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2010/05/31
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に兵庫県明石市の新丸クリニック/新丸博志先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 雑誌「Infection Front 19号」に投稿原稿『外来における外傷処置の基本』が掲載されました。
ちなみに,私の記事の後に「蜂窩織炎の治療」,「外来での熱傷治療」と続くのですが,「熱傷の治療」の某先生の記事が見事に旧態依然とした治療法(何しろ,バッチリと「クロルヘキシジンやポピドンヨードで消毒する」と明記されています)で,私の論文と合わせて読むと読者は混乱しちゃうじゃないでしょうか。何しろ,私の論文には頼まれもしないのに「熱傷の治療は食品用ラップやプラスモイストで簡単に治る」という症例写真を載せちゃったもんなぁ。
ちなみに,この原稿依頼を受ける前に「熱傷治療を執筆する先生の原稿と矛盾する内容になると思うし,その先生に失礼な内容になるかもしれないが,それでもいいのでしょうか?」と出版社に一応確認し,出版社から「それでもいいです」とお墨付きを頂いた上で執筆したんですよ。
いずれにしても,この二つの論文を並べて読むと,熱傷治療のパラダイムシフト, "Before and After" がよくわかると思います。
- 日本テレビの『人生が変わる1分間の深イイ話』の収録が無事終了しました。朝から夕方までほぼ喋り続けたため,さすがにちょっと疲れました。放送は7月12日(月)の予定です。
- 1例だけの経験ですが,肘の化膿性滑膜炎で切開排膿した後(切開は大きめ),中にアルギン酸塩被覆材を詰め,翌日からはプラスモイスト貼付のみにすると(中には何も入れたりしない),「切開⇒排膿⇒ドレーン留置」より早く治りました。この症例では,アルギン酸塩被覆材を詰めると滑膜面が肉芽で覆われ(つまり,滑膜ではなくなる?),ポケットが閉じるのが早まるような印象でした。
- この週末,なぜか全国各地から「子どもが熱湯で火傷して〇〇病院に入院しています。治療は軟膏ガーゼです。この治療でいいのでしょうか?」という質問メールを幾つも頂きました。先週,いきなり熱傷が増えたわけでもなく,熱傷が流行しているわけでもないでしょうから,メールが殺到(?)した理由としては単純に「湿潤治療について知っている人が増えてきた。何かで別の熱傷治療があるらしいと聞いたことがある人が増えてきた」と考えるしかありません。
ちなみに返事は判で捺したように「ここをご覧下さい」でした。
- 【史上最悪の原油流出、業界全体へ影響】
原油流出を止める方法ってあるんだろうか? 要するに油田とは,硬い岩盤の下に閉じ込められていた原油を含む比較的軟らかな層にパイプを打ち込み,圧力のバランスが崩れて吹き出してきた原油を採取しているものですよね。だから,物理的に考えて,岩盤にかかる圧力に耐える構造物で完全に密封するしか流出を止める手段はないはずです。現在,BP社は「油井に大量の泥状物質などを素早く流し込み、原油流出を止める」作戦を考えているようですが,これってうまくいくのでしょうか。これで永続的な「蓋」になるのでしょうか。
私の脳味噌では,この流出を止める手段は思いつきません。
- 【事業仕分けと普天間基地問題で鳩山政権が投げた「消える魔球」】
「消える魔球」と言うタイトルの見事さに唸りました。要するに,最初は景気よくアドバルーンをあげるけど,程なく失速し,最後は何もしないうちに立ち消えに・・・というのが鳩山政権の手法だ,というのを「消える魔球」と例えています。いずれにしても,何事にも「計画と行動」が必要ですが,鳩山政権には「計画」はあっても「行動」が伴っていません。
- 【このたびの移設問題に寄せて】
小田嶋さん,「最低でも県外」と「できる限り県外」という言葉を捉え,「最低でも」はそこがスタート地点だという言葉であり,「できる限り」と言うのはゴールが決まってから言う言葉だと指摘しています。ううむ,鋭いなぁ。
ちなみに,「海兵隊は抑止力か」という問題も,「そもそも日本にとってアメリカ軍が抑止力とはどういう事か」という根本から分析しています。
- 【福島消費者相を罷免、社民の離脱は不可避】
福島さんって確か「消費者・少子化担当大臣」だったと思いますが,「消費者・少子化担当大臣」として何か仕事しましたっけ? 全然記憶に残っていません。ま,どうでもいいことですけど。
- 【ラドクリフ、“ハリポタ”後の将来に不安「ドサ回りかも」】
有名子役としてデビューした俳優で大成した人ってほとんどいません。死屍累々です。親戚一同が食い物にし,その後は麻薬と酒・・・というのがお決まりコースです。ラドクリフ君は大丈夫かな?
2010/05/28
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に福岡県大野城市の南ヶ丘ばば整形外科/馬場 洋先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,福井県越前市の岩堀病院 泌尿器科/岩堀嘉郎先生,高知県香南市の野市中央病院 外科/齋藤 卓にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 9月11日(土)に茨城県病院歯科懇話会で講演することが決まりました。会場は土浦駅前の「茨城県生涯学習センター」です。
- ちょっと面白そうな本2冊をamazonで本のタイトルを見て衝動買い。CDの「ジャケ買い」のようなものです。どちらも科学系のハードカバーの本ですが,ブラウン運動と生命の起源について書かれているらしい『ミドルワールド』を先に読もうかなと思っています。
- 【ハンファ、388gのクラムシェルUMPC「Viliv N5」】
私の好きなクラムシェルタイプの小型マシン。Bruleが取り扱うもの(7,SSD 64GB,GPSあり)は十分に使えそうです。キーピッチはアルファベット部分は16ミリを確保している模様。ただし,一部変則的なキー配置の部分があるようです。これで8万円弱・・・,ちょっと微妙。
- 【アップル、時価総額でマイクロソフト超え】
数字だけ見ると「カリスマCEOに率いられ,創意と工夫に富み,上昇気流に乗りまくっているアップル,安定した収入にあぐらをかき,創意と工夫を忘れ,衰退しつつある巨大メーカーのマイクロソフト」という筋書きが見えてきますが,この記事にもあるようにマイクロソフトはいまだに莫大な利益を生み出していて,アップルがそれを上回る利益を上げていると見るべきでしょうね。
私が医者になった頃,「医者といえばマックを使うもの」という時代で,98を使っている医者よりマック使いが多かった印象があります。それが,互換機メーカーに対する姿勢の間違いから衰退が始まり,気がつくとアップルは風前の灯状態でした。その後,ジョブズがCEOに就任して勢いを取り戻し,それが現在につながっています。
現在のアップルの隆盛はカリスマCEOのジョブズが「自分が欲しいものしか作らない。自分が使いたいものしか開発しない」と言う姿勢を貫き,そこで生み出された商品が世に受け入れられているからでしょう。逆に言えば,ジョブズ次第という気もします。いずれジョブズも老い,引退する日がくるからです。
- 【金総書記が中国に語った韓国艦沈没の真実】
要するに,金正日が命じて魚雷を発射したのでなく,暴走した軍部が勝手に発射し,そういう軍部を金正日が抑えられなくなってきた,というのがこの記事です。状況証拠(金正日の行動,中国の反応,韓国政府の行動など)を勘案すると,これが正しい可能性は高そうです。そして,北朝鮮国家・金正日体制が崩壊して一番困るのは韓国と中国です。大量の難民が一挙に押し寄せるからです。
- 【「ばかな会合だった」石原都知事は途中退席】
この場に集められた知事さんたちの胸の内を代弁すると,「鳩山と鳩山政権の茶番に付き合うほど俺たちはヒマじゃない。これって要するに,鳩山さんのアリバイ工作だろ。問題解決に全く意味のない会合に集められて,時間をドブに捨てたようなもんだよ」でしょう。
2010/05/27
- 昨日,「プロトテカ・クティス(Prototheca cutis)」についてちょっと書きましたが,早速,この論文のFirst Authorの方からメールをいただき,いろいろ教えていただきました。ありがとうございます。
- ジェームズ・ジョイスの長編小説『ユリシーズ』による傑作映画,『レオポルド・ブルームへの手紙』を紹介。いい映画です。
- この詩(あるいは戯曲の一部?)が誰の作品かお分かりの方がいらっしゃいましたら,教えていただけないでしょうか。何かの本で読んで引用されていたのですが,タイトルも作者も不明です。たしかスペインの人だったような記憶がありますが,定かでありません。ネットでいろいろ探してみたのですが見つけられません。
「わが子よ,あなたは疲れています。休まねばなりません。
何も考えず,夢も見ず」
「母上,それでは私は死なねばなりません」
- 私のパソコンのデスクトップです。ゴミ箱とガジェットしか置いてません。
- この文章は27日の朝6時頃に書いていますが,さすがに眠いです。昨日は講演が終わってから懇親会のお店に移動し,22:00頃から宴会が始まり,23:30頃に越谷を出発して自宅に戻ったのは0:30頃。
やはり,23:00以降になったら無理して戻らず,その地で宿泊した方が良さそうです。もう53歳なんだし・・・。
- 【ソニー、曲率半径4mmに巻きとれる有機ELディスプレイを試作】
何やら,強烈に「未来」を感じさせる有機ELディスプレーです。そのうち,普段は巻いて持ち運び,必要になったら広げてキーボードに装着,なんてパソコンができるんでしょう。
そういう「未来」を見てみたいものですが,問題は私の年齢がその「未来」に間に合うかどうかです。
- 【Xperiaか? はたまたLYNXか? 迷いに迷う】
ううむ,よさげじゃん,Xperia。なにより,GPSとしてまともに「使える」というところに心が惹かれます。ドコモだと大概の「田舎」でも使えるしね。
2010/05/26
- 7月17日の地域医療振興協会後期レジデント研修会での講演の詳細が決まりました。
- 6月27日の東京中野での講演の懇親会の詳細が決まりました。参加ご希望の方はこちらをご覧下さい。定員になり次第締め切り,とのようです。
- 雑誌「毎日が発見」6月号に『傷は消毒しないで治す』が掲載されました。
- 今日はちょっとした "A Hard Day and Night" になりそうです。夕方まで普通に仕事をして,その後タクシーで埼玉県に2時間かけて移動し,19:30から越谷市医師会で講演。その後,21:30ころから懇親会があり,終了後,またタクシーに飛び乗って石岡に戻る・・・という予定です。石岡に戻ってくるのは日付変更線をちょっと(?)越えた頃でしょう。そして,明日は朝から普通に外来診療です。
埼玉や千葉や栃木は微妙に近いため,夜の講演でも無理すれば茨城に戻れるんですよ・・・困ったことに・・・。
- 【致死性の新種の藻を発見】
この記事を興味を持って読みましたが,私の脳味噌では理解できない事だらけです。疑問点を列記してみます。
- プロトテカ・クティス(Prototheca cutis)という名前は皮膚(Cutis)と密接に関連している感じなんだけど,どうなんでしょうか?
