2013/06/28 ・・・ [06:00]／ [07:00]／ [13:00]／
【13:00】
- 羽田空港の待合室で更新しています。「ティファール・フライパン熱傷」についてのメールが続きます。
ティファール鍋 リコール回収２割の件ですが，リコールが出されたのが２００４年だかの製品です。もう10年程前ですね。
ティファールの鍋はウチも愛用しています（ほぼ毎日使用します）。使う頻度が非常に高いかと思いますが大体２年で加工がいたんで使用に耐えないので買い替えてます。（あまり頻繁に使用しない鍋も加工は劣化してきます）
つい最近、４回目のセットを購入したほどのリピータです。
この手の商品は最初の３年ぐらいで回収できなければ、その後回収率が伸びることは無いと思います。台所はスペースが限られているので無駄な調理器具は置きませんし、使わない調理器具はどんどん捨てる事になりますから。
衛生的な嫌悪感からも使わなくなった調理器具を数年後に物置きから引っ張り出してまた使い始める。というのは０とはいいませんが、可能性としては非常に非常に低いと思います。
日常使用する調理器具の耐用年数はそんなに長くないので２０１０年とか２０１３年時点で「ん年掛っても”まだ”回収率が２割にとどまる」をやり玉にあげても意味が無いと思います。
擁護するつもりも無いのですが、ちょっとＷｅｂ等も含め取り上げ方には違和感がありました。２００５～６年までに回収率を上げられなかった事は非難に値すると思いますけれどね。雨にも負けず、色々な意見にも負けない先生の心意気が好きでいつもワクワクして読んでいます。
安全でない製品を送り出すオシャレ気取りの企業に頭にきています。
我が家には、いただき物のティファール電気ケトルがありましたが、どうも湧いたお湯が美味しくないので、一回使って捨てました。美味しく感じなくて幸いでした。火傷せずに済んだ気がします。お湯はガスで沸かさないとウチでは不評でしたので。
その他に自宅にティファール製の物があるか探してみると、ありました。夫が自分でかけるのを条件に買ってきた高いアイロンです。私の持っているアイロンの5倍の値段です。
◯◯王子のCMにつられて買ったそうで、蒸気が出るタイプです。アイロンって手を添えてかけるものだと思うのですが、その手を添える所にまさに蒸気が出てくるのです。夫はいつも蒸気のジュジュッの後に、『あちっ、あちち』と言いながらアイロンしています。問題だと思います。 - ある先生からの相談メールです。初診時の写真を見る限り，ちょっと深めのⅡ度熱傷という感じです。このような例は熱傷では私は経験がありません。皆様はいかがでしょうか。「治らない原因」は何でしょうか？
20代の女性。熱湯で両側大腿に熱傷を受傷し，某病院に入院して従来の治療を受けています。
受傷から10日目に湿潤療法を希望されて受診されました。プラスモイスト処置をしております。
最初診察した際は、正直申しまして、2週間くらいで目処がつきそうだなあと思っておりました。しかし、2か月経った現在でも、いまだ膠着状態です。そして、熱感、腫脹、発赤は無いのですが、今頃になり痛みが出てきております。
そこで質問なのですが
- 熱傷が私の見立てより深かったという事なのでしょうか？それとも、処置で何か落ち度があるのでしょうか？
- 2か月経過してから、痛みが増強してくる事は有るものなのでしょうか？
【07:00】
- 「ティファール・フライパン熱傷」についてのメールです。
ティファールの取っ手が取れる鍋シリーズは、一部製品がリコール対象になっています。というわけで，あなたの台所にあるティファールのインジニオはリコール対象商品かもしれません。ご確認ください。
ティファールのトップページ右下に「インジニオシリーズハンドル重要なお知らせ」というバナーがちっちゃく出てますが、それをクリックすると、このページに飛びます。これでユーザに気づけというのは、無理ゲーですけどね。
個別の告知をどのように行っているかは、ちょっと把握できていません。自分自身、この鍋を使っていませんし。
また、「ティファール 鍋 リコール」で検索すると、いろんな情報が見つかります。2010年時点で、回収率２割という記事もあります。 - 今日は昼過ぎに羽田を出発して1年ぶりの沖縄です。今年もまた夜はヒージャー（ヤギ汁）とイラブー汁かな？
【06:00】
- "Siren" という原題そのままに，海にクルージングに出た若者たちがセイレーンの美しい歌声に惑わされて・・・という何のひねりもないイギリス製ホラー映画，《アイランド》をレビュー。見る価値はないです。
- 「高校の糖質の多い食事」についてのメールです。
浦和学院の食事や吹奏楽部の話を読んで思ったことです。
いわゆる体育会系に『先輩の言うことには絶対服従』のような、科学とは正反対の文化がある限り、こういう状況は改まらないでしょう。実際、
- どんなに暑くても練習中は水を飲むな
- うさぎ跳びは足腰を鍛えるのに有効
- 肩が冷えるので投手は水泳をしてはいけない
- 体力や技能の向上に体罰は必要
のような迷信が長年にわたって伝えられてきました。
一方、文化系に分類される吹奏楽部も、体育会系まがいの迷信がまかり通っていることがあります。例えば、
- 呼吸を安定させるためには毎日の腹筋運動が不可欠
- 腹式呼吸では肩を動かしてはいけない
- ビブラートでは喉を使ってはいけない
- アンブシャが乱れるから口笛を吹いてはいけない
などです。
体育会も吹奏楽も、指示やトレーニング方法の理由や目的が明確でなければ怪しいと思いますし、根拠を尋ねてみて「うるさい！質問なんかするな」という態度だったりすれば明らかにおかしいのがわかります。もっとも、ベジタリアンのようにアドホックな屁理屈をつけるのが得意な指導者や先輩もいるので油断はできませんが…。
なお、最近は良書も出ており参考になりますが、一方でトンデモ本も多く、最終的には個人個人の（未成年者なら親の）リテラシーが頼りです。
湿潤治療と旧来治療、糖質制限とカロリー制限を見極めるのと同じですね。 - 「ティファール熱傷」についてのメールです。
さてティファールのフライパンの話題が出ていたので、久しぶりにティファールでヤフーとグ―グルで検索をかけたところ、１ページ目に中日新聞の記事がのってました！
「後絶たないやけど事故 ティファール電気ケトル」という題名なので、おや？！と思って見てくれれば少しは買うのをためらってくれるのでは…と思います - 「カロリーとキロカロリー」についてのメールです。
以前より本やネット等で、カロリーの値がこれは明らかに「キロカロリー」の間違いだろ？と思う情報を頻繁に見る事がありました。
で、ウィキペディア調べてみると、
現在の日本ではカロリー（cal）の１０００倍がキロカロリー（kcal）とほぼ常識的に認識されていると思いますが、海外もしくはやや古い情報だとcalの１０００倍をCalと頭のCを大文字で表記することで表現しているものが多いようです。
calもCalも日本語にするとカロリーとなってしまうために、それを知らない人が訳すと今回のような事になってしまう訳ですね。
Calと書いてあるものはキロカロリーと訳さないといけません。しかしこんな紛らわしい単位の扱いをしているのは栄養学の世界だけです。カロリーは栄養学の基礎中の基礎だと思うのですが、それをこんなに間違いやすい扱いをしてるのは、そもそも栄養学というのは全く科学的ではないのかもしれませんね。 - 「ティファール・フライパン熱傷，カロリー」についてのメールです。
【１．ティファール・フライパン熱傷】
ティファールの「取っ手が外せる」鍋では、取っ手の固定が甘く鍋が落下して負傷した事故が重大製品事故として公表されています。
また、国民生活センターでは消費者からの依頼により底が滑りやすい鍋のテストを行っています（ティファールかどうかは不明、テスト結果は特に問題なし）。
あと、IH調理台は表面が滑らかなので鍋が滑りやすいとの指摘がありますが、患者さんの話では、底が丸いフライパンだとコンロにはまる感じだったとのことなので、IHではないでしょう。やはり鍋底が滑りやすいのでしょう。
なお、情報収集にあたっては可能ならば「製品番号、購入時期、調理台のタイプ（ガスかIHか）」なども調べておくと、事故例を検索したりメーカーや消費者庁などに追跡調査を求めたりする場合に役立つと思います。
【２．カロリー】
栄養学では昔、食物の熱量単位をCal（頭が大文字）で表していました。これは当時の熱量単位のcal（頭が小文字）の1,000倍であるkcal（キロカロリー）と等しいのですが、栄養学では慣例的にカロリーと呼ばれることもあり混乱を招いたため、後にキロカロリーと呼ぶように改められています。ただ、計量法改正後は栄養学以外でcal（カロリー）という単位が使われなくなったので、カロリーと言えばkcalの意味だと解釈しても紛れはないと思います。 - 糖質制限とお子さんのアレルギー，奥様のつわりについてのメールです。
- 妊娠中の妻が糖質制限をしているのですが、妊婦健診で経口ブドウ糖負荷試験をされ、血糖値が200オーバーということで再検査になりました。
おかしいと思い調べてみると、改訂第４版糖尿病専門医研修ガイドブックには「検査前3日間は糖質を150g以上食べること」とあるそうです。お医者さんはそのことは知りませんでした。説明したところ再検査はやめてもらえたので理解のある方だとは思うのですが。
なお、その検査の後には猛烈な手のふるえと発汗が来たそうで、いかにもな低血糖症状に見えます。糖質制限をしていると、たまに糖質が来た時にインスリンの出が遅れるのかもしれません。
ちなみに、妻によると、糖質制限をした方がつわりは楽だったとのことです。つわり初期は糖質を頻繁に食べていましたが、食べるとまたすぐ猛烈に食べたくなる無限ループに陥っていました。食べると一瞬楽になるようなのですが、後が大変です。一時的な高血糖が気持ちいい一方で、その後の低血糖が猛烈な吐き気を連れて来るのでしょうか。
もっとも、糖質制限をしたからといって吐き気がなくなるわけではなく、頻繁にトイレに胃液を吐きに行くレベルではありました。ただ、「胃液しか出ないので楽」とのことです。炭水化物は消化が遅い、というのは本当なのでしょう。 - 以前子供の皮膚に関して相談のメールを致しましたが、その後ほぼ完治いたしました。以前から傷がついたらハイドロコロイド、乾燥気味ならワセリン、という対処はしておりましたが、完治には至らず、いつまでハイドロコロイドに頼る生活が続くのかと思っておりました。しかし糖質制限を始めた所、半年かからずに完治です。
糖質さえ避けていれば、卵を食べてもピーナッツを食べても何一つ問題が出ません。牛乳は大量に飲むので完全に糖質制限というわけではありませんが、牛乳くらいなら許容範囲のようです。
単純に体が強くなっただけかとも思いましたが、何かの機会に小麦を食べるとやはり皮膚が悪化します。ただ、米小麦以外の澱粉系食品を食べさせていないので、単に米小麦アレルギーであるだけ、という可能性はまだ捨て切れません。
また、糖質制限の発育への影響ですが、うちの子に関しては問題ないようです。記録を見るに成長が遅くなった様子はありません。身長体重共に上位3%に入るくらい大きく、バランスも正常です。「子供は解糖系」とたまに聞きますが、うちの子の状況を見るにその説は疑わしいように思います。
糖質制限の問題はむしろ社会的側面で、常識扱いされているカレーライス等の料理がピンと来ないとか、おやつの概念がないとか、そういう方が大変でしょう。また、腹が減らないせいか食べ物への執着が薄くなり、あまり食べません。それでいいのかもしれませんが、不安は残ります。糖質は餌付けには便利なのでしょう。帰省した時に何を食べさせるかも毎度問題になります。
まだ3年ほど先ですが、小学校の給食は頭の痛い問題になるかと思います。 - なお、ワセリンで悪化するのはうちの子でも起こっていました。知り合いの子でも起こったので、そう稀な現象ではないように思えます。
使ったのはプロペトなので、不純物がどうということではない気がしますし、手についていたアレルゲンのせい、というのも可能性がないわけではないにしても考えにくいところです。そういうわけで、赤くなる以上に悪化した所にはワセリンは塗らないようにしております。
- 妊娠中の妻が糖質制限をしているのですが、妊婦健診で経口ブドウ糖負荷試験をされ、血糖値が200オーバーということで再検査になりました。
- 【尖閣「盗んだものは返すのが当然」＝鳩山元首相、中国でも発言】
ルーピー鳩さん，日本を離れてますます絶好調です。同じ事を繰り返してしゃべるという性質から考えると，Columbiformes ではなく Gracula religiosa のようです。 - 【1000円以内でノイズ・リダクションする方法。それは消音イヤーピースと音楽アプリの組み合わせだった！】
すごい方法を考えつく人がいるもんです。ちなみにこのアプリはiPhone専用のようです。Android用のイコライザーで試してみようかな。
2013/06/27 ・・・ [06:00]／ [07:00]／ [08:30]／ [10:00]／ [13:00]／ [14:00]／
【14:00】
- 今日の朝紹介したIconia W3がamazon.co.jpでも取り扱い開始のようです。
- 「カロリー」についてこんなメールも。
昨日ネットニュースで見かけた２００カロリーですが，これって２００キロカロリーじゃなくて２００カロリーであってるんでしょうか？
糖質制限側からだと，カロリーでもキロカロリーでもどっちでもいいですけどね。
中身は面倒なので１０秒しか見てませんけど，りんごをあれだけ食べて２００カロリーはさすがに違うだろ，と。だれも気が付かないのか，私が単位の切り替えを知らないのか・・・
【13:00】
- 「ティファール・フライパン熱傷」についてのメール2通です。
ティファールのフライパンで揚げ物をしていてやけどをされた件についてですが，他社の同様なフッ素加工フライパンや雪平鍋も同様に危険を感じることがあります。
揚げ物に限らず普通の料理でも、軽くて底がフラットな片手鍋、特に小径のものは危ないですね。なぜか、はテコの原理からわかると思います。
安全側に振るのであれば、鉄やステンレス多層の重たい両手鍋を使うという選択肢になりますが、使い勝手を考えるとなかなかそうともいかないですね。取っ手のとれるフライパンはとても便利です。そのフライパンと鍋のセットを、私は何代（劣化するたび）も使っています。（鍋やフライパンは使っていれば、だめになってきますから）
夏井先生は炊事をされませんよね？ 揚げ物用の鍋はやはり、重くて、底がしっかりしています。しかし、ティファールのフライパンは揚げ物向きではありません。
患者さんがおっしゃるとおり、軽いし、底がツルッとした感じになっています。揚げ物に使うのは間違いでしょう。ティファールのフライパンに限らず、軽めのテフロン加工のものは、揚げ物はしないでくださいという表記があったように思います。（私の買ったものは、書いてありました） - 本日午前中に他県から受診された患者さん（82歳）はちょっと凄かったです。経過はこんな感じ。
- 1年ほど前から足の傷（？）で近所の皮膚科クリニックに通院していた。
- 6月初めに蜂窩織炎を起こし，昭和大学〇〇病院形成外科に紹介される
- 同科では抗生剤点滴と同時に，下腿潰瘍に対しゲーベンクリーム(R)，アクリノールガーゼで治療
- 炎症は治まってきたが激痛が続き，下腿切断しか痛みを取る方法はないと説明される
- 家族が心配してネットで治療法を探し，メールで相談の上，本日当科受診。
- 家族の希望により，昨日からゲーベンは中止してもらい，ワセリンにしてもらっていた（アクリノールガーゼは継続）。
- 診察時，疼痛の訴えはなく（ガーゼを剥がす時に痛がった程度），患者さんもケロッとしている。前日から痛みがなくなったとのこと。
- 下腿潰瘍も浅く（少なくとも，当科ではこれより格段に深くて広範囲の下腿潰瘍患者数名が歩いて通院している），炎症症状もないため，処置方法を家族に教え，近くの湿潤治療をしているクリニックに紹介
- ちなみに〇〇病院形成外科からの紹介状には「下腿切断が必要です。入院が必要です」とあった。
というわけで，医者が治療に使ったゲーベンkリーム(R)による疼痛のため，下腿を切断されようとしていた・・・という解釈が成立します。それにしても，アクリノールガーゼを久しぶりに見ました。大学病院ではこんな時代遅れで薬効も明らかでなく，昭和のかほりのするものを治療に使っているんですね。
【10:00】
- フライパンを落として油でヤケドをした，という患者さん（40歳女性）が通院中ですが，実はこの患者さんは「ティファール社製フライパン」を使っていての事故だったそうです。この患者さんの話を要約すると，
- ティファールのフライパン（取っ手の取れるタイプ）で揚げ物をしていた。取っ手を外した状態でコンロに置いて使っていた。
- それまで使っていたフライパンに比べて軽く，底も平らでツルツルと滑る感じなので，注意しないといけないなと思っていた。
- しかし，ちょっとしたはずみでフライパンに軽く触れてしまったら，フライパンがいきなり落下し，熱した油を両下腿に浴びてヤケドし，救急車を呼んだ。
- それまで使っていたフライパンは底が丸みを帯びていたため，ガスコンロにハマる感じで動かなかったし，触れたくらいでは落ちることはなかった。長い主婦歴でヤケドをしたのは今回はじめて。
この患者さんが「世界で最初のティファール・フライパン熱傷」かどうかは不明ですし，他のフライパンに比べてティファールが危ないかどうかも不明です。とりあえず，「コンロの上のフライパンをひっくり返してヤケドした」患者さんが受診されたら，ティファールかどうか，フライパンの底の形状と重さはどうかなどについて病歴聴取しようと考えています。
【08:30】
- 【肥満で「肝がん」、特殊な細菌が発症の引き金に】
これもいろいろツッコミが入れられる研究ですね。マウス（＝小型齧歯類は穀物を主食とする数少ない野生動物の一つですね）にとっての高脂肪食は，人間にとっての高糖質食じゃないの，とか，ある特定の細菌が増えると肝がんが増えるのは事実としても，その特定の細菌が増えるためには腸内環境がその細菌に適したものに変化していないと駄目だし，その変化をもたらしたのは高脂質食という「マウスにとって不自然な」食事じゃないの，とか・・・
【07:00】
- 「浦和学院の食事」に関するメールです。
浦和学院の食事の件ですが、他の公立高校の合宿の食事もひどいようです。
娘が高校で吹奏楽をやっているのですが、一番つらいのが食事だとやっぱりいっていました。どんぶり飯に少しのおかず、そしてうどんがついてくるそうです。娘曰く、味噌汁代わりにうどん！っておかしい！！と。しかも、全国出場を目指す運動部男子の食事量と、文化部女子の娘たちの食事量も同じで、しかも「先輩からの悪い習慣」で、残すのは許されないとか・・・
だから買ってくるときには必ず太って帰ってきてます。そして最終日には疲れと糖質過多のせいか、みんな居眠りばかり、ぐったりしているそうです。
ただ去年保護者からそれについてクレームがついたらしいので、量を減らしてもらうことはできるようになるかもしれませんが。
おそらく合宿の一食当たりの食事は安く抑えられているので、手っ取り早くおなかをみたすには糖質・・・っていう理論なのでしょうね。
【06:00】
- 「ティファール電気ケトルによる熱傷」の第17例目の治療終了時の写真を追加しました。伊藤内科の伊藤先生からの投稿です。
- 「ご飯」についてのメールです。
最近の「厚労省問題」と「くまもん県問題？」ですが，先日ニッカンスポーツでこんなん見つけました。Webにはないようなので同じ内容の記事を貼り付けますね。（なんか高校野球指導者向けの本をそのまま記事にしているようなので、そのマスコミとしての姿勢にもすごく疑問を感じますが）
こんなんもあります。食事がキツイらしいです。
【春のセンバツで優勝した浦和学院の寮生活が超キツい】
＞朝昼晩、３食の白飯の量もきっちり決められ、朝６５０グラム、昼５００グラムに丼と麺、
＞夜８００グラムを最低量として食べる。カップ麺や甘いものはもちろん、飲み物なら果汁
＞１００％以外のジュース、炭酸飲料はＮＧ。まるで相撲部屋です。食べるなとは言いませんが、こんなんを信仰のように続ける世界って……。しかも管理栄養士がついてやってるそうなので、トホホです。 - 「脂肪代謝」についてのメールです。
「脂肪の代謝」の引用元は松澤健夫先生のHPだと思いますが、（むしろこちらでご紹介があったのでしょうか、私はいつの間にかBookmarkしておりました。）すごくクリアカットで勉強になります。
ところで松澤先生を検索しておりましたら江部先生や釜池先生と関連するページがヒットしました。釜池先生の「理事長の食事日誌」というページですが，ここの「脳はブドウ糖しか使えない？」の部分に松澤先生と釜池先生のメールによるバトルが掲載されています。
釜池先生は以前江部先生ともバトルを繰り広げておられましたがかなり攻撃的で、「糖質ゼロだとイライラするよねっ」て言われかねないんじゃないかと思ってしまいます。 - 「菜食主義者」についてのメールです。
