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2007/11/30
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,北海道帯広市の医療法人社団北斗 北斗病院・北斗クリニック 整形外科 前田和信先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- いよいよ冬本番,というわけで空気も乾燥してきました。そうなると困るのが皮膚のかさつき,ガサガサです。こういう場合に一番効果があるのが白色ワセリン,全然効果がないのが尿素入りクリームです。尿素入りクリームはインチキ商品,クソ商品です。薬理学的にもこれがインチキであることは証明できます。
と思っていたら,ある看護師さんから「同僚数人が,ワセリンと高級保湿クリームを片足ずつ塗る実験をしてみたら,ワセリンを塗った方はツルツル・しっとりしたのに,高級保湿クリームを塗った側はガサガサが治りません」というメールがありました。こういうのを素晴らしい人体実験といいます。
というわけで,尿素入りの高級保湿クリーム,さっさとゴミ箱に捨てましょう。
- いよいよ冬本番,というわけで冷え症の女性には辛い季節になってきました。といっても,冷え症,簡単に治っちゃうのです。プロスタグランディンの内服薬(オパルモン,ドルナーなど)を内服するだけ。しかも最初の数日間だけ一日6錠飲めばほとんどの人で足がポカポカしてきて,あとは飲み続けなくてもポカポカ状態が続きます。これまでかなりの冷え症女性に処方してあげましたが,どの人も著明な効果です。
ただ問題は,処方する際に閉塞性動脈硬化症などの病名が必要なことです。若い女性にこの病名はかなり不自然なんですよ。
そこでどこかのメーカーにお願いなんですが,冷え症を適応病名にした内服プロスタグランディンを作りませんか? 多分,爆発的に売れるはずです。
- ヴァンパイア・レスタトを主人公とするヴァンパイア映画,《クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア》について。かなり豪華なつくりの映画でレスタト役も美形俳優なんですが,ヒロインが美人じゃないし,最強ヴァンパイアのアカーシャも呆気なくやられちゃうし・・・というところが欠点かな? 映像はきれいなんだけど・・・。
- 今日は昼まで外来で仕事をして,それから東京に移動し,夕方から港区芝歯科医師会で講演です。松本の病院にいたときは,東京での講演というとちょっとした旅行気分でしたが,石岡では通勤しているような感じです。
- この1ヶ月ほど,かなり真面目にピアノの練習をしています。当初はショパンの小曲を中心に練習し,その後はこれまで真面目に弾いたことがなかったジャズを集中的に弾いていますが(結構ジャズっぽく弾けるようになりました),どうせ弾くなら・・・ということで,私にとっては究極のピアノ曲の一つ,「ホロヴィッツ編曲 星条旗よ永遠なれ」に再挑戦しています。知る人ぞ知る難曲であり,轟く轟音が連続する低音,輝くばかりの高音域,そして三重,四重に重なるメロディーと伴奏が聴くものを魅了する恐るべき編曲です。
しかも,それだけ複雑な響きなのに,ピアノ書法は極めて合理的で無理がありません。常に両手が鍵盤の端から端まで跳躍しているのに,体の重心がぶれないように配慮されているため,両手のポジションさえ覚えてしまえば疲労感はそれほどありません(・・・とは言っても,快適な行進曲のテンポで演奏するのは至難の業ですが・・・)。その意味で,人間工学的に見事に作られているピアノ曲と言えます。この点が,「易しく聞こえるのにやけに弾きにくい」シューベルトの鱒五重奏曲のピアノパートと違います。
それに加え,誰でも知っているメロディーにのせて,ピアノを知らない素人にもうけまくるであろう恐るべき演奏効果を発揮するのですから,まさに理想的なアンコールピースです。
とは言っても,10年間のブランクのある50歳の素人ピアノ愛好家にとっては,荷が重すぎるのも事実です。現在,2回目のトリオを練習していますが,この部分は私にとって,まさに難攻不落,厳冬期のアイガー北壁で,練習はまさに,ナイアガラ瀑布の水を素手ですくっているような感じです。これからさらに,3度が連続する3回目のトリオが待ち受けているのですから,気が遠くなりそうです。
この難曲に挑戦している素人ピアノ愛好家はそこそこいると思いますが,もしかしたら私が最年長?
