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2009/11/30
- 「78歳,広範3度熱傷」の11月24日の状態です。手関節屈側・橈側の皮膚がだいぶ伸びてきました。
ちなみに,今年の暮れか来年早々にも在宅にもって行けそうです。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,埼玉県所沢市の双葉クリニック/小野田忠先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 10.1型デュアルワイド液晶を搭載した8万円切りノートPCが登場――「KOHJINSHA DZ」シリーズ
これはちょっと衝撃的。これまでもデュアル画面のノートパソコンはありましたが(LenovoのThinkPad W700ds。重量は5kg! お値段66万円!),今回の工人舎のパソコンは廉価なモバイルノート(重さは1.84kgでお値段は79,8000円!)ですから,Lenovoの超高額ノートを見て「これじゃ買えるわけないよね」と思っていた人間にとっては常識外れの商品といってもいいと思います。
もちろん,CPUがちょっと・・・とか,メモリが1GBだけ・・・とか,画面の縦の解像度が600ドット?・・・とか,問題はいろいろありますが,とりあえずは「よくぞ商品化した」と拍手しちゃいます。ちなみに,予約販売は既に始まり,店頭販売は12月11日からのようです。
- 長崎大の浜田助教、3800万円で日本一の速度達成 安くても作れ、事業仕分けにも一石?
単一プロセッサの演算速度を競争するのでなく,380個のGPUを並列することでお安く「日本一」のスパコンができちゃいました。スパコンといえども要するに「計算する道具」なんですから,早く計算できればプロセッサの構造なんて本来どうでもいいのです。
ちなみに「プレーステーション3(PS3)を500台並べて並列させたら,世界一のスパコンになる」という噂もあったりして・・・?!。
- 企業の成長とは、地域の再生とは・・・ホンモノみせた「四万十ドラマ」
このシリーズは本当に読み応えがあります。そして何より,読んでいるだけでなんだか元気が湧いてきます。
- どうでもいいことなんですが,「ビッグコミックオリジナル」連載中の人気ゴルフ漫画『風の大地』(原作:坂田信弘,画:かざま鋭二)ですが,先週号で他の選手が打ったゴルフボールに左胸を直撃された笠崎さん,もしかしたら次号で心臓振盪かなんかで殺しちゃうつもりじゃないのかなぁ・・・。
この漫画,ちょっとくどいとか,時間の経過(連載から18年たっているのに,作品中の時間の経過は2年ちょっとしかたっていない)が遅すぎるとか,いろいろありますが基本的には清々しいいい作品だと思います。しかし時々,死ななくてもいい登場人物が死んじゃうというか,安易に(?)殺しちゃうんですよ。神がかりのスコアでプロテストに挑む「目覚めた笠崎先輩」も,これまでのこの漫画の進行からすると,そろそろかな,という気がしてなりませんが,なるべく殺さないでほしいなぁ,と危惧しています。
- 「23年間昏睡」の男性:「コンピューターによる会話」は本当か?
植物状態でなく「閉じ込め症候群」だったとして,先週末,マスコミで繰り返し報じられた事例です。非常に感動的な報道でしたが,一方で疑問も投げかけられています。ここで「会話」に使われたFacilitated communicationという手法そのものに科学的妥当性が証明されていないからです。要するに「コックリさん」と同じで,介護者が恣意的に動かしているだけでは? という可能性があるからです。
そういえば,数年前にNHKによる「奇跡の詩人」事件,ってのもありましたね。あれも結局,うやむやなまま幕引きが行われ,この「奇跡の詩人」の作品はその後発表されていないはずです。
さて,この男性の場合は真相はどうなんでしょうか。
2009/11/27
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,東京都世田谷区の医療法人社団 鳳優会 城西ホームケアクリニック/鉄田聡哉(おのだ としや)先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「78歳,広範3度熱傷」の11月20日の状態です。
- BBSに「サージカルルーペを購入しようと思っているが,何かアドバイスをお願い!」という書き込みがありました。私は最近,サージカルルーペを使うような手術をしなくなりましたのであまり知識がありません。何かご存知の方は情報提供をお願いいたします。
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いくつかの科学系のサイト,ブログを見ているが,コンピュータの専門家ほど「スパコン技術はもう時代遅れになっている。だから開発に巨額を投じるのは戦艦大和を作っているようなもの」ということで意見が一致しているようだ。
要するにスパコンだろうが私が持っているノートパソコンだろうが,それは仕事をするための道具であり手段に過ぎない。だから,世界最速のスパコンを作って何をするのかが重要であって,世界最速のスパコンを作ること自体には意味がないのである。まして,「世界最速のスパコンを作る」ことを目的にするのは本末転倒である。それとも文部科学省は,「日本で作ったスパコンでないと仕事ができない。外国製のスパコンを使って仕事はできない」とでも言い張るつもりだろうか。
専門家でもない人間に仕分けを任せるのはおかしい,という考えもあるだろうが,とりあえずは「フツーの市民感覚」で,これって必要なの,これって多すぎない,というものを指摘し,それに対して専門家が意見を述べていく,というスタイルでいくしかないと思う。