- 「南極を除く世界各地の土と水の中に生息すると考えられている」とありますが,これって本当? 土と水中を同時に生息域にする単細胞生物ってそんなにいないと思うんだけど・・・。「土中と水中のどちらからも見つかる」と言うのならわかるんですが。
- 「微細藻類は真菌ではないが、最も重篤な微細藻類の感染症患者の59%が抗真菌薬で治ったとのデータがある」とありますが,59%という数字がちょっと微妙です。もともと症例数が少ないようですし,「抗真菌薬を投与したけど,それと無関係に自然に治癒した」症例も含まれているでしょうから,これで「抗真菌薬が有効」と言われても私としては眉に唾をつけちゃいます。
- 「南極を除く世界各地の土と水の中に生息する」のに発症数が極端に少ないのはなぜ? 他に原因があって,たまたまそこに二次的にこの藻類が定着しているだけ,という可能性はないの?
- 【必ず壊れる記録メディアに万全の備えを! USBメモリー3年、ハードディスク5年、DVD-R30年】
【【USBメモリー編】放置厳禁!データの“自然蒸発”に要注意 寿命が来なくてもUSBメモリーからデータが消える?】
私は作成したデータは外付けハードディスク(HDD)とUSBバスパワーのポータブルHDDに二重にバックアップしています。HDDは必ず壊れるものだからです。だから,動作にちょっとでも異常を感じたら,迷わず新しいHDDに買い換えています。
でも,USBメモリの寿命についてはよく知らなかったため,この記事の「寿命3年」を読んでちょっとびっくり。SDカードもUSBメモリもデータの保管には不向きなんですね。
- 【口蹄疫の被害拡大に見る政治主導のありよう】
これまで,赤松農林水産大臣個人について興味がなかったので調べてませんでしたが,この記事を見て確かめてみたら,たしかにこの人,農林水産業畑を歩いてきた人じゃないみたいですね。オフィシャルサイトに掲げられている政策には中小企業対策,国際関係,福祉・社会保障などはありますが,農林水産業に関する政策理念は全くありません。これから考えると,農林水産業については素人同然の方ではないかと思われます。
今回の赤松大臣の口蹄疫に対する対処を見ていると,当初は「口蹄疫って何?」程度の知識しかお持ちではなかったとしか思えません。少なくとも,初期の彼の記者会見を見る限り,口蹄疫の深刻さは微塵も感じていなかったとしか考えられません。
もちろん,これまでも「素人大臣」はたくさんいましたが,それを補佐する官僚がいたため,粛々と政策が実行されてきたわけです。大臣が無能でも官僚・シンクタンクが有能なら問題ないよね,というシステムで動いていました。しかし,「脱官僚」をテーゼとする民主党政権では「無能大臣・素人大臣」を補佐する官僚を排除したため,必要な知識を大臣に伝達・教育するシンクタンク役がいなくなったのではないか,と指摘するのがこの記事です。
多分,この分析は正しいと思います。
- 【<事業仕分け>第2弾で38事業廃止 「政治銘柄」にメス】
この勢いで,「国会議員定数」の仕分け,「地方自治体の議員数」の仕分け(=削減)にも取り組んで欲しいものです。特に,国会議員は1/3くらいに減らすべきでしょう。参院なんて「スポーツ選手の天下り先」と化していますからね。ダメダメの民主党だけど,国会議員数を「仕分け」できたら,ちょっと褒めてあげようと思います。
- 【<地上デジタル放送>普及83% エコポイント効果、初の目標超え】
いまだに安物の地デジ非対応・小型アナログテレビを使っている私です。来年7月にテレビが映らなくなってからどうするか決めるつもりですが,もともと,ニュース以外はテレビはほとんど見ていないんですよ。「テレビがあってよかった」と思うのは地震速報を見ている時くらいしかなく,私にとってテレビとは,「音がないと寂しいからつけているもの」程度の存在です。
2010/05/25
- 日本テレビの『人生が変わる1分間の深イイ話』で湿潤治療を取り上げていただくことになりました。今週金曜日に取材があり,放送は7月の予定です。
- たびたび紹介しているブログ「火傷の治療日記」の管理人の方から,「いつものように,Yahoo! の知恵袋の質問に対し,湿潤治療をしている病院を受診するようアドバイスしました。岡山県の方ということで岡山市民病院を受診され,木浪先生の外来を受診されたようですが,深かった部分も速やかに治り,先生の説明も丁寧で安心して治療を受けられたようです」というメールを頂きました。本当によかったですね。木浪先生,グッジョブ!
- 埼玉県の方から
「釣りに行って,不覚にも自分の薬指を釣ってしまいました。自宅に戻り,岡崎先生のビデオを見て意を決して抜いてみたら,呆気なく抜けました。痛みはほんの一瞬で出血もほとんどありません。翌日には傷口も残っていませんでした」
というメールを頂きました。お役に立ててよかったです。釣りを趣味とする人の間でこの方法をどんどん普及させたいですね。
- 様々な謎を提示し,さあここから謎の解決か,と思ったところで唐突に終わっちゃうドイツ製ホラー映画,《デッド・ホスピタル》を紹介。こんな映画,見たい?
