ていられましたが,今ではどうしても,「こいつがライバルか。似たようなテーマなんで,この本が一冊売れると俺の本が一冊売れなくなるはず。大丈夫かな?」というような「著者モード(別名,生臭モード)」で本を見てしまうのです。
書籍と言うのは,他の書籍と常に「平積み争奪戦」を繰り広げているんだなとつくづく感じます。書店店頭の平積み面積が一定である以上,そこはまさに弱肉強食です。
新刊書には「新刊書コーナー」がありますが,そこにいられるのは翌月の新刊書が出るまでです。新書は大抵一つのコーナーに並べられ,新刊書はそこで平積みされますが,新刊書が出ればそれらに座を明け渡さなければいけないし,書店としても売れない本を平積みにしておいては商売になりません。
- 動画:多関節時計 Continue Time
時刻がすぐにわからない? 時計として使えない?・・・なんて声が聞こえますが,こういうギミック,私,好きなんですよね。
- “安かろう旨かろう”で市場を席巻! 大手がかなわない「低価格居酒屋」の戦略
「居酒屋」が大好きで,しかも「低価格」も大好きという私が読みふけってしまったのがこの記事。あっ,アメ横より安いじゃん。
それにしても,こういうお店の原価ってどのくらいなんでしょうか。普通,価格の半分くらいでしたっけ。
- 医学部の入学定員、8855人の計画…文科省
「医師不足に対応するため今後10年間、増員を続ける方針。卒後も一定期間は地域にとどまる条件を課すなどして医師偏在の解消を目指す」とありますが,机上の空論じゃないかと思います。
- なぜ、外交も国防も日本は二流国なのか
国の基本システムは大体150年から200年で制度疲労を起こし崩壊します。現在の日本の「官僚システムに基本を置く政治のシステム」は明治維新にできたものであり,そろそろその時期なのだろうと思います。ちなみに,その前の江戸時代の基本システムも250年余りで崩壊しました。
この国の基本システムは,増築・改修・手直しでどうにかやりくりできるのか,それとも根本から作り直さなければいけないのか,そういう問題なのでしょう。
- 明日はいよいよ皆既日食です。先日書いた「皆既日食は地球から見た太陽と月の見かけ上のサイズがほぼ同じだから生じる現象である。では,太陽と月の見かけのサイズが同じと言うのは偶然の産物なのだろうか。それとも,必然的にそうなるのだろうか。太陽系の他の惑星とその衛星ではどうなっているのだろうか?」と書きましたが,この謎はいまだに解けていません。
2009/07/17
- 足の熱傷で,痛みがないため普通に仕事をしたり歩き回ったりし,その晩から痛みが,という患者さんがたまにいらっしゃいます。「熱傷の湿潤治療」は痛みが軽い,あるいは痛みがないのが特徴ですが,あまりにも早期に痛みがなくなってしまうので焼けども治ってしまった,と錯覚してしまうらしいです。しかしもちろん,その時点ではまだ熱傷自体は治っていませんから,限度を超えて歩き回ると下腿や足が腫れてきて痛くなるんでしょう。
今度,足の熱傷の患者さんが受診されたら,「いくら痛くなくてもまだヤケドは治っていないので,歩き回ったりしないでね」と説明した方がいいかな,と思っています。
- 瞬間移動能力を持った青年を描くSF映画,《ジャンパー》を紹介。素材的には悪くないんだけど,主人公がアホ過ぎ!
- 皆既日食というのは,地球から見て月と太陽の見かけ上のサイズがほとんど同じだから起こる現象である。もしも月の見かけのサイズがもう少し小さければ皆既日食にはならないし,逆にもっと大きければ太陽は大きな月に隠されてしまうため,世界の広い範囲で同時に皆既日食が見られることになるはずだ。
しかし,「地球から見たときの太陽と月の見かけ上のサイズがほとんど同じ」というのは考えてみれば不思議な現象ではないだろうか。これは一体,偶然の一致なのだろうか。それとも,〔太陽-惑星-衛星〕のサイズと距離の関係は,「衛星上から見た太陽と衛星の見かけのサイズは同じになる」ようになっているのだろうか。
火星ではフォボスによる皆既日食が見えるのだろうか。木星ではエウロパによる皆既日食があるのだろうか。それとも,たまたま地球だけにある特殊な現象なのだろうか。
と,このように思考実験していくと,水星では「太陽の見かけ上の大きさ」はかなり大きくなるため,それと同じ「見かけ上の大きさ」を持つ衛星もかなり大きくならなければいけない,ということになる。そうなると,月より大きな衛星が必要になりそうだ。一方,水星の直径は約4880キロ,月の直径は3470キロであり,水星はそれ自身と同じくらい大きな衛星を持たなければ皆既日食が見られないことになる。
このように考えていくと,太陽と月の見かけの大きさがほぼ同じと言うのは偶然ではないかという気がしてくるが,どうなんだろうか。皆既日食の記事を見るたび,いつも気になってしょうがない。どなたか,このあたりをご存知の方はご教示いただけないでしょうか。
- 『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書,\882)ですが,静岡新聞の書評欄で取り上げていただきました。その他,幾つかのブログにも感想,書評がポツポツ登場するようになりました。取り上げていただき,ありがとうございます。
- やっぱり無かった「共産党ブーム」
選挙の開票を見るたび,「そういえば,共産党ってまだやってたんだ」という気分になります。
- 麻生おろし封じの解散で自民内部に生じた分裂の気配
首相自らが解散予告をするのも異様なら,その解散予告をメモを見ながら,あたかも一報道官のように読み上げる麻生首相の姿も異様だ,という田中秀征氏による政治状況の見事な解説記事。なぜ8月30日を投票日にしなければいけなかったのか,なぜ,それより40日も前の7月21日を解散日として予告しなければいけなかったのか,それがよくわかります。
- 今年の24時間テレビに囁かれる不安要素とは?
