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2007/09/29
- 面白けりゃいいじゃん,というノリで作られたB級映画の傑作,《スネーク・フライト》について。暗殺手段として飛行機の貨物室に大量のヘビを仕込む,という初期設定からしてムチャクチャなアホ映画ですが,細部まで丁寧に作られているし,登場人物の描き分けもきちんとしているし,「駄目人間がここぞというところで勇気を奮って活躍する」という感動もあります。気合を入れて作ったB級映画,ってのは本当に面白いのです。
- 先週,読売新聞の「医療ルネサンス」で湿潤治療を取り上げていただきましたが,記事が読売新聞の公式サイトで閲覧できるようになりました。
- 数ヶ月ぶりに,講演がない週末です。
- 当サイトへのアクセス数は通常,一日あたり2,700~2,900弱なんですが,なぜか昨日のアクセス数は3,700以上でした。なぜなんだろうか?
2007/09/28
- 「骨欠損を伴う指尖部損傷の治療例」を追加。
- 以前にも紹介したことがある「水いぼの痛くない取り方」ですが,ちょうど水いぼの患者さんが受診されたので,親御さんに説明してやってみました。
とは言っても方法は簡単,水いぼにスピール膏を張り,2~3日後に来てもらっていぼを取るだけです。スピール膏で表面が軟らかくなり,簡単に除去できます。そのあとはデュオアクティブかプラスモイストで覆うだけ。翌日には治っているはずです。
小児科や皮膚科の先生方,是非,試してみてください。
2007/09/27
- 石岡第一病院 傷の治療センターで治療した症例の感染率に新たに48例追加。感染例は依然として2例で,感染率は0.7%です。
- 完全電子カルテの病院から,手書きカルテの病院に移動したわけですが,「電子カルテの病院ではそこらに不要な紙が転がっていてメモ用紙に事欠かなかったが,手書きカルテの病院ではメモ用紙にするような不要な紙がない」ことに気がつきました。
電子カルテでは何か行うたびに必ずプリントアウトする設定のため(プリントしないと次に進めない),患者さん一人診察するたびに数枚の紙がプリンタから吐き出されていました。もちろん,そのあとで「あっ,この所見も書いておかない!」とカルテを開きなおして修正すると,そこでもまた紙が数枚消費されます。要するに,一日の診察が終わると,数十枚どころでない紙がプリンタから吐き出されていて,そういう紙があふれていました。何かメモしようと思ってもメモ用紙を探す必要がありませんでした。
ところが電子カルテでなくなると,こういう紙が全くないんですよ。恐らく,紙の消費量は電子カルテ時代の数分の一でしょう。
また,以前の病院ではそこらにパソコンとプリンタがあったため,例えば雑誌からの依頼原稿を書いている場合も,ちょっと書いてみてはプリントアウト,誤変換を見つけて修正してはプリントアウト,といった具合に,超お気軽に印刷していましたが,現在の病院では個人所有のプリンタのため,これぞという場面になってから初めてプリントアウトするようになりました。もちろん,インクジェットプリンタのインクって自分で買うと結構高いからです。
電子カルテになるとペーパーレスにならず,逆に紙の消費が増える,というのはやはり普遍の真理のようです。というわけで,paper-less ではなく paper-loss というのが電子カルテの正体ではないかと・・・。
2007/09/26
- 学校保健ニュース 中学版 No.1429, 2007年9月15日号に私が監修した「早くてきれいに傷が治る湿潤療法」が掲載されました。中学校の保健室の壁に張られている新聞見開き大のカラー新聞です。詳しくはインタープレス社のサイトをご覧下さい。
- とびひ(伝染性膿痂疹)の「抗生剤内服,患部はよく洗ってプラスモイストで覆う。リンデロンVGをちょっぴりトッピング」という治療法を続けていますが,依然として連戦連勝。30例くらい治療したと思いますが,全例が2~3日で治癒しています。小児科の先生が奇跡だと評価してくれました。
なお,「MRSAが検出されるとびひはどうするの?」という質問があるかと思いますが,恐らく,「よく洗ってプラスモイスト貼付,抗生剤投与なし」だけで治ると思います・・・多分・・・。