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12月に発売される「新型ポメラ」についての記事が多くなってきました。文章を書く人のためのツール,というコンセプトにさらに磨きがかかったことがわかります。それにしても,「ネットに繋がらなくてもいいが,ポメラで作った文章を携帯電話で簡単に送れたらいいな」というユーザーの声を,QRコード変換という形で実現するとは想像もできませんでした。なるほど,ポメラで文章をQRコードにしてそれを携帯電話で撮影すれば,文章として送れるわけか。立石さんのぶっ飛んだ発想に脱帽です。
私は初代ポメラの発売と同時に購入し,『傷はぜったい消毒するな』の原稿の初稿はポメラで書きました。恐らく,ポメラがなければこれほど早く原稿は完成しなかったと思います。これまで,ノートパソコンやPDA,Windows CEマシンを数え切れないほど使ってきましたが,手軽にどこでも簡単に完璧にテキスト入力ができるマシンとして,ポメラを凌ぐものはなかったと断言します。
- リチウムイオン電池の次を狙うは、リチウム空気電池
現在,ノートパソコンや携帯電話の電源としてはリチウムイオン電池が一般的です。しかし,リチウムイオン電池にはエネルギー性能の限界があり,電気自動車の電源としては力不足なんだそうです。そういうわけで,リチウムイオン電池に代わる電池の開発がさまざま行われているわけですが,その候補の一つが「リチウム空気電池」ということです。原理的には私にも理解できる程度と単純ですし,エネルギー性能も高いようです。
こういう技術系の記事を読むのは楽しいものです。
- 「なんとか水」「浄水器」から「エコ家電」「エコファンド」まで、「環境」「エコ」に群がる詐欺師どもの手口を「全部書く」
私は科学系,医学系の詐欺には引っかからない自信はあるけど,それ以外の詐欺には引っかかってしまう可能性があります。知識があれば詐欺は通用しないけれど,知識がない分野の詐欺は知識がないため判断できないからです。
「うまい話,甘い言葉には必ず裏がある」ととりあえず疑ってかかるしかないようです。
ちなみにこのコラムのバックナンバーには様々な詐欺師の皆さんの手口が書かれていて,とても面白いです。
2009/11/26
- 「肺癌手術後,創離開から胸腔に達する深い組織欠損(巨大瘻孔)が生じました。どう処置したらいいのでしょうか?」という質問への回答です。
- 来年10月30日(土)に仙台市で開かれる「第26回全国操体バランス運動研究会」で講演することが決まりました。
- いい年こいてから親友が欲しいと奔走する中年男の姿を描いた,ちょっとほろ苦くてちょっと素敵なフランス映画,《ぼくの大切なともだち》を紹介。これはいい映画です。
- デジタルメモ「ポメラ」に進化したプレミアムモデル DM20
おおっ,ついにポメラがバージョンアップ。フォルダ管理ができるようになり,1ファイルの文字数も全角28,000文字まで書けるようになりました。液晶サイズも5インチと大きくなってますね。「インターネットも見られない,通信機能もない,音楽も動画も見られない。いまどきカラー液晶でもない。でも,文章を軽快に作ることはできる」というポメラの正常進化型のようです。個人的には特に,1ファイルの文字数の上限が拡大したのがうれしいですね。
- Windows 7には好きな画像を壁紙にして一定時間ごとに切り替える機能があるのですが,これがいまいち使いにくく(例:切り替えの時間を簡単に変えられない),また機能も限られているため,フリーソフトのぬこ壁紙ちぇんじゃーというフリーソフトを導入。これはいいです。特に,気に入らない画像をすぐに「表示しないリスト」に入れられたり,アスペクト比を変えずに画面いっぱいに拡大する機能はすごく便利です。
- 日清カップヌードルを自作してみた
食べ物系の実験にかけては他の追随を許さないものがあるのがnifty portal Zですが,またまた変な(失礼!)実験を大真面目でやっています。なんと,麺と野菜と肉と卵から日清カップヌードルを作るという実験です。案の定,うまくいかないのですが,最後は力技で食べられるようにしています。
- 「うまい棒」は自作できるのか?
「niftyが日清カップヌードルなら,R.25はうまい棒だ!」・・・ということでもないと思いますが,なぜか,国民的ジャンクフードの2大巨頭(?)を自作する企画が並びました。1本10円の「うまい棒」を作るのがすごく大変なことがわかります。
- 人類進化の行方:4つの可能性を提示
人類の未来を進化論的に予想する,いかにもNational Geographicsという壮大な論文です。ただ個人的には,この4つのシナリオのすべてが間違いではないかと思っています。単なる山勘ですけどね。
- 時間切れまで猶予なし 家電リサイクルの2011年問題
工業製品は時間の経過とともに必ず劣化します。「モノ」の宿命であり,「モノ」はエントロピーの増大に抗することが不可能だからです。
2011年7月のアナログ波停止に伴う大量のブラウン管テレビの廃棄が起こることが予想されますが,これは,テレビ本体の劣化でなく,情報伝達方法の切り替えに伴ってアナログテレビというシステム自体が劣化した,と考えることができます。
従来なら,劣化した「モノ」は発展途上国などに運ばれ,再利用されてきました。劣化した工業製品であってもまだ十分に使えるからです。エントロピーでいうと,溜まったエントロピーを発展途上国に吐き出しているのと同じです。その結果,先進国では低エントロピーのきれいな工業製品が並び,発展途上国では劣化した高エントロピーの工業製品が使われるということになります。要するに,便利で文明的な生活とは,どこかに「高エントロピー化してきて不便になった工業製品」の捨て場があってこそ可能なのです。
しかし,「エントロピーの捨て場」はいつか満杯になります。そして,「エントロピーの捨て場」獲得競争が始まります。現時点ではマレーシアがその場であり,そのマレーシアもそろそろ一杯になりつつあるらしいのです。
それに対し,「先進国で劣化したモノは先進国で使えるモノに変えて先進国で使おう」という動きが出てきました。リサイクルです。これは一見,まっとうな方針に思えますが,実は盲点があります。劣化して低エントロピー状態になったものから,高エントロピー状態のモノを作るには,エネルギーが必要だということです。
