【06:00】

　昨日に続き，新型のウイルスによるパンデミックの恐怖を描く映画，《感染都市》を紹介。こちらはドイツ映画ですが，ほとんど科学ドキュメンタリー映画であり，映画としての面白味は皆無です。

　ちょっと面白かったのが　『監督・選手が変わってもなぜ強い？　ー北海道日本ハムファイターズのチーム戦略』　という本です。特に前半のスポーツビジネスとは何か，ファンサービスとは何かという部分はよかったです。病院が本気になって患者サービスを向上させようとするなら，接遇なんていうクダラナイことに力を入れるのでなく，職員全員にこの本を読ませて，「自分たちに今できること」を話し合わせる方がよほど効果があると思います。この本にファンサービスのため何をすべきかが全て書かれていますから・・・。

　糖質制限についてのメールです。眠気で困る，というのは当サイトでは初めてのパターンかも知れません。どなたか，対処法をご存じですか？
　４０歳の女性です。
　このまま糖質制限を続けたいのですが、最近「眠気」に困っています。
　夜、しっかり眠っているのですが、それでも眠たい、、と思うことがあります。自分では水分をとっていないからかな～と思い、昨日から取るようにしたところ、幾分ましになったかなという印象です。何か対処法ありますか？　

　ところで、シャンプーレス、せっけんレス、歯磨きレス、いいですね。常識だと思っていても「やめてみる」となくても生きて行けますね。
　ついでにもう一つ止めてしまったものがあります。「風邪ひくよ～！！　乾燥するから！」と怒られそうですが，「加湿器」やめてみました。我が家は、カタログハウスのボネコをリビング、寝室、子供部屋に一つ一つ備えており，冬になると、水を換えたり、受け皿をあらったり、正直，加湿器のメンテだけで大変な思いをしていました。これ大きいし、ほこりがたまる構造で大変なんですよ。。

　「めんどくさ！」と思い、数日前からやめてみました。別にどうってことありません。スッキリしました。
　ついでに２～３日おきに作っていたヨーグルト（菌を買って牛乳を加える）も「めんどくさ！」なのでやめてみようかな～って思ってます。（ちなみにこれもカタログハウス）
　その分、しっかり食事を作ればいいわけですし。

　正月番組で、大食い選手権があってました。体重40㎏程度の女性が、現役力士と大食い対決してましたが、なぜ、彼女達は太らないのですか？
　糖質制限の(と)の字もない食事なのに、全く太らない秘密はどこに…？？
　そういえば，私の大学の同級生は痩せの大食いで，いくら食べても太らないと豪語していましたが，医者になってから実は重症の腎性糖尿であると診断されました。ちなみに　「痩せの大食い　病気」　でググるといろいろ見つかります。
　30代神経内科医です．
　2012年は夏井先生のおかげで糖質制限に出会うことができ，個人的には人生を変えるきっかけとなる非常に重要な一年となりました．また世間一般にとっても糖質制限にとって飛躍の一年になっていたようにお見受けします．5月には日本糖尿病学会で，条件付きながら緩やかな糖質制限（130g程度/日）が糖尿病治療の選択肢の一つとして正式に認められました．テレビやマスコミにも今年一年糖質制限特集が取り上げられる機会が多かったように思います．
　ただその割に，因習が強いためかまだまだ従来の理論に固執して糖質制限反対の姿勢をとる医師が大多数であるのが現状だと思います．

　今，糖質制限の理論を取り入れた新しい栄養学，食事療法の構築が求められています．細かい部分ではまだブラックボックスの部分が多いところもありますが，この方向性が正しいということは糖質セイゲニストなら皆わかっていることだと思います．実際に実践して自分の体がそれが正しいと教えてくれているからです．

　逆に自分で実践しない限りは糖質制限の理解も指導も不可能です．私はこの1年の糖質制限の経験を積み重ね，確信をもって自分の患者さんにも糖質制限を勧めていけるようになりました．自分で言うのも変ですが，糖質制限を知る前の自分とは比べ物にならないほどきめ細やかな食事指導ができていると思っています（例えば，ビールは糖質オフのものに変えなさい，日本酒でなく焼酎にしなさい，つまみはチーズやナッツ類など糖質の少ないものにしなさい，など）．
　それまでの私はせいぜい「食べ過ぎないようにしなさい」「バランスのよい食事を心がけなさい」「お酒は1合未満にしなさい」という「それができたら苦労せんわ！！」っていうようなアドバイスくらいしかできませんでした．振り返ってみると驚くべき変化です．その結果，ついてきてくれる患者さんも少しずつ増えて参りました．指導が具体的で実践可能なもので，かつ結果がすぐに出てくるからです．

　やはり事実を元に理論を作っていくこと（帰納）が大事なのでしょう．湿潤療法が正しいことも，痛くないこと，きれいに傷が治ることを実際に経験すれば受け入れるのはそう難しいことではないはずなのに，理論から個別の症例にあてはめようとする（演繹）人はどうしても受け入れることができない．大元の理論が間違っている時に演繹だけしかできない人はどんどん間違った方向に進んでしまいます．それが今の熱傷専門医であり，糖尿病専門医なのであろうと思います．

　脂肪悪玉説にしても然りです．脂肪悪玉説は大元から間違っていて，脂肪減らすことが有益な結果をもたらすことができないことはすでに数々の疫学研究で証明されてきました．しかしながらまだ多くの人はこの脂肪悪玉説の呪縛から逃れることができていません．
　例えば「卵はコレステロールが増えるからそんなに食べてはいけない」という情報です．コレステロールは細胞膜やホルモンの材料となる人体にとって欠かせない基本的な成分ですが，「コレステロール高い＝動脈硬化」という一部のイメージがはびこるために卵の摂取を控える人が多いです．しかし糖質制限を行った上で脂肪をとることはコレステロールのバランスを整え，善玉優位の形となるため，糖質セイゲニストにとっては毎日卵をとることは何ら問題のないというのは皆さんも御存知の通りだと思います．

　先日も脂肪悪玉説の弊害を強く受ける出来事に遭遇しました．
　私が外来でみている60代女性の脳梗塞後遺症の患者さんなのですが，大変な健康食品マニアで，某社の健康食品をかたっばしから買いあさり，その効果を盲信しておられます．勿論，高額な金額を支払っておりますが，一方で血圧計は持っていません（泣）．
　しかも普段の食事もおろそかになりながら健康食品ばかり食べているものだから，その偏食の問題点を指摘し，「一度その健康食品の栄養表示がわかるものを一式持ってきて下さい」とお願いしました．後日持ってきたその表示をみて私は驚きました．

　なんとほぼすべての健康食品中に含まれる脂肪分がほぼゼロなのです．脂肪悪玉説があるために，健康食品を作る側がおそらく「脂肪をゼロにしておけば健康である」と考えているのではないでしょうか．とんでもない話です．何が「健康食品」でしょうか．
　脂肪は基本的な栄養素です．ゼロにしてよいわけがありません．その代り糖質を多く含んでいるものばかりであり，もはや「不健康食品」です．こうなると健康食品のせいで脳梗塞発症につながったのではないかとさえ思えてしまいます．まさに無知は罪なりです．

　このように糖質制限を実際に行うことで世の中の見え方が大きく変わってきました．世の中は今大きくうねりパラダイムシフトが進んでいる最中なのだと感じています．
　夏井先生がよく「ゲーベン，カデックス，アクトシンなどの軟膏を使っている医者はダメ医者で，これらの軟膏を使っているという事はダメ医者を見分ける目的には極めて有用」という印象的なことをおっしゃいますが，さらに数年が経過し糖質制限が浸透した状況では「太っている医者は糖質制限に対して無理解なダメ医者であり，医者が太っているかどうかはダメ医者を見分ける目的には極めて有用」という状況におのずとなっていくのではないでしょうか．
　何しろ134㎏の巨漢であったでさえ，わずか1年で102㎏までやせることができているわけですから（まあまだ肥満の範疇ですが・・・汗）．

　【＜インド＞レイプ惨劇、女性怒り…各地で抗議デモ】
　この本によると，インドでは2003年からわずか4年でレイプ事件が3割増加し，誘拐事件が5割以上増えているそうです。そしてインドの出生性比率の不均衡は年々増大していますから，インド女性を取り巻く状況は今後さらに悪化するかもしれません。

2012/12/30　・・・[06:30]／

【03:30】

　大晦日～正月三が日も治療に関する相談メールを受け付けています。極力，その日のうちに回答しますので，キズやヤケドに関して何か困ってありましたらお気軽にご相談ください。

　「6500万年前に起きた小惑星衝突が今起きたら，地球は人類はどうなるのだろうか？」　という問題をまじめに考えるセミドキュメンタリー風の映画，《アフター・インパクト》を紹介。
　内容は科学的に見てかなりしっかり正確に作られていて，「これが本当にアメリカ映画？ドイツ映画じゃないの？」　なんて思ってしまいますが，生き延びることになった4組の人間の行動がことごとく　「こういう行動をすると生き延びられません」　という悪い方の見本そのままなので，何とも間が悪いことになっています。多分，アメリカ製パニック映画の定石（例：家族の再生を絡ませなければいけない／大災害も危険も主人公一家を避けて通る／犬は家族の一員だ）を踏まえたためでしょう。
　ま，悪い映画じゃないです。

　糖質制限に関するメールです。
　いりえ内科の入江です
　なんとなくというわけではありませんが　麺類での血糖変化を測定しました。麺の種類よりも　カップ麺という形態がもっとも血糖変化に影響を与えるようなデータとなりました
　n=1　ですので　あまりあてにはならないかもしれませんが、気分転換にでもご笑覧いただければと存じます

　32歳、女性です。
　今年4月、糖質制限を知り、それほど太っていた訳ではなかったけど痩せられたらラッキー程度の軽い気持ちで糖質制限を始めてみました。

　開始前は朝のみシリアルを食べ、昼は少量の果物＆おかず、夕食はおかずのみ、その他はマシュマロ等の菓子を食べていました。

　始めた時点では身長151cm、体重46.5ｋｇ、ウエスト62ｃｍでしたが、その後は1ヶ月に1ｋｇのペースで痩せていき、3ヵ月後には体重43ｋｇ、ウエスト59ｃｍになりました。
　最近はシリアル、果物、マシュマロを止め、朝は大豆水煮、昼はスープジャーに具沢山のスープ（具はこんにゃく、魚の水煮缶詰等）を入れて職場に持参、夕食はおかずのみ、間食はチーズ、ナッツ類という感じです。最近の体重は日によって変動がありますが42.5～43.0ｋｇです。

　糖質制限をして良かった点は、健康的に痩せられたこと、胃の調子が良くなったこと（以前は胃酸過多で薬を服用していました）、空腹感を我慢しなくて良いことです。
　逆に困った点は、便秘になってしまったこと（オリーブオイル、魚の缶詰の脂肪、食物繊維は摂取しています）、婦人服で一番小さい5号サイズのスカート・パンツのウエストがベルト無しではブカブカになってしまったことです^^;

　今年のクリスマスは糖質制限を知っていたため、太る心配をせず思いっきり楽しめました。我が家では、甘くない赤ワイン、大きなローストチキンと、クリスマスケーキの代わりにローソンのプレミアムブランのロールケーキ（コーヒー）を食べ、お腹いっぱいになりました。
　このロールケーキは糖質6.6ｇで、甘さもしつこくなくて美味しかったです。

　また、今年10月に祖父の葬儀があり、通夜と会葬で大量に食事が出されましたが糖質の多い物は避けていたため、帰宅して体重計に乗ってもまったく体重が増えていなくて驚きました。

2012/12/29　・・・[06:30]／[08:30]

【08:30】

　無限ループに巻き込まれる若い女性の恐怖を描く秀作ミステリー映画，《トライアングル～殺人ループ地獄～》を紹介。これは先が読めなかったですね。

　ちなみに私はこれから，通商産業省方面に提出する報告書（スライド）の作成と本の原稿書きで一日終わりそうです。

【06:30】

　ある外科の先生からのメール。
　当院での湿潤療法は、看護部勉強会、院内講演会などを通じて全職員に少しずつ浸透しつつあります。来年早々には二つの医師会でそれぞれ講演、発表を予定しております。

　最近はネットを見て受診する患者さんも増えてきています。先日は、〇〇大学病院〇〇科で1週間ほど治療を受けておられた腕の熱傷の患者さんが当科を受診されました。
　大学生ですが、ご両親も同伴で受診されました。大学での軟膏の塗布、ガーゼ処置による痛みの増強、熱傷の深度が医原性に悪化している状況でした。皮膚移植の話もちらほらあったとか？　勿論、当院での湿潤療法にてすぐに痛みが止まり、患者さんはその後安心して当科に通院、創傷は順調に経過しており、大変感謝されました。ご本人が、「自宅での処置が楽しいです」と写真を撮って受診の際にみせてくれます。患者との信頼関係のうえに成り立つ医療、本当に医者冥利に尽きますね。お互い気持ちの良いものです。

　また最近は、当科外来での術後患者の食事指導や生活習慣病に絡む患者さんに、糖質制限食を基盤にした栄養指導を行っております。糖質制限によるメリットは、先生のホームページの通りであり、当院の糖尿病専門医は私の意見を一応受け入れてくれますので話しやすいです。

2012/12/28　・・・[06:00]／[08:30]／[10:30]

【10:30】

　下記の米穀安定供給確保支援機構がらみでこんなメールもいただきました。
　米穀安定供給確保機構（米穀機構）についてタレコミがありましたが同様に香ばしいサイトをご紹介します。

【「独立行政法人：農畜産業振興機構」】

ここの

【「月報砂糖類情報＞バックナンバー」（砂糖類情報バックナンバー）】

　様々な先生達が「砂糖が健康に良い」と寄稿されています。独立行政法人で私達の税金はこんな風に使われているわけです…
　2000年分なんか内容といい寄稿者といいナカナカです。

【08:30】

　糖質制限関連のメールです。
　火力発電技術者です。
　『公研』という雑誌の12月号に、糖質制限に関する藤田紘一郎氏のコラムが再び掲載されました（前回は9月号）。今回は『脳はバカで、腸はかしこい』と題したもので「糖質が体全体に良くないことを腸は知っているのに、ストレスにさらされた脳が糖質を求めてしまうから肥満や糖尿病は治りにくい」という趣旨です。前回同様、藤田氏の文章は明快です。
　このコラムをお読みになりたい方は，メールでご連絡下さい。

【06:00】

　総製作費130万円・・・って，あなたは信じますか？なんとイギリスにはわずか130万円で傑作モンスター映画を作っちゃった人がいるのです。それが 《モンスターズ地球外生命体》です。しかも，内容が極めて真摯で，様々なものを考えさせる懐の深さを持っています。脚本がしっかりしていて，しかも監督の才能が本物なら，どんなに低予算でもこれほどの傑作が作れるのです。

　糖質制限関連のメールです。
　米穀安定供給確保支援機構のサイトがなかなか香ばしいです。

【ごはんで作る健康な体】

から

【ごはんは肥満を予防する効果がある】

いやーすばらしいデータ生成ですね
　米を守るためなら命も健康も要らない，というのが農林水産省や農協の基本姿勢のようです。

　シャンプーレスについての質問です。
　シャンプーレスについて質問なのですが、皆さんは美容室や床屋では、どうしているのでしょうか？
　また，『糖質制限』とは離れますが、下記のような動画も面白いです。
【ウィリアム・リー：癌が消滅する食し方】

【ダン・ベットナー：100歳を超えて生きるには】
　ちなみに，私は「シャンプーを絶対にしない1000円カットの理髪店」にしか行きませんので，全く問題はありません。シャンプーを念入りにするようなお高い理髪店には行かなければいいだけのことです。

2012/12/27　・・・[08:30]／[10:30]／[12:00]>／[13:00]

【13:00】

　糖質制限関連のメールです。
　本日は体質改善についてメールいたしました。
と申しましても、糖質制限とシャンプー石鹸レスを同時に開始したため、どちらの効果かはわからないところがありますが…。
ずばり「風呂上りに使うタオルの大きさと量が減った」ということです。またくだらないことですみません。しかし、我が家の洗濯事情にとっては結構重大なことであります。

　先日も記載しましたように178cm111kgの巨体ですので、結婚当初はバスタオルを使用しておりました。長女が生まれるにあたって、嫁より「あなたのバスタオルが苦痛なの」という告白があり、フェイスタオル2枚に。正直なところふき取り感がイマイチで、特に冬場はストレスが溜まっておりましたが、夫婦円満のために我慢我慢。次女・三女と生まれ、それが当たり前になっていました。

　ところが先日、嫁と4歳になった長女の会話で「お父さん。タオル1枚になったの？」「お父さん我慢してくれてるのよ」？？そういえば毎日頭を洗いますが最近フェイスタオル1枚で十分です。風呂入れはずっと私が行っており、風呂上りにタオルを渡してくれるのが長女の“仕事”でしたので前述の疑問につながったようです。別に我慢はしていません。若いころのような“水が玉のように…”ではありませんが、弾いている感じはあります。きっと皮脂が正常に機能しているからではないかと考えています。

【12:00】

　糖質制限関連のメールです。
日本型食生活を見直して高血圧症を予防！　食育健康サミットもうれこは主催を見て何が話されるかわかりますねー
「主催：日本医師会、米穀安定供給確保支援機構」
今月６日、日本医師会館（東京・駒込）で食育健康サミット２０１２「高血圧症の予防と生活習慣の改善‐日本型食生活の意義」（主催：日本医師会、米穀安定供給確保支援機構）が開催された。わが国を代表する高血圧症の専門家が、その予防・治療と、ごはんを主とする日本型食生活の有用性などについて講演。参加した多数の医師、栄養士が熱心に耳を傾けた。

【10:30】

　糖質制限関連のメールです。
　糖質制限でおならが臭くならなくなったとの文を拝見しましたが、私の場合、たんぱく質を増やしたせいか？、逆に匂うようになっています。たんぱく質は大切（医学常識はうそだらけ　三石巌）　ということですが、このままでいいのか迷っています。

ちなみに一日の食事からのタンパク質はおならが臭くないころは
　　　たまご1個
　　　豆腐１／３～半丁ぐらい
　　　豆類　約３０ｇ
　　　ナッツ類（ノンフライ）　約４０ｇ
　　　肉（牛肉で５０ｇぐらい）か魚（鮭一切れ分）どちらか一品。

おならが臭くなりはじめたのは、　　　上記のものに、魚の切り身などを一品追加、
　　　そして玉子1個→2個に。

　ゆるやかな糖質制限（お菓子は週二回ぐらい、ごはんなどは夕飯でひとにぎりのみ）で、水虫がよくなりました。もちろん体重も-３ｋｇ。

たんぱく質は、肝臓によくないとの報告（マクガバンレポート、上、中、下）もあるし、先日ＮＨＫの肝臓、名医にＱで、鉄分とタンパク質の取りすぎは肝臓を痛める・・・と解説されていたので、余計に混乱です。

どう考えたらいいのか、よろしくお願いします。

【08:30】

　糖質制限関連のメールです。
　前回送りましたものも東北大学の情報でしたが，なんだかこの関係東北大学でいろいろ研究しているようで・・・
　肝臓からのシグナルを研究している岡芳知先生
　岡先生が書いた本についての江部先生の評価（7月30日の記事）
食事制限なしでメタボ治療も　マウス実験で肥満の仕組み解明　　東北大

　最後の分は，「カロリー消費量と連動する肝臓の糖代謝の情報が脳に伝わらなければ、脂肪の燃焼が妨げられず肥満になりにくいという。」と書いてあります（ただ，肥満になりにくいという以上に，既についた脂肪の消費が促進され痩せるのかどうかはこの記事では不明ででしょうか。情報が脳に伝わらない状態での脂肪の燃焼がどういうものかによるのでしょうけど。通常は情報が伝わっていて脂肪燃焼が１なのが情報が伝われなければ２になるとかいうなら，まさに「痩せる」ことになりますね！）。
肝臓の糖代謝って何を指すのかシロウトには分かりませんが・・・
この研究では，この情報伝達をブロックすることを検討しているようですが，そもそも糖を採らなきゃ「肝臓の糖代謝」もないわけでこれってまさに糖質制限の有効性を示しているんじゃ？
元生物工学のゲームプログラマです。家族3人で糖質制限の実験をしておりますので、報告いたします。
私は35(179cm59kg)、妻は38(162cm48kg)、子供は2歳8ヶ月(96cm16.2kg)です。この年齢の幼児で試した例は少ないかと思いますので、一つのデータとして役に立てばと思います。
[制限の内容]

米、麦、芋および、果物の大半を廃止。

肉、魚、チーズ、牛乳、ピーナッツ、卵が蛋白源。

砂糖、みりん、日本酒等は料理に用いない。

果物はりんごと、若干のレーズンのみ。

<親二人は子供に隠れて若干のお菓子。子供には食べさせていない。/li>
外食は私のみ週一回程度。そば屋なので糖質の固まり。

加工食品は菓子のみ(かまぼこなどに多い澱粉の混入はない)。

米とバナナを全廃してからは3ヶ月程度。それ以前から段階的に減らしてはいた。

子供の蛋白質摂取量は一日50gを超える日も多い。普通の基準では食べすぎなはず。
[制限前の食生活]

玄米と豆、魚主体
子供は果物が多かった。とりわけバナナ
[制限前の健康状態]

妻の体温は低め。寒がり。
子供は慢性的な湿疹状態。体のそこかしこにハイドロ救急パッドを貼る状況。
子供は果物を多く食べると下痢をし、同時に皮膚も悪化していた。小麦は早くから廃止。
アレルギーを恐れて食品を絞っていたせいか、子供の体重増加が減速。
[効果とおぼしきこと]

私の体重減少65kg→59kg。
妻の体重はほぼ変わらず。
子供の体重増加は順調。
私の眼精疲労が軽減している気がする。
空腹感が弱い。毎朝当たり前だった強い空腹感がない。夜外食するとそれが蘇える。
昼間眠くなりにくい。
妻の体温が上昇。平熱が0.3度以上高まる。
私と妻の血液検査は正常。HbA1cはどちらも5未満で、腎機能、肝機能系の数値も正常。
3人とも熱が38度を超えるような風邪は引いていない。ただし子供は元々頑丈で、生まれてから一度もそういう熱を出したことがない。
子供の活動時間が増加。以前は8時間起きていれば昼寝したが、今は14時間もつ。昼寝なし。
子供の皮膚が大きく改善。こすりやすい顔以外は全快。
[糖質制限以外に皮膚に影響している可能性があること]

子供の体には生まれた時からずっと洗剤を使っていない
私と妻も1年以上洗剤なし
洗濯は合成洗剤をやめ、粉石鹸に切り換えて半年
子供はワセリンを塗りまくり。ただしこれは糖質制限開始前からずっと
お風呂にビタミンCを1gくらい入れている
はみがき粉は使っていない
子供の皮膚をどうにかするための実験的導入でしたが、「当たり」と感じています。アレルゲン扱いされることが多い卵や牛乳をこれでもかというくらい食べさせているのに、全く問題が出ません。米を食べていた頃は卵で明らかに皮膚が悪化していましたので、米が一緒にあることで蛋白質の消化が妨げられ、消化管を通過していたのではないか、と素人ながら考えております。
なお、これは主観ですが、炭水化物をたくさん食べると胃が重く、調子が悪くなります。特に妻はそれを強く感じているようで、昔好きだったはずのものがどんどん食べられなくなっています。面白いものです。

2012/12/26　・・・[06:00]／[08:30]／[11:00]

【11:00】

　楽天でプラスモイストを扱っているアンツィアーナからの連絡です。
　弊社は12月29日～1月3日は休業となりますが、一部のプラスモイストだけは、年末限定でメール便（速達）でお送りすることにしております。楽天の年末年始発送用のページ、および商品を作りましたので、よろしければご紹介いただければと思います。
　上記トップページにバナーを貼っておりますが、このカテゴリーの商品のみを年末年始対応とさせていただきます。

【08:30】

　糖質制限関連のメールです。
　糖質制限と過敏性大腸炎についてのメールを拝見してうれしくなりました。

　この病気は、教室に座っていられない、テストを受けられない・・・と出席日数や単位に直結する問題なので、高校の養護教諭という職業柄、早めに医療機関で治療を！と勧めてきました。
　しかし、内科に行けば整腸剤、胃腸科に行けば腸の動きを押さえる薬　心療内科や精神科では、精神安定剤が処方され、あとは「気にしすぎないようにね！（そういわれて気にしないくらいなら、病院になんて行かないし！）」という励ましを受けて帰ってくるばかり・・
　しかも精神安定剤については副作用の眠気やふらつきで朝起きられず、ますます出席日数が足りなくなるという悪循環に陥り、実際普通高校から通信制の高校へと進路変更を余儀なくされた生徒もいますし、今現在、卒業が危ぶまれている生徒もいます。

　そんなとき、おならが臭くなくなった！という父の話からふと糖質制限を思いついたのですが、お返事くださったかたの「消化管のことだからこの症状は毎日の飲み食いしているものに原因がある」との言葉で、なおさらその思いを強くしました。

　最近過敏性大腸炎は、新しい薬ができたせいか、医師も簡単に病名をつけます。きちんと検査を受け、大腸に異常がないことを確認していないまま、「精神的なものだろう」と精神科に回されています。
　でも生徒にとっては「気のせい」でもないし「とりたてて悩みやストレスもない（ストレスを自覚できない、優しい子が多いのですが）、むしろこの症状が一番のストレス」と思っているのに精神安定剤を処方されても、ガスはたまるし、おなかははるし、おならはでそうになるし、下痢も止まらない状況で、追い詰められています。

　今まで生徒から聞いた医師の中で、本気で「ガスが出ないようにするためにどうしたらいいか」を一緒に考えようとしてくれた先生、「食事内容の見直し」を提案してくれた先生もいません。ただただとっかえひっかえ薬をだし、量を変え、ろくに話も聞いてくれません。

　でもこれ、糖尿病の治療と似ているような気がしました。
　過敏性大腸炎で、これを飲めばとりあえず症状を抑えることができる！っていう確かな薬ができたら、本気で治すための食事療法を考えるとか、自分の感情を抑え込んでしまうクセとかには全く目もくれず、ただひたすら薬を出す・・・てことになるんですよね？

　薬さえ飲んでいれば症状が治まるなら、患者もいつのまにか、本当なら薬なんて飲まなくても食事に気を付ければよくなってくるはずの病気・・・てことを忘れてしまいますよね？
　患者の望みは、薬で症状がおさまることではなく（つらいときはもちろん必要ですが）、最終的には薬が要らなくなるようになることです。

　新学期に、過敏性大腸炎の生徒がきたら、まずは食事について聞いてみたいとおもいます。

　５０歳代後半一般人です。こんなことを考えています。
　食品におけるカロリー計算の、糖質・たんぱく質＝４ｋcal/g、脂質＝９kcal/gというのは、燃焼エネルギー＝カロリーとしたもですが、これが正しいとしても、円周率を３とするのと同じで、誤差が大きすぎる。

　「栄養学がわかる」薗田勝/技術評論社2012.8.10発行から引用

　人体はＡＴＰをエネルギーとして利用するために、（略）三大栄養素をとり入れている（略）
　炭水化物に火をつければ燃焼させることができます。たくさん燃えれば暖かいですし、光もとれます。つまり有機化合物（炭水化物）の化学エネルギーが、熱エネルギーや光エネルギーに転換されたことになります。
　人の細胞内でも同じことが起きているのですが、エネルギーは生み出されたり消えたりするわけではなく、単に形態が変化しているにすぎません（熱力学第一法則）。グルコース分子内の化学エネルギーはＡＴＰ分子内の化学エネルギーに転換され、ＡＴＰ分子内の化学エネルギーは細胞内で必要とする機械エネルギーや電気エネルギーに変えられて利用されます。そのときのエネルギー変換効率は５０％程度で、そのエネルギーロスは体熱として使われています。

　ＡＴＰのエネルギー変換効率が５０％程度しかないとすれば、いままでのカロリー収支計算を考え直す必要があるのかもしれません。

【06:00】

　この本は面白かったです。『風が変えた世界史』です。人類史・人類文明史を，地球規模での大気循環から説明するという気宇壮大な朝鮮の結果生まれたのが本書ですが，地理や歴史に対する見方が変わります。

　湿潤治療のお礼，というメールをいただきました。
　数年程前、パン屋さんでアルバイトをしていた時に指を少しだけスライサーでさっくりおとしてしまい，救急病院で縫ってしまいました。（おとした指先が見つからなかったのです）

　その後、なかなか出血が止まらず，頭の片隅に合った湿潤療法で最寄りの病院を探して，藤沢のアイ整形外科クリニックで加藤先生に治して頂きました。
　先生には『あーぁ。縫っちゃったのね～！』と言われましたが（笑）
　保護材も分けて頂き、自分で張り替えていくと，痛みも無く、傷がどんどん治っていくのにすごく感動して、以来私の薬箱から消毒液とガーゼが消えました。
　加藤先生，グッジョブ！！

　糖質制限関連の様々なメールです。
　薬剤師です。
　食べ物の消化について、胃酸と同じくらいのｐHであるサ○ポール(pH1～2)を使って、胃酸がどれくらい消化に影響するか実験してみました。

　適当な量のサ○ンポールに白米又は2㎝角位に切った後少しつぶした鳥から揚げを投入。5分おきくらいに割り箸で撹拌しました。1時間半程で終了しました(塩素ガスのせいか頭痛でた為終了)。
　米のほうは、水分をすって膨らみはしていますが、ほぼ原形のままでした。液は濁っていたので、多少は崩れていたのかもしれません。
　から揚げのほうは、時間とともに柔らかくなっていき、いくつかに分かれました。

　撹拌回数や強さ、量の違いなど２群間の条件が同一とは言い難いので、これだけでタンパク質のほうが消化がいいとは一概に言えないとは思いますが、実際の胃にはタンパク分解酵素のペプシンもあるので、胃酸と酵素の相乗効果により、胃においてはタンパク質のほうが消化が良いと考えられるのではないでしょうか？

　また、医薬品には服用後10数分で体内から検出されるものもあるので、食後、食べたものは暫時十二指腸へ流れているのではないかと考えられます。
　そう考えると、胃からの排出は幽門部の通りやすさが関係しているのではないかと考えられます。
食後すぐは、塊の小さい米や麺が幽門部を通過しやすく、腸でアミラーゼなどの膵酵素と接触し、食後血糖を上昇させる。時間経過と共にたんぱく質は消化され、流動性がまし、排出されやすくなる

まだ胃の中に残っている、米や麺等は水分を吸収し体積が増える為、排出が遅延し胃に残るようになる。
　というような機序を考察してみましたがいかがでしょうか？

実験開始

から揚げ米
　素人です。糖質制限とエネルギー収支について。
　改めていろいろ情報をみたところ，基礎代謝中に占める肝臓分は27％にもなるという話を見つけました。・・・ただ，これが倍になっても，仮に基礎代謝2,000kcalの人なら，代謝増加分は

2,000kcal×0.27＝540kcal
脂肪1グラムが9kcalとして，一日60g
一ヶ月では1.8キロで，月に3キロとかの体重激減とはいきません・・・
それにいくらなんでも肝臓代謝倍増ってことがあるのか・・・
肝臓は大丈夫なのか・・・

　やはりこれだけじゃないと思えてなりませぬ（しつこい）。
　いや，この程度誤差の範囲なのか・・・

　そうしたところ，次のような情報を見つけました。情報は６年も前ですし，ネズミと人間は違うでしょうが，脂肪を原因として肝臓から脳にメッセージが行き，脳から全身に指令が出るという話が少し関係あるのじゃないかと思えたので，以下引用します。
　摂取エネルギー過剰，といいつつ，肝臓への脂肪蓄積が引き金ということなので，高脂肪食で肝臓に流れ込む脂肪酸の量が増えたら同様のことが起こる・・・といえないでしょうか（シロウトの暴論）。
糖尿病患者さんと医療スタッフのための情報サイト【糖尿病ネットワーク】　というサイトです。
肝臓から糖尿病や肥満を改善させる信号　東北大研究グループが発見（2006年06月16日）

　摂取エネルギーが過剰になったときに、肝臓が基礎代謝を活発にして体重が増えないように調節するよう信号を出していることを、東北大大学院医学系研究科の片桐秀樹教授（内分泌代謝学）らのグループがマウスの実験で明らかにし、米国の科学誌「Science」に発表した。

　脂肪は体内でおもにエネルギーの貯蔵庫としての役割を果たしている。ヒトも含めて多くの動物が生きる上で脂肪が果たす役割は重要だ。しかし過剰に摂取するとさまざまな健康問題をもたらす。
　肝臓はエネルギー摂取に応じ、蓄積する脂肪量を変えることができる。肥満の患者では、脂肪肝（肝臓への脂肪の蓄積）を高頻度で合併することが知られている。

　今回の研究では、肝臓内に脂肪がたまり過ぎると、肝臓から脳に「危険信号」が発信されることが解明された。脳は、この信号により肝臓に脂肪が蓄積しているという情報を得、全身の脂肪組織に代謝を活発にし脂肪を分解するよう指令を出していると考えられている。

　マウスに脂肪肝を誘発させたところ、肝臓内に脂肪を過剰蓄積させたマウスは、意外にもエネルギー消費（基礎代謝）が通常より3割増え、1週間で脂肪が半減した。糖尿病の症状も改善したという結果を得たという。

　今回の研究成果は、肥満に糖尿病などの伴う患者などの新しい治療の開発につながる研究として期待されている。
　　　　　　　　　　（Science, Vol 312, no 5780, 1656-1659, June 2006.）

　あ，あと，私今年の人間ドックで脂肪肝だといわれました（ならなぜ痩せぬ～）。肝機能には異常はなかったのですが，脂肪肝は肝臓基礎代謝増加を抑制する原因になっているのかも。結局禁酒しかないですかね・・・
　工学系高齢DM患者です。
　どなたかのコメントから
「エネルギー保存則」　かなり話題になっておりますが、私から見たら、なんとも・・・・・。それを論じるなら「熱力学第２法則」を用いるべきではないかと思います。

　生体系はあまりにも複雑で、まさしくブラックボックスです。宇宙の謎を解き明かすのと同等の困難さ、だとおもいます。
　「生化学」があるのなら「生物理学」という分野があってもいいような気がします。なぜなら生体内での反応には「可逆性」と「非可逆性」が共存しております。

　われわれヒト（恒温動物）は摂食によりエネルギーを確保している、と思い込んでいます。簡単に言えば「内燃機関」です。しかし，動物全般で考えると、変温動物のそれは「内燃機関」であろうか？　外気の温度による依存性が高く、これらはまさしく「外燃機関」ではなかろうか？
　「外燃機関」と考えると、「カルノーの定理」が成り立ちます。代謝による放熱と外温からの吸熱により仕事(W)が可能となります。成長や細胞組織の修復の為の摂食は必要でしょうが、日常の活動におけるエネルギー源は外界温度に依存も可能ではないかと・・・・・・（アナコンダの様に）

　ヒトの身体を一つの「系」で熱機関と仮定します。そこで行われているのは代謝で「放熱」と「吸熱」です。それで「仕事（W)」が生まれます。さて、そこでの「仕事」とは・・・・

W=w1+w2+w3+w4+w5+w6+wn
w1----ホメオスタシス
w2----オートファジー
w3----電気化学的仕事（電位差の生成）
w4----脳科学的仕事
w5----生化学的仕事（可逆的反応と非可逆的反応）
w6----遺伝子の生成・記憶に基づく書き換え
wn----さまざまな未知なる生体内の事象・・・・糖質制限で何故痩せるのか？

　もう一つ
　ヒトは内燃機関なのか？　次の事を考えると、そうとも思えない節もあります。
超長期に渡る断食（あの不思議なインドのヨガ人・・・入浴がヒントになりました）

西式健康法の流れをくむ医療における冷水浴

ヒトはなぜ体毛を喪失させたのか？
　以上の事を考えると、ヒトは内燃機関だけではなく、外燃機関としても生きているのではないか？と・・・・・・。「エネルギー保存則」だけで論じても、何にも解決しないと断じて言いたい。

　「生体内における各細胞組織のエントロピーの変化」、なんてのもあったら面白いと思います。
当方のブログで反論記事を書かせてもらいましたので、ご一報します。
　　　　　⇒【http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-11434698926.html】

　手の荒れについてのメールを見て気がついたのですが、私は足と手の爪が硬く、特に足の爪を切るのに一苦労でした。毎回、ペンチのような専用のつめ切りで、風呂上りに柔らかくしても、やっと切れるほど硬いのです。

　しかし、最近、プチ糖質制限をしてから普通のつめ切りで簡単に切れるようになったのです。手の爪などは、赤ちゃん用の丸くて小さいはさみでも切れます。
　手が荒れるのは、皮膚や爪が、薄く柔らかく敏感になったせいなのでは？と考えました。

　手探りながら結果的にはプチ糖質制限で16kgほど(179cm, 94kg→78kg)のダイエットに成功した者です。

　カロリーについてですが、実験で1週間ほど、夕食にミックスナッツを300g食べるということをしたことがあります。カロリーの数字で言えば1800kcalを超える暴飲暴食（併せてウィスキーを飲んでました）が、結果的には1kg減りました。
　一方，同時期に忘年会で〆におじやを食べてしまった時などは、翌日以降１～2kg増えてしまって「たったあれだけで？」と思ったこともあります。
　思うに糖質の100kcalと脂質/蛋白質の100kcalというのは人体においてはイコールではないのではないでしょうか。

　素人の仮説ですが何かのお役に立てれば幸いです。

　一口メモです。
　あと数日で長期の休みに入りますが，比較的面積が広い熱傷，深度が深めの熱傷では，休みに入る前に抗生剤と解熱剤を数日分処方しておき，「万一，熱が上がったら頓服みたいに飲んでね」と説明すると，連休中の創感染に対処できまs．創感染に起因する発熱（そして，熱傷治療中の光熱の大部分は創感染による）は抗生剤内服でコントロールできます。

　【Android 4.0 ウルトラモバイルパソコン GEANEE MK-AR2】
　「小型のクラムシェル」大好き人間としては，思わず反応してしまった新商品。筐体の厚さは33mmとちょっと気になるけど重量が570gなら悪くないかも・・・。しかも，お値段は衝動買い可能な9,800円！・・・ということはポメラより安いじゃん。
　でも，同じAndroidなら［Medias Tab＋BlueToothキーボード］の組み合わせなら400gくらいなんですよ・・・お値段は3倍だけど。
　というか，「Windows8 RT Surface」　が日本でも販売されていたら，「Androidクラムシェル」で悩むことはないんだよね。

　【ファーウェイ幹部、6.1インチ携帯 Ascend Mate を予告。1月のCESで発表へ】
　6インチ液晶といえば，私が持っているガジェットではKindle Paperwhiteです。つまり，これで携帯電話として通話するわけね。
　で，Kindleで通話している様子を再現してみると，やはりデカイ，デカイ。KindleとAscendでは横のベゼルの幅が違うけど，わたし的には通話できる事実上の上限サイズは5.5インチじゃないかと思います。

　【地下水の枯渇、次世代に水を残せるか】
　地下水問題，淡水問題はこのサイトで何度も取り上げましたが（１，２，３），インドやパレスチナでは抜き差しならぬ状況に直面しています。根本原因は言うまでもなく，存在する淡水の量に対し，人間の数が多すぎることです。

2012/12/25　・・・[06:00]／[08:30]／[12:00]／[14:00]

【14:00】

　先程のボディビルと食事についてのメールです。
　いつもサイトを参考にさせていただいているスポーツトレーナーです。勿論、湿潤療法糖質制限共に実施しております。
　今朝アップされていた内容にボディビルダーの食事の件がありましたが、あの食事内容は試合期の物だと思われます。
　オフの時期はガンガン炭水化物を食べ、まるで別人のような体型の方がほとんどです。
　ということは，あの筋肉の塊のようなボディビルダーの皆様も，炭水化物を食えばデブ体型になる，ってことですね。

【12:00】

　Yahoo!知恵袋のアクセス制限についてのメールです。
　今朝の更新履歴にありましたが，Yahoo知恵袋のアクセス制限は、糖質制限だけでなく、湿潤療法への回答者にもほぼ同時多発的に行われています。
　私は昨年の６月から知恵袋での回答を続けてきましたが、3日前アクセス禁止となりました。angel_prime57さんと同様、特に問題とされる部分の指摘はなく、いつもと同じように回答しようとすると「アクセス制限中」のページになりました。
　湿潤治療回答者の盟友である「火傷の治療日記」の鶴田さん（http://my.chiebukuro.yahoo.co.jp/my/turuchan_40や、schrodingers_capybaraさんも同時期にアクセス禁止となっています。私の回答は1年半からですが、鶴田さんはそれこそ2009年からずっと湿潤治療への回答をされています。

　なぜ、今になって？と疑問は晴れません。夏井先生への利益供与や、プラスモイストの宣伝と捉えられちゃったんでしょうか。angel_prime57さんは「アンチが違反通告しんたんだろう」と書かれていますが、湿潤治療回答者も同じと思っています。

　夏井先生のムンテラと同様、いかに具体例を提示して回答するかが、受傷者さんの安心につながると思っています。
　新しい創傷治療の症例を見て頂くことは「このくらいの傷なら、このくらいの期間で治るのか」と分かってもらうための大きな指標になりますので、これにメゲずに、これまで通りの回答をしていきたいと思います。

アンチは幾万ありとても
すべて烏合の勢なるぞ
烏合の勢にあらずとも
夏井に正しき道理あり
邪はそれ正に勝ちがたく
直は曲にぞ勝栗の
堅き心の一徹は
石に矢の立つためしあり
石に立つ矢のためしあり
などて恐るる事やある
などてたゆとう事やある

　こういうお叱り（？）メールもいただきました。
　毎日の更新を楽しみにしている夏井医師のファンのものです。
　しかし、最近の記事の盲目的な内容には眉をひそめております。糖質制限は確かに素晴らしい健康法だと実践している立場からも言えるのですが、体の変化をすべてその恩恵の様に記事にする姿勢は明らかに行き過ぎです。
　そういう何の検証もなしに治療法を広める行為を批判している氏が同じことをしている現状に危惧を抱いています。
　ご検討を。
　健康人の糖質制限については，今は自分の体に起きた変化を細大漏らさず集める時期だと思っています。要するに今はデータ収集時期です。だから，宝石だろうがゴミだろうがジャンクだろうが，集められるだけ集めたらいいんです。「こんなことも起きた，こんな変化も起きた」　と面白がって収集すればいいのです。

　人体はブラックボックスですから，直接的に糖質制限が関与しているものもあれば，間接的に関与しているだけの変化もあるし，「風が吹けば桶屋が儲かる」　的な関与の現象もあれば，たまたま偶然の一致だったものもあるはずです。でも，今の段階で何がゴミで何が宝石かはわからないし，取捨選択もできません。なぜかというと，何がゴミで何が宝石かは後世にならないとわからないからです。
　何が糖質制限の直接的影響で，何が間接的影響なのかを明らかにするのは私達の仕事ではなく，次世代の医者，未来の研究者です。だから，「関係ないかもしれないけど，起きた変化は細大漏らさず記録する・データとして残す」　姿勢が必要だし，私達にできるのはそれくらいのものです。そうすれば，後世の研究者がそれをもとに　「これは糖質制限の直接の結果だけど，こっちはたまたま偶然に起きたものだね」　と明らかにしてくれるでしょう。

　そして，その頃になれば　「昔の人たちが数十年にわたって糖質制限を続けた結果」　としての大量のデータも得られるでしょうし，長期糖質制限の安全性・危険性もその頃ようやく証明されるでしょう。そして後世の人は　「昔の人が自分の体を実験台にして糖質制限を続けてくれたおかげで，俺達は昔の人達より健康に暮らせるんだ。昔の人達に感謝感激だよ！」　って言ってくれるでしょう。それでいいじゃないですか。私は自分のことを　「未来の礎（いしずえ）」　程度の存在だと思ってますから。

【10:30】

　「人体とエネルギー保存則」についてのメールです。
　今朝も紹介されてましたが、昨日のテレビでのカロリー接種や熱傷治療の話題ですが、ほかにもボディビルダーと元気な世界記録保持高齢者も出てました。
　まず高齢者は陸上、水泳、海女さん、などが番組冒頭で紹介されました。彼女らの若々しさの秘密、ということで食事を取り上げる感じをだしながら、結局はなんにも紹介しない、というオチでした。
　私は彼女らの生活に興味があったので楽しみにしていたのですが、きっとテレビやスポンサーには整形とか大食いとかのほうがお金になるということ何でしょう。高齢者が元気で生活していれば医者も薬も儲かりませんしね。
　なのでその後のカロリーや熱傷治療も内容としてはまったく見るところもないと思って見るのをやめたのですが正解だったようです。せっかくだからカロリーに的を絞った番組構成にすればよかったのに、と思います。

　たびたび話題にあがるエネルギー保存（カロリー神話？）ですが、昨日の番組で思い出しましたが、ボディビルダーは高タンパク、低脂肪で炭水化物をほぼ摂らずに体を作っていきます。知り合いにもいました。一日の摂取カロリーもかなり制限されているはずなのに、筋肉は日々の筋トレで肥大していきますので、カロリーの収支だけではやっぱり体重増減は説明できそうに無いです。
　それでも、「筋肉は増えても、体重はへってるはずだ！」という反論はありそうですが・・・。
　エネルギー保存じゃなくて、質量保存の法則ならまだ収支バランスが単純そうですけど、カロリーってなんでそんなに大事なんでしょうか。
　カロリーカロリー唱えている人でみるからに元気が有り余っていて、健康そうな人って見たこと無いので、私の思う健康とは方向が違うのかもしれません。

　最後に、消化酵素と単糖への分解ですが、腸内細菌の酵素も大分借りて単糖類をつくりだしているんじゃないでしょうか？
　自前の細胞と酵素だけで考えるので行き詰まるのかもしれません。
　脂肪代謝を始め、腸内細菌についても世の中はまだまだわからないことに満ちています。

【08:30】

　糖質制限についてのメールです。
　スーパー糖質制限をしているがん患者です。
　炭水化物の消化吸収についてですが、炭水化物は長時間胃に留まっているという観察から導かれる事実と炭水化物を食べると血糖値が急上昇するという事実をどう説明出来るかを私もかなり前から疑問に思っておりました。同時に、胃の消化メカニズムを考える上で下記のような疑問も感じておりました。
飲食しながら大量にビールや飲み物を飲むと胃液が薄まって消化不良になるような気がするのですが何故か平気。

同様に、ラーメンやうどん等汁が多い場合、胃液の効果を出す為には固形物だけの場合より遥かに大量の胃液が必要となり、胃袋がパンパンになってしまわないのか？

炭水化物と肉などのタンパク質を同時に食べている時は、消化速度がかなり違うのにどういうタイミングで十二指腸に送り出すのだろうか？
　これらの疑問を考えていた所、今まで想像していた胃が食べ物を消化する様子が大きく間違っていたのではないかと思いました。
　今まで想像していた胃の消化する様子は
食べ物が入ってくるとそれに応じて胃液が分泌される。胃出口の幽門は閉止状態。

胃液の量は食べ物の量に応じて分泌され適量分泌されると止まる。

胃壁が動いて食べ物と胃液を混合しおかゆ状に分解する。

内容物が分解されおかゆ状になったら、幽門を開いて十二指腸に送り出す。
　つまり、胃での処理はバッチ式で行われると考えていました。

　一方、これが正解なのでは？と思われる胃の消化方法は、
食べ物が入ってくると胃液が分泌される。胃に固形物がある間は胃液の分泌は止まらない。

胃壁が動いて食べ物と胃液を混合する。

同時に、胃出口の幽門部を巧みに絞って固体は止めつつ、液体（分解物を含む胃液）だけを連続的に十二指腸へ流す。つまり、胃液は連続的に分泌されて十二指腸へ流れていく。
　これならば、汁物が多い食事や水分を多く飲んでも大丈夫な理由が説明できます。又、消化スピードが異なる食材を食べてる時もこの方式なら全く問題ありません。

　炭水化物を摂取すると約１時間程度で血糖値がピークを迎えその後低下しますが、この時間に現れているのは口で咀嚼されて細かくなって胃液と一緒に十二指腸へ送られる炭水化物のみ。
　で，細かくならなかった分については、胃の中でかなりの時間を費やして細かくなり十二指腸→小腸で吸収という事となります。という事は大きな炭水化物（うどんやラーメンやパスタ）は相当な時間胃に停滞しているが、おかゆや重湯は比較的早く胃を通過するのではないでしょうか。
　つまり、炭水化物＝消化に時間がかかるのではなく、炭水化物の大きさが胃の滞留時間に影響を与える。これはたくさん咀嚼をすると血糖値の上昇が大きくなるという実験結果とも矛盾しません。

　思いついたままに、書き連ねてしまいましたが、この仮説はいかがでしょうか？
　30代神経内科医です．休日も更新して頂き有難うございます．毎更新毎に中身が充実していて読み応えがあります．
　以前，こちらのサイトへの投稿で「夏井先生にモノの考え方を教わっている」とおっしゃっている方がおられましたが，私もまさにその通りだなと感じています．夏井先生は医療に関していわゆる素人の皆様の投稿もどんどん紹介されていますが，一つ一つの投稿がそれぞれの立場や経験を元にとてもよく考えられているコメントなので非常にためになるのです．このサイトの定期的な読者になって，常識と考えられていることを疑う視点を具体的に教わり，そこからさまざまな物事に対する疑問に対する追及心が育まれてきているように思います．他の読者の方々も夏井先生に育てられて質の高いコメントが自然と集まるような形に昇華されていっているのではないでしょうか．とても素晴らしい好循環ですよね．

