Top Page
2010/01/29
- 宝島 2010年 3月号で『ケガの治療法が変わった! 痛まず,早く,きれいに治す「新常識」』というタイトルで湿潤治療が取り上げられました。
- 1960年代のアメリカ文化を象徴する存在,それがアンディ・ウォーホルでありボブ・ディランである。その二人に愛された女性イーディ・セジウィックの短くも数奇な人生を描いた作品,《ファクトリー・ガール》を紹介。
- 翻訳調はなぜ衰退したのか ー「難解な本」は褒め言葉ではなくなった
これまで何度か紹介してきたシリーズです。他国の文化を「文字」で伝えることの意味とその問題点を浮き彫りにして面白いです。そういえばちょっと前まで,難解な本は難解だからいいんだ,わかりにくいところが素晴らしいのだ,という風潮があったことを思い出しました。何度読んでも内容が理解できない哲学書,まさにあれが翻訳調日本語だったんだ。だからわからなかったのか。
- 裸足で走る方が足への負担は軽い
「裸足で走るなんて野蛮」,「道路はいろいろな物が落ちていて裸足では危なくて走れないよ」,「靴を履いて走るから文明人」・・・なんて先入観を捨てると,こんなに面白いことが判明します。特に,[靴を履く]⇒[踵で着地する]⇒[踵の衝撃を吸収しなければいけない]・・・という方向に進化してきた靴メーカーの論理が根本から間違っていて,[裸足で走る]⇒[踵でなくつま先で着地する]⇒[足趾関節~足関節がバネとして働き衝撃を吸収]⇒[そもそも踵を保護する必要がない]・・・というのが正解だったというのはまさに衝撃的です。
人類が靴を履くようになったのはせいぜい1万年くらい前だろうし,それまでの700万年間は裸足で走りまわる能力を進化させてきたんだろうから,当たり前といえば当たり前ですね。そういえば,四足歩行する動物で走る際に踵で着地している動物ってあまりいませんね。そういう走り方を受け継いで二足歩行を始めたのが人類ですから,基本は変わっていないということなんでしょう。
- “火山型”バイオマス発電所
こういう論文を読んでいて改めて思い知らされるのは,電気は極めて優れたエネルギーですが貯蔵と運搬の問題が常に付きまとうものだなぁ,という事実です。この点が石油との最大の違いかも知れません。石油は貯蔵するのも運搬するのも簡単なため,各家庭に備えてエネルギー源として利用できますが,電気はそもそも貯めておくのも遠くに運ぶのも大変です(この問題が解決できないから,砂漠一面に太陽電池パネルを並べて電気を作れても,その電気を必要とするところに運べないわけです)。
- 鳥取連続不審死で36歳女、強盗殺人容疑で再逮捕
大多数の男性の声を代弁します。「さんざん隠しておいて,このブーちゃんかよ!」。
2010/01/28
- 上富良野町立病院外科の兼古先生より「ペンローズドレーンを用いた簡易陰圧閉鎖療法」という投稿をいただきました。現時点では恐らく最も安上がりな陰圧閉鎖療法(VAC)と思われます。
- 『熱傷治療“裏”マニュアル』(仮題)を執筆するために,いろいろな熱傷治療関係の論文や雑誌を読んでいますが,それらに必ず「熱傷創は創感染を起こすと深くなる」と書かれています(例:「救急医療」誌の「熱傷治療マニュアル」号)。
どんな本にも書かれている記述なので,読んだ人は「そうか,創感染すると2度熱傷が3度熱傷になるのか。やはり熱傷創は消毒しないと駄目なんだな」と考えてしまいますが,実なこの「熱傷創は感染すると深達化する」は実験で論証もされていなければ,感染によって熱傷が深達化するメカニズムについても説明されていません。要するにこれは伝聞,伝承でしかなく,この文章を書いた人は他人の書いた本や論文にあった「熱傷創は感染すると深達化する」という記述を何も考えずに書き写してきたのです。
これが最新の論文にも書かれているのですから,この記述に関しては「熱傷専門家は何も考えていない。他人の記述を書き写しているだけ」と断言できます。というか,「熱傷創は感染で深達化する」という記述を読んで「これって本当だろうか?」と疑問を持つ熱傷専門家がこれまで一人もいなかった(であろう)事実に驚きます。
実は,熱傷創は創感染を起こしても深達化しません。そのことは『微生物はなぜ病気を起こすか ゲノムの特徴』を読むとわかります。組織を破壊する細菌と破壊できない細菌にはゲノムのレベルで違っていて,通常の熱傷創面から検出される細菌は「組織破壊性を持たない」細菌だからです。
- オレの年齢であの人は死んだのか!『人間臨終図巻』 ~ビジネスマンはいかにすべきや
そういえば,私は36歳になった時に「なんとモーツァルトが死んだ歳まで生きたわけか」と思い,39歳の誕生日には「ショパンはこの年齢で死んだんだな」と思い,46歳の時は「今年死んだらシューマンと同じ年齢か」と思ったものです。そんなことを思いつつも,日々何もせずにダラダラと生きてきて,いつの間にか52歳にもなってしまいました。反省!
- 以前にも書きましたが,民主党政権に欠けているのは物事を総合的に勘案して決断する「頭脳役・司令塔」じゃないでしょうか。だから,官房長官が辺野古問題と那覇市長選挙について公の場で発言すると,慌てて鳩山さんが火消しに回る,なんてことになるのでしょう。官房長官は首相の女房役であるはずなのに,お互いの意思疎通もできていない,発言する前の調整もしていないということが明らかです。頭脳役も司令塔もなく,各臓器が勝手に動いているようなものでしょう。
病院で言えば,一人の患者を前にして,外科医は一刻も早く手術しないと治らないと患者に説明し,内科医は薬で治りますと家族に説明し,検査科はこの検査でいいですよねと勝手に検査をオーダーし,放射線技師は頭部CTでなく肺の写真が撮りたいとオーダーを変更し,薬剤師は自分の好みの薬を処方し,看護師は褥瘡しか頭にない・・・というようなものです。指揮者のいないオーケストラで各奏者が勝手に音を鳴らしているのと同じで,これで音楽が鳴ったら奇跡です。
- 意外と魅力的な『MacBook Air』コピー製品
私はMacは全く使っていないのですが,この白い筐体の薄型「Air風ネットブック」はちょっと欲しいかも。なんといっても,本家Mac Airには登載されていないSDカードスロット,Ethernetポート,HDMI出力まで備えていて,それでいてお値段はたったの33,000円ですぜ。
- 症例写真をホームページに使う際には,写真の傾きを修正したりサイズを変えたりする作業が多いのですが,Windows7に切り替えてからそれまで使っていたフリーソフトが使えなくなり,Windows標準の「ペイント」を使っていました。これはこれで使えるのですが,写真の傾きを90度単位でしか変えられない点などに不満がありました。
そこで最近,オンライン画像補正サービス「NAVERフォトエディター」というソフトを使ってみたのですが,これがかなりのスグレモノ。Photoshop同等とはいきませんが,私の用途には十分すぎるくらいの機能が備わっていて,使い勝手も悪くなく,マニュアルなしにすぐに使えました。オンラインソフトなんでネットに繋がっていないと使えず,おまけにサイズの大きな画像を読み込ませる際にちょっと時間がかかったりしますが,それ以後の操作は軽快そのものです。
ちなみに,どのくらいのことができるかはこの紹介記事をご参照下さい。
- マウスがあれば十分? PCのマルチタッチ機能意識調査
そういえば,自宅のパソコンはマルチタッチに対応していたはずですが,全然使っていません。いちいち体を起こして手を伸ばし画面にタッチするのが面倒なんですね。そして何より,マウスの方が操作性がいいんだもの。
- 迷走続く辺野古への米軍基地移転問題だが,結局はアメリカにとって国外のアメリカ軍基地とは何なのか,という問題に帰着するのではないかと思う。
で,「アメリカは国外の米軍を縮小できるか?」という命題について考えてみた。米ソの冷戦という構図がなくなったので,冷戦を前提に世界中に軍隊を配置する必要は少なくなったんじゃないの,と考えたわけだ。でも,アメリカにとってアメリカ軍を縮小することは不可能であることに気がついた。
なぜかというと,軍人にとって軍隊は職場だからだ。軍人は軍隊で働くことで給料をもらって生活する職種である。彼らは「武器を扱い,それで人を攻撃する技術を磨くことで昇進する」というシステムの中で生きている。
ところが,この技術や知識は軍隊以外ではあまり必要とされていないから,軍隊がなくなると彼らは失業するしかなくなる。要するに,世界情勢が変わって国外での米軍駐留が必要なくなっても米軍を縮小するわけにはいかないのだ。
これが景気のいい時代であれば,軍人も働き手として必要とされて失業しなくて済むが,少なくとも現時点のアメリカでは軍人が失業した際の受け皿となる産業がないのである。だから,軍隊組織を是が非でも維持しなければいけないし,軍縮小なんてもっての外なのである。
2010/01/27
- そろそろ,新しい本(熱傷治療マニュアル)の執筆に取り掛かろうかと思っています。とりあえず始めたのは,昨日さんざん罵倒した雑誌「救急医療」の熱傷特集号(2003年1月号)の各章を要約し,それを書き写す作業です。昨日だけで原稿用紙にして10枚分の文章にしました。
雑誌や教科書を読んで参考にする場合,通常はラインマーカーを引いたり付箋を付けたりすると思いますが,私はそれでは内容が頭に入らないんですよ。面倒でも一字一句書き写して(キーボードなんで「打ち直して」ですね)はじめて,内容が理解できるんですね。ここらが私の脳みそ構造の限界らしいです。そのため,すごく面倒なんですが,本を読みながら「ここがこの段落の要約だな」という文章を見つけたらそっくりそのまま書き写すという作業が延々と続くわけです。
でも,文章をそのまま書き写すと,それを書いた人の思考過程がわかってくるし,文章の欠点も思考過程の穴も見えてくるんですよ。だから,どこをつつけばその文章全体の論理が破綻するかも一目瞭然です。
ま,否定するためには理解しなければいけない,というごく当たり前の方法論ですけどね。
- キワモノか?大発明か? 2画面モバイルノートを徹底チェック!