実際,ペットボトルをリサイクルするためには,石油からペットボトルを作る以上のエネルギー(=石油)が必要となります。リサイクルでエコな生活,というのは実は,高エネルギー投入が背景に隠れているからこそ可能なものではないかと思います。
- 老いていく人類―途上国でも始まった高齢化
気がついたら,先進国だけでなく発展途上国も高齢化社会になっていた,という指摘です。しかも,発展途上国は日本より速いスピードで高齢化が進みつつあるようです。生物学的には極めて異様な状態といえます。低エントロピー状態の若い個体が少なく,エントロピー増大の危機に直面する老いた個体が多くなるです(死とは,生体がエントロピー増大を抑えきれなくなった状態だから)。
2009/11/25
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤治療している医師」に,大阪府豊中市のやすだクリニック 脳神経外科/安田恵多良先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 12月12日の「栃木県臨床外科集談会」の詳細を追加しました。
- 昨日の本欄で『感染症は実在しない―構造構成的感染症学』という本についてちょっと取り上げましたが,「なぜ病気の診断が求められるか? それは病気そのものが社会のシステムの中に組み入れられているからだ」ということに,ふと思いいたりました。つまり,社会からの要請があったから人為的に診断基準を決める必要性が生じたのではないか,ということです。もうちょっと深く考察しているところです。
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「いわゆる進化論」に対する反論・疑問は今でも主張されていて,その一つが「Intelligent Design(ID)」という考えのようです。要するに「こんなに複雑で精妙な器官がランダムな突然変異と自然淘汰でできるわけがない。超自然的な知性(インテリジェンス)によってデザインされているとしか思えない」という主張です。ま,要するに,聖書馬鹿,聖書原理主義のアメリカの宗教おバカさんたちからの反論ですね。
進化論の考えを確立させたダーウィンですが,最後まで彼を悩ませたのが「眼」であったことは有名です。彼は自然淘汰による種の分離はほぼ間違いないと確信していましたが,目のような複雑な器官が自然淘汰で作られるのは無理ではないか,ということに最初から気が付いていたそうです。
同様に,カンブリア紀の大爆発についても,なぜこんなに短期間(といっても数千万年ですが)にこれほどまでに多様な動物が進化したのか,それは自然淘汰では無理ではないか,という疑問も常に提出されてきました。何しろ,6億万年前に2胚葉動物(クラゲなど)が生まれてから数千万年間,似たような動物しかいなかったのに,5億3000万年前のカンブリア紀に入ると一挙に多様化して現在の動物の「すべての門」が誕生するのですから,当然の疑問です。突然変異と自然淘汰によって生物の多様性が生まれたのなら,一定の速度で多様な生物に分化していくはずではないか,という疑問が出されたのは当然のことです。
最初の「眼」の問題については,以前紹介した『眼の誕生 -カンブリア紀大進化の謎を解く-』のなかで見事に説明されていて,超自然的な「知性」の関与なしに目が進化した過程が解き明かされています。また,カンブリア大爆発の問題については,「化石になって残っているのはリン酸塩の硬い殻をもつ生物だけで,それを持たない動物は化石にならない。先カンブリア紀からすでに動物の多様性は始まっていたという証拠がある」という反論がなされています。
ちなみに,IDに対する反論というと,こういう記事もあります(インテリジェント・デザインと矛盾する古代魚)。
- 隣にいたら、きっと鬱陶しいソクラテス -『ソクラテスの弁明』プラトン著
久し振りにソクラテスの名前を見ました。とてもいい文章です。
- マックポテトを作りたい
食についての飽くなき追求と創意あふれる工夫の数々,いつもながら高瀬さんの食べ物記事は面白いです。
2009/11/24
- 「78歳,広範3度熱傷」の11月16日の状態です。手関節橈側の皮膚がかなり伸びてきてしっかりしてきたのがわかります。
- 最近ちょっと話題の本,『感染症は実在しない―構造構成的感染症学』(岩田健太郎,北大路書房)をもうちょっとで読了。結構面白い本でしたが,一つのネタでちょっと引っ張り過ぎかな,という気もしたりして(・・・このあたりは,同じような傾向の本を書く書き手として,勝手にライバル視している感じだな。ま,要するに,売れている本に対する妬みとか嫉みだな >自分)。
要するに,「病気の原因」があって「病気」が発症する,という風に考えがちで,「病気の原因」を見つけると「病気だ」と判断(診察)してしまうわけで,具体的に言うと,「痰からMRSAが検出されたから,MRSA肺炎だ」と診断するパターンがそれだ。ところが,細菌が体に入ったからといって全例感染症が起こるわけでもないし,症状の出方にも差があるわけで,「病気の原因(例:感染起炎菌)」と「病気(例:感染症)」は別物なのである。
そこで医者はどうするかというと,検査をして基準値を超えると「異常」とみなし,病気と判断し診断が決まってしまうわけである(このあたりは「病気の原因」=「病気」というのも同じ構図)。ところが,この基準値というやつが曲者で,いわば強引に引いた人為的な基準線でしかないし,第一,検査をするかしないかは医者任せである。要するに二重,三重に「恣意的に決めた基準」で決められているのが現在の「病気」であり「感染症」なんだよ,というのが本書の最初の部分である。
とりあえず読んでみて損はないし,感染症とか疾患に対する考え方がちょっと変わってくるはずだ。その意味では両書だと思う。
では,手放し大絶賛本かというと,「本の書き手」としては大絶賛はできない。不備な点が結構目立つからだ。