　最近の
「糖質制限でやせるメカニズム」に対する疑問投稿に対してもそうです．これを最初に読んだ時には，江部先生ブログのファンでもある私は「えっ？それはすでに江部先生が明言しておられるのになぁ」とやや不思議に思って眺めていました．
　江部先生は自身の著書，ブログで糖質制限でやせるメカニズムは以下の５つの理由によると述べておられます．
インスリン（肥満ホルモン）が基礎分泌以外ほとんど出ない。

常に体脂肪が燃えているので、余分な脂肪がたまりにくい。

肝臓で糖新生が行われ、それにかなりのエネルギーを消費する。

高タンパク食よる亢進した特異動的作用（SDA)。

ケトン体がエネルギーを持ったまま尿中や呼気中に排泄される。
　ですので，糖質制限で実際にやせていく私としては，この疑問はすでに解消されていると思っていました．

　しかしよくよく考えてみると，実際これだけでは解決しきれない疑問が確かにあります．
　すでに指摘されているように，これでは「糖質制限を長期に行うとBMI22程度のその人の一番体調のよい体重で安定する」という現象の説明がつきません．痩せ続けていくはずです．
　しかもやせた人が糖質制限を行うとこれまた標準体重に近づいていくという現象も確認されており，これがどうして起こるのかという説明も１～５ではうまく説明することができません．
　さらに，世の中には食べても食べてもやせられる「やせの大食い」なる人もおられます．こうした人たちは糖質をとっていてもやせていて，決して太ることがありません．その人たちの体でどんな事が起こっているのか，ますますわかりません．

　以前，江部先生に「やせた人の糖質制限，やせの大食いのメカニズムについて」を質問した時には，前者へは『小食タイプの人が、糖質制限食実践でしっかりエネルギー摂取することで、適正体重になるのだと思います。』という返答で，後者へは『大食い選手権に出場するような特殊例は置いといて、基礎代謝が高い人と思います。』という御返事がございました．
　江部先生も総カロリー量は大事とした上での御意見ですが，ここしばらくの夏井先生のサイトでの更新履歴を読んでいると，様々な角度からの投稿で食事のカロリー理論は次々と崩されつつあるように見えます．

　例えば，私は糖質制限開始から1年余り経過しましたが，最初の9か月は順調に体重が減って行きましたが，ここ最近3か月は不思議とあまり変化がなく横ばいで推移しています．
　これについては最初は純粋に脂肪が燃焼していて急激にやせていっていたのが，最近は脂肪の燃焼と筋肉の増量（※新たに運動習慣を作ったから）が加わりそれでプラスマイナスゼロになっているのかなと自分では解釈しています．

　ただもう一つ私の食習慣は糖質制限を初めて自然と1日1-2食ペースに切り替わりました．それにより私のトータルの1日総摂取カロリーは，成人男性の1日平均よりも少ない状態でずっと来ているはずなのに，やせないし，ヘロヘロにならないし，さして空腹感も強くありません．
　ですので，感覚的にもラボアジェ由来のカロリー収支は生体に当てはまらないという考え方は納得ができます．

　12月23日更新履歴の中の投稿でおっしゃっていた方の「脳が作る何らかのすごい手」という，いわゆるまだわかっていないブラックボックスの部分が実は核心をついているのではないかと私は思います．一言でいえば「体質」と呼ばれる部分の中のブラックボックスにそうした疑問に答えうる秘密が隠れているのではないかと．
　例えば糖質処理の個人差です．同じ糖尿病でも肥満の人とやせた人がいます．糖質過剰でインスリンが大量に分泌されると筋肉などで処理しきれない糖質が脂肪に変換され太りますが，太らないのに糖尿病になる人があります．太るという現象は糖毒から一時的に身を守ってる現象ともとれますが，その現象の発生に個人差があります．

　また個人的な臨床経験ではやせた人で原因ふめいのめまいにさらされている中高年女性の方がたまにおられますが，その方々に糖質制限を勧めるとそのめまいが改善しますので，このめまいの原因は糖質処理不全であった可能性があります．しかしやせた人全員が全員めまいを起こすわけではありません．
　さらに認知症について言えば，糖尿病がアルツハイマー病，脳血管性認知症の2大認知症原因の共通のリスクであると証明されていますが，糖尿病のないアルツハイマー病単独の人も結構います．糖尿病にはならないけど，認知症にダイレクトに直結する何らかの糖質処理不全の経路があるのではないかと思っています．そうしたブラックボックスの存在は糖質制限を行うこと，それによって起こることを細かく見ていくことで少しずつ見えてきているように思います．

　まとまりがなくて申し訳ございませんが，いずれにしても現実に起こっている事象を大切にして既存の理論を抜本的に見直していく作業が重要なのであろうと感じています．

　話は変わりますが，今日テレビで「私の何がイケないの？女性の驚きのカラダ２０連発！」という番組で，やせの大食い特集やっていました．3人の女性が登場し，いずれも糖質たっぷりの食事を7000-10000kcal/日程度食べても全然太っておらず，結局原因は食べたものが十分に吸収されない「吸収不良症候群」だという結論でした．特殊ではありますが，これもカロリーが全てではないという一例になりますね．

　それともう一つ同じ番組内で，「顔面大やけどから3週間で奇跡の皮膚再生をした美人エステティシャン」という内容も放送されていましたので見てみました．「おっ，湿潤療法をしたのかな？」と思ってみていたら，やけどから回復した３つの理由として「①冷水治療」「②LED治療」「③ファスティング（軽い断食）」が紹介されていました．②には多額な費用がかかると紹介されていましたので，「あちゃ～，湿潤療法ならもっと早くきれいに安価に治っていたかもしれないのに…」と思ってしまいました．しかも3週間で治ったということなので，おそらくⅡ度熱傷くらいだったのかなと想像します．しかも，穿った見方かもしれませんが，エステティシャンだからかすごく念入りに化粧されて作られた白い肌という印象を受けましたので，もしかしたらやっぱりある程度の瘢痕は残っていたのではないかと邪推してしまいました．テレビでこういうのを放送されると，やけどは特殊な治療をしないと跡が残るこわい外傷，というイメージが伝わってしまいそうで困ったものです．

　さらにもっと困ったことには，スタジオに登場していた皮膚科の女医さんが「本当に奇跡的な例だと思います．いろいろな特殊なことが重なったんではないかと・・・」というこれまた熱傷が治らなくて当たり前というかのようなコメントをされていて，呆れ果ててしまいました．これからも湿潤療法，糖質制限ともに正しい知識を地道に普及させていかないといけませんね．

【06:00】

　「踵部の全層皮膚欠損」の治療例です。このくらいの面積なら楽勝です。

　本を2冊紹介。どちらも漫画です。
　まず，先日ちょっと紹介した大和田秀樹先生の　『風評破壊天使ラブキュリ』。東京大学放射線科の准教授　中川恵一先生が監修として参加し，しかも大和田先生ご自身も東北大学工学部で放射線について学んだ経歴を持っていることから，内容は科学的で極めて正しいと思います。[3.11] の時，放射能についていい加減な知識をタレ流し続けた中部大学の武田邦彦やジャーナリストの上杉隆の嘘を，小気味よく論破していきます。科学的に見て，最も正しく，そしてわかりやすい書ではないかと思います。

　もう一冊は　『総特集　いしいひさいち　仁義なきお笑い』。私はここにも書きましたが，デビュー作の『バイトくん』から読んでいて，それ以来のファンです。ご存知のように作者のいしいさんはインタビューを受けたこともなければ，本人の写真すらありません。ただひたすら漫画を書き続け，その結果，作品の数は膨大になっていて，しかもそれらは，それまでの4コマ漫画の常識やお作法や定石をことごとく破壊するものであり，しかも恐るべき完成度を誇っています。そんないしいさんについて，錚々たる漫画家がいしい漫画について語り，でっち上げのロングインタビューを収録し，単行本未収録作品の　『ゲームセット』　を完全収録しているのが本書です。
　出版直後，買おうかどうしようか迷っているうちにすぐに絶版になり，悔しい思いをしていたところ，再販されていました。いしいひさいちファンなら絶対に買うべきです。その価値はあります。

　「ゆでたまご嶋田先生＠キン肉マン」のヤケドに関してのメールです。
　筋肉マンの著者、入院されたようですね(^_^;)。
　蜂窩織炎も併発とのこと、ツイートをフォローしましたが詳細は不明です。抗生剤の点滴をされているように思います。いまのところ植皮などの処置はされていない様です。
　加療内容がツイートされるといいのですが・・・(^o^)。

　糖質制限関連のメールです。
　なんちゃって糖質セイゲニストのシステムエンジニア(30台半ば)です。
　12月になって寒さも一層厳しくなり…とご挨拶したいところなのですが、糖質制限に切り替えてから初めてのこの冬。全く寒さで困りません。周囲がコートやジャンパーを着て身を縮めている中、自分は秋から変わらぬ服装で平気な顔をしているので、良く驚かれます。何より、寒さにとても弱かった自分が一番驚いています（平日は春～秋用スーツの下に、下着とYシャツのみ。私服は、ジーンズとロングTに何か一枚羽織れば、冷え込む夜でも十分）。

　さて、糖質制限とエネルギー保存の話で盛り上がっていますが、私も思うところがありメールさせて頂きました。というのも、「Yahoo知恵袋」というQ&Aサイトで、最近ダイエットに関して糖質制限のアレコレを回答していたのですが、やはり「エネルギー保存」の話が良く出てきていたからです。

　ちなみに。先日なぜかYahooから、知恵袋のIDを凍結されてしまいました。同時に、今までの回答の一部も削除されました。曰く、ガイドライン違反のためだそうです。しかしながら、どの回答のどの部分が、ガイドラインのどれに抵触したかは教えられませんとのこと。
　手短に言えば、「お前、悪いことしたからアク禁な。何が悪いかは教えないけど。こっち(Yahoo)は自由にアク禁できるんだ。文句は言わせねえ」って感じでしょうか。以下長くなりますが、凍結の理由を質問し、同時に凍結の解除を依頼した際のYahooからの回答を引用します。

お客様のYahoo!知恵袋の利用状況において、Yahoo! JAPAN利用規約やガイドラインに違反する行為が確認されております。そのため、投稿の削除を行い、Yahoo!知恵袋の利用を制限いたしました。恐れ入りますが、制限を受けた「公開するID」では、Yahoo!知恵袋への投稿、My知恵袋の閲覧などを行うことはできません。（後略）

　おそらくはYahooの独断というよりは、糖質制限を目の敵にしている参加者が、「健康に悪影響を与える方法を喧伝してまわる輩が云々」といった理由でも掲げて、制裁措置を依頼したのだろうと推測していますが。
　とは言え、これって立派に言論統制ですよね。
　Yahooに対して、元からマトモな姿勢を期待はしておりませんでしたが…。他の方にもYahooのサービスを利用される場合は、ご注意されることを喚起する次第です。

　閑話休題。
　糖質制限に反発する方々の言い分で良くあったのが、
太る/やせるはエネルギーの収支で決まる。何時何を食べたかは関係ない。

しかるに、「糖質制限で痩せた」という体験は、単に摂取カロリー低下の副産物か、もしくは体内の水分の減少によるものに過ぎない。

極端に糖質を減らすことは健康に悪影響を与える。

よって多少効果が認められるにしても、糖質制限を行うべきではない。
というものです。この(1)がエネルギー保存ですね。
　エネルギー保存の考えそのものは間違いないと思うのです。すなわち、

calory(食餌 - 排泄 - 垢・抜け毛等) = 代謝分 + 貯蓄分(脂肪)

　排泄分はカロリー計算に「吸収率」の形で考慮されていたと思いますから、垢なんかの形で出て行く脂質・タンパクの影響を無視できると考えれば、エネルギーの収入としてはカロリー計算で大体見積もれると思います。
　しかし、エネルギー保存を前面に押し立てる人には致命的な問題点があります。それは「代謝分」がほぼ不変であるという乱暴な前提を、暗黙のうちに設定していることです。運動等で筋肉で消費するエネルギーとは別に、内臓、特に肝臓では様々な化学反応で大量のエネルギーを消費しているはずです。食餌の構成が大幅に変わって、体内の代謝パターンが変わっても、この肝臓での消費エネルギーが変わらないとするのは非常に無理があると思っています。

　もちろん、糖新生やDIT増大といった代謝増加の要因もあり、決して小さくはないでしょうが、糖質制限で痩せる理由は、この肝臓でのエネルギー消費増大ではないでしょうか。（中略）

　…そもそも、摂取カロリーを減らせばその分痩せるのであれば、ダイエットに「停滞期」なんてある訳がないです。基礎代謝の計算上、痩せたことによる脂肪細胞の代謝減少分は微々たるもののはずですから、カロリー制限を行ってリニアに体重が減少しないのであれば、それは体がエネルギー支出を色々調整していることに他ならないでしょう。

　また、「極端な糖質制限」というのも妙な言葉で、「極端」というのは適量が分かっている場面でそれよりも大幅に乖離があり、結果よろしくない状況を指しますよね。つまり言葉の中に既にネガティブな意味が含まれていますから「極端だとよくない」はまず論理としては循環論法です。
　しかも、糖質の適量や必要量は誰も根拠のある数値を提示できていないわけで、基準もないのに「極端」と言えません。せめて「(現在の)平均的な摂取量より大幅に少ない」でしょうか。しかも糖質制限による害は大体が空論ですから、「極端」というのは結局決め付けに過ぎない、レッテル貼りでしかないと思っています。同様に「バランスが良い」というのも耳あたりが良いだけの空虚な言葉だと思っています。
　上記メールの補足です。

　低脂質よりも高脂質の方が、摂取エネルギーが同じであっても消費エネルギーが高まる、という
研究結果はあるようですね。
　たまに「低糖質にしたら何kcal位の効果があるのか」と数字に拘る方がいるのですが、これには意味がないというか、正確な数字を求めるものではないと思っています。
　それは、糖質制限を行った時の、
太っているほど劇的に体重が落ちる

標準体重近辺に収束する（痩せている人はむしろ体重が増える）
という性質から、現在の体重 ( もしくは体脂肪量 ) も消費エネルギーに大きく関わると考えられるからです。
　また、
体重の変化は階段状に起こる
も考慮すると、体の中でスイッチの切り替わりのようなものがあって、単純に日々のエネルギー収支だけでなく、その時の体のモードまで考慮する必要があると思います。（長期的には均して考えることができるでしょうけれど）
　そうすると、現在ダイエットの話で良く見かける、
年齢・生活習慣から代謝を見積もる→それより少ない摂取カロリーを目標とする
　が、非常に単純化しすぎた ( 結果あてにならない ) 手法に見えてきます。（なので、ここで幾ら見積もりを精確にしても役に立たないでしょう）

　何らか精確な数字が欲しければ、摂取カロリー、カロリーバランス(たんぱく・脂質・糖質)、体重(体脂肪率)等々、様々な要因を盛り込む必要があり、遺伝的なもの・個人差まで考えるととても実用的な数字が出てくるとは思えません。
　既に江部先生がある程度の経験則は出されているのですから、実用上はそれで十分だと思います。
　…何より人間には、「傾向を見て調整する」という方法が取れるのですから。

　結局数字に拘る人は、何かしら粗探しをして、否定的な結論に誘導したいだけなのではないかと思います。偏見なく考えられるのであれば「試せば良い」で済む話でしょうから。
　４０歳の女性です。まだ初めて１ヶ月に満たないほどですが、いろいろ変化がありました。

　肌がきれいになった。便通がよくなった。おならの臭いが臭くなくなった。体重は158cm49kgでたいして太っていませんでしたが、それでも49kgを切るようになりました。ウエスト周りもすっきりしました。髪の毛に弾力がでました。髪が伸びるのが早いようです。

　実は昨年の今頃，美容形成で皮膚レーザーとかなんとかで、すっごく費用をかけたのですが、ま～ったく効果ありませんでした。糖質をやめただけで、こんなに肌の状態がよくなるならもっと早くこちらのホームページにあいたかったです。
　あとは寒さに強くなりました。以前は部屋中の暖房、デロンギをつけっぱなしでしたが、そんなことはなくなりました。

　驚きだったのは、「お菓子への欲求」がなくなりました。以前は毎日お菓子、お菓子、で午後３時にケーキもしくは甘いものを食べていました。お菓子いただくと、箱ごと食べちゃうみたいな感じです。今は、お菓子なくても全然平気です。この私がお菓子食べなくても生きていられるなんて！って感じです。
　スタミナもつきました。以前はちょっとしたことも面倒でしたが体が軽い感じです。眠りも深くなりよく眠れています。（でもお昼ねは時々してます。）
　実は主人がDrなので、ロキソニンやガスターなどの薬は出してもらえるのですが、最近まったく飲んでません。以前は、ちょっとしたことで疲れて、薬のんで、休んでの繰り返しでした。

　ちなみに犬にも糖質制限って、ことで糖質の少ないえさを与えたところ臭かったうんちの臭いもなくなり（臭いは臭いですよ。うんちだから）、トイレでちゃんと排泄するようになりました。食べ物を良くすると頭もよくなるのですかね。
　ついでにアトピーや鼻炎の子供達にもさせたいのですが、主人があまり賛成でないようです。でも下の子はシャンプー、せっけんレス、歯磨き粉なしです。あ、ごはん（米）残しても全然しかったりしません。どんどん残していいよ～って感じですね。

　主人は「湿潤治療は確立している」ともうしております。先週息子が足にけがをして少し深い傷でした。消毒せずに絆創膏のみでした。（その後プラスモイストを買いましたが）ただ糖質制限は体質に合うのならすれば良い。別に俺は必要なし、と言っています。

　私に関して言えば、このままお菓子食べて、最低限の家事と仕事をして、将来はかつら（髪が薄かったので）とかつけて太って、中年のおばさんになっちゃうのかな～と思っておりましたが、とにかく元気になったので外で出られるようになり、いろいろくよくよしなくなりました。お肉たくさん食べているからでしょうか。
　もっちろん外食もしていますが、焼き肉食べても、中華食べても太らないのはありがたいです。

　ゴッドハンド輝で湿潤療法を知り、先生のサイトにたどり着き、最近では、糖質制限を行いその効果を私達の勉強会で、発表させていただきました。
　おかげさまで、おしっこの泡が消えました。ありがとうございます。
　参加者の方々は、糖質制限をしてやせたいけど

「ごはん、うどん、やめれない、難しい」

と言葉がかえってきましたが、自分は、

「一生健康で好きな食事をする為にしてるんです。」

　と答えてます。

　過敏性大腸炎についてのメールです。
　過敏性腸症候群(IBS)は特に年頃の女性には深刻な問題だと思います。
　糖質制限は精神的に安定する効果があるので検討してみる価値はあるかと思います。検索すると効果があったという人もいるようです。

おならを我慢する→腸の調子がさらに悪くなる→余計にガスがたまる→気になって落ち込む→症状が良くならない

という悪循環はある気がします(実体験より）
　あと、違う病気の場合もありますので安易な診断をされた場合は他の病気も考えたほうが良いと思います。

　一般人、理系の学生です。高校生の頃、過敏性腸症候群（ガス型）と同様の症状で悩んでいました。
　大学生になってから、消化管のことだからこの症状は毎日の飲み食いしているものに原因があるのかもしれないと思いました。自分の食生活を振り返り、調べたところ乳糖不耐症だということに行きつきました。そこで牛乳などの乳製品を摂取しないという方法（高糖質食下で）で症状を改善できました。乳糖はお菓子類のやその他加工品の原材料のホエイパウダーなどにも含まれているので、注意です。
　現在は糖質制限を行っており、この症状はほとんどありません。しかし先日、キャベツ400ｇほどを食べたときにお腹にガスがたまるという不具合が起こりました。この時は急激な糖質、食物繊維の取りすぎで腸内細菌叢が乱れたのが良くないのかと考えましたが、原因はわかりません。

　生徒さんの毎日の食事（間食、飲み物）の中に乳糖を含むものがあればやめてもらうのがいいのではないでしょうか？　糖質制限ができるのであればもっと良いと思います。

　【モノも人生も簡単に捨ててはいけない。スラム街でリサイクル楽器を奏でる子供たちの実話「埋立地フィルハーモニー」（動画）】
　間もなく公開予定の映画　《埋立地フィルハーモニー》　の予告編ですが，これは絶対に見たい映画です。ちなみに，日本で公開されるかどうかは現時点では不明のようです。

2012/12/24　・・・[08:00]

【08:00】

　糖質制限についてのメールです。
　最近話題になっている糖の消化吸収についての話は、ものすごく驚きました。病院でも手術の後はおかゆ・・・っていうのが「常識」ですし、具合が悪い時はおかゆやうどん・・・っていうのも、私の中では「常識」だったからです。

　それで思い出したんですが・・・
　わたしは糖質制限をしてから、「ご飯」をほとんど食べていません。ただパンが大好きなので、お昼ご飯の「デザート」かわりにパンを食べるのが楽しみです。（そのせいで食後に眠気がやってきますが・・・）
　そんなわたしが、先日外食で、チャーハンを食べたのですが、食後に胃が痛くなりました。偶然かと思ったのですが、同じこと（ご飯を食べた後に胃が痛くなる）が2回あったので、炭水化物（パンとご飯に違いがあるのかはわかりませんが）は胃に負担をかけるのかな？とふと思いました。またわたしは「胃痛＆胃炎」もちで、年に数回ガスターのお世話になっていたのですが、糖質制限を始めてから、ほとんど薬を飲んでいないことに気が付きました。
　なんとなく胃の弱い人って、肉とか魚とか食べないイメージがあるんですが、胃のためには、炭水化物よりもタンパク質のほうが負担をかけないんでしょうか？？

　あと、先日糖質制限の話をしている途中でけんかになってしまった父が、昨日ふと「糖質制限の話なんだけど・・・糖質制限を始めてから、おなかが発酵しなくなった」って言いだしました。
　とにかく父のおならも便もはんぱなく臭くて、家族だからと笑って済ませられないほど臭く、おなかが腐っているんじゃないかと思うような臭さです。特に血糖値抑制効果があると聞いた「ヤーコン」を毎日食べるようになってからはそれはそれはひどいものでした
　それが本当に思い起こせばそういうことが全然なくなったんです。以前同じような話を聞いていながら、父に言われるまで気が付きませんでした（苦笑）

　そこで思ったのですが・・・
　職業柄（高校の養護教諭ですが）、最近女の子の過敏性腸症候群に悩まされています。それも「ガス型」というか、腸にガスがたまり、おならがでそうになるのを授業中がまんするのがつらく、授業に出られないとか、ガスが腸を動く音が周りに聞こえてしまうのが気になって授業を受けられないとか、気が付かないうちにおならが漏れていて、周りの人が臭いと思っているのではないかとかかなり深刻です。
　どの生徒も、内科　消化器科　心療内科　精神科といくつもの病院を転々としてもぱっとしません。
　素人の思いつきですが、過敏性腸症候群の治療に、糖質制限が有効な気がするのですがいかがでしょうか？？

　本屋さんで見つけるとつい買ってしまう西原理恵子。これは『毎日かあさん9 育っちまった編』ですが，子どもたち（ガンちゃんとひよちゃん）も大きくなってきて，笑いあり，涙ありの読み応えのある一冊です。特に，「鴨ちゃん」に関する話とか，最後のちょっと長めの話なんて，涙なしには読めません。最後の最後に不意打ちを食らっちまったぜ！

2012/12/23　・・・[07:00]／

【07:00】

　このサイトはこれまで，土日や祝日は更新をしていませんでしたが，今回ばかりは祝日・休日にかかわりなく更新を続けます。多数のメールを頂き，それを週明けに一気に掲載するのは大変だからです。それなら，ちまちまと毎日更新した方が情報をまとめやすいし，情報の元データへのリンクや発端となったメールへのリンクを貼る作業も簡単です。
　また，頂いたメールはよほど変なものでない限り，医療職の方からだろうが素人の方からだろうが，区別なく掲載させていただいております。糖質制限のようにまだよくわかっていない分野については，素人（・・・私も内科や内分泌や生化学の分野については素人同然ですし・・・）のちょっとした思いつきや発想が，問題解決の糸口になる可能性があるからです。

　某大学医学部生化学講座の先生から，糖の消化吸収についての知見をまとめたメールをいただきました。ありがとうございます。
　お役に立つかどうかわかりませんが、糖の消化吸収について、栄養学の教科書レベルでの知識をまとめてみました。

　まず消化とは、加水分解酵素によって高分子物質（デンプンやタンパク質）が低分子物質（グルコース＝ブドウ糖やアミノ酸）に分解されることです。大きい物質は細胞内に入れないので、食物を栄養素として利用するためには、細かく切断される必要があります。この消化には、物理的消化（咀嚼、消化器の蠕動運動）、化学的消化（酵素反応）、生物的消化（腸内細菌による分解）の3種類がありますが、一般的に消化といえば、化学的消化を指すことが多いです。

　消化は、口腔内と胃と小腸（管腔内および粘膜上皮細胞）で行われますが、口腔内でα-アミラーゼによって消化されるのはデンプン（アミロースとアミロペクチンの混合物）だけで、他の糖質（二糖類）やタンパク質、脂質は消化されません（唾液中にリパーゼがあるという記述もありますがメインの反応ではありません。）しかも、α-アミラーゼが加水分解できるのは、アミロース（グルコースがα1,4結合で1本の鎖のように結合）とアミロペクチン（主鎖はアミロースと同じα1,4結合だが所々で枝分かれしており、その枝分かれの部分がα1-6結合）のα1-4結合だけです。α1-6結合は切断できません。
　従って、ご飯やパン、うどんを徹底的に噛み続けたとしても、グルコースまで分解することは不可能です。また、α-アミラーゼはエンドグリコシダーゼですから、Ｇ－Ｇ－Ｇ－‥‥‥‥－Ｇ－Ｇ－Ｇとつながるグルコース（Ｇ）の鎖の端は切断できません。ちなみに、エキソグルコシダーゼは端以外は切断できない酵素で、エンドグルコシダーゼは端以外ならどこでも切断できる酵素です。
　つまり、デンプンを意識的に何100回も咀嚼すると、分解物として、アミロースからはマルトトリオース（Ｇ－Ｇ－Ｇ）とマルトース＝麦芽糖（Ｇ－Ｇ）が、アミロペクチンからは、マルトトリオースとアミロペクチンに加えて、枝分かれ構造を持つ限界デキストリン（何種類もある）が生成します。ここまでが、理論上可能な口腔内消化ですが、実際には、そこまでよく噛む人もいないので、おおまかに切断されるだけです。余談ですが、アミロースとアミロペクチンの混合比は、各デンプンによって異なります。同じ米でも「もち米」はアミロペクチン100％で、「こしひかり」や「ささにしき」など銘柄によってアミロペクチンが多いもの少ないものがあります。

　口から食道を通って胃に行きますと、ここで分解されるのはタンパク質だけです。消化途中のデンプンも二糖類も脂質も分解されません（胃には糖や脂質の加水分解酵素が存在しません）。胃は胃酸（塩酸）を分泌し、タンパク質を変性させて高次構造を破壊し、折りたたまれたタンパク質を1本のひもにしてしまいます。これをタンパク質分解酵素の１つであるペプシンが分解していくわけですが、ペプシンはエンドペプチダーゼ（α-アミラーゼの時と同じくペプチドの端は切断できない酵素）なので、タンパク質のアミノ酸の結合の途中をおおまかに切断していきます。（もっと正確に言いますと、ペプシンは特定のアミノ酸が隣り合っている部分だけを切断しますが）
　こうしてタンパク質からポリペプチドになった消化途中のタンパク質と消化途中のデンプン、未消化の二糖類と脂質は十二指腸に運ばれます。

　十二指腸での消化は、膵臓が分泌する膵液中の酵素が行うわけですが、ここでも糖の分解酵素はα-アミラーゼ、すなわち口腔内と同じです。つまり、おおまかに切断されたデンプンが、ほぼ完全に分解されて、マルトースとマルトトリオースと多種類の限界デキストリンになります。
　ポリペプチドは、ペプシンとは別のアミノ酸の並びをターゲットとする２つのタンパク分解酵素（トリプシンとキモトリプシン）によってさらに分解されますが、これらの酵素もエンドペプチダーゼであり、端は切断できません。ここまでは、小腸の管腔内消化です。

　最後の仕上げは、小腸粘膜上皮細胞で行われます（膜消化）。この細胞の表面には、エキソグルコシダーゼとエキソペプチダーゼが存在しており、グルコースの鎖やアミノ酸の鎖の端っこを切断します。すなわち、マルトトリオースはグルコースとマルトースに、限界デキストリンも、α-1,6結合を残して端から順番に切断されていきます。さらに、マルターゼ（マルトースを分解）とイソマルターゼ（α-1,6結合を切断）によって、デンプンは最終的にはすべてグルコースにまで分解されます。
　ポリペプチドも同様にアミノペプチダーゼ（Ｎ末端から1つずつアミノ酸を切断）やカルボキシペプチダーゼ（Ｃ末端から1つずつアミノ酸を切断）によって分解されます。
　今まで全く消化を受けていない二糖類もここで始めて消化されます。ラクトース＝乳糖はラクターゼによってグルコースとガラクトースに、スクロース＝ショ糖（砂糖）はグルコースとフルクトース（果糖）に分解されます。そして、消化と同時に膜から小腸吸収細胞内に吸収されます。この吸収には、各単糖やアミノ酸ごとに決まった輸送担体が必要です。グルコースでは、膜から細胞内に入るときはSGLT1を担体として能動輸送（低濃度から高濃度へ、エネルギー必要）で、細胞から門脈への移行にはGLUT2を担体とする促進拡散（高濃度から低濃度へ、エネルギー不要だが担体は必要）で吸収されます。

　食物繊維（セルロース）は、グルコースがたくさん結合しているということではデンプンと同じですが、β結合で繋がっているため、ヒトのアミラーゼ（α型）では消化できません。しかし、腸内細菌は消化できるため、すべてが糞便として排泄されるわけではありませんが、大部分は排泄されるでしょう。

　脂質の消化吸収は、もっと複雑なので割愛しますが、食物から摂取する脂質の大部分はトリグリセリド（中性脂肪）です。コレステロールは、余程偏った食事をしない限り、食物から摂る量より肝臓で合成される量の方が多いと思います。

　以上、３大栄養素（エネルギー源となる栄養素）のうち水溶性のものについて書きましたが、既にご存知のことばかりかもしれません。研究レベルでは、分子生物学的手法により、ドンドン新しい知見も積み重ねられているので、近い将来、教科書も大幅に書き換えられていくと思います。
　消化吸収についての情報をコンパクトに纏めてくれて，素人としては非常に助かります。いずれにしても　「口の中でご飯やウドンをいくら咀嚼しても，口の中でグルコースになるわけではない」　ということなので，これでさらに　「炭水化物食摂取直後の急激な血糖上昇」　のメカニズムがわからなくなってしまいました。

　手荒れと亜鉛についての情報です。
　何時か，亜鉛の事が，皮膚との関連で出ると思っていました．亜鉛投与で，皮膚症状が改善することがあります．
　また，病院に亜鉛製剤が無いとの事ですが，プロマックと言う抗潰瘍薬には亜鉛が結構な量含まれています．胃潰瘍の病名をつけなければダメですが．．

　高齢者を診る機会が多いので、食思不振や治りづらい皮膚疾患がある時に亜鉛欠乏症に出会う機会がたまにあります。
　「亜鉛の製剤は病院にはないから、市販のサプリを飲むしかない」との投稿がありましたが、亜鉛の補充には「プロマック」という胃粘膜保護薬が使えます。一般名が「ポラプレジンク」と言うくらいで、亜鉛を含んでいるからです。処方する際には、慢性胃炎だの胃潰瘍といった病名が必要ですが。

　「なぜ糖質制限で痩せるのか？」問題について，「40代なかば・素人・文系」という男性からの考察メールです。
　何故やせるかについての「思いごと」です。長文となり申し訳ありません。私の仮説です。

摂取食物、平均運動量、ストレスや思考など脳のエネルギー消費量、気温など様々な要素を常時モニターしている脳が、そのデータに基づき必要な脂肪量を設定し、何らかのすごい手を使ってその方向に体を変えていく。その中で血糖値は脂肪量設定の非常に大きなファクターで、おそらくたぶんきっと、血糖値の「振れ幅」が大きいと脂肪を蓄える方向に体を向かわせる。やせるには、脳の決める「設定値」を変える必要があり、それには血糖値のコントロールが有効である。「カロリー値」はその数値自体を脳が判断材料にしているわけではないので、「設定値」の変更には有効ではない。

　この思いつきに至った経緯（根拠ではありません）をばらばらに列挙しますと、

　カロリー収支理論だけで考えると、もし月に１ｋｇというペースでやせているなら、大体一日あたり300Kcalの出超ということになります。ごく単純に考えると（そして体脂肪のみが減少するとすると）、体脂肪減による基礎代謝減が300Kcalになるまでやせ続けることになりますが、それには67Kgの体脂肪減（300Kcal　/ 脂肪1kgの基礎代謝量4.5kcal)が必要となります。これは無理で、何らかのカロリー以外の要因があるはずです。やせる/太る＝カロリーの出超/入超という考え方そのものに無理があるのでは。飢餓状態にでもなれば別ですが。

　糖新生もケトン体の利用も事実だし、体重減の直接的な原因の一つであるのは間違いないと思いますが、「何故ちょうどいいところまで減ると下げ止まるのか」の説明が難しいのではないかと思います。一旦均衡を破って体重減の状態になれば、その状況が続く限り際限なく体重が減りそうです。何か一つ上のレベルでのコントロールがあるのでしょう。あたりまえではありますが。

　私自身の8ヶ月程度の体重増減という全く個人的なデータから見て、数日間炭水化物食べ放題をした後の体重増は即日には起こらず少し遅れて始まって、再び糖質制限に戻した２，３日後にピークを迎えてそこからまた徐々に元に戻る、という印象があります。炭水化物大量摂取による血糖値＆インスリン増で体脂肪がつくのであれば、もう少し早く増加がありそうな感じです。「設定値の変更が行われた」と考えればなんとなく良い感じです。

　ちなみに私自身の糖質制限による体重減（最大78Kg →　最低62kg)では、ほとんどが体脂肪減によるもので、筋肉その他の「除脂肪体重」はほとんど変動ありません。しかし、風邪で寝込んでほとんど食べてないような場合には「除脂肪体重」も含めて一時的に急減しました（その後すぐ回復）。これは「設定体重」を目指す働きとは別に、摂取エネルギーの絶対量が減ってしまったものと思われます。「カロリー収支理論」はこのような場合にのみあてはまるのでは。

　最近読んだ本「スタンフォードの自分を変える教室」（題名から予想されるよりもずっと面白かった）に、血糖値が下降傾向にあるときは、脳活動の中で最もエネルギー消費の大きい「自己コントロール能力」が抑制される（＝自制心がなくなる）と書いてありました。血糖値の変動を脳が重大視し、かくも神経質にエネルギー消費量の制御が行われているならば、一日の血糖値の変動量が体全体のエネルギー配分に影響を与えないはずがないのではないでしょうか。

　「血糖値の振れ幅が大きいと脂肪量の設定値が上がる」というのは、「そんな不安定な世の中では何が起こるかわからないからしっかり蓄えておこう。」という体（脳）の働きだと考えることも出来ます。

　余談ですが、上記の本では、血糖値の上昇が自制力を高めるという実験結果（逆もしかり）、さらに「血糖値の低い人は固定観念にとらわれる傾向があり、また、チャリティーに寄付をしたり他人を助けたりすることがあまりないことがわかりました」というトルコの大学の研究結果など、血糖と自制心の関係についていろいろな研究に触れられています。われわれ糖質セイゲニストにとっては看過ならない内容ですが、著者としては血糖値の絶対量ではなくその「変化の方向性」がポイントだと結論づけているようです。

　冒頭に書きました「脳が使う何らかのすごい手」については全く検討がつきませんが（なので結局何の回答にもなっていないのですが）、体重減少中の糖質セイゲニストの血液検査の際に、インスリン以外の各種ホルモンの量などもついでにはかってみたらどうでしょうか（とっくに行われているのかも知れませんが）。あるいはカロリーを一定にして、血糖値のみを激しく上下させた場合の体重の増減をはかったり出来たら、「なぜ」という過程はわからなくても血糖変動と体重の間の因果関係の存在のみはわかりますね。

　ホメオパシーについて。
　ホメオパシーの件ですが、信じている方の自己責任なのでスル―しようかなと思ったのですが、何も知らない子供がこのような対処をされるようなケースがあっては看過できないと思い投稿させていただきました。

　純然たる科学は過ちが証明されれば、それを修正しさらなる真実を追求するもの。過去の過ち、失敗の積み重ねで科学は進化してきた。と私は思います。人間として過ちを認めるのは大変なことですが、科学人のはしくれとして盲信しないこと、過誤を真摯に受け止めることが出来るようにしていきたいなと思っています。

　「米国の全学校に武装ガードマンを」を傷治療に治すと，「感染が怖いからもっと強力な薬剤で消毒して、強力な抗生物質を先に投与しましょうね。」ということになりますね。

　化粧品のCMを見て「ナノ化して成分を浸透させやすくしました」というフレーズがあるのですが、成分によっては浸透したら害のあるケース、接触面積が増えてアレルギーを誘発しやすくなるんじゃないかと素人考えをしています。勉強不足で、どの程度の大きさのものなら通過するのか分からないのでいつもどうなんだろうと思っています。

2012/12/22　・・・[09:30]

【09:30】

　いつものにしぼり整形外科の西堀先生から，漫画家，大和田秀樹さんの新刊書の紹介です。私も早速アマゾンをポチりました。
　僕の親友で漫画家の大和田秀樹先生が新刊を出しました。「風評破壊天使ラブキュリ」です。
　二人組の女子高生戦士ラブキュリが、福島原発事故の放射性物質に関するデマを振りまく悪者を退治して、放射性物質に関する正しい知識を教えてくれるお話です。悪者のモデルは、山本○郎、群馬大早○教授、中部大武○教授などデマを振りまくことで一世を風靡した人たちです。
　大和田先生は、東北大学工学部卒なので、原子物理学にも非常に詳しく、子供たちにも分かりやすく解説しています。福島をはじめ、東北や関東の風評被害をなくすためにも、是非たくさんの人に読んでもらいたいと思います。

　ちなみに，ちなみに、大和田先生は糖質制限で17㎏もやせました。

　手荒れ治療についてのメールです。
　麻酔科医（女性）です。
　手のひび割れについて話題になっているようですが、私の場合一番有効なのは、「亜鉛のサプリメント」です。手のひび割れが生じたら、亜鉛のサプリメントを１日１錠飲みますと数日でひび割れがぴたーっとくっついてきます。実はワセリンも塗っておりません。仕事のときにサージットを貼るくらいです。

　亜鉛のサプリメントを飲むようになったきっかけは、子宮筋腫で高度の貧血になり、同時期に手のひび割れもひどかったのですが、産婦人科の主治医に相談したところ、「貧血の人は、鉄分だけでなく亜鉛も足りないから亜鉛を飲んでみたら？亜鉛の製剤は病院にはないから、市販のサプリを飲むしかないけれど、亜鉛を飲んで、皮膚の状態がよくなった人がいるよ」と言われ、試してみたら、本当にひび割れが改善したのです。
　その後、貧血がひどい間は毎日のように飲んでおりました。
　現在は子宮全摘術を受け、貧血も改善したので、ひび割れがひどいときだけ治るまで飲む程度ですんでいます。

　女性の方で、貧血のある方のひび割れには、亜鉛が効くかもしれませんので、試してみてはいかがでしょうか。私が飲んでいるのはDHCから出ている「亜鉛」で、２０日分２００円台でドラッグストアなどで売っています。

　一番安い方法は市販の防水フィルムだと思います。こういうやつ使ってます

　確か指先用とかもあったと思いますが、切れてても割れてても粘着面そのまま貼っておいて、汚れてきたら取り替えるくらいで自然に治りました。普通の切り傷なんかもこれで問題なくて安上がりです。お風呂でもとれないし、目立たないし、貼ってるの忘れるくらいです。普通の絆創膏はもう使えません。
　個人的な経験からいうと粘着面ってキズの上でも大丈夫ですね。パッドとかないほうがずれないので断然使いやすいし、透明なのでとらなくても創傷面が見えます。キズによってはじゅくじゅくがでてとれてきますが、何度か張り替えればすぐにつるっとしてきます。ある程度深い場合は頻繁に張り替えるのが面倒なのでキズパワーパッド（ハイドロコロイド）使いますが。

　ただ、防水フィルムに「創傷面に使うな」って書いてあるのと、サイズや厚さの選択が少なかったり、台紙があったりで張り間違えやすいってのが欠点でしょうか。もっと使いやすいタイプ出して欲しいです。
　一番最初に「糖質制限と手荒れ」の質問をしたものです。
　すぐのご回答ありがとうございます。さっそくご教示の品でケアします。またサイトへの掲示、お礼申し上げます。アドバイスの発言くださった方にもお礼のほどお伝えください。

　コレステロールについては、肉は鶏肉メインで、魚はサバ・イワシ・鮭、肉：魚を大体１：１ぐらいで食べています。野菜は青菜のみ、ワカメ、寒天をしっかり頂いています。食品の内容は問題ないと思われるんですけれど・・・。
　一過性の現象で、先輩の皆さんも体験なさっているのでしょうか。

　また、糖質制限しての変化、ですが、
むくみの大幅改善、塩分摂取量は糖質制限開始後増えたのに、ムクミはほぼなくなった

睡眠の質の向上：いわゆる「寝落ち（食べてすぐ寝る）」が続くも快眠、かつ痩せた

大量飲酒の翌日も胃にもたれなくなった。むしろ、たんぱく質のみで飲んでバタリと寝てしまうので、翌朝は目に見えて痩せています。
　シャンプーレス・石鹸レス洗髪の徹底と同時開始したので、その兼ね合いもあるかもしれませんが、顕著に現れたのが：
増え始めた白髪がなくなった

抜け毛が異常なほど増えた（！）、にも関わらず、頭髪全体のボリュームが以前以上に増えた（抜け毛量を超えて発毛している？髪のコシ・ハリが改善した？・・・不明です）
重ね重ねお礼申し上げます。

　「糖質制限をしてなぜ痩せるのか？」という疑問を最初に提示してくれた方からの追加メールです。
　メールをおとり上げいただき，恐縮です。
　私のコンビニオニギリ2個での体重激増も逆に質量保存の法則に反する不可解な現象なのですが（久しぶりに糖質が体内に入ってグリコーゲンが蓄積され，随伴する水分の乗数効果(冗談です)が出た？糖質制限前には排便の状況や，深酒の結果の脱水などで１～2キロ弱は平気で変動してましたが，制限後にこんなに急激に増えたのは初めてでした。），私の体重減少が少ないことについて，一つ思いついたことがあります。

　最近，うちのツレアイが糖質制限に理解を示すようになり，赤ワインをネットで安いのを多数購入してよく飲んでます。しかし，例の釜池先生のブログを見ると，赤ワインの糖度はモノによりすごく差があるように思えます。赤ワインは血糖値急騰をもたらさないという言い訳で飲み放題（といっても一日に1本なんて飲んでません・・・）にしてましたが，もしかしたらモノにより大層差があるのかも。
　もし，私の減量が進まないのが赤ワイン飲み放題（いいわけ上述）の影響ならそれも一因かと思います。

　・・・でも，めざましい減量の皆さんと，自分は何で違うの・・・。そもそも先生を含め，なんでそんなに減量するの？って疑問は解消できません・・・

　この点を先生のご迷惑を顧みずメールを送るのは，やっぱりこの点の解明が糖質制限界隈でまだ不十分じゃないのかな，と思うからなのです。
　それが批判派の糖質制限否定の論拠になってないか・・・2chのようなネット人種の間ではやはりこれは否定できないように見えます。
　糖尿病に関する対処としての否定派の殺人的不適切は確信してるのです。だから低レベルの糖質制限否定論は撲滅したいのです。
　が，減量についての論証は，まだまだ不十分と思うのです。

　江部先生のブログも再度見てみましたが，減量は糖新生＋ケトン体生成のエネルギー消費が理由とされていました。数字的な話は見つかりませんでした。シロウトの悲しさで，これらのエネルギー消費の減量への影響度合いの程度が分かりません。
　これらの作用で体脂肪が月に，人によっては月に体脂肪(脂肪以外の組織成分を含めて)４，５キロ以上も減るような膨大なエネルギーを要するのか？？　直感的に，ホンマカイナと思ってしまうのです・・・
　こんなにエネルギー使うほど糖新生したら，釜池先生が気にしてるような糖新生亢進による高血糖になっちまうんじゃないの???