この人の評価記事なら信用がおける,というデジタルものの評論家が戸田さんですが,その戸田さんによるオンキョーの2画面パソコンの試用記事です。値段は安いしアイディアは素晴らしいし使い勝手も悪くないようですが,実際に使ってみたらちょっと問題点もみえてきたようです。
- カーボンナノチューブでバッテリーになる服,スタンフォード大学が研究中
衣服をそのままバッテリーにできる繊維が開発されたようです。偶然の出来事から発見された新しい炭素分子の一つ,それがカーボンナノチューブですが,これまでにさまざまな物理特性を持っていることがわかっていて,電気を貯める性質もそのひとつです。
- 週刊アスキーに岡田斗司夫さんが,サインをせがまれるようになったがそのサインが書けなくて困った,というようなエッセイを書かれています。私も本を書くようになってから,「サインして下さい」と時々お願いされることがあり,すごく困った時期がありました。なぜかというと,人様にお見せするような字が書けない,要するに字が下手だからです。こんな時,芸能人が書くようなサインがさっと書けたらいいんだけどなぁ,と考え,ネットで調べてみたらあるじゃないですか。
というわけで,私はこのサイトに注文して作ってもらいました。字が下手でも結構格好良く書けるんで便利です。
- ハイチ,ブードゥーの信仰と地震
ハイチ政府が死者16万人と発表するほどの大惨事になりましたが,なんと「これはハイチの連中が悪魔と契約するブードゥー教という邪教を信じているためだ。神が下した罰だ」と宣伝して回っているアメリカのテレビ宣教師がいるんだと。こういう連中を人間のクズと呼びます。
2010/01/26
- 6月6日(日)に滋賀県保険医協会で講演することが決まりました。
- 皆様にお願いです。2003年以降に出版された雑誌「形成外科」の熱傷特集号を貸していただけないでしょうか(ちなみに,雑誌「救急医学」2003年1月号の特集号は入手しました)。これから『熱傷治療“裏”マニュアル』の執筆に取り掛かる予定ですが,その参考資料にしたいのです。よろしくお願い申し上げます。
それと,熱傷治療で皮膚移植術を受けた写真(術後短期,長期に限らず。特に10年以上経過した症例の写真があると嬉しいです)の写真を送っていただけないでしょうか。医師の方が撮影したものでも患者さん本人が自分で撮影したものでも構いません。
以上,よろしくお願い申し上げます。
- そういうわけで,昨日,いつもの居酒屋さんのカウンターで,雑誌「救急医療」の熱傷特集号を最初から最後まで,一字一句もらさず全て読み通しました。2003年1月号ですから,諸先生方が論文を書いたのはその1,2年前と思われますが,どのページをとってもツッコミどころ満載で,B級ホラー映画級に面白かったです。
死亡率とか救命率などの数字に関してはいいのですが,治療理論や病態説明の部分って,私がまだ真面目な形成外科医だった頃(15年前)と全然変わっていなくて,こいつら,教科書を丸写しして書いたんじゃないの,という部分だらけです。この「熱傷特集号」全体がパクリで成り立っているみたいです。
こういう「熱傷特集号」を作るために原稿依頼をされた先生方はもちろん,著名な先生ばかりですが,少なくとも彼らの書いた原稿は自分の脳味噌を使って書いていないことは明白です。そこにあるのは「昔の人が言ったことのオウム返し」であり,「昔の教科書のサル真似」だけです。
オウム返しでいいのならオウムで十分,人間である必要はありません。サル真似でいいのならサルで十分,人間である必要はありません。サル真似とオウム返しだけでいいのなら,コピー機さえあれば本は作れます。
サル扱い,オウム扱いされて怒った先生たちは,人間に進化してから反論して下さい。オウム返しでもサル真似でもない文章,サルとオウムには書けない文章を書いてください。
- 長髪姿のジェイソン・ステイサムのお姿が見られる変な映画,それが《リボルバー》です。何がどうなっているのか,すごくわかりにくい映画です。
- The great master pianist Earl Wild has died.
私が最も偏愛するピアニストの一人,アール・ワイルドが亡くなりました。享年94。
彼自身のアレンジによる切れ味鋭いピアノ曲の数々は,「聴衆に楽しく,演奏者にとっては難しいが演奏効果が高く弾き甲斐のある曲」でした。だからこそ,彼の編曲作品は多くのピアニストに愛され,演奏されてきました。
ガーシュウィンの「ポーギーとベス」による長大な幻想曲もいいし,ガーシュウィンの歌曲による「7つの練習曲」も高度な技巧を要求する素敵な曲集でした。ラフマニノフの歌曲のアレンジは,まさにラフマニノフのピアノ語法を完璧になぞった素晴らしいピアノ曲でした。ディズニーのヒットメドレー「白雪姫」,ヘンデルの「調子のよい鍛冶屋」,チャイコフスキーの「4羽の白鳥の踊り」,ショパンの「第2協奏曲の第2楽章」など,どれをとっても完璧なピアノ曲でした。
- 救い難い…鳩山政権の「コスト意識」欠如っぷり - JALも普天間も政治資金も,みんな高いものについてしまった
コスト意識,という切り口で民主党政権の根本的問題点を鋭く指摘する論文です。そうなんですよ,その場その場で決断しないもんだから,結局,一番コストの掛かる選択肢しか残っていない。
民主党政権に欠けているもの,それはさまざまな要素を勘案して最も合理的な判断を下す「頭脳」です。
- 官房長官に与野党から批判=「斟酌理由ない」発言
政権を取るために八方美人的にいろいろな公約を出し,その公約同士がバッティングしていることは無視していたんですね。20世紀初め,イギリスがユダヤ人にバルフォア宣言(パレスチナにおけるユダヤ国家建設を支援すると明記),アラブにはフサイン=マクマホン宣言(アラブ人のパレスチナ居住を認めると明記)を出したのと同じです。多分なんとかなるよね,という感じだったのでしょう。
官房長官も選挙前に「選挙結果を斟酌することはない」って言っておけばいいのに,そういう知恵もないんですね。しかも鳩山首相は選挙前に「地元の民意を従います」なんて調子のいいことを言っちゃったもんだから,移設反対派にとっては「この選挙で勝てば米軍基地移設はなくなるってことだよね」と考えるのは当たり前です。
自縄自縛という言葉を思い出します。
- 本当の意味での「サラダせんべい」を作る
「おせんべいにサラダ味っていうのがあるけど,あれってサラダの味なの?」という,誰しも一度や二度は疑問に感じたであろうことを実験してみました。美味しそうです。
自分の脳味噌を使って実験するのって楽しいです。
2010/01/25
- 「78歳,広範3度熱傷」の1月14日の状態です。部位別の経過はこちら。
ちなみに退院はは1月31日に決定し,それ以後は在宅治療となりますが,基本方針についてまとめてみました。合言葉は「頑張らない,手抜きする,治らないからといって自分の責任だと思わない」です。3度熱傷なんて肩の力を抜いて適当に治療しても治るし,治らなくても誰も困らない,というスタンスで気軽に行こうと思っています。
- キンドル「印税70%」の衝撃 不況の出版界には大脅威