その8月30日投票関連で一番笑ったのがこの記事。なるほどなぁ,気がつかなかったよ。いかに24時間テレビ,100キロマラソンといえども,天下分け目の総選挙の開票と重なっちゃぁ・・・。
2009/07/16
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,岡山県岡山市の城本クリニック/城本末博先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「質問コーナー」に「熱傷受傷直後の冷却時間」を追加しました。
- コーエン兄弟の最高傑作と評価されている映画,《ファーゴ》を紹介。これは面白いです。
- フジテレビ『とくダネ!』の3日間の収録が終了しました。放送日については政局の絡みもあり(衆院解散になったら,一日そのニュースばかりになります)流動的ですので,決まり次第,公表します。
なお,3日間多くの傷の様子を撮影していたカメラマンの方が「これなら私でもヤケドや傷の治療ができます。何しろ方法が簡単だし,最低限,プラスモイストさえあればどんな傷でも治っているようですし」と話していらっしゃったのがとても印象的でした。
- 『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書,\882)ですが,一昨日まではamazonの売り上げで1,000位をウロウロしていたのですが,なぜか昨日,いきなり100番台に上昇。一体何があったのでしょうか。そういえば,ホームページのアクセスも通常より多かったし・・・。謎です。
- “サムライ甲虫”海を渡る オオサカエンシス,北米でアブラムシ退治
「北米では針葉樹のツガに対するツガカサアブラムシの被害が深刻だ。一方,日本でツガカサアブラムシが生息しているにもかかわらず被害がない。これはマキムシモドキ科の甲虫がこのアブラムシを捕食するからだ。したがって,この甲虫を北米に導入すれば,ツガの被害は防げるはず」という論理です。このような論理はしばしば目にしますが,本当に正しいのでしょうか。
なぜかと言うと,このアブラムシとそれを食べる甲虫の2種類の生物のみで生態系が出来上がっているわけでないからです。
生態系は複雑なネットワーク構造と相互作用の中で成立しています。「AがBを食べ,BがCを食べ・・・」という単純な構造ではなく,「AをBは食べるが,その消化のためにはCという腸内細菌が必要で,その腸内細菌の遺伝子の中に入っている2種類のウイルス遺伝子が必要で,そのウイルスの遺伝子が発動することで捕食したBを始めて分解でき・・・」という多重ネットワーク,あるいはロシアのマトリョーシカ人形のような関係があって,それが成立して初めてAという生物もBという生物も生きられるからです。
そして,このネットワークは,これらの複数の生物が同時に暮らしている生態系でのみ維持されています。
だから,「AはBの捕食者だから」という理由でAをその地域(=Aが生息する本来の生態系でない)に導入してもうまくいくのだろうかと,恐らく最初はうまくいっても,どこかでとんでもないことになるんじゃないか,と危惧してしまうのです。「ハブ退治にはマングースを野山に放てばいい」というのと同じだからです。
- 「まかせる政治」から「引き受ける政治」へ/──マニフェストだけでは見えてこない民主党の政策理念
麻生首相の昏迷,それに輪をかけて右往左往する自民党・・・といった状況を受けて,8月にあるであろう総選挙では民主党政権が誕生しそうです。では,民主党政権はどういう政治をしようとしているのかを,民主党の基本姿勢から読み取っていこうとする連載の第1回目がこの記事です。
第二次大戦終了後から現在まで続いた自民党政治の中で,国民の基本姿勢は「全て自民党と霞ヶ関の完了にお任せしておけば何とかなる。自分たちは難しいことは判らないから」というものでした。いわば,「政治のプロへの丸投げ」です。
それに対し,民主党が一貫して唱えてきたのは「透明・公平・公正なルールにもとづく社会」であり,それは「政治のプロへの丸投げ」と大極に位置するものであり,日本が経済先進国,経済大国でありながら,政治先進国にも政治大国にもなれなかった根本に切り込むものになります。
- いでよ!織田信長「うつけ社員」|ダイキン工業会長
「おせっかい社員」大歓迎|キリンビール社長
たまたま見かけた二つの記事です。全然異なる業種の社長さんですが,次世代のリーダーをいかにして育てるか,という点で考えていることでは共通していて,それを怠った組織は凋落していくのでしょう。
自民党の没落とは結局,そういう努力を怠った当然の結果だったように思います。
- 麻生太郎氏が自民党総裁に就任し,内閣総理大臣になったのは2008年9月でした。人気者を党の顔に据え,早期に解散総選挙することを託されての総裁就任でした。そして,彼はその時から常に「しかるべき時期に解散し総選挙を行う」と口にしてきました。就任直後から「しかるべき時期に」と言い,12月になっても新年を迎えても「しかるべき時期に」と言い,5月になっても6月になっても7月になっても,この言葉を繰り返しています。しかし,いつになっても「しかるべき時期」になっていないらしく,決断をズルズルと先延ばしをしてきました。
結局彼にとって,「しかるべき時期」はついに訪れなかったようです。なんだか,「俺はいつかビッグになるんだ」と言っているが,具体的行動は起こさないのと同じ構図です。
もしかしたら麻生氏は,「しかるべき時期」は待っていれば向こうからやってくると思っていたのかもしれません。
2009/07/15
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,宮城県大崎市のさとう内科循環器科医院/佐藤荘太郎先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書,\882)ですが,さらに増刷が決まりました。これで第3刷となります。amazon.co.jpのカスタマーレビューも次第に増えてきました。
- フジテレビ『とくダネ!』の収録,2日目。昨日受診した新患の熱傷患者さん,多発挫創の患者さんなどに来ていただき,順調に治っている様子や熱傷受傷翌日でヤケドの痛みが全くなくなる様子が撮影できました。数年前の「ためしてガッテン!」の収録では,この時に限ってなかなか新鮮外傷の患者さんが現われずに撮影に苦労した(プロデューサーが,俺,そこで転んで傷を作っちゃおうかな,と真顔で言うくらい苦労しました)ことを考えると雲泥の差です。