- 今月もまた光文社の担当編集者から「今月の光文社新書」が送られてきましたので,ちょっと紹介。
『ビートルズとボブ・ディラン』。「1964年8月28日,両者は初めて出会った。そして,ビートルズは思想的方向へ,ディランはロックへと舵を切った」という帯を読んだだけで私はもうワクワクしています。第10章のタイトル, "While My Guitar Gently Weeps" で私は泣きました。あの,咽び泣くようなギターソロにはいつも泣かされます。
『名画で読み解くブルボン王朝12の物語』。1622年のルーベンスの「マリーのマルセイユ上陸」に始まり,1830年のドラクロワの「民衆を導く自由の女神」に終わる12枚の絵画を中心にブルボン王朝の栄光と没落を描く書。12枚以外にも関連する様々な絵画も取り上げられ,当時の政治情勢についても詳しく説明されています。個人的にこういう本は好きなので,時間があればワインでも飲みながらじっくりと読みたいです。
『日本の大問題が面白いほど解ける本』。著者は金融庁顧問などをしていて,財務省時代の2007年に「特別会計の埋蔵金」を暴露したことで有名になった人。Cost-Benefit analysisとGlobal standardを基礎にさまざまな問題について明確に説明しているようです。ちょっと読んでみようかな。
『世界サッカー 愛称のひみつ 国旗とエンブレムで読み解く』。世界中のサッカーチームの名称,愛称の由来がひと目でわかる辞書のような本。例えば,レアル・マドリードの「レアル」は王室(Royal)の意味で,「王室認定」みたいなものだそうで,色々なスポーツチームの名前についているんだとか。なるほどなぁ。ワールドカップで薀蓄を傾けるために,この本を読んで予習しときましょう。
『「情報創造」の技術』。著者は「下流社会」,「ファスト風土」などの流行語を生み出したマーケティング・アナリストで,企画の立て方,調査の方法などをまとめたビジネス入門書のようです。ちなみに目次を見ると「パワポづくりで無駄な残業をしていないか」,「ちゃんと文章を書いて論理的に考えろ」,「企画は常に30本持て」,「どんな調査をすればいいのか,どんな質問をすればいいのか」,「調べて,まとめて,発表するクセをつけろ」,「キーワードは定義しすぎない方がよい」・・・というようなことが並んでいます。
- 【ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ、リメイクものゾンビにもの申す!】
う~ん,格好いいな。ゼロから「ゾンビ」という概念を作り上げた先達はやはりすごいのです。ロメロの創造した「ゾンビ」がいかに素晴らしかったかは,ロメロ以後,有象無象の亜流ゾンビ映画が追随したことが証明しています。本物でなければ亜流は生まれません。そんな亜流ゾンビ映画に喝を入れるパワフルじいさんです。こういうじいさんになりたいものです。
「今一番好きな監督は映画『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロ」という言葉もいいな。
- 【「国民に不信与えた」=普天間迷走で首相陳謝】
この迷走劇を医学に例えると次のようになります。
- 点滴注射するしかない病気の患者がいる。
- しかし,その患者は点滴が大嫌い。だが,点滴を受けないと死ぬしかないとわかり,しぶしぶ,点滴を受け入れることを決めた。
- そこに,「点滴という犠牲は許されない。点滴なしに病気は治る」と主張する医者が就任。
- 彼は早速,患者に「点滴なしの治療」を確約。患者は大喜び。
- 5月31日までに治療方針を決めると医者は明言。
- しかし,次第に点滴以外に治療法はなさそうなことがわかってくる。しかしそのたびに医者は「5月31日までに点滴に代わる治療法を行います。私には腹案があります」と公式に発表。
- そこまで医者が言い切るからには,すごい新治療法を開発中なんだろうなと患者は期待。
- 5月中旬になり,新任医者は突然,「点滴なしの治療は不可能とわかりました。教科書を初めて読んで勉強しましたが,不可能と書いてありました。これまで私は教科書を読んでいなかったのです。私は愚かな医者かもしれません。点滴を受け入れて下さい」と提案。
- 患者は「今まで勉強してなかったのかよ? 点滴が必要って,子供だってわかっていることだよ。だから俺たちは点滴で合意していたんだ。それを,あんたが何度も何度も点滴なしで大丈夫って言ったから,俺たちは半信半疑で信じるようになったんだよ。それをいまさら何を言っているんだ,このアホは!」
多分,こういう事じゃないかと思います。
患者が「点滴以外の治療が世界の何処かにあるんじゃないだろうか? もっと良い治療が開発されているんじゃないだろうか?」と考えるのは当たり前です。しかし,医者はプロなんだから,患者の治療法を説明する前にあらゆる情報を集め,それがベストの治療法だと知った上で「点滴治療しかありません」と説明しなければいけません。それなのに,治療のプロたる医者が,ロクに勉強もせずに「世界の何処かに点滴以外の治療法があるはずです。私には腹案があります」と言ってはいけないのです。プロがそんなことを言ったら,患者(=素人)はその言葉を信じてしまい,正しい治療を受ける機会を失ってしまいます。
医者の仕事と政治家の仕事は似ています。最後に現実解にたどり着かなければいけないと言う点です。残念ながら鳩山さんはこれがわかっていないようです。
- 【辺野古移設方針、首相「現行案ではない」】
「辺野古だが、現行案ではない。住民の安全はもちろん、環境面には徹底的に配慮する新しい形を何としても作り上げる」・・・まだこんなことを言ってるよ,このオッサン。「現行案は点滴の針が23Gだが,針を24Gにすれば現行案ではない」と言い張るつもり?
2010/05/24
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,栃木県宇都宮市のてらだファミリークリニック/寺田 寛先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 先週末は忙しかったです。金曜日の夜に東京のすみだ医師会で講演と終了後に懇親会,土曜日の午後に新幹線で岡山に向かい,岡山市民病院の先生方と宴会。そして日曜日の午前中に講演があり,また新幹線に乗り,東京経由で石岡に戻ってきました。
現在,月曜日(24日)の早朝ですが,身体感覚としては「金曜日の朝」みたいな感じです。
- その岡山に向かう新幹線で読んだのが『秘密諜報員ベートーヴェン』(古山和男,新潮新書)。これが滅法面白かったです。クラシックファンならベートーヴェンの「不滅の恋人」という手紙を知っていると思います。熱烈な思いを綴った恋文ですが,肝心の宛先が書かれていないことから,ベートーヴェン研究者の間ではその相手はジュリエッタではないか,テレーゼではないかと様々な説(候補者だけで10人を超える)が検討されてきましたし,「ベートーヴェンと不滅の恋人」をテーマにした映画も幾つか作られています。
その「不滅の恋人」に関する驚天動地の新説を展開するのが本書です。同時代の膨大な資料から事実を積み重ね,それに当時の政治情勢を重ねあわせることで,驚くべき「ベートーヴェンの真実の姿」を炙り出していきます。まさに最上級の推理小説のような面白さです。
確かに「不滅の恋人への手紙」を読んでみると,支離滅裂な部分が少なくないし,唐突に無関係の人名が出てくるし,意味の通らない部分もあるし,その意味では恋人に当てた手紙としてはちょっと変です。虚心に読む限り,この手紙を書いた人間はラリっていたとしか思えません。要するに,恋人に当てて書いた恋文として読むと「変な恋文」なんですよ。しかし,「もしかしたらこれは恋文じゃないんじゃないの?」と読み始めると,全然違って見えてくるのです。
「これは恋文であり,恋文である以上相手は女性だ」という先入観を抱いては駄目だ,恋文だという先入観を捨てると何かが見えてくる,というのが本書の主眼なんですね。確かに,「不滅の恋人とは〇〇だった」と考えると説明がつくんですよ。この新説が正しいかどうかはもちろん不明ですが,ベートーヴェンの言動や手紙,状況証拠からすると,かなり説得力があるような気がします。何より,この分析から浮かび上がるベートーヴェンの姿が格好いいです。
もちろん「トンデモ新説」という可能性もありますが・・・。
- そういえば,『とりぱん』第9巻が出ていましたね。表紙は「コムクドリのバカップル」かな? これがムチャクチャ可愛くて絵が綺麗です。私は「モーニング」は毎週買って読んでいて,この『とりぱん』も全て読んでいるのですが,これ作品だけは単行本で読み返したくなります。
巻末のジョンという犬を描いた書き下ろし漫画が切なくて泣きます。
- 【大量の糞尿が流入した深センのダム、水質の「異常は特になし」】
「糞尿が大量に流入」させても「水質は正常」という検査データが出る検査って便利だな・・・当局にとっては。
- 本の書評を買いたり,データを書き写したりする時に便利なのがブックストッパーとかページオープナーという商品です。以前,ブックストッパーを紹介しましたが,ちょっと重くて日常的に持ち歩くのに少し不便だったのですが,そこで見つけたのが「ページオープナー」という商品です。薄くて軽いです。普通サイズのものは文庫本を開いたりするのに便利ですし,大きなサイズのものもあるようです。しかもお値段はリーズナブル。
2010/05/21
- 10月1日(金)19:00から千葉県の東京女子医科大学八千代医療センターで講演することが決まりました。
- 5月19日のこのコーナーで紹介した「シャンプーとボディーソープを止めたら息子の乳児湿疹が治りました」という記事についての,ある皮膚科の先生からのメールです。
それにしても、シャンプーやボディーソープの氾濫は、メーカーの差し金でしょうが、苦々しく思っている医師は少なくないように思います。
あと、乳児のアトピー性皮膚炎は、食物アレルギーに起因する湿疹で、3歳頃までに自然寛解するものと理解しています。かさかさしてかゆいのは、単に乾燥などによる慢性湿疹で、アトピー性皮膚炎とは区別した方がいいのではないかと考えています。私は、そんなわけで子供さんにアトピーという診断をほとんど行いません。混乱の原因になるからです。成人のアトピー性皮膚炎も、その点ではアトピーと言わない方がいいように思っています。アレルギーが原因でないものをアトピーというのは、そもそもおかしいからですが、アトピーという病名が都合が良いのか、今もって無くなりません。
指導料が算定できるのが大きな理由でしょうね。アトピー≒難治性皮膚疾患と、大半の患者はすり込まれています。気の毒になります。
アンダーム軟膏も非常に問題のある軟膏ですが、いまでも小児科の先生は使うんですね。当院ではかなり以前に使用禁止にしています。
最後にちょっと取り上げられているアンダーム軟膏も問題だらけのようです。そもそもNSAIDs(=解熱鎮痛剤)は湿疹に効かないわけで,それを軟膏にしたところで効くわけがないのだとか。しかし,「ステロイドは怖い軟膏」という風潮に乗って広く使われるようになったらしいです。この軟膏の開発に携わった某皮膚科教授は後に「我が生涯,最大の汚点」と言っているんだとか。
ちなみに,アンダームの主剤(=NSAIDs)は内服薬として開発されたものですが,副作用が強すぎて使い物にならず,開発が中止される寸前に「今後,ステロイド軟膏の使用が減るだろうから,この副作用の強いクスリを軟膏にすれば売れるんじゃない?」ということで商品化されたんだそうです。開発の経緯からして「とんでも軟膏」だったわけですね。
現在,アンダーム軟膏はようやく販売中止となりましたが,その代替薬としてスタデルムやコンベックなどが販売されていますが,これらも「NSAIDs軟膏」であることに変りなく,薬理学的に考えて絶対に効かない軟膏なんだとか。
- 相撲って全然興味がないので誰が横綱か,誰が大関かもよくわかっていないのですが,13日目の上位力士一覧(0敗:白鵬,3敗:日馬富士,白馬,阿覧)の顔ぶれを見て調べてみたら,モンゴル出身3人,ロシア出身1人じゃないですか。そろそろ,大相撲本場所とは別に「小相撲日本人だけ場所」なんてのを作らないと,日本人優勝力士は生まれないのかなぁ?