菜食主義については、私もかなり昔から、片腹痛いと思っていました。私も菜食主義は大嫌いです。理由は「非論理的で皮相な考えに固執し，それが正しいと信じていて，要するに頭が悪い考え方の見本」だからです。「ブタや牛は食べてもいいけど，クジラやイルカは食べちゃダメ」と同じ浅はかな発想です。浅はかな考え方が嫌いなので菜食主義が嫌い・・・という感じですね。
Yahoo知恵袋にて、菜食主義の偽善ぶり、嘘つきぶりを気合い入れて語っている人がいます。(ベストアンサー参照) 1個の鶏卵や1杯の牛乳にも、たくさんの命が関わっている=犠牲となっている。人に限らず、何物も、何事も、密接に繋がっているのだなぁと実感させられました。釈迦に説法かもしれず恐縮ですが、紹介させていただきます：
あと、糖質制限について。
私は34歳男性ですが、確かに眠気は解消され、体重は減り、甘いものがほしくなくなります。ただ、便秘気味になるようです。(母親がかなりの便秘もちで、それに似たのかもしれません。) 便通が二日か三日に1回くらいとなります。甘いものをたまに食べると、途端に便秘は嘘のように解消します。
もしかすると、食べる量が足りていないためかもしれません。ご飯を抜いたor少なくした分、たんぱく質を摂る量を増やしてみて、便秘が解消するか試してみようと思います。
私としては，肉を食べない人がいようが，イルカを食べない人がいようが，野菜嫌いの人がいようが，どうでもいいと思っています。しかし，その「どうでもいい食事」を「これが正しい食事だ」と主張するなら，ちょっとましな理由を考えつけろよ，と言いたくなるんですね。
「宗教として殺生を禁じる」のなら，微生物レベル，細菌レベルに至るまでことごとく生物は殺しません，というくらい徹底すべきです。そして，それができないなら「殺生を禁じる宗教です」なんてタワゴトを主張すべきではありません。 - 【同じ恒星回る3惑星、全てが「ハビタブルゾーン」に】
どうでもいいことですが，ハビタブルゾーンかどうかを論じる時点で既に一時代前だと思います。ハビタブルゾーンとは要するに，液体の水が存在する惑星の軌道の範囲のことをいい，太陽系では0.97～1.39AU（AUは「天文単位」のことで，太陽と地球の平均距離を指す），つまり，地球の軌道のあたりだけで，それより太陽に近ければ大気温が水の沸点を越えて水蒸気になるし，1.39AUより遠ければ大気温は水の氷点以下となって水は氷になります。液体の水がなければ生命は生きていけないので，生命がいるとしたらこの範囲だけ，ということになります。それがハビタブルゾーンの考え方です。
しかし，最近の「宇宙生物学」の考えは全く別です。木星の第2衛星のエウロパや土星の第2衛星のエンケラドスに液体の水が存在していることがほぼ確実視されているからです（そしてこれらは，太陽系で生命が存在する可能性がある星の最右翼でもある）。
これらの衛星は木星や土星といった巨大ガス惑星に近い軌道を回っているため，巨大惑星の作り出す潮汐力により，星の内部でマグマ活動が起こり，それが衛星表面を覆っている氷を溶かし，地下に液体の水が大量に存在していると考えられています。
現在，太古の地球で生命が誕生したのは海底の熱水噴出孔周辺の泥の中，という説が有力ですが，エウロパもエンケラドスも「水と熱と有機物（この存在も確認されているらしい）」が揃っているため，かつての地球に生命が誕生したように，これらの衛星でも生命が誕生していても不思議ない，と考えられているのです。
そして，エウロパやエンケラドスは，前述の「ハビタブルゾーン」の外側に位置しています。だから，ハビタブルゾーンにあるかどうかは意味がなくなっています。 - 【鳩山元首相、問題発言でまたも怒り買う】
忘れた頃にマスコミに突如登場しては顰蹙を買うのが得意技のルーピー鳩さんです。民主党としては，この発言が「東京都議会選の直前でも，参議院選挙の直前でもない」ことで，とりあえず助かりましたね。 - 【8インチWindows 8タブレット Iconia W3は7月11日発売、予価6万円前後でMS Office 入り】
6月26日予約開始，とアナウンスされていた Acer Iconia W3-810 ですが，amazon.co.jp では取り扱いがなく（6月26日夜の時点では），楽天のショップでは午前中で早々と「売り切れ」となっていました。楽天では午後になると色々なショップで予約受付が始まったので，速攻で予約してしまいました。
もちろん冷静に考えれば，今年秋頃にWindows 8.1 が正式リリースされると同時に8インチ・タブレットが一斉に登場するらしいのでそれらを待った方がいいとか，AtomではなくHaswell搭載の方がいいとか，いろいろ考えてしまいますが，昨日はひとまず物欲に負けたということで・・・。この値段でフルセットのOfficeも付いているし・・・。
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太るのはカロリーじゃないんだよ。カロリーのとりすぎで太る，というのは「カロリー神話」だってば。
2013/06/26 ・・・ [06:00]／ [12:30]／
【12:30】
【06:00】
- 今日は群馬県から藤田先生と3名の看護師さんが見学にいらっしゃる予定です。藤田先生は石岡第一病院時代の弟子の一人です。
- 「健康な食事」についてのメールです。
詰まるところ、トクホマークの拡大、推進ってことですよね。
健康ブームに便乗してトクホ食品はよく売れているそうです。このトクホのマークを取得するには何と「億」に近い金がかかるそうです。
で、このトクホを仕切っているのが，公益財団法人日本健康・栄養食品協会。この法人は”国と特に密接な関係がある公益法人”にはなっていないそうで、天下り先とはみなされない。しかし、理事長は元厚生労働省の局長です。
キリンがトクホマークつきのコーラを出して結構売れているそうです。それに対抗したのか日本コカコーラがキリンのトクホコーラに添加されている難消化性デキストリン（脂肪の吸収を抑えるそうだ、本当か？）を混ぜたジンジャエールを発売しました。その際のCMで
”トクホウ”ってやったら、すぐにお上からクレームが出ました。トクホと間違えるからけしからんと。日本コカコーラはこのジンジャエールにトクホマークの取得はしなかったのです。難消化性デキストリンは医薬品でも何でもない、一種の食品ですからそれを混ぜることには何の問題もないはずです。
日本コカコーラ社は「億」もの金を払うのは馬鹿馬鹿しい。（我が社位の知名度があれば）トクホマークなんかいらないよ。と判断したのかもしれません。それが、葵の御紋に背を向けたとみなされて、速攻でCMを潰された。とは読みすぎでしょうか？
国民の健康管理の名目に乗じてトクホマークで一儲けってところなのではないでしょうか？ - 「健康な食事」についてのメールです。
- 昨日の「脂肪の代謝」についてのメールです。
ずばり、古い栄養学の概念を切り捨てて頂いて、非常に痛快でした。
地球上の生物個体は外界に対して開かれた系なので、保存則の適応にならないのに気がつかなっかたのでしょうね。
脂肪の代謝って複雑ですよね。難しいです（笑）
「ヒトはなぜ・・・」に登場した元ハーバード大教授、ジョージ・ケイヒル博士の論文の解説をなさっておられる方のコメントを孫引きで引用しました。（勝手にごめんなさい）
「ケトン体特に3-ヒドロキシ酪酸は脳の最も効率の良いエネルギー源であり、人類の脳の進化にとって不可欠なものだと言っているのです。その根拠は？グラム当たりのKcalで表すと、遊離脂肪酸は9.31で最も高く、3-ヒドロキシ酪酸4.69、グルコース3.72、酢酸3.48、ピルビン酸3.17で、3-ヒドロキシ酪酸はグルコースよりも高いエネルギー源です。しかし酸素消費モル当たりのATP生成で表すと、グルコースのように解糖系に入るのにリン酸化を必要としませんから、グルコースやピルビン酸よりもずっと効率の良いエネルギー源であり、脳では脂肪酸酸化は出来ませんから、ケトン体の3-ヒドロキシ酪酸が酸素消費の最も少ない効率のよい燃料であると言えます。心筋はケトン体もエネルギー源にしますが、その低濃度のグルコースの潅流実験でケトン体を加えると、心筋収縮が増加し酸素消費は減少した結果が得られています。」 - 『ヒトはなぜ太るのか？』のレビューについてのメールです。
以前糖質制限の体験談でメールさせていただきました。
前回メールより半年経過で生活サイクルは変わらず、血圧、血液の健康状態も良好なままで、ジョギングも継続中で多少の筋肉もついてるかもしれませんが、体重が１００㎏前後とちょい増です（笑）
パン、米、めん類、間食は断っており、体調が良好なので、未だダイエットモードになっておらず、二、三人前位の量を食べ続けていて運動消費が追いついていないから体重が増えてしまったのだと思っておりました。
毎月のHbA1cと血糖値が増えないので大丈夫と思って頻繁に摂取していたものに体重増の原因があるかもしれないのですね。ちなみに頻繁に摂取していたものは、野菜はトマト、たらの芽、果物は柿、みかん、オレンジ、他では無糖ヨーグルトと牛乳、ガム、無糖コーヒーなどです。
とりあえず、野菜と果物断ちから挑戦したいと思います。ありがたいレビューのアップをありがとうございます。
2013/06/25 ・・・ [06:00]／ [08:30]／ [12:30]／
【12:30】
- 「健康な食事」についてのメールです。
厚労省が行う「健康な食事、国が認証へ」の今後の動き（私の勝手な推測です）。
- 認定のための組織（公益法人？）を厚労省配下に設立
- トップには厚労省ＯＢが天下り
- 顧問には厚生族の政治家
- 役員には厚労省の言うことを聞く企業の役職者を選出
- 事務局には上記企業の従業員が出向
穿った見方ですが『日本糖質制限医療普及協会』潰しかもしれませんね。 - 今日，患者さんから大量の野菜をいただきました。農家をしていていらっしゃるそうです。茨城県ではよく「お礼に野菜持ってきたよ！ 先生，食べてね！」という患者さんがいましたが，まさか東京で「お礼の野菜」をもらうとは思っていなかったです。とても嬉しいです。
【08:30】
- 下記のJPEGにちょっと加筆しました。
- 糖質制限とベジタリアン，というメールです。
私の夫はカナダ人なんです、それで外国人の友人が多いんですが、ベジタリアンと言われる、肉類、魚類を一切食べない人（乳製品はたべます）、ビーゲンと言われる、肉類、魚類、乳製品を食べない人たちがいます。宗教上肉、魚を食べない（どんな宗教か聞いてませんが）、親がそうだった、あるいは、動物を殺さなければならないから、、、、など理由はさまざまです。しかし、その人たちのほとんどが、太ってます。野菜は体に良さそう，果物は健康に良さそう，というのも1970年代以降のアメリカ社会が生み出した幻想のようです。
主人曰く、ベジタリアンは、チーズをたくさん食べるからだろう、といいます。じゃあ、ビーゲンは？ 脂肪の摂取がおおいのかな？ 西洋人だからかな？ と、思っていました。
わかりました、彼らはたくさん、炭水化物をとります、果物をとります。だから、太っていたんだ。
なんだかすっきりしました、タイ人の友達と、いつも不思議だねと言ってたんです。肉や脂肪、チーズが太らせると思っていたんですが、彼らがよく食べる、ピザやパスタ、ポテトだったんですね。彼らも、糖質制限したほうがいいですね、日本にはあんなに大きなサイズの服がありません。 - 【健康な食事、国が認証へ 弁当や総菜にマークも】
「健康な食事」の「健康な」の意味は，実はまだ定まっていません。何となく健康に良さそう，とか，何となく健康になりそう，という程度のものしかありません。
「健康な食事」という場合、よくあるのは「低カロリーで低脂肪でバランスが取れている食事」とか「昔ながらの食事」とかが引き合いに出されます。恐らく今回も、この二つの折衷案でとりまとめることになるんじゃないでしょうか。
問題は、「低カロリーで低脂肪」の根拠がないことが証明され、「バランスの良い食事」の「バランス」の根拠も希薄なことです。いわば「何となく健康に良さそう」というイメージが先行しているだけです。そして「昔ながらの食事」となると、さらに根拠が曖昧です。どの時点の「昔」に話を戻すのかで話が全然違ってくるし（例：昭和初期？ 明治中期？ 江戸中期？ 平安初期？ 弥生時代？ 縄文時代？ 人類誕生期？）、「江戸中期の食事に戻しましょう」と決めたところで、江戸や大阪の職人の食事と地方の農民では全く食事内容が違います。
また、「その地域に昔からある食材を食べればいい」という考えもありますが、これも「どのくらい昔なの？」という点が曖昧です。弥生時代から既に多くの外来植物（野菜）が入ってきますから、本当の意味での「日本固有の食材」となると現在では数種類の野草と原種の栗くらいしかありません。
というわけで、厚生労働省ってよほど暇なんだなぁ、他にやることがないのかなぁ，という感想で締めくくろうと思います。
【06:00】
- 手掌裂傷：縫合せずに治療という症例を追加。このくらいの手掌裂傷でも縫合しないで治るなら，救急外来や日常診療で遭遇する手掌裂傷の大多数は縫合しなくてもいい，ということになります。
- 糖質制限関連の非常に興味深いメールです。いかがでしょうか。
炭水化物1gあたりのカロリーは4kcal、脂肪は 9kcal というのは常識のようですが、これらはそれぞれ二酸化炭素と水まで完全燃焼した場合ですので、脂肪について、脂肪→ケトン体までの不完全燃焼時の発生カロリーを計算してみましたところ、脂肪 1g あたり 3kcal 程度、となりました（ケトン体（C4)→アセトンとして排泄されると仮定、つまりC16脂肪酸からなるトリグリセリドから16 / (2+2) × 3=12分子のアセトンが生成するとして）
問題は、摂取した脂肪のうちどれだけがアセトンとして排泄されるか、ですが、条件によっては脂肪は炭水化物程度のカロリーしか出ないこともあるのかもしれません（アセトン、二酸化炭素、水の標準生成エンタルピーから計算しましたので、どなたか検算していただければ幸いです） - 前項に関連して，生理学と生化学と栄養学が全然わかっていない人間（＝私）のタワゴトです。
- そもそも「脂肪はエネルギー源」という考えそのものが間違っているのかもしれない。
- 「体を作る成分」といえばタンパク質とかカルシウムなどのミネラルを考えるが，実は脂肪はそれ以上に重要ではないだろうか。
- 細胞膜は資質二重膜だ。体は細胞の集合体であり，その細胞は資質二重膜で囲まれている。
- 脳の乾燥重量の60％は脂肪である。いわば，脳は脂肪の塊，必須不飽和脂肪酸の塊だ。
- 体のあらゆる組織，あらゆる細胞は動的平衡を保つために，絶えず分解されては再構築されている。これは細胞内器官でも同様。
- 動的平衡を維持するには細胞膜を再構築する必要があり，そのためには常に脂肪酸が供給されなければいけない。
- 脂肪細胞内の中性脂肪は絶えず脂肪酸に変化しては血液中に遊離し，血液中の脂肪酸は脂肪細胞に取り込まれて中性脂肪に変化している。
- この「中性脂肪⇒脂肪酸⇒中性脂肪・・・」の流れはエネルギーとして脂肪酸を利用する意味もあるだろうが，もしかしたら，全身の至る所で常に起きている動的平衡（ ⇒細胞膜の再構築に脂肪酸が常に使われる）を維持するために必要，という意味合いがあるのではないか。
- そもそも，生物の体を内燃機関のように考えた19世紀の栄養学が間違っていると思う。体温37℃の人体では，脂肪も炭水化物も「燃焼」していない。つまり，前提からして間違っている。
- 狩猟採集生活のヒトは肉よりも脂肪を好んでいた。初期人類の食餌は不飽和脂肪酸に富んでいた。
- どう考えても，「食物中の脂肪＝カロリー」というのはおかしいと思う。
- 【ヒョウ柄の大型ナメクジ、日本上陸 農作物被害に懸念】
以前，ちょっとだけ紹介した以下の本で詳しく説明されていました。とても面白い本でした。
ちなみに，体長15センチのナメクジというと，日本の在来種（？）にもいます。ヤマナメクジです。実物を見たことがありますがかなりの迫力です。
- 【JPEGによって失われるデータは「ロミオをジュリエット」が「LB"8DJ IHR:?S 」になるようなもん】
インターネット黎明期から知っていると，昔はJPEGしか選択肢がなかったからしょうがなかったです。電話回線は11.4kbsで現在，私達が普通に使っているネット回線の1/1000以下の速度です。だから，ちょっとサイズの大きな画像ファイルが貼り付けてあるサイトは，開こうとすると何分も待たなければならなかったし，途中で切れちゃって開けないことも多々ありました。だから，圧縮が必要になったのです。
あの頃は，ちょっとしたデータを送るにも必ず圧縮していたし（だから，アーカイバソフトが花盛りでした），音楽はMIDIファイルにしていたし，不要な画像はページに貼り付けないのがサイト制作者の常識でした。
しかし，高速回線が普通になってくると，圧縮ソフトの意味は「データの圧縮でなくデータをひとつにまとめて送るためのソフト」に変化するし，画像もJPEGでなくなり，何もわざわざ画質を落とす必要はないよね，ということになります。これは恐らく，音楽のMP3についても同様で，いずれ「なんでわざわざ音質を落とすの？」と考えられるでしょう。そしていずれ，JPEGもMP3も標準ファイル形式の座から滑り落ちる日が来てもおかしくありません。
問題は，既に膨大な画像データ，音楽データがJPEGとMP3でしか保存されていない，という点にあります。私の膨大な治療経過のデータも全てJPEGであり，ネット上の画像データもほとんどがJPEGデータです。だから，JPEGよりよいデータ形式があってもJPEGを捨てるわけにいかないのです。JPEGがそれほど普及していない時代だったら標準データの切り替えは容易ですが，ここまで普及してしまうと切り替えは容易ではありません。
そういうわけで，JPEGは決して良いデータ形式でないことを知りつつ，使い続けないといけない，というのが現状ではないかと思います。
2013/06/24 ・・・ [06:00]／ [08:30]／
【08:30】
- 【自公が全員当選 民主は第４党に転落 都議選】
そういえば，1年ちょっと前まで民主党が政権与党だったんですね。栄枯盛衰は世の常とはいえ，この凋落ぶりはちょっと記録的かも。2009年7月の総選挙後の「民主党フィーバー」中の日本にタイムスリップして，「実はそれから4年後，民主党は消滅の瀬戸際にたつんだよ」と民主党に票を投じた人（＝私）に教えても，絶対に信じてもらえないでしょうね。
この民主党凋落の原因はもちろん，2009年夏の総選挙で第一党に躍進し，その結果，政権与党になってしまったことです。政権与党になってしまったため，実は政策決定能力も遂行能力も調整能力も持っていない寄せ集め政党だったことがバレちゃい，化けの皮が剥がれちゃったのです。
ということは，あの時，政権が取れるほど大勝せず，野党第一党の位置のまま，与党の批判勢力として政策を提言しているだけだったら，おそらく現在も野党第一党であり続けた可能性が高いかもしれません。少なくとも「共産党より下」ということはないでしょう（両者の支持母体の頭数からすれば・・・）。
つまり，民主党は「政権を執ってしまったために没落した」ということになります。人類の政党政治史的に見て，もしかしたら，「自由選挙による政権獲得後の凋落スピード記録」かも・・・。 - 穂坂先生からの追加メールです。
あれはマスターグルーミングツール ネイルグラインダーと呼ぶ商品です。もともとペットの爪きり（研ぎ？）用です。アタッチメントが使い捨てできるので爪白癬があっても問題ないです。この商品について調べてみると，もう既に売り切れのようです。参考のために，類似商品（？）にリンクしときますね。
ネイルサロンでも同じような道具を使っているようですね。
【06:00】
- 「この壊死組織に覆われた創は感染していると見ていいのでしょうか？」という質問に対し，回答しました。
それに合わせて，「質問に回答」コーナーのデザインを変えてみました。 - 私も一部執筆している『ちいさい・おおきい・よわい・つよい No.94：特集 特集：耳、鼻、気管支、のど、肌、おなか…… そして発熱 楽になる看病のしかた スロー・ケア！』が出版されました。
- 「外傷・熱傷上皮化後の治療」に「熱傷後治癒後の遮光は必要か？」という経過写真を追加しました。
- 「ヨハネス山城」氏などについてのメールです。
ヨハネス山城氏は関西弁での語り口という事もあるのでしょうが、真っ当なロジックで話を進めながら常識の壁をいとも容易く打ち壊すところは、数学者と言うより教育評論で有名だった森毅氏を思わせるところがありますね。森氏の発言で印象に残っているものを挙げると（「森毅の置き土産 傑作選集」より引用）
- 教科書に間違いがあったと騒ぐより、教科書にも間違いがあるんだと教える方が教育的だ。
- （代返をしている学生たちに向けて）出席しなくて理解できないのは許せるが、出席してたくせに理解してなかったら本気で落とすからな！
穂坂先生のブログにあった爪変形の処置に使ったグラインダーはハンディリューターという道具ですね。金属やガラスを加工できるダイヤモンドの刃がセットになった1万円近くするものもありますが、爪を削るのであればプラモデルや模型工作用の千円台のものでも使えるでしょう。 - 先日，爪白癬についてメールを寄せていただいた方からの追加メールです。