最終日の今日は森本さやかアナが取材に参加します。
- 民主第一党でも不安。人材不足が最大の問題/シリーズ「政界ガラガラポン」(2)
「選挙時にポストを提示して公募にかける」ことから「参加型民主主義」を実現しよう,という提案,とても面白いです。いずれにしても,自民党で人材が払底しているように,民主党の人材も豊かという状態から程遠いのが現状です。
なぜ政治の世界が人材不足になったのか。理由は恐らく,政治家を作るシステムが日本にないからです。
例えば,成績がいいから,という理由で医学部に入学する人がいたとします。しかし,6年間の医学部での解剖実習などの教育とその後の医師国家試験で,医師に向かない人間はふるいにかけられます。これは,弁護士になりたいと思ってもまず法学部に入らないといけないし,その後に司法試験という大きな壁がふるいになっているのと同じです。
ところが,政治の世界にはこのような「ふるい」がありません。親が政治家だったからと自分も,と政治の世界に入るだけで,その後に「政治とはそもそも何なのか,何のために国会議員が存在するのか」という教育を受けるわけでもないし,政治家になるための厳しい資格試験があるわけでもありません。要するに,政治家不適格者でも国会議員になれます。
アメリカで大統領になるためには1年間に及ぶ選挙戦を戦い抜かなければいけません。その間に,不適格者はどんどんふるいにかけられて排除されます。そして1年後,あらゆる意味で大統領にふさわしい人物だけが残ります(一部に例外はあったけど・・・)。これこそが「政治家,政治的指導者を作るシステム」なのでしょう。
翻って日本は「政治家,政治的指導者を作る」システムがなく,「政治家,政治的指導者が出現するのを待つ」システムと言えそうです。だから,いつの間にか中央政界に「政治家」がいなくなり,与党も野党も人材不足に陥ったのでしょう。
- 昨日「8月の総選挙」についてちょっと書きましたが,立候補者が選挙カーから支持を訴えても,どの家も窓を閉め切ってクーラーで外の音は聞こえにくいし,猛暑では立ち止まって演説を聞く人もあまりいないでしょうね。昔から8月に総選挙をしてこなかったのは当たり前と言う気がします。
今回の8月総選挙の唯一のメリットを考えてみると,体力的に弱い高齢者の立候補者が淘汰されて,政治家・国会議員の世代交代が進むかもしれない・・・ということがあるかもしれません・・・な~んて,冗談だよ。
- 大物,著名議員ピンチ! 自民“首都消滅”の危機/8・30総選挙
こんな分析記事まで出てきました。何しろ,前回の衆院選は「小泉郵政@バブル選挙」でしたから,バブルがはじけたら虚像が崩壊して実像が露出します。自民党はそろそろ,バブルのツケを払わされることになりそうです。
- 「どしゃぶり親子」
あの一家が雨で困っています。笑えます。
- 『iPod nano』を洗濯! 復活作戦は成功したか
洗濯機の蓋を開けたら,なんとそこにMP3プレーヤー(あるいは携帯電話)が! 絶対に見たくない光景の一つです。こういう経験のある人には必読の記事です。
- グーグル和解問題を国会図書館の動きから考える(2)
国立国会図書館でも蔵書のデジタル化を行っていることは知っていましたが,この記事によると「まるっきり使えねぇ!」デジタル化ですね。要するに,国会図書館はスキャンしてJEPGなどの画像データとして保存しているようなのです。だから,本の内容(文字列など)で検索することは不可能で,検索できるのは書名と著者名だけとなります。
一方のGoogleはPDFのような「文字列情報を含むデータ」として保存しています。だから,その本に含まれるあらゆる文字が検索できます。
つまり,国会図書館のデジタル化とは「検索されることを前提としない,中身を検索して欲しくない」デジタル化であり,Googleのデジタル化は「検索することを大前提とした,検索がしやすい」デジタル化で,似て非なるものです。
使われる状態を想定せずに作られたシステムは意味がありません。
2009/07/14
- 感動的な音楽映画,《奇跡のシンフォニー》を紹介。泣きました。
- 昨日は朝から夕方まで,フジテレビ『とくダネ!』の収録でした。月曜日ということもあって患者数も多く,また,どの患者さんも撮影に積極的に協力していただき,助かりました。
カメラマンの女性が「こんなに子供の患者が多いのに,泣き声が全くしない外来って初めて見ました」と驚かれていました。。
ちなみに,番組のチーフディレクターの高橋さん(女性)は1週間前から「シャンプーレス,温水洗髪のみ」にしてみているそうですが,極めて快調だそうです。
- 鳥類は有毒物質で地球磁場を“見る”
これまでも,渡り鳥が地磁気を感知して長距離の渡りをしていることは想定されていて,クリプトクロームという蛋白質がその鍵を握っているのではないか,と考えられていました。この蛋白質に,細胞毒であるスーパーオキサイドが重要な働きをしているのではないか,というのがこの発表のようです。
ただ,「スーパーオキシドがヒトの寿命を縮めてしまうからであり,人類の進化は“航行性能”よりも長命であることに重点を置いてきた結果と言える」という説明は正しくないような気がします。鳥類は高い運動性を持ちながら,人間より長命だからです(カモメは80年,オウムは100年以上生きる)。人間の細胞内のミトコンドリアより鳥類のミトコンドリアの方が「はるかに高機能」だからと考えられています。
- “ステファンの五つ子”,衝突する銀河
宇宙のダイナミックな変化をよく伝える極めて美しい画像です。
- 根無し草のブラックホールを直接観測
これも非常に面白い新理論です。要するに,「銀河の衝突による合体で銀河中心にある超大質量ブラックホールも合体するが,その際,一方向に進む重力波を生み出す。(その重力波の反作用として)合体ブラックホールは逆方向にはじき飛ばされる。その速度が十分大きい場合,新生ブラックホールは銀河の重力から脱出して根無し草ブラックホールとなる」というような説のようです。
- 国民に信を問いたい=「歯食いしばり頑張る」-麻生首相
