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2009/08/31
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,山形県西川町の西川町立病院 内科/伊藤淳一先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 初発病の血友病患者に遭遇しました。病気としての知識は一応持っていますが,その知識が目の前の患者とは結び付けられなかった痛恨の一例です。
- 雑誌「本の雑誌」9月号30ページに,SF評論家鏡明氏による拙書『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)への書評が掲載されていました。鏡さんの下腿の熱傷がラップで無事に治ったようで,治療効果にビックリされたそうです。
ちなみに「本の雑誌」と私の不思議な出会いはこちら。
- シャープから5型タッチ画面のネット端末 NetWalker、ARM/Ubuntuで3秒起動・10時間駆動
超小型モバイルインターネットツール登場! シャープ「PC-Z1」
久しぶりにシャープから超小型のとんがったマシンが発売されます。OSはUbuntu (unix) ですが,e-mobileのUSB末端が使えそうで,キーボードサイズは14ミリと私なら楽勝でタッチタイピングできるサイズです。409グラムと軽量なのにバッテリーで10時間駆動,そして店頭価格は44,800円と魅力的です。発売は本体色ホワイトとブラックが9月25日,レッドは10月下旬予定とのことです。
昔なら何も考えずに購入ボタンをクリックしたと思いますが,5インチで1024×600ドットという数字を見て躊躇しています。この液晶サイズと解像度は老眼には無理なんですよ(富士通のLoox Uで経験済み)。歳を取るということは悲しいことです。
- 死にゆく“あり得ない”惑星を発見?
「木星の10倍の質量を持つが、恒星との距離が近すぎるため、わずか24時間ほどで公転を完了」する惑星が見つかったようです。何しろ恒星とこの惑星(ホット・ジュピター)の距離は「太陽と水星の距離の1/8未満」というのですから,力学的に安定して存在できるとはとても思われないし,実際にこの巨大惑星も早晩,中心にある恒星に飲み込まれる運命と考えられて,10年以内(!)に巨大惑星の軌道の収縮が観察されると予想されています。
しかし,そうならなかった場合,天体力学の通説との矛盾を生じてしまいます。
いずれにしても,天文学的な出来事が10年以内に起こると言うのがなんだか凄いです。通常の「天文学的出来事」のタイムスパンは数桁違いますから。
- 『深夜食堂』第4巻(安倍夜郎,小学館),冒頭の「うなぎのタレ」に泣きました。
- 民主勝ち過ぎ、「2大政党制」雲散霧消か/自民残党、「野党の覚悟」と“乗っ取り”の算段
自民党,負け過ぎ! 民主党が強すぎたと言うより,長らく政権与党にあった自民党が実は内部から崩壊していて,自民党を支持する記番そのものが消えていた,という感じに近いんじゃないでしょうか。それでもこれまでは,「選挙に強い公明党」とくっついていられたんで磐石に見えていたけど,肝心の公明党のお尻に火がついてしまい自分たちの当選も危うくなったもんだから,自民党どころではなくなっちゃった。そして蓋を開けてみたら,公明のトップも次々敗退。
この記事では自民党の河野太郎氏のこれまでの行動と今回の選挙の戦いを中心に据えて自民党がなぜ負けたかを分析していますが,これを読むと,なぜ自民党が大敗したのかがよくわかります。要するに,まともな意見すら通らない政党になっていたのでしょう。
自民党が「まともな野党」として生き残れるのか,実はそれが問題だったりします。
- 自民、惨敗にぼうぜん自失=前途多難な党再生-衆院選
ここで問題なのは,下野しても「復活の日」を目指して新たな活動を起こす自民党,というムードが自民党からまるで感じられないことです。大物政治家が次々落選し,しかも党幹部の辞任が相次いでいるのに,次世代のリーダーとなるべき「顔」が見えていません。本来ならここで,自民党内の世代交代の大チャンスなのですから,年寄りどもに押さえつけられていた若手が声を上げればいいのに,「若手=二世,三世議員」ばかりでリーダータイプの人があまりいないんですね。これまで何度も指摘している「自民党内の人材払底」がここで露呈しています。
- 衆院選 小泉チルドレン退場…小選挙区で次々と落選
ま,「小泉バブル,郵政選挙バブル」がはじけたということで,目障りな「泡沫議員」が消えていきましたとさ。もちろん「小沢チルドレン」というバブル議員が大量に生まれるわけで,バブルがバブルに置き換わっただけ,という見方もできますが。
2009/08/28
- 12月12日(土)に第115回 栃木県臨床外科集談会で講演することが決まりました。
- 「湿潤治療の講演をしている医師」に,沖縄県八重瀬町の沖縄南部徳洲会病院/玉城 聡先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,愛知県名古屋市緑区のあかつき調剤薬局,茨城県つくば市の薬局 つくば中央,神奈川県横浜市中区のひだまり薬局の3店を追加しました。
- 古代鳥類の羽も虹色に光る、初の証拠
この記事を読んですぐに思い出したのが,以前紹介した『眼の誕生 -カンブリア紀大進化の謎を解く-』という本です。色には色素による色と,回折格子の原理による色の二つがあります。この記事で取り上げられているのは後者の原理によって生み出される「色」です。
生命体に「眼」ができるまで「光」は特定の範囲の周波数を持つ単なる電磁波に過ぎなかったのですが,「眼」の誕生と同時に「光」は食料となる餌の存在を知らせ,捕食者の存在を知らせる「情報」になった,というのがこの本のテーマでした。恐らくこの古代鳥類も,光の加減で全身がキラキラ輝いていたのでしょう。
- 昨日のTBS 砧スタジオでの収録ですが,午後13:00にスタジオ入りし,収録が終了したのは21:00ちょっと前でした。私はもちろん「消毒しない,乾燥させない傷の治療」の説明でしたが,製作スタッフの一人が派手に前腕を擦りむき(もちろんわざと! 作成スタッフ,体張ってます!),半分を乾燥,半分をプラスモイストで覆い,5日後の両者の差にスタジオ騒然! となりました。4時間近い収録で実際に放送されるのは90分弱でしょうから,どこまで放送され,どこがカットされるかは不明ですが,まぁ,とりあえずは無事に終了してよかったなぁ・・・と。
収録の空き時間,一緒に参加された板橋中央病院産婦人科の森田先生(医療ジャーナリストとして有名な先生ですね)と雑談。湿潤治療についてスライドと症例写真を見せて説明したら,「何だか,別次元と言うかこれぞ科学という証明法が凄い! しかも治療は極めて安上がりで効果は抜群。講演もお願いするけど,テレビにも出て欲しいな」とおっしゃってくれました。
ちなみに,21:00の収録終了後,祖師ケ谷大蔵⇒新宿(小田急),新宿⇒上野(山手線で/中央線快速は火事のため止まっていました),そして22:30の常磐線特急で自宅に戻りましたが,何とか日付変更線が変わる前にアパートに到着しました。
2009/08/27
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,埼玉県秩父市のあらいクリニック/新井 勝,新井恵子先生,岐阜市清本町のいちだクリニック/西田 真先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「湿潤治療の講演をしている医師」に,岐阜市清本町のいちだクリニック/西田 真先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 今日はTBSの東京メディアシティ(通称,砧スタジオ)で収録です。13:00にスタジオ入りして,収録が終了するのは21:30の予定で,常磐線の終電で石岡に戻る予定です。ちょっとハードな一日になりそうです。