うちの患者さんで、左の手背をずっと掻いている患者さんがいて、掻き傷から出血と浸出液が出て、皮膚は肥厚し、ただれ、腫れてひどい方がいたんですが、プロペトとたっぷり塗って、プラスチック手袋を裏返し、指先を切って、はかせていたら、なんと２日後には、跡形もなく、きれいに治っていました。こういう「小さな一例」を積み重ねていくことで，周囲に次第に「褥瘡委員の治療法は間違っていて，プロペト（＝ワセリン）と手袋だけでいいんだ」と理解してくれる人が増えていきます。
全く信じられませんが、事実です。掻くことも今はないようです。
褥瘡委員さんは、どう思ってみてくれたでしょうか。患者さんの傷が証明してくれました。 - 「下腿難治性潰瘍」についてのメールです。
数年前の事ですが、難治性下腿潰瘍で1年以上外来で湿潤療法を行っても治癒しない70代女性がおりました。
下肢静脈瘤は明らかではありませんでしたが、意を決してストリッピングを行ったところ、1ヶ月程度で治癒しました。残念ながら、潰瘍の写真がありませんが、現在も潰瘍の再発はありません。
この患者さんは、その後私自身がSLEと診断いたしました。抗核抗体、抗DNA抗体ともに陽性。顔面にも認めていましたが、SLEと気づくのに時間がかかりました。SLE→血管炎→静脈の鬱血→下腿潰瘍の流れだったかとおもわれます。
ストリッピング→創傷治癒機転→潰瘍の治癒とも思えますが、「創傷治癒機転」の部分には、炎症性サイトカインなどが関与しているのでしょうが、解明できません。 - 「湿潤治療はまだまだ普及していない」というため息メールです。
このところ、熱傷治療と糖質制限が中心で、創傷治療の話題があまりないのですが、残念ながらまだまだ医療機関には湿潤療法は浸透していないと感じることがこのところ続いています。
生徒Aの場合（男子｝
学校で彫刻刀で指の背をそいでしまい、出血が止まりにくいため念のため近くの整形外科（50代男性医師）を受診。廊下で聞き耳をたてて治療の様子を聞いたところ、傷を生理食塩水で洗い、「デュオアクティブを！」と看護師さんに指示しているのが聞こえて「おおお！」と思ったら直後に「消毒！」って声が聞こえ・・・
でもまあ、毎日消毒に来なさいとは言わなかったので、100点ではないけれど、一応湿潤療法に関心があるかな・って感じでした。生徒Bの場合（男子）
部活中に転倒して首をいためた・・・ということで近くの総合病院を受診。首はレントゲンを撮って異常なし・・・ということでおわったが、ひじに大きな擦り傷があったため、消毒後にデュオアクティブを貼られた。その上から防水フィルムをがっちり貼られていたが、浸出液が多すぎてあふれだし、デュオアクティブもはがれ、防水フィルムもはがれてしまってひじがびしょ濡れのため、何とかしてほしいと保健室に来室。午前中に受診してお昼にはびしょ濡れ状態・・・病院から渡されたのは防水フィルムだけ・・・本人は困り果ててました。でもまあこれも、一応湿潤療法に関心はあるんだな・・って感じでした。生徒Cの場合（女子）
帰宅途中車に接触して転倒。その際に地面に頭を打ったということで総合病院（形成外科あり）に救急車で搬送された。頭はなんでもなかったので翌日登校してきた姿を見たら、左ほほと左目の上、右鼻の下に、大きなかさぶた。
「ねえ、そこは病院では何もしなかったの？！」と聞くと「頭を検査しただけでした」とのこと。
もう病院に行くことはないということで、見るに見かねて女の子だったので傷パワーパッドを貼り、あとが残らないようにかさぶたをつくらないこと、日に当てないことを話した。
総合病院といえど、まったく頼りにならないことが改めて実感・・・生徒Dの場合（女子）
帰宅しようとして駐輪場を出たところで転倒。左鼻の下にえぐったような傷（砂が入り込んでいた）、左ほほに大きな擦り傷、左目の瞼に、３ｍｍくらいの開いた傷、おでこにも擦り傷があって、血だらけになって保健室に来室。
鼻の下もできるだけきれいにしたかったが、痛みもあり、水道で軽く洗ってプラスモイストをはり、親に連絡。母親が自宅近くの整形外科（手術も行う大きな病院）を受診。
翌日「ガーゼがとれてしまったのではってください」とその子が来室したのを見たら、傷の周りにはイソジン色。ガーゼははりつき、一番心配していた瞼の３ｍｍの傷は全く処置されていないため血が固まった状態。本人は固まっているためにまばたきをするたびにひきつれた痛みと、空気に触れていることでそこが一番痛い・・・とのこと。
もう病院にいかなければ、傷パワーパッドかプラスモイストに張り替えてしまおうかと思いましたが「今日も消毒に行きます」と言われ、昔からのかかりつけらしいのであからさまに否定できず、とりあえずとれてしまったガーゼだけは傷にくっつかないものに張り替え、瞼の傷にはたっぷりワセリンを塗って返しました。（乾かしてかさぶたになると痛いからね！と付け加えましたが）生徒Eの場合
わたしが帰宅してしまった後6時過ぎに、部活動中に転んで、両ひざ、両肘にひどいすりきずをつくり、顧問につれられて保健室へ。顧問はどうしていいかわからず途方にくれていたら、本人が自分でワセリンをバンソウコウにぬって貼り付け手当したとのこと。
翌日保健室に来室した生徒に話を聞いたところ「以前爪がはがれかけたときに、病院に行かずに治せないか（友達が同じような状態で病院に行ったら毎日消毒されて痛かったから）と先生に相談したら、ワセリンとラップを勧められた。やってみたら痛くなくてよかったから、あれ以来そうしている」とのこと。医者ではない養護教諭は、医者に「指導」したり「治療を批判」することはできないので、生徒を教育するのが一番手っ取り早いと、あらためて思わされています。
さて・・・
シャトレーゼの糖質制限パンですが、早速試しに買ってみました。わたしは解凍したパンをちょっと電子レンジにかけて、ふかふかにして食べています。
糖尿病歴20年の父にも試食させたところ「確かに血糖値はあまりあがらなかった」とのことでした。今回はスイーツは買いませんでしたが、次回はアイスとか買ってみたいですね - 先日，ちょっと取り上げた『本当は怖い「糖質制限」』についてamazon.co.jpのレビューで「内容が矛盾している。都合の良いデータしか取り上げていない。しかもそのデータの読み方がなっていない」と素人にコテンパンに叩かれてますね。著者の岡本卓先生は糖尿病の専門家ということですが，この本さえ出さなければ「実はこの先生，データの読み方も知らないお馬鹿さんである」ということがバレなかったのに！ しかも，2013年夏という時点でこういう本を出したという事実も残っちゃうし・・・。
この先，この岡本先生は「あの素人にダメ出しされた情けない本を出した岡本先生ですね」といわれるんだろうなぁ。ちょっと気の毒だなぁ・・・自業自得だけどさ。
2013/06/22 ・・・ [08:00]／
【08:30】
- 「夏バテと食事」などについてのメールです。
◆朝日新聞のニュースです。古いネタですが、貴サイトで話題になっていなかったようなので。
【「ときどき朝食」メタボ注意 毎日食べるより危険大】
和田教授は「不規則に朝食をとると、空腹時間の長さが乱れるため、体が内臓脂肪をためこんで、エネルギー量を調整するのかもしれない。 乱れがないとメタボ発症に影響を及ぼしていない」と分析。
【朝食の欠食とむらはメタボ発症につながりやすい 内科学会で発表】
「生活習慣病の代表であるメタボリックシンドロームの発症には、朝食をとったりとらなかったりするといった不規則な食生活が関与しています。朝食をほとんどとらない、つまり乱れがなければメタボ発症に影響を及ぼさないことも示されました」と、和田教授は話す。相関関係は証明されてるにしても、因果関係なんでしょうか、これ。
それよりも、
「食生活がいい加減な人」→「朝食を食べたり食べなかったりする＆栄養バランスを考えないため糖質が多くなる」と考えた方が納得いくように思うのですが。
それにしても、男女で倍率がずいぶん違いますね。それについても考えてみましたが、
- 男性は食生活がいい加減でも、外食や弁当・コンビニ弁当or家族に作ってもらうことが多いため、糖質以外も摂っている
- 女性は家にいることが多く、食生活がいい加減な人は家で「適当に食べる」場合作るのが面倒で糖質のみの食事になることが多い
それに比べ食生活を大事にしている女性は栄養バランスも考えているため糖質以外もしっかり摂っているため、女性の方が差が大きいのではないかと思います。だとすると、朝食の回数の問題ではなく、やっぱり食生活に対する態度の問題ではないかと思います。
◆糖質と生活保護
生活保護受給者の就労支援の仕事をしています。
「病気で生活保護受給」というのでなく「就労可能で求職中」の人の中にも、体調がよくない生活保護受給者が多いです。鬱、糖尿が多く、また腎臓疾患、高血圧、倦怠感、腱鞘炎が治らない、疲れやすい、時々体の一部が痛む等。
「重篤な病気じゃないから」と就労を促され、でもこの状態だと就労への気力も出なかったり、就労しても続かず辞めたり解雇されたり、となります。
また、小太りの方も多い印象です。太ってなくてもお腹だけぽっこり出てたり。運動不足もあるのでしょうが、金銭に余裕がない、生活習慣がいい加減になっている、一人暮らしでちゃんとした食事を作ってくれる人がいない、本人も料理や栄養の知識がない、などで、糖質メインの食事が多くなっているせいではなかろうかと思います。
体調悪い方のうち二人に聞くと、一人は鬱状態で引きこもってカップ麺生活。もう一人は食欲がない時が多くそうめんやお茶漬け、とのことでした。
就労支援が仕事であり、医者や栄養士や保健師ではなくケースワーカーでさえないので、糖質制限などの食事指導はできません。せめて一般常識的に「バランスを考えおかずもしっかり食べてください」というのが精一杯です。
糖質制限食が一般的になったら、ずいぶんたくさんの生活保護受給者が元気になり、ちゃんと仕事ができるようになるのではないだろうかと思います。
◆今日の「夏バテについてのメール」について。
私も、毎夏食欲が落ちます。元々小食ですが、真夏は自分でもびっくりするほど食べなくなります。たぶん、１日で、普通の女性の１食分ぐらいかと思います。通常の自分の１食分ぐらいの日もあります。朝～昼でウィダーインゼリー１袋（35～180キロカロリー）、夕食は家族の食べる量の１／２とか。
体重計によれば私の基礎代謝は1000前後ですが、1000は超えてなさそうな日が多いです。そして体重は秋～春に比べて１～２キロ減り、それからはいくら食べずとも頑固に動きません。呆れるほどの恒常性です（摂取カロリーと体重が比例するって本当でしょうか？）。
でも食べない事による問題は何も感じません。体も頭も普通に動きます。もちろん暑ければ多少バテますが、食べた日も食べない日も快適さ、しんどさは変わりません。むしろ、無理に食べるとお腹がつかえて気分が悪くなるだけです。
糖質制限を始める前から、そういう時には特に栄養の偏りには気をつけ、タンパク質も野菜も摂っていました。といっても絶対量がとても少ないと思います。でも不具合を感じないのです。
昔から、経験上「無理に食べても体が重くなるだけで何の得もない」と考えています。食べたいときに食べたいものを（食べ過ぎや栄養バランスに気をつけつつ）食べ、食べたくないときには（たとえ空腹感があっても）食べず、あまりに絶食が続くと思ったり胃がうるさく訴えてきたら、食べたいものをちょっと摂る。それが体にとって一番良いような感じです。
具合が悪いときに、「食べると元気になる」「食べないと体に悪い」とよく言いますが、食べて体に負担をかけるよりも、水分だけ摂って安静にしていた方がいい場合もあるのではないかと思います。
「食べて元気になった」のではなく実は「食べられるぐらい元気になった（そしてその状態で食べて、より元気になった）」のを逆に解釈されてるんじゃないかなとも思っています。
余談ですが、「痛いほど胃が空腹を訴えてきても食欲がないときがある」とか「お腹が空いても、食べたくないものを食べるぐらいなら食べない方がまし」というのを「あるある」「わかる」という人と、「わからん」という人がいます。どっちが健康なのかよくわかりませんが。 - 「下腿潰瘍」についてのメールです。
全くの門外漢の意見です。
要するに血の巡りが悪いので治らない。血の巡りが悪いのは静脈還流が悪いからと考えると、患肢を心臓より高く保てればいいのでしょうが、これが日常生活では難しいですね。逆さになって寝られればいいのですが。ベッドを工夫して、足だけでも高く保てばいいかもしれません。
2013/06/21 ・・・ [06:00]／ [09:00]／ [12:00]／ [12:30]／
【12:30】
- 「爪の老化現象」について，穂坂クリニックの穂坂先生からのメールです。
高齢者には爪の変形が多いですね。寝たきりになると特に目立つような気もします。
自験例の９８歳の患者さんですが、この道具を使うようになって，普通の爪きりでは歯がたたないような爪変形も簡単に修正できます。
もしご参考になればと思いメールしました
【12:00】
- 「下腿難治性潰瘍」についてのメールです。
当院にも、1年以上治療しても改善の傾向が見えない難治性下腿潰瘍の患者さんが2名おります。人間の下腿は，人間が直立二足歩行を始めてからいろいろな意味で負担がかかっていて，ある意味，無理に無理を重ねて使っているのかもしれません。通常の場合は傷ができても治りますが，何かの拍子（例：肥満）に「閾値」を超えてしまうと途端に治らなくなってしまうのかもしれません。
2名との通院は月に１～２回程度で、あとは自宅で入浴後に自分で処置をしており、ADLには支障なく過ごし仕事もしています。2名とも先生がおっしゃる「治らないキズと共存」している状態だと思います。
これらの患者さんに対し、現在は「なかなかよくならないけど、湿潤療法を続けていればいつかよくなるでしょう。」という希望を持たせて治療を行っていますが、はっきりと「このキズは、治らないキズだから、これからずっとキズと共存していかなければいけないこと」と説明し理解してもらった方がいいのでしょうか？
先生の場合は、どういう対応をしていますか？
仕事を休ませて安静にすると傷の状態が良くなる人が少なくないので，患肢の下垂を避けるとか，体重を減らすとか（それこそ糖質制限をさせるとか・・・）で下腿の状態が改善する場合があるのかも・・・と考えたりしています。もしかしたら，「何か」を変えれば「傷が治る下腿」に戻せるのかもしれませんが，その「何か」がわからないのです。ヤマカンですが，その「何か」は患者一人一人で違っているような気がします。 - 「下腿難治性潰瘍」についてのメールです。
下腿の難治性潰瘍についてですが、当院でも「皮膚型結節性多発動脈炎」による下腿難治性潰瘍に対し、湿潤療法で1年近く経過を見ていますが，大きな変化のない方がいらっしゃいます。
その方は日本のさまざまな大学病院で検査をしたけれども診断がつかず、最終的にはインドに渡航し、皮膚生検などの結果、「皮膚型結節性多発動脈炎」と診断されました。
これまでにステロイド治療・免疫抑制剤治療、さまざまな軟膏・ガーゼ治療、植皮を受けるもどれも奏効せず、当院を受診されました。初診時はガーゼが張り付いて交換時の痛みが強いため、湿潤療法に変更しました。血管炎→末梢の循環不全という病態ですので，湿潤療法を行っても治癒には至りませんが、湿潤療法によりドレッシング交換時の痛みは当然軟膏ガーゼに比べて明らかに少なく、ご本人はこれ以上ステロイド治療や免疫抑制剤治療や植皮なども望まず，湿潤療法を継続し潰瘍と共存していくというスタンスで経過を見ています。 - 「夏バテ」についてのメールです。
私の場合ですが、去年は糖質制限という考え方を知らなかったのですが、何かのテレビ番組の酪農家の方のお話で、「牛は、夏の高温には、エサを食べなくなる」とおっしゃっているのを聞いて、「それが、哺乳類の本能かな？」とピンときたのです。
牛は哺乳類の本能で、夏の暑さを乗り越えようと食べなくなる。。（たぶんエサの中心は、トウモロコシなどの混ぜ物？）
私は毎年夏バテというのか、だるい疲れた疲れやすい。。が相場だったのです。でも、その牛の話を聞いて、牛に習い、私は、去年の夏は意識してものを食べませんでした。その時は糖質制限を知らなかったので、とにかく食べない、無理に食べない、たくさん食べない、という生活のしかたでした。で、とっても楽だったのです。猛暑もどんと来い！でした。とても楽だったのです。
そのとき思ったのは、人間には牛と違い、高度に考えるし社会通念があるから「食べないと、体調崩す」って思い込んでいるのだと思いました。でも実際は、食べないほうが体調崩さなかったです。今年は意識して、糖質制限の夏にしたいと思います。 - 「水虫」についてのメールです。
当院は、８０歳から１００歳の患者さんがおり、爪白癬（とみんなは思ってます、もちろん皮膚科に行ったわけではありません、が通常の爪白癬様です）の人が６０名中４０名ほどおられます。わたしはこれは「爪白癬モドキ」だと考え，白癬の治療ではなく，爪やすりで引っかかりそうな部分だけ削っています。それで何の問題もありません。
その方たちに、毎日足の清拭後、ラミシールクリームを塗っています。爪白癬にラミシールクリーム？ 皮膚科の先生が以前、爪には、クリームは効果ないといっていたので、「なんでこの処置してるんですか？」と聞いたところ、褥瘡委員からの指示です、と言われました。介護士さんたちも毎日、温タオルを５０枚作り、清拭し、ラミシールを塗る仕事量が増えたといいます。
薬品請求日には、２箱のラミシール、薬代もかかるでしょう、しかし、そもそも８０代から１００代の方に爪白癬があったからって、そんなに問題なのでしょうか？ 爪が引っ掛かるなら、やすりでその部分だけ削ればどうでしょう。
手ごわい褥瘡委員です。ちなみに足の爪も短く切ってます。（爪が引っ掛かるためだそうです）
こういう「爪白癬モドキ」の本体は，加齢による爪床の血流不全（爪床の乾燥化・瘢痕化）であって，爪床の変化に引きずられて爪甲が肥厚しているだけじゃないのかな，と考えています。要するに，「爪床と爪甲の加齢現象」ですね。
【09:00】
- 【昨夏23%が経験した夏太り、その原因は栄養失調!?】
夏になる食事は麺類とアイスクリームばかりで，体重が増えて，胃腸の調子が悪くて，手足もむくんで・・・となったら，「それって全部，糖質過剰摂取が原因じゃないの？ 糖質制限すれば問題解決じゃないの」というのが糖質セイゲニストの常識ですが，栄養学の先生からすると「ビタミンやミネラルの必要量が確保できなくなる」ことが原因なんだとか。 ビタミンやミネラルを山ほど摂取しても，問題は解決しないと思うんだけど・・・。
【06:00】
- 下腿の直径10センチ超クラスの難治性潰瘍数例を外来フォロー中です。全て，さまざまな大学病院等で精査しても原因不明で，潰瘍を治すには大腿部での切断が必要と宣告され，流れ流れて私の外来に行き着いた患者さんばかりです。もちろん，きちんと湿潤治療をしますが，潰瘍のサイズはあまり変化はなく著効というほどではありません。しかし，悪化するでもなく，潰瘍が広がるわけでもなく，感染を起こすわけでもなく，1年以上，何事も無く経過しています。
こういう症例を何例も見ていると，傷があってもそれで感染するわけではないことがわかるし，「治らない傷と共存する」という選択肢もありかな，と思ったりします。
こういう「治らない下腿潰瘍」を形成外科医の目からみると，どれも「植皮をしても絶対に生着しそうにない」という点で共通しています。ベテランの形成外科医なら潰瘍を見て，「これに皮膚移植をしても生着しないかも・・・」って直感することがありますよね。潰瘍底の肉芽の色は悪いし，潰瘍周辺の皮膚の循環も良くないし，潰瘍の原因そのものがよくわからないという下腿潰瘍です。
「教授に植皮しろと言われたけど，皮膚が生着するとは全然思えないよなぁ・・・。でも，教授の命令だし，手術も組んじゃったからやるしかないよなぁ・・・。でも，あまりやりたくないなぁ・・・」と，気分がちょっぴりブルーな症例だったりします。
逆に言うと，湿潤治療で治ってくる潰瘍とは「皮膚移植したら絶対に皮膚が生着しそうな潰瘍」です。見るからに肉芽の色が良くて肉芽が元気で，創周囲の皮膚の循環もいいです。手術する前から，「移植皮膚が生着した様子が目に浮かぶ」症例です。そして同時に，こういう潰瘍は湿潤治療で保存的治療をすれば必ず上皮化するんですね。つまり，皮膚移植しても治るけど，皮膚移植しなくても治る下腿潰瘍です。
というわけで，治療成績で下腿潰瘍は次の2つのパターンに分けられるのではないかと考えています。
- ［湿潤治療で治る潰瘍］＝［植皮すると移植皮膚が生着して治る潰瘍］
- ［湿潤治療で治らない潰瘍］＝［植皮しても移植皮膚が生着しない（治らない）潰瘍］
- 「ティファール電気ケトルによる熱傷」に1例追加。
- 「ヤケドとアロエ」についてのメールです。
アロエの記事で同じようなことがあったことを思い出しました。以前も「ワセリンで水虫が治った」というメールがありましたが，私は，世の中で「水虫（足白癬）」として治療されているものには「真の足白癬」と「偽の足白癬（足白癬モドキ）」があり，後者は湿潤治療（＝傷を治す治療）をすると治るのではないかと考えています。