- 以前から歩行時にも使える小型ナビ,Mio C310 を愛用していて,新幹線などに乗っていて,ふと「今どこを走っているんだろう?」と思った時に場所を確認するのに使ったり,初めて行った町を歩く際のナビにと使っていますが,特に乗り物に載っている際に使うとどこをどう移動しているかがわかって楽しいものです。移動が多い私にとっては,一種の必需品みたいなものです。ただ,画面のサイズと搭載されている地図の問題から,ずっと遠くに見えている高い山の名前が知りたい,なんて場合にはよくわからず,それが唯一の不満でした。要するに,ナビとしては十分ですが,普通の地図としてはちょっと,という感じなんですね。
そこで,超小型パソコンのFMV-U8240/Loox U50WINで使える小型ナビを探していて,アイ・オー・データの "Navi Clip" をゲット。USBタイプのナビでしかも地図ソフトの "Super Mapple 8" が搭載されています。今回の東京への移動で使ってみようとおもっています。
2007/11/29
- 以前から,シャンプーは頭髪に悪い,シャンプー洗髪をやめると抜け毛が減る,と書いてきましたが,それでは現実の洗髪をどうしたらいいのかという質問が多いため,まとめて見ました。題して「では,洗髪はどうしたらいいのか?」です。
- 医学と関係ないネタです。
いつも晩ご飯を食べに行く居酒屋さんのカウンターに座って一人用鍋をつついていたら,顔馴染みのお客さんがマレーシアの方を連れて来店。私は初対面の方でしたが,彼の日本語は私の英語より流暢なのに,ひょんなことから英語だけの会話がスタート。酔っ払いながらも何とか1時間半,途切れずに会話が続けられました。ちなみに私,留学経験も駅前留学もしたことがなく,全くの自己流英語です。
2007/11/28
- 講演用のスライドをさらにバージョンアップ(?)。11月27日バージョンが最新となります(90分バージョンのみ変更で,60分のものは前回と変えていません)。易感染性患者の消毒をちょっと追加しました。以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますし,新たにダウンロードをご希望の方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
- 昨日,「月がいつも同じ面を地球に向けているのはなぜ?」という素朴な疑問を書いたところ,数人の方々からからメールで教えていただきました。ありがとうございます。新しい知識が得られるってのは,何歳になっても面白いものです。ちなみに,理由について知りたいなという方は,下記のサイトをお読みください。
なるほどね。よくわかりました。要するに,地球に同じ部分を向けて公転するのが最も力学的に安定しているというわけです。実際,他の惑星とその衛星についても同じ現象が観察されているそうです。
ってことは,これは太陽と地球に関しても同じに作用するはずですよね。つまり,やがて地球の自転スピードは遅くなり,公転速度と自転速度が一致したところで安定するんでしょう。そうなったら,太陽に常に向いている面はムチャクチャ熱くなり,その裏側は凍っている,ということになりそうですね。そうなると,大気の循環や海水の循環はどうなるんだろうか? 表側の大気圏の水蒸気濃度は上昇するでしょうが,裏側の大気の組成はどうなるんだろうか? 地球の自転速度が遅くなった場合,地球の核(コア)の固体鉄と液体鉄の回転にも変化があるんだろうし,そうなると地磁気も変化してくるんでしょうか? いずれにしてもその状態になったら現生の生物は棲めそうにないし,深海底の熱水噴出部のメタン好性細菌と共生する生物しか生息できなくなるんじゃないでしょうか。次から次へといろんな疑問が頭に浮かんでくるんだけど,それを解決するだけの基礎的知識と学力がないのが哀しいです。
ってことは,月の公転周期と自転周期がほぼ一致しているのに,地球の公転周期と自転周期が一致していないのは,各々の質量の違い,公転中心との距離(=公転周期の長さ)の違いがあるから,ということでいいのかな? そして,いつ頃になったら地球の公転と自転周期が一致するんだろうか? これも結局は,引力と遠心力,そして地球の形状(楕円回転体の形)で求められるんでしょうが,それを解決する数学能力がありません。もっと勉強しておけばよかったなぁ,と思うのはこういうときです。
2007/11/27
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,福岡市博多区の友田病院 下永吉耕一先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「タイムスリップ+ラブストーリー」映画でちょっと不思議な雰囲気を持った作品,《ジャケット》について。タイムスリップについてもうちょっと丁寧に説明してくれたら大傑作になっていたのに,という感じです。
- 昨日,ホテル・ヒルトン大阪で知人に会った話を書きましたが,別の先生(以前から湿潤治療をしている先生です)から「同じホテルで土曜日に研究会がありラウンジで懇親会をしていたのに残念でしたね」とのメールをいただきました。普通なら「土曜日の夜,宴会しませんか?」ってこの欄に書いているんですが,まさか連休のど真ん中に体が空いているヒマな先生がいるとは思えなかったため掲示しなかったのですが,せっかくのチャンスを逃してしまいました。ううむ,残念。
思い込みと先入観を排除せよ,といつも書いている張本人が,実は先入観にとらわれていたということですね。
- ここ数日,満月がきれいに見えていますが,それを見て疑問に思ったのは,月の自転速度と地球の自転速度についてです。御存知の通り,月は常に同じ面を地球に向けていて,月の裏側は見せてくれません。ということは,地球が一回自転するのと同じ時間で月も自転している,ってことになるんでしょうか。これって,他の惑星の衛星にも共通している現象なのでしょうか,それとも地球と月だけに特有の現象なんでしょうか。もしも特殊なら,なぜそんな特殊な関係が成立しているか,その背景となっている物理的説明は? と疑問は尽きません。
このあたりについてちょっとネットで調べてみたのですが,どうもよくわかりません。どなたか御存知の方,(わかりやすく)御教示いただけないでしょうか。