例えば,「構造構成的感染症学」とサブタイトルをつけるのであれば,本の前書きか第1章で「構造構成的」とはどういう概念なのか,何をもって「構造構成的」とするのかを説明をすべきだと思うし,私なら最初に書いたと思う。このあたりは担当編集者の手抜きではないだろうか。
それと,もうちょっとぶっ飛んだ比喩を持ち込んでもよかったかなと思う。私なら「メタボリック症候群は実在しない。なぜかというと,メタボリック症候群の診断は基本的に『北斗の拳』のあの名セリフと同じだからだ」なんて書くだろうな。
- 動物行動学の日高敏隆さん死去
日高敏隆さんが亡くなった。私が勝手に「科学読み物の師」と仰いできた一人である。もう一人の師匠,故・都築卓司さんとともに,どれほど多くのことを教わったか言葉に尽くせない。都築さんからは物理学の,日高さんからは生物学の面白さを教えてもらった。どちらの先生にも,ついに直にお会いする機会は得られなかったが,お二人の文章は私にとって,万巻の書に匹敵する教科書であり,宝の山だった。科学ってこんなに面白いんだよ,君も一緒に研究してみようといざなってくれる彼らの本は,私がこの職業に就くことになった遠因だと思っている。
日高さん,都築さんの本から教えてもらったのは,高度で専門的な内容を平易にわかりやすく,しかも妥協せずに伝える文章力の重要性だった。日高さんの『犬のことば』や都築さんの『マックスウェルの悪魔』は私にとって,まさに最良の教科書だった。彼らの文章を通じて私は,難しいことを難しく表現するのは誰でもできるが,難しいことをやさしく表現して伝えることがどれほど難しいく,そしてどれほど重要なことかを教えてもらった。
だから今でも,ホームページの文章を書き終わってから,彼らの文章をときどき思い出す。そして,この二人のように,平易でわかりやすく,誤解のない文章を書けているのかと反省する。そして,まだまだ彼らの水準には及ばないなぁ,と嘆息する。
- 国策スパコンを事業仕分けで凍結、これはグッドニュースだ
「スパコンの開発にストップをかけるとは何事だ! 素人にすぎない事業仕分け人に何がわかる。素人は口を出すな!」という声が大多数の中,こういう反論もあります。
要するに,スパコンは何を競っているかというと,単一プロセッサがベクトル演算方式での計算スピードです。しかし,コンピュータの技術の歴史から言うとこの方式は既にい時代遅れのもので,現在は並列処理のスカラー方式が主流です。おまけに,ベクトル演算方式をいくら改良・開発したところで,あまりに特殊な技術なんで他のコンピュータ製品に技術運用することも難しい(だから,かつてスパコン開発に手を出していたメーカーが次々と撤退した)。
いわばスパコンとは,恐竜が巨大化したようなもので,気がついたら世の中は小型哺乳類の時代になっていた,というのと同じではないか,先のない技術に莫大な国費を投入することに意味はあるのか,というのがこの論文の主張です。
- 日本航空:再建問題 企業年金減額案、現役53%・OB30% 西松社長は辞
説明会では,年金を減らすのは絶対に受け入れられない,という声が圧倒的多数だったとか。でも,日本航空が潰れちゃったら年金そのものがなくなっちゃうような気がするんだけどなぁ・・・。
2009/11/20
- 「78歳,広範3度熱傷」の歩行訓練の様子です。傷の痛みがないから歩けるんでしょうね。「痛みのない熱傷治療」ならではの光景ではないかと思います。ちなみに昨日は,車椅子から自力で立ち上がれたそうです。
- VAIO X専用のケースも購入しました・・・というか,本体を買うと絶対に専用ケースが欲しくなります。というわけで,私はソニー御謹製の布張りケースを買ってしまったわけです。もちろん本体に合わせて薄型でしっかりした作りなんですが,それでもまだ厚い感じですよ(なにしろ本体が薄すぎるため)。
どっかのメーカー,ジュラルミンかアルミの専用ケースを作ってくれないでしょうか。絶対に買いますから。
- 流動する太陽表面:高解像度の最新動画
太陽の表面って,こんな感じに流動(?)しているんですね。頭ではわかっていましたが,実際の映像で見るとやはり迫力が違います。
- 土星の真珠、衛星レア
奇跡的な瞬間(?)を映した驚くほど美しい写真です。カッシーニ,いい仕事しています。
- 肺の無い新種のアシナシイモリを発見
鼻孔,肺,足のない陸上生活する両生類の一種,アシナシイモリの新種が発見されたというニュースです。陸上生活をする生物で体表で呼吸する生物といえば昆虫ですが,両生類で完全な陸上生活する種類はなかったような気がしますがどうでしょうか。
そして,今回のアシナシイモリの体長が11センチというのも面白いです。昆虫の体長と同サイズだからです。
昆虫は体表にある気門から空気(酸素)を取り入れていますが,積極的に空気を取り入れる臓器がないため,気門からの空気の取り込みは主に拡散によるものだったと思います。一方,体表面積は体長の2乗に比例し,体重は3乗に比例します。このため,大きくなると単位体積当たりの体表面積の割合が小さくなり,単位体積当たりの酸素の量が低下します。このため,現在の地球上には直径5センチを超える昆虫は存在しません(石炭紀に巨大な昆虫がいたのは,当時の大気中の酸素濃度が現在より高く,平均気温も高かったためといわれています)。
新種のアシナシイモリが11センチというのは,恐らくこの「昆虫のサイズの上限」と同じではないかと思われます。もちろん,偶然の一致にすぎない可能性もありますが・・・。
- “大企業の常識”を覆す 電気自動車のスモールハンドレッド
電気自動車って要するにバッテリーで車を動かすだけだろ,高性能バッテリーといえばノートパソコンのリチウム電池があるじゃん,それを100個直列にすれば370Vになって十分な出力が得れるし,それを60セット並列すれば300キロ以上走れるじゃん,なら作っちゃおうか,おまけに安くできるし・・・というわけで,ポルシェより速く390km走れる電気自動車ができちゃいました,とさ。常識に囚われない発想がナイスです。
2009/11/19
- 昨夜は千葉県の習志野市で講演で,海浜幕張駅近くのホテルに宿泊。そのホテルから更新しています。とは言っても,大したことはできないので,テキトーな内容ですまぬ!