　でも，ここが分からないと，「糖質制限で減量なんてトンデモの類」というような説に勝てない気がして悔しいです。一体なぜ，人によっては（っていうか，私のような例を除き多くの人に）急速な体重減少＝体脂肪減が顕れるのか？

　だれかその理由を説明して！　　　・・・って夏井先生に頼る義理はないハナシですが。

　食物の胃停留時間についてのメールです。
　先ほどm3.comで気になる内容がありました。ネキシウムの宣伝ですが、

Vol.4　なぜいけない?就寝直前の夕食東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座消化器病態学分野特命教授　小池智幸先生

　夜遅く帰宅してからやっと夕食・・・
　そんな生活が避けられないGERD（胃食道逆流症）患者さんへは、遅い時間に夕食をとるデメリットとともに、食事時間と食事量に関するアドバイスが有用かもしれません。
　今回は、そのようなシチュエーションで使える雑学を、患者さんとの会話例を挙げて紹介します。

・・・と続きまして、最後で
食物摂取後の胃排出時間はおよそ2～4時間であり¹⁾、食後すぐに横になると胃酸の逆流が起こりやすくなります²⁾。食べ物によって胃にとどまる時間は異なります。胃排出時間が早い順番は以下のとおりです¹⁾。

ごはんやパンなどの炭水化物（糖質）

肉や魚などのたんぱく質

揚げ物などの脂肪（脂質）

　どうしても遅い食事が避けられない場合は胃排出時間の早い食べ物をできるだけ量をひかえてとるよう指導しましょう。

1）竹内修二　監修. 考えよう！消化と呼吸 2007年, 教育画劇
2）Johnson LF et al.Dig Dis Sci 33,673-680,1981
　世間の常識はこのHPの非常識です。
　この問題については，2ヶ月ほど前に私も取り上げています。ここにも書いたように，多数の医者を含め，世の中の人達は　「炭水化物は消化がいいが肉は消化が悪い」　と信じています。しかし，胃内視鏡で胃の内部を実際に見たり，十二指腸潰瘍穿孔の緊急手術で胃内容を実際に手で掻き出したり，吐瀉物を実際に調べた人は皆，「お肉は数10分で胃で消化されてなくなる。しかし，炭水化物は何時間経っても胃に留まっている」　ことを自分の目で確認しています。私も自分の目で見ています。だから，絶対の自信を持って　「炭水化物は何時間も胃袋にとどまっていている」　と断言します。
　上述の　「東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座消化器病態学分野特命教授　小池智幸先生」　なる教授は，自分で内視鏡を覗いたこともなければ，消化管穿孔の緊急手術に入ったこともないのでしょう。だから，こんな大昔からの言い伝えにコロッと騙され，大昔からの嘘を信じているんでしょう。現実を見ないで教科書ばかり見ている　「勉強のできるオバカさん」　じゃないかと思います。

　「ワセリン基礎化粧品化計画」についてのメールです。
　社会人1年目です。
　さて、今回メールさせていただいたのは化粧品についてお伝えしたいことがあったからです。
　私が紹介したい化粧料屋さんはゼノア化粧料本舗です。私が現在愛用しているブランドです。

　ここの商品は肌に浸透するように作られていません。
　実は、このブランドは以前夏井先生がサイト内で化粧品についての真実が書かれているということで紹介されていた『バカがつける化粧品―あなたの素肌は、20代で乾燥肌、30代で小ジワ、40・50代でカサカサ・シワシワ (危険警告!Books)』などの著者、小沢さんがやっていた化粧料屋さんです。
　肌が正常な状態に回復するまで時間はかかりますが本来の肌の弾力やきめ細やかさが戻ってきます。
　このブランドにたどり着いたきっかけが夏井先生のサイトだったので，夏井先生にも是非知っていただく思いました。

　【全米ライフル協会「米国の全学校に武装ガードマンを」】
　要するに，全米ライフル協会（NRA）は　「アメリカ中に銃が溢れていて危険だから，もっと多くの銃で武装しましょうよ」　と提案したわけですね。
　ちなみに，ちょっと古いデータ（2007年）ですが，「アメリカでは市民100人あたり90丁の銃を保有」　しているらしいです（世帯銃保有率は4割弱）。2位はインドで100人あたり4丁とぐっと少なくなっています。

2012/12/21　・・・[06:00]／[09:00]／[12:00]／[14:00]／[16:30]

【16:30】

　下記の「糖質制限と手荒れ」について。
　去年まではアカギレと手荒れに悩まされて手当り次第市販薬やクリームを試しましたが、多少良くなったと感じる程度で納得できる商品はひとつもありませんでした。
　今年からワセリンを使うようになって劇的に良くなりました。アカギレは2～3日で塞がり、それからアカギレにはなっていません。
　私の実践方法は以下の通りです。
〈寝る前のケア〉

アカギレなどでパックリ割れている部分はワセリン＋ラップ＋サージカルテープ

全体的にワセリンを塗ったら手荒れ用の絹手袋(ドラッグストアで700円を使用)をつけて寝ます。

〈日中〉

水仕事はゴム手袋を使用

それ以外はワセリンをこまめに塗って絹手袋をしています。
　絹手袋は脱げやすいので絹手袋の上に毛糸の手袋をして家事をしています。今は手もキレイにツルツルになっているので、ワセリンを寝る前に塗っているだけです。
　幼稚園でやっている料理教室でお母さん達にこの方法を紹介したところ、皆さん手荒れが良くなったということでした。
　あるお母さんが「この前さ～、ヒ◯ケアのCMが流れた時に思わず嘘つき!! って言っちゃったw 」って話してくれました(笑)

　菜食主義について内科の先生の経験談。
　大学生時代、スポーツマンの親友とともに、ある知人宅を訪れた際に、「肉を食べてはいけない、食べられる動物は涙を流す...」という話題になり（細かいことは省きます）、では、やってみようということになりました。数日間、動物性食品を食べないようにして、その後、その友人と会ったところ、力が出なくなった、疲れやすくなった、などと言っていました。

　私はもともと体育会系ではなく、筋肉もあまりなかったので、それほどの変化は感じず、もともと肉はあまり好きでなかったので数ヶ月続いたように記憶していますが、バリバリのスポーツマンの彼にとっては大きな変化だったようで、早くにやめたようでした。

　同じく大学生の頃、身長173cm、体重60kgちょっとでしたが、それでも甘いものを食べる機会が増えたとともに多少太った（65kgくらい）と感じたため、極端なカロリー制限のダイエットも試みたことがあります。小さな弁当箱の、しかも半分くらいのスペースにおかずだけを入れたくらいの量を一日に2－3回食べていました。詳しくは覚えていませんが、一日800kcalも摂っていなかったと思います。
　確かに体重は減りましたが、2－3kg程度とわずかで、疲労感が半端ではなく、ひと月程度でやめました^^;

　ちなみに、ここ1－2年、糖質制限を始めてからは、タンパク質の摂取量は当然ながら増えたのですが、もともと肉はあまり食べなかったのが、かなり食べる（食べたくなる）ようになりました。肉が増えたためかどうかはわかりませんが、頭が冴え、野性的カンや積極性が増えたように感じます。

　【日本人はなぜ「マヤ終末論」に関心示さないのか＝中国メディア】
　なぜ日本人は関心を示さないのか。それは日本人はそんなタワゴトを信じるほどおバカでもヒマでもないからです。こんな連中に騙されるほどマヌケでもヒマでもないんです。

【14:00】

　医者よりはるかに頼りになる看護師さんからのメール。

　会社の健康管理室に勤務する看護師です。
　夏井先生のサイトを知り湿潤療法を始めました。夏井先生の著書は殆ど購入し読んでいます。産業医は大学病院の内科准教授で湿潤療法を認めています。
　看護師は私１人ですので普段は医師は在駐しておらず，非常勤で月に２回２時間半来る程度です。湿潤療法は潤沢な材料もあり邪魔も入らずに実施でき社員にも浸透しています。
　会社の業種は鉄鋼関連メーカーで会社での創傷治療に湿潤療法は最適の治療法です。

　さて，２０代の男性がアテロームが自壊したので県内の形成外科開業医を紹介しました。切開し内容物を摘出しました。その際に一部分だけ開放創のままガーゼが挿入してあり分厚いガーゼとテープで固定していました。
　その後，縫合部分を抜糸し挿入ガーゼが抜かれ開放創部分は消毒してガーゼを当てておくように言われました。
　患者は私が湿潤療法をやっているのを知っており湿潤療法を希望して来ました。開放部の創傷にフィルムドレッシング貼布で受診まで凌ぐと言うことにしました。途中で肉芽が顆粒状になって来たのでサイトで見た強めのステロイドを入れてフィルム剤貼布で良くなるケースを拝見していましたのでデルモベート軟膏とフィルムドレッシングを貼布しました。すると創傷は見事にフラットになり縫合創よりも綺麗になりました。

　フイルム剤を貼布して形成外科を受診すると医師に傷にフィルム剤を使用してはいけない。日本形成外科学会で厳重に注意している。と言われたと言って来ました。患者の傷は綺麗に治癒していますが触るとぴりぴりして痛いとのことでフイルム剤を渡しました。傷の状態が湿潤療法で改善したのは事実でフイルム剤で悪化などしていませんがどうしてそのようなことを患者に言うんでしょうか。

　看護師さんが形成外科医の自分よりきれいに治したのが，よほどお気に召さなかったのでしょう。度量の小さい医者の見本ですね。

　糖質制限についての質問メールです。
　46歳女性です。
8月頭からスーパー糖質制限ときどきプチ脱線、を実践してきました。お陰で足のひどいむくみがなくなり、以前は2-3時間でソックスのゴムの痕が道路の側溝のように深くはっきり出てしまっていた症状がなくなり、3ヶ月で4キロ減、スラックスのサイズはMピチピチからSユルユル、になりました。

　ただ、この冬、手の指先が激しく荒れ、割れてしまっています。出血もひどいです。初めてのことです。糖質制限と関係があるのでしょうか？食生活以外は昨冬とまったく同じ暮らし方です。
　先生・皆さんに上手いお知恵はありますか？

　もともと、合成洗剤類は一切使わず、純石鹸のみを食器洗いに使うのみ、身体は石鹸・シャンプーレスです。ですので、ここは改善の余地がないと思います。

　それから、先日区民健康診断で、LDLが360　HDLが100　と出ました。もともとコレステロールは高くベジタリアンやマクロビ食をしていた今年2月のときには200強でした。この10年、概ね200台でした。私は糖質制限をしていて、心身快調なので安心して続けていきたいのですが、LDL360、という数字は下げられるものならば下げたいです。これは一過性のものなのでしょうか？
　先輩諸氏の経験を教えていただけると大変ありがたいです。
　指先のひび割れに一番有効なのはハイドロコロイド被覆材（リーダーハイドロ救急パッドなど）貼付かな？

【12:00】

　食物のカロリー数とエネルギー保存則についてシステム・エンジニアの方からメールをいただきました。いかにも理系という理路整然とした内容で，読んでいて気持ちいいです。
　最近、HPで「エネルギー保存の法則」とか単語が出てきてますが、エネルギー保存の法則を複雑な人体の代謝系に当てはめて論じることがちゃんちゃら可笑しいと感じます。
　プログラムでたとえれば、「一行のコードの中で常に成り立つ法則(＝エラーが出ない)なのだから、数万～数百万行に及ぶシステム全体でも成り立つはずだ」　と言っているようなものです。
　現実には、システム全体では大小さまざまなエラーが発生してしまいます。(話がそれますが、エラー＝病気と考えると、人体というシステムの平衡性とコード量の少なさには感嘆しますね。)

　そもそもの話として、人間の代謝というシステムは、
食べ物を摂取し

そこからエネルギーを取り出し

残りかすを排泄物として出す
という手順に分けられると思います。
　勉強してないので詳細は分かりかねますが、上記3手順すべてにおいてエネルギーの消費が行われており、それ以外にも、取り出したエネルギーを貯蔵しやすい脂肪に変換する際や脂肪からエネルギーに変換する際、人体を構成する血肉を生成する際もまたエネルギーを消費するものだと考えています。

　エネルギー保存の法則や摂取カロリーがどうのこうのと言ってる連中は食べ物のエネルギー変換率が100％だと思ってるんしょうかね。それならうんこなんて出てくるはずがなく、もしくはうんこは炭で出てくるはずなのですがね。（尾籠な話で申し訳ありません。）

　いずれにしても、「食べ物を燃やして測定したカロリー≠利用可能なカロリー」であることは明白であり、摂取カロリーというパラダイムをシフトすることが必要だと思います。
　糖質代謝と脂質タンパク質代謝の違いも、ここら辺をひっくるめたエネルギー変換率の違いだと思っています。

【09:00】

　菜食主義などについてのメール。
　菜食主義についてですが、僕の知り合いは乳製品と卵は食べれるということでしたよ。タマゴサンド、チーズサンドなんかはいいんじゃないでしょうか。パン抜きになりますが．．．
　ところで悪の誘惑に負けずに耐える、というような精神主義に照らせば糖質制限も立派に宗教化しますから、合理的に考えることのできない素人に広まっていくことは危険性も確かにありますね。実際の効果が高い分弊害も大きいのではないかと思っています（拒食、ガリ痩せもそうでしょう）。これこれの悪いものをとらなければ健康！みたいな考えは結構多いですから。
　上のような人も牛乳の害が．．．卵の害が．．．みたいなことも言いそうで怖いです。
　エセ科学，疑似科学と本物の科学の見分けがつかない人って結構多いですね。先日も，「ホメオパシーの悪口を言うな！ホメオパシーは立派な科学です！」　というちょっと〇〇な抗議メールもいただきましたしね。ちなみに，「治った例がこんなにある」　と宣伝するのが疑似科学（医学）の特徴，「治らない例はこれくらいあり，治らない理由としては・・・」ときちんと書いているのが科学としての医学ですね。
　で，科学者の役目というのは，そういう　「宗教と科学の見分けがつかない人も安全に使える／安全に実行できる方法」　を見つけ，より安全な方法にブラッシュアップすることでしょう。

　先日の食物のカロリー数とエネルギー保存則の問題を考える上で，格好の教材が深海底熱水噴出孔のチューブワームだと思います。御存知の通り，口も消化管も肛門もない生物ですが，共生細菌の硫黄分解菌のお陰でかなりの大きさになります。
　となると，個々のチューブワームの成長を考えるには，熱水噴出孔から吹き出す硫化水素の量と濃度を考えないといけないし，その硫化水素はどこから来たかというとマントルとかマグマとかのあたりから発生したものです。つまり，チューブワームが大きくなった分，硫化水素（硫黄分子）がタンパク質などに化けたわけです。となると，地球全体の硫黄分子の量が減っているのかというと，そういうわけではないのです。
　つまり，一匹のチューブワームの成長に関するエネルギーや物質のインプット／アウトプットを考えようとすると地球規模になっちゃうんですよ。

【06:00】

　大傑作だった第一作目の続編を作るのがいかに難しいか・・・が，ひしひしと伝わってくる映画，《チョコレート・ソルジャー》を紹介。主演のジージャーのアクションを全面に押し出せばいいのに，余計なエピソードをゴテゴテとつけてしまったため，凡庸なメロドラマになってしまいました。ジージャーを始めとする俳優さんのアクションが余りにも素晴らしすぎるので，そこらへんが何とも惜しまれます。

　「咀嚼回数と血糖値」についてのメールをいただきました。
　咀嚼回数と血糖値曲線の関係に関するペーパーです。
　すでに情報見つけられているかも知れませんが、私も同じ事を思って調べていたので情報共有まで。
　　　【食事が血糖値に及ぼす影響第2報 -自由咀嚼摂取と強制咀嚼摂取の差-】
　自身で血糖値を計られている方が「うどんの血糖値上昇が低い」というデータを掲載されていたのを思い出しましたが、このあたりに起因するのかも知れませんね(うどんの腰にもよりますね)。

　「糖質制限と癌治療」について獣医の先生からのメールです。
　先生のサイトやその他のサイトで糖質制限とガン治療について、人医療における現状を拝見しました。獣医療とはかなり異なるので驚きました。

　1990年頃より末期がんの犬では糖質制限、乳酸制限、タンパク質制限、オメガ３脂肪を与えるという栄養管理が確立されています。獣医栄養学の成書には末期がん症例では嫌気的代謝が亢進して炭水化物が乳酸となって蓄積されて代謝性アシドーシスとなりやせると記述されてます。
　元コロラド州立大学のDr. Gregory K. Ogilvieが犬の悪性リンパ腫の臨床症例でブドウ糖負荷試験を行った研究も報告されています。負荷試験後、リンパ腫症例では乳酸とインシュリンレベルが高値で持続しました。

　人医療でも末期ガン症例でブドウ糖負荷試験を行って同様の結果が証明されるといいのですが。ガン患者をやせさせて死期を早めるのに糖質多給は有効なようですが、高額な栄養治療や延命治療を併用するなら医療費がパンクしてしまいます！

　驚いた人医療での現状
悪液質になると中心静脈栄養(日本の場合殆どが糖質からエネルギーを投与)を行う。

抗がん剤治療において糖質制限食は「現時点では」勧められない

言い換えるとがん治療に炭水化物制限は推奨できないと言うことだ。
（追伸）
肉食動物の腸内細菌の追加考察
　肉食動物でも腸内細菌は腸管免疫に関与して腸内環境を整えることに大きく貢献しているようです。フェレットや犬猫の下痢は細菌叢の乱れによってもよく起こります
　現在は獣医学と人医学は断絶状態です。「癌治療と糖質制限」は獣医学では認められているようですが，人医学ではまだまだキワモノ扱いです。このようなことは他にもあるんじゃないでしょうか。

　「夜尿症」についてのメールです。
　おねしょの話なのですが、私と兄と妹の三人は一度もおねしょの経験なしです。

　母が神経質で、手洗いなどに小さい頃からうるさく言われて育ちました。今でも外出すると、途中で手が気持ち悪いので何回も洗わずにいられない私です。デパートで品物を見るとホコリが着くしエレベーターのボタン、電車の手すり・・ベタベタしてて気持悪いのです。
　こんな生活なので、すぐに手が荒れるので外でもワセリンを洗うたびに塗ります。人には神経質だと言われるのですが、少し油断をして電車で目をこすった後にモノもらいになったり、手にブツブツが出来てしまった事もあるので仕方ないです。それより、第一に気持悪いのです。

　大事なのは、この「気持ち悪い」なのです。
　子供の頃、周りの子のおねしょの話を良く聞くので、私の兄妹二人に聞いてみると「気持悪くて、どんなにしたくても布団でなんて出来ない、必ず起きる。眠くても起きる」と答えていましたから。私も同じです。

　寝ている時には言えないので起きている普段から、しつける事が必要に思います。子供は歯磨きや遊んでいて、しょっちゅう袖口やズボンの裾を濡らすものです。その時に、「すぐ乾くから大丈夫よ」などと言ってそのままにしてはダメみたいです。面倒でも、一度脱がせて他の物を着せて、濡れたものは乾くまで干してやるといいです。乾いたら次の時にそれを着させれば良いのですから。わざわざ一から洗わなくてもかまわなのです。
　あまり神経質は困りますが、三つ子の魂で普段から親がちょっと気を付けてやれば良いのですかね。

　ケトン血性嘔吐症について，小児科の先生からのメールです。
　開業してからは、点滴はあまりしないようになり、血中ケトン（簡単にはかれます）が非常に高い場合、病院にお願いしていますので、あまり縁のない病気になりました。改めて調べてみるとここが大変詳しいです。（代謝内分泌は難解ですね。）
　何らか原因で糖新生が障害された時に起こるようです。

「肝臓での脂肪酸のβ-酸化が亢進し（ケトン体の産性が増加し、アセトン血症になる）、糖新生が行われても、必要な量のグルコースが生成されないと、低血糖になる（ケトン性低血糖症）。
糖新生には、糖原性アミノ酸（アラニン等）の炭素骨格や、ピルビン酸からがピルビン酸カルボキシラーゼ（PC）により生成されるオキサロ酢酸の炭素骨格が、用いられる。従って、筋肉量が少ない小児（2～6歳の痩せた体型の小児）は、糖新生が十分に行われず、アセトン血性嘔吐症を、起こし易い。また、ビタミン類（ビタミンB1、ビタミンB6、ビオチン等）の不足も、糖新生が十分に行われず、アセトン血性嘔吐症を、起こす原因となると考えられる」

　また長鎖脂肪酸代謝異常症という難病があり、その発見のため新生児のタンデムマススクリーニングが整備されようとしています。
　普通に生活していれば症状がでないほど軽い方もおられるとすると、アトキンスダイエットなどで糖質を激しく制限したときのみ症状が出るときことも考えられます。アトキンスダイエットでケトーシスを起こした例はこのような代謝異常症だった可能性が高いと思われます。（ここまで書いて江部先生のブログを見たら同じことを述べられていました。）

　またヒポキシル基を有する抗生剤内服による低血糖が報告されています。
　一次性低カルニチン血症のかたもおられるようです。
　このような方が糖質制限すれば、ケトーシスを起こす可能性が高いと考えられます。

　「糖質制限をするとなぜ痩せるのだろうか？」という根本的な疑問について。
　素人です。
　「糖質制限でなぜやせるのか」については，いろいろ方々見ているのですが，いまひとつ釈然とする説明がないのです。

　いや，私自身がなぜか余り痩せないからという訳じゃないんですが・・・。ほぼ糖質ゼロに近い食事で2月ほどになりますが，２～3キロですかね，減ったのは。先日なぞ，随分久しぶりにコンビニオニギリをそれも2個食べたら１．５キロくらい増えちまって，驚きました。糖質なしとはいえ，アルコールをやめられないのがいけないのか・・・

　私がかねて疑問に思っているのは，

糖質制限でケトン体体質になるとしても，呼気や尿からのその排出の減量効果なんて知れてるんじゃないか？

ということです。皆様が経験しているようなバンバン体重が減るような状況が，ケトン体という物質が漏れ出すことで起こっているなんて，普通考えにくいように，シロウトながら思います。どんだけ垂れ流してるんだよ・・・

　じゃあ，それ以外では？

糖質制限の結果，肝臓の糖新生とケトン体生成という作用で，糖をただ食べてるよりエネルギーを使う。

　これは確かにそうなんでしょうが，その程度のほどが良く理解できる話に遭遇しないので，実感としてよく分かりません。それにそんなにエネルギー使うなら，肝臓に悪いことじゃないのか・・・

　私が密かにこういうことじゃないかと疑っているのは，
糖質制限→空腹感がない（私自身も今日はたべないことにしようと決めたら平気でそうできるくらいに思えます。実際は1回くらいは何か食べますけど）→実は本人が思っている以上に食べていない

糖質制限→体が久しぶりにまともになる→これまでじゃ考えられないほど身を動かす→消費カロリーが増える（私はこれが足りてないと自覚します。体は確実に軽くなってるのですが，仕事柄動かないことがほとんどですので，意識しないと運動は増えません）
　というような，心理的影響からの効果が実は相当あるのじゃないかと。
　あとは，食事誘発性熱産生が，糖質よりタンパク質がはるかに高いので，食事誘発性熱産生が盛んな人の場合食事構成の変化で減量効果が大きい，とか？よく分かりませんが・・・

　エネルギー不変の法則はよく分かりませんが，質量保存の法則？的に自分を観察してると，体内に取り込んだ物資分は増えるし，出したら減ってます。でないから減ってないだろうと思うと，そのとおりになってます。
　そうすると，「ようは私はまだ食べ過ぎってこと？（でも固形物の重量でも一日1キロも食べてないし・・・）」といささか不満に思う今日この頃です。
　まあ，糖質制限の精神安定効果？のおかげで糖質の暴食に走りたくなるわけでもなく，気長にやるしかないやろ～と落ち着いていますが。
　実は私も同じような疑問を抱いています。糖質制限についてのいろいろな本を読み，ネットで情報を調べ，あまつさえ，糖質制限についての本を書いている最中だというのに，「なぜ痩せるんだろう？」　という根本部分について完全に納得のいく説明が付けられないでいます。

　「運動による消費カロリー増加」　にしても，以前紹介した【ぐうたらな現代人と働き者の狩猟採集民の1日の消費カロリーは同じと判明！】という研究結果からすると，ちょっと考えにくいかも・・・。
　もしかしたら，「摂取カロリー／消費カロリー」　という概念が根本から間違っていて，実は・・・という可能性があるんじゃなかろうか？
　考えても考えても，疑問が解決しません。

2012/12/20　・・・[06:00]／[08:30]／[10:30]／[13:30]

【13:30】

　下記の「胃滞留時間と血糖上昇のタイミング」についてのメールです。
　素人です。
　米や麺類は咀嚼するときに，アミラーゼによって糖類に分解され，胃部に入って短時間で水溶液化し，その後すぐに十二指腸に到達し，αグルコシターゼによってブドウ糖に分解されるのではないかと思います。
　これが正しいとすると，よく噛むか噛まないかで，食直後の血糖上昇速度が異なることになりますが，実際はどうなんでしょうか。特に麺類なんてろくに噛まないで飲み込んだりしますよね。

【10:30】

　下記の「胃滞留時間と血糖上昇のタイミング」についてのメールです。
　それは、単に原型をとどめたまま周辺部分から順に消化されていく、ということだと思います。ほかのものは胃の動きと胃酸によって形態が崩壊していくのでしょう。
米や麺類は自分の持つ糊の成分で形態が壊れにくいのだと思います。あるいは，「胃から流れ出しにくい。隅っこに張り付いている」とか。

　素人です。
　胃停留時間の長い糖質が、血糖値を急上昇させるか、ですが私の説は、

胃では、停留時間が長く、かつ、吸収、代謝されない。
その後、腸ですみやかに、吸収、代謝される。

と、考えれば、仮説のつじつまは、合います。

【08:30】

　病院の医局は6階にあります。そして，外来は2階にあり，一度1階に降りてから6階の医局に向うことになります。実は私は1階から6階まで階段を駆け登っています（もちろん，一段とばしだぞ！）。エレベータを使うことはまずありません。糖質制限で11kg痩せてから体を動かすのが楽しいし，動かしていたほうが調子がいいからです。深い深い大江戸線の階段ですら駆け上がるのが楽しいです。これは，運動嫌いの私としては生まれて初めての感覚です。
　最近では　「医局が8階くらいだったら，もっと階段を登れて楽しいのになぁ」　なんて考えたりしています。人間，変われば変わるもんです。

【06:00】

　仙台市で湿潤治療をしている光ヶ丘スペルマン病院　小児科の柿澤先生から，最近のいろいろな話題についてのメールです。
　カチリは私も使っていません。夏井先生の水ぼうそう治療の提案を読んで、カチリなんて使ったら、乾燥が進んで大変だと思ってやめました。岡田先生同様プロペト処方です。実際カチリ塗ると痛がる子もいたし、私自身8歳の時に水ぼうそうになったのですが、何もせずに治ったし、なくてもいいじゃないっていう感じでした。

　ケトン血性嘔吐症は不思議な病態でした。尿のケトンは、入院する子だったりすると、結構陽性にでます。なのに、その子は吐かない。なんで、吐く子と吐かない子がいるのだろう。吐いてる子でも、ケトンがでないこともあるし。しかも、遊び疲れて食べずに寝ちゃったら、朝からおなかが痛くなって吐き始めるなんて、片頭痛に似てるよな、っとずっと思っていたら、このごろ片頭痛の仲間入りをしておりました。やっぱり！ケトン高値は原因ではなく、結果だと考えたら腑に落ちました。

　ですが、子供の離乳食の指導は訳がわからなくなりました。なにを食べさせ始めたらいいのだろうか？　どういうふうに指導したらいいのだろうか？　母乳哺乳から大人の食べ物をたべさせられるようにするのが、離乳だとすれば、今までお粥から始めたのは、単に大人がご飯を食べていたからですよね。赤んぼの消化機能と大人のがそう違うとも思えないので、腸内細菌叢の差なんでしょうか？　今までやっていた離乳指導が単なる習慣でしかないのであれば、新しいものを構築していく必要があるのでしょうか？

　アレルギー治療の方も一種のパラダイムシフトが起こっていて、食べて治す、という風に変わってきています。こちらもやり方を間違えると命に係わるので、簡単にはかえられないとは思いますが、以前みたいに危ないものは避けるではなくて、いわゆる毒に慣らすというのが定着してくれば、まったく違った切り口で克服できるようになるのかもしれません。

　夜尿に関しても岡田先生に賛成です。飲み薬高すぎです。しかも、おこさず、という治療方針とまっこうから対立するはずのアラーム療法が3か月くらいで奏功するって、矛盾していると思っていました。こちらも目からうろこでした。ありがとうございます。
　柿澤先生の　「そもそも離乳指導ってどうすればいいのだろうか？」　という疑問ですが，全く偶然にも現在執筆中の本で　「そもそもなぜ人間は新生児を母乳で育てているのか？　なぜ，大人と同じ食べ物ではいけないのか？」　という問題について長々と（？）考察しています。そして，「誕生直後から親と同じ物を食べている動物」，「親と別のものを摂取している動物」　に分類し，それぞれの実例を挙げながらメリット／デメリットを分析し，哺乳の本質に鋭く（？）迫っているところです。
　なぜ糖質制限の本なのにそんな事まで論じているかについては，乞うご期待！

　また，柿澤先生の　「ケトン高値は原因ではなく、結果だ」　という考察（直感？）は鋭いと思います。医学において，原因と結果の取り違えは日常茶飯事だからです。

　「食物の胃停留時間」についてこんな鋭い指摘メールをいただきました。皆様はこの疑問にどのように答えられますか？　⇒回答
　一般人です。
　さて、毎日の更新記事にときどき出てくる

食後数時間の胃の内容物には肉類（タンパク質）が見当たらず
米や麺類（炭水化物）が原形を留めたまま見られる。
よって炭水化物は消化が悪い

…というくだりがあるのですが、もし米・小麦などの炭水化物（糖質）の消化に時間がかかるのであれば食後血糖値はゆるやかに上昇するハズですよね？　なのに糖尿病患者などでは、食後数時間で血糖値が急上昇します。
　この矛盾については、どのようにお考えでしょうか？
　更新記事で取り上げて頂いて、皆様の意見をお聞かせ願えたら幸いです。

　糖質制限について。
　娘の火傷でお世話になったものです。
　火傷の方はすっかり良くなり、今はうっすら跡が分かるぐらいです。夏に蚊に刺された跡より薄いぐらいです。そういえば、今年の夏は蚊に刺された時にとりあえずワセリンを塗っておくと痒みもすぐに落ち着き快適でした。
　この冬は、ワセリンのおかげで手荒れも全くないですし、なんとなく続いているゆるゆる糖質制限＆シャンプーレスで、元気に過ごしています。毎年乾燥肌で悩まされた子供達も乾燥知らずです。

　そんな私を見て、実家が米農家、そして料理人の主人は米なしなんて・・・てな感じで、糖質制限の素晴らしさは理解しようとしてくれないです。シャンプーレスに関してもやりすぎじゃない？なんて言ってきて。
　主人はγGTPが異常に高いので、少しだけでもやってほしいのですが・・・
　でも、子供達は私を見て、全部真似ています。

　ちなみに糖質制限前は、167ｃｍ、55ｋｇぐらいで、2カ月で50kgになり、只今6カ月目で体重は49～50kgをキープしているので、これがベスト体重のようです。HbA1cの数値を下げる為に始めて、元々太ってはいないし、しかもかなりのゆるゆる制限なのに痩せたのにはビックリでした。

　医療素人ソフト屋です
　昨日のエネルギー保存の法則・・・・。いやーーー大爆笑させてもらいました。これ冗談ですよね？　「月をなめるな」以来の冗談ネタにしか思えません。

　本当にエセ科学の特徴を全部備えた素晴らしい例ですね。

「それなら、ガソリン飲んでも太れますよね！」

といえばどれだけバカバカしい話か分かってもらえるのかな？？
　この　「医療素人ソフト屋」　さんの考え方が正解です。非常にわかり易い例を上げて説明していただき，ありがとうございます。
　カロリー数（ジュール）だけを考えたら人間はガソリンやヘアトニックや台所の合成洗剤を飲んでも太るはずだし，土を食べても太っちゃいます（土壌中には莫大な数の微生物や細菌がいて，それらを合計すると十分量の蛋白質と脂質と糖質になり，相当量のジュールになります）。科学がわかっているようで実は本質のところが理解できていないと，上記の　「月をナメるな」　のような与太話にも騙されます。

　【「速すぎる！」競馬場でチーターを全力で走らせてみた…運動不足解消のため】
　昔，読んだ本に　「野生のチーターの雌は雄に追いかけられることで発情する。そのため，1kmくらい走れる草原がないと自然繁殖は難しい」　と書いてあったような気がします。正しい知識かどうかは不明ですが・・・。

　【修士卒でも月給3万円、地下の6畳間暮らし―北京市】
　これも中国の現実の姿なのでしょう。現在，中国のジニ係数（経済的社会格差を示す数字。1.0 に近づくほど格差が大きい）は 0.61 というとんでもないことになっています。一般にジニ係数が 0.4 を超えると社会全体が不安定になり，0.5 を超えると暴動が頻発したり，革命が起きたりします。0.61 となると・・・。ということは・・・中国ではこれから共産主義革命が起こるかも！？

2012/12/19　・・・[06:00]／[08:30]／[10:00]／[13:00]

【13:00】

　寒くなってくるといきなり増えるのが低温熱傷です。今日も一人，他の病院からの脱走患者さんが！　でも，今日あたりだからまだいいけど，来週の木曜とか金曜日とかに受診されるとこっちも困っちゃうんだよ。というわけで，脱走を考えている低温熱傷の患者さんは，なるべく今週中に受診して欲しいです。

　カチリについておかだ小児科の岡田先生からのメール。
　うちのまわりの小児科、内科小児科でも水痘にはカチリを出していますが、私はここ十年近く処方していません。
　コストの問題もあり、プラスモイストというわけにはいかず、ワセリン頻回大量塗布としています。
　しかし、「カチリ　水痘」でググるとカチリは水疱瘡に禁忌などがヒットします。ちょっと調べればわかることを漫然と続けている医者がなんと多いことかと思います。
　また、水痘にカチリって研修医時代のオーベンからの口伝でしょう。「水疱瘡　んっ　カチリ出しとけ」ってなぐあいで

　ドングリについてのメールです。
　開業獣医師です。
　入江先生の人体実験、大変楽しく拝見させていただきました。あまりたいしたことではないのですが、ドングリで思い出したことをメールさせていただきます。今年５月に「独立行政法人森林総合研究所鳥獣生態研究室長」　大井　徹　先生　の「ツキノワグマの保護と管理を考える」という講演があり、その時聞いた熊の食事内容です。
春には蛋白含有率の高い若草を食べる。

夏にはサクランボの実やハチ・アリなどの無脊椎動物を補食。

秋になれば脊椎動物の補食や木の実、つまりドングリ食。

で、その頃交尾をするのですが、交尾時期１ヶ月のあいだに280kgからのドングリを必要とするそうです。（280キロとは、90000粒以上になるそうです。）

冬眠前にそれだけのエネルギー摂取が必要なら、異常気象で不作の年に、熊が里に下りてくるというのは納得です。（ちなみに出産は冬眠期後半の２月だそうです。）
　各種ドングリの中で、ブナの実はタンニンが少なく、生で食べてもあまり渋くはなかったそうです。入江先生の引用された表によれば、マテバシイ・スダジイあたりも渋くないということになりそうですね。
　飼育下ではほとんどトウモロコシ食らしく、講演のあとの懇親会で、機会があったら熊の定期検診時に血糖値や糖化蛋白なども測定してみて下さいとお願いしておきました。

　下記の「子どもと糖質制限」についてのメールです。
　ブログでこどもに糖質制限、をしたいという方がいらっしゃる件についてちょっと懸念がありますので情報を共有したいと思います。ほかの方が大人と子供では代謝が異なるのでは？とありますが　私的にはResovorが異なると考えています。

　というのも、うちの子供ですが、低体重でうまれ　1年生ですがかなり体が小さいせいもあるのですが、すぐにいわゆるケトン症の症状を示します。
　たとえば、遊び疲れて夕食をろくに食べずに寝てしまった翌朝とか、フライドチキンが気に入って、炭水化物をほとんど食べずに食事が終わってしまった翌日、キュウリ　トマトが気に入ってそれしか食べなかった翌日等（これらは思い返してみれば・・・って感じですが）、朝起きると腹痛、嘔吐を繰り返すこと度々。
　何回か小児科に連れて行ったのですが、おなかの風邪等訳の分からない診断が続いたのち、どこかの小児科で「息が甘いにおいがする」とケトン値を測ったらかなりの高値でケトン症と判明。
　それからは、同様の症状が出ると、血糖値が上がるようなものを吐きながらも食べさせるようになった結果、症状は数時間で収まるようになりました。症状が消えた後、本人は本当にケロッとしています。

　てな感じで、どのぐらいの年齢/体重までこのような症状が発現するのか不明ですが、小児に対する糖質制限は大人よりケトンの上昇が早くまた高いので、慎重に行うべきと考えます。ちなみに娘は7歳で１６㎏ですが、先日も同様の症状を経験いたしました。

【10:00】

　いつものいりえ内科の入江先生がドングリ食の人体実験！　今回の実験に使ったドングリは糖質制限食ではない，という結果が得られています。
　遅くなりましたが「ドングリ」で人体実験してみました　⇒⇒⇒結果です
　結果は残念ながら著しい血糖上昇を認めました。でも腹持ちはよいようです（消化が悪いのでしょうか？）
　比較のため糖質制限した時の血糖変動を併記しました

　いつものにしぼり整形外科の西堀先生からはカチリについての疑問です。
　夜間診療所の外来をしていた時、水疱瘡の子供が来ました。
　以前、小児科の先生から水疱瘡といえばカチリと教わっていたので、カチリを出そうかと思い、カチリについて調べてみたら、

【カチリ（フェノール・亜鉛華リニメント）】
　「カチリ」とも呼ばれ、古くから使われています。防腐、消毒、鎮痒作用のある“フェノール”と、患部を保護し炎症をやわらげる“酸化亜鉛”が含まれています。また、添加物のトラガントは、水分が蒸発後に薄膜を残し、皮膚を保護する働きをします。皮膚のかゆみ、あせも、虫さされなどに用います。

　と書かれていました。要するに、亜鉛華軟膏に、フェノールが混ぜてある軟膏と解釈しました。フェノールと言ったら、陥入爪の手術で、爪根を焼き殺す劇薬ですよ。亜鉛華軟膏も、創を乾燥させることで有名な軟膏です。
　こんなもの塗ったら、かえって、傷が深くなって、痕が残りやすくなってしまうのではないでしょうか？　子供は痛くないのでしょうか？

　その子は、元気もよかったし、水疱を痒がってもいなかったので、何も処方せず、自然に治るのを待ちましょうと言って、帰しました。
　僕は、帯状疱疹の人には、フィルム剤を貼って、疱疹を保護して、水疱が破れた場合はハイドロコロイドで湿潤療法をしているのですが、水疱瘡も同じようなやり方でいいのでしょうか？でも水疱瘡の範囲は全身なので、全身にフィルム剤を貼るわけにはいかないですよね。

　水疱瘡の子供には何を処方したらいいのでしょう。
　小児科の先生をはじめ、皆さんのご意見を聞かせて頂ければ幸甚です。
　ちなみに私は　「カチリ＝乾燥剤」　だと思っています。小範囲の場合はプラスモイスト貼付，広い面積に多発している場合はワセリン基剤の軟膏の頻回塗布をしています。
　なにかいい考えがありましたが，こちらまでお願いします。

　【ｉＰＳ芸人？“虚言”森口氏タレント転身】
　たくましいオッチャンです。でも，売れるかなぁ

【08:30】

　大人になるってことで，こういうのを衝動買いできるってことですね。ラジコンヘリって微妙に男の子心をくすぐります。

　糖質制限についてのメールです。

　46才浄土真宗の住職(男)です。御多分にもれず、湿潤療法よりこちらと出会い、シャンプー・石鹸・歯磨き粉レスから糖質制限にいたっております。
　半年ぐらい前から糖質制限を始め、昼のみ糖質を取ったり取らなかったりしました効果のほどを報告いたします。
　かねてより、検診前の運動や禁酒がどう影響するか試みましたが、苦労のわりに報われませんでした。運動、禁酒でほとんど変化のなかった中性脂肪、肝臓の値が糖質制限後、かなり改善されました。

年/月	状態	腹囲	中性脂肪	HDL	LDL	GOT	GPT	γGTP
2009/3	なし	85.0	172	65	134	22	28	137
2011/1	禁酒	86.0	169	54	158	28	40	102
2011/10	運動	86.0	158	43	141	31	50	106
2012/10	糖質制限	82.4	87	70	160	19	19	42

　また、太田胃散の一番大きな缶を1年も経たないうちに使い切るほどの胸焼け人だったんですが、気がつくと全く服用しなくなってました。胸焼けも糖質が関わっていそうな気がしてなりません。糖質制限以前の内視鏡検査で、長年にわたる慢性胃炎と診断されたのがどうなっているか楽しみです。

　困ったことは、当初1ヶ月ぐらいはケトーシスの関係でしょうか、家族に口臭をずいぶん指摘されました。今は臭わないとのことです。
　あと体調にもよるのでしょうが、糖質を普通に取り飲み過ぎると、眠気や酔いが尋常じゃないです。お恥ずかしいことですが、一度だけ酔いつぶれて、ド近眼なのに眼鏡を紛失し記憶を失いながらも家まで帰ったことがあります。学生時代にも経験したことのない、少し身の危険を感じるレベルでした...猛省しました...

　先生のWebには示唆に富んだトピックが多く、法話の例話にも時々使わせていただいてます。以前のとげぬき地蔵尊カレンダー引用の「傷は消毒するな」は仏教的に意を得たもので、「不都合なものだけを殲滅させることなど本来ありえないことで、いいことだけではなく好ましくないことも、適切なケアのもとで、あるがままに受け入れていくほうがいいかも」的なことを申しております。
　消毒、シャンプー、糖質とすべて「レス」がつくところからみると、足してなんとかしようするあまり見えないことがたくさんありそうですね。

　現在４歳と１歳の子育て中です。が以前　「子供が糖質ばかりとっている子がいるが細身で気になる。」　とおっしゃっていた方や離乳食を糖質制限で、というメールをみて前から気になっていたことをご連絡させていただきました。

　うちの４歳の息子は離乳食の時から炭水化物しか取りません。野菜を混ぜると食べません。現在も米としらすやのりなど一部のものしか食べず悩んでいるのですが、病気もしないしがっしり体系です。身長は小さめですが平均内。いわゆる肥満体形ではありません。なによりとっても元気です。癇癪持ちでもないし昼寝もしませんが、少し寝てしまったとしても夜寝るのは７時半～８時ころで１２時間ほど寝ます。
　が、おやつをチョコレートや飴などをあげるとウンチがゆるくなったりちょうど血糖が下がってきたころ？と思われる４～５時間後くらいにぐずりだします。「ほらね。チョコ食べたからわからんちんになっちゃった」という言葉を良く言う気がします。
　下の子はあまり炭水化物を食べず、野菜や豆腐などのタンパク質中心の食事を好みますが身長体重も小さめ。ですが同じく病気しません。
　周りの子で、全く炭水化物などを食べないけれどお菓子はよく食べる子で、いくら牛乳やお肉が好きでも細身で身長も小さく、病気がちで昼寝も昼間３時間くらいしてしまって夜寝るのが遅くなる。というような子が少なくとも３人います。

　なにが言いたいのかといいますと、大人と子供では糖代謝やエネルギー変換に何かちがいがあるということは考えられませんでしょうか？？
　お菓子など生成された単糖類を食べると精神的な部分での不都合が生じる気がしますが、炭水化物など、体内で分解された結果糖分になるものに関しては弊害がない、どころかむしろ子供には必要なように感じているのです。

　もうひとつそう思う理由があります。
　離乳食時期からタンパク質を与えるとアレルギーの有無にかかわらず下痢になったり発疹が出たりする傾向があるように思い、野菜にいたってはいくら大好きなとうもろこしもにんじんももやしも、食べた姿がそのままうんちに出てくるわが子を見ていると消化どころか栄養素が吸収されていないことは明らかです。

　ご飯を食べずに牛乳を良く飲む子もいます。
　ですが身長は低く手も足も細く、カルシウムが足りているように思えないのに炭水化物しかとっていない（といっても過言ではない）うちの息子や友人Ａ君は骨太で一日中昼寝もせず走り回って夜良く寝ています。

　そういう意味であくまで想像の域の仮説ですが、

体が大人になってから糖質制限は有効。
でもものすごいスピードで細胞分裂をくりかえし、体も内臓も成長段階にある乳幼児には炭水化物の糖質は必要。
精製された砂糖は不要。

　なのではないかと感覚的に感じております。
　あくまで私の周りだけの話です。

　でも離乳食の糖質制限は少し待った方がいいように思われてなりません。糖質を減らしてタンパク質を増やすなら０～１歳児にはかえって悪影響が出るのではないかと不安です。
　炭水化物を３分の２に減らすとか、料理に砂糖を使用しない。くらいにとどめるくらいがいいのではないかと思います・・・

【06:00】

　熱傷治療についてのメールです。
　火傷で検索していたら恐ろしい療法を発見しました。
　ホメオパシーでは火傷は温めるとよいそうです。(よいこのみんなはマネしないでねって感じです)　特に蒸気を当てるのがよいそうで、痛いのは良くなる前兆だとか。「ホメオパシー火傷」で検索すると出てきます。(ホメオパシー業界では常識のようです)
　個人的感情ですが、こちらのほうが危険だと思います。もう怒りを通り越して悲しいです。盲信って怖いですね。

　ゆでたまご嶋田先生はいまだ痛みに苦しんでおられるようです。湿潤療法なら痛くないのに...

　いつものおかだ小児科の岡田先生から「夜尿症の常識の嘘」というメールをいただきました。
　熱傷学会、糖尿病学会に続いて夜尿症学会も科学的根拠のないコンセンサスだけで間違った指導をしていることがわかりました。

　夜尿は「起こすな、怒るな、焦るな」と言われています。しかし夜中に起こすと抗利尿ホルモンの分泌が減って尿量が増えるといわれていますが、これを科学的に証明した研究はありません。夜尿症学会のコンセンサスです。

【京都府立医大泌尿器科】
実際、家庭において祖父母や両親が夜中に起こすことにより夜尿がなくなり、病院にかからずに済んだという人も多くいると思われます。よって、起こすのが良いか悪いかは一概には言えませんが、少なくとも夜尿アラームで起こすのは有効な方法であるといえます。ちなみに知りえる限り、海外の学会や論文では「夜中に起こすのがいけない」という議論についての報告はありません。

とのことです。

　小学校に入っておねしょをしていれば、親が寝る前起こしておしっこさせてやればいいんです。それでおねしょしなければ「寝ション便たれ」ではないわけです。夜尿の一番のデメリットが夜尿をすることでのQOLの低下なのですから、どんな形であれ、おねしょをしなければいいわけです。

　ここにかいてある

毎日起こしても夜尿の改善には効果はなく、逆に睡眠リズムを崩すことで悪影響となることさえ懸念されます。

というのはもちろん科学的根拠がないということになります。起こして治れば高価な薬はいりません。

　糖質制限関連のメールです。
　医療素人ソフト屋です。
　そいえば、私は水虫ではないですが、踵の角質が減ってきてます。左の踵の角質が多め？で気になってむいたりしてたのですが、最近結構少なくなってきています。
　以前、踵にワセリンを塗って寝たりしたのですがあまり違いがなく飽きて（もー効果ないとすぐ飽きます）やめていたのですがこの前気が向いて再開していたら最近少なくなっている。ワセリン効果か！と思いましたが考えたら糖質制限初めから初めて塗り始めてました。
　不思議と思って角質ができる理由を調べたら皮膚が固くなるより代謝で更新されるのが遅いときになるとの事なので、少しは早くなっていてそこにワセリンで保湿で効果でたのでしょうかね。

　「消化に良いもの」ですが、それなら油は最高に消化にいいのでしょうかね？それはちょっと極端かな？
救急救命士，41歳　男性　身長168ｃｍ　体重76ｋｇ（開始前）。スタイルはプチ制限（主食の減量）

良かった点
約半年で体重59kgまで減少（BMI26.9→20.9）

ウエストが91cm→74cm（ジーンズは34インチ→29インチ、上着はL→S）

慢性の下痢が解消

イボ痔が治まった（一切の治療無し）

喘息・アレルギー体質が改善（くしゃみ・咳・鼻水がかなり楽になった。）

体が軽く、スタミナもアップ。ジョギングが楽しくなった。

長距離ドライブでも疲れなくなった（1000kmくらい余裕）。

その他キリが無いくらいあります。
悪かった点
服が全部ブカブカになり、買い直した。

肉襦袢がなくなったためか、とても寒い。

おかずの量が増えて、食費が上がった。

無理やり考えてこのくらいです。
　先日メールしたユニクロのセーターは3枚ゲットして仕事用に着てます。とても自然な着心地で、汗冷えせず、極端な温度差でも快適に過ごしています。
　形成外科医です。
　先日、肥満の児に簡単な食事制限をする機会があり、そのときに母親が『糖質制限ですね』と直ぐに理解してくれました。最近は糖質制限という言葉も特別なものではなくなったなぁと、日々感じています。
　糖質オフだったりすることがおおいですが、ホテルなどのプランも頻繁にみかけるようになりました。
　ところで先生が今執筆中の糖質制限本ではエネルギー保存の法則を取り上げる予定でしょうか？
　というのはダイエットとして糖質制限を考えたとき、エネルギー保存の法則に反することだとおっしゃる否定派の方がいます。エネルギー基質によらず1ジュールは1ジュール、糖質1ジュールとたんぱく質1ジュールは同じ意味を持つ、だから人間の痩せる、太るはエネルギーだけで決まる、というものです。
　なんとなく説得力があります。

　私も糖質制限の効果を実感しているだけにいろんな人に薦めたいとは思っていますが，エネルギー保存の法則という科学の大前提を覆さずに糖質制限の優位性を証明してからでないと、知識のある方は論破できません。
　これについての明確な回答が欲しくて色々と考えており、今のところ、以下の2つの疑問に行き着いています。
疑問1
私が調べたところによると

食品を燃やした時の熱量

糞尿を燃やした時の熱量

の差をその食品が持つカロリーとして食品標準成分表に表示しているそうです。
　上の2つのうち、糞尿に含まれる熱量は通常の食事をした際のもので、糖質制限によるものではないでしょう。糖質制限により糞尿の成分が変わっている可能性があるのだから、従来の測定値で糖質制限を語るのは乱暴です。エネルギー保存の法則を議論する前に，糖質制限による糞尿の熱量を調べるのが先ではないでしょうか。

疑問2

エネルギー保存の法則は反応物と生成物が同じであれば反応の経路によらず，エネルギー収支は一定であるというものです。

　事実として、糖質制限を続けることでケトン体を生成します。つまり生成物が変化したと考えるべきです。
　生成物が異なれば反応の平衡定数は変わります。
　平衡定数が変わるということは、自由エネルギー変化が違う、つまり熱収支が普通の食事と糖質制限では異なることを意味します。熱収支が異なる＝人体が利用、貯蓄した熱量が異なるということで、食べても太らない可能性に言及できます。

　以上、有機化学と生物は全くのド素人なりに考えた疑問でした。
　先生の新しい本では否定派に有無を言わせない理論を期待しています。
　このあたりについては，執筆中の本で全く別の視点から取り上げています。そもそも　「摂取カロリー，食物のカロリー数」　という概念が間違っているというか，全く無意味な考え方です。

　菜食主義についてのメールです。
　「菜食主義」なんですが、それ自身の話は置いといて、肉以外でタンパク質とエネルギーを採るといったら、単純に大豆と油でとるて考えると思うのだけど、やはりそこはもう論理的な思考は無理なんでしょうね・・
　ところで・・大豆アレルギーだと結構、糖質制限にも影響ありそうですね（まー肉を食べれいいんだけど）
　やっぱ、人類が植物を採るようになったのはかなり後天的なんでしょうね

　菜食主義者にもただ単に野菜を食べたい人、"動物"を殺生したくない人など色々な考えがあるのではと思います。(脳内妄想ですが)
　単に野菜を食べたい人なら、私は植物油と大豆製品をとればいいんじゃないと"優しく親身に"アドバイスすると思います。

　私も動物、植物、細菌類も全部、命あるものだと思っているので「命のある"動物"を殺せないという菜食主義者」の理論は破綻していると思います。
　野菜はOKと仮定してみましょう。まず農薬を使えば虫を殺します。農薬を使わない有機野菜ならいいじゃないと反論するでしょう。それでも、野菜を作るのに多くの"動くもの"の死が絡んでいます。土の中には数え切れないほどの生物がいて、それらが捕食し捕食され、死骸、排泄物を分解し植物に有用な成分が生まれます(中学校でそう習いました)。このような犠牲の上に植物は育つことが出来るのです。どのみち"動くもの"の犠牲なしに人が生きるのは不可能です。

　カビ、細菌、ウィルスなんてどうなんでしょう。これらを殺すのは問題ないのでしょうか？これらの生物も愛すべきなのではないのでしょうか。
　私は動植物を食べることを可哀想だとは思いません、むしろ感謝する気持ちが大切だと思います。個人的にはこちらに被害が及んだり押し付けてこなければ受け入れはしませんが否定はしません。アドバイスするなら植物油と大豆製品でどうですか、それが出来ないなら普通に戻せばいいでしょうと"冷ややかに"アドバイスしてスルーします。