先日,キンドルの印税35%は驚異的,と取り上げましたが,なんと70%,つまり本の売上の7割が著者に入るんですよ。従来の書籍では1割ですから,このままだと紙書籍で本を出す人はいなくなりますね。出版社も不要になり,フリーの編集者がいてそれに著者が直接連絡を取り,原稿が完成したらamazonにデータとして送りKindleに掲載されるのを待つだけ,なんてことになるんでしょうか。
- <名護市長選>県外移設派,稲嶺氏当選 辺野古案困難に
鳩山首相を「自分で何も決められない優柔不断なお坊ちゃま」と見るか,「優柔不断と見せかけて実は裏でいろいろ画策している策士」と見るかで判断は異なると思いますが,この選挙で普天間基地問題に関し,鳩山政権は一層の窮地に立たされました。「基地移転問題については5月までに決断する」と問題先送りを決めちゃったもんだから,どんどん事態は悪化し,選択肢が少なくなっていきます。
基地問題は国内問題ではなく二国間問題であり,さらにはアメリカの対中国政策の問題です。だから,日本だけで「これはマニフェストに掲げたから」という論理を通すことは不可能です。もしも本当に県外移設を考えるのであれば,アメリカとの事前の十分な交渉と妥協が必要だったはずです。それが外交の「イロハ」です。
いずれにせよ,解決を長引かせれば長引かせるほど政策選択の余地はなくなり,選択肢はどんどん少なくなっていきます。5月末になっても何も決められず,アメリカに「アメリカの方で辺野古以外の解決策を考えて下さい」と丸投げする,という選択肢もありますが,それをしたら世界中の笑いものです。鳩山さん,それがわかっているのでしょうか。
- 鳩山内閣,占星術的にはほぼ完璧らしいが…
最近読んだ記事で一番ほのぼのとしたのがこれ。「占星術的には完璧」というのがナイスです。
ちなみに占星術はもともと,「天空で惑星(水星,金星,火星,木星,土星)は予測不可能な複雑な運動をするが,これは惑星を通じて神様が人間に何かを伝えようとしているからだ」という考えから始まったものです。つまり,発端からしてインチキなんで,信じる方がおかしいのではないかと・・・。
2010/01/22
- 本日(1月22日)21:00からのBS-TBSの「健康トリプルアンサー」にちょっと出演する予定です。
- クソ詰まらないSF超大作,《地球が静止する日》を鑑賞。キアヌ・リーブスがなぜこんなクズ映画に出演したのか,それが最大の謎です。
- 県内の某中核病院の皮膚科で治療を受けている熱傷患者さんが当科に次々と逃げてきています。その皮膚科では「熱傷はゲーベンクリームをたっぷり塗ったガーゼで覆う。湿潤なんてもってのほか」という方針で治療していて,患者が「消毒しない湿潤治療があるようだが,それで治療して欲しい」と申し出ると烈火の如く怒りまくり患者を怒鳴りつける,というお医者様のようです。
こういうタイプの熱傷専門医は死ぬまでゲーベンで治療をするでしょうから,逃げ出すのが最善の対処法なんですね。
それにしてもこのお医者さま,自分の治療が患者に拒否されていることに気がついていないんでしょうね。
ちなみに風の噂によると,その病院の褥瘡治療は頭ガチガチのWOCナースと件(くだん)の皮膚科医が仕切っているため,目も覆わんばかりの惨状らしいです。いずれ,「この地域で唯一のOpWTを取り入れていない病院」になるんでしょう。
- 新聞が一斉に小沢批判を強めたのはなぜか
この田原総一朗さんの記事の内容が正しいかどうかは現時点では不明ですが,とりあえず私は「皆が一斉に同じことを言い出したら要注意!」というスタンスでモノゴトを考えるようにしています。特にマスコミが一斉に横並び報道を始めたら要注意です。内容が横並びということは,情報源が一つということを意味し,それは明らかに,その情報源となった組織がある意図をもって情報を流しているからです。
検察は何のために情報を流しているのか,その検察を動かしているものは何なのか,その背後に何があるのか,小沢さんを潰して一番得をするのは誰か,国際政治(はっきり言えばアメリカと中国)との関連はどうか・・・なんてあたりを見ていくと,なんとなく全体像が見えてくるような気がします。
- リッツでフルコース
リッツにディップを載せておつまみを作ろう,なんて企画ではありません。リッツを食材として使いフルコースの料理を作ろう,そしてリッツの食材としての能力を引き出してみようという前代未聞の試みです。
それにしても,こんな常識はずれの素人の発想にきちんと答えを出すプロの料理人というのはすごいなぁと思います。
- Mozilla,Webブラウザ最新版「Firefox 3.6」を配信開始
ブラウザは常に最新バージョン,を心がけていますので,午前5時半過ぎに速攻でダウンロードしました。合わせて公開された「Firefox 3.6の灯 (ともしび)」では各県ごとのダウンロード状況がリアルタイムに見られ(ダウンロード開始と同時に星が光る),私は茨城県で53番目でした。
この「Firefox 3.6の灯 (ともしび)」で結構面白いです。「へえ,この県は人口が少ないはずなのに,結構ダウンロードしている人がいるんだ」とか,「隣同士の県なのにこんなに違うの?」とか見ていて飽きません。おっ,この記事を書いているうちにも茨城県内のダウンロードがもう1件増えています。
2010/01/21
- 本日(1月21日)12:00の日テレ「おもいッきりDON!」にちょっぴり出演する予定です。
- 高知の成功を全国各地に伝えたい
これまで何度か紹介した連載記事です。読むと元気になります。
- Amazon Kindle,米国外からも自費出版可能に。印税35%
印税35%!! 日本語が取り残されているうちに,Kindleはとんでもないところまで進化しています。少なくとも,紙ベースの本の自費出版とは比べものにならない簡単さで本が「出版」できることになりそうです。それにしても印税35%ってのはすごいな(通常,印税は本の値段の7~11%くらいです)。
- もう指先に油はつかない,ながら食べ支援ツール「ポテチの手」
「ポテトチップスは美味しいし一度食べ始めると止められない。だけどポテチを食べると手が油でベトベトになっちゃう。そんな手でキーボードやマウスを触りたくない。だけどポテチは食べたい」という,ワガママな希望に答えてくれるのがこれです。何しろ,割れやすいポテチを摘むために最新の(?)技術が投入されているというのですからタダモノではありません(・・・多分)。しかもご丁寧に「のり塩味専用」「塩味専用」「コンソメ味専用」とポテチの味にあわせて3種類揃えてあって遊び心満点! さすがはタカラトミーです。
ちなみに紹介記事の中では「2010年6月発売」とありますが,これって2月の間違い?
- 今世紀最長の金環食:中国,江蘇省
とても美しい金環食の画像ですが,この画像を見てちょっとした疑問が浮かびました。もちろん,大した疑問じゃないんですけどね。
金環食が起こるためには,地球から見た太陽の見かけの大きさと月の大きさがほぼ同じだから起きているわけですよね。月の見かけの大きさがもっと大きかったら金環食は起こらないし,もっと小さければ日食は部分日食ばかりになるはずです。ではなぜ,地球から見た太陽と月の大きさが同じなんでしょうか。これって偶然? 他の惑星上では金環食は見えるんでしょうか?
