掲示板での討議に参加希望の方は,
氏名,所属病院,診療科(医師の場合),所属病棟(看護師の場合),連絡先を明記してご連絡ください。
[1209]golden hour経過後の縫合 投稿者/yamamoto@研修医 投稿日/2007年11月01日(木)
先日、受傷後の経過時間、いわゆるgolden hourについて考える機会がありました。普段は救急外来で創傷治療に携わることが多いですが、救急外来ではこのgolden hourを過ぎてから来院される方が結構いらっしゃいます。
多少golden hourを過ぎている創を縫合していても、ドレナージを効かせたり処置さえきちんとしていれば創感染や創離開のリスクが上がる印象があまりありません。今までは異物を洗浄後、状況に応じて縫合、もしくは肉芽が上がってくるのを待つようにしてきましたが、もしトラブルが起こらないのであれば整容的な面から経過時間に関係なくほぼ全例縫合するのがよいのではないかと最近考えるようになりました。
創の状態によっても変わってくるかも知れませんが、受傷後かなり時間が経過してしまった創の処置方法などにつきまして、皆様のご意見を聞かせていただけないでしょうか。
また、例えば抜糸時に創が離開してしまった時など(golden hourよりさらに時間が経過した場合)に、創面のデブリなしで再縫合することなども可能なのでしょうか。
宜しくお願い申し上げます
[1210]診療報酬改定:軽度のやけど処置など加算せず 投稿者/ER 投稿日/2007年11月02日(金)
「厚生労働省は31日、中央社会保険医療協議会の小委員会で、軽度のやけど処置や、洗眼、湿布を張ることなど、患者本人や家族でもできる治療を医師がしても、従来のような加算はしないという08年度診療報酬改定方針を示した。現行報酬(1点10円)は、医師が軽度のやけど処置をすれば135点、湿布を張れば24点−−などの点数が定められている。」
理解力のある患者なら,通院回数をある程度減らせますが,初診ではどうしようもないし,自宅での処置を指導しても「ここでやってもらった方がいいから」と通院されちゃう(?)ケースもあります.
「患者本人や家族でもできる治療を医師がしても」だったら,こういったことは,有資格者ではない補助者や学生のバイトにやらせてもいいってことですかね? 当院でも該当患者はかなりの数になります.受診抑制をせずに上記のような方針を決定されると,まじめにやるだけバカみたいです.
竹嶋康弘委員(日本医師会副会長)も「やはり強調したいのは感染を誘発するということ。私は外科系だが、傷があれば消毒した上でガーゼをする。数日して感染のおそれがなくなったら自分でやってもらっている。」と指摘した。こんな処置なら、家の水道水で洗ってワセリン塗布ラップで覆う方がいいですよね。
[1208]次善の策としての消毒は? 投稿者/vaquero@獣医科 投稿日/2007年10月26日(金)
「今更こんな質問をするのか?」とお叱りを受けそうですが、恥を忍んで書き込みいたします。
「消毒しないのが当たり前」と書いた、舌の根も乾かないうちですが…外傷の消毒について、以前からどうしても上手く説明出来ないことが1点あります。
あらゆる外傷に対して消毒行為が無意味であり、治癒の阻害や疼痛を引き起こし、場合によってはアレルギーやショックすら引き起こす可能性のある危険な行為である、と言うことは充分認識しています。ただ、私たちの仕事は犬や猫に咬まれたり引っ掻かれたりすることが多く、特に猫の咬傷ではPasteurella multocida感染を高い確率で引き起こします。現在、私耳自身が咬傷を負った場合は生理食塩水で創傷内を軽く洗浄した後ナイロン糸ドレインを施し、アルギン酸とフィルムドレッシング(またはプラスモイストV)による被覆と、状況により抗生物質の内服で、まず化膿することはありません。
しかし一般の家庭内や「ナイロン糸ドレイン」を知らない病院のスタッフが猫に咬まれた場合、その直後に(つまりパスツレラが組織内に侵入して増殖する前に)1回だけ消毒を使用してパスツレラなどの外来病原菌を殺滅、あるいは菌数を減らすことは無意味なのだろうか?という疑問に、うまく答えることができません。
一応、拙い頭で私が考えたのは以下のような点です。
もちろん「ドレナージ&抗生物質全身投与」が最善の方法だとは思うのですが、すぐに適切な処置が出来ない場合(すぐに病院に行けない、傷口にナイロン糸を怖くて挿入できない、など)の処置として、それでも「消毒」は感染を予防する(少しでもその確率を下げる)のに何の役にも立たないのかどうか、という点に関して、どうか皆様のご意見をお聞かせください。
(ナイロン糸挿入は怖いけど消毒注入は怖くない、という感覚が本当はマチガイだとは思うのですが…)
[1205]骨髄炎が起こらなかった例を拝見して 投稿者/○○ 投稿日/2007年10月26日(金)
指切断での経験ではありますが、私は患者さんと相談した上で、一刻も早く治したい場合は皮膚で覆えるまで骨を落としますが、時間かかっても長く残したい場合は、骨の切断は軟部組織レベルまでに留め、骨が露出したままの例もありますが、感染もせずにきれいに治っています。
何故と言われると、先人に骨を露出したままという概念がありませんので経験上と言うしかありませんが、軟部組織レベルまでの骨切断であれば皆軟部組織の覆い具合等も良好に治癒し、断端骨が長いと覆われた組織が薄くて使用するときに痛みを感じたり何かと不便を訴えられる例があるからです。
今回の例は大腿骨と場所が全然違いますが、当初2cm骨が露出⇒最終的に義足使用のために2cm切断、というのを拝見して、正確なことはもっと症例が増えなければ何ともいえないと思いますが、自分の考えはなんとなく当たっているのかな?と感じ、他に同様の例があれば皆様にご教授願えればと思った次第です。
[1204]キズを見る目(眼力) 投稿者/○○ 投稿日/2007年10月25日(木)
夏井先生の10月25日の更新履歴より
>「いきなり消毒してソフラチュールなんで,びっくりしました。駄目な病院になったんですね」
一番下は最悪ですね。
せっかく第一人者による傷の治療を行っていたのに、夏井先生がおられなくなってから、旧来の治療に逆戻りとは。
ホームページを見たら、傷の治療センターもなくなっていました。
[1198]未滅菌紙ガーゼはどうでしょう 投稿者/瑞木 投稿日/2007年10月11日(木)
消化器外科手術後の創感染の被覆についてです。
術後早期の感染創で、術後一週間以内ですと筋膜縫合糸を抜糸してしまうと腹壁離開のおそれがあります。洗浄、穴あきポリ袋での被覆で対処しますが、浸出の量が多いと、周囲の皮膚があせものように激しくかぶれる症例に出くわします。こうした症例では臭いも結構きつく、感染のコントロールが不十分なのと、洗浄、交換の回数が少ないのが原因と思われます。この時期の被覆として、未滅菌の紙ガーゼを使用してみましたところ、悪くない印象を持っています。臥位で過ごすことの多い入院患者では、腹壁の離開創は陥凹していますから、創面は浸出液で満たされるので吸収過剰にはなりません。乗せるだけなので、通常のガーゼを褥創に用いるときのような擦れの心配もありません。
紙ガーゼの表面をよく見ると、結構つるつるしていまので、浸出が多い時期はほとんど創に固着しません。浸出液の吸収力はZNCより強い印象です。周囲のかぶれはステロイド軟膏塗布で速やかに改善します。筋膜縫合糸や壊死筋膜を除去してきれいな肉芽になる頃には、浸出液量もコントロールされてくるので、肉芽の増生を加速させるために穴あきに戻します。
この背景には、当院の看護師は仕事量が増えることを嫌うので、穴あきはわれわれ担当医がせっせと作らねばなりません。もちろん、紙ガーゼである必要性はなく、紙おむつや尿とりパットじか当てでも十分でしょう。しかし、大学病院では紙おむつは患者さん負担ですので、油断すると夜勤帯の看護師にしっかり滅菌ガーゼがどっさりと乗せられてしまいます。
そもそも感染のリスクの高い汎発性腹膜炎では、皮膚はオープンにしておくほうが良かったと思うこともしばしばですが、部分的にはうまく癒合して、開放とする範囲が狭くてすむことも経験します。そこでつい、しつこく洗浄した上で可能性にかけて皮膚も縫合してしまうのです。
[1195]症例検討をお願いいたします 投稿者/さんちゃん先生 in Nagoya 投稿日/2007年10月11日(木)
症例は、80歳、女性。仙骨部褥瘡(8×8 cm、中心部に2×2 cmのホール状になり、皮下にポケットが6×6 cm、壊死組織あり、滲出液は汚いですが、感染傾向ありません)さらに、残りの表層部の肉芽が、過剰肉芽です。合併症は、糖尿病(コントロール良好)、心不全、右耳下腺腫瘍(ope希望なし)。寝たきりで、栄養は、PEGより。
皆様に御意見をお伺いしたのは、処置方法(デブリを含めた)です。考えたのは、以下の方法です。
全身状態は安定しておりますが、御家族が積極的な治療を希望しておりません。過剰肉芽のところは、易出血性です。また、現在全身および局所においても熱発や局所の炎症所見はありません。
[1194]アザーズよりヴィレッジの方が・・・ 投稿者/北診療所 菅野 投稿日/2007年10月10日(水)
いつもの夏井先生の映画の紹介で、アザーズがありましたが、僕も先生のおっしゃるとおり、「あの映画」を見た後だったため、中盤でラストが予想できてしまいました。でも面白かったのは確かです。
同じようにどんでん返しで面白かったのは、ヴィレッジという映画です。個人的にはこちらの方が「あっ」と驚かされました。一度皆さんも御覧ください。もちろん突っ込みどころもありますが・・・(ネット上でいろいろと裏ネタが話題になっている映画のようです)
[1193]虫さされに対するワセリン 投稿者/ayukky 投稿日/2007年10月07日(日)
先日海外旅行に行き就寝中に蚊にたくさん刺されました。かゆくてどうしようもなく、しばらくボリボリかいていましたが、とりあえず手持ちのワセリンを塗ってみました。 するとかゆみがすぐにおさまったのです。 傷に対してはさんざん使用しているワセリンですがさすがに蚊にさされたかゆみにはそんなに効かないだろうと思っていたので正直驚きました。 自分だけ、たまたまなのか?と思い、一緒にいた妻にも塗ってもらいましたが同じようにかゆみはすぐに止まりました。作用機序を考察すると蚊の唾液でアレルギー反応→かゆくてかき上皮の損傷→皮膚炎→ますますかゆくなる→ワセリン塗布により上皮が修復されたのと同様の状態になる→かゆみがおさまる でしょうか。しかし最初のアレルギー反応をワセリンがおさえるわけではないのでかゆみがすっかりおさまってしまうのはよくわかりませんが、虫刺されのかゆみに対してもワセリンが効果があることは確かなようです。
[1191]ゴッドハンド輝 投稿者/夏井@管理人 [HOME] 投稿日/2007年10月03日(水)
おなじみ,少年マガジン「ゴッドハンド輝」ですが,本日(10月3日)販売の号で,「痛くない指の麻酔」が取り上げられています。研修医の指導にも使えると思います。
[1188]読売新聞「医療ルネサンス」に登場 投稿者/夏井@管理人 [HOME] 投稿日/2007年09月20日(木)
恐らく,明日(9月21日)の読売新聞朝刊の「医療ルネサンス」で湿潤治療が取り上げられる予定です。読売を取っていない人はコンビニに走れ!
[1187]抗生剤の予防投与ってなんだ? 投稿者/夏井@管理人 [HOME] 投稿日/2007年09月19日(水)
例によってしょうもない考察を。
頭痛薬は頭痛が起きてから服用します。頭痛がないときに飲んでも効果はありません。
降圧剤は高血圧患者が服用します。正常血圧の人が「血圧が今後高くならないように」服用しても,多分効果はありません。
睡眠薬は眠れないときに服用します。予防的に服用しても眠れるようにはなりません。
皮膚炎の軟膏も皮膚炎が起きてから塗布します。正常皮膚に塗っても皮膚炎の予防にはなりません。
つまり,頭痛とか高血圧とか,何らかの病的状態になって体に不具合が出たとき,それに対処するために薬剤を使用するというのが,近代医学の発想ですよね。
となると,なぜ抗生物質だけが「術後の予防的投与」という理由で使われるようになったんでしょうか。歴史的経緯を調べてみたんですが,よくわからないんですよ。どなたかご存知ですか?
いずれにしても,細菌感染が起きていない状態で抗生剤をいくら投与しても効いていないとは思いますが・・・。
あっ,そういえば「サプリメント(これも薬剤ですね)を飲む」というのも予防的内服に当たるのかな? これもなんだか胡散臭いな。
「2時間以下のインプラントを使用しない手術では術前後の抗生剤投与によって術後感染率を下げていないこと」ではないのでしょうか?
[1185]日本外科学会で講演 投稿者/たけ@血管外科 投稿日/2007年09月18日(火)
夏井師匠
外科系の学会で最大級の日本外科学会で講演、誠におめでとうございます。まさかあの外科学会で先生の講演が拝聴できるなんて夢のようです。鳥谷部先生の言葉ではないのですが、隔世の感がします。
みんな来年5月は長崎に集合しましょう。ちなみに僕も創傷治療についての演題を出しました。(通るかどうかは分かりませんが)。
[1172]湿潤治療で肉芽に埋もれてしまうメッシュ植皮片 投稿者/hongmei 投稿日/2007年08月15日(水)
ずっと以前にも書いた事がありますが、2度目の経験をしました。
熱傷でメッシュ植皮をした方に植皮片生着後穴あきポリ袋+おむつまたはガーゼでドレッシングを続けておりました。上手くメッシュの間が上皮化した所もありますが、かなりの部分がメッシュの植皮片の上に肉芽が覆ってしまい、おまけに生着したメッシュ植皮片まで消失しています。
「過湿潤」が原因ではないかと思い、穴あきポリ袋からアダプティックに変更したところ、やや植皮片の上に覆っていた肉芽は消えて来たようですが、なくなったメッシュ植皮片の喪失は大きいです。
以前から湿潤治療下に形成された肉芽は植皮術の移植床としてはあまりよくないような印象を持っていました。
皆様のご意見をうかがいたいと思います。
[1184]日本褥瘡学会 in 前橋 投稿者/夏井@管理人 [HOME] 投稿日/2007年09月12日(水)
って,どんな感じだったんですか? 参加された先生,教えていただけないでしょうか。
[1175]CVポートの感染 投稿者/瑞木 [HOME] 投稿日/2007年08月27日(月)
スレ502(かなり古くてすみません)で話題にさせていただいた症例で、48歳男性、慢性特発性偽性腸閉塞により在宅IVHでかれこれ7-8年管理されている患者さんのことです。
その後、カテ熱対策として結局CVポートを造設しました。しかし、半年で発熱(この人にとってはよくもった方です)し、抗生剤投与では対応できず、ポート抜去しました。落ち着いて炎症反応もなくなったところ(白血球正常化、CRP 0を確認)で再度造設、しかし感染で再抜去を、かれこれ4-5回繰り返しています。最近では(夏だから?)、感染までの間隔が短くなっており、一ヶ月もちません。今では感染時に抜去しやすいという理由で、夏場だけでも、ポートではなくカテーテルの管理に戻すしかないのでは、と考えているところです。感染率に差がなかったという報告もありましたので。
もはや右鎖骨下静脈は蛇行と屈曲狭小化が激しく、超音波ガイドでないと針が当たらず、当たってもガイドワイヤーが通らない?、状況にあり、今回、苦労して入れた左鎖骨下ポートが感染したので、ひとまず容易に刺せる内頸静脈を使用するしかありません(大腿はいやだそうで・・・)。3週間程度で感染がなくても予防的に刺しなおして入れ替えるしかなさそうです。末梢でも前腕の皮静脈は極めて硬く、ルート確保も一苦労です。
このような、比較的若年者で長期の在宅IVHで管理される症例は文献的に散見されるものの、これほど頻繁に感染する症例は、決して多くないと思いますが、御経験お持ちの方、あるいは、御意見など、いただけますと幸いです。藁にもすがる思いです。
[1183]ある学会の認定専門医試験 投稿者/hongmei 投稿日/2007年09月08日(土)
過去問のひとつに
「ポリウレタンフォームドレッシング→II度熱傷」は正解か誤りかを選択させる問題がありました。
臨床的には正解ですが、保険適応的からは誤りってところでしょうか?
こんなにびみょーな問題は不適切問題?(笑)
[1178]ああトビヒ、消毒しないで・・・ 投稿者/Y2 投稿日/2007年09月05日(水)
毎年、夏になるとトビヒの子供が多数来院されます。石岡第一病院では、2-3日で治癒されているとのことで、喜ばしい限りですが、恥ずかしながら、当院では、難治性の症例が少なくありません。治療法の基本は、抗菌薬の内服とプラスモイストです。
難治性の症例を分析してみると、
などがあげられます。
皆様のところでは、ひそかに消毒していた、というケースはありますでしょうか?
[1179]陥入爪の治療:第一報(?) 投稿者/夏井@管理人 [HOME] 投稿日/2007年09月05日(水)
1例のみなのでまだ長期的成績なんてわかりませんが,とりあえず第一報ということで・・・。
深爪をして爪郭炎を起こし,ひどい痛みと肉芽形成で受診した患者さんがいました。とりあえず局麻をして肉芽を切除し,爪ヤスリで爪甲の湾曲のひどい部分を薄くしましたが,どうせ薄くして曲がるのを待つくらいなら,爪に割を入れてみようと思い,長軸方向に1センチほど割を入れてみました。翌日来てもらいましたが,痛みが見事に完全消失し,圧痛もありません。翌々日には,爪の湾曲も軽度になっています。普通に仕事ができるようになったとのことです。
局麻は必要ですが,爪に割を入れるだけでほとんど侵襲がありませんし,超弾性ワイヤーなんていう洒落たものがない貧乏外来でも大丈夫です。
[1177]小児の指の熱傷の拘縮予防策 投稿者/hongmei 投稿日/2007年09月01日(土)
乳児期に指に熱傷を受傷後瘢痕拘縮を来して指の屈曲拘縮を起こしてしまったお子さんの手術が続きました。
お子さんは成長しますし、瘢痕の部分は皮膚が伸びないので拘縮は予想外に高度となります。諸事情で手術計画が半年ほど手術が延びるととんでもないことになっていたりします。熱傷は受傷時すでに勝負は決まっていると思ってます。お子さんの場合治療だけでなく、拘縮予防の大切さも痛感しております。
小児の指の熱傷、特に屈側の二度深部より深い熱傷の拘縮予防方法について何かよい方法がありましたらご教授ください。
私は治りかけの頃から厚めのハイドロコロイドドレッシング材(滅菌→治癒後未滅菌)を指に巻いてました。勤務先が変わってから入手しにくくなり代替品を考えている所です。
[1176]高濃度消毒液でやけど 東京・日野市立病院 投稿者/夏井@管理人 投稿日/2007年08月30日(木)
ついに恐ろしいことが起きてしまいましたね。若い女性の顔面に高濃度の塩化ベンザルコニウムによる化学熱傷です。主治医が「熱傷にはゲーベンクリーム」なんて医者だったら,すごい惨状を呈しそうです。
主治医の先生が湿潤治療についてちょっとでも知識があることを祈るばかりです。
[1175]CVポートの感染 投稿者/瑞木 [HOME] 投稿日/2007年08月27日(月)
スレ502(かなり古くてすみません)で話題にさせていただいた症例で、48歳男性、慢性特発性偽性腸閉塞により在宅IVHでかれこれ7-8年管理されている患者さんのことです。
その後、カテ熱対策として結局CVポートを造設しました。しかし、半年で発熱(この人にとってはよくもった方です)し、抗生剤投与では対応できず、ポート抜去しました。落ち着いて炎症反応もなくなったところ(白血球正常化、CRP 0を確認)で再度造設、しかし感染で再抜去を、かれこれ4-5回繰り返しています。最近では(夏だから?)、感染までの間隔が短くなっており、一ヶ月もちません。今では感染時に抜去しやすいという理由で、夏場だけでも、ポートではなくカテーテルの管理に戻すしかないのでは、と考えているところです。感染率に差がなかったという報告もありましたので。
もはや右鎖骨下静脈は蛇行と屈曲狭小化が激しく、超音波ガイドでないと針が当たらず、当たってもガイドワイヤーが通らない?、状況にあり、今回、苦労して入れた左鎖骨下ポートが感染したので、ひとまず容易に刺せる内頸静脈を使用するしかありません(大腿はいやだそうで・・・)。3週間程度で感染がなくても予防的に刺しなおして入れ替えるしかなさそうです。末梢でも前腕の皮静脈は極めて硬く、ルート確保も一苦労です。
このような、比較的若年者で長期の在宅IVHで管理される症例は文献的に散見されるものの、これほど頻繁に感染する症例は、決して多くないと思いますが、御経験お持ちの方、あるいは、御意見など、いただけますと幸いです。藁にもすがる思いです。
[1174]皮膚剥離創の圧迫 投稿者/ヤスダ 投稿日/2007年08月22日(水)
いわゆる老人病院で勤務しているのですが、しばしば高齢者の皮膚剥離創を経験します。
HPに書いてある方法に沿って皮膚を整復してテープ固定を行っていますが、血腫予防のための圧迫法は、皆様はどのようにされているのでしょうか。
私自身は、テープ固定の上にガーゼ(しかも残念ながら滅菌済み)を当てて、その上を包帯で巻くという方法を行っていますが、時折血腫が出来てしまうことがあります。何か良い方法がありましたら、ご教授ください。
[1173]石岡第一病院 傷の治療センターでの感染率を拝見して 投稿者/hongmei 投稿日/2007年08月18日(土)
当院でも(今年から勤務地が変わってます)熱傷以外の外傷の二次救急症例は多いですが、湿潤治療を行っても感染は今の所ありません。しかし、熱傷(範囲10%以上、入院患者)は2例中2例とも感染し、深くなって難治化しています。
何度も書いておりますが、熱傷、特に広範囲、3度熱傷については湿潤治療は慎重に、とおもってます。
[1169]ハイドロサイトの薄型 投稿者/hongmei 投稿日/2007年08月08日(水)
納入業者から聞きましたが、ハイドロサイトの「真皮に至る皮膚欠損」に適応される被覆材ができたそうです。メーカーの売り文句は「ハイドロサイトを4週間保険適応で使用できる」だそうですが、果たして意味があるのか?
私はまだ現物を見た事がありません。
もしお使いになられた方がいらしたら使用感やADとの違いなどをご教授願えればと思います。
[1170]またでました 投稿者/かとう@名古屋 投稿日/2007年08月09日(木)
未滅菌ガーゼの例が再びでました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070809-00000914-san-soci
ここでうみがでた患者のことが書いてありますが、耳鼻科の患者とのことです。
滅菌ガーゼでも同様のうみがでることが希ではないと思いますが、そういった方面の発言や記事をもっと出して「未滅菌ガーゼでも問題ない」という方向に行ってくれるといいと思いますが....
きちんとした比較データがあるといいですね
<同病院によると、未滅菌ガーゼを使ったのは歯科口腔(こうくう)外科と耳鼻咽喉科、形成外科の3科で、手術の際に止血のために使われた。ガーゼは長さ30センチ、幅3センチと細長く、耳や鼻、口などに使われる特殊なタイプという>
<同病院では「ガーゼはすべて滅菌と思いこんでいたので、・・・」>
[1166]古い知識・新しい知識の混在(動物咬傷の治療) 投稿者/QP 投稿日/2007年07月31日(火)
久しぶりに投稿させていただきます。このHPでの日々の精進を怠っていた者です。
雑誌オレンジページ2007 8/2号に「どっちが正しい?クイズ応急処置」という記事があります。某大学准教授の監修です。
Q8:サルにえさをあげようとしてひっかかれた! 答え:消毒し、水で洗い流して絆創膏を貼る。
解説:感染症のリスクが高いので消毒は必須。約15分後に水で洗い流します。・・・流水で洗うだけでは不充分。流水で患部を洗った後、消毒するのが正しい処置法です。ただ、消毒薬をつけたままにしておくと、雑菌だけでなく周囲の正常な細胞も壊してしまい、・・・15分ほどで消毒効果は得られるので、その後洗い流しましょう。傷口から黄色っぽい滲出液が出てきますが、この中には傷を治す成分が含まれています。滲出液が出やすいよう、絆創膏やラップでカバー。・・・とあります。
執筆の先生は洗浄の大切さ、滲出液を保つ重要性を認識されています。消毒薬の新しい理論がうちたてられたのでしょうか。
ずっとサボっていた浦島太郎をお助け下さい。
また、上記1. 2. が正しくないとすれば、このように、古い知識と新しい創傷治療の知識が混在している人が増殖しているのでしょうか?
[1168]手洗い用の石鹸について 投稿者/downhill 投稿日/2007年08月06日(月)
病院薬剤師のdownhillです。
当院では2年ほど前より、院内すべての手洗い用石鹸は、抗菌剤が入っていないモノ「花王プロシリーズ C&C ハンドソープ」を使用してきました。これは業務用で、無香料のため匂わず、また濃縮タイプ(その都度水で薄める)のため経済的で、専用ボトルから泡になって出てくるので、洗い流すのも容易でした。
しかし先月、花王より「製造中止」の連絡が来てしまいました。
それをうけて「抗菌剤が入っていない」タイプのハンドソープを探していますが、病院向けの製品はすべて抗菌剤入り、しかありません。
これまで抗菌剤入りは無意味だ、と啓蒙してきたこともあり「キ○イ・キ○イ」なんかへ変更するのはどうしても避けたいです。
皆様の病院・施設ではどのようなメーカーの、どんなハンドソープをお使いでしょうか???
ちなみに今は、ダス○ンに問い合わせ中です。
[1162]NSAIDと縟創の治癒遅延について 投稿者/○○ 投稿日/2007年07月21日(土)
現在、勤務獣医をしているものですが、去年の五月から、腰の両側(大腿骨頭部分)に縟創のできた柴犬の雑種の件で気がついた点があり、投稿させていただきます。
院長の治療方針としては、メロリンという片側にポリエチレンで覆われた被服材で縟創部を覆い、周りをエラッテクスというギプス固定を行うときに用いる緩衝材でぐるぐる巻きにして、さらにエラテックスという包帯でさらにぐるぐる巻きにするという一応閉鎖療法になるであろう治療法を選択しており、勤務医である私は、その治療法を守って、一週間おきに被服材交換を行っておりました。
個人的には、縟創周辺の毛をバリカンで毎回刈って、サランラップ巻いておいたほうが、飼い主さんが家で交換できるし楽じゃないかなあ、と思っていたのですが、この辺は治療や病院経営の考え方の違いの範囲でま、いいか、と思います。
しかし、気にかかっていたのが、このわんちゃん、変形性脊椎症で、飼い主さんいわく、腰をかばって痛がっているようだ、ということで、カルプロフェンという非ステロイド系抗炎症剤を同時に、去年の五月からずっと毎日処方されていたのです。同時に抗生剤ノルフロキサンシンも処方されていました。
で、今ひとつ縟創の治癒がある程度から進まず、正直毎回傷を見るのがつらかったのですが、先々週、思い切ってカルプロフェンの投与を院長に相談して中止しました。ステロイドほどでなくても、NSAIDも上皮の回復を遅延するはずと思っていたので。
すると、先週傷を見ると明らかに、縟創の大きさが縮小して来ているのです。さらに思い切って、化膿もしていないので抗生剤の投与も中止し、毎回の被服材交換のときもバリカンで傷周囲の毛も刈って生理食塩水で洗いやすくしました(これも水道水でいいんじゃないの?と思うのですが)。
すると、昨日傷を確認すると、先週よりも傷の大きさが小さくなっているのです。後2−3週で縟創が閉鎖する勢いです。
やはり、NSAIDが傷の回復を遅延させていたのかなあ、と思い、漫然と院長(や先輩)の治療方針を引き継いでいた事を反省したしだいです。いいわけになりますが、獣医業界は丁稚奉公的なことが多く、治療について上に意見や相談をしにくい事がありまして・・・。
とりあえず気がついた事を雑感風に記しました。
[1163]別冊PHP 投稿者/ぷるぷる 投稿日/2007年07月21日(土)
ごぶさたしております。
このたび別冊PHPという小さな子どものいるお母さん向けの小冊子のような雑誌に湿潤療法について記事を載せたいので取材させて欲しいというお話がありました。諸先生方をさしおいておこがましいとは思うのですが、せっかくの機会ですので応じようと思います。原稿料のようなものはないそうです。
特に強調しておいたほうが良いことなど注意点があったらご教授いただけませんでしょうか。
[1161]デュオアクティブETの上から貼付剤 投稿者/Hあまぐり 投稿日/2007年07月19日(木)
既出かもしれませんが・・・・・・・・
打撲を伴う皮膚欠損創に、デュオアクティブETを使用していたところ、患者さんが「その上から湿布してもいい?」と聞かれたので、「気持ちよかったら良いんじゃないの」とインドメタシンの入った貼付剤を処方して貼ってもらったところ、デュオアクティブETが傷ではない皮膚にねっとりとへばりついてしまいました。
冷静に考えると、このような症例は2例目で、看護師も「うちの娘に使ったらこうなったわ」と言っており、どうも再現性がありそうです。
皆さんは、このような経験はありませんか?そして、どのような機序で、この現象が起こるのか分かりますか?
