2012/04/30
【07:00】
- 【うつを予防する食事 意外にも居酒屋メニューがぴったり】
「栄養療法」とありますが,何のことはない,糖質制限そのものですね。
- ある方からの手荒れ治療に関するメールです。
手荒れがワセリンできれいに治りました! 白く粉を吹いたようになり、鱗のように皮膚がひび割れて剥がれ落ち、硬くなった皮膚が裂け…というのを繰り返していたのが1週間ほどでツヤツヤのやわらかい肌に戻りました。手の甲のほんの小さなカサカサでしたがとてもうれしかったです。
また、化粧品かぶれ(顔全体がぷくぷくに腫れました)のあと,目の周りの皮膚がポロポロと剥がれるようになってしまったのも,ワセリンを塗ったら一晩で治ってしまいました。
どちらもほんの些細なことなのですが私にとっては大きな困りごとでした。良くなってほんとうにうれしかったです。
次はお湯シャンプーに挑戦しようと思っています。
2012/04/28
【08:30】
- 男性保健師さんからの糖質制限についてのメールです。
糖質制限を実行しながら考えていることをお伝えします。多分,ショ糖やブドウ糖の甘さは食べているうちに飽きるんでしょうね。一度にショ糖を100グラムなんてまず無理でしょう。
糖質制限において考慮すべき糖質には、ブドウ糖、蔗糖、果糖、乳糖があります。糖尿人でない場合のキモは「インスリン分泌による糖新生停止をいかに短くするか」ということです。
この観点から、ブドウ糖の危険指数を1とすると次のようになります。私は昼に黒糖を30gほど入れた紅茶を飲み、ヨーグルトを400gを一気食いし、満足しています。これを危険度に換算すると次のようになります。
- 蔗糖:0.5
- 果糖:ゼロ
- 乳糖:1
朝と夕は糖質ほぼゼロです。以上で血液データは劇的に改善しました。
- 黒糖:30g×0.5=15
- 乳糖:400×4.5g/100g(容器の表示による)×1=18
- 合計:33
しかるに危険度33を「ご飯」に換算すると100g弱。一膳にも満たない量です。食事としてこれだけで満足する人がいるでしょうか。
「ご飯」2膳250g(危険度93)は成人男子にとって普通の量ですが、危険度からみると蔗糖では186g。一回に186gの砂糖を摂取することがどんなにたいへんなことか(笑)は、推して知るべしです。
甘さでは、果糖>蔗糖>乳糖・ブドウ糖>でんぷん。
危険なのは甘さはなく、甘くないでんぷん(穀物、春雨)というのが私の持論です。
でも,デンプンは毎日大量に摂っても飽きません。味が淡白なため,おかずの味を変えるといくらでも食べられます。それ自体はほのかに甘い程度なので,しょっぱくしても辛くしても酸っぱくしても大体食べられます。
「飽きない淡白な味」というのは実は人類にとって,怖い落とし穴かもしれません。
- 【Kindle Fire、ついに米国Androidタブレットの過半数に】
amazonがKindleを原価割れの値段で販売していることは有名です。だからこそ,Kindle fireを「業界価格破壊」としか言いようのない199ドルに値段設定をしています。
そういうわけで,世界のタブレットPC市場は「iPadご一行様とその他大勢」であり,その他大勢は「Kindle Fireとその他の有象無象」という勢力分布になっています。何しろ,199ドル(=16,000円)という中華パッド顔負けの値段でKindle Fireの新品が手に入るのですから,Kindleを買わない理由がありません。
な~んて書きましたが,日本では電子書籍は立ち上がったものの,普及の兆しすら見えません。現在の電子書籍のサービス程度では,そこらの本屋さんの書棚で得られる情報より少ないからです。
2012/04/27
【15:30】【15:00】
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,群馬県吾妻町の原町赤十字病院内売店グリーンリーブスを追加しました。
【11:30】
- 東京都三鷹市で湿潤治療をしている入江先生からのメールです。さまざまなプロテイン製剤を糖質含有量という観点から分析しています。
糖質制限ですが、私の場合半端な糖質制限のためか寒がりになっておりました。エネルギー不足かもしれないと考えてどうしようかと思っておりましたが,そういえばプロテインというものがあるではないか!と思い調べなおしてみました。
ところプロテインですが実は一度失敗しております。15年ほど前ジム通いしている頃、体を大きくしたと思い、とあるプロテインを連日飲んでみたところみるみる体重が増えてきました。ところがある日血液検査してみると見事に脂肪肝のパターンで肝機能障害を認めました。これはまずいと思い以後やめてしまいました。
そうしたことを踏まえて調べてみると現在主流のものはカロリーの割には炭水化物は低めで130kcalあたりでも炭水化物は5g程度のものが多いようです。これは白米よりもよほど糖質が少ないではありませんか!?
それではなぜ以前はあんなに急激に太ったのであろうと、もう少し調べてみますと「体重を増やすのに最適なプロテイン」というものがありました。これをみてみるとカロリーは78kcalでも炭水化物が14.8gもあります。
要するに体重を増やす=炭水化物の摂取量を増やす という図式となるようです。
私がかつて失敗してプロテインもおそらく炭水化物の含有量が高かったのではないかと思われます。
それにしてもオモシロイと思ったのは「筋肉をつける」ことを目標としたプロテインはいずれも炭水化物の量は多くないことです(脂肪も少ないですが)。ボディビルダーが減量の時に「筋肉を落とさず減量する」ことを目的とした場合にはこのように「炭水化物と脂質を極力減らす」というものがありました
こうして見ていると炭水化物がいかに体重を増やす効果があるというこがわかってくると思います。でも一方、脂質制限となっているが少し残念で,炭水化物はごく少量で脂質が含まれているプロテインがあったら面白いのにと思った次第です
【10:00】
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,神奈川県麻生区の川崎あさお薬局を追加しました。
【06:30】
- 和歌山県で湿潤治療をしている小野先生からのメールです。
糖質制限で腹囲の減少(13cm)には、感激していますが、もう一つ、皆さんもきっと気づかれておられると思いますが,首回りサイズも5cm減少しています。カッターシャツの首はゆるゆる、二重顎も消失しました。ほんとに無駄な部分の脂肪が減少するという感じですね。言われてみると,私も首周りが緩くなっています。余分な脂肪から先になくなっていくなんて,人間の体は本当によくできています。
- 75分と短い作品ながら,人生の意味を深く問いかけるフィンランド映画の大傑作,《ヤコブへの手紙》を紹介。極めて宗教的でありながら,同時に,最も人間的なドラマです。
- 睡眠時無呼吸症候群についてのメールをいただきました。全面的に賛同できる内容です。
数年前に友人が睡眠時無呼吸症候群のため外科手術(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術) を受けました。恐らく保存療法では改善が認められなかったために、已むを得ず外科療法に踏み切ったものだと思います。しかし、今から考えるとこんな治療、ほんとうに必要だったのでしょうか。
もちろん、個別の詳細な事情について知り得ないので分かりませんが、このような余計なところに脂肪がつく肥満症状はスタンダードあるいはスーパー糖質制限食でかなり短期間に改善されると思います(プチ制限食でも効果はある←自験例では←わたし自身のことです)。
今後、今まで外科療法が必要とされてきた疾患あるいは症状が、糖質制限食が普及することにより、どんどん縮小していくような気が致します。
- 【アメリカの暖春、干ばつと山火事に懸念】
これまで何度も取り上げているように,21世紀の最大の問題は水です。世界各地の大穀倉地帯を支えているのは地下から汲み上げた地下水ですし,工業に必要な水もほとんど地下水です。そして,世界各地で地下水の水位が低下し,より深いところまで掘らなければいけなくなっています。
例えば,アメリカの穀倉地帯は元々は雨の少ない晴天続きの乾燥した土地でした。だからこそ,地下水による感慨が可能になった時に穀倉地帯に生まれ変わったのです(なにしろ晴天続きだから,光合成にとっては最も都合がいい)。確か,オーストラリアの穀倉地帯も同様だったはずです。つまり,地下水が枯渇した時,これらの地域の農業は崩壊します。
同様に,工業(製造業)には莫大な水が必要です。発展の道を突き進んでいる中国の工業も例外ではなく,ここでも使われているのは地下水です。その結果,中国のあちこちで地盤沈下が起こり,突然町のど真ん中に深い穴が開いたりしています。現在,中国では中長期的には一人っ子政策による急速な高齢化が問題とされていますが,それより先に地下水の枯渇が問題になるはずです。
- 【<薬ネット販売>逆転勝訴にネット薬局「ほっとした」】
「ネット販売は患者が勝手に購入するから安全性が確保できない。その点,薬剤師が常駐する薬局では販売の際に薬剤師が対面で説明するため,安全性が確保される」というのが,日本薬剤師会の主張じゃなかったでしょうか。しかし,現実には,対面販売といっても薬剤の添付文書を読むだけの薬局があったりするわけで,「対面販売だから安全性。薬剤師が常駐しているから安全」とは言えないと思います。
2012/04/26
【12:30】【10:30】
- TBSの「イカさま タコさま」という番組から取材の連絡をいただきました。さまぁ~ずがMCをしている水曜日の番組ですね。
【06:30】
- 【1kgを切るカーボンファイバー製Ultrabook】
これぞ「真のUltrabook」です。何より985gという軽さが魅力です。Core i7,SSD 128GBでベンチマークも悪くなく,通常の仕様には充分でしょう。唯一気になるのはSDカードでなくmicroSDのスロットしかないことくらいかな? 実物を見てみたいです。
- 「褥瘡治療のフローチャート」をバージョンアップしました。以前のフローチャートは講演スライドに使うために作ったもののため,スペースの制限上,きちんとしたフローチャートではありませんでしたが,今回はそれを修正しました。
- ある産婦人科の先生からのメールです。多分,当サイトの読者なら「栄養制限でなく,糖質制限をすればいいだけじゃないの?」とツッコミを入れますよね。
それにしても,ブドウ糖の点滴をしながらインスリンを注射って,火をつけながら消火活動して「なかなか火が消えない。なぜなんだろう?」と文句を言っているのと同じですね。火をつけなければ(=ブドウ糖を点滴しなければ),消火(=インスリン投与)する必要がないのにね。
管理栄養士になったり,糖尿病の専門家になったりすると,こういう当たり前の感覚を失ってしまうようです。最近産婦人科では妊娠性糖尿病がトピックの一つで、当院では代謝内科、NSTがカロリー制限、インスリン治療等介入しています。伝統的に産婦人科では早産治療の子宮収縮抑制剤に5%TZを用いるのですが(子宮収縮抑制剤のβ2刺激薬の副作用に肺水腫があるため),ブドウ糖輸液を行いながらインスリン治療を行う、という変な構図になっています。
この介入が入ってからどうも妊婦さんの体重増加が十分に見られず、むしろ減って行き、食事制限でストレスもたまる、という悪循環に思えますのでおりを見て調べてみたいところです。
- 【米は日本人の主食ではない】
「主食とは何なのか?」という問題について調べているうちに見つけたのがこのサイトです。実に面白いです。内容をまとめると次のようになります。要するに,日本人は最初から「瑞穂の国」,「米は神様」という思想を根底において特別扱いしていたことがわかります。日本人にとって「白い米の飯を食う」というのは現実には不可能だが,死ぬ前に一度でいいからやってみたい神事みたいなものだったのです。
- 第二次大戦前は「雑穀に米2割を混ぜたご飯」を食べていた。それ以外は芋,とうもろこし,大根,豆類などが主な食料。
- 米が大量生産できるようになったのは1960年代の干拓事業後。
- 享保の改革の「五公五民」。当時の日本人の80%が農民,武士は7%。五公五民は「農民が米の5割を,武士が5割を取り,武士は食用以外の米を市場で売って生活」というシステムだから,全収穫量の半分を人口の2割(武士+その他)が食い,残りの半分を人口の8割が食っていたことになる。これからすると,農民の食事における米の比率はせいぜい1/4程度となる。
- 江戸時代の脚気は田舎で起こらず江戸でしか起きていない。明治になると軍隊で脚気が多発した。
- 米は貨幣であり価値の基準。米のみ神聖視され,他の食料についてはこのような神聖視はない。
それが,1960年代の大干拓時代に本当に「365日,一日三食とも白米」を食えるようになり(何しろ,日本第二の広さの湖を水田にしたくらいです),「米=主食」神話が生まれた・・・と考えると理解できます。そして,一旦手にした「主食という聖なる穀物」を守るために,栄養学などを総動員して「日本人の消化管に最適の食べ物」,「日本人の力の源」といった理由付けを考えだしたのでしょう。
つまり,日本人のDNAに組み込まれている(ように見える)米信仰ですが,日本文明発祥の時点で「お米は神様」・「米は神からの授かりもの」と初期設定したからだと考えると納得できます。ユダヤ教が「神様はエホバだけ」と初期設定し,イスラム教が「アラーの神が唯一の神」と初期設定したのと同じです。
そして,最初から「米=神聖なもの」であり,総ての価値の基準ですから,当然,他の食材とは区別する必要があり,米は「主食」と呼ばれ,米以外の食材は「副食」と呼ばたのではないかと思われます。
だから,日本語以外には「主食・副食」に相当する言葉も概念も存在しない,と考えるとこれまた理解しやすいです。
- 【害虫の殺虫剤抵抗性は共生細菌が原因】
「昆虫が殺虫剤抵抗性を獲得するのでなく,昆虫の共生細菌が耐性遺伝子を獲得して分解しているのだ」という研究ですが,多分これが正解でしょう。カメムシのライフサイクルからすると,遺伝子レベルで変異して耐性能力を獲得したとするには無理があります。
一方,土壌や湖沼には遊離溶存型DNAが大量に存在し,それらが遺伝子としての機能していることは確認されています。つまり,土壌やも湖沼は巨大な遺伝子プールなのです。
そして,細菌という生物は,どんどん遺伝子を変えていくのが基本的性質です。そのための,「新たな遺伝子導入の場」として土壌や湖沼が利用されているらしいのです。
このように考えると,「昆虫の遺伝子でなく,共生細菌の遺伝子が変わるのだ」という考えは頷けるものです。
- 【知らぬ間に政治家を取り込んでしまう「財務省のマインドコントロール」の実態】
ある特定の思想や考えだけを一方的に吹きこんで,他の考えは間違っていてこれだけが正しいんだよ,と教えこむことがマインドコントロールでしょう。そう考えると,世の中には「気付かれにくいマインドコントロール」が溢れていますね。キリスト教もイスラム教も幼い頃からのマインドコントールだし,原子力発電安全神話もそうでした。かつての「環境ホルモンの恐怖」も「ダイオキシンは猛毒」も恐怖を煽ろうとする情報源側によるマインドコントロールでした。「米は日本人の主食」というのもマインドコントロールかもしれません。