　いわゆる天然と合成も同じような論理だと思います。ラップと医療用被覆材も同列でしょう。そのもの自体の本質が重要なのだと思います。

　「ワセリン基礎化粧品化計画」についてのメールです。
　形成外科医（女性）です。
　ワセリンを基礎化粧品に、というネタですが、私自身は、一時期、顔の右半分をワセリン、左半分を某ブランド化粧品でお手入れしてみたことがあります。
　化粧品のほうはたいへん付け心地が良く、お気に入りの香りがしてお手入れの最中もリラックス。化粧水、アイクリーム、美容液、クリームと、全てつけ終わることにはすっかりお肌もしっとりしていい感じ。
　対してワセリン（正確にはプラスチベースを使っています）は、なんだか最初は化粧水の潤いがないので突っ張る感じ。そして塗り終わるとべとべと。テンションが下がったところでティッシュオフして終わりです。こどもも小さいので、入浴後のお手入れに時間がかからないのはいいよね～、くらいに思っておりました。

　付け終わって直ぐは左のほうが『いい気持ち』です。
　翌朝の肌の手触りは、左右の差はほとんど感じません。あんなに高い化粧品を使っていますが（笑）、残念なことにワセリンで何か劣っているようには感じません。

　しかし、鏡で見てみると、むしろ左の頬部にはやや赤みが出ています。これは両側とも同じお手入れをしていたときには気づきませんでした。
　しばらく続けてみると、洗顔後しばらく経ってからの肌の突っ張り感、ぴりぴりする感じ、ときおりあるかゆみというのは、右側ではだいぶ治まっていました。さすがに『気持ちいいだけ』ではイマイチなので基礎化粧品はやめてしまいました。
　基礎化粧品を使わないほうが肌の状態がいい、ということを認めざるを得なかったからです。

　一ヶ月弱という短期間でしたので、写真で比べてみても、しわが増えるとかしみが増えるとか、そういった変化はありませんでした。長期間やってみても良かったのですが、さすがに身をもって知った後にも同じ実験を続ける気にはなれませんでした。

　先日サイトで他の方も書かれていたようですが、宇津木龍一先生の方法を参考にして、現在は洗顔もなるべくぬるま湯だけですますよう心がけています。しっかりとメイクをした日はしょうがないのでクレンジングを使いますが。
　出来てしまったシミやしわに関しては、そこらへんの化粧品を使っても、本当の意味でその状態を改善することは出来ないはずです。気になるのなら美容皮膚科にでも行って光治療なりレーザー治療なり、すればいいのです。ただ、その後良い状態を維持するため、そして増悪させないためにはやはり正しい皮膚の手入れは欠かせないです。

　しかし日ごろから創部に軟膏基材以外の外用薬を使うとどんな目にあうか、イヤというほど分かっている私でも、健常（そうに見える）な自分の皮膚にはがっちりクリームなんぞを塗りたくっていたわけで、基礎化粧品をやめるというだけでも女性にとってはなかなかハードルが高いと思います。
　気持ちがいい、リラックスする、喜びを感じる…。基礎化粧品にはそんな効果もあるということで、タバコなどの嗜好品と同じなのでしょう。

　妊娠線に関しては、ワセリンを使おうが、オイルを使おうが、クリームを使おうが、出来る人には出来るし出来ない人には出来ない、と思っています。私は上記の全てを使いましたが、できませんでした。予め皮膚を伸展させておくという意味合いで、なにかでマッサージのようなことをしていたのが功を奏したかもしれません。
　予防したいのなら、急激に皮膚を進展させないよう気をつけるのがいちばんですよね…。

　【減少続く日本人の睡眠時間】
　最も睡眠時間が長いのは私の生まれ故郷の秋田県！以前にも取り上げましたが，秋田県人はとんでもなく甘いもの好きです。秋田県は脳卒中が多いことで知られていて，昔から　「原因は塩分のとりすぎ」　と言われてきましたが，実際には　「糖質と塩分のとりすぎ」　です。料理にはこれでもかと大量の砂糖を入れるし，「米が美味しいから塩辛い漬物があったらご飯を何倍でも食べられる」　ことを県の自慢にしています。日本酒の消費量も全国一です。秋田は糖質大好き県です。
　つまり，糖質過剰による眠気じゃないかと思います。要するに，脳みそが糖質漬けだから眠りこけている・・・と。
　ちなみに，秋田県の脳卒中多発の原因は　「糖質過剰⇒デブ⇒高血圧」　ではないかと思っています。糖質制限で体重が減ると，どの人も自然に血圧が下がるからです。私も数年来の150/100mmHgの高血圧がわずか数ヶ月で124/82mmHgに正常化していますから。

　【もしも中国に選挙制度を導入したらどうなる？】
　中国4,000年の歴史を俯瞰すると，その99％くらいが皇帝を頂点とする王朝国家体制で，0.15％が共産党一党支配時代で，残りは混乱している時代です。皇帝が中国共産党に置き換わっただけと考えると（毛沢東時代はまさにそれだったと思う），歴史の大半は王朝国家・先制国家みたいなものです。まさに　「世界に例を見ない国」　です。
　というわけで，エライ人に物事を決めてもらい，下々はそれに従う，という生活パターンが4,000年も続いているのではないかと思います。まぁ，それを不幸とも不便とも思っていないようなんで，糖分こういうシステムが続くんでしょう。不幸は不幸と感じるから　「不幸」　なんですよ。

　【マリ、灌漑事業で湿地消失の恐れ】
　ニジェール川は広大な湿地帯を有するアフリカの大河ですが，今までのパターンから考えると，「灌漑事業で農地拡大」⇒「人口増加」⇒「穀物不足」⇒「さらなる大規模灌漑へ」⇒「塩害発生」・・・となることが予想されます。

2012/12/18　・・・[06:00]／[08:30]／[11:30]／[13:00]

【13:00】

　【アマゾンが小型タブレット「キンドルファイア」日本発売　米３強が出そろう】
　やはりこの値段の安さは圧倒的ですね。今のところ「在庫あり」のようです。ベゼルがちょっと太すぎるので，デザイン的にはイマイチという気も・・・。

【11:30】

　他院で1年前に皮膚移植された広範囲熱傷の患者さんがしみじみと，「移植した皮膚のところは1年たっても感覚が鈍いですが，植皮しないで自然に治した部分は自然な知覚が戻っています。これだったら，全部皮膚移植でなく直して欲しかったです」　と言っていました。
　考えてみるとわかりますが，知覚が正常な部分を知覚鈍麻にすることは可能ですが，知覚鈍麻の皮膚を知覚正常にすることは不可能なんですよ。しかも，移植皮膚の知覚鈍麻は10年経っても20年たっても正常には戻らないようです。
　確かに，皮膚移植をすればキズはすぐに治せますが，その後，さまざまなトラブルが生じます。皮膚移植しか治療の選択肢がない時代ならそれでも良かったのかもしれませんが，皮膚移植が唯一の治療でなくなれば，この「移植皮膚の知覚鈍麻」の問題は，今後問題になるんじゃないでしょうか。

　糖質制限関連のメールです。
　先日ご紹介があった、メリルストリープ主演の「誤診」　{First do no harm} 見ましたのでご報告します。　（もうみられてるかもしれませんが。）
　メリルストリープ演じる母親が、図書館で高ケトン食療法について知って、ケトン食療法を行っているジョンホプキンス大学病院へ連れて行って病気が治るという話です。医者同士のあるやりとりがありました。

「ケトン食は科学的な有効性が証明されていない。ケースレポートでしかない。」
「あなたのいう科学的とは、ダブルブラインドテスト（二重盲検定試験）のことか？」

　先生の考えと同じと思いました。このせりふをアウトサイダー的な医師に言わせていました。
　　何の仕事でも誰でもそうでしょうが、医者も「無知の知」をしる必要があるといったところでしょうか。（ドラマの悪役の医師も職務に誠実に見えます。）

　米は消化がいいと思い込んでました。糖質制限中であっても、風邪ひいたり胃腸炎にかかったとき、「消化がいいからおかゆやうどんを食べたほうがいいのかな」と思っちゃってましたし。
　間違った常識だったってことですよね。

【08:30】

　【実際、パスワードはどれくらいの頻度で変えるべきですか？】
　病院の電子カルテでは，数ヶ月に一度，定期的・強制的にパスワードの変更が求められますが，これって無駄だったのかも・・・。私の場合，面倒臭いんで2つのパスワードを交互に使っています。しかもひとつの文字を変えただけの2つのパスワードです。だから，パスワードを変更するたびに　「これって本当に意味があるんだろうか？」　って思っていました。この記事を読むと，病院での数カ月ごとのパスワード変更は　「無駄な頻回の変更」　に入るようです。

　今日の朝6：00の更新で　「消化に良いもの」　についてのメールを紹介しましたが，このあたりについてちょっと気になったことを箇条書き。
1. 「消化に良い」とは胃停留時間の長短ではなく，ウンコにどのくらい原型を留めて出てくるか，で判断すべきでは？　ウンコにそのまま出てくるのは消化できてないことを意味しますから。
2. 米やうどんやパンなどの炭水化物は多分，「胃停留時間が長いが，小腸での消化率は高い」　食品でしょうね。
3. そういえば「胃が疲れる」という言い方がありますが，これは明らかにいて胃停留時間が長い食品を食べた際の特徴で，炭水化物を摂らなくなると「胃が疲れる」ことはない？
4. 「胃を休ませる」　という言い方もありますが，これも肉中心の食事にすると胃停留時間は10～20分程度ですから，「胃が休められ」　ます。逆に，炭水化物は胃停留時間が4時間以上ですから，いつまでも胃もたれして　「胃が休まらない」　状態になるのかも。
5. というか，そもそも胃は　「疲れる」　ものなのでしょうか？
6. 下記のメールでも指摘されていますが，逆流性食道炎は糖質食特有の症状かもしれません。

【06:00】

　良くも悪くも　「カナダ製のホラー系映画ってこんな感じだよね」　という 《ファイナルバトル・オブ・ロストアイランド》を紹介。ストーリーはかなり本格的に練りこんでいるし，物語としてはそこそこ面白いし，有名俳優は出ていないけど登場人物のキャラは立っているし・・・と，一生懸命に丁寧に作ったことはよくわかるのですが，どこかでボタンを掛け間違ったようです。

　糖質制限というと，先日（12月15日）の「練馬区市民健康講座」が終わって帰りがけに，40代と思われる女性から　「糖質制限を始めてみたんですが，ガリガリに痩せてしまって困っています」　と相談されました（実は講演後の質疑応答で糖質制限も話題にしました）。蛋白質と脂質が足りないんじゃないですか，と答えたところ，「わたし，菜食主義なんでお肉もお魚も食べられないんです」　とのこと。皆様はこの女性をどう思いますか？

　糖質制限は純然たる科学です。科学的根拠から　「糖質をオフにしても，蛋白質と脂質を十分に取っていれば人間は糖質時代よりはるかに健康に暮らせる」　という結論を導き出しましたし，糖質セイゲニストは日々それが正しいことを自らの身体で証明しています。
　一方，菜食主義は科学でなく宗教かファンタジーの世界です。「命のある動物を殺して食べるなんて野蛮！私たちは植物だけ食べて清らかに生きましょう」　という脳みそにお花畑でも咲いたかのような非科学的な思考しかないからです（実際にこのように説明する人を何人も知っています）。動物を殺してないけど，植物は殺して食べていいなんて，人間の勝手な論理にすぎません。それこそ，植物からすると大量虐殺です。菜食主義者が食べているのは植物の死骸なんですよ。なんでこんな簡単なことに気が付かないんだろう？

　というわけで，科学（＝糖質制限）と宗教（＝菜食主義）の違いもわからない人は糖質制限をすべきではないと思います。どうしても菜食主義のインチキ性に気が付かない人は，植物を殺して食べてデブのままでいいじゃないですか。そして，今日も大量虐殺された植物の死骸を食べていればいいじゃないですか。イルカやクジラを殺すなんて野蛮，と宣っているどっかの宗教団体と五十歩百歩です。

　というわけで，自然治癒とかスピリチュアルとか菜食主義とか，そういう非科学的思考が大嫌いです。
　食べ物で言えば，どういう栄養素をどういう形で摂取するのが合理的かを考え，その上で植物性タンパクか動物性タンパクかという選択があり，動物性タンパクが合理的なら動物を食べればいいし，植物性たんぱく質の方に合理性があればそれをメインにすればいいだけです。最初から食のルールを作るのはおかしいです。ルールとは研究の結果として作られるべきものです。

　糖質制限についてのメールです。

　いつもの心臓外科医です。これも，妄想かもしれません．
　ガン治療の末期状態，悪液質になります．悪液質になると，中心静脈栄養(日本の場合殆どが糖質からエネルギーを投与)を行います．少しでも体力維持に勉めるためです．しかし，それはがんに栄養を送る(がん細胞は他の細胞より，より多く糖質からエネルギーを摂取する→それを利用した検査がPET．)事になり→結果としてガンがさらに発育すると言う悪循環をしているのではと思っています．

　そういう悪液質に陥った患者さんには，基本，

脂肪製剤
アミノ酸
必須ビタミン投与
電解質投与 Na K Cl等
糖質投与は行わない．

　どうしても，糖の投与が必要なら，キシリトール，マルトース等の投与が理想的なのでは．．と夢想しております．もとより，専門分野ではありませんが．．栄養を色々と考えているとそういう考えに至ります．とにかく，自分がそういう状態(悪液質)になったら絶対に糖の投与は拒絶するだろうと思います．

　事務屋＆ 51歳＆男性です。

【時系列】
　平成23年9月　糖尿病発覚　体重73ｋｇ　HbA1c 11.7 旧基準
　平成23年10月より主食抜きの糖質制限開始

	月間平均体重 (kg)	HbA1c (旧基準)	Cペプチド
2011/09	73.0	11.7
2011/10	68.1	10.7	1.8
2011/11	65.5	7.3
2011/12	65.6	6.1	1.6
2012/01	65.6	5.9
2012/02	64.7	5.9
2012/03	64.3	5.8
2012/04		5.7
2012/05	65.6	5.5
2012/06	66.2	5.5
2012/07	66.3	5.6
2012/08	66.0	5.5
2012/09	66.4	5.5	1.7
2012/10	67.0	5.5
2012/11	67.0	5.3

【体験談】

発覚当時は起床時の体の倦怠感が尋常では無い。
目覚めた瞬間は体重が1トンを越える感覚を覚え、その重量により敷きマットの底まで沈みこむ感覚。
当時の主食はロールケーキ1本とみたらし団子5本。

【糖質制限開始後】

目覚めが快適で、すぐに起き上がれる。
長年にわたる慢性的な咳(気管支炎のようで胸が湿っぽく啖によりぜいぜいする感じ)がピタリと止んだ。
朝の歯磨きで歯ブラシを奥歯の裏まで進入させる事が出来た。(それまでは嘔吐反射が酷かった。)
長年にわたる白癬菌による足裏の表皮のめくれが収まり、すべすべに。

　困った事としては、冬季の夜間にあまりの寒さに目がさめていた。スキー用の靴下を履き、フリース2枚とフリースの帽子を着用しても体の芯から冷えて、血液が外気温並みに下がったような感覚。

【現在の状況】

それまでは早朝空腹時血糖値が110前後だったが、この1ヶ月で90前後に低下した。
体重が増加に転じた。
以前ほどは酷くないものの、咳が再発した。
朝の歯磨き時の嘔吐反射が再発。
同じく以前ほどは酷くないものの白癬菌による足裏の表皮のめくれが再発した。

　良かった事としては、夜間の体の冷えによる覚醒は無くなり、足元も体もポカポカで目覚める。

【勝手な考察】
　突然に主食を抜く事による糖質量の減少により、体の維持管理を行う優先度が低い部分の機能から順に低下させているのでは。例えば最低限度の体温維持で糖質を節約したり(褐色脂肪細胞の働きが減少したか数が減少したか)、白癬菌の活動低下。気管支炎を誘発する炎症のなにか? の活動低下も?
　その後、糖質量の減少が一定期間経過することにより、食事から僅かに取り込まれた糖質を効率よく蓄える機能が高まる。体重の増加に反し、早朝空腹時血糖値及びHba1cが低下している。血液検査からインスリン量の変化は見られないので、糖移送体が増加したか機能が向上したか。

【余談】
　私の場合は食餌由来の糖質による血糖値の上昇は10分間の自転車こぎで40下がります。しかし、仕事中のアドレナリン全開モードでの血糖値の上昇は10分間の自転車こぎ運動でも10程度しか下がりません。
　食餌由来の糖質は筋肉に取り込まれやすく、肝由来の糖質は脳に優先的に供給されるのかも。(逃走か闘争かそれぞれの手段を瞬時に判断するためにCPUに電力を供給するようなものでしょうか。)

　内科医です。
　「消化に良いものを食べなさい」と患者さんに説明する時にどんなものを薦めるかということになったのですが，「炭水化物は避けた方がいい」という点で意見が一致しました。

　胃カメラの際に前日夜早めに食事をとってもらい翌日検査をします。12時間以上の食止めになる訳ですがそれでも胃内に残渣を認める事があります。何が残っているかというと米、うどん、パスタ等の炭水化物と野菜です。原形をとどめているので十分判別可能です。
　当たり前ですが肉等は胃酸で消化されているのでしょう。
　大腸カメラを行ったときにも野菜、キノコは原型をとどめています。食物繊維を消化できない以上当然です。
　消化管手術の後に食事を開始する時，［水→重湯→三分→五分→七部→全粥］　などとステップアップしていくが、術後の回復に必要なものはタンパク質であって糖質ではないはずだが、、、

　とりあえず先生の書かれる「糖質制限本」のネタとして，炭水化物は胃に負担がかかる（だから糖質制限が逆流性食道炎にも有効）という認識を持ってる医師が居るという事を御知らせしておこうと思いました。

　先週，見学に来られた外科の先生と偶然，この話になりました。彼も「十二指腸穿孔の緊急手術をすると，胃袋に入っているのは米と野菜ときのこだけ。肉なんて見たことがないよ」と言っていました。

　62歳　　鍼灸師です。糖質制限食の結果、メリットとデメリットの両側面をご報告いたします。

「良かったこと」

体重：６６ｋｇ→５７ｋｇ

ウエストサイズ：８２ｃｍ→７６ｃｍ

ヘソ回りから皮下脂肪がとれていく

ＭサイズのＴシャツが着られる。オナカが目立たない。

γ－ＧＴＰ：１１１→８６（毎日焼酎をアビているのに肝機能が良くなっている！）

暑さに強くなり、苦手だった夏にストレスを感じなかった。エアコンはドライモードで充分でした。

特に寒がりになってはいない気がする。厚着すればいいから？

物事に積極的になり、精神的に若返った。バイクがんがん乗っています、楽しいです。１１月初旬に娘とタンデムで塩山のほうまで紅葉を見に行ってきました。

食後の眠気がなくなった。

歯がツルツル。もちろん歯磨き剤レスです。

白髪が減った。嫁にそう言われたので一度スキンヘッドにして確認したところ、　確かに減ったような気がする。もちろんシャンプーレスです。
朝のムスコのゴアイサツが復活（週に２～３回ですが）

「悪かったこと」

中性脂肪：３４７→６１４（若い頃から高かったのですが、多くの方は下がっているのに何故か私は上がりました。まあ、１０００までは薬は不用と思っていますので気にしませんが。）
ＬＤＬ：９０→１３４
総コレステロール：２２４→２８７
何十年ぶりに風邪をひいた。
ラーメンを食べると食後３０分ぐらいで動悸が強くなることがある。
炭水化物をとると、腸内異常発酵がおきて、やたらとガスが出ることがある。これが猛烈に臭い。アンモニア臭というより硫化水素臭に近い。

　【世界を変えるデザイン「風力で動く地雷除去装置」】
　この発明こそノーベル平和賞にふさわしいです。たった4,000円で作れ，風力で動き，地雷があると数本の足が吹き飛ばされ，何事もなかったかのようにまた転がり続けて次の地雷を探します。
　人間が作った最も残酷で愚かな兵器を風まかせで転がりながら爆破していくその姿は，意志あるもののごとく美しく，そして健気です。

2012/12/17　・・・[06:00]／[08:30]／[10:30]／[12:30]／[13:00]／[16:00]

【16:00】

　福岡県の池内さんという方から　「甥子が顔に怪我をして縫合されたが・・・」　という相談メールをいただきましたが，ドコモの携帯をお使いのようで，パソコンからのメールをブロックしている設定になっていると思われ，こちらのメールが届きません。メールアドレスは＜d‥b.2‥n@docomo.ne.jp＞の方です。
　回答は 「抜糸後にテーピングする」です。

【13:00】

　【見えない鳥笛で鳥を騒がす】
　このDaily Portal Zの記事を読んでいると欲しくなりますが，多分これかな？

【メール便対象】EDERNA バード　ホイッスル　鳥笛　3枚セット
価格：630円（税込、送料込）

【メール便対象】EDERNA バード　ホイッスル　鳥笛
価格：315円（税込、送料込）

【12:30】

　amazonから週刊アスキー到着。付録に　「ゆびきたーす！　ウルトラマウス」　がついていて580円とお得。早速，このマウスを中指にはめてこの文章を書いていますが，マウスの操作にちょっと慣れは必要ですが，まぁまぁ使えそうです。あと，ボタンのダブルクリックがちょっと押しにくいですが，コントロールパネルからマウスのダブルクリックの速度をちょっと遅くするといいみたいです。
　使い道としては，日常の仕事で使うというよりは，移動中の新幹線とかホテル用にボストンバッグに入れている　「お出かけモバイル・セット（モバイル・バッテリーや超小型無線LANルーターとかが入っています）」　の超小型マウスとして最適かも。

【10:30】

　朝一番の患者さんは，なんと奈良県から受診された仙骨部褥瘡の患者さん！　奈良県ですよ，斑鳩の里の奈良ですよ，法隆寺とせんとくんと鹿の奈良ですよ。びっくりしたなぁ，もう。
　ちなみに奈良県から練馬を受診された患者さんはこれで二人目です。
　奈良市ということで松原先生に紹介状を書かせていただきました。受診する前に電話連絡するように家族の方に説明しておきましたので，よろしくお願いします。

【08:30】

　数日前から　「自民は単独で過半数制覇，民主は大惨敗，第3極は票が分散してちょぼちょぼ，固定票のある公明と共産は現状維持，脱原発は争点にならず」　と予測していましたが，維新の会が54議席を取った以外は大体当たっていました。というか，今回の選挙は外すほうが難しいでしょう。

　それはどうでもいいけど，民主党ってのは結局何だったのか，そろそろ総括しとかないと党そのものが消えてしまいそうです。なんだかんだあったけど，民主党は小沢一郎の一人相撲で生まれ，一人相撲の結果消えていったのではないか，という気がします。
　小沢さんが自民党の時に　「日本も二大政党制に」　と号令をかけて，その手段として中選挙区制から小選挙区制になります。そして，なんだかんだあって，自民党を飛び出した小沢さんはいろんな政党を作っては壊し，作っては壊しして，最終的に鳩山さんと一緒になって民主党を作ります。しかし，結党の目的そのものが　「自民党に対抗できる二大政党を作る」　ことで　「理念達成のための目的」　というより　「とにかく目的あり」　でできたようなものです。小沢さんと鳩山さんからして同床異夢でした。政治理念もバラバラなら，党綱領すらありません。「民主党の綱領は小沢一郎だ」　という言葉が全てを物語っていました。民主党は最初から最後まで寄り合い所帯のままで，寄り合い所帯が瓦解しただけです。
　それは（図らずも）政権を取ってしまったあとも変化はなく，政権運営の能力がない素人集団だったことがすぐに露呈します。能力があったのは，「影の内閣」　の経験があった数名のみで，あとは　「大臣の自分が一声かければ国が変わる」　と思い込んでいる素人オッサン・オバちゃん集団でした。

　小泉政権後半から「総選挙⇒次の参議院選挙では野党が大勝⇒ねじれ国会で政権運営が困難に⇒解散・総選挙⇒・・・」　の繰り返しでしたから，通常なら次の参院選挙は自民大勝の反動で野党が勝つはずですが，問題は従来の意味での　「野党」　がないことです。もちろん，民主を含めた　「自民と公明と共産以外の全て」　が大同団結するという手もあるけど，これだけ基本理念が違っていると無理だろうなぁ。

　それと，脱原発を掲げた政党が幾つかありましたが，これは全くの間違いです。景気対策とか外交とか防衛などのような今日明日何とかしないとヤバいよね，という喫緊の問題ではないからです。原子力発電所をあと何年か稼働させたところで，[3.11] 級の大地震・大津波がその発電所を襲う確率は高くないし，これまで処理しきれていない核廃棄物がちょっと増えるだけです。今日明日の問題ではなく，5年とか10年かけて取り組まないといけない問題であり，タイムスパンが違います。どういうタイムスパンで取り組むべき問題なのかがわからないような政治家は要りません。

【06:00】

　かなり深くて大きな顔面裂創もテーピングで治療できるという症例を紹介。

　「外傷を湿潤治療している医師」に，横浜市旭区のたいクリニック／田井　重行先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。

　先日，ダンピング症候群についての質問メールをお寄せいただいた方から，回答していただいた皆様にお礼メールです。

　先日は首記の件をHPに取り上げてくださいましてありがとうございました。
　まだレアな事例ですので、回答がつかないのではないかと少し心配でしたが，良回答を2件いただけて感謝しております。本人にも更新履歴を見てもらい、かかっている病院のDrにも相談したようです。抗がん剤による味覚症状のほか、ダンピングと体重減少が著しいのでそれらが落ち着いてからの検討となるようですが、本人が選択肢を認識できて良かったです。
　どうもありがとうございました。

　また、文の一部を太字に加工してくださいましたが、その太字の部分にグッときました。「生存率を知ったらいてもたってもいられない」だけでなく，「なんとしても1%に入ってもらいたい」まで太字にしてくださいましたね。この「行間」を読まない（読めない？）方もいらっしゃるもので、行間を読んで察してくださった先生に鳥肌が立つほど感激しました。

　大変不躾で恐縮なのですが、糖質制限が癌や腫瘍に効果があるのかも？というメールや記述をまとめたページを御作りいただけないでしょうか。

　さて、肌の痒みと糖質制限について少々。
　12/11 14;00の更新履歴にあった

「ヒスタミンは皮膚バリア機能を障害する？　顆粒層や角質層が50％減少」

の論文、タイトルを読んだのみですが、往年の謎が解けたかんじです。ちょうどアレルギー結膜炎・鼻炎の憎悪時（2～3月）に体幹部の乾痒に悩まされていました。脚の付け根・腹部・胸部が痒く、毎年3月はかさぶたとの闘いでした。
　原因としてまず、冬季の乾燥のせいかと考えましたが、雨が少なくて乾燥する12月は痒くないのに、しばしば降雨がある3月は痒い。次に、花粉症で肌が痒くなる事象はあるとのことで、肌につく花粉のせいかと考えましたが手足や顔は痒くない。窓は開けず空気清浄機がフル稼働、洗濯物は完全室内干し。布団も布団乾燥機。半クリーンルーム化しているので数日家にこもっていれば薬がいらない。そんな環境なので体幹部と接触する花粉は少量だと思われること。

　そんな状況でお手上げでした。去年は痒みで寝つきが悪く、（入浴時と就寝時・・・身体が温まったときに憎悪します）ヒルロイドソフト（！）とジフラールのお世話になるほどでした。（笑）アレグラ・クラリチンなどの抗ヒスタミン剤も1月から服用しますが、（感受性が高いのか、ジルティックは眠くて2日に1度しか飲めません）フルナーゼ点鼻薬とザジデン点眼薬のコンビが2～3月はかかせないのでヒスタミンが暴れているのでしょうね。

　そして、去年から秋の花粉症も発症し、今年は11月から肌の痒みと掻き壊しがあり，ワセリンを使いつつも悪化の一途で、2・3月を思うとかなり憂鬱でしたが、肌着を替えたらほぼ治りました。11/30 12:30の更新にあった、ウールのセーターを肌着にしたら数日で顕著に良くなりました。
下着別の痒さ度は、私は以下でした。

痒い：　ヒートテック（アクリル）＞綿＞＞＞ウール　：痒くない

　糖質制限関連のメールです。
　ところで、今娘が離乳食を摂っている時期なのですが，離乳食を糖質制限メニューにしようと思うとなかなか大変です。糖質制限な離乳食が安く出回る日が来ると良いのですが。

　なんちゃって糖質制限食をしている52歳の女性です。
　仕事柄女性ばかりの職場でお菓子やスイーツがあるので、みんなと一緒に食べることにしています。その方がストレスないし、1日1回のごほうびとして食べています。おやつのサイズは小さくしてその分の昼食のご飯はほんの少しにしています。
　みなさん自然と甘いものは食べなくても平気な人が多いようですが、まだその域には達していません。5年前よりランニングを始めて週35キロ程走っています。10キロ走ったら小さなスイーツを食べるのが幸せですが、それだけで満足できるので不思議です。以前だったらたくさん食べていましたが、甘みを感じる感性が高まって甘すぎるものは受けつけない事もあります。

　糖質を食べ過ぎた時は体重が1キロ程増えるし、夜間トイレに起きることがありません。
　しかし、糖質を制限した夜は必ず排尿に起きます。以前何かの本でブドウ糖１ｇ摂取にたいして水分６ｇが体に蓄えられると読んだことがあります。数日絶食しただけで3Kg体重が減るのは全身に蓄えられているブドウ糖500ｇと水分３Kgの分だと思います。だから糖質をとると水分も体に蓄えられて体重が一時的に増えるのだと思います。糖質をとりすぎた後数日糖質を制限すると2日位で利尿がついて体重も戻ります。

　糖質制限をされている皆さん、夜間排尿のため目が覚めることはありませんか？ちなみに私は糖尿病予備軍です。だから夜間排尿のため目が覚めてしまうのでしょうか？

　55歳男性です。身長１７６ｃｍ。体重66kgです。64kg～66kgの間で安定しています。

　２０１１年５月は、体重７２．２ｋｇでＨｂＡ１ｃが７．０でした。メルビン２５０ｍｇ　１錠、リピトール５ｍｇ　１錠を夕食後に服用

　7月に糖質制限のことを江部先生のブログで知り糖質制限を開始しました。
　9月26日には、体重68kg, HgA1C 5.3でした。
　8月25日には、体重68kgに減ってました。

　体重減少に伴いウェストサイズの減少が85cm→79cmで 20台前半のころの体重とウェスト周りになりました。その後は、体重もHbA1cも安定しています。
　2012年8月からは、検査値が良くなってきたので、薬の服用をやめて糖質制限のみで実行中です。

　歯科医です。
　今年２月から糖質制限に取り組んだのですが、正月に66㎏あった体重が４月には60kgに。（身長168cm）現在も±0.5kgで落ち着いています。ウェストがくびれ、29インチのジーパンがはけるようになりました。腹回りには皮下脂肪は適度に残っており、内臓脂肪が減ったのだと実感できます。

　昼食は以前は菓子パンを３～４個平らげていたのですが今は味噌汁とツナ缶と納豆で済ませています。これで十分です。食後の眠気もないですね。もともと夜更かしをするのが悪い癖なのですが、睡眠時間が５時間程度でも仕事に集中できます。
　それもあってか、仕事中にイライラすることが減りました。（スタッフは喜んでいます）

　10年前に椎間板ヘルニアをやり、２週間ほど診療を休みました。その後筋トレに励んで再発の予防を心掛けておりましたが糖質制限を始めてから全く腰痛が出ません。体重が減ったこともありますが、なにかほかに理由があるのでは？と思います。
　体力・持久力は３０代の頃と比較して落ちておらず、むしろ当時よりもあるように感じます。

　仕事中もプライベートでも目を酷使しますが、眼疲労やそれにともなう不快症状が以前ほどありません。同年代の仲間が軒並み老眼に移行しておりますが、全くその兆候がなく近くから遠くまで裸眼ではっきり見えます。糖質制限のおかげなのかは分かりませんが、これは本当にありがたいです。

　髪についてですが、父方も母方も祖父はツルツル、父も兄２人もすでにちょぼちょぼの血統書付きのハゲの家系ですが、だいぶ残っています。これは昨年７月からシャンプーレスを続けていることも影響していると思いますが、糖質制限を始めてから髪が太くなり、生え際が微妙に前進してきてます。（！）以前は風呂上がりは鏡からは目を背けておりましたが、このごろはちょっと楽しみだったりします。（笑）

　花粉症は、症状はありましたが今年は医者にかかることも薬も飲むこともなくやり過ごせました。
　化学物質過敏症を２年前に発症しましたが、以前よりも不快なニオイ（香水やタバコなど）に鋭敏に反応します。許容量が大きくなってくれると嬉しいのですが、これは逆のようで、危険な物質に対して敏感になっているようです。

　ここからは自分の専門の領域ですが、先生のサイトへもたくさん投稿があったように、糖質制限は口腔内環境も改善するようです。江部先生もおっしゃっているように歯垢の量が減りました。歯肉炎、口内炎も起きにくいようです。おそらく、糖質制限食を続けることによって体質、循環、口腔内環境、口腔内細菌叢が改善されその結果歯周病、虫歯が起こりにくくなるのだろうと勝手に推測しています。

　糖質制限、シャンプーレス、歯みがき粉レス、消毒レス、化粧レス、、、は現代人にとって真のアンチエイジングじゃないかな、と感じています。
　待合室の本棚には江部先生と夏井先生の著書や糖質制限を特集したTarzanもおいて啓蒙を図っておりますが、最近では難治性の歯周病、多発性の虫歯の患者さんには喫煙とともに糖質食を制限することを（自分の裁量で）勧めています。

　糖尿病をなくそうと尽力されている江部先生、有害な消毒を廃し湿潤療法の普及に尽力なさっている夏井先生を尊敬しております。医者たるもの、より患者の負担の少ない治療法を選択すべきであるし、疾患そのものを根絶できるのであればそれに越したことはありません。パラダイムシフトを起こすのも既得権益の牙城を崩すのも容易ではないと思いますが、夏井先生のサイトを拝見しているともうかなり進展していると思います。
　先生のサイトでいろんな方の意見を拝見することのほうが、そこらでやっている研修会や講習会に参加することよりもずっと有益だと思うのは私だけではないと思います。

素人ですが、「親指はなぜ太いのか」のボーンハンター説と，ウルトラマラソン関係でベアフットランニング関係で有名な「Born To Run」に出てくる「持久狩猟」を実証した話は，非常につながりが強いのではないかと思いました。
　人間は、長距離走るために進化したというのは割りと正解に近いのではないかと思いました。

　その他のメールです。
　このところ予防接種や老人医療の問題がいろいろ話題として出てきますが、先日春山満という人の講演をPCで見ていて驚いてしまいました。日本の医療費40兆円、そのうちの20兆円は死ぬ前の2週間の治療費だとか。
　考えてみれば、昭和天皇もそうとうなお歳で誰もがもうお終いと思っていたと思うのですが、医者があらゆる手を尽くして延命していました。あれが医者の使命なんでしょうか。
　また日本の医者や病院の数は欧米の5倍だとか。それもどうでもいい（まさに湿潤治療を否定するような！）医者ばかりという現状だそうです。なんでも昭和55年ごろに認可制度の改正があって、その前に駆け込みで病院が急増したそうな。これって生活保護の問題と似ているなと思いながら聞いていました。税金が足りなくなるわけです。

　【容疑者　殺傷能力が高い半自動式ライフル使用】
　「銃を所持する自由を守るためなら，自分や家族が射殺されても構わない！」　というのがアメリカンな人々の一般的な考えのようです。「健康のためなら死んでもいい」，「消毒ができるならキズなんて治らなくてもいい」　というのと似てますね。

　前にも書いたことなんだけど，今回の衆院選の結果を見ていて，「国政選挙では当選のための最低得票数を定め，それに達しない立候補者は最高位でも当選させない」　という方式は悪くないんじゃないか，という思いがさらに強くなりました。要するに，最低ラインを全国一律に20万票とかにしちゃって（・・・あるいは，「最低ライン＝有権者数 × 5/1000」というように有権者数で自動補正するようにしておく），このラインに達しなかったら有無をいわさずに当選させません。
　メリットはいくらでもあります。
1. 一票の格差が解消される（有権者の少ない県で立候補しても当選の確率は低くなるから）
2. 議員数が自然に減り，経費削減になる
3. 投票率に連動して議員数が自動的に減るので，議員はまじめに仕事をするようになる

　【英大学研究者が新ベクタ形式動画コーデックを開発、「5年以内にピクセル駆逐」を謳う】
　ベクタ方式で動画がコーデックできるなら，もうピクセル方式動画に勝ち目はないでしょう。この研究者が言うように数年で置き換わるでしょう。
　そうなると，10年もすると　「昔のピクセル方式の動画を見たいんだけど，デコーダーが見つからない」　ことになるんだろうでしょうね。あるいは，「古いピクセル動画をベクタ動画に書き換えるサービス」　なんてのも登場するかも。

　【飛行機内で目一杯充電できる！　窓にくっつける吸盤つきソーラー充電器】
　これはナイス・アイディア！　すぐにでも実用化して，全ての飛行機で使えるようにして欲しいです。となると，飛行機を予約する時は　「窓側／通路側」　ではなく　「太陽側／反対側」　のほうが重要になりますね。

　糖質制限についての本を執筆中ですが，その中に　「糖質セイゲニスト　かく語りき」　ということで，糖質制限をしたらこんなことがあった，その効果にビックリ，というようなメールを紹介できたらいいな，と考えています。今までも多数のメールをいただいておりますが，「自分の体験談を是非，人に伝えたい！」　という方がいらっしゃいましたら，メールで体験談をお寄せ下さい。なお，掲載する際は「匿名〇〇歳男性」という形式での紹介になる予定です。
　みんなで自慢話を披露し合いましょう。
　例：
1. 中学生の息子に糖質制限をしたら生活態度が良くなり，性格が良くなり，おまけに成績も上がりました！
2. 子供に糖質制限食を食べさせたらニキビが治った！
3. 半年で見事に痩せちゃって，久し振りにあった友人に「君，誰だっけ？」と言われた。
4. 糖質制限していてもマラソン，トライアスロン完走！
5. 不眠症が治った。うつ病が治った。EDが治った。

2012/12/15　・・・[08:00]

【08:00】

　下記のBrad Mehldauの "Exit Music" について様々な人からメールをいただきました。ありがとうございます。それらの情報を総合すると，

ここで楽譜は見られるが，最初の4ページのみで，実際の演奏の前半部分のみ。

この楽譜は河本芳子さん採譜のもので，掲載雑誌は「jazz life　1999年11月号」。どうやら掲載されていた楽譜はこの4ページのみのようです。

Brad Mehldauの楽譜集は出版されているが，残念ながらこれには "Exit Music" は含まれていない（収録曲は〈Prelude to Kiss〉，〈I Didn't Know What Time It Was〉，〈Nobody Else But Me〉，〈Bewitched〉，〈Sehnsucht〉，〈Unrequited〉）

2012/12/14　・・・[06:00]／[08:30]／[10:00]／[13:00]

【13:00】

　個人的趣味に関することなんですが，ジャズピアニストのブラッド・メルドー（Brad Mehldau）の "Exit Music" という曲があって，どうやらこの曲の採譜楽譜があるみたいなんですが，断片的な情報しかありません。

河本芳子さんという方が採譜されている
雑誌に掲載されていた楽譜ではないかと思われる
いつ頃の雑誌なのかは全く不明

　という雲をつかむような断片情報ですが，どなたか情報（あるいは楽譜）をお持ちではないでしょうか。

　糖質制限体験記です。
　糖質制限暦半年の５３歳女性です。
　そんな年頃だからと言われればそれまでなのですが、（これまでは）更年期の不定愁訴や、にぶい頭痛で頭がぼーっとしてはつらつとした生活がとは程遠く、冴えない日々を送っていました。
　効果はすぐに現れました。頭がスッキリして、何に対しても意欲的に打ち込め、毎年夏になると暑さでのぼせて具合が悪くなっていたのに今年はそれがなかったことが何より助かりました。

【10:00】

　糖質制限体験記です。

　44歳の事務系サラリーマンです。
　江部先生のサイトがきっかけで拝見するようになりました。夏井先生のパワフルさは、「私もがんばろう！！」という活力になっております。
　夏井先生、江部先生、あと加茂先生のお話を拝見しておりますと、知ることは本当に大切なことだと思いました。

　以前の私の食事といえば…、らーめん、パスタ、すし、牛丼、かつ丼の各種どんぶり、食べ放題やファミレス、パン、ジャンクフード等の糖質ものばかりのローテーションでした(笑)また食後にはたっぷりなスイーツと間食の日々でした。
　当然のことながら、身長171㎝で学生時代には70㎏だった体重は増加し続け，2010年11月には140㎏に到達し、血液検査では「再検査」のマークだらけで，「ここで立ち止らなければ！」やっと自覚したのでした。

　最初から糖質制限に出会たのは本当に幸運でした。
　パン、米、めん類、間食を断つことに慣れることをメインとして、摂取量・カロリーは多めで始めました。量的には2人前や3人前位です。自炊が苦手なので惣菜を購入し、料理は簡単な卵料理や肉を焼くくらいでした。
　糖質制限のすごいところは、それでも体重と血液が改善されて、結果がすぐに現れたところでした。そのお陰で継続していくことができました。

年月日	体重 (kg)	血糖値	旧HbA1c	中性脂肪	HDL	LDL
2010/11	140	210	8.5	288	39	80
2010/12	134	106	7.0	73	37	54
2011/ 1	126	107	5.7	98	39	66
2011/ 2	121	107	5.2	77	39	58
2011/ 3	118	112	5.1	115	40	63
2012/12	98	101	4.9	59	56	75

　血液検査の結果が良好なもので、未だに過食癖が改善されず体重の減少が僅かでお恥ずかしい限りです。それでも体調は良好で今では月に100㎞前後のジョギングができ、2011/10、2012/2、先月はひと月に2度のフルマラソンを完走しました。（マラソンでは糖質摂取の代わりに糖質制限菓子でハンガーノックも回避できました）

　糖質制限して改善されたのかなと思うものは、

基礎体力が向上したと思います。ジョギングは10㎞を週2.3回位と犬散歩で毎日3㎞を走っていますが、特に影響はないですし、一週刊程睡眠時間3時間の生活を過ごしましたが、昼に30分ほどの仮眠を取る程度で問題なく普通に過ごせました。
自然と糖質への欲求がなくなりました。我慢している訳ではないので、隣で何を食べていても平気です。喫煙と同様に中毒的な習慣だったように感じます。
味覚が薄味で十分になりました。しょうゆやソースが不要になりました。
歯槽膿漏、知覚過敏、水虫が改善しました。
体重の減少は緩やかですが、皮下脂肪の減少は普通に進行してように感じます。体重の減りは少しですが、手の甲や腕の血管が視認できる数が増えて、洋服のサイズダウンは着実に進行中です。
体臭が減っているかもしれません。他人は平気と言うだけで、実際は臭いのかもしれませんが(笑)加齢で減っているだけかもしれません

　もっとあったような気もしますが…(笑)参考となれば幸いです。

【08:30】

　昨日紹介した「キン肉マンのゆでたまご嶋田先生，ヤケド」情報です。
　更新履歴で紹介されていた、キン肉マンのゆでたまご島田先生ですが，ツイッターの返信で湿潤療法を紹介しておきました。
　先ほどお返事をいただき、参考になりましたとのことですが、その中に「（ゆでたまご公式）サイトの方にもご連絡いただいた方ですね」とありました・・・
　あれ、ワタシは公式サイトから連絡した覚えは無いぞ・・・
　ということで、ワタシのようなお節介焼きの夏井先生ファンが同時多発的に湿潤療法をオススメしていたみたいです(^_^;)

　糖質制限関連のメールです。
　他の方の報告とかぶるところは多いですが、私の体験もお知らせいたします。
　30歳男性、身長171cm。非糖尿人、ダイエット目的で2012年1月より糖質制限スタート
　開始時体重７０kg、３月には６６kg、７月には６３ｋｇになりその後維持。８月に行った健康診断で、腹囲昨年比マイナス12cm（82→70）
　健康診断のさい、測定担当の看護師さんは、前年値の載っている記入用紙を二度見していました。飲酒制限なしでγGTPが激減。その他血液にも異常値なしです。

　ダイエット効果もさることながら、季節の変わり目に来ていたアレルギー性鼻炎が無くなりました。季節の変わり目になると、鼻水ズルズル、のどがイガイガ、その後高熱に悩まされていましたが、糖質制限をはじめて、これらの症状がほとんど出なくなり、たしょう喉が乾燥したり鼻水が出かかっても、重症化しなくなりました。
　アレルギー性鼻炎と診断され、抗ヒスタミン剤のポララミンをよく出されていましたが、こいつの副作用でひどい眠気に悩まされていました。それも無くなり非常にスッキリです。

　また、アルコールもけっこう飲みますが、起きがけのしんどさが以前と比べて少ないように感じます。

　縁は異なもの味なもの，という言葉が頭に浮かんだメールです。

　先日，急患で，某大学の英語を専門とする教授が入院しました．
　入院時は，救急状態ですので，大学の教職にある人としか解りませんでした．無事手術が終わり，退院前に，お話しを伺ったところ，英語を教えているとの事でした．
　どういう英語ですからと伺ったところ，18-19世紀の英語が専門で，スコットランド英語が特に専門で，「先生，ジョンハンターを知っていますか？」と言われたので，知っているも何も，ジョンハンターの伝記を読んで，とても感銘を受けたと言ったら，患者さんである先生は驚いて，伝記が日本語訳になっているのですか？．．と．．患者さんは絶句．．．．．

　早速，解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯をお貸ししました．お読みになって，色々とびっくりしていました．彼は，英語の原文で，ジョンハンターが書いたモノを読んで，研究していたので，伝記が出ていたことを知らなかったです．
　こっちも，びっくり仰天です．色々と話が弾み，ついでに高木兼寛の本やら，森鴎外について書かれた脚気についての本をお貸ししました．

　森鴎外は作家として，尊敬していたそうですが，脚気に関することを読んでからは，本当にクズの様な医者ですね．知らなかった．これから，学生に，こういう事実を教えると言っていました．
　また，LANCETに載っている1906年の高木の論文をお渡ししましたが，

英語がすばらしい．どうして，100年も前にこう言う格調高い英語が書けたんだろう．すばらしい英語だから，学生にこの論文を訳させて見よう．

　と言っていました．格調高い英語がどういうモノか私にはわかりませんが，何か自分が褒められたような気がしました．

　偶然が重なり，怖いほどです．糖質制限をいじめる偉い先生と，森鴎外一派が私にはどうも重なってしまいます．でも，科学はどちらが正しいか，必ず判定してくれます．
　しかし，歴史の中で，判定されるより，生きている内に賞賛された方が良いですよね．当たり前です．

　光が丘駅を出て区民センターを通って出勤していますが，センターの中では音楽が流れています。時々，ピアノソロで演奏する　《アメイジング・グレイス》　が流れますが，これが結構きれいなアレンジで，「今日も一日，頑張ったるか！」　という気分になります。

【06:00】

　講演用のスライドをマイナーバージョンアップしました。最新版は12月13日作成のものです。ご覧になりたい方は本名，所属を明記してメールでご連絡下さい。
　なお，以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますのでご利用下さい。

　昨日も通産省関連の会議に参加してきましたが，来年早々にその会議で創傷治癒に関するプレゼンをすることになりました。委員会のメンバーに通産省の商務情報政策局や厚生労働省管轄の独立行政法人の方が数名ずつ含まれているので，ちょっとは治療の宣伝になるかもしれません。

　最近，わたしの外来患者さんで，このサイトを見て糖質制限を始められた方が増えています。
　お孫さんに付き添ってくる70代のポーランド人のおばあちゃんは　「ほら，お腹が凹んじゃった。こんなの初めて！」　と嬉しそうだし，外傷絡みの足趾慢性骨髄炎の男性は　「夜だけ糖質オフにしていますが，二日酔いにならないですね」　とニコニコしているし，わたしと同年代の女性も　「ウエストサイズが全然違ってきて，着れる服がなくなってどうしましょう」　と贅沢な悩みです。
　「まだ痩せなくて」　という人はたまにいますが，「糖質制限をしてから太っちゃった」　という人が一人もいないのがすごいです。

　糖質制限関連のメールです。メールを書いている人の笑顔が目に浮かびます。読んでいるだけで元気が湧いてきますね。
　最初は創傷治癒の興味から”ブログ通い”が始まったのですが、最近の糖質制限、シャンプーレス、石鹸レス、と感化されっぱなしです。
　もちろん、緩い糖質制限実施しています。　特に肥満でないため、特筆すべき体重の減少はありませんが、そこそこ食べているのに太ることなく、快適です。特に私の場合は、糖質を取ると、とたんに足が浮腫み、それこそ脛を指で押すと痕しばらく残るという重症浮腫み症でしたが、糖質制限していると、ほとんどなくなりました。