- 紫外線望遠鏡によって覆された宇宙の定説
従来は「大質量星の周囲に存在する小さな星の数は一定である」という理論を前提に「星の数には上限がある」とする考えが定説とされていたそうですが,実際の観測で理論値より多くの星が見つかったために定説が覆されました。
まだまだいろんなことがわかっていないんだなぁ,とか,たぶん科学にはこのような「根拠のない推論を元にした定説」が沢山転がっているんだろうなぁ,とか,いろいろなことを考えさせる記事でした。
- ガリレオの望遠鏡、公開から400周年
人類史上,最大級の天才科学者と言えども,生きていくためには飯を食わなければいけないし,飯を食うためには金も必要です。もちろん,研究を続けるためにはそれなりの資金も必要です。そういう「生きていき,研究するための糧」を生み出したのが望遠鏡だった,というのがこの記事の主眼。
なぜガリレオの望遠鏡がベネチア議会から買い上げられたかというと,当時の他の望遠鏡は倒立像だったのにガリレオ望遠鏡は成立像だったからです。見たように見える,というのは非常に重要なファクターですから。
2009/08/26
- 「湿潤治療の講演をしている医師」に,兵庫県明石市の譜久山病院 外科/譜久山 仁先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 雑誌「週刊女性」9月8日号に取材記事『傷は消毒してはいけない』が掲載されました。
- 稀代の観察者にして記録者,画家のゴヤを狂言回しにして18世紀末から19世紀初頭のスペインを見事に描きつくした傑作映画,それが《宮廷画家ゴヤは見た》だ。
- ノイズキャンセル・録音・Bluetooth対応の聴診器
「Bluetooth対応の聴診器? パチもんか?」なんて思ってしまいましたが,なんとメーカーはあの名門Littmannじゃないですか。私は聴診器は全く使いませんが,日常的に聴診器を使っている先生方には「ノイズ音を85%軽減」はもしかしたらすごいことじゃないでしょうか。しかも,心音を離れたパソコンで録音できるのですから,結構使い道があるかも。
ちなみにお値段は379ドルですから,今のレートだと3万5千円前後です。
・・・なんて書きましたが,「日本では電波法の関係で海外のBluetooth製品を個人輸入して使用するのは違法になります。規格としては問題なくてもその機種ごとに承認を受ける必要があるのです」というご指摘いただきました。と言うわけで,いくら便利でも日本では購入できないそうです。ううむ,不便な国だな。
- ノキア、Atomミニノート Booklet 3G を発表、Windowsで12時間駆動
何で今頃,ノキアが飽和状態に近いネットブック市場に参入? と,ちょっと微妙なニュース。「通常使用で約12時間」というバッテリー駆動時間はちょっと魅力ですす。
- オバマ人気、急降下の理由
ご存知のように,アメリカでは国民のうち4,700万人が医療保険に入っていません。そういう現状をどうにかしたいというのがヒラリー・クリントンの悲願でありオバマの重要政策でした。オバマ政権発足時にはそれが受け入れられていたはずなんですが,いざそれを実行に移そうとしたら国民各層から猛反発を食っています。国民皆保険が当たり前の日本から見ると,明らかに正しいのはオバマ政権,間違っているのはそれを否定するアメリカ国民ですが,それはなぜかというのがこの分析記事。
結局,「国は個人の生活に口出しすべきではない。それをしたらアメリカは社会主義の国になる」,「政府の権力はできるだけ小さい方がいい。政府は外交と防衛だけしていればいいんだ」,「税金はできるだけ払いたくない」というのが根底にある社会なんですね。
歴史的に言えば,「アメリカとは,税金を払いたくないという人間が国を脱出して新たに作り上げた国」という見方もできますからね。
- もしも私が鳩山総理なら…小沢一郎氏を国連大使に任命
このタイトルの付け方,うまいなぁ。実は,この文章にはいろいろなことが書かれていて興味深いのだが,その中で一部分に過ぎない「小沢氏を国連大使に」というのをタイトルに持ってきた,書き手のセンスに唸ってしまいました。これがもしも「マニフェスト・フェチになるな」だったらインパクトが弱く,読もうと言う気にならなかったかもしれません。
2009/08/25
- 昨日から金曜日まで隠岐島前病院の黒谷先生が見学に見えられています。
現在治療中の「78歳,左上肢のほとんど,左下肢の1/2,左側胸部のすべてが3度熱傷」の治療方法と治療経過を見てかなり驚かれたようです。「これが治るなら,私が治療しても治せるということですよね」と興奮されていました。
この症例,いずれ経過を報告する予定です。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,神奈川県川崎市のかえで調剤薬局を追加しました。
- 成毛眞ブログ
拙書『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)への書評です。私が苦労して考え出した比喩の部分を見事に取り上げてくれています。ナイス!
- 私の外来ではいつも,ジャズ・ピアノ・トリオの演奏を流しています。無音では寂しいので,昔からいろいろな音楽を聞きながら外来診療してきましたが,外来診察室にはジャズピアノが最高に合う,というのが私の長年の経験の結論です。クラシックの曲(ピアノ曲,室内楽,バロック)を流していた時期もありましたが,これらはダイナミックレンジの幅がありすぎて診察室には合いませんし,「癒し系」音楽は底が浅くてすぐに飽きてしまいます。歌声も金管楽器も思考の邪魔になります。
そういうわけで,ピアノ,ベース,ドラムの組み合わせが最高なんですね。
で,最近買ったのが次のアルバム。Peter Beets,Eric Reedのどちらも私が大好きなジャズピアニストです。どちらも最高度に格好いい演奏を聞かせてくれます。
特にPeter Beetsの「前奏曲ホ短調」は,Brad Mehldauの「Exit Music」と並んで,ショパンの「前奏曲ホ短調」に対する見事なオマージュとなっています。
- 首相「金がねえなら結婚しない方が」 官房長官は釈明
学生との対話集会で「若者に結婚するだけのお金がないから結婚が進まず少子化になるのではないか」という質問に対し,「金がねえなら結婚しない方がいい、おれもそう思う。うかつにそんなことしないほうがいい」とお答えになったらしい。これに対し,川村官房長官は「若者の就職対策を進めなくてはいかんという思いが出たのではないか」とフォローしたらしい。
しかしこの記事を読む限り,麻生さんの言葉からは若者の就職対策を進めるという意図は感じられないんだけどなぁ・・・。要するに,日本語に対する感性の基本的な部分で何かが欠落しているんでしょうね,この御仁は・・・。
官房長官,いつも大変ですね・・・こういう上司に仕えるのは・・・。
- 男性の約8割は女性のネイルに無関心、自然な方が好まれる
この記事では【女性のネイルに対して男性の77.5%が「意識して見ていない」と回答】ということから,女性の努力はあまり報われていないと結論していますが,これはおかしいです。女性が爪のお洒落をするのは男性の眼を意識してではなく,恐らく同性の眼を意識してのもの,つまり,同性から「あの人は爪の手入れもしていない」と言われないようにするための「爪の手入れ」ではないでしょうか。
多分,女性に同じアンケートをすると,全く逆の結果が出るはずです(・・・自信はないけどさ)。
- あなたのDVDレコーダーは2年後に使えなくなる!?