野田総理大臣は就任当時から「財務省の代弁人」「財務省の使い走り」と呼ばれていて,野田政権では「財務省の方針=国家の方針」が既定事実化されていますが,それもこれも全てマインドコントロールだったから,と考えると納得できます。
- 【赤字家電3社が新社長に内部昇格者を選んだのはガバナンスの大失敗】
なぜサムスンが躍進を続け,パナソニックとソニーとシャープが右肩下がりを続けているのかを,「社長の選び方が悪いから/社長の選び方が間違っているから/間違った社長しか選んでいないから」と一刀両断しています。
現在のサムスンの社長は2代目ですが,「妻と子ども以外はすべて変えよう」という大号令がすごいです。要するに,「黒船が来るのを待っていては駄目だ。黒船に来てもらおう」という発想です。そして現在は,サムスン自体が黒船になってどんどん外に打って出ている,といえるかもしれません。
2012/04/25
【09:00】【06:30】
- 【新聞・雑誌の購読削減、政府に見直し要求 新聞協会】
新聞や雑誌は口を開けば「政府は経費削減を」といいますが,いざ自分たちが「経費削減の対象」になると反対します。結局お前らも既得権にしがみついているんだろ,ってバレちゃって,みっともないっすよ。
ちなみに,私は2003年から新聞を取っていないし,ほとんど読むこともなくなりましたが,それで困ったことは一度もありません。止めてみるとわかりますが,新聞なんて読まずに済ませられるものです。要するにこれまでは,惰性で毎日読んでいただけのことで,「傷の消毒」と同じくらい不要な習慣に過ぎません。
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,神奈川県川崎市麻生区のかきお整形外科/山田 広志先生にも加わって頂きました。ありがとうございます。
- 糖質制限について考えていくと,「主食とは何か?」という問題にぶつからざるを得ません。糖質制限について説明しようとすると,「だって米は日本人の主食に決まっている」と反論する人が少なくないからです。そういうわけで,ちょっと主食について考えてみました。
例えば,ネットで探すと「英語で主食に相当する言葉は?」という質問がたくさん見つかります。そしてどうやら,英語にはそれらしい単語はあるけど日常的に使われている語句ではないようだし,そもそも主食という概念すらないようです,という答えが返ってきます。さらに,「主食」と裏表の関係にあるのが「副食」ですが,副食に相当する英単語もなさそうです。要するに,主食という概念は人類普遍のものではなく,日本など少数の文化圏でしか通用しないローカルな概念と思われます。
そもそも,主食の定義は何でしょうか。このサイトでは農水省の「主食の定義」を取り上げていて,次の2条件をともに満たしているものを農水省では「主食」としているそうです。なんとなくもっともらしく見えますが,これは「主食」の定義としては何かが不足しています。私見では,
- 豊産性(ほかの作物より、たくさんとれること)
- 安定性(ほかの作物に比べて、毎年安定してとれること)
という条件が必要なはずです。
- 365日,常に食べられること
例えば「縄文時代はクリが主な食料だった」ことは事実ですが,クリは貯蔵が効かないので食べられる期間はせいぜい秋の1ヶ月くらいで,残りの11か月間は食べられません。これはサケの肉でもイノシシの肉でもヒシの実でも同じです(いずれも縄文時代の主要な食料)。サケにしてもイノシシにしても塩漬けか干物か燻製の技術がないと1年中食べられません。
要するに,栽培して大量に採れるようになるだけでは「主食」にはなりません。主食になるためには1年間保存できて,どんな季節でも食べられるからこその「主食」ではないかと思うのです。つまり,いくら日本中に水田があったとしても,新米が採れる時期から1ヶ月くらいしか食べられなかったら,「日本人の主食」とはなりにくいはずです。
例えば,アンデスではじゃがいもを「冷凍⇒解凍」を繰り返して水分を抜き,チューニョという保存の効く乾燥食品にしますが,これは寒冷な地であるから可能な加工であり,他の地域では不可能でしょう。
要するに,大量に取れるから主食になりました,なんて単純なものではないし,主食化の背後には高度な保存技術の開発があったはずです。
そして,「大して工夫しなくても種なら長期保存できる」という事実と,「穀物の種は食べられる部分が多い」という事実が偶然重なって,その結果として「長期保存できる食物としての穀物」が出現し,他のあらゆる食材と一線を画す存在になったのでしょう。
・・・という具合に考えてみましたが,明日はさらに別の面から「主食問題」を考えていきます。
- 昨日ちょっと紹介した『イラン人は面白すぎる!』に書かれているネタの一部を紹介。それってネタじゃないの,と疑う人はイランに行って確かめましょう。
- イスラム教国のトイレの便座は,聖地メッカにお尻が向かないように設置されている。
- パレスチナのエルサレム神殿は中東最大のパワースポットだが,あまりにパワーがあふれている雨にその周辺地域では50年以上も戦争が続いている。
- イラン人は結構お酒を飲んでいる。日本の美味しいビールにハマったイラン人の間では,「夕焼け(お祈りの時間)よりアサヒ」,「ラクダよりキリン」,「メッカ(聖地)よりサッポロ」というダジャレが流行している。
- ラマダン中はテレビの映画やドラマの食事シーンは全てカットされる。イランで放送されている日本のアニメ『それいけ! アンパンマン』ではアンパンマンの顔にモザイクがかかる。
- 女性は皆真っ黒なチャドルを着ているので,子供の迷子が多い。迷子の呼び出しをしても「黒いチャドルを着たお母さん」なので見分けがつかない。
- イランのイケメンの条件は,「ヒゲがモジャモジャ,ある程度太っている,体毛は濃ければ濃いほどいい」
- 一夫多妻だが,全ての妻を同じに愛さなくてはいけないので,妻側は中三日でメジャーリーガーの登板間隔でいいが,夫は毎日と,甲子園球児並みの連投を強いられて大変。
- イランでもインターネットの普及が著しく,ある男性が花嫁募集の記事をアップしたら,女性から顔写真付きのメールが殺到した。しかし,全員チャドルを被っていて顔がわからなかった。
- 野生のふたこぶラクダは世界に数百頭しかないため,値段はフェラーリ級。特権階級の子供は学校にふたこぶラクダに乗って登校して見せびらかす。
- イランの大学は中東諸国で群を抜いて多いが,その一方で,羊飼い専門学校やナン専門学校もある。
- イランはイスラム原理主義国から嫌われている。シーア派だから。
- ムハンマドの死後に四大カリフの間で後継者争いが起き,その一人のアリはアラブ人に殺される。アリの志を受け継いだのがペルシャ民族(のちのイラン),というのが一応の説明。
だが,当時のペルシャはアラブ民族の侵攻を受けていたが,ペルシャ民族は遊牧民族のアラブ民族を小馬鹿にしたためアラブの支配が許せず,アラブと違うことを明確にするためにシーア派をつくった,というのがどうも真相らしい。
- イスラム教は基本的に「耐える」宗教だが,シーア派は「禁欲のはけ口」というオプションをつけた。だからスンニ派は「禁欲の守れないシーア派はイスラムではない」と否定する。
2012/04/24
【07:30】【06:30】
- 【お買い得な脱水シートで料理上手だワン】
4月5日のこのコーナーで紹介した Daily Portal Z の記事ですが,次のようなメールをいただきました。それらの製造に携わっていた方に尋ねてみました。生理用ナプキン、紙おむつ、ペットシート、みな同じ工程だそうです。「料理用」と謳うためには「食品安全検査」なる工程が追加されるのみで、その分コスト高になる。ということは、自己責任でやる限り、なんら問題は無いようです。
- 9月15日(土)に青森県立中央病院で講演することが(ほぼ)決まりました。
- 塩という一つの物質から人類の歴史を解き明かしていく意欲作,『「塩」の世界史』という本のレビューを追加。膨大な知識の集積に触れることができる楽しい本です。
- 荒尾中央病院(熊本県)内科の塚本雅俊先生から,アンチエイジングについての院内勉強会で使用したスライドファイルが送られてきました。科学的な根拠に基づくアンチエイジングの知識が網羅されていて,もちろん,糖質制限についてもきちんと言及されています。
このスライドファイルの配布について塚本先生からご許可をいただきましたので,ご覧になりたい方はここからダウンロードできるようにしておきましたので,ご自由にご覧ください。
- 「湿潤療法大活躍の施設高齢者ケア従事の元脳外科医」という方から,ご自身の糖質制限についての報告と,糖尿病患者さんのデータをいただきました。昼食のみ主食抜きにすると,食後血糖がむしろ正常値に近づいていることがわかります。
糖質制限のご報告です。
私のスーパー糖質制限は、2ヶ月半になります。体重72.6kg→66.5kg、腹囲は90cm→78cm、内臓脂肪は12→9、体脂肪率は 26.2%→22.8%です。腹囲78cmは40年前のサイズで,20歳に若返ったことになります。BMIは22.7でほぼ落ち着いた感がありま す。
以前何度もやってリバウンドしていたカロリー制限ダイエットに比べ、ひもじさが無く、見た目もやつれて見えず、甘いものに誘惑されず、体調も 軽快です。たまに少し糖質を食べると、だるく、眠く、体調が悪くなります。
以下のグラフは、70歳の女性でアマリール2錠でなかなかコントロールのむずかしい方ですが,よくお話をして血糖6回測定日に昼食の主食だ け抜いていただきました。血糖を上昇させているのはまさに主食(=糖質)なのかとあらためて驚かされました。
- 昨日,光文社の担当者から6冊の新刊が送られてきたと書きましたが,その中の一冊,『イラン人は面白すぎる!』はムチャクチャ面白いです。あっという間に読了してしまいました。
著者のサラミさんはイラン生まれで,10歳に時に父親の仕事で日本に渡り,現在は吉本所属の漫才コンビ「デスペラード」のツッコミとして活躍中,という異色の経歴の持ち主。ネタなんだか現実の出来事なんだかよくわからない知識を次々と披露して笑いを取りながら,いつの間にか「イラン人の真実の姿とイランの現実」を浮き彫りにしていきます。「シーア派とスンニ派の違い」の説明は凡百のイスラム教解説書を読むよりはるかにわかりやすく,そして明快です。
- 【エレコムから耳あて通話もできるBluetooth キーボード TK-MBD041】
またまた面白いガジェットが登場しました。要するに,無線キーボード,通話機,そして無線スピーカとして使えるもののようです。2万円弱という値段がちょっと微妙かな?
- 【太陽活動に異変、地球寒冷期の前兆か?】
太陽のようなガスでできた天体と,地球のような固体でできている天体では,そもそも磁場の生成メカニズムが異なりますが,太陽はちょっと前から地軸の両極(=地球で言う北極と南極)がどちらもプラス極という特異な状態になっています。マイナス極はどこに行ったのかというと,太陽の中心部に移動したと考えられています。そして,どうやらこういう変化は18世紀初頭のプチ氷河期であるマウンダー極小期という寒冷期と同じじゃないか,というのがこの記事です。
ちなみに,地球温暖化と寒冷化ではどちらが人類の機器かといえば,圧倒的に寒冷化です。温暖化しても人類文明はほとんど影響を受けませんが(せいぜい,海抜の低い島などが浸水する程度),マウンダー極小期クラスの寒冷化(これだって本格的氷河期からすると序の口です)になると,現在の小麦生産の主な耕作地で小麦が作れなくなります。つまり「二酸化炭素による地球温暖化」なんて呆気なく吹っ飛びます。
- 【「助けてください」いまだ電気も通らない東北被災地の現状を訴えたメッセージ】
これが東北被災地の現実です。
2012/04/23
【11:30】【11:00】
- 光文社の担当編集者から新刊の光文社新書がドサッと送られてきました。未読の本が目の前に積まれているのは,本好きにとっては天国のような光景です。
【06:30】
- 以前メールをいただいた「一般人」さんから,その後について連絡をいただきました。血糖値もHbA1cも下がっているのに,全く興味を示さない糖尿病専門医って,いったい何なんでしょうね。これで診察料がもらえるなら楽なもんです。
さて、20年以上も糖尿病とつきあっている父のその後です。父は都内の某大学病院の糖尿病専門医のもとで20年以上前に教育入院を受け、インシュリン注射を打ち続けていました。
それが1月下旬くらいから糖質制限食を始めました。ちなみに父はルールにそって何かをするのは得意ですが(カロリー制限もまじめに守ってました)、新しいことを始めるのは苦手なタイプですが、江部先生の書いてある内容と、20年の糖尿病生活の体験を比べたときに、これは正しいと直感し、即、糖質制限食を始めました。
ただインシュリン注射を毎食前に打っているために、いきなり主食を減らすわけにはいかず、血糖値をはかりながら少しずつ糖質制限食に移行しているみたいです。
その後定期検診にいくたびに血糖値は下がり、先週はHbA1Cが5.9まで下がり、これは今まで見たことがない数字だったらしいです。しかし主治医は、血糖値が毎回下がっているのになんのコメントも治療の変更もなく、今回父のほうから「食事を変えたんです」って主治医に行ったのですが、まったく関心を示さずスルーされたそうです。
「一般人」として見ると、同じことをしていて数値がよくなったり悪くなったりしたら、何か原因があるのではないか??と疑問に思わないの??と不思議でなりません。
ましてむこうから「食事を変えた」と言われれば「どんな食事に変えたんですか??」と質問するのが普通です。でも、えらい大学病院の専門医の先生は、そういうことは興味がないんですかね。
しかも数値が下がっても、インシュリンの単位は変わらないそうで、「一般人」の父は、「数値が下がったんだからインシュリンの単位を減らしてもいいんじゃないか??」と疑問に思ってます。しかし何しろ相手は「大学病院の糖尿病専門医」なので、こちらからは言えない・・・と言ってました。
自分のやり方だけを信じて、目の前の患者の変化さえ見て見ぬふりをしていたら、学習も進歩もないと思うのは、一般人だからでしょうか??
ちなみに、やっと父も、20年通っていた大学病院から、近くの病院に変えてもらう決心がやっとついたらしいです(ただ、紹介してもらうので、糖質制限に理解があるとはかぎりませんが・・・)
そうそう。20年以上も「超まじめ」に食事制限をしていた父が「今までの食事療法は間違っていた。だいたい、続けられない食事療法だから、教育入院を何回もしている人を知っている。だけど入院中に食事についての説明があったのは一回だけで、あれで毎日の食事を変えろと言われても続かなくて当然だ。と熱く語ってました。
というよりも、それをやっても自分はよくならなかった。糖質制限をやっていれば、絶対によくなると確信した」
- 三鷹市で湿潤治療をしている入江先生からのメール。「糖尿病が増えたのは少年マガジンの発行部数が増えたからだ」という鋭いツッコミ,お見事!