- 「なかのひと」でアクセス元の組織や企業を見ていると,政府機関などからのアクセスが結構あります。農林水産省農林水産技術会議,衆議院,総務省,厚生労働省,特許庁なんてあたりからのアクセスをいただいていますが,これらと私は全く接点がありませんので,ちょっと面白いです。
- うわああ,16GBのコンパクトフラッシュが14,000円台! しかも品質では定評のあるA-DATA。ちょっと待てばこれが買えたんだと思うと,悔しいな。ちなみに残り16個とか。
2007/11/26
- 先週土曜日は兵庫県豊岡市で開かれた「糖尿病クラブ」で講演でした。会場はほぼ満員でした。たくさんの方にご参加いただき,ありがとうございました。
ちょっと心残りだったのは,先生方と懇親の場,意見交換の場がなかったことです。
それにしても,豊岡は遠かったです。午前6:50に石岡駅を出発して,豊岡の会場に到着したのは午後2時。つまり7時間,乗り物に乗っていたことになります。
講演終了後,ちょっと無理して豊岡⇒姫路⇒新大阪と移動しながら夕食のお寿司の折り詰めを食べ,夜8時前に何とか宿泊ホテルに到着。さすがに疲れていたため,シャワーを浴びた後にワインなんぞをちょっと飲んだところで寝てしまいました。一日のうち9時間乗り物に乗っていて,豊岡に滞在したのは3時間弱でした。
考えてみたら,土曜日は朝から夜までお寿司弁当,つまり,お米とタンパク質(とアルコール)しか摂取していないことに気がつきました。もういい歳なんだから,野菜も食べないと駄目だぞ。
現在,月曜日の早朝ですが,体は「金曜日の朝」みたいな感じで,休んでないよぉ,と文句を言っています。
- 宿泊したのはヒルトン大阪でしたが,日曜日の朝,チェックアウトしていたら,いきなり「夏井先生!」と声をかけられました。仙台市で整形外科を開業なさっているN先生で,これから行われるセミナーに参加されるとのことでした。まさか,大阪のホテルのフロントで知人に会うとは思っても見ませんでした。日本は狭いというか,日本のあちこちで知人に会うようになったら悪いことなんかできないよ,ということですね。
- で,25日の大阪から東京への新幹線「のぞみ」での車中の出来事。斜め前の席にきれいな和服姿の中年のお姉さん(私と同年代くらいかな? ちなみに「きれいな」は和服にかかる形容詞です・・・念のため)が座っていたのですが,席に着いてすぐにバッグからノートパソコン(B5サイズのパナソニック Let's Noteだった)を取り出したかと思うと,かなりのスピードのタッチタイピングしだし,東京に着くまで続けていました。和服姿での高速タッチタイピング,ちょっと面白かったです。
- 今後の日本で確実に起こる出来事は「死亡者の急増」です。年間の死亡者の統計を見ると,1970~80年代は70万人前後の年間死亡者で推移していますが,2000年代になると高齢化のために年間100万人が死ぬようになりました。
そして今後ですが,「日本の将来推計人口」(国立社会保障・人口問題研究所)が出している推計の中間値を取ると,2030年(団塊の世代が相次いで死亡)以降は年間死亡者は160万人になります。つまり現在の60%増です。しかもそのころの総人口は9000万人くらいに減少していることが予想されます。つまり,「死亡者(≒有病者)が急増し,それを治療する医者(医療者)は減少する」という時代が来ます。
そうなった場合,「病院で死ぬ」ことは維持できなくなりますし,そもそもすべての病気を病院で治療することも不可能となります。
この問題を解決するためにも,「病気や怪我は病院に行くもの,病気や怪我は医者が治すもの」という意識を変える必要がありますし,適切な医療材料,治療材料がいつでも購入できるようにならなければいけないでしょう。また,先日取り上げた「衣服の上からの注射」も,応用次第では「患者自身が治療できる疾患」を増やす手段となるでしょう。
- 朝起きたら石岡の町は深い霧に包まれていました。ちなみに霧とは,地面が冷たくて空気が暖かいときに起こる気象現象で,気象用語では視程が1km未満の場合を「霧」,視程が1Km以上の場合は靄(もや)と呼んでいるそうです。ミニ薀蓄,ってやつです。
2007/11/23
- フランス映画には珍しい,本格的スプラッター・ホラー・サスペンス映画,《ハイテンション》について。途中まで,何が起きているのか全然わからないまま,高いテンションを維持しつつ終末になだれ込み,ここで大どんでん返しがあって真相が明らかになります。そして,かなり怖いです。
- 今日一日,どうやって時間を潰そうか,いまだに迷っています。そして明日は,兵庫県富岡市に向かうために朝5時半起きです・・・といっても,いつもと同じ時刻ですけどね。
2007/11/22
- 講演用のスライドをさらにバージョンアップ(?)。11月21日バージョンが最新となります。皮膚常在菌の説明をちょっとわかりやすくして動きを入れました。以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますし,新たにダウンロードをご希望の方は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,徳島県美馬市の医療法人一樹会 佐藤内科 佐藤一樹先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- またもや,医学と関係のないネタですみません。
以前,真面目に医学論文を書いていた頃,Abstract,つまり要約を書いていてふと,「このabstractという単語,左手だけで打っているんだ」ということに気がつきました。私,もともとピアノを弾いているため,左手だけのピアノ曲なんてのが大好きだったこともあるんですが,パソコンのキーボードで右手だけで打つ単語,左手だけで打つ単語が気になったんですね。
まず,左手だけで打つ単語ですが,これは結構見つかります。free, bee, beer, bear, dear, deer, draft, graft, draft beer, face, ear, gate, gear, gadget, date, cat, rat, bat, seat, sea, tear, tee など。一方,右手だけの単語はあまりなく,philippin (正式の国名は Philippines だけど), Philip, Phillip, you, kinky, kinkily, Kuhn あたりしか見つかりません。もちろん,辞書をしらみつぶしに調べたらもっとあるんでしょうが。