「東京都民は国民ではない,国民は東京都民とは違った判断をするはずだ,だから国民に信を問いたい」,ということなんでしょうか? もう,かなり前から,麻生さんへの「国民の信」は出ているはずです。それがわかっていないのは麻生さんだけです。いまさら何を国民に問うの? というのが正直な反応です。
それにしても7月21日解散,8月30日選挙と言うのはあまりにも長くないですか? 公職選挙法第31条第3項には「衆議院の解散に因る衆議院議員の総選挙は,解散の日から40日以内に行う」という規定があり,7月21日に解散したとして,その翌日から数えれば確かに8月30日は「40日目」でぎりぎりセーフなんだけどね。
ちなみに,近年の衆議院選挙の解散から投票日までの日数を見ると次のようになっている。
- 2005年:8月8日解散⇒9月11日投票・・・34日
- 2003年:10月10日解散⇒11月9日投票・・・30日
- 2000年:6月2日解散⇒6月25日投票・・・23日
- 1996年:9月27日解散⇒10月20日投票・・・23日
- 1993年:6月18日解散⇒7月18日投票・・・30日
- 1990年:1月24日解散⇒2月18日投票・・・25日
- 1986年:6月2日解散⇒7月6日投票・・・34日
- 1983年:11月28日解散⇒12月18日投票・・・20日
- 1980年:5月19日解散⇒6月22日投票・・・34日
- 1979年:9月7日解散⇒10月7日投票・・・30日
- 1976年:12月9日解散⇒12月5日投票・・・任期満了による「ロッキード選挙」のため,投票後に解散となった
- 1972年:11月13日解散⇒12月10日投票・・・27日
- 1969年:12月2日解散⇒12月27日投票・・・24日
- 1967年:12月27日解散⇒1月29日投票・・・33日
- 1963年:10月23日解散⇒11月21日投票・・・31日
要するに,前回の2005年と1986年,1980年の解散総選挙が最も長くて34日間,それ以外は長くても30日以内であり,今回のように40日と言うのは過去50年間で最長である。
そうそう,このデータを見て気がついたが,8月に投票と言うのも異例中の異例。過去50年間,7月19日から9月10日までは「投票空白期」なのである。今年も猛暑が予想されているけど,クソ熱い8月に選挙運動をするのは大変だろうな。「○○県でも立候補者が熱中症に!」なんてことになるんじゃないだろうか。
2009/07/13
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,東京都港区のプライマリ整形外科麻布十番クリニック/寺尾友宏先生,兵庫県南あわじ市の医療法人社団 前田整形外科/前田昌己先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 今日から3日間,フジテレビの『とくダネ!』の収録です。
- 何度かこのサイトで取り上げている傳田光洋先生の新しい本『賢い皮膚 -思考する最大の<臓器>-』が出版されました。私も早速購入して読んでみました。
内容としては,これまでの先生の著書をまとめた感じで,皮膚が独自の知覚を持っていること,皮膚が電位を持っていること,皮膚細胞が神経伝達物質を産生し,受容体を持っていること,精神的ストレスが皮膚バリア修復を遅延することなどが書かれています。最新のデータも載せられていますので,とりあえずこの一冊があれば「傳田ワールド」が楽しめると思います。
個人的に一番面白かったのは,最終章の「ノックアウトマウスの実験で生命の本質がわかるのか,分子生物学で生命体が解明できるのか」と疑問を呈し,それを「テレビを分解してテレビが組み立てられるのか」と見事な比喩で説明している部分です。
そして,ちょっと残念だったのは,このような見事な比喩がここにしかないことです。
結局,この本をどんな人に読んで欲しかったのかがちょっと見えにくいのが気になりました。前の2冊はハードカバーの本で,明らかに「科学に関心を持つ人間」を対象にしていたと思います。しかし,新書となると対象とする読者層は広がるはずです。となると,書き方もそれなりに変えて,読み手を楽しませる工夫が必要になると考えますが,今回の本も基本的には「皮膚の最新の知見を盛り込んだ教科書」という感じです。恐らくこれは書き手でなく,編集者の問題だと思います。
そのため,「重要な部分」と「重要なことを説明するための部分」の軽重がわかりにくい感じです。神経伝達物質の説明の部分,皮膚に作用するホルモンの説明の部分がそれに当たります。このあたりも編集者の責任でしょう。
ともあれ,「皮膚科教科書にかかれていない皮膚の最新知見・皮膚科学会で発表されない皮膚の最新科学」が満載の本です。皮膚に興味がある人,そして皮膚科医に広く読んで欲しい本です。
- 「対面販売」の内容は論理破綻
「薬剤師による対面販売でなければ薬の安全性は確保できない」という厚生労働省の言い分はもちろん,無茶苦茶です。三木谷社長の反論は理に適っています。
- 日々996 『人生画力勝負 第二部 西原理恵子VS国友やすゆき』
勝手にリンクを張らせていただきましたが,西原理恵子が漫画雑誌「スペリオール」で連載している『人生画力対決』はすごいです。かつて,山藤章二は「週刊朝日を裏から開かせた男」と言われていましたが,西原理恵子は「スペリオールを裏から開かせる女」です。
何がすごいかというと,新宿歌舞伎町の「新宿LOFT/PLUS ONE」に著明漫画家に来てもらい,いきなり「アンパンマン」とか「国会議事堂」とかいうお題を出し,記憶を元に絵を書く,という対決をするのです。しかも,超売れっ子漫画家に対し「斜めの顔しか書けない寝違え三人集」なんて挑発して参加を呼びかけるのです。西原さんは昔から,デッサンは駄目,画力はゼロ,よくこれで漫画家になれたもんだ,と自虐ネタにしている漫画家ですが,挑戦された漫画家としては受けて立つ必然性はないし,挑発に乗らないほうが普通です。
それなのに今週,「寝違え三人集」の一人,国友やすゆき氏がこの無謀な戦いに参戦しました。出されたお題は「クレヨンしんちゃん,ピカチュー,叶姉妹,サザエさん」です。西原はいつものようにすごい絵を描いているけど,国友氏はそれに輪をかけて下手です。それでも果敢に,「サザエさんの正面図」を書いています。「寝違え」でないのが何だかすごいです。
ちなみに西原さん,「この次は,さいとうたかを,出て来い!」と挑発しています。劇画界の大巨匠,果たしてどうするんでしょうか?