昔、父が足の水虫で皮膚科に通い、軟膏を塗り治ってやめると再発というのを繰り返していました。
そんなとき近所の人がアロエを勧めてくれました。果肉部分を上下半分に切って靴やソックスが濡れないように生理用のナプキンをあて、それを毎日張り替えていたところきれいに治りました。以後再発していません。
当時はアロエによる殺菌作用で治ったと思っていましたが、これも一種の湿潤療法で皮膚の状態がよくなったからでしょうか。 - 【2億年後に大西洋消滅の可能性】
地球はこれまで3回の全球凍結を経験したと考えられています。最初の全球凍結はヒューロニアン氷河時代（24億5000万年前～22億年前）で，シアノバクテリアが大繁殖したために二酸化炭素（＝温暖化ガス）が大気中から奪われたことと，陸地が赤道付近に集まって超大陸ロディニアを作っていたことだと考えられています。温まりにくい海水が両極地方に集まったため，一気に寒冷化したようです。
その後，地球全体で火山活動が活発になり，同時に深海底のメタンハイドレートが気体化して大気中に噴出したため，全球凍結は終結することになります。この時，シアノバクテリアは再度大繁殖して二酸化炭素を光合成で消費しては酸素を廃棄物として放出しますが，この時は大陸は両極地方に移動していたため，二酸化炭素（＝温暖化ガス）が減ったのにもかからわず全球凍結は起こらず，気候は温暖な状態を維持していたと考えられています。
その後，地球はスターチアン氷河時代（7億6000万年前～7億年前），マリノニアン氷河時代（6億2000万年前～5億5000万年前）という2度の全球凍結に見舞われますが，大陸の位置が重要な因子であったと考えられています。
ちなみに，最後の超大陸パンゲアが赤道付近に誕生したのは2億5000万年前で，このとき石炭紀（＝氷河期）が終わりペルム紀に入ります。生物は猛烈に増えた時期ですが，大陸がひとつになったため，生物多様性に乏しくなり，これが「ペルム紀大絶滅」の遠因だったと考えられています。
パンゲアは1億8000万年前（＝ジュラ紀中期）に分裂し，ローレシア大陸とゴンドワナ大陸に分離し，前者は現在のアジアヨーロッパ大陸，後者は南北アメリカ，アフリカ，オーストラリア，南極大陸になります。
そして現在は，分離した大陸がまた一つの超大陸に癒合しようとしている前段階と考えられています。 - 【学校を殺す「君が代・日の丸」】
いつもながら内容がいいし，論理の組み立て方がしっかりしているし，その論理を表現するための武器（＝緻密な文章）を持っている人です。それにしても，教員の「聖職者スイッチ」を入れるために，「不祥事があったり学力調査の順位が悪かったりした学校の斉唱権・掲揚権を剥奪する」というのは面白い発想です。私の大好きな「斜め45°からの視点」です。
2013/06/20 ・・・ [06:00]／ [08:30]／
【08:30】
【06:00】
- 恐ろしく意味不明でつまらないイタリア製サスペンス・ホラー映画，《Hate2O》をレビュー。絶対に見ないほうがいいです。
- 先日，茨城県から患者さんが受診され，その後の治療をにしぼり整形外科の西堀先生にお願いしましたが，無事に治ったと連絡をいただきました。西堀先生に患者さんを紹介すると，必ずその後の経過を報告してくれるので安心して紹介できます。
4月のご紹介いただいた患者さんですが、先日、無事に治癒いたしましたのでご報告いたします。経過はブログに載せましたので、ご参照ください。 - 「シャトレーゼの低糖質パン」についてのメールです。
ローソンのブランパンは売っている店が少なく、時々しか食せませんでしたが、本日シャトレーゼの記事を読み早速あらゆる製品を購入してきました。全部冷凍です。
酒をやめて半年、口さみしくつい甘いものに行ってしまい体重は平行線。これから両方の製品が食べられますので楽しみが増えました。
2013/06/19 ・・・ [06:00]／ [08:30]／
【08:30】
【06:00】
- 「ブランパン」についてのメールです。
ブランパンが買えないと記事を拝見したのでメールをさせて頂きました。
ブランパンが店頭に並んでいない場合でも、1個から注文して買うことができます。但し、この方法はオーナーのご好意で注文させて頂けるという事なのでお店によっては注文できないこともあるそうです。
私の場合ですが、20個くらいをまとめて注文して冷凍しています。自然解凍、ホイルで包んでトースター、よっぽど時間がない時は袋の端を少し切ってレンジで数十秒温めて食べています。
参考にしていただけると幸いです。 - 「ブランパン」についてのメールです。
ローソンのふすまパンは「なんちゃって」だったのですね。ふすまパンにしてはそこそこおいしかったので残念です。
私も一年半前にスーパー糖質制限を始めてからのしばらくは、通販でふすまパンやふすま粉を買ってホームベーカリーで焼いたりしてましたが、さすがに余り美味しいものではなかったので、やがて食べなくなりました。
しかし最近になってシャトレーゼが大豆粉で作った「やさしい糖質生活ロールパン 6個入」と言うものを発売したので、試しに食べてみたところ、ふすまパンよりは普通のパンに近い感じでとても美味しかったので、常に買い置きしてたまにハンバーガー等にして食べています。
シャトレーゼは自社で低糖質食品での血糖値の変化を測定していました。
（追伸）
そういえば先日、糖質制限関係で検索していたら、たまたま会員制の「医師に相談できるQ&Aサイト アスクドクターズ」の2008年のこんな問答に出くわしました。
このサイトは本来会員しか見られないのですが、ワードで検索するとなぜか内容が全て出てきて読む事が可能だったりします。「脂質制限と炭水化物制限 - 糖尿病 - アスクドクターズ」で検索すればたぶん見られます。参考までにとりあえず内容をコピペした資料を添付しておきます。
この質問者さんは糖質制限を行っていてその効果の素晴らしさを体験された事で質問を立て、それを認めたく無い医師が必死になって回答しています。
質問者さんの豊富な知識によるツッコミ質問に対して、症例ばかりを引っ張ってくるだけで自分が何も考えていない医師のお○カな回答がとても笑えてしまうのは私だけでしょうか？
ちなみに「糖質制限 アスクドクターズ」で検索してもたくさん出てきますが、やはりどの医師もバ○の一つ覚え的な回答しかしていません。
このメールでは「バ○」と伏字になっていますが，私だったら，自分の頭で考えない医者は「バカ医者」と明記しますね。バカと呼ばれたくなかったら，自分の脳味噌を使えばいいだけのことです。 - 【Acer Iconia W3国内発表、8.1インチでWindows 8搭載ミニタブレット。予価6万円前後】
CPUが Core シリーズならもっといいけど，出たら速攻で衝動買いすることになりそうです。もちろん，キーボードは2つ買って自宅と職場に置いておき，長距離移動用に小型キーボードも・・・なんてことになるでしょう。 - 【ワシら宗教に甘すぎるんとちゃうか】
言論プラットフォーム「アゴラ」で，最近立て続けに切れ味鋭い記事を連発しているのが「ヨハネス山城」氏です。軽妙な大阪弁の文体で，様々な事件や物事の本質をズバズバえぐりだしていくさまは爽快です。何より，物の考え方に一本筋が通っているのがいいです。
今回の記事も，宗教とはそもそも何なのか，という難問に斜め45°の視点から軽やかに本質をえぐりだし，そのうえで，「宗教に必要以上の権威を与えたり，教育の場に持ち込んだり，政党活動を許したりするのは，もうそろそろ終わりにしよう」と提言しています。大いに納得，同意！
2013/06/18 ・・・ [06:00]／ [08:30]／ [13:00]／
【13:00】
- ブランパンについての情報です。
本日紹介されましたローソンのブランパンですが表示量以上に血糖値があがるとネット上で取り上げられています。
私も出た当初からよく利用していましたが、そのせいかどうかHbA1cが0.3程度上昇したこともあり最近何度か血糖値推移を測定してみました。はなはだ簡単ですがグラフ化してありますのでご覧いただけますと幸いです。
結果から言うと私の通常の血糖上昇は糖質1g当たり1.0~1.5程度になることが多いのですが、今回のブランパンの表示量で計算すると2.43~3.21という結果になりました。糖質1gに対する反応が概ね一定ならば表示量が間違っていると考えるのが自然と思います。
試行回数が少ないので参考値ではありますがあらてつさん、大柳 珠美姐さんなどもブログで指摘されていますので皆さん気をつけないといけないでしょう。普通のパンよりはいいけれどやはり糖尿病患者に常食は厳しいです。
ところで先日ご紹介いただいた納先生の健常者の血糖推移ならびにホルモン動態には感動しました。単に摂食→インスリン出動→血糖値低下 程度に考えていましたが、実は様々な要素によって血糖値がコントロールされていることがわかり人体の仕組みに感嘆しきりです。
【08:30】
- 糖質制限について大事なアナウンスを忘れていました。江部先生が中心となって社団法人糖質制限医療普及協会が設立されます。7月21日（日）に港区赤坂のボタニカで設立記念パーティーが開催され，何故か私も参加し，江部先生とミニトーク（？）の予定です。詳しいことは上記のリンク（江部先生のブログ）を御覧ください。
- 「ローソンの低糖質パン」についての情報です。
あらてつさんのHPをみると「なんちゃって」糖質制限パンのようで、思いっきり血糖値が上がってしまうようですね。糖質制限の和食割烹「文楽」でもふすまパンを作っていますが，お店の人によると美味しくて低糖質のふすまパンを本気で作ろうとするとかなりの値段になってしまうそうです。
【06:00】
- 「ティファール電気ケトルによる熱傷」に1例追加。広島市の伊藤先生からの投稿です。
- 『ヒトはなぜ太るのか？』についての内科の先生からメールをいただきました。
> 「ヒトはなぜ太るのか」という命題に対し、あなたはどう答えるだろうか。実は上記の『ヒトは～』では「肥満とエネルギー保存則は別物である。エネルギー保存則で考えては解決できない」と論じていますし，以前の議論でも「エネルギー保存則では解決できないのではないか？」という意見があったと思います。
以前は色々考え迷ったりもしたけれど、近頃は、エネルギー保存の法則（熱力学第一法則）、これしかないと考えるようになりました。等号（＝）の右と左は同じでなければならない。こう考えると、例え、実践は難しくても、理解は簡単にできると思います。
患者さんにも、エネルギー保存の法則で説明しています。
「なぜ太るのか」については，「糖質を食べているからだ。腹部に脂肪がつくように命令するのはインスリンで，インスリンを増やすのは糖質摂取しかないからだ」と答えるのが一番単純明快ではないでしょうか。 - ローソンから低糖質パンが，というメールです。
- 『本当は怖い「糖質制限」』という本が出ていました，というメールです。
この本、６月３日に発売されたものですが、ご覧になりましたか？ 東大医学部卒、ハーバードにも留学、糖尿が専門、という岡本卓先生の大真面目な本です。私も先日，エキナカの本屋さんでこの本を見かけましたが，まだ買っていません。内容を教えていただき，ありがとうございました。以下，上記の紹介内容に従って考察してみようと思います。
内容（「BOOK」データベースより）
「糖質制限」ブームに警鐘を鳴らす!本書は、国内外の最新の研究成果も引きながら、糖質制限の危険性を科学的にあきらかにする。そのうえで、安全で体に負担をかけない、実行率が高く、リバウンド率が低いダイエット方法を披露。糖尿病治療の権威があえていう「糖質制限はやめなさい!」【読んだ感想】：
糖質制限がどんなに危険が、新旧の文献を出して証明しようとされていますが、ひとつの論文やスタディーですぐ糖質制限は危険、と結論づけていらっしゃるように感じます。
第３章では「糖質制限が病気をつくる」として
糖質制限で心血管リスクが高まる、糖尿病になる、死亡率を高める、がんになる、うつ病になる、認知症になる、骨粗鬆症になる、心臓病・脳卒中になると悪いことずくめです。
でもここでの「糖質制限食」は、糖質だけ制限して他は身体に悪いものを無制限に食べる食事を想定しているような気がします。
しかもこの先生の薦める正しいダイエットとは「地中海食」なので、そんなにかけ離れていないと思います。少なくともカロリーだけにこだわり、糖質６０％で新薬を推進する糖尿病学会の方針よりずっとましなお考えなのに、どうしてこれだけ糖質制限を目のかたきにされるのかわかりません。
「糖質制限の危険性に警鐘を鳴らし，地中海式ダイエットを推奨する」のはなぜか，ですが，恐らくこの岡本先生なる先生は「地中海式ダイエット」だけが唯一正しいダイエット方式だと信じていてそれを普及させたいんじゃないでしょうか。その上で一番邪魔なのが糖質制限ではないでしょうか。
なぜかというと，糖質制限と地中海式ダイエットにはかなり類似した点があるからです。類似しているからこそ，地中海式ダイエットを広める上で糖質制限が最大のジャマモノになります。
なぜかというと，糖質制限と地中海式ダイエットを比較してみると，後者は科学的ではない部分が多く，地中海式ダイエットがいい理由は最後には「昔から地中海地方で食べられているから」しかありません。根拠は「昔から」だけです。
そういう地中海式ダイエットに比べると，糖質制限は理論的に曖昧な部分が皆無で科学的です。つまり，地中海式ダイエットは「糖質制限に至る発展途上・進化途中のダイエット法」という位置づけになります（これ，あくまでも私の考えね）。
だから，もしも糖質制限が広まってしまったら，地中海式ダイエットをする人はいなくなります。地中海式ダイエットは所詮，糖質制限の劣化版でしかないからです。だから，地中海式ダイエットを広めたい岡本先生にとっては，糖質制限が当面，最大の敵になるわけですね。糖質制限と地中海式ダイエットを比較されたら困るから，糖質制限が普及しないように叩く・・・というのが岡本先生の本音じゃないでしょうか（・・・あくまでも私の邪推だけど）。
わかりやすく言えば，ミスドとしては隣にスタバが開店するのと高級割烹料亭ができるのでは，どちらがミスドにとって困るでしょうか。もちろん，スタバですね。ミスドにとっては料亭は相手にする客層が違いすぎてどうでもいいけど，スタバはモロに商売が被っちゃいます。それと同じでしょう。 - 【2013上半期バイヤーズガイド：スタパ齋藤さんのおすすめは？】
物欲番長のスタパ齋藤さんがイチオシなのは Surface Pro です。店頭で手にとって見たら，絶対に欲しくなる質感の高さです。もしも私が「早急にパソコンを買わなければいけない」という状況だったら，今なら迷わずこれを買います。その他にも魅力的なアイテムが並んでいます。
2013/06/17 ・・・ [06:00]／ [12:30]／
【12:30】
- 「ティファール電気ケトル熱傷」についてのメールです。
さて、テファールのやけどの件ですが、yahooやgoogleの予測変換機能の上位に表示されるようにできればと思い、考えてみました。これは面白い手ですね。皆様，いかがでしょうか？
Yahoo・Googleの検索で、「ティファール やけど」 とみんなで検索するように呼びかけてみたらいかがでしょう。
検索件数が多ければ、予測変換の上位に来ると思いますので、「ティファール」で検索した人が、「おっ！」と気づいてくれたら、かわいそうな事故も減るのではないでしょうか。 - 糖質制限関連のメールです。
【炭水化物の取り過ぎが心臓を損なう】
糖代謝物のひとつであるグルコース-6-リン酸（G6P)が心臓にストレスを与え、心筋のたんぱく質を変化させてポンプ機能を劣化させ、心不全に至らしめるかもしれない、という米国テキサス大学健康科学センターからの報告。 - この本は面白いです。最初は牧草地を動物から守るためのものだったのに，次第に土地の囲い込みに使われるようになり，戦争に使われ，強制収容所に使われ，民族浄化に使われた「負の歴史」が綴られています。後半になればなるほど読むのも辛くなるほど凄惨な描写が続きます。
しかし，最後の章にとてつもない感動が待っています。
【06:00】
- 『ヒトはなぜ太るのか?』という命題に対し，1970年頃を境に医学界は「炭水化物を食べるから太る」から「脂肪を多く摂取して運動しないから太る」と回答を180度転換した。それはなぜなのか，真実は何なのかを鋭く追求する好著だ。
- 「レッグポーチ」買っちゃいました。休日のお散歩の時にWiFiルーターやスマホ，Kindleを入れるのにちょうどいいサイズです。
2013/06/14 ・・・ [07:30]／
【07:30】
2013/06/14 ・・・ [06:00]／ [07:30]／ [08:30]／ [09:30]／ [14:00]／
【14:00】
- 雑誌「ターザン」についてのメールです。
糖質制限ｖｓ カロリー制限特集，ターザンを読みました．
糖尿病学会理事の宇都宮先生のインタビューが載っており，突っ込みどころ満載です． 極めつけは，「糖質制限は半数がドロップアウトします．だから推薦できない．」その後，「医師などの指導を患者が自主的に守る積極的遵守性が高いのはカロリー制限です．」と仰っています．
逆に見れば，糖質制限は半数が守ることが出来ると思うのです．
積極的遵守性が高いのはカロリー制限ですと仰っていますが，どのようにしてカロリー制限を守って，糖尿病治療をしているのか，教えてもらいたいです．宇都宮先生の患者さんは半数以上がカロリー制限を遵守出来ていると豪語しているのと一緒ですから．
「ヒトはなぜ太るのか?」を読み進めています．これを読んでいると，もう糖質vsカロリーの議論など，どうでも良くなります．
【09:30】
- ティファール電気ケトル熱傷についてのメールです。
本好きの消費生活相談員です。
直木賞作家の池井戸潤さんが、「空飛ぶタイヤ」という三菱自動車リコール隠しをモデルにした小説を書かれています。（テレビドラマにもなり、DVD化もされています。よくできています）
三菱には、タイヤハブの脆弱性を思わせる消費者からの事故情報が複数届いていたのに。。。もみ消していたのです。リコールになればどれだけ会社の損害になるかわからないからです。（他にも社内の力関係とかいろいろ。。）
Ｈ２２．６．９発表の国センの商品テストでは、電気ケトルの成人のやけど事故事例も紹介されています。
Ｈ２４．１１．２８のニュースリリースでは、医療機関ネットワークからの乳幼児のやけど事故事例が紹介されています。
６．６に中日新聞に記事が出て、グループセブジャパン（以下、グ社とする）は「消費者からこぼれたお湯での乳幼児のやけどに関する問い合わせは今までにない」とのことです。
６．７に、私はグ社の相談室に「私は被害者ではないが、事故防止の対策の努力をしてほしい」と、電話で要望しました。その時点でも、やけど事故の苦情は、当事者からは一件もない、ということでした。
モンスターペアレンツ全盛の？昨今なのに、「ほんとうに、ティファールでやけど事故にあった子どものお母さまたちは奥ゆかしいのね。。親としての自責の念が強すぎて、メーカーさんへ届け出るという発想自体、なくしてしまうのかしら。。」って、思いました。
消費者センターでは、様々な消費者苦情に対して、「その業者さんには、もうその事情を説明しましたか？」まだなら、「まずはあなたから、お話をしてみてはいかかでしょう」というのが原則です。直接解決できる民事問題に、行政がわざわざ介入する必要がないからです。
ホントに、ただの一件もグ社には消費者からのやけど情報が入っていないんでしょうか？
三菱のように、商品の欠陥ではないけれど。。。リコールの必要なことじゃないけど。
電気ケトルの消費者行政に上がってきた苦情は、全部グ社以外だってこと？？
やけど事故にあった人も、治療中の人も、ヒヤリハットで助かった人も、治った人も、誰一人グ社には苦情を言わず、グ社以外のメーカーさんには言ってきたってこと？？
わからなくなります。
【08:30】
- 指尖部損傷の基礎研究についてのメールです。
整形外科医です。 はてなブック－マークで下記を発見しました。指尖損傷のメカニズムの基礎的な研究のようです。先生の臨床観察の裏付けになっていますね。
⇒【5号館のつぶやき】
【07:30】
【06:00】
- 「外傷を湿潤治療している医師」，「熱傷を湿潤治療している医師」，「粉瘤の治療をしている医師」に埼玉県深谷市の岩崎医院／岩崎晃太先生を追加しました。
- ワセリンについてのメールです。
ワセリンについて調べていたところ，このサイトを発見しました。
薬について調べるといつも出てくるサイトなので，それなりに信用はあると思うのですが、そこにワセリンの用途として
「切り傷に“潤い療法”として用いる場合は、患部にやや厚めに塗布し、ラップなどで覆います（医師の指示どおりに）。痛みの軽減や治癒の促進が期待できます。」とありました。これもきっと先生の活動や湿潤治療を実際に受けた方の声を受けての記載かと勝手に思いました。 - ティファール電気ケトル熱傷についてのメールです。
安全・清潔・便利であるべき電気製品によって痛ましい熱傷が続発していることに、電気を職業とする者として強い憤りを覚えます。