- 【次期代表チームの監督にはジローラモを】
サッカー関係者,サッカーファンのほぼ大多数が予想している「ワールドカップ予選3連敗」を受けて,[日本化]⇒[脱日本化]⇒[ジローラモを監督に]と論を進めます。「スティーブの香典,230円」には笑っちゃいます。
ちなみに,文中に登場する「忖度する」は「そんたくする」と読みます。難読漢字として有名ですね。
2010/05/20
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,徳島県吉野川市の青鳳会 美摩病院 整形外科/美馬紀章,岸 宏則先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- かつて永遠の美少年・美青年ともてはやされた俳優,クリスチャン・スレーターの滅びゆく頭部だけに目が行ってしまう映画,《その男は,静かな隣人》を紹介。発想自体は悪くない映画なんですが・・・。
- 今月は20日締め切り,21日締め切り,28日締め切り,31日締め切りと4つの原稿依頼を頂いています。20日と21日締め切りのものは既に発送しましたが,28日と31日のものはどちらもエッセイ風の内容なんですが,まだ何を書くか決まっていません。
実は「軽めエッセイ風文章」が苦手だからです。創感染とか常在菌とか,日本褥瘡学会への悪口とかWOCナースを罵倒する文章なら,あっという間に原稿用紙6枚くらい書けるんですけど,「軽めのエッセイをお願いします」と頼まれると四苦八苦してしまいます。
- 【上海万博1日の入場者が30万人突破】
【上海 メンツあり秘密あり】
なんと,5月15日の上海万博の一日の入場者が33万人だったそうです。当初の目標の7,000万人を達成するためには一日平均38万人が必要で,それにはちょっと足りないけど,これから尻上がりに人気が上がる予兆かもしれません。諦めずに最後まで頑張って欲しいものです。
・・・な~て書きましたが,後者の記事のほうが断然面白いですね。そうか,あの歌手は江沢民さんの元カノだったんですね。下の写真の右の方でしょうか,それとも左の人でしょうか? 江沢民さんの「アッチの方の好み」がわからないんでどちらの歌手が元カノなのかは不明です。
- 【「年収150万円一家 毎日のこんだて」】
料理なんか全然しないのに,なぜかこういう節約料理ネタが好きです。実際,通常は切り落とされる「耳」って美味しいんですよね。
- 【身体を基本に計測する。1フィートは足のサイズ。華氏100度は?】
以前から,温度の単位の「華氏」って何を基準にして作ったんだろうと思っていましたが,この記事を呼んだのをきっかけに調べてみました。「華氏」はファーレンハイトさんが18世紀に決めた温度のメモリで,自分の体温(37.8℃)を100度,彼が測定した一番低い外気温(-17.8℃)を0度とし,それを100等分したものだったんですね。ファーレンハイトさん,ちょっと風邪気味で熱があったのかもしれません。
- 【未成熟な民主党、「平場」だけで政治は動かない】
「事前の調整がつかないまま会議に提出され、生煮えの議論がぶつかり合うような状況」のことを「平場」と言うのだそうです。要するに,事前調整なし,水面下の折衝なしで,様々な議論を表に出してしまうことですね。かつての自民党はまさにこの「事前調整・水面下の折衝」で様々な政策を実行していきましたが,その手法を否定する(・・・否定するしかない)民主党は,すべての議論を「平場」に持ち出したわけでしょう。鳩山首相が徳之島の3町長を首相官邸に来てもらって頭を下げる様子がテレビに流れる・・・なんてのはまさにそれでしょう。
「これぞ,自民党時代にはなかった民主主義の姿だ」,「全てをオープンにして情報を国民に開示するのが民主主義であり,新しい政治の姿だ」と賞賛する人もいますが,私はそれは間違っていると思っています。このような「平場政治」が世界政治の共通ルールではないからです。こういう「平場政治」では国際政治は動いていないからです。
国際政治の場では,問題を自分で解決できない政治指導者は「人間としてはいい奴かもしれないけど,政治家としては甘ちゃん」でしかなく,甘ちゃんだとわかれば徹底的に「カモ」にされるのが国際政治です。民主党はそこのところがわかっていません。少なくとも,「民主党ルール」では世界の政治は動いていないし,こういう民主党の方法論でうまく運営されている国もないのです。アマチュアでも乗り切れるほど世界の政治は甘くないのです。
鳩山さんの手法,民主党の政治手法では,恐らく,町内会の揉め事すら解決できないと思います。医療現場に例えると,「この苦い薬を飲まなければ病気は治らない。しかも5月31日までに飲まなければ死ぬ。しかし苦い薬は飲みたくない」という患者を前にして,主治医が患者と一緒に「苦い薬や嫌だよね。でも飲まないと死んじゃうんだよね。困ったね」と頭を抱えて悩んでいるようなものです。しかもこのお医者さまは,苦い薬を飲みやすくする工夫も思いつかなければ,飲みやすい薬を見つける努力もしていないのです。
2010/05/19
- 先週から報告している「大腿,下腿のⅢ度熱傷」の5月18日の浸出液は569ml/dayでした。1週間,このくらいの浸出液量で推移していることがわかりました。大腿後面の壊死組織は自然に融解してなくなっています。また,下腿後面の白色壊死はまだ深部に固着している部分があってデブリしようとすると出血するため,まだ様子を見ています。
- 「生後5ヶ月の息子の乳児湿疹が治りました」と言う嬉しいメールを頂きました。生後1ヶ月頃から始まり,小児科から処方されたアンダームを塗っても全然治らず,父親が長年のアトピーだったこともあり,体質で仕方ないのかなと諦めていたそうです。
そんなおり,たまたまこのサイトを見つけ,ボディーソープの使用を止め,ロコイドを塗ってラップを貼ってみたら,5日で完治し,再発もしていないそうです。
また,お父さんご自身もボディーソープとシャンプーを止め,ワセリンを塗ってみたら,長年悩まされてきたアトピーが見事に治ってしまったそうです。
以前から考えていることですが,乳児湿疹,乳児のアトピー性皮膚炎・乾燥肌の最大の原因はボディーソープとシャンプーではないかと思っています。理論的根拠はこちらです。実際,他の病院でアトピーと言われた乳児に「ボディーソープは使わないでね。弱酸性ビオレも安全じゃないよ」と説明して使用を止めさせると,それだけで症状が軽くなっています。
- 【ドコモからフルキーボードケータイ N-08B、キーピッチ12.7mm】
【どことなくシグマリオンを思い起こさせるNTTドコモの「N-08B」レビュー】
うわあぁぁぁ! Sigmarionだ! あの往年の名器の降臨だ! すげぇ,俺,これを待ってたんだよ! Sigmarion Iを1台,Sigmarion IIを2台,そしてSigmarion IIIを3台使い潰した「シグマリオン・フリーク」としては早くも興奮状態・物欲モードです。
Sigmarion(キーピッチは14ミリ)でバシバシとブラインドタッチで本の原稿を書いていた私ですから,13ミリのキーピッチなら十分にブラインドタッチ可能でしょう。8月発売ということですが,早く実機に触ってみたいです。
- 【マウス+ラジコン=ワイヤレスマウス】
いいっすねぇ,こういう無駄な工作。しかも,力技でクリックもできるようにしてるし・・・。
- 【「美人時計」静止画の魅力。動かして二匹目のどじょう狙ってみなコケる】
なるほどね,と思ったのがこの記事。
ご存知,「美人時計」の大ヒットを受けて,二匹目,三匹目のドジョウを狙うメーカーが「第2の美人時計」を作るんだけど,どれもコケているんだとか。理由は簡単で,動画にしたから。
そうか,魅力が凝縮された一瞬の表情を写した「奇跡のワンショット」はあっても,「奇跡の動画」は撮れないんだ。静止画でヒットしたなら動画にすればもっとヒットする,と言うことはないんだ。
- 【5.18 「アタリ屋」三宅雪子を加藤浩次が粉砕 1/2 】
日テレの朝の情報番組「スッキリ!!」で,例の「雪ちゃん@松葉杖」に電話で加藤浩次が鋭くかみついています。加藤の鋭い追及に,雪ちゃん,まともな日本語で答えられません。ちなみにこの人,政治家になる前はフジテレビのアナウンサーでございました。
それにしても,加藤浩次くん,司会者としての能力をどんどん発揮していますね。
2010/05/18
- 現代アメリカにおける多文化の衝突を見事なまでにえぐり出す秀作社会派映画,《クラッシュ》を紹介。緻密なプロットと完成度は他の追随を許さないものですが,感動作かと問われると・・・と言う感じでした。
- 今週号の「モーニング」連載中の『エンジェル・バンク』がちょっと面白いです。「病院経営とラーメン店の共通点」という内容で,「ラーメン店を開業するとしたら,味を最初に決めるか,それとも値段を最初に決めたらいいのか」という命題が提示されます。