[1157]開放創の処置に関して 投稿者/だいすけ's 弟子@整形 投稿日/2007年07月14日(土)
先日、前腕のコンパートメント症候群に対し減張切開を施行し、開放創となったままになっております。
開放創の処置に関して皆さんがどのようにされているか、ご教授願います。
現在、ガーゼを生食で浸したwet dressingとし、1日何度かガーゼ上に留置したベニューラ針から生食を補充し乾燥しないようにしております。(感染に対する恐怖から一刻も早く創を閉じたくてうずうずしております)
[1160]診療コストに関して 投稿者/だいすけ's 弟子@整形 投稿日/2007年07月19日(木)
現在、当病院へ夏井先生の創傷治療を少しずつ導入するべく行動しております。
被覆材など高額のため、コメディカルより大バッシングを浴びる今日この頃です。
現在、プラスモイストVを導入してもらうよう申請中であります。
新鮮外傷では、皮膚欠損の病名をつければ2週間被覆材の請求が通ると認識しております。
術後創で皮膚欠損がある場合など、被覆材の請求に関してどのようになっているのか、ご教授ください。
また、コストの面で諸先生方が工夫されていること、レセプト対策などございましたら併せてお願い申し上げます。
[1158]傷に漆 投稿者/あき 投稿日/2007年07月16日(月)
先日、古武術介護で有名な甲野善紀氏の武術本を読んでましたら 稽古中にできた自身の傷に漆を塗ると早く回復し再び稽古が可能になるとの記述がありました。(体質的に かぶれる人にはダメとの注釈付きでしたが)
これは医学的な見地からは合理的な処置なのでしょか?
[1156]傷の縫合 投稿者/kikuyan 投稿日/2007年07月09日(月)
田舎の50代の内科医です。昔からきちんとした創傷処置の教育は受けていません。みようみまねでやってきました。夏井先生のHPや本でも勉強していますが、傷の縫合で、皮膚の創面の内反を予防するための注意点やコツなどについて教えてください。マットレス縫合はあとが残りやすいし・・・いつも縫合は強く締めすぎないようにとか、縫合してから創面をあわせたりとかしていますが、しばしば内反がおこります。よろしくお願い申し上げます。また、内反がおこったときは以後どうすると良い経過(きれいな傷になること)をたどるのでしょうか。
[1154]同意書の効力 投稿者/○○ 投稿日/2007年06月29日(金)
先日MIXI内にて、ラップ療法のトラブル時 裁判になると 家族からとった同意書は役に立たないとのコメントが載ってました。 そうなんでしょうか?
民事訴訟で、医師が説明義務を果たさなかったということが不法行為ないし債務不履行の理由とされている場合に、医師がその説明義務を果たしたということを立証するために、患者さんの署名のある同意書があれば、(同意書の内容にもよりますが)説明が行われたという証拠の一つになるということです。******** 引用ここまで **********
これに対して、原告側が説明がなかった説明が不十分だったと主張するのであれば、書面はないでしょうから、当事者や証人の尋問を行い証言を証拠とします。
最終的に証拠の証明力の評価は裁判所の自由な裁量に委ねられますので(民事訴訟法247条)、同意書があっても説明義務を果たしていないと認定されることがあるのです。
他方で、民事訴訟で、手術行為に過失があったことが不法行為ないし債務不履行の理由とされている場合は、同意書は手術の内容を理解して同意したことを証明するにすぎず、実際に手術行為に過失があったか否かが問題となります。
手術の難易度等は過失の有無の判断にあたって考慮されます。
また、以前別のエントリでコメントしましたが、同意書に「損害賠償請求権を放棄する」という文章が入っていても公序良俗(民法90条)に違反して無効になるでしょうし、消費者契約法施行後作成のものであれば同法によっても無効にされるでしょう。
[1151]交通外傷:下肢打撲・皮下血腫(水腫) 投稿者/うの@外科 投稿日/2007年06月20日(水)
以前は経験がなかったことで、ここのところ(1月〜5月)3名ほど経験したので、皆さんの意見を伺いたくあげてみました。
大腿部〜下腿の打撲で、(外傷の有無は関係なく、)腫脹を来たしたものです。
症例1:50代の女性
交通事故、腓骨近位端骨折、下腿打撲
入院経過の後、退院後徐々に骨折部位の対側:下腿内側が腫脹し、潰瘍を形成、これより多量の滲出液をみた。
症例2:70代女性
交通事故、大腿部、下腿打撲、皮下血腫
大腿部の血腫が徐々に下腿へ流れていき、下腿前面下1/3のところに潰瘍形成した。同部位には小挫創があり滲出液は十分に吸収させており、創も治癒傾向であった。事前に皮下水腫の形成の可能性も説明していたにもかかわらず、徐々に発赤腫脹し、切開、排液し改善した。
症例3:60代男性
交通事故、大腿部打撲、膝蓋骨上部をダッシュボードで打撲
腫脹のみであったが10日くらい経て発赤、疼痛あり、穿刺排液するも100mlほど貯留したためペンローズドレーン挿入、改善
全例一旦は縮小傾向をみたあとに、その後発赤、疼痛を来たし、膿汁ではない皮下貯留を認めました。褐色調で、貯留した血液の溶血したビリルビンの色のような液です。貯留した白血球のサイトカインの影響なのか発熱、腫脹が著明で、症例2については高齢でもあり入院の上で、プロテアーゼインヒビター投与、創に関しては切開、ペンローズドレーン挿入しましたが改善せず、VACを施行し改善をみました。
皆さんのご意見お聞かせください。
[1150]慢性創傷から放つ悪臭への対応策 投稿者/hongmei 投稿日/2007年06月12日(火)
この時期蒸し暑くなって湿潤治療を行っている足の術後の潰瘍からの悪臭により食欲がわかないとおっしゃる患者様がおられ、困っております。現在1日3回程度の交換を行っており、その都度洗浄しておりますが、なかなか悪臭は消えません。
よい対処法がございましたらご教授ください。
[1152]わーい 投稿者/カネコ@北海道 投稿日/2007年06月20日(水)
ゴッ輝で私が昔出したネタが使われた♪ [1149]シャンプーなし洗髪脱落 投稿者/上中 投稿日/2007年06月10日(日) 雑談です。
シャンプーなし洗髪、私もやってみました。唯一つの点を除き、全く問題ありませんでした。 [1141]褥創(傷)を石鹸洗浄してはいけないか 投稿者/あき 投稿日/2007年05月17日(木) 今日 洗顔してて石鹸が目に入り非常にしみて痛かったのですが、フト「創面に塗って良いのは目に入れて安全なものだけである」という格言を思い出しました。 [1147]「葦」による足の貫通創 投稿者/kikuyan 投稿日/2007年06月09日(土) 今日、長靴をはいていて、川の草刈をしていたところ、葦を踏み、足底から足背まで貫通して来院されました。十分な洗浄して破傷風トキソイドを注射して、抗生剤を投与して終了しましたが、 [1145]床○れ学会会場について 投稿者/○○ 投稿日/2007年06月05日(火) 今年の床○れ学会会場のグリーンドーム前橋と伊香保温泉を下見してきました。私の家から往復で、約800kmの行程でした(暇なやつだ、とお笑いください)。 [1125]プラスモイストVをどう呼んでいますか? 投稿者/だいすけ@整形 投稿日/2007年04月09日(月) 治療の本質とは全く関係ない質問で申し訳ありません。 [1143]踵のひび割れと足の血流 投稿者/てこ薬や 投稿日/2007年05月28日(月) 自分の体ことで恐縮ですが、今月左足踵がひび割れをおこしました。(痛みと出血少々あり) [1139]ペンローズドレーンの留置の方法 投稿者/よう@整形外科 投稿日/2007年05月10日(木) さてペンローズを出す部位ですが、上司が「縫合部から出すより別の場所から出すほうが感染率が低い」という話を聴いたそうです。出所が不明なので具体的にはわかりませんが、 [1138]前額部全体の熱傷についての記事の感想 投稿者/たかはし@旭川 投稿日/2007年05月09日(水) かなり、衝撃的です。 [1137]マゴット治療−5月1日の新聞記事より 投稿者/NST&OWT薬屋 投稿日/2007年05月01日(火) もう御覧になった方も多いと思いますが、本日のYahoo!にこんな記事が出てましたよ。
[1136]熱傷治癒後の痛み 投稿者/田舎の整形外科医 [HOME] 投稿日/2007年04月29日(日) いつも勉強させていただいております。 [1132]下肢切断術後に創が開いたら 投稿者/hongmei 投稿日/2007年04月26日(木) 多くの医師達はデブリードマンやさらに高位での切断を考えるのではないかと思います。 [1133]褥瘡学会総会のランチョンセミナー支援企業の募集 投稿者/北診療所 菅野 投稿日/2007年04月26日(木) 群馬県北診療所の菅野です。 [1128]ラップ療法の 現場での理解度 投稿者/あき 投稿日/2007年04月23日(月) MIXI(ミクシィ)で ラップ療法を宣伝している者ですが http://mixi.jp/view_community.pl?id=1028993 [1130]湿潤治療しても瘢痕拘縮は起こる 投稿者/hongmei 投稿日/2007年04月24日(火) 夏井先生の文章には湿潤治療を行えば瘢痕拘縮は起きない、と記載されていますが、瘢痕拘縮は程度の差こそあれ、起きるし、肥厚性瘢痕も発生すると思ってます。(経験あり) [1127]ラップで治るという「不都合な真実」 投稿者/あき 投稿日/2007年04月13日(金) 今更ですが 映画「不都合な真実」観ました。http://www.futsugou.jp/ [1126]褥創学会認定師の規定 投稿者/カネコ@北海道 投稿日/2007年04月10日(火) 昨日の褥創学会HPの更新欄からです。 [1120]術後下痢による肛門周囲のただれについて 投稿者/○○ 投稿日/2007年03月16日(金) 初めて投稿させていただきます。私はICU勤務の看護師です。 [1124]電子カルテの仕様に基準を作ってほしい 投稿者/hongmei 投稿日/2007年04月04日(水) 最近主たる勤務先以外の病院で診療する機会が増えて、気付いた事を書かせていただきます。 [1119]化粧はパラダイム!? 投稿者/hongmei 投稿日/2007年03月16日(金) 3月の夏井先生の更新履歴を拝見して [1122]3/21no毛穴が開く 投稿者/iMac 投稿日/2007年03月24日(土) 怪しさ満点ですよ,夏井師匠!!! [1118]本当に異物があることで感染が治らないのか 投稿者/かとう@名古屋 投稿日/2007年03月15日(木) 久々の発言なのにこんな内容ですみません。
でも最近の夏井先生のパラダイム理論を聞いていると何に対しても疑問を持ってしまって... [1116]なんで形成外科の先生って褥瘡を手術したがるの? 投稿者/hongmei 投稿日/2007年03月03日(土) 3月1日の更新履歴での鳥谷部先生からの質問だそうですが、確かに形成外科医は手術が好きな人が多いです。夏井先生が書かれたごとく「手術して閉鎖する事が善」と教え込まれても来ました。 [1115]褥瘡の縫合について 投稿者/たけ@血管外科 投稿日/2007年02月27日(火) 先日のランチョンセミナー、「褥瘡を縫合して治したのですが」という内容がありました。 [1070]〔穴あきポリ袋+紙オムツ〕法,なんて呼んでますか? 投稿者/夏井@管理人 [HOME] 投稿日/2006年12月06日(水) 〔穴あきポリ袋+紙オムツ〕法,とても便利で有用なんですが,治療法の名前が長くありませんか? 短くていい名前,ありませんか? [1109]ウジ(マゴット)治療の問題点・・・かな? 投稿者/夏井@管理人 [HOME] 投稿日/2007年02月18日(日) 今回,フットケア学会で三井先生(岡山大学血管外科)の特別講演の座長をしてきて,この治療について勉強しましたが,幾つか問題点があるように思われましたので,ちょっと書いて見ます。 急性虫垂炎の手術での創縫合は? [1113]ハイドロコロイドあれこれ 投稿者/田舎の整形外科医 [HOME] 投稿日/2007年02月25日(日) いつも勉強させていただいております。 [1111]薬局で買える新しい創傷被覆材 投稿者/コンメル@港町の薬局 投稿日/2007年02月22日(木) 3月からニチバンより「ケアリーヴ バイオパッド」という新しい絆創膏が発売されるそうです。 [1108]「新しい創傷治療」HPの注意書き 投稿者/hongmei 投稿日/2007年02月17日(土) 更新履歴の上の部分に熱傷に湿潤治療を行っている途中に発熱した場合の注意書きが追加されている事に気付きました [1107]洗浄の仕方 投稿者/ほし@某救命センター 投稿日/2007年02月15日(木) 傷の洗浄について教えて下さい。 [1106]熱傷ベッドは本当に熱傷治療に役立っているのか 投稿者/夏井@管理人 投稿日/2007年02月14日(水) 上記について最近ちょっと考えています。それで,熱傷ベッドのメーカーがうたっている効能効果について調べようと思ったのですが,手元に資料がなくて,それ以上思考が進みません。 [1105]皮弁手術の適応はどうでしょうか。 投稿者/たけ@血管外科 投稿日/2007年02月12日(月) 今入院している大転子部の褥瘡の症例について、ご相談します。 [1104]見逃された大腿骨頚部骨折に伴った大転子部褥創 投稿者/夏井@管理人 [HOME] 投稿日/2007年02月11日(日) 以前勤務していた病院で経験した褥創症例を思い出しました。こんな例は滅多にないと思いますが,何かの参考になればと思い書き記します。 [1103]人間の皮膚はバクテリアの動物園(←変な訳?) 投稿者/downhill [HOME] 投稿日/2007年02月08日(木) 病院薬剤師のdownhillです。こんなニュースが出ていましたね。 [1100]超広範囲熱傷の被覆 投稿者/zui 投稿日/2007年01月24日(水) かつての熱傷の議論の蒸し返しになりそうで恐縮ですが・・・ [1102]パッククッキング 投稿者/カネコ@北海道 投稿日/2007年02月01日(木) 料理オタとしてひとこと。 [1098]ネコ咬傷後の過剰肉芽 投稿者/にしけん 投稿日/2007年01月22日(月) 治療に難渋している症例があり、投稿させて頂きます。 [1101]ラップ療法のHPの冒頭 投稿者/hongmei 投稿日/2007年01月26日(金) 鳥谷部先生のHPに「熱傷の初期に食品用ラップを貼ることの是非について」の文章が加えられていました。 [1097]裁判について 投稿者/リンク@関西 [HOME] 投稿日/2007年01月22日(月) 医事裁判、医療裁判、医療過誤裁判はたまた褥瘡裁判とか
医療に関する裁判は数多くあります。 [1095]法的問題について 投稿者/zui 投稿日/2007年01月20日(土) 先日、当院の救急部スタッフを対象に創処置の講演を行った際の質問に、ラップや水切りポリ袋など、医療材料として認められていないものを創部の被覆剤として使用した場合に法的な問題は生ずるか、といった内容がありました。説明の上での同意を患者側から取っておくことが望ましいこと、皮膚科の教科書には軟膏の上に食品用ラップを用いる重層法が記載されていること、などを返答としましたが、実際に医療法なり医師法なりの法律上のどこかの項目に抵触する可能性はあるのでしょうか。掲示板509スレッド、ラップ療法とPL法の関連について、も参照にさせていただきましたが、法律関係に詳しい方、あるいは講演をなさる先生方はどのようにお答えされますでしょうか?
[1096]創傷治療用外用剤を知らない医師の誕生 投稿者/○○ 投稿日/2007年01月20日(土)
私が筋金入りの湿潤治療推奨者(自称。笑)のため、私の後輩達でスーパーローテーション上がりの研修医達はゲーベン、ユーパスタ、プロスタンディン軟膏などの各種外用剤を全く使う事なく、傷の治療をするようになって来ています。彼らが私の元を離れて別の施設で傷の治療をして行く際、赴任地の先輩方から湿潤治療を否定され、従来法を教えてもらったまたは強制された時、彼らはどうするんだろう?外用剤はお金の無駄と言う事がわかってくれるのだろうか?湿潤治療を推進して行く勇気はあるんだろうか?と少々不安です。 [1094]再告知 プロジェクトx@札幌 投稿者/カネコ@北海道 投稿日/2007年01月18日(木) だいぶ期日が迫ってきましたので再告知します。 [1092]下部消化管穿孔後の汎発性腹膜炎 投稿者/夏井@管理人 投稿日/2007年01月15日(月) 最近集中的に「腹部の手術創感染・離開後の治療」について書いていますが,下部消化管穿孔による汎発性腹膜炎で術後の創感染・離開を防ぐためには,次の方針がいいのではないかと思います。
[1090]フィブラストスプレー、どうお使いですか? 投稿者/hongmei 投稿日/2006年12月29日(金)
このBBSをご覧になっている医師の中には湿潤治療に加えてフィブラストスプレーをお使い方も多いと思います。このスプレーの溶液の中には消毒液が防腐剤として入っています。そのまま使うと知らず知らずのうちに傷を「消毒」している事になるのですが、皆様はどうなさってます? [1086]湿潤治療登録医師の異動後は? 投稿者/hongmei 投稿日/2006年12月28日(木) このBBSをご覧の「湿潤治療バリバリ」(笑)の医師の皆様の中には「異動」を経験なさった方もいらっしゃるようですが、異動された後の元の勤務先の体制は以下のケースが考えられると思います。どのように変ったかご存知でしたらご教授ください。
[1091]明けましておめでとうございます! 投稿者/NST&OWT薬屋 投稿日/2007年01月01日(月) 夏井師匠、掲示板の諸先生方、明けましておめでとうございます!! [1073]水痘よ、お前もか! 投稿者/Y2 投稿日/2006年12月09日(土) 先日水痘にてフェノール亜鉛華リニメントを処方した患者様が再診され、調剤薬局でイ○ジンを塗布してからフェノール亜鉛華リニメントを塗布するとよいと言われたとのことで、全身にイ○ジンのにおいをさせていました。 [1088]感染性腸炎(?)で・・ 投稿者/DORI@看護師 投稿日/2006年12月28日(木) かなり、久々の書き込みです。 [1084]症例撮影によいデジカメは? 投稿者/wocの卵 投稿日/2006年12月23日(土)
WOCを目指している看護師です。 [1080]湿潤治療と断端神経腫 投稿者/○○ 投稿日/2006年12月22日(金)
昔地方会で湿潤治療について発表したときに、切断端の処理について会場から「そんな治療をしたら断端神経腫を作る可能性が…」とご指摘を受けました。 形成外科的縫合・真皮縫合の練習 投稿者/○○ 投稿日/2006年12月20日(水) 上記ですが,皆様,どのようにして修練・習得なさったのでしょうか? [1078]術後1ヶ月経過して発症する術創離開 投稿者/○○ 投稿日/2006年12月20日(水) 心臓外科から,術後1ヶ月経過して傷から膿が出て来たと紹介された患者様がいらっしゃいます。 [1064]強皮症患者の指尖部潰瘍再発時の治療 投稿者/にしけん 投稿日/2006年12月01日(金) 76歳女性、強皮症の患者のことでご意見を伺いたく思い、書き込みさせていただきます。
その唯一つの問題とは、皮脂によるベトベト感です。油性(あぶらしょう)というほどでもないのですが、どんなに丁寧に洗っても、風が吹くとなびくというサラサラ感はなくなりました。また洗髪時に手に残るベトベト感も、タオルで強くぬぐうなり、石鹸を使うなりしないと、落ちません。
人類の長い歴史からみれば、このくらい当たり前のことなのかもしれませんが、私は脱落してしまいました。頭皮にケガでもしていない限り、シャンプー使用に逆戻りです。
他にも、やってみられたかた、ご感想はいかがでしょうか?
初めて、夏井先生が、この場で紹介されてから、1週間、私もやってみましたが、くじけました。
理由は、夫に、頭が少し臭うと、言われたこと。自分でも、髪の毛のべたつきが気になることの2点です。
それでも、合成洗剤のシャンプーでなく、せっけんのシャンプーを少しだけ使うようにしています。
夏井先生は、顔や体も、石鹸をつけないで、あらっているのでしょうか?
私は、台所の食洗機だけ、合成洗剤で、あと(顔、体、手洗い用、洗濯、シャンプー)は、せっけんを使うようになりました。
洗濯石鹸,シャンプー,ボディーソープ問題ですが,これらを完全にやめても「汚れを落とす」ことはどうやら可能なようですが,臭いがとれないという問題が残ります。
そこでまず,洗濯用の合成石鹸の量をメーカー推奨量の1/3〜1/4にしてみましたが,汚れはもちろん落ちて石鹸の香りは十分にあり,私たちが洗濯石鹸に求める効果はそのくらいの量で充分に得られます。
となると,シャンプーやボディーソープについても同様で,量を減らしても「汚れは落ち,香りも残り」ます。さすがに汗臭いのは困りますので,ボディーソープやシャンプーは「香り付け用」にちょっと使用しています。
ということは 創洗浄にボディ・ソープはご法度ということでしょうか?当院では使用してるのですが・・
> 洗顔してて石鹸が目に入り非常にしみて痛かったのですが
私はこういう「自分の体で体感したこと」を大切にしています。日常的にしていることで,アレっと思ったことに案外,真理が隠されていると思います。
石けんはアニオン系界面活性剤です。だから油汚れが落ちます。当然,細胞膜表面の疎水基にも結合します。当然,体にはすごく悪そうです。
石鹸を使っていいのは角化層が守っている健常な皮膚のみです。褥瘡にしろ傷口にしろ,守るべき角化層がありませんので,使ってはいけないと思います。
先日の地方会での発表に、ある病院から創部まで石鹸で洗浄しているビデオが出ていました。演者に質問してみたら、その病院の中でも考え方が分かれているとのことでした。
とりあえず 当院の 褥創委員会に 石鹸の害を報告しておきました。
イソジンはともかく、石鹸くらいは正式に 厚生省ガイドラインで使用禁止にして欲しいものです
湿潤環境を保つ方法として、
など、いろいろな方法がありますが、臨床の現場において、上記の方法が経済的や医療保険的にとりにくいということがあると思います。この場合、みなさんはどうしているのでしょうか?
私はこういった場合に、患者さんの選択枝としてワセリンなどを塗布するということもありとしてお話しております。
(実際に渡していた創傷被覆材が次回受診までになくなってしまって、ただ傷を乾燥させている患者さんが結構いたりします)
この場合、創周囲の軟膏をきれいに落とすためにはやはり石鹸に頼る必要があります。この場合、シャワーのときに石鹸を普通に使ってもらっていますが、それで傷の治りが悪くなったという経験がありません。
創部の消毒をやめて、創部を石鹸洗浄してもらうことでどれだけの患者さんが、どれだけ早く治ってきたことか...
ですから、界面活性剤の悪い面は否定しませんが、それ以上に創周囲の皮膚の状態を改善することに役立っていると考えています。
消毒は創面に悪さをするだけで周りにもいいことはありませんが石鹸洗浄は創周囲の皮膚状態をかなり改善する
こう考えた場合は、ボディーソープの使用は決して悪いことではなくむしろ推奨されることではないでしょうか?
(薄めてよくあわ立てると軟膏や被覆材の残りもよくとれます)
例がよくないかもしれませんが...
夏井先生の洗髪にシャンプーは必要ないとの意見があります。これもたとえば、あぶらぎった高校生の頭でシャンプーをまったく使わないときとどうなるか、使ったときとの比較がされているわけではないと思います。
(もし、一週間まったくシャンプーを使わなかったら、あぶらギッシュの髪はそのままで、あぶらについて匂いはかなり残ると考えられます。
洗濯機でも、同様の実験があり、しょうゆやソースのよごれは石鹸使用有無でかわらないものの、ごまあぶらなどのあぶらよごれは、どうがんばっても水だけではきれいになりませんでした)
要は、やみくもにシャンプーはだめというのではなくその使う頻度、使い方などをよく考えて行うかどうかが大切ではないかということではないでしょうかそうはいいながらも、こと消毒に関しては全面的に否定していますが...
(夏井先生に対して大変失礼な意見だとは思いますのですみませんでした)
Re:石鹸、ボディソープ、ビオレ…
褥創の洗浄について、以前、どこかに書いたと思います。組織障害が多少あるとしても短時間の出来事ですから、こんなもんで洗ったから皮膚が、傷がどうこうなるというものではないでしょう。なんでもそうですが、[濃度]×[作用時間]が大きな因子です。
この意味で、外用薬の界面活性剤は有害ですね。
石鹸、ボディソープ、ビオレ…は、お風呂場やシャワーできれいに洗い落として、脂気の抜けた皮膚にワセリンを少し塗ってあげれば十分でしょう。
問題は、「ベッドサイドで泡立てて洗ってからすすぐ」やり方です。自分の体で試してみてください。いくら洗い流したつもりでも、石鹸分が残って、かさかさしてかゆくなります。何日かに一回だけ石鹸(ビオレ)で洗うよりも、一日に何回も温水で洗う方が、快適です。温水洗浄を繰り返すだけで、ワセリンや外用薬もいつの間にか消えてなくなります。
「ベッドサイドで洗う」という療養環境の貧しさ、発想の貧しさに気付いて欲しいものです。
鳥谷部先生
ご指摘ありがとうございます。
たしかに
ベッドサイドでの石鹸使用は問題あるかもしれません
(じゃあじゃあ洗い流すことは無理ですからね)
私はどちらかというと外来で通院されている患者様を相手に、「シャワーでじゃあじゃあ流してください。石鹸も使っていいですよ」って感じで指導しているのが実情です。
ということは 当然 粘膜である陰部洗浄時のボディソープ使用も否定見解ということでしょうか・・?
ボディソープで洗ってる病院・施設は多いと思うのですが・・
(そういえば ”染みる”と訴える老人は多い気もします)
>ということは 当然 粘膜である陰部洗浄時のボディソープ使用も否定見解ということでしょうか・・?