グループセブジャパンの自主的な改善は期待薄なので、法的な対応の可能性を調べてみました。
まず、電気ケトルを規制する法律の一つに消費生活用製品安全法があり、この中では「製品事故」及び「重大製品事故」が定められています。
また、経済産業省のホームページでは製品の使用に伴い生じた事故で「消費生活用製品の欠陥によって生じたものでないことが明らかな事故以外のもの」は「製品事故」だと定義されています。
回りくどい言い方ですが、要は「製品の欠陥によって事故が生じたことを立証できなくても、可能性を否定できなければ「製品事故」とみなす」ということです。実際、家庭用シュレッダーの指切断事故について「安易に、子供の行動を常に監視していない使用者（親）の誤使用だと結論付けることは、適切な判断とはいえません」との記載があり「製品事故」として扱われていますから、子供が電気ケトルのコードを引っ掛けて転倒させ、こぼれた熱湯で熱傷を負った事故は「製品事故」に該当すると考えて良いのではないでしょうか。
更に「製品事故」のうち「治療に要する期間が三十日以上であるもの」は「重大製品事故」となりますが、熱傷事例の1は発生から退院まで32日を要していますから「重大製品事故」に該当すると考えられます。
そして、消費生活用製品安全法によれば、消費生活用製品の製造又は輸入の事業を行う者が「重大製品事故」が生じたことを知ったときは、内閣総理大臣に（消費者庁長官に権限委任）報告しなければなりません。グループセブジャパンが、重大製品事故となる熱傷の発生を知りながら消費者庁へ報告していないのならば法令違反の疑いがあります。
（P.S.） 一昨日掲載されたメールで、ティファール問題と熱傷治療で夏井さまの立ち位置が微妙にぶれているという趣旨の指摘がありました（昨日は反論も掲載されましたが）。しかし、このウェブで見るように、夏井さまは医療従事者として熱傷治療の改善や医療関係者への働き掛けを十分にされており、批判は当たらないと私は思います。 - 数ヶ月前から，埼玉県の病院からの糖尿病性壊疽の患者さんの紹介が続いています。私は糖尿病性壊疽の治療が専門というわけでもないし，糖尿病性壊疽の治療をしていると宣伝しているわけでもないのに，どこからか聞きつけて（？）受診されるようです。
症例も溜まってきたので，いずれ，「糖尿病性壊疽：軽症例から重症例まで」と題して，治療法をまとめようと思っています。 - 【巷間される“アルカリ信仰” 栄養学的には意味なし】
この「アルカリ性食品・酸性食品」にかぎらず，食と健康に関しては掃いて捨てるほど，嘘情報が流布しています。「コレステロールは体に悪い」，「コラーゲンでお肌ツルツル」，「肉や魚の焼け焦げで癌になる」，「ダイオキシンは猛毒」なんてのがその典型。
こういう嘘情報のパターンとしては，以下のものが多いようです。
研究機関から「〇〇は危険」という情報が出され，マスコミはそれを大々的に報道
↓
〇〇は危険である，という情報が社会の常識として定着
↓
その後，研究機関から「実は〇〇の危険性は低い／ほとんどない」と新たな研究成果が出る
↓
マスコミは「危険ではない」という情報に興味を持たず，報道しない
↓
「〇〇は危険だ」という最初のウソ情報がいつまでも生き残る
2013/06/13 ・・・ [06:00]／ [08:30]／ [09:30]／ [12:00]／ [14:00]／
【14:00】
【12:00】
- 「トビヒに対するプラスモイストDCの効果」というメールです。
先日、知り合いのお子さんが、トビヒ治療で難儀されていると聞いて、試しにプラスモイストDCをあげました。既に抗生剤は処方されているとのことでしたが、ガーゼ軟膏ではなかなか治らなかったのに、あっという間に治ったので、本当に驚かれていました。 - ティファール熱傷についてのメールです。
ティファールのこと、いろいろな意見で考えさせられます。池の前に「立入禁止」と書くのが日本，「君の責任において入れ」と書くのが欧米。
西洋人と日本人のメンタリティーの差も大きいのかしら。。
昔の話ですが、ピサの斜塔には、観光者の来場があるのに、階段に手すりもないし、屋上に周りを囲うフェンスもなかったです。
「危ないですから、屋上の端に近づかないでください」の立札や看板もありません。「自分で判断して、それが自分には危ないと思えば登らないでしょう。途中で戻る自由もあるんですよ」なんです。日本の観光地では考えられない。（今は少しは改善されたようですが）
日本だと、昨日も駅のホームで「白線までお下がりください」「スマホを操作して歩くのは危険です」etcetc. 絶え間なく「ご注意」です。幼稚園児か！の注意のされようです。これをおかしいと思う感覚もなく、日常の風景になってしまっています。
日本にいると、安全が与えられて当たり前、もれなく注意してくれるのは当たり前 が、生活の最低条件になっているのです、きっと。
日本は、いろいろあっても、自由で、豊かで、平和で、平等です。何も考えなくても不安なく暮らせてしまうくらい。危険予知のセンスを掘り崩されているのかも。。
もしかしたら、ティファールケトルは、平成家電の黒船？
ママたちには、気づいてほしい。使うなら、わかって使ってほしい。。私なら使わない。私の子育て期に、ティファールがなくてよかったと思っています。
「相手の文化に合わせる」文化もあれば，「自分の文化を相手に押し付ける」文化もあります。
「日本も世界標準を受け入れるべきだ」という考えもあれば，「世界中に日本の思いやりの商品開発文化を広めましょう」という考え方もあります。
「自分を世の中に合わせる」という生き方もあれば，「世の中を自分の理想の方向に変えて行きたい」という生き方もあります。 - ティファール熱傷についてのメールです。
ティファールの議論についてですが、消費者側とメーカ側にわけて考えると問題点がすっきりするかもしれません。
私もメーカや輸入商社の安全対策の不備については問題を感じます。その論点については私も同じ意見です。
私が問題を提起しているのは、消費者側の姿勢です。
日本製品が安全だから、同じ区分に分類される外国の製品も当然安全でしかるべきであり，製品が使用される文脈を理解しているものだろう、というのはあまりにも素朴な考え方だと思います。文化が違えば安全の基準もまた異なりますし、「メーカーの専門家」はその文化の元で設定される基準に対する専門家でしかないわけです。
また、営利企業の専門家であれば経済的な利益につながる活動を求められます。もし日本向けの安全対策が仏ティファール社の利益につながる割合が低いのであれば，設計やデザイン変更はされないまま放置されるでしょう。
広告については「いかに多く金を落とさせるか」ということが目的なので，そこに何か倫理的なものを求める時点で甘いのではないでしょうか。
安全についての情報が限定的であっても安心を謳うことで商品が売れるのであれば，短期的な成果が求められている環境下でそのような広告を出すことは合理的です。
その姿勢をとることで長期的に企業が傾いていくかもしれませんが、それはまた別のお話です。
「電気コード引っかけによる転倒で湯が漏れるといった情報が分かりやすく消費者に提示されていません。これについてどうお考えなのでしょうか」とありますが、マニュアルの「注意」の項目に明記してあります。ある意味とてもわかりやすい場所です。
注意せよ、の一文で何ができるわけではありませんが、少なくとも情報が提示されていないわけではなさそうです。製品の作りからそのようなケースが想定されることくらいはセブジャパンなりに認識しているのでしょう。
そもそも手に取っていろいろな角度から眺めてみた時点で気づきましょう、基本的に企業からの情報は疑ってかかりましょう、というのは厳しいことでしょうか。。。
【09:30】
- 「日本人は除菌しすぎ」という日刊ゲンダイの記事の紹介メールです。
当院に通院しているある患者様から、6月11日付の「日刊ゲンダイ」の健康ワイドに掲載されたある記事をみせて頂きました。デジカメ写真ファイルを添付いたします。病院食の問題で「糖質（炭水化物と砂糖）を減らせといっても，蛋白質を増やすのは費用的に不可能。だから無理，無理！」という反論が必ずありますが，『ヒトはなぜ太るのか?』
「日本人は除菌しすぎ!?「キレイ好き」は病気を呼ぶ」というタイトルですが、食生活の変化や除菌・抗菌だらけの行き過ぎた衛生環境がもたらす腸内細菌の変化、除菌タイプの石鹸やシャンプーの使用、温水洗浄便座の使用、過剰歯磨きなど、行き過ぎた除菌が病気をもたらすという内容であります。全く私も同感です。食生活の変化に関しては、糖質過剰というのも大きな事象ではないかと私自身は思います。
実は、その患者様は、以前に近医の皮膚科にて足白癬症と診断されましたが、発赤、腫脹、掻痒が続き、皮膚科を転々と受診、その都度軟膏・クリームを変えられて治療を受けておられましたが難治性でした。
当科を受診した際、私はとりあえず塗布剤によるアレルギーだと判断し、私は一切の塗布剤をやめて、ワセリンのみとしました。その結果、皮膚所見、症状がすっかり改善し、白癬症も軽快しているようであり、感謝されるとともに、いつの間にか強い信頼関係が築かれるようになりました。
その患者様は、巷の医療行為に対して、時々批判的な目で物事を捉え、よく勉強しているようです。時々小冊子をみせて下さいますが、そこで今回私に上記の記事を提供してくれました。
入院中の病院食の話題(糖質過剰)がありましたが、私も同感です。疾患、治療内容により個々の患者様で毎日のリズムは違うとは思いますが、普通に食事を摂取できる患者様に毎食後の睡眠、夜間不眠、不穏をよく見かけます。病院という環境要因もあるかと思いますが、糖質過剰という病院食も一因をなしているのでは無いかと最近思っております。
特に朝の病院食などは、全体量は少ないですが、内容のほとんどが糖質で占められているようです。
病院検食でいつも指摘しますが、仕方がないのですと返答です。経費の問題もありますが、カロリーというが概念が根底にある病院（日本の）食生活であるが故に仕方がないことなのでしょうかね？を読むと，人の本来の食事は脂肪が主体であって，タンパク質は現在の摂取量と同じみたいです。つまり，炭水化物を減らした分は脂肪で補う，というのが正解かもしれません。となると，安くて安全な脂肪で現在は捨てているもの（例えばラードやヘットあたりかな？）を増やす，という方式もありじゃないかと思います。しかも，脂肪摂取を増やしたところで太るわけでもないし，心臓病が増えるわけでもありません（詳しくは上記の本をお読みください）。
とにかく，「食べ物はカロリー」というカロリー神話を栄養学から追放する必要があります。
【08:30】
- 糖質制限関連のメールです。
Tarzan No.628号、「糖質制限 VS カロリー制限 痩せるのはどっちだ1?」 という表題が気になり購入いたしました。編集部はどちらを推奨でもなく、また編集部の経験談もあり、プチ糖質制限を推奨しているように感じました。
この記事に登場した日本糖尿病学会理事・東京慈恵会医科大学教授 宇都宮一典氏がインタビューに答えておられます。それなりの意見だと感じました。皆さまのご意見をいただければと思います。 - かるがもクリニックの宮原先生からのメール。宮原先生は熱傷治療に非常に熱心な先生です。
先日ご紹介いただいた患者さんがある程度良くなったので、紹介させて頂きます。宜しかったらブログをご覧ください。
【06:00】
- 「入院中の食事」についてのメールが2通。
入院後に認知になった記事がありましたが、介護施設(当方グループホーム)の食事も散々たるものです。
- 食事は糖質過多傾向(日によっては麺類＋ご飯)
- お茶うけに糖質
- 3時のオヤツに糖質
- 水分補給にカルピス、ヤクルト等糖質飲料水
ウチの肥満管理者、肥満栄養士、肥満介護士に御サイトとコウノメソッドサイトをそれとなく教えましたが、無意味な啓蒙でした…今日のお昼はザルソバ＋オニギリ＋果物でした。
無知は時に罪であります。入院中の食費は1食260円です。3食食べても780円と大変お安くなっております。利益を追求していないとはいえ、はっきり言ってかなりな貧乏食です。
糖質過多になるのは仕方ありません。
管理栄養士は糖質60％以上になるように献立を考えているはずです。 - ティファール熱傷についてのメールです。
いろいろと議論がありますが、「消費者が気を付けるべき」なのか「メーカーが対応するべき」なのか、どちらが正しいのかを同じ土俵で議論するのはまったく無意味です。金銭的利益とは関係ないアマチュアに求められる注意と、利益を得ているプロに求められる責任を分けて考えないといけないからです。そもそも、ティファール電気ケトルでやけどした幼児に向かって「消費者が気を付けるべきだ」と諭すようなおバカさんはさすがにいないと思いますけど。
そこで、プロたるグループセブジャパンですが、安全に対する考え方が実に「素人」なんです。今回の取材で同社に「電気コード引っかけによる転倒で湯が漏れるといった情報が分かりやすく消費者に提示されていません。これについてどうお考えなのでしょうか」という質問をしたところ、回答の一部に「自動電源オフ機能・空だき防止機能などの安全機能を有しており、安心してお使いいただける設計になっております」とありました。
質問が求めていることとは方向が違うというだけでなく、私が本当に問題だと思ったのは、限定的な「安全」を根拠に「安心」をうたっていることです。同社ホームページのＰＲもそうなっています。こうして消費者に訴えることによって、別の「危険」が隠されてしまいます。これが単なる無邪気な「素人」なのか、それともある意味での「プロの手口」なのか。
「安心」の中に「危険」が潜んでいるのです。その「安心」とは本来、各個人の心の問題のはずなのに、日本社会では「安心・安全のまちづくり」とか「～だから安全・安心」だとか、おしつけがましい「安心」がはびこっています。政治家やメーカー、他人が言う「安心」にはよくよく気を付けねばなりません。
同社からは「弊社としましては、今後もたくさんの方に安心してお使いいただけるよう…」というコメントもありました。これは暗に「危険についてはできるだけ隠し通したい」と言っているに等しい。誠実な回答は「今後もたくさんの方に安全にお使いいただけるよう…」です。そうすると「危険」もきちんと明示しなくてはならなくなります。残念ながら、どうやら同社の姿勢は終始一貫しているようです。ホームページでは今もなお、子どもが電気ケトルを使っているＣＭが公開されています。日本の消費者は、同社に利益を与え続けながら、感謝されるどころか、相当になめられているようです - ティファール熱傷についてのメールです。
昨日のメールの中で「電気ケトルについて、危険性を訴えるような情報がインターネット上にあるにも関わらず、それを吟味せずに企業の広告や見た目のイメージで判断して購入して使用する、という行動は、6/10の記事からすると「努力不足」」というご指摘があったので、ためしに「電気ケトル」でヤフーで検索してみました。このメールの方，よくわかっていますね。私が怒っているのは，自分の身の安全を守るすべのない子供にヤケドが多発しているからです。自分で注意すればヤケドを防げる大人と違います。1歳や2歳のヤケドの子供に「お前の注意が足りないからヤケドをしたのだ。自業自得だ」なんて言えますか？
すると検索ワードに出てきたのは「危険」を想像させるようなものは見当たりませんでした。
もちろん羅列されている記事の中にも、1ページ目には危険を想像させるようなものはなく、2ページ目にやっと去年NHKで放送されたものがあっただけ・・・3ページ目にも危険を想像させるものはありませんでした。。
これが「電気ケトル やけど」で検索すると、たくさんの情報がありましたが・・・。
ご指摘の通り「情報収集や様々なユースケースの想像力が足らない、つまり努力不足」と言われればその通りなのですが、「電気ケトルが熱いやかんである」「電気ケトルをひっくり返すと大変なやけどをする」などと想像さえしないほとんどのユーザーは、今の現状では、情報収集した中で、やけど・・・というワードにたどり着けないだろうなあ…と思いました。だって日本の家電と言うのは「安全じゃないものは出せない。逆に言えば出ているんのは安全」というもののはずなので、売られているものは安全・・・って疑ってないですから・・・
電気ケトルの検索で4番目にヒットしたこの記事に詳しくありました・・・
そういう意味でも、
ティファールの電気ケトルは安全じゃないんだよ
使い方を気を付けないと大変なことになるんだよ
それを知ってて買うんだね？！
買ったら細心の注意を払わないといけないんだよ
そうしないと「こんなこと（やけど）」になっちゃうんだよと夏井先生ほかの方が情報発信することは、大きな意味があるのだと思います。
仮にそのことで売り上げが落ちたときに、今のスタイルを貫くのか、「がっちり！」のティファールの動きが見ものですが・・・
ちなみに夏井先生の立ち位置の件ですが、夏井先生はティファールにも厳しいですが、やけどさせた子どもに対してよく調べもせず、ダメな医者の言うなりに治療した親に対してもかなり厳しいです。（よね？）
ようするに先生はあくまでやけどした小さな子供の立場に立って怒ってる…ってだけなんだと思います。だからやけどした「おとな」には、努力不足・・・ってことになるのでは？？と勝手に想像しました（違ったらごめんなさい）
大人は抗議の声を上げられますが，子供は抗議できません。だから，「子供だけにヤケドが多発している道具がある」と知った大人は，子供の代弁者として声を上げる義務があると思います。
ヨーロッパのキッチンは，コンセントが高い位置にあり，電圧が高いのでお湯がすぐに沸き，硬水でケトルの中にお湯を入れっぱなしにできないため湧いたお湯はすぐにすべて使い切ります。だから，ヨーロッパではティファール電気ケトルのヤケドは多くなく，安全なのでしょう（・・・実は，ヨーロッパでもティファール熱傷は起きていますが・・・）。
しかし日本のキッチンは，コンセントが床の低い位置にあるためコードは子供が手を触れる場所にあり，電圧が低いのでお湯が湧くまで時間がかかり，軟水のためにケトルにお湯を入れっぱなしにしても問題がなくケトル内のお湯は使い切りません。しかもティファール電気ケトルは台座とコードが固定されているため，コードを引っ張ると台座ごと本体が倒れ，蓋が開く構造のためにお湯が噴き出ます。だから，日本の家庭では小児のティファール熱傷が跡を絶たないのです。
では，ティファール電気ケトル熱傷から日本の子どもたちを守るためにはどうしたらいいのか。対策はいくつか考えられます。
- ティファール電気ケトルを使いたい人はヨーロッパに移住するか，ヨーロッパに行ってお湯を沸かす
- 日本の台所の電気コンセントの位置を全て高い位置に付け替える
- 電圧を240ボルトにし，水道の水を硬水にする
- ティファール電気ケトルの台座と電源コードの連結を固定でなく磁石にして，すぐに外れるようにする
- 倒れてもお湯が出ないように構造を変える
上記の5項目の1つでも実現すれば，ティファール電気ケトルは日本でもヨーロッパ童謡「安全な器具」に変わります。現実解はどれか，というだけの問題です。もちろん，一番安上がりで簡単なのは4番目です。これだけで小児のヤケドはかなり減るはずです。
ここから先はグループセブジャパン問題，企業姿勢の問題です。ヤケド多発の事実を無視して儲けに走るクズ会社の道を選ぶか，まともな会社に生まれ変わるか・・・。
2013/06/12 ・・・ [06:00]／ [08:30]／ [09:00]／ [10:00]／ [11:30]／ [12:00]／
【12:00】
【11:30】
- 「イギリスからのメール」に対してのメールです。
イギリス在住の方のメールで、ご主人にきちがい扱いされた、とのご記載がありましたが、英文を見て納得、というところから察するに、メラニンの乏しい白人系の方なのでは？と思いました。確かに，欧米の形成外科の手術の写真をみると，日本人からみると縫合の仕方などはかなり雑です。これで縫合糸痕が残らないか心配になりますが，白人はそれできれいになっちゃうんですね。逆に，黒色人種は丁寧に縫合してもケロイド・肥厚性瘢痕になりやすいようです（ちなみに黄色人種はその中間）。
一般的に白人系の人種は、傷跡が目立ちにくく、色素沈着なども残りにくい、と聞きます。形成外科の論文でも、日本人の顔にこんなことしたら瘢痕でエラいことになるよな～、というような症例写真を見かけることもしばしばです。
なので、ご主人としては、跡が残るのが心配、という感覚がそもそも分からなかったのかもしれません。
とはいえ、傷跡うんぬん以前に、可愛い娘がより痛みの少ない方法で治るのは喜ばしいことと思いますので、これを機に湿潤治療に開眼して頂ければ良いですね。
【10:00】
- 糖質制限とティファール熱傷についてのメールです。
Diamond onlineで投資家の山崎元さんが糖質制限ダイエットに成功したという記事が載っていました。糖質制限に自分なりの方法で楽しく取り組んでいる様子がうかがえてとても良い記事だと思います。