「2011年7月24日のアナログ放送の停波 & 地上デジタル放送への完全移行」魔であと2年ですが,こんな問題も生じるんですね。知らなかったです。
となると,アナログ放送の方が番組の録画は簡単で制限もなかったわけで,コピー制限が面倒くさいデジタル放送に付き合う必要はないかな,という気もしてくるわけです。ニュースはネットでいいし,わざわざ録画してみたいほどの番組もないし,たとえ見逃してもYouTubeで見られる確率が高いし・・・。
- 18メートルの倒木、3車線ふさぐ 仙台、根腐れか
写真を見ただけで,どのケヤキが倒れたか,ほぼピンポイントで判っちゃいました。後ろに写っているあの交差点のところのマンションですから。
- ケンタッキーからいいダシが出るか
ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)を食べると立派な骨が残ります。この骨からダシ(スープ)が取れるかという実験です。確かにあの骨は美味しそうです。
- 陸上ファンを増やす努力が必要か?/ボルト快走でも人気低調だった世界陸上
そうか,あのボルトのゴール寸前の「手抜き」って,「ジョイナーの笑顔のゴールイン」と同じで,実に合理的なんだ。それをよく知らないスポーツ評論家が「こいつ,手を抜きやがって」って批判してたわけね。無知ってのは怖いです。
2009/08/24
- 11月18日(水)に東葛南部東地区小児初期診療勉強会で講演することが決まりました。
- 今週木曜日,TBSの砧スタジオで収録がありますが,「傷は消毒してはダメ」,「乾かしてはダメ」を説明するための簡単な模式図を準備して欲しいと連絡があり,昨日の午前中,なんとか作ってみました。
ご覧になりたい方は「いつものスライド置き場」に置いてありますのでご自由にご覧下さい。新たにご覧になりたいという方は,本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
- 毎日のように症例の経過の記録に活躍しているのが,パナソニックのデジカメ,Lumix FX7です。6年くらい前に買った数世代前のものです。確か,手ぶれ防止機能が最初に搭載されたコンパクトデジカメじゃなかったでしょうか。そのデジカメのバッテリーが予備に買っておいたバッテリーと一緒に寿命が来ちゃいました。
私はデジカメを買うときは必ず,バッテリーをもう一個追加して買うことにしていて(治療前の状態は初診時のその瞬間にしか撮影できないが,この時にバッテリー切れだとシャレにならない),このFX-7でも二つのバッテリーを交互に充電しながら使っていましたが,先週金曜日,突然二つのバッテリーが充電できなくなったんですよ。どうやらバッテリーの寿命が同時に尽きたようです。もともとこの機種はバッテリーの持ちがあまりよくなかったのですが,5年以上,充電を繰り返していたのですから,限界がきても納得できるかな,という感じです。2個同時に寿命というあたり,さすがは純正品,と変なところで感心しました。
さあ,ここで新しいデジカメを買うか,それともバッテリーを買うかという問題が持ち上がります。カメラ自体が壊れたのなら否応なく新しいデジカメを買うところですが,今回はカメラ本体は大丈夫です。バッテリーがないか,あっても高いのであればあきらめてデジカメ本体を買おうかと思っていたのですが,どうやらまだネットでは互換メーカーのバッテリーがあるようなので,とりあえずこれを2個注文しました。
そろそろ新しいデジカメでも,という考えが頭をよぎったのですが,デジカメはなければ困るのですが,最新式のデジカメは必要としていないのですよ。1000万画素とか1200万画素なんて画素数は全然必要ありませんし,動画機能もいりません。私が仕事の上で必要としているのは,200万~300万画素の静止画が撮影できるデジカメだけです。講演用スライドにしても雑誌や書籍に掲載するためのも,症例写真の解像度はせいぜい1000×750ドット程度で十分なんで,実は300万画素でも十分すぎるんですよ。こうなると,「通話機能しか使っていない携帯電話」みたいなものです。
というわけで,デジカメの進化に全くついていけないデジカメ使い,というお話でした。
- 手に装着すればすぐにピアノが弾けるようになる「Concert Hands」
考えただけで限りなくインチキ臭いガジェット。「ちょうちょ」のようにアオレミファソの5つの音だけで弾ける曲ならいいのですが,それより音域が広い曲になると手首の移動が必要になり,肩関節,肘関節の動きも必要になり,これは「手に装着した機械」だけではどうしようもありません。
ま,騙された人だけ買ってみてください。
- 高速1000円に恨み節続出/経済効果にこれだけの疑問の声
麻生さんが(多分)思いつき出始めた「高速1000円」は何をもたらしたかという記事です。一部のアウトレットモールに人間が集中してしまい,その周囲の店は大きく減収,皆が近場に移動してしまい宿泊施設も減収,そして道路公団も減収になり,渋滞が増えただけ,という分析になっています。
結局,日本全体から見て高速道路はどういう位置づけなのか,という大局観がこの方針には欠如していたからでしょう。
- 「ヒット・エンド・ラン」を知らない子供たち
民主党鳩山党首の「全員野球で」という一言をネタに,ここまで話を展開できる小田島さん,すごいです。
- 失業者激増でも介護分野は人手不足。/雇用ミスマッチをもたらす深刻な構造問題
「待遇(給与)が悪いから人が集まらない,だが給与を上げるためには財源が足りない」・・・という悪循環が根底にあります。ここでも,少子高齢化で人口がどんどん減っていく国をどう経営するか,というグランドデザインの欠如が見えてきます。
2009/08/21
- ある病院の外科の先生から背部難治性潰瘍の症例相談をいただきましたが,あまりにも特異な経過であり,一体何がどうなっているのか,皆目見当がつかない状態です。
というわけで,この症例の経過写真を見て何か思いついた方は掲示板(通常,討論に使っているものですので,既に利用なさっている先生方はそのままどうぞ)に書き込んでいただけないでしょうか。新たに討論に加わりたいと言う先生は本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。よろしくお願い申し上げます。
- 11月14日(土)に「第2回 Fukushima Advanced Course by Experts(FACE)+福島感染症勉強会」で講演することが決まりました。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,大分県日田市の日田中央病院 売店, 神奈川県茅ヶ崎市のふたば薬局茅ヶ崎を追加しました。
- 真夏のインフルエンザ拡大ですが,考えようによっては,今かかっておけば冬の受験期にはかからないことになるはずです(ウイルスの型が変化しない限り)。ということは,受験生は今のうちにかかった方がいいよ,ということにもなるんだけど,どうでしょうか。
ちなみに,このような新型のウイルス疾患(人類はまだ抗体を持っていない)で,飛沫感染して感染力も強く,おまけに感染から発症まで時間がかかり,さらに,宿主である人間がこれほどの密度で暮らし,しかもお互いに高速スピードで移動する社会では,感染が広がるのはどうやっても防げない気がします。人間にできることはせいぜい,手をよく洗うこと,くしゃみをするときは口をハンカチで押さえることくらいじゃないでしょうか。
- 抗酸化物質が癌を進行させる可能性
あくまでも,「ある1種類の細胞に対し」「ある特定の条件を作り」「それに高濃度の抗酸化剤を使うと」癌化が見られる,という研究で,そのまま人体に適応されるかは全く不明です。