肛門掻痒症の原因のひとつとしてボディーシャンプーなどでの洗浄があります。
私は肛門の診察をした患者様には入浴時の肛門の洗浄は洗剤を使用せずお湯で洗うことを指導しております。
@なかに異物が残存している可能性があるかもしれないが、確認しようがない。では、どのようにしたらよいか。
Aナイロン糸によるドレナージをしたほうがよいか(足底にナイロン糸をさしておくと、歩くときに痛みがあるような気がしてしませんでした)
B抗生剤はグラム陽性菌と嫌気性菌をターゲットにすればよいと思うが、なにがベストチョイスでしょうか。
Cテタノブリンまで必要だったでしょうか。
よろしくご教授のほどお願い申し上げます。
> @なかに異物が残存している可能性があるかもしれないが、確認しようがない。
私は「中に何か残っている可能性がありますが,切開して確認するのは非常に大変ですし,また,切開しても見つけられない可能性が高いです。そのため,後で化膿することもありますが,その場合は膿の中心部に異物があるので見つけられると思います」と説明しています。
> Aナイロン糸によるドレナージをしたほうがよいか
経験的に,細長いものを刺して刺創口が5ミリ以下だったり,異物を引き抜いてから時間が経っている場合には,ドレナージは不可能なことが多いです。
> Cテタノブリンまで必要だったでしょうか。
教科書的に言えば,「昭和42年以前に生まれた人(三種混合ワクチン接種が始まったのは昭和43年)」「現在25歳以上で,15歳以降にトキソイドを打つ機会がなかった人」で,深い傷・汚染された傷の場合はトキソイドとテタノブリンの併用が奨励されているようです。私は「破傷風の注射,しておきますか?」と聞いて,「お願いします」と言われた場合にトキソイドを注射しています。
>@なかに異物が残存している可能性があるかもしれないが、確認しようがない。
レントゲンは撮りましたでしょうか?物によってはかなり小さな破片まで写りますが。あとは、創面からゾンデ等金属系のもので探ると、異物に触ると感覚で分かる場合もあります。
ご返信ありがとうございました。受傷してから直後の来院でしたので、足背からだけでもナイロン糸ドレナージはできたかもしれませんね。あと、いつもトキソイドはするようにしているのですが、テタノブリンまでするかどうか逡巡して、結局しないことが多いです。明らかに必要なほどの汚染創は最初から病院へ紹介することが多いのです。ただ、そんなに汚染創でなくとも破傷風はありうるようですが・・・・。また、レントゲンはとりませんでした。「葦」とのことで、頭から写らないものと思っていましたが、とってみるべきでしたね。そのうえで、異物があればどうしたものか?針をつけた注射器で吸引するなんていいかもしれませんね。
学会のホームページに載っている、学会会長のごあいさつには、会場から伊香保温泉までタクシーで約30分,バスで約40分、学会期間中ずっと伊香保温泉に宿泊し,そこから学会場へ通うことも十分可能です、とありますが、実際には混雑具合にもよりますが、伊香保から20キロくらい?で1時間程度はかかるかもしれません。
前橋市内にどれくらいの数のホテルがあるかはよく知りませんが(多くはなさそう)、宿泊場所選びは大変そうです。
皆様のご参考になれば幸いです。というわけで、私も計画を練り直しております。
僕は既に1ヶ月ぐらい前にホテルを抑えました。先日サイトでみてみたらもう満杯でした。参加を予定されている皆さん、宿泊先でも早めに抑えられた方がいいと思いますよ。
学会への事前申し込みも予定よりだいぶ遅れているみたいですからね。
それにしても,ドーム付き競輪場でどうやって学会を開くんでしょうか。
ここには会議室はありますが,180人収容のところが一つで,あとは数十人程度の会議室が15くらいあるだけのようです。企業展示なら競輪場の真ん中で大丈夫でしょうが,講演,発表となると会場ごとに遮音しなければいけないし,照明をどうするのかという問題もあります。
競輪場は基本的にオープンスペースですから,どうするつもりなんだろうと,他人事ながら心配になります。
私は3月中にホテル押さえました(^ ^;
以前の公開質問状にも書きましたが、前橋市内のホテルの客室数は2000そこそこ。仮に4000人参加として、残りは高崎当たりで宿を取らなきゃなりません。ちなみに高崎にも2000あるかどうかです。県内・近県からの通勤参加(?)を考慮しても間違いなく前より参加数が減らなければ対処できません。だいたい「伊香保温泉に泊まればいい」ってあ〜た、宿泊代いくらだと思ってんの?? 普通のホテルの2〜3倍しますよ・・・と学会首脳に言いたい。出張旅費の差額は学会で肩代わりしてくれるの??
新天地に移り、早速湿潤治療を浸透させていますが、『ZNC』にすっかり慣れてしまったので『プラスモイストV』と呼ぶのが妙に長く感じています。
(僕だけでしょうか?)
それでこれからどう呼んでいくかを考えていました。
しかし、せっかくなら皆さんで統一した方がいいと思い、投稿してみました。
本来であれば商品名を略すことなど許されないのかもしれませんが・・・瑞光さんごめんなさいm(_ _)m
いくつか考えたのが
・・・と大したものではないのですが、皆さんはどのように呼んでいますか?
最近プラモイというネーミングが気に入っています。
うちの外来でも,なんとなく「プラモイ」と呼んでいたりします。
お返事ありがとうございました。
提案しておいて言うのもなんですが、当院では真面目に「プラスモイスト」と呼んでいました。
ただカルテに記載するときは面倒なので「PMV」としています。
これからは「プラモイ」と呼ぶようにします(^^)
傷はプラスチベースごしごし塗りたくってなおりましたが。
冬ならまだしも、なんでこの時期ひびわれたのかメカニズムがわかりません。
足の血流が悪いのが原因の一つらしいとネットにのっていましたが、ほんとでしょうか?
確かに毎年冬は足先だけ冷たいし、夏は逆に熱感あってねむれないときあります(流水で足冷やします)
私の足の血流はおかしいのでしょうか?
BBSにそぐわない話で申し訳ありませんが長年の悩みでして、どなたかご教授のほどよろしくお願いいたします。ちなみに39才男です
角化型の足白癬の可能性を考えましたがいかがでしょうか。
私としては、「ドレナージさえ効いていれば、出す場所はどこでもよいと思う」と返答しました。どなたかこのような話を聴いた方がありますか。
いずれにせよ、ペンローズを留置するときの注意点は場所というより方向だと思います。
つまり、ドレナージがされる方向に留置しなければ、特に四肢ではうまくドレナージされない場合があるからです。外科Drが下腿前面の長軸方向の裂創を縫合してせっかくペンローズを留置してくれているのに、頭側から出してしまったばかりに、2日後に血腫でパンパンになり、救急受診した症例を3例ほど診たことがあります。歩いて生活する人には、重力方向の尾側に出せばきちんとドレナージされるのにもったいない、と思いながら全抜糸して血腫除去しました。このような症例がありますので、常に重力方向を考えてペンローズを留置しています。下腿の裂創でも、下肢挙上・安静入院する人なら頭側へ出すこともあります。大きなポケットがあるなら、重力方向に縫合部と別に出すこともあります。もちろん圧迫をかけることも重要ですが、皆さんはいかがでしょうか。
私は外科医ですので腹部の手術でドレーンを使用することが多いです。最近開放ドレーンはよくないということで閉鎖式ドレーンを使用することが多いですが、それでも当院の上司はペンローズドレーンが好きで腹部手術でもまだ使っているのが実情です。
腹部手術では正中切開がほとんどですが、確かに創部から直接出すことはまずしません。例えば腹腔内に感染がある手術であれば(虫垂炎、膿瘍など)ドレーンは当然創部を通さない方がいいでしょう。
質問にあるような下腿の切創などでドレーンを留置する場合は、特に気にしていません。創部から出すこともあります。症例毎の傷の場所や状況によって柔軟にしています。
たけ@血管外科先生へ
腹部の感染症の術後ではペンローズを縫合部から出すと縫合部の感染の危険が増すということが言われているわけですね。
でも先生が言われているように、基本は閉鎖式ドレーンだと思います。
整形外科の手術でも、深い部位では閉鎖式ドレーンが主流です。
ただし、皮下の浅い部位や小切開手術で、外来でのfollowの場合ではペンローズを短期間留置することになります。ちなみに皮下でも、本当に感染症が成立している場合は、開放創にするか縫合して閉鎖式ドレーンを使用しています。
ペンローズドレーンを手術創から出した場合,ドレーンの通り道に筋膜縫合糸などがありますから,ここで感染するのかなと考えられます。その点,切開創と無関係の部位に新たに穴を開けた場合には,その通り道に通常縫合糸はありませんから,感染が起こりにくいのかもしれません。
> 大きなポケットがあるなら、重力方向に縫合部と別に出すこともあります。
下腿でポケットが深い場合には,私は患者さんに説明して,ポケット遠位端(最も低い場所)を切開してここからドレーンを入れていますが,感染予防効果はあるように感じています。
夏井先生へ
>ペンローズドレーンを手術創から出した場合,ドレーンの通り道に筋膜縫合糸などがありますから,ここで感染するのかなと考えられます。
なるほど、内部に縫合糸があるとドレナージが効いても感染は起こりますね。
特に、感染症手術や汚染創などの手術では、内部の細菌がドレナージの過程で縫合糸に順行性感染することが想定されますね。ペンローズ長期留置による逆行性感染もあるかもしれません。私に縫合部から出したペンローズによる感染の経験がないのは、深い部位はペンローズは使用していない、汚染創は一次縫合はしない、四肢では皮膚縫合のみですむことも少なくない、内部に縫合糸を使用した場合でもペンローズは2日で抜去する、ということがよかったのかもしれません。
真面目(?)な形成外科医としては、ほっておけない!と言うくらいの潰瘍ですものね。
いますぐ、とっつかまえて植皮!植皮!って気分になります。
去年、私も片足全体(足首から下)の熱傷を治療しました。1ヶ月半ほどだったかZNCで、ねばりましたが、最後は諦めてというか、待ちきれずに、植皮にしました。
もう少し、待ってみれば良かったかなあと、今感じます。まあ、その患者さんはすぐ、キズが乾いてくれて(治癒してくれて)たいそう、喜んではくれましたが・・・
もう一例,大腿内側部の直径20センチ近い3度熱傷を保存的に治療した経験があります。この方はいろいろな事情があって入院でなく通院での治療を希望されたのですが,途中の経過もいろいろあって,結局,完治するのに13ヶ月かかりました。しかし,瘢痕拘縮はほとんどありませんし,本人に聞いても「そういえば少しつっぱる程度かなぁ?」くらいの自覚症状しかありません。
その間,2週間に一度外来にきていただくだけで,処置は基本的に本人が行っていました。13ヶ月もかかったことに関しては,「入院も手術もいらないし,普通に仕事も出来たし,痛みもないし,お風呂も普通に入れるし,全然問題にしていないです」ということでした。
同様に,下腿外側の広範な熱傷で保存的に治療して2ヶ月以上かかった中学生もいましたが,普通に運動ができ,もちろん,拘縮はありません。
当然,再生した皮膚は肉芽の上に周囲から伸びてきたものですが,土台となっている肉芽の質がいいのか,つっぱった感じがないのです。従来の熱傷治療の常識であった「保存的治療で時間がかかると瘢痕拘縮が起こる」というのは,乾燥と消毒で痛めつけられた半死半生の肉芽が土台だったからではないかと思います。
写真を見て部位としては。ちょっと衝撃的でしたが、保存的治療がもっぱらになっているので、治療経過はフムフム〜って感じです。熱傷の治療方法が湿潤療法ばかりになっていることを実感してしまいました(笑)。
瘢痕が肥厚化しなかったのは、部位的な特性でしょうか。上腕や肩などの3度熱傷ですと、上皮化後肥厚性瘢痕にはなってきます(印象あるのが小児に多いからかもしれませんが・・詳しく検討していないのであくまで印象ですけど・・)。肥厚性瘢痕の治療をおこなっていると、いずれ白く肥厚も改善してくるのですが、そのときの質感はつまめる状態ですね。
この間、幼児の救急で手〜前腕のDDBを診ました。ZNCで3〜5週間で治癒するかな〜って思ったのですが、通院できないと言うことで近隣の病院へ紹介状を記載したのですが、手術となったようです。 広範囲熱傷を診ていないので、深達性2度熱傷は最近手術していませんね、だって治りますもの。 手術となったと聞いて、ちょっと複雑でした。
「マゴットセラピーで効果 糖尿病など患者9割が足切断回避」
なぜこの時期に、なぜ産経新聞なのかがよく分かりませんが…。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070501-00000019-san-soci
学会とか研究会がどっかであったのかな?
ま、[1109]のスレを読むと、湿潤療法に比べて「何が凄いの?」と言う印象ですが…。
>三井講師は秋にも医師主導臨床試験に取り組む予定。
そのうち保険で認可されちゃうってことですかね?
>マゴットセラピーはこれまで国内27カ所で約100例が行われ、このうち三井講師
>は66例を手がけた。
>患者はいずれも他の医療機関で「即足切断か足切断の可能性あり」と診断されたが、
>治療の結果、58例で傷が完治し、足切断せずにすんだという。
国内症例数って、まだこれくらいだったんですね。
>当初はオーストラリアから輸入していたため完治まで約30万円かかったが、
>現在は自前で育てたものを使うため費用は12〜18万円ですむようになった。
「無菌の」マゴットにこだわるから、こんなにコストがかかるんでしょうか?
別に無菌である必要はないでしょうし、湿潤療法ならこんなにかからないのに…。
>三井講師は「自分で歩くことができれば、糖尿病もコントロールしやすくなり、
>医療費削減につながる。全国どこの病院でも治療を受けられるようにして、
>1人でも多く足切断から救いたい」と話している。
確かに有用な面もあるんでしょうが、湿潤療法を知ってしまった人間としては、あえて受けたいとは思わないですね…。やっぱり入院は出来るだけしたくないし…。
でも、こんな治療法が脚光を浴びて、勢いで保険認可されちゃうんですよね。何か悔しいなあ…。
たしかになぜこんな時期にこんな記事がという疑問はありました。
また
>三井講師は「自分で歩くことができれば、糖尿病もコントロールしやすくなり、
>医療費削減につながる。全国どこの病院でも治療を受けられるようにして、
>1人でも多く足切断から救いたい」と話している。
これについては、三井医師の足を救いたいとの精神には賛同ですが、結局は足を救うためには、局所療法でだけではなく(たとえ湿潤療法をもってしても太刀打ちできないことも...)、いかに血流を保つかにかかっているといえると言えます。血行再建ができて、血流が再開すれば、簡単なデブリードマンだけであとは湿潤療法を続ければ、足を救える例はたくさんあります。
しかし、一方でおもしろいウジ療法が面白い方法で役立つ方法であることも間違いありません。
実際に、まったく介護を受けていない高齢者で、耳にウジがわいていると来院した患者は、耳介後部の皮膚潰瘍にウジがいっぱいいましたが(気持ち悪かったです)その下は、大変きれいな肉芽の潰瘍になっていたという経験があります。
ただ、ウジはすぐにハエになってしまうので、(本当にすぐです)管理が大変ですし、患者や職員の受け入れは難しいと思います。(本当に気持ち悪いです)
70歳くらいの女性。熱湯により右前胸部(乳房周囲10cm ×10cm位)、左肘〜前腕(15×30cm位)に熱傷受傷。他医で2ヶ月くらいソフラ等の治療後当院受診し、ラップ治療施行。直後より創痛軽減し約2ヶ月ほどで上皮化されました。ただ、上皮化後も創の表面にひりひりしたような痛みが残り、下着がすれると痛いため、いまだににラップ+ワセリンで覆ったほうが楽のようです。また、皮下にしこり様の固さが残り(脂肪壊死?)患者さんは結構気になるようです。ヒルロイドソフト使ってもあまり効果無く、痛みが強いところにドレニゾンテープ使っていますが、長期の使用はあまりよくないかと思います。何か良い対処ありましたら、ご教示ください。
この患者さんのように,創が治ったのに痛みを訴える患者さんはたまにいます。この患者さんのようにちょっとした乾燥を「痛み」として訴える場合にはワセリン+ラップで痛みが治まりますので,それを続けて悪くないと思います。
このような痛みは突然なくなる人もいるし,徐々に軽くなる人もいて,一定の傾向はないような印象です。
> 皮下にしこり様の固さが残り(脂肪壊死?)患者さんは結構気になるようです。
本当に硬い場合には瘢痕組織が石灰化したように硬くなり,石のように硬くなった例を見たことがあります。この場合には切除するしかありません。
それ以外の場合は,単なる肥厚性瘢痕でしょうから,ステロイド剤(軟膏,テープ剤,局所注射),リザベン内服などで経過をみて良いと思います。
創の状態、患者様の全身状態、創周囲の末梢循環にもよりますが、湿潤治療を行うと時間はかかりますが、かなり大きな離開でも追加の切断を行う事なく創が閉鎖するのを何度か経験しています。
趾レベルですと壊疽が拡大して全身状態が悪化する事が多いためあまりお勧めできませんが、下腿より中枢ですと追加の切断が必要でない事が多いです。
時と場合によるのではないでしょうか。
ある程度の血流があれば局所治療のみでもいけるでしょうが、やはりそれすら難しいことも多々経験しております。動脈閉塞の部位によると思います。腸骨動脈閉塞の場合はかなり厳しいです。
他のレスでも書きましたが、9月7から8日の群馬県で行われる、日本褥瘡学会総会の実行委員をやっていますが、ちょっと表題の件でお願いがあり書き込みをしてみました。
実は大手の「ジョンソン○ジョンソン」が褥瘡関連事業より撤退するとのことで、そればかりが理由ではありませんが、今回のランチョンセミナーの支援企業が7つほど足らないようです。
実は「全員にお弁当が配れるように(弁当の内容は例年と同じで、安く値切って)全員がランチョンセミナーに参加可能」ということをコンセプトにやっており、ちょっと困っております。
どなたか参加(支援していただくお金は20万円から30万円ぐらい)いただけるような企業さんの心当たりはないでしょうか?
瑞光さんなどいかがでしょうか?
いまだに間違ったラップ療法の書き込みがあります。
「ガーゼの上からラップした」とか「ポケット創に軟膏詰め込んで塗ってラップ貼った」とか・・
(失礼ですが 誤解は地方の病院に多い気もいたします)
しかし 正しくラップ療法を理解し、「速く治った!」という書き込みも増えた気がします。
これこそ今後普及活動をしていかなければいけません。
その第一歩として、今年は学会活動に勤しみましょう。
第一弾:日本褥瘡学会関東甲信越地方会(5月19日埼玉)
シンポジウム「在宅における褥瘡予防とケア水原先生がシンポジスト
第2弾:日本褥瘡学会九州地方会(5月26日別府)
シンポジウム「在宅での褥瘡ケアと考える」
私がシンポジストをさせて頂きます。
第3弾:日本褥瘡学会(9月8日前橋)
「ラップ療法の過去・現在・未来」
座長:大西先生他
シンポジスト:鳥谷部師匠、水原先生
今年は褥瘡学会が見逃せない!!!
群馬県北診療所の菅野です。
<第3弾:日本褥瘡学会(9月8日前橋)
「ラップ療法の過去・現在・未来」
座長:大西先生他
シンポジスト:鳥谷部師匠、水原先生
鳥谷部先生のホームページでは、「9月8日午後」となっていますが、実際の予定は、「9月8日午前9時から11時」の2時間です。
お間違いなく。
大会実行委員からの業務連絡でした。
皆様はどう思われますか?
「従来の教科書に書かれていたような瘢痕拘縮は起こらない」という意味です。
もちろん,患者の条件によっては瘢痕拘縮は必ず起こります。例えば,乳児の手掌熱傷,乳児の手指の掌側熱傷などです。これは乳児は屈筋の力が極めて優位のために,どのような治療をしても治療中に固定をしても,瘢痕拘縮は必ず起こります。
あるいは,腹部正中切開の離開創では,腹直筋が背筋より優位にあるために,青壮年では瘢痕拘縮が起こります(逆に,寝たきり患者さんでは瘢痕拘縮は起こらない)。これは縫合創でも同じで,腹部正中切開後にはほぼ全例で瘢痕拘縮が起こります。
これらは「湿潤治療だから起きた瘢痕拘縮」ではありません。人間の体の仕組みから生じるものです。こんなものまで含めて「瘢痕拘縮が起こらない」といっているわけではありません。
しかし,かなり広い面積の皮膚全層欠損,皮膚軟部組織欠損であっても,多くの症例は普通の運動ができる程度の瘢痕拘縮しか起こりません。日常生活に不都合なく,スポーツもできるのであれば,それは瘢痕拘縮といえないと思いますが。
講演、成書ではご説明なさっていると思いますが、HPの文章などでも「瘢痕拘縮は起こらない」と断言するのは誤解を招いて危険だと思います。かなり広い面積の皮膚全層欠損,皮膚軟部組織欠損であっても,多くの症例は普通の運動ができる程度の瘢痕拘縮しか起こりません。
のように表現された方がよいと思います。
様々な示唆に富んだ映画でした。
過去の事例から 「創傷の消毒とガーゼ撲滅」も いつかは認知されると思いました
ついでに 先生と同じく 間違って横行してるパラダイムに憤りを感じてるサイトを見つけました(既出でしたらすみません)http://blog.livedoor.jp/katosei/archives/cat_50013969.html
湿潤療法も紹介されてます(動物版ですが)
規定によりますと
申請書類については,ページ下の日本褥瘡学会認定師認定申請書よりダウンロードしてご準備下さい。
日本看護協会が圧力をかけたのが(というか、そもそもベースは同じだし)ありありと分かる規定ですね。准看護師だとどんなに実力があってもダメなんだってさ(苦笑)
認定師資格の対象となる看護職は看護師です。
準看護師は対象となりません。
まあ、何の役にも立たない家元制度だとよく分かる規定ですね。
「准看護師なんていう低レベルの人たちと私たち看護師を一緒にして欲しくありませんわ。私たち看護師は,准看護師とは人種が違っておりますのよ,オホホ」という,看護協会お偉方の声が聞こえてくるようです。選民意識,差別意識に凝り固まったおば様達が集っている組織なんでしょう・・・多分・・・。
たかが褥瘡を治療しているくらいで威張るんじゃねえぞ,この馬鹿どもが!
褥瘡治療なんざ,ラップさえあれば素人だってできるぞ。褥瘡治療ができることくらいで威張るなんて,お前らアホか?
近い未来高校でで介護の授業が始まり、褥創の処置も実習で行うのでこのような認定師は意味がなくなりました、とさ。(笑)
ちなみにこの問題の発端は同HPで准看護師が質問したことに始まります(掲示板のNo.621スレ)。
褥創学会上層部は誰もこの質問には答えず、ずっと放置されています。
看護協会の長年の目標は「准看護師の廃止」ですから「存在しないはずの准看護師に資格を認めるわけにはいかない」ということなんでしょうね。
まあ、しかし准看護師を廃止するのは良いとして、今いる准看護師をどうするつもりなんだ?看護協会は。准看護師は看護師じゃないから看護助手に格下げですか?。看護協会内部にも准看護師はいるって言うのに。。。。
当院では心臓血管術後早期より排便を促すために下剤を投与するのですが、最近、頻回な下痢のために肛門周囲がただれてしまう患者様が増えています。
少しでもお腹を動かし続けたい、というDrは下剤を止めません。
オプサイトやハイドロサイトも場所的にうまく貼ることができず、現在は「ワセリン他軟膏+オムツ」と繰り返しの水道水洗浄で対応していますが、コストもかかるし、患者様も痛そうで。。。「ただれ」は継続する下痢によって汚染され拡がってしまい、なかなか治癒しません。
あいまいな質問ですが、何かもっとよい対策や治療法などあればご教授ください。よろしくお願いします!
> 当院では心臓血管術後早期より排便を促すために下剤を投与するのですが、最近、
> 頻回な下痢のために肛門周囲がただれてしまう患者様が増えています。
肛門周囲がただれるほどの下剤って本当に必要なんでしょうか・・・?そこまでの下剤って腸内細菌叢をめちゃめちゃにしてしまうので免疫もめちゃめちゃになってしまい、術後の体にはかえってよくない気が・・・電解質異常にはならないですか?MRSA腸炎などの兆候を見逃したりしませんか?
> 少しでもお腹を動かし続けたい、というDrは下剤を止めません。
そこまでしておなかを動かしたいというメリットがよくわからない・・・心臓の術後は下剤がルーチンなのでしょうか・・・心臓血管外科の先生でご存知の方がおられたら教えてください。それともこれはAAAか何かおなかの血管の術後の話なんでしょうか・・・?術後のイレウスを予防しようと考えてのこと・・・?
>あいまいな質問ですが、何かもっとよい対策や治療法などあればご教授ください。
腸マニアの私としては、処置がどうこう言うより、下剤の処方自体が許容範囲を超えているような気がするので、下剤の量を減らすのがよいと思います。練り歯磨き以上のやわらかさにする理由が思い当たらないからです。下剤というのはもっとデリケートに処方するべきです。
普通の腹部手術でおなかを動かす(腸を動かす?)ためにそこまで下剤を投与することはないので、下剤よりは経口栄養か経管栄養の内容を考え、便の出やすい内容にしたらよいのではないでしょうか。
>そこまでしておなかを動かしたいというメリットがよくわからない・・・心臓の術後は下剤が
>ルーチンなのでしょうか・・・心臓血管外科の先生でご存知の方がおられたら教えてください。
ルーチンじゃないです。少なくとも出身医局では下痢が続くほどの下剤投与はしてませんでした(もちろん便秘になれば下剤投与は当たり前ですが)。
褥創と「下痢+オムツトラブル」は、切っても切れない関係にあります。
近刊では、豊富な実例をもとに解決法をずばり解説しております。
「これでわかった!褥創のラップ療法―部位別処置事例集」三輪書店
p34-38 p102-105 p109-111 p124-127
http://www.miwapubl.com/hon/tarminal.html
創部の処置は鳥谷部式でいくとして、下痢の原因を取り除く努力は必要ですよね。医原性だなんてなんてこったい、って感じです。
薬で腸管を無理やり動かすだけでは腸管の健康状態を全く無視した話です。
きれいなお花畑の腸内フローラをブルドーザーが根こそぎえぐりとってしまうイメージが私の頭から離れません。腸の粘膜が痛んで浮腫ったりしてそうだなあと痛々しく思ってつい投稿してしまいました。
排便を促すのなら経口or経腸栄養の内容を検討したりするべきですよね・・・。食べなきゃ出るものも出ないですわ。
ナースの方の気苦労が思いやられます。粛々とケアをお続けになりながら、静かに抵抗を試みてくださいまし。
心臓外科はしませんが、腹部以下の血管外科の手術で、下剤ルーチン投与なんて聞いたことがありません。無理に腸管を動かすことがそんなに大事なんでしょうか。
元心臓外科医です。
腹の動脈瘤の術後は(術中腸管を触るので)麻痺性イレウスの様な状況になることがたまにあり、お腹が動く前からレビンチューブから、カマグや大建中湯を入れるのをルーチンにしている施設があります。腹部術後、麻痺性イレウスになると何かと面倒なので(治療が前に進まないため)、かといって下痢が続くのなら辞めるのは当然です。まして、肛門周囲がただれてもなお続けるというのは異常としか思えません。
便の状態は看護婦さんが毎日きちんと把握していますので、だらだら便が続くようなら、カマグの調節は看護婦さんに任せてあります。下痢→肛門周囲の処置、と人手がかからないようにするのがベストだと思います。
心臓の術後ですが、抜管して半日たてばご飯を食べさし、抗凝固薬、利尿薬などルーチンの薬を飲ませ始めます。術後、心機能がいい人は早めに利尿薬を切ってしまいますが、まれに結構な利尿薬が必要で便が固く(乾燥し)なる人は、便が出にくいのでカマグ、下剤などを使う事があります。それでも、下痢が続いても・・・使うことはありません。一般人並に調節します。
心臓の術直後に、水分管理や電解質管理にナーバスになる時期に下痢になって、量のアバウトな水分流出、電解質が狂う状態にすることはウエルカムではありません。
なぜ心臓の術後に使われるのかは分かりません。一度理由を聞かれてみては?百歩譲って利尿薬をガンガンに使ってドライサイドで管理したい(術者、ICU管理者のやり方によると思います)というのであれば・・・
でも、下痢なっても使うことはありません。私なら、患者にガスが出ているか聞くこと、腹の聴診、触診で十分だと思います。
・・・・もしかして胸の傷、腹の傷にいまだにイソジンを塗りたくっていますか?
病院薬剤師のdownhillです。
薬剤師は関与していないのでしょうか???
明らかに過量投与による「副作用」なわけですから、薬剤師から指摘すべきケースと思いますが・・・
まず、心臓術後の患者様がルチーンで下剤投与するということはないと思います。
しかし、当院では術後、心臓だろうと、腹部大動脈瘤など腸管に触れる術式だろうと関わらず、「全て」にアルサルミン、酸化マグネシウム、ラクツロースを処方します。
ある程度のコントロールはNsに許されており、当然心臓外科の手術に関しては抜管して数時間後より食事は始まるのですが、
一日排便がないだけでもDrはイレウスなどが「心配」なようで、「カマを止めるな!!」と怒られ、すぐラキソベロンなどの追加指示が出ます。
結果、下痢が続いてしまい、処置も問題もあるのかもしれませんが、肛門周囲がただれてしまうことに。
でもぷるぷる@消化管外科様の言うとおり、無理に腸管を動かすことは負担になりますよね?詳しくはわかりませんが、利尿剤なども通常しばらく使用しますので、電解質異常にはなっても原因が果たしてそのせいか、わかりませんが、よくないんだろうなあ、といつも思っています。
処置に関しては鳥谷部先生方式をもう少し勉強して実践してみます。アレが続くとせっかく早期に離床してもみんな紙オムツ着用で、痛みもさることながら本当にかわいそうで・・・。
皆様、アドバイスどうもありがとうございます。
PS1:
ちなみに当院の薬剤師はそこまで積極的に患者様の治療に参加することはなく、「指示のでた処方を出す」ことしかしてくれません。チーム医療という面では本当に残念なことですが。
PS2:
当院のDr(一人だけですが)は
です。
ものの見事に創離開の患者ばかり増えていき、症例が多いので創処置に関して僕もよく勉強できるようになりました。(涙)
今度その軟膏処置の是非についても教えてください。
>ある程度のコントロールはNsに許されており、当然心臓外科の手
>術に関しては抜管して数時間後より食事は始まるのですが、
>一日排便がないだけでもDrはイレウスなどが「心配」なようで、
>「カマを止めるな!!」と怒られ、すぐラキソベロンなどの追加指>示が出ます。
病院薬剤師の立場から、あえて情報提供するとすれば、「カマ投与→高Mg血症→徐脈→最悪心停止」ですね。ただし、腎機能が低下していた場合の話ですが。
腎機能が低下していた場合、標準量(1.5g/day)でも高Mg血症は起きるようです(http://www2.pf-x.net/~tomovet/vet/test/yueki.htm のマグネシウムの所を参照して下さい)。
あとはカマ投与時に摂取する水分量を調節すれば(→少なくする)、便の軟化をある程度コントロールできるはずです。
北の国からナースさんの返答になっていない返事が多いようですので、一言書き込みさせていただきます。
(下剤を使うことがよくないといくらここで書き込んでも、北の国からナースさんの立場からは変えることが難しそうなので...)