木星と太陽の距離,木星とその衛星の距離と衛星の大きさから計算してみればいいだけのことか・・・。なら,やるか。
- オードリー春日さん,収録中に骨折 復帰まで1週間ほど
「足関節骨折。完治に1週間」だそうです。オイオイ,骨折が1週間で治ったら人間じゃないぞ。本当は捻挫(軟部組織損傷)なんだけど,何かの理由で骨折って診断にしたの? いずれにしても,1週間で治る骨折は人間ではありえません。
そういえば,巨人時代の清原選手が小菱形骨という普通なら絶対に骨折しない骨(周囲を他の骨で囲まれ,ガッチリと固定されている)を単独で「骨折」したのに,なんと1週間で復帰した,なんてこともありましたね。「なんでそんな骨を骨折するんだよ!」,「主治医はよく診断できたな。神の眼の持ち主か?」,「なんで1週間で骨折が治る?」と専門家からツッコミが入りまくっていましたっけ。
- 第7回 原文に忠実な翻訳とは 読んでも意味が理解できない訳文になるのはなぜか
原文に忠実に訳しているのに,なぜか意味の通らない訳文ができるのはなぜか,という現象を掘り下げて論じるシリーズ7回目。なるほど,漢文訓読の伝統だったのか。「読書百遍意自ずから通ず」ってわけね。
でも私の記憶では,意味の分からない漢文を百遍繰り返して読んでも「意自ずから通」じなかったよ。解説文を読んでわかったような気になっていただけでした。
- 競争原理か経済合理性か,選択迫られるユーザー
これも日経BPの最新記事の一つですが,10年後の日本の状況から,ケータイの産業構造はどうなっていなければいけないのか,ケータイキャリア同士が値下げ競争をしていたらどうなるのか・・・を論じています。
つまり,少子高齢化が進む医療先進国では必然的に「病人大国・病人天国」になってしまいます(・・・医療とは何か,という根本哲学を変えない限り・・・)。恐らく私が70代になる20年後はそうなっているはずです。
かつて,小売の王者はデパートでしたが,やがてデパートが没落して巨大スーパーが王者となり,その王者が衰退してコンビニに座を譲りました。しかし現在,そのコンビニですら売り上げが減少しています。問題は,コンビニに替る「王者」,すなわち新時代のビジネスモデルが出現していない点にあります。これが,社会全体が衰退していく兆候でなければいいのですが・・・。
2010/01/20
- 『傷はぜったい消毒するな』 (光文社新書)の第8刷が刷り上がりました。次回出荷分から「もやしもん」のオリゼー君の可愛い帯になります。ちなみにこんな感じになります。
- ゾンビ映画の生みの親,ロメロ監督の最新ゾンビ映画,それが《ダイアリー・オブ・ザ・デッド》です。今流行のハンディカメラによる撮影を利用しながら,一味も二味も違う映像世界を生み出していて,そして何より,批判精神と挑戦精神が強烈なエネルギーを放射しています。もうすぐ70歳になる爺さんなのにその精神の若々しさに圧倒されます。
- 7000年近く前に外科手術=前腕切断の人骨発見-仏
「フランスで,左腕がひじ関節上部で直線的に切断され,前腕のない推定6700~6900年前の成人男性の骨が見つかった。切断は重傷の男性を救うための外科手術によるものと結論付けられた」というニュースです。元の論文を読まないとなんとも言えませんが,レントゲン写真で調べたということなので,切断された骨断面に骨再生などの生体反応があったということなんでしょう。
とは言っても,なにしろ新石器時代ですから,意識のある人間の上腕遠位部を石器だけで「鋭利に切断」できたのか,ちょっと疑問もあります。記事では「肘関節上部」とありますので上腕骨での切断と思われますが,この部分の骨はかなり丈夫なため,ノコギリだけで切断するのも結構大変なんですよね。鋭い歯を持つ石器を肘上部に当て,重い石でも落として切断したのでしょうか。想像しただけで痛そうですが,それでも「鋭利に切断」できたかどうか,ちょっと疑問は残ります。
それと,「外傷で破損した関節の残存部分が切除され」というのはいいとしても,「止血,感染症予防など高度な医療処置も施されたらしい」というのはどういうことなんでしょうか。「止血」とは恐らく,切断した骨髄の中に現在のボーンワックスのように泥が詰められていたんでしょうね。
一方,「感染症予防対策」というのは「感染起こしそうな前腕の挫滅部分を予め切断して取り除くことで,将来の感染を防いだ」という解釈なんでしょうが,それをもって「感染症対策」と言い切るのはちょっと無理があるんじゃないでしょうか。なぜかというと,「ケガをした部分が次第に腫れてきて熱が出るようになり,やがて死んだ」ことは経験則として知っていたとしても,「そういうケガ人に対し,ケガの部分を取り除いたら死ななくなった」まではかなり距離があるからです。ケガをした人全員が死ぬわけでもないし,ケガをした人を助けようと思ってけガをしていない部分を切除することを思いついたとしても傷を塞ぐ手段はなかったからです。つまり,多くの症例はこの例のように腕を切断したとしても感染症を起こしたはずです。
元の論文を読んでいないので何とも言えませんが,「止血」についてはいいとしても「感染症対策」と言い切るのは無理があると思います。
- 全身透視しても,テロ抑止は困難
偶然,数日前にイスラム過激派問題の本を紹介したばかりですが,この「全身透視システム」をアメリカの全ての空港に導入してもテロ行為はゼロにできません。それこそ,「飛行機には衣服を着た乗客も手荷物を持っている人間も乗せない」としたとしても,それでもテロをやる気があればテロを起こせます。人間は工夫するのが好きで,制限が強ければ強いほどファイトが燃えてくるからです。
これは要するに,「絶対に泥棒に入られない建物を作ろう」というのと同じです。絶対に泥棒に入られないようにするなら,まず最初にドアも窓も塞がなければいけません。外に出られるドアや窓があれば,外から入れるからです。同様に,通気口も塞がなければいけないし,水道やガスも電気も電話も侵入経路になりえます。要するに,外との交通を全て完全遮断し,物質も情報も含めて外にあらゆるものを出さない,外からあらゆるものを入れない,という建物にしなければいけないのです。
というわけで,航空機テロを未然に防ぐ完璧な方法とは飛行機を飛ばさないか,乗客を乗せずに飛行機を飛ばすしかありませんし,検査を強化してテロを防ぐ,という方法論自体に限界があるか,そもそも無理があるということになります。これは「物理的な方法で細菌の侵入を防ぐ」のと同じで机上の空論に過ぎません。
- 細菌とはどういう生物か,私にはよくわかりません。でも,わからないままでは癪なので,「人間のサイズに置き換えてみるとどうなるか」と考えることで,何とか細菌の世界を想像してみようとします。
細菌の大きさは1ミクロン前後です。一方,人間の大きさは赤ん坊から大人まで考えて平均をとるとおおよそ1メートルです。1ミクロン=1/1,000mm, 1mm=1/1,000mですから,長さで比較すると人間は細菌より100万倍大きいことになります。
ということは,例えば細菌にとって直径1mmの水滴とは,人間にとっては直径1km,深さ1kmの巨大な湖になります。0.1mmの水滴ですら直径100m,深さ100mの巨大プールです。直径100メートルの空間があれば,人間はしばらく暮らせますし,直径1kmの空間だったらもしかしたら一生そこで暮らせる大きさです。つまり,一滴の血液,一滴のリンパ液があればそこで十分に暮らせるということになります。
同様に,細菌にとって0.01mmの隙間は人間にとって10mの隙間であり,0.01mmの隙間は細菌にとっては開っぱなしのドアという感じでしょう。人間にとって0.01mmの間隙は限りなく隙間のない状態ですが,細菌にとってはそうではないはずです。
では,厚さ5mmの壊死組織はどうなるかというと,人間にとっては5kmの厚さの組織であり,富士山の山頂より高くなり,表面から底面まで歩いて1時間かかる厚さです。5kmもの厚さがあれば,その表面と内部では物理的・化学的環境は全く違いますから,壊死組織表面で生存する細菌と内部で生存する細菌は全く違っているはずです(・・・というか,同じ細菌が生きていると考える方がおかしい)。つまり,壊死組織表面を培養して細菌が同定できても,その細菌が5km下の組織で感染を起こしている細菌と同じという保証はありません。むしろ,細菌の種類が異なっていると考える方が自然です。
もちろん,このようなアナロジーで細菌の世界が理解できるわけじゃないですけどね。
2010/01/19
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,愛媛県松山市の立花クリニック/仲田 裕先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「78歳,広範3度熱傷」の1月8日の状態です。部位別の経過はこちら。