さて、前置きはともかく、【メリルストリープの誤診】という映画についてぜひ共有したく、メールさせていただきました。ケトン食については、米国で栄養勉強をしているころから興味を持っており、帰国後も何回か話題にしたことはあるのですが　興味を持つ人がおらず残念に思っていた次第です。
　そもそも、私がてんかん患者のケトン食に興味を持ち始めたのは表題の映画で、当時米国で勉強しているときにNight Lineで映画　誤診　（原題　…first do no harm　です）の紹介があった時に、栄養（ケトン食）でこれだけの劇的な変化があるのはなんと素晴らしいことなのだろう、と感動したのが最初です。
　ちなみにこの映画は実話に基づいた映画で、監督のジム・エイブラハムズが息子のケトン食療法の成功感動し、ケトン食を広めたくてメリルストリープに友情出演（出演費無料の参加？）してもらったと紹介されていました。

　先生のブログでてんかんとケトン食の話題になって、最初に思い浮かんだのがこの映画で、もう一度見たいと検索したところ、残念ながら廃版で、アマゾンでは中古が手が出ないほどの高値となっています。

　で、お伝えしたい内容ですが、「アメリカ医療の光と影(5)」　の説明が最もピッタリなのですが、これって何かに似ていませんか？　ここに出てくる医師が、糖質制限食を否定する糖尿病専門医師や、消毒＆ガーゼを続ける医師とかぶるのは私だけでしょうか？
　最近はようやくケトン食の効果が認められるようになりましたが、ここに至るまでにはこの映画が作成される以前からの長い葛藤の末にようやく、との思いがあると思います。

　糖質制限食や、湿潤治療についても普及するには（ケトン食もまだ普及には程遠いですが）同じような年月がかかるのかと思うと暗澹たる気持ちになりますが、継続しなければその日は来ないのも確かです。　ただ、糖質制限や湿潤治療に関しては、てんかん患者より受益者が多いため、それよりもかなり早く普及するのではと思いますが。

　とこで、私事ですが、糖質制限ではご報告するような目覚ましい効果に至っておりませんが、ワセリンに関しては本当に全く乾燥することなく今年の冬は快適です。
　で珍しい効果ですが、まつ毛が伸びました。もともとそんなに短くないのですが、最近はマスカラを付けると、アラフィーにしてはちょっと恥ずかしほどにボリュームアップし、マスカラを買い換えました。　まつ毛のエクステに高いお金を払っている若いお嬢様たちに教えて差し上げたいです・・・・

　高齢DM患者です。糖質制限食、丁度２年が経過しました。
　まず良かったことは、今更当然のことですが、HbA1c 8.7（旧）が4.9(旧）まで改善し、正常人とあいなりました。・・・とりたてて言うことでもありませんが・・・
　更に良かったことは、医療ド素人の一般人とて、さまざまな変化に対して、栄養学やら、やなんちゃて生化学、医療の現場に興味が湧いてきたことです。

　さて、本題です。

「糖尿病とは？」　糖尿病を宣告されて嘆くことはないのではないか！
Ⅱ型DM（インスリン分泌の減少、インスリン抵抗性）は老化防止の為の生理的自己防御システムであって、むしろ喜ぶべきことではないかと。（もちろん糖質制限が前提の話ですが）
「悪いのは糖質ではなく、インスリン（もちろん糖質がその原因ではありますが）なのだ！」

　高インスリン血症はガンのリスクを高めます。肥満ホルモンでもあり、老化促進のホルモンでもあります。

「老化とはインスリンが働くことである」

　この記事を見つけて、「Ⅱ型糖尿（病）発現は喜ぶべき」と確信した次第です。

　39歳事務職男性です。長文の自慢話をまたまたご紹介いただきまして、ありがとうございます。職場でＰＣ見ながらニヤニヤしてしまいました。

　糖質制限による体調面の変化で、大事な事をすっかり忘れておりました。他の方でもアレルギー性鼻炎の軽減などの報告が散見されますが、私も蕁麻疹の軽減が見られました。
　６年ほど前の体重増加期に、85kgあたりを過ぎたところでいきなり蕁麻疹が発症しまして、以降１日１錠アレロックなどアレルギー用薬を服用し続けておりました。クスリがキレると、体中至る所が発赤して針で刺されるようにチクチクしていてもたってもいられない状態になりました。

　糖質制限後、体質の変化を実感しつつあるなか、減薬を試みまして、服用間隔が２日に１回、３日に１回と伸びてきました。今月に入ってからは週に１回ペースになっておりますが、ちょうど薬が切れましたので、ここで卒業出来るか、現在様子を見ているところです。（自己判断ですが・・・）
　たまにピリピリチクチクしますが、以前のような「いてもたってもいられない」ほど酷くないので、やり過ごしています。
　何がどうなって好転しているのかサッパリですが、発症も体重増加と連動しているなら肥満や生活習慣の改善が効果的なのかも知れません。

　ところで、夏ごろからシャンプーレス、秋に入ってから石鹸レス生活ですが、全然不快な事もなく、快適に過ごしております。糖質制限と同じく、自分の生活習慣にストンとハマった感じです。
　消費文化にドップリな現代日本人ですが、存外シンプルに過ごせるものですね～。目からウロコ、です。
　「糖質セイゲニスト　かく語りき」の仲間に入れてください♪
　まずわたし・・・40代女性
　1年前から糖質制限（朝晩主食抜き　昼は大好きなパンを食べてます。　ただ外食ではパスタやラーメンを食べたり、時にはスイーツを食べることもあり）。
半年で５３．５ｋｇ→４８ｋｇ（油断すると４７ｋｇ台になってしまうので、体重が落ちないように気を付けてます）

パンツのサイズ　７０ｃｍ→５８か、６１ｃｍ

バストサイズ変化なし

服のサイズはM→S
　久しぶりに会った人はもちろん、毎日顔を会わせる職場のおばさまにも、「どうしたの？！」って驚かれ、一部では摂食障害を心配されたほどでした。（逆に今しか知らない人に、2年前の写真を見せると驚かれますが・・・）
　アレルギー性鼻炎（20年以上）＆副鼻腔炎で1年以上耳鼻科に通院しても改善しなかったのに、今は症状を感じることはほとんどありません
　体重が激減したのに冷え性が改善。以前はお風呂から出た直後も寒くてたまらないほどでしたが、今はすっかりよくなりました。

　そして20年以上某大学病院で糖尿病を治療していた父・・・（70代男性）
　かなり几帳面な人なので、毎回ご飯１３０ｇをはかりで量って食べ、まじめに指示された食事療法を実施していました。去年の7月の1か月分のデーターを見せてもらいました。
朝食前空腹時血糖は91～139（その日によってかなり上下しています）

食後2時間の血糖値は139～350（食事前にインシュリンを注射しているのに）

HbA1cは、この月は７．０でしたが、毎月検査するたびに乱高下していたそうです。（一番悪い時は１１を超えていたそうです）

インシュリン注射は、朝８、夕2単位　ほかにベイスンを毎食後服用
　そして今年の1月末から糖質制限食（一切主食なし）
　近くの開業医でみてみてもらえば十分と言われ、近所の内科（徒歩）へ転院。インシュリンの量を徐々に減らし、現在朝5単位　夜2単位。自分では飲み薬が必要ないと感じて医師に交渉。了承してもらい、今はベイスンは服用をやめて調子がよくなったといってました。
今年の11月の朝食前空腹時血糖　85～119

9月、10月のHｂA1C・・・6.2

11月のHbA1c・・・5.9
　初めてすぐに、その効果を実感したと熱く語っていましたが、一方で食事のレパートリーが少ないので飽きる・・・とぼやいていました。

　しかし！私から言わせてもらえば以前の父の食事のほうが食べられるものが少なかったし（肉は本当に一口、ひとかけらしか食べませんでした。）、厳密なカロリー計算を必要とする食事療法のほうが、続かない人が多いのに！！！って思い、ちょっとけんかになりました（苦笑）
　あとは、父の効果としては、おそらくタンパク質の摂取量が増え、栄養状態が改善したためだと思いますが（もともとガリガリで糖尿病を発症。カロリー制限のために栄養状態が悪く、骨と皮みたいな感じで、裸なんて、見ると痛々しいほどでした）、髪が太く（量は少なくはなかった）なり、髪が伸びるのも早くなったようです。父曰く、「散髪をする間隔が短くなるから、あまりうれしくない」そうですが・・・
　半年前糖質制限の話をした方に今日会いましたら，半年前は「ご飯食べなきゃ力が出ないよ、力仕事だもん」。ちなみにキノコ作りシイタケを作ってらっしゃって、原木を切りだしたり運んだりするから、ご飯食べないと持たないよとおっしゃってた方が，「いやーいいね、ご飯食べなくても、大丈夫だね、おかげで７キロ痩せたよ」ですって、いやーよかったです。

　そして、奥さんが「この人ご飯食べたら、いつもすぐ寝ていたのよ」と言われてその時の話で気が付きました
　以前は、自宅でご飯食べるとすぐ、横になっていて、奥さんに、「逆流性食道炎になるからしばらく起きてなさい」といつも言われていたのが、寝なくなりました。

　気が付きました。私もそうだったと。
　疲れにくく、回復も速いですね。喜んでもらえて、良かったです、なぜか嬉しかったです。

　55歳女性です。糖質制限を始めて約2年になります。
　一番変化を感じたのが、皆さんおっしゃるように食後の眠気がきれいさっぱりなくなったことです。糖質制限をする前までは、12:00に昼食、その後13:20頃からもう気絶するような睡魔が襲ってきて、本当に気持ち悪い毎日でした。
　それが、今では全く眠くなりません。同じ勤務先でやはり昼食後眠そうにしている同僚を見かけますが「ああ、もしかして（いやおそらく）糖尿だわ、こいつ」と思っていると、やはり間違いなく私の推理はあたっています。

　また、歯周病が進行しなくなりました。糖質制限前はいくら丁寧に歯磨きをしてもいつも歯茎が腫れていて、結局一本抜歯するはめになりましたが、糖質制限後は半年に一回の検診でも全然問題なく過ぎております。同じ磨き方をしているのにこんなに違うのですね。

　それから、もうひとつのよかったことが。
　私はもともとアルコールに弱く、食事中でもほとんどたしなむ事がなかったのですが、糖新生を抑えるためにと、夕食に少し糖質の少ないお酒を飲むようになり、今ではアルコールのない食事が物足りなくなってきています。もちろん糖質が少ないものを選んでいますが、ああ、これでお酒を飲まなかった時の人生は半分損をしていたなぁ、今、それを取り戻しているなぁと嬉しくなっています。以前より少しはアルコールに強くなったのか、特にワインやシャンパンを楽しんでいます。

　【公約を手に取れば党の違いが見えてくる　我々はこうやって政党の公約を評価した】
　非常にわかりにくい今回の総選挙の状況を，かなりわかりやすく解説しています。ただこれでも，「一番マシな政党を選んでそれに投票するしかない」　という消極的支持しかできないという状況には，変わりありません。何度も書いていますが，私達が選びたいのは政党ではなく個々の政策です。多数の政党が乱立してそれから政党を選ぶのではなく，個々の政策について個別に投票するシステムにして欲しいです。

2012/12/13　・・・[06:00]／[12:30]

【12:30】

　広島市の伊藤内科　伊藤欣朗先生（湿潤治療をしていただいております）から，糖質制限と頭痛についてのメールです。
　私自身の体調をご報告します。現在、スタンダード程度の糖質制限です。
　他の方も書かれていたと思いますが、甘いものを多く食べると頭痛がすることに最近気がつきました。（片頭痛もちではありません）

　光ヶ丘スペルマン病院小児科の柿澤先生（湿潤治療をしていただいております）からはケトン食と糖質制限と頭痛についてのメールです。
　ケトン食についてですが、実際やってみたことはありませんが、古くから教科書に載っており、興味がありました。糖質制限食の話を聞いたときに、これってケトン食とおんなじ？と思いました。理論はよくわからなかったのですが、すごくよく効くということで、不思議な治療だと思っていました。機序が判明しているのですね。

　こどもの痙攣を止めるのは、絶対です。
　将来的にどうこう言っている場合ではなく、てんかん発作がいつでもおこるのであれば、ケガをするし、交通事故にだってあうし、入浴中なら、溺死します。しかもけいれん発作がおさえられないと、痙攣が起こっている間中、脳は働けないわけで、日常生活もままならず、なおかつ、痙攣をおこすたびに脳細胞に障害がでると（少なくとも以前は）いわれており、将来の人格の荒廃を引き起こすことになります。だから、小児神経科医は必死に痙攣を止めるように努力するのだと思います。
　個人的には、ケトン食の長い歴史があったので、（もちろん、人類の長い歴史からみれば、カスのようなものですが、）糖質制限はすっと受け入れることができました。

　片頭痛は、初期研修医のころからのお付き合いで、私はあまりひどい方ではなく、寝るととりあえずおさまるので、無理しておきているということはせず、頭が痛ければ、ごめんといって寝ていました。こどもでも頭痛もちの子は多く、親御さんはすぐ薬っとなりますが、片頭痛の発作は必ず要因があるので、どういうことをした後にに頭痛がおこるのか、やはりふり返ってみて、要因を取り除くような地道な努力がいるものだと思います。寝不足にしない、とか、ストレスをためない、とか、PCやゲーム、携帯を控えるとか。下を向くと悪化するので、なるべく下をむかないようにしてね、とも言います。もちろん、発作が起こったときはとりあえず寝てしまおうよ、と伝えています。自分は本来薬嫌いであまり飲まなかったのですが、生活の改善をせずに、薬に頼ると、結局薬剤乱用性頭痛に発展するのではないかと、理解しています。
　片頭痛もちの人は筋緊張性頭痛もよくおこしますので、枕を替えるとか、肩こり体操とか、もしかしたら、歯の噛み合わせを治すとかもいいのかもしれません。（私は好きだった編み物をやめました。）

　糖質制限の効果は自分ではわかりませんでした。というのも、女性の場合、中年になると、頭痛の程度が軽くなり頻発するという経過をたどってから、閉経すると無くなるそうで、教科書に書いてある経過を見事たどって、糖質制限を始める前に片頭痛は無くなってしまったからです。ただ、片頭痛のあった女性は脳血管障害もおこしやすいそうで、それを予防する目的でも、糖質制限は欠かせないものだと思っています。

【06:00】

　「外傷を湿潤治療している医師」，「熱傷を湿潤治療している医師」に，大阪府柏原市のにしむら小児科／西村龍夫先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。

　「熱傷を湿潤治療している医師」に，天童市民病院　外科／石田一先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。

　今日も夕方仕事が終わってから東大医学部で開かれる通産省関連の「プラズマ機器開発WG委員会」に参加予定です。厚生労働省や文部科学省とは全く接点がありませんが，なぜか昨年から，通商産業省方面に呼ばれています。

　熱傷関連でこんなニュースを教えていただきました。
　キン肉マン作者のゆでたまご嶋田先生が火傷を負われたようです。
「ラーメンを作っていて左足にこぼしてしまった。救急で診てもらったところ2から3度熱傷と言われた。今も痛みがある」

【http://twitter.com/yude_shimada/status/278581713058279424/photo/1】

【http://twitter.com/yude_shimada/status/278578900840357888/photo/1】
　患部がわかりませんが熱湯で3度熱傷はありえるのでしょうか？湿潤療法を受けていないようで気がかりです。
　「救急室で2度から3度熱傷と言われた」というのが本当だとすると，まず間違いなく湿潤治療の知識がない医者が治療していると思います。湿潤治療の知識があれば，「2度から3度熱傷」というトンチンカンなことは言いませんから。
　お住いがわかれば，いい医者を紹介できるんですが・・・。

　糖質制限関連のメールと話題です。
　江部先生が新著書「糖質オフ！」健康法：PHP文庫　の中で糖質オフと偏頭痛について書いておられますね。
　以下引用（63ページ）

　「甘いものを食べると起きやすい」といわれる症状としては、偏頭痛があります。偏頭痛は頭の血管がギュッと収縮したあとにパッと広がることで、激しい痛みをもたらします。ひどい人は寝込んでしまうほどの痛みです。
　この偏頭痛は糖質を過剰にとると起きるケースが多い症状です。どこまでが過剰ではなく、どこからが過剰になるかは個人差がありますが、いずれにしても糖質を控えればいいだけのこと。偏頭痛の人の過半数において、糖質オフでその痛みは解消すると断言できます。
　鹿児島から５６歳男性，糖質制限９ヶ月。身長１５９ｃｍ，体重６２ｋｇ⇒５５ｋｇ，腹回り８２ｃｍ⇒７３ｃｍ
　びっくりしたこと
最初に下腹から減っていった事（今まで痩せるときは下腹は最後でした）

十二指腸潰瘍の痛みが無くなった。

アレルギー性鼻炎が出ない（冬になって朝起きるとくしゃみと鼻水ズルズルでした）

夏になると出ていた水虫？が出ませんでした

昼寝をしなくなった（眠くならない）

朝の目覚めが良くなりました。

男性機能が元気になりました。驚くぐらい、回復も速いですね。

鼻の具合（匂いが判らなかったのが少し判るようなりました）

歯茎の色がきれいなピンクになってきました。

アルコールが少し強くなりました。肝臓の具合がいいみたい
　何かまとまりませんが、何か役に立てばと思いメール致します。
　心臓外科医です。
　糖質制限をしてから，妄想のように次から次へとアイデアが湧いてきます．それれを書き留めていますが，結構な分量です．
　そのアイデアから，世の中に商品として，出たモノが二つ，来年出る予定が二つあります．糖質制限をしていないときは，ヒルからの強烈な睡魔，夕食後の睡魔に襲われ，おそらくは，そういうアイデアを考えても，書き留めていなかったと思います．今の1/10くらいしか，書いていません．
　私は結構筆まめで，メモる方ですが，糖質制限を始めてからのメモ量は半端ではありません．家人，周囲の人間に怪訝な顔をされています．ポメラもフル回転です．そういう変化がありました．

　５６歳女性です。既往症はなし。ただの肥満（だった）。
　スーパー糖質制限開始から現在８ヶ月。４ヶ月目で８キロ減。以後横ばい。糖質制限は続行。体調良好。

　元々はお酒を飲めていました。３年前に体重の増加とともに突然飲めなくなりました。（ビールでも）グラスに５ｍｍ以上飲むと、腹痛、吐き気、脂汗・・・３０分(発汗する)休むとケロッと治る。という状態でした。肝臓でアルコールを分解している時間、かなり悪酔い状態で最悪でした。肝臓が病気になったのかとやや不安でした。
　好きなのに飲めなくなって、自宅で何度か実験しても同じ症状が出て、もう一生アルコールは飲めないと落ち込んでいた・・・

　スーパー糖質制限を始めて２週間から１ヶ月で体重がストンと落ちたので、好きなワインを恐々グラスに５ｍｍ飲んでみました。すると、全く平気でグラス１杯飲めました。あの最悪な症状は出ません！　あーーーっ　神様、仏様、夏井先生！
　以来、夕食の際にワイングラス２杯ほどを以前のように飲んでます。

　もう1つ、
　スーパー糖質制限を始めて１ヶ月ほどして、たまに飲んでいたビタミン剤(ノイビタZE)を飲んだら，手の甲と腕に紅潮と痒みが現れました。驚いて注意書きを読むと、まれにニコチン酸の作用が強く現れるとありました。書かれている通り一過性でほどなく症状は消えました。（これまでビタミン剤や医薬品でこのような症状がでたことはありません）　これも肝臓がもの凄く働いてくれていて、敏感に反応がでたのでしょうか。
　糖質制限で疲労感がないので、現在はビタミン剤を必要としません。

　全てにおいて快調です！バンザーイ。
　きよすクリニック　伊藤喜亮です。遅まきながら私の体験を。

　当初は米飯を茶碗１杯から100g＞80g＞60g＞50gと自然に減らしていき、最近は米や普通のパン、麺などは基本的に食べていません（ほぼスーパー糖質制限食です）。変化は次の通り。
食後の眠気が少なくなった。

肌のかさつきがなく、潤いがありモチモチするようになった。当院にはエステもあるのですが、エステティシャンから、「ツルツルの肌ですね」と言われるようになりました。

気持ちがフラットになった（余分な起伏がなくなった）。頭も冴えている気がします（これはなんとなくですが）

空腹感がなくなった。以前は夕診前や夕食後にあられやカップラーメンなどを補給していたのですが、最近では昼食を食べそこねても、「なしならなしでいいや」って感じです。

寒さを感じることが少なくなった。以前はバイクに乗るときなど重装備でしたが、明らかに防寒対策が緩くなっています。最近の極寒時も、晩秋頃の装備でバイクに乗っても寒くありません。

もともとBMI２０弱と肥満ではありませんでしたので、体型や体重の変化はあまりありませんが、それでもベルトの穴一つくらい、腹囲が減りました。
　こんなところです。

　ケトン食について。

＞ケトン食は1920年代より約90年の歴史を持ち、難治性小児てんかんに対する有効性がはっきりと
> 確認されている食事療法で、２０１０年に「コクラン・ライブラリー」、２０１１年に
> 「英国立医療技術評価機構（NICE）」と海外の治療ガイドラインに正式に採用されておりエビデンスも
> しっかりある治療法です。

　ケトン食については、以前に江部先生のブログで知り、少し調べてみたことがあります。
　ケトン食は「成長期の」小児が食べるわけですが、糖尿病の糖質制限食のように、「２０年後３０年後にどうなるかわからないから行うべきではない...」といった批判が聞こえてこないのはなぜでしょうか。
　多くの小児科医や神経内科医は頭が柔軟で、多くの糖尿病専門医は頭が固く、bakaだからでしょうか。
　夏井先生のメッセージを江部先生がブログで引用されてましたね（2012年12月11日の記事）。先生方がお互いにリスペクトし合っているのを拝見し、両サイトの一愛読者としてこのお二人がこれからの日本を変えると心から思いました。

　話は変わりますが、先生が10日6：00の更新で書いていらっしゃったことと、まったく同じことを感じていました。書店に行ったのですが、家庭医学棚の短い辺（グラビア棚のような部分）に、糖質制限関連の本がたくさん並べてあり、世の中は確実に変わってきていると実感しました。中学二年の息子に「あと５年もすれば糖質制限はごくあたりまえの食生活になる可能性がある。」と話したら「そうなったら、オレはずっと前から知っていたと自慢する。」だそうです。

　ひとつ心配なのは三歳児の子育てをしている友人が、わたしの勧めでゆるい糖質制限生活をして痩せたと喜んでいるのに子供には、うどんやパンばかり食べさせていることです。好き嫌いが激しいから仕方ないと言っていましたが、そのためか三歳児にしては小柄ですし、かんしゃくを起すと手がつけられません（実際に見て泣きたくなりました）。また、トイレトレーニングの最中だったので、霊長類の子供にトイレトレーニングは無理らしいという話をしたことはいうまでもありません。

　糖質の害を知るにつけ、切れやすい子供やアトピー性皮膚炎の原因も糖質の摂りすぎではないかと思うようになりましたが、元看護師の友人には強く言えません。
　その友人は放射能の害には非常に気を遣っており、（中略）小さい子供がいる家庭はどこも大変だと思いますが、わたしには「30年後の癌より今日の糖質」のほうが恐ろしいです。

　「妊娠線とワセリン」など，盛りだくさんな内容のメールです。

　まず、妊娠線へのワセリン効果について。
　以前、他の方が紹介されていましたが、私はがっつり妊娠線が残りました…。こんなことなら半分だけ塗って、差を比べればよかったですね。

　次に、会陰裂傷・切開後のワセリン使用について。
　報告するまでもありませんが、効果絶大でした。出産前にＨＰで紹介されていた、ナプキンにフィルム剤を貼り、その上にワセリンを乗せて創部を保護する方法を実践しました。しかし、フィルム剤がすぐにはがれること、フィルム剤を貼った部分は悪露を吸収しないことがネックになり、私は直接たっぷり創部にワセリンを塗りました。4度裂傷だったこともあり痛みはありましたが、ひりひりするような痛みはほとんどありませんでした。
　しかも、いつもは1週間ほどでナプキンかぶれをおこすのですが、真夏の2ヶ月ナプキンかぶれは起こりませんでした。
　内診の度に消毒され、歩きかねる痛みと戦いましたが…。

　次に、乳児湿疹について。
　こどもは、生後3週間程で顔面、前胸部、上腕に湿疹ができひどい状態でした。お恥ずかしい話、時々激しい汚れ・においのある部分には石鹸を使っていました。
　やはりこれではいけないと主人にも言われて、石鹸をやめ、授乳ごとにワセリン塗布。
　3週間程で顔もきれいになり、きれいな顔でお宮参りの写真撮影ができました！

　次に、私の化粧品について。
　洗顔に石鹸を使用しないこと（お化粧をした日は、純石鹸を泡立てたもので軽く洗顔。これについては、宇津木龍一先生の「「肌」の悩みがすべて消えるたった１つの方法―美肌には化粧水もクリームもいりません―」を参考にしました。）
　化粧水もやめて、ワセリンに変更。これで、肌トラブルが減りました。女性が求めるもち肌からは遠のいてしまい、心残りがないといえば嘘になりますが、肌が丈夫になった気がします。
　なんといっても楽！もともと薄化粧、ポイントメイクもしない人だったので、外出時のお化粧をするのを忘れることも多々。それでもいいかと思うようになりました。

　あれもこれも書きたいことがたくさん。本当は、糖質制限についてもご報告したいのですが、長すぎるので今回はこの辺で。

　【9980円の7型タブレットは買いなのか？――「DOSPARA TABLET」実力診断】
　「7インチでデュアルコアなのに1万円以下，しかも性能悪くない！」という記事ですが，ふと，「ドスパラ」という店名の意味がわかっている人ってどのくらいいるんだろう，と思ってしまいました。
　私はパソコン歴28年で，MS-DOS 2.11 以前の時代から知っているので，ドスパラの「ドス」が "DOS/V" 互換機の意味だと覚えていますが，現在は "DOS/V" どころか "IBM" も死語の領域ですから， "DOS/V" を説明するだけで膨大な前提となる歴史の説明が必要になります。
　嗚呼，昭和も DOS も遠くになりにけり！

　そういえば，週刊アスキーが創刊15周年ということで，さまざまなパソコンメーカー（NEC, Sony, Toshiba, Lenovoなど）の15年の歴史を毎号取り上げていますが，オールド＠パソコンユーザーにはどの記事も感涙モノです。機種の型番号を見るだけで，過去の記憶が蘇ってきます。なぜかというと，この15年間は湿潤治療の15年の歴史にピッタリと重なるからです。
　最初にインターネット・サイトを作った頃（1996年）に使っていたパソコンとか，最初に全国規模の学会で講演依頼されたスライドを作ったパソコンとか，大学の医局から追い出されてたどり着いた慣れない土地に持っていったパソコンとか，生まれて初めての本の原稿を書いたパソコンとか，パソコンの型番号からいろいろなことを思い出してしまいます。

　【もはや芸術品、綿菓子をお花の形にするテクニック】
　すげぇ～！　中国の職人さんの発想，おそるべし！

　【米国で生んだ子は米国籍が取れる！施設充実？のロサンゼルスが中国人の“愛人村”に】
　この記事の中の　「米国で生まれれば、小中高と13年間の義務教育を受ける権利が享受でき」　という部分が気になり，いろいろな国の義務教育年限についてググってみると，次のようになります。要するに，大学卒業までを義務教育としている国もあれば，小学校までの国もあります。日本の義務教育年限（＝無償で教育を受けられる期間）は長い方ではないようです。

15年	マカオ
12年	香港，アメリカの一部の州
11年	イギリス，ロシア
10年	フランス
9年	アメリカ（州によって異なる），中国，韓国，台湾，日本
8年	イタリア，オランダ
6年	スペイン

2012/12/12　・・・[06:00]／[08:30]／[14:00]

【14:00】

　午前中は都立小児総合医療センターの形成外科の先生2名とERの先生1名が見学に見えられました。同院での熱傷治療，外傷治療が大きく変わりそうです。

　【文具メーカー、キングジムが考えるマウスの未来のカタチ】
　ガジェット好きの血が騒ぐレビュー記事です。買っちゃおうかなぁ・・・。

　今日の朝，ちょっと紹介した『アートで見る医学の歴史』についてこんなメールもいただきました。
　本当にワトソンのスケッチは感動モノです．因みに，先生に以前紹介した．「超ミクロ世界への挑戦：岩波新書」に世界で初めてＤＮＡの二重らせんの撮影(走査型電顕で，本当に二重らせんなのです．)に成功し、それを見たワトソンから，直々に手紙をもらい，その写真を送ったと書かれています．
　ワトソンから，直々に手紙をもらうなんて，研究者冥利に尽きますよね．
　その二重らせんの写真を見るだけでもこの本(超ミクロ世界への挑戦)を見る，読む価値があると思っています．

　そして，頭痛についての情報です。
　表題の件ですが、何科を受診する前に糖質制限をしてはいかがでしょうか？（すでに糖質制限していたら無意味ですが…）　というのも、小生も勤務中に頭痛で悩まされることがありますが（決まって昼食後と休憩後）、原因を振り返ってみると糖質（お菓子など）を摂ったあとに頭痛が発生してるように思うからです（慢性頭痛とは違うかもしれませんが・・・）。糖質（お菓子など）を摂らなかったときの勤務は何事もなく働いているように思います。そのため、まずは糖質制限で様子をみるのはいかがでしょうか？（個人差はあると思いますが！）
　例え、内科を受診したとしても処方される薬は、鎮痛薬と胃薬的なもので帰宅になるのではと思います。慢性頭痛はよくある症状なので（症状のある方には失礼ですが）ＣＴやＭＲの検査まで移行することは稀ではないでしょうか？（患者側がよっぽど訴えればべつですが）

　整形外科医です。
　慢性頭痛で悩んでいる患者さんについてですが、やはり、最初は、頭痛専門外来、もしくは脳外科に行って、本当に偏頭痛なのかどうか診てもらった方がいいと思います。偏頭痛ならトリプタン製剤などを処方してもらうといいと思います。

　市販されているセデ○などの頭痛薬を乱用すると、薬剤性頭痛になって、かえって頭痛が治りにくくなりますから、市販の頭痛薬はあまり使うべきではありません。
　しかし、痛みを我慢すると「痛みの悪循環」に陥ってしまい、痛みが治りにくくなってしまいます。そういった意味でも、なるべく早く医療機関を受診することをお勧めします。

　頭痛の9割は、筋緊張性頭痛です。筋緊張性頭痛なら、頸部へのトリガーポイント注射が著効することがあります。以下のHPのリストを参考にしていただいて、トリガーポイント注射を行っている医療機関を受診したらいかがでしょうか？【筋筋膜性疼痛症候群(MPS)研究会】
　このリストには載ってませんが、当院でもトリガーポイント注射を行っています。

　話は変わります。糖質制限の効果についてです。
　僕は糖質制限で7㎏痩せました。
　僕は12年くらい前から、慢性副鼻腔炎（蓄膿症）があり、季節の変わり目に風邪をひくと副鼻腔炎が再燃してつらい思いをしていました。ところが、糖質制限をして痩せてからは、風邪をひいても軽く済み、副鼻腔炎が再燃しなくなりました。痩せたことで、副鼻腔の開口部が広がったのか？理由はわかりませんが、助かっています。

　すごそうな医師の方々がいろいろ書き込んでおられるようなので，異常無しだった場合のことでも書いてみましょうｗ
　頭痛薬で抑えられるほどの疼痛ならば、恐らく頚部～肩背部が凝り固まっているのもあるかと思います。頚部、肩背、肩関節周囲筋群のきちんとしたストレッチで寛解するかと思います。
【あべこべ体操】
　この体操法などは　首こり、肩こり　になかなか効きます。結構有名な動画かと思います。

　当院でも整形外科でロキソニンを出されただけで、経過観察…と言われて泣きついてくる患者さんがよくいらっしゃいますが、単純な緊張性頭痛であればあるほどDr.には軽視されがちですね。
　頭痛はかなり辛い症状が慢性的に出現する方もいます。（私もその一人です）　近年では頭痛外来などありますので良い方法をとってもらいたいですね。

　医学的対応以外の素人の解消経験をお知らせします。サプリメントのイチョウ葉エキスです。
　元々頭痛に無縁の生活でしたが、中年になり時々軽い偏頭痛を経験したりしてましたが、昨年、近視メガネが度をゆるくしても受けつなくなり仕事にも支障をきたし出し、眼科を受診では問題ないとのこと。その後、次第にみけんに痛みが出だし、頭全体の痛みに発展し、せき、くしゃみで頭ガンガン。夕方には前屈姿勢でも頭ガンガン状態でした。
　信頼しているカイロの先生に相談したところ、顔の三叉神経（3箇所とも）に痛みが出ており「脳が疲れている状態」とのことでした。帰宅後、思い返し「牧田善二：糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい」を読み返すと、「…イチョウ葉エキスにもエビデンスがあり、私も愛用している。イチョウ葉エキスには脳の血流改善効果があり…」とあったので、サプリメントを服用したところ三日でうそのように頭痛が解消しました。

　今までの苦しみは何だったのかと思った次第です。現在も服用継続中です。その後、念のため脳神経外科でCT検査とMRI検査を受けましたが問題なく、医師からはいつもこめかみが凝っている事から歯が原因ではと言われました。加齢による頭痛の例かと思いますが何かの参考になればと思います。
　医療については素人です。妻が片頭痛持ちで、緊張性頭痛もあります。片頭痛が酷い時になると、寝込んだり嘔吐したりしておりました。頭痛関連で受けた医療機関を挙げると、内科、脳神経外科、漢方外来、頭痛外来があり、結婚して頭痛外来が遠くなったので、現在はペインクリニックに通っております。
　現在も治ってはいませんが、症状は改善されているそうです。今まで治療を受けた経験を列挙します：
頭痛外来等で頭痛の種類を診断してもらうべき：診療科はさておき、主として頭痛診療にあたっており、婦人系の体質や不定愁訴にも詳しい医師・医療機関が望ましいのではないかと思うのですが、先ずはほかの方が紹介されているような頭痛学会専門医に相談するのが無難かもしれません。

慢性の頭痛にも種類があり（片頭痛・緊張性頭痛・群発頭痛）、それぞれ治療方法が違うそうなので、どのタイプの頭痛なのかを見極めた方が良い

（片頭痛の場合）片頭痛を予防する薬と片頭痛治療薬（トリプタン系薬剤）、鎮痛剤といった薬剤を使い分けるそうなので、指導を仰いだ方が賢明かと思われる。以前内科で診察を受けた際、「鎮痛剤しか処方したことがないのでわからない」と言われたことがあります。

妻の緊張性頭痛は枕を変えて軽快しました。姿勢や肩こりなど整形外科分野の治療が効果的かもしれません。

漢方外来に通い、2年ほど生薬を煎じて飲んでおりましたが、妻の片頭痛に限っては変化がありませんでした。ただ肌質の改善など他の体質への変化は感じたと話しています。

星状神経節への近赤外線照射を受けた。スーパーライザーという機械なのですが、喉仏の下辺りに、数分間器具をあてがうだけで、痛み等はありません。
　妻の場合、半年ほどは週1，2回、それ以降は月1回程度受けています。嘔吐や寝込むようなひどい頭痛が減ったこと、薬で痛みをコントロールしやすくなった（以前は痛くなってから飲んでも効果がない事、薬が効かない事も少なくなかった）、そうです。「薬や習慣を変えていないので、消去法で考えるとスーパーライザーのせいかな」程度の根拠ではあります。短期間の改善は見込めないかもしれませんが、器具をあてがうだけで特別な治療の必要がないこと、治療代が非常に安価であること、など試しやすいと考えます。機械を設置している医療機関は製造元（東京医研）で教えてもらえるようです。

片頭痛持ちの冷え症の方がドルナーを服用する場合、頭痛の症状が悪化する場合があるので注意が必要と言われたことがあります。発作が起きそうなときは時期をずらした方が無難、ということでしょうか。
余談ですが、妻の場合空腹を感じた時頭痛になることがあります。まさしく糖質の禁断症状じゃないかと思うのですが、どうしても糖質制限は受け入れられないそうです（ただし摂取の総量は減っていると思います）

【08:30】

　早速，頭痛について教えていただきました。
　今年6月のウルトラマラソンを糖質制限で完走したメールを取り上げて頂いた脳外科医です。
　20代の女性の慢性頭痛ですが、頭痛専門医を受診されるといいと思います。インターネットでご近所の先生を検索されて行かれるといいと思います。残念ながら、日本の脳外科医や神経内科医で慢性頭痛の治療に造詣の深い医師は限られています。

　〇〇大学病院脳神経内科医師です。

＞慢性頭痛は、まず何科を受診したらよいのでしょうか？
> ２０代の娘のことで、多分偏頭痛と思いますが、いつも頭痛薬で抑えています。
> 鎮痛剤は、血流を止めるだけで悪循環と書籍で読んだことがありますが。

　　頭痛は我々神経内科医がよく診療する症候です。頭痛を自覚される人の多くは、「脳の中に何か大変なことが起こっているのではないだろうか？」というような事を心配に感じられ、脳の専門家ということで当科を受診されるというケースが多々あります。
　多くの場合は相談者さんのおっしゃるように、片頭痛とか肩こりやストレスに起因する緊張型頭痛と呼ばれるもので、これらの場合は脳のCT写真で異常を認めません。

　しかし慢性頭痛でも希には脳腫瘍や血管奇形などの原因が隠れている場合もございますので、やはり一度は頭部CT検査を受けられるのがよろしいかと思います。
　また御指摘のように鎮痛剤の使い過ぎはよろしくありません。

　一般的によく使われる頭痛薬は、非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）というタイプの薬ですが、これは副作用もしばしば問題になる薬です。有名な副作用としては胃潰瘍がありますので、胃の悪い方は胃薬との併用、使うにしても必要最小限にすることを勧めます。
　それ以外にも頭痛領域ではNSAIDsの使いすぎによる薬物乱用頭痛と呼ばれる頭痛も問題になっています。

　詳しい機序はまだ解明されていませんが、頭痛止めの飲みすぎによって逆に頭痛が出てしまうという逆説的な病気です。月に15回以上鎮痛薬を飲んでおられる場合は高リスクです。しかも一旦この状態に入るとなかなか難治になってしまうので、そういう意味でも鎮痛薬に頼りすぎるのはよくありません。
　ですので、一度神経内科へ受診されるのがよろしいかと存じます。御検討下さい。

　ちなみにもし片頭痛であった場合は、まだ神経内科の領域で一般的なコンセンサスが得られているわけではないのですが、このサイトでも話題の糖質制限食が片頭痛の治療に効果がある可能性があります。
　といいますのは、ケトン食という難治性てんかんに用いられる食事療法があります。

　ケトン食は1920年代より約90年の歴史を持ち、難治性小児てんかんに対する有効性がはっきりと確認されている食事療法で、２０１０年に「コクラン・ライブラリー」、２０１１年に「英国立医療技術評価機構（NICE）」と海外の治療ガイドラインに正式に採用されておりエビデンスもしっかりある治療法です。
　その内容は総摂取カロリーの75～80％が脂質という内容で食事をしてもらうという、いわゆる厳格な糖質制限食です。
　このケトン食によって生み出されるケトン体に、神経保護効果があるということが最近わかり、てんかん以外にもいろいろな病気に応用できるという報告が次々と出てきているのです。
　アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患、ガン、自閉症、脳卒中、ミトコンドリア病、脳外傷、うつ病を含む精神疾患、自閉症への治療効果に加え、アンチエイジングの効果もあることも言われています（The ketogenic diet as a treatment paradigm for diverse neurological disorders Front Pharmacol 2012;3:59 Epub 2012 Apr 9 www.frontiersin.org/Neuropharmacology/10.3389/fphar.2012.00059/full）

　その中に片頭痛にも効果があることが言われております。従って糖質制限食が頭痛を抑える可能性は十分にあると思います。実際、私も診療で片頭痛の患者さんへ応用しており確かに実感をつかみつつあります。
　ただ繰り返しになりますが、本当に片頭痛でよいかを確認するために、まずは神経内科を受診して下さい。その後でもしよろしければ糖質制限を実践してもらうのがよいかと存じます。

　お住まいの地方が分かりませんが、頭痛学会ホームページで頭痛専門医が載っています。
　関西は少ないのですが、関東には多くの頭痛専門医の先生がおられますので、調べて受診されては如何でしょうか。
　一般の脳神経外科などに受診しても「画像検査で異常なし」「大丈夫ですよ～」で終わってしまう可能性があるため、頭痛専門医の受診をお勧めします。脳神経外科医は恐い頭痛・恐くない頭痛の判断には長けていますが、慢性頭痛の診断治療には詳しくないDr.が多いので。。。

【06:00】

　今日も東京都立小児総合医療センターから3人の先生方が見学に見えられる予定です。これで同院から合計8名の見学者が来られることになります。井上先生の行動力に脱帽！

　昨日は夜は，東大医学部で開催された通商産業省関連の　「医療用プラズマ装置に関する国際標準化のための全体委員会」　に出席。プラズマなんて原理もうろ覚えなのに，なぜか委員に任命され，会議に潜り込んでいます。初対面の先生（医学畑ではない委員の方）に自己紹介を兼ねてどういう仕事をしているかを説明させていただきましたが，「キズを消毒しない？聞いたことがあります。キズの治療が私らが子供の頃とは全然様変わりしてるんですよね。そうか，先生が旗振り役だったのか」　というような反応をいただき，ちょっと嬉しかったです。

　会場はいつも東大医学部ですが，いまだにアウェー感いっぱいで，行くたびに迷ったりしていますし，帰りも必ず一度は道を間違えます。東大なんて自分の生涯とは全く無縁だと思っていたので，脳みそが東京大学附属病院の位置を記憶できないようです。

　そういうわけで，「委員会」　が終わって自宅に戻ったのは21：00すぎ。それから遅い夕食を済ませ，この文章をハイボールを飲みながら書いていますが，糖質制限食なので結構深酒しても翌朝の二日酔いの心配がありません。ビバ，糖質制限！

　こんな相談メールをいただきました。皆様の御知恵を拝借！
　慢性頭痛は、まず何科を受診したらよいのでしょうか？
　２０代の娘のことで、多分偏頭痛と思いますが、いつも頭痛薬で抑えています。鎮痛剤は、血流を止めるだけで悪循環と書籍で読んだことがありますが。
　そういえば，私は　「頭痛」　という症状を一度も経験したことがありません。だから，どういう状態を　「頭痛」　と呼ぶのか想像もつきません。腰痛とギックリ腰ならよくわかるんだけど・・・。

　糖質制限関連の情報，メールです。
　桐山秀樹さんの本が出版されています。ぜひ，紹介して下さい。

　糖質制限をして、10か月の44歳女性です。
　最初は朝のみトーストを食べていましたが、次第に朝も糖質抜きの食事（プロテインを飲む）に変えスーパー糖質制限を6か月ほど続けています。
　体重は43-44kgが40-41kgに減りました（身長151㎝）。以前は40kgまで落とすと馬力が出ない感じがして最低でも42kgをキープするようにしていましたが、今回は馬力は落ちていないようです。アンダーバスト、ウエスト、腹囲、ヒップは大きく変わりません。（中略）

　効果としては、睡眠の質の改善がもっとも実感できています。睡眠の深さ、目覚めの良さがかなりのお気に入りです。しかし糖質を取っていなくても、講演会などで居眠りをしてしまうことがあります。（中略）

　現在の目標は、上半身にもっと筋肉をつけることです。それと頬がこけ貧相になってしまっているので、少しふっくらさせたいです。筋肉に関しては運動をしないとつかないのでしょうね。
　「講演会などで居眠りをしてしまうことがあります」というのは，単に講演がつまらないからじゃないでしょうか。私は　「講演会場で居眠りする人が一人でもいたら演者の負け」　という気合で講演に臨んでいます。
　6/29に糖質制限の成果を取り上げていただいた「39歳事務職男性」です。その後も順調に糖質制限を実行し、楽しく・楽ちんに減量しております。

2012/01/21 97.8ｋｇ

2012/06/28 79.0ｋｇ

2012/12/10 73.5ｋｇ

　という事で、開始から11カ月ほどで、24ｋｇの減量です！
　腹囲も、39インチのジーパンがパッツパツでボタンが閉まらない時があったものが，現在は29インチで、しかも買ったそばからもう余裕が出来ています。不経済です。

　実際足取りも軽くなり、以前は駅の階段を普通に上がるだけで動悸がするほどでしたが、現在は、高尾山や景信山など、周辺の低山を渡り歩き、山中を延べ10km以上歩き回ってもヘバりませんし、筋肉痛もそれほど強くありません。山行中の食事も、もちろん糖質制限でオニギリなどもってのほか。朝出発前に味噌汁+豆腐、お昼は魚肉ソーセージ、ゆでタマゴ、サラミ、味噌汁等、行動食兼非常食にお菓子（エナジーバー系）を持っていますが、特に口にしません。一応ハンガーノックには気を付けておりますが、問題ないようです。
　基本ソロでの山行ですが、職場の登山部に参加する場合は、カメラマン兼任なのでカメラを構えてメンバーの前に後にと走り回っています。改善開始から１年経たないのに、駅の階段でさえ息がアガっていた人間が、今や山中を走り回っているのですから、これを劇的と言わず、なにが劇的でしょう。秘めたる目標は、山中をまさに駆け抜けるトレイルランニングを始めたいな、と。とにかく体を動かしたくてたまりません。

　他に身体面での変化ですが、
食後の殺人的睡魔と、夕方の激烈な飢餓感は相変わらずありません

疲れにくくなった

季節の変わり目には風邪をひいていたが、この１年一切風邪をひいていない（家人から指摘されて気付きました、ビックリです）

腋臭が無くなった

体系変化が激しくて、知り合いが自分に気付かない（目の前にいて、目も合わせているのに気付かない）

急激な減量でタルんだお腹、お尻など、タルみが締まってきた

実体重より軽く見られる（60ｋｇ台に見られます）
　メリットばかりですが、困った点は、
　　　　　・・・特にありません。

　４歳の娘も「父ちゃん格好いい！」と惚れ直してくれ、体力的にも一緒に遊んでいても全然辛くありません。（以前は辛かった～）　目出度く９月に長男も誕生し、一家の大黒柱としての責任も増えましたが、それを支える健康を得ることが出来ました。
　糖質制限に出会ったことで、人生がコロコロ好転しましたが、健康になることが自分の楽しみだけでなく、家族の幸福にも直結すると感じる日々です。親としての責任を全うする上でも、この生活習慣はもう手放せません！

　そして、何といっても糖質制限の凄いところは、これだけの成果に対して、全く苦労がないところです。時間かからない・お金かからない・ストレスかからない。ないない尽くしの革命ですね。

　またしても、長文になってしまいました。先生も仰るように、セイゲニストはこの成果が嬉しくて嬉しくて、ついつい長文になってしまいます。
　この方のメールを読むと自然に頬が緩んできます。読み手に自然に幸福感が伝わってくるからでしょうね。娘さんに「父ちゃん，格好いい！」と言われるなんて，オヤジ冥利に尽きますね。
　小児科医です。昨日紹介されたNHK「名医にQ」の6番目「糖質制限食」が全く間違っているので，正しい知識に書き換えてみました。

６、糖質制限食
　糖尿病学会の重鎮が話し合いで決めた食事療法は「適正なエネルギー量を守ること」と「栄養バランスを保つこと」です。栄養バランスは、エネルギー全体の50～60％を炭水化物でとり残りをたんぱく質と脂質でとることが薦められます。
　これとは異なり、糖質制限食は糖質だけを制限するものです（糖質とは炭水化物のうち消化できない成分を除いたもの）。たんぱく質と脂質は特に制限しません。
　糖質制限食は肥満の改善になり、血糖やインスリンの乱高下を防ぎ糖尿病患者さんの予後を改善します。油脂を取らずにエネルギー不足に陥ったり、SU剤やインスリン自己注射をしている場合、低血糖になり健康を損なったりするケースも報告されています。また、糖質を摂ると糖尿病の合併症である動脈硬化や腎症を悪化させることや高インスリン血症による発癌のリスクも懸念されています。しかし、糖尿病治療は自己判断せず糖尿病専門医医師と十分に相談して行わないと糖尿病専門医の命に関わります。

　インフルエンザワクチンの話題について，面白い視点からのメールをいただきました。
　インフルエンザの話題が続いているので以前考えたことを書きます。
　夏井先生が毎年「何故こんなインフルエンザが流行する時期にセンター試験をするのか」と言っていることから思ったのですが、インフルエンザで小学校が学級閉鎖になるぐらいなら最初から小学生は長期間冬休みにすればいいのではないでしょうか。
　授業日数が足りないのであれば、その分、春休みと夏休みを削ります。春休みは元々理由に乏しいですし、夏は冷房さえあれば授業が可能です。
　突き詰めれば９月入学、長期冬休み、夏に盆休み、といったスケジュールも一案かと思います。

　面白い文章が有りますので紹介します。「江戸財政改革史」と「維新の風雲財政録」です（⇒【随筆】　（下部））。
　元々、「会計検査資料」という雑誌に連載されていたもので，江戸幕府の改革について財政面から分析しているのですが，具体的な支出額や改鋳による利益額などを根拠にしているため読み応えがあります。徳川綱吉と徳川家重の再評価なども面白いと思います。

　【これがナノの世界か...DNAの二重らせんまでくっきり見える電子顕微鏡で撮影された写真】
　先日，ちょっとだけ紹介した『アートで見る医学の歴史』という本の中に，ワトソンが研究の初期段階で書いたと思われる二重らせんのスケッチがあります。まさに彼は最初の段階でDNAの正しい構造を直感で見抜いていたのです。このスケッチを見るだけでも価値がある名著です（・・・ちょっと値段は高いけど）。