またまた糖質制限に関するお話ですちなみに以前,『もうダマされないための「科学」講義』 という本の紹介で,「女性の平均寿命の伸びとエアコンの出荷台数の増加は正の相関を示す」というグラフを示しましたが,それと同じです。恐らく,宝くじの1等の賞金の額と糖尿病患者数もきれいな相関のグラフになるんじゃないでしょうか。
今朝の朝日新聞に日本循環器学会学術集会の広告記事がありました。突っ込みどころ満載でしたのでメールさせて頂きました
要するに日本人は脂質の摂取過剰と運動不足で糖尿病などが増えており、脂肪摂取制限と運動の励行をしましょうという記事でした(第一三共製薬がスポンサーらしく、さりげなくスタチンのことが記載されているのがいやらしい)。
資料を見ると糖尿病患者が増えているのはわかります。糖尿病の増えた原因として運動不足を取り上げたいようですが、その指標となるのが「自動車数」となっていますこの先生は「自動車の増加=運動不足」と決めつけているようです。私には論理の飛躍としか思えません。
この論理が成り立つのであれば、例えば確か1959年発刊の「少年マガジンの発行部数」も似たような曲線を描くかもしれませんすなわち「糖尿病が増えたのは少年マガジンの発行部数が増えたからだ」とも言えてしまう気がします(最近は部数が減っているようですが)
さらに興味深いことに糖尿病患者数と摂取カロリーは全く関係がありません。要するに「摂取カロリーと糖尿病の患者の増加とは関連性はない」ともとれます。要するに「糖尿病患者にカロリー制限をしても効果は期待できない」とも言えるのかもしれません。
脂質摂取量の増加に伴い糖尿病患者数が増えていると主張したいようですが、私の目には相関関係にあるようには思えないのですがどんなものでしょうか? 中学数学の表現をすれば糖尿病患者数は「下に凸」の曲線、脂質摂取量は「上に凸」の曲線のようにもみえるのは気のせいでしょうか?
そもそも「脂質」よりも「糖質」摂取量が描かれていないのはズルい気がします(オリジナルの発表では描かれているのでしょうか?)
一日の摂取カロリーにしてもここにあるように厚生労働省とWorld health databookでは一日あたり1000カロリーくらいの違いがあります。こうなるともう何をあてにして良いのかわからなくなりますね(このグラフの摂取量は、2000カロリーを少し超えた位なので上記2つとも出典が異なる様子ね?)
なんだか初めに結果ありきのような記事で「こんなんでいいの?、それとも私が間違っているの?」とブツブツ煩悶しています
- 62歳の鍼灸師さん(男性)からのメールです。
先生のサイトで糖質制限食を知り、たしかに人類は最近になって「炭水化物」を豊富に摂取できるようになったわけだから、食後に血糖値がj急上昇するのは本当は身体にあっていない、ということに気づき、江部先生や大櫛先生のご著書も拝見いたしました。62歳でも特別なことをしなくても若返り気分を味わえるそうです。これだから糖質制限は面白いです。
それで約2ヶ月前から「プチ等質制限」を始めました。朝食にご飯を80gほどに減らし、昼は普通に外食し、夜はご飯は取らずに「おかず」だけで、焼酎のお茶割りはガンガン飲んでいます。
その結果、2ヶ月たってベルト穴は2つ減り、体重は66kgから61kgに、体脂肪は23%あったのが17%になりました。
最初のうちは、食後になにか足りない感じがしたので、ダイエット・コーラを飲んでいましたが、最近はあの甘味が強烈に感じられ、飲めなくなりました。大のラーメン好きだったので、今でも昼食に食べていますが、麺を2/3ほど食べるともう満足してしまい、そろそろラーメンも卒業かなとおもっています。
糖質制限食の良いところは、我慢せずにやせるのが面白いですね。それと、なんといっても身体の爽快感です。身体が20哉ぐらい若返った感じと、精神的に積極的になれるところです。寒い冬でしたがバイクの走行距離がぐんぐん伸びました。
- 【CHIMA作品展】
一昨日,CHIMAさんの作品展に行って来ました。私がこれまで出した本2冊(これとこれ)のイラストを書いて下さっているイラストレーターです。じかにお目にかかるのはこれで2度目ですが,なんだか昔から知っている友達みたいな感じで,糖質制限の話や震災の話など,楽しかったです。
ちなみに,CHIMAさんの旦那様の山田ケンジさんの絵もとても素敵でした。やはり,原画の持つ迫力と味わいは格別ですね。
- 現在,『「塩」の世界史』という本のレビューを書いています。長大な本なのでどこから手をつけていいか,なかなか決まりません。
その後に読む本の候補です。書店で見かけて気になった本が数冊ありますが,さて,どれにしましょうか・・・。
- 【暗黒物質、太陽近傍には存在せず?】
これまで何度も暗黒物質(ダークマター)の問題を取り上げていますが,私はダークマターの存在については疑っています。ダークマターが存在するという理論を成立させるためには,銀河や銀河団の都合のいい部分に都合のいい量のダークマターが存在しなければならないからです。
例えば,銀河は美しい渦巻き構造をしています。しかし,この構造が維持されるためには,銀河中心に近い恒星は遅く,中心から遠い恒星は速く動いている必要があります。でなければ,渦巻き構造はすぐに崩れてしまいます。しかし,これは重力の法則(万有引力の法則とその修正版である相対性理論)に反する動きであり,現実にこのような運動はありえません。
そこでダークマターの登場となります。眼に見えないし,観測にも引っかからないが,質量を持っている何かが存在して銀河辺縁の恒星を強い引力で引きつけている,という理論です。
しかし,これを認めるとなると「銀河中心の恒星にはダークマターの重力はほとんど作用せず,銀河辺縁の恒星には重力が強く作用する」ということになります。そんなに都合よく存在するのか,かなり不自然ではないかと私は考えます。
- 【悪質ウイルス被害 8割がアンドロイド】
これまでのパソコン向けウイルスの「常識」だと,使用者が多いOSやソフトをターゲットとするウイルスが多いはずですが,スマートフォンに関しては使用者が圧倒的に少ないAndroid OSがターゲットになっています(スマホの6割強がiOS)。Android OSは基本仕様が公開されているのに対し,iOSは非公開で,Androidをターゲットにするウイルスが作りやすいからです。
逆に言えば,iOSをターゲットにした「個人情報収集型ウイルス」を作れれば,世界中から莫大な漁の個人情報が盗み放題ということです。私がウイルス作者だったら,そっちを狙うんだけどなぁ・・・。
2012/04/20
【06:30】
- 「爪下血腫の治療」を8年ぶりに改定。以前はナイロン糸ドレナージで治療していましたが,十分に大きな穴を開ければ,ナイロン糸は不要ということがわかりました。
- 数年前に購入したものの,読まずに本棚に積んであった『塩の世界史』という本を読んでいます。これが面白いのなんのって! 塩だけで分厚い本が書けることがすごいです。博覧強記とはまさにこの本です。
- 以前,「糖質制限中のオヤツには,いりこチーズがいいです」というメールを寄せて下さった方から,血液検査のデータが送られてきました。
4月から学校に通っていますが、糖質制限のおかげで授業も寝ずに受けています。去年は睡眠障害で検査入院&在職中は朝礼で眠りこけていたのに、不思議です。
冷えも、江部先生のアドバイスをもとに、カロリー摂取量を増やすため、ミックスナッツを増やしたところ、かなり改善されました。
さて、献血に久しぶりに行ってきました。肉食に偏ってきた生活でしたので、心配していましたが、コレステロールも異常なし。γーGTPもこんなに良くなって。脂肪肝も少しは良くなったでしょうか。こちらはまだ検査していません。ウォーキングを追加したので、体重も緩やかに下がってきました。基礎代謝を上げないと、体重が落ちないようです。
23/6/2 24/4/11 ALT(GPT) 22 44 γ-GTP 15 21 TP 7.9 8.1 ALB 4.7 4.8 A/G 1.5 1.5 CHOL 158 179 GA 11.1 11.7 RBC 430 441 Hb 13.1 13.7 Ht 40.3 41.8 MCV 93.7 94.8 MCH 30.5 31.1 MCHC 32.5 32.8 WBC 42 60 PLT 25.7 25.8
本当に、人生が変わりました。
- 【日本の高齢者の“七不思議” 中国人の目に映った日本の老人たちの「なぜ」】
これほど高齢者が多いのに公園で高齢者を見かけることがない日本に対し,公園で体操に励む中国の高齢者。介護施設では座ったきりで互いに会話をしない日本人に対し,一日中しゃべっている中国の高齢者。そもそも運動の習慣がない日本人に対し,中高年ほど運動に積極的な中国人。
これは,医療に対する信頼感があって医療に依存する日本と,医療に対する信頼感が低いために医療に依存せずに暮らそうとする中国の違いだろう,と結論づけられています。何だか妙に納得してしまいました。
私もあと20年で75歳です。それまで生きているかどうかは不明ですが,75歳の私は多分,一日中座ってパソコンをいじっているような気がします。少なくとも,「公園に出て社交ダンスに興じる75歳」にだけはなっていないでしょう。
- 【保有ランキング1位でも起動回数は378位--Androidアプリ利用動向】
昨日読んだ記事で一番面白かったのがこれ。QRコード系アプリは保有率トップなのに,実際に使われているランキングでは378位というのは納得。私も一時入れていたけど,一度も使わないままアンインストールしちゃいました。
というわけで,私のAndroidタブレットのトップ画面にあるのは,テキストエディタ,RockyPlayer(動画再生ソフト),ファイル管理ソフト,Opera(ブラウザ),マップ,Advanced Task Killer,aNiClip,ウイルス対策ソフトだけです。
2012/04/19
【09:30】【06:30】
- 美術系の本といえば『おしゃべりな名画』も面白い本だが,全く無関係と思われる話題からいつの間にか名画の話につなげてしまう力技が楽しい本である。
例えば,「家族の写真付き年賀状が苦手だ」という書き出しから,「17世紀オランダで流行した市民階級の家族の肖像画の詰まらなさ」に言及し,翻ってヴァン・ダイクの肖像画の見事さに話を切り替え,最後に「家族や家柄を自慢したいのは人間だから仕方がない。でも,どうせ自慢するならさり気なくエレガントにやってくれないかなあ・・・・」と落とすあたり,見事なものである。
あるいは,努力と勤勉さと誠実さで,激動の時代の奔流までも味方につけて「バロック絵画の王」にまで上り詰めるルーベンスの人生をたどる第2話も読んでいて気持ちがいいが,この章はなんとスピルチュアル・ブームとパワー・スポットの話題から始まるのである。パワー・スポットとルーベンスがどこで結びつくのかと思って読み進めると,これがなんと一つの話としてきちんと完結するのである。この切り口には舌を巻くしかない。
あるいは,レンブラントの《夜警》の章にいたっては,宴会で一緒になった傲慢無礼なメタボおっさんに憤慨する話から始まり,そこから「割り勘」につなげ,オランダ繋がりでレンブラントの集団肖像画を取り上げるのだ。
- なぜヴィーナスは裸なのか,なぜ天使の羽は白いのか,頭の上の光る輪はいったい何なのか・・・という疑問から,ルネサンス文化とルネサンス絵画の本質に迫っていく好著,『これだけは知っておきたい「名画の常識」』を紹介。
- 「ワセリン⇒基礎化粧品化」についてメールをいただきました。
東京の開業医です。ネットで調べていると,2005年ころに常盤薬品から販売されたものの,数年で発売中止になった模様です。
ワセリンをベースにした「ワセリーナ」という化粧品があったそうです。安くて効果があったそうですが、製造中止になったとのことです。常盤薬品が販売していたとのことです。
以上、姉から聞きました。
ちなみに,「成分としての認知度も絶大、高保湿効果で知られるワセリンをナノ粒子化し角質層の上からうるおいの膜を作るので、しっとりと潤い、乾燥などの刺激からお肌を守ります」という謳い文句で販売されていて,成分はこのようになっています。
- 以前一緒に働いていた内科の先生からの糖質制限についてのメールをいただきました。
お蔭様で糖質制限2ヶ月で,目標の5kg減、BW 56kg台を達成したばかりか,これまで健診でどうしても減らなかったTG, LDL, γ-GTPが減ってびっくりです。
お酒は増えているのに脂肪肝が改善されたためでしょうか?
Materials and methods
プチ糖質ダイエット(朝食は米飯、昼と夜は出来るだけ糖質減らすただし日本酒や甘味の誘惑に負けることもある),2ヶ月
Results
BW 61kg→BW56kg
2008/10/16 2009/4/23 2010/12/2 2011/10/11 2012/4/17 TC 223 225 226 226 201 HDL 50 41 44 44 51 TG 180 320 242 151 107 LDL 150 142 137 156 133 AST 20 18 19 23 20 ALT 33 32 29 34 22 G-GTP 70 75 69 70 41
- 【オランダで「昆虫料理本」出版、人口増加に備えたタンパク質源に】
牛肉 1kg を得るために飼料(=穀物)は 11kg 必要です。これは豚肉も鶏肉も同様です。つまり,それまで肉類を食べられなかった人々が肉食を始めたら,地球上の穀物はあっという間に家畜の胃袋に消えていきます。
また,もしも仮に先進国でダイエットとして糖質制限食が定着した場合,穀物消費が減った分だけタンパク質の消費が増えますから,食肉でタンパク質を補おうとすると家畜を育てるための穀物量は増加します。
いずれにしても,「穀物を飼料として家畜を育て,食肉とする」というシステムは近い将来,破綻します。穀物に関して家畜と人間は競合関係にあるためです。
となると,どうやってタンパク質を得るかと考えると,次の3つの条件を満たしている生物から得るしかありません。となると,可能性は昆虫か藻類でしょう。
- 育てるために必要な餌が人間の食料ではない。
- 投与したエネルギーに対して得られるタンパク質の量が多い。
- 広い養殖場を必要とせず,しかもまとまった量のタンパク質が得られる。
昆虫で候補になるのは「完全変態する昆虫の幼虫」であり(成虫になると翅などの食用に適さない器官も作られる),具体的に言えばハエの幼虫,つまりウジです。ウジを育てるのに必要な餌は人間の食料ではなく,成長は速いし,投与した餌をタンパク質に変換する効率もいいです。また,広大な養殖場も必要ありません。
ハエの幼虫以外では,木材を餌とするカミキリムシやクワガタの幼虫なども候補に上がるかもしれません。どちらも非常に美味で栄養価も高いことはよく知られていますし,育てるための餌は人間の食料ではありません。
そろそろ,こういったことを本気で考える時期かもしれません。
2012/04/18
【11:00】【06:30】
- 先ほど,両下腿切断後の難治性瘻孔の80代の患者さんが受診されました。45年前にある病気で切断し,以後,何度か傷が化膿するたびに旧・日大光が丘病院整形外科で治療を受けていたそうですが,7年前から左側に傷ができて治らなくなったそうです。主治医からは「直ちに切断しないといけない。切断しないと敗血症を起こして死んでしまう」と説明されていたそうです。
日大引き上げの際,整形外科の主治医は「新しい病院には絶対に行くな!」と命令したそうですが,自宅から一番近いということで命令(?)に背いて当科を受診されたそうです。診ると,断端部に深さ5センチほどの瘻孔はありますが,感染症状はありません。
そこで,「傷が治らなくたっていいんだよ。こういう傷から敗血症が起こることはないし,もしも化膿したら抗生物質を飲めばいいだけのこと。何も大げさに考える必要はないですよ。太ももで切断なんて馬鹿げてますよ」と説明し,「穴あきポリ袋+紙おむつ」の処置法を教えてあげました。すると,「実は右側にも大きな傷があるんですが,医者に見せて切断だと言われるのが怖くて,何年も隠していたんです。こちらも診てください」って言うんですよ。そりゃあ,傷を見たら「太ももで切断」しか治療法を考えつかない医者には傷を見せたくないですよね。
というわけで,おばあちゃんは「すっかり気分が軽くなりました。新しい病院になって本当に良かったです」と嬉しそうに帰って行きました。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,練馬光が丘病院内の売店(ファミリーマート)を追加しました。
- 昨夜は光文社新書の『オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す』の三砂ちづる先生,そして光文社の担当編集者と3人で宴会! とても,楽しかったです。三砂先生も私も,常識を否定することから仕事を始めた点で一致しているため,異様に濃い話が連続! おまけに三砂先生は数年前から糖質制限食をしていて,糖質制限の話でも盛り上がりました。
ちなみに,この三砂先生の著書は面白いです。「生理用ナプキン,生理用品が登場する前の女性は,血液で下着を汚すことはなかった」という事実を足がかりに,女性の体の本来の姿を論証していく様はまさにスリリングです。
2012/04/17
【08:30】【06:30】
- 「ワセリン⇒基礎化粧品可」に関するメールをいただきました。
ワセリン(プロペト)を化粧品に利用出来ないか色々調べておりましたら、このようなサイトを見つけました。御サイトの愛読者が見ても、まともな事が書いているような気がしまして、僭越ながらメール差し上げました。
⇒【化粧品資料情報室】
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,神戸市中央区の大森整形外科クリニック/大森 治 先生にも加わって頂きました。ありがとうございます。
- 作曲家のシューマン,その妻にしてピアニストのクララ,そして新進気鋭の作曲家ブラームスの愛と憎悪を苦悩を描く映画,《クララ・シューマン 愛の協奏曲》を紹介。先日紹介したショパンの映画ほどひどくはありませんが,このシューマン映画も凡作でした。ここ数年,クラシック音楽の作曲家を取り上げた映画が幾つも作られていますが,ごく一部を除いて凡作揃いです。
2012/04/16
【12:30】【11:30】
- 先日,ちょっとアナウンスした『わかさ 6月号』が発売になりました。糖質制限食が特集され,糖質制限のレシピ集も付録についています。ついでに私も登場します(34ページ目)。
【10:00】
- ある方からのメール。
わりと名の知れた肛門科で痔瘻の手術を受け入院しています。痔瘻なので臀部にかけて(表面は縫合していない)傷があり、排便時の痛みよりも、その傷の痛みが悩ましいです。術後は、ポステリザン軟膏+ガーゼの処置を自分で行うよう指導されていますが、やっぱりガーゼが擦れるのが痛いですし、ポステリザンは絵の具のようなニオイがして気持ちが悪いです。術後の処置に関しては,医者より患者のほうが最新の知識を持っていることが珍しくありません。このかたはその良い例ですね。「要は傷が治ればいいんでしょ」という合理的思考がナイス!