- 極めて緻密に組み立てられた見事なサスペンス映画,《ライフ・オブ・デビッド・ゲイル》を紹介。死刑廃止問題という重い問題を背景に,細部に至るまで伏線が張られ,アッと驚く結末になだれ込みます。ううむ,してやられたな,と唸ってしまいました。
- 先日,数年来,どこの皮膚科に行っても治らない両側前腕湿疹(?)の患者さん(70代の女性)が受診されました。皮膚科で様々な軟膏を処方され,内服薬の投与も受けていましたが,前腕の痒みが止まらず,常にジュクジュクしていて傷が治らない,ということでした。
で,馬鹿の一つ覚えのごとく,プラスモイストで覆ってみましたが,やはり数日できれいに治癒し,痒みも消失しました。白色ワセリンの塗布のみとした部位は痒みが完全に収まらず,プラスモイストで覆った部分との差は歴然としたものだったようです。薬剤は全く使っていないのに痒みが止まっているのですから,少なくともこの患者さんのような皮膚の痒みの原因は「空気に露出していることによる刺激,乾燥そのもの」という結論になります。
「あれほど痒み止めの薬を飲んで痒み止めの軟膏を塗っていたのに全然治らなかった痒みが,この紙みたいなのを巻いただけで治っちゃうんだからキツネに抓まれたみたい」とニコニコ笑っていらっしゃいました。
それにしても,この患者さんの病態も分からないし,きちんと診断しているわけでもないのに(なにしろ,皮膚科の知識は医学部の学生並です),なぜか症状だけは治せちゃう,というのも面白いといえば面白いことです。
- 昨日の講演は小児科の先生が主体だったこともあり,懇親会でもインフルエンザ・ワクチン接種の問題が話題になりました。厚労省が末端の病院にワクチン接種を丸投げしてしまったため,一部の病院ではパニック寸前の状態ということです。また,自治体による対応も統一したものがなく,さらに市民の不安を煽っているようです。
結局,
- ワクチン接種は義務化にして国の費用で賄うべき,賄ってほしい。
- ワクチン接種場所は各診療所ではなく,幼稚園,小学校,中学校,職場などで一斉に行うべき。
というあたりで,意見が一致しました。現在の方式(市民が各病院に行ってワクチンを接種してもらう)という方式では,ワクチンに無駄が生じ(使いきれないワクチンは廃棄するしかない),病院の外来が混乱して,通常の診察を混乱させるだけです。
2009/11/18
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,兵庫県丹波市の宮崎クリニック/宮崎直之先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「78歳,広範3度熱傷」の11月9日の状態です。
- 木星の衛星エウロパに魚が生息?
面白い記事ですし,以前から「地球以外に生命体がいるとしたらエウロパか?」と言われてきましたが,「エウロパに魚」は無理でしょう。
エウロパには「水と熱」があります。熱源は木星による潮汐力です。だから,かつて地球に誕生したLUCA(真正細菌と古細菌の共通のご先祖様)が発生し,生存できる環境は揃っています。だから,エウロパの海の底に原核生物がいたとしても私は驚きません。しかし,原核生物が存在したら必然的に魚のような真核生物まで進化するはず・・・とはならないのです。太古の地球で,原核生物同士の共生から真核生物が生まれたのは,ただ一度の奇跡,まったくの偶然の産物だったと考えられているからです。
- ブルーレイに未来はあるのか 新作ソフトはDVDの1割という現実
それまで標準的だった記録メディアが新しいメディアに置き換わることは何度もありました。私が記憶しているだけでも,LPレコードがCDに,テープデッキはカセットテープに,カセットテープはMDに,MDはmp3プレーヤーに,家庭用ハンディビデオの記録媒体は8ミリビデオ,HDD,そしてSDカードなどと変化し,家庭用のビデオ再生専用メディアはVHSからDVD・・・と変化してきました。より小さく,軽くという変化です。
今回のブルーレイは「ポストDVD」という位置付けと思われ,売り文句は大容量化です。つまり,ブルーレイはDVDより多くの情報を入れらるため,より高画質,高音質の映像が記録・再生できる,というメリットがあります。
それなのに,なぜブルーレイはメーカーが力を入れているほど売れていないのか,というのがこの記事です。
で,私の個人的な感想ですが,メディアの変遷では,大容量化のメリットは小型化,軽量化とセットでなければ意味がなかったと思うのです。確かに,ブルーレイで再生された画像は美しいですが,その違いは従来のDVDの画像と比べると高品質の大画面で見てなんとかわかる程度で,通常の家庭での映画鑑賞ではその画質の違いはあまり意味がないような気がするのです。そのわずかな違いにユーザーがどれほどの価値として認識するかということです。
しかし,ブルーレイの大容量を生かして,「DVD20枚組の人気シリーズが1枚のブルーレイに収められ,しかも値段はDVDの2倍程度」となれば,おそらくブルーレイは一気に広まっていくでしょう。大容量化による小型化であり,DVDの収納場所が足りないという問題を一気に解決するからです。
もちろん,これにはメディア提供側が反対するでしょうから,実現は無理ですけどね。
そうこうしているうちに,ブルーレイの背後にはSDカードなどが迫っています。なんと,次世代規格のSDカード(SDXC)は2TBまで拡張可能だからです。つまり,DVDの数百倍の容量を持っています。現時点でもSDカード(SDHC)は32GBのものが8000円前後で売られているし,microSDカードも16GBのものが5000円以下となっています。つまり,DVDの容量は大きく上回っていて,映画などの動画記録・提供メディアとしては十分すぎる容量です。映画DVDがSDカードでも販売されるようになったら,おそらく一気に「映画はSDカードで」となるような気がしますがどうでしょうか。
- 安易な事業仕分けが周産期医療の悲劇を招く
現在行われている事業仕分けですが,これまで溜まりに溜まった汚泥を一気に掘り起こしてきれいにするためには,スピードが必要で,しかもかなり強引にしなければいけないし,拙速でも仕方ない面があると思っています。問題は,その「強引でスピーディーな仕分け」で本当に必要なものまで切られかねない点にあります。
周産期医療に関する予算は「切ってはならない」ものです。
2009/11/17
- 第6回湿潤療法のセミナー(仙台)の詳細が決まりました。
- 全編,ハンディカメラの映像だけで作られた,スペイン製の新感覚ホラー映画,《REC/レック》を紹介。試みとしては面白いし,怖さも水準以上ですが,消化不足の面も・・・。
- eneloopにUSB給電スティック登場、Wiiリモコン無接点充電セットも
2本の単3エネループで携帯電話,mp3プレーヤーなどに充電できるというガジェット。これ,かなり便利かも。とりあえず充電済みのエネループ単3電池さえ持っていればずっと充電できるわけですから。
- 不況時に映画が面白くなるハリウッド
まず何より,2008年にアメリカで公開された映画が605本,という数字に驚きます。1日2本近くが新たに作り続けられたというのですから,質の高い映画の比率はどんどん落ちていきます。また,好況で資金が潤沢にあれば,とりあえず金を使えるだけ使っちゃえ,という映画ばかり増えるのも当然のことで,超大作にして超駄作映画のオンパレードとなります。
2009/11/16
- 来年6月5日(土),滋賀小児科会南部例会で講演することが決まりました。
- 「示指基節部掌側の全層皮膚欠損」を追加。MP関節掌側にかかっていますが,瘢痕拘縮を起こすこともなく治っています。なぜ瘢痕拘縮が起こらないのかについてちょっと考察してみました。
- 「湿潤療法で熱傷を治療している医師」,「プラスモイスト販売店」のリストを,一つの県の地図を大きくGoogle Mapなどで表示してそこに病院(薬局)の場所を複数マッピング表示できたらいいなと思って,その方法を調べてみましたが,どうも結構面倒みたいですね。もっと簡単にできないのかなぁ?