ちなみに,「ステロイド軟膏を使うと感染を助長するのでは?」と教科書の記述を鵜呑みにして杞憂される先生もいらっしゃると思いますが,そういうことはないようです。全例で問題なく治っているからです。ま,教科書というのは平気でウソが書かれている書物ですからね。
2007/09/25
- 23日(日)は臨床獣医学フォーラムで講演でした。獣医学関連の学会では最も参加者が多いものの一つということでしたが,会場はぎっしりと満員状態で,後ろで立っている方も多数いらっしゃいました。質疑応答でも多数の質問をいただきました。多数参加いただき,ありがとうございました。
さて,前日のウェルカムパーティーに参加しましたが,余興が素晴らしいというか,凄いというか,すげぇ,という感じでした。10人ほどの先生方(?)が舞台に上り,「ビリーズブートキャンプ」を演じたのですが,誰も脱落することなく最後まで体を動かしていました。これには会場大盛り上がり。ほとんど,忘年会のノリでしたが,特にビリー役の先生がうまかったです。
その後,10数人の先生方,学生さんと懇親会へ。ここでもいろいろな話をさせていただきました。遅くまでお付き合いいただき,ありがとうございました。
- あまり怖くないホラー映画というか,安心して見ていられるホラー映画の《悪魔の棲む家》について。
- そういえば,雑誌「サイゾー」10月号の特集『人気マンガの罪と罰』に「“天才”浦沢直樹はホントーに面白いか?」という記事が載っていましたね。要するに,伏線を張れるだけ張っておいて,最後にそれを回収していないのが浦沢流? という鋭い指摘です。『Monster』もそうだったし『Pluto』もなんだかその気配が濃厚です。ここまで謎を振っておいて,最終回ですべてを解決するなんてできるんでしょうか。アトムもここ数ヶ月,全然登場していないし・・・。
2007/09/22
- 『傷は乾かさず湿潤治療』が9月21日の読売新聞朝刊,医療ルネサンスに掲載されました。記事を読みたいがどうしても新聞が手に入らない,という人は御連絡下さい。
- 今日は午後に石岡を出発して東京に向かい,明日昼のの臨床獣医学フォーラムでの講演に備えて東京で宿泊です。夜は同学会のウェルカムパーティーに参加予定です。
- よく,「これほど多くの映画をどこで見ているのですか?」と質問をいただきます。もちろん,新幹線や飛行機の中で見ています。ここで活躍するのが iAUDIO A2-30-WH 30GB です。レンタルショップでDVDを借りてきては,DVDプレーヤーにA2を継ぎ,あとはA2のハードディスクにコピーするだけ。プレーヤー(普通のやつ)で再生できるDVDなら必ずコピーでき,あとで変換ファイル(WMPで再生可能)パソコンで再生することも可能です。A2内に映画20本は入りますので,常時,DVDを20組持ち歩いているような感じですね。
著作権ってどうなっているんでしょうか,という商品ですが,そこらのパソコンショップ,家電量販店で売っていますよ。
2007/09/21
- 本日(21日,もしかしたら22日かも)の読売新聞朝刊,「医療ルネサンス」に湿潤治療が取り上げられます。読売新聞を取っていない人はコンビニに走りましょう。私も朝,走ります。
- 監視国家,ファシズム国家になったイギリスを舞台に,体制打破に挑む戦いを描いた映画,《Vフォー・ヴェンデッタ V FOR VENDETTA》について。いい映画ですよ。
2007/09/20
- 石岡第一病院 傷の治療センターで治療した症例の感染率にさらに33例追加で,新たな感染例なし。創感染発生率は0.7%です。
- 創感染について掲示板にも書いたネタなんですが,「抗生剤の予防的投与」は効果がないだろうと思います。といっても,強力な証拠があるわけでなく,他の薬剤からのアナロジーですが・・・。
- 例えば,腹痛の薬。これは腹痛が起きたら飲みます。腹痛がないときに飲むことはありませんし,腹痛がないときに飲んでも腹痛の予防効果もありません。
- 例えば,水虫の薬。これも水虫になってから患部に塗りますが,水虫になっていない足に塗っても水虫を予防できるわけではありません。