- ある方から教えていただいた「残虐衝撃映像」です。とは言っても,これは大多数の世界中の病院で毎日行われている「医療行為」なんですけどね。この医者様は傷を治そうとして,一生懸命,心を込めて大量のイソジンを傷の中に力一杯注ぎ込んでいるんですよ。恐らく,今日も同じ治療を受けている人が日本のあちこちにいるはずです。
無知に基づいた熱心な善意ほど恐ろしいことはありません。傷を深くする稿かしかなく,痛みだけはしっかりと与えてくれる行為が「治療」と呼ばれ,患者さんはそういう無知医者に「治療をしてくれてありがとうございます」と頭を下げる,これが医療現場の現実です。
- 毎分10枚読み取り――重さ148グラム,手のひらサイズの名刺スキャナ
私の手元には2,000枚を越す名刺があります。以前は名刺読み取り専用の小型スキャナで整理していましたが,パソコンを変えたら使えなくなり(USB末端として認識されているのになぜか動かない),それ以来,名刺は名刺ボックスに投げ入れるだけになってしまいました。とは言っても,700枚収納の名刺ボックス3箱目がそろそろ一杯なので,やはりデジタル化したいところです。第一,このままでは名刺の情報は使い物になりません。
というわけで,名刺スキャナを物色し始めるわけです。これには次の2種類があります。
- 名刺1枚ごとに読み込む小型の名刺専用スキャナを導入
- 普通のスキャナに名刺を並べて読み込んでデジタル化するOCRソフトの導入
どちらも使ったことがありますが,一長一短という感じです。前者は手軽で読み取り精度も高いんだけど一枚ごとに名刺を読み込ませる必要があるために2,000枚の名刺を読み込ませるのは現実的ではありません。また,将来パソコンを買い換えたりOSが変わったときに,きちんと対応できるかという不安もあります。一方,後者は複数の名刺を並べて一挙に読み込めますが,それから1枚ごとの名刺に切り分けていく操作が結構面倒だったりします(少なくとも以前使ったソフトは)。20枚くらいの名刺を連続的に読み込める小型専用スキャナがあれば一番楽なんだけど,名刺って1枚ごとに厚さが違っていたり,サイズが違っているため,それも難しそうです。
という具合に,小型の名刺専用スキャにしようか名刺専用OCRソフトを購入しようか迷っているわけですが,その間にも名刺は刻々着々と溜まっていくのでありました。
2010/01/18
2010/01/15
- 亡くなった友人が残した原稿を自分名義で出版したらベストセラーになったが,なぜか次々と,その小説どおりの殺人事件が起きてしまった,という映画,《スーサイド・マーダー》を紹介。着想は面白いんだけど,肝心の謎解きが・・・というスリラー映画です。
- 小沢捜査の陰に普天間あり
見切り発車的な小沢捜査にはかなり裏がありそうだな,田中角栄の裏も表も知り抜くしている小沢さんが何かするにしても検察に尻尾を掴まれるようなことをするだろうか,・・・と思っていましたが,その裏にアメリカの意向があるというのはいかにもありそうな話です。そういえば,あのロッキード事件も実は,アメリカ離れをしようとする角栄にアメリカが激怒して仕組んだ事件と言われていますね。要するに,日本の政治家はアメリカのイエスマンでなければ困る,というアメリカの思惑が背後に・・・という構図です。
もしもこれが正しいとすると,検察の事情聴取を拒否し続ける小沢さん側の理由が見えてきます。角栄の懐刀,それが小沢さんだからです。
- 日本の近代化と翻訳 世界の常識にさからった明治政府
フランス文化について学ぼうとしたら,通常はフランス語を学び,フランスに留学します。ドイツ文化を学ぶなら何をさしおいてもまずドイツ語の勉強です。これが他国の文化を学ぶ王道です。しかし,明治の日本はそういう王道を歩もうとせず,欧米の書籍を日本語に翻訳して勉強しました。それはなぜなのか,という記事です。
ちなみに,個人的に一番面白かったのが,書き言葉,話し言葉としての「共通語としての日本語」の成立に翻訳文が果たした,という部分です。江戸時代には日本全体に通用する「日本語」はありませんでした。当時の日本にあったのは津軽の言葉,越後の言葉,京都の言葉,薩摩の言葉であり,現在でも薩摩弁と津軽弁では会話が成り立たないように,江戸時代では生まれ育った地域が異なる人同士では会話はほぼ不可能だったそうです。
江戸時代の手紙には「候文(そうろうぶん)」が使われていましたが,これは話し言葉が通じない日本人同士が互いに意思疎通をするために編み出された人工的共通語みたいなもので,候文があったから越後の武士と豊後の武士は話し言葉は通じなくても書き言葉で意志を疎通できたわけです。これは,吉原における「ありんす言葉」と同じです。
そして明治では,翻訳文が新しい日本語の標準になったのでは,というわけですね。なるほどね。
- 乳児治療放棄 福岡県警「新健康協会」を捜索 容疑者の夫妻入信
この「新健康協会」は「自然治癒力」による病気の治療などを謳っている宗教団体のようです。要するに,インチキ宗教団体です。こういう宗教にひっかかった親に殺された子どもが不憫でなりません。
私が「自然治癒力」という言葉が大嫌いで,湿潤治療を「自然治癒力」と関連付けて説明しないのは,この言葉を使うとこの手のインチキ宗教のお馬鹿連中と同一視されかねないからです。
前にも書きましたが,確かに脊椎動物には傷を治す能力は備わっています。しかしその能力は,陸上生活をする動物の皮膚損傷では封印されていて,自然に発揮されることはありません。だから,皮膚損傷を治すためには「湿潤環境」という陸上生活では絶対に有り得ない不自然な環境を人工的に作り出す必要があります。それが湿潤治療の意味です。その背景には,多細胞生物の10億年の歴史があります。
要するに,皮膚の傷は自然には治癒しません。だから,湿潤治療を「自然治癒力」という言葉を使いたくありません。
-
要するに,中国政府はインターネットというものをよく理解していないのではないかと思われます。中国政府にとって新聞やテレビや郵便は「簡単に検閲と報道規制ができる」ものですが,それらとインターネットを同列に考えているようです。
ちなみに中国政府は今後,中国国民が個人サイトを所有することを禁じる措置を段階的に行う予定だ,という報道があり,個人サイトが次第に閉鎖されているようだ,という情報も流れてきます。
Googleが社是である「自由と共有」を貫き通すか,あるいは「12億の巨大マーケット」を選んで「自由」を放棄するか,道は二つしかありません。果たしてどちらを選ぶのでしょうか。
- 東北は3万7315人志願 あすからセンター試験
この大寒波と大雪の中でセンター試験が行われます。以前にも書きましたが,もっとも交通が乱れやすく,インフルエンザが流行する時期に,人生を左右しかねない試験時期を重ねるというのは無茶苦茶です。トラブルが高率に起こることがわかっていて,毎年トラブルが起きているのに,システムを変えないのはおかしいです。毎年毎年,「大雪が降って交通が乱れるので,自宅は早めに出ましょう」では能がありません。
- 一泊以上が必要な移動では,私は以下のものをボストンバッグに詰め込みます。
- ノートパソコン(現在はVAIO X)
- ポメラ
- 携帯動画プレーヤー(サンコー AV BANK)
- MP3プレーヤー(iRiver T7)
- 携帯電話
この荷物リストを見ると恐らくほとんどの人は「携帯電話で十分じゃないの。動画も音楽もネットも携帯電話一つでできるよね」と不思議に思われると思います。もちろんこれには理由があります。ノートパソコンも携帯電話もMP3プレーヤーも,バッテリーが切れたら使い道のない邪魔者になるからです。要するにモバイル機器の生命線はバッテリーであり,「強風や大雪で新幹線が数時間立ち往生」なんて状況(これまで何度か経験があります)になったとき,N700系の「のぞみ」のグリーン車以外ではそれらのバッテリーは刻一刻と減っていくのです。
携帯電話は万一の場合,外部との最後の連絡手段です。講演先に向かう飛行機が整備不良で欠航になったとか,新幹線が強風で止まってしまったとか,そんて場合には携帯電話で講演先にすぐに連絡する必要があります。だから,長距離移動中の携帯電話バッテリー切れは絶対に避けなければいけません。そんなわけで,長距離移動中には携帯電話は必要以外は極力使わないようにしています。
ノートパソコンは仕事に必須なので,「持たない」という選択肢はありません。だから,できるだけ軽量でバッテリーも持つ機種を選んでいます。