- インスタント麺は、自作できるか?
こういう,手探り実験系レポートが大好きです。油揚げ麺は「とりあえず食べられる」ものができたそうです。
- 高知の“おいしいもの”で作った「高知アイス」、名物からブランドへ
このシリーズ,面白いです。こういう商品開発の記事はどれも面白いし,読んでいるだけで元気がわいてきそうです。それにしても「島じゃ常識 さざえカレー」のキャッチコピーはうまいなぁ。
- ブロガーに愛される、新分野を創造したムービーカメラ
これも日経の記事です。なるほど,プロ仕様のカメラやビデオカメラって自然に武器に似てくるのか。生物進化で異なった主の動物の形態が互いに似てくる「収斂現象(例:鳥類の翼と哺乳類のコウモリの翼の形態)」と同じなんでしょう。
- 「東京おさぼりスポット探検隊」―べつやくれい
「コミックエッセイ劇場」に久しぶりにべつやくさんが登場。いつもながらいい味を出しています。
- 昨日(15日)夜のNHKの「リーマン予想」に関する番組,おもしろかったですね。「リーマン予想」について以前私が書いた記事はこちらです。素数,恐るべし!
- 地球の青い弧:彗星探査機ロゼッタが撮影
非常に美しい写真ですね。ちなみにオリジナルの画像はこちらからダウンロードできます。私はさっそっくダウンロードし,サイズを調整して壁紙にしています。
- そういえば,一昨日,福島県で6年ぶりに講演したんですが,講演後の懇親会の時に「これほどホームページで治療についての情報を公開してしまうと,本が売れなくなるんじゃないですか?」という質問をいただきました。私は「情報を公開し,その情報が膨大であればあるほど本が売れる」と考えています。なぜかというと,情報が膨大すぎると,必要としている情報がどこにあるのかが分かりにくくなるからです。
例えば,「熱傷患者が北からホームページを見て治療法を調べよう」と思っても,インターネットサイトは基本的に「日々の症例報告」なので,どれが最新の方法なのか,どういうところに注意を払わないといけないのかがよくわかりません。熱傷症例の記事は部位別に並んでいて,時系列に並んでいないからです。
その点,書籍は「執筆時点での最新知識」が順序良く並んでいて,必要な情報がどこにあるのかすぐにわかります。ネットの情報と書籍の情報はここが最大の違いです。
というわけで,現在治療中の「78歳,3度,30%」が落ち着いたら,「熱傷治療裏マニュアル」でも書いてみようかな,なんて考えています。
2009/11/13
- 12月12日の栃木県での講演の会場,12月18日の佐賀県での講演の会場と講演時間について,追加しました。
- ショーモナイB級映画,《エイリアン・インベージョン》を紹介。ツッコミマニアにはたまらない逸品(?)です。
- デル、最薄部9.7ミリ・アルミボディの「Adamo XPS」
何度か取り上げたこの超薄型ノートパソコンですが,明らかにモバイルパソコンを狙っての製品のはずなのに,バッテリー駆動時間が2時間36分というのは解せません。2時間36分というのは恐らく,液晶の明るさを半分以下に落とし,無線LANは切断・・・などの条件下でしょうから,実際にストレスなく使えるのは1時半弱というところでしょう。これではちょっと使うだけでバッテリー切れになり,常にAC電源を持ち歩かなければ使い物になりません。
そういう目で見ると,このマシンは重量は1.5kgですから,実際の重量はAC電源を加えての重量となり,下手をすると1.8kgのノートパソコンと変わりません。
9.99mmというのはすごい技術だと思いますが,その技術は「世界一薄いノートパソコンを作る」という目的にしか使われておらず,「まともに仕事で使える薄型ノートパソコン」としては中途半端な仕様と言わざるを得ません。
- 「酒井法子事件」誘発の裏に、北朝鮮の覚せい剤責任者粛正という「誰も書かなかった」闇があることを「暴露」する
なるほどね,そういう事件があって覚醒剤の末端価格が値下がりし,一般市民相手に売りさばく必要が出たわけか。
2009/11/12
- 来年6月11日(金)に「第12回 千葉泌尿器医療・介護研究会」で講演することが決まりました。
- 来年1月11日(月)の「第6回湿潤療法のセミナー(仙台)」で講演することが正式に決まりました。
サッカー界で湿潤治療の普及に協力いただいているベガルタ仙台の高橋宣夫コーチの御講演も行われます。
- 「78歳,広範3度熱傷」の11月5日の状態です。
- 今年11月22日(日)に名古屋で第3回東海創傷ケア研究会が開催されます。ご興味をお持ちの方はふるってご参加ください。
- 東芝、私的録画補償金をめぐる提訴に反論「補償金の対象か否か明確でない」
私自身,著作権を所有していますが,現在の著作権の考えはおかしいと思っています。理論的に考えても東芝の方が絶対に正しいです。頑張れ!東芝!