- 目が充血しているから目薬をさす,ということはあっても,目が充血しないように目薬をさすことはありませんし,さしたからといって充血予防となることではありません。
要するに,西洋医学というのは「ある症状が起きたら,それを抑える薬」という対処療法が基本的な考え方です。だから,痛風の薬は痛風で困ったときに飲むし,抗うつ剤はうつ病の患者さんが内服します。それらは決して,痛風やうつ病にならないようにと予防的に飲むことはありません。
このように考えると,「抗生剤の予防的投与」がいかにおかしいかがわかります。抗生剤とは本来,細菌感染症が起きて発熱などの感染症状が起きて困っているときに服用する薬です。細菌感染症が起きていないときに飲んでも効くわけがありません。
一体どこの誰が,「術後の抗生剤予防的投与」なんてことを言い始めたんでしょうか。
- またも面白そうな新書を発見。『非線形科学』(蔵元由紀,集英社新書)。生命現象についてちょっと調べていくと,どこかで必ず非線形現象にぶつかります。このあたりのことを少しは知っておかないといけないかなぁ,というわけで,次なる読書ターゲットはこいつで決まり!
2007/09/19
- 先日,ちょっと紹介した『皮膚は考える』(傳田光洋,岩波科学ライブラリー112)について本格的に紹介。これは恐らく,皮膚という臓器に関する知見を根本から書き換える,とんでもない研究ではないだろうか。こういう地道な研究を続けられている著者に敬意の念を持つ。
単なる山勘だが,本書の「自立系としての皮膚」という知見と,「生態系としての皮膚を維持しよう」とする皮膚常在菌の知見が組み合わさったとき,さらに包括的な知の地平が切り開かれていくような気がする。要するに「皮膚の大統一理論」である。
- 医学と無関係のピアノネタ。中村天平というピアニストのYouTubeの画像だ。自作の曲を演奏していて,爆裂系というか,爆走系ピアニズムの権化のような演奏をしている。とりわけ,「練習曲ハ短調 Etude C-Minor」は爽快そのもの。
2007/09/18
- 先週金曜日は医療法人 グラニーアンドグランダ(以下,G&G)で講演でした。横浜駅隣のホテル会場は満員で,多数の質問をいただきました。その後,立食形式の懇親会となりましたが,G&G側で私の著書の販売をしてくれたため,懇親会というよりサイン会のような感じになりました。こんなに多くのサインをしたのは初めてです。参加された方々,書籍を御購入いただいた方々に感謝申し上げます。
そして,同じホテルのラウンジで食事兼宴会。ここでもいろいろなことを喋り捲っていたような記憶が・・・。最後までお付き合いいただき,ありがとうございました。
- 11月17日(土)の13:30頃から,地域医療外科系連合会(さいたま市)で講演することが決まりました。
来年2月8日(金)午後7時から宇都宮市医師会で講演を行う予定です。
そして,来年5月16日か17日,第108回 日本外科学会定期学術集会(長崎市)で講演をする予定です。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,香川県高松市の在宅医療 敬二郎クリニック 三宅敬二郎先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 結構評判がよかった洞窟パニック・モンスター映画,《ディセント》について。ついでに「地底人」について考察したりして・・・。
- 「『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する」(亀山郁夫,光文社新書)を読んでいますが,これが結構面白いです。私は20代のはじめの頃,『カラマーゾフの兄弟』を4~5回ほど繰り返して読み(もちろん,完全読破だぞ),今でも大好きな小説のひとつですが,そういう人にはとても面白い本でしょう。
2007/09/14
2007/09/13
- 11月11日(日)の日本家庭医療学会での講演ですが,朝9:00からの講演,講演会場は大阪市北区の天満研修センターとなります。
- 石岡第一病院 傷の治療センターで治療した症例の感染率にさらに20例を追加。感染例が1例あり,発生率は0.8%となりました。