常識的に考えると,「ラーメンの味を最初に決め,場所を決め,最後に値段を決める」のですが,これじゃダメなんですね。正解は「まず値段を決め,それに見合った店の場所を決め,それに見合った味にする」なんですよ。なぜかというと,値段が決まるとそれに応じて味が決まるが,味を決めたからと言ってそれにふさわしい店舗の場所が決まるわけではない」からです。要するに,値段を400円にするか,600円にするか,1000円にするかという戦略の問題なのです。
しかし,職人は最初に「味」を決めます。そして,その味を作り出すための食材が選ばれ,材料費はどんどんかさんでいきます。その結果,その「味」を維持するために値段を高く設定するしかなくなります。
これがなぜ医療と結びつくかというと・・・「モーニング」を立ち読みでもして下さい。ヒントは「医者=職人」です。
- 【沖縄が嫌悪する「国家のウソ」】
文中の「そもそも、基地経済は民間経済のように未来永劫、発展していくことはあり得ない」という指摘が「目ウロコ」でした。
基地を作っていく過程では労働力や資材などの形でお金が地元に落ちますが,基地が一旦完成してしまうと,それ以後は基地(兵士)から地元に落ちるお金は食料品や日用品,遊興費だけではないかと思われます。収入は安定はしますが,大きく増えることはありません。この「基地経済」を増大させるために駐留兵士の数を増やすしかありませんが,そのためには基地面積を増やさなければならず,基地外に居住する地元民の生活を圧迫せざるを得なくなります。極端な話,「基地しかない島」になるとそもそも「基地経済」そのものが消失するわけですね。
逆に,この基地が農地であった場合,様々な手段を講じることができ,うまくいけば収入アップに繋がります(・・・もちろん,下手すればマイナスになるけど)。少なくとも,基地よりは生産性を上げられます。
そもそも,軍隊とは何なのか,常備軍を維持するために何が必要なのか,平時における軍隊は国家にとってどんな存在なのか,軍隊の費用対効果はどうなっているのか・・・という様々な問題が脳裏をよぎります。
- 【早く具体策を!国の口蹄疫対処方針に農家怒り】
現在の日本の口蹄疫対策は殺処分で,これを人間に当てはめると「一人でも病気にかかったらそのマンション住民は皆殺し,会社で発生したらその会社全員皆殺し・・・」と,すごいことになるわけです。なぜ,狂犬病ワクチンを投与するように,口蹄疫ワクチンを事前に投与しないのだろうかと疑問を持ち,このサイトに行き着きました。専門的に高度な内容まで踏み込み,しかもわかりやすいと言う素晴らしいサイトですが,これを読むと様々な問題が絡んでいることがわかります。
結局は「口蹄疫が出たら殺処分」が国際的に標準方式となっているため,メーカー側には口蹄疫ワクチンを開発するメリットがないらしいのです。このため,人間の病気に対するワクチン開発の流れに,口蹄疫は完全に取り残された形になってしまったようです。
しかし,口蹄疫が国内でここまで拡大してしまうと,本当に殺処分の方が経済的に見合うのか,という疑問も生じてきます。口蹄疫やインフルエンザのように感染力が極めて強いウイルス性疾患を,殺処分,すなわち「ウイルスの物理的に封じ込め」ることは,原理的に不可能ではないかと思われます。このサイトにもあるように,このようなタイプのウイルスを完全に人間社会から分離・排除することは不可能であり,このようなウイルスとは共存するしか道がないはずです。
- 【ジャズ専門誌「スイングジャーナル」休刊へ】
私にとっては,読売新聞休刊,文藝春秋休刊,Lancet休刊,Nature休刊・・・級の衝撃です。まさかこの老舗雑誌が・・・!
2010/05/17
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,東京都世田谷区の武整形外科/武 雅夫先生にもご参加頂きました。ありがとうございます。
- 先週から報告している「大腿,下腿のⅢ度熱傷」ですが,5月14日の浸出液は578ml/dayでした。ちょこちょこ熱が出たりしますが元気で食欲も旺盛,リハビリも始まりました。
- 本日,兵庫県災害医療センターの冨岡正雄先生が見学にいらっしゃいます。もちろん,救急医療で超有名な方で,海外の災害現場にもたびたび派遣されている先生です。
- 金曜日は大阪の関西リハビリテーション病院で講演でしたが,その帰りの新幹線の通路を隔てた3人がけの席に仲良し6人組オバちゃんが向かい合わせに座ったんですね。2時間以上にわたりゲハゲハと笑っては喋りまくるというタフネスぶりでした。一瞬もお喋りが止まらないのですから凄かったです。
で,私はしょうがないのでMP3プレーヤーでジャズを聞いていたんですが,私がいつも使っている密封型イヤホンはパワフルオバちゃんの談笑には全く歯が立たなかったのです。かなり密封度の高いイヤホンなんだけど・・・。
こういう話し声にもノイズキャンセリング(NC)機能って効くんでしょうか? どなたかご存知でしょうか。もしも有効だったら,絶対にNCイヤホンを買います。
- 【転倒三宅雪子議員に批判殺到 車イス・松葉杖「わざとらしい」】
今更取り上げるほどではないニュースですが,一応,外傷専門の医者としては,あの程度の転倒で「階段を降りられないくらいのケガ」をするとはちょっと考えにくいです。それとも大腿骨頚部骨折でもしたんでしょうか・・・まだ45歳なのに。
ちなみに松葉杖って使えるようになるまでちょっと練習が必要です。練習なしに松葉杖を使うと階段で転倒します。打撲程度らしいので,無理してまで松葉杖を使わない方がよろしいかと存じます。
- 【セレブのつぶやきと「裸の王様」】
落語に三題噺というのがあります。客席から3つの言葉をいただいて即興で話を作るという話芸です。この小田嶋さんの文章はまさに「ヤワラちゃん,セレブ,ツイッター」の三題噺です。うまいです。
- 【全生物は同じ単細胞生物から進化した】
このサイトを以前からご覧の方には常識と思いますが,地球上の全生物は3つのドメイン,つまり「真正細菌・古細菌・真核生物」の3つに分けられ,真正細菌と古細菌は共通の祖先である "Luca" から発生し,真核生物は古細菌(メタン生成菌)の中に真正細菌(αプロテオバクテリア)が細胞内共生することから発生したと考えられています。
この記事は,この3つのドメインがばらばらの起源を持つとした場合の確率と,共通の祖先を持つとした場合の確率を計算し,前者である確率は天文学的に少ないことを証明したものです。またこの研究から,真正細菌と古細菌が異なった起源である可能性も否定されるようです。
人間に病原性を持つ細菌は真正細菌のみであり,古細菌は基本的に真核生物に病原性は持っていません。私の仮説では,これは細胞膜の構造の違いではないかと思います。
真正細菌と古細菌の違いは「核のヒストン蛋白の有無」,「細胞壁の構造」,「細胞膜の構造」です。真核細胞は「ヒストン蛋白の有無では古細菌に類似」,「細胞膜の構造では真性細菌に類似」していますが,細胞膜の構造が類似しているため,真性細菌は真核細胞と相互作用可能(=病原性あり)だが,古細菌と真核細胞は相互作用がない(=病原性なし)のではないかと推論できます。
そしてこれは,「消毒薬は真性細菌をターゲットとしているのに,なぜか人間の細胞(=真核細胞)も傷害してしまう」ことの根本理由になります。真正細菌と真核細胞の細胞膜は基本構造が同じであり,消毒薬は細胞膜蛋白を破壊のターゲットにする薬物だからです。だから,消毒薬は真核細胞と真正細菌を区別できず,消毒すると傷が深くなるわけですね。
- 【東京ドーム顔】
そうそう,彼が監督をしていた2年間(2004~2005年),読売ジャイアンツは低迷していたんだよね。もちろん,政治家とは関係ないでしょうが。ちなみに,自民党の谷垣総裁と堀内さん,髪型と眼鏡がそっくりです。
2010/05/14
- 5月26日(水)の越谷市医師会での講演についての問い合わせ先情報を追加しました。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,神奈川県川崎市多摩区のクスリのナカヤマ薬局 登戸店(⇒地図)を追加しました。
- ある小児科の先生から次のようなメールを頂きました。
実習に来た研修医に湿潤療法の話しをして,化膿とはどのような状態をいうのか質問してみたところ答えられませんでした。化膿のアセスメントもできない者が、化膿と診断するのはおかしいと思わないかとさらに質問すると立ち往生してしまいました。