- M57環状星雲の最新画像
天の川銀河の中心部、最新画像
う,美しい! 壁紙用の画像にしようっと。
- 恐怖心をあおる2012年終末説ブーム
「古代マヤ文明は2012年に世界が終末を迎えると予言している」というネット情報,出版物,映画が目白押しです。いわゆる「終末ビジネス」ってやつなんですが,こんなインチキにだまされるおバカさんがかなりいるみたい。何しろ,「世界が終ると知り自殺を考えている」,「終末を経験したくないので子供を殺して次に自分も自殺しよう」というのですから,アホにもほどがあります。
要するに,「騙すならアホを狙え!」,「おバカさんを怖がらせば商売になる」ってことです。
ちなみに,「2012年12月21日に世界が終末を迎える」という噂の根拠となっている古代マヤ歴には,2012年に終わるとは書いていないそうです。
- “ハンザキ”がハンバーグに似ているので作ってみた
オオサンショウウオ(別名ハンザキ)の質感(?)がハンバーグに似ている,と,それはいい。しかし,だからと言ってハンザキ型の巨大ハンバーグを作っちゃう?
2009/11/11
- 「日本医事新報」11月7日号(No.4463)の「質疑応答」欄に『外傷・びらんの湿潤療法』が掲載されました。
- 最先端の整形手術 人はどこまで変われるのか
この記事に限らず,数日前からマスコミに「整形手術」という言葉が躍っていますが,これを見て,おそらく日本中の形成外科医が「美容整形じゃなくって,美容形成が正しいの。美容手術をするのは形成外科であって整形外科じゃないんだけどなぁ」と歯噛みしているんじゃないでしょうか。
というわけで,正しい知識です。
- 美容外科のように「形を変える手術」をするのは形成外科
- 骨折や腱断裂などの「運動器の手術」をするのが整形外科
- 本格的にVAIO Xを使い始めていますが,各種のフリーソフトもほとんど動くようになりましたし,スキャナのドライバもWindows7用のものがみつかり使えるようになりました。唯一動いていないのが,病院の外来に置いてあるプリンタ(富士通 XL-2300G)で,ドライバのバージョンアップを待つしかありませんが,それ以外はこれまで同様に使えるようになり,何とかメインマシンになりました。
Vistaをすっ飛ばして,XPから7に「飛び級」しちゃったため,Windows7のお作法に馴染めずにシステムのリカバリーする羽目に陥ったりしましたが,それ以後は「これは多分,しちゃいけない操作だな」というのが勘でわかるようになり,さしたるトラブルなく使えるようになりました。
それにしても,Windowsのバージョンアップに従い,個人のデータファイルの置き場所(フォルダ)がコロコロ変えられるのはちょっと困りもの。MS-DOS時代からのパソコン使い,という化石時代からの生き残りにとっては,データを保管するディレクトリ(フォルダ)は自分で作って,自分で管理しているのが普通だったため,階層の深いディレクトリに自動的にデータが置かれるのは,すごく不便なんですよ。
それはさておき,13.9ミリ,760グラムという薄さと軽さはいまだに衝撃的です。現在,メーカー各社はCULVノート,いわゆる「ネットノート」をどんどん投入していて,新製品が出るたびにチェックはしているのですが,薄型軽量といってもせいぜい「厚さ2.5センチ,1.5キロ」くらいですから,「1.5キロなんて重すぎね?」って思っちゃうんですね。
ちなみに,XP時代から使っているフリーソフトで,Windows7でも正常にトラブルなく動いていることが確認できたのは次のものです。
- Clock Launcher
- Dさんの長押しIME2
- cpext(拡張コピー)
- ffftp
ちなみに,現在外来で研修中の研修医に上記のソフトを教えてあげたところ,「Clock Launcherも長押しIMEもすごく便利です。今まで不便に思っていたところが一挙に解決しました」とのことでした。
- 緊急時簡易シェルター
今週号の週刊アスキーの「カオスだもんね!Plus」で紹介されていた,災害現場での使用を念頭に開発された段ボール製のシェルターです。2人で2分で組み立てられ,重量は37キロ足らず。それでいて屋外設置90日間保障というタフネスぶり。自治体と法人向けの商品とのことですが,これ,欲しくありませんか?
2009/11/10
- 来年11月21日(日)に「日本漢方交流会」で講演することが決まりました。
- 来年4月10日(土)に「新潟薬科大学薬剤師生涯教育講座」で講演することが決まりました。
- スティーブン・キングの小説を元にして作られた映画,《ミスト》を紹介。狂信者に引きずられて善良な人間たちが殺戮集団に変貌していく怖さ,人間の弱さが容赦なく描かれている作品です。ラストの衝撃性は凄まじいです・・・後味の悪さも最高ですが・・・。
- 自画像パズルに変な顔で対抗する
このジグソーパズルならぬ「ジガゾーパズル」,ちょっと欲しいかも。
- 新しいタイプの超新星を発見
世の中,わかっているようで実は全くわかっていない,という事がよくわかる記事です。
- 雷のガンマ線から「電子の反物質」の痕跡を発見
内容はよくわかんないけど,とりあえず,すごい内容ではないかと思われた記事です。要約すると,「これまで雷雲でガンマ線現象が観測されていましたが,その時に放出されるエネルギー量の大きさについて説明がついていなかった。どうやらこれは,陽電子と電子が対消滅することで質量がエネルギーに転換した時に放出されるエネルギーではないか」ということらしいです(・・・多分・・・自信ないけど・・・)。
- サッカーJ1から降格するチーム,逆にJ2からJ1に昇格するチームが決まりつつあります。かつての名門チームがJ2に降格したり,数年ぶりにJ1に昇格するチームがあったりと悲喜こもごもですが,プロ野球チームもこうしたらいいんじゃないの,と思ってしまいます。上位リーグと下位リーグ6球団ごとに分け,成績ごとに上位リーグの最下位と下位リーグの1位を自動的に入れ替えちゃう。
2009/11/09
2009/11/06
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,福井県福井市の福井厚生病院 整形外科/阿部純久先生にも御参加いただきました。ありがとうございます。
- 磨り減った踵を簡単に修復するという,ちょっと貧乏臭い商品を買っちゃいました。「シューズドクターN」です。
- 太陽光発電の「不都合な真実」-人口の絶対的限界は存在するのか?