　【誰も道を譲らず救急車が立ち往生、たった3kmに40分かかり患者死亡―北京市】
　北京では救急車に乗っても安心できないようです。「情けは人のためならず」なんですけどね。

2012/12/11　・・・[06:00]／[08:30]／[14:30]

【14:30】

　糖質制限についての情報です。
　はなまるマーケットとNHK名医にQを録画しておいたので見ました。
　はなまるマーケットはカロリーと食べ順が主でいつも通りの内容です。主婦に糖尿病の啓発を行った点ではよいと思います。ゲストの医師がお酢はよいので酢飯なんかはいいですねとコメントしてました。酢飯って砂糖が余計に入るからダメなんじゃないか？と心の中で突っ込んでました。
　　　　⇒【はなまるマーケット】

　さて、問題はここが聞きたい！名医にQ「糖尿病あなたの疑問に答えます！」です。再放送がNHK Eテレ　12/14（金）13:05～13:50からあります。HPでも近く内容が反映されるようです。
　　　　⇒【名医にQ】
前半はインクレチン関連薬、インシュリン関係のごく普通の内容です。(ゲストの糖尿病の方が糖尿病は進行するとは知りませんでしたっていう発言は驚きましたが）
　NHKということで胃、腸切除術が出ました。さすがに最初に適応の説明がありましたが，時間が短く効果のみの放送内容です。ゲストの医師も最終手段だと言っていましたが、食べられるようになると再び逆戻りするとか効果のないようなこともいっていました。(否定の印象は受けなかったです)
　糖質制限も取り上げられましたがほぼ全否定の内容でした。ステーキでもグルカゴン分泌で血糖値は上がる，高脂血症になるなどの理論を展開していました。NHKの糖尿病担当は手術をそんなにアピールしたいのでしょうか、サディストなんでしょうか？
　「ステーキを食べると血糖が上がる」　と思い込んでいる生理学のイロハも知らない無知で不勉強で勉強大嫌いでおマヌケな医者を，NHKでは　「名医」　と呼ぶようになったようです。NHK独自に　「名医」　の定義を定めたのか，あるいは，NHKで使用する　「名医」　とはNHK独自の用語と思われます。

　皮膚バリアについてのメールです。
こんな論文を見つけました。
ヒスタミンは皮膚バリア機能を障害する？　顆粒層や角質層が50％減少 | CareNet.com
Histamine suppresses epidermal keratinocyte differen... [Allergy.2013] - PubMed - NCBI

【11:00】

　ダンピング症候群についてのメールをいただきました。
　麻酔科医です。母が昔そうだったので、参考になれば。
　ダンピング症候群についてですが、早期と後期があります。いずれも食物が原因なのですが、主因は糖質（炭水化物）にあると私は考えています。

　早期は浸透圧の高い食物が急激に小腸に流れ込むことで、消化しなきゃと小腸に血流を集めることで、循環血漿量が相対的に少なくなり、血圧が低下することで現れる症状、と理解しています。
　更に、糖を吸収代謝すると上腸間膜動脈血流が増加する（らしい）ので、結果として脳血流が低下すると言われています。なので、下手をしたら食事中から、冷や汗、動悸、めまい等々の症状が出ます。
　対策は低糖質・高タンパク・水分少なめの食事を1回分を少なくして、1日5－6回食べることです。

　後期は腸管から糖が急激に吸収されることで、一時的に高血糖になりインシュリンが過剰分泌され、結果として低血糖になることで現れる症状です。食後2－3時間で低血糖症状が出ます。
　対策はこちらも低炭水化物・高タンパクです。それとゆっくり時間をかけて食べることです。

　母はお寿司が大好きでしたが、胃切後は鮨飯を食べなくなりました。食事時間も夜は3時間くらいかけていました。

　ダンピング症候群はストレス（食べられない・症状が出てしまうと言う恐れ）も原因です。
　まさにオーダーメイドなので、自分に合った食べ物を見つけるまでは大変だと思いますが、試行錯誤になるでしょう。
　胃切前までの好物の中から、できるだけ糖質が含まれていないもの、高タンパクなものをご自分で見つけることが必要になると思います。

　あくまでも、母の場合ですが、魚介類・肉が好きだったので、それらを少量ずつ（吐きながらでも）食べていくことで少しずつ改善していきました。お酒も好きだったので、夜は赤ワインを少し飲んだりもしていました。お米は食べなくなりましたが、煎餅は好きだったので、少量食べていました。
　今、思い起こすと、結構な糖質制限していたと思います。20年以上前の話です。
　別な病気で一昨年74歳で亡くなりましたが、最後は手術しない・抗がん剤しない、っていう選択肢で、死ぬ前日まで好きなものを食べていました。

　一般人です。
　胃全摘出後前期ダンピングの糖質制限食についてです。
　前の糖尿病胃、腸切除術の術後のケア方法が参考になるのではないでしょうか。豆乳はいいんじゃないかと調べたら減量手術後の食事のページにたどり着きました。件の減量手術を行ったクリニックのページです。
　糖質を制限する内容なので同様の情報や患者さんのブログなどを参考にうまくアレンジすれば参考になると思います。

【08:30】

　コラムニストの神足裕司が死の淵から蘇えり（2011年9月7日の記事参照），1年3ヶ月ぶりの文章が週刊アスキーに掲載された。仕事復帰に向けて奮闘中とのことだ。彼の文章のファンとして，また彼の文章が読める幸せを神に感謝しよう。頑張れ，コウタリ！　死ぬのは最高傑作をモノにしてからでも遅くないぞ。

　その週刊アスキーといえば，12月17日発売号の付録としてつく「ゆびきた～っす　ウルトラマウス」の詳細が明らかになりました。この手の商品に目がないので，マジで欲しいっす。1冊は予約しといたけど，もう1冊，予備に買っちゃうかな？

【06:00】

　「アンティキティラ島の機械」とか「ストーンヘンジ＠地球起爆装置」とか「地球エネルギー網説」とか「メーン州の地下3000メートルに眠る巨大ピラミッド」など、電波系疑似科学の定番アイテムが散りばめられたチープなディザスター・パニック映画，《グランド・クロスレボリューション》を紹介。ピラミッドの頭部が変形しては爆発するシーンが何度もありますが，そのあまりのチープな映像が涙を誘います。
　ちなみに，古細菌マニアのアイドル的存在，好熱菌が重要な場面で登場します。

　「胃全摘出後前期ダンピングの糖質制限食について」という質問メールをいただきました。どなたか，ご教示いただけましたら幸いに存じます。
　非医療従事者で、今年の7月に火傷して以来，毎日拝見させていただいております。

　さて、「更新履歴」のネタにしていただければ大変幸いなのですが、知人に20代前半で胃癌ステージIVを患い、胃全摘出手術をした女性がいます。胃全摘出後再発し、現在は抗癌剤治療中です。
　最近の糖質制限と癌の関連の話題を拝見して糖質制限を勧めたのですが、前期ダンピング症状により実施が難しいとのことです。聞けば、前期ダンピング症状が起こらない唯一の食品が「クッキー」「おせんべい」等の菓子類とのことでした。

　このような状況なのですが、なんとか食べれそうな糖質制限食物や組み合わせはないでしょうか。ステージIVの5年後生存率を知ったら居ても立ってもいられなくなってしまいました。彼女にはなんとか1%の中に入ってもらいたいのです。

　なお、私自身ですが、5月から糖質制限、8月からシャンプーレスをしています。
　糖質制限ですが、お盆の休暇にバーベキュー・焼肉食べ放題と、肉類を暴食しても1kgも体重が増えないのに驚きました。もうじきお正月ですが、よく云われる「お正月太り」は糖質太りなんでしょうね。
　ただし、月経前だけは甘いものへの欲求に勝てません・・・イライラしてしまいます。そして増えた体重が戻らなくて困ります。元々、食事量が多いので運動を併用しないと減量できないのかもしれません。（でも月経前はだるくて運動も難しく・・・）

　シャンプーレスですが、昨冬は皮膚科にまで行ってた頭皮のかゆみと掻き傷がすっかりなくなりました。ロングヘアで、数日すると後頭部の髪のベタつきが気になってくるので、10日に１日程度、ガマンできなくなったら毛髪のみを少量のシャンプーで洗っています。

　いつものF君（広範囲Ⅲ度熱傷で通院治療中）からのいろんな話題。
　kindleを導入しようかと考えていましたが，結局今のスマートフォン(GALAXY NOTE、100kbpsのSim)で当面運用することにしました。携帯電話はガラケーに退化させました。戻したら、電池の持ちのよさ、操作の安定性など安心感にあらためて感動しました。100kbpsだとネットはダイヤルアップ時代を彷彿させる遅さですが、オフラインの地図や資料をもって行けばあまり困ることがありません。ドコモ網なので田舎でも安心なこと、データー通信量が格安なのでそれでも満足です。wifiスポットが増えればそちらを利用すればいいのかなと思っております。面倒臭がらずに検証しなおすと色々なやり方があるのだなと、こんなことでも考えることの重要性を感じています。

　というわけで、スマホにkindleアプリをインストールし前から読んでみたかった「キズ・ヤケドは消毒してはいけない」を早速購入しました。少し前の本ではあるのですが、とても分かりやすい内容でした。

　都立小児総合医療センターの井上先生をはじめ先生方にはぜひ湿潤療法を標準治療として取り入れて頂きたいと思います。子どもに痛い思いをさせたくないというのもありますが、救急科に湿潤療法はとても適しているのではと考えています。
　私自身、初期は救急科にお世話になりました。従来の治療ではありましたが、激務の中、医師、看護師の多くの人手を割いてもらってなるべく痛みの少ないように尽力していただきました。
　しかしながら、湿潤治療を取り入れれば驚くほど簡単に処置が出来ます。看護師1～２人いれば処置は出来るでしょう。これだけの人手、コストを削減でき、しかも患者にはやさしく予後もよい治療です。その分、他の患者を救うのに時間を使えるでしょう。

　私も糖質制限は江部先生派です。まず、わかりやすいこと、気負わずに気軽にできることでしょうか。釜池先生方式も理論的にはいいのですが、私にはストイックすぎて折れそうです。エビデンス至上主義ではなく科学的に矛盾のない説明をされていること(江部先生自身がエビデンスですが)、疑問や批判に対しきちんと根拠に基づき回答されていること、世界の食糧事情まで鑑みて症状に合わせて糖質を制限するテーラーメードダイエットを提唱されている点でしょうか。

　「プレゼン資料の解釈」という新たな視点からの問題提起です。
　しがない大学教員です
　インフルエンザワクチンの話題で、プレゼン資料の解釈で議論になっているようですので、かなり蛇足ですが、プレゼン資料のあり方についてメールいたしました。

　基本的なことですが、プレゼンテーションの資料は、講演者の話す内容に合致し、補足してわかりやすくするために視覚情報として提示するものです。ですので、プレゼン資料だけをみて、作成者・発表者の言わんとすることは得られません。
　逆に、プレゼン資料に言いたいこと、講演者が話すこと全てが盛り込まれているならば、情報量が多すぎて聞いている側がプレゼン資料を見入ってしまい、話していることを聞いてくれなくなります。

　プレゼンソフトが便利で普及してしまったために、なんでもプレゼンソフトで作るようになりました。営業にくる業者の資料も、ほとんどプレゼンソフトの紙芝居で、後から見直すと確認したい内容がごっそり無いことはザラです。
　また、大学の授業でも、教員は授業で使うプレゼン資料を印刷したものを配ってしまいがちです。プレゼン資料はあくまで口頭で説明するための資料なので、本来であれば「プレゼン資料を作成するために利用した」資料をまとめたものを配布するべきです。実際、私はそうしています。

　プレゼン資料は口頭での説明ありきの資料ですので、プレゼン資料だけを見て得られる情報は、想像の域を出ない場合があり注意が必要です。
　プレゼンのパワーポイントは所詮は口演の補助的データであり，それ以上でもそれ以下でもない，ということをつい忘れがちです。その意味では非常に重要な指摘じゃないでしょうか。
　実は私は，数ヶ月前に『スライド講義によるER型救急医療』という本の原稿を送ったばかりです。パワーポイントのスライド形式で本を書くのはちょっと新鮮な感覚でしたが，どの項目も1枚のスライドにまとめなければいけない，というのが大きな制約になることに気が付きました。つまり，十分に説明することより，1枚のスライドに格好良くまとめることを優先させてしまうんですね。だからどうしても，原稿としての完成度よりスライドとしての完成度を優先させてしまいがちになります。また，見やすいスライドとするためには当然，字数の制限がありますが，それが説明不足を招きやすいです（もちろん，口演なら説明不足を喋りでカバーできます）。
　というわけで，スライドのデータだけを示して　「こんなことも読み取れないのか」　と怒るのも，「このデータでこんな結論は出ないはず」　と断じるのも，実は正しくないのかもしれません。

　糖質制限についてのメールです。
　45歳、薬剤師です。
　今年3月から朝と夜の食事で糖質を抑えた食事内容にしまして、4ヶ月で10kg体重を落とし腹回りを11cm縮めました。現在体重は70kg、腹回りは82cmです。
　真冬以外はバイク通勤をしており、片道約1時間の道のりを乗っています。実感した効果は2つです。
1つめは、バイクの加速が良くなったこと

2つめは、朝食のトースト＆ココアを止めたところ、行きのライディング中に気になっていた胸の辺りの異物感（何かがつっかえたような違和感）がなくなったこと。
　夏井先生のサイトを見て半信半疑で始めてみたのがきっかけです。　理論的裏付けがあるとはいえ、正直に結果がついてくることは痛快です。

　『真実を直視する―薬害エイズ訴訟の証人医師として』 (悠飛社ホット・ノンフィクション―YUHISHA Best Doctor Series)という本を読み返しています。　「第六章　証人尋問」に下のような記述があります。

（略）しかし、問題は安部医師の主任弁護人・弘中弁護士からの尋問だった。
　弘中弁護士は、福島医大以外の一般病院では、非加熱から加熱への切り替えがなされていないという主張を組み立てようとしたようだ。それにより安部医師が血液製剤の切り替えをしなかったことは、当時としては誤りでなかったという論理を導きだそうとしていたのではないかと思う。確か次のような意味の発言をした。自宅にお見えになったときと同じようにこのときも、

「当時の血友病の専門家は、非加熱製剤を使うことを是としていた。米国のCDC(Center Disease Control)はそういうガイドラインを出しているが、それをご存じでしたか？」
　わたしは権威ある機関がどのような指示を出していたかを基準にして、物事の是非を問うのは、研究者の態度ではないと思う。と、いうのもガイドラインは絶対的なものではないからだ。たとえばダイオキシンの安全基準にしても、研究が進むにつれて見直されてきた。状況に応じて判断することは、むしろ当たりまえといえよう。
　それにCDCのガイドラインそのものについても、弘中弁護士とは見解が異なった。CDCのガイドラインは、血友病のガイドラインであって、エイズ感染を防止するためのものではない。血友病だけを特定して、どのような治療をすべきなのかを明記したものと考えられる。
　医師として大切なことは、自分の眼で患者さんを診察して、治療上の不具合を発見したならば、その場で改めることである。それが医師の常識である。ガイドラインもその時々の状況の変化に備えて変えるのはあたりまえだ。
　エイズの正体がよく分からなかった時代には正しいガイドラインであっても、研究が進めば状況は変わる。常識的に考えて、明らかに顕著な状況の変化に安部医師が対応していたかどうかが問われているのであって、ガイドラインがどうであったかは、二次的な問題に過ぎないのではないか。

　湿潤療法をいたずらに軽視したり、糖質制限を頭ごなしに否定して済まされる状況ではもはやないと思います。　皮膚移植の後遺症や糖尿病の合併症に苛まれている人たちが団結して行動を起こす可能性はあると考えるほうが妥当ではないでしょうか。　ネットが発展した現在では尚更そう感じます。
　そういうわけで，弁護士さんに提案です。熱傷で皮膚移植をされた患者さんを組織して大学病院などを相手に集団医療訴訟を起こせば，絶対に勝てます。根拠は次の事実です。
1. 手術しか助かる手段がない，他の治療法はない，と嘘の説明をして強引に皮膚移植手術を行なっている
2. インフォームドコンセントなしに治療が行われている
3. 移植した皮膚がその後どういう状態になるかについて具体的な説明をしていない
4. 皮膚採取部位がその後どういう状態になるのかについて具体亭な説明をしていない
5. 後遺症についての十分な説明をしないで治療・手術を行なっている

　【日本より怖いアメリカのインフラ危機】
　新しいものを作る時はみんな一生懸命で夢中ですが，それを維持・点検・補修しないといけない頃になると，最初の熱気は冷めていて，世の中の関心は　「次の新しいものをつくる」　方に向いています。新しいものを作るのは面白いけど，それを保守・点検するのはつまらない作業だからです。
　そして，世の中が不況になるとまっさきに削られるのはこの「インフラの保守作業」です。インフラはいずれ壊れますが，まだ壊れていなければ，当分大丈夫に見えるからです。そして，ある日突然，道路や鉄道のトンネルの天井が崩落し，橋が壊れ，建物が崩壊します。

　実はこれは科学の世界でも同じです。21世紀の科学界の問題は，誰も追試をしなくなったことにあります。つまり，誰かが新しい発見をした時，それが本当かどうかを誰も確認しなくなったのです。50年前なら，なにか発表があるたびに，それを追試・確認する研究者がいましたが，20世紀の終わり頃から，誰も追試をしなくなりました。追試は自分の業績にならなくなったからのようです。これはまさに，インフラ整備（＝新しい研究）はするが，インフラの保守点検（＝追試作業）はしない社会と同じ構図じゃないかと思います。

　【「ネット選挙禁止は言論統制であり世代間闘争」　超時代錯誤選挙が平然と進む日本政治の終わり】
　というわけで，来週日曜日に総選挙，東京都知事選があります。実は，自分が住んでいる区がどの選挙区に入っているのかがわかったのがつい昨日で（・・・何しろ，都民になってまだ1年しか経っていない），どういう人が立候補しているのかもわからないし（・・・何しろ，都民になってまだ1年しか経っていない），政見放送なんて見たこともないし，立会演説会に出くわしたこともありません。選挙カーからの　「〇〇に清き一票を！」　という大昔からあいも変わらずタレ流しされる連呼が耳に入るくらいです。おまけに今回は，政党乱立でそれぞれの主張する政策はちょっとずつかぶっていたり，ちょっとずつ違っていたりと，これで投票する相手を決めろと言われてもなぁ・・・という状態です。
　この前も書きましたが，もう，政党を選んで投票すること自体が無理じゃないかと思います。国民の審判を問うのは政党ではなく，政策ではないでしょうか。だったら，各政策ごとに国民投票の形にしてもらったほうが，よほどすっきりしますし，「投票したい立候補者も政党も見つからない」　状態からは脱却できます。書く政策に対してなら，イエス／ノーが決まっているからです。

2012/12/10　・・・[06:00]／[12:30]

【12:30】

　午前中は小児総合医療センターの先生が3人見学にいらっしゃっていて，ちょっと忙しかったです。さらに，明後日は別の3名の先生方が見学にいらっしゃいます。

　『オニババ化する女たち』の著者，三砂ちづる先生から2冊の本が送られてきました。どちらも面白そうです。

【06:00】

　講演用のスライドをマイナーバージョンアップしました。最新版は12月9日作成のものです。また，今週土曜日に予定している　「練馬区民健康医学講座」　に使用予定のスライドも加えました。ご覧になりたい方は本名，所属を明記してメールでご連絡下さい。
　なお，以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますのでご利用下さい。

　本屋さん巡りをしていると，糖質制限関連の本が雨後の筍のごとく増えているのに驚きます。1年前までは江部先生の本がちょっとあるくらいだったと記憶していますから，世の中，変われば変わるもんですね。これで　「糖質制限って何？」　という人間を　「糖質制限ならちょっと聞いたことがある」　という人間が上回るようになったら一気に変化が起こるはずです。もしかしたら，世の中の常識がひっくり返る瞬間に立ち会えるかもしれません。

　ちなみに，わたしも糖質制限本を執筆中です。普通のダイエット本とか健康法の本では書いている方も面白くないので，ちょいと視点をずらしたあたりで書いています。ただ，自分があまり得意としない分野（例：生化学）まで話が及ぶため，かなり難儀をしています。寝ても覚めても本のことが頭に浮かび，面白そうな本を読む時間もなければ，読んだ本についてのレビューを書く時間もありません。ということは，さっさと本を書いてしまうしかない，ということですね。

　そういえば，「なぜそこまで江部先生の糖質制限に入れ込むんですか？」　という質問をよくいただきますが，理由は江部先生は私よりちょっと年上だからです。私より年上ということは，私より先に死ぬ確率が高いということです。
　彼は糖尿病をこの世から消滅させるという偉業に挑戦しています。彼の偉業は世の中の賞賛を浴びるのにふさわしいものです。だからこそ，江部先生は生きている間に勝利の栄冠を掴み，日本医学界が彼の業績を称える栄光に包まれるべきなのです。そのためには，彼に残された時間はせいぜい20年かそこらでしょう。だから私は，（自分の業績の宣伝はさておき）糖質制限について取り上げ，江部先生を紹介しているのです。全ては，江部先生が生きているうちに賞賛に包まれる様子を見たいから勝手連的サポーター役にしゃしゃり出ているだけです。

　な～んて書いていますが，この文章を読んで江部先生はさぞかし苦笑なさっていることでしょう。その様子が目に浮かびます。
　江部先生，勝利の日までお互い長生きしましょうね。生きているうちに，「ほうら，俺が昔から言っていた通りだったろう？　世の中が見事にひっくり返っただろう」　って言いましょう。死んでから　「江部先生って本当にすごい人だったんだ」　って誉められても，多分，嬉しくないもん。

　本を読む隙がないため，読みたい本リストがどんどん膨らんでいきます。昨日書店で見かけた『面積の発見』なんて本当に面白そうです。

　今日も都立小児総合医療センターの先生数名が見学に見えられる予定です。井上先生，熱傷治療改革に突っ走っています。

　インフルエンザ問題についてのメール，まだまだまだまだまだまだ続きます。
　インフルエンザワクチンの接種と罹患率等についてですが、「日本で」、「小学生(6～12歳）に対して」、「5年間」にわたり調査した「前橋レポート」なるものを発見しました。端的に言ってしまえば、「小学生に対する集団接種は、効果が認められない」ということでしょうか。少々長くなりますが、結論としては以下のとおりだそうです。
　また高齢者やハイリスク者(乳幼児？)についても「前橋市が集団接種を中止しても，他地域よりも多くのインフルエンザ患者が発生し，そのために多くの医療費を費やし，高齢者やハイリスク者の死亡率が上昇したということはない」とのことだそうです。以下引用

　われわれは1981年1月から1985年12月に至る5年間に，七つの流行を経験したが，各流行時の推定欠席者数を，県医師会の「インフルエンザ（インフルエンザ様疾患を含む）患者通報状況報告」や厚生省防疫情報と比較した。その結果，前橋市市内小学校のインフルエンザ流行は，集団接種を中止しているからといって，流行規模およびパターンにおいて，特別異常な事態が発生しているわけではないことを確認し，大局的に見て，前橋市の流行は県内ないしは国内の流行と平行して経過しているに過ぎないことが分かった。

　前橋市が，学童への集団接種を止めたことによって市内流行はどのような影響をうけたかを見るために，まず始めに，県医師会の行う「インフルエンザ患者通報状況報告（先述）」により，ワクチン非接種地域（前橋市と安中市・碓氷郡）と接種地域（高崎市外6郡市）とに分けて，各地区医師会が属する地域の人口10万対の患者数によって比較してみたところ，5年間の各流行期において，特に非接種地域の患者発生数が多いという傾向は認められなかった。
　同様の方法で，非接種地域と接種地域の国保診療費について検討した。方法は，インフルエンザ流行前期の9～11月分に対する流行期を含む12～2月分の診療件数・診療総点数・一件当たり点数の比をもってした。その結果，流行前期と流行期の間に診療費の有意の変動は認められず，かつ非接種地械と接種地域の間にも差は認められなかった。
　さらに，前橋市と群馬県および高崎市における10年間の平均死亡率曲線を求め，前橋市の接種中止前後の実際死亡率の変動を比較して見たが，特に前橋市においてワクチン中止後の死亡率が，インフルエンザ流行期に一致して高くなったという事実は認められなかった。この事実から超過死亡率が上昇したとは考えられない。
　以上のことから，前橋市が集団接種を中止しても，他地域よりも多くのインフルエンザ患者が発生し，そのために多くの医療費を費やし，高齢者やハイリスク者の死亡率が上昇したということはないと結論した。

　1984年度B型流行期および1985年度AH3N2型流行期に，県下の全高校・小中学校を対象として行われた欠席者調査報告の中から，市域小学校のうち，ワクチン非接種地域としては前橋市，接種地域としては高崎市・桐生市・伊勢崎市を選んで欠席状況を比較して見た。3市合計の欠席者率は前橋市と大差はないことを確認の上，前橋市の欠席率を対照として，3市合計の2回接種群におけるワクチン有効率を求めた。結果は，B型流行においで5％，AH3N2型において27％であった。さらにここで，前橋市と隣合わせで，人口も流行規模にも大きな差のなかった高崎市について見ると，まずB型流行において，総欠席率は前橋市42.8％に対して高崎市40.1％（－2.7％），高崎市の2回接種群（接種率85.6％）の欠席率は38.3％，従ってワクチン有効率は10.5％であった。またAH3N2型流行においては，総欠席率はそれぞれ27.7％に対して21.0％（－6.7％），2回接種群（接種率80.5％）では18.6％，従ってワクチン有効率は32.9％であった。

　欠席者率から求めたワクチン有効率は，接種率80％以上の群において，良くて30％前後という結果であったが，流行規模の地域差を含めて見れば，県内市域各小学校の接種率と欠席率の間にはまったく相関は認められなかった。

　前橋市市内5小学校の同一児童約600人（ワクチン接種既往なし）を，1986年2年生の時から6年生になるまで，5年間にわたり継続してHI抗体価を測定した。検査時期は毎年流行を挾む11月と5月とした。
　われわれが調査期間中に経験した流行は6回（(1)1982年1月～2月B；(2)1982年2月～3月AH3N2；(3)1983年1月～2月AH3N2；(4)1983年12月～84年2月AH1N1；(5)1985年1月～2月B；(6)1985年11月～12月AH3N2）であった。
　これらの流行のうち，(1)(3)(5)(6)の流行は中規模以上のものであり，HI抗体価による感染者率は40～50％であった。そして各流行期の欠席者率もまた40～50％で，欠席者の感染率は60～70％であった。
　感染しても欠席しなかった者すなわち不顕性感染者は，全流行を通じて約20％，在籍者の5人に1人は不顕性感染者であった。これらの児童のウイルス伝播における役割に注目すべきことを述べた。

　流行全体として見て，HI抗体価128倍以上あればほとんど感染しないことが分かった。抗体価が次第に低下するにつれて感染率は上昇し，＜16倍者では感染率60～80％であった。
　HI抗体価分布の経時的変動から，インフルエンザに感染して得た免疫はきわめてよく保持されていることが分かった。B型における検討で，感染群の抗体価分布が感染前の状態に戻るのにおよそ3年と推定された。

　各期流行について，感染既往の影響について調査した。感染を繰り返すほど感染率は低くなり，感染して発病する率も低くなることが分かった。一般的に言って，前回流行の非感染者対感染者の感染率の比は，2:1であった。
　HI抗体価によって見た集団として免疫の程度は，年々少しずつ低下したが，ワクチン有効率の計算式に準じて求めた同型ウイルスに対する防御率は，およそ1年後80％，2年後70％，3年後50％前後の高率であった。すなわち，小児はインフルエンザに自然に感染することによって，確固とした免疫を身に付けてゆくことが分かった。

　以上の検討を元に，今のところ前橋市において，学童に対するインフルエンザワクチンの集団接種を再開すべき積極的な理由は見いだせなかった。

　反論への反論です。

　最初に確認しておきたいのは、私は現在のインフルエンザワクチンに関してはその効果も、行政にも疑問を持っていますがワクチンそのものを否定するものではありません。
　社会防御としては必要であると考えますし、もっと良いワクチンが開発され、効果的な利用がされればいいと考えています。
　先生の主張されるように、「ワクチン効果が高いので、ワクチン接種は実施されるべき」というのであれば、もっとそれにふさわしいデータがあったのではないかと思っています。先生がスライドのjpg画像とわずか数行の文章だけで、後に解説されたご自分の考え全てを理解しろ、というのであれば私にはその能力はありませんので、その点については理解が足りずお手数をお掛けしました。

　２枚目のスライドで高齢者に発症者が少なく見えるのは、データがおそらく定点報告に基づくものであるためと思います。
　ご存知のように定点報告は外来受診でインフルエンザ様と診断された患者のデータですので、低年齢になるほど親が慌てて病院にいくので報告数も多くなるでしょう。
　これに対して、高齢者は特に一人暮らしなどの場合は足腰の弱りや、交通機関利用難易度などによって外来受診そのものが少ない可能性は十分あると思います。結果的に重症化してから大きな病院に外来し、そのまま入院措置、となる患者が多くなるのではないかと予想します。

　また、タミフル等による肺炎合併改善効果が高齢者で小さいのは、発症からタミフルの初投与までの経過時間が長くなるから、ということも十分考えられます。その点では、抗インフルエンザ治療薬ではなく、ワクチンで予防すべきという考えには賛成です。

　しかし、先生の解説のようなことが先生の提示したスライドのどこに書いてあるのでしょうか？　下にも書きますが、低年齢層でも肺炎などの重症者数は高齢者同様に多いようです。

　厚労省のインフルエンザ対策のサイトには医療従事者向け臨床情報として「インフルエンザの発生動向」がpdf形式で掲載されています。現在私がすぐに入手できるデータがこれしかありませんので、最新版の2012 Ver2をもとにして進めます。これによると、p4の図３が先生のスライドデータと近い印象です。
　しかし、高齢者の重症度合い等を知るには、入院サーベイランスによるデータもあわせて見る必要があり、p8-14に記載されています。まずp8表１を見ると、１０歳以下と７０歳以上で入院患者が多いことがわかります。
　p10の図8,9に入院患者と重症患者の年齢階級別データが示されていますが、高齢者が発症は少ないというわけではないことがわかると思います。高齢者も発症者は多いはずです。発症の診断が無いのに、インフルエンザ関連で死亡とは診断されないと思うのですが、いかがでしょうか？
　定点観測の数字を加味すると低年齢のグラフはもっと上まで伸びることになりますが、それでも高齢者に発症者が少ない、という解釈は乱暴すぎるように思います。残念ながら、2012のデータには死亡者データがないので高齢者側に、低年齢側より死亡者が多いのかはわかりませんし、低年齢層は入院加療後に改善して元気に退院するケースが多い可能性も十分あると思います。

　先生のスライド７にははっきりと赤字で「学童のインフルエンザワクチン集団接種は・・・」と書かれてますので、てっきりワクチン接種対象をもっと広げろ、と主張されているのかと思いましたが、勘違いだったようです。すみません。
　この赤字と、図８，９など、さらに先生のスライド４，５（同じでしょうか？）の4歳以下も十分入院レートが高いというデータから、私は公的補助が高齢者のみに適用されている現状は改められるべきで、低年齢層にも補助を配分するほうが社会防御には良いと考えます。どこの国の話ですか？などという話をしたいのではありません。

　スライド７で超過死亡にプラトーが見られているので、ワクチンの投与率はプラトーが得られる程度にコントロールすることはすでに可能なはずです。コントールすることでワクチンにかかる医療費を最小に抑えつつも最大の効果を出し、他へ配分すればいいじゃないかというだけです（理想論を語るなといわれればそれまでです）。

　先生の解説にあるように医療費削減によるワクチンのメリットを考える場合も、限られた財源で最大の効果を発揮するためには高齢者はもちろんのこと、低年齢層にもある程度の公費補助を行う方が、10年20年後の国のためにいいのではないかと思います。10年後20年後に国を背負っているのは言うまでもなく現在の低年齢層です。小児科医の先生は国の将来にお金を割かない現状を嘆いただけではないでしょうか？

　罵り合いは望むところではございません。

　一般人です。12月7日の１４：３０に紹介された反論メールを読んで悲しくなりました。

インフルエンザワクチンの件、小児科医と一般人が、物知り顔でメールを先生に送られているようですね。
ちょっと鶏冠にきてます

　との発言です。
　夏井先生のすごいところは、専門外だろうが一般人だろうが、その意見に真摯に耳を傾けてくださるところだと常々私は思っていますし、このサイトが、「専門医でも治せない熱傷を、整形外科医や内科の先生だけではなく、一般人が治せちゃう」ことを喜んで楽しんでくださっているところだと思っているからです。（あ、糖尿病もですね！）

　実はずっと前から、このサイトでインフルエンザワクチンについて話題にならないかと思っていました（言いだしっぺになる勇気はなかったのですが・・・）
　それはここに来てくださる先生は、だれがやったかわからない論文、エビデンスとやらではなく、自分が実際に経験してみてどうだった、日々の診療でどう感じている・・・という実体験に基づいたご意見を述べてくださるからです（専門は何であれ・・・）
　ですから、現場で感じている「毎年病院職員全員ワクチン接種をするのですが、毎年毎年同じ人がインフルエンザにかかっています」とか、「毎年延べ3000人ほどの方にワクチンを打って、その効果が実感できない」とかいう言葉に、真実味を感じます。

　１４：３０に反論された先生も、実際に先生が診療の場で、どれだけの方に予防接種をしているか、そしてその成果を日々こんな風に感じている・・・という実体験のお話を聞かせていただけると、ここに出入りしている一般人であるわたしのようなものにも、とても理解しやすいのになあ～と思いながら読んでいました。
　そしてこういう一般人が納得できるようなお話をすることが、予防接種率の向上につながると思うのですが・・・（とりあえず今は全く納得できていないので、接種するつもりも勧めるつもりもありませんが・・・）
　医療者は実体験を大事にして欲しい，という訴えかけですが，非常に重要な視点だと思います。私が湿潤治療を始めたきっかけも実体験です。教科書の記述と自分の目の前で起きていることがあまりに違いすぎていて，教科書の記述に疑問を持ったことから　「傷が治るメカニズム」　をゼロから勉強しなおしました。
　例えば，熱傷の植皮の有効性を証明するデータ・論文はそこらに溢れています。それこそ，掃いて捨てるほどあります。熱傷学会雑誌を読むと　「植皮の有効性を示すエビデンス」　ばかり並んでいます。しかし，自分がかつて植皮をした患者の状態を思い起こし，湿潤治療で治っていく患者と比較すると，「植皮のエビデンス」　がどうしても信じられないのです。そこで私は，自分の目で見たものを信じるか，どこかの誰かが研究した論文を信じるか，という問題にぶつかり，自分の目で見たものを信じることにしました。だって，「自分が治療した患者が間違っていて，教科書が正しい」　なんて考えたら，患者さんに申し訳ないですから・・・。
　私が，医療の素人の方のメールもバンバン紹介しているのは，使われている言葉は拙くてもそこに紛れもない　「実体験」　が書かれているからです。教科書や論文や統計には出てこない　「もしかしたら真実かもしれないこと」　が見つかるかもしれないからです。
　ゆるゆるの糖質制限をする妊婦です。炭水化物は昼とたまに夜、母には米を食えと言われつつ右から左の生活ですが赤ちゃんは順調に育っています。

　ところで最近話題のインフルエンザワクチン。接種しようか決めかねています。ワクチン接種もインフルエンザ発症も胎児への影響はなく、発症した場合に薬が使えないことと重症化によって母親の体調の悪化から胎児への影響があるかも、ということで重症化を防ぐためには接種が望ましい…とか。
　皆さんのメールからするとワクチンを接種しておけば安心という単純なものではないようですね。出費は痛いですが赤ちゃんのためならそんなことは気にしません。しかし、お守り程度の注射にお金を使うのはためらわれます。

　それに、集団接種がなくなってから予防接種はしてないのですが今まで一度もインフルエンザにかかったことがないのです。妊婦だからって免疫力が弱るなんて考えられないですし。注射を打ちに病院に行くほうが危険なのではないかという思いもあり、予防接種はやめる方向に傾いています。
　働いている会社ではなぜか予防接種の補助をしていて、社会人のマナーみたいなことを言われます（長期間休むのは会社の不利益なんだそうで）。何が正しいのかわからないです。

　小児科医です。
　インフルエンザワクチンの話題沸騰していますね。もしこれが掲示板なら炎上ってところでしょうか。内科医と小児科医のインセンティブの違いでしょうか。

　老人に対するインフルエンザワクチンの効果を否定しているわけではありません。子どもたちの親がお金を払ってインフルエンザワクチンを接種して果たして子どもたちに利益があるのか疑問であるということです。
　老人の超過死亡を減らすためなら、子どもにも公費で接種すべきじゃないかとおもいます。現在任意のワクチンである水ぼうそう、おたふくかぜ、B型肝炎ワクチンにお金を出すほうがいいと多くの小児科医が考えているのにほとんどのお母さん方はインフルエンザ、インフルエンザと仰るのはなぜか。
　私は決してワクチンが嫌いなわけではありません。

　エビデンスが無いのに常識化していることって「手洗い、うがい」だと思いませんか。
　保育所で、薬用石鹸を使って手を洗ったあとに更にアルコールジェルを刷り込まれ手の皮膚がボロボロなった子が何人も来ます。「消毒薬過敏症」の診断書を書き、薬用石鹸、消毒薬の使用を禁止し、手洗い後にプロペトを塗ってもらうように指示を出しています。

　私も経験を言わせていただきます。
　私は麻酔科医ですが、とある病院ではオペのないことも多く、病棟管理を兼務しております。昨年、ｲﾝフルエンザの季節に、病棟患者ほぼ全員にワクチン接種をしました。寝たきりとか認知で意思疎通も出来ない患者がおおく，家族の同意を得てのほぼ強制摂取みたいな感じです。
　で、2週間ほどでワクチン摂取完了したあたりから、患者たちに高い熱発が続出です。「これってワクチンが原因なんじゃ？」と思いました。

　がん検診についても私は懐疑的です。統計上近藤先生が言ってるような結果なら、意味がないと考えるのが普通だと思います。
　上記の病棟でも、高齢ゆえにオペを拒否したがん患者が何人かいましたが、まあまあ普通に元気でした。で、抗がん剤をはじめたとたん心不全などで亡くなるのです。これって殺人？といわれても仕方ないですよね？　添付文書どうりに投与してるから殺人罪にならないだけで・・・。

　現代の医療はおかしいです、本当に。
　そういえば，私は過去15年間，風邪をひいたことがありません，病気で仕事を休んだ記憶もありません。ちなみに，インフルエンザのワクチンを打つようになったのは2009年以降でそれまでは予防接種もしていません。最後に風邪をひいたのは多分，1998年頃です。
　そうか，これが　「馬鹿は風邪をひかない」　という見本か・・・。困ったなぁ・・・。

　インフルエンザの予防接種によるインフルエンザ発症予防の証明が難しいのは，私みたいに　「馬鹿だから発症しない」　という例を除外できないし，「ワクチンを投与したから発症しなかった」，「ワクチン注射しなかったからインフルエンザになったんだ」　という因果関係を証明できない点にあります。
　早い話が，私が2009年以降（＝インフルエンザワクチンの予防接種をしている）にインフルエンザに罹患していない理由が，
1. ワクチン注射をしたから
2. インフルエンザに感染していたのに気が付かないほどお馬鹿さんだったから
3. インフルエンザウイルスがいないところに暮らしていたから
4. インフルエンザ罹患者と一度も接触していなかったから
5. 気合と根性でインフルエンザを治していたから
　のいずれなのかがわからないのです。ワクチン注射をした私と，注射しない私を比較できない以上，私個人に関してはインフルエンザワクチンの効果は証明できないことになります。
　でも，「なんでインフルエンザに罹らないのか理由がわからない」　私みたいな人間も含めて1万人とか2万人を集めて統計処理すると，ワクチンの有効性は出てきます。それが統計処理であり疫学調査なのかもしれませんが，「個人としての実体験」　がどっかに行っているような気がして釈然としないのです。

　他の話題のメールです。
　医療素人ソフト屋です。2012/12/06-0600 のこの話をみてふと邪推してしまったのですが

> このような医者は遠い将来ロボットにとって代わられるでしょう。
> 自分で考えないのなら高性能のロボットに各種センサーをつけありっ
> たけの知識と症例を詰め込めば代わりは出来るでしょう。ロボットに
> はバイアスがかかりませんからむしろ有能だといえます。

　ちょっと昔に流行った医療用のエキスパートシステムが廃ったのは、この手の中にいるエライ人が「やばいなーおれより正確じゃないか～」と思ってつぶしたのじゃのないかと邪推してしましました。もちろん実際には問診して内容を考えて入れるのが結構大変で実用にならななかったのでしょうけど。

　あと、「火力発電所＠技術者」さんの

> また、未完成の仮説や断片的な考察であっても、どんどん公開すべき
> だと私は思います。公開すれば多くの人の知恵が集まり、仮説の発展
> や改良のチャンスが拡大するからです。また、怪しげな代替治療に対
> する反証の土台にもなり得ます。これは、オープンソースソフトの品
> 質やセキュリティが優れていることを考えれば解ると思います。

　オープンソフトの品質てのは過大評価だと思います。
　よくたくさんの人がソースを参照できるので安全といわれますが、有名なHTTPサーバにバックドアが設置されて分ったのが６っか月後なんて話はもあります。（さすがちょくちょくじゃないですが）
　品質についても、使っている人が多い部分は確かにすばらしいのですが、あまり使われない機能はボロボロです。ソフトのテストはつまらないですから仕事でやるか、自分で使うところ以外はなかなか手が回らないの当たりまえです。
　それぞれ、オープンソースと公開しないものは住み分けがあるのでそこを見誤ると「なんでこんな事に金を払わないといけないのだ！」とかご無体な事になります。

　糖質制限ネタですが、以前から「糖質制限は本来の食事方法」て言い回しに違和感を持っていました。それを自分なりに整理できたのでちょっと書きます。
「狩猟時代」
　　　狩猟したものと木の実をベースを食べていたと想定する。

ここから想定できるものは

保存食は限定的

これにより、食事を定期的にとっていたとは考えずらい

人口をあまり増やすことができない

狩猟が出来ないと生存できないので寿命は２０～３０年？
「農耕が一般化」 　　　　穀物ベースの保存可能な食料が一般化する

ここから想定できるものは

団体単位の食料保存が可能になった

食事を定期的に取ることが可能になった

人口の拡大と集団生活が可能になった

狩猟が出来なくても生存できるので寿命は５０年程度？

悪い面としては

穀物から糖質を採りすぎる事になった

　しかし、５０年程度の寿命では糖質のとりすぎによる病気が誰にでも影響が出やすくなる前に寿命となるので大きな問題ではなかった？
「近代、現代の医学、技術の発展」
　　　　医学の発展（本当は栄養事情がよくなったからでしょうけど・・）により平均寿命がのびる

ここから想定できるものは

寿命５０年では問題ならなかった糖質の悪い面が表の目立つようになる

技術の発展で運動が減ったためにさらに糖質の悪い面が目立つようになる

と勝手に想定しますと，糖質制限をして、狩猟時代と似た内容になっているといっても大きく異なります。

定期的に栄養を取得できる

栄養を取得するために運動を必要としない

　となり、たとえ狩猟時代と同様の食事内容だったとしても条件は全く異なります。

　さらに現代の穀物が製錬されて糖度が高くなって農耕時代のもとと違うように、今の流通しているタンパク質はまた別のものになっていると思いす。これらのことから数万年食べてきたものと同じとはとても思えないと思います。
　私としては、狩猟→農耕→適正な糖質という流れは戻るのではなく螺旋を書いて上がっているイメージになります。
　糖質を制限してタンパク質メインに変える食事の弱点も今から数十年のうちには出てくることはあると思います。そのときも戻るのでなく螺旋を上がれるように、現状を冷静に分析する態度が一番大事じゃないかなと個人的には思っています。
　３０才で死ぬのが怖いかたへ
　私はご指摘の３例の状況はほぼ体験しました。２例目については私の場合、同僚に助けていただいたので今、こうやってメールを打つことが出来ます。
　あなたの悩みを解決する方法，相談に応じます。

　糖質制限についての体験記です。
　３９歳男性会社員、身長176cm 体重58kgです。元々痩せ型なので、ダイエットするつもりは毛頭ないのですが、体調管理の目的で糖質制限を始めました。とはいえ、いわゆるプチ制限ですかね？
朝：コーヒーのみ　または納豆だけ、とか、SOY JOYだけ

昼：会社で頼んでいる弁当で、ご飯は半分だけ＋ナッツやチーズ

夜：家族とおかずだけ＆晩酌のビール（ビールは「趣味」なので、これだけはやめられないです）
　始める前は、体重が60kg前後を行ったり来たりでしたが、今は58kg前後で推移しています。注意しないと、体重がさらに減ってしまうので、意識的にタンパク質を多めに摂るようにしています。
　明らかに、日中の眠気が起こらず、仕事がはかどります。休日は自転車(MTB)に乗っていますが、以前よりも持久力が増した気がします。
　尿酸値が若干高め（7.0に届きそう）でしたが、肉類（特にホルモン系大好き）やビールを好きなだけ喰らっているにも関わらず、先日の健康診断では6.4に下がっていました。プリン体が原因なんて、本当でしょうか？？

　あと、明らかに違うのが、舌苔が格段に減りました！焼肉＆ビールの翌日なんて、きれいなピンク色です。でも、夕食がチャーハンとかスパゲッティだった翌朝は、舌が真っ白です。
　家内にも、やんわりと薦めています。ご飯の量を減らすようになり、少しずつ体重が減っているようです。

　ただ、我が家は実家がコメ農家なので、いつも送ってもらっていたのですが、最近、米の減りがうんと遅くなり、実家への催促の電話がなくなったので、親父が訝しがってます。「親孝行」という意味では困りものです（笑
　３７歳男性
肝臓の数値が改善（γーGTP数値３００台から基準値内へ）

痛風発作の回数が減少

花粉症の症状が軽減
　現在は身長変わらず、体重５９ｋｇ（トータル１０ｋｇ減量），血液検査の数値はコレステロール値が少し高いのみでいたって健康です。
　今年の初めより、湿潤療法をしている伊藤内科医院の伊藤欣朗先生にお世話になっています。糖質制限についても大変理解があり、いろいろ情報をもらっています。

　【「ヤギが凄すぎる！」断崖を登るヤギに対する海外の反応】
　ヤギとヒツジは似ていますが，ヤギは岩山をホームグラウンドとする動物，ヒツジは平地をホームグラウンドとする動物です。だから，アニメ『アルプスの少女ハイジ』でハイジのそばでいつも飛び跳ねていたのは，ヒツジではなくてヤギのユキちゃんだったのですよ。
　ちなみに，ユキちゃんの飼い主はペーターでなくてシュトラールさん，クララの本名はクララ・ゼーゼマン，クララの家庭教師（ゼーゼマン家の執事？）はロッテンマイヤーさん，ゼーゼマン家の召使（執事？）がセバスチャン，クララの主治医はツィンデル先生，アルム＠おんじが飼っているセントバーナード犬はヨーゼフ・・・と記憶しております。

2012/12/07　・・・[06:00]／[08:30]／[10:30]／[14:00]／[14:30]

【14:30】

　昨日のインフルエンザ・ワクチンのデータを出された先生からの反論です。
　小児科医と一般人が、物知り顔でメールを先生に送られているようですね。ちょっと鶏冠にきてます。

【小児科医へ】
　自分が診療しない高齢者に影響があるので、ワクチンについて訳知り顔で意見を言わないで欲しい。内科医はインフルエンザで亡くなる患者を実際にみてます。小児科医は子供だけを診ているのに、社会全般を知ってるかのような態度は傲慢です。それとも高齢者の罹患・入院・死亡を診てるんですか？
　ワクチンが嫌いなら、信念に従って、打たなきゃいいでしょ。金に魂を売って、ワクチンを打ってるんですか？

【国立の研究機関の研究者】
　この方は、理系ですか？　まったくわかってないようですので、解説です。

>　15：00 の更新のスライドですが、まず、6枚目のスライド(7.jpg)はワクチンではなく、
> オセルタミビルによる効果ですね。話がまったく違います。しかも、高齢者に対して、
> 劇的な改善は無さそうな数字です。

　そのとおり、オセルタミビル（タミフル）は、高齢者において、決して劇的に続発性肺炎を予防できるものではありません。半分弱です。だからこそ高齢者では、ワクチンでインフルエンザそのものを予防すべきなのです。「ワクチンなんか打たなくても、抗ウイルス剤で治療をすればいいや」という考えを戒めるスライドです。