肛門周囲はただでさえ平らでなく被覆材を貼付するには適さないところですので、どうしても難しいですが、亜鉛華軟膏をべったりつける(広めに)のはいかがでしょうか?
亜鉛華軟膏は、ただれた創面には付きませんが、皮膚がある部分にはしっかり固着して、便や尿などから皮膚を保護してくれます。さらに創面に対してもあまり悪さをすることはありませんし、カンジダなどに対してもステロイドのように悪化することはありません。
水道水と石けんではとれませんので(オリブ油などが必要)しっかり拭き取ることは大変ですが、逆に、すべてを毎回拭き取らず、とれるところのみとって新しく塗っておくと、便の汚染から皮膚を保護してくれるので、皮膚が次第に丈夫になってくるようです。
この場合、私は亜鉛華軟膏が軟膏による被覆材の役目をしてくれていると思っています。
(もうすでに試しているようでしたら役に立たない内容ですみません)
高マグネシウム血症。
そこまでは・・・と思っていましたが怖いですね。最近は腎機能低下症例も多くなっていますので本当に気をつけないと。
>逆に、すべてを毎回拭き取らず、とれるところのみとって新しく塗っておくと、便の汚染から皮膚を保護してくれるので、皮膚が次第に丈夫になってくるようです。
亜鉛華軟膏も一時期試していたようですが、結果もわからぬまま、変更されていました。(たまたま私が勤務が合わなくて見る機会がなかった)
実は亜鉛華軟膏について、あまり詳細を知らないのですが、被覆剤としては使えるんですね?確かに洗浄だけでは取りきれませんが、創面に対しての効果はどうなんでしょうか?悪さはしないものなんですか??
もし正常な皮膚に問題なく、創面に固着しないのなら被覆剤としてかなり役立ってくれそうな予感が。。。
北の国からナース様の問題を改めて整理してみます。
@ルーチン投与の下剤で頻回の下痢が生じ、肛門周囲がただれてしまう。
A肛門周囲には創傷被覆材が貼りにくい。
極論すればこの2点に絞られそうです。
まず、ルーチン投与の下剤については各先生方のご意見を支持します。
Aの問題については医原性でなくてもしばしば問題になります。
確かに肛門周囲には普通の被覆材は貼れません。
そこでお勧めしたいのが「リキッドバリヤー」です。
主成分はシアノアクリレート、すなわちアロン○ルファです。
市販のアロン○ルファは微小な点または線に塗付するよう先端が細くできていますが、
「リキッドバリヤー」は面に塗れるよう先端がマジックインキのように綿で太くできています。
これを肛門周囲に塗付すると、瞬間に固化して皮膚表面を被覆して便の刺激から皮膚を防御してくれます。もちろん液体ですので皮膚の起伏や形状は全く問題になりません。ただれた皮膚に塗布すると、刺激で瞬間痛みますが、すぐに痛みはなくなり、数日間皮膚表面をコーティングして便刺激から保護してくれます。4〜5日から10日ほどで再生した皮膚(垢)とともに剥がれ落ちますので、下痢が続いていたらまた塗布します。
パーミ○ールと同じ日東○ディカルから発売されています。なぜか同社のHPには出ていません。
このシアノアクリレートは女房の手のひび割れにも好評です。指のひび割れたところに市販のアロン○ルファをつけると瞬間沁みますが、固まった後すぐに水仕事ができます。1週間ほどで固まったアロン○ルファがポロリと取れると、ひび割れも治っています。
市販のアロン○ルファについては安全性を確認したものではありません。ラップ療法のHPにおけるサラン○ップと同様にお考えください。
この前の書き込みで「リキッドバリヤ」と書いたのは間違いでした。
正しい商品名は「リキバリア」です。ごめんなさい。
確かに効果はあるのですが、高価なのが難点です。
リキバリアはダー○ボン○(ジョン○ン&ジョン○ン)という製品とほぼ同様の製品と聞いています。
もともと創傷を縫合せずに癒合させようとする目的で開発されているのですが、実際にはドレッシング材の役目しかしないことがだんだん判明するにつれ、その値段ゆえに、徐々に使われなくなってきているものであるようです。
(リキバリアは新製品なのですが...)
おな科が専門@4号さんの言われるような、肛門周囲の創傷被覆材代わりにはよいかもしれません。
(ただし、創面にシアノアクリレートが直接付くと、かなりその時はしみて痛いですが...)
亜鉛華軟膏は古い薬ですが、創傷を悪化させることは少なく、肛門周囲にはよい時があります。
(ただし、仙骨部褥瘡などにしっかり付着してしまうと、取り除きにくいため、やはり使用する場所と期間を限定すべきとは思います)
先日群馬県で褥瘡学会の群馬支部学術大会があり、その企業ブースでリキバリアを宣伝していました。
業者さんはジェネリック(ダーマ○ンドの後発品)のため、値引きが可能と話していました。
そこでは「踵の褥瘡予防」に勧めていました。
フィルムだとすぐはがれてしまう(はがれてしまうほどずれをひどくするケアの方が問題と思うのですが・・・)がこれははがれない」との説明でした。
以前ダーマボ○ドを使用したことがありますが(髪の毛での縫合)、やはり高価なため使用しなくなった経緯があり、参考程度に聞いていた直後だったため、ついつい反応してしまいました。
リキバリア・・・アロン○ルファですか。
それを肛門周囲に塗布するのは少し勇気がいりそうですが、被覆剤として使えるとは知りませんでした。
でもある程度の期間ではがすことができるなら試す価値がありそうですね。
値段もきになるところではありますが、早速リキバリアについての情報を集め、業者などとも調整してみたいと思います。
それまでの間は(症例が出たら)亜鉛化軟膏なども再度使用し、効果のほどをみていきたいと思います。
それにしても、指先のヒビ割れには良さそうですね。リキバリア。看護師仲間でも悩んでいる方が意外と多いのでちょっと勧めてみようと思います。
(今まではワセリン+タオルゴシゴシを勧めていましたが指先の深いヒビ割れにはリキバリアも良さそうなので)
皆さんのご意見ありがとうございました!!
色々な意味で、諦めずがんばってみたいと思います。
どこの病院でも電子カルテやオーダリングシステムが導入されていますが、ひとつとして同じシステムに出会った事がありません。メーカーによって処方のオーダーの仕方だけでもかなりの違いがあり、慣れないうちは操作に時間がかかったり間違ったりする事もしばしばです。複数の医療機関で働く医師は勤務先の数だけシステムを覚えなければなりません。新年度で赴任してきたベテラン医師は医療行為はできるのに電子カルテが触れないので診療ができない状況がしばらく続きます。
まだまだ発展途上の電子カルてやオーダリングシステムであろうとは思いますが、せめてよく使う検査や処方、画像診断のオーダーなどの行為のボタンの配置、薬剤検索のやり方などの仕様に全国共通の一定の基準を設けてほしいです。
電子カルテの操作の煩雑さも医師達の労働条件を過酷にしている一因と言えると思います。
先生が疑問に思っていることは、電子カルテ以前のオーダーリングシステムの時に、既に生じていた問題です。同じ会社のオーダーリングシステム、電子カルテでも医療機関ごとにその仕様は異なります。
ちなみに、紙カルテでも、処方箋の記載方法、レントゲンのオーダーの仕方、などは医療機関ごとに異なっています。
電子カルテである程度統一されればいいかな〜っとは思いますが、現状を見る限りでは、バージョンアップをするにしても莫大な費用がかかるために、ココに医療機関での対応では、同じメーカーの電子カルテですら、医療機関の間の差を埋めることは出来ません。
電子カルテの導入によって、医師が行わなければならない作業が確実に増えました。そのことが、「医師達の労働条件を過酷にしている」と思っています。
一意見ですっw
私個人は化粧(メークアップ)の材料により肌を痛めているというご意見には全面的に賛成です。
ただ、女性が化粧をする理由のほとんどは男性にあると言ってよいと思います。まだまだ男性の上司が多い昨今、就職内定にも女性については同じキャリア、同じ年齢なら容姿の優劣で決まります。
女性よりも男性に「女性を外見で選ぶな」と伝えるべきではないでしょうか?本能的に無理とは思いますが。(笑)
また、メークアップの中で日焼け止めについてはどう思われますか?
> また、メークアップの中で日焼け止めについてはどう思われますか?
「遮光する(紫外線をさえぎる)」というのが治療の目的,日焼け止めクリームはその手段です。単に紫外線をさえぎるだけなら日焼け止めクリームでなくてもいいわけです。紫外線を通さない絆創膏を張る,紫外線を通さない布を張る,金属で患部を遮蔽するなど,外見さえ気にしなければ,さまざまな手段で紫外線を防ぐことができます。
問題は,社会で生きていく以上,他者の目に常に晒されることです。つまりそれが「外見が気になる」です。まさか鉄板を顔に張って出勤することは不可能です。社会人である以上,「目立たずに紫外線をさえぎりたい」のです。
目立たないという点を重視すれば遮光クリームしか選択枝はないし(それしか商品がない),多少目立ってもいいと考えれば色付き絆創膏という選択枝もでてきます。
ここに「界面活性剤を含むクリームは皮膚に安全なのか」という問題が加わります。もちろん界面活性剤が皮膚に良い訳がなく,遮光クリームを塗り続ければ皮膚の状態は確実に荒廃していきます。
要するに遮光クリーム塗布とは,遮光というメリットと皮膚の荒廃というデメリットのトレードオフです。欠点を知りつつ使用するというのがいいのですが,現状では,欠点について全く知らされていないというのが問題が生じているのです。
もちろん,遮光能力のあるワセリンを作れば問題解決ですが,商品として売れないでしょう。顔に塗るものとしては,べたつきは欠点になるからです。このあたりには「べたつくものは皮膚によくない,さらさらしたもの(=クリーム)は皮膚によい」というおかしな常識が絡んできます。
この「間違った常識」を作り上げたのは化粧品業界です。私たちはテレビCMなどを通じて,繰り返し「べたついている皮膚は汚い。さらさらの肌が良い」と教え込まれてきたからです。
出勤後、このHPを見ながらファンデーションをパタパタしている私も、今回の記事にドキッとしましたが・・・
例えに出された、女優さん等の厚化粧はまあ、おいといて、私なんかは、ファンデを薄く塗って、眉を描いて、少し色のあるリップクリームを塗る。これで、終わりです。しかし、これをすると、しないでは、ぱっと見が、違うんですね。
これくらいの化粧って、きちんとアイロンのかかったワイシャツや白衣を着るのと同じで、「身だしなみ」の範囲だと思うのです。
言ってみりゃ、「身だしなみ」自体、時代時代でのパラダイムでしょうが・・・
これくらいの化粧で私の肌はそんなに荒れて大変ってことはないですね。家計が苦しくなると、削られるのは化粧品代ですし。
(ただし、世の女性はお金に余裕が出ると、買いたいのは高価な化粧品かも・・・)
> これくらいの化粧って、きちんとアイロンのかかったワイシャツや白衣を
> 着るのと同じで「身だしなみ」の範囲だと思うのです。
身だしなみとは何か,と考えていくと,これまた面白いです。
多分,身だしなみとは「みっともなくない格好」でしょう。みっともないと思われない外見をすることは社会生活で必要です。異性から「みっともない」と見られるのも困るけれど,一番困るのは同性から「みっともない」と見られることではないでしょうか。そうならないためには,皆と同じ格好をするに限ります。時代とともに標準的な化粧法がありましたが,その理由はここにあると思います。
ただ,「ワイシャツや白衣」と化粧の決定的な違いは,人体に有害か無害かというところにあります。ワイシャツは無害ですが,化粧品は有害です。皮膚に塗るものなのに皮膚を障害する成分が含まれるという点が問題なのです。
化粧は多くの女性にとっては日常的作業です。だから,化粧に皮膚障害成分が含まれるというのは,いつも飲んでいるお茶や醤油に毒物が入っているのと変わりないと思うのです。
「このお茶には毒が入っているけどおいしいので納得して毎日飲んでいる」というのと,「毒が入っているとは知らずに毎日飲んでいる」では違うと思うのです。
たかはし先生のように,簡単な薄化粧しかしていないというのなら問題ないと思いますが,仕事の上でばっちりとメークしないといけない女性の皆様に,「化粧品は界面活性剤を含む」という事実がほとんど知られていないということを問題にしたいのです。
機会化粧派です。日常的には日焼け止め、までです。
この冬、はずかしながら顔の皮膚が乾燥してカピカピになったので自称美容皮膚科医の友人に相談したところ、洗顔を控えるように助言を受けました。夜は普通に洗う代わりに朝の洗顔はぬるま湯だけで簡単にすすぐ程度にしたらてきめん皮膚の調子がよくなりました。洗いすぎはいけないのですよね。自分の皮脂の環境を整えることが大事なのだと思います。
そうは言ってもこれは私が普段化粧をしないからこの程度の洗顔ですむというわけで、気合を入れたメイクの人はやはりきっちり洗わないと。
私自身は紫外線の害と、界面活性剤の害を天秤をかけて、現時点では紫外線の害のほうが大きいと判断しております。エビデンスはありませんけど・・・
日傘とか帽子とかを常にしていられるわけでもないので、日焼け止めは塗らざるを得ないです。日傘とか、日光をさえぎられる程度の大きさのつばのある帽子というのはなかなか私には使いづらいアイテムです。
夏になったら日焼け止めを腕にも塗ったりします。スイマーなので泳ぐときは足とか首とか背中にも。やっぱり伸びの悪い日焼け止めだったら塗りにくくて使いにくいかもしれません。
それでも、日常的に顔に塗る日焼け止めで、乳化剤を使っていないワセリンベースのものができるというなら使ってみてもいい気がします。ただ、顔がてかてかになるかもしれませんね。
靴でもそうですが、足に良い靴はデザイン上あまりおしゃれじゃないです。普段は足に良い靴を履いて、ここぞというときに短時間だけおしゃれ靴を履くのと同じように、化粧も別に毎日ではなく、ここぞというときにするほうがよいと思います。
これは私が顔に関係ない職種だから言えることかもしれません。医者はあまりおしゃれすぎるのも信用されない(美容外科領域、タレント医者を除く)ですから。
女性が化粧をする理由は別に男性だけにあるのではないと思います。それはちょっと違う気がしますね。
界面活性剤の有害性については化粧品だけでなく、シャンプーや洗濯洗剤(夏井先生のHPでもご紹介がありました)もありますよね。
古くから研究なさっている方(以前から存じておりました)についての記事をご紹介します。↓衣服も安全とは言えないかもしれません。
http://www.sekken.genoa.jp/content/sekken/column02_sakasita/
気になるのは夏井先生の更新履歴でご紹介いただいた化粧品の有害性を唱えている人が関与しているということです。勘ぐり過ぎでしょうか?(苦笑)
>私個人は化粧(メークアップ)の材料により肌を痛めているというご意見には全面的に賛成です。
申し上げたいことが様々ございますが、ひどい肌荒れで化粧品が原因と思われる場合、化粧を落とす際の機械的刺激が悪化要因であることが多いです。最近のクレンジングのなかには軽く押さえるようにするだけで化粧が落ちるものがあり、これを改善するだけで効果があることがあります。
>ただ、女性が化粧をする理由のほとんどは男性にあると言ってよいと思います。
「隻手の音を聞け」の禅問答ではないですが、男性と女性がいる以上、どちらの原因とは言い切れないでしょう。ミニスカートもパラダイム(ミニをはいているほうがかわいく見える)でしょうか(笑)。やたらなものをはいて性犯罪を助長するのは、はいているほうにも原因があるように思われますが・・・脱線でした。
ちょっと話がそれますが,界面活性剤ってサーファクタントのことですよね。肺胞上皮は常に界面活性剤で覆われている状態ですが,どうして平気なんでしょうね。
更新履歴のシャンプーについて こんなサイトがありました。
シャンプーをすると むしろ かゆくなる のだそうです。(それどころか 禿げる)
まるで消毒するから感染するみたいな話です
http://www.asyura2.com/kaminoke.htm
> シャンプーをすると むしろ かゆくなる のだそうです。
シャンプーをやめてから頭皮の痒みが殆どなくなりました。また,フケも少なくなりました。
・・・ってことは,頭皮の悩みの多くはシャンプーが原因なんでしょうか。
貼っておきましたサイトによりますと 抜け毛もシャンプーが原因だそうです。
「毛穴の奥までスッキリ」ではなくて「毛穴の奥までゴッソリ」なのだそうです 笑 良いコピーです
髪は石鹸で洗うと良い と書いてあります。
ついでに 「歯磨き粉も不要(合成洗剤の10倍の濃度)」と書いてあります。塩で磨くのが良いのだそうです。
皿を洗う洗剤も 手に危険な成分が多いとのことで、やはり石鹸での皿洗いを薦めているようです。
化粧品、携帯電話の電磁波、髪のオシャレ脱色の危険(発ガン性)についても言及しております。
次は 歯磨き粉を お止めになられてみては いかがでしょうか?
to Terry先生
> 界面活性剤ってサーファクタントのことですよね。肺胞上皮は常に界面活性剤で覆われている状態ですが,
> どうして平気なんでしょうね。
この問題,いろいろ医学書を読んで調べたのですが,ほとんど書いてある本が見つかりません。
そこで,遠回りですが,まず基本となる化学の本を買って界面活性剤について勉強を始めました。『基礎化学コース 界面化学』(近澤正敏,丸善株式会社)という本です。どうやら,化学専攻の大学院生のための教科書らしく,基礎知識がない私にはかなりハードな本です。
ほぼ30年ぶりに化学の教科書を買いましたが,読んでみるとそれなりに面白かったのが収穫でした。でも,3000円はちょっと高かったです。
で,知識をまとめてみます。もちろん,間違って解釈している部分があると思いますので,間違っている部分については容赦なく御指摘いただけましたら幸いに存じます。
まず,界面活性剤の定義ですが,親水基と疎水基(親油基)が共有結合で結ばれた物質の総称です。疎水基は通常,長鎖の炭化水素で炭素数が8〜18個くらいが一般的らしいです。親水基の部分にはイオン性と非イオン性のものがあります。イオン性親水基にはカルボキシル基,スルホネート(硫酸イオン)基,第四級アンモニウムなどがあり,非イオン性タイプには脂肪酸,アルコール,エーテルなどがあります。
通常は,親水基の部分を「head」,疎水基の部分を「tail」と呼びます。
界面活性剤分子中の親水基と疎水基のバランスをhydophilic-lipohilic balance (HLB) といいます。界面現象は要求HLB値で決まり,HLBが高くなるほ「消泡」⇒「ドライクリーニング」⇒「乳化」⇒「洗浄」⇒「可溶化」という機能を持ちます。
また,HLB基数は親水基の種類で一義的に決まっています。
アニオン界面活性剤は広く一般に使われていて,起泡性,洗浄性,乳化性に優れています。
カチオン界面活性剤は殺菌剤,消毒剤,リンス剤,柔軟剤として使われていますが,洗浄作用はアニオンに比べると低いです。
一方,肺サーファクタントの組成は,脂質:蛋白=9:1と脂質がほとんどで,その主成分はリン脂質です。構造的には,head(=親水基)にパルミチン酸の2本のtailが結合した構造です。
サーファクタント特異蛋白は4種類あり,それぞれSP-A, SP-B, SP-C, SP-Dと呼ばれます。量的に多いのはSP-Aのようですが,これは親水性蛋白です。
と,ここまで来てようやく,「よくわからない点」がはっきりしてきました。
肺サーファクタントの親水基はアニオン系なのかカチオン系なのか,親水基の構造はどうなっているのか,肺胞という界面構造においてサーファクタントの機能はそもそも何なのか,という点です。
このあたりについて御存知の方,是非御教示ください。
いずれにしても,クリームや乳液の界面活性剤と,肺サーファクタントの界面活性剤を一緒くたに論ずるのは,ちょっと難しいのかな,という気がします。
夏井先生
いろいろ教えてくださってありがとうございます。
少なくとも,「界面活性剤の疎水基は細胞膜と結びついて細胞膜を破壊する」と単純には言えないということだと思います。
>いずれにしても,クリームや乳液の界面活性剤と,肺サーファクタントの界面活性剤を一緒くたに論ずるのは,ちょっと難しいのかな,という気がします。
そうですよね。同様に,洗剤に入っている界面活性剤と,クリームや乳液に入っている界面活性剤を一緒くたに論ずるのは難しいのかもしれません。
考えてみれば,マヨネーズも乳化剤を含んでいる食品です(この場合は卵黄中のコレステロールが乳化作用を持つ)。だから,界面活性剤にはいろいろなものがあって,機能もいろいろで,体に安全なものと危険なものがある,ということでしょう。
油汚れに対する洗浄力を求めれば体に安全ではなくなる,ということじゃないでしょうか。
みなさん、こん○○わ。syo@実験屋と申します。
化粧品パラダイムのど真ん中で飯を食っている者です。
夏井先生の仰るように一口に界面活性剤と言ってもものすごい種類があり、性質もかなり異なっています。そのため、目的・用途によって使い分けられているのが実際です。
また、細胞内のリン脂質や、卵のレシチンなども界面活性剤の一種ですし、当然、石鹸も界面活性剤の一種です。
界面活性剤の化学的性質等については、下記のHPが比較的分かりやすいと思います。
http://chemical.kao.co.jp/ChemicalForum/ChemicalPlaza/Default.htm
http://www.rakuten.co.jp/alcnet/344304/344308/1826592/
世界保健学会って何者でせう?
特定非営利活動法人 世界保健学会 World Health Societyですね。
おお,懐かしい船井幸雄さんのお名前があるじゃないですか。オカルトビジネス界のドン,ボスキャラです。どういう人かって? 「船井幸雄 トンデモ」とGoogle検索してみてください。
さて本題です。科の特性上(形成外科なのでs...)