要は傷が治ればいいんでしょ????と、念のため持参していたワセリンと、穴あきポリ袋での処置に変更してみました。浸出液がまだ多いので、ガーゼやナプキンで適宜吸収。もちろん医師や看護師には内緒ですが。
ポステリザンの成分の「大腸菌死菌浮遊液」というのがどれくらい大事なのかわかりませんが、軟膏処置は1日2回で、その間に排便があったときはシャワートイレでの洗浄のみとの指導なので、気にしないことにしました。
痛みは劇的に軽減し、普段の動きが格段に楽になりました。歩く機会も自然と増えるため、筋力低下や便秘の予防に繋がりますね。傷の観察ができないのが残念ですが、痛くないので大丈夫でしょう。毎日の回診でも問題なしです。
【07:00】
- 耳垂のアテロームの患者さんが受診されました。数日前に皮膚科クリニックを受診したそうですが,なんと麻酔なしで切開され,おまけに「膿が出てこない! おかしい!」と騒ぎ出す始末。激痛だし,治療もいい加減だしということで当科を受診されたそうです。
無麻酔切開する医者って,本当にいるんですね。ちょっとびっくり。ちなみに,感染の最盛期の粉瘤でもきちんと局麻すれば全く痛くなく治療できます。
- 週末,子供の野外活動のお世話をしていて怪我をした方が受診されました。野外活動では怪我が絶えないとのことでしたので,湿潤治療について説明し,簡単な治療方法ということで届いたばかりの「読売KODOMO新聞 4月12日号」を見せたら,「それ,KODOMO新聞の最新号ですよね。私,読売新聞社員です」とのこと。あまりの偶然に驚いちゃいました。
というわけで,KODOMO新聞を周囲に配って治療について広めてくれることになりました。
- まだ患者さんがそれほど多くないこともあり,女性患者には全員,手荒れの治し方を指導しています。開院記念サービス期間ってやつですね。
【06:30】
- 頭皮の悩みからシャンプーなし生活に踏み切った女性からのメールです。
シャンプーなし生活、続いています。そこで、発見があったので報告します。
石鹸シャンプーの際、リンスにはクエン酸やお酢を薄めて使うそうなのですが、これで髪を洗ったらどうなのかと思って試してみました。私の髪の長さは肩くらいなのですが、洗い上がりがしなやかになってビックリしました!
ちなみにやりかたはお湯で丁寧に頭を流すです。
↓
洗面器に大匙1杯くらいのお酢を入れ、お湯をこぼれない程度に入れる
↓
その洗面器の中で頭皮を洗う
↓
お湯で軽くすすぐ
石鹸生活についてまとめてあるサイトなど参考にしたのですが、それらによると、お酢は匂いが気になるからクエン酸の方が良いかもしれないと書いてあったりするのですが、私は全然匂いは気にならないです!
- 「裂創を縫合するかしないかの判断」フローチャートを追加。
- ある病院の皮膚科の先生からのメールです。
不定期で訪問している施設で、入所者に対して入浴時石けん使用を中止したところ、それまで多かったかゆみを訴える患者さんが激減したそうです。「よく石鹸をつけて一生懸命洗ってさしあげるのが介護士の仕事」と思い込んでしまうと入所者の痒みと皮膚の乾燥が悪化します。考えてみたら当たり前の事なんですが,石鹸で洗うことが業務の一分になっているとそれに気が付かなくなります。
事の発端は、しばらく前の訪問の時でしたが、あまりにかゆみを訴える患者さんが多いので、ふと思って入浴のことを聞いてみたら、「毎回、入浴の際はしっかり石けんで体を洗っています」との返答を得たことにあります。「そのせいで乾燥してかゆいのかもしれないから、思い切ってやめたらどう?」と、提案してみたのです。看護師はよく理解してくれましたが、介護士は「今までずっとそうだったし、石けんを使わなくてきれいになるのか?」と、かなりの反発があったそうです。それでも事情を説明してもらって施設内でコンセンサスを得て、その後試験的に石けん使用中止としていたそうです。そうしたら、それまでいた数多くのかゆがる患者さんが激減したようです。
介護士にとって、石けんを使わないで入浴介助をするというのが、手抜きのように思われたのでしょう。やや感情的な反発もあったそうですが、それでもしっかり理解して踏み切った勇気には、ちょっと敬服しました。今ではすべてのスタッフが協力的だそうです。
おかげで、それまで大量に使っていたステロイド外用剤や保湿剤が不要になり、石けんの分も合わせると経済的にも労力でも大きな負担軽減になっているそうです。よかれと思ってしているサービスが、実はかえって逆効果だったというのは、他にもいろいろありそうですが、石けん使用中止はわかりやすく結果が出ますね。
体に落屑が大量にあって、「不潔!」なんてスタッフに言われていた利用者さんが、実は白癬だったというケースもありました。
石けん使用中止は、他にも広がっていくと良いと思いました。
私の外来でも,乾燥肌と痒みで受診された患者さんには一番最初に「ボディーソープとナイロンタオルの使用を止めなさい」と指導しますが,これだけで症状がなくなる患者さんが結構いますね。
- 先週金曜日から「アクセスするたびに背景の楽譜画像が変わるJavascript」を開始ページと更新履歴ページなどに採用していますが,そこではたと,「このJavascriptを共通のサブルーチンにして,複数のファイル(ページ)から呼び出す方法が絶対にあるはず」と気付き,探してみたらやはり「サブルーチンを呼び出すJavascript」が見つかりました。なるほど,こうやって呼び出すのか。初心者はこういう簡単なことでも感動しちゃいます。
先週から「湿潤治療をしている医師リスト」などを3つのフレームに分割表示していますが,最新のHTML5ではフレーム構造を記述する <frame> タグは廃止され, <iframe> で統一されています。そろそろHTML5を本格的に勉強して <iframe> に書き換える時期かな?
- いつもの福島の生物の先生からのメールです。
糖質制限をしていますが,昨日「あえて炭水化物を大量に摂取する一日」にしてみました。結構、大変でしたけど、ちょっと頑張ってみました。半端に炭水化物を摂取すると身体が冷えるという報告があったので・・・。糖質を除去しても普通に生きていけるし,特に体調不良になるわけでもない点から考えても,糖質は「栄養源」というより「嗜好品」に近いかもしれませんね。逆に言えば,タバコと同じですから,止められる人は簡単に止められるが,止められない人は絶対に止められないかもしれません。
さて、で、今朝の状況ですが、どっと疲れてますね。例えて言うなら、夏にプールにいった後のような感じ。まず、ぱっと起きられなかった。起床した後も眠い(別に遅くまで起きていた訳ではない)。身体を動かそうという気にならないですね。多少、身体の冷えは感じます。肩凝りもひどい。いやあ、身体感覚としては、何一つ良いことないです。やはり、炭水化物、減らすのも増やすのも、急激に変えては駄目です。徐々に量を変えて身体のスイッチを少しずつつけてゆくイメージでいいのではないかな。
ふと思ったんですけど、人間生活とって、炭水化物の摂取って、酒と一緒のような感じですね。呑みすぎたら絶対になんらかの不調を及ぼす。嗜好品というには、量が半端でない人は結構いますからね。適量を守っていれば、それほど影響はないものの、まあ大抵、呑みすぎる。しばらく呑まないで、久々に呑むと結構、身体にくるというというところも似ている。呑まなければ呑まないでやっていけるところも同じ。
そう、炭水化物って「主食」ではなくて「嗜好品」という位置づけにしてゆけばいいのかな。
2012/04/13
【12:30】【06:30】
- いきなりホームページの背景にうっすらと楽譜が見えるようになりましたがいかがでしょうか。ちなみに[開始ページ]の楽譜はタウジッヒの "Fantasie Halka" という曲の一部,この[更新履歴ページ]は試験的に8種類の楽譜をランダム表示しています。
- 「熱傷を湿潤治療している医師」と「湿潤治療の講演をしている医師」のデザインも一気に変えてみました。
- イギリスのゾンビ映画といえば「走ってジャンプするゾンビ」が伝統(?)ですが,今回紹介する《ラン・オブ・ザ・デッド》のゾンビは猫を思わせる優雅でしなやかな動きで襲いかかってきます。その様子はまさにパルクールそのものです。そして,映画自体もかなりしっかりと作られていて,何より主人公の中年のおっさんがすごく格好いいです。
- 今週発売の健康雑誌『わかさ 6月号』では糖質制限について特集が組まれていて,私を含む数人の医者が「実際に糖質制限を体験した医師」として紹介されています。糖質制限食のレシピも特集されていますので,ご興味をお持ちの方は書店で手にとって見て下さい。
- 【原始の洞窟で薬剤耐性菌を発見】
400万~700万年前に外界と接触がなかった洞窟から100種の細菌が発見され,なぜかそれらは抗生物質への耐性遺伝子を持っていた・・・というニュースです。つまり,これらの細菌は抗生物質が地球に出現するはるか昔から,それらを分解する能力を身に着けていたということになります。
ということは,この能力は本来,抗生物質をターゲットにしたものでなく,別の目的のために備わった能力であり,それがたまたま,抗生物質も分解できた,分解してしまったと考えるべきでしょう。本来のターゲットは恐らく,同じ生息環境で競合する微生物や真菌などでしょう。
- <火傷の治療日記>の管理者の方からのメールです。以前から,湿潤治療の熱心な伝道師として活動なさっています。
まずは「人生楽しまなくっちゃね!」のブログテーマ「低温火傷」です。河合先生,山村先生,グッジョブ!
このブログの女性は、1年前に湯たんぽで低温火傷を負って従来のガーゼとクリーム軟膏を1ヶ月間受けた後、横浜の某大学病院を受診された時にすぐに植皮するしかないと言われた事を記事にされました。しかし、それを読んだ私のコメントで湿潤療法を知り、リストにある横浜市の河合医院に転院され、河合康夫医師の治療で4カ月後に上皮化されましたが、治癒までの経過を写真付きで克明に記録されています。
次は、「笑う門には福来たる♪」のブログテーマ「低温火傷」です。
この元看護師さんの女性は1月中旬に温風ヒーターで低温火傷を負いましたが、以前湿潤療法を習って知っていたので、先生のサイトを参考に自分でキズパワーパッドで処置を続けました。しかし、低温火傷ではお決まりの、2週間後に痛みが発生したのでとても心配になり、近所の皮膚科を受診した所、これもお決まりの消毒とガーゼの治療を受けて帰ってきてブログに記事にして見えました
しかし、その記事を読んだ私のコメントで、その治療が間違っている事を確信し、最近リストに追加された文京区の山村クリニックを見つけて転院され、山村進医師の治療で4月7日に無事上皮化されました。
- 書店で見かけて衝動買いした美術関係の本2冊。前者の「なぜヴィーナスは裸なのか?」,「なぜ天使の羽は白いのか?」という帯の文を読んだら続きを読みたくなっちゃって・・・。
2012/04/12
【14:00】【06:30】
- 「外傷を湿潤治療している医師」の画面にさらに手を加えました。Tableタグを入れ子構造にしただけなんですが,画面のデザインを思い浮かべながらタグを打ち込んでいくのは楽しい作業です。
- いつの間にかアクセスカウンタが900万を突破していました。次は1000万ですね。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,東京都板橋区の双葉町クリニック/清水園子先生にも加わって頂きました。ありがとうございます。
- そして,かねてから考えていた「外傷を湿潤治療している医師」の画面を3画面分割に全面的に改訂しました。以前のバージョンだと近隣地域の病院を見つけるのが面倒だったからです。これで多少でも使いやすくなったかな?