- 世間では明日から3連休のようですが,連休の真ん中に兵庫での講演が入っています。このため,土曜日は朝6:50に石岡駅を出発ですし(ってことは,朝5時半起きだな),日曜日も移動です。金曜日は一日休みですが,もともとここの住人ではないため,行くところもないし,行きたいところがあるわけでないし,お昼ご飯を食べるところもないため,東京で時間をつぶして昼飯を食うくらいしか思いつきません。それとも,ピアノでも弾いているかな,リストみたいに一日8時間練習するとか・・・。
2007/11/21
- 著作権がらみのエッセイ,「売れている楽譜は全て著作権切れ」を追加。楽譜青空文庫はなぜ楽譜出版社からつぶされるのか,という内容です。
- 富士通の超小型パソコン,LOOX U(私のはLifebook Uですが)をメインマシン並に使っていますが,問題はハードディスクの容量が20GB(最近の同機種は40GBだけど)しかないこと。地図ソフトを入れると一杯になっちゃいます。16GBのUSBメモリを持っているのでそちらにデータを入れていましたが,もともとUSB端子が1つしかないため,使いにくいんですよね。そこで,16GBのコンパクトフラッシュを18,000円ちょっとでゲットし,こちらに地図のデータを移動。やはり快適ですね。
それにしても,最近のUSBメモリやCF,SDの低価格化には驚かされますね。8GBのSDカードが7000円以下なんて,思わず衝動買いしちゃいそうです。
- さて,「なかのひと」のサービスを利用するようになって2週間が経過しました。そこでいろいろなことがわかりました。まず,ほぼ毎日,結構頻回にアクセスをしてくださるドメイン(東北大学,東京大学,北海道ドメイン,富士通,自治医科大学など),いわば「常連さん」がかなりある一方,新たな「新顔さん」も結構あることです。例えば昨日一日だけでも,武田製薬,大阪大学,日本工業大学,総務省,大塚商会など,25のドメインからの新規アクセスがありました。
新規のお客さんが結構いるのに,一日トータルのアクセス数はそれほど増えていないんだなぁ,なんてことがわかったりします。
2007/11/20
- 「注射は衣服の上からしても問題は起きない」(The safety of injecting insulin through clothing,Doris R. Fleming et al:Diabetes Care, volume 20, Number 3, March 1997, 244 - 247)・・・というわけで,自分でも体験しました。先日,インフルエンザの予防注射を自分で自分にしたのですが,白衣のズボンの上からいきなり太腿に刺して注射。29Gの針ってほとんど痛くないですね。もちろん注射部位から出血することもないし(ズボンに血もつかない),感染することもありません。何より,衣服をたくし上げる手間がかからないのが簡単でいいです。
全ての予防注射(で細い注射針を使用するもの。針が太いと出血して衣服が汚れるから)が衣服の上から注射でいいなら,かなりの時間短縮になりそうです。もちろん,現時点では事前に患者さんに十分に説明しておくことが必要で,それが結構手間になりますが,社会全体にこの知識が普及したら医者側はかなり楽になりますね。
とりあえず,これをお読みの医師の方々,自分の太腿にズボンの上から29G針で注射してみてください。それで何事も起きないこと,非常に簡単で手間いらずであることを自分で試し,実感してみてください。特に「服の上から注射するなんて,何か起きたらどうするんだ」とお考えの医師の方々ほど,自分で打ってみてください。何事も起きませんから。まず何事も,自分で実験してみましょう。判断するのはそれからです。
- 映画マニアには稀代の傑作とすごく評判がいい映画で,「衝撃のラストシーンに世界が震撼!」なんて宣伝されていましたが,何のことはない,すげえ詰まらない映画,《隠された記憶 CACHE/HIDDEN 》について。ラストシーン,最後まで見ましたが,どこで衝撃を受けたらいいのか最後までわかりませんでした。というか,小学校の下校シーンが延々と流れるだけでした。
2007/11/19
- 先週土曜日はさいたま市で行われた地域医療外科系連合会で講演でした。自治医科大学とその関連病院の先生方の会ですが,60人ほどの方が集まられたようで,質疑ではいろいろな質問をいただきました。ご参加いただきありがとうございました。
- その講演で出た質問をまとめてみました。「湿潤治療が大病院で広まらない理由」です。
2007/11/17
- 来年8月7日(木)に下関市医師会 園医部会で講演することが決まりました。山口県では2回目の講演となります。
- 主婦の友社から出版予定の本ですが,最終校正段階に入り,12月中旬販売開始の目処が立ちました。イラスト満載の楽しい本になる予定です。乞,ご期待!
- 今日はこれから上野経由で埼玉県の大宮駅に向かい,地域医療外科系連合会で講演です。
- ほとんど役に立たない無駄知識です。読み流してください。
もしも空に向かって垂直に立つ道路があり,その道路を車で走れると想像してください。あなたはこの車に乗って時速60キロで運転しています。さて,どのくらい車を走らせたら大気圏を突破して宇宙空間に到達できるでしょうか。半日でしょうか,2日でしょうか,1週間でしょうか,それとも1ヶ月くらいでしょうか。
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- 通常の意味で「空気がある」のは対流圏ですが,これは10~17kmの範囲です。つまり,対流圏を車で突破するのにたった20分しかかかりません。国内線のジェット機の巡航高度は1万メートルくらいですから,15分ほど運転するとジェット機と同じ高度に達します。
- その上が成層圏ですが,これが大体50kmくらい。車で50分ほどで成層圏を突破できます。
- その上に中間圏というのがあって,50~90kmの高さまで広がっています。車で1時間半の距離ですし,高速道路ならその半分程度。ちなみに,大気圏に突入した隕石が燃えるのはこの層からです。