　また、このスライドは、高齢者でいかに多くが肺炎を合併するかを示したものです。100万人の高齢者がインフルエンザに罹患すると20万人が肺炎で、肺炎患者の多くは入院加療になります。この経済的インパクトはいくらでしょう？ひとり２０万円として、４００億円です。この他にも、インフルエンザそのものに感染して、治療すれば医療費を使いますがここでは割愛します。
　400億円あれば、4000円の助成で、1000万人にワクチンが打てます。ワクチンの奏効率は70%くらいといわれてますので、700 万人のインフルエンザ感染を予防できます。100万人感染・20万人入院するのと同等の金額で、700万人の医療費を削減できる。ワクチンは経済的にメリットがあるといわれているのは、このためです。

>　スライド7枚目(8.jpg)は上段は日本ではワクチン摂取の減少とともに超過死亡が増えている(中略)
>接種率を上げても、どこかで超過死亡がプラトーに達する、というデータに見えます。

　あたりまえです。すべてのワクチンがそうですが、プラトーは必ずあります。それともワクチンで100%予防できるという病気が、この世の中にあるんですか？

> 　ということは、ワクチン接種をおよそ100から150で維持していればよい、という事になり、
> 「とにかく全部にワクチン接種！」は必要無さそうです。

　現在の公費補助は高齢者のみだと聞いてます。少なくとも当地ではそうです。どこの国の話ですか？

>　2枚目のスライドは何を示しているのかさえわかりません。横軸が年齢区分として、
> 赤が発症者、緑（黄土色？）が死亡者と見ると、高齢者は発症してないのに、
> インフルエンザで死ぬ、という不思議なデータになりますね。
> もう少し丁寧な解説が必要なデータを投げて終わり、
> では「大金が動くので、減少させたくない、止めたくない」というふうに見えてしまいます。

発症者は少ないのに、死亡者が多い。分母は少ないのに、分子が多い。すなわち高死亡率である。

【14:00】

　いろいろな話題のメールをいただきます。
　死ぬ瞬間に興味があります。何を見るんだろうと。何を感じるんだろうと。死後の世界とか輪廻転生の話ではなく、どういう感覚なのかと怖いのです。
　眠る瞬間がわからないのとおなじでしょうか。脳波や心電図で分かるのかもしれないですが。
老衰で朝になったら亡くなっていた。

ナイフで刺されて出血しだんだん死ぬ。

延命治療をやめる。
　というのでは、その瞬間に違いがあるのでしょうか。
　苦しまずに亡くなったようで良かった、というのを聞きますがなぜ分かるのでしょうか。

　祖父は晩年、頭は冴えているのに身体が思うように動かない、尿意便意もはっきりわからないから時間を決めてトイレに行くんだ、と、ギャップの非常な苦痛を話していました。やがて頭も現在と過去と夢を瞬間移動するようになり、夜中眠ってる時に亡くなりました。
　端からみれば、身体の衰えに頭がついてきて、死の準備をしていたように見えます。渦中で介護していた祖母は、元気になると信じてお世話していましたが…

　死ぬ瞬間を曖昧にできるような、長いグラデーションの、歳相応の亡くなり方だったのかもしれません。
　今30歳で6ヶ月の子がいる私が今すぐ、死に瀕した状況(交通事故が可能性高いでしょうか)になったら、息途絶える瞬間にきっと負の感情しかないと思うし、身体中が痛くて痛くてでも死ぬのも怖くて、まだ生きたいと思いながら死ぬと想像します。そういう中でも一瞬でも眠る様に死ねるのでしょうか。

　死ぬのが怖い、とは私にとってはこういう怖さです。
　一般人の私にも死は日常の事なのに、生と死を分けて考えすぎかもしれません。最期の一瞬、恐怖とともにとても興味があります。
　50代後半の一般サラリーマンです。政見放送について。
　一部の候補者(泡沫)の政見放送は、NHKの番組の中でも一番笑えると思います。都知事選のマック赤坂先生は必見です。
　過去では雑民党の東郷健や内田裕也の政見放送も伝説となつています。

　インフルエンザワクチンの話題が彷彿ですね。もともとこのワクチンは翌年流行る型を人が予測して作るモノですからウイルスが気まぐれで表面抗原が微量でも変異する事まで手が回らないですよね。薬液量も幼児からいきなり0.5CCに増えたり、その理由を聞いた事がありません。

　他にも変な事が現場でのさばっております。
　血圧測定でも元々血管雑音を聴いて測るのが、今は圧センサーの自動血圧計が主流で、これで測ると極端に高血圧患者が増える。しかも袖をめくらずに測るというのが当たり前‥

　牛乳や卵、大豆で特異的IｇEがめちゃくちゃ高いのに平気で食事が出来る人がほとんどとか、アレルギー反応の一連のサイトカインの動きも今後、現場の実態とかみ合う理論、実験事実が出てくる感がします。消化管が一番リンパ組織が多いと言われながら食事とサイトカインの関わりはあまり聴きませんし。

　糖質制限関連のメールです。
　先日のサイトに掲載された癌がブドウ糖を取り込む話を読み、もしかしたら子宮筋腫もちいさくなるのではないかと期待しています。

　今年の4月から糖質制限をしているのですが、体重減少は少ないもののくびれが復活したことや、スタミナがついたこと、いらいらしなくなったことなどなどありますが、自分で触診してもわかるくらい大きかった筋腫がふれません。近日中にギネ受診し、また報告いたします。
　夫（50歳）も体重減少、ＴＧ　ＴＣ　γＧＴＰ　血圧正常化し、またアトピー様の痒みを伴う湿疹が肘関節屈側にありましたがそれもなくなっています。それから・・・夜も強くなりました。

　あと、現在私の勤務する病院の院長（メタボ、ＤＭらしい）にも糖質制限させようと少しづつ洗脳中です。入院患者やＧＨで糖質制限を実行し、認知症進行が止まったまたは認知機能が改善したというデータがとれたらいいなと思っています。
　新しい糖質制限という素晴らしい治療の普及やエビデンスを作っていくことに、少しでも役に立てればと思っています。

　私も今年の２月ごろからゆるめの糖質制限を始めました。体重は当初は２キロ減ったのですが、その後は体重は横ばいのままです。過去にリバウンドを１０回以上繰り返したので、これは仕方ないかなと思います。

　が、血液検査の結果を見ると、HDLコレステロール値がやや右肩上がりになってきました。現在、血液検査で異常を示す値はありません。ヘモグロビンA１Cは５．９から５．６、そして５．３になりました。（目標は５．１です）

　１５８センチで６７キロの状態でこの５月のハーフマラソンを完走しました。空腹感がないので、イライラしないし、楽です。現在の体重は６３キロくらいです。なかなか減りません。

　体重だけ見るとあまりいいことがないように見えますが、がんの再発がないのが何より素晴らしいと思います。
　３０代の終わりに乳がん（ステージⅡ）を患い、当時主治医は骨にも転移の可能性ありと考えていました。抗がん剤服用中に結婚、相手は夕食に炭水化物を取らない人でしたので、私もそうしました。そのことが功を奏したようです。知らずにゆるい糖質制限を１０年以上していました。
　がんの再発はなく、主治医は私を「不思議な患者さん」と呼び、「よほど精神的に恵まれた環境に暮らしているんだろうね」と言います。

　精神的にも変わってきて、考え方が前向きになり、あれこれ悩んでも数時間で切り替えることができるようになりました。何かイラつくことがあっても、カーッとしなくなったのがいいなと思います。

【10:30】

　その他の話題についてのメールです。
　薬剤師です。
　毎日ホームページの更新を楽しみにしております。そして医師としての業務に加え、ホームページの更新・管理、メール対応、膨大な読書量、執筆活動などなどを考えると、先生の物事の処理速度の速さに驚いております。

　先日甲状腺ホルモンであるチロキシン（T4）について1から勉強し直す機会がありました。代謝亢進のホルモンですが、T4は脱ヨードされると数倍活性の高いトリヨードチロニン（T3）になります。
　なんと、摂取カロリーが高くなればT3への変換率が高くなり、摂取カロリーが低くなれば変換率も低下して基礎代謝を落として少ないカロリーで生体をを維持するようになるのです。しかも使用カロリーの影響はうけないとのこと。
　食事制限での減量中に一定期間体重が減った後、減らなくなるのはこの変換率低下によるものだそうです。

　食物がコンスタントに手に入らなかった時代にそなわった生命維持の機能はいろいろありますが、またひとつ生命の神秘を感じました。

　また、T3は食事の糖質を減らすと血中濃度が低下する、GULT1をはじめとする糖代謝に関わる因子の発現に関与する、癌細胞においてVEGFの発現を増加させ血管新生に働くことが報告されており、このホルモンへの興味がさらに深まりました。

　米・小麦・芋アレルギーで死にかけた・・すごくいいアイデアですね

　人間として生きている条件・・老健や特養で仕事をするとつくづく考えさせられる状況です。私は同和園の中村仁一先生の本や近藤誠先生との対談，長尾クリニックの長尾和弘先生の本をよく読むのですが，世の中にこのような医師が圧倒的に少ないことが悲しいです

　インフォームコンセンド・・なんてカッコいいこと言っても，私の周りの医師は胃ろうを作りたくてたまらんみたいで。
　ある入所者が全身状態が悪くなり病院に入院，家族が胃ろうは拒否ですって言っておられたので安心していたら，経鼻チューブを入れて帰ってきました・・
　もう９０歳の方だったので病院に行くこと自体，私は反対だったのですが。何歳であろうと命を助けることに使命を燃やす医師や看護師の下では家族さんもそっちの方向に誘導されてしまいます

　こんな発表を見つけました。
　　　　　⇒高脂肪・低炭水化物の食事療法が、放射線治療との併用で、グリオーマに効果

　宮の森記念病院の真崎です。
　このたび刊行された札幌市医師会医学会誌に「当院での熱傷・外傷治療における湿潤療法の取り組み」が掲載されました。
　論文は、みなさまに無償配布いただいてまったくかまいませんので何卒宜しくお願い致します。
　　　　⇒2012-1207.pdf

　先日紹介していただいた「6ヶ月の赤ちゃんのママ」です。
　岡田先生、お気にかけてくださりありがとうございます！（夏井注：06：00の下の方の記事）

　ワクチンはちゃんと接種しています。最初にアトピー診断をされた小児科にて生後2ヶ月の頃より、任意も含め受けています。ロタも高くて泣きそうですが、重症化したときの事、ワクチンの重要性も知り打つことにしました。
　その小児科には不信感ありつつ予防接種だけは通っていました。でも近所の友達に、あそこはダメだよ！なんでも病気にしちゃうんだから！Σ（゜д゜lll）と言われ教えてもらったのが、熱が出て行った今回の小児科併設の内科でした。

　ご指摘の通り、なんだか視野が狭くなっていたかもしれません。確かに、その内科の先生も、よかれと思って石鹸で洗ってと言ったのだし、診察は丁寧でとても良かったし、病院もスタッフさんも雰囲気よくあまり不安にならずにすんでいました。それに家から近いのでかかりつけにするにはいいかもしれません。乳児湿疹が酷かったため、お肌の事に敏感になっており、変に厳しくなっていたかもしれないです。

　好きなものが出来ると盲目的信者になってしまう性質があり…今の私の場合、夏井先生ですが…先生の方針が絶対。批判するものは私もする。乳児湿疹は石鹸(ボディソープ)をやめれば良くなるんだから石鹸は悪。ってなんだか変に凝り固まってしまい、これじゃあ考え方を教わってるどころか、先生の嫌いな人種になっちゃってました。思考停止と一緒ですよね…恥。

　でも確実に、このサイトを知る前と後では、シフトチェンジしてきてると感じます。何を選択していくのか、どう工夫していくのか。自分で考える癖を付けていかないと。そのやり方のヒントがふんだんに散りばめられているのがこのサイトですね。膨大すぎて私の脳みそはとろけそうですけど…
　自然治癒力や天然由来～は、夏井先生のおかげでまやかしだとわかることができましたし、ホメオパシーやスピリチュアルについては、信じたい人は信じて幸せになればいいぐらいにしか思っていません。が、このキズは治る！って思う事は大事だと思います。治す方向に思考して行動するようになると思うからです。ただしそこでアブナイ商品や商法に行かないようにするには自分の中に核が無いとだめですね。

　12/5のある看護師さんからのメールについてですが、我々看護師は、医師の指示のもと処置等を行うわけですが、せっかく治っていたキズなどが無知の医師のために悪化してしまう処置を我々看護師が実施するのは悔しくてなりません。このようなことは当院でもよくあります。とくに外来では頻繁にあると思われます（小生は透析室勤務のため、外来がどうなっているのかはしりませんので、あくまでも想像ですが・・・）。

　なので、キズを作ってくる患者を医師に診察を依頼する際は、『…生食洗浄でいいですよね』などと言うようにしています。そこでたまに、『いや、ヒビテンで…』と言う医師がいるのでがっかりします。なので、当院の医師も創傷治療の勉強をしてほしいと願っています。

　インフルエンザ問題についてのメール，まだまだまだまだ続きます。
　病院の薬剤師です。　インフルエンザワクチンに関していろいろな文献を目にしてきました。死亡率、重篤率、罹患率、結局のところ理解に苦しんでおります。
　毎年病院職員全員ワクチン接種をするのですが、毎年毎年同じ人がインフルエンザにかかっています。エビデンスの話題があがっているところ、科学的根拠も何もない報告なのですが、いつも不思議に思っております。
　その他の因子、たとえば、生活状態や栄養状態などが根底にあるのではないかと・・・。

【08:30】

　世の中で一番視聴率が低い番組，一番つまらない番組をご存知だろうか。まず間違いなく　「政見放送」　じゃないかと思う。私の周囲でNHKの政見放送を見ている人って一人もいないんだもの。政見放送で流される程度の情報なら，何もテレビで流す必要はないし，ビラにしてばらまいたほうがまだ読まれる確率が高いと思う。
　政見放送の視聴率を発表すべきじゃないだろうか。恐らく，限りなくゼロに近いと予想されるが，本当にそういう数字だったら政見放送という情報システムを変えるべきだろう。情報が情報として受け取られていないのであれば，それは情報連絡システムとして機能していないことになり，機能していないシステムに金をかけるのは無駄である。

　インフルエンザ問題についてのメール，まだまだまだまだ続きます。皆さん，この問題についていろいろ思うところがあるようです。
　小児科医です。　インフルエンザのワクチンですが、少なくとも日本のインフルエンザワクチンで検証されている効果は15：00の更新で示されたように、冬季老人の超過死亡を減らすことだけだと理解しています。
　小児の効果はインフルエンザ脳炎になりにくかったらいいのになぁ位だと思っています。
　今日も何十人の子どもにインフルエンザワクチンをしましたが、若いお母さん方がなけなしのお金を払って年寄りの命を守っているかと思うと少しやるせなくなります。

　インフルエンザワクチンは明らかに集団防衛なのに、みな目の色をかえて接種に来られます。するなら国の責任で国が費用を出して行うべきだと考えます。
　同じ任意ワクチンでも水ぼうそう、おたふくかぜワクチンのほうが、お金を出して接種する価値があると思っています。更にB型肝炎ワクチンはインフルエンザ以上に重要なワクチンだと考えています。医者にかぎらず日本人は「みんながしている」かどうかが、意思決定の大きな要素ですね。

　国立の研究機関の研究者です。
　基本的に私は現状のインフルエンザワクチンに疑問をもっている人間です。

　15：00の更新のスライドですが、まず、6枚目のスライド(7.jpg)はワクチンではなく、オセルタミビルによる効果ですね。話がまったく違います。しかも、高齢者に対して、劇的な改善は無さそうな数字です。
　スライド7枚目(8.jpg)は上段は日本ではワクチン摂取の減少とともに超過死亡が増えているデータです（おそらくこれがワクチン効果の大きな根拠）。下段のアメリカでは1980年台以降にワクチン摂取は大きく増えているにもかかわらず、超過死亡についてはほぼ横ばい(およそ5)です。これはワクチン接種率を上げても、どこかで超過死亡がプラトーに達する、というデータに見えます。上段の日本のデータでも1972から1988あたりの150程度のワクチン摂取で超過死亡をおよそ5程度に維持できています。
　ということは、ワクチン接種をおよそ100から150で維持していればよい、という事になり、「とにかく全部にワクチン接種！」は必要無さそうです。

　2枚目のスライドは何を示しているのかさえわかりません。横軸が年齢区分として、赤が発症者、緑（黄土色？）が死亡者と見ると、高齢者は発症してないのに、インフルエンザで死ぬ、という不思議なデータになりますね。もう少し丁寧な解説が必要なデータを投げて終わり、では「大金が動くので、減少させたくない、止めたくない」というふうに見えてしまいます。

　New England Journal of Medicineの2011の論文では、抗体上昇しか示してないですが、Fig.3で現在使用されているアジュバントなしタイプのワクチンの効果は3歳以下の子供には3歳以上の子供ほどは効果ない、ともとれるデータが示されています。
　どうせワクチンを使うならこういう検討もしっかり進めてほしいところです。
　H5N1ばかりに目をむけている現状はかえって他が手薄になっているんじゃないかと思ってしまいます。

　最近インフルエンザワクチンの話題がでていますが、私が常々疑問に思っているのはワクチンよりも、抗ウィルス薬の予防的投与についてです。

　先生は、抗生剤の予防的投与には意味がないとおっしゃいます。今日の治療薬などの解説書においても抗生剤の各薬品について予防的投与にかかれているところはみあたりません。しかし、タミフルやリレンザなどインフルエンザに有効な抗ウィルス薬には予防的投与について堂々とその用法用量が記載されているのです。これについてのエビデンスはあるのでしょうか。

　疑問を持ちながらも、患者さんに『家族がインフルなので予防薬だして』といわれれば、こちらもサービス業（私は医者もある種のサービス業だと思っています）なので記載通りの用量用法でお出ししますが・・・・・。

　昨年も確か5名ほどお出ししたのですが、２名は効果なく発病しています。そのうち1名はワクチンも接種していたと記憶しています。
　このような乱用が耐性ウィルスを増やしているのだと頭の半分で思いつつ、今年もやっぱり求められたら出してしまいそうな弱い自分がいます。

　自信をもって無意味だから、発症したら飲んでねといえるような情報はありませんか？

　何か疑問をもつとなぜかご専門外のことでも夏井先生に聞きたくなるのは、どうやら私だけではないようですね。私も他のみなさんと同じように先生から沢山のことを学んでいます。
　直接お目にかかったことはありませんが、ずうずうしくも、とても身近に感じてしまうのも先生の魅力のひとつです。

　インフルエンザの話題が出ていたので本業の養護教諭としてメールさせていただきました。
　個人的にはインフルエンザの予防接種は受けていません。
　それは一度集団接種が廃止されたものが、なんとなく復活してきたことに不信感があることと、費用の割に効果が短く不確実なこと、そして高齢者以外は任意の予防接種という補償の面の不安からです。

　ただ養護教諭としては、「仕事」として生徒たちにいわゆる「ほけんだより」を通して消極的ではありますが、勧めたこともありました。
　しかし、インフルエンザの有効性については常に不信感を抱き、毎年発表される厚生労働省の通知の中の、インフルエンザ予防接種の有効性については目を皿のようにしてチェックしてきました。
　当初は、インフルエンザ予防の確実な方法は、予防接種であるというようなニュアンスだったのが、ここ数年だんだんトーンダウンし、「予防の効果が期待される」となり、今年はついにQ＆Aの中で

Q.16：　ワクチンの接種を受けたのにインフルエンザにかかったことがあるのですが、ワクチンは効果があるのですか？

A　　　インフルエンザにかかる時はインフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。この状態を「感染」といいますが、ワクチンはこれを抑える働きはありません。（中略）ワクチンには、この発症を抑える効果が一定程度認められています。（中略）ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防する効果です。

と、感染予防の効果はないと、厚生労働省ははっきりと明記しています。
　その一方では、定期の予防接種に位置付けている高齢者の予防接種は「特に高齢者や基礎疾患のある方など、重症化する可能性が高い方には効果が高いと考えられます。」と書いてあります。
　しかし今日の先生のHPには「高齢者に対する投与はエビデンスがない」という論文・・・いったい何を信じていいのかわからないですね。

　整形外科医です。
　数年前学会の招待講演で，演者のウイルス学者の方がこんなことをおっしゃいました．

「インフルエンザワクチンの皮下注ではIgGしかできない．感染が成立する前にウイルス血症が起こる疾患ではIgG濃度を高めることが感染防御に有効だが，インフルエンザの感染は粘膜で成立し，ウイルス血症は関係ない．理屈から言って皮下注のインフルエンザワクチンは効くはずがない．ウイルス学者はみんなそう思っているはずだ．」

　だったら重症化の前にはウイルス血症が起こるはずだ，ワクチンは重症化予防に役立つはずだ，という理屈なのでしょう．

　色々なデータがありますが，忘れてならないのは，「統計学的有意差と臨床的有意差は違う」ということです．ちょっと効く，そこそこ効く，すごく効く，の違いです．何人にワクチンを打ったら一人の発症を防げるか，を表すnumbers needed to treat: NNTという指標があります．おたふくやはしかのワクチンではNNTが10未満，つまり10人にワクチンを打ったら必ず一人の発症を防げるほどよく効きます．
　以前臨床内科学会が公表した数年分のデータを用いてインフルエンザワクチンのNNTを計算したことがあります．なんとNNTは30とか40という値でした．30人に打ったら一人の発症を防げる，ってことです．そんなものに自分でお金を出して打ってもらいますか？
　・・・というわけで，皆さんの意見を参考にすると，「インフルエンザワクチン接種の有効性は，政見放送の視聴率と同程度であり，政見放送と同程度には有効である」　という結論かな？

【06:00】

　12月26日（水）に東京都府中市の都立小児総合医療センターで講演することが決まりました。

　「外傷を湿潤治療している医師」に，東京都大田区の都立荏原病院　整形外科／前田　悠先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。

　市販のハイドロコロイド絆創膏の意外な使い方について。
　先日、母が手の親指の付け根に何か着けているので、なんだろうと思って見ましたらキズパワーパッドでした。指を痛めてしまい、保護、補強のために貼ってみたら、とても良いそうです。
　皮膚が弱いのでキネ○オテープだとかぶれてしまうので、考えたあげく、かぶれにくくて動き易いパッドにしたそうです。
　足の外反母趾にも貼ったら良い感じだそうです。整形外科などではキネ○オを貼られてしまいかぶれるので嫌いだそうで、自分で考えた使い方だそうです。
　ハイドロコロイドもいろんな商品が揃いました。値段の安い商品も出始めました。

　エビデンス問題に関連して，「がん検診っておかしくないか？」というメールです。いつもの鍼灸師さんです。
　当方、神奈川県在住なのですが、今月号の神奈川県発行の「県のたより」の裏一面に「がんに負けない…それには「がん検診」」という記事(広告？)が掲載されていました。
　記事中のグラフを見ると「がんの5年相対生存率」と称して検診の有効性が示されています。

　近藤誠医師の著書『患者よ、がんと闘うな』を読み，「検診の有効性を示す論文は無い」と思っていたので、この「相対生存率」について調べてみたら、

生存率を調整し、対象となる病気以外で死亡したケースを除外したもの。
生存率を、対象者と同じ年齢・性別の集団が生存する確率で割った数値。

　とのことでした。
　「対象となる病気以外で死亡したケースを除外」してしまったら、術後後遺症による死亡等が除外されてしまい、正確な検診の有効性がわからないと思います。
　「がんは治りましたが、術後感染症で死んでしまいました。」と解釈した症例が全て「がん死ではない」と判断されるのでしょうかね？

　「がん検診　生存率」で検索しみたら、公的機関のがん検診の有効性を示すグラフはほとんどこの「5年相対生存率」でした。（⇒その1，その2）　何か「意図」と感じるのは私だけでしょうか？

　一方でこんな話題も【マンモ検診は、過剰診断を増やしただけ？／NEJM】

　以下引用

結果を踏まえて著者は「マンモグラフィ検診で早期乳がんの発見は大幅に増加したにもかかわらず、進行がんの受診率はわずかしか低下しないというアンバランスな状況が示された。どの状態の女性が影響を受けたのかは明らかではないが、新たに診断された乳がんのほぼ3分の1で大幅な過剰診断があり、マンモグラフィ検診の乳がん死亡率への影響はあったとしてもわずかであることが示唆された」と結論している。

　インフルエンザ問題についてのメール，まだまだ続きます。
　インフルエンザワクチンについて、実際打っている立場から意見を述べさせてください。
　わたしのところでは、小児科なので、基本的にこどもに打っていますが、ご希望があればそのご家族にも打っています。

　この時期ですと、インフルワクチンだけで毎日100人近く、最高で130人というときもありました。これ以外にも、ノロだとか、アデノだとか、マイコだとか、もちろん普通のかぜだとか、アレルギー性疾患だとか、いっぱい患者さんが来ます。多い時は、300人くらいの患者数になります。ワクチン打つのも、こどもの場合、一部ではありますが、大暴れで必死に抵抗されるときがありますので、時間と人手間がかかります。本当に大変なんです。そのストレスのためかどうかわかりませんが、わたしは潰瘍性大腸炎を発症してしまいました（笑）。ちなみに、潰瘍性大腸炎は、漢方薬と糖質制限食で緩解しています。

　言いたいのはここからです。これだけの、身を削るような努力が、結果に結びついていないことです。少なくとも、全く効果が実感できないのです。効果があるという人は、いつも論文を引っ張ってきて語りますが、そういう人たちはご自身でワクチンを打っていらっしゃるのでしょうか？

　ワクチンを打っても打っても、かなりの人がインフルにかかってまたクリニックに帰ってきます。ワクチンのおかげで、今年はこの地域の流行が小さいなと感じた年は一度もありません。正直統計をとっているわけではないので、よくよく調べれば効果があるのかもしれませんが、毎年延べ3000人ほどの方にワクチンを打って、その効果が実感できないのですから、信頼度ほとんどゼロです。

　ワクチンは重症化予防のためだと言う方もいますが、インフルで重症化する人はどのくらいの頻度なんでしょうか？　わたしのところでは、インフルにかかってくる人は毎年500から1000人弱くらいですが、入院になるこどもはいるかどうか、点滴になるこどももほとんどいないくらいです。それが、ワクチンの効果だといわれてしまうとそれまでなのですが・・・RSウィルスやロタウィルスなどのほうが、よほど恐い感じがします。

　海外のデータではなく、インフルワクチンの臨床的な効果を検討した国内データを、毎年調べて公表して欲しいと切に願います。「今年のワクチンははずれだ」とかのうわさは聞くこともありますが、どの程度の効果だったのかということを示した具体的なデータを目にすることはあまりないように思います。
　少なくとも、一般の方に理解できるよう、「どのような効果がどの程度期待できます」というデータを毎年出すべきかと思います。ワクチンメーカーが責任を負うべきなんでしょうか？　あるいは、データを公表できないくらい効果が悪いのでしょうか？

　自分の中であまり納得できないワクチン接種に、これだけの時間と労力を割くのが正直つらいです。

　インフルエンザワクチン有効性を主張するメールがたくさん来ていますが、厚生労働省の医療従事者向けHPには下記のように正直に書かれていますよ？

インフルエンザワクチンの接種を行うことで、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し、健康被害を最小限にとどめることが期待できます。このワクチンの効果は、年齢、本人の体調、そのシーズンのインフルエンザの流行株とワクチンに含まれている株の抗原性の合致状況によっても変わります。

　厚生労働省によれば、「期待できる」だけで、明言できないようです。エビデンスがあり、効果に自信があるなら、違う書き方をするのでは？
　それとも、医療従事者にとっては「期待できる」＝「効果がある」という文法があるのでしょうか？

　「接種したのに罹患して、しかも重症化した」と文句を言われた時の逃げ道として、書かれているような印象です。

2012/12/06　・・・[06:00]／[07:00]／[08:30]／[09:30]／[11:00]／[15:00]

【15:00】

　インフルエンザ問題についてメールです。
　インフルエンザによる高齢者の死亡抑制効果ははっきりとデータに出ています。論文も多数あります。（疫学でも、前向き研究などいろいろな視点から）
　先進国の行政担当者もそれなりの根拠があって、政策を決定しています。（なんせ大金がからみますから）
　老人も、社会防衛も、子供を守る意味でもワクチンは重要と考えられます。

　老人ホームでのワクチン接種・非接種の研究スライドを入れてますが、古いデータです。今ではこんな介入前向き試験は倫理的問題があり、できません。（ワクチンを打たないとインフルエンザで死ぬかもしれないのに、一部の人だけに打たないなんて、研究やったら訴えられます。）

スライド中
Hosp = hospitalization 入院
Pneu = pneumonia 肺炎
Death = 死亡
の略です。

【11:00】

　今日は〇〇医科大学形成外科からの脱走熱傷患者さん。胸部～背部～上腕の熱傷ですが，既にきれいに上皮化していて，あとはワセリンを塗って保湿し，遮光をしていれば3ヶ月くらいでほとんど目立たなくなる状態です。傷痕一つ残さずに治ることが予想される熱傷です。
　そういう患者さんがなぜ脱走してきたかというと，主治医（形成外科医）が　「これは痕が残るかもしれない。傷痕がヒキツレてきて手術が必要になるかもしれない」　と説明したからです。なぜ，この状態の熱傷を診て　「痕が残る」　と説明したのか，理解できません。〇〇医科大学形成外科の先生は多分，自分で責任をもって一人の患者を数ヶ月～数年，経過を追ったことがないんでしょうね。熱傷創がどのように治るのか，自分の目で見たことがないから，こんないい加減な説明をしてしまうんでしょう。

　それと，医者は患者の心理に無頓着すぎます。医者が　「これは痕が残るかもしれない」　と説明すると，患者さんは　「必ず残ってしまう」　と聞いてしまい，「痕が残らない」　とは絶対に思いません。「将来，手術が必要になるかもしれない」　と医者の説明は　「必ず手術をしないといけない」　と考え，「手術は必要ない場合もある」　とは考えません。
　これはレストランで　「この店の料理を食べると食中毒が起こるかもしれません。虫が入っているかもしれません」　と説明されたらどう思うかを想像するとわかります。こういう説明を聞いて，「この店は安全だな。食中毒は起こらないだろう。虫が入っていることもないだろう」って思いますか？　こういう店で食べたいですか？

　これでは，いくら治療がきちんとできていても，患者は不安でたまりません。医者の説明を受けるたびに不安になり，不安な気持ちになるために病院に金を払っているようなものです。
　こんな病院にあなたは通院したいですか？　こういう説明をする医者に安心して自分の健康を預けられますか？
　患者さんをいくら　「様付け」　で呼んでいても意味がありません。こういう説明をして何の疑問を感じていない医者は，患者をぞんざいに扱っているのと同じです。結果的には患者さんを呼び捨てにしているのと同じです。

　さっきののインフルエンザのメール（9：30）に対し，こんな反論が。
　本日、インフルエンザワクチンの予防効果がないとのメールを掲載されておりますが、海外のメタアナリシスの論文では効果ありとの報告がされております。

Efficacy and effectiveness of influenza vaccines: a systematic review and meta-analysis
The Lancet Infectious Diseases, Volume 12, Issue 1, Pages 36-44
Michael T Osterholm, Nicholas S Kelley, Alfred Sommer, Edward A Belongia
【アブストラクト】

　18歳から65歳まででは59%、6ヶ月から7歳まででは83%の効果を認めております。17シーズンの季節性インフルエンザワクチンの中で、6シーズンでその予防効果が証明され、H1N1 では 69％で効果ありとされております。ただ高齢者（65歳以上）についてはエビデンスの確立ができなかったようです。

　ただのサプリメントといってしまうには少し無理があると思われます。
　乳児～幼児には有効性ありというのは当たり前だと思います。しかし，問題はそこににあるのでなく，「高齢者に対する投与はエビデンスがない」　というところにあるのです。医学的，化学的に有効性がわからない医療行為に莫大な医療資源を投入することの是非を論じるべきだと思います。つまり，高齢者に限れば，サプリメントと同程度と言われても反論できないんじゃないですか？

【09:30】

　「生と死」についてのメールです。
　外科医です。
　先日、初めて「老衰」での診断書を書きました。新鮮な体験でした。
　準寝たきり認知症のお爺さんが原因不明のイレウスで入院されました。閉塞はないのに腸が張って嘔吐します。寝たきりの患者さんに時に起こる偽性腸閉塞と考えていました。
　治療方針もないので、調子のよいときに帰宅あるいは特養あるいは療養型病院へ、などと考えていたのですが、私が朝の回診に行くと亡くなっていました。10分前に看護師が検温に行ったときは自分で動き、会話もしていたようです。たぶん何かが起こったのでしょう。

　死亡診断書を書くにあたって、家族に「死因：老衰」を提示し、それで納得できないのであれば病理解剖を勧める、という案を話すつもりでいました。「死因を特定しにくいので、診断書を書きにくいのですが、、、」とここまで話した時、家族のほうから「老衰では書いていただけないのでしょうか」と言われました。
　なぜ亡くなったのか、病院の管理はどうなっているのか、などと詰め寄られることも想定したいたのですが、この申し出には驚きました。

　このような顛末で、私は医師15年目にして初めて「老衰」の死亡診断書を書きました。
　お見送りするときは何かすがすがしい思いでした。「老衰」は、本人も家族も医師も幸せにします。すべての労苦を昇華してくれます。
　今後、老衰の診断書を書けることがあればいいなと思います。
　私の祖父は，前日まで普通に働いていて，夜は大好きな刺身を食べ，そして翌日，布団の中で冷たくなっていました。私は当時小学生1年生くらいで，祖父の隣に寝ていましたが，異変には全く気が付きませんでした。
　家族も，「大好きな刺身をたらふく食べ，好きなお酒を飲んで，大好きな孫の隣で死んだんだからもう思い残すことはないよね。苦しい思いもしなかったみたいだし，よかった，よかった」という感じでした。古き良き時代には，こういう死に方もありました。

　「エビデンス」問題についてのメールです。
　ここ数日盛り上がっているエビデンス偏向医師問題ですが、インフルエンザ予防接種については逆だと感じています。インフルエンザ予防接種はインフルエンザ感染を防ぐことが出来ず、重症化を防ぐことを期待されている（期待ですよ！ただの願望）、というエビデンス無しの予防接種と呼べるかどうかも怪しいものたと思います。血中抗体を上げるだけで、それが役に立つか分かっていません。しかし、医師と製薬会社によって推奨され、乳幼児、産業医による会社での集団接種、老人への接種、と毎年大量に接種されています。正直に、サプリメント程度（でも医薬品なので副作用はある）と表示するべきだと思います。

　老人ホーム全員接種は、集団感染死が発生した時のホーム側の保身のために接種されているようにも感じます。風評、家族や遺族のクレーム対応のために。老人がインフルエンザで死ぬのは自然なことなのに。

　糖質制限に噛みつくエビデンス偏向が、インフルエンザ予防接種ではエビデンス無視。おかしいですね。

【08:30】

　糖質制限関連で母乳についていろいろ調べているうちに、「そもそも哺乳類はなぜ新生児を乳で育てるようになったのか？」という疑問にぶつかりました。そういう中で凄く面白い論文を発見しました。「泌乳の開始ならびに初期進化に関する新仮説」です。なんで今まで，こんなに面白い論文を見逃していたんだろうと，自分の目の節穴ぶりに呆れてしまいます。理解するためには古生物学と動物学と生理学と解剖学の広範な知識が必要ですが、なるほどと思わせる部分の多い仮説が展開されています。
　ちなみに、私は以前から，「アポクリン腺の起源はフェロモンとかではなく皮膚の防御のため」、「エクリン汗腺は体温調節とは無関係にできあがった」、と考えています。

【07:00】

　長らく入手が難しかった拙書『キズ・ヤケドは消毒してはいけない』（主婦の友社）がKindle版として復活した模様です。Chimaさんの素敵な4コマ漫画満載です。

　昨日紹介した「ゆびマウス」が付録としてついている12月17日発売の「週刊アスキー」増刊号ですが，amazonでも予約できるようです。ちっちゃくて格好いいもの好きとしては見逃せません。しかも，マウスが付いて590円！

【06:00】

　昨日の「医学のエビデンスって変」について，幾つかメールをいただきました。
　火力発電所＠技術者です。糖質制限と癌治療に関するメールを読んで思ったことです。

　私も医学は素人ですが「エビデンスがないからできない」という論理は、自然科学における理論構築・検証の方法論とは相反するものです。
　科学哲学では、自然科学の理論が「正しいこと」を観察や実験で証明するのは不可能であると考えます。と言うのも、例えば、今日まで真実と認められていた理論に対して想定外の反証が明日確認される可能性は常に存在するからです。すなわち、現在通説となっている理論は「今まで反証を退けてきたから確からしいと認めることにしよう」と特定の集団の中で合意された仮説に過ぎないのです。
　従って、観察や実験で得られるエビデンスは検証のためではなく反証のためのものであり「エビデンスがないからできない」というのは理屈にすらなっていません。

　なお、そのような考え方では怪しげな代替治療がまかり通るおそれがありますが、それは仮説を立てる段階の論理性を徹底し、基本原理に近く確度の高い理論を根拠とすることで排除できると考えます。むしろ統計的な不透明さや後付け的な理屈付けの余地があるエビデンスの方が、怪しげな代替治療にもお墨付きを与えてしまうことが多いように思います。

　また、未完成の仮説や断片的な考察であっても、どんどん公開すべきだと私は思います。公開すれば多くの人の知恵が集まり、仮説の発展や改良のチャンスが拡大するからです。また、怪しげな代替治療に対する反証の土台にもなり得ます。これは、オープンソースソフトの品質やセキュリティが優れていることを考えれば解ると思います。

　にしぼり整形外科の西堀です。
　昨日紹介されたメールの中にあった言葉

「考え方や物の見方…頭の使い方を教わっているような感じです。」

　僕には、夏井先生のほかにもう一人、ものの考え方に影響を与えてくれた先生がいます。それは、研修医1年目にパートに行った先の指導医のS先生です。
　S先生は、他大学の医局出身の先生だったので、処置の仕方やギプスの巻き方、骨折の整復の仕方などが、大学の先輩に教わったやり方と全然違っていました。
　しかし、S先生のやり方の方が理にかなっていました。そこでひとつ「先輩が教えてくれることが、全部正しいわけじゃない！」ということを教わりました。

　また、骨折の治療に関しては、その骨折の形態に応じて、独創的な発想で、誰もやっていないような外固定を考案していました。どれも力学的に、従来の方法より正しい外固定方だったと思います。
　実際、教科書に手術しないと治らないと書かれている、不安定型の鎖骨遠位端骨折を手術しないで治す方法を、考案してうまく治していました。（学会で、私が演者で発表させてもらい、賞をもらいました。）

　S先生はよく言っていました。

「新しい治療法が思いついたときは、なるべく教科書や過去の論文を読むな」

　エビデンスばかり気にして、自分の頭で考え工夫することをやめてしまったら、仕事なんて、ひとつも面白くないですよね。

　通院中の熱傷患者です（夏井注：いつものF君）。
　根拠のない怪しげなトンデモ療法が広まらないようにすること、症例やデータを集積していくというのは大切なことだと思います。
　EBMって本当は何なのだろうかと調べてみると、EBMは本来 ”便利なツール” であるようです。(わたしも初めて知りました)
　EBMは論理的に判断する手助けをして最終的に患者に適応するのは医師個人の判断が求められるようです。

　このことから「エビデンスがないから」というのは知識のなさ、判断力のなさを誤魔化しているにすぎないと言えます。否定するなら反証もEBMに基づいて行うべきでしょう。実習生ならしょうがないと思いますが、偉い立場にいる医師がこのようなことを言うのはどうかなと思ったりします。
　エビデンスを狂信する人、エビデンスがないからできないという人は、

「自分、ひとりだけではなにも判断できないっス。誰かがOKと言ってくれないと不安で何もできないっス。
だから、誰かがやってくれてマニュアルを作ってくれればやるっス　そうじゃないとムリっス。」

　という感じではないでしょうか。この人、人間としても医者としてもどうなの？と思われるはずです。
　このような医者は遠い将来ロボットにとって代わられるでしょう。自分で考えないのなら高性能のロボットに各種センサーをつけありったけの知識と症例を詰め込めば代わりは出来るでしょう。ロボットにはバイアスがかかりませんからむしろ有能だといえます。
　エビデンスがないから認められないと言っていた人は、ある日、そのことを支持する ”エビデンスレベルの高い” 論文がいっぱい掲載されたら「海外では広く行われている治療です。エビデンスもありますから安心です。」という風に寝返るんでしょうか。それこそ笑いものです。

　科学的に正しいということは強力なエビデンスになると思います。湿潤療法、シャンプーレス、糖質制限なんかはその代表格でしょう。それと生理学的知識の下地があってこそEBMはその力を発揮するでしょう。EBMはすがるもの、依存するものではなく使うものでなければならないのだと思います。

　散々、偉そうなことを言ってしまいましたが、自身がきちんと考えて行動しているかというと出来ていない気がします。湿潤治療を知るまではむしろそっち側の人間だった方なので、考えることの重要さを知ることができてとても感謝しています。

　国会議員の資格制度は是非導入して欲しいですね。さんざん叩かれている官僚(国家公務員)でも試験があるのに国会議員にないのは確かにおかしいです。

　昨日10：30の更新で「32歳男性，巨漢の神経内科医」さんのメールを読み、良心的な大多数のお医者さんは「患者のために自分で判断して最善の治療」を行っていると信じられそうです。
　以前なにかで「癌とは戦うな」と主張している近藤誠氏が

「学会や大学病院の考えを変えるよりは、週刊誌などで自説を披露して患者さんに直接理解してもらったほうが確実に変わる」

　という趣旨の話をしているのを読んだことがあります。
　氏の主張（がん治療）の是非はともかく、学会や大学など権威がある(笑)ところを変えるよりは、本当に困っている患者の理解を得て、正しい治療が普及することのほうがより重要だと思います。
　小さな声でもみんなで叫べば大きな波になることでしょう。

　東北大学のお笑い（？）研究に鋭いツッコミが入っています。
　麻酔科医です。こんな研究を見つけました。

【脳「肝臓に糖分」、燃焼抑制　東北大が肥満のメカニズム解明】
内容は、肝臓が糖分を過剰に取り込んだと察知した脳が、脂肪を燃やす細胞（褐色脂肪細胞）の働きを弱める信号を出すので、内臓に脂肪がたまる。
この信号を遮断すれば、肥満予防になる。で、遮断する薬物をこれから研究します。

　ってことを、東北大学が研究したらしいんですけど、なんで「糖分を摂らないようにしましょう」ってな結論にならないのでしょうね。大笑いです。
　この記事に登場する教授が所属されているのは　「東北大学医学部医学系研究科附属創生応用医学研究センター再生治療開発分野」　です。長い名前ですが寿限無よりは短いです。

　「ワセリン」についての話題です。
　手洗い後の荒れ防止用にワセリンを使っているのですが、面白いことに気付きました。汚れ仕事の前にワセリンを塗り込んでからとりかかると、手につく汚れが手洗いで結構綺麗に落とせます。
　以前は、石鹸とスポンジを使って、こすり落とすように、何度も何度も洗わなくてはいけなかった頑固な汚れが、石鹸ともみ洗いだけでとても綺麗に落とせ、びっくりしました。
　これからは、汚れ仕事の前にはワセリンを塗り込んでからにします。

　昨日の「6ヶ月の赤ちゃんのママ」さんのメールについて，ちょっと一言・・・という岡田先生からのメールです。
　6ヶ月の赤ちゃんのお母さんの投稿が少し気になりました。6ヶ月の発熱でかかりつけ医を探したというところです。
　私たち湿潤療法をしている小児科医もワクチンで防ぐことの出来る病気はワクチンで防ごうという考えです。

【予防接種スケジュール】

　6か月の時点では少なくともヒブワクチン、小児肺炎球菌ワクチン、三種混合ワクチン、BCGは接種済みであろうかと思われます。夏井先生も「自然治癒力」「天然、自然信仰」はお嫌いですよね。（夏井注：私が一番嫌いな言葉が自然治癒力，二番目に嫌いなのがスピリチュアル，三番目が「なんでも自然がいいのよ」です）
　湿潤療法、糖質制限、シャンプーレスは科学的、生物学的に正しい方法であり決して自然がいいとう話ではないと理解しています。

　しかし、湿潤療法と現代医療を否定する人たち（ワクチン不要論者、ホメオパシー、自然分娩礼賛助産師など）と親和性が高いように感じています。杞憂かもしれませんし、現代医療を拒否する原因がエビデンスバカの医療者にもあるとおもいます。
　6ヶ月の赤ちゃんのお母さんには以下のメッセージを読んでいただきたいです。

「小児科医として大変申し訳なく思っています。アトピー性皮膚炎ガイドラインをはじめ、小児のスキンケアに対しては石鹸を泡立ててよく洗い、保湿剤で保湿しなさいと書いてあります。その先生も、お子さんの湿疹を良くしようとガイドライン等で勉強して、そのとおりしたのだと思います。悪気があるわけではないので、軽く聞き流してください。本当に医療が必要になった時に仲良くしておいたほうが得です。また、6ヶ月ということですが、ワクチンはお済みでしょうか。湿潤療法をしている私たち小児科医もワクチンで防ぐことの出来る病気はワクチンで防ごうという考えです。消毒したり石鹸で洗えという医師がほとんどですが、医療の必要な時もありますし、子どものたちの健康のためにはワクチンも必要です。機会があるごとに消毒がいらないこと、石鹸やボディソープで洗わないことを医師たちに説いて回っています。少しずつですが徐々に浸透しつつあります。お母さんも医者を上手に利用してください。例えば「子育てハッピーアドバイス　小児科の巻　吉崎達郎」などは非常に良いことが書いてあります。一度ご覧になって下さい。」

　上述のように，私が一番嫌いな言葉が「自然治癒力」です。湿潤治療は確かに　「哺乳類が本来的に備え持っている創傷治癒力を利用する」　治療ですが，それを実現するためには，大気中では絶対に実現不可能な　「人為的湿潤環境」　を構築する必要があります。つまり，創傷治癒メカニズムは　「自然な状態に放置」　するとストップします。
　その意味で，湿潤治療は　「極めて人為的，人工的な治療」　です。自然治癒力なんてまやかし系の概念と湿潤治療を一緒に扱ってほしくありません。
　私の前で　「湿潤治療とは自然治癒力を利用した・・・」　なんて言ったら激怒しますのでご注意下さい。

　先週の世田谷区医師会での講演を聞かれた方からのメール。
　昨年お子様お二人が重篤な怪我をされたスタッフと、デスクを並べて仕事をしておりますが、先生のご講演の話をお話ししましたところ、驚くべきことを仰っていました。

　お一人のお子様は交通事故ですが、某都立病院で先生が紹介されていた通りの処置を受けて（びちゃびちゃの滲出液にシートを貼っていたそうです）、その後見事に直り、一方、別の外傷を受けたお子様は、別の病院でせっせと消毒を繰り返し、すごい傷が残ってしまっている、というお話しでした。
　某都立病院に運び直してもらえばよかったと、残念がっておられます。治療ひとつでこんなに結果が違うとは、と。

　ある看護師さんから「死生観」について。
　先日、食事の拒否をされる患者さんがいました。
　わたしはこの方は寿命を悟っていらっしゃるとかんじていました。後に家族の意向で胃瘻になりましたが、退院前に感染症で亡くなりました。
　自分の死生観は家族に伝えることが大事だと思います。

　【Google、日本語検索でもナレッジグラフを導入。5億7000万件の物事を網羅】
　どういう検索結果が表示されるのか，使ってみたいです。巨大な知の殿堂，知の大伽藍がネット上に出現するかもしれません。

2012/12/05　・・・[06:00]／[08:30]／[10:30]

【10:30】

　今日は富山大学の上山先生が見学に見えられています。昨日の最終便で東京来られ，今日の最終便で富山に戻られるそうです。

　訪問看護師さんからのメールです。
　訪問診療を担当している看護師です。人の生と死にかんして感じている事をメールさせていただきます。
　個人的な考えでは、加齢とともに経口摂取が困難になるのは自然な経過であり。生命の終焉を意味している事。と考えています。
　現在の医療においては、死を迎える事は医療・治療において、敗北を意味するようにしか感じる事が出来ない事が多く見受けられます。当たり前に死を迎える事を医療が拒んでいるようにしか思いません。

　胃瘻や中心静脈栄養、人工呼吸などは、その処置を行い患者自身のQOLが向上するのであれば積極的に導入するべきと考えますが、家族のエゴなどで延命される事は望ましくないと考えています。
　ただ単に、延命を行うのではなく、その先にある余命を考え治療の選択を患者本人や家族と相談して決める事が重要と考えております。

　現在の医療において死は医療者側の敗北宣言？？そんな事はありません。その患者や家族が納得し笑顔で看取る事の出来る環境を作るのが医療者の役目でもあると思います。老衰は、立派に人生を過ごされてきた患者への最後の勲章で、笑顔でお看取りできる事が最前の医療と感じます。無意味な延命治療よりも、老衰を全う出来るようにする事が最前の医療と感じます。

　生意気なメール申し訳ありません。笑って看取る事は、残された家族にとっても良い結果になると信じています。
　これが当たり前の感覚だと私は思います。

　市販のハイドロコロイドについての感想メールです。
　先日、娘が転んで膝を擦り剥きまして、住友3Mのネクスケアというハイドロコロイド材を使ってみました。これは、ハイドロコロイド材の上に防水カバーフィルムが最初から付いているもので、しっかりと固定できて使いやすかったです。スイミングスクールで泳いだ後も、剥がれませんでした。