今後,「消毒しないで化膿したらどうするのか」と言う質問が来たら,「一つ教えてほしいのですが,化膿ってどのような状態をいうのですか」と逆に聞き返そうかと思っています。化膿した傷とはどういう状態を指すのかすら知らない医者が,「化膿したらどうするのだ」と湿潤治療を非難するのは笑止千万です。
この先生の指摘はまさに正鵠を射ています。化膿している傷と化膿していない傷の区別もつかない医者がそこらにゴロゴロしているのですよ。そして,傷口から分泌された浸出液(=傷を治す“薬”)をみて,これは化膿している,と大騒ぎしちゃう。例えて言えば,オオカミがどういう動物かを知らない連中が,タヌキやネコを見てオオカミが来たと大騒ぎしているのと同じです。
ちなみに,明日の「世界一受けたい授業」の担当ディレクターには「化膿している傷」と「グジュグジュしているが化膿していない傷」の写真を送り,「グジュグジュしていても痛みも発赤もなければ化膿していない」と説明して欲しいと伝えてあります。うまく説明してくれるといいな。
そういえば,数年前,院内感染で有名な先生と話をしたことがありますが,その先生が細菌学の知識を全く持っていらっしゃらなくて,びっくりしたことがありました。
「細菌とはそもそもどういう生物なのか。なぜ,細菌は感染症を起こすのか。すべての細菌が感染症を起こすのか。細菌はどういう条件で増殖できるのか。どういう条件だと増殖できないのか」・・・という知識は,感染症や院内感染を考える上で,最も基本的なものだと思うのですが,こういう知識を全く持たずに「院内感染はどうしたら防げるのか」を論じていらっしゃるようです。
そしてこれは,CDCも同じです。CDCに欠落しているのは,細菌学の基礎的知識です。だから,CDCのガイドラインは時に的外れであったり机上の空論を弄んでいるだけなのです。
- ロジクールのノートパソコン用USBスピーカーを買っちゃいました。結構いいです。
- 【ダイオウホウズキイカの低消費生活】
体長10メートルを超える巨体なのに,「主食とされる体重5キロほどのマゼランアイナメを1匹食べるだけで200日間生き延びられる」という燃費のよさです。「一日に数枚の木の葉を食べるだけで生きられるが,ほとんど動かない(動けない)」というナマケモノのライフスタイルに似ています。
恐らく,動かなければいけない状況(例:餌を見つけた,敵が襲ってきた)になった時だけ,ピンポイントでエネルギーを使って動くんでしょうね。ちなみに,爬虫類が同じようなライフスタイルです。
- 【<始祖鳥>飛べなかった…翼で体重支えきれず 英チーム結論】
飛ぼうと思って始祖鳥になったのではなく,始祖鳥の基本構造を利用した子孫が結果的に飛べるようになった,というのが真相でしょう。
羽ばたいて飛ぶためには強大な胸部・背部の筋肉が必要で,そのためには筋肉の動きを支える強靭な骨構造が必要となりますが,始祖鳥の骨格を見ているとそういう筋肉がついていたようには見えないことは以前から指摘されていましたが,今回の発見はそれをさらに裏付けるものとなります。
- 今日は午前中は外来診療,その後,常磐線と東海道新幹線を乗り継いで大阪に向かいます。
2010/05/13
- 昨日,このコーナーで報告した熱傷症例ですが,昨日の浸出液量はトータルで650ml/dayでした。そんなにたいした量は出ていないようです。
- ある小児科の先生から次のようなメールを頂きました。
市内総合病院の皮膚科の医者がトンデモ医者です。1歳児の熱湯による右前腕の熱傷ですが,「毎日家で石けんをつけて洗いリンデロンVG塗布ガーゼで覆うように。次の受診は1週間後です」と説明されたそうです。
たまたま,風邪で当院を受診され,それどうしたのと話を聞き,湿潤療法に変更しました。ご両親は初診時,「軽い熱傷です」と医者から説明を受けていたため,ちょっと大変でした。軽症どころでない深さの熱傷だったからです。
私は,少なくとも熱傷の経過は数日は毎日観察するのが当然だと思っていますが、専門の先生は違うのですね。びっくりしました。
こういう皮膚科医,少なくないですね。私が知っている某皮膚科の先生はまさに同じ治療方針,「熱傷患者が来たらゲーベンクリームを処方し,毎日自分で取り替えるように説明し,1週間後に再診」という方針で治療しています。その結果,「発熱した。痛みがひどい。1週間診てくれないので不安」ということで次から次へと私の外来に逃げてくるんですよ。でも,多分この先生は自分のところから患者が逃げていることには気がついていないだろうし,受診してこないのは治ったからと考え,自分は熱傷の名医だと思っているんでしょう。
皮膚科はもともと内科から分かれた診療科で,出自は内科です。だから,皮膚科疾患(⇒薬で治す⇒内科疾患)を治療するのと同じ感覚で熱傷(=外科疾患)を治療し,内科医が「薬を出しました。自分で薬を飲んで,1週間後に来て下さい」と言うのと同じ感覚で,「軟膏を出しておきました。自分で軟膏を塗っておいて,1週間たったら来て下さい」と言うんでしょうね。そうとしか考えられません。
とりあえず,内科や小児科の開業医が熱傷を湿潤治療でどんどん治し,「ヤケドをしたら皮膚科でなくあそこの小児科に行くとすぐに治るよ」という常識が広がり,こういう「1週間後皮膚科医」に熱傷患者が行かなくなるようにするしかその地域の熱傷患者さんを救う方法はありません。
- 感動作として評価の高いフランス映画,《八日目》を鑑賞。いやはや,とんでもない愚作でした。なんでこれで感動できるんだよ,という駄作です。
- 【上海万博で会場内ローソンが“悲鳴”―人集まらず、金落とさず】
事前の80万人を動員して行われた万博予行練習では「飲食できる場所が少なすぎる,もっとお店が必要」という問題が浮き彫りになり,ローソンはそれを受けて対策をとったのですが,幕が開いてみると「人は入らない,モノを買わない」という悲鳴が!
ローソンにしてみれば詐欺にあったようなものじゃないでしょうか。あの「80万人予行演習」というのはカモを引っ掛けるための見せ金だったんだよ。詐欺師の常套手段ですね。
- 【Firefox 4の計画発表、リリースは10月以降】
Firefoxユーザーとしては,とりあえず気になる記事です。個人的には,機能は現在のままでいいから,Chromeなみに動作が軽くなって欲しいです。
- そういえば,英国では43歳のキャメロンさんが連立政権の首相に選ばれました。若いですね。恒例(?)の「OECD加盟国の政治指導者の年齢調べ」をしてみようかと思ったのですが,時間が取れませんでした。
2010/05/12
- またも,ちょっと広範なⅢ度熱傷を治療中です。中年男性で作業中に熱した鉄板の間に両下肢を挟まれての熱傷で,受傷部位は右足底全体,左大腿後面,左下腿後面,左踵。受傷から10日目です。
で,この創面からどのくらいの浸出液が出ているのか,経時的に測定してみようと思っています。とりあえず昨日は550ml/dayでした。ちなみに,経口摂取が十分に取れていて脱水症状もないため補液はしていません。
- 『熱傷“裏”マニュアル(仮題)』執筆中です。現在,低温熱傷の症例についてまとめているところですが,経過を写真で記録しているものだけでも85例,石岡第一病院の治療例だけでも53例になります。これから4~5例に絞るのが結構大変です。
- 石岡の初夏の風物詩(?)といえばムカデ咬傷です。先日,相次いで2人が受診し,「ああ,今年もムカデの季節になったんだ」という基節の変化を感じています。いずれ,経過をまとめてみようと思います。とはいっても,ムカデ咬傷がない地域のお医者さんには無用な知識ですけどね。
- 【Android 携帯、米国1-3月期販売で iPhoneを抜いて2位へ】
アメリカのスマートフォンではBlackBerryがトップをひた走っていますが,2番手にAndroidがつけ,iPhoneは3番手です。Androidの伸びがすごいようです。
とりあえず,Xperiaはもうちょっと安くなって欲しいです。
- 【<東北新幹線>はやぶさ来春投入 八戸-新青森間12月開業】
これで東京ー新青森は3時間20分となり,所要時間は「のぞみで東京から岡山」と全く同じ時間になります。私は「鉄」ではありませんが,とりあえず,来年3月以降,青森で講演の機会があったらちょっと嬉しいです。
2010/05/11
2010/05/10
- 6月25日に沖縄の南部徳洲会病院で講演することが決まりました。今年もまた沖縄に参ります。
- 【生殖腺が体外にある新種のクラゲを発見】
生殖腺の発生についてはこれまで全く考えてこなかったのですが,この記事を読んでちょっと気になったので調べてみると,「生殖腺は中胚葉由来器官」なんですね。一方,中胚葉は三胚葉生物になって初めてできた胚葉です。一方,クラゲは三胚葉生物が発生する以前から存在する二胚葉生物であり,中胚葉は持っていないはずです。となると,この記事でいう「クラゲの生殖腺」はどこから作られた組織でしょうか?