よく人工関節や、シリコン挿入物、はたまた骨折の整復プレートなど様々な人工物(異物)の感染を目にする機会は多いのですが、本当に異物があることで感染が起こり、治らないのかとちょっと疑問に思っています。
というのも、そもそも感染というのは生体反応であって、有機物と細菌が反応を起こして(腐敗・発酵)そこに生体反応としての炎症が起こり初めて感染が成立するはずです。
ところが、上記の異物は無機物であり、そもそも細菌と直接反応する物質ではありません。
(まあ自然に時間かけて起こる反応としては酸化という現象はありますが)
バイオフィルムという考え方があって、異物の表面にそれが形成され、そこで感染が成立するという理論もありますが、そこでも、感染をなくすためには異物を除去するしかないと指摘しながら、肺や尿路などでの感染もバイオフィルムが問題であると、結局無機物の異物そのものが問題であるとの結論に結びついていません。
まあ実際問題として、感染が起こったときの手っ取り早い方法は、挿入物抜去ですが、個人的には、挿入物の周囲のバイオフィルムだのという(結局は血流の悪いまたはない組織)が感染の温床となっていて、そこを何とかすることができれば、挿入物はそのままでもいいのでは?などと思ったりしています。
かとう先生
この湿潤治療を始めて「そもそも感染とは何か?」がものすごく曖昧であると思ってます。体内異物による不具合はすべて「感染」なのか?病態はもう少し細かく分ける事ができ、対処法もそれによって異なるのではないかと思います。
漏斗胸の手術後チタンプレートの挿入部位が瘻孔を形成し、膿汁が排出されたものの全身状態は良好であった方に対して切開排膿のみでプレート除去は行わず治癒した経験があります。現在術後3年が経ちましたが、問題なく経過しております。
賛同(?)意見いただきましてありがとうございます。
「そもそも感染とは何か?」ということに私も大変興味があります。
この湿潤療法を行っていて、(私はどちらかというと消毒を中止して洗浄を推進する方に重きを置いて行動しているほうですが)
やはり局所感染(いわゆる感染の4徴候)に見舞われることがあります。
これは、創傷管理をきちんと観察しているものにとっては、不測の事態ではなく、原因もある程度予測でき、むしろ「想定の範囲内」の出来事で、それに対し対処することで問題は解決します。
ただ、ある程度湿潤療法が広がり、半分疑問を持ちながらも周りが湿潤療法派になってきたため、しかたなくそれを行っている者(特に医師)が、そういった局所感染に遭遇したときに、それみよがしに湿潤療法のせいにするんですが、これを目の当たりにすると、異物で感染=抜去という図式も、なんとか打破する手立てがあるのではなどと思ったりして書き込んでみました。
>まあ実際問題として、感染が起こったときの手っ取り早い方法は、挿入物抜去ですが、
>個人的には、挿入物の周囲のバイオフィルムだのという(結局は血流の悪いまたはない組織)が
>感染の温床となっていて、そこを何とかすることができれば、挿入物はそのままでもいいので
>は?などと思ったりしています。
わたしも同様の考えです。
実際、人工骨頭・人工関節・骨折の固定プレートなどの感染は、発症早期(2・3日以内)に、洗浄・金属周囲の炎症組織・壊死組織の除去をおこなえば、抜去せずに感染を鎮静化できることは、少なくありません。(再燃することはありますが)
そのため、金属を抜去すると非常に大変なことになる状態・部位に術後早期に感染がおきた時は、一度は洗浄・周囲のデブライドをトライすることがスタンダードになりつつあります。
(私も3例ほど金属抜去せずに感染を鎮静化させたことがあります。)
2・3時間以上の手術では、皮膚の常在菌が創内に入ることをゼロにすることは不可能だと思っていますので、組織を愛護的に扱うことと術後の血腫を軽減することで感染源を少なくすることはもちろんですが、感染の早期発見・早期治療が非常に重要です。(骨髄炎になると抜去するしかなくなりますので、)
しかし、一般に外科系のDRは、自分の手術で感染がおきたことをすぐに認めたくないので、最初の兆候のときに手を打たず、手遅れになることもままあります。
さらにもうひとつ、「褥創はうちの科の病気ではない」「自科の病気は落ち着いたからあとは形成外科で褥創を治してもらわなければ」「形成外科で手術してもらって褥創を治しましょう!」と他科の医師達から治療を押しつけられて(苦笑)、やむなく手術する、というのもあると思います。形成外科内では通常の場合褥創を発生するような患者様はきわめて少なく、ほとんど他科からの依頼ですから。
褥創のラップ療法(それよりも予防が大事ですが)が全科の医師達に普及すれば褥創の手術適応は今よりもさらに減少するでしょう。
また、別スレにもありますが、「褥創の手術はすべて悪」でもないと思います。適応を慎重に選べば手術も悪くないと思います。
まだ大学病院の形成外科にいた頃の話です。10歳くらいの子供さんで指尖部損傷で爪が Parot Beak 変形していたため,逆行性指動脈皮弁で爪変形の治療をすることになりました。手術はすごくうまくいき,爪もまっすぐになったのですが,術後,指の状態を見た子供が「こんな指はいやだ」と泣き出しちゃって・・・。
もちろん,事前に充分に説明したし,どういう傷になるかも説明したのですが・・・。大人の患者さんだったら,手術の傷を見てぎょっとしても,取りあえず大人なんで「ありがとうございます」って言ってくれるんだろうけど,子供は正直です。
そのほかにも,大腿部の熱傷後瘢痕拘縮で手術した女性も,医者の前では文句を言っていませんでしたが,看護師の前では「手術ってこれでおしまいなんですか? どこがよくなったんですか?」って言っていたそうです。
以前,某県の皮膚科医会で講演したとき,「移植皮膚は所詮移植皮膚であって,パッチワークでしかない。本当に患者さんは植皮の結果に満足しているのか」と話したところ,一人の年配の先生が烈火のごとく怒りだし,「お前は植皮の経過を30年,40年と追っているのか。私は30年たつとどんな移植皮膚も目立たなくなることを知っている。30年の経過を追わずに,植皮皮膚は汚いというのはおかしい」とまくし立てられたんですよ。
確かにそれは事実かもしれないし,30年,40年たてば目立たなくなるかもしれません。
しかし,20歳の女性に,「あなたが50歳か60歳になれば移植皮膚は目立たなくなりますから,皮膚移植をしましょう」って説明できるかってことです。私にはそんな残酷な説明はできません。
医者の価値観,医者の判断基準を患者に押し付けてはいけないな,と気付いたのはこの時でした。もちろんこれは,形成外科に限ったことではなく,すべての診療科で問題にすべきことだと思います。
>医者の価値観,医者の判断基準を患者に押し付けては
>いけないない
ちょっと前に議論になった「褥創の在宅での保存的治療」、「褥創の手術的治療」、どちらにも言える事だと思います。
> ちょっと前に議論になった「褥創の在宅での保存的治療」、「褥創の手術的治療」、
> どちらにも言える事だと思います。
どちらにも言えるのは当然のことです。だから,患者さんに治療法を説明するとき,保存的治療と外科的治療のどちらかに力点(重点)を置いた説明は許されないと思うのです。
本当にバランスの取れた公正中立な説明を患者さんにして,その上で患者さんに治療法を選択してもらっているのか,治療法の選択において主治医の意思がバイアスとなっていないか・・・私が問題にしているのはこの点です。
要するに,「この治療法,この治療ガイドラインはパラダイムに過ぎないんじゃないだろうか」と考えて治療法を説明しているかどうかです。パラダイムだと思わずに真実だと思って説明している医者が多いことが問題なのです。
「腎不全は腎臓移植で治療する」というパラダイムを真実だと思って手術した延長線上に,「病気腎の移植」の某先生の腎移植術があります。
他の先生方は,この問題についてどうお考えですか。
>患者さんに治療法を説明するとき,保存的治療と外科的治療のどちらかに力点(重点)を置いた説明は
>許されないと思うのです。
>本当にバランスの取れた公正中立な説明を患者さんにして,その上で患者さんに治療法を選択して
>もらっているのか,治療法の選択において主治医の意思がバイアスとなっていないか・・・
>私が問題にしているのはこの点です。
これは、私も意識して中立的な立場で話すように心がけていますが、現実的に本当に中立かどうかは難しいですね。特に整形外科は、手術か保存的治療かのグレーゾーンが広く、たとえば、手術をすればリハビリ・社会復帰が早くなるが、ギブス治療でも3〜4ヵ月後には手術した場合と同じ機能を獲得できるという、骨折の状態もあります。手術が得意なDrが話すと手術のメリットを重点的に、手術の苦手なDrが話すと手術のデメリットを強調して話すようになると思います。また、本当に中立に話した場合、患者さんから「自分では決められないから、先生ならどっちを選ぶ?」とよく聞かれます。自分なら・自分の親なら・自分の子供ならどちらを選ぶか考えて、返事をするようにしています。しかし、それはあくまで私の価値観ですので、その意見はバイアスとなってしまいます。患者さんに治療法の選択をしていただくのがベストですが、専門家として最後にアドバイスを与えることはいたしかたないと思います。その意見がパラダイムであることは間違いありませんが、それを否定するパラダイムがない限り、そのパラダイムの中で治療を進めるしかないですよね。(新しいパラダイムが出現しそちらが正しいと思えば、もちろん乗り換えますが。)
>患者さんに治療法を説明するとき,保存的治療と外科的治療のどちらかに力点(重点)を置いた説明は
>許されないと思うのです。
>本当にバランスの取れた公正中立な説明を患者さんにして,その上で患者さんに治療法を選択して
>もらっているのか,治療法の選択において主治医の意思がバイアスとなっていないか・・・私が問題にしているのはこの点です。
科学的な立場から言えば夏井先生のおっしゃることが正論で、実際僕もそうすべきと思っていました。
ただ最近は「そう単純には行かないのかな」と考えるようになりました。
確かに真実はどちらがはっきりと良いとは決めがたいし、実際選んでみても望みどおりになるかはわかりません。
でも多くの人はそういう「どちらかわからない中途半端な状態」を好まないのではないかと思います。
どちらかはっきりさせて(本当はしていなくてもそんな気になって)「安定した状態」を好む方が多いのではないかと思います。
だからこそ「納豆を食べればやせる」なんて良く考えれば「そんなバカな」なんてことに盲従してしまうのかなと思います。
僕も説明で中立な幹事で話していると、不安そうにされている患者さんを多く診ます。
そんな時は「僕ならこうすると思いますよ」と「自分なら」という(とてもニュウートラルとは言えない)ことも必要なのではないか、その方が患者さんにとって安心が得られて良いのではないかと最近考えます。
私も夏井先生が書かれたごとく複数の治療法が存在する場合なるべく長所、短所を並べて呈示し、患者様に選択していただく様にしていますが、北野先生が書かれたごとく「先生ならどうされますか?」「お任せします」などの答えが返ってくると医師という人間の個人的な意見を述べなければならず、それが患者様に多大な影響を与えます。大抵の場合「じゃ、そうします(そう、は私だったら〜する、の治療法)。」になってしまいます。(苦笑)
完全に中立な立場で患者様に説明するのは治療者が患者様と同じ人間である限り不可能ではないかと思ってます。
仙骨部の 10cmほどの褥瘡だったそうですが、縫合して持続吸引ドレナージで治癒したそうです。近くの形成外科のある病院に紹介したらそうやって治されたそうで、その形成外科の先生から「そんなに頑張って保存的治療をしなくてもいいのに」と言われたそうです。質問をされた先生は、頑張って保存的治療をしていたけど、治らなかったので形成外科に紹介したそうです。
私は褥瘡の縫合をしたことはないのですが、これについて経験のある方、教えて頂けないでしょうか。
経験あります。
他院で褥瘡を形成し、転院して来られました。その方は直径12cm程度の大臀筋に達する褥瘡でした。MRSA感染も併発していましたので、壊死組織を除去し、感染の沈静化の後にデブリードマンして一期的に縫合閉鎖、持続吸引ドレーンを留置し、術後3週間で創は消失しました。もちろんエアーマット使用、「○○位禁止」など体位変換制限は行っておりません。(笑)患者様は寝たきりでしたが、一時的に車椅子乗車可能となりました。
湿潤治療は有効ですが、特に3度以上のものについては従来法に比し治癒までにかかる時間はそう変わらない、あるいは治癒しないものもあると思っています。皮弁形成などは大げさなので、もし縫合閉鎖できるケースがあれば試みてみられてもよいと思います。
たけ先生>
今週末の褥瘡北海道地方会で、私の後輩の形成外科医がポケットを形成した褥瘡の縫合治療について演題発表します。是非、聞いてみてください。
>たかはし先生
あの手術私も面白いと思いました。でも、無理に完治させようと思わなければもっと良いのに・・・、というのと、術後2週間の伏臥位又は側臥位というのはあんまりかなぁと・・・。
アンカーだけ置いてあとはVACまたはOWTならもっと良いんじゃないかなぁとか思いました。
ありがとうございました。
hongmei先生
縫合できるかどうかという判断は、見た感じで皮膚がよるかどうかということでいいのでしょうか。また大転子部についてはどうでしょうか。先日ご相談した症例で、縫合ができそうだったら縫合した方が早いのですかね。
たかはし先生
土曜日の学会楽しみにいています。明日札幌に入ります。九州と比べると、まだまだ寒そうですね。ちなみにこっちは最高気温19度の予想です。
私も経験あります。pocketを形成していて保存的に治癒させるには時間がかかりそうであり、徒手的によせてみて閉創できそうな感じの場合はそういう方法もありかなと思い、何例か施行しました(全例VACを併用しています)。
たけ先生
単純縫縮ができそうなもののみとしております。大転子部でも同じように考えていただければよいと思います。
形成外科の教科書では「褥創は縫縮すると瘢痕上にまた荷重をかけ、再発する可能性が高いため、縫合部が荷重部にならない様に皮弁で閉鎖するべき」と書いてありますが、エアーマットなどの除圧寝具が発達した現在無視しています。(笑)
皮弁形成、ポケット形成の褥瘡については、縫合の経験はありませんがあまり気がすすみません。
一般の創でも難治性のものは縫合しても再度?開することが多いようですが、褥瘡の場合明らかに縫合糸という異物を創内に存在て経過させるので治癒は困難と考えています。(当然きれいにデブリドマンはされて手術されているとは思いますが・・)
私の場合はなるべく皮弁を寄せてテーピングしておきます。あとは通常の褥瘡治療です。
他院でポケット開放などされて送られて来るケースがほとんどですが、開きっぱなしでそこに肉芽が形成され、天蓋部分が元の位置に戻らなくなっています。ポケット内部がきれいになったら、元に戻して軽く位置関係をテーピング固定して、そのあとは通常治療に戻ります。
うの先生
>縫合糸という異物を創内に存在て経過させるので治癒は
>困難と考えています。
ナイロンやポリプロピレン製のモノフィラメント糸ですとそのようなご心配はないのではと思います。(経験あります)
難治性の潰瘍を縫合しても離開するのは「難治性の原因」を除去できていないからと考えます。
個人的には「ラップ療法」の現状をみますと具体的な材料の名前を用いて「○○法」と呼んで普及させるのは危険だと思います。
「湿潤治療」の一手段としてこんなものを使う事もある、程度にすべきと思います。
> 具体的な材料の名前を用いて「○○法」と呼んで普及させるのは危険だと思います。
そんな大げさなものでなく,単にカルテにどう書こうかな,という程度の書き込みです。
先日外来見学と褥創回診見学にお邪魔し、穴あきポリ袋入り紙おむつの威力を実感しました。
私の所属する大学の消化器外科病棟でも、術後処置に消毒してガーゼを乗せるという行為を廃止し、処置方法を医師ごとの差異のないよう統一徹底せよ、という教授命令が出ました。そこで「穴あきポリ袋入り紙おむつ」の導入を進めているところですが、治療法としての名前というよりは、被覆剤としての呼び名が長いため、ネーミングのご意見をいただければ、と思いました。
私の場合、大体、紙おむつの中の褥瘡の場合がほとんどなので、
などと記載します。外傷の時は、表に当てるものはその都度、患者さんと相談するので、
などですが・・・略しすぎ??
近刊「これでわかった!褥創のラップ療法―部位別処置事例集」では、下記の用語を用いております。
(平おむつLLD(白十字)を切った大きさで分類しています)
夏井先生の読書日記
『背信の科学者たち −論文捏造,データ改ざんはなぜ繰り返されるのか−』
を基に、ラップ療法の現場の実態を。
一度「浸出液が多くてダメだった」と耳にしたことある療法を追試するだけ時間の無駄である。そんなことをする暇があったら,ラップ療法が間違ってることを前提にしてさらに発展させる方向で新たな治療を始めるのがマトモな考えであり,そうしなければ研究者同士の競争には勝てない。要するに,追試・検証という確認作業は誰もしないことになる。
>日本語論文だって,自分が興味のあるものだけをナナメ読みするくらいの時間しかないからだ
>このような事情から,ラップ療法は引用されることもないし,チェックされることもないし,追試されることもない。もちろん,論文が読まれることもない。
、、多いケースだと思うのですが
>〔穴あきポリ袋+紙オムツ〕法,とても便利で有用なんですが,治療法の名前が長くありませんか? 短くていい名前,ありませんか?
昨年末のスレに今頃返答ですみません・・・当院では2007.02.01より「平オムツ入り穴空きポリ袋」を当院ガイドラインとして採用にこぎ着けましたが、やはり看護部より「名前が長い・・・」を意見が(まだ電子カルテが入っていないので、呼ぶのも書くのも面倒くさい、と)。
そこで「ポリおむつ」という名称にしました。
以上です。失礼しました。
ちなみに私はこうカルテに記載したりします。
私は尿パッド、紙おむつは使わずに母乳パッドやペット用のシーツを使っているので
穴あき(hole)ポリ(poly)袋+母乳(milk)パッド(pad)=HP(M)P法
穴あき(hole)ポリ(poly)袋+ペット(pet)シート(sheet)=HP(P)S法
ラップにダイレクトにパッド、ガーゼなら
フィルム+パッド(ガーゼ)=FP(G)法
ワセリン使うなら
ワセリン(vaseline)+ラップ(wrap)=VW法
サージット被覆のみ
シンプルサージット=SS法
ハイドロサイトはHS法
二重に重ねる場合はダブルハイドロサイトでD−HS法
上の方法でポケットにドレーンを入れる場合は
with highdrosite(or tube,film) drain でHSDと追記しています。
でもあのような穴があいたのは pierced なんですかね?
うの先生
ペットシートってなんですか。
ペットシート=ペット室内での排泄を吸収するものですよね?については患者様から余った物を御持ち頂いて使ってみました。
薄過ぎて浸出液の多い方には使いにくかった印象を持ってます。
ペット尿取り用のシートです。吸水量は限られますが、悪臭に対してはかなり効果があり、褥瘡、熱傷などの滲出液が多い場合に使用するとその臭いがかなり軽減します。
最近は創の保護にも使用する場合があり、何を使ってもかぶれるような場合にこれを広めに使用したりして皮膚を保護しています。
私のいる病院では以前ブルーシートといわれる吸水シートを使用していました。創処置などの際に周辺への飛散防止の目的下に敷いたり、手術の際にベッドに敷いたりして使用していました。このブルーシートの単価が20円でしたが、ペットシートは単価が6〜7円で、手術症例数、救急外傷患者数から算出するとかなりのコストダウンになります。
取り越し苦労かもしれませんが、ペット用シートについて、うの先生が消臭効果があると書かれていたので、効果を発現する成分を調べた所消臭炭でした。「人間のおむつにも使用すればよいのに」と調べた限り消臭炭を使用した人間用おむつは見つかりませんでした。なぜなのか?消臭炭は人体に使用してはいけないのか?疑問に思いました。
【入院が絶対に必要な点】
最大の問題は,入院治療が前提である点です。三井先生の発表を聞いた限りでは,このウジ治療は入院が絶対的に必要です。
しかし,糖尿病+腎不全(人工透析)の足潰瘍でグチャグチャのものでも,私は基本的に外来通院で治療していて,大多数の症例はそれで問題なく壊死組織がなくなり治癒しています。少なくとも,三井先生が講演で呈示された症例程度では入院は不要ですし,入院させるとしてもデブリードマン当日だけで,それ以降の入院は必要なく,外来通院(それも週2回程度)で十分だと思います。
とすれば,外来通院治療可能な疾患を,なぜわざわざ入院させて治療する必要があるのでしょうか。しかも,治療終了までの期間は3〜6週間かかり,その間入院してもらうのは仕事を持っている人には辛いと思います。
【デブリードマンについて】
三井先生は,「血流の問題は重要で,血流が良好な部分までデブリードマンを行い,それからウジで・・・」というように説明されていたような気がしますが,そもそも,血流が良好なところまでデブリードマンしたら,ウジに食べてもらう壊死組織はなくなっているはずです。なぜデブリードマンをしたのに壊死組織が残っているのでしょうか? ちょっと理解できませんでした。
【そもそも湿潤治療単独の経験をお持ちなのか】
三井先生は質疑応答で,「私も湿潤治療の話を聞き,自分でやってみたがうまくいかなかったので,もうしていません」と話されていましたが,医療関係者でなくてもそこそこうまくいく治療なのに,なぜ失敗なさったのか,それが不思議でした。失敗したとすれば,デブリードマンが不足だったか,感染源となっている部分を見逃したかのいずれかだったように思われます。
ウジ治療は夏井先生がお示しいただいた事以外に
もあり、湿潤治療単独に比べてメリットを感じません。
沖縄でハブ退治にマングースを導入したものの別の問題を起こしている事例に似ています。
また、蛆、VAC、再生医療に走る医師達は多くの場合湿潤治療に異論を唱えるか無視してますが、創面は「湿潤環境」になっている事に気付いてないのか気付いていても抵抗しているのか、知りたいです。(笑)
私もこの講演を拝聴してきました。
講演の中では、マゴット治療と湿潤治療の比較は出てきませんでした(当然でしょうが)。この点について質問させて頂きましたが、明確な回答が得られませんでした。これまでこの先生がされていた従来法と比較していい印象があるというコメントでした。従来法というのは消毒、ガーゼ軟膏療法のようです。
先だってうちの教授の講演を聴いたときにマゴット治療についてもちらっと触れていましたが、「金がかかってダメ」だそうです(笑)。
アレルギーの問題ですが、たしか、昨年9月に福岡で開催された国際双翅目学会の国際会議で、多数の症例のうち2例でアレルギー発症のため治療を途中で断念したという報告がありました。ちょっと当日の記録を洗いなおして見ます。
ランチョンセミナー、無事終了しました。
質問もそれなりに来ました。
その質問の中から一つ。
糖尿病を伴う下肢潰瘍の人で来院したとき、潰瘍部にウジがわいていたそうです。これこそ自然のウジムシ治療ですね。
というより、腹膜炎の手術創に、そんなにしっかり、縫合してもいいのでしょうか?
>たかはし先生
私はアッペの傷でも一応真皮縫合してますよ。さすがに30分はかけないけど5cm15分はかけて・・・。
当然創洗浄ブラッシングは必須ですし、手術時も創汚染しないように気を使いますが。
それで創感染が起きなければラッキーですし、起きたら開創すればいいだけの話ですから。もちろん術前のムンテラの必須です。
それはそうとほぼ同じような経験があります。私が経験したのはやはり新婚旅行を控えた女性でしかも翌々日出発だったため、「これは海外旅行は絶対無理です」と諦めさせました・・・。開けてみたらでっかい虫垂結石のあるgangrenosaで、逆にほっとしました(catarrhalis だったら何とお詫びしようかと・・・。ま、CTでほぼこれは虫垂結石だろうなと見極めてたから手術に踏み切ったんですが)。術後はやはりきっちり真皮縫合までしましたが、創感染は起きませんでした。
かねこ先生
創感染の可能性がちょっと高いアッペでも、真皮縫合しますか?それでも感染が低いということであれば、これまでの考えを改めなければいけませんね。
>たけ先生
レトロスペクティブスタディのデータですが、虫垂炎の創感染率は15%程度だったと思います。であれば真皮縫合するメリットはかなり大きいと思います。当院ではPhlegmonosa以上のアッペでも創感染を起こしたのは過去1例だけです。
さらに、真皮縫合するか否かと創感染率は全く関係ないと思います。普通の表皮結節縫合で皮下のドレナージが良くなる訳じゃありませんし、術後48時間で創の上皮化が完成するのですから、嫌気性環境も全く変わらないでしょう。
もしこれは100%感染するという確信があるのであればむしろ縫わない方が良いかと。
カネコ先生>
筋膜まで縫合しておくのと、外もしっかり縫うとの差は腹膜炎の程度の問題なのかな?とも思いまして・・・
> さらに、真皮縫合するか否かと創感染率は全く関係ないと思います。普通の表皮結節縫合で
> 皮下のドレナージが良くなる訳じゃありませんし、術後48時間で創の上皮化が完成するのですから、
> 嫌気性環境も全く変わらないでしょう。
私見ですが、皮下の取り扱いに問題がある場合が感染が多い気がしています。いたずらに電気メスを乱用することで皮下に熱傷がおこり、これにより滲出液が増加し、表面の上皮化が起こり滲出液が閉じ込められ、感染源となっていると考えます。私の場合縫合創で感染の可能性が高い場合(死腔がそこまで大きくないときなど)、創縁にナイロン糸1〜2本置いておきます。48時間越えててから抜くようにしています。同時にハイドロサイトなどのクッション性のあるもので被覆し、軽い圧迫がかかるようにすることで皮下の排液を図ります。私も過去感染例は極度の肥満糖尿病患者1例のみです。
うの先生
私も全く同感です。皮下に電気メスを使用して止血を丹念にするのは、どうかと思います。止血も大事ですが、そのぶん組織は熱傷をうけてダメージを受けるのですから。シャントなどの小手術であれば、最近は電気メスは使用しません。これは前勤務していた上司が、そのようにしていたのをちょっと盗んでみました。
うの先生、たけ@血管外科先生
>皮下に電気メスを使用して止血を丹念にするのは・・・
私は虫垂炎の手術などはしませんが、イボやホクロなどの摘出時に電気メスを使用した場合、止血は容易にできますが、くりぬいてカルトスタットなどを使用する方法に比べて上皮化が遅くなるように感じています。熱の影響もあると思いますが、止血により血流が悪くなるためではないかと思っています。
皆様の見解はいかがでしょうか?
>たかはし先生
>筋膜まで縫合しておくのと、外もしっかり縫うとの差は腹膜炎の程度の問題なのかな?とも思いまして・・・
当然腹膜炎の程度の差なのですが、急性虫垂炎の腹膜炎はほとんど限局性腹膜炎ですし、破れるのも小腸に近い部分ですから、方法を間違えなければそうそう創感染は起きないです。
>うの先生、たけ先生
私も同意で、電気メスでの止血はアクティブなところをピンポイントでと言うのが正解だと思います。ということは昔のコッヘル鉗子ではさんでいくやり方の方が創傷治癒的には正しいんだろうか・・・。
なお、私も小手術では電気メスは使いませんね。コストの問題が大きいせいもありますが。
当院では、被覆材として、ハイドロコロイドは今までデユオアクティブを使用していました。創がある程度改善したところで、患者様にお渡しし、患者様自身で代えていただくこともありますが、1回の処方時、被覆材が大きくなると、健康保険で査定されてしまうことがあるため、安価なビジダーム、カラヤヘッシブをお渡ししようかと考えています。(保険適応が無いことは知っています)
デユオアクティブと比較し使い勝手、創の改善状態等に差がありますでしょうか?ご使用の先生、ご教示よろしくお願いいたします。
ビジダームはかなり薄めなので、浸出液のあまり無いところには問題ありませんが、ややあるところでは、頻回の交換が必要です。
カラヤヘシブについては、小さく切って使用するとポロポロ落ちてしまうように思うのは私だけでしょうか。指先で切って貼付して、水仕事には耐えれませんでした(私見です・・)。
そのため、創の状態によってはデュオアクティブを購入して頂くこともあります。ZNCでよさげな創はZNC単独ないし軟膏の併用って言う方法もありますし。。
結果的には、ケースバイケースですね。
私もカラヤヘッシブは粘着力が弱い印象を持っています。
皆さんが言ってあるとおり、カラヤは安価でいいのですが粘着力には弱いですね。術後の創にはよく使うのですが、これは安いということで使っています。やはりデュオが使いやすいと思います。
私は市販の被覆材を患者には勧めるようにして、自分で購入してもらいます。一枚だけ病院から渡しています。
パンフレットにはポリウレタンフォーム使用と記載されていますが、「ふくらんでダメージからキズを守る」というキャッチフレーズからするとハイドロポリマーかもしれません。
の2サイズで展開するようです。(売れ行きによってはLサイズも出るかもしれません)
被覆材の選択肢が増え、喜ばしい限りです。(特に、クイックヘルプが販売中止になってしまったので)
製品が入荷したら、使用感などを試してみようと思います。
クイックヘルプってなんで販売中止になったのでしょうか。ご存知の方がおられましたら、教えてください。
僕も気になって昨年の褥瘡学会の総会でJ&Jの方に聞いてみました。
>クイックヘルプってなんで販売中止になったのでしょうか。ご存知の方がおられましたら、教えてください。
海外の本社の方が売れ行きを見て、満足する売り上げがないので販売中止を決めたようです。
日本の事情だけでは決まらないことのようです。
キズパワーパッドはまだ売っていますから、こちらは満足のいく売り上げだったということでしょうか?それともまだ売り出して時間が間もないため判断していないのかもしれません。
クイックヘルプは、あまり売れなかったため発売中止になったそうです。
一方、キズパワーパッドは救急絆創膏売上げランクでも常に上位におり、指用に特化したタイプや2−3枚入りの小包装の発売等、好調のようです。
患者さん達のコンプライアンスを全く信用していない私はクイックヘルプは血が直ぐ止まる(経験済み)、完全閉鎖療法とならないため、無難なのでお勧めしていたのですが、残念です。
キズパワーパッドは閉鎖療法のデメリットに遭われるかもしれないので一部のコンプライアンスの良い方以外お勧めしていません。
>「発熱したから解熱剤」と考えないで下さい。
と書いてありますが、このような質問が寄せられたのでしょうか?
湿潤治療と発熱の問題については,少しずつ書いていますので,いずれ発表しますが,一般的には「発熱には解熱剤」という発想があって,「発熱したら解熱剤でなくまず抗生剤」と思いつかない医者が実は多くないからです。
取りあえず熱だけ下げましょう,という発想で解熱剤のみ投与すると発熱原因である感染症が進むだけです。
これまで何例も「熱傷で発熱」の症例を経験しましたが,基本的に抗生剤のみで解熱しています。
熱傷の際の発熱は感染だけが原因でしょうか?
私の経験では深二度以上の熱傷で、とくに従来法から湿潤治療に切り替えて、乾燥していた壊死組織が溶けていくタイミングで発熱することが多いように思います。大学にいたころ小児癌の化学療法や塞栓療法をやって、腫瘍が壊死するときに起こるいわゆる吸収熱とか腫瘍熱とか呼んでいたものと同質のような感じがします。これには通常抗生剤は効きません(と言いつつ使っていましたが)。
熱傷治療中の発熱も抗生剤静注をしてもなかなか下がらないこともありますので、感染だけが原因と考えてよいのかなと思っています。
感染症を疑ってまず抗生剤を投与して熱が下がらないのと,感染症を疑わずに解熱剤だけ投与して熱が下がらないのでは,どちらが重篤な結果をもたらすかといえば,それは後者のほうです。
なぜここまで治療法などを単純化して考えるかというと,この治療が広まってきていろいろな医者が治療するようになったとき,「これだけはしてはいけないミスだ」,「とりあえずこちらの方をしておけば大事にならない」というのを明らかにしておかなければいけないからです。
夏井先生
一番危険な状況を回避するためのご提案ですね。
新しい治療を提唱するにあたり当然の配慮だと思います。
私も当面の発熱には抗生剤を投与するのが無難であるとは思います。
しかしもっと言うと、発熱の原因が感染症ではなく、無菌的な条件下で腫瘍が壊死するときのようにサイトカインが関与しているものだとすると、解熱のための正解は抗生剤よりもステロイド投与かもしれません。
生意気言いましたが、感染が否定できない状況でステロイドは使えませんし、とりあえず抗生剤を使うことには異論ありません。
抗菌剤を使用しながらステロイド投与をするのはいかがでしょう。感染症にステロイド、禁忌とされますが火に油を注ぐほど炎症が悪化するようにも思われないのですが。
>抗菌剤を使用しながらステロイド投与をするのはいかがでしょう。
個人的にはそれもありかなと思いますが、なにかトラブルが生じた場合に、ステロイドが原因でなくても問題視されるおそれがあります。新しい治療を進めていくには、つまらない言い方ですが「無難であること」もとても重要だと思います。
>一般的には「発熱には解熱剤」という発想があって,
>「発熱したら解熱剤でなくまず抗生剤」と思いつかな
>い医者が実は多くないからです。
今まで勤務してきた病院では「発熱=細菌感染」と考えすぐに抗生剤を使う医師がほとんどですので、意外でした。
創感染を起こさないようにするには傷の洗浄が大切なことは当然のことと思います。
私は外科系の人間ではありませんので扱う傷は単純縫合すれば済むほどのそれほど深層にまで及んだものではないものです。そのような傷にたいして水道水を流しながら綿球を使ってゴシゴシ洗っています。ブラシは基本的に使っていませんが、擦過傷で砂などが食い込んでいるような場合に優しく使うことはあります。少し深い傷には綿球を優しく入れて流しながら洗っています。見た目に汚れがなくなるまでやっています。
このやり方はおかしいでしょうか・・・?