- 安部ボクちゃん首相,どう考えても「このタイミングかよ」という最悪のタイミングで辞職。選挙で大敗した時にも「私には責任があり逃げ出すわけにはいかない」と大見得を切り,臨時国会で高らかに所信表明演説をし,いよいよ今日これから党首討論・・・という時に逃げ出すかよ。
これじゃまるで,テストの前日まで「今度のテストはいい点数を取るよ」と吹聴しまくっていて,その実,全くテスト勉強をしていなくて,いよいよテストの当日,これじゃいい点数を取れそうにもないし,かといって学校で火事も起こりそうにもないし,大地震も起こりそうもないし・・・ってんで,いきなりテスト日の朝,「ボク,お腹が痛くなっちゃった。だから学校に行かないからね!」と駄々をこねる小学生と同じじゃないですか。
八方塞,四面楚歌の状況では敵前逃亡したくなる気持ちはわかるけど,一国の首相なんだからもうちょっと格好良く逃げ出せよ,といいたくなります。
要するにこのボクちゃん首相は一国の首相としての気概も覚悟もなく,「ボクのおじいちゃまも叔父様も首相をしたんだから,僕も首相になるんだよね」程度の考えで首相を引き受けたんでしょう。
「民主党の小沢党首との会談ができなかったから辞めちゃうんだよ」というのも言うべきではなかったですね。相手に責任を負わせようというセコイ魂胆が丸見えでみっともないです。おまけに,小沢党首からは「党首会談の打診? そんなのなかったよ」って言われてるし・・・。
このあたりにも,彼の政治感覚の欠如が丸見えです。
さて,お坊ちゃま君の経歴を見てみましょう。「成蹊大学を卒業した後,南カリフォルニア大学に留学し,そこを卒業した後日本に戻って神戸製鋼所に入社。そして3年後,父親である安倍晋太郎の秘書官に就任。そして翌年,衆議院に立候補して初当選。2000年に官房副長官,2003年に党幹事長,2005年に官房長官」とあります。つまり,社会人になってから「普通の仕事」をしたのは3年だけで,あとは「政治家」というお仕事しかしていないことになります。つまり,「政治家・衆議院議員しか職業を知らない男」です。
なんだかなぁ・・・。議員とか政治家を職業といわれてもなぁ・・・。
2007/09/12
- 『皮膚は考える』(傳田光洋,岩波科学ライブラリー112)を読み終えました。とても面白いです。「皮膚は神経と同じ外胚葉組織である」という医学関係者なら誰でも知っていて,誰もが見逃している事実を真正面から追求し,その結果,皮膚が持っている驚きの機能を明らかにします。
なぜ,1度熱傷の痛みが「ワセリン塗布ラップ」で治まるのか,以前から不思議に思っていましたが,本書を読んではじめて納得しました。
いずれ,詳しく書評を書こうと思っています
- 陥入爪(=深爪に起因する爪周囲炎と慢性肉芽)ですが,この2週間ほどで外来を受診した患者さんのすべて(といっても数例だけど)が,次の治療法で痛みが速やかになくなっています。
- 爪甲の湾曲部分を長軸方向に爪ヤスリ(爪切りの裏側についているやつね)をかけて薄くする。
- 爪先端と爪郭皮膚が離れるようにテーピングする。
- 肉芽形成がある場合は,局所麻酔下に肉芽を切除し,アルギン酸塩被覆材で切除創面を覆う。
特に効果的なのは,ヤスリがけです。患者さんによると,「ヤスリをかけた直後から,食い込んでいる感じがなくなり,痛みがなくなった」そうです。
ってことは,大部分の陥入爪は病院に行かなくても治る,ってことなんじゃないでしょうか。
「病院に行かなくても治る」というのが私の考える理想状態です。
- ケアネットTVで「Dr.夏井の創傷治療大革命」という番組が放映されています。私の講演を収録したものなんですが,ケアネットに寄せられた「声」によると,満足度87%以上,「やや不満,不満」がゼロという解答結果だったそうです。取りあえず,悪評ばかりでなく安心しました。
その中で幾つか,「ここは改良して欲しい」という意見がありましたので,このコーナーで解答させていただきます(・・・ここで,解答しても意味ねえじゃん? という突っ込みはしないでね)。
- ちょっと早口すぎるのが残念
⇒2時間の内容を1時間半に詰め込んだため,早口になってしまいました。Give me more koen-jikan!