というか,原初の一胚葉生物(=外胚葉生物)の生殖腺はどうなっているのでしょうか。原理的には,ミトコンドリアを有することで誕生した真核生物は必然的に「性別」と「個体の死」を受け入れざるを得ず,そのことによって進化が加速した,というのが現在のセントラルドグマです。つまり,一胚葉生物(=原初の真核生物)であっても「性別」は必要であり(・・と言っても,性が二つである必然性はなく,三種類以上の性があってもいい),この場合は外胚葉から原初の生殖腺を作るしかなかったはずです。このあたり,どうなっているのでしょうか? 調べてもよくわかりません。
というわけで,基礎的知識のない私の脳味噌では「一つわかると,わからないことが10増える」状態です。
- 【ネアンデルタール人、現生人類と交配】
いろいろ高尚なことが書かれていますが,煎じ詰めれば「ネアンデルタール人を見て欲情したか? エッチの対象と思ったか?」ということです。私個人の感想では,ネアンデルタールの復元図を見て「こいつとエッチしたいな」とは到底思えません。ネアンデルタールさんには申し訳ないけど・・・。ま,好みの問題ですけどね。
- 【大科学実験】
こんな面白い番組がありますよ,と教えていただいたのがこれ。NHK教育で毎週水曜日の夜に放映している10分間の番組ですが,半端でない面白さです。「時速100キロで走る車から後ろ向きに時速100キロのボールを投げたら,本当に空中に止まって見えるのか?」という実験はすごいです。
この実験,もちろん結論はわかっているのですが,「車を正確に時速100キロの定速で走らせ」「球を正確に時速100キロで投げ」「しかもその瞬間を超高速カメラでピンポイントで撮影」という3条件を同時に成立させる必要があり,頭で考えるほど簡単でない実験です・・・というか,むしろ難問山積の実験です。そういう実験を見事に成し遂げているのです。
なお,番組は上記サイトで動画で見られます。
- 【中国の民間企業、「旬は3年」のワケ】
なるほど,確かに中国企業の名前って全く記憶にありませんね。5年,10年と続いている企業そのものがないわけか。それじゃ,名前を覚えてなくて当然だな。
この記事でも取り上げられていますが,IBMのパソコン部門を中国のレノボが買収し,以後,Think Padといえばレノボであり,キーボードの作りなどはIBMの遺伝子を受け継いでいますが,反面,あっと驚くような機能を搭載したThink Padは全く出ていません。手堅いけれどドキドキ感に欠けるノートパソコン,過去を模倣しているだけのノートパソコンでしかありません。このあたりがレノボの限界かもしれません。
- 【パワースポットめぐりでパワーを奪われていないだろうか?】
そういえば,ロンブー淳と安室の婚前旅行って昔あったよね,というくらい話題にも何にもなっていません。というか,これがマスコミで話題になったのはほんの数日間でした。
これでむしろ有名になったのは,セドナというパワースポットでした。その「パワースポット」を遡上に上げて小田嶋さんが見事に切り込んでいるのがこの文章ですが,いつもながらの見事な切れ味の文章です。
そうか,「パワースポット」って和製英語だったのか。気が付かなかったな。
- 【【上海万博】開幕から1週間、来場者やっと100万人乗せ、目標7000万人大丈夫?】
【「入場者7000万を無理に追い求めるな」中国メディアが指摘-上海万博】
「開幕から7日間で91万人」ですから,これから爆発的に入場者が増えない限り7000万人にはなりそうもありません。
むしろ,万博事務局が入場者を正直に(?)公表していることの方が驚きです。どうせ中国のことだから,入場者数を公表せず,閉幕の時にいきなり「7000万人達成!」という横断幕を掲げて大規模なセレモニーをするとばかり思っていました。
- 【「捕鯨の町」太地町住民、毛髪水銀が全国平均の4倍】
食文化というのは地域に根ざしたものですが,その地域の環境が変化してくると食材そのものの状態も変化してくるため,食材に固執するとやがて健康被害も・・・ということになるんでしょうね。そのうち,「捕鯨の伝統,鯨食文化を守るのも命がけ」ということになってしまうかも・・・。
- 【「常勤医いない…」テレビで窮状知り、免許ないのに手助け志願】
そういえば,20年ほど前,たまに当直バイトに行っていた病院の先生,おかしな人だったなぁ。「健康に良い水」を入院患者に勧めたりしたり,「貼るとやる気が出るシール」を外来の椅子の裏に張っていたり・・・。
2010/05/07
- たびたび紹介しているブログ「火傷の治療日記」の管理人の方から,<チーのニコニコの木>のカテゴリー「火傷治療記録」で湿潤治療について取り上げていますよ,と連絡をいただきました。当サイトを参考に受診した藤沢市のアイ整形外科クリニックの加藤博文先生の治療が素晴らしかったと患部の写真を添えて紹介されています。加藤先生,グッジョブ!
- 宮城県の山本医院の山本政秀先生からも嬉しいメールを頂きました。
以前,子供さんが仙台市立病院で熱傷治療を受けているという親御さんから「皮膚移植をしないと治らない,命も危ない,と説明を受けました。本当に皮膚移植をしないとダメなのでしょうか?」というメールをいただき,山本先生を紹介しました。主治医には「この状態で退院すると敗血症で死んでしまう。どうなってもしらないぞ」と脅されたそうですが,意を決して強行退院し,山本医院に向かったそうです。その結果,外来通院で2週間ほどであっけなく治ってしまったそうです。
と,ここまではよくある経過ですが,通院終了から数カ月後,突然その親御さんから山本先生に「こんなにきれいになりました。感激しています。どうぞ,この写真を使ってください」というメールが届いたそうです。仕事の関係ですでに宮城県を離れているのに,わざわざ写真を撮って送ってくれたそうです。これぞ,最高の勲章でしょうね。山本先生,グッジョブ!
- 上記の加藤先生にしても山本先生にしても,熱傷の専門医ではありません。加藤先生は整形外科,山本先生は甲状腺を中心の一般外科医です。それなのに,熱傷専門医,熱傷治療専門施設で「これは皮膚移植をしないと治らない」と断言された熱傷を,プラスモイストやラップで呆気なく治しているのです。
要するに,「専門家が治せない熱傷を,専門家でない医者が簡単に治している」わけですね。そして,一般の人がそういう事実を知り,適切な病院を選ぶ時代になってきたのでしょう。
- 最高に爽快なアクション映画,それが《チョコレート・ファイター》です。ワイヤーアクションなし,CGなしの生身の肉体が躍動します。しかも,そのアクションをする主演の女の子が最高に可愛いくて可憐!