私が対象としてるような傷での洗浄方法、今一度お教え下さい。
当然、創の状態によって決めます。
個人的なおおざっぱなプロトコールは上の通りです。
⇒そのまま縫合
⇒ノズルをつけた注射器で洗い流す。
⇒ブラシでごしごし(笑)。この場合はやさしく使うとか言う生やさしいことはしません。表層の脂肪は損傷しますが、層内に脂肪滴が残らなくなるまでしっかり洗い流せばfatlysisを起こすことはありません(というか、fatlysisは血流不全で起きるもので、洗浄の仕方とは関係ないと思っています)
洗浄のやり方はカネコ先生とほぼ同じです。
異物がある場合は新品の歯ブラシや手洗いブラシでこすっています。
綿球では小さな線維が創内に残るのではないかと危惧します。
コメントをありがとうございます。
ブラシは創によって必要であるとのこと。今までの自分のやり方はよろしくなかったようです(-_-;)毎回きれいに取り残しがないよう注意はしていましたが…。勉強になります
ご指摘・ご指導ありがとうございました。
どなたか,お手元の資料や教科書などにどう書いてあるか,教えていただけないでしょうか。
また,最近はどういうタイプの熱傷ベッドが主流なのかも教えていただけたらと思います。
>最近はどういうタイプの熱傷ベッドが主流なのかも教えていただけたらと思います。
最近の主流かどうかはわかりませんが、大学病院にある熱傷ベッドは縦長の五右衛門風呂形状のなかに非常に細かいビーズが袋があり、スイッチを入れると中でこれが循環しフカフカになる仕様です。局所的な圧迫がなくなるようです。暑いです。しっかり補液が必要になります。
私がまだ大学病院にいたころ使っていた熱傷ベッドは,シリコンの細かい砂が詰まったベッドがあって,それを温風(?)で対流させて一種の流動状態を作って体を浮かせる,というものでした。
当時は「体がプカプカ浮いているから痛くないんだろうな」と思っていましたが,今考えると,あれは単に創面を乾燥させるための装置ではないのかと思うのです。つまり,「熱傷治療は創面を乾燥させることが目的」というパラダイムに基づいた商品ではなかったかと・・・。
夏井先生、正にそれです。
温風は体温低下を防ぐ目的なのかなと思います。それが創部乾燥させているという・・・ことでしょうね。
当院にも空気流動型ベッドは1台ありますが、全身熱傷はほとんど来ないので、重症患者様や褥創などの術後の安静の必要な方に褥創の予防や治療のため短期的に使用しています。(笑)
褥創予防のためだけを考えると体位変換は不要ですし、体重がリアルタイムで計測できるので栄養管理などには便利です。高機能エアーマットよりも効果はあると思われますが、ランニングコストは度外視です。
空気流動型ベッドは「傷は乾かした方がよい」という誤ったパラダイムのために開発されたのかもしれませんが、「広範囲熱傷への湿潤治療慎重派」の私からは創面は通常何らかの被覆材(おむつなども含む)で覆われているので着衣の上からであれば問題ない、むしろ過湿潤にならなくてといと思います。
ほし先生に質問です。
確かに空気流動型ベッド上では体温が上昇し、補液が必要となる事は予想されますが、通常のベッドと比べて顕著な差があるのでしょうか?輸液管理に差が出るならこのベッドを重症熱傷に使用するのは問題がありますね。
50歳代女性、原疾患として乳癌術後、脳転移があり、γナイフ治療および化学療法中です。ここ数ヶ月はベッド上の生活ですが、食事は経口摂取で、しっかりしておられる方です。
右大転子部および仙骨部に褥瘡があり、仙骨部はU°で特に問題ないのですが、大転子部は径10cmほどで、筋肉までに達しています。壊死組織除去後で defectが大きく、現在は感染もコントロールされており肉芽組織が徐々にあがってはきていますが、このまま保存的にいくとかなりの日数がかかるでしょう。
脳転移はありますが、γナイフ治療で比較的コントロールされており、かなりの長期予後は期待できないと思いますが、しばらくの予後は期待できると考えます。
現在、褥瘡治療のため入院されている状態であり、褥瘡が治れば自宅での生活も可能です(ご家族が非常に熱心です)。
このような症例では、皮弁手術をして早期に退院させた方がよろしいでしょうか。ただ当院ではそのような手術はしておらず、別の総合病院へ紹介となります。
皆様のご意見を聞かせてください。
患者様、お気の毒です。
もし生命予後が年単位で期待でき、在宅でも褥創予防のためのケアがしっかりできる体制があるのなら、手術的治療でよいのではないでしょうか。
たけ先生 へ
褥瘡治療のためだけの入院であるばあい、現状がかならずしも浅い褥瘡でないにしても、現時点で在宅治療に出来ない理由は何かありますでしょうか。
皮弁手術については、現在も治癒傾向にあるため、その予防ケア治療ケアを継続しておこなうことができるのであれば、手術そのものは治療期間の短縮にはなると思います。
ただ原疾患の進行もあると思いますので、将来的に全身状態が悪くなったときには、再度褥瘡を形成する可能性については説明が必要かと思います。
総合的な判断になるとは思いますが、治療期間の短縮のために手術を行うことは、その後のケアが十分に出来るのであれば、選択肢としてあると思います。
hongmei先生、ぴい先生ありがとうございます。
hongmei先生
年単位での予後は期待できないでしょう。既に遠隔転移がありますのでもっても一年ではないでしょうか。ただ脳転移が発見されて既に一年以上経過しています。γナイフである程度病巣はコントロールされてはいますが、やや増大傾向にあります。
ぴい先生
自宅では主にだんなさんが介護しておられます。ただ結構大変そうで、今回の入院の理由として、だんなさんを少し休ませるというのも多少ありました。確かに今後在宅でのケアも可能かもしれません。
貴重なご意見ありがとうございました。再度ご本人、ご家族と相談して見ようと思います。
今朝の夏井先生の更新じゃありませんが、私も褥創共存論を唱える立場として。
地方会のネタばれになりますが・・・。何故褥創と共存かというと、褥創は仮に治癒しても管理が悪ければすぐ再発してしまうものだからです。つまり、治癒前と治癒後で体交、皮膚保清など管理面での介護負担は変わらないのです。OWTであれば治癒前の処置の手間がオムツ換えと同レベルですからあえて早期に治癒させる必要性は皆無です。また、炎症期さえ離脱してしまえば在宅治療は十分可能です。
これが私の考える褥創共存論とその視点からのOWTの優位性です。この考えからすると皮弁手術が以下に無意味で非人道的なものか分かると思います。
先だって○○創傷治癒研究会なるものに参加しました。形成外科の先生がポケットを有する褥創の簡便な手術治療を発表しました。術式自体は非常にユニークで簡便な良い方法だと思ったのですが、「術後14日間伏臥位、又は即臥位を保持」と言われ、思わず苦笑してしまいました。私なら絶対そんな手術を受けません。
生命予後が年単位ではないとうかがって、このケースの場合現在の状態でも在宅治療は十分可能でしょう。私は特に手術に食い下がるつもりはありません。
ただ、実際に毎日介護し、褥創の処置をなさる方は医療者でなく、医療的には「素人」さんである事が圧倒的に多いです。
このケースのような大きな褥創の場合素人さんならちょっと触っただけで出血して不安、浸出液が多くて頻回の交換が煩わしい、、気持ち悪い、臭くて吐きそうなどという不快感が伴うでしょう。また、血を見ただけで卒倒してしまう方もいらっしゃると思います。このような方々に褥創の処置を続けていただけるのか?「慣れてください」というのも酷ではないでしょうか。
我々医療者は非医療者の感覚を忘れてしまっています。
手術して閉鎖する事がよいとは言いませんが、医療者としての考えを押し付ける前に介護者、患者様である非医療者の感覚も少し考えるのも治療方針の決定の一助となるのではないかと思います。
たけ先生へ
先にカネコ先生から言われてしましましたが・・・現時点での介護が大変であれば、仮に皮弁手術をしても予防ケアは必要です。その点での負担はかわりません。 入院の目的がそうであると、「術後のケアが十分に出来る」かどうかを検討して頂く必要があると思います。
皮弁手術そのものは、手術によってわざわざ大きなキズをつけているとも言えるため、ケア不足で再形成した際にはより大きくなることも危惧されます。現時点で、在宅でみれるくらいでないと、手術はしない方がよいという判断を多分すると思います。逆に、現時点で在宅でみれるのであれば、わざわざ手術をしなくても・・という判断もあります。
歩行して仕事をしている方とかで、創の手当が仕事中出来ないとか、それが煩わしい場合には、手術を行ってもよいかと思いますが、今回の場合は、治癒期間の短縮が必ずしも介護の軽減になるかどうかについては、どうなのでしょうか・・。
>hongmei先生
おっしゃることはもっともです。
しかし
>ちょっと触っただけで出血して不安
??炎症期を過ぎた褥創がそんなに出血します?
>浸出液が多くて頻回の交換が煩わしい
これも炎症期を過ぎていれば通常1日1回で十分かと
>気持ち悪い、臭くて吐きそうなどという不快感が伴うでしょう
これ言い出したら、高齢者介護そのものが出来ないでしょう。尿や便は??
現実の医療の流れはどんどん高齢者医療を引き絞る方向へ流れています。従って我々がやれることはそのような処置を一般の方が慣れるように手伝うことだと思います。
カネコ先生
おそらくどなたからか先生が書かれた様なコメントが付くと思っておりました。もう我々の感覚は麻痺しているので、我々だけで議論しても実りはありませんが、新聞やテレビでは報道されないものの、介護疲れ殺人や自殺者増えている理由の中には私が書いた様な事もあるのかもしれません。
私がこのような意見を書いた理由はそのような事例に遭遇した事があるからです。ご家族は「傷を見たくない、怖い」といって、毎日泣いておられました。
今後在宅での介護を進めて行くにあたっては義務教育で「介護」の授業をする、傷を見せるなどの必要が生じてくるでしょう。
患者さんは80代後半の女性で高度の認知症があり,意思の疎通は取れません。栄養状態は不良です。他の病院から大転子部褥創で紹介されました。見ると,大きな黒色壊死が覆っていて,壊死の周囲からはドロドロした膿が流出。もちろん,鋏で壊死を全て取りました。10年位前の話なんでカデックスを治療に使っていましたが,なかなか膿の流出が止まらないんですね。深部を切ると膿がどっと出て,底をドレナージするとよくなるように見えて,また,膿が溜まる,の繰り返しです。悪臭もひどかったです。
ある日,病棟で処置をしようとして,膿瘍の深部を探っていくと骨に直接触れ,しかもそこで大腿骨が分離しているような感じなのです。そう言えば,患側の大腿骨がなんか変な位置にあるんですよ。
この時点ではまだ全体像が掴めなくて何がどうなっているのかわからなかったのですが,とにかく,膿が出てくるのがそのあたりなんで,そこに膿瘍があるのかなと指と鋏で剥がせそうなところを剥がして行ったら,突然,大腿骨骨頭がポコっと取れちゃいました。出血は全くなし。つまり,病棟のベッドサイドでの骨摘出術です。
その瞬間,全体像が掴めました。まず最初に大腿骨頚部骨折があり,それが見逃されたまま前医で大転子部褥創を作ってしまい,褥創が深くなって骨折部に達して骨髄炎になり,そこで当院に紹介されたのです。
確かにあとになって考えてみると,患肢を動かすと痛がっていたのですが,何しろ意思疎通ができないために「褥創があって痛がっているのかな?」程度にしか思っていなかったし,頚部骨折がいつ起きたのかも不明ですから(もしかしたら,前医に入院する前?),内科の主治医も看護師も私も,頚部骨折は疑ってもいませんでした。腹部CTは撮っていましたが骨盤は写っていませんでした。
ちなみに,それ以後,褥創は急速に改善しやがて自然に閉鎖しました。
ということは、この患者さんは大腿骨の上部がないままで治癒したということですね。まあ、寝たきり状態なのであまり関係ないでしょうが。
> ということは、この患者さんは大腿骨の上部がないままで治癒したということですね。
その通りです。片側の大腿がぶらぶらした状態で傷が治りましたので,そのまま紹介元の病院に戻っていただきました。体位交換の時に患側の足に注意して動かすようにしてから痛みを訴えることも少なくなりました。
「にきび菌など健康な人の皮膚に存在する細菌の集団は、個人差が非常に大きく、未知の種も多いことが分かった。米ニューヨーク大の研究チームが7日までに、6人の腕の皮膚から採取した細菌について、大規模なDNA解析で種を特定した。論文は米科学アカデミー紀要の電子版に掲載される。」
私は米科学アカデミー紀要の電子版は見れませんが、ロイター通信のイギリス版?に少し詳しい内容が出ていました。
<Human skin populated by veritable zoo of bacteria>
http://today.reuters.co.uk/news/articlenews.aspx?type=scienceNews&storyid=2007-02-05T220630Z_01_N05481956_RTRIDST_0_SCIENCE-SKIN-BACTERIA-DC.XML&rpc=92
6人の皮膚からの検出ですが、人類とバクテリア類との切っても切れない関係を示していますよね。体の洗い過ぎもよくない、と言っているみたいです。
この記事は非常に面白かったです。というか,皮膚に生息する細菌ですら,まだ知られていないものがそんなにあったのか,という事実に驚きます。灯台下暗し,とはまさにこのことでしょう。
いずれにしても,皮膚上の細菌間で物質のやり取りがあったり,化学情報のやり取りがあるんじゃないかと予想されますね。
当院救急部に二度三度あわせて約70% (本当に正確な数値かは不明ですが)という超広範囲熱傷の患者さんがおられます。受傷後約2ヶ月で、下肢の一部には植皮が済んでいますが、上皮化は不完全で、毎日洗浄、バラマイシン軟膏塗布の上、エクスドライという製品の体幹用ジャケットと足用とを使用し、毎日交換破棄しているそうです。創面の肉芽の状態は良好で感染はなく、植皮が足りないところはまだ肉芽がむき出しです。あまりにコストパフォーマンスが悪いということで、相談を持ちかけられました。自分で毎日見るならワセリン+ラップといいたいところでしたが、ワセリンまたはプラスチベース塗布に穴あきポリ袋入り紙おむつで被覆を提案しました。まずは片足、片腕くらいの小範囲から使用して、使い勝手を見てから広げていけばどうかと。
最近では皆さん広範囲熱傷の被覆はどのようにされていますか。
すみません、スレ867の熱い議論を読み、熱傷への穴あき使用に強い批判があることも承知で、ほかに適切な被覆剤も思いつかず、あえて穴あきを提案させていただきました。毎日洗浄して創面の具合を診る事を条件に、また、すでに急性期は過ぎ、肉芽増生を図る時期に入っていると判断した上で、ということを追加します。私自身、低温やけどにラップを用いて壊死性筋膜炎の発見が見抜けずに痛い思いをした経験がありますので。
スレ867で熱い討論を行った一人です。(苦笑)
個人的には広範囲熱傷にはもうラップなんか怖くてできません。穴あきポリ袋も大量の浸出液にかかってはラップと同じです。各種外用剤は流れ落ちるまでラップの穴を塞ぐのでお勧めしません。吸収量の限界を超えたおむつはラップと同じ状態になり得ます。
私ならおむつのみを1日3ー4回交換したいです。しかし実際は患者様の苦痛(これが一番大きいです)、スタッフの負担などで回数を減らさざるをえません。
>zui先生
私もあのスレで議論した一人です。
ワセリン塗布+穴あきポリ袋は治癒概念的におかしな使い方だと思います。ワセリンはドライにならないように使用するものだと思いますし、穴あきポリ袋は浸出液が多いので逃がす量を増やす考えで使うものでしょう。
ワセリンを使うならばドレナージの量を減らすような工夫(ラップにするなど)をすべきだと思いますし、hongmei先生のおっしゃるようにワセリンがドレナージを妨げることになるのでどっちつかずになると思います。
現在私は広範囲熱傷にたずさわることはありませんが(せいぜい10〜20%)治療理論上は上のように考えます。
zui先生
最近熱傷で受診される方が増えております(といってもせいぜい1-2%熱傷です)が、以前の掲示板の議論も読んだので、私は急性期にあまりウエットにする方法はとらないようにしています。たいていはZNC単独、あるいは壊死組織が乾燥しているケースではZNCとプラスチベースぐらいで、急性期にはラップや水切り袋は使いません。
しかし先生のケースは2ヶ月経っているわけですから、経過中TSSのような状態はもう乗り切っているのであれば、ラップやポリ袋でやってもあまり危険はないように思います。
御指摘ありがとうございます。
御意見を総合しますと、
のいずれかを浸出液の量をみて選択するといったところでしょうか。
浸出はそれなりにあるようなのと、肉芽がきれいに出来ているところなので、1か3か5というところかと思いますが、いかがでしょうか。足一本巻くとなると、ZNCもちょっと厳しいでしょうか。範囲が広く、擦れによる出血などを考えると、なかなか4は選びにくいですね。
エクスドライという製品は高いなりに悪くないのかと思ってしまいます。
昨夜、上肢全体の熱傷患者が当院を受診されました。2日前に受傷、他院で創部処置をされており、本日受診予定だったのですが、激痛に耐えられないとのことで夜間に受診されました。前の病院でされていた処置は、上肢全体を黄色い色のついたガーゼで覆ってありました。ヨードホルムガーゼだと思いますが、こんなんことしたら痛いの当たり前ですよね。これって普通にされる処置なんですかね。
> これって普通にされる処置なんですかね。
ヨードホルムガーゼかどうかは別にして,ガーゼを直接張るのはごく普通に行われています。○○大学病院,▲▲大学病院,◇◇熱傷センターなどすべてガーゼがべっとりと創面に張り付いていました。軟膏を塗ってもやはり乾いて固着するんですね。
こういうひどい治療をしていたという証拠なので,写真を撮って記録を残しています。
ガーゼは浸出液が著しく多い場合はくっつかないので全否定しません。
早く診療点数表から「腔内ヨードホルムガーゼ充填」をなくしてほしいです。こんな点数が存在するから皆使ってもいいんだ、と思ってしまいます。
zui先生
患者さんの意識レベル、痛みのレベル等詳細をよろしければ教えていただけませんか?
その後の経過です。
一方の下腿と前腕一本を穴あきで処置されていたところ、二日ほどして38℃台の発熱が生じました。当初はCVカテ感染が疑われてカテの入れ替えなども行われたようですが、抗生剤(すでにカルバペネムが使用されています)投与後も解熱しないため、発熱前と変わった環境としてどうやら穴あきが犯人らしいということになり、使用が中止された模様です。局所は穴あきを使って感染徴候が顕著になった訳ではなかったようです。自分が責任を持って処置や管理にあたっているわけではないのでこれ以上の使用を勧める訳にもいかず、また以前のエクスドライ被覆に戻ったようです。自分ならそのまま他の熱源を探すか、抗生剤投与でもう少し様子をみたか、あるいは紙おむつ単独にしたと思います。
救急部の担当医もこのスレでの議論を参考にしているそうです。
私なら穴あきポリ袋の穴をパンチでたくさん開け、ドレナージを多くしたと思います。
zui先生
経過のご報告ありがとうございました。
湿潤治療中の発熱(ドレナージ不足が原因と思っています)は受傷時期と関係がなく、創傷の治癒機転をあまり邪魔しない印象です。ただし、湿潤治療中発熱し、完全治癒までに1年以上かかってしまった不幸な方も経験しています。
発熱後の創部からの細菌培養結果、またブドウ球菌ならTSST-1などのスーパー抗原産生株かどうか、また救急部の判断による穴あきポリ袋の中止で解熱したかどうかなどまた経過をご教授頂ければ幸いです。
患者様に直接影響が及びますので、これから熱傷に湿潤治療を行おうと思っていらっしゃる皆様には口うるさく「慎重論」を唱えて行こうと思ってます。
パッククッキングは簡単という側面が(販売戦略上?)強調されていますが、本当のすごいところはそこではないんです、実は。真空低温長時間加熱法というのは調理理論上極めて理にかなっている手法なんです。
パッククッキングの元の原理は「真空調理法」というフランスで開発された調理技法でこれはもともとフォアグラの歩留まりを良くする(フォアグラは柔らかいので高温加熱するとすぐ崩れてしまう->高価な食材なのに崩れたら金を取れない)為に編み出された方法でした。
実際にやってみれば分かりますが、パッククッキングでも煮くずれは極めて少なく、しかも柔らかく調理できます。焼き物など料理によっては低温長時間じゃない方が良いものもありますが、煮物系に関しては抜群です。
そう、
たしかにそうらしいですが、>パッククッキング
出来上がった料理で美味いなぁと思った事はないです。。。
患者は10歳の男児。昨年12月末頃(はっきりとした日時 不明)、飼い猫に左環指を噛まれ、自宅で経過を観察していたものの軽快せず、1月15日初診、左環指爪〜DIP 関節にかけての腫脹と過剰肉芽を形成しておりました。
園畑法でブロックしてから洗浄し過剰肉芽内にpusがないか穿刺したものの全く吸引できないため、とりあえず、過剰肉芽を切除、カルトスタットで止血処置、抗生剤投与しました。16日、新たな過剰肉芽の形成なく、感染徴候もなかったため、ZNCで保護。しかし18 日の診察時に肉芽が増大、22日の外来時にはほぼもとの肉芽の大きさに戻っていました。肉芽周囲の発赤も残存しています。
など方針があるかと思いますが、今後の治療方針に関しまして、皆さんのご意見をお伺いしたく思い、投稿させていただきました。
こんにちわ。皮膚科医です。
写真を拝見しますと,pyogenic granuloma のように見えます。
もしそうだとすると,保存的治療としては,当科ではステロイド外用,硝酸銀,液体窒素等で治療しています。
動物咬傷(猫)
30歳過ぎの女性
動物病院で飼い猫の処置中、獣医に押さえておいてと言われて猫が暴れて深く咬まれたケースでした。
私が以前いた病院の形成外科医は抗生物質内服、確かフロモックスだったような。洗浄し、ガーゼドレナージでした。こちらのケースのようにこれほど肉芽は形成しておりませんでした。ゲンタシン軟膏+ハイドロサイト圧迫も試されていたようでした。
10歳のお子さんですので、先生がご慎重になられるお気持ちは痛いほど理解できます。あくまでご参考程度ということで、、、
昨日受診時にステロイド使用してみました。本日、やや肉芽周囲の発赤は改善していたようですが流石に一晩では肉芽サイズは殆ど変わっていません。
にしけん先生
私もTerry先生と同じく血管拡張性肉芽腫を疑います。私ならCO2レーザーで切除します。
写真を見させて頂きました。同じ意見になりますが、毛細血管拡張性肉芽腫を考えます。hongmei先生と同じく、炭酸ガスレーザーによる蒸散を行うと思います。
時々、自分の思い通り、予定通りにいかない症例もあります。そういう時は逆に「ラッキーあるいはチャンス」と考えて色々試行錯誤しながらやっていくなかから何かが生まれます。それら一つ一つが貴重な経験です。
先月に同様の症例で掟破りかもしれませんが、あまりにも過剰肉芽が退縮しないため、思い切ってやってみたら効果がありました。「過剰肉芽=潤いすぎかな?」と考え「ドライサイド」にもっていくならガーゼにも使い道があります。
ちなみにストッキングを切って創にくるっと巻き、母乳パッドやナプキン、尿取り、オムツなどで水分を吸着するともっとドライサイドにもっていけます。
先生方、ありがとうございます。掲示板に投稿させていただき良かった。
ご指摘のとおり、メスをいれるとかなり出血してあせりました。カルトスタットで止血しながらでした。液体窒素はうちでも使えますので積極的に考えてみたいと思います。炭酸レーザーは近隣の施設で対応できるところがないか探してみます。
また経過等投稿させていただきます。
本日、創部の肉芽はかなり退縮していました。リンデロンVGを塗布、ハイドロサイト貼付、抗生剤内服なしでした。
のり@整形先生がご提案されたステロイド軟膏+ガーゼで圧迫に近い状態がハイドロサイトで作られていたのかもしれません。子供のため、指先をあちこちにぶつけ出血しやすいためクッション的な役割を期待していましたが、それ以上の効果でした。
治療方針に悩みましたが、ほっとしています。先生方、ありがとうございます。
にしけん先生
リンデロンVG軟膏を使われたのは気に食わないのですが、(笑)いずれにせよ肉芽が縮小してよかったですね。
本日までの経過です。
凄まじく肉芽が退縮しています。感染の悪化はございません。私もびっくりです。
リンデロンV「G]でも短期間の使用ならご心配のような悪影響はないと思います。
指尖部にハイドロサイトを使うときは時として「ドライサイド」にいきすぎますのでこまめにチェックしたほうがよいです。
ステロイド+ハイドロサイト圧迫は過剰肉芽の時によくやる方法です。にしけん先生、順調で何よりです。
のり先生
>指尖部にハイドロサイトを使うときは時として「ドライサイド」にいきすぎますのでこまめにチェックしたほうがよいです。
これはどうしてでしょうか。部位的な問題ですか。他の部位であれば、あまりドライにならないということですか。
のり先生
私が心配しているリンデロンVG軟膏の弊害はゲンタマイシンによる常在菌の耐性化です。私はこのような場合デルモベートやマイザー軟膏のような強いステロイド剤を使用します。より短期間で効果が得られます。もちろん使い過ぎによる副作用にも注意を払わなければなりません。
死亡例が報告されているとの事、もし差し支えなければ出典を教えていただければと存じます。
抄録の一部です。
講演を聞かれた方がいましたら、お知らせください。
誤解を避けるためにも、熱傷、外傷では「ラップ療法」の語句を使わずに「ウエットドレッシング」の用語をお使いくださるようお願いします。
第14回日本熱傷学会東海地方会
平成19年1月27日(土)
愛知医科大学本館301講義室
T−3 ラップ療法を施行され敗血症で搬送された2例
岐阜県立多治見病院形成外科 竹中基晃 加藤久和
【目的】いわゆるラップ療法(以下ラップ療法)を近医にて施行され、当院へ敗血症で搬送された2症例を経験した。ラップ療法の問題点を含めて報告する。
【症例】症例1:78歳女性。熱湯にて右足関節に3度、1%熱傷を受傷。以下略。第34日生存退院。症例2:77歳弾性。火炎にて左上肢・体感を中心に3度、15%熱傷を受傷。12日後紹介。以下略。入院第2日目死亡。
【考察及び結語】@ラップ療法施行され敗血症として当院へ搬送された熱傷2症例を経験。A面積に関係なく、ラップ療法を行う際は感染に対してより厳重な観察が必要。C(ママ)創傷治癒に不慣れな医師がデブリードマンをせずに簡便さを優先させ、ラップ療法などを安易に選択する傾向がありガイドラインの作成が必要。
鳥谷部先生
ご呈示ありがとうございました。残念ながらこの演題発表を聞いてはおりません。
抄録からの推測に過ぎませんが、症例2はラップ療法をしてもしなくても敗血症を起こす可能性はあったと思います。
また、今までに何度も書きましたが、症例1のような小範囲の熱傷でも湿潤治療を行って発熱する例を幾度か経験しています。個人的には従来法では経験しなかった事です。
直接講演を聴いてはいませんが、同門ということでどういう内容の発表であったか追加させていただきます。
一例目は熱傷面積は小さいものの、家人の協力が得られない(ほぼ一人暮らし)の方で、近医でおおざっぱにラップ療法を勧められ、再診も促されず、放置されていたようです。
二例目は皆様の察しどおり状態が悪かったとのことです。
いずれも、ラップ療法を否定するものではなく、鳥谷部先生が指摘されていますように外傷(特に熱傷)は局所の観察や管理を厳密に行いながら、適度な湿潤療法を行っていく必要があるとの結論だったようです。
情報ありがとうございました。
もし差し支えなければ今回の演者並びに施設は消毒せず、ゲーベンなどを塗らない湿潤治療推奨派か反対派/慎重派のどちらでしょうか?教えていただければ幸いです。
直接は尋ねてないですが、同門の先生方は基本的には消毒しない、湿潤療法推進派です。
ただし、市中病院では、むしろ湿潤療法推進派ですが、
(特に、先の熱傷地方会でも、ラップ療法をかなり積極的に行っていて熱傷手術症例が以前の1割に減少したという施設から、きちんとフォローすれば熱傷に対してのラップ療法も全く問題ないとの追加発言があったくらいです)
ネックは大元の医局ですかね
そこは、やや否定的に見ている感が否めません。
先生の周囲は推進派が多いのですね。うらやましいです。私の所属する医局も「ゲーベン、ユーパスタ」派ですので肩身が狭いです。
非常にデリケートな部分ですので、おそらくスレは少ないと存じます。
まず、当方が興味ある判例のご意見を伺いたいので、お願いいたします。
http://homepage3.nifty.com/medio/watching/hanrei/160326-2.htm
こちらの最高裁判例は原告棄却でけりがついています。湿潤療法で、裁判となった事例があれば参考にしたいのですが、どなたかの逆鱗にふれそうでビクビクものです、、、
これは最高裁判例ではなく、地裁判例のようですが・・・。控訴したんでしょうかね?
最高裁の判例ではなく地裁の判例でした。控訴したかどうかは不明です。
このケースの場合は感染管理の妥当性といいますか、消毒することに対する裁判官の印象はどう受け取れたのでしょうか?疑問です。
zui先生
ちょっと前に私が専門家に質問した内容を転載します。ご参考までに。PL法という言葉は一言も出て来ません。
ラップ療法について、医師の治療方法は裁量の範囲がひろいので、何をやってはいけないという法律はないとのこと。医師が民間療法をやっても、それで患者に害が生じるということでなければ違法ではないとのことです。
> 1.患者様に説明し、同意を得た上でのこの治療は果たして何法に抵触する可能性があるのでしょうか?
何法にも牴触しませんが、様態が悪化して、その原因がラップにあるということになった場合、医師としての注意義務違反として、民事上の損害賠償責任を負わされる可能性はあります。
> 2.同意なくして使用して、感染症などの合併症を起こした場合は何法に抵触する のでしょう?