- その上にあるのが熱圏。90~900kmの高さで,オーロラはこの層で作られますが,一般道路で15時間,高速道路なら半日程度突破できます。
- その上が外気圏で,10,000kmくらいの高さまで続きます。バンアレン帯があるのはこの層です。ここまで来るとさすがに一般道の運転速度では160時間,つまり5日ほどかかります。
「スペースシャトル,大気圏再突入」というのは中間圏への突入ですが,この高さまで行くのに車でたった1時間半しかかかりません。あなたが住んでいるところから90kmのところに「大気圏突入ポイント」があるんですよ。日常感覚から言えば,もうここが宇宙空間だと思います。90kmといえば,石岡駅と東京駅の営業距離数が大体このくらいです。なんだかすごく近くてびっくりします。
- ちなみに,台風の雲の厚みってどのくらいだと思いますか? なんと,最強クラスの台風でも15km程度で,徒歩4時間弱,車で15分程度です。それに対して雲の範囲は1,500~2,000kmくらいです。ということは,「台風の厚さ:台風の範囲=1:100」ということになり,CDの厚さと面積の比率とほぼ一致します。つまり,台風というのは,地球儀の表面にへばりついたCDのようなものなんですね。
2007/11/16
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,大阪市住吉区の長尾歯科医院 長尾 優先生,東大阪市の金澤クリニック 金澤秀介先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 1960年代に実際に行われた心理実験を元に作られた傑作映画・・・と評価されることが多い作品ですが,私はちょっと疑問符,という《es [エス]》について。何より,映画の元になったという実験をちょっと思考実験してみると,最初から実験そのものが破綻していることがわかるからです。バイアスが入りまくる実験だからです。だから私は,映画の元になった実験自体がインチキだったのではと思っています。
2007/11/15
- 12月8日(土)の日本皮膚科学会宮城地方会 第340回例会での講演ですが,会場は宮城県建設産業会館7F会議室(仙台市青葉区支倉)に決まりました。
- 10月30日の更新履歴でデジタルピアノ「コルグSP250」を買った話を書きましたが,医局の空いたスペースに置かせてもらって,ほぼ毎日30分くらい弾いています。忘年会に向けて,ってことなんですが,こんなに毎日ピアノを練習するのは10~15年ぶりですが,ショパンのワルツとかバラード,エチュードなどを中心に練習していて,ま,それなりに様になってきたような気がします(・・・こういうのを自画自賛という)。
それ以前の「たまにピアノを弾く」時との最大の違いは,たまに弾いていたときは単に弾き流すだけでしたが,集中して練習できるようになると弾けない箇所を何度も繰り返して弾けるようにするという点にあります。たまにしか弾けないときは「今回は(たまたま)うまく弾けた」という程度で満足していましたが,要するにこれは,偶然うまく弾けることを期待して弾いていただけでした。しかし今は違っていて,絶対に弾けるようになるまで何度も繰り返して一つのパッセージを練習し,指使いを徹底的に工夫しています。つまり,「偶然になんとなく弾けている」段階から「必然的に弾ける」段階への進化(?)です。
このため,指使いを納得いくまで工夫することから始めていて,楽譜は指使いの数字で埋め尽くされている感じになります。いくら毎日練習できるようになったとはいえ,何時間も練習できるわけでないため,指使いの数字を書き込んで「(自分にとっての)ベストの指使い」を記録しておくことが最も効率的だからです。「偶然ではなく必然としての演奏」にするためには,絶対に必要なことです。
以前,以前,名ピアニスト,マウリツィオ・ポリーニのお師匠さんとして高名なCarlo Vidussoが指使いを書き込んだ「ブラームス パガニーニ変奏曲」の楽譜を紹介しましたが,これは全ての音符に指使いの数字が書き込まれているという恐るべき楽譜でした。この偏執狂的とも言うべき指使いの書き込みを最初見たとき呆然としたものでしたが,これこそ,演奏を「偶然ではなく必然」に昇華させるために必要なものだったのです。だからこそVidussoは,あらゆる音符に指使いを書き込み,偶然性を排除したのだと思います。
これは医療にも共通しています。11月12日のこのコーナーで「結果オーライの発想の排除」について書きましたが,結果オーライの治療とは偶然性を期待する治療法です。たまたまうまく行った,この症例では奏功した,なぜかこの症例では効果があって治った,というのは全て「結果オーライ」の考え方ですが,共通しているのは,なぜうまくいったのかを深く追求せず,なぜ失敗したかを考えないという傾向です。確かに,結果よければすべて良し,というのは魅力的な考え方ですが,それは旧来の治療法を続けるのに都合のよい言い訳でしかありません。
「70%の患者に効果があったからいい」というのは医療では普通の考えかもしれませんが,私は「30%の患者には効果がなかった」ことを重要視すべきだと思います。それどころか,5%の患者に合併症があったらその治療はどこかがおかしいと思うし,5%の患者に効果がないのは,そもそもその治療法のどこかに欠陥があったからだと考えます。30%の失敗例,10%の治療無効例,5%の予測に反する反応をした症例こそが重要です。
「7割の患者で有効だからいい治療法だろう」という考えは,その治療を肯定することに繋がり,新しい治療法の可能性を殺します。だから,「結果オーライ」の考えは,治療を新しい段階に進めることはありません。医療を保守化させる最大の要因が「結果オーライ」です。だから私は,このような考えを徹底的に排除しようと奮闘しています。医学が科学になるためには「結果オーライ」の発想を許してはいけないからです。
ピアノ演奏の話に戻れば,素人なら10回演奏して7回うまく弾ければ御の字でしょう。多少音を弾きこぼしても許されるでしょうし,音の粒が揃っていなくてもそれを問題にする人はいないでしょう。