それにしても,西原は本当に凄いです。
ちなみに,昨日,山口県のホテルで毎日新聞を広げたら「毎日かあさん」が! 嬉しかったです。ご存知,「麦ちゃんファイブ」の麦ちゃんが,長男のいじめ問題で悩んでいますが,事件の真相がわかり大笑い。
- 先日,地球から最も遠い超新星を発見という画像を紹介し,「壁紙にしたい」と書きましたが,早速,ある方から「ここにあるよ」と教えていただきました。ありがとうございます。
- タモリが『笑っていいとも!』を1週間休養~人間ドックと白内障手術のため
最終回が予想できない番組の一つがこの「笑っていいとも!」です。視聴率が低くなって番組改編に伴い終了,というのは絶対にないでしょう。となると・・・。
- <都議選>自公過半数割れ 民主54議席を獲得,初の第1党
「地方選挙と中央政界は別」と言い続けていた麻生さんですが,実は今回の東京都議会選挙で勝てると思っていたようです。一つの選挙区に複数候補を立てられるため,そこでまさか全員落選と言うことはないだろう,だから自公で過半数は取れるだろう,という計算だったようです。それが蓋を開けてみると・・・というわけで,目論みは見事に外れました。
先延ばしと超楽観主義が麻生さんの最大の得意技(?)ですが,ついに先延ばしできる時間も刻々と少なくなりつつあります。
大多数の自民党議員にとっては「このまま麻生首相が居座ったまま解散総選挙」は最悪の事態でしょう。あとは「9月初めまでに民主党を揺るがす大事件」が起きるように神頼みすることくらいでしょうか。
- 東京都が抱える爆弾/高齢化,地下鉄統合,地方分権…
その選挙の舞台となった東京の実像がこれ。「東京に住む65歳以上の高齢者は,あと6年で今の茨城県全体の人口を超える」という事実は動かしようがありません。華麗な大都市の裏側を知るのによい分析記事だと思います。
2009/07/10
- 来週月曜日から水曜日にかけて,フジテレビの『とくダネ!』の取材が決まりました。放映は7月下旬の予定とのことです。一日だけ,森本さやかアナが取材に加わるそうで,ちょっと嬉しいです。
- Samsung,「ダブルキーボード携帯」の特許を出願
実際に使いやすいかどうかは別にして,こういうギミックが大好きです。両脇に翼のようにキーボードが「シャキーン」という音とともに出てきて欲しいです。
- <マット寝具>「ジェル入り」冷却効果は30分 国民生活
この商品の宣伝を見て,「おっ,これっていいかも。寝苦しくなくなるかも」と一瞬思いましたが,冷静に考えると冷却効果はあっても一時のものでしかないはずだとわかり,買うのをやめました。
ジェルは最初室温と同じでしょうから人体より温度は低く,冷たく感じます。そこに人間が横たわり,ある時間が経過すると,人体の熱エネルギーがジェルに移動し,ジェルは次第に温まります。そして最終的に,人体の温度とジェルの温度が同じになって熱の移動は停止します。熱の移動速度(=ジェルの温まるスピード)はジェルの比熱によって決まるのかな?
結局,ジェルが周囲に放熱するシステムがなければ,ジェルは温まる一方なんですね。一晩冷たくてぐっすり,というわけには行きません。
ちなみに,同じような商品でメンソールの香り付きの物もあるようです。体感的にはこちらのほうがひんやり感じるはずですが,もちろん,ジェル自体が暖まっていくことに違いはありません。メンソール付きの方がひんやり感じるのは,メンソールをかぐと体感温度域値が5℃上がり,37℃なのに32℃に感じるかららしいです。要するに,「クールミントガムを噛むとひんやりするが,梅干ガムはひんやりしない」のと同じです。
- 「領土」で応酬,進展なし=協議継続は確認-日ロ首脳会談
サミットの様子を見ていると,麻生さん,全く相手にされていないみたいです。来月まで首相でいるかどうかすら危ない相手とまともに交渉できるわけがない,と考えて当たり前です。支持率も低く,政治基盤もぐらついている政治指導者が「私はこれをやります」と言ったって,それが実現できないであろうことは火を見るより明らかです。
- 地球から最も遠い超新星を発見
う,美しい! 壁紙にしたい一枚です。
- アルマジロのようなワニの化石を発見
「堅い甲羅を持ち」,「歯で咀嚼し」,「乾燥した地域で生息し」,「手と腕で地面を掘っていた」という特徴を持つワニの化石です。原生のワニとの共通点は顔の形だけ?
2009/07/09
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,福岡県福岡市の大賀薬局 野芥調剤店,総合病院岡山市立市民病院 売店を追加しました。
- 2分間だけ未来が予知できる超能力者が原子爆弾テロリストの計画を阻止するために奔走する,という映画がニコラス・ケイジ主演の《NEXT -ネクスト-》だ。未来が予知できるとしてもたった2分間だよね,それでテロリストの計画を予知できるんだろうか・・・と誰しも危惧する設定で,案の定,見事にこけています。
- 麻生首相,決断力なき野垂れ死にか
「俺はさ,爺さんに保守政治の本質と伝統を学んできてんだよ。小泉みたいに思いつきで解散なんかできねぇんだよ」 と麻生さんは常日頃語っているそうです。
しかし,この記事にあるとおり,人の意見を聞いていては解散なんてできません。解散するなら独断専行です。衆院解散・総選挙に踏み切るのは博打と同じだからです。だから,決断は一人でしなければいけないし,結果がよければ自分の手柄,悪ければ潔く責任を取るだけです。
人の意見を聞いて博打を打つ人はいません。要は腹をくくって踏み出せるかどうかです。
若き大江健三郎に『見る前に跳べ』という作品がありました。1958年に発表された名作です。見てしまったら跳べません。跳ぶなら見る前です。
- 伊サミット現地で改めて感じる,日本の首相の“存在感の薄さ”
意気揚々とサミットに乗り込んだ我らが麻生首相ですが,どうやらイタリアでは,「日本の首相」として認識されていないようです。そりゃあそうでしょうね。何しろこの4年間のサミットのたびに,別々の首相が参加しているんだもんなぁ。「おっ,こいつが日本の首相か」と認識され始めた頃,別の首相に代わってしまうんですから,存在感はゼロというのは当たり前。
- 削れるモノなら何でもメガネ
なんと,まな板からメガネのフレームとつるを削り出すという力技! 完成度も高いです・・・レンズは入っていないけど。
- ウイグル暴動 「民族の団結」漢族の耳には入らず?