　キズパワーパッドの上からバンドエイドを貼って固定する使い方をよくしていましたが、ネクスケアの方が防水効果、治り具合の観察、見栄え、の面で優れていると感じました。
　ジョンソン＆ジョンソンのキズパワーパッド、リーダーハイドロパッド、ネクスケア、全部使いましたが、小さい傷には、今の所これが一番使いやすいと思いました。もっと安くなれば嬉しいのですが。既にご存じかもしれませんが、一応、感想をお送りしておきます。

　糖質制限についての神経内科の先生からのご自身の体験談＠続報です。
　32歳男性，巨漢の神経内科医です．先生のサイトで糖質制限を知り，実践して約1年が経過しました．その結果，当初の134㎏から102㎏まで体重が減り，体調もよくなり，運動習慣も作ることができるようになりました．それだけに留まらず，9月3日の更新記事でも御紹介頂きましたが，脂漏性皮膚炎，うつ病も改善し，まさに糖質制限の多面的な治療効果を実感しているところであります．逆に言えば，糖質の多面的な有害性を知ることができた，とも言えます．

　これは当然患者さんへの治療にも応用できるということで自分の周囲や患者さんにも次々と勧めています．しかし，現在私が勤めている病院が大学病院なのですが，周りの医師は誰一人糖質制限のことを認めてくれません．賛成も反対もしない医師はいます，しかしそれはいじめを傍観する人と同じ構図であり，決して私の味方ではありません．

　今朝の「エビデンス馬鹿医師」の記事，まさにその通りだとうなづきました．大学病院はまさにそういう医師の集まりです．充分なエビデンスがないという糖質制限食に対して誰も首を縦に振ってくれません．糖質制限食のエビデンスができるまで，糖質制限食をするのを控えなければならないなんてばかげています．糖質制限食の先駆けである，江部康二先生でも2002年から，アメリカのバーンスタイン先生でも1973年からのスタートです．人の一生が糖質制限食で安全に過ごせると証明できるまであと20～30年待てというのでしょうか．エビデンスがなくても，自分の頭で考えて，正しいと考えられる治療は，自分の責任と判断で行ってしかるべきです．

　私は神経内科医ですので，急増する認知症に関しても関心をよせています．これに糖質の関与があることはほぼ確信に近い考えを持っており，これを証明する疫学研究を進めようとしていますが，その事を地域を管轄する糖尿病専門医が許しません．糖質のみが血糖値を上げること，それゆえカーボカウンティングが注目されていること，糖尿病の治療は食事療法が基本であること，そこまでわかっていながらなぜ彼らは糖質制限食を認めようとしないのでしょうか．

久山町の研究で徹底したカロリー制限を指導したにも関わらず，糖尿病は急増，認知症も急増してきているのに，彼らはその原因を高齢化のせい，食事指導をきちんと守れなかったせいだと分析します．まさに「馬鹿」としかいいようがありません．答えはほとんど出ています．糖質制限食を行えば認知症は防げるのです．100歳の日野原重明先生しかり，93歳のやなせたかし先生しかりです．

　周りに一人も味方がいないと時々くじけてしまいそうになりますが，私はもう負けません．先生のサイトや江部先生のブログで日々勇気をもらっています．これからも自分が「エビデンス馬鹿医者」にならないよう，そして自分自身で「糖質制限食が認知症を予防できる」という新しいエビデンスを自分自身で作れるよう，微力ながら頑張っていきたいと思います．

【08:30】

　【＜衆院選＞脱世襲は遠い道のり　全候補の１割占める】
　世襲だからダメ，ではなく，政治家としての能力がない人が政治家になろうとしていることがダメ，なんですよ。政治家としての能力さえあれば，父親の地盤を受けつだ二世議員だろうが5代続いた世襲議員だろうが，どうだっていいの。
　前にも書いたけど，地方公務員になるにも弁護士になるにも医者になるにも気象予報士になるにも，資格試験が必要です。試験の段階で，基礎的能力のない人は振り落とされます。しかし，政治家（議員）だけは無資格でなれます。能力の有無とか資質とかは問われません。
　考えてみたらこれはおかしいと思うのですよ。これだけの権限と収入がついて回る職業（？）なのに，無資格でいいの，と思います。というわけで，「国会議員になろうとする人が必ず受けないといけない法律と行政についての知識を問う試験」　があってもいいと思います。

　ある看護師さんからのメールです。
　昨日すごくがっかりしたことがありました。
　マイコプラズマ肺炎で個室隔離されていた患者さんが、ストレスで肩の自傷をしてしまい、幅40mm×長さ100mm程の掻き傷のひどいものを作っていました。感染兆候もないので、ワセリンとオプサイトで処置していましたが、「貼るもの」が嫌いな方なのですぐにはがしてしまいます。仕方ないのでワセリンだけでもこまめに塗布して、乾燥は防いでいました。一週間で感染もなく40mm×60mmに縮小していました。かさぶたもなくきれいです。

　そこに伏兵があり、普段皮膚科に湿疹で通っているのですがその時に肩の傷も見せたそうです。「じゅくじゅくしているから、乾かしましょう」とユーパスタが出ました。感染兆候もありませんでしたが抗生剤も出ました。
　想像で物をいってしまうのもあまりよくありませんが、多分患者さんは瘡蓋になったものをはがして治癒まで時間がかかるかと思います。（はがすの大好きな方がたくさんいます）
　ものごとを訴えにくい、表出しにくい患者さんが多いのでできるだけ苦痛や不快感のない方法で対応したかったのですが、所詮一看護師。外部の専門医の指示が出てしまえばその通りにせざるをえません。

　中央道のこと、思い出しました。
　今年の盛夏、真夜中に工事が始まりました。節電で窓を開けている家が多い中です。私の家は窓を開けていればクーラーがいらない地域です。今までなら工事がある旨予告のチラシがきていたのですが今回はなし。深夜1時になっても終わる気配がないので、電話をしました。悪びれもなく5時終了予定と言われました。

工事自体に反対しているのではなく、なぜ節電と言われている夏の暑い時期に真夜中にやるのか。
窓を閉め切ることの多い冬でもよかったのではないか。
今までお知らせがきていたのに来なくなった。

と言うことを言いましたが、コールセンターの男性は「ハイハイ、ハイ、」って感じで感じ悪かったです。あんな会社だから事故が起こったんだと思います。

【06:00】

　「外傷を湿潤治療している医師」，「熱傷を湿潤治療している医師」，「湿潤治療の講演をしている医師」に，鹿児島県伊佐市の鹿児島県立北薩病院　外科／川井田浩一先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。

　上記の川井田先生から，「下肢壊疽性筋膜炎の治療例」の学会発表に使用したスライドをいただきました。長大な開放創が見事に治っています。ご覧になりたい方はメールでご連絡下さい。

　シャンプーレス，石鹸レスについてのメールです。
　現在6ヶ月になる娘が熱を出したので、ママ友オススメの小児科併設の内科へ行ってきました。受付の方も先生も大変丁寧で、かかりつけにしようかなぁと思ったのですが、ふと。皮膚に赤みや湿疹が出来る事があるのですが、皮膚が弱いのでしょうか？と質問してみた所、

そうですね。赤ちゃんの皮膚ですからね。ヨダレや食べ物の塩分などの刺激で赤くなることもあります。手や顔をこまめにふいてあげて、お風呂の時は、石鹸を泡立ててやさしく洗ってあげて下さい。

　…あー。石鹸出てきちゃいました。がっかりです。かかりつけ解除。

　まだ夏井先生を知らなかった出産当時…
　産院では、生まれたてホヤホヤの赤ちゃんを泡あわソープでよーく洗い、沐浴練習で石鹸での洗い方を教わり、臍の緒消毒＆乾燥の粉＆ガーゼのセットを戴き、お肌の乾燥予防にメーカー売込みの乳液も沢山戴き、言い付け通りにせっせとケアしていたら、生後1ヶ月半できっちり乳児湿疹が出てきました。
　で、焦って口コミの良い近所の小児科を受診し、初診で新生児ざ瘡、1週間後にはアトピーと診断いただき、あれれ？と思い始め、そこで夏井先生のサイトと出会いました。
　アトピー診断と、保湿剤で出されたヒルドイド、石鹸でよーく洗ってねの方針がよろしくないのが分かってしまった今、病院には行かずホームケアでワセリンのみ、石鹸レスでお肌はずいぶん良好です。

　私自身、つわりであらゆる匂いが駄目になって以来、シャンプー・石鹸レス＆ワセリンで違和感なく、更に顔の吹き出物、背中ニキビやおしりニキビ、頭皮湿疹も出なくなって良い事だらけだったのに、何故娘にはあんなケアをしてしまったのか。今思えば、病院の先生がそう言ったから。石鹸で洗うのが当り前。乳液ですべすべ。これが普通。と疑問にすら感じていませんでした。自分の頭で考えなかった結果が、娘に出てしまったと悲しくなります。

　でも今、夏井先生に出会えて、心が強くなりました。ケガしても、ヤケドしても、湿疹出ても、治せるって分かっているからです。
　あと、考え方や物の見方…頭の使い方を教わっているような感じです。
　これから娘もハイハイするようになるので、ケガやヤケドの要因になるものは十分に排除し、のびのび遊ばせようと思っています。

　「糖質制限と癌治療」についてのメールです。
　昨日の更新でPETがブドウ糖類似物質を使って癌の病巣を見つける装置だと知りました。その関連で「糖質制限　癌　縮小」とのキーワードで検索したところこのサイトを見つけました。
　腫瘍内科をされているようですが「糖質制限が癌の増大を抑える可能性がある」といいながら、「エビデンスがない」との理由でためらっておられます。

　お医者さんは「エビデンスがない」と何もできないのでしょうか？
　誰かがエビデンスというお墨付きを与えてくれないと何もできないのでしょうか？

　仮説でも患者さんに

「癌の栄養はブドウ糖だけです。」
「体内でブドウ糖に代わるのは糖質だけです。」
「糖質以外のたんぱく質や脂質はブドウ糖にはなりません」

　そういった情報を知らせてもいいのではないでしょうか？
　癌を宿した患者さんは、藁をもつかむ思いで怪しげな代替医療に走ったりします。○○水や○○療法にお金をかけるなら、糖質オフ生活のほうがいかにお財布にやさしいことか。身体にメスを入れなくてもいいなら、胃を切らなくてもいいなら・・・本当に藁をつかみます。

　ＰＥＴは癌の診断にブドウ糖類似物質を使う、糖尿病の負荷試験にはブドウ糖を使う。素人は「だったら、ブドウ糖を摂らなければ癌は大きくならないし、糖尿病はすすまないんじゃないか？」と考えます。

○○をすれば××になるとわかれば、誰も○○はしない。

　そういうことじゃないでしょうか？
　「エビデンスがないからできない」　という論理は　「エビデンス馬鹿医者」　以外には通用しない珍説です。このメールを寄越してくれた素人の方が疑問を呈していますが，これに反論・説得できる　「エビデンス馬鹿医者」　は一人もいないと思います。なぜかというと，最初から論理が破綻しているからです。
　このサイトでは繰り返し書いていますが，「エビデンスがないからできない」　なんて言ったら，新しい治療は絶対に生まれません。新しい治療法で治療をする第1例目に　「エビデンス」　なんてないからです。動物実験をいくら積み重ねても　「人間でのエビデンス」　にはなりません。「人間のエビデンス」　は人間から得たデータで作るしかないからです。これは医学のイロハです。

　現在，医学界に跳梁跋扈している　「エビデンス至上主義バカ」　は，ジェンナーが第1例目の種痘摂取を行うのを　「エビデンスがないからしてはいけない」　と反対し，第1例目のペニシリン投与についても　「人間でのエビデンスがない薬を投与するのはおかしい」　と阻止したはずです。ビルロートの第1例目の胃切除にも反対し，ゼンメルワイスの　「最初の手洗い」　にも反対したでしょう。そして，「何か起きたらどうするんだ！」　というはずです。
　しかし，こういうタイプのオバカさんは　「何もせずに起きたこと」　に対して責任は取りません。エビデンスがないからという理由で治療せずに患者が死ぬことは，自分にとってどうでもいいことだからです。そして，どこかの誰かがそのうち　「エビデンス」　を作ってくれることを待っています。彼にとって　「エビデンス」　とは天から降ってくるものだからです。

　しかし，「エビデンス作り」　はどこかで誰かが始めなければ始まらないものですが，「エビデンス馬鹿」　さんたちは，自分で始めようとは考えつきません。そのうち誰かがしてくれることを信じ込んでいます。
　そして，こういうタイプのオバカさんは，どこかの誰かがエビデンスを作ってくれるのを待ち続け，「今日もまだエビデンスができていない」　と溜息をつき，明日を待ちます。そして，何もしないで死んでいきます。棚の上で誰かが牡丹餅を作って落としてくれるのを期待して，口を開けたまま死にます。
　牡丹餅を最初に作るのも人生，棚から牡丹餅が落ちてくるのを待って死ぬのも人生・・・。

　【中国のアキレス腱は教育システム、テスト重視で利己主義に拍車―米誌】
　「暗記式・詰め込み式の教育システムが中国の弱点」　という記事ですが，これってどっかの国の認定ナース養成の教育システムと同じじゃないの，と気がついたどっかの国のナースは偉い！

　ちなみに，この中国式教育システムも，上記のアナロジーでいけば　「牡丹餅は天から降ってくるもので，自分で作るものではない」　と教えているわけですね。

　【＜食べる順番ダイエット＞効果があるのか？】
　記事を書いていらっしゃる東京警察病院の先生は今時，低インスリンダイエットなんて推奨しているんですね。その古臭い理論と説明に思わず失笑！　GI値が高かろうが低かろうが，「そもそも人間は糖質を摂取しないといけないのか」　という本質まで考えが及べば，こんなお馬鹿なダイエット法は恥ずかしくて推奨できないはずです。この先生は多分，物事を深く考えたことがないんでしょう。

　【病院でノロウイルス＝入院患者2人死亡―大阪】
　この記事ではどういう状態の患者さんか不明ですが，私などは　「88歳が病院で死ぬことは異常事態？ 88歳がノロウイルスに感染することは非常事態？」　って思ってしまいます。ノロで死んではいけない，インフルエンザで死んではいけない，病院で死んではいけない，と言ったら，どういう死に方をすればマスコミは満足なんでしょうか？

　11月30日号日刊ゲンダイの私の記事「この有名病院のエースたち」をお読みになりたいという方はメールでご連絡下さい。

2012/12/04　・・・[06:00]／[10:00]／[11:30]／[15:00]

【15:00】

　いつもの鍼灸師さんからのメールです。
　リンパ浮腫で潰瘍部分から漿液の漏出が止まらない患者さんがおられました。(足下に尿失禁したくらいに漏出があった。)が、もちろん、形成外科に行かれてました。フィブラスト？スプレーとワセリン(これは良い選択でした)の投薬はあるが、覆うものをだしてくれない。
　なぜ？それで、夏井先生のサイト内検索で、薬価が高額な割にはイマイチなフィブラスト？スプレーはちょっと止めてワセリンとズイコーパッドで様子見たらどうですかとアドバイスしました。
　パッドを20枚使い切らないうちに漏出も止まり潰瘍も上皮化しました。今はワセリン基剤のステロイド(痒みツッパリ感の緩和のため。)病院で処方して貰っています。もちろん、お気に入りのズイコーパッドで覆っています。因みにその患者さんは糖尿人で自己注されている、体重100kg超、身長175cm、78歳男性です。

　こんなメールもいただきました。
　ますます、にぎやかなＨＰになり、まさか、トンネルの問題点まで投稿してくるとは、予想外でした。先生に相談すればすべて解決するような気がするのでしょうね。ファンの一人としてうれしい限りです。

　最近、身近なものが終末医療を受けていて、気になることが二つ。
　まず、一人の８０代の慢性疾患、脳梗塞などなどの病気を抱える患者が、点滴だけの治療で生きながらえています。その医療費を見てびっくり、自己負担７万の支払いのうち６万以上が洗濯代。一週間に一度のシャワー浴以外の着替えはしている様子はありません。その人の公費から支払われる医療費月３０万以上。
　もう一人、８０代で生活保護を受けていて、癌の末期で入院、放射線治療後、容体急変人工呼吸器で生かされています。家族もいません。もちろんすべて公費です。

　こんな日本、破たんしてあたり前ですね。医療者は、命を救うのは仕事でしょうが、人工呼吸器で生かされている姿を見るとまるで拷問です。
　これから老人世代に突入する私たち、もっと考えなければいけませんね。無駄な医療、治療費は、無駄な植皮手術、糖尿病を手術して治すなどと同じ、ナンセンスな医療に重なって見えるのは私だけでしょうか。
　私は以前から「人間として生きている」状態として，次の2条件を満たすことと考えています。
1. 何かしたい，こうして欲しい，という意志があること
2. その意志を伝える手段があること（話ができる／機械やコンピュータを介して意思を伝えることができる，など）
　このように考えるようになったきっかけは，十数年前に末期の肝臓がんで死んでいく父親の様子をつぶさに見たことです。あの時，私の死生観は決まりました。
　目の前の父親はたしかに自力呼吸をしているし心臓も動いている。しかし，心臓が動いていることが　「生」　なのか，呼吸していることが　「生」　なのか・・・。この父親は　「生」　ではなく　「死」　に限りなく近づいていて，もう　「生」　の世界に戻ってくることはない。では　「生」　と　「死」　の境界はどこに置くべきなのか。
　死の床の父親を見て，そんなことをひたすら考えていました。

【11:30】

　先日紹介した「入院時でも糖質制限を続けたい」という質問へのナイス・アイデアです。
　入院前の「あらかじめの要望」はせずに，入院時に看護師が問診にきた時に

「米・小麦・イモアレルギーで『死にかけたこと』があります」

って申告すれば、看護師が慌てて栄養課に「禁『米・小麦・イモ』食」＝「ほぼ糖質制限食」をオーダーしてくれると思います。
　「うそ」や「ハッタリ」が嫌いな人には向かない方法ですが・・・

【10:00】

　シャンプーレスに関してこんなメールも。
　最近話題のシャンプーレス、石鹸レスの方法で少々気になった事があります。
　何人かの方はなるべくぬるい温度で洗う方が良いと書かれておりましたが、確かに皮膚の皮脂を洗い過ぎないという観点から考えますとその通りだと思います。
　ただし、熱いお風呂にしっかり浸かるのにもそれはそれで違った効果がある事も忘れてはならないと思います。お風呂の効用として
身体を温めて体温を上げることによる免疫力の活性化

ヒートショックプロテインの増加による身体全体の細胞の健全化

２．の効果に含まれますが、美肌効果（皮膚の健全化？）
　このような事が挙げられます。
　私もシャンプーレス、石鹸レスですがさらにここ２ヶ月ほど週２回程度HSP入浴をしております。すると、明らかに肌のキメが細かくなりました。私の肌をさわりながら女子高生の娘が自分の肌よりスベスベでキレイになった等と言うので間違いありません（笑）
　さらに、腕に昔飼っていたネコに引っ掻かれた傷跡があってそれは１０年ほど安定してほとんど変わらない傷跡だったのですがここ最近急激に薄くなってきてビックリしております。
　もしかしたら、上皮化した後の傷のケアにも有効かもしれません。

　糖質制限についてのメールです。
　介護老人保健施設で事務をしております糖質セイゲニストです。糖質制限半年を迎え、今までの経過をご報告したくてメールいたしました。
　36歳男性身長178cmで開始当初は125kgあった体重は現在112kgとなっており、血液検査の結果でも肝機能の数値が軒並み正常値まで改善され、高血圧(150/100⇒140/90)と高尿酸血症(11⇒8.2ですが発作経験なし!!)と睡眠時無呼吸症候群、いずれも改善してきています。
　管理栄養士の嫁の理解と協力も得られ、現在の献立は朝食:豆腐の味噌汁と目玉焼き昼食:なし(空腹時にナッツを少々[勿論先生おススメの江戸屋です(笑)]) 夕食:魚と野菜中心のスーパー糖質制限です。ちなみに朝食を抜いても全く問題なく夕食まで過ごせます。単に子どもたちと食卓を囲むためです。

　と、ここまでは良い報告なのですが、実は9月半ばから体重の変動がぱったりとありません(涙)。勿論お腹はポッコリ出ています。量を食べているわけでもないので(量的には嫁の方が食べています。授乳中なのも相まって痩せの大食い)、嫁も「カロリー的に考えても相当減っている状態。明らかにおかしい。」といっています。

　そんななか、先週の主治医先生との会話。先生「うーん変わらないね。痩せないとね」自分「結構頑張ってるんですけどね…」先生「(カルテを見返して)そういえば二十歳の頃の体重には戻ってるのか。あとは未知の領域頑張ってください」自分「!!!!ハイ。ガンバリマス。」
　先生ありがとう。思い出しました。20歳の頃の体重には戻っているのです。小学6年生の頃には既に170cmkg68kgあり、高校3年時には現在の体重でした。相撲部屋にも声をかけられた経験があります。
　そういえば学生時代は「食べても微増、食べなくても微増」でした。母も間食もせずご飯も少量なのに太っていました(ガンで他界)。私も同じ体質を受け継いでいるのか？

　こんな自分が果たして人並みに痩せることができるのか。こればっかりは人体実験するしかありませんので、さらに食事の量を減らしてみようと思います。また報告いたします。

　追伸：付き合いで半年ぶりに回る寿司を食べることになり、その人は以前の自分しか知りませんのでガンガン食べさせられました。胃が痛くなり(今まで経験がありませんでした)夜間とても気持ち悪かったのですが…翌日以降体重は変わりませんでした。

　湿潤治療と糖質制限仲間のおかだ小児科医院の岡田先生からの「お願いメール」です。皆様，ご協力をよろしくお願いいたします。
　実は今度小児科医会誌に「界面活性剤（石鹸、ボディソープ）を使わないスキンケア（仮題）」の執筆を頼まれました。成育医療センターなどの権威が石鹸でよく洗えと主張しています。それに、対して小児科の学会誌として初めて反論をするという大役を仰せつかりました。（ちょっと大げさかな）
　そこで多勢に無勢、私一人の名前ではインパクトは弱いので、先生のHPを見てられる医師で「乳幼児のスキンケアに石鹸やボディソープをできるだけ使わない」ように指導している方を募りたいのです。

　先生のHPを私物化しているようで恐縮なのですが、ここを見ておられる先生にシャンプーレスの方が一番多いと考えました
　小児科医、皮膚科医、にこだわりません。

　要旨は「乳幼児のスキンケアに石鹸やボディソープは不要である。ガーゼやナイロンタオル、スポンジも使わない。原則お湯だけで洗う。界面活性剤入りの保湿クリームなども不要である」です。
　粗原稿を見ていただき意に沿わなければ降りていただいて結構です。

　ご協力いただけるかたは　こちらまで　にメールをいただけますでしょうか。よろしくお願い致します。
　もちろん，私は第一号として登録していただきました。

　企業と報道に関するメールです。
　日刊ゲンダイの『気骨』に関連して思ったことです。
　ロハス・メディカルの2011年2月号では、メディアも基本的に営利企業であり自らの商行為にマイナスとなる情報は報じない事が指摘されています。

　一方、企業の広報誌にはサントリーの『洋酒天国』やIBMの『無限大』のように記事の質の高いものがありましたが、これは販売数を気にせず内容本位で編集できる強みの現れでしょう。あるいはWedgeという月刊誌は経済や国際情勢に関する論説など硬派の記事が充実していますが、もともとはJR東海がグリーン車で配布するために創刊したものです。
　これらの情報誌はスポンサー企業の影響を受けていると思いますが、かと言って大手マスコミの報道を丸呑みすることは危険です。なお、週刊誌でも非新聞系の新潮や文春はマスコミとは違ったスタンスを取ることも多く、海外誌が真相を伝えている場合もあります。

　投資と同様に情報収集にもリスク分散が必要だと思います。

　先日の笹子トンネル事故に関連してのメール。
　笹子トンネルの天井の構造は東日本大地震の時に落っこちてきた体育館やホールの吊り天井と同じじゃないですか。こういう構造を改めないとだめでしょう。点検した次の日に落っこちることだってあると思うのですが。健全な想像力が危険を回避する最大の武器だと思うのですが。

【06:00】

　「外傷を湿潤治療している医師」，「熱傷を湿潤治療している医師」に，東京都世田谷区の東京有隣会有隣病院　内科／小野正博先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
　ちなみに小野先生は石岡第一病院時代の弟子の一人です。

　「糖質制限で糖尿病治療をしている医師」に，奈良市の田中泌尿器科医院人工透析センターとみがおか／松原　博先生，神戸市灘区の神戸海星病院　内科／薮内以和夫先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。

　「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，東京都世田谷区の陽だまり薬局を追加しました。

　【最強企業アップルの終わりの始まり？】
　ジョブズは要するに，音楽で言えばモーツァルトやシューベルトみたいなものだったのでしょう。彼らは次から次へと新しいメロディーが沸き上がってきて，しかもそのどれもが他の誰にも思い浮かばないものばかりで，おまけに新しいアイデアをふんだんに詰め込んでいるものばかり。このあたりは26歳のアインシュタインも同じで，特殊相対性理論，光電効果，ブラウン運動に関する最も優れた論文を3つ立て続けに発表しています。おまけにこの3つは互いに関連性がほとんどないというのもすごいです。
　しかし，モーツァルトやシューベルト，アインシュタインの才能は誰にも受け継がれることなく，歴史上の奇跡の一つとなりました。ミケランジェロしかり，ラファエロしかりです。

　天才がどういう仕事を成し遂げたのかは，同時代の人も後世の人も理解できます。しかし，なぜそのような発想が生まれたのかは誰にも理解できません。天才の仕事の模倣はできても，発想の模倣はできません。
　恐らく，ジョブズもそういう　「一代限りの天賦の才能」　の持ち主なのでしょう。だから，彼が去ってしまったアップル社はジョブズの模倣をするか，ジョブズの創り出した製品をブラッシュアップするだけでしょう。

2012/12/03　・・・[06:00]／[08:30]／[09:30]／[12:00]／[14:00]

【14:00】

　入院時でも糖質制限を続けたいという人がいるが・・・という相談メールです。なにかいい知恵はありますか？
　私の患者さんで糖質制限を実施して，20kgやせ，高血圧が解消，薬も降圧剤が一つになりました(元は7種類)．
　この方が，別な病気で，入院しました．入院中の食事を糖質制限食にしてくださいと頼んだのですが，もとより，知らない，そんなことはダメと言われ，私に連絡がありましたが，どうにもなりません．
　全国で，同様な事がおきていると思います．何か良い知恵が無いでしょうか．．
　当然の如く，病院食は，カロリーベースで糖質が半分くらいの食事しか無いので，困っているそうです．．本当に困ったことです．
　私なら多分，「食事は自分で用意します。病院食は結構です。どうしても病院食を食べろというのでしたら，病院を訴えますが，それでもよろしいでしょうか？」と言っちゃうかな？　皆様はどうしますか？

　がん治療と糖質制限について，獣医の先生からのメールです。
　放射線診断専門医先生のコメントに同意です。当院のスタッフに10年ほど前に乳腺腫の手術を受けたのがいます。大きいのは取って小さいのはそのままにしておいたらしいです。
　定期的に検査通院しているんですが、ここ最近、なんちゃって糖質制限を始めたら、10年通院歴の中で初めて「おっ！小さくなってる！でも、大きいのは大きいままだけどね。」と言われてきたそうです。
　病気の場所が場所なんで、もともとあまり詳しくは聞いてないんですが。糖質制限で腫瘍は小さくなると思われます。

　腫瘍細胞が獲得している糖輸送体システムにより、正常細胞より多くのブドウ糖を優先的に取り入れる事や、スーパー糖質制限すれば産生するケトン体が腫瘍細胞の成長を阻害する可能性が論文報告されている事を知り、犬猫の腫瘍のあるケースでも応用可能と考えております。

【12:00】

　鍼灸師さんからの漢方医学に関するメールです。

　不思議な伝統医学についてですが、ギリシャやアラビアそしてインドのアユルヴェーダは実態を捉えて、科学の道を辿りましたが、漢方や鍼灸は未だに哲学のままです。実態を見ないで観念論だけ行き過ぎている面が宗教と同じようになっており、そこには患者さんはいないのです。

　私は鍼灸を業としていますし漢方を否定はしないのですが、一体漢方にしても原点は何かという事を常に批判はしています。脳内鍼灸師も多いです。私は結果を求められるので、「気」という言葉に逃げません。「気」も否定はしませんが。。

　もう一つ、界面活性剤で洗い過ぎるとよりオッサン臭がするのも経験しています。知人でシャンプーを一切使わず、ぬるま湯だ洗髪されている先輩がいますが、臭いはキツいものではありません。

　トビヒを通じて湿潤治療を知り，さらに糖質制限へ，というメールをいただきました。
　夏の終わりに子どもが久しぶりにとびひになってしまい，その後のかき壊しの傷がひどくてプラスモイストのことを知り活用しました。子どもが幼児期(10年ほど前)のときにこれを知ってたらなぁ、とその効果に喜びました。

　さておき、親の私(48歳・F)のほうは、糖質制限を開始して約2ヶ月です。もともと太っていたため2ヶ月で6キロ減しました。大変体調がよく驚いています。冬場になると右手だけひどい湿疹に悩まされていたのに，皮膚のかゆみが治まっています。さらにワセリンで保護して例年よりは非常によい具合となっております。

　私は医療関係者というわけではありませんが、医療保険関係の手続きや障害年金受給に関してのご相談等を受ける仕事をしています。(社労士をしています)　行政から相談員委託されたりもしますので役所の窓口にいることも多いです。
　お手続きの際にはやはり腎疾患の患者さんの日常のお話も多数例伺います。糖尿病がひどくなると一般的には失明や壊疽に至るというのは皆さんよくご存じのようですが、実はそこまでに至る前にも患者さんはQOLがかなり低いです。糖尿病と診断されたという方は数年程度糖尿病→糖尿病性腎症で透析開始、という可能性があることはよくご存じです。
　しかしながら、具合が悪くなるのは透析するくらい悪くなってから，と考えていらっしゃる方も多くて驚きます。

　透析になってしまったら、特定疾病受療証の交付を受けることにより，その方の自己負担額が月に1万円(所得により2万)になります。当事者にとっては金銭的負担が少ないのは治療のため大切なことですが、自己管理への健全な危機感も薄れさせているのではないだろうか、予防予防というのならば糖質制限をもっと普及させたほうがいいのではと思う次第です。

　これまでの私の効果を見て糖質制限無理派の高血圧の夫も理解を示しはじめています。

【09:30】

　「糖質制限をしたらガンの治療になるんじゃないでしょうか？」というメールをいただきました。この問題は江部先生も取り上げられています。
　放射線診断専門医２０年目の女医です。
　核医学の画像の手法の一つであるPETで一番盛んに行われているのは，FDGというGlucoseの親戚に放射性フッ素を標識して糖代謝のある臓器、病変を描出する技術です。
　空腹時に投与するのですが、大脳は激しく、肝臓は少しほぼ均一，心臓は個人差アリの取り込みです。（心臓は脂肪酸代謝もアリ）腫瘍、炎症に至ってはそれはそれは糖代謝が盛んです。

　糖質制限食スーパーを徹底したら、腫瘍は糖分を栄養にして増殖しているので栄養が枯渇して、小さくなっちゃう気がするんですが。誰か実験してみてくださいませ～～～。（それこそ、化学療法を売っている製薬会社に怒られますかね！）
　こういうお金のかからない治療法はどうして流行らないんでしょうか。本当に嫌になっちゃいます。
　次のサイトをご覧ください。勝手に紹介しちゃいます。⇒⇒【（仮説）糖質制限食は癌患者の予後を改善する】

【08:30】

　熱傷の湿潤治療のエヴァンゲリスト，＜火傷の治療日記＞の2106Racingさんからのメールです。彼も日々，古い常識，古い医療と闘っています。
　また、知恵袋ネタで申し訳有りません。
　私が知恵袋で回答を始めた3年半前は、湿潤療法の認知度も今よりはかなり低く、火傷の質問には湿潤療法を勧める回答を1日5件以上していましたが、最近では私以外にも湿潤療法を勧める経験者の方も増えましたし、ネットや知恵袋で少し調べれば、夏井先生を始め、私のブログや湿潤療法の回答などの情報がたくさん出て来る様になってきたため、わざわざ質問をされる方も減って私も余り回答をせずに済む様になってきました。
　また、以前は湿潤療法に無知な医療関係者が私の回答に意見をされる事が多かったですが、それも自然と減って絶滅寸前になっています。

　しかし、11月6日の更新履歴で紹介して頂いた質問（削除されてしまいましたが）で回答している「豊橋在住の鉄オタで自称血液内科が専門の医療人」という、投票でしかベストアンサーを取れない可哀想なお○カ女医が未だに、投票受付になる質問を狙ってこんなストーカー回答を続けていますが、脳レベルの低さが良く判るので、宜しければ是非こちらで紹介（晒）して頂けると有難いです。

【顔から肩にかけて…２度浅~２度深のやけどをしました】

　ちなみにこの質問者さんはヒルドイドをヒルロイドと勘違いしていましたが、このお○カ女医も釣られてヒルロイドと回答していたので、親切にヒルドイドではないかと教えてあげたらさっそく（お礼も言わずに）修正してアホな補足をしていました。
　宜しければ先生のサイトの読者の方の投票もお願い致します。

　また、私の回答では、首もとから顔面にかけての火傷をされた女性の質問を紹介していますが、「火傷日記、負けてたまるか」で検索されればこの方のブログが上がって来ます。もちろんその後、夏井先生の治療で綺麗に治っていますので必見です。

　ついでに最近の夏井先生の治療を受けた方のブログも2つ程紹介して置きます。
　こちらの方は、例の保険が効かない目白の病院で治療を受けていましたが、私のコメントで夏井先生の所を受診されています。

【子育てママのOL日記】

こちらは練馬区の「子育てサークル・ねりまま」の方ですが夏井先生の写真付きです。

【子育てサークル・ねりまま】

　どちらもなんだかとても楽しそうな雰囲気の診察が良く判りますね。

　大病院の形成外科でヤケドの治療は最悪，だから自分で治療しちゃいました，という素人の方からの痛快メールです。ヤブ医者・ヤブ熱傷治療医の正しい見分け方がわかります。
　１１月２３日（金）朝ストーブのやかんを落とし右足の脛部分に熱湯をかぶってしまいました。恐ろしさと熱さで震えながら急いでズボンを脱ぎ水シャワーをじゃんじゃんかけて冷やした後に１１９に尋ねて聞いた救急の皮膚科がある宇都宮済生会病院にすぐに行きました。
　皮膚科の先生は優しく私が１５分以上患部を冷やしたことを褒めて下さり「せっかくの休日に災難でしたね」と声をかけて下さいました。エキセルベを塗ったガーゼと包帯で消毒はしませんでした。翌日は形成外科を受診するようにと言われました。
　痛みは不思議と感じなかったのですが、なまこのような水ぶくれができそれを見るたび恐ろしくなりました。
　そして休日なのでネットで探し（中略），ラップ療法も初めて知りましたが、以前酷い火傷を負った人にラップを巻いてる救急医療をテレビで見たことがあるのを思い出していました。

　翌日、某病院形成外科は何故か空いていて、大きい病院なのに何故？と疑問でしたが、看護師、先生とも消毒をしないと化膿して大変なことになると脅かし、水ぶくれは大事に大事に破れないように注意しなさいと念を押されました。
　ネットでいろいろな症例を見ると、私の火傷はⅡ度の浅いほうかと自己判断していましたが、質問すると「水ぶくれが取れないと判断できないし、これから深くなることもある」と脅かされ、職業柄、肌色ストッキングを履くので傷が残るかどうか心配と言うと、「それは本人の努力次第」？的な精神論のような答えでますます不信感が募りました（苦笑）
　それに先生はパソコンに書き込みするほうが忙しくて、機械的に思えました。

　次に１１月２７日に予約を入れ家に帰り、夏井先生のサイトをじっくり見させていただきました。水ぶくれと古い皮はなるべく早急に取ったほうが良いとのことでしたので酷く勇気がいりましたが、見たところ化膿してるようにはどうしても思えず、思い切って自分で全て除去してみました。そうすると先生のサイトにあった画像の赤ちゃんの熱湯火傷の皮膚のように、濃いピンク色で、平らでみずみずしい真皮？が出ました。
　早速ラップを巻いたところ痛みも全くなく、自己責任で様子を見ることにしました。少しでも化膿するようなことがあったら病院に行けばいいと思っていたからです。
　それと、火傷はほとんど治療はなく自然治癒と言うことで、実際に病院へ行ってもあの対応なら、消毒され、痛いガーゼを当てられたくないし、ラップで様子を見ようと決めました。

　さて、日曜、月曜と痛みも感じることなくネット通販で白色ワセリンとプラスモイストTOPを購入し、火曜日にはラップを巻いたまま「どんなことを言われるだろう」と受診しました。すると

「何で水ぶくれをつぶしちゃったの？」
「ラップはジクジクが多い時は無駄」（そんなにジクジクしていません）
「真逆のことをやった」

　と不満気なお言葉をいただきました。
「化膿しちゃったらどうするの？」と、消毒薬の脱脂綿を傷の周りにつけ、細かいネットみたいなものをおもむろに当て、包帯で巻かれました。３分もかからない診断です。その直後、またパソコンに向かった先生に、「火傷のレベルは？」と質問したら、無言でしたので「Ⅱ度ですか？」と聞くと「そう」「Ⅱ度の浅いほう？深いほう？どっちですか？」と質問すると「浅いほうだけど、わからない。これから深くなることもある」と素っ気なく言われました。
　「水ぶくれが取れないと判断できないと言ったのに、いつ判断するのさ」と思い、この先生ヤブだと思ってしまい予約は取りましたが、もう受診する気がなくなりました。傷そのものをほとんど見ないでパソコンに向かう形成外科の医師ってどうなのと・・・診断を逃げてるようにしか思えません。

　私の火傷は壊死してるようには到底見えないし、化膿なんてしてない。痛みもないけどそれはラップで傷を覆って清潔にしてたからと素人でも解ることなんです。この形成外科が空いていて待たされない意味を知りました。

　仕事前に受診したこともあり、網状のガーゼみたいなものをつけたまま一日過ごすうちに、痛みがどんどん酷くなり、その網状のガーゼが傷にくっついて、動くたびにつれる感覚で、心配になり、帰宅後すぐに白色ワセリンを上からべったり塗り、そっと外し、またラップをしました。せっかく再生した皮膚みたいな粘膜を剥がされたような鈍痛がありました。

　やっとプラスモイストTOPが届き傷に当てたところ、すぐに効果が出ました。毛穴から新しい表皮？がどんどん再生されてイチゴみたいになったときは嬉しかったです。今は、すっかり皮膚に覆われ、ほんの一部を残すだけです。
　あのまま、正直に消毒、網状ガーゼの治療を受けていたら？と考えると恐ろしくなります。同じことを自分の傷にやってみろとあの医師に言いたいです。

　夏井先生のサイトに巡り合い、最初は怖かった治療症例も、直視できるようになり、自分の頭で考え最善のことが出来て本当に良かったです。傷の手当とはスピードなんだとよくわかりました。年齢も年齢なのでこんなに早く再生できるとは夢にも思わなかったです
　自分の傷ついた足を恨めしく悲しい気持ちで見ていたのに、今では「頑張ったね、頑張って再生してくれてありがとう」と言う気持ちでいとおしく見ています。
　実は、知恵袋などで、湿潤治療法を否定している人もいたり何が正しいのかと正直不安にもなりましたが、信じてやってみて良かったです。

　宇都宮市は、北関東の県庁所在地としては大きい街ですが、湿潤療法を実施している病院が極端に少ないように思えますね
　それから総合病院で設備がいくら整っていても、頭の中が昭和のままの医師がいることを初めて知りました。医者様と呼ばれた時代に教育を受けたまま何十年も消毒消毒と言い続けて今さら変えられないんでしょうか。

【06:00】

　「外傷を湿潤治療している医師」に，佐賀県鳥栖市のやよいがおか鹿毛病院　脳神経外科／石原　信一郎先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。

　「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，栃木県栃木市の有限会社ダイトクみずしろ調剤薬局を追加しました。

　シャンプーレスがらみでこんなメールをいただきました。
　こんな記事を見つけました。【抗菌せっけんなどにご用心、子供のアレルギーと関連】

　「糖質制限関連のメール」があまりにも膨大になってしまったため，目次を作って項目整理をしてみました。作業量はもちろん膨大ですが，こういう　「カオスの中から秩序をつくる」　作業ってきらいじゃないんですよ。
　ついでに，他のところにもちょこちょこ手を入れています。

　いつもの　「火力発電所技術者」　さんからのメールです。
　皮膚科の先生の説明不足で不安になった患者さんの記事を読んで、東北の或る火力発電所長の話を思い出しました。

　この発電所は震災で壊滅的な打撃を受けて所長自身途方に暮れていましたが、所員には、梅雨までにまずボイラーで火を焚こう、夏には半分の出力でいいから送電しよう、年内には出力全開に漕ぎ着けよう、のようにこまめな目標を掲げて長い復旧作業の間に気持ちが折れないようにしたそうです。（現場の技術屋は「黙って俺について来い」タイプが多く、こんな所長は少数派かもしれません）

　湿潤治療は緩やかな経過の長期戦になる事も多いのですが、そんな場合は治癒に至るまでの途中の段階のイメージが描けると良いと思います。また、初診時の受傷部位を撮影しておき、時々比べて「こんなに回復した」という過程を示すのも有効でしょう（山登りの小休止で下界を眺めると元気が出るのと同じです）。

　コミックスに関する話題です。
　手塚治虫のブラックジャックを読んで医者になろうと思った私なので、ヤングブラックジャックとかいう本が出ていることを知り、さっそく購入しました。
　読んでみると、２巻目の５２Ｐに湿潤療法の説明がありましたよ。戦場での場面でした。
　ヤング・・・も面白いのですが、抑えた表現の多い、手塚先生の方が心に迫るものはあります

　糖質制限，シャンプーレスに関するメールです。
【#1. CDCについて】

◆糖尿病の蔓延、過去最悪に――CDC発表
　米疾病管理予防センター（CDC）が「Morbidity and Mortality Weekly Report（MMWR）」11月16日号に発表した全米糖尿病罹患率の新データは、肥満に起因する2型糖尿病の蔓延がさらに深刻になっている現状を如実に示すものになった。その数値は悲惨だ――1995年時点で罹患率が6%を超えていた地域は3州とワシントンDC、プエルトリコの5地域に過ぎなかったが、2010年には全50州がそのレベルに達していた。過去15年間で罹患率が倍増した州は18州、上昇率が50%を超えた州は42州に及んだ。

　CDCの糖尿病・内分泌担当者は、ホクホクですよね～。今後の研究・対策予算がガッポリですから。彼らにすれば、糖質制限食なんて、トンデモナイことです。検査や薬、検診、疫学調査といった多岐にわたる巨大産業の芽を自ら摘むことは考えられません。またトウモロコシ農家・穀物商社・コーンシロップ会社・菓子産業もCDCをバックアップしてくれます。CDCって、なんのための組織なんでしょう？悪の秘密結社？
　日本までが彼らの悪巧みに引っかからないようしなくてはなりません。

【#2. シャンプーレスについて】
　原始のヒトという種は、身体を洗うのにお湯を使っていたはずはありません。沐浴であり、水だったはずです。ただこの日本の冬でお湯を使わないというのは、ただの拷問ですから、ぬるい湯を使うべきだというのが私の考えであり、それを実行しています。熱いお湯は、皮脂をやわらかくして、除去しやすくしますので、避けるべきであろうと考えます。熱い風呂を好む方は、皮脂がとれて「さっぱりする」のが、心地良いのでしょう。

【#3. エクリン汗腺と毛皮のないヒト】
　人に毛皮がなく、エクリン汗腺が全身に分布しているのは、熱を発散させるためだという意見を読みました。（チンパンジーはなぜヒトにならなかったのか、講談社刊, p91）二足歩行は日光を浴びる体表面積が少なく、頭髪は太陽に照らされる頭部を守るためであるという、合理的な説明がなされていました。

　CDCについては映画《コンテイジョン》のレビューでも取り上げたように，「今度こそオオカミが襲ってくる」　と騒いでは予算を分捕っている団体じゃないかと思います。実際，WHOに勤務していた方から　「感染症対策課という部門は2003年のSARS騒ぎ以降焼け太り」　という告発も頂いております。
　「CDCは善意で運営されている団体である」　とは思わないほうがいいです。最初期は善意の団体でも，組織が大きくなるにつれ，組織を維持し権限を拡大することが組織の目的に変化します。早い話が，人類が滅びてもCDCさえ存続・拡大できればいい，という思想で動きます。
　同様の論理で，糖尿病学会は糖尿病患者が減ることは望んでいません。患者が減れば糖尿病学会が維持できなくなるからです。糖尿病学会にとってベストの状態は，糖尿病患者が順調に増え，治らない病気であり続けることです。

　ついでに　「二足歩行は日光を浴びる体表面積が少なく」　というのは面白いですが，ちょっと無理があるかな？ 2足歩行しても全身に浴びる日光の量はあまり変化しないからです。これは，背中を出して炎天下で歩いてみると見事に日焼けすることからもわかります。また，四足歩行でも背中を大きな葉っぱで覆えば日光は遮ることができます。

　ちなみに今考えているのは，「なぜ乳腺はアポクリン汗腺からできたのか？」　という謎です。もしかしたら，アポクリン汗腺から分泌されるオリゴ糖が鍵を握っていたりして・・・。

　ある外科の先生から　「外科の未来は暗いと思う」　というメールをいただきました。
　当院の創傷処置について、ちょっとだけ語ってきました。日本臨床外科学会総会で。なぜかSSI対策のセッションにはいってしまい、非常に場違いでした。
　ただ私の中で3年ほど温めていたことを言ってきましたので、意義はありました。聴衆の質問はまったくありませんでした。終わった後、どこかの偉い先生が「ラ、ラ、ラップとかは使わないんですか～（プルプル）」と聞いてきました。

　外来小外科のセッションなんかがあってもいいと思うんですけどね。
　ひたすら臓器別に分化してしまっています。つまり、門戸を狭くしている。外科医がメスをおいたあとの生き様を、誰もが見ていない。見させていない。死んだカラスのようです。外科医が減るのは外科医のせいですね。外科系プライマリなんて、たくさんすることがありますのにね。

　外科医の将来は暗いです。それでも私は、もうしばらくは外科医で居続けたいと思います。やっとここまで来ました。他人より遠回りしました。恥ずかしい思いもしました。つきつめた先になにがあるのか、あの山の向こうに何があるのか、見てからやめたいと思います。
　「つきつめた先になにがあるのか、あの山の向こうに何があるのか、見てからやめたい」・・・素晴らしい言葉です。
　医学とか科学って，高い山があって頂上を目指して登って行くと，そこで初めてその奥に更に高くて美しい山があることがわかります。だから今度はその山を目指します。その次にもっと高くて素敵な山が待っているかもしれないからです。

　先日話題になった「遅延型アレルギー」についてのメールです。
　アレルギー学会会員です。
　IgGアレルギー　というのは　アレルギー専門家には否定されています。quack igg で検索してみて下さい。

　医学的知識はなく、全くの素人ですが、糖質制限を実践しており、個人的にブログも開設しております。
　糖質制限1ヵ月目で、高タンパク食による、遅延型アレルギーと診断されました。日本には測定機関が無く、検体は全て米国で検査しているとの事です。遅延性アレルギーを検査する際の手順、費用、結果データを公開しております。

　私が登場した11月29日号の日刊ゲンダイを読んだ感想です。
　日刊ゲンダイも，何とか，入手しました．田舎では，コンビニ以外，なかなか手に入りません．数件周り，やっと手に入れました．
　きちんと紹介されていますね．しかし，しかし，この日刊ゲンダイは家に持ち帰るにはちょっと困りますね，他の記事が．．．エッチ系が多いのですね(^ー^) ．
　まともな記事半分，ちょっと系が半分と思いました．
　日刊ゲンダイには他の新聞が書かないような視点の記事，気骨のある記事が多いです。でも，それだけで新聞が売れるほど世の中は甘くありません。だからエッチや風俗の記事が必要です。それを目当てに買ってくれる人がいれば狙いは的中です。
　でも，そういう　「これはちょっと家庭に持ち帰れないな」　という記事があって営業的な安定が得られているから，「気骨ある記事」　が掲載できるんだと思います。私はこういう日刊ゲンダイの方針は大好きです。
　逆に，朝日や読売にはエッチ系の記事も風俗系の記事もありませんが，気骨のある記事もありません。日刊ゲンダイを選ぶか朝日新聞を選ぶかは，人生観の問題です。

　【犯罪者を世界一甘やかしていると言われる「ハルデン刑務所」の快適な収容ライフ】
　「今，自分が住んでいるアパートよりずっと広くてきれいで設備も整っているよ！」　とびっくりしちゃう写真が連続します。しかも囚人によるトラブルは起きていないとか。思想が制度を作り，制度がインセンティブを生む，という実例かもしれません。

2012/01/21	97.8ｋｇ
2012/06/28	79.0ｋｇ
2012/12/10	73.5ｋｇ


から揚げ	米