しかし,プロは10回演奏して10回とも同じ水準の完成度で演奏できなければ失格ですし,失敗は1回でも許されません。客の前で弾く以上,「今回は調子が悪くて・・・」という言い訳は許されません。ミスタッチがないというのはその意味で最低限の基準です。プロに求められているのは,それよりはるかに上です。だからこそ,名ピアニストでもあったVidussoは,楽譜を見なくても弾ける楽譜であっても,全ての音符に指使いの数字を書き込んだのでしょう。そう思うと,あの書き込まれた指使いの数字が神々しく見えてきます。
「人間は一人ひとり違っているから」,「そもそも万人に有効は治療法があるわけがない」という言い訳は,医療現場で働く医者にはとても魅惑的です。治療がうまく行かない言い訳をしなくて済むからです。
しかし,医療を科学に少しでも近づけるためには,100%の治療効果を持つ治療を追及すべきだし,100%でなければその治療に疑問を持つべきだし,100%の治療効果がない治療には疑問を持つべきだと思います。そうしない限り,新しい治療法は生まれてこないし,医学は科学にならないし,医療は更なる高みにステップアップできません。
私は今,これまで弾いたことがないピアノ曲に挑戦しています。決して易しい曲ではありません。だから,指使いを書き込んでは弾いてみて,それよりいい指使いが見つかればさらに空いたところに指使い数字を書き込んでいます。偶然性に期待しない,必然としての演奏を一度はしてみたいからです。
2007/11/14
- 12月8日の日本皮膚科学会宮城地方会での講演ですが,参加の問い合わせ先情報を追加しました。
- 「手術は手術室で行う」と書くと,そんなの当たり前じゃん,と思われるかもしれませんが,私は以前から疑問を持っていて,極力,外来診察室で手術をするようにしています。昨日も,側胸部の10×6センチの結構大きな脂肪腫を切除したばかりですし,指の開放骨折の整復術,腱縫合術くらいなら外来診察室で手術をしています。もちろん皮膚は消毒せずに水道水で拭くのみで,手袋は未滅菌のもので手術していますが,創感染は全く起きていません。
創感染問題はさておき,私が最も問題にしているのは,手術室に患者さんを連れて行くことが患者さんにストレスを与えているのではないか,という点です。
手術室は病院の中でもとりわけ,非日常的な空間です。手術室に入る時点で患者さんは裸同然の姿にさせられ(脳外科や心臓外科の手術もしているため普段着では入れない),ペラペラのガウンに着替えさせられます。そして手術室に入りますが,手術台は普通のベッドと違って寝心地はよくないし,天井には巨大な無影灯が強烈な光を放っているし,周りにいる医者や看護師は帽子に大きなマスクで表情も読み取れず,緑色のガウンを着ているだけです。しかも周りには,心電図計か何かわからないい機械が並んでいて物々しいです。手術室に音楽を流しているところもありますが,この威圧的雰囲気では耳に入っているのでしょうか。
これをお読みの医者や看護師の人は,自分がこのような状態にいきなり置かれた様子を想像してみてください。怖くないですか? 私は怖いと思います。事前にいくら説明したところで,この手術室の雰囲気を全て理解してもらうのは不可能でしょう。手術室の雰囲気は医者にとっては日常の風景です。しかし,そのことに慣れすぎていて,患者には異様な空間だということに気がつかなくなっているだけではないでしょうか。
たかが顔のほくろ,お腹のできものを取るために,こんなところに連れ込まれたら,患者さんはびっくりしないでしょうか。私はすごいストレスだと思います。
それだったら,外来診察室のベッドの方が,患者さんにはよほど暖かい雰囲気だと思います。患者さんにとっては,手術室よりは慣れた環境だからです。患者さんにとっては,何度も通いなれた外来のベッドで手術を受けるほうが,安心できるのではないかと思っています。
もちろん,開腹術や開頭術まで手術室でする必要がないという気はありません。手術に使用する機械が桁違いに多いし,無菌野である腹腔などの手術で細菌が持ち込まれる確率を少しでも低くする必要があるからです(・・・とは言っても,皮膚常在菌が腹腔で繁殖できるのか,という基本的疑問はありますが・・・)。しかし,形成外科や皮膚科で行われる圧倒的多数の手術は,手術室でする必要はありません。
2007/11/13
- 掲示板でも話題が出ていたニチバンの市販品の傷治療用の商品,「ケアリーヴ バイオパッド」と「ケアリーヴ 血を固めるタイプ」のサンプルが届きましたので,ちょっと報告。
前者はウレタンフォームを接着剤つきのポリウレタンフィルムで覆ったもので,形状,付け心地はティエールに似ている感じで,ちょっと大きな家庭用傷絆創膏,というところです。創面に固着せず,吸収力があり,乾燥もさせないという商品でしょう。
後者は形状的には前者に似ていて,中央に微粉化酸化セルロース,つまり,これまで外科の手術用止血剤量に使われていたのと同じものが使われています。
文句をつければ,両者ともに色が濃すぎて,顔面に張るとちょっと目立ちます。もう少し薄めの色にした方がよろしいかと・・・。ニチバンさん,見てるかな?
- これにあわせて,「薬局で売っている創傷被覆材」を久し振りに更新。
- スティーブン・キングの小説に基づく映画,《ゴールデンボーイ Apt Pupil》について。無視できない問題作なのはわかるんだけど,基本的な設定のところで無理があるんじゃないでしょうか。これは映画の問題というより,キングの原作自体の問題では?
2007/11/12
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,東京都港区のサラスクリニック 院長 佐藤雅樹先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 昨日の日本家庭医療学会での講演ですが,会場は満席(・・・といっても40人くらいでしたが・・・)で,講演後の質疑応答でも多数の質問をいただきました。ご参加いただき,ありがとうございました。
実際にはかなりの参加希望があったそうで,私の知人も入れなかったそうです。立ち見でもいいからという人もいたと思いますので,できればもっと多くの人に参加して欲しかったです。
- 今日は阿寒病院の磯部先生が見学にいらしゃいます。
- 10日の宴会の際にもちょっと話題になったのですが,帯状疱疹の水疱部分をプラスモイストで覆うと痛みが軽くなるようです。もちろん,抗ウイルス薬は通常通りに使用しています。まだまだ症例は少ないので確定的なことはいえませんが,なぜかを考えてみると次のような理由が考えられます。いかがでしょうか。