中国という国は大昔から,「中国国境内に住んでいるのは中国人。中国国内には中国人でない人間はいない」ということを大原則にしているんだとか。だから,原則的に中国人しかいないから中国国内で暴動を起こすのは「まだ中国人になりきれていない連中」という論理が成立します。
どうもこの国は,現実より建前を優先する思考が大好きです。しかし過去の中国の歴史を見ると,建前を現実が押しつぶす形で崩壊してきたのもまた事実です。
- 「スリラー」
松村絵師,絶好調!
2009/07/08
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,栃木県佐野市の氷室診療所/橋村和樹先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に栃木県足利市のマツモトキヨシ調剤薬局足利店を追加しました。
- 「プール開き」
日本中の小学生男子の母親がこれを見て泣き笑いしたであろう傑作。
- 瀕死の重傷と後遺症を乗り越え,“秋田発のご当地ヒーロー”ビジネス創設
秋田県では誰一人知らぬもののない正義のヒーロー,それが「超神ネイガー」だ。それが,秋田県境を超え,日本国境を越え,世界に羽ばたこうとしている。ちょっと熱くていい話です。
それにしても「超神ネイガーVSホジナシ怪人」というタイトル,秋田県人でないと訳がわかんないよね。絶妙のネーミングです。ちなみに,YouTubeで見られます。他にも沢山あるよ。「豪石」ってのも秋田県生まれでないと意味通じないっす。
とにかく,恐ろしく完成度が高く,そして面白いです。下記の「豪石!超神ネイガー ~見だがおめだぢ~」に流れるテロップも爆笑もの!
- 電子メモ帳・ポメラの不思議
ネット接続もできないし,PDFフィルもオフィスファイルも見られないし,静止画も動画も見られないし,MP3ファイルも聞けないし・・・と,できないことだらけなのに,日常的に文章を書く人に愛されているデジタルがジェット,それがポメラです。私も日常的に持ち歩き,何かを思いつくたびに開いてはテキスト入力をしています。
夕食を食べようといつもの居酒屋さんのカウンターに座って,「まずビールね」と注文すると同時にポメラを取り出しています。酔っ払っているときって,結構いろいろなことを思いつくんですよね。
- マニフェスト発表を前に「財源の呪縛」を卒業しよう
財源がないことを前提に,消費税増税の必要性を言い,消費税増税分を福祉目的税にするのは本末転倒,というクリアカットな論評です。なるほどね。
2009/07/07
- カルト宗教からの脱却,という思いテーマを扱っているのに,内容は単なるクズ映画,それが《ホーリー・スモーク》です。主演のケイト・ウィンスレットのオッパイが見たい人だけ見てください。キリスト教だけが正しいと考えている「キリスト教馬鹿」が映画を作ると,こんなアホ映画になります。
- 世界一薄い「ばんそうこう」=癒着防いで傷ふさぐ-早大など
記事を読むと,肝臓切離面などの出血を止めるための術中止血材料として開発したと思われます。要するにフィブリン糊の改良版という感じですね。アルギン酸塩で止血し,それを非吸収性のキチン膜で覆う,という構造です。
それにしても,ナノメートルの厚さにする必要性がちょっとわかりません(二つの物質を張り合わせてナノメートルにする技術はすごいと思うけど)。止血力は結局,アルギン酸塩の量(=厚さ)で決まるからです。
- 麻生首相の“人気取り”ポピュリズム政治の空回りを考える
文中にある【「ポピュリズム的手法」と「ポピュリズム的政策」の違い】という言葉が全てを物語っています。不評の政策を行うために人気を利用するか,人気を上げるために(一見)好評な政策を提案するか,の違いです。
「目的」あっての「手段」です。その目的が「次の衆議院選挙で落選しないこと・落選させないこと」では困るのです。それは議員個人の目的であって,政治の目的ではないからです。
- 「栄養補給」親の15%,幼児にサプリ 「過剰摂取は有害の恐れ」
子供のことを考えているようで,実は根本的なところで間違っています。サプリメントで栄養補給? アホか! 子供を水耕栽培と一緒にするなよ。
- ローマのレストラン,日本人観光客への「ぼったくり」で閉鎖
「カキ12個とロブスター2キロ,ワイン,スズキ1.5キロを注文」というのがすごい。オイオイ,大食いチャンピオンカップルか? 「前菜が142ユーロ,パスタが208ユーロ」というのもすごいな。2万円のパスタって,想像もつかんぞ。
別報道によると,ウェイターが「お任せコースをお勧めします」と言ったのでそれでいいよと答えたら,山のようなロブスターと牡蠣と鱸が出てきたんだとか。
- 「980円床屋」という看板を見つけてそこに入り,髪の毛を切ってもらいました。10分で終わるので便利なんですね。そのお店はマスター一人でやっていましたが,そのマスターの話。
- 今までは1時間かけて髪の毛を整え,顔や襟足を剃り,シャンプーをして,さらに耳垢掃除やマッサージをして3,600円いただいていましたけど,実は,「そんなの要らない。髪の毛だけ整えてくれ」というお客さんが多かったんですね。
お客さんが食べきれない大量の豪華料理を出して高い金を取る高級旅館みたいな商売をしていたということですかね。みんながみんな,高級料理をゆっくり食べたいわけじゃないですよね。
- 儲けは今のほうがちょっぴりいいかな,という程度です。
- 一日50人を超える日もありますが,さすがにお客さんと会話をする余裕はなくなりますね。
- 一人でやっているんで昼飯を食う時間は全くありません。食べずに夜まで仕事をしています。もう慣れましたけどね。
- 一番困るのはトイレにいけないことですね。店の中にトイレがなく,ビルの2階にあるんですけど,お客さんを残して店に鍵をかけてトイレに行くわけにもいかないですし。
- 今日,「7月7日」は全国的には七夕ですが,東北地方に生活する人間にとっては,7月7日は七夕でもなんでもない普通の一日です。
- パラダイムとは「正しいかどうかは不明だが,みんなが正しいと信じていること」です。つまり,「正しいから知られたのではなく,知られたから正しくなったのだ」と言い換えることもできます。
天動説で言えば,それまでは宇宙の構造を合理的に説明できる定説がなく,そういうところに新説として登場したはずです(細かく見ていくと,ギリシャ時代に既に地動説的な考えはありましたが,本流にはなりませんでした)。つまり,学問として競合者がない新分野として登場したわけで,だからこそ「正しい考え」として定着したのでしょう。