多分,既に癌化を防ぐ効果が認められている物質であろうとも,特定の条件下では逆の作用を及ぼすこともある,ということなんでしょうね。物質や生物を「悪玉か善玉か」と二つに分ける考え方は時に大間違いをすることがあるよ,ということでしょう。
- 新型インフルの学級閉鎖基準を緩和 大阪府教委方針
学級閉鎖はしても会社閉鎖・工場閉鎖・役所閉鎖はしません。なんとなくダブル・スタンダードっぽいです。
- 飲料水の太陽光殺菌法に意外な落とし穴
「SODIS(Solar Water Disinfection)は基本的に汚れた水を再利用するものだ。屋根に置いたボトルは,地域のほかの住人に対して“我が家はお金がなくて,十分な塩素殺菌ができない,あるいは十分な給水を確保できない”という事情を示すシグナルになってしまう」
人間の心が絡むと,単純なこともこんがらかってきます。効果はあるのに「見栄」が邪魔します。
- 人口ピラミッドの差が北米と日・欧市場を分けていく
「日本やヨーロッパでは据え置き型ゲーム機は売れなくなってきたが携帯型ゲーム機はよく売れている」,「先進国ではアメリカだけは据え置き型ゲーム機が売れ続けている」のだそうです。キーワードは少子高齢化と移民型社会,とのこと。
日本では29歳の人口が150万人で5歳の人口が100万人しかいません。そして1年間に110万人が死んでいきます。猛烈な勢いで社会構造が変わっていくことが実感できます。問題は,ゲーム機業界はその変化に対応しているのに,政治・行政がまるっきり対応できていない,対応しようともしていない点にあります。
2009/08/20
- 9月25日(金)に東京の成育医療センターで講演することが決まりました。
- 「太陽の活動異常により地球は滅亡の危機にあった。それに対し,アメリカ人の大金持ちが立ち上がり,ロシアの原子力潜水艦に乗り込んで北極に核ミサイルを撃ち込むのであった」・・・というムチャクチャなSF映画,《ソーラー・ストライク》を紹介。常軌を逸したとんでもない無理矢理な展開がナイスです。
- そういえば,ここ10年ほど,夏休みを取ったことがありません。カレンダー通りに休むだけで,カレンダー以外の休みを取ったことがないんですね。年休もほとんど取ったことはありません。
以前勤務していた病院では10人の1年目研修医がいて,一人2週間ずつ私の外来で傷の治療の教育をしていたため,彼らの教育が終わると10月になっていて,何もいまさら夏休みを取ってもなぁ・・・という状態でした。その前の病院では一人科長だったため休むに休めないし・・・というわけで,10年間,夏休みなしです。
こうなると,夏休みをもらっても使い道がないというか,使い方がわからないというか,そういう感じです。
- 暗黒エネルギーを不要とする新理論
宇宙の構造の核心をなすと想定されているのがダークマターとダークエネルギーであり,地球上からの観測に引っかからない謎の物質であり謎のエネルギーです。そのうち,宇宙の膨張を説明するものがダークエネルギーですが,今回の新説はそのダークエネルギーなしに宇宙の膨張を説明できるとするものです。
極めて巧妙な理論のようですが,「宇宙に特殊な場所はない」というコペルニクスの原理に反する,という深刻な問題を内包しています。「さざ波の内部宇宙と外部宇宙は構造が異なっている」ことを前提にしているからです。
そして,現在の宇宙論である「ダークエネルギーが何かは不明だが,ダークエネルギーを想定すればすべてがうまく説明できる」という理論体系そのものを完全否定するものだけに,今回の新理論が受け入れられるかどうかは難しいかもしれません。
- まずくて,うまい?! ご当地グルメ
あるある,こういう地元限定料理。地元民はみんな知っているお店なんだけど,美味しいか美味しくないかすごく微妙なんだけど,昔から食べているんで気がつくと食べている,というやつね。でも,他県人には教えたくないんだよ。どうせ食べさせても「これって不味いよ」って言われちゃいそうなもんで,それが嫌なんだよね。
- 中国一人っ子政策の落とし子/劣化する新人類“80后”蔓延の深刻
「一人っ子政策」の一人っ子たちはどんな大人になっているのか,という深刻なレポート。大切に大切に育てたはずの「一人っ子」がニートになり,そういう彼らが社会の中枢を担っていく時代になったとき,社会は維持できるのかという問題を突きつけています。
2009/08/19
- 来年1月30日(土)に「在宅医療・看護を考える会」で講演することが決まりました。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,東京都狛江市の薬局 野川,福岡市西区のタカラ薬局 伊都東を追加しました。
- TBS『キミハ・ブレイク』の収録と打ち合わせがありました。放送は9月8日(火)の予定です。2時間番組で10項目くらいのさまざまな「家庭の医学の常識の嘘」を検証し,その中の一つが「傷は消毒して乾燥」です。どうやら10人くらいの医者がひな壇に並んで質問に答えていく,という構成になるようです。
と言うわけで,来週27日の午後,スタジオ収録に向かいます。ちなみにスタジオは砧スタジオで「最寄り駅から徒歩15分」と交通の便はちょっと悪いところですね。
- 外科医がいなくなる? 過酷な勤務状況で若手の外科離れが進行
収入を得ることを第一に考えれば,同じ報酬が得られるなら楽な仕事の方が選ばれますし,安全な仕事の方が好まれます。だから,医学部の定員を増やしても外科医不足には役立ちません。もっとドラスティックな対策を数年以内に行わなければ,外科は近い将来,確実に崩壊します。
- 国内初の死者!新型インフルエンザはなぜ真夏に流行するのか――医師・木村盛世氏に聞く
「現在厚生労働省が行っているのはクラスター・サーベイランスであり,これは全国に広がる感染者を推計する基礎データを得る調査ではない」,「全国で5万人が感染,という根拠となるデータは存在しない」,「沖縄で大流行と発表しているが,沖縄県人が他県人に比べて新型インフルエンザに感染しやすい集団とは考えにくい」と鋭く切り込み,国は何をすべきなのかについて提言しています。
久しぶりに読んだ,新型インフルエンザについての真っ当な記事です。
- IBMがDNAオリガミ手法を用いた半導体を開発中
以前から,半導体の製造にDNAが使えるんじゃないかという話はありましたが,ついに実用化に一歩踏み出したようです。とは言っても,実用化されるとしても10年後とのこと。
10年後,私は62歳。まだ生きているでしょうが,どこでどういう仕事をしていることやら・・・。最近,○○年後には実用可能,なんて記事を読むと,俺ってその時,まだ生きているのかなぁ,ということが最初に頭をよぎっちゃうのです。何しろ,30年後に私が生きている確率は半分以下ですから。
- 超高速撮影カメラ Phantom Miro eX,最大100000fpsに対応
100,000fpsという数字にビックリしますね。なんと通常の30fpsの動画に変換した場合,1秒分の画像を見るのに1時間近くかかるんだとか。一体,何の画像を撮ったらいいんでしょうか。
- 09衆院選 「世襲」「女性」「若さ」…自民と民主は対照的
このタイトルが今回の総選挙のすべてを物語っています。それより何より,麻生さんのあの品のないダミ声はもう聞きたくありません。
- ネット禁止だけじゃない,ここがヘンだよ公選法/弁護士が指摘,「フルモデルチェンジ」が必要な法の実体
日本の選挙風景と言えば選挙カーでの「○○です。頑張ります」という連呼。何を頑張るのか,どうしたいのか,全く判りませんし,何よりうるさいです。これで効果があるとは誰も思っていないはずなんですが,すべての立候補者が選挙カーで名前を連呼しています。頭が悪い連中だな,と以前から思っていましたが,実はこれ,公職選挙法(公選法)で「選挙カーでは連呼以外のことは喋ってはいけない」と決まっているからなんですね。「頭が悪い」なんて悪口言ってゴメン!