私の場合,一番多い作業は文章作成,つまりテキスト入力です。そこでポメラの登場となります。私は文章はすべてテキストファイル形式にしてmicroSDカードに入れ,ポメラとVAIOで共有しています。ポメラなら予備の乾電池2本あれば,連続30時間以上使えますし,余程のことがない限り単4乾電池はどこかで必ず買えますので,事実上,バッテリー切れということはありません。ノートパソコンのバッテリーが切れてもポメラさえあれば仕事は続けられます。「常時物書き人間」としてはこれ以上頼もしいマシンはありません。
動画はパソコンでも見られますが,携帯型動画プレーヤーは必需品です。なぜかというと,B級ホラー映画やB級モンスター映画をパソコンの広い画面で見ていると隣の人にも見えてしまうからです。B級ホラー映画って必ず不必要なオッパイシーンがあるんですよね。隣に座っているのがオッサンだったらどうでもいいのですが,うら若き見目麗しき女性に見られたら,「いやらしいわね,この変態オヤジ!」って誤解されたら,やはりいやじゃないですか。その点,画面が4~5インチの動画プレーヤーなら隣の人に見られる心配はありません。ちなみに現在使っているのはサンコーの "AV BANK" という機種です。DivXに対応しています(画像と音声が微妙にずれることはあるけど・・・)。
MP3プレーヤーは暇つぶしの最後の砦となります。ノートパソコンのバッテリーも動画プレーヤーのバッテリーも切れ,本も週刊誌も読み尽くし,それでもまだなお列車の中に閉じこめられている時,これとポメラさえあれば,しばらくは大丈夫です(貧乏性なんで何かしていないと存した気分になり,居眠りするという選択肢がない)。
ということで,自然災害の多い日本列島のあちこちに長距離移動している心配性人間は,いろいろな携帯型デジタルガジェットをいくつも持ち歩いているのですよ。
2010/01/14
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,横浜市泉区の緑園都市耳鼻咽喉科 酒井医院/酒井隆慈先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 今週金曜日に日テレの「おもいッきりDON!」からの取材があり,1月21日(木)にインタビューが放送されることになりそうです。
- 実は今週火曜日の朝から,数年ぶりに腰痛に見舞われています。その前の3連休でずっと仕事をしていたのと,宴会が続いたためかも知れませんが,いずれにしても5年ぶりの腰痛は結構強烈で,ヨロヨロと歩いています。格好悪いです。
しかし,こういう状態になってみると,病院の中がバリアフリーになっていることがどれほどありがたいか,身にしみて判ります。健康な時は廊下の手すりなんて意識することもありませんが,いざこういう体になってみるとこの手摺に助けられるんですね。バリアフリーってこういう事だったのかと,目が覚める思いです。
ちなみに,この記事を書いている時点では,腰痛はちょっとよくなってきました。腰痛ベルトは偉大です。
- 日本で電子ブックを成功させるには
以前,電子ブック関連の論説を紹介しましたが,ここでも再販制度が電子ブック普及を阻止していることが説明されています。「これまで日本の出版を守ってきた独自の制度である再販制度を維持することが,日本の出版業界の健全な発展に必要不可欠だ。電子書籍の販売は再販制度になじまず,再販制度を破壊するものだ」というのがその論拠です。
この問題に対し,この論説では「馬車事業と鉄道事業」を持ち出して見事に説明していますが,同様の問題はこれまで社会構造の転換期にいつも起きてきたものです。地動説の時代になると天動説しか知らない天動説の専門家は失業したし,明治維新では武士が大量失業したし,武士がいなくなると刀鍛冶も職を失います。自動車が普及すると馬車を作る職人は失業します。
やがて先進国では書籍も雑誌も新聞もダウンロードして読むものが主流になります。紙の書籍のメリットとデメリット,電子ブックのメリットとデメリットを天秤にかければ電子ブックに移行しないということはありえないからです。日本の出版界があくまでも再販制度を守るつもりなら,日本だけ完全に鎖国して海外の電子ブック情報を一切国内に入れない限り不可能です。
- 日航1万5700人削減,路線撤退や清算も
JALの不採算路線の整理は避けられなくなります。そうなると「JALが撤退したら困る」と地元では声が上がるはずですが,私はそういうことはないと思っています。1日2往復か3往復しか飛行機が飛んでいない空港なんて使いものにならないからです。万一欠航になった場合,代替機がなく,移動の手段がなくなるからです。こんな空港では怖くて仕事に使えません。
例えば九州だったら空港は福岡と鹿児島だけにしてそこに空路を集中させ,そこからJRか高速道路で各県に移動できれば十分ではないでしょうか。
- 3人の財界人が語る「稲盛日航」が危ういこれだけの理由
そのJALのCEOに就任したのが京セラの稲盛名誉顧問ですが,過去の国鉄(JRの前身ですね)の再建失敗,日本郵政公社の再建失敗のパターンと同じ轍を踏むんじゃないか,と危惧している記事です。JALの労働組合,すごいからなぁ。
- タリバンを相手に「勝ち目」はない 「戦の終わり」を宣言した米国と,事実上「単独支援」を表明した日本
アフガニスタン,パキスタンの現状とタリバンについての本を時々読みますが,読めば読むほどタリバンを武力制圧は不可能であることが判ります。パキスタン政府とパキスタン・タリバンの関係も複雑ですが,それより面倒なのはアフガニスタンの状況です。民衆に全く支持されていないカルザイ政権を欧米が支持している点にあります。
アフガニスタン復興の象徴として民主選挙で選ばれたのがカルザイさんで,当時の日本のマスコミ,政治評論家は彼を「政治指導力のある高潔な人物」と持ち上げていましたが,軍閥を重用し,ケシの栽培を促してアヘンの輸出で富を得,腐敗政治の象徴と国民に見られているようです(さまざまな報道でこの情報は一致しています)。
そして,タリバンの兵士を生み出す組織としてのイスラム神学校の問題も,アフガニスタンの貧困問題と無関係ではなく,そもそも公的教育の実施にアフガニスタン政府が無関心であることがそもそもの原因と言われています。
タリバンを力でねじ伏せようとしても絶対に不可能です。オバマ政権は「撤退期限を決めてなおかつ3万人増派する」という奇策にでましたが,恐らくこれは全く効果がないだろうということは誰が考えても判ります。同時に,岡田外務大臣が考えるような「民生支援」は,現在のアフガニスタンでは絵に描いた餅,机上の空論です。
- 土佐の名物「一本釣りカツオ」を世界に 【外伝その1】故郷を追われた男の新しい夢
何度か紹介しているシリーズ物の「外伝」です。これも熱いです。「どうせ?間がもっちゅう時間はかわらんろう。ならばよ,後の人生も中学,高校の受験勉強のつもりで働けば,ひと桁違いの差になるろー」という言葉がいいです。
2010/01/13
- 「78歳,広範3度熱傷」の1月4日の状態です。部位別の経過はこちら。
- 平成17年の譜久山病院での講演がYouTubeで視聴できるようになりました。詳しくは譜久山病院のサイトをご覧下さい。譜久山先生,ご苦労さまでした。
なお,5年ほど前の講演ですので現在の講演内容と若干異なっている部分もあるかと思いますが,ご容赦のほどを。
- いろいろなパンを揚げパンにしてみる
読むだけで胸焼けがしそうな実験ですが,とりあえず「揚げて美味しいパン」が何であるかはよく判ります。
- 伝書鳩がつぶやくのは,誰のメッセージなのだろう
今は「Twitterにあらずんば人にあらず」という勢いですが,考えてみれば5年前は「mixiにあらずんば人にあらず」状態でした。その後,mixiの勢いは急速に衰えてしまいました。そして思い起こせばその数年前のブログの大流行があり,雨後の筍のごとくネットに繁殖しましたが,その幾つが現在も運営されているでしょうか。要するに,双方向のネットサービスはどれも同じ経過をたどっているのです。なぜそうなってしまうのかをオダジマは鋭く考えています。
- 天の川銀河恒星系,15%が太陽系型か
太陽系は「内側は岩石型の惑星,外側は巨大ガス惑星」が廻っています。これが宇宙普遍の法則(状態)なのか,あるいは太陽系に特有の構造なのかという議論がありました。そしてどうやら,天の川銀河の15%の恒星は,太陽系型の惑星を持っているらしく,結構多いのではないか,というのがこの記事です。
- ソニーのSDカード / microSDカード,今月29日発売
かたくなに自社独自の規格にこだわり続けるソニーですが,ついにというか,今ころなんでというか,ようやくというか,SDカードを発売します。ちなみに,「ソニーと言えばメモリースティック」のメモステの発売を止めるわけじゃないようです。