- 帯状疱疹の患部の痛みには「原疾患である神経痛」と「表皮内水疱が破れてできた表皮欠損創の痛み」の2つが混在している。
- プラスモイスト貼付により表皮欠損創の痛みがなくなり,水疱部の治癒も早まる。
帯状疱疹の痛みの全ては取れないかもしれませんが,一部でも痛みが軽くなればそれでいいかな・・・と。
- 最近,考えていることです。いずれまとまった時間が取れれば,文章にしようと思っています。
- 従来からの治療の合併症は気にならないが,新しい治療の合併症は1例でも気になるし問題にされる。
- 結果オーライの発想が諸悪の根源。結果オーライの発想例は次の通り。
- 消毒しても傷が治っているのだから,消毒が悪いというのはおかしい。
- ゲーベンクリームを使っても熱傷が治っているから,ゲーベンを使うのは問題ない。
- 術後創を消毒していて問題がおきていないのだから消毒してもいいだろう。
- 尿素クリームを使って肌が乾燥しない患者がいるのだから,尿素クリームは保湿剤である。
- 今まで車を運転して交通事故に遭っていないのだから,これからも遭わないだろう。
- ヒビテン消毒で呼吸停止が起こるというが私はこれまでヒビテン消毒をしてそういう経験はない。だから,今後もヒビテン消毒を続けるし,呼吸停止することもないだろう。
- 結果オーライの発想に慣れていると,物事を深く考えなくなる。
- 結果オーライの発想に慣れると,失敗が失敗に見えてこなくなる。だから失敗から学ぶことがない。
- 失敗を失敗と感じない人には,それは失敗ではなく,しかたないことと処理される。失敗と感じないから反省もしない。
- たまたまうまくいったのか,必然の結果としてうまくいったのかは全然違う。しかし,結果オーライの発想をすると両者は同じに見えてしまう。
2007/11/11
- 来年2月26日(火)に取手市医師会で講演することが決まりました。
- 10月29日にも報告している症例の経過写真です。ステロイド軟膏で過剰肉芽は平坦になり,上皮化が進んでいることがわかります。瘢痕拘縮もなく,普通に走り回っているそうです。
- 昨夜は10人で宴会。遠くは島根県の先生も参加され,治療についての色々な話ができ,とても楽しかったです。遅くまでお付き合いいただき,ありがとうございました。
- さあ,これから日本家庭医療学会で講演です。あと1時間半でお酒が抜けるかどうか,それが心配です。
2007/11/10
- 昨夜は佐賀県保険医協会で講演でした。100人以上の方が詰め掛けて会場は満員状態(参加申し込みはそれよりはるかに多かったそうです)で,質疑応答も活発でした。多数おいでいただき,ありがとうございます。
講演終了後は,松川屋という風格ある料亭(森鴎外も泊まったことがあるそうです)で懇親会。10人ほどの先生方と懇談しつつ,佐賀の名物料理をいただきました。久しぶりに「干潟のエイリアン」,ことワラスボに再会しましたが,迫力のあるお顔を拝みました。また,シャミセンガイという小さな二枚貝も出ましたが,これは5億年前の形のままで汽水という限られた水系に生息する貝で,実際にその姿を見るのは初めてでした。ちょっと感激。ちなみにこのシャミセンガイ,『目の誕生』という本で知りました。
そして,そのまま松川屋に宿泊。古い日本旅館に泊まるのは実に久しぶり。部屋に鍵がかからないとか,部屋にトイレがないとか,部屋にバスがないとか,私みたいに「仕事で泊まるだけ」の人間にはさすがにちょっぴり不便かな。
昨日の移動はかなり忙しかったです。13:13に石岡を出発して上野に14:06到着。京浜東北線とモノレールを乗り継いで羽田の第2ターミナルに到着したのが14:50頃。飛行機は15:30発だったので直ちにチェックイン。出発の62番ゲートに行ったら,なんと106番ゲートに搭乗口変更。62番から106番までってすごく遠いんですよ。で,飛行機に乗り込んだのはいいのですが,到着時間が遅れ,福岡空港に到着したのは17:35。地下鉄駅に移動して17:45の地下鉄に乗り込み,5分後に博多駅に到着。なんとか18:02発の「特急かもめ」に乗り込めました。
というわけで,結構運動になりました。
- 移動の電車,飛行機の中ではずっと原稿書き。主婦の友から出す本の「まえがき(600字)」と「あとがき(1600字)」を書き上げました。これで残りはエッセイ本となりました。さあ,これから書くか。
- そういえば,民主党の小沢一郎さんが「私は東北生まれで口下手のため・・・」なんて言ったそうだが,東北人は口下手? 私は秋田県生まれのガチガチの東北人だけど,人よりしゃべるぞ。口数で負けたことはないぞ。「東北生まれだから」なんて言い訳をするんじゃないよ,みっともない。
2007/11/09
- 今週末は講演が連続します。
今日は昼まで外来で仕事をして,13時過ぎに石岡駅を出発して上の経由で羽田に向かい,福岡空港に移動。そこから陸路で佐賀に向かい19:30から佐賀県保険医協会で講演。10日は空路で福岡から大阪伊丹空港に移動し,この日は内輪で宴会。そして翌日朝,日本家庭医療学会で講演し,講演終了後に東京に移動し石岡に戻ります。
- 昨夜は主婦の友社の編集者と打ち合わせ&宴会。6冊目の本(一般向け書籍)の12月中出版に向けての打ち合わせなんですが,あと4つくらい文章を書けば私の作業は終了です。というわけで,今週の移動の飛行機,新幹線,電車の車中はずっとお仕事しなければいけなくなりました。
2007/11/08
- 今週の外来でのちょっといい話。怪我して近くの病院の救急外来に行ったら,当直の先生がラップとワセリンで処置をしてくれ,そのあと「ちょっと遠いけど,第一病院に行くと全然痛くない治療をしてくれるから,そちらを受診したほうがいいですよ」と言ったので来ました,という患者さんがいらっしゃったことです。
- クズ映画,アホ映画というのは数ありますが,クズ・アクション映画はそれほど多くありません。そういう数少ないクズ・アクション映画の一つが《アルティメット・ブレイク》です。素人同然の吹き替えがナイスです。