そのほかにも,「マニフェストも公示日以降はネット掲載不可」なんてことも決めているし,公選法での選挙活動と政治活動の線引きが曖昧なため,現職に極めて有利,新人に極めて不利になっているのだそうです。
「公選法って日本で最低の法律と言われているんですよ」という言葉が重いです。
2009/08/18
2009/08/17
- 『なぜ世界で紛争が無くならないのか』(増田弘 監修,講談社+α新書)をようやく読み終えました。「アラブ対イスラエル」,「アメリカ対イラク紛争」,「朝鮮半島危機」,「台湾海峡危機」,「歴史認識をめぐる日中危機」,「現代アフリカの紛争」,「東ティモール紛争」という7つの戦争(紛争)を例に,7人の研究者が,なぜ戦争が起こったのか,なぜ戦争が続いたのか,それはどのようにして終結したのか,なぜ終結しなかったのかについてさまざまな面から分析を加えた力作です。そこから浮かび上がるのは,「宗教対立」「民族紛争」は戦争の原因ではなく,戦争を続ける理由として後から持ち込まれたものだという事実です。暇ができたら,本格的(?)な評論を書いてみたい本です。
- 9月4日の第3回創傷ケア研究会のためのスライドを作っています。これまでこの研究会では毎度同じ内容で講演していましたが,今回は「学会とはそもそも何なのか,なぜ学会はネタ切れになるのか,学会の寿命はどんなときに尽きるのか」ということについて,さまざまな面から検討を加える内容にしようと思っています。そのため,スライドをゼロから作る羽目になってしまいました・・・とさ。
- 「キングジム・ポメラ」四面楚歌を押し切った開発者の情熱と理屈
私がもっとも大好きなデジタルガジェットで毎日活用しているのがこの「ポメラ」です。開発秘話はこれまで何度も記事になりましたが,そのたびに読んでしまいます。「15人中14人は売れないと思ったが,1人だけすぐにでも買いたいといった。その一人の声を聞き,社長は決断した」なんて格好いいじゃないですか。
- Valkyries: from concert for eight piano
ピアノ8台で演奏する「ワルキューレの騎行」。要するに物量作戦なんですが,参加ピアニストが無意味に豪華過ぎたりします。
- Cimirro / Wagner - The Valkyries - for the left hand alone!!!!!
それと対照的なのがこっち。なんと「左手だけでワルキューレ」です。左手だけとは思えない音の密度と迫力で「奇跡のワルキューレ」を聞かせます。
左手だけのピアノ曲は掃いて捨てるほどありますが,「左手だけのワルキューレ」は私は寡聞にして見たことも聞いたこともありません。もしかしたら,演奏家自身のアレンジなのでしょうか。楽譜,見たいです。
- 巨大な「ステンレスの林」が守る東京湾の環境
羽田空港の新しい滑走路(D滑走路)が完成しましたが,実はこれ,「すべて埋め立て」じゃなかったんですね。多摩川の流れを乱さないための工夫なんだそうです。しかも施工期間は通常の半分,おまけに使用できる重機には「高さ制限」までありました。では,どうやって作ったか,と言うのがこの記事。こういう技術系の記事を読むとワクワクします。
2009/08/14
- 遺伝子操作をしたイナゴの大群が人間を襲う,というどっかで見たことがあるパニック映画,《トルネード・インセクト》を紹介。ま,ショーモナイ映画でしたね。
- それにしても,下腿の傷というのは何が起こるかわからないですね。順調に治るかと思うと突然悪化したり,間違った治療をしていないのになぜか治療に反応してくれなかったりと,今でも「下腿の傷」が来ると緊張します。
これは恐らく,人間が無理矢理直立したことが原因なんでしょうね。重力に抵抗して血液を心臓まで戻すために静脈弁を発達させたのはいいとしても,それは直立状態の人間の場合,ギリギリの状態で機能していて,何かが起こると静脈潅流システムにさまざまトラブルが起き,それが「正常な傷の治癒」を邪魔するのではないかと思っています。
700万年前にアフリカの大地溝帯で立ち上がったご先祖様たちも,後にこういうトラブルが起こるとは考えていなかったようですし,天地創造の神様も,まさか立ち上がる動物が生まれるとは予想していなかったんでしょう。
- 先月,フジテレビの「とくダネ!」で湿潤治療について取り上げていただきましたが,反響がよかったとのことで衛星放送の『とくダネ!特捜プレミアム』で再度取り上げていただくことが決まりました。放送予定は次の通りです。
- 8月27日(木) 15:00~16:00
- 8月30日(日) 15:30~16:30
- 9月3日(木) 15:00~16:00
- 9月4日(金) 16:00~17:00
- 9月6日(日) 11:00~12:00
- 9月7日(月) 15:30~16:30
- 『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)ですが,さらに3000部の増刷が決まりました。これで第5刷になります。
- 天敵を使った害虫駆除,豊かな環境が鍵
アメリカを世界一の食料生産基地にしたのは,広い耕地面積に単一の作物を効率よく作る技術です。見渡す限りのトウモロコシ畑,というやつですね。もちろん,人間の目からすると一面の食料なんですが,トウモロコシの葉を好む昆虫にとっても「見渡す限りの食料」となります。そういう昆虫を人間は「害虫」と呼びます。問題は,本来ならその「害虫」を捕食したり,寄生したりする「天敵」にとって「トウモロコシしか生えていない畑」は決して生活しやすい環境でないことです。
今回の研究は,単一作物だけでなく,さまざまな植物を同時に育てて多様な生態系を作って捕食昆虫を定着させ,結果として害虫を駆除してもらう,という研究であり,生態学的に見れば当然の結果といえます。ただ,農業という立場から見れば,収穫や植え付けの効率はかなり落ちます。
ただ,アメリカの農業の根本的問題点は別にあるような気がします。そもそも地下水に頼っている点です。アメリカが大農業国になれたのは「広大でかんかん照り」だったからです。つまり日照は十分にあります。足りないのは水でした。
その問題を解決したのは地下水による灌漑の技術です。だから,水と太陽がふんだんにある農地に変わったのです。問題は,太陽は(ほぼ)無尽蔵だが,地下水は無尽蔵ではない,というところにあります。地下水は極めて限られた資源であり,今日降った雨が地下水になるにはきわめて長い時間が必要です。
というわけで,このあたりの問題を根本的に解決できなければ,いずれアメリカの農業は凋落・崩壊するような気がします。
- セミを捕って食べる
美味しいか美味しくないかは食べなければ判りません。それを検証するために,捕虫網を持った60人の大人が集まりました。セミの幼虫,美味しそうです。
昆虫食に偏見のない方のみご覧下さい。ちなみに,私は食べ物に関する偏見はほとんどありません。
2009/08/13
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,岐阜県岐阜市のはしもと内科/川瀬幸典先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「湿潤治療の講演をしている医師」に,広島県福山市の瀬尾クリニック/瀬尾一史先生も加わっていただきました。ありがとうございます。
- 今日は日刊ゲンダイの取材,明日は「大きい,小さい」誌の取材があります。
- 一昨日の静岡で地震がありましたが,静岡といえば,これまで私の本に素敵なイラストを書いてくれている「踊るイラストレーター」のCHIMAさんがお住まいの地。大丈夫だったかなとメールを送ったら,地震発生の午前5時は宴会の真っ最中,と返事が返ってきました。さすがは豪快姐さんです。
- T・レックスは幼い恐竜を襲っていた
確かに常識的に考えたら,目の前に体ががっしりとした成体の恐竜と,体が小さく動きも遅い未熟な恐竜がいたら,まず後者から先に食べますよね。何も苦労して大きな方を襲う必要はありませんし,体が大きな相手なら自分も傷つく可能性があります。その点,無防備な若い個体ならまず大丈夫。
沖縄のマングースの目の前にハブとヤンバルクイナがいたら,まずヤンバルクイナを食べるのと同じですね。みんな,生きるのに必死で余計な苦労したくないのです。
- 宇宙エレベーターへの第一歩! 競技会を見てきた
宇宙の静止衛星と地上(海上)を1本のワイヤーでつなげば,エレベーターで宇宙に行けるじゃないか,という奇想天外かつ単純明快なアイディアが出されたのが2000年。しかしそれを実現するためには幾つもの技術的難問を解決しなければいけません。その一端がわかる "Daily Portal Z" のレポート記事です。
- なくてもいいのに が大集合!!