ちなみに上海問屋で調べると,32GBのメモリースティックは12,000円~14,000円くらい,一方のSDカード(SDHC)は6,999円とほぼ半額ですし,SDカード陣営は次世代の規格が決まっていて2TBくらいまで拡張可能じゃなかったでしょうか。メモステの未来は決して安泰ではないような気がします。
- Filsの透明フィルムスピーカー
ピエゾ素子を透明フィルム化する技術の商品化です。スピーカーにした時のメリットはあまり見えてきませんが,加工しやすく軽量薄型の「音が出るフィルム」はいろいろな応用ができそうです。
2010/01/12
- 1月22日(金)21:00からのBS-TBSの「健康トリプルアンサー」で湿潤治療が取り上げられることになりました。
BSが視聴できないテレビをお持ちの方は,そろそろ買い替え時期と思われます。とは言っても,石岡の私のアパートのテレビはBSなんて洒落たもの映らないアナログテレビだったりします。あと18ヶ月は映るみたいだし・・・。
- 2月10日(水)に国立病院機構九州医療センターで講演することが決まりました。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,福井県あわら市の加納病院 院長/中川智和先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 作曲家ラフマニノフの苦悩と愛を描いたロシア映画,《ラフマニノフ ある愛の調べ》を紹介。映画の紹介を書いているんだか,ラフマニノフについて書いているんだか分からない評論になってしまいました。ちなみに,なぜかタールベルクやヘンゼルトの楽譜も登場します。
- この3連休はずっと移動していました。まず土曜日,翌日の東京での4時間講演に備えて東京駅近くのホテルに前泊,ついでに光文社の編集者と会って打ち合わせという名前の宴会。翌日,朝10時から午後3時までの講演でほぼ喋りまくり状態。それが終わってから東北新幹線に乗って仙台に直行し,仙台駅前のスペイン料理のお店で10人ほどで宴会。そして翌日14:00から講演があり16:30に終了。仙台駅で慌ただしく夕食を取り17:26発の新幹線に乗って上野経由で石岡に到着。アパートに着いたのは20:35頃。さすがに疲れ果て,この日はアルコール摂取なし。久しぶりの休肝日となりましたとさ。
- その仙台での宴会でご一緒させていただいたのが,元ベガルタ仙台の育成部GKコーチの高橋範夫さんです(ちなみに今シーズンからファジアー岡山のコーチに移籍されます)。2001年にお子さんの怪我をきっかけに病院での傷治療に疑問を持たれてメールを頂いたのがそもそものご縁でして,その後,NHKの「ためしてガッテン!」やフジテレビの「とくダネ!」にも出演していただき,治療の普及に努められていらっしゃいます。
今回初めて「生ノリヲ」にお会いできましたが,とても理知的で誠実な人柄で,こういう人だから2001年というごく早い時期から湿潤治療に関心を持たれたのだなと納得しました。ちなみに,翌日講演もしていただきましたが,「生まれて初めての講演で緊張しています」とのことでしたが,とてもわかりやすく論理が明晰な講演でした。
岡山に移られても頑張ってください。
2010/01/08
- 潤治療で傷を治す医者は偉いのか。傷なんて,創面が乾かないようにして傷が治るのを邪魔するの使用を止めると勝手に治ってしまうのだから,そういう治療をしている医者は偉いわけではない。だから私は偉くも何ともないし,大したことをしているわけでもない。偉い医者とは,自然に治らない病気を治せる医者だ。自然に治るものを手間隙かけて治す医者はすごいことをしているわけではないし,威張るのはおかしい。だから
- 褥瘡を治してもまた再発するし,「褥瘡が再発しない状態」にもできないから,褥瘡の治療は偉くない。
- 陰圧吸引療法(VAC)でなくても深い傷は治るのだから,VAC療法は偉くない。
- 3度熱傷はラップだけで治るので,3度熱傷を保存的に治す私は偉くない。3度熱傷に植皮して治す治療はもっと偉くない。
- 培養皮膚移植も実は全然偉くない。
- ゴミ袋だけで治る傷なんだから,傷治療用のフィブラストや各種軟膏も偉くない。
- 放っておいても勝手に治る深くて広範な組織欠損なんだから,それに対する遊離組織移植術も偉くない。
「なんだ,湿潤治療ってたいしたことないんじゃん。素人でも治療できるんじゃん」,と言われるようになるのが私の理想です。
- 悪趣味系の火曜サスペンス劇場みたいなしょーもない映画,《リビング・デス 殺しの前戯》を紹介。ちなみに,フグ毒の知識が得られる映画です。
- 翻訳調の成立 合理的だった原文の意味を考えなくても訳せる仕組み
大量に欧米の書籍を翻訳する必要があったため,凡庸な翻訳者でも翻訳できるように「翻訳調」が発明され,原文の意味がわからなくても翻訳できるようになったわけか。それによって私たちは海外の書籍も文献も読めるようになったけど,機械的に翻訳できるようになったために翻訳者が必ずしも内容を理解している必要はなく・・・ということになったわけね。なるほどなぁ。
- 日本は電子ブック戦争になぜ敗れたのか
アメリカで大ヒット中のデジタルガジェットといえばamazon.comのKindleです。しかし,日本でこれを入手してもそれで読める日本語の本はありません。その理由の一つは再販制度にあります。再販制度とは要するに,「本は定価以下で売ってはいけないよ」という決め事であり,古本以外の書籍の値段が全国どの本屋さんでも一律なのはこの制度のおかげです。つまり,卵やモヤシや家具やテレビのように,小売店が値段を決められない商品が書籍で,一種の価格カルテルみたいなものです。なぜこういう制度ができたかというと,本という在庫リスクの高い商品を扱う小売店のリスクを回避するために,取次が小売店から返品を受け入れているからです。
ちなみに,再販制度は日本独自の制度のようです。
そして現在,日本以外の国では電子ブックが花ざかりですが,日本だけが取り残されています。理由の一つが再販制度だよ,と解説するのがこの記事です。
ここにも一つの「日本列島ガラパゴス化」があるのかもしれません。
- iPhone逆転のカギ? AndroidはフルFlash搭載へ
Google独自開発のOS,Android 2.1を登載したスマートフォン「Nexus One」がついに現実の商品として市場に登場しました。もちろん,GoogleのターゲットはアップルのiPhoneですが,両者の明暗をわけかねないのがAdobe Flashの登載の有無になるのではないか,というのがこの記事です。
- そういえば,GoogleのOS,Androidを登載した小型ネット末端も日本登場していました。e-mobileが使えるのが,わたし的にはグッドで,お値段は39,800円。OSがAndroid 1.5なのは気になりますが,とりあえず実物に触ってみたいです。
-
昨年12月から日本全体が冷凍庫に入ったみたいだし,欧米各国は大寒波に見舞われ大雪となっています。思わず,地球は寒冷化しているんじゃないか,温暖化はどこに行ったんだよ,と思ってしまいますが,そうではないようです。
- 小マゼラン雲,鮮明な最新画像
美しい! NASAのホームページから壁紙用の画像を探そうっと。
- その名も「フィンガードラムセット」。微妙に欲しいかも。
2010/01/07
- 傷はぜったい消毒するな (光文社新書)ですがまたも増刷となり,第8刷になります。なおこの版から,「もやしもん」のオリゼーたちが登場する緑色の可愛い帯となります。
- 『重力の再発見 ―アインシュタインの相対論を超えて』について本格的に紹介・・・とはいっても,関係ないことをだらだら書いただけだったりして・・・。
- 「脱・白衣」広がる 子の緊張和らげ,清潔な服で診察
確かに白衣を見ただけで緊張する患者さんはいるけど,それって白衣に恐怖を感じているのでなく,医療行為への恐怖(=医者に対する恐怖)がまず最初にあり,それが「白衣が怖い」と転化しただけのことで,「白衣を着た医者は怖いけど,ポロシャツの医者は怖くない」とはならないはずです。変えるべきは白衣ではなく,その病院で行っている治療法ではないでしょうか。衣服を変えるような小手先の工夫をするのでなく,もっと根本的なところで工夫すべきではないかと思います。
私は外傷患者しか診ていませんが,ヤケドでも挫創でも「子供は泣かせない,泣いたまま子供を帰さない」ことを大原則にしています(・・・たまに泣かせちゃうけど・・・)。外来から子どもが泣いて出てきたら,負けだと思っています。
また,たとえ2歳児でも本人が納得しない治療行為はしない,本人が納得するまで可能な限り説明して説得することにしています(これを外来で実際に行っていることは,外来見学に来られた先生がご存知でしょう)。