もちろん、民法の損害賠償責任が生じます。場合によっては、業務上過失傷害罪になる可能性もあります。
> 3.さらにこの方法は医療行為(創傷処置)ですが、医師でない看護師が医師の指示なしで行った場合は何法に抵触しますか?
業としての治療行為は医師しかできないはずですので、医師法違反になるのではないでしょうか。
このごろの裁判の風潮/トレンド
キーワードは「結果責任」です。別名後出しじゃんけんです。東京地裁のF裁判官の得意技として知られています。
「傷が感染した>>その後死亡した」患者の家族が損害賠償請求をしたとします。
判決は、常に医療側有責です。
場合分けして考察します。
@傷を消毒していた場合。
消毒が不十分なので感染した。>>有責
A傷を消毒しなかった場合
消毒しなかったため感染した>>有責
B原告側の裏技は「説明義務違反」です。
消毒の利益、不利益を『患者に理解できるように』説明しなかった。
『患者に理解できるように』というところがポイントです。『患者が理解できなかった』>>紛争になった>>だから訴訟になった。『患者が理解できるように説明されていれば』>>結果を受け入れて紛争にも訴訟にもならなかったはずだ。
いずれにしても、医療側敗訴になりますが、消毒しないほうが感染の確率が低いので患者・家族と紛争になりにくい>>訴訟で負ける確率が低い。
ゲームの理屈でいけば、「必勝法はないが、消毒をしないほうが負け越す確率が低い」といえます。
「消毒する」を「褥瘡学会ガイドライン」に置き換え、「消毒しない」を「ラップ療法」に置き換えるて考えてみてください。
褥創の場合は、「体位変換」という隠し玉があります。「褥瘡学会ガイドライン」に従った治療をしたのに「悪化した」場合を考えて見ましょう。F裁判官は、こう考えるはずです。
@入院後発生の場合
そもそも、予防が不十分(2時間後との体位変換。看護記録に体位変換した時刻、体位変換した向き、体位変換をした看護師の名前が、入院期間中漏れなく記載されていますか?)なので褥創が発生した>>医療側有責。
A持ち込み褥創の場合
悪化予防が不十分(2時間ごとの体位変換)なので、悪化した。
どちらにしても敗訴は既定ですから、「治る治療」を選択したほうが、「訴訟リスク」が少ないでしょう。
あと、「説明と同意書」はお約束です。
> ゲーベン、ユーパスタ、プロスタンディン軟膏などの各種外用剤を全く使う事なく
うちの病院の研修医もそうでしょう。白色ワセリン,プラスチベース,ゲンタシン軟膏は見たことがあるけど,ゲーベンもユーパスタもアクトシンも見たことがないかも・・・。
私もいろんな研修医の方たちと関わってきましたが、良き指導医に巡り会った彼(彼女)たちはきっと従来法をノーと言える勇気を持っていると信じています。実際に夏井先生の著書(創傷治療の常識非常識)を白衣に忍ばせていた研修医もいました。患者さんの痛みがわかる医師になることができれば、問題ないと思います。
プロジェクトx@札幌(xは小文字)を以下の要領で開催します。参加ご希望の方は私宛メールいただくようお願いいたします。
日時:平成19年3月3日 19:30〜
場所:未定(参加人数によって決定します。当方でいくつか候補を決めています)
申込締切:平成19年2月16日まで
卒業式・送別会シーズンで場所の確保の問題がありますからなるべくお早めにご連絡いただけるようお願いいたします。
メールでご連絡下さい。
通常は,「膿瘍形成」⇒「創離開」⇒「感染のコントロール」⇒「開放創の治療(=湿潤治療)」という段階を経るのですが,この方法にすると最初の「膿瘍形成」がない分,トータルとしての治療期間は短くなっています。
皆様,いかがでしょうか。
私はもうちょっと欲を出して、感染しないな、と判断できたらテーピングや待機的に縫合を行うでしょう。
確かに下部消化管穿孔の症例では非常に効率に創感染を併発します。私は腹腔内洗浄、筋膜縫合後、皮膚は完全に開放とせずややラフに縫合します。あまりきつく締めすぎず創を合わせるのみとします。皮下にドレーンを留置するとさらにいいのではないでしょうか。もし感染徴候があれば即座に開放します。
私は使いません。(笑)
2006年の熱傷学会ではbFGFのセッションがあるほどの流行(笑)ですが、果たして「上手な湿潤治療」以上の効果があるのかははなはだ疑問です。
フィブラストはまったく効いていません。製薬会社が提出している「治療効果があった」というデータ自体に科学的根拠はありません。実験系としてまったく体をなしていないからです。一言で言えば,インチキ実験です。これは製薬メーカーが出している添付文書に添えられている引用文献を読めば一目瞭然です。是非,引用文献を読んでどこにインチキがあるか,探してみてください。
一番判りやすいインチキは,対照群として「ユーパスタ使用群」にしていることです。常識的に考えれば,ユーパスタに比べれば水道水だって「治療効果あり」になりますし,(フィブラストを使うために)ユーパスタの使用をやめたこと自体で治療効果があります。
また,創面に噴霧したフィブラストが流れ落ちないように,創面を「何か」で覆うように推奨されていますよね。この「何か」って,それ自体で治療効果があります。
私の基本的な考えはhttp://www.wound-treatment.jp/next/wound201.htmに書いたとおりですが,この疑問を開発メーカーの担当者に伝えたところ,絶句していました。
フィブラストの溶解液にクロルヘキシジンが含まれていることについては既に,http://www.wound-treatment.jp/next/bbs18.htm#18-732で指摘されています。
また,これまでのフィブラストに関する討論(大部分が疑問)については下記の通りです。
使いすぎると、過剰肉芽を形成した例を見ました。
値段に見合った薬品かな?っていう印象です。
私も基本的に使いません。
当院に来たメーカーに防腐剤のことを言ったら、最初知りませんでした。最近はほとんど面会に来ません。血管外科医の中でこのようなことを言うドクターはほとんどいないと思います(かねこ先生を除いては?)
>たけ先生
>血管外科医の中でこのようなことを言うドクターはほとんどいないと思います(かねこ先生を除いては?)
少ないでしょうね(苦笑)。後輩で私以上に熱心に湿潤療法をしているのが居ますが・・・(こちらではまだ登録していません)
フィブラストはこちらのサイトを知る前にちょっと使ってました。こちらを知ってからも、どうにも対応のしようがない虚血性壊死に期限切れ近い奴を駄目もとで使ったことはあります(効いたことはないけど・・・)
あけましておめでとうございます.
今年もよろしくお願い申し上げます.
フィブラストスプレーについて以前から思っていることは,「カレーが好きだからといって,子どもにカレーばっかり食べさせているとどうなるか」ですね.
日々刻々と変化するサイトカインの微妙なレシピなぞ,21世紀初頭の人間には絶対に真似出来そうにないので,担当の細胞様に丸投げするのが最善策と考えております.
なお,「完全閉鎖」をすると,この「日々刻々と変化する」に対応できないんですよね.
游星先生
あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。
>日々刻々と変化するサイトカインの微妙なレシピな
>ぞ,21世紀初頭の人間には絶対に真似出来そうにない
>ので,担当の細胞様に丸投げするのが最善策と考えて
>おります.
同感です。だから蛆様にもご足労をいただかなくても良いと考えております。(笑)
>なお,「完全閉鎖」をすると,この「日々刻々と変化
>する」に対応できないんですよね.
今は「追い込み状態の傷」またはごく小範囲の褥創などにしか完全閉鎖は行っていません。もう患者様を痛い目には遭わせたくありません。(苦笑)
日々刻々と変化する創傷治癒機転に最適な環境をもっと客観的に表現(例えば温度○度、湿度×%、浸出液中のサイトカインの組成など。これも傷の状態によって変わるのでしょうか?)できて、それに近づく様に創面の環境を整える事ができれば現在のような途中で治癒機転が止まったり過剰肉芽ができたりする事なく治癒機転がもっとスムーズに進むのではないかと考えます。
大学や研究機関で創傷治癒の研究を行っている医師の皆様でこのBBSをご覧になっていらっしゃる方が少ない様に思えるのが残念です。
昔々線維芽細胞を少しだけあつかっていた時期があり,FGFが商品化されても,何でまた,と何年も逡巡した者です。
まず,線維芽細胞は,基本的な培地で,実によく増殖しました。
そして,創傷部位に産生されているであろうIL-1とかTNF-αといったサイトカインを加えて培養すると猛々しいくらいに増殖しました。
サイトカインの動態はautocrine,paracrine,実に複雑な制御のもとにありますし,in situでみようがネズミをまるごと使おうが,生体内で何がおこっているのか,その局所で何がおこっているのかは,結局想像するしかないでしょうが,多分 FGFは線維芽細胞の増殖に関しては有効でしょう。IL-1やTNFと異なり選択性が高いため,FGFはerythropoietinやG-CSF同様,使い易いというか製薬化し易かったでしょう。名前もよかったと思います。
しかし,創傷治癒機転における律速段階が何であるのか,それが線維芽細胞の単純な増殖の問題であるのか,正直疑問に思っています。
創傷部位の線維芽細胞上では,多種の接着分子の発現が増強していたり,neutral endopeptidaseやdipepeptidyl peptidaseWの発現がIL-1βでdown-regulationされたりaminopeptidaseはup-regulationされるなどしていたり(例えば,neutral endopeptidaseは,bradykinin,substance P,endothelinやIL-1βなどの不活化にあずかっていたように記憶しています),もうイヤになってしまいますが,とにかくサイトカイン単独の問題の筈はなく,ましてや,たかがFGF,好きなカレーだけ食べていてもどころか福神漬けの中のナタマメだけ食べていても,です。
線維芽細胞増殖性に働く液性因子は,既に充分局所に存在していると思っていますが,高い薬をつかってあげると喜ばれそうな場合やもう本当にできることがない場合に,さしたる害もなさそうなので,FGFを使ったことはあります。しかし,FGFを外から加えなければ治癒しない創傷だと考えて使ったことはもちろん一度もありません。周囲の医者のほとんどもこの程度の認識だと思います。
MRが結構熱心に勧めて来るのですがあしらってます。
いらないもん〜!
私の場合、出身医局の方針でかなり異動が激しいです。活性化のために人をどんどん変えるのが医局の方針です。皆さん信じられないとは思いますが、うちの医局では全人事権を教授が持っています。
前の病院は1年、その前の病院は3年在籍していました。
ところで本題ですが、前の病院では後任の医師は従来の消毒+軟膏ガーゼ治療だったみたいで、私がいなくなって直ぐに元の治療に戻ったみたいです。その前の病院では3年かけて病院を変えたのと、後任の医師がそれなりに湿潤治療に理解を示してくれていたので、そのまま湿潤治療をしているはずです。
ただし明らかに湿潤治療は広まってきており、当院にローテートで来てくれている若い医師はほとんどが湿潤治療を理解してくれています。ただ大学ではまだまだみたいで、当院での研修期間内に何とか教え込んでいます。
先だって、こちらのリストに記載されている某病院に患者さんを紹介しようとしたところ、当該の先生は転任されたとのことでした。が、現在の湿潤療法を継続されている?様子であったため、そのまま紹介しました。まあ、近くに他の病院もありませんでしたし。
登録された先生自身が夏井先生にご連絡するか、多忙の場合は時期を考慮してご連絡すれば良いのではないでしょうか。
リンク@関西様
「登録している現在の勤務先の変更届けを出せばよい」、のではなく、湿潤治療推進医師が転出した後の病院の創傷治療の体制はどうか変わったのか?という質問です。
湿潤治療から消毒信仰に戻った場合現場スタッフと患者様(特に慢性創傷の方)が混乱する事が予想されるからです。
私の場合、後に残る期待できる医師に後任を頼んだら、自信ないとの返事だったので(^^;;、元の病院はリンクから外してもらいました(^^;;
> 湿潤治療推進医師が転出した後の病院の創傷治療の体制はどうか変わったのか?
結局,消毒に慣れ親しんだ医者達が死ぬか退職し,学生の頃から「消毒しない」と習った医者が多数派になるまでは,こういう混乱は続くんでしょう。まさに,「パラダイムシフトはこのようにして起こる」の見本かな?
もちろんその前に,消毒をする医者を患者が拒否するようになり,仕方なしに消毒派が転向,というパターンもあるでしょうが,まだまだですね。
ごく大雑把に世の中の医者を「傷の消毒」に対する行動で分類すると次のようなパターンになるような気がします。
⇒【かなり少数】
⇒【結構多い】
⇒【かなり多い】
⇒【かなり多い】
⇒【少数】
⇒【まだ多数派? 実はそれほど多くない?】
パターン分類の他にもう3つ。
4年前の私の姿 9 はでした。
創傷を実際に治療する機会が多い皮膚科、形成外科医達に圧倒的に多いです。これで結構治療ができてしまうので厄介です。
>消毒をする医者を患者が拒否するようになり,仕方なしに消毒派が転向,というパターン
日本には「良薬は口に苦し」という格言がある為「治療が痛いのは当たり前」という刷り込みが患者の側にあるのではないでしょうか?
> 日本には「良薬は口に苦し」という格言がある為「治療が痛いのは当たり前」という刷り込みが
> 患者の側にあるのではないでしょうか?
これはよく言われていますが,本当でしょうか? 私は患者さんに「痛い治療と痛くない治療がありますが,どちらがいいですか?」と尋ねていますが,「痛い治療の方にしてくれ」とおっしゃったた患者さんは皆無です。極端な話,「痛くて速く治るのと,痛くなくてちょっと時間がかかる治療」でも,前者を選ぶ患者さんは極めて少数でした。
「治療は痛いもの」というのは医者の意識への刷り込みであり,消毒を止められない医者たちの最後の言い訳に使われているだけじゃないかと思います。
「良薬口に苦し」ということわざがあるのは事実としても,現実の患者さんたちが本当に「良薬口に苦し」を信じて行動(選択)しているかどうか,その検証が必要だと思います。
>「治療は痛いもの」というのは医者の意識への刷り込み
リハビリの世界でも 「訓練だからツライのが当たり前」という刷り込みが(一般的に)存在してるように思われます。
>現実の患者さんたちが本当に「良薬口に苦し」を信じて行動(選択)しているかどうか,その検証が必要だと思います。
少なくとも私(コメディカル)には刷り込みがありました。
又「消毒」という言葉が「痛みはバイ菌を殺してる証拠」というイメージ(「発熱」と似たニュアンスです)を増長させ、このサイトの観点からいくと正しく内容を伝えておらず、今後「流毒」「除毒」など正式な呼称の再考が望ましいと思われます。(個人的には)
また名称云々を言うと怒られそうですが、、
http://www2.big.or.jp/~yba/column/ryouyaku.html
因幡の白ウサギのように検証が必要ですが
(現在は違いますが→)刷り込みを受けてる患者側の感覚としては、「痛くない治療(しかも早い 安い)」と聞くと「タダより高いものは無い」「安物買いの銭失い」等のように「後で重大な欠陥が発覚するんじゃないか」とビビッてしまうんですよね。
そういえば「お腹を痛めて産んだ子は可愛い」なんて痛み免罪関連の言葉も、、
ついでに「新しい創傷治療」というタイトルも、新しいアプローチのひとつであるという印象を与えてしまうので、本来は「正しい創傷治療」とすべきところですが、もちろん夏井先生はインパクトを重視されて このタイトルにされたのだと思います。
皆様の書き込みを拝見して、「湿潤治療を行っている医師」は割と簡単に増えそうですが、「湿潤治療を行っている病院」を増やすのはなかなか難しいと感じました。
いつも創傷治療とは無関係の(泣)、NST&OWT薬屋です。
昨年は幸運にも師匠のライブに2回も参加させて頂き、しかも2回とも2次会にお邪魔させて頂けると言う、何ともラッキーな年でした。
何よりも我が山口県での初講演が実現したと言うのが一番嬉しかったですね。
当院はと言うと、依然としてイソジン・ガーゼ・ソフラ・ゲーベンが病棟で乱舞するという、19世紀さながらの地獄絵図となっております。何とか今年中に当院で師匠のライブを実現させて、この悪しき慣習を粉砕すべく努力していきたいと思っています。
皆さま、くじけそうな時はここにパワーをもらいに来ますので、どうかよろしくお願いします!!
いつか創傷治療のことできちんと書き込みしたいです…トホホ。
NST&OWT薬屋様
あけましておめでとうございます。今年も活発な書き込みをお願い申し上げます。
ソフラチュール根滅については4年前程前にフランスのお釜が壊れて一時供給不能になった時に実現させました。(笑)
在庫管理に徹する当院薬剤部は処方回数が少ない薬剤をどんどん末梢しています。貴院でも「在庫管理」を振りかざし他の薬剤より需要が少ないゲーベン、ユーパスタなどを末梢されてはいかがでしょうか?病院のメリットにもなります。褥創などを治療する医師の異動時期が狙い目だと思います。(笑)
水疱は破れておらず、イ○ジン塗布の発想が理解できませんが、「水痘にイ○ジン」はけっこう行われていることなのでしょうか?
また、いまさらですが、フェノール亜鉛華リニメントって塗布する必要があるのかなって思いながら処方している私も私だとは思いますが・・・
「水痘にイ○ジン」と「水痘にフェノール亜鉛華リニメント」につき、ご意見、ご教示よろしくお願いします。
イソジンもカチリも同じと思います。理論的に考えれば,フェノールはいいけどイソジンはだめ,ということにはならないと思うのですが・・・
カチリの効能・効果をあらためて見直したところ、皮膚そう痒症、汗疹、蕁麻疹、小児ストロフルス、虫さされでした。鎮痛・鎮痒・収斂・消炎作用を期待して処方されている先生が多いのかな、と思っていました。恥ずかしながら、私も収斂・消炎作用が多少でもあれば・・・と思いながら処方しており、見直すよいきっかけとなりました。
私もカチリを多少の疑問を持ちながらも使っていました。
カチリが乾くと痂皮様になるため、水痘の出席停止基準の「全ての水疱が痂皮化するまで」に早く近づけたい気持ちがそうさせているのかもしれません。
湿潤療法をやっている者としては明らかに矛盾したことをしていますね。反省しました。
出席停止基準も「水疱が痂皮化するまで」から「水疱が上皮化するまで」にあらためて欲しいですね。
ということは、水疱が裂けてしまった部位にはワセリンでも塗ってもらってた方がいいということでしょうか?
あ
○ビラックス軟膏の後発品でいいんですよね、失礼しました(^^;)
○ビラックス軟膏は「水痘」の病名ではたぶん保険で削られます。軟膏の現在の適応病名は「単純疱疹」のみだったと思います。ましてや「水痘」でゾビラックス(後発含む)内服をした場合には、軟膏はまず認められないでしょう。
ではやはり○ビラックス内服+ワセリンでよろしいでしょうか?
基本的にはワセリンでいいと思っています。
しかし、ワセリンをつけると治っていてもまだジクジクしていると思われるかもしれません。
「痂皮化」の判定が難しくなるようだと、それだけ学校に行けるのが遅れるわけですから、難しいところですね。
いっそ何もつけないというのもありですかね?
現役皮膚科医として思うのは、水痘に一番いいのは、なんといっても入浴+ゾビラックス内服です。
感染症の部分と、皮疹の部分を分けて考えた方がわかりやすいです。水痘はご存知の通り、感染力が強く、皮疹も瘢痕形成しやすいので、できるかぎり速やかに治って欲しいですよね。
で、感染(伝染)については、安静、ゾビラックス内服、入浴が望ましく、皮膚の状態がよく、頭皮など瘢痕が気にならない場所なら、伝染を防ぐ意味でカチリ外用も悪くないと思います。(カチリ塗って、そう痒、疼痛が出るなら、もちろん禁止)
皮疹については、何を塗ってもいっしょです!
ワセリンを塗るのは、むしろ入浴等で、健常部が乾燥しすぎになるのを防ぐためであって、治すためではありません。
びらんになれば、衣服に擦れてうっとおしいですから、ワセリンを塗るのも悪くはないですが、乾燥肌でしたらむしろ全体を塗った方が皮膚は整います。
夏場や皮膚状態がいい方なら、外用は原則不要だと思います。例えワセリンでも、洗わなければかえって不潔ですしね。
外用剤塗りたいなら、洗ってから塗りましょう。(笑)
でしゃばってしみません。木(皮疹)を見て、森(健常部を含めた皮膚状態)を見ず見たいに感じたものですから。
先月、うちの息子(2歳)がかかりました。
しかし、体幹と四肢に7つだけ、発疹が出ただけで、熱も出ず、3日間、保育園を休んだだけですみました。
処置は・・・まず、去年、予防接種を受けていた。
赤くぷつんと出てから2日目に小児科へ行き、内服薬をもらって飲んだ。
入浴は可。「よく、洗ってください。」と。
軟膏のことを聞くと「カチリは出しません。かゆいときは、非ステロイド軟膏を使ってください。」と言われました。
(でがらし先生のおっしゃることに通じているようです)
その小児科医は予防接種しても、当日の入浴も可といいます。入浴の可否って、どれほど、疾患に影響を与えるものなのか?
消毒が不要なのと一緒で、入浴禁止も必要ない指示のこと、多いのではないでしょうか?
でがらし先生
>皮疹については、何を塗ってもいっしょです!
私はとびひでも熱傷でも水疱は湿潤環境下の方が上皮化が早いと思います。本当は水痘でも湿潤にしてやった方が良いと思うのですが、全身の水疱には対応できないし、現行の出席停止基準が「痂皮化するまで」なので、苦渋の選択でアシクロビルの内服のみで、塗り薬はつけないという考え方もあるかなと申し上たつもりです。
水痘ではなく帯状疱疹ですが、内服とZNCワセリンで従来の方法より治りが良かった印象はありました。
その後なじみの患者さんが水痘になったので、事情を説明して一部の水疱にデュオアクティブを貼らせてもらいました(もちろん保険請求はしません)。
当然ですが、デュオアクティブを貼ったところは、痂皮にならずに上皮化し、何も貼らなかった部分は痂皮化します。
時間的には前者より若干後者の方が早いのですが、後者の痂皮がとれて上皮化するのはさらに数日後です。
つまり、どちらが早く「治る=上皮化する」かといえばデュオアクティブを貼るほうがよいのですが、どちらが早く「登校できる=痂皮化する」かと言えば後者ということになります。
結局現行の出席停止基準を考えると、何もしないほうがいいのかもしれませんが、水痘の瘢痕も結構目立つことがあるので湿潤でやりたい気もして、ちょっと混乱しています。
>かきた先生
以前「帯状疱疹と水痘の局所治療」スレ(http://www.wound-treatment.jp/next/bbs17.htm#17-524)でも書いたのですが、私も同様の疑問を持っています。
新たに水疱を形成している時期は別として、新規の水疱が形成されなくなってから3日というのが一応の目安ではないかな・・・というのが当該スレを読んだ私の感想です。まだ根拠はありません(苦笑)
カネコ先生
同じような議論はすでにされていたのですね。失礼しました。
現在個人的には、顔の目立つ部分だけでも湿潤治療の方がいいかなと考えています。
水痘や水疱性疾患に湿潤治療を行うと創は早く治癒するかもしれませんが、水疱ができた時点ですでに創瘢痕を残すか残さないかは決まっているため、瘢痕を目立たなくすることはできないと思います。たびたび書いておりますが、瘢痕が目立つか目立たないかは創の深さ、体質、部位のみに左右されるというのが現在の私の見解です。
また「痂皮形成するまで出席停止」はずっと昔に根拠もなく決められた事だと思いますので、再検証し、基準を変更する必要があると思います。さて、誰がやるのか・・・?
>hongmei先生
>水痘や水疱性疾患に湿潤治療を行うと創は早く治癒するかもしれませんが、水疱ができた時点で
>すでに創瘢痕を残すか残さないかは決まっているため、瘢痕を目立たなくすることはできないと思います。
遅レスになりますが・・・。
病理の本を調べてみると水痘・帯状疱疹は表皮内水疱性疾患となっています。瘢痕を残すかどうかは熱傷瘢痕の原理から考えると真皮深層の損傷がある場合ではないでしょうか?
となると、水痘・帯状疱疹で瘢痕を残す場合も水疱が形成された時期ではなく、その後の管理が悪いために真皮深層の損傷が起きたため・・・とは考えられないでしょうか?
失礼します。
水痘ってウイルスですよね。
空気感染するんですよね。
うちの子供はワクチンを接種しています。
痕が残るのは子供が可愛そうです。
カネコ先生
情報ありがとうございました。
表皮内水疱なら瘢痕を残した部位は二次的変化(細菌感染、かゆかったのでかいた、など)が起こった部位と考える事ができるでしょう。そうなると湿潤治療をしようが「瘢痕」は残りますよね。
また、瘢痕を作らなくても色素沈着/脱失があれば患者様にとっては「傷跡」と認識されます。
12月始めに、骨折の患者で、下痢をしている方がいらっしゃいました。その便からは、CDチェックが+・・偽膜性腸炎でした。
その後、数名の下痢の患者さんが出てきまして、20日過ぎごろから、突然の嘔吐をされる方が後を絶たず(スタッフも含めて)、現在45床の病棟患者のうち7名が嘔吐下痢、スタッフ4名が同様の症状となっています。皆さん、少量の下痢数回のあとに突然の嘔吐を呈しました。
お恥ずかしながら、この状態は6病棟ある院内のうち、この病棟だけ・・
おむつ交換の際の患者ごとの手袋交換、終了時の手洗いや大部屋隔離など行っていますが、治まる気配がありません。
看護部長に面会者の制限を提案しても評判が悪くなるからしないと意味不明の返答。(面会者が感染したらそれこそ大問題では?!と思うのですが)
何か、看護師でも出来る対策などご教授いただけないでしょうか。
また、嘔吐下痢になった患者さんの家族から院内感染では?と言われ、何も言うことができません(事実ですから。汗)その際の対応についてもアドバイスいただけませんか?
感染対策委員会も分析だけで、実際の対応はほとんどしてくれません(涙)
アウトブレイクだ!
と騒げば騒ぐほど収拾がつかなくなると思います。
無駄なコストをかけずに、基本に忠実に、業務をこなしていくことが大事だと考えます。
病棟の患者さんを守れるのは、病棟スタッフです。
誰かがするだろうではなく自ら行動を起こしましょう。
文面からだけの判断になりますが、12月はじめから数人の下痢はおそらくクロストリジウム・ディフィシル(CD)関連腸炎であり、12月下旬になってからの嘔吐下痢症はノロウイルスによるものであろうと思われます。
症状の特徴としては、
といったところでしょうか。
この二つは原因が全く違うわけですが、感染対策としては重なるところが多いです。ざっくりまとめると、
というようになります。
隔離予防策は行われているようですが、ノロウイルスは下痢がおさまっても数日〜1週間くらいは便中に排泄されるとされていますので、症状軽快後も数日(具体的な日数は病院の事情もあると思いますので病院毎に決めるしかないと思います)は隔離を続けた方がよいかもしれません。
それから接触感染対策をきちんと行うこと(エプロンやガウン+手袋)および流水での手荒いを積極的に行うように再度徹底すべきと思います。
それからノロウイルス感染症については、市中の嘔吐下痢症ですので、当然スタッフや面会者も感染する可能性があります。
上記のような症状のある面会者は断るべきですし、一般論として手洗いを励行するよう宣伝することは有効かもしれません。
また、感染力の強いウイルスですので、症状のあるスタッフは仕事を休ませるようにすべきです。
参考までに、私の勤務している病院では、冬期間に下痢・嘔吐・腹痛のうち2つ以上を同時に発症した場合は症状がおさまってから3日が経過するまでは勤務を休むことというルールがあります。
これだけ休むと勤務を組むのが大変なのですが、アウトブレイクを防ぐことの重要性を理解していただいてこのようにしています。
「看護師でもできる対策」をこえている部分もあるかもしれませんが参考になりますでしょうか。
なお、ノロウイルスについて詳しくはこちらをご覧ください。
↓
http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/taio-b.html
創部の写真の撮影用にコンパクト・デジカメを新調することを考えています。
扱いやすさなど、どれがいいでしょうか。(あまりに高価なものは、無理です)
(私的使用にはFUJI FinePix F30です)
よろしくご教示ください。
私は普通のコンパクトデジカメで撮影しています。今はパナソニックのLumix DX7だったかな?