その "Daily Portal Z" が提供を始めたのが「役に立たないツールバー」。1/1000秒まで測れる無駄に精密なタイマーなど,役に立たない機能満載のツールバーです。役に立たない無駄なことを真剣に追求するのがこのサイトのスタンスですが,このツールバーはまさにその真骨頂といえます。
えっ,お前はこれをインストールするか,ですか? もちろん,暇になったらまず最初にインストールしますよ。
2009/08/12
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,茨城県水戸市の石井外科内科医院/石井隆志,石井慎子先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 雑誌「レジデントノート」9月号に『創傷の湿潤治療 -考え方とよくあるケースヘの対応』が掲載されました。
- 現在,熱傷治療の主流は「局所治療は感染予防が主目的/全身管理で全身状態悪化を防ぐ/早期に植皮をして救命」という方向性といえます。実はこれは「治療とは何か」という最終目的を考えてみると敗北だと思うのです。治療とは「病気・事故で失われた個性を回復させること」だと気がついたからです。現在主流の熱傷治療では,患者の個性を回復できないばかりか,治療の結果,個性が奪われるからです。
こいつ,何を書いているんだろう,何が言いたいんだろう,変な文章だなぁ,って思いますよね。私の頭の中には「想念」としては完成しているのですが,それを他の人に伝える「言葉」にできていないからです。
大学時代,体表先天異常に付いて調べていた時期がありますが,その時,気がついてのは,「患者同士で顔は似るが,親兄弟とは顔は似ない」ということです。Treacher-Collins症候群の患者同士ではよく似ているのに,その患者はその兄弟とは似ていません。これは他の先天異常症候群でも同じです。つまり,先天異常症候群は「顔という個性」を奪うのです。
同様に,未治療の口唇裂の患者同士は似ていて,患者とその兄弟との顔の類似点はよくわかりません。しかし,唇裂手術がうまく行くと,兄弟や親と似ているところが判ってきます。これが「疾患によって奪われた個性の回復」であり,治療です。
こういう観点から,「熱傷で瘢痕治癒させた顔面,植皮をした顔面」を観察すると,何かが見えてこないでしょうか。その「何か」を文章化する作業に挑戦しています。
- 気象庁「東海地震に結びつかず」 専門家ら推移注視
そういえば,しばらくぶりに地震予知連絡会の名前を見たような気がする。というのは,以前読んだ地震学の本で「地震予知はできないというのが,世界の地震学者の常識」とあったからだ。つまり,地震とは地殻の破壊現象であり,破壊現象には再現性がなく,再現性のないものを予知することは理論的に不可能だから,とあった。木を折り曲げていけばいつかは折れることは100%予測できるが,いつその木が折れるのか,どこで折れるのか,折れた断面はどのような形になるのかをすべて予想することは不可能だ。
30年ほど前から「東海大地震は必ず来る。だから地震予知が必要だ」と静岡沖の海底に観測機器を多数設置したと記憶しているが,その頃からこの地域では大地震は起きなくなり,それ以外の神戸・大阪,新潟,北海道,宮城・岩手などで大きな地震が続いた。もしかしたら,地震予知の観測機器は,地震予防に有効だったのだろうか。
それはおいとくとしても,地震予知は科学的にどういう位置づけなんでしょうか。私には破壊現象が予知できるとは到底考えられないのです。
- 緊急地震速報今度は活躍? 東京では30秒の「余裕」
同じ病院の某女性医師はこの緊急地震速報をテレビで見ていて,それから数十秒後に地震が来たそうですが,早朝に起きた直後で頭が働いていないこともあり,「えっ,これって本当の放送?」としばし呆然としてしまい,結局,何も出来なかったそうです。「せめて30分くらい前に地震速報してくれたら,それまでにいろいろできるんだけどなぁ」と言っておりました。
というわけで,緊急地震速報にかけているコストと,それにより得られたメリットがどうだったのか,検証が必要ではないかと思います。
- 地震 耐震対策で被害に差…静岡・震度6弱
結局,地震予知に力を入れるより,地震が起こることを前提にして事前にできる対策を実行することがもっとも効果的,ということでしょう。「新型インフルエンザ」も同じですね。
- 世襲政治の“真犯人”/勢いづく「1票の格差」議論
政治に大きな変化を求めようとするときほど,一票の価値は大きくなります。現在の日本の「一票の格差(というより,一票の不平等だな)」では保守的な声ばかり届きやすくなります。一票に格差があるということは,政治的貧困を証明するものです。
2009/08/11
- 雑誌「栄養と料理」9月号に『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)の書評が掲載されました。
- 黒死病ペストがパリを襲う恐怖を描いたフレンチ・サスペンス映画,それが《サイン・オブ・デス》だ。これはかなり面白かった。何より,登場する人物が魅力的!
- クレジットカード型のLED電球
「足元を照らしたいけれど札束を燃やすのは嫌な時にどうぞ。」という紹介文のセンスが素晴らしいです。なにげに欲しいし,なんとなく便利そうです。
- 東北の梅雨明け,今年は宣言しません 気象庁
いよいよ,「平成コメ騒動」と言われた1993年の冷夏に近づいています。あの年も「梅雨明け宣言」はなかったと思います。飽食日本の「食」がいかに危ういものなのかを思い知らされた冷夏の年でした。
- ニホンミツバチを飼育せよ セイヨウミツバチ大量失踪に対応
これまで何度も取り上げている「世界規模でのセイヨウミツバチ集団失踪事件」への日本独自の対応への提言です。問題は,ニホンミツバチの好む「冬季清涼な気候」である地域が,温暖化のために次第にその範囲が狭まっていることでしょう。
- 北関東・県境複雑地帯を行く
茨城・群馬・埼玉・栃木の北関東4県(漫才コンビのU字工事によると,北関東は茨城・栃木・群馬の3県だけど)が地図の上で一点で接しているあの場所の秘密に肉薄するレポートですが・・・。
2009/08/10
- 「24年前,交通事故で足に皮膚移植術(mesh graft)を受けた患者です。24年経っても移植皮膚は目立ち,全くきれいになりません。こういう現実を医師や看護師さんたちに教えてください。是非,私の足を役立ててください」という方から患部の写真をいただきました。網状植皮は24年たってもこのような惨状を呈しています。網状植皮しか治療手段がない時代ならいざ知らず,現時点でこの手術をするのは,人道上,許されないことじゃないでしょうか。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,静岡県伊東市の医療法人社団 椿寿会 伊豆高原クリニック/福岡明久先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,神奈川県川崎市のスカイ薬局を追加しました。
- 逮捕された酒井容疑者 足取り「言いたくない」
ノリピーに日本中(のマスコミ)が振り回された5日間でしたが,その前の押尾学事件とともに,総選挙の話題をふっ飛ばしちゃいましたね。警察はこのタイミングを計っていたのかな? ノリピーの供述で「(小物の)芸能界覚醒剤仲間」が芋づる式にわかるんだろうけど,彼らの逮捕が8月25日頃,つまり総選挙の直前だったら,「こりゃ,政治的意図を持ってタイミングを計ったな」とミエミエなんですけど,さてどうなりますか。
- <おむつなし育児>広がる 関連する翻訳本,相次いで出版 30代はサブカルとして認識
この本でも紹介したように,霊長類はもともと定住生活をしません。だから,決まったところで排泄する本能がありません。この点が,もともと定住生活を基本とする狼(そして犬)と異なります。だから,犬にトイレのしつけをするのは簡単ですが,霊長類に決まったところで排泄するように教え込むのは困難です。そして人間も例外でないのです。