- 【抗菌縫合糸、SSIリスク減らさず】
詳しくは本文をお読みいただくとして,私からすると「手間と時間と金をかけてなんておバカな研究をしているんだろうか。よほど暇なんだろうか?」というのが率直な感想。
CDCを頂点とする感染対策の世界では,「術後創感染(SSI)を起こす細菌は手術中に手術創から侵入する」ということを大前提にしています。だから,「手術室を無菌にして,手術中に無菌操作をして,さらに抗菌効果のある縫合糸を使えば細菌は侵入せず,SSIも起こらない」という風になります。この大前提が正しければいいのですが,実はこの大前提自体が間違っています。
現実に起きている創感染を見ると,[受傷後,長い日数が経ってから発症する創感染が多いのです。これは低温熱傷の自然経過を見ても明らかです。創感染を起こす細菌は受傷時だけでなく,それからかなり時間がたってからでも侵入すると考えなければこの現象は説明できません。何しろ創感染の起炎菌は20分に一度分裂しますから,手術時に細菌が入ったとすれば数時間後には細菌数は限界値にまで増え,この時点で感染症状が起きなければならないはずです。なぜこんな簡単なことにCDCが気が付かないのか,私には理解できません。
今回の「抗菌縫合糸を使ってもSSIは減らない」というのはまさに,「術中に侵入する細菌をいかに減らしてもSSIは制御できない」ことを証明するものでしょう。
- 【顧客自身がキャッシュカード! 大垣共立銀が"手のひら"だけで取引できるATM】
これはいいですね。銀行カードは落としたり紛失したりする危険性があるけど,自分の手は滅多に(?)紛失しませんから。
こういうニュースを見ると「手を怪我したりしたらどうするんだ」と思いますが,静脈パターンが変わるほどの怪我って滅多にありません。もちろん,手掌のⅢ度熱傷で皮膚移植されてしまったら静脈読み取りは絶対に不可能でしょうかr,そういう場合は主治医に「手のひらの植皮だけは困ります! 銀行でお金が下ろせなくなりますから」と言いましょう。
- 外出するときはほぼ必ずAndroidの7インチ・タブレットを持って出る。外出先でネットを見たり,初めての街でGPSを使いながら目指すお店を探したりと便利だからだ。Bluetooth接続のキーボードもあり,文字入力も格段に便利になった。だが,「タブレット+外付けキーボード」でノートパソコンになるかというと,それには程遠いのが現実だ。既成の情報を閲覧するのにはタブレットPCは非常に便利なデバイスだが,情報の閲覧以外のことをしようとすると全く非力である。
「タブレット+外付けキーボード」でできるのは簡単な文章や定型文を入力することだ(少なくともAndroidタブレットはそうだ)。それ以外の「複数のネット情報をコピーして貼り付け,それらを元に自分なりの文章を作る」とか,「以前に書いた文章を参照しながら,新たな文章を創作する」とかしようとすると,とたんに困難に直面する。狙った文字列のコピーをするだけでも面倒だ。もちろん,画面に表示されている文字列を狙って指で長押しすればコピー開始となるのだが,OS自体にカーソルという概念がないため,実際に押すまでどこが押されるかわからないのだ。
それと,外付けキーボードで文字入力は可能だが,コピー&ペーストがキーボードでできないため,非常に効率が悪い。ノートパソコンだとキーボードから手を離さずにあらゆる操作ができるが,「Androidタブレット+外付けキーボード」ではそれができないのである。また,コピー&ペーストにショートカットキーが使えないのも痛い。それまで日常的にできていたことができなくなるのは,非常にストレスだ。
というわけで,「Androidタブレット+外付けキーボード」を仕事に使うのは諦め,仕事はノートパソコンかポメラDM100で行い,暇つぶしに音楽を聞いたり動画を見たりネットを見たりするのはタブレットPCという棲み分けになっていて,外付けキーボードはお蔵入りである。
2012/04/11
【06:30】
- 「前胸部~上肢熱傷のドレッシング」を追加しました。前回の「ポンチョ型プラスモイスト」もそうですが,最近ようやく,一枚のプラスモイストで立体的に覆うための「型紙」のイメージが頭に浮かぶようになってきました。
- 【<女性宮家創設>桜井よしこ氏ら反対…有識者ヒアリング】
「天皇家は万世一系の父系の血統で・・・」というのが虚構であることは既に明らかですから,そういう虚構を論拠に持論を展開するのはいかがなものかと・・・。
- 【橋下市長の発言、ちょっと支離滅裂…官房長官】
お上の基準なんて所詮はどんぶり勘定なんですが,今回の橋下市長の「100キロ圏内の・・・」というのはあまりにもムチャクチャ。100キロは危なくて105キロは安全なのか,90キロでなくて100キロとした理由は何なのか,地形を全く無視して一律に100キロとする科学的根拠はあるのか・・・と,科学者サイドからはいくらでもツッコミを入れられます。
基準値なんて所詮は恣意的なものですし,どこかの誰かが強引に決めた数値なんですが(例:高血圧の基準値,糖尿病の基準値,高脂血症の基準値,メタボの基準値・・・),やはり,最低限の根拠は示すべきでしょう。恐らく橋下さんは,市民に広がる「放射能アレルギー」を根拠にしていると思いますが,こんなことを認めたら「原発から200キロ圏内も危険」とか「原発から500キロ圏内でも・・・ということになります。不安感が唯一の根拠ですから。
ゼロリスクという幻想を求めて基準を作るのは無意味です。「現実的にリスクがない放射線量」を基準にすべきです。基準や感覚を元にどんぶり勘定で基準値を策定するのは愚かです。
- 【ニューヨーク市、電話ボックスにタッチスクリーン端末を導入へ】
タッチスクリーンのディスプレーに周辺部のいろんな情報付きの地図を表示し,WiFi機能やSkypeとしての機能もあるならすごく便利です。しかも,そこに広告を載せて広告費を稼ぐ,なんてことも可能でしょう。日本にも導入して欲しいです。
この記事を読んで,ふと「そういえば,公衆電話を最後にかけたのはいつ頃だっけ?」って思ってしまいました。多分,ここ10年くらい,一度もないはずです。「ダイアルをまわす」という言葉も死語化していますね。
2012/04/10
【17:30】【16:30】
- 【脂肪減らした分、換金します 四国のフィットネスクラブ】
ちょいオデブさんなら,糖質制限するだけで,10キロくらい楽勝で痩せられます。私はもう痩せちゃったけど,これから糖質制限しようと考えている四国方面の方は,まずこのフィットネスクラブに入会し,それから糖質制限を始めたほうがいいですよ。すぐに入会金分くらい痩せますから。
【06:30】
- 以前,「熱傷専門医は皮膚移植が必要かどうかを創の状態ではなく,カレンダーを見て診断する」と書いたことがありますが,今日もまさにそれを地で行く症例が隣県から受診されました。
小学生の女の子の下肢熱傷なんですが,受傷から2週間目に主治医(形成外科医)から「皮膚移植しないと治らない」と言われたそうです。治療はもちろん軟膏ガーゼ!
診察すると,確かにまだ治っていないけど,もう2週間もしたらかなりの部分が上皮化しそうな感じの熱傷なんですよ。つまり,治らない熱傷ではなく治る熱傷です。なんでこんな熱傷に皮膚移植しちゃうのかなぁ? この形成外科のお医者様は,もしも自分の娘がヤケドをして2週間で治らなかったら,娘の背中の皮膚を剥いで足に移植しちゃうのかなぁ? 私なら絶対にできないけど,このお医者様はできるんでしょうね。怖いなぁ。
- 日本未公開作品であることが信じられない傑作映画,《プリズン211》を紹介。刑務所での囚人暴動に巻き込まれた新人看守のサバイバルを描くサスペンス映画ですが,本当に面白かったです。
- 【プチベリイー低温火傷ー湿潤療法のブログ】
広島市の伊藤内科で低温熱傷の治療を受けた患者さんのブログです。
- 糖質制限とワセリンについての内科の先生からのメールです。
私の身に起こった恐ろしい(?)出来事をお話しさせていただきます.糖質制限食に体が慣れてしまうと澱粉や砂糖は自然に食べたくなくなりますが,不要に大量の糖質を取ると数時間後に低血糖発作に見舞われることがあるのか・・・。怖いなぁ。
今まで,たんぱく質を体重当たり1~1.5g/kg取ることを目標とした食生活を約1年送っていました.野菜が大好きでこれが食事の中心になっているため結構糖質に含まれるたんぱく質も重視し,グリセミックインデックスを参考に主食も蛋白源のひとつとしてしっかり食べていました.
しかし先生のHPを拝見し,主食抜きの方が簡単だ! と思い,糖質制限(朝のみパン,昼夜は主食なし)を開始して3か月が経ちました.もともと151cm,42kg,BMI18.5で,体重減小はないですが,明らかに摂取カロリーは増えたものの,まったく太りません.
本題です.
本日は午前の診療後,医師会へ出かける用事があり,差し入れにいただいたカステラを2切れを食べ出発.医師会から帰宅後,そのまま何も食べずに診療を再開.そうしたら,カステラを食べた3時間半後,全身に冷や汗をかき始め,手も震えだしてしまいました,,,
明らかに低血糖症状です!!!
いつも昼は糖質をほぼ取らないのです.それがカステラを2切れも食べたものですから,久々にインスリンが出まくってしまったのではないでしょうか.糖質制限を始める前には度々こういう昼ごはんのことがありましたが,今まではこんなことはありませんでした.
この震えの状態では診療も継続できないので,患者さんがきれた一瞬を狙って,クッキー2個とアーモンド8粒を食べ,発汗,震えは徐々に治まりました.血糖をはかっておくべきだったと,今は後悔しています.
以前は経験したことがない症状を体験して体が変わってきていることを実感しました.
他に糖質制限で変わったことは,,,
糖質制限開始後から眠りが深くなりました.早く寝て,早く起きるようにもなりました.便通はあまり変わりません,でも,糖質をちょっと多くとるとガスの量が明らかに増えます.冷えの悪化はありません.多分今までの3倍以上の脂質を取っているからだと思います.肌はちっともかわりません(ややがっかり).
(ちなみに洗顔後ワセリンのみにして2年以上経ちますが,劣化は全くありません.いままでの化粧品代はなんだったのでしょう???)
- 【パナソニックから「USBモバイル電源」シリーズ、最高10260mAh】
私がいつも使っているエネループのモバイルバッテリーが5400mAhですから,その倍近い容量です。スマートフォンなら4回フル充電できる計算になります。ただその分,重量も480グラムと「7インチタブレット」より重くなっています。日常的に持ち歩くには,ちょっと重いかな?
- 【食料生産で危機に陥る地下水資源】
今,『水と人類の一万年史』という本を読んでいますが,古代ほど水を扱う技術は繊細で,現代になればなるほどガサツな技術になっていることがわかります。地下水は割に近い将来,確実に枯渇しますが,そういう地下水を組み上げてはのんきに洗車に使ったり,庭に撒いたりしていて,それを文明的な生活と考えています。
- 【『いいとも!』のお友達紹介が変更 タモリ自ら翌日ゲストを発表】
昨年夏頃から,今年3月いっぱいで『いいとも』は終了し,タモさんも降板か? という報道が繰り返し流れましたが,どうもガセネタだったようです。
「タレントが友達に電話する」というこの番組の名物コーナーも,実は,半年くらい前にスケジュールが押さえられたタレントを順番に登場させているだけで,友達でも何でもないというのは周知の事実です。だから,この前の「はじめまして事件」が起きたりします。常識的に考えて,売れっ子のタレントや俳優さんが「明日のお昼頃,30分時間が空いている」訳がありませんよね。そういえば,このコーナーの「友達の輪!」というのもいつの間にかなくなっていますしね。
- 【大東亜戦争の敗因から学ぶ、現代にも通じる6つのターニングポイント】
日本陸軍はなぜ負けたのかについて「組織論」という面から分析したのが古典的名著とされる『失敗の本質』です。しかし,古典で名著と言えば難解が相場ですが,この本もその一つです。それをやさしく解説したのが『「超」入門 失敗の本質』のようです。
同様の「日本陸軍の分析」本は沢山あり,このサイトでも幾つか紹介していますが,この本や,この本は非常に面白かったです。
2012/04/09
【15:00】【14:30】
- 8月に横浜で開かれる「外来小児科学会」では25日はシンポジウムにオブザーバーとして参加,26日は特別講演を行う予定ですが,学会主催者側から「学会参加の申し込みが例年よりかなり出足がよいようだ」と連絡がありました。参加予定の方は早めに申し込みされたほうがよろしいかもしれません。
なお,25日夜の懇親会には私も参加しますが,会場は中華街の「同發別館」です。
【08:30】
- 三重県の救急救命士の方からのメール。
相変わらずダラダラで制限とは名ばかりな食事ですが、朝は8枚切りのパン1枚、昼の弁当と夕食はご飯は茶碗に軽く一杯程度としています。麺類は以前は200gは食べてましたが、80g程度で十分です。逆にこれらを食べ過ぎると気持ち悪くなってきます。
2月からの変化は、ジーンズは34インチ→32インチ→31インチ。身長は168cmで体重は73kg→68kg→67kg、体脂肪率はおよそ26%→23%→22%と変化しています
良い点としては,食後眠気が無くなる。全体の睡眠量も減少したが、寝起きがすこぶる良い。イボ痔の調子が非常に良い。体臭(加齢臭?)、口臭が減った。持久力アップ、筋力低下無し。歯の知覚過敏が治まった。悪い点は便通がイマイチで、おならが非常に臭い。運動後、発作的に空腹感が現れる。着られる服が無くなってきた。寒気は感じません。むしろぽかぽかして、以前より薄着です。
会う人ごとに、「やせたね」・「大丈夫?」と言われます。無理しないでもう少しやせるまでがんばろうと思います(65kgが目標)
【06:30】
- 糖質制限食関連のメールです。
糖質制限前は、身長178cm、体重71キロ。32歳。男性。
やったことは、「1ヶ月程度、平日昼の社員食堂にて白米なし。あと、平日はおやつの甘いものなし。平日の朝夕は玄米」です。 (休日は解除しているので、プチ、程度でしょうね。)
結果なのですが、よいものから:
○体重は69キロ程度に減った。
○おなかが引っ込んだ感あり。ベルトの穴0.5個分くらい。
○昼下がりに眠くならない。(←これが嬉しいところ)
悪いものはというと:
×便が少なくなる。回数も2日に1回程度になる。(以前は1日1回必ずだった)
なお、特に冷え性になったということはありません。
あと、気づいたことがあります。休日になり甘いものを食べたり外食で白米を食べたりすると、前述の便のことは解消されます。あっさり、1日1回に戻ります。糖質と便通に何か因果関係or相関関係があるのでしょうか? 他にも同じようなかたがおられるか、興味があります。
- 主婦の方からのメールです。
秋口から、プチ糖質制限始め、育ち盛りの男児がふたりいるので、彼らのために蛋白質の多い食事を用意するようにしました。しかし、効果はイマイチ・・・45歳、身長158cm、体重53kgでBMIから見れば標準なのでしょうがないかと思っていました。
しかし皆さんの効果を拝見し、ちょっと悔しくなったので3月からスーパー糖質制限を始めました。すると、十日も経たないうちに体重1kg減、体脂肪率27%→25%へ2%減になり、ベルト穴もひとつ減りました。(体組成計で表示される身体年齢も43歳→39歳へ低下)
見るからに二の腕が細くなったので最初は筋肉が落ちたのかと思ったのですが、スポーツクラブで行っているエアロビクスも今まで通り動けますし、筋トレマシーンのウェイトも重すぎるということはないので、筋力はかわりないようです。
また手足が冷えるという意見があるようですが、わたしは逆に真冬でも布団に入ると手足が熱くなるので、布団から手足を出して寝ることが多かったです。これは蛋白質を消化吸収するために代謝があがっているからではないかと勝手に解釈していました。
ふたりの男児のうち次男(今春中二)は、わたしのいうことを良く聞き(笑)、ほぼスタンダード糖質制限をしていますが、体重も体格もあまり変化がないようです。そして彼は給食のメニューの炭水化物の多さに閉口していました。まったく、炭水化物は安価で高カロリーですね。