さて、ティファールの議論についてですが、私も消費者が使い方に気をつけるべきだと思います。「気を付ける」の範疇で危険を避けられないのであれば、「お湯を手軽に使う」という目的に対しては別のブランドの電気ケトルを買うなり、魔法瓶を活用すべきではないでしょうか。あまりにも消費者としてメーカーに甘えすぎている気がします。
また、ずっと議論を見て感じているのですが、「ティファールの電気ケトル」を「傷や火傷にガーゼを貼る医師」や「植皮をする医師」、「安く売られている炭水化物」に読み替えたときに先生の立ち位置が微妙に変化していると感じられます。
後者に対しては、6/10の13:30の記事にあるように自分で努力して探すべき、とあるのに対し、前者に対してはメーカーが対策をすべき、つまり消費者が楽をできる方に提供者側が努力をすべき、という立ち位置に思えます。
どのケースに関しても、玉石混淆のサービスの中から、自分の目的に合うサービスを受けるには様々な角度から情報を集めて判断すべきであると自分は考えています。
電気ケトルについて、危険性を訴えるような情報がインターネット上にあるにも関わらず、それを吟味せずに企業の広告や見た目のイメージで判断して購入して使用する、という行動は、6/10の記事からすると「努力不足」ということになります。国内メーカーが危険性を考慮した上で(デザインはともかくとして)作った製品があるのですから、それを選ばないということは情報収集や様々なユースケースの想像力が足らない、つまり努力不足だと私は考えます。
こういった行動を心がけると、生活上常に様々なことを考える必要があるのでとても大変ですが、今の世の中を生きていくにはとても大事なことではないでしょうか。
【09:00】
- その望月先生に教えていただいたUVカット用のシールです。薄い透明なフィルムで全く目立たず，顔に貼ってもわかりません。望月先生がご自身で人体実験したところ日焼け止め効果はバッチリとのことです。
⇒共和 エアウォールUV NO．25 MA－E3025－U，共和 エアウォールUV NO．50 MA-E3050-U
【08:30】
【06:00】
- 気がついたらカジノの外の世界はゾンビで一杯だった，というちょっと気合の入ったゾンビ映画，《カジノ・ゾンビ》を紹介。ちなみに，ヒロインはエロ可愛いですがムチャクチャ性格が悪いです。
- 「ティファール熱傷」についてのメールです。
医師です。いつもサイト拝見しております。
じめじめとした気候に気分も沈みがちですが、きれいに治った症例の写真に元気づけられます。夏井先生のティファール熱傷の周知に感謝しています。
電気ケトルでやけどするのは主に子供です。湿潤治療で痛みは和らぐものの、やはり子供のやけどは診察していてかわいそうに思います。日本人はバカで間抜けで神経質などと外国人にののしられても子供のやけどが減るならそれが一番いいと思います。
海外でまったく問題になっていないわけでもないようです。デンマークからの電気ケトルによる小児の熱傷が増加傾向という報告です。
⇒【Scalds in children caused by water from electrical ket... [Burns. 1998] - PubMed - NCBI】
このもう少し新しい報告でも電気ケトルによる熱傷の報告例は増加傾向とのこと。
⇒【Severe childhood burns in the Czech ... [Bull World Health Organ. 2009] - PubMed - NCBI】
私も小さな子供のいる親戚や友人に夏井先生のサイトを見せて説明しています。見やすいページで納得度も高いようです。 - 「ティファール熱傷」について，小児科の先生からのメールです。
こちらの外来にもティファールで熱傷を受けた方がいらっしゃいました。残念ながら皮膚移植を受けた後でした。かぜや予防接種などで当院にかかりつけの1歳の子供さんです。
久しぶりの受診の際にやけどでしばらく入院していたと言われ傷を見せてもらいました。
肩から上腕、背部にかけてメッシュグラフトされた瘢痕が広がっていました。移植された傷を初めて見るという看護師は言葉を失っておりました。
たまたま傷を見たお兄ちゃんの友達から気持ち悪いといわれたそうで、一生の傷を負わせてしまったことをお母さんは強く後悔されておりました。ティファールを買わなければよかったとおっしゃいました。やけどをさせてしまったお母さん達はみんな同じように思っておられることと思います。
もう皮膚移植を受けたあとなので、湿潤療法のことはお母さんの気持ちを考えると話すことができませんでした。
同じような事故が報告されているから消費者センターに相談してみてはどうかと伝えました。
使用する側の責任と言って一蹴してしまえば、被害者がなくなることはないでしょうね。製品の改善が望めないなら、危険性をより多くのお母さん方に知ってもらうよう努めたいと思います。
実は私は，形成外科医になってから初めて網状植皮（メッシュ・スキン・グラフト）を見ましたが，正直，気持ち悪かったです（その時の患者さんには申し訳ないけれど）。これは何かの病気による後遺症なのかと思いました。
その後，日常的に皮膚移植の手術を自分でするようになってからは，「うまく生着した。きれいに皮膚がついた」と考えるようになりました。いつの間にか「網状植皮は気持ち悪い」という素朴な感情を忘れてしまったのです。それが「プロの形成外科医」になるということなのかもしれません。
私はその後，「プロの形成外科医」を返上することになってしまったりします。 - イギリス在住の方からのメールです。
私のわんぱくな娘がロンドンの大手薬屋で転倒し，金属プレートで顔の両頬に引っ掻き傷のようなものをつくってしまいました。顔が血だらけで、女の子にかおのきずが!と凄くショックで気が動転しました。傷を治すには，大英帝国の病院や医者よりこのサイトのほうが役に立ったようです。なにはともあれ，幼い娘さんの顔の傷がきれいに治ってよかったです（・・・余計なことだけど，大英帝国の「大」って何？）。
とにかく医者につれていかなくてわ!とおもいましたが、あいにく日曜日。毎日あいている救急治療センターで3時間またされて、何もできないと言われ、大病院の救急にいけと言われ、いってみると消毒はしてはいけない(そこは先生のいってることと同じでした)、絆創膏を張るから、3日放っておけと言われました(ここはちょっと違いますが、イギリスの国営病院にはハイドロコロイドドレッシングなんて子供のキズのためにはつかわれないのだと思います)。待っている合計5時間の間に携帯で調べて、先生のサイトに結構早いうちにたどり着いたのですが、最初はアルギン酸というのが、いったい何のことなのかわからずちんぷんかんぷん。
病院での治療に納得できずに、先生のサイトをずっと読み続け、これで治療しないと娘の顔にキズが残るのではないかとおもいこれは少し高くついても、私が自分で必要なものを手にいれて治療するしかないと思いました。
ネットでいろいろ注文しましたが，結局デュオアクティブET(こっちではDuoDerma ET)にたどりつき、Savlon というハイドロコロイドパッドも使用しつつ娘のキズをなんとか治療しました。デュオアクティブETが届いてからはそれを使いました。凄く使い心地もよかったし(顔の丸みに沿う)、好きな形に切ることができて凄くよかったです。
2週間近くたつとかなりよくなっていました。かさぶたも自然に剥げ落ちたし、子供も引っ掻かず余計なキズをつけずにすみました。まだ少々へこんだところがありますが、あまり目立たず、大きくなったらもっと目立たなくなるとよいなと思います。ありがとうございました。
（追伸）
夫にはきちがいあつかいされ頭に来たので、先生の英語のサイトを見せたら少し黙りました。
こっちでもハイドロコロイドはありますが、床擦れ用らしいです。あと、靴擦れ用として沢山売っていました。
あと，大英帝国の外傷治療の現場の様子がよくわかりますね。
2013/06/11 ・・・ [06:00]／ [15:00]／
【15:00】
- 「ティファール熱傷」についてのメールです。
ティファールの電気ケトルって、主婦層に人気あるんですよねえ。
私、自宅があるマンションの管理組合の理事長をしています。そこに集会室があるんですが、畳敷きだったので、今度フローリングにして、椅子と机を置くことにしたんです。
そうすると、早速「ティファールの電気ケトルをおいて欲しい」という、お母さん方のリクエストが来ました。乳幼児を遊ばせながら、お茶するのに便利だから・・・という事のようですが、夏井先生のブログにある事故の写真見たら、とてもじゃないけど、そんな危険な器具は置けないと思います。
もちろん、「絶対にダメ！」と拒否。影ではいろいろと言われているかもしれませんが、ここで負けて置いたりしたら、事故が起こった時に必ず非難されますから。事故って必ず起こるという前提で考えないとダメですから。
それにしても、無知は罪だなあ。
【06:00】
- 昨日の「ティファール電気ケトルによる熱傷」の郡田先生から，同症例の治療終了時の写真が送られてきましたので，追加させて頂きました。
- 11月23日（土）の川口健康講座で講演することが決まりました。
- 「ティファール熱傷」に関するグループセブジャパンの企業姿勢についてのメールです。
それにしても、グループセブジャパンの企業姿勢は、最悪ですね。
この会社のウェブには、「常にお客様に喜ばれる付加価値の高い商品を提供してきました。」と堂々と掲載しています。こんなに火傷事故が起こって悲しんでいる人がいるのに、本当に「喜ばれている」と思っているのでしょうか？
想像ですが、当該電気ケトルの開発者には日本の火傷事故の情報が入っていないのでしょう。少なくとも技術者であれば、自分が開発設計した仕事（商品）が、子供たちにこんなに悲惨な火傷事故を起こしていることを知れば，気が狂うほど衝撃を受け、何もせずにはいられないと思います。
多分、グループセブジャパンが、本国の該当部署に的確に情報を伝えていないのが主要因じゃないでしょうか・・・。マーケッティングが全く機能していない見本のような会社ですねぇ。 - 「ティファール電気ケトルによる熱傷」について，フランス在住の方からのメールです。
ティファールについて、たくさんのメールがきているのですね。以前紹介したメールにもあったように，ティファール電気ケトルはヨーロッパの台所では安全に使えます。それは日本の台所とは，キッチンの広さ，コンセントの位置，コンセントの数，電圧が違うからです。つまり，そういう条件が揃っていれば「安全」です。
10年以上在仏ですが、ティファールと幼児の火傷についてこちらでは問題になっているのかふと思い、20人以上のフランス人同僚にきいたり、仏語で思いつく限りの単語で検索をかけてみましたが、全くみつかりませんでした。
以前どなたかも書かれていましたが、製品を使用して火傷しても、包丁で手を切ったら、危ないものを売っている、とメーカーにクレームするようなもので、倒れたら熱いお湯がこぼれるのはわかっているのだから、個々人が気をつけたらいいのでは、というのが大半の意見でした。私もそう思います。
ティファール社をやり玉にあげている様子に違和感を感じるのは，私が外国生活すれしているせいなのでしょうか・・・
こちらではティファールは類似品含めほとんどどこの家でも備えてある家電です。
最初、「倒れたら湯がこぼれて危ない・・・と問題視されている」意味がわからなかったのですが、日本ではポットと同類のものと認識されているからなんですね。電気で沸かすやかんですので、乳幼児がいる家はその点をふまえて設置場所を工夫するよう，もっとメーカーが注意をうながし、悲しい火傷事故が減るといいですね。
（追伸）
フランスのメーカーは、お客様の使用感やクレームを調査して、製品を改良していく・・というようなメンタリティはほぼありません。
意に沿わなければ使わなければいい、買わなければいい、という考えで国全体がまわっております。製品で怪我したとしても、「使い方の問題である」と取り合ってくれないとおもいます。(ヒドイ国ですが、実態です)
グループセブジャパンはおそらく上記のような対応を本国からされているはずですから、板ばさみなのでしょうね。。。
彼らのお客は日本人なのですから、もう少し責任のある対応をというのは当然ですが、、、、
逆に言えば，これらの要素が欠けていれば，その商品は「危険」になります。つまり，ユーザーの使い方の問題ではなく住環境の問題，住環境の違いだと思います。
つまりこれは，「高温多湿な日本の環境に適した楽器である尺八を，湿度の低い国に持ち込んで演奏しようと思ったら割れて演奏できない」，あるいは，「地震のない国の建築基準で作られた家を日本に建てたら，地震で潰れた」というのと同じです。
日本のユーザーはあくまでも「それが日本の商品と同じくらいに安全」と思って購入します。日本で売られているからです。この「安全」の基準は，日本で生活している人にはいわば無意識的なものです。だから，異なる「安全基準」で作られたティファールでヤケドが多発しているのです。
日本では，他の商品でヤケドがほとんど起きていないのにティファールだけでヤケドが起きているのは正常でしょうか，それとも異常でしょうか。
これは，「フランス本店のレストランでは食中毒が起きていないのに，日本支店のレストランでは子供を中心に食中毒が多発している」のと同じです。その店を「フランスの本店では食中毒を起こしていないから」と営業させておけば，どんどん食中毒が増えます。食中毒が起きているなら営業停止に追い込むべきです。日本の子どもたちを守るためです。
日本でティファール電気ケトルによるヤケドが多発しているのは，日本人がそそっかしいためでもなく，日本人が危険を察知できないほどマヌケだからでもなく，熱湯に触るとヤケドすることを予知できないほどバカだからでもありません。ティファール電気ケトルが日本の住宅と住環境（コンセントの位置，コンセントの電圧，キッチンの広さなど）に合っていないからです。
「フランスではヤケドは起きていないし，ヤケドになっても騒がない」というなら，「日本ではヤケドを起こしていない商品がフランスに輸出され，ヤケドを多発させている」という場合を考えてみてください。その時フランス人は「日本ではヤケドが起きていないから」と笑って済ませますか？ - 以前，このコーナーで前橋協立病院の鈴木先生から寄せられた「糖質オフのルール集」の修正版をいただきました。鈴木先生からのメールです。
以前、自作の「糖質オフ」の小冊子を先生のサイトで紹介してもらった者です。
その時に予告していたことですが、いろいろと書き足して、内容を充実させたバージョンができました。理論、食品データ、Q&Aなどを加えました。またサイトで紹介していただけるとうれしいです
私はこれを印刷して小冊子にし、メタボな人、糖尿病の人などに差し上げております。もちろん、渡す時にそれなりに時間をかけて解説もしております。もう５０部以上は使ったと思います。
先生のサイトに集まる方がこのデータをダウンロードして私のように印刷して使っていただければとてもうれしいです。著作権フリーです
2013/06/10 ・・・ [06:00]／ [08:30]／ [13:30]／
【13:30】
【08:30】
【06:00】
- 「ティファール電気ケトルによる熱傷」に1例追加。こおりた ひろ整形形成外科クリニックの郡田大宇先生からの症例報告です。
- 「リストカットの傷跡」についての質問メールをいただきましたが，例によってドコモ携帯メールのため，返事が届きません。パソコンからのメールを受け取れるようにしてから質問して欲しいです。
同様の質問が多いことから，「質問コーナー」の方で回答することにしました。 - 「ティファール熱傷」について，以前テレビに出ていた時はこんなことを言っていましたよ，という鋭い指摘メールです。
。「商品は本国仕様をそのままに、日本向けに電圧にかえて」と説明しているティファール社ですが、以前がっちりマンデーという番組でこんなことを言ってましたよ。というわけで，ティファール社は「商品を売るための工夫は怠らないが，商品でヤケドが起こらないようにする努力はしない」というのがグループセブジャパンの企業姿勢なんでしょうか。
⇒【日本向けに改良して大人気の儲かる家電とは？】
日本人は家電にうるさいんですよ！だからフランスのモノをそのまま持ってこないです。
そこで市場調査を行い、日本人が好きそうなモデルを徹底研究！
これは日本だけ！ピンク色！調査したら日本の女性はピンクが好きだったんです
日本向けに改良を重ねるティファールはがっちりです！このテレビを見たときには、やけど対策に対するかたくなな態度とは違って、儲けるためにはなんでもやる・・・・っていう企業の体質にあぜんとし、ぞっとしました。
逆に言えば、日本でティファールの危険性が認知されて売れなくなれば、すぐに改良する・・・ってことですけどね。そういう意味でも新聞記事や夏井先生のHPを通して、どんどん危険性をアピールしてもらえるといいと思います。
2013/06/08 ・・・ [07:30]／ [09:30]／
【09:30】
- 「ティファール電気ケトル熱傷」についてのメールです。
ティファールの記事で、メーカーさんが「こぼれた湯でやけどした乳幼児の相談は今までにない」と言っていますが、作っている側の認識がそんなんでは、本当によくないと思います。「ティファールケトル やけど」で検索すればすぐわかることです。これに関連して思い出しましたが，10年以上前になりますが，ハイドロサイト(R)で改良してほしい点（もう少し薄いほうがいい。弾力が強すぎる。色がどぎついピンクで顔に貼れない。もっと目立たない色にして欲しい）について販売元の Smith & Nephew の担当者に伝えたことがあります。ちなみに，この頃は私がこのサイトでハイドロサイトのさまざまな使い方について盛んに紹介した時期で，日本でハイドロサイトが売れたきっかけとなっています。
私は被害者ではないけれど、少なくないやけど事故被害者、医療者、消費者関連団体、新聞社が、それぞれの立場で声を上げているのだから、メーカーさんとしても、事故抑止の対策の努力をするのがしかるべきではないですか。。。と、記事が出てから、ティファールさんの相談窓口に意見としてお電話をしました。
ヨーロッパのブランドだと、バッグなど、多少の使い勝手の苦情を言っても、定番が簡単には型がわりしないのが相場です。メーカーが、ブランドにあぐらをかいているのではありません。この型だから使い勝手よく愛用している人が多くいて、ずっと支持されるからです。
消費者もブランドだから選ぶのではなくて、ずっと慣れたものを使いたいから、次にもまた同じものを求めたいから、ブランドの中から商品を選んでいるんです。
ヨーロッパ製のものには、そういうこだわりが感じられるから、フランス生まれのティファールも同じ考えで、トラッドを変えないポリシーがあるのかなあ・・・と思って、相談窓口にも尋ねてみました。係りの方のお話だと、商品は本国仕様をそのままに、日本向けに電圧にかえて、生産は中国でしているそうです。
「ティファール本社の考えで、何かの権利だとか提携の関係で、日本人使用風に安全設計などをアレンジすることは禁じられているのですか？」と問うたら、そんなことはない、ということでした。
だったら、日本人が使って事故のない形に改善をと、要望しておきました。
今の電気ケトルを、日本人が安全に安心して使えるようにと改良してゆくと、最後には電気ポットになってしまうような気がします。
もう大きくなってしまった家の男の子２人が幼少のころ、電気ポットがなくても、大事には至らないプチやけどはありました。忘れかけていたけど、跡も残っていないプチやけどだけど、子どもの号泣、私の自責感は、今もありありと思い出せます。
昔々、野口英世博士とそのお母さまの心労はいかばかりだったろうと、思いが飛躍します。。
昔々、衣食住が前近代的だったころは、いろり、かまど、と危険がわかりやすかったのでしょうけど、今は、わかりやすい危険とわかりにくい危険があります。わかりにくい危険を見る目を養いたいし、わかりにくい安全（設計）を選ぶことも（値段は高くなるけど）、実は大事なのかも、とも思います。
ティファールさんの善処を期待したいです。
そういうこともあって，日本一ハイドロサイトを使っている（であろう）ユーザーからの改善点の提案だったのですが，イギリス本社としては日本支社からの意見は一切聞かないし，改良する必要がない，という方針であることが伝えられました。
Smith & Nephew では使いやすい商品を出す気が一切ないことがわかったため，この会社に期待しても無駄だとわかり，その後，私は瑞光メディカルと組んで「薄くて柔軟で安全に使える治療材料」の開発を行い，それが現在のプラスモイスト(R)につながっているわけです。
【07:30】
- 「ティファール電気ケトル熱傷」についてのメールです。
なんちゃって糖質制限していた妊婦です。もちろん，この方が指摘しているように，ティファール電気ケトルが危険なことは使えばわかります。では，「ティファール電気ケトルは危険な調理器具である」とわかって使っていれば，ヤケドは起きないでしょうか？
結局、体重増加は８㎏程度で妊娠線もできずつわりもなく安産と言われました。体重以外は糖質少なめの食生活と関係あるかは不明ですが…。