また,アナムネは患者本人(=子供)から直接取るようにしていて,両親と話すのは事実関係を確認するときだけです。ちなみに私の得意技は,初対面の幼児とすぐに仲良くなること,彼らから直接アナムネを聞き出すことです。
私の外来に来る子どもたちは全員,けが人だったりヤケドの患者ばかりですが,外来は患者さんの遊び場みたいなものです。傷の処置が終わったら,「また明日も遊びに来てね」が合言葉となっています。
だから私は白衣のままで,ポロシャツにする必要は全くありません。
ちなみに,外来見学は随時受け付けていますので,「外傷の幼児が泣かない外来があるわけない」と疑っている先生は,是非見学にきてください。子どもが泣かない外来は簡単に実現できます。
- ハッブルがとらえた史上最古の銀河
137億年前に起きたビッグバンから5億年後に誕生したと思われる「最古の銀河」です。なぜ最古とわかったかというと,銀河全体が青一色だったからです。なぜ青一色だと古いかというと,水素やヘリウムしか含まれていないことを示すからです。なぜ水素とヘリウムだと古い銀河かというと,その後に形成された銀河ならもっと重い元素を含んでいるため多彩な色彩を示すからです。そしてこの銀河が渦を巻いていないからです・・・と,わかったようなことを書いていますが,実はあまり理解せずに書いていたりします。
- 「うつ百万人」陰に新薬?販売高と患者数比例
抗うつ剤のSSRI(パキシル,デメロールなど)が発売されて,それにともなって製薬メーカーの「うつ病啓発キャンペーン」が盛んになって,それに参加した医者が何でもかんでも「この人はうつ病」と診断するようになり・・・という解説です。
高脂血症という検査異常が「病気」として認識され,「病気なら治療が必要」になり,メタボ検診で「自分は高脂血症という病気だ」と認識した患者が病院を受診し,その結果,リピトールは「世界で一番売れている処方薬」の座を維持し続けています。
要するに,病気は発見されるものであり,「これは病気だ」という新レッテルが貼られた瞬間,それは社会からも「病気」として認識されます。問題は,医者にとっても患者にとっても,病気Aと病気Bの軽重の違いがよくわからなくなり,病気AとBが同列に扱われるようになります。つまり,肺癌も高脂血症もうつ病も同等となり,肺癌が治療されるようにうつ病も治療されるようになります。
ちなみに私は,高脂血症のような「検査値異常病」のことを「北斗の拳」病と密かに呼んでいます。「お前はもう死んでいる」と言われて初めて自分が死んでいることを認識するのと,検査データを見た医者から「君は病気だ」と言われて自分が「病気」であることに気がつくのは,同じ構図だからです。
ちなみに「北斗の拳」病は自覚症状がなく,探そうと思うと患者予備軍が沢山いるため(何しろそれまで「病気」として認識されていなかったからね),見つけたら莫大な富(=薬の売り上げ)を生み出します。しかもそれに,薬好きの国民性が加わると鬼に金棒です。
- ASUS NX90JqはBang & Olufsenデザイン,デュアルタッチパッド搭載
何,このとんがったデザインは! キーボード両脇はデュアルのタッチパッド? おまけにBlu-rayドライブとUSB 3.0ポート登載
お値段は不明ですが,恐らくとんでもない「セレブ価格」ではないかと思われます。
- シー・シェパード 抗議船が日本の調査船と衝突し大破
この「クジラお馬鹿さん・環境お馬鹿さん」たち,うざったいなぁ。クジラだろうとカエルだろうと食っていけないものはありません。食っていけないのは数が少なくなっている動植物だけです。
2010/01/06
2010/01/05
- 1月11日(月)の湿潤療法のセミナー(仙台)では今年J1に昇格するベガルタ仙台の高橋宣夫コーチとのジョイント講演を行います。ご興味をお持ちの方は是非ご参加ください。
なお,懇親会は前日に行いますが,高橋コーチも参加される予定です。
- ポメラDM20を買っちゃいました。
- 本当のおとそ気分とはどんな気分なのか
お屠蘇というのは屠蘇散という生薬(漢方薬)を酒や味醂に一晩漬け込んだものなんだそうです。なら,作れるんじゃないか,ということでお屠蘇作りに挑戦したのがこの記事。なんと,安物ワインがクローブ,シナモン,カルダモンなどのスパイスで旨いワインの変身したという驚きの事実が!
ううむ,やってみようかな? 失敗したところで安ワインだし・・・。
- 南アジアのハブ目指す新空港の高架橋が建設中に崩落,41人が死傷―雲南省昆明市
中国の第11次五カ年計画(2006~2010年)の重要建設プロジェクトでありマグニチュード8まで耐えられる構造の高架橋だったはずなのに,なぜ崩落しちゃうの?
- サンゴ礁とマングローブの衛星画像
環境の変化に弱いサンゴ礁をマングローブの森が守り,そのマングローブの根をサンゴ礁が守っている,という見事な衛星写真です。これも一つの「共生」なのかも知れません。
- 実家の母親(70代半ば)が,「今月になって町内会で2つも葬式があって大変だった」,と言っていた。確かに年金生活で月に2回の香典は痛いよな,と思う。そんな母が言ったこと。「75歳になったら自分より年上の葬式には香典を出さなくてもいい,という法律を作ってくれないかねぇ」。
高齢者ばかりの田舎ではこういう法律は必要かもしれないな,と妙に納得しました。
2010/01/04
- 「78歳,広範3度熱傷」の12月24日の状態です。部位別の経過はこちら。
- 『外来生物クライシス ー皇居の池もウシガエルだらけ』の書評(感想?)を追加。
- 宇宙の果てまでフライスルー(動画)
息を飲むほど美しく気宇壮大な動画です。
- ポイント不正取得詐欺で4600万円の被害
ポイント制度は,基本的に性善説で運営されているシステムですから,そこにつけ込むと何でもありです。この記事でも指摘していますが,「エコポイント制度」も穴だらけですから・・・。
- 2010年は,日米安保崩壊元年? 「決断できない」鳩山政権で,同盟関係にヒビ
アメリカ軍はなぜ沖縄に駐留し続けるのか,冷戦構造の崩壊後,アメリカの軍事戦略はどこを目指しているのか・・・という問題を詳細に分析している記事です。
いずれにしても,絵に描いた餅であるマニフェストに自縄自縛状態に陥っている鳩山政権は機能不全寸前かも知れません。
- グーグル? すごいとは思わないね
もうひとつ,日経BPの記事です。「スマートフォンも,今は先進的なユーザーが使っている状態だ。だから,アプリをダウンロードして使っている。しかし横着なユーザーが使い始めた時,同じスタイルになるとは思えない」という指摘は正しいと思います。
また,「企業は大きくなると守りが重要になる。大きくなればなるほど,万一失敗した時に失うものが大きすぎるからだ」というのも,多くの大企業が抱える問題です。組織は大きくなればなるほど「組織を守る」ことを最優先します。つまり,大きな組織は必然的に保守化します。
- そういえば,「褥瘡のラップ療法」の鳥谷部宗匠が宮城県の病院に異動されましたね。相澤病院の褥瘡治療は現在,どうなっているんでしょうか。風の噂では色々聞こえてきますが・・・。
「組織が大きくなると保守化する」という法則はあらゆる組織に当てはまる共通法則であり,「大組織」がそれから逃れるのは極めて困難でしょう。
2010/01/02
- 傑作サスペンス映画《バンク・ジョブ》を紹介。1970年にイギリスで実際に起きた銀行強盗事件を,関係者からの膨大な聞き取り調査で再現したものですが,心地よい緊張感が続く見事な展開で最後まで楽しめます。
2010/01/01
明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い申し上げます。
- 正月らしくおめでたい映画でも・・・と思ったのですが,そういう系統の映画はあまり見ていないので,ちょっと派手な新感覚アクション映画,《ウォンテッド》を紹介。ちょっと血なまぐさいシーンがあるためにR指定になっていますが,結構楽しめる作品になっています。
- 長い長い秋田新幹線の車中で暇つぶしに読み始め,1時間で読み終えたのが,『外来生物クライシス ー皇居の池もウシガエルだらけ』(松井正文,小学館101新書)です。沖縄のマングースのように明らかに生態系を破壊しているものもあれば,すでに生態系の一部になっているため,外来種として駆除したら生態系そのものが変化してしまったという事例もあり,一筋縄で解決できない問題であることが判ります。いずれ,書評をまとめてみますね。
- 同時進行的に読んでいるもう一冊の本は『南アジア 世界暴力の発信源』(宮田律,光文社新書)です。アフガニスタン,パキスタン,インドの動向を中心に,なぜこの地域が政治的に不安定なのかを多角的に分析している本で,読み応えがあります。