長男(今春高三)は、好き勝手に買い食いをするので、目を覆うばかりの高炭水化物生活をしていますが、運動部(卓球)と自転車通学(片道30分)のおかげか、スリムな体型を維持しています。
自分で実践して効果がでたので「やせたね!」と言ってくれた人には糖質制限の話を力説してますが、効果が期待できそうな人ほど「ご飯(白米)が好きだから」とか「ご飯(白米)を食べないなんて考えられない」などと言い、糖質制限には否定的な反応をします。「だまされたと思って自分のためにやってみればいいのに、なんでだろう?」と、とても不思議が気がします。
ちなみに2年以上まえからシャンプーも石鹸も使わずにシャワーだけで身体や髪を洗っていますが、驚くほど髪が太くなり美容師さんに「髪が健康で、毛穴もきれい」と褒められました。以前は頭頂部の薄毛が気になり、背の高い人が隣に立つと頭のてっぺんを見られるのではないかと不安でしたが、さきほど子供に確認してもらったところ「ぜんぜん薄くない」と言われ、一安心しました。
- もう一つメールです。
糖質制限についてですが記事を読んで気になったもののラーメンもご飯も大好きな自分には「到底無理では・・・」と避けていましたがやれそうなところから始めてみました。とりあえず夜の主食を抜いているだけですが・・・。
開始1週間もみたない私にあらわれた変化は、でした。
- 主食を食べた時は満腹でも3時間で激しい空腹感に襲われていましたが主食抜きだとそれがない
- 体重2キロ減少
- 一日1.5リットルお茶を飲んでも排尿が一日2回程度しかなかったのが倍以上に増えた(母乳をあげているせいだと思っていました)
- ウエストが3㎝細くなった
- 食後の眠気がこない
以前友人に「マクドナルドのセットは大体コーラを頼むけど、ハンバーガー・ポテト・コーラを食べた後猛烈に眠くなるのは私だけ?」と質問した事があります。私だけだと思っていたらわかるわかる!!!とかなりの人数に言われたのを思い出しました。
体の変化が面白いのでこのまま無理せず続けてみようと思いました。
- フローチャート・シリーズ第4弾,破傷風トキソイド,テタノブリンを追加。
- 先週から話題にしている糖質制限と「冷え」の問題について,江部先生ご本人からもメールをいただきました。
「糖質制限食で冷える」ですが,きよすクリニックの伊藤先生の見解に同意です。
糖質制限だけでいいのですが、(習慣的に)何となく脂質制限もしてしまってる場合、低エネルギーになり、冷えたり,痩せすぎたり、力がでなくったり、だるかったり、筋力低下・・・などがでます。
高雄病院でも初期段階で、2型糖尿病患者さんに糖質制限食を導入して、たまに「血糖値は下がったけれど、力が入らない、冷える、痩せすぎる、だるい・・・」という訴えをする人がおられました。
管理栄養士に、栄養指導してもらったところ、ほとんどの場合、結果として低エネルギーでした。
- 先日ちょっと紹介した『日本人が知っておきたい森林の新常識』についてのレビューを追加。すべての内容に納得できるわけではなく,一部に論理の飛躍や根拠不足の部分はありますが,全体として論調には納得できるものが多いです。
- 先週の「ワセリン⇒基礎化粧品化計画」関連で,ある女性の方から次のようなメールをいただきました。
このサイトの読者(特に女性)にぜひ紹介したい本があります。湿潤治療、糖質制限を理解している方ならきっとこれも受け入れる素地があると思います。化粧品排除,界面活性剤不使用,ワセリンのみ・・・という方針が貫かれている本のようです。
- ある先生からの「中学生に糖質制限」ネタのメールです。
中学1年生になった息子にちょっとだけ糖質制限してみました。身長164cm、体重53kgですが、本日昼ご飯にステーキガスとというファミレスに連れて行き、サーロインステーキとサラダバーなどを食べさせましたが、糖質はゼロにしました。つまり、ライス抜きという訳です(^^;)「小中学生に糖質を食べさせると寝てばかりで成績が悪くなる」というのが教育界の常識になったら,糖質制限を巡る医学界の情勢が一気に逆転するかもしれませんね。
ステーキ食って、サラダを食べ、本人もそれで満足。
ファミレスを後にして、車でしばしドライブ。1時間たっても2時間たっても息子は寝ませんでした。いつもなら昼食後はしばらく車に乗っているとウトウトと寝てしまうのが常でした(^^;)
で、「ほーら、糖質制限してご飯食べたら眠くならないだろ?」と聞いたら、確かにそうだね!と本人も驚いていました。
隣で嫁は寝ていましたが、ランチの時にしっかりパン数個とデザートのゼリーとか食べてました(^^;)
- 週末から行なっていた岡田先生の糖質制限に関するアンケートですが,N=100になったところで検定してみたそうです。
アンケート解答が100に達しましたのでとりあえず冷感ありなしとカロリー増減でカイ二乗検定しました。ということですが,統計に詳しい先生方,これでよろしいでしょうか? 私も統計計算は忘却の彼方です。自由度:1
カロリー 増 減 合計 冷感あり 1 11 12 冷感なし 24 23 47 合計 25 34 59
カイ自乗値:7.148057989
p値:0.007504521
と言うことは 冷感の有無と糖質制限後の摂取カロリーとは関係がないと言う仮説は0.007504521 の確率で棄却されるというのでしょうか。
2012/04/08
【07:30】富山の獣医の先生からのメールです。 49歳の男が2ヶ月で7Kg減ると、決まってニヤニヤしながら「え、癌?」とか言われますね。カミさんの友達は「保険ちゃんと入ってる?」とか耳打ちしてるし(笑)。
プチ制限で1ヶ月、その後スタンダードで1ヶ月過ごした時はそれほど変化は無かったと思います。大食漢なんでしょうがないか程度に考えてました。2月に入った頃より、可能な限りスーパーにした頃より、徐々に体重が減り始めました。175cm 82Kg が 75Kg に、体脂肪は24.3% が 22.2% まで落ちました。今朝の空腹時血糖値と、朝食にケンタッキーオリジナルチキン2ヶにウインナー2本とキャベツの千切り一皿食べた後の1時間後・2時間後の順に
2月7日 3月7日 4月7日 γーGTP 116 61 44 中性脂肪 175 167 98 H-DLC 36 64 94 L-DLC 103 102 105 空腹時血糖 104 86 97 尿酸値 7.6 8.6 8.3 という変化でした。機会があったらラーメン・ライスに生ビールで同じ事やってみたいですね(笑)
直後 1時間後 2時間後 血糖値 97 106 120
腹囲は小さくなり、ベルトに新しい穴を2つあけました。たまにバイクに乗るんですが、いつもジーンズで乗っており、初春・晩秋にはけっこう寒い思いをしていたので、昨年ついに買った革パンが、いまではベルトはずすとボタン・ファスナーはずさなくてもパジャマのズボンのようにストンッと落ちます
寒さに関してですが、これはやはり変化がある様です。もともとデブは暑がりなもんで、寒いと思う事は滅多に無いんですけどね。昨日、私の休診日と娘の入学式が重なったので行ってきたんですけど、体育館の中にいる時外は雪が降ってた事もありちょいと寒い思いをしました。いままであの程度の雪で寒いと思った事は無かったんです。
15年ほど前に買ったスーツがすんなり着れた事にも驚きました。
以前,「糖質制限のおやつにいりこチーズ焼き」というメールを寄せていただいた方からも追加メールです。 引き続き、糖質を減らす(スーパ-⇒スタンダードと緩めてきました)生活をしていますが、手の冷え性が発生しました。糖質制限を緩めて、三食にご飯ちゃわん3分の1程度をとるようにしましたが、改善しません。足はそこまで酷くないんですが、寒いです。冷え性でないのが自慢だったんですけどね。
手の冷えはとにかく「揉む」と良くなるので、暇があればマッサージしますが、紫の爪が白くなるだけでピンク色まではなかなかたどりつけません。暖かくなってきたら改善するのでしょうか。
しかし,睡眠障害を抑えるためにも、このまま糖質制限を続けていきます。
2012/04/07
【10:30】【08:00】
- 内科の先生からのメールです。
アラフォーの内科医です。噂の糖質制限を始めて2ヶ月ほど経ちました。持久力はアップして筋力は変化なしというのは,ダイエット法としては理想的な状態じゃないでしょうか。
方法としては,元々朝食はあまり食べなかったので、以前と変わりなく、コーヒーとヨーグルトくらい。昼食では主食ほとんどゼロ。夕食では主食を出されれば食べるけれども、出されなければ食べない。そんな感じなので、平均すれば40-50%程度の糖質オフでしょうか。
身長168cmで体重62kg程度、体脂肪率が14%程度でしたが、昨日ジムで測定したところ体重57.6kg、体脂肪率11.3%まで落ちていました。この歳になって、2ヶ月で4kg減量してしまい、腹筋が割れてくるとは驚きです。こんなに楽しい人体実験は初めてです(笑)
さて、体調の変化ですがこんな感じなので、今のところ不都合は感じていません。
- 寒さ・暑さの体感に関しては変化なし
- 持久力は著明にアップ。トレッドミル走での速度は10%程度アップしましたから、体重減少分を上回っています。
- 筋力は変わらず。ジムで上げるダンベルなどの重量は変わっていません。
- 空腹感は「多少減ったかな」という程度。その代わり、満腹感は減りました。
その他、個人的な感想ですが..........
糖質というのは、腹一杯食べるのに適したものだとつくづく気づきました。「締めのラーメン」「鍋の後のうどん」「甘いものは別腹」などの詰め込みが可能なのは、糖質だからこそでしょう。
また、運動前のドーピング的な(笑)糖質の摂取はパフォーマンスを上げるように思います。これについては「消費しなきゃ」と思う分、モチベーションが上がるだけかもしれませんが。
- 別の方からのメールです。
2月中旬から「プチ糖質制限食(夕飯のみ)」を始めました。結論から言うと、2ヶ月弱で、体重が73.0kg->69.59kg。体組成計で体脂肪率が16.5%->14.4%fat。
直線的減少ではありませんが、当初の予想と違う結果に驚きです。私の知識では、体重は減っても体脂肪率は不変/微増と予想しました。
以前より、ガス(屁)が臭くなった...感じかな?!(実際は、わかりません)。まだ、懐疑的ですが、わが身に起こっていることは真摯に受け止めます。
食事はもともと、減量目的ではありません。180cm、73.0kgで十分です。が、運動生理学・栄養学をかじり、(臨床の)生理学・臨床栄養学を学んだ私は、『腹いっぱい食べて楽々痩せる「満腹ダイエット」 肉を食べても酒を飲んでも運動しなくても確実に痩せる! 江部 康二』を読んでも、嘘だろう!?と思ってました。知人から、「糖質を制限したら低血糖でふらふらになるから気をつけてね」と言われ,私自身もそのように予想していました。
- 大好きなお米・日本酒・カレーライス・麺類を、(夕飯のみ)中止。自分に厳しくないので、時々、糖質を食べています(^^;
- 今まで食べなかった、コンビニの竜田揚げ、ナッツ、生揚げが激増。正確には、たくさん食べるように「なってしまった」かな。
- .以前から食べていた、納豆と豆腐、焼酎とウイスキーの摂取が増え、成分表示のカロリー・脂質量より、糖質量を気にするようになった。
ところが、本と、実験した私の体で、衝撃を受けました。いままで、習ってきたことは、何? 世の中、何が正しいの?
- さらに別の方からのメール。
こういう仮説はどうでしょう。みなさんの意見を見ていると、急激な体重減少の人と緩徐な体重減少の人がいます。等質制限にてお腹が空かなくなるので食事摂取量が減り、二次的カロリー制限となりますが、ここでの個体差が大きいようです。タンパク質、脂肪摂取量が不足すると必須アミノ酸、必須脂肪酸が不足して厳格なカロリー制限のような基礎代謝低下を来すと考えられます。タンパク質、脂肪摂取量が十分ならば逆に体内アミノ酸、脳内モノアミンが活性化され、体も脳も元気になると推測されます。
- -10kg/3Mの人は必須アミノ酸、必須脂肪酸が不足して機能障害が出現する。
- -3kg/3Mの人は必須アミノ酸、必須脂肪酸が不足しないので機能障害が出現しない。
このような機能障害を防ぐためには、と良いのではないでしょうか? 自分は肉、魚をしっかり食べ緩徐な体重減少で、体調はすこぶる良好です。
- 糖尿人は肉、魚、オリーブオイルを積極的に摂取する
- 非糖尿人は等質制限を少し緩め、タンパク質、脂肪摂取が増えやすくする
以下のようなスタディはどうでしょう。メタボ体型の人が糖質制限を行い、急激な体重減少グループと緩徐な体重減少グループを3ヶ月後に比較、機能障害が出現するか否か。カイ(Χ)二乗検定できます。
- 私の本の挿絵を書いてくださっているイラストレーターのCHIMAさんからも糖質制限についてのメールをいただきました。
私も2月のあたまから、お米と麺と粉物と日本酒とワインとお煎餅を「だいたい」食べないという軟弱バージョンを実践しています。なお,CHIMAさんの作品展が4月16日~30日までさいたま市浦和区のギャラリー彩光舎で開催されています。
軟弱ではありますが、今のところマイナス1.5キロくらいです。先生のサイトの報告に比べると劇的じゃなく、がっかりですが、平均体重より3キロ多いくらいだったので、このくらいのペースで充分と思っていますが平均体重より1キロマイナスが目標です。
糖質以外なら食べてもいいというのはとても楽です。居酒屋ではねぎま(塩)、お刺身、イカ焼き、ししゃも、お新香など、食べるものには困りません。クセのある野菜も大好きだし、飲むのはいつもウイスキーか焼酎だし、甘いもの苦手だし。
あと、料理も好きなので、糖質制限料理をあれこれ考えるのも楽しいです。誰よりも炭水化物が大好きを自認していたのですが、思ったほどきつくは無いです。
- 昨日紹介した「中学生の母」さんに「お子さんの成績は変化したでしょうか?」とぶしつけながら質問させて頂きましたが,それへの返答です。
息子は卓球部に所属しており、ランニングや筋トレも多少はしているようですが、サッカーやバスケに比べると運動量はかなり少ないと思います。運動 量の多い部活でしたら帰宅まで体力が持たないかもしれないですね。糖質制限をしただけなのに,男子中学生の学習意欲が向上し,生活態度が一変したそうです。男子中学生のお父さん,お母さんでお子さんの生活態度に困っていらっしゃる方がいたら,ダメ元で糖質制限してみるという手があるかもしれません。
成績の件ですが、体調ほどの劇的な変化はまだ確認できておりません(笑)
ですが、勉強に対して見違えるように積極的になりましたので、成績表の所見欄には複数の先生から「関心が高い」「根気良く丁寧」「前向きな学習態 度」といった、今まで見たこともないようなコメントをいただきました。あとは成績がメキメキと上がるのを待つばかりです。
身支度、学習、言動・・・どれをとっても以前はとにかくダラダラとやる気のない、いかにも男子中学生といった感じでしたが、今は一日中機嫌がよい せいか、何事にも意欲的です。
何よりも嬉しいのは、親子関係が良くなったことです。子供の生活態度が改善され、私のストレスと小言が激減したせいだと思います。親子関係にお悩 みの方は一度食生活を見直してみるのもいいかもしれません。ジュースやお菓子をやめるといったところから・・・
ちなみに、息子は友達と一緒の時にはお菓子や牛丼、ハンバーガーといったものを食べることもあるようです。(牛丼はご飯少なめ肉多めというのを注 文するらしいですが)変人と思われても困るので、外では普通の中学生を装い、家庭では出来る限り糖質制限を心がけています。副作用と思われるよう な症状が出ない限りは、しばらくこの食生活を続けてみようと思っています。
2012/04/06
【21:00】【18:00】
- 保健師さん(男性)からのメールです。
私も糖質制限を昨年の2月から実行しています。きっかけは中性脂肪高値(とメタボ)です。糖質は1日40~60g程度、肉・魚・卵・豆腐・葉物野菜は食べ放題の生活をした結果が以下のとおりです。カロリー計算はしていませんが、夕食は身動きできないほど満腹食べ、週末は焼酎で呑んだくれています。糖質制限直前と昨年12月のデータは以下のとおりです。顔もほっそりして体型ともども別人のようになったと人に言われます。
- 身長167cm
- 体重:78kg→66kg (←間違いではありません!)