- 居酒屋1000円時代が到来/老舗チェーン,激安業態をひっそり出店
最近,上野駅近くのアメ横に串揚げ屋さんができたのですが,串揚げ1本100です。しかも,お通しとして山盛りのざく切りキャベツが出ます。このお店もかなり安いのですが,それより安いのがこの記事のお店。
2009/08/07
2009/08/06
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に,東京で7店,神奈川で2店の薬局を追加しました。
- 雑誌「臨床整形外科8月号」に『創傷治癒の基礎知識』が掲載されました。
- 本日発売の雑誌『ダ・ヴィンチ』9月号の「この本にひとめ惚れ」コーナーで『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)が取り上げられます。
- ヒッチハイクをしている中年男を拾ったら,実はそいつが殺人鬼だった,という恐怖を描くサスペンス映画,《ヒッチャー(2007)》を紹介。最後まで目が離せず,結構楽しめます。
- 「育てる政治家」を選出しよう!/――ポリティシャンは要らない。ステイツマンを求める
極めて常識的なことばかり書いてありますが,悲しいことに,その「常識的提言」がほぼ実現不可能であろうと言う点にあります。この数十年間,politician ばかり見てきて statesman を見ていないのです。
私の目から見ると,国会議員とは選挙区,つまり県の一部のことしか考えていない人,県会議員は地盤である市の今年か考えていない人,市会議員とは・・・となります。いないのは「国のことを考える」政治家です。
2009/08/05
- 今週発売中の週刊朝日(8月14日号)の書評欄で池内紀氏に『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書,\882)を取り上げていただきました。ありがとうございます。
- 昨日は「週刊女性」の取材,明日は「医道の日本」の取材,そして金曜日はTBS「バラエティーニュース キミハ・ブレイク」との打ち合わせ,そして来週月曜日は「日経ヘルス」の取材と,ちょっと忙しいです。
- 東芝,世界最大容量・最高速の 64GB SDXCカードを発表
SDカードの新しい規格であるSDXC (SD eXtended Capacity) による新商品で,将来的には2TBまで拡張可能という化け物のようなSDカード規格で,今回はとりあえず64GBですが,それだって十分に驚くほどの大容量です。
- 背負い式飛行機械 Martin Jetpack,一般向け試乗サービス開始へ
SFの世界を彷彿とさせる個人用の背負いロケットです。「バンジージャンプ程度」のお値段で一回試乗できるなら,一度は乗ってみたいです。
- 4年に一度の肝試し大会
町村,中川,武部…自民「無敵の3強」北海道全滅危機
松村師匠の絵を見ながらZAKZAKの記事をお読み下さい。
- プール
「子供用プール」と「子供用すべり台」の二つでドンだけ面白い話を作っちゃうんだ,サイバラは!
- 52歳にもなると,夜,とんでもない時間に眼が覚めて眠れなくなることがあります。今日もそうでして,眼が覚めたら午前3時です。こうなるとすることもないので明かりをつけて本でも読むしかありません。
と言うわけで,今日も早朝の読書タイムとなり,昨日紹介した『織田信長 最後の茶会 -「本能寺の変」前日に何が起きたか-』(児島毅,光文社新書)を一気に読み終え,次なる読書ターゲットとしてロックオンしておいた『水とはなにか』(上平恒,講談社ブルーバックス)を読むことにしました。まだ最初の部分だけで,クーロン力,ファン・デル・ワールス力,水素結合,氷の構造のあたりまでですが,ちょっと(?)いい加減気味に覚えていた基礎知識をきちんと学ぶことができ,とても新鮮な感じです。こういう本を読むたびに,まだまだ勉強しなければいけないことが沢山残っていることがわかり,ワクワクします。
というわけで,年をとって朝早く眼が覚めるのも悪くないものです。
- SOSを発する遺伝子操作トウモロコシ
どうやら,遺伝子組み換えにより「害虫に食べられると土壌中の線虫を呼び寄せる化学物質を出す」能力を組み込み,農薬を使わずに害虫の害を減らそう,という試みのようです。確かに発想としてはエレガントなんだけど,実際にはどうなんでしょうか。と言うのは,宿主と寄生生物の関係は「害虫(この場合はある種の甲虫)とそれに寄生する線虫」という単純なものではなく,複雑なネットワークの中で成立しているからです。特定の関係だけ取り出して害虫を制御しようとしても,それはやがてネットワーク全体に影響を及ぼすはずです。
これは創傷治療で言えば,特定の細胞成長因子(サイトカイン)だけを抽出して治療材料にしたフィブラストスプレーと同じです。複雑なネットワークで機能を果たしているサイトカインの中で,特定のサイトカインだけ投与してもネットワーク全体がうまく働くわけがありません。実際,フィブラストスプレーを投与した創面に肉芽は上がってきますが,その肉芽は非常に不安定で,血流に乏しく,ある日突然崩壊したりします。恐らく,線維成分の増生に毛細血管増生がついていない感じです。だから崩壊するのでしょう。
上記の遺伝子組み換えトウモロコシもそうなるんじゃないのかなぁ,という気がするのです。
- 早くも「野党っぽい」自民党マニフェストを点検する
確かに自民党のマニフェストを読むと「野党っぽい」んですよね。民主党のマニフェストに対する反対意見ばかり目に付き,しかも「10年後には国会議員を3割減」という鬼もあきれて笑い出すしかない項目まで! 10年後っていつだよ。やはり「付け焼刃で慌てて作った」感が否めません。
- 伊ぼったくり 観光相が再招待「税金使わないので来て」
すっかり有名になってしまった「イタリアのぼったくり」です。ちなみに,イタリアのブランビラ観光相ってこういう人です。ちょっと美人です。だからなんだ,ってな訳ではございませんが・・・。
2009/08/04
- 10月17日(土),名古屋で開かれる「第5回 湿潤治療に関するセミナー」で講演することが決まりました。
- DVDジャケットを見ると,いかにも狼男映画みたいに思えますが,実は非常に良質なサスペンス映画だったのが《ガリシアの獣》です。傑作というほどではありませんが,見て損はないと思います。
- “痕跡器官”とされた脾臓の役割解明
詳しいことは記事を読めば判りますが,脾臓には単球が多く,その単球が心臓発作などで傷ついた心臓の修復に駆りだされ,活躍しているとのことです。
個人的に面白かったのは記事の後半の「虫垂は下痢性疾患の多い時代では,腸内細菌の貯蔵庫,供給源となっていた」という部分と,「肘や膝,肩には側副血行路が発達しているのに,それより重要な心臓や脳の大部分に側副血行路がないのはなぜか」という部分です。前者は毛穴と皮膚常在菌の関係を思わせ,常在菌と人間の共生関係の深さを物語るものですし,後者はこの地球に発生したばかりの人類の体がどのような哲学を基に初期設計されたかを教えてくれます。
- 今読んでいるのが『織田信長 最後の茶会 -「本能寺の変」前日に何が起きたか-』(児島毅,光文社新書)だ。これが面白い。「本能寺の変の黒幕は誰か?」という謎解き本としては論拠に乏しい推論が多すぎる,という根本的問題点はあるが(後半の章ほど「○○ではないかと想像される」,「○○であるはずだ」,「○○と考えても不自然ではない」という表現が多くなる),それ以外の部分は非常に面白かった。
本書は織田信長時代の日本だけを描くのでなく,中国を含む東アジア全体の政治と経済から「本能寺の変」を再解読しようとするものであり,新たな信長像を提案しようとする意欲的な試みである。
例えば,冒頭の「日本人の歴史観における司馬遼太郎の功罪」というのはなるほど,と思った。要するに司馬遼太郎さんは,ある歴史観(=意図)を最初に設定し,自分の歴史観の正しさを証明するのに最適な人物として坂本竜馬や織田信長をテーマとして取り上げ,自分の歴史観の中で彼らの行動を再構築したわけだ。当然,彼の歴史観に都合の悪い部分はあえて切り捨てるだろうし,都合のよい部分をとりわけ強調しようとするだろう。