- 成書に書いてある内容以上のものを聞きたかった
⇒インターネットサイトに書いてあります。
- 反論、議論番組を期待したい。
⇒私も,「消毒医者」からの反論・討論を待っています。是非,討論しましょう。
- 面白かった。もう少し、時間が長くてもいい。症例を多く。
⇒2~3時間講演を企画してくれれば,症例をもっと出します。
- 最後のほうが難しかった
⇒講演時間が2~3時間あれば,もっとわかりやすく説明いたします。
- 今までの常識と違ってきているのですぐには受け入れがたい。
⇒無理に受け入れる必要はありません。やがて,世の中が変わりますから,その時に受け入れてください。
- 最近ようやく,富士通のUMPC, LOOX U がパソコンショップでも販売されるようになりました。私は,最初期の法人向けの機種(FMV-U8240)を購入して使っていますが,キーボードの問題点以外はとても気に入っていて,ほぼ日常的に使っています。
そして,「週刊アスキー」とのコラボモデルもネット販売されました。思わず購入ボタンをクリックしそうになりましたが,私が持っているものとの違いが
- Windows Vista搭載(私が持っているのはXP)
- メモリが1GB(私のは500MB)
- Bluetooth搭載(私のは非搭載)
- 内蔵ハードディスクが40GB(私のは20GB)
- スタイリッシュなラズベリーカラーの天板(私のは汚れが目立ちやすい白)
- ワンセグ内蔵
このくらいしかないんですよ。XPで取りあえず仕事ができているし,Bluetooth対応の周辺機種も持っていないし・・・ワンセグはあってもいいかなぁ・・・というわけで,購入に至っていません。
さて,FMV-U8240を3ヶ月ほど使っていますが,やはり最大の問題点はキーボードです。次の2点の改良をしてくれたら,すぐにでも新しいのを買っちゃいます。
- 筐体の横幅を2センチ広げ,キーピッチを13ミリにして,フルキーボードを搭載する。
- [ESC]キーを一段上に逃がし,数字キーとアルファベットキーのずれを解消する。
ちなみに私はキーボード交換ソフト(フリーソフト)を使って次のようにキーボードを変えて使っています,というか,これくらい変えないと使えません。
- 数字の[0]を長音記号[-]に
- 数字の[0]は[Fn]キーを押して入力
- [変換]⇒[→]
- [半/漢]→[←]
- 数日前,デンマークの音大の教授という方から「Walter Zoers編曲の『南国のバラ』の楽譜を持っていますか?」というメールをいただき,直ちに送ってあげましたが,なんとこの方,Zoersさんの弟子で,ずっとこの楽譜を探していらっしゃったそうで,ようやく師匠の楽譜にめぐり合えたと喜んでおられました。
楽譜収集をしていたよかったです。
2007/09/11
2007/09/10
- 先週金曜日は北海道苫小牧で開かれた日胆感染対策懇話会で講演でしたが,ご存知のように台風9号にぶつかってしまったため大変でした。
まず,石岡から上野への特急電車(フレッシュひたち)が車両故障のために全面運休。そのため,タクシーでつくば駅に移動してつくばエクスプレスで秋葉原駅に,そこから京浜東北線と東京モノレールで羽田空港へ。ここで16:00発の飛行機が40分遅れで出発し,新千歳空港に到着したのは18:00過ぎでした。土砂降りの雨でした。
その日胆感染対策懇話会ですが,会場は前の方に空席が少しあるくらいで,しかも通常の同会より医師の参加が多かったそうです。質疑応答でもいろいろな質問をいただきました。
その後,ホテルのレストランに場所を移して2人の先生と懇親会。細菌の話とかいろいろしゃべりまくったような記憶が・・・。