一方,地動説は後発の考えであり,天動説と競合します。競合するだけでなく,完全否定になります。これが「パラダイム」を相手にした戦いです。だから,戦う相手がパラダイムの場合,自説の正しさを主張するだけでは駄目です。必要なのは総合的なイメージ戦略のはずです。
・・・というようなことを考える今日この頃です。
2009/07/06
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,広島県福山市の有木医院 有木則文先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 先週金曜日に神奈川県立こども病院で,土曜日に「臨床歯科を語る会」で講演をしましたが,前者の懇親会では「院内感染対策,術後創感染予防」が話題になり,後者の講演前後の雑談では「バイオフィルム」のことがちょっと話題になりました。両者の共通点は「細菌」です。
私の考えは,「細菌とはどういう生物か,なぜ細菌はバイオフィルムを作るのか,という事実を元に対策を立てなければ意味がない,人間の都合だけで考えても無意味だ,ということに尽きます。
例えば,服に得体の知れない変な色の油がべっとりついたとします。さあ,どうしましょうか。
常識的に考えると,油の種類を調べ,含まれている色素の種類を同定し,その上で服の生地を傷めず油と色素だけを抜き取るにはどういう洗剤を使ったらいいかを考えます。
しかし,感染対策の先生たちは,油の種類も服の生地も調べずに,こっちの洗剤なら効くんじゃないか,この洗剤も効きそうだ,酢も使ってみていいんじゃないか,いやいやこの秘伝の石鹸も使ってみよう・・・と,とりあえず手元にあるものを振りかけてみるのです。その結果,油汚れは取れずに服の生地だけボロボロになっていきます。要するに,手元にあるもので汚れが落ちるはずだ,という「人間側の都合」だけで何とかしようとするわけです。
「泥棒に入られない家を作りたい」と思ったら泥棒さんに意見を求めればいいのに(例:なぜその家を狙うのか,どこから入るのか,入りやすい家とはどういう条件のものか,なぜ君は泥棒になったのか・・・),建築士に「泥棒の入られない構造の家を作ってください」と作ってもらいます。そころが,「泥棒に入られないはずの家」なのに,翌日から泥棒さんに入られまくりです。
なぜかというと,建築士さんは家の作り方のプロですが泥棒さんではないからです。
院内感染対策を立てるなら,まず基礎から「細菌学」を学ぶことです。抗生剤の知識も滅菌法の知識も手洗い方法の知識も医学の知識もとりあえずは不要です。
- “3代目”麻生がぶち壊した吉田茂の戦後政治
三代目になると店が潰れる,というのは有名な経験則ですが,皮肉にも「三代目」が続いて党首につけた自民党は,「三代目の法則」を証明してしまうかもしれません。
三代目でうまくいっているのは「築地魚河岸三代目」ですが,この場合は異業種からの転職なんで店を潰さず,うまくいっているんですね。
- ツングースカ事件の原因は彗星爆発?
私が小学生の頃(・・・ってのは今から40年前だぞ),「ツングースの謎の大爆発」は何度も繰り返し取り上げられた人気事件でしたが,それを夜光雲との関連から説明しようとする新解釈です。
- 失明した男性 眼に歯をインプラントして視力回復!
この記事を読んだだけじゃ,何がどうなっているのかよくわかりません・・・が,とりあえず視力を回復されたようなので,よかったなと思います。臨床医学は結果が全てですから。それにしても,なぜ歯なの?
- 静岡県知事に民主系の川勝氏 自公系の坂本氏破る
静岡空港で自民党がオウンゴール,という感じもします。いずれにしても,麻生政権はさらに崖っぷち。
今週の麻生首相はイタリア逃亡・・・ではなく,イタリアサミットに出席するために外遊です。イタリアから戻ると今度は東京都議会選挙の開票。
ちなみに,「崖っぷち」よりヤバイ状況になったら,どういう言葉を使ったらいいんでしょうか。語彙の豊富さが試されます。
- 今年にもGDPで日本を抜く中国だが,その経済データは疑問だらけ
要するに,国を挙げての粉飾決算をしているのではないか,という分析です。以前から,中国の公式発表と実情が違いすぎることは指摘されていました。
- 「分裂」したマイケル,「統合」したオバマ
黒人だ,白人だ,という人種を越えた天才エンターテイナーだったのに,自分が黒人であることを否定し続けたマイケルと,自分が黒人であることから出発し,それを否定しないオバマ。二人の対比が強烈です。
- 日曜日,久しぶりにピアノをちょっと弾きました。以前,楽譜収集していたときに知り合ったアメリカのピアニスト・作曲家にJonathan Mannさんという人がいて,彼からいただいた彼自身の編曲『Over The Rainbow』を弾いてみました。ラフマニノフ風ということですが,刻々と変わる美しい半音階和声(いかにもラフマニノフ風)で彩られ,幅広い和音や密集和音を巧みに使った見事な編曲で,とりわけ,最後の部分のラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番」のフィナーレの流れるようなパッセージに乗ってメロディーが登場する部分は流麗・華麗で印象的です。
この曲を弾いてみたいという方はご連絡下さい。楽譜を進呈します。
2009/07/03
- 19世紀のウィーンを舞台にした素晴らしい重厚絢爛な映画,《幻影師アイゼンハイム》を紹介。
- プラスモイスト取り扱い店に掲載している某薬局から,「このリストからはずして欲しい」という連絡が入りました。「売れないから」という理由ではなく,「電話での問い合わせが殺到し,仕事にならないからリストからはずして欲しい」という理由でした。どうやら薬剤師さんが一人で経営している調剤薬局らしいです。ちょっと複雑な気分ですが,少なくとも,人気がないわけでも売れていないわけでもないらしいので良しとしましょう。
・・・ってことは,他の調剤薬局にとってはビジネスチャンスってことだよね。
- ラーメン店よ,「男飯」に帰っておいで!/山田五郎×久住昌之 僕たちの好きな男飯【2】
先日紹介した対談の第2弾。「素材のよさと料理のうまさは,必ずしもイコールじゃない」とか,ラーメンブログを作る男は信用置けないとか,小気味いい対談が続きます。
- 液状化する自民党が日本の空洞化を推進する