- 【<普天間>鳩山首相 「5月末決着」変更なしを明言】
理想を掲げるのは個人の勝手だが,一国の首相が「自分の頭の中にしかない理想」に固執するのは止めてもらいたい。どうしたら理想を実現できるか,そのためにはどう動いているのかを示してくれない限り,それは机上の空論,お題目に過ぎないからだ。お題目を唱えるだけの政治的指導者は国際政治の場では相手にされないのだ。
私人としての鳩山が「5月末までに米国、移設先の地元自治体、連立与党の3者の合意を得る」と言い張るの私人鳩山の勝手だが,現時点では鳩山は「私人」ではない。政権与党のトップに立ってしまった以上,私人として発言することは許されないし,発言は全て「公人の発言」である。それが常識だ。
かつて,作家の開高健は自身の釣りについて「心はアマチュア,腕はプロ」と述べていた。けだし,名言である。恐らくこれが理想だろう。
これで行くと,次のようになるんじゃないだろうか。
- 鳩山首相は「心はアマチュア,腕もアマチュア」
- 民主党小沢幹事長は「心も腕もプロ(・・・悪い意味,古い意味での「プロ」ね)」
- 谷垣自民党総裁は「心はプロ,腕はアマチュア」
2010/05/06
- 先日、同僚と話をしていて気がついたのですが、私は53年ほど生きてきて、一度も「頭痛」というものを経験していないんですよ。肩が痛いとか腰痛とか腹痛ならわかるのですが、頭痛だけは経験したことがないため、一体どういう風になると「頭が痛い」のか、どういう症状を「頭痛」と称しているのか,さっぱりわからないんですね。「原稿がたまって頭が痛い」とか「税金が多くて頭が痛い」ならわかりますが,「偏頭痛で頭が痛い」というのは言葉としては理解できますが,実際の症状としてはどこがどう痛いのか,どんな風に痛くなると偏頭痛というんだろうかと,頭を捻ってしまいます。
つまり、一度も食べたことがない料理の味が想像できない、読んだことのない本の内容が想像できないようなものです。
- 【上海万博の出足低調 それでも大混乱の不思議…メンツ丸つぶれ?】
5月3日の入場者は約13万人,5月4日は15万人でした。中国政府の予測では1日あたり38万人の入場者を見込んでいましたから,予測の4割程度で半数にも達していません。単純計算すると184日の開催期間で2760万人にしかならず,大阪万博より少なくなります。
ちなみに,愛知万博は2205万人,つくば万博は2033万人の入場者だったようです。
- ここ数年,気候の変動幅が大きいです。関東地方に限定しても,4月なかばにいきなり雪が降ったかと思うと,それから2日後に20度を超え,それから3日後には最高気温が6度しかなく・・・という具合に,ジェットコースターのようなめまぐるしい変化が続いています。これは日本だけではなく,世界各地でも例のない旱魃が続いたり,いきなり前代未聞の大雨が降ったり,いきなり大雪が降ったり,という具合です。
なんだか,地球環境全体に「こらえ性」がなくなった,あるいはバッファ機能がなくなったような気がします。もちろん,私の思い過ごし,杞憂だろうと思いますが。
- 【普天間迷走で、鳩山首相と平野長官に「退場」を求める十分な理由】
「沖縄の基地問題が解決できないのは問題ではない。これまでの歴代政権のどれもが解決できなかったから。問題は,半年かかってもどこに問題があるのかという情報収集も情報分析もできない首相官邸だいう点にある」,と鋭く糾弾しています。何も付け加えることはありません。
官房長官,日を追うごとに貧相になってませんか? 貧乏神って実物をみたことありませんが,多分こんな感じかな,って・・・。
- 「なぜ英語で論文を書かないのですか? 英文論文をアメリカの雑誌で発表し,アメリカで認められれば一挙に日本で普及すると思うのですが」というメールを頂きました。同様のご意見は以前から頂いていますが,私は「アメリカで認められないから日本で普及しない」という考えには同意できません。いずれ,まとめて書いてみようと思っている問題です。
2010/05/05
- 「こどもの日」にこんな「こどもに見せられないショーモナイ映画」を紹介する私も私ですが,《マシーン・オブ・ザ・デッド》です。罰ゲーム級につまらない映画でございました。
- 【首相“周回遅れ”ようやく気づいた「現実」 普天間飛行場移設問題】
【抑止力論にすがる鳩山首相=「県外移設」公約ではない】
迷走しまくり,すったもんだの末に鳩山さんの下した決断はご存知のとおりです。これを聞いて「あ~あ,やっぱりね」,「散々引っ張っておいて,結論はこれ? やっぱりね」と思って人が大多数でしょう。この「やっぱり感」が鳩山政権の持ち味かもしれません。少なくとも,「鳩山さん,いろいろ努力して頑張ったじゃないか」と評価する人は皆無じゃないかと思います。
それにしても,5月4日の記者団に対する「学べば学ぶほど、(海兵隊が)連携し抑止力を維持していることが分かった。(考えが)浅かったと言われればその通りかもしれない」という発言を聞いて,脱力したのは私だけではないと思います。学べば学ぶほど・・・って,今までこの問題について本気になって勉強していなかったということを自ら認めたようなものです。これは要するに,手術に失敗した外科医が「この手術について学べば学ぶほど難しいということがわかりました」と言い訳するのと同じじゃないですか? 少なくとも,プロがこんなことを言っちゃいけません。
それと,「県外移設は公約ではない」なんていうんなら,最初から「最低でも県外移設を」と繰り返し言わないのが社会人としての常識じゃないかと思います。
ちなみに,ハトヤマ政権発足時にはこの『戦後初の「理系脳」専門は問題解決学 「数学家首相」誕生 』という記事のように,「問題解決学を専門とする理系首相なのだから,複雑な利害関係が絡みあう政治の問題についても最適解を導き出すのではないだろうか」と最大限に持ち上げた提灯記事が多数書かれていましたが,この記事を書いた記者の皆さんは現時点でも鳩山首相に対し同じ評価なのでしょうか?
- 【「激○!」ハンティング】
激黒の東北温泉に始まり,激甘のシロップ漬けドーナツを経由し,激厚のホットケーキで幕を閉じるというやたらと迫力のある画像が続く特集です。
- 【ギリシャで公務員が48時間ストを開始】
ギリシャの労働者の4人に1人は公務員なんだそうです。世界に類を見ない公務員天国です。ストライキをすればどんな要求も通してきたのが歴代のギリシャ政府の方針だったようで,誰も公務員様に逆らえないのがギリシャの現状です。
とりあえず今回も,気が済むまで,国が潰れるまでストをして下さい。
2010/05/04
- 「~・ザ・デッド」というタイトルなのに,ゾンビが全く登場しない映画,《サバイバル・オブ・ザ・デッド》を紹介。何しろ,カメラワークが異様に下手だし,日本語吹き替えは素人以下,内容はそれよりさらに下というクズ映画の王道を行くクズ映画です。
- 【下水処理で発癌性物質が生成?】
発がん性物質として知られているニトロソアミンの発生源として,各種の界面活性剤を含む商品(シャンプー,家庭用洗剤,洗濯用洗剤)があるのでは・・・という報告です。
私からすれば,「安全なはずのシャンプーが」という冒頭の一文からして間違っているんですけどね。シャンプーは皮膚常在菌の生態系(=皮膚表面)を物理的・化学的に破壊しているからです。
- この連休中は自宅でのんびりしていたが,昔読んだ本をちょっと読み返してみた。それが『全地球凍結』(川上紳一,集英社新書,2003)だ。今から7億年ほど前の原生代に数回,地球全体が凍結して地表の全てが氷で覆われた,という考えだ。様々な証拠から,現在ではほぼ確実に起きた出来事と受け入れられている。そしてどうやら,この「全地球氷漬け」状態は数千万年に渡って続き,しかも3回ほど繰り返されたらしいのだ。最後の「全地球凍結」のあと,地球はエデュアカラ紀に入り,その後ご存知の「カンブリア紀の進化の大爆発」を迎えるが,この「凍結」が生物の爆発的進化の直接の原因だったという解釈もある(もちろん,他の考えもある)。
問題は,この数千万年にわたる氷漬けの地球のどこで,生物が生き延びていたかだ。何しろこの時期,当時の赤道直下ですら氷に覆われていたのである。
もちろん,原核生物(真正細菌と古細菌)は生きられただろう。氷の下にわずかでも火山噴火や熱水噴出があれば,そこで生きられるからだ。困るのは真核生物である。真核生物の発生は20数億年前だが,地球の歴史の中で真核生物の発生は「たった一度」しかなかったからだ。なぜなら,真核細胞の発生はいわば偶然の産物だったからだ。
真核生物はエネルギー調達をミトコンドリアに引き渡した(=押し付けた?)ために自身は巨大化でき,細胞膜が呼吸から開放されてさまざまなことに使えるようになった。だが同時に,「死」という概念から逃れられなくなったし,古細菌が平気で暮らしている過酷な環境では生きて行けなくなった。
10億年前に最初の多細胞生物が生まれたことは確実とされているから,「全地球凍結」はまさにその時期の多細胞生物を直撃したことになる。分厚い氷の下のどこで多細胞生物は数千万年生きられたのだろうか。真核細胞の誕生は地球でただ一回の奇跡であり,やり直しは効かないのだ。
そういう疑問を持ちながら,この本を再度読み返してみたわけだ。
2010/05/03
2010/05/02
- 《赤ずきんの森》という邦題の洋画は二つありますが,こちらは「つまらない方」です。ブッサイクなイノシシみたいなモンスターが笑いを誘います。
2010/05/01
- モンスターの正体はタウナギ・・・という情けないパニック映画,《リヴァイアサン》を紹介。見るだけ時間の無駄ってやつだな。