- そして「今週の小ネタ」ですが,蚊に刺されて痒いところにデュオアクティブETを小さく切って張ってみたら,程なく痒みがなくなりました。私の体では何度追試しても同じ結果が得られています。
- 講演用のスライドをさらにバージョンアップ。今度は「9月9日バージョン」です。以前ダウンロードしたことがある人は同じアドレスからダウンロードできますし,新たに入手を希望される方は,本名,所属を明記してメールでご連絡下さい。
2007/09/07
- 11月16日(金)に東京の芝歯科医師会で講演することが決まりました。
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,神奈川県横浜市の横浜サンクリニック(皮膚科、美容外科) 呉 相俊先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 石岡第一病院 傷の治療センターで治療した症例の感染率にさらに26例を追加。感染例が1例あり,発生率は0.4%です。
- 昨日,『ナノカーボンの科学 セレンディピティーから始まった大発見の物語』(篠原久典,講談社ブルーバックス)という本を紹介しましたが,化学好きの先生から「有機化学美術館」というサイトを教えていただきました。このサイト,面白いです。医薬品の話などもありますので,御興味をお持ちの方は是非覗いてみてください。
- 今日は昼まで外来をして,それから羽田空港に移動して北海道の日胆感染対策懇話会で講演の予定・・・ですが,行けるかなぁ。現在,7日の午前6時なんですが,常磐線特急は運休していますし,羽田空港も閉鎖状態です。午後になれば大丈夫なんでしょうか。
というか,普段なら歩いて5分の病院までたどり着けるかどうかも危ない感じです。何しろ外は暴風雨圏ど真ん中で,絵に描いたような「台風」状態なんですから・・・。
2007/09/06
2007/09/05
2007/09/04
- フランス留学中の黒住先生(以前から湿潤治療をしていただいている先生です)から,「フランスは消毒天国」というメールをいただきましたので,御許可を得て転載させていただきました。
- 「消毒しなければ皮膚についている細菌が創部(腹腔とか胸腔とか)に入ってしまい,感染するではないか」という考えから術野の消毒がされているわけだが,この論理が間違っているのではないかと気がつきました。皮膚常在菌は腹腔や胸腔では恐らく増殖できないのです。これらの環境では増殖するどころか,急速に数が少なくなるはずです。
皮膚常在菌とは「皮脂を栄養源とし,pH5.0~5.5の状態で増殖する生物」であって,pH7.0前後の中性環境は皮膚常在菌の増殖が抑制されます。つまり,皮膚常在菌がいくら腹腔や胸腔に入り込んだとしても,そこはpH7.0前後の中性環境ですし,唯一の栄養源である皮脂もありません。つまり,これらの環境に入り込んだ皮膚常在菌は,速やかに数が減少するか,VBNCの状態になるはずです。「皮膚についている細菌が患部に入り込まないために消毒が必要」という論理のウソがここにあります。
皮膚という環境に最高度に適応した生物,それが皮膚常在菌です。だから,皮膚以外の環境では暮らせないし,増殖することすらままならないのです。
もちろん,皮膚には常在菌以外に通過菌・非常在菌が付着していて,例えばS.aureusなどがそれにあたります。しかしこれらの菌は皮膚を洗えば落ちてしまいますし,洗って落とせない細菌はいません。また,空中を漂っている細菌は通常は酵母などであって,感染起炎菌ではありません。つまり,一度洗ってしまえば,その後,空気中から感染起炎菌がもたらされる可能性は非常に少ないということになります。
したがって,手術前は執刀部位をよく洗ってしまえば感染はほとんど起きないということになりますし,執刀前に皮膚を消毒するのと洗うので感染が起こる頻度は変わらないのではと予想されます。