- 中性脂肪:425→57(←間違いではありません!!!)
- HDL-cho.:56→80 (←間違いではありません!)
- LDL-cho.:144→145
もともと冷え性で冬はほんとうに辛かったのですが、今年は厳冬にもかかわらず辛くなかったです。もちろん手足は冷たいのですが自覚的な「つらさ」がないのです。ですから、室内ではTシャツ一枚でも平気です。思うに、寒冷刺激で末梢血管が収縮し皮膚温が下がることと、不快症状としての「冷え」は別ものではないでしょうか。
それと、もともと、食事のあと頭や全身の重だるさを感じていたのですが、糖質制限をしてからは、チョー身軽です。空腹感は時折感じますが、むしろ快いものです。
ということで、なんの不都合もなく過ごしています。
- 43歳の看護師さんからのメールです。
もともと、体重は平均以下の痩せ形せいもあるのか、冬は体が冷えて困っていたのですが、糖質制限を始めてから、さらに体が冷えているのを感じます。
糖質制限自体は、とても気に入っており、長年患っている頭痛が軽くなったり、体脂肪が減ったりといいことづくめなのんですが、どうにも体が冷えて困ります。サイトを見て他にも同じような方がいて少し安心しましたが。
糖質制限を始めるきっかけが、職場で何気なく食直後の血糖値を測定してみたら170台と上昇していて驚いたことからでした。普段FBSもHbA1cも正常で、その後すぐに血糖値も正常を示しましたが、驚きと恐怖でした。その後は糖質を制限しているので値があがることはありませんが。
これって、痩せているからとか、身内に糖尿病がいないからと安心して糖質を食べまくっている人の警鐘にはならないですかね?
医療従事者であれば、職場で血糖センサーを使って、食前ではなく、糖質たっぷり食べたあとの血糖をこっそりはかることは可能では?なんて考えたりしています。
- そして,いつものきよすクリニックの伊藤先生からのメール。
本日18時の更新履歴、「つまり,「糖質を減らして,しかも〇〇と▼▼と■■を必ず食べるようにすると,体重もウエスト周りも減り,冷え性にもならず,しかも筋力も維持できる」という食事がないだろうか・・・ということです。そういう都合のよい「何か」がどこかにあるかもしれません。 」ですが、十分なエネルギーを確保しないと、体のたんぱく質を切り崩してエネルギーとして利用してしまうので、筋力が落ちる可能性があります。(腎臓病の食事療法では特に大切です。)
つまり、糖質制限しているつもりが、同時にカロリー制限になっているのではないでしょうか。単純に糖質を減らすだけでなく、十分なエネルギーを確保するために、脂質(オリーブオイルなどで)を増やす、また以前にお伝えしたように、たんぱく質は糖質や脂質よりも体内での熱産生が多いので、たんぱく質も十分に摂取する必要があると思います。
もちろん、生野菜でビタミンや微量元素などを摂取することも大切でしょう。
【17:30】
- ある心臓血管外科の先生からのメール。
糖質制限食の事ですが、先日もメールいたしましたように、3ケ月で10kg減量できました.それは、良かったのですが、体全体、特に足先、手先が冷えて大変でした.
相当、温めても、駄目、オパルモン、ドルナーを服薬しても駄目でした.今は、春になって、温かくなってきましたので、耐えられますが、、.
もう一度、手先、足先の冷たさを、今度の冬に経験したら、糖質制限の方法を緩やかな方法に変えるかも知れません.
糖質が少ないと、末梢血管が痙攀をひきおこすのではと愚考しております.
- そういう訳で,「糖質制限に伴う冷え性問題」は起こらない人には全く起きていませんが,起こる人にはかなり深刻なようです。「冷え性が起こる人」と「起こらない人」の違いはどこにあるんでしょうか。
そこでふと思ったのですが,もしかしたら「従来の食事から糖質だけを除去する」という食事では駄目で,それに「何か」を付け加えるとベストの食事になるのではないか,という可能性について考えています。
つまり,「糖質を減らして,しかも〇〇と▼▼と■■を必ず食べるようにすると,体重もウエスト周りも減り,冷え性にもならず,しかも筋力も維持できる」という食事がないだろうか・・・ということです。そういう都合のよい「何か」がどこかにあるかもしれません。
【16:00】
- 下記の「中学生が変わった!」をご覧になった方からのメールです。
私も子供の頃から最近まで(今年45歳になります)寝起きが悪く、睡眠時間は最低7時間、それを下回ると午前中は特に具合が悪く、機嫌が悪いという状態でした。
昨年12月頃よりプチ糖質制限食を始め、2月下旬からスタンダードに近いくらいの糖質制限食を強化しました。現在は、炭水化物を1日一食程度、それもご飯半膳程度に抑えています。
これに伴って、明らかに睡眠時間が減少し、現在は6時間弱の睡眠時間と平常となり、朝の寝覚めも快適になりました。また、午後も、昼食に炭水化物を取り過ぎない限り(茶碗にご飯半膳くらい)において、強い睡魔に襲われることもなく夕方まで居眠りをすることもなく一日過ごせるようになりました。
現在でも昼食に、例えばインドカレーのナンなどを一枚食べると炭水化物の取り過ぎなのか、食後に強い睡魔に襲われ、10-15分ほど居眠りをしてしまうことがあります。以前は、そういうことが頻繁にありました。 どうも炭水化物食、あるいはそれに伴う高インスリン血症はヒト(だけでなく恐らく動物)の睡眠と何らかの関係があるのでしょうね。
【12:30】
- 「中学生の母です」さんからのメールです。
昨年末、母の糖尿病について調べていて糖質制限を知りました。起こしても起きなかった男子中学生が,自分から起きるようになり,しかもテキパキと準備まで! 「起こしても起きない中学坊主」にお悩みのお母さん方に朗報かも・・・。これで「おまけに成績も上がりました」なんてなったらすごいですよ。
まずは自分の体で試してみようと思い即実践、約4カ月が経過しました。元々標準体重 より少し軽いくらいなので体重の変化はほとんどありませんが、体調がとてもいいです。
以前は肉類を避けた玄米と野菜中心の食生活だったせいか体温 が低く体がだるい日もありましたが、肉類を食べるようになってそれらの症状が解消されました。肌の調子も良くなりました。タンパク質が不足してい たのだと思います。
私以上に顕著な改善が見られたのが息子です。ここ数年、朝は起こしても起きない、やっと起きてもとてもだるそうで食欲もなく、 毎朝機嫌が悪い状態が続いていましたが「まぁ、中学生男子なんてこんなもの」と半ば諦めていました。それが糖質制限を始めてからというもの、人が 変わったかのようです。起こさなくても自分から起きてきて、テキパキと準備をし、しっかりと朝食を取り、朝からご機嫌です。この変化を見て、今ま での炭水化物中心の食生活に問題があったのだと母親として反省しました。
太ってもいない育ち盛りの子供に糖質制限なんて、と最初は躊躇しましたが 「空腹感が増したり、本人が嫌がったらやめればいい」と、思い切って実践してみたところ予想外の好結果が出たので親子で驚いています。
私の趣味が パン作りなので、お弁当には主に低糖質パンで作った具だくさんのサンドイッチを持たせていますが、部活動をこなし夕方帰宅するまでそれほどお腹が 空くこともないようです。(以前は腹減って死ぬー!と叫びながら帰宅していました)本人も、午後の授業中の眠気がなくなり、すこぶる体調が良いの を実感しているので、最近では朝食、夕食時も自ら「米はいらない!」と言うほどです。
メタボ気味だった夫のお腹もどんどん小さくなっています。
と ころが、肝心の糖尿病の母だけが「主治医に糖質制限のことは言えないから・・・」と糖質制限に踏み切れずにいます。母のように糖質制限に興味があっても、主治医に逆らえず(というか、非難されたり見放されたりするのが怖くて)薬での治療を続けている患者がたくさんいるのではないかと思い ます。
「糖質制限に理解のある医師リスト」みたいなものがあったらいいのにな、とふと思いました。
【10:30】
- 糖質制限の副作用ではないか,というメールを2通いただきました。最初は薬剤師さん(男性)からの報告です。
ノーマル糖質制限を始めて5ヶ月くらいになります。
もともと体重は53kgで変化はありませんが、先生が仰っているように明らかにお腹周りが楽になりました。現在41歳、毎晩酌のビールのせいか、お腹周りが気になっておりましたが、ベルトの穴が一つ縮みました。
私も身体が温まりにくい?ような気がしておりました。糖質、タンパク質、脂質の熱量への変換に瞬発力、持続力のような「時間」という要因がどの程度関与しているのか不明ですが、とにかく一日中寒い感じです。
もともと体脂肪率が14%程度というのもあるかも知れませんが、一つの例としてご報告させて頂きました。
- ついでリハビリ科の先生(女性)からのメールです。
糖質制限の女性の体の冷えの訴えと今日の分類表があったのでメールしてみました。
女性誌を見て今から6年前糖質制限をやってみました。確かに体重は半年で7Kg落ちました。洋服も13号から9号になりかわいらしいものがきれるようになりました。ただし、冷え、だるさといった症状が初めて3カ月ほどすぎて出てきました。当時働いていた病院が忙しすぎたからなのか糖質制限の影響かはわかりません。ちなみにその後その病院を辞めて、糖質制限は中止しました。そのため病院のせいか糖質制限は検証できていません。長期でみると短期にはない副作用がでてくるのかもしれません。
自分でやってみて湿潤療法は長期にみても何も害はないですが,糖質制限に関しては、まだ半信半疑です。
- ある男性からのメールです。
29歳男性です。自分も去年の12月頃からプチ糖質制限ですが、効果はばっちりです。体重変化は63kg -> 58kgです。11月のフランス出張でちょっと太った分と、ずっと最後まで落ちなかったおなか周りの脂肪がぐっと落ちてきました。
さて、表題の件ですが、「冷え」と言うか「ぬくもらない感」はあると思います。やせた分少し寒く感じるようになったのか、それとも他に原因があるのかはわかりませんが,ご飯をしっかり食べていたときより、体が「ほかほかする」感じは減ったと思います。ただし、低空飛行で安定している感があるので何が変わったのか興味はあるところです。
あと、糖質制限を始めてからコーヒーの飲み過ぎで気持ち悪くなることがなくなりました。コーヒー大好き人間なので、これはうれしい限りです。
【10:00】
- 下記の心療内科の先生のメールにもあったのですが,糖質制限や湿潤治療について医者の態度を分類すると,次の4つのパターンになります。
つまり,「糖質制限(湿潤治療)を実際に体験してみて賛成している医者」vs「糖質制限(湿潤治療)をしたことがなくて反対している医者」という図式です。
糖質制限(湿潤治療)を自分でしたことがあるか 糖質制限(湿潤治療)に賛成? そういう医者はいるか? あり 賛成 多い あり 反対 あまりいない? なし 賛成 ゼロ なし 反対 非常に多い
そして,後者の医者たちには「自分でやってみる。試しにやって見る」という発想が皆無なんですよ。要するにレセプタ欠損症みたいなものです。だから両派の間で討論も成立しないし(⇒討論に必要な共通の知識の基盤すらない),後者が考えを変えることもありませんし,おそらく死ぬまで反対し続けるでしょう。
逆に,すでに湿潤治療をしている医者は最初から「試しにやってみる」タイプの人間なので,糖質制限に対しても同じスタンスで臨み,「面白そうだから,試しに糖質を減らしてみようかな」と考えるわけです。つまり,湿潤治療と糖質制限って,親和性が高いんじゃないでしょうか。
【08:30】
- 教育関係の方からの糖質制限関連のメールです。
私の糖質制限は昨年の12月頃からはじめました。
最大の狙いは昼食後に眠くなることを解消したかったのです。睡眠障害があるのではないかと思い,スリープクリニックにも通ったのですが無呼吸症候群ではないとのことで,特に治療を受けることもなかったのですがどうしても昼食後や会議等では睡魔が襲い,困っておりました。
そこで,最初は糖質制限のみを行い,その後は昼食はなるべく軽くしています。身長171cmではじめた時は64kg 現在は56kgぐらいになっています。
体調は,1月頃に風邪を引いたのできわめて快調とはいえませんが,例年つらい花粉症が今年は軽くすんでいます。
それから,以下のような書籍を見つけました。
- 主婦の方からのメールです。
なんちゃって糖質制限5ヶ月目,53歳,更年期真っ只中の主婦です。糖質制限をしてから冷え性になった,ということですが,同様の症状(?)が出現した方はいらっしゃいますか?
泣くほど 嬉しいのは体重8キロ減です(喜)。体脂肪も9%減(嬉)。測ってはないのですが血圧も下がった感があります
いいことずくめなんですが気になることが ひとつ・・・。身体の冷えです。冷えると言うか 温もらないのです。今までには 感じたことがない 手足の冷たさ・・・
何か関係があるんでしょうかねぇ・・・
【06:30】
- 広島の心療内科の先生からの糖質制限に関するメールです。
クリニックを開業して3年、病棟勤務がなくなり動かなくなったため急激な体重増加に悩んでいました。運動を心がけ、昨年は年に1000km走ったのに全くやせませんでした。
江部先生の本を読み今年の正月から等質制限を開始し、177cm78kgが73kgになりました。20年来の花粉症が完治し、TG,гーGTPが10年ぶりに正常化しました。もう一つ、血糖値の変動が少なくなるためか精神状態が安定することも驚きでした。問題点は特にないように思いますのでこれからも継続するつもりです。当院の難治性うつ病、過食症の生活指導にも使えるのではと考えています。
- 「犬咬傷による下腿の広範皮膚欠損創」を追加。このくらいの面積の皮膚欠損でも2ヶ月ほどで治っちゃいます。
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」,「湿潤治療の講演をしている医師」に,神戸逓信病院 外科/安藤善郎先生を追加させて頂きました。今年の3月,石岡第一病院での最後の外来見学をした先生です。
- ピアノの天才ショパンと,作家でショパンの愛人ジョルジュ・サンドの出会いと別れを描いた映画,《ショパン 愛と哀しみの旋律》を紹介。見ると後悔する愚にもつかない昼メロ映画でした。ピアノファンは絶対に見ちゃダメ!