- 現在,病院の一部の外来看護師さんの間でプチブームになっているのがパッククッキングです。以前,『自炊力革命 -オヤジたちは家庭内自立をめざす-』という本の紹介をしましたが,一人の看護師さんがやってみて「この方法でやったら,美味しい蒸し芋が簡単にできちゃったよ」と同僚に話し,次第に広まってきたようです。ご飯を炊くと同時におかずもできるし,手間もかからないし,何より鍋が汚れないのが言い,ということでした。詳しくは下記サイトをご覧下さい。
- 一昨日から,当サイトへのアクセスログ解析プログラム,「なかのひと」を利用していますが,これが結構面白いです。サイトへのアクセス元ドメインの組織を表示してくれるサービスなんですが,要するに「どの企業や団体からアクセスがあったかを集計して表示する」ツールです。
このログ解析ツールを使うと,「へえ,東北大学や北大からのアクセスがあるのか。こういう企業からのアクセスも多いんだな」ってなことがリアルタイムにわかり,ちょっとクセになります。
利用するのも簡単で,無料でIDとパスワードを取得し,あとは用意されたJava ScriptをHTMLソースに貼り付けるだけ。インターネットサイトやブログを持っている人は使ってみて面白いと思います。
2007/11/07
2007/11/06
- 来年10月に富山で開催される第14回 日本最小侵襲整形外科学会で講演することが決まりました。
- 結構面白かった海洋サスペンス・アドベンチャー映画,《イントゥ・ザ・ブルー》について。主演のアルバの輝くばかりのビキニ姿もよろしいですが,それ以上に素晴らしいのが,海中の映像! 眼福でした。
2007/11/05
- 昨日(11月4日)の朝日新聞になんだか見たことがある顔が載っているなと思ったら盟友にして戦友,鳥谷部先生でした。終末期医療における点滴の問題を取り上げ,解決法の一つとして皮下持続点滴が取り上げられ,鳥谷部先生のコメントが掲載されたものです。鳥谷部先生,おめでとうございます。
- 先週金曜日は岐阜県獣医師会中濃支部研修会で講演でした。参加者は30人弱でしたが,質疑応答,その後の懇親会ととても多くの質問をいただきました。
その後,市内のスナックで二次会。ここでは先生方がカラオケでフィーバー! もちろん曲は「燃えよドラゴンズ」!! 他のお客さんも含めての大合唱状態で,53年ぶりの優勝の感激に参加させていただきました。愛知県とその近隣の県は今熱いです。
- さて,この週末の移動の車中で読む本を東京駅で物色中,見つけたのが『深海生物の謎』(北村雄一,サイエンス・アイ新書)。これが結構面白いです。
私の生物観,生命観を根本から揺るがし,生命の多様性を教えてくれたのはチューブワームという生物でした。太陽が輝きをとめても,まだなお生きていけるこの生物は,やがて私を「微生物との共生」という概念に導いてくれました。それが下記の2冊です。今回の『深海生物の謎』からは硫黄バクテリアとの共生だけでなく,もっと柔軟で多彩な共生関係を持っている生物がいることを教えてもらいました。
また本書は,見開きの左ページに文章,右にきれいなカラー写真が配置されていて,写真を見ているだけでも楽しめるはずです。是非,書店で手に取って見て下さい。
2007/11/02
- 本格的に(?)出来の悪い洞窟パニック映画,《インターメディオ》について。見るだけ時間の無駄ですが,こういう映画もたまにはいいかな,という人は是非ご覧下さい。
- 10月はじめから調剤薬局向けに販売が始まったプラスモイストPですが,石岡第一病院隣の調剤薬局に聞いてみたら,かなりの売れ行きで,発注が追いつかないこともあったそうで,まとめ買いする人も少なくないそうです。
また,購入の際には処方箋は不要ですので,調剤薬局で誰でも購入できます(・・・プラスモイストPが置いてあればね)。
- 今日は10時過ぎの電車で上野に向かい,東京,名古屋経由で美濃太田に向かい,岐阜県獣医師会 中濃支部研修会で講演です。岐阜県での講演はほぼ1年ぶりです。
- そういえば,「週刊アスキー」では最近,著作権関連のインタビュー記事を集中連載していて,そのどれもが面白いのですが,特に今週号の岡本教授(政策研究大学院大学)の記事が秀逸で,目からウロコ,という部分が多いです。これだけでも読む価値ありです。例えばこんなところ。
孔子はこう言った。己の好まざることを人に施すなかれ。キリストは,汝の欲するところを人に施せといった。(キリストは)納豆が好きだったらお中元に納豆を贈れと言っているのと同じですよ。多様化の中では孔子の言葉の方が通用するんです。中国は(孔子の頃から)国際社会だったが,(キリストの頃の)パレスチナは国際社会ではなかった
この喩え,見事だな。自分がジャズが好きだったら相手も好きだろうからジャズのCDを贈りましょう,というのがキリスト様,一方,ジャズが好きでなかったら相手も好きでない可能性があるから贈物としては避けようね,というのが孔子様。これはまさに,閉鎖社会の論理と国際社会の論理の違いだな。キリスト教宣教師の布教活動なんて,言ってみれば「閉鎖社会の論理の,異文化社会への強引な押し付け」そのものだもんな。
2007/11/01
- 「こんな質問をいただきました」に「擦過創をラップで治療をして皮膚が赤くなったけど」を追加。
- 講演に使用しているスライドをバージョンアップしました。10月31日作成版です。以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますし,新たにダウンロードご希望の方は,本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
- 最近出版された本,『育育児典』(山田 真, 毛利 子来)の「ケガの治療」の部分で湿潤治療を大々的に取り上げていただきました。ありがとうございます。
- 最近,歳をとったなぁ,と自覚するのは,パソコンを買い換えるのはいいけれど OS が変わるのは面倒だなぁと感じるようになったり(だから現在使っているノートパソコンはどちらも XP),「Linux 系の格好いいフリーの OS があるからインストールしてみようぜ」なんて記事を読んでも,面倒くさいからいいや,と感じるようになった点です。
今,「週刊アスキー」で「無料 OS Ubuntu をインストールしてみよう」なんて記事を読んでますが,以前だったら飛びついてすぐにインストールしていたところですが,50歳の私は,へえ,面倒くさそう,と思うばかりです。