このあたりは,司馬遼太郎の著作だけ読んでいると気がつかない部分である。
以前にも紹介したが,中国の歴史観を作ったのは司馬遷,ヨーロッパの歴史観を作ったのはヘロドトスだったが,司馬遷は「武帝は正統である」ことを証明するために「史書」を書き,ヘロドトスは「東洋と西洋の衝突が歴史である」ことを証明するために「歴史」を書いたわけだ。つまり,過去に何が起きたのかを正確に書き残そうという意図など全くなく,彼らの歴史観,つまり哲学を述べたに過ぎないのだ。これは司馬遼太郎も同じなのである。要するに,司馬遷やヘロドトスや司馬遼太郎の著書を読んで歴史を学んだ気分になるのは極めて危険なのである。
- 「フロッピー」は退場目前 FDD主要メーカー「撤退」へ
そういえば,最後に3.5インチフロッピーディスクを使ったのは何年前なんだろうか。このサイトを作り始めた2001年にはもう使っていなかったような気がする。私は20年以上,ノートパソコンをメインに使っているのだが,確か,その頃使っていたノートパソコンには3.5インチFDDは搭載されていなかったような記憶がある(ちなみに5インチフロッピーは1990年代前半まではメインの媒体であり,その頃から徐々に3.5インチフロッピーに切り替わったようだ)。
今でも一部の会社・法人ではフロッピーディスクが使われているとのことだが,なぜいまだに,容量が小さく,読み込みも書き込みも超遅いメディアにこだわっているのか,ちょっと理解に苦しんでしまうが,これは「組織」と言うものの宿命なのだろう。組織は変化を嫌うからだ。このあたりは,個人は新しい規格に切り替えるのは簡単だが,組織は大きければ大きいほどその切り替えが困難になるものなのだろう。
- 携帯サイトでアダルト急成長 キャリアが通信制限乗り出す
「ベータ vs VHS」戦争でVHSが勝利を収めたのも,CDドライブがパソコンに標準搭載されるようになったのも,DVDドライブが普及したのも,それらでエロ・コンテンツが見られたから・・・というのは有名です。そしてもちろん,携帯電話もその例外ではないということなのでしょう。
- 「レジ袋もらわない」,05年比倍増の62.0% 内閣府の環境調査
こういう記事を読むと心底空しくなります。スーパーのレジ袋をもらわないより,エアコンの温度をちょっと上げるとか,テレビを見る時間をちょっと短くするとかした方が,はるかに石油消費は少なくなるからです。某テレビ局が「24時間テレビ」でエコ,エコと連呼するより,24時間連続放送を止めた方がはるかにエコであるのと同じで,こういうのを「見せ掛けのエコ」と呼びます。ペットボトルの分別・リサイクルをやめてペットボトルは使い捨てにするほうがはるかに石油消費量が少ないのと同じです。
いずれにせよ,「見せ掛けのエコ活動」「エコしてるつもり」が多すぎてうんざりします。
- サハラ砂漠,気候変動で緑化が進行か
地球温暖化かどうかは不明ですが,少なくともサハラ砂漠では,温暖化が降水量増加をもたらし,それまで不毛の砂漠であった土地が緑化している,というのがこの記事。
- NASAに全面依存の「きぼう」に希望なし?
せっかく若田さんが国際宇宙ステーションの実験棟「きぼう」を完成させてきたばかりだというのに,その「きぼう」に日本人はいけなくなるんじゃないか,という記事です。
実際,NASAはスペースシャトルは打ち切りを決めているため,今後「きぼう」にたどり着くためにはロシアのソユーズで連れて行ってもらうしかありませんが,その国際宇宙ステーション計画自体,2016年には打ち切りになる公算大です。アメリカの宇宙計画は大きく有人火星探査に舵を切りましたし,中国とロシアは月に永住できる基地を作る計画を考えているようです。そんななかで,日本に欠けているのは,「宇宙開発をどう考えているのか」という基本的ビジョンです。
2009/08/03
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,宮城県仙台市の橋本クリニック/橋本雄二先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「湿潤治療の講演をしている医師」に,大阪府吹田市の大阪府済生会千里病院 豊田泰弘先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- ちょっとお願いなのですが,植皮後の患部の写真(mesh graftでもsheet graftでも構いません)と肥厚性瘢痕の状態で瘢痕治癒した熱傷の写真を送っていただけないでしょうか。見学に来られた先生がたや看護師さんに「植皮をするとこういう状態になる」と説明しようと思ってもそういう写真が一枚もなく,困っているのです。
送っていただけるのであれば匿名でも構いませんので,何卒よろしくお願い申し上げます。また,熱傷の教科書に載っている写真でも構いません(手元に熱傷の教科書が一冊もないためです)。
- それにしても形成外科の先生方は,手術創の美しさにあれほどこだわっているのに,皮膚移植後の傷の醜さに全く言及しないのはなぜなんでしょうか。私はかつて東北大学形成外科で数え切れないほどの皮膚移植をしてきましたが,今それを振り返ってみて,皮膚移植後の患部の状態は醜く,特にmesh graft後の状態は正視に耐えないものだと思っています。そんな熱傷植皮創を見て,きれいに治ってよかったですね」と患者に言える神経が私にはわかりません。
- シャープ「PW-AC900」/ライバルはポメラ? テキストメモ機能搭載のカラー液晶モデル
電子辞書ってキーボードが装備されているんだから,テキスト入力機能があったら便利なのに・・・,と以前から思っていたのですが,ついにそういう商品が販売されました。
おお,これって便利そうじゃん,と早速実物を触ってみて,テキスト入力に使えるかどうか試してみましたが,ちょっと無理みたいです。キーボード間隔は13.5mmなのでちょっと慣れるとタッチタイピングは可能ですが(名機Sigmarion3と同じサイズ),キーボードの数が少なすぎて読点,句読点が別の位置にあるキーに割り振られていたり,[DEL]キーに相当するキーがキーボードの右下の位置にあったりと変則的なため,文章を作ること以外に頭を使わないといけなくなり,思いついたまま文章にしていくことが難しいです。「ライバルはポメラ」となっていますが,テキスト入力専用マシンのポメラには所詮適わない感じです。
というわけで,現在使っているポメラが壊れたら,次もポメラでいこうと思いましたね。
- 「ムーアの法則」対「こぶ平パラダイム」
小田島隆さんはとにかく,タイトルの付け方が上手い。それも,べらぼうに上手い。このタイトルもそうだ。そして文章を読んでみる。どこで「ムーアの法則」と「こぶ平」が結びつくのかと,ワクワクしながら読む。
今から20年以上前,新しいパソコンを買ったときの幸福感について書いてある。うん,わかるわかる。そして話はいきなり世襲議員に飛ぶ。そして,芸能界などの世襲について鋭く切って捨てる(ちなみに私は,先代の三平さんの落語が面白いとは一度も思ったことはない。その息子のこぶ平も下手だと思っている)。なるほど,「こぶ平パラダイム」だな。そして最後に「ムーアの法則」が登場して最初のエピソードに見事につながる。ううむ,うまいなぁ。
- 日本の潜在的失業率は14%!その解決にまったく役立たない各党の雇用政策
経済活動の基本構造が変化する時には必ず,産業間の人の移動,企業間の人の移動が起こり,それに伴って失業者が増えます。だから,政治に求められるのは「現在の失業率上昇は産業構造の変化に伴うものだ」ということを認め,それに対してどう対処するか,という対策を決めることです。そういう眼で格闘が発表したマニフェストに書かれている雇用対策を見ると,どの党も全然わかっていない,というのがこの文章の結論のようです。