妊娠中は胎児の成長のため、出産後は母乳のために炭水化物を摂るように言われました。どちらもただ必要だからという説明しかないので理由はよくわかりません。昔は立場の弱かった若いお嫁さんを優遇しようとする意味の迷信(お葬式に出るとお腹の赤ちゃんが連れて行かれる→接待などで無理をさせないように、など)の仲間でしょうか。おいしいもの(白米)を今だけは嫁にもたくさん食べさせてあげよう、みたいな話かな、と。母乳の原料は血液なので、という説明を受け、それならば水分鉄分まではわかりますが、なぜ糖質も必要なのか…謎です。母乳で育てると痩せる=何かに脂肪を使う→一旦脂肪として蓄えるんですかね。
しかし長い人生の中の２年程度の事なので疑問に思っているうちに過ぎ去ってしまいそうです。
ミルクを作るのにティファール使っています。お湯を沸かして水筒に移し、残りはそのまま冷まして湯冷ましにします。使い勝手は良いですが、お湯を沸かすと本体がかなり熱くなります。
危険はいっぱいな製品ですが、ティファールに安全対策を求めるのは何か違うな、とも思います。あれはああいうもので、それなりに便利です。安全にしていくと保温できない電気ポットになりますよね。子供のいる家で床に置きたいなら電気ポットを使ったら良いです。消費者は物を見てどのような危険があるか想像しなくてはいけないと思うのです。子供が触ったら危ないかどうかくらい、説明書に書いてなくてもわかるでしょう。説明書に書いてなかったのが悪いと会社を訴えたら勝てるかもしれないですが、火傷の跡は消えないです。ティファールの態度もどうかと思いますが、あの電気ケトルを見て子供には危ないと思い至らない人ならば、他の物でもケガさせてしまいそうです。
このサイトのおかげで子供が火傷しても最善の治療を選択することはできますが、そんなことにならないのが一番ですね。
そんなことはありません。危険だとわかって注意していてもヤケドすることがあります。人間はミスをする動物だからです。うっかり躓いて電気ケトルを倒してしまったり，うっかり手を伸ばして電気ケトルのコードを引っ張ってしまったりすることは必ず起こります。
実は，中日／東京新聞の記事に明確に書かれていない「ティファール電気ケトルの危険性」があります。電気コードに引っかかった時にコードが外れないため，本体が倒れてしまうことです。「倒れると中身のお湯が出る」から危険なのではなく，「コードに引っかかると高い確率で本体が倒れる」から危険なのです（ちなみに，日本製の電気ポットの多くは電気コードが磁石接続なので，力が加わると外れるように工夫されています）。つまり，ティファール熱傷の主犯は「蓋が開くこと」ではなく，「電源コードが外れない」ことにあるのです。
逆に言えば，「蓋が開かないような工夫」をしていなくても，「本体が倒れない」のであれば問題は起きません。つまり，ティファールは蓋の構造でなく，電源コードと本体の接続部分をちょっと改良するだけで，さらに安全な製品にできるのです。
ヒューマンエラーを100％なくすことができませんが，起こりやすいヒューマンエラーが起きてもそれが事故に繋がらないように製品に工夫を加えることはできます。それをするのがまともな企業であり，それを怠っているのであれば，たとえ人気商品を作っていても「まともな企業」とは呼びたくありません。
もう一度，「ティファール電気ケトルによる熱傷」を見てください。15例中，2歳以下が7例と半分を占め，2/3を6歳以下が占めていることがわかると思います。そして，熱湯を浴びた瞬間に，この子供さんたちが気が狂ったような叫び声を上げた様子を想像してみてください。彼らがどれほど熱く，気が狂うほど痛かったかを想像してみてください。
この子どもたちは，日本にティファール電気ケトルがなければヤケドしなかったのです。やけどの治療や後遺症に苦しむこともなかったのです。これは厳然たる事実です。その重みを，販売元のグループセブジャパンは感じるべきです。まともな人間，まともな企業ならその重さがわかるはずです。
私はもう，ティファール電気ケトルによるヤケド患者が増えるのを見たくありません。だから，喧嘩を売ります。ティファール電気ケトルに落ち度がないと同社が考えているなら堂々と反論してきなさい！ 全て受けて立ちます。
2013/06/07 ・・・ [06:00]／ [10:30]／
【10:30】
- 「ティファール電気ケトル熱傷」についてのメールです。
ティファールの件は、ようやくみなさんの関心が向いてきて本当によかったと思っています。
私は消費者団体にいますが、ティファールについては、国センからの情報提供以前から危惧を感じていました。当団体でも昨年注意喚起のニュースを作成しましたが、あまり関心がなく、残念な思いをしていました。
子どもだけではなく、大人特に高齢者も「やかん」だという認識をしないといけない製品だと思います。改めてニュースを作成して、注意喚起をしたいと考えています。
また、消費生活アドバイザーとして子育て関係のグループにも参加しています。その会合がありますので、電気ケトルの問題提起、共有をしようと考えています。先生の火傷の治療については、facebookにて情報提供させていただきました。 - 「糖尿病治療と糖質制限」についてのメールです。
糖尿病が専門で自らも糖質制限をしている医師です。
> ここで質問というか日頃の疑問を書きます。糖尿病専門医は，日本人は，米を食べて
> 生きてきたのだから米を食べないとダメというのが，謳い文句ですが，私は当然間違っていると
> 思います。糖尿病が治ると失業/減収になるのを恐れている中枢部とそれを信じている
> 糖尿病学会所属医師の一派と思います」私は、利益云々ではなく、「糖質は必要」と真剣に思っているからではないでしょうか。根拠として、栄養士は薬による利益とは無関係ですが、糖質制限に否定的な場合が多いです。
私も以前は糖質は必要と考えていましたが、同門の集まりで糖質制限の話題になり、いろいろと調べてみると理にかなっていたので、自分でも実践してみてその有用性を実感しました。
以前、糖尿病関連の講演会の懇親会で、糖尿病学会の重鎮中の重鎮数人が糖質制限について話しており、「やっぱり糖質は必要だよね～」としみじみと語っていたのが印象的でした。
まあ、利益のためではなく、純粋に医学的理由で糖質制限に否定的だったことがせめてもの救いでしたが。
ご存知のように、イヌイットの伝統的食事は獣肉がメインですのでタンパク質と脂肪が多い食事ですが、同時代のデンマーク人と比べ、心筋梗塞や糖尿病などが少ないことが知られています。脳卒中（出血）が多いのはビタミンC不足になりやすいからかもしれません。
というわけで、糖質制限に否定的な医師にかかるときは、イヌイットの方を付き添いに連れて行くのがよいと思います。
「糖質は必要、米を食べなきゃダメ！」と言われたら、「私たちは伝統的に肉が主食で、米なんか食べないですよ。それでも必要って言い張るんですか？」とでも言ってもらいましょう。
江部先生が 一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会 を立ち上げたそうです。ここにもイヌイットの方が名を連ねてくださるといいかもしれません。
【06:00】
- 「糖質制限で糖尿病治療をしている医師」に，北九州市八幡西区のもりぞの内科／森園 茂明先生を追加しました。
- メッシュスクイシーボールというキモいおもちゃを買っちゃいました。外来の子供さんたちの食いつきの良さは半端じゃありません。泣く子も黙る，とはまさにこれです（・・・たまに泣いちゃう子供もいるけど）。
- 「中日／東京新聞：ティファール熱傷の記事」を書いた記者の方からのメールです。
今回の記事について、反響のメールをお寄せ下さった方に感謝です。グループセブジャパンの社員は，自分の子供がティファール電気ケトルでヤケドしても，「お客様からティファールでのヤケドのクレームはないから，このヤケドはティファールによるものではない」と言い張るんでしょうね。
「刑事事件にも民事訴訟にもなっていないものを記事にするのには、いろいろな判断があったのではないかと…」というコメントがありましたが、理由はシンプルで、夏井先生がまとめられた症例にある子どもたちの写真です。涙が出ます。
私がもしグループセブジャパンの社員だったら、患者家族に直接お会いして、使用状況を聞き取り調査し、再発防止のためにどんな対策ができるのか考えます。今回の記事では単なるメーカー批判ではなく、どういう情報をお伝えすれば事故が少なくなるか、メーカー側の事故防止担当者の視点を想定して出てきた結論が「転倒ティファールお湯漏れ写真」でした。そういうことなので、この記事はグループセブジャパンが本来やるべき仕事をこちらが時間とコストと労力をかけて代わりにやってあげた、ということになると思います。謝礼をもらいたいぐらいです。
それなのに「弊社には、お客様からは、こぼれたお湯での乳幼児のやけどに関するお問い合わせは今まで頂いておりません」とは。一体、どういう神経してんでしょうか。 - 昨日の中日／東京新聞の「ティファール電気ケトルに注意」という記事に関するメールです。
中日新聞掲載の件、Webサイトにも記事が出てました。 ⇒⇒⇒【後絶たないやけど事故 ティファール電気ケトル】実はこのメールをいただいたのは昨日（6月6日）でしたが，その時点ではこのサイトでは公開を見送りました。新聞社がその日の記事をリアルタイムでネットに公開するのはおかしいと思ったからです。これは，新聞を有料で買ってくれている顧客に対する背信行為であり，お金を出して新聞を買った客に対し失礼ではないかと思います。というか，新聞社にとっては自殺行為ではないかと・・・。
日本マザーズ協会の件については、夏井先生にメールした後に、マザーズ協会にもメールを送りましたが、特に反応はありませんでした。マザーズ協会は「冷えピタ」のように乳児に使うのは微妙な商品も受賞しているようですし、母親支援といいつつも基本的にスポンサー企業寄りの組織なのかもしれません。
後半の日本マザーズ協会ですが，何かと話題の「ベストマザー賞」も主催はここだったと思います。今年は，あの自爆記事と疑惑記事でいっぱいのブログで話題の辻希美さんが受賞されています。同時受賞した漫画家の西原理恵子さんにいたっては「あたしはベストマザーでなくワーストマザーだよね」と戸惑っていらっしゃるようです。 - 糖質制限についてのメールです。
2010年に，糖尿病と診断され(当時のHbA1C(JDS)は6.9%),軽い糖質制限で5.3～5.6%(JDS)まで回復し，体重は10kg減です。これは，夏井先生と江部先生とおかげです。
ここで質問というか日頃の疑問を書きます。糖尿病専門医は，日本人は，米を食べて生きてきたのだから米を食べないとダメというのが，謳い文句ですが，私は当然当然間違っていると思います。糖尿病が治ると失業/減収になるのを恐れている中枢部とそれを信じている糖尿病学会所属医師の一派と思います。
私が通っている糖尿病専門医(学会命)も「ごはんを食べろ」と言いますが，聞き流していますし，主治医も私が夏井先生や江部先生のHPを見ていることを薄々気づいています。
たぶん，大半の糖尿病専門医は内心糖質制限を認めているが，オープンにすると失業/減収につながるので，生かさず殺さずに，適当に薬でコントロールしていると思います。だから，薬価の高いDPP-Ⅳを勧めてきます。DPP-Ⅳが糖尿病薬の売り上げの50%超になっていると豪語してましたから。
本題前にいらんことを書きましたが，江部先生は，700万年前の人類は糖質制限食だったと仰せですが，私はこう考えました。高校で生物Ⅰを履修した程度のド素人です。
日本で農耕生活が始まったのは，ざっと2500年前。人間の世代交代が平均25歳としても100代しか世代交代できない(小動物が出生後1年程度で出産するとはわけが違う)最近は高齢出産が多いので「0歳児の親の平均年齢(造語)」は30歳超は確実。たった100代で炭水化物に十分に適用できるだけの進化できるのかということです(私の考察はできる訳ないだろう)。
しかも糖尿病を発症する年齢では，大半が子造りが終わっているので糖尿病になりやすい人も子孫を残すことも問題ない筈。(若年で糖尿病を発症する人は子孫を残せないので，自然淘汰説のとおり進化したと言えるかもしれませんが)
数か月前から自分なりに考えていましたが，話す相手もいなかったので，この機会に先生に聞いてほしくてついつい書いてしまいました。 - 【WIndowsの歴史が学べる、今まで全てのヴァージョンをまとめた動画（1時間強あります）】
なんという労作！ 私はMS-DOS ⇒ Windows 3.1 以来のユーザーなので，どれも懐かしくて感涙モノです。当時の色調やデザインがそのままなのでびっくりです。それにしても，大昔のコマンドベースで動いていた頃の画面，全て手作りしたんでしょうか。
2013/06/06 ・・・ [06:00]／ [07:00]／ [08:30]／ [09:30]／ [11:00]／ [12:00]／ [14:00]／
【14:00】
- 次のようなメールをドコモ携帯から出された看護師さんがいらっしゃいますが，パソコンからのメールをシャットアウトしているようです（複数メールアドレスから出しても全てシャットアウト！）。
手荒れがひどいです！このようなメールです。質問をする前に，返事を受け取れる環境にしてからメールをしましょうね。メールがとどかないので，下記で回答とさせて頂きます。
看護師と主婦をしており、常に手の荒れることをしてます！
寝る前にワセリンを塗ってますが、皮がめくれ手に小さい水泡のようなものがたくさんできてます。また赤く腫れています。一度、皮膚科に受診してら今の状況はワセリンでは治らないと言われ、ステロイドを処方されましたが、ぶり返してさらに悪化してしまい、まだまだ手荒れが酷いままです。
もともとアレルギー体質で血液検査でアレルギー反応が高いということはわかってます。どうしたら、早くキレイになおりますか？このままワセリンで大丈夫ですか？
私の所ではとにかくワセリンかプラスチベースを根気よく塗ってもらっています。あとは，合成界面活性剤を徹底的に排除すること。
また，掌蹠膿疱症の場合にはビオチン内服が有効です。 - 「ティファール熱傷」についてのメールです。
電気ケトルという名前や親しみやすく工夫したデザインが逆に危険なものであるという認識をなくしてしまっている一面もあるのではないかと思います。昔ながらの電気コンロ＋やかんであれば子供の手に届く所や床に直置きする人はいないと思います。いずれにしても，ユーザー側が「安全なものである」と考えて使うのと，「危険なものである」と考えて使うのでは大違いです。現時点では日本におけるティファール電気ケトルの位置づけは「安全な商品」であり，「危険なものである」と考えて使っている人はほとんどいないと思います。だから，これほど熱傷が多発しているのです。
企業側としても安全設計を見直すか、そうでなければ箱や説明書や本体に警告文を分かりやすくはっきりと表示するようにして頂きたいと思います。(ティファールの取扱説明書を見たら警告は書いてあるのですが、もう少し分かりやすく目立つように表示すべきだと思います)
メーカ側としても安全設計をしっかりと行って頂くのももちろん必要ですが、使う側も構造や安全設計などを意識して購入し、購入後も危険な使い方になっていないか気をつけながら正しく使用することは必要であると思います。2重の安全対策をすればかなり事故は防げるのではないかと思います。
また安全に配慮されたものを選び、安全対策したほうが売れるというふうに企業に思わせるのも効果的かと。
新しく開発された道具というのはいくらしっかりと安全設計されていても、事例が少なく想定外のトラブルが起きる可能性も高いです。電気ポットは数々の事故を教訓に改良していった結果、安全なものが出来上がったのだと思います。
使う側もメーカーや行政にまかせっきりではなく、自分でも安全を確認し危険を回避することは必要だと思います。(もちろんメーカや行政の責任は重いですが)
メーカー、行政、家庭すべてが、使い方を間違えれば取り返しのつかない事態になるものであることを認識し、それぞれが対策をするのが不幸を減らすことにつながると思います。
子供がティファールのスイッチを入れるテレビコマーシャルですが，これは「子供がガスコンロに火をつけてヤカンでお湯を沸かす」のと同じです。ヤカンのコマーシャルでこれを放送したらアウトでしょう。
【12:00】
【11:00】
【09:30】
- 今日の東京新聞の記事について。
さっそくティファールのやけど事故記事を拝見しました。
上手にまとめてくださっていますね。これが、事故防止の寄与になってほしいと思いました。新聞社にとっても、メーカーさんは広告主であろうに、刑事事件にも民事訴訟にもなっていないものを記事にするのには、いろいろな判断があったのではないかと、思ってもしまいました。
対象のところが、あやしげな、聞いたこともないような未公開株会社ではないですのも。。ヨーロッパの一流企業。。。
女性にとって、ヨーロッパ製の生活用品は。。ティファールの鍋、ルクルーゼの鍋、ブリオの積み木、エルメスのスカーフ、シャネルの口紅、プラダの財布などなど。。並べて書いているだけでも、気分はベルサイユ宮殿で、日々の地味な生活に彩りを与えてくれる素敵なアイテムなんです。
ましてや、バブルから遠くなった子育て時期の主婦には、せめてお湯を沸かすくらい、ちょっとリッチな（ような気がする）ティファールを使いたいのは無理もない。
翻って、昔々の８０年代、アメリカみやげのお財布に、当時の聖徳太子の１万円札が入らなかったのを思い出しました。札入れの幅より、１万円札の幅のほうが長かったのです。（ドル札って昔も今もちっちゃいですよねぇ。）
舶来品で高級でも、日本の生活様式、生活文化ではあわない。。てものがあるんだなあと思ったことです。
財布では、大事には至らないけれど、湯沸しの危険は、使うならば肝に銘じないことにはと。
でも、ママたちはあまねく、おしゃれなティファール電気ケトルを、子どものやけどリスクにかえても使いたいなんて、思っていないと思います。広く電気ケトルの危険を知るきっかけに、この記事がなってくれたらよいと思います。
ポットじゃないんです。ケトル（やかん）ですから。さわれば熱い、転倒したら湯が出る、子どもには、熱くなってるアイロンより危ないと思わないと。
【08:30】
- こんなメールもいただきました。
ふと思い出したのですが、１０年前ほどに指の関節の背側と鼻の穴の入り口に「できもの」が出来ました。
何科へ行けばいいのか？わからないので総合病院の耳鼻科へ行きました。一日かけて色んな検査をして、一週間後に鼻の穴に出来たできものを取る手術するとのこと。Drは指のできものには目もくれず。何もわからない私は言われるように手術台の上に上がりました。
その後毎日消毒に通い一週間後抜糸。（素朴な疑問：一週間後に抜糸をする・・・一週間後ということに何か理由があるんでしょうかね？）
結果、２，３週間後にできもの再発。
憤慨した私は再度病院耳鼻科の診察を受けました。耳鼻科Dr曰く「入院して再度手術し、大きく切り取りましょう。皮膚が欠損するのでお尻から皮膚を移植して・・・」と。
納得できる訳ないですし、何よりそんな大層に言われるとかなり落ち込み・・・。
耳鼻科診察室を出て、その後予約してあった皮膚科診察を受けました。見るなり皮膚科Drの「あーこれ、イボやね。アカデミックな言い方をすると尋常性疣贅（笑） 取りましょか？」と。あまりにあっけらからんといわれたので拍子抜けし、勢いで先程の診察で言われたことを話しました。
液体窒素を綿球につけ「ちょっと我慢してねー」と笑いながら「よーけ儲かるよねぇー、そこまでしたら（笑）僕には理解できへんし、何より〇〇さん、仕事休んでそこまでせなあきませんか？（笑） ほら！一個取れた！（＾＾）」
指の関節の背に出来ているのは結構大きいから、何回か冷凍凝固を繰り返しましょう、その後面白いようにポロッと取れますよ（＾＾）とも・・・・。実際、一週間後くらいにお風呂に入りながらいじっていたら本当にポロッと取れました。
帰るとき「あー、凝固したところ痛くなったらワセリン塗ってねー、楽になるよ。変なモノ塗っちゃだめだよ、ワセリンがいいよ」と。（これこそ湿潤療法？） - 糖質制限についてのメールです。
北野武が糖質制限で減量中とのことです．
ますます拡がりますね．
【07:00】
【06:00】
- 「ティファール電気ケトルによる熱傷」に1例追加。最後の15例目です。
- 「ガンと粉瘤」について，獣医の先生からのメールです。
先ほど更新の肺がんの方の事を読んで、前から不思議に思っていたことですが，人間の医療はあまりに専門化細分化されてしまい、ほかの事は知らなくてよいと考えてるように思えてならないのです。
私たち町の動物病院は、それこそ外科内科は言うに及ばず皮膚科、産科、眼科、耳鼻科果ては歯科まで、それこそゆりかごから墓場一歩手前まで、いや動物を亡くした飼い主さんの心のケアまで扱っています。
そう考えると専門バカという言葉がありますが、専門性の高い病院にかかったら併発した病気がある場合、今回のように命の危険まであるように思います。
もちろん人間のお医者さんの専門の知識は私たちと比べ物にならないくらい深いのは承知しています。でもそれプラス専門以外の浅くても広い知識もないと今回のようなことが起こるのではないでしょうか？