広島県の呉市で早くから湿潤治療をしている正岡先生から,その後の糖質制限についてのメールです。私の近況です。そうか,筋力が落ちたんですか。私はせいぜい,地下鉄の階段(都営地下鉄大江戸線なんで呆れるほど上下移動が必要)の登り下りくらいなんで,筋力低下は気が付かなかったです。
昨年末から比べたら体重は8kg減、ウェスト10cm以上縮小。患者さんや久しぶりに会う知人には「どうしたんですか?そんなに痩せて・・・」などと言われます。
予想せず痩せたのは、靴がやや小さくなり、手首回りも小さくなって時計の金属バンドの穴を縮めました(^^;)
それからもう一つ。
ず~っとジムに通っていて、筋トレしてマッチョな感じだったんですが、糖質制限で痩せたら、ベンチプレスで挙げられる重量が落ちました。鏡の前で体をチェックしたら、それほど筋肉は痩せてはいませんが、MAX筋力が落ちているようです。具体的には80kgを5回挙げれたベンチプレスが、今では80kgが1回できるかどうか?75kgも苦しいって感じです。
自分にはご褒美として、3週間に一度は一食だけ糖質を摂る日にしています(^^;)。トンカツ定食とか(^^;)
- 上記に関連してですが,私と一緒に糖質制限を始めた方は,そろそろ2~4ヶ月くらい経過していると思います。その後,気がついたこととか,トラブルとか,失敗談とかありましたらメールで教えていただけないでしょうか?
ちなみに,私は3月末ころにジーンズのサイズを31インチから30インチにしましたが,現在では30インチもちょい緩い感じです。体調的には快調そのものです。
2012/04/05
【12:30】【08:30】
- 【お買い得な脱水シートで料理上手だワン】
私の外来では熱傷治療で大活躍しているペット用トイレシーツですが,なんとお料理業界にも進出! 豆腐が驚くほど美味になり,「干さない干し魚」が一晩ででき,イタリアの塩漬け肉パンチェッタまで作っちゃいます。こういうチャレンジャブルな試み,私は大好きです。
【06:30】本日朝の「慢性腎不全症例でも糖質制限が有効!」を受けて,「腎臓病の食事療法に積極的なDr」よりメールをいただきました。
慢性腎不全に対する低たんぱく食は、昭和大学藤が丘病院の出浦先生が有名です。ただし、腎臓学会や透析学会の諸先生方には、出浦先生の「標準体重当たり.03-0.5kg/dayでないと効果がない」という持論に否定的なようです。
私も当初はどちらが正しいのかわかりませんでしたが、実際に栄養指導を行なってみると、確かにたんぱく摂取量が標準体重当たり0.5g/day未満にすると効果があるようです。当院でうまく腎機能低下を防げている患者さんのほとんどは、蓄尿してみると0.4g/day前後で安定している方が多いです(ちなみに塩分摂取量は3-4g程度になっています)。ただし、十分なエネルギーを確保する必要があるので、多くの場合標準体重当たり30kcal-32kcal/day程度で指導しています。
最近では、腎臓専門医や透析専門医の揃っている(はずの)大学病院や大病院に受診中の患者さんが、低たんぱく食の食事療法を希望されて当院を訪ねてくることが少なくありません。当院では、大学病院や大病院を受診中の患者さんが湿潤療法を希望されて当院を受診されるケースも少なくありません。熱傷と腎臓病、透析で有名な某病院からも熱傷、腎疾患の患者さんが片田舎の、一(いち)クリニックを訪ねてきます。
当院にも通院中の、ある腎臓病の患者さんは、消化器疾患で腎臓専門医のいる病院に入院したところ、低たんぱく食が提供できないと言われ、奥さんに低たんぱく食の弁当を作ってもらい持ち込んでいたということもありました。
さて、更新履歴の症例の身長、体重が不明なので確かなことは言えませんが、例えば標準体重60kgであれば、たんぱく摂取量は25g前後、エネルギーは1800kcal前後で指導しています。たんぱく摂取量40gだと70gと同じで効果がない、エネルギー1600kcalだとエネルギー不足である、などの要因を考えました。
もちろん、出浦先生も言われていますが、肥満がある場合は肥満の解消が第一であると私も思います。
ですから、糖質制限によるたんぱく摂取量の増加というデメリットよりも、肥満の解消というメリットが上回ったのではないかと感じました。
- 「傷が治る過程」の簡単な模式図を作りました。これまで一般に使われている「傷の治り方」の模式図は,「乾燥させてカサブタを作って治す」時代に作られたものであることに気が付いたからです。
- 「治療フローチャート」シリーズ第三弾,「被覆材料の選択」を追加しました。
- これまでも愛知県で湿潤治療をしてくださっていた山田徳久先生が,同じ愛知県内の医療法人生生会まつかげシニアホスピタル 認知症疾患医療センターに異動となりました。
- これまでも宮崎県で湿潤治療をしてくださっていた榮福亮三先生が,同じ宮崎県内の都城市郡医師会病院に異動となりました。
3月27日のこのコーナーで紹介した「慢性腎不全症例でも糖質制限食が有効!」ですが,この先生から続報をいただきました。なんともびっくりする内容です。肥満関連腎症(慢性腎不全)の症例の患者さんはにこにこしながら、退院されました。要するに,食事中のタンパク質を増やして糖質(=カロリー)を減らせば蛋白尿は減少したということのようです。こういう症例を紹介すると「一例では話しにならない」という先生がいらっしゃいますが,たかが一例,されど一例です。
普段は低たんぱく高カロリーをすすめているだけに少し悩みましたが明らかに効果があるため、退院後も糖質制限食で経過をみることにしました。
栄養士さんと一緒に計算してみましたが、塩分は6g、タンパク質が70g、総カロリーは1300kcal程度でした。病院食のおかずなので、ごはん・パンを抜くとカロリー制限にもなっていたようです。患者さんは糖質以外の補食をしていましたので、実際は不明ですが(笑)
おもしろかったのは、タンパクを40gに制限し、カロリー1600のときよりタンパク70gでカロリー1300の方が、タンパク尿が減ったことです。腎不全の常識では、タンパク摂取量を減らし、その分糖質・脂質からのカロリーを上げて体のタンパク異化を防いで、タンパク尿を減らす…だったんですが。
もともと肥満からすべてが悪くなった→肥満を改善すれば、タンパク尿も減った・・・ということなのでしょうか。一度腎臓の研究会で1例報告してみようかと思ったりしています。
- 【イラストレーターCHIMA作品展】
私の本の挿絵をいつもお願いしているのがイラストレーターのCHIMAさんです(この本とかこの本)。
10年ほど前,自転車に乗って転倒し,顔に派手なすりむき傷を作ってしまったCHIMAさんが,できたばかりのこのサイトを発見し(当時はまだ,医者の間でもあまり知られていなかった),ラップとワセリンで見事に完治させてその経過を自分のサイトにイラスト付きでまとめ,連絡を頂いたのがそもそもの出会いです。それから10年,湿潤治療の熱心なエヴァンゲリストとして活動されています。
そのCHIMAさんの作品展が4月16日から30日まで,埼玉県浦和市のギャラリーで開催されます。ちなみにCHIMAさんの旦那様の山田ケンジさんの絵画展も併設されます。お近くにお住まいの方は是非,足をとめてご覧になって下さい。
- 【Plantronics から重さ13gのステレオBluetoothヘッドセット BackBeat GO】
Bluetoothのヘッドセットはこれまで多数ありましたが,これは本当に小さくて軽いです。Bluetoothなのに余計な付属品が1つもないのが素晴らしいです。これはマジで欲しいっす。
2012/04/04
【06:30】
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,以前から登録いただいている武内謙輔先生(最も早い時期から湿潤治療を実践している先生の一人です)が福岡県糸島市の井上病院 に異動されました。
- こちらも,以前から富山県の病院で湿潤治療をしていただいている宮田岳人先生が,石川県七尾市の恵寿総合病院に異動されました。
- 昨日深夜,メールで相談をいただきました。某県在住の7歳女児で,ヤカンのお湯で右足背に熱傷受賞。救急病院を受診した後,専門的治療が必要ということで大学病院や「日本最大の熱傷センターを有する東海地方の某病院」を受診し,深い熱傷で皮膚移植が必要と言われ,「指の神経まで熱傷が及んでいるため足の指の動きに障害が残るだろう」と説明を受け,1週間後に皮膚移植の予定とのこと。
メールに添付された写真を見ると,笑っちゃうくらい軽い熱傷なんですよ。このサイトの読者なら,笑っちゃいますよね。
本当の深い熱傷というのはこういう症例を言います(症例1,症例2)。もちろん,どちらも植皮なしで,機能障害なしに治っています。だから,今回の症例は深いヤケドではなく「浅いヤケド」なんですね。
速攻で「熱傷の湿潤治療をしている医師」リストを教えましたので,もしもこの患者さんが受診されたら治してあげて下さい。
ちなみに「趾の神経が損傷されているので,趾の運動障害がおきる」という説明は嘘っぱちです。趾の神経は知覚神経であって運動神経でないからです。「趾の神経が・・・」と患者に説明した医者は解剖学の基本的な知識を欠いているようです。もう一度解剖学を勉強するように。
- DVDジャケットを見ると,いかにも《SAW》のパチモン映画のように見えますが,実は真面目なスリラー映画だったりする《9INE ナイン》を紹介。《SAW》に似せたDVDジャケットにしたことで,逆に損している気がします。
2012/04/03
【08:30】【06:30】
- ある皮膚科の先生からのメール
ちょっと思いついたのが、健康優良児のことです。
昔、確か健康優良児の表彰みたいなことがあって、真っ黒に日焼けした子供が表彰されていたように思います。かつて、黒く日に焼けると健康になると信じられていて、行政でも日焼けを奨励していたのでしょう。
ですが、よく考えると、健康だから外で活動でき、結果的に黒くなっただけであって、黒いから健康だったわけではなかったのです。当時、さんざん日に焼いたであろう人々に、シミやしわが目立っており、顔面などに皮膚癌も散見されます。日焼けの後遺症とも言うべきですが、一方、お花のお師匠さんを長年続けてこられた方は、屋内生活が長かったせいか、高齢でも皮膚は意外なほどにきれいです。日に焼けて黒くなる⇒健康になるではなく、健康である⇒日焼けができて黒くなるではなかったか、と思います。
今でも学校のプールは、ほとんど屋外ですね。あまり好ましいものではないと、個人的には感じております。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,佐賀市の独立行政法人国立病院機構佐賀病院 外科/大久保仁先生を追加させて頂きました。ありがとうございます。
- 偉大な科学者たちが成し遂げた歴史的大発見の影には,発端からして間違った方向を目指した研究であったり,間違った推論の積み重ねで結果的に正しい結論に到達したり,過去のドグマに囚われて本質を見逃していたり,時代の流行に乗っただけの研究があったり・・・という,誤謬と錯誤と勘違いで彩られた科学の歴史を鮮やかに描き出す本,『われ思う,故に,われ間違う』を紹介。これは本当に面白かったです。
- 昨日から練馬光が丘病院の外来診療が始まりましたが,初日は幸い,全体的に患者さんが少なく,病院全体としては多少の混乱はあったものの大過なく初日を終えました。
私の外来も外来の備品等は揃っていないものの,なんとかやりくりして無事終了。胸をなでおろしています。
- 【首相官邸ホームページ、4500万円かけリニューアル】
なんとホームページのリニューアルに4500万円! 私は最初,4500円かと思っちゃいましたよ。だって,HPのリニューアルなんて最終的にはHTMLの書き換えとせいぜいJavaScriptくらいのものですから,必要なものといえばエディタだけです。基本的なデザインさえ決まれば,あとはほとんど費用をかけずにリニューアルできます。どうしたら4500万円も請求できるのか,検討もつきません。
これが,1日数百万アクセスのサイトなら,回線を増強するとかで費用はかかりますが,何しろ首相官邸ですから,一日のアクセス数ってたかが知れていると思うのですよ。
4500万円って,ぼったくられてないか? 野田さんは本当に「財務に強い」の?
2012/04/02
【09:00】【06:30】ある看護師さんから糖質制限についてのメールをいただきました。
『所さんの目がテン』を見てたら、なんと肉だけダイエットなる企画がやっていました(愛知県なので日曜朝に放送されてます)。内容は、2週間肉だけ食べて痩せましょう!という感じで、ようは高蛋白食、高脂肪食、低糖質食です。
よりすぐりの男女各3名がエントリーされ、2週間でなんと5.7㌔(平均値)の減量に成功したと!みなさん大喜びで涙する方もみえました。
スーパー糖質制限食ですから、痩せるのは当然かな~って思ってましたが・・・。解説者の方(名前がわかりませんでした)が、ケトン体のことについて簡単に触れていたので、もう少し突っ込んで詳しく触れてほしかった!残念!
でも、スーパー糖質制限食(TVではそのような表現はありませんでしたが)が世間一般に広がれば、糖尿病専門医よりも、一般の方のが知識は豊富になることもあるでしょうね!
- 新潟市のくらしま内科クリニック 倉島賢二先生から「102歳の下腿外傷性皮膚欠損」という治療症例のご投稿いただきました。ありがとうございます。見事な治しっぷり,治りっぷりです。お見事!
- 上記に関連して,「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,新潟市のくらしま内科クリニック 倉島賢二先生にも加わって頂きました。ありがとうございます。
- 昨日から練馬光が丘病院が地域医療振興協会の運営で新たな出発を迎えました。何しろ3月31日まで日本大学医学部が診療をしていて,「協会」は3月29日午後まで病院に入れず,それから突貫作業となりました。徹夜で作業している職員もかなりいます。こういう形での病院経営母体の変更(例えて言えば,3月31日まで割烹料亭だったのに,4月1日からイタリアンレストランに改装して営業するようなものです)というのは恐らく前代未聞でしょうから,引き継ぐ方は「大変ですが頑張ります」としか言えませんが,大変さの度合いは想像を絶しています。
私は昨日,朝から病院にいましたが,外来に残された不要物品の搬出・掃除の後,医局に入る80人の先生方の机の整理など,久しぶりに力仕事をしてしまいました。朝起きたら案の定,久しぶりの筋肉痛に襲われています。
そういう訳で,今日の午前8時45分から外来診療がスタートします。トラブルなく夕方を迎えられたらいいなと,それだけ考えています。