雑誌への投稿写真も全部これで撮っています。
私の場合は,常に白衣のポケットに入れておいて,いつでもどこでもすぐに取り出せて撮影できることを最優先して選びました。
病院薬剤師のdownhillです。
>創部の写真の撮影用にコンパクト・デジカメを新調することを考えています。
>扱いやすさなど、どれがいいでしょうか。(あまりに高価なものは、無理です)
当院では病棟と薬剤部に一台ずつ、OLYMPUSのCAMEDIA X-600(5.0megaPIXEL)を使っています。選んだ理由は
・・・ことが上げられます。
1.と4.が大きい理由ですね。薬の副作用で薬疹が出た患者を撮影する時にはフラッシュをたかない方がきれいに写せるからです。
症例写真の管理は私が行なっているのですが、看護師さんからはすぐにカルテに貼りたい、と言う意見も多くあったので、パソコンを介さずデジカメ→プリンタで直接プリントアウトできるpictbridgeがあることも考慮しました。
携帯でもかなりGOODですが、勘違いされやすいです。
なんといってもサーバーショット(最近の機種ではT10)ではないでしょうか。接写が1cmとなっていること、ディスプレーの大きさからとった画像の確認がしやすいこと、カードサイズでかさばらないこと、カールツァイスのレンズを使用していることなどから、皮膚科の臨床写真で重宝する先生が多いようです。少し値が張りますがニコンのcool pixの首の回るタイプも便利です(990、S10など)。肉芽の色合いなど再現性を重視すればやはり1眼レフになると思います。敬遠されがちですが、ニコンが廉価版のD40を出しているので十分使用に耐えると思います。ほかの機種はよく知りませんが、上記の機種はお勧めに入ると思いますよ。
デジカメは、いくつか購入しましたが。。
ご質問も件に関しては、2つ条件が提示されています。
1つは、扱いやすさ
2つめは、高価なモノは無理^^
です。効果の定義によりますが、鮮明な画像と、毎度同じ色合いにするのであれば、マニュアルホワイトバランスを搭載している機種が必須になりますが、最近の機種ですと一眼レフデジカメになりそうです。
扱いやすさについては、どんな条件で撮影するかでしょうね。一眼レフデジカメも常に持ち歩いているのであれば、問題ありませんが(かつては銀塩の一眼レフでリングフラッシュを持ち歩いていましたから・・)、いつでもどこでも撮影することを目的とすれば、ポケットにはいるか、ベルトにつるして持ち歩けるモノが便利です。
形成外科をしていると、マクロ設定を起動毎にしなくてよいメーカーがおすすめですが、マクロ撮影をしないのであれば、気にしなくてもよいかもしれませんね。
といろいろ書きましたが、最近のデジカメはどれも優れものです。扱いやすくて、予算が決まっているようですので、店頭で気に入ったモノか、職場で使っているモノが結果としてご購入されるモノとなると思いますよ。
あんまり、参考にならなくて申し訳ありません。
Canon A80はモニターが上下左右自在に動きますので、撮影時に実力を発揮します。
高い位置低い位置フレキシブルに対応可能です。
動画、合成もある程度は可能で、ビデオの様に撮影できますので使い勝手が良いです。
かなり高機能です。
お値段はピンきりでして、もう製造中止になったっけ?
アウトレット品 、ソフマップ、オークション
お勧めは信頼できる人と一緒にショップに行くことですかね。
皆様いろいろと教えてくださって、ありがとうございました。
お勧めしてくださったもののスペックを比べ、また、休日にお店に行って実際に手にとって、手になじむかなど、試して納得のいくものを買おうと思います。
アドバイスありがとうございました。
デジカメが話題になったついでで申し訳ありませんが、皆様は撮影したデジカメ写真をいかように保存し活用していますか?私はある本で見た、パソコンにカルテIDの下2桁ごと(例えば00,01,02---)のファイルを作り、いちいち個々の写真をそのファイルにコピー&ペーストしています。後からカルテのID頼りに写真を探せる利点がありますが、コピー&ペーストが面倒くさい。患者様の創の写真をなるべく撮影していますが私はたかだか1日数枚、多くても10枚くらいと思います。形成の先生や皮膚科の先生はおそらくその10倍くらい撮影していることと思います。他に良い方法があればご教示ください。
症例デジカメ写真の整理は色々試しましたが,現在は「名前と病名を付けたフォルダにそのまま入れる,個々のファイル名は変えない」という方式に落ち着きました。具体的に言うと【しんしゅう:信州太郎(腹部手術後創離開,下部消化管の緊急手術後)】というフォルダを作り,ここに症例写真を入れるだけです。
患者名をそのまま漢字だけでなく平仮名読みを先頭にしているのは,患者が探しやすくなるからです。漢字のままだとASCIIコード順になるため漢字の読みと一致せず,患者数が増えてくると探しにくくなります。平仮名が最初だと名字の読みで探せます。
患者名だけでなく病名を詳細に付けたフォルダ名にするのは,病名検索が簡単にできるからです。また,詳細な病名をフォルダに付けておくと,間違った患者のフォルダに入れてしまう危険性を減らせます。「術後創離開,し開,縫合不全」というようにたくさんの病名をフォルダ名にしておくと便利です。
以前,IDナンバーをフォルダ名にしてそこに症例写真を入れていた時期がありましたが,7桁の数字を確認するのが面倒なのと,間違った患者フォルダに入れても気が付きにくいのが欠点でした。また,IDと病名のデータベースを別個に作らないといけないのも,面倒でした。
その昔,リレーショナルデータベースを自分で組んで,患者データと症例写真を連動させたこともありました。もちろん,患者の並べ替えとか多条件での検索は最強でしたが,せいぜい1000人くらいの患者だとそこまでの検索機能は不要で,症例写真をきちんとデータとして登録する手間が大変なだけでした。
デジカメねたでもう一度。ホワイトバランスはたいていの機種でついていると思います。実際にはほとんどオートのままで、いじることはありません(太陽光の下で、ジョクソウを撮ることはないですよね?)
スペックを比較されるのは大事ですが、画素数は雑誌投稿や学会発表レベルなら300万画素もあればお釣りがきます。それよりレンズの明るさ、強制発光の解除ができるか、接写が可能かどうかだと思います。おっしゃるように、手になじむもの、撮りやすいものが一番です。
デジカメ写真の整理の方法、夏井先生のやり方大変参考になりました。私は幸いにも電子カルテに貼り付けることができるようになり、普段の症例はカルテに取り込んで、ただ日付順にバックアップを取っているだけです。1週間前の皮疹を日に何十人も覚えておけるはずもなく、もう電子カルテなしの記載皮膚科学には戻れません。昔は赤鉛筆の筆圧で浸潤の具合まで、何年たっても他の皮膚科医にまで伝わったものでしたが・・・エスパーか?(笑)世の中が便利になると人間の能力は退化してゆくのでしょうか(すみません、脱線です)。
写真の保存ですが、当方なるべくオープンを心がけております。しかし最近の個人情報の関連から、トラブル防止のためそこそこセキュリティ対策をしております。
患者さんに了解を得た写真はopen
便利さで言えばYahoo!ですかね。
他はmy HDです。
皆様,いかがお考えでしょうか。
>「そんな治療をしたら断端神経腫を作る可能性が…」とご指摘を受けました。
それで言ったら,アルミホイル法だって同じですよね。私たちがこの方法を始める10年ほど前からアルミホイル法での治療が行われていましたが,それで断端神経腫を作って困った,という報告はありましたっけ?
実際,湿潤治療による切断指治療を始めて8年くらい経ちますが,断端神経腫で追加手術が必要だった症例は,まだ出会っていません。私も元々は手の外科専門ですので,断端神経腫についてはかなり注意深く見てきたつもりです。それでも,見つけられないのです。
要するに,従来の常識は通用しないということです。
従来であれば,「保存的に治癒させた2度の深い熱傷は瘢痕拘縮が必発である」というのが常識でしたが,湿潤治療で2ヶ月かけて上皮化させたものでも瘢痕拘縮はほとんどありません。これは,従来治療で創面を覆っていた肉芽と,現在私たちが見ている肉芽は質的に異なっているからではないかと思います。
同様に,「腱が露出したら保存的には治癒しない」というのも常識でしたが,これも嘘でした。手背の伸筋腱もアキレス腱も,保存的に完治しているからです。
新しい治療には,古い治療の常識は通用しません。
再接着しようが有茎皮弁で被覆しようが、断端形成しようが、湿潤治療しようが一度切れた神経から断端神経腫ができるリスクは同じなのではないかと思いますが。
不勉強で申し訳ないのですが、断端神経腫ができやすい環境(受傷機転など)があればご教授ください。
RSDの一部に末梢神経の損傷があると提唱している方の治療は切断された神経の間にPolyglicolic acid ? collagen tube をはさんで自己治癒能力で神経を伸ばして再生させるという方法でした。↓
http://www.ihss.jp/
自然に任せた方が(湿潤治療)断端神経腫など変な事が起こらずに済むのかもしれませんね。
さて,真皮縫合ですが,私の場合は,新入医局員時代,最初に入った手術が全層植皮で,「恵皮部の縫縮をやってみようね」とちょっと真皮縫合のやり方を教えてもらい,3針くらい縫ったら,「じゃあ,残り全部,一人でやってね」といわれ,しょうがないんで一人でしこしこ縫っていて,そういうことが数例続くうちに,いつの間にかうまくなっていました。つまり,恵皮部の縫縮で真皮縫合のトレーニングをしたようなものです。
形成外科医ではありませんが...
アメリカでは医学生の縫合の練習に豚足が使われてました.豚足にメスで切れ目を入れて切創を作り,それで縫い方を覚えるのです.縫合練習用のスポンジ製の疑似皮膚も販売されていますが,豚足の方が安いと思います.
ただ,これはあくまでも,全くの初心者が縫い方を習うというノリで,上手になるためにこのような練習をしている人はあまり多くないのではないでしょうか.実際に患者さんの傷をたくさん縫合することで徐々に慣れて来るような気がします(慣れない頃に縫った患者さんごめんなさい).
非形成外科医の立場で考えられる上手くなるカギは,フットワークの軽い形成外科医が身近にいて,上手な縫合を目にしたり,指導を受けながら縫ったりできる環境があるとか,下手な縫い方をした際に適切なフィードバックが返される環境,といったところでしょうか.最初にひどい縫い方を覚え,そのまま注意されることなく過ごした研修医の縫合は目も当てられません.
私は形成外科ではありませんが、真皮縫合は、特に練習したことはなく、上司が縫合するのを見て、時々ポイントをたずねながら、技を盗んだだけです。
幸いなのは、最初の上司が手の外科専門で、皮膚の縫合に関してはかなりうるさかったことですね。
いずれにせよ、縫合の上達の早道は、傷の治り・仕上がりや後のfollowまで責任を持つ主治医の立場で、数をこなすことでしょう。1針・1針の重みが違います。すべてのことに言えると思いますが、最後まで責任持つという立場が、人を作り技を完成させるのだと思っています。(精神論ですいません。)
形成外科医です。
私の場合真皮縫合の練習は「フィクストン」という上層は硬いポリウレタン、下層はスポンジで最下層は糊という肥厚性瘢痕などの術後の固定装具を用いて最初は練習しました。2層構造ですので表皮縫合、真皮縫合両方の練習ができます。縫合の練習には他にも皮膚の構造に似せたシリコン製モデルなどもあります。
顕微鏡下での血管吻合の練習は切った手袋→シリコンチューブ→ラットの大腿動静脈でした。
一般病院勤務だと動物実験施設への出入りがなかなか難しいため、「手羽先の血管」で練習したという後輩もいます。
一般の方、医学部の学生は「形成外科は楽で、儲かる」という誤解を抱いていらっしゃる方も多いと思います。
形成外科、特に一般病院の形成外科は美容外科のような派手で華麗なものではなく、「外科系の笑うせ〜るすまん」的な要素が多分にあります。どこにいったら治療できるのかわからない、他の科で治療したが術後の傷が治らない、などの「外科系の隙間をお埋めする」という隙間産業的な仕事をする機会が多く、地味です。
私は小児外科修行中に上司にかなり鍛えられました。怒られてばかりでしたが・・・。
「小児ではちょっとした傷がいじめの原因になるし(これは事実です。腹部の傷が「腹切り」といじめの原因になっている話は良く聞きます。)、一生を左右することがある」というのがオーベンの口癖でした。
現在主にやっているのはコスメティックな部分もけっこうある下肢静脈瘤ですので、この時に得た技術は結構役に立ってます。で、血管縫合も私の治療技術上必要なのですが、これは静脈瘤手術で取った静脈を使って練習してます(笑)
面白くも何ともないですが、余った(切れ端の)人工血管と期限切れの糸で血管縫合の練習をするのは心臓血管外科医にはデフォルトです。人工弁手術も同様ですね。
あ、そうそう。私はもともと小児外科志望で医局に入って、最初の数ヶ月を小児外科で研修しました。この時に皮膚縫合の重要性を教わったのですが、その後麻酔研修をしたときに形成外科の技を覚えようと、麻酔をかけながら眼を皿のようにしてみていた記憶があります。
形成外科医です。
夏井先生と同じで、鼠径部の採皮後の縫合は新人の仕事でしたねえ(あ〜懐かしい)。
鼠径部は皮膚が柔らかく、薄いため、真皮縫合はしにくい場所です。
ここで、表皮がきっちり合わさるように真皮を縫えれば、体の他の部位は、割と楽でしょう。
もう一つは、レックリングハウゼン病の、皮膚に線維腫が多発するタイプもの。
3ヶ月に1回程度の割合で、2〜3ヶ所5センチほどを切除しにきた患者さんで、局麻手術の担当が若い医師でした。これも、縫合しにくいので、私たちにとっては練習させてもらった形です(15年たった今も顔を覚えている患者さん、ありがとうございます)
真皮縫合は、ジャストな位置に針を入れないと、表皮が合さらないので、皮膚の損傷の方がひどくなるのでは?と思うほど、何回もやり直しさせられたものです。そうやって、対面で指導してもらえた過去の医局員時代がありがたかったなあと、思いますね。
余談ですが、形成医局に入ってしばらくは、左手で箸を持って食事をしていました。
利き手でなくても、持針器で縫合できるようには、しておきました。実際、左手じゃないと、縫合できない場所、場面など、ありましたしね。
夏井先生のHPからもビデオ紹介いただいております形成外科医です。
真皮縫合はやはり鼠径部からだったと思いますが、願わくば技術のある指導者にはじめからつくことが、近道ではないでしょうか。
「今日この傷だけきれいに縫合しようとしてもだめだ。毎日どんな傷でもきれいに縫合しようと努力していてはじめて本当に必要な時にきれいに縫合できるようになる」と言われたことは忘れられません。
形成外科手術は職人芸的なところがあるかと思いますが、職人や楽器演奏などと同じで毎日の修練することが大切ではないでしょうか。
形成外科は最近になり少しずつ脚光をあびるようになってきましたが、それでも美容外科の華やかさとはやや一線を画すものだと思います(オーバーラップする分野ではありますが...)
けがの傷跡についての相談などでこれ以上よくならない傷跡なども、本人や親にしてみればお金がかかっても少しでもよくなるならと藁をもつかむ思いで美容外科へ行ったりするようですが、結局お金はかかれど傷跡は消えず(現在傷跡を全く消すことはできないからですが)、また舞い戻ってきたりすることもあります。そうなってくると、もう外科手術うんぬんではなく、いかにこういうものだと納得してもらうかという心療内科的な話になってしまいます。
(そんなときに、「これ以上はよくならないから...」とお茶を濁すよりは「ここまでよくなったのだから、これ以上はこんな感じにメークをしたらどう?」などと前向きのアドバイスが実践できたらすごくいいのになあと思ってはいますが...)
やはり地道な繰り返しの結果なんでしょうね。
真皮縫合で皮膚をきちんとあわせる以前に、表層縫合できちんとあわせられなければいけないと、教えられて、救急外来や夜間の当直先では、丁寧に縫合するように心がけていたモノです。早く縫合する以上に、きちんと縫合することを教えられました。きちんと縫合できると判断してもらってからは、その上で如何に早く縫合できるかでした。
真皮縫合はそれ以降でしたね。
全焼植皮の採皮部か、脂腺母斑などの皮膚腫瘍の縫合をしたと思います(正確でなくてすいません・・)。必ず、指導してくれる先生がいて、適時1つ1つの縫合に対して、問題点があれば指摘を受けてました。その都度修正して、その後に反映していました。その積み重ねでしょうね。
外傷だからといって、暴れるお子さんだからといって、縫合すると決めたときに、おろそかに早く縫合することは今でもありません。縫合するからには、その目的を達しないことには意味がありませんから。。でも、救急での外傷の縫合には、ほとんど真皮縫合はしません。表層縫合できちんとあわせることができためです。
縫合を早くやることを主眼におくと必要な手順をおろそかにする可能性があります。きちんとできるようにした上で、不要な度差を減らすことが、きれいに早く縫合する早道だと思います。
掲示板の皆様、初めまして。青森県のゆうと申します。(8月末に夏井先生の外来を見学させていただきました。その節は有難うございました。)
私は真皮縫合の練習はしたことはありませんが、研修医の時、形成外科医の先生が研修医向けの縫合講座みたいなものを開いてくれたことがありました。
その時は、コンニャクに傷に見立てた切り目を入れて、それを針つきナイロン糸を用いて攝子&持針器で縫う練習をしました。そのまま縫おうとすると弾力で緩むし、ちゃんとロックをかけようとするとコンニャクが切れて難しかった記憶があります。
研修医部屋にはモデル切創(ゴム?でできた皮膚の下にウレタンの皮下組織があるもの)があって皆でその講座の後に縫合の練習をしていました。
その練習のせいか?今の勤務先では他の先生方よりは縫合はきれいに創への負担が少なく縫えているつもりです。
それにしても、夏井先生のところへ来た研修医の先生は2〜3日で縫合が上達していましたね。平面、垂直面、上下・左右に障壁がある創面を想定して練習していましたよね。自分もあんな風に練習する機会があったらなぁとうらやましく思いました。
内科です。但し、他に形成外科はもちろん外科も整形外科も常勤ではいないので、私も縫わなければなりません。
整形外科医がいるときには、縫合を手伝うふりをして、教えを請うたりしますが、「特にコツなんてないよ」と言われ続けています。
とりあえず表面的には私なりにきれいに縫えると思うので、まあいいか、と思っていますが、あまりに前近代的ですね。
場数を踏めということなのでしょうか。こういうのは嫌いですが、一面の真理ではあるとも思います。
私は研修医に,「患者がいなくても覚えられること」と,「実際の裂創患者を前にしないと覚えられないこと」を厳密に分けて教育しています。
前者には,
があり,特に 1 を徹底的に反復練習させ,目を瞑っても操作できるようにします。
後者にあたるもののが,
です。すでに手の動かし方は習得しているので,これらを教えるだけで,医者になりたての研修医でも学生でも,きれいに縫合できるようになります。
そして実際の創面は,平坦でなく斜面だったり垂直面だったり,あるいは手を動かすのに邪魔なものがあったりするので,それらを想定して練習させます。要するに,実際に起こりうる事態を想定して事前に練習しておけば,実際の患者さんの縫合で焦ることがなくなります。
よく,「見て覚えろ」という指導医がいますが,それは間違っていると思います。見て覚えられるくらいなら苦労しません。見て覚えろというのは結局,その指導医自身が指導方法を知らないか,教えるものを持っていないだけじゃないかと思います。
研修先や職場の上司に恵まれるかどうかもありますが、自身にその気があるかが大きいと思います。
私は整形外科医ですが、形成の研修で簡単にはコツを教わったというのもありますが、こと細かには教わることはなく、見て盗め的要素が大きかったです。
それよりも自身に「きれいに治す」という気持ちがあるかどうかが大きいとも思います。多くの外科系医師は最後の仕上げとも言うべき皮膚縫合には比較的無関心で、特に整形外科医などは例えば骨折の手術で言うなら、骨をキレイにつなげばOk!、その後の皮下皮膚縫合はサッサとテキト〜に…という医師も多かったです。なので骨の処理が終わってから皮膚閉じるまでに5分かからないとか…
私は最後の縫合にちょっと時間かけるので手術室では嫌われていたかもしれません。
>なお先生
>それよりも自身に「きれいに治す」という気持ちがあるかどうかが大きいとも思います。
>多くの外科系医師は最後の仕上げとも言うべき皮膚縫合には比較的無関心で、特に
>整形外科医などは例えば骨折の手術で言うなら、骨をキレイにつなげばOk!、その後の
>皮下皮膚縫合はサッサとテキト〜に…という医師も多かったです。なので骨の処理が
>終わってから皮膚閉じるまでに5分かからないとか…
今は一人外科だからこそ出来ることですが、下肢静脈瘤手術の約1時間半のうち、30分以上縫合にかけてます(苦笑)。アッペなどは虫垂を取るまでに15分、手術終わってみたら1時間なんてことがざらにあります(苦笑)
ただ、縫合に手間と時間と金をかけられないのは診療報酬制度の問題でもあるかと思います。絹糸でざくざくやステープラーバチバチと5−0、6−0のモノフィラメントで1センチあたり3〜4針の真皮縫合が同じ値段なら絹糸やステープラーを選ぶ先生が多いのもやむを得ないかなと・・・。皮膚だけを縫う手術は別としてアッペでもヘルニアでも静脈瘤でも真皮縫合のコストを取れる訳じゃないですから・・・。
> 1)何を目安に創縁をあわせるのか。
眉毛や頭髪の生え際をきちんと合わせたり,皮膚の皺をぴったり合わせるようにします。あと,創縁のちょっとした突出部分も目安になります。
> 5)皮膚を内反させないコツ,創縁の間に脂肪を挟み込ませないコツ。
腹部正中切開ではよほど下手に縫合しない限り皮膚は内反しないと思います。
脂肪を挟み込ませないコツとは,皮膚を閉める直前に縫合糸をちょっと持ち上げて脂肪組織を下に落とし,その隙に結紮します。
表面はきれいに癒合してますが、下の脂肪織が全長にわたって壊死に陥ってました。
一般的にはこれもSSIの中に入れられてしまいそうですが、当院の心臓血管外科が脂肪織を連続縫合しているため脂肪織が虚血に陥って徐々に壊死したものであろうと考えます。
以前研修医に注意したら「傷が開く人の確率が低いから問題ない」と言われました。低い確率で当たってしまった方の救済もできないくせに・・・。
術創離開は手術手技と個人の全身状態に左右され、術後の肥厚性瘢痕の発生には手術手技の関与は低く、患者個人の体質や手術部位に左右されると思っている今日この頃です。
私は心臓外科医ではないので、肺の手術以外で前胸部の創を縫合することはないのですが、皮下脂肪織の縫合には以前より疑問を持っています。dead spaceを作らないようにと皮下脂肪織を縫合するように習ったのですが、個人的にはまずしません。縫合した部位はこの症例のように壊死をおこす危険性があると思います。dead spaceが出来そうな場合はドレーンを短期間留置するようにしています。
皆さんはどのようにしておられるでしょうか。
以前急性虫垂炎の時にもちょっと書きましたが、私も原則として脂肪織の縫合はしません。浅腹筋膜のみ(下肢では浅大腿筋膜のみ)なるべく小さいバイトで数針寄せているだけです。dead spaceが心配なときは先生と同様ドレーンを入れます。
平成4年、指尖部の潰瘍が生じ当診療所初診し強皮症と診断、その後、某大学病院皮膚科に紹介され、平成14年、右中指、DIPの離断、断端形成を行ったものの断端部の創が改善せず、近医皮膚科にてイソジン消毒等で対応されておりました。平成16年8月、私の外来を受診していただき、消毒を中止、9月、デブリドマン、被覆剤による治療開始(このとき、夏井先生に大変御世話になりました。ありがとうございました)。同年10月末に上皮化不良のため、露出した骨を切除、一旦は創が閉鎖し、日常生活も不便のないようになっております。その後、プロスタンディン製剤内服(オパルモン30μg/day)し、維持しておりました。
本年10月ごろより再び、増悪、デブリと被覆で対応してきましたが、再び骨露出し難治性となってきました。
恐らく年々末梢循環が悪化しており、更に難治性となってきているようです。
私も内科医として勤務していることもあり、更なる治療に踏み切るべきか不安です。今回も骨を切除するべきか(創が閉鎖してくれるか、やはり指も若干ですが短くなりますので)、迷っております。
山間部の医師一人のへき地診療所、ご本人も高齢世帯ということで遠方の医療機関に紹介することもなかなか難しくなっております(これから雪で閉ざされます)。
先生方のご意見をお聞かせ頂ければ幸いです。
コタツに入っててもだめなんですか?私がそのおばあさんの家族だったら、家庭用光線療法器をあててあげたいような気がします。当方、今週は、突き指、帯状疱疹後神経痛、けが、中耳炎、痒疹にあてました。「なかなか治らないんですよ・・」「それじゃあ、やってみましょうか?」ちっぽけなトラブルばかりだし、ダメモトに逃げれる状況なので、ずるいかもしれませんが、大抵うまくいきます。『新しい創傷治療』では、どんな風にするのがいいのでしょうね。こちらも寒くなってきました。雪が迫っているらしいので、私も、ちょっとハラハラして掲示板を読んでいます。
原疾患が悪化して局所の循環が悪化した場合の治療の原則は次の3段階だと思います。
この症例の場合は,1と 2 を行っていて効果がないのですから,残された手段は 3 しかないと思います。皮膚軟部組織の循環の評価がきちんとできる整形外科医か形成外科医に骨切除を含めてのデブリードマンを依頼すべきでしょう。
しかし,大掛かりな治療を望まない場合には,湿潤環境の維持をしつつ経過を観察する,という選択肢もありです。このような症例では,骨が露出してもそこから骨髄炎になることはまずありません。つまり,「骨が見えてるけど,まぁいいか」というスタンスですね。
また,本物の骨髄炎を起こした時点でその治療をすればいいわけで,別に手遅れになることもないでしょう。
脛骨が露出したままで十年以上何事もなく経過する患者さんは珍しくありません。循環が悪い骨は細菌にとっても住みごこちが悪いのかもしれません。
当地区は山間部のへき地診療所で、次回の全日本スノーボード選手権大会、FISスノーボードワールドカップの開催地になっております。降雪量は半端ではありません。昨年は自宅の1階か積もった雪と屋根から下ろした雪でほぼ完全に埋もれております。梯子無しで屋根にあがれますよ。
今回の患者さん、ご高齢二人だけの世帯で、主婦業もこなさなければならず、指先の痛み、不便さは日常生活に大きく影響します。これまでも骨露出までいかないにしても数度潰瘍を再発し、適度なデブリとワセリン+ラップや被覆剤を使って維持してきておりました。適度なデブリを加えると、うまく上皮化してくれるのですが、やはり、末梢循環にも限界があるようです。今回は、ご本人の希望として、創が閉鎖し疼痛がとれ、家事が出来るということ、ただ、遠方への紹介は一旦待ってほしいとのことでした。
結局、2mmほど骨を削りカルトスタットで被覆してみたんですが、翌日思っていた以上に肉芽形成が良好でした。これで閉じてくれて痛みがとれればなと思っています。春が着たら専門の先生にご紹介させていただこうかなと思っておりますが、もともと加療されていた大学病院も消毒されていて治らなかったという思いがあるようで(現在は対応が変わっているかもしれません)、紹介先を考えねばなりません。
よんよんばあば@小児科先生の方法、私には効果的かどうかはなんともいえないです。ただ、末梢を適度に暖めることは必要かなと思ってます。
夏井先生のご指摘のとおり、露出した骨って意外と感染しないような感じです。別段日常的に抗生剤を内服していただいているわけでもなく、普段の処置は患者さん自身が行っているものの(ラップ+ワセリン)、感染しないんですよね。この患者さんも最初に骨が露出してからもう2年ぐらいですが、感染したことはありません。
>にしけん先生
現在血管拡張薬はオパルモンのようですが、lipo PGE1の点滴にしてはいかがですか?保険上2週間のしばりがありますが、当地域では週3回投与では切られたことはないです。週3回投与でもオパルモンやドルナー(プロサイリン)よりは血管拡張効果は高いです。
あと、内服プロスタグランディン製剤のファーストチョイスはPGI2だと思います。血管外科系でオパルモンをファーストチョイスにしている先生は少ないと思います。
膠原病による循環障害は微小血管の血栓閉塞が主体ですから、私が投薬するならプレタール(100mgを2T/2×)+ドルナー(60μg/3×)がファーストチョイスです。
私も強皮症の患者の経験がありますが、この方はラップのsimple dressingのみで閉鎖しました。
また12年ほど前の経験ですがASO片足切断の患者で、残った脚の骨露出潰瘍に対して、当時新人のカルトスタットを使用して治療したことがありました。糖尿病もありコントロールも大変でした。
潰瘍に対しては
膠原病ベースで骨露出症例の経験はまだありませんが、兼子先生と同意見で私もまずPGI2の併用を行います。骨露出のままに関しては周りの上皮化をなしえた場合はさほど問題ないような印象を持っております。(関節部W度褥瘡の症例:関節脱臼例)
大変な症例でしょうが根気よく付き合ってあげてください。