「国際競争にさらされたことのない政治家と官僚とマスメディア。このドメスティック3兄弟が日本人をミスリードしている」,「どれほどひどい民主党政権が誕生してもいまの麻生政権よりひどいことにはなりえない」という記事ですが,今の自民党の惨状を見ていると,的外れではないような気がします。
- 空気で走る車 AIRPod,年内にも商用化
圧縮空気を利用してエンジンを動かす,という全く新しい自動車のモデルです。動力源は圧縮空気ですから,コンプレッサーさえあれば「燃料切れ」にはならないかもしれないし,いざとなれば,人力で空気を圧縮すれば数キロ程度なら動かせるようになるかも・・・?!。
- 新タイプ?“中間質量ブラックホール”
これまでのブラックホール理論の「穴」を埋めるような発見かな,とちょっとワクワクした記事です。
- 「ダコタ」の皮膚,現生動物に近かった
これまで,恐竜の骨格化石は多数見つかっていますが,皮膚,皮下組織などの化石はほとんど見つかっていません。死後すぐに腐敗してしまうからです。その意味で,「ダコタ」は奇跡的に残った化石といえます。その「ダコタ」化石から,この皮膚は表皮と真皮の二重構造だったと結論できる,というのが今回の発表です。
この記事によると,原生の鳥類と爬虫類の皮膚は「表皮と真皮」からなっていることがわかります。一方,昆虫や甲殻類,軟体動物の表皮はキチンです。
ということは,動物の皮膚の基本構造はどこかで大きく変わったことになります。その変化をもたらしたのは何だったのでしょうか。何のために変化したのでしょうか。
- 変わり種アメリカンドッグを作ろう
「アメリカンドッグって美味いよね,でも,中のソーセージを変えたらもっと美味くなるんじゃないかなぁ」という発想から生まれた企画ですが,とんでもない方向に進んで行き,ついにキットカットが美味しいスイーツに変身! どれも美味しそうです・・・カロリーはメチャ高そうだけど・・・。
2009/07/02
- 「高度な肉芽形成を見た陥入爪(爪周囲炎)の治療例」を追加。やはり,陥入爪の治療で爪縁切除などは不要であることがわかります。
- 最新ブラウザー「Firefox 3.5」公開,速度を向上して新機能を追加
私はブラウザはFirefoxを使っていますので,早速ダウンロードして入れて見ましたが,やはりスピードは確かにアップしている感じです。プラグイン・ソフトを入れなくてもほとんどの動画が再生できるのも便利です。
- パスワード入力の「****」は不要? 研究者の間で激しい論議
専門家の間で議論沸騰の話題らしいです。きちんと入力したはずのパスワードがなぜ受け付けられないのか,途方に暮れることがあります。自分で入力したパスワードを確認できないため,どこが間違っていたのか見当もつきません。こういう時はさすがに不便だなと思いますが,いかがでしょうか。
とは言っても,Firefoxの場合には,オートフィルをオンにしていると勝手にパスワードを入力してくれるのであまり不便は感じませんが,逆に言うと,パソコンが盗まれると全て・・・ということになります。
いずれにしても,悩ましい問題です。
- 霊長類の脳が巨大化した理由に新説
「木から木へと飛び移る移動生活から高度な視覚情報処理が必要になり,それが霊長類の脳を巨大化させる原動力となった」という新説のようです。
- 首相,党役員人事は断念…党内混乱で求心力いっそう低下
なぜこの時期に閣僚ポストの微修正をする? 総選挙前なら党人事を一新し,自民党の新方針はこれだ,と訴えるべきだろう。人事さえ自由にできない総理に解散総選挙ができるんだろうか,というのは誰しも考えていると思う。何しろ衆議院解散とは,衆院議員を「一旦,議員でなくする」ことと同義だからだ。
・・・なんて思っていたら,民主・鳩山秘書の献金虚偽記載 人数や額はさらに拡大?という問題が! もっとも,政治資金規正法を完全遵守している議員なんてほとんどいないわけで,他の議員に「故人献金が全くない」わけではありません。
この問題を「説明責任」という面から論じた記事はこちら。
- 拙書『傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)』への感想が次第に増えてきました。本に対する感想を読むのは毎回ドキドキもので,いつも恐々読んでいます。批判されていないだろうか,根本的な論理の間違いを指摘されていないだろうかと,心臓に悪いです。
以下は私が目にしたネット上の感想です。わざわざ取り上げて感想を書いていただき,ありがとうございます。
2009/07/01
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,北海道札幌市のNTT東日本札幌病院 外科/中久保善敬先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,福岡市の福岡歯科大学医科歯科総合病院 売店を追加しました。
- シャンプーを使わない洗髪に関して,一般の方から次のような驚きのメールをいただきました。
実家の父の加齢臭がひどい,ということでシャンプーレスを勧めました。実行してすぐに臭いが取れた!と喜んで続けておりましたところ,なんと,薄くなって地肌が露出していた頭頂部に毛がはえてきたのです。本人は頭頂部の変化には気がつかない様子でしたが,母が驚いて報告してきました。
それから,母は同窓会に出かけては男友達(禿)をつかまえてシャンプーレスを布教してまわっております。何人かに効果が出始めているようなので,シャンプーのせいで禿げてしまっている人もたくさんいるのかもしれませんね。
私自身の「シャンプーレス生活」の経験から,シャンプーをやめて温水洗髪だけにすると抜け毛が明らかに減ることは確認していますが,なんと,禿げ頭(失礼!)に毛が生えてきたそうです。しかも,一例だけでなく複数例から・・・。
ということは,毛生え薬は簡単に作れる,ってことですよね。「霊験あらたかな毛生え水」とか適当な名前を付けて高そうなボトルに水道水を詰め,シャンプーを止めさせてその「毛生え水」を振り掛ければ,禿げ頭から毛が生えてくるのです。こりゃ,大儲けできるぞなもし。
- 釣りギターでロックンロール!
あの「釣りギター」がなんと「クーラーボックスアンプ」と合体し,エレキギターになった! しかも感動のジャムセッションまで。
訳がわかんない? この記事を読みなさい。ちょっと感動的です。
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