- 昨日,本日と二日連続で,三重県の四日市社会保険病院の先生が外来見学にいらっしゃっています。
- 朝青龍問題について。
一番最初に整形外科医から出された診断書ですが,「肘の故障のため,6週間の安静が必要」であって,「腰の骨折のために6週間の安静が・・・」ではなかったそうです。つまり,手を使わないサッカーをするのは全然問題なかったらしいです。
ところが,一番最初にマスコミが「腰の故障があって6週間の安静が必要のはずなのに,サッカーをしていた」と報道しちゃったもんだから,話がムチャクチャな方向に向いてしまったようです。
「肘の痛みのために6週間の安静」という診断書を書いた先生も気の毒だけど,やはりここは「サッカーをしても問題ない状態だった」とマスコミで正式に発表すべきではないでしょうか。「なんだ,肘が痛いのであって腰じゃなかったのか」となると,ちょっとは風向きが変わってくるはずです。
2007/09/03
- 先週金曜日は沖縄の南部徳洲会病院で講演でした。会場は満員で別室に別モニターを置いて,そこでご覧いただいた人もいらっしゃったようです。また,質疑応答も非常に多かったです。多数に方においでいただき,ありがとうございます。
その後,20人ほどの先生方と懇親会があり,その後さらに2次会に突入。ホテルに帰ったのは確か午前1時頃でした・・・自信ないけど・・・。
翌日午前中,飛行機の時間まで時間があったため,同院の事務の方に案内していただいて,沖縄ワールドに一時間ほど滞在。残念ながら玉泉洞は見る暇はありませんでしたが,ハブ博物公園に展示されていた「世界一巨大な蛇の標本」はさすがの迫力でした。案内していただいた二人の事務の方,ご苦労様でした。
そして,那覇空港に到着して出発ロビーに行ったら,目の前に例の中華航空の飛行機の残骸がありました。焼けた左側は見えませんでしたが,機体は無残に折れ曲がっていました。ロビーの皆さん,ほとんどの人が携帯のカメラで撮影していて,観光スポットと化していました。
- 「外傷を湿潤治療している医師」のデザインをちょっぴり変えました。何となく変えてみたかったもんで・・・。
- この本は面白いぞ。『ナノカーボンの科学 セレンディピティーから始まった大発見の物語』(篠原久典,講談社ブルーバックス)だ。世界を揺るがすナノテクノロジーという大発見が,実は偶然見つけられたこと,物性物理の専門家でない宇宙物理学の研究者が最初に見つけたことなどを,時系列にスリリングに説明していくのが本書だ。ここには,突如として発見された大発見が研究者たちを興奮させ,その本質を探ろうとして寝食を忘れて研究に没頭し,新たな知見の発見者という栄誉を得るために心血を注ぐ様が克明に描かれている。これはまさは手に汗握る冒険小説である。
- 呪われているかのごとく,次々とトラブルに見舞われているのが農水大臣の席。今回の遠藤さんも大臣就任の際,「本音で言えば引き受けたくなかったんだけど・・・」と言っていたけど,まさにその言葉通りになっちゃいました。引き受けたらやばいことになるかも,ってわかっていて引き受けたんだから自業自得だけど,引き返す勇気が必要でしたね。ま,それだけ大臣の椅子は魅力的なんだろうね。
この前も書いたけど,安部ちゃんは生徒会長をするならその前にせめて学級委員くらいしてからすべきですよ。確かにおじいちゃんも叔父さんも生徒会長をしていたし,前の生徒会長から「次はこいつね」って指名されたのも事実だけど,学級委員すらしたことがないというのも事実なんだよね。生徒会の運営そのものを全く知らないもんだから,次から次へとボロがでまくり状態です。
それにしても,ピンポイント狙撃でもしているかのように,次から次へと「問題議員」を大臣に任命する安部ちゃんって,もしかして特殊能力の持ち主?