以前から紹介している人口と産業の問題を,エネルギー,エントロピーの面から鋭く,気宇壮大に分析した論文の最終回です。これも読み応え十分。いずれ単行本になるそうですから,刊行されたら一番最初に読みたいです。
- 光るサンゴ、蛍光発光は癒しのサイン
要約すると,「サンゴは傷が付いたときにフリーラジカルを(創外に)放出して傷を治すが,フリーラジカルは正常細胞や遺伝子を破壊する物質である。一部のサンゴでは,傷ができるとその部分がピンク色に盛り上がるが,これは実はフリーラジカルから守るための抗酸化作用を持っている蛍光蛋白質だった」となります。
サンゴと言えば,御存知のように,外胚葉と内胚葉からなる二胚葉動物です。それがどのような創傷治癒システムを持っているのかは,個人的に非常に興味深い問題です。
- 細菌の突然変異が有人宇宙飛行の障壁に
宇宙線(=荷電粒子)による細菌の遺伝子変異で何が起こるか,という思考実験の論文です。可能性としてはありえますが・・・。
2009/11/05
2009/11/04
- 「外傷を湿潤治療している医師」,「熱傷を湿潤療法で治療している医師」に,栃木県小山市の小山整形外科内科クリニック/市川日出勝先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「78歳,広範3度熱傷」の10月28日の状態です。目立った改善はありませんが,創の状態が悪化していない(例:上皮化した皮膚が潰瘍になり消失する),抗生剤を投与していないのに創感染が起きていないという点が,実はすごくないでしょうか。何しろ,これまでの「熱傷治療の常識」では,「治療行為をしないと創は治癒しないし創の状態が悪化する。感染対策に四六時中注意を払わないと創感染・敗血症を起こす」というのがセントラルドグマでしたから・・・。
- 小沢一郎氏への権力一元化
現時点での民主党政権で最大の問題がここにあります。小沢一郎の胸先三寸で人事と政策が決められ,誰もそれを制御できていないようです。つまり,小沢一郎と個人的に親しい政治家と官僚が「こうしたい」と考えたとき,それは間違っていると言える人が誰一人いなくなります。
また,小沢一郎は何のために政権をとったのか,何がしたくて政権をとったのか・・・という本音がほとんど伝わってこない(もちろん,さまざまな情報は飛び交っていますが)のも問題です。
- その辺の石で石焼きイモを作る(石が爆発する!)
相変わらず,どうでもいいことを一生懸命,命がけ(?)で実験しています。こういう姿勢,大好きです。
- そういえば,『聖☆おにいさん』第4巻が出ていましたね。これも面白かったです。
2009/11/02
- 「熱傷を湿潤療法で治療している医師」リストをさらに更新。これで「医師なし県」は山形,新潟,福井,佐賀だけになりました。
- 「78歳,広範3度熱傷」の10月26日の状態です。膝窩部と下腿遠位,指背部の上皮下が進んでいます。
- 10月28日の日本経済新聞夕刊「読書日記」で,エッセイストでありイラストレーターの南伸坊氏が『傷はぜったい消毒するな』(光文社新書)を激賞しておられました。こういう有名人に誉められると,すごく嬉しいです(・・・こういうのをミーハーといいます)。
ちなみに「ミーハー」の語源について知りたい方はこちらをどうぞ。
- 光文社から本を出した関係で,時々,光文社新書の新刊書が送られてきます。そういう次第で,今読んでいるのが『二大政党制批判論 -もうひとつのデモクラシーへ』(吉田徹,光文社新書)です。そもそも政党は何なのか,選挙とは何なのかという根本から見直して,政治改革,選挙制度改革は手段なのか目的なのかを論じ,現在の日本の小選挙区・二大政党制は最善の政治システムなのかを問い直す力作で,読み応え十分でした。
これを読むと,「小選挙区制+マニフェスト選挙+準二大政党制」の欠点がよくわかります。私たちの大部分は民主党のマニフェストの全てを支持しているわけでもなく,自民党のマニフェストの全てが正しいとも思っていないからです。年金制度改正については民主党のマニフェストに理があり,雇用創出については自民党の考えの方が現実的,公共事業の見直しに関しては民主党を支持・・・という具合に,この政策については民主党,こっちの問題については自民党を支持,というのが普通だからです。
しかし,選挙で投じることができるのは一票だけで,民主党か自民党かどちらかに投票するしかありません。その結果,「55%の政策を支持できる民主党」と「45%の政策を支持できる自民党」を天秤にかけて55%支持の政党に投票するしかないわけです。そして,そういう選択をした有権者が多ければ民主党が政権を取ることになり,選挙前に提示したマニフェストの実行に移ります。問題は,有権者に支持されていないマニフェストを有権者が排除できないという点にあります。
こうなったら,各問題ごとに国民投票を行ったほうがいいんじゃない,なんて発想も浮かんでしまうわけです。もちろん,直接民主制には直接民主制の問題があるわけですけどね(このあたりについては本書でも詳しく説明されていますが)。
- 玻南ちゃんダメ?…名前受理されず、最高裁へ
- この漢字で「はな」というらしいのですが,この漢字はどう読んでも「はなん」か「はみなみ」としか読めず,おそらくこの子供さんは一生,「はなんちゃん」と呼ばれ,そのたびに「はなです」と訂正することになります。最近,このような「絶対に読めない読みの名前」をつけるのが流行ですが,その子供は一生,名前で苦労することになるんじゃないかと思います。私も普通に読めない名前だったため,子供時代,苦労しましたから・・・。
- VAIO X,ようやく環境設定やらデータ移行が終了し,なんとか仕事で使えるようになりました。これまで使っていた数々のフリーソフトもWindows7で正常に動いていますし(例:Clock Launcher,Dさんの長押しIME起動2など),サイト更新もVAIO Xで行えるようになりました。すごく使いやすいです。