誤解なきよう言っておきますが、別にみんなが専門バカで多科の事は何も知らないと言ってるのではありません。熱傷センターより痛くなくきれいに治してくれる内科医がいるのは皆さんご存知の通りです。
とは言っても俺は専門医だ、とふんぞり返っている人には馬耳東風ですね。 - 「五木寛之先生のインタビュー」についてのメールです。
先日の五木先生の記事拝見しました。レントゲンといえば，指節骨骨折に対し，「レントゲンで化骨が確認できない。故に骨折がまだくっついていない」という判断で，3ヶ月近くワイヤー固定されていた患者さんを診たことがあります。どうやらこの手術をした先生（整形外科医でした）は 「指節骨で骨折が癒合していても，レントゲンで化骨は出現しない」 ということをご存じなかったか，あるいは，「骨の癒合はレントゲンでしかわからない」 という間違った知識を持っていたか，どちらかだったのでしょう。
「専門家がはたして自分より新しい知識を持っているかどうか。」私も鍼灸師として深く関係する「痛み」の治療についても，創傷治療・糖尿病治療と同様に多くの間違った医学知識が現在流布されています。先生のHPをサイト内検索したところ，過去に投稿等があまり無いようでしたので、メールさせて頂きます。
現在整形外科で主に採用されている画像診断による痛みの原因究明には生理学的な矛盾点が数多くあります。
まずよく言われる「脊柱管狭窄症」「椎間板ヘルニア」についてです。これらの構造的変性によって脊髄神経が圧迫されたとしても「痛み」は起こりません。
脊髄神経が圧迫された際に最も影響を受けるのは最も太い運動神経のはずです。なので本当に椎間板ヘルニアが脊髄神経を圧迫している場合に起こる現象は下肢の麻痺のはずです。
ではなぜ「痛み」が起こるのかと言うと、MPS（筋筋膜性疼痛症候群）研究会によると以下のとおりです。
「発症までの経緯・症状」
筋肉に対する過負荷により筋肉内部に微小損傷が発生します。通常、この微小損傷は数日で自己回復しますが、自己回復できなかった場合に、その微小損傷が筋肉に痙攣(けいれん)を発生させ、筋肉が収縮、硬直をしてゆき痛みが発生します。
この状態になった筋肉の中には「筋硬結（きんこうけつ）」又は「索状硬結（さくじょうこうけつ）」と呼ばれる部位が発生します。これらの中に物理的に力を加えると痛みを強く感じる圧痛点が認められ、その中でも特に周辺を含めた広範囲に痛みを発生させる圧痛点を発痛点(トリガーポイント)と呼びます。
この発痛点が広範囲に痛みを発生させる原因になっています。
「治療及び経過」
この病気の治療においては、早期の治療により痛みを取り除く事が必要とされています。
痛みの状態が急性痛から慢性痛に移行をすると、心身症の側面が現れ、ワインドアップ現象、中枢系感作、痛みの可塑性などの影響により脳が痛みに過敏になるなど、難治性の病気へ進行する可能性が高くなります。「痛み」に関してはこの考え方が生理学的に無理がなく、概ね正しいのではないかと考えています。
膝の痛みに関しても「軟骨の摩耗」や「半月板の損傷」といったよく整形外科で膝痛の原因とされる構造的異常も痛みとは無関係と思われることが多々あります。「MRI、膝関節の異常所見を高率に描出：フラミンガム変形性関節症研究」
膝痛（標準的定義）の有無別の何らかの異常所見の頻度は、膝痛あり群が91％、膝痛なし群も88％といずれも高率で、両群間に有意な差はなかった。このように間違った認識の下、多くの無駄な手術が行われているようです。結果、痛みが改善しなかった場合も
「背骨が真っ直ぐになっているので手術は成功した（なのに痛みは変わらなかった）」などという頓珍漢な問答になってしまうのです。（ちょうど有害無益な皮膚移植が行われているのと似た状況だと思います）
もちろんこういった間違った認識を改めようとされているお医者様もいらっしゃいます。 ⇒心療整形外科
なので恐らく先生も腰痛の際に整形外科でレントゲンを撮ればヘルニア様の構造物を発見され「手術が必要だな」とか言われかねません。お気を付けください。
腰痛ベルト万歳です！！！
ちなみに，私の「手の外科」の恩師は，骨折の部位と骨片に掛かる力（＝筋肉の付着部位），動かさせてみた時の痛みの有無などから骨折が癒合しているかどうかを判断していて，レントゲンは「骨片が動いていないかどうかの確認」のためにしか撮影していませんでした。 - 「ガンと粉瘤に対するがんセンターの治療方針」についてのメールです。
現在の私の職場は、内科は呼吸器に極めて特化した病院で、しかも〇〇がんセンターから程近い場所に位置します。〇〇がんセンターもおそらくがんセンターと同様の体質でしょうから、同院について述べますと、やはりご想像の通り、医師、コメディカル共に、がん以外の疾患には全く興味がない、というか、診療する体制にないということです。
癌の治療中に肺炎を起こしたから転院要請なんてしょっちゅうです。また、がんの中でも、学会発表したりデータがとれたりする，いわゆる「きれいな」患者しか治療対象になりません。(ナショナルセンターということで、ある程度はしょうがないのか も知れませんが・・・)
抗癌剤の副作用で重要なものとして、間質性肺炎という病気があります。これは、基本的にはステロイドが必要で、放置すると死亡する可能性もあります。最近は分子標的薬が頻用されますが、これらでは特に間質性肺炎は注意すべき副作用とされています。イレッサという分子標的薬で薬害の裁判があったことはご存知かと思います。
〇〇がんセンターで治療中の患者で、主訴が咳や呼吸困難の場合、患者が当院に来ることが多々あります。特に、肺以外の癌で治療中の方は、患者からすれば当たり前ですが、呼吸器の専門病院にかかろうとやってきます。
実際に診察すると、上述のように間質性肺炎であることが結構あるのです。
それをがんセンターの主治医に連絡すると、もう治療ができませんからあとはそちらで緩和ケアをよろしくといった具合です。
私の職場も国立病院機構ですので、役人の頭の硬さは身にしみています。
がんセンターの体制が変わることは望み薄だと思います。
> がんセンターではこの患者さんが抗癌剤治療を受けられないでいるうちに転移でもしたら，
> どうするつもりなんでしょうか。誰が責任を取るつもりなんでしょうか。周囲の我々のような病院が尻拭いをすることになります。 - 「ガンと粉瘤に対するがんセンターの治療方針」についてのメールです。
火力発電所技術者です。
がんセンターの対応は、素人の私でもひどいと思います。
それも専門外のリスクの評価に迷うのならまだしも、肺ガンと粉瘤のリスクを正しく比較考量できないのは、それこそ「医師として恥ずかしい」ことではないでしょうか。肺ガンのリスクの方が重大であるにも拘らず、ひたすら粉瘤のリスクだけを並べ立てるがんセンターの医師は「ゼロリスク」の罠に陥っています。
なお、放射線医学の中川恵一医師は、リスクの正しい評価の重要性を次のようなわかり易いたとえで説明しています。
『ネズミとサルとゾウが襲ってきたら、ネズミの方へ逃げるべきです。』この表現を借りれば、がんセンターの医師は粉瘤というネズミから逃げることばかり考えているために、肺ガンというゾウのほうへ逃げてしまっていると言えます。
⇒【中川恵一『被ばくと発がんの真実』（「公研」2012年9月p.60）】
2013/06/05 ・・・ [06:00]／ [07:00]／ [12:30]／
【12:30】
- 今日は鹿児島県から川井田先生が見学に見えられています。10年ほど前から湿潤治療を実践していただいているそうです。
- 午前中に受診された患者さんがちょっと可哀想というか気の毒というか・・・。私とほぼ同年代の男性で粉瘤で受診されました。話をまとめると次のようになります。
- 今年3月，肺ガンが見つかり，がんセンターに紹介される。抗癌剤治療となる。
- 抗癌剤治療のための診察を受けるうちに，臀部の粉瘤が見つかる。感染は起こしていない粉瘤だった。
- がんセンターの主治医から「抗癌剤治療をして免疫状態が低下し，粉瘤から感染すると敗血症になるかもしれない。粉瘤が治るまで抗癌剤治療はできない」と説明を受ける。
- 5月に近くのクリニックで粉瘤の切除術を受けるが，術後に創が離開した。
- そのクリニックではガーゼを当てる治療で治すしかないと言われ通院しているが，まだ治らない（診察してみると，創面は綺麗な肉芽で覆われ，瘻孔も壊死組織もない）。
- がんセンターでは「傷が治らないうちに抗癌剤治療をすると敗血症を起こす」とのことで，抗癌剤治療がいつ始まるのかわからない。
この話を聞いて，上述の川井田先生も唖然としていました。がんセンターの医者はどこか狂ってませんか？
- 抗癌剤治療を早期に始めなければ肺ガンは確実に増大する。恐らく命にかかわる。
- 粉瘤が感染を起こしたところで，切開排膿すれば炎症は治まる。敗血症になるなんてまず考えられない。
- たとえ敗血症になったとしても，抗生剤などで対処可能な場合がほとんどである。
- 患者さんの命を考えれば，今やるべきは抗癌剤治療を早期に開始することであり，粉瘤を治すことではない。
- この論理が通用するなら，
- ニキビが化膿しているから抗癌剤治療ができない
- 陥入爪があるから抗癌剤治療ができない
- 水虫が完治するまで抗癌剤治療はできない
- 毛嚢炎があるから抗癌剤治療ができない
恐らく，がんセンターには抗癌剤治療のスペシャリストはたくさんいるし，抗癌剤のスペシャリストもたくさんいると思います。しかし，目の前の患者を見て，どの治療を優先すべきなのかを判断できる医者がいないようです。感染を起こしてもいない粉瘤を見つけて，将来起こるかもしれない感染を恐れ，一番大事な「ガンに対する治療をどうするのか」を判断できる医者がいないと言わざるを得ません。
それにしても，がんセンターではこの患者さんが抗癌剤治療を受けられないでいるうちに転移でもしたら，どうするつもりなんでしょうか。誰が責任を取るつもりなんでしょうか。それとも，「粉瘤の治療がうまくいかなかったのが転移の原因だ」とでも言うつもりなのでしょうか。
【07:00】
- 「NHKの健康番組」についてのメールです。
わたしも昨日のNHKの血管の話を見ていて、そもそも糖質とらなくちゃいいじゃん！ってテレビに突っ込んでました。ナイスなツッコミでございます。「首を絞めた後に人工呼吸してあげれば元気です」と言っているのと同じです。
わたしが糖質制限をすんなり受け入れられたのが、どこかの健康番組でやっていた「食べる順番を変えて、血糖値の急上昇を抑える」っていう話を聞いて，そんなに血糖値の上昇が体に悪いなら、順番を変えたりしてまで、なんでとらないといけないの？！って素朴な疑問を持っていたからでした。
順番を変えたり，必死に運動したりしないと体に悪いって多くの人が認めている糖質・・・
これだけ「何を食べると血液さらさら」とか「何を食べると長生きできる」とか、「食べたほうがいいもの」に対する意識は高いのに，「糖質は体に悪い」っていうことは、みんな見て見ぬふりしたがるんですよね～
これって、たばこは体に悪いけど事前になにか食べておけば大丈夫！とか、タバコ吸った後にたくさん深呼吸すれば大丈夫！って言っているようなものだと思うのですが？？（笑） - 今日の「まちかど情報室」で紹介していた室内ヘリみたいなのはこれかな？
【06:00】
- 明日（6月6日）の中日新聞／東京新聞に「ティファール電気ケトルによる熱傷」の危険性を喚起する記事が掲載される予定です。私も（名前だけ）ちょっぴり登場します。明日の朝は，コンビニ，駅の売店にゴー！
- 映画監督の構想はなんとなくわかるし意欲も十分に感じられるんだけど，意欲だけが空回りして肝心の映像がついていっていない・・・という残念系イギリス映画，《DECODER デコーダー［解読者］》を紹介。
- 「大腸菌」について，生物学の先生からのメール。
大腸菌関連で「医者として恥ずかしい」発言がでていましたが、個人的にはどっちも正解ですね。だって、好期条件と嫌気条件では全く生える量も成長曲線もべつものですから。ご教示，ありがとうございます。
そりゃあ、嫌気条件でも「増えることができる」から、通性嫌気性細菌と名前がついているんで、まあ便宜上の名称です。ただ、用語が正確でないと、許せない人もいるのだろうと思います。
でも、大腸菌の立場になってみれば、やはり酸素があった方が効率は圧倒的にいい訳で、成長曲線はぐーんとアップします。遺伝子研究に大腸菌が使われる時も、原則、好気条件化で培養します。そっちの方が短時間のうちに大量に培養できますからね。 - 一昨日のNHKについてのメールです。
【NHK NEWS WEB 見た目が老けると血管も老化？】記事にはたびたび「血糖値を上げない，AGEを作らない」という言葉が出てきます。「食物繊維は（中略）血糖値の上昇が抑えられ、ＡＧＥが作られにくくなる」とか，「血糖値が高くなる時間帯に有酸素運動（中略）で余分な糖をしっかり消費」という具合です。
野菜でかなりかわるのですね・・・
でも，血糖値を上げず，AGEも作らないだけなら，「糖質を食べなければ血糖が上がらないし，AGEも作られないのでは？ 糖質を摂らなければ運動も不要なんじゃないの？」 ということになりますよね。無理して食後に運動するより，糖質制限食に切り替える方が楽だし合理的ではないかと・・・。 - 【「犬も催涙ガスの犠牲になってる…」トルコの暴動デモの写真】
このトルコでのデモは，もともとはタクシム広場にあるゲジ公園の存続を訴える運動でしたが，その根柢にあるのは，イスラム色の強い政策を進めているエルドアン政権に対する反感と言われています。これに対し，政権側は催涙弾や高圧放水で鎮圧を図ろうとし，市民の間に多数の死傷者が出ています。
そういう混乱の中に巻き込まれた犬を救おうとする，市民たちの姿を捉えた一枚です。 - 【米女性を集団レイプ＝インド】
インドはいよいよ，この本が予言する世界に近づいているようです。 - 【もしWikipediaが80年代に存在したら?】
な，懐かしい！ そうです，昔のコンピュータってこうやって使っていたんだよ。私が本格的にコンピュータを使い始めたのは1986年ころですが，既にフロッピーディスク（5インチのやつね）を入れて電源を入れると自動的にMS-DOSが立ち上がるようになっていましたが，時々はこんな感じでコマンドを打ち込んで使っていました。
2013/06/04 ・・・ [06:00]／ [08:00]／
【08:00】
【06:00】
- ティファール社製電気ケトルによる熱傷に一例追加。大阪市淀川区のこおりた ひろ整形形成外科クリニックの郡田大宇先生からの投稿で，2番目の症例です。
- 【Acerから初の8インチ Windows 8タブレット Iconia W3、Office入り379ドルから】
7インチか8インチの Windows タブレットならちょっと欲しいかも，と以前から考えていましたが，ついに市場に出る模様です。私の場合，Office（とりわけ，Power Point）とエディタ（Wz Editor），あとは画像処理ソフトさえ動いてくれたら仕事ができますので，このくらいのスペックで十分なんですね。ストレージの不足分は 128GB の micro SD カードで補えるし，なんといっても Office2013 がついて4万円以下というのが嬉しいです。ちなみに重量ですが，このサイトでは 540g となっていますが，c|netでは 499g となっています。c|netの情報の方が正しいとより嬉しいです。
いずれにしても，これでようやく，普通に原稿執筆の道具として使える小型タブレットが出ました。あとは，これに合体して膝の上においても使える小型キーボード（キートップ間隔が14mmあればタッチタイピング可能）があれば，移動中の原稿書きに使えそうです。 - 【「Not Found」404ページでスペースインベーダーがプレイできるサイトを発見】
大昔，インベーダーゲームにリアルタイムで金をつぎ込んでいた世代にとっては，あの日が蘇ります。ちなみに，インベーダーゲーム（正確には「スペースインベーダー」）がアーケードゲームとして登場したのは昭和53年のことだそうです。それからもう，35年経ったんですね。あゝ，昭和は遠くになりにけり！ - 【コラーゲンは効果無し？健康食品業界に信頼の危機】
コラーゲンについての中国での報道です。コラーゲンに美肌効果もアンチエイジング効果もないことは，ちょっと生物学や生理学を勉強すれば当たり前のことですが，中国の方々のみならず，多数の日本人が騙されています。両国の違いは，売られているのが「インチキ・コラーゲン」か「インチキでないコラーゲン」かの地代だけですね。
逆に言えば，「努力をせずに美しくなりたい」と考える人がいる限り，インチキ商品のタネは尽きないということになります。
2013/06/03 ・・・ [06:00]／ [08:30]／ [12:00]／
【12:00】
【08:30】
【06:00】
- 『サルファ剤，忘れられた奇跡』という本についてのレビューを追加。内容が豊富で示唆に富む良書です。
- 病院経営者のための月刊誌，と銘打たれた医学雑誌が『集中』ですが，その6月号に『「ぜいたく病」から「貧乏病」になった糖尿病』という記事がありました。民医連が行った生活保護を受けている患者からの聞き取り調査の結果を取り上げた記事です。その中で気になった部分を抜書きするとこうなります。
- 40歳以下の2型糖尿病患者を対象に調査したところ，労働環境の悪化が発祥を早めていると考えられる結果が出た。
- 患者は20歳の時点である程度の肥満状態になっていて，就労後にさらに高度な肥満状態になった後，糖尿病を発祥。
- 若い世代や非正規雇用者は，短時間で安く済むコンビニや外食に依存した食生活を送っているケースが多い。それが肥満につながったりする。
- そもそも台所でお湯を沸かしたり料理をしたりした経験もない人が少なくない。
以前にも紹介しましたが，アメリカのホームレスの3人に1人は肥満で栄養不足です。当然，糖尿病患者も多いでしょう。先進国では，肥満も糖尿病も今や「貧困病」です。
上記の民医連の調査では「食生活が肥満の原因」と指摘していますが，もう一歩踏み込んで「糖質過剰が原因」と書いて欲しかったです。生活に困窮するほど「低たんぱく＋低脂肪で糖質メイン」という食生活にならざるをえないからです。安く食べられる食品といえば（最近の円安で輸入価格が上昇しているとはいえ）炭水化物しかないからです。
だから，この問題の解決は容易ではありません。「高タンパクで高脂質なのに低価格」という食品を作り出さない限り，生活保護を受けている有病者で肥満と糖尿病は増える一方かもしれません。 - 人工真皮移植という治療方法がある（⇒【重度の火傷などに人工皮膚】）。医者業界でも形成外科医以外は生涯見ることがない治療技術だと思う。形成外科業界では「素晴らしい治療だ」と高く評価されている治療材料・治療法である。
ちなみに，私がこの治療技術に対して抱いている疑惑については2004年に記事にまとめたとおりである。
そして現在，人工真皮移植を受けた後，皮膚移植が嫌で逃げてきた患者さんを治療中なのだが，この患者さんの治療経過を見ていると，人工真皮はダイレクトに健康な肉芽になるのではなく，「肉芽モドキ」とでも言うしかない不安定な「肉芽みたいに見える組織」になり，その後，ワンクッション置いてから「いわゆる健康な肉芽」に変化するように見えるのだ。そして，上皮化しても肥厚性瘢痕を伴っていて，同じ部位の全層皮膚欠損を最初から湿潤治療した患者に比べると，肥厚性瘢痕の度合いは強い。
最大の違いは，湿潤治療では［皮膚全層欠損］⇒［潰瘍底から肉芽が上がる］⇒［肉芽で創面が平坦になる］⇒［上皮化する］というプロセスをたどるのに，人工真皮で覆われた創面は［肉芽で創面が平坦になる］という過程がなく，陥没したままの状態で上皮化が始まることだ。
上記の2004年の説明で言えば，本来，傷が治るのに使われるべき血流の一部が余計なもの（＝人工真皮）の生着に浪費され，その分，傷が治るのが遅くなる・・・という解釈になる。
ちなみに，この人工真皮は結構なお値段である。例えば「ペルナック(R)」という商品は 1cm2 あたり450円，つまり，10×10センチで4万5千円，3割負担でも 1万3500円という高額商品であり，創傷被覆材のデュオアクティブET(R)との価格差は40倍以上だ。形成外科業界にとっては手放したくないドル箱商品の一つかもしれない。 - 本の執筆のために長らく封印していた『ヒトはなぜ太るのか？』という本に，ようやくとりかかれそうです。とは言っても，もう一冊の本（主婦の友社の改訂版。締め切りはもう過ぎちゃった！）の原稿書きの仕事もあるため，読了するのはかなり先になりそうです。
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2013/06/02 ・・・ [09:00]／
【09:00】
- 五木寛之先生の著書についてのメール（フィーチャーフォン feature phone から発信）をいただきました。返事を出したのですが，どうやらパソコンからのメールをブロックするようになっているらしく（複数のメールアドレスから出しても届かないので），このコーナーで返事代わりとさせて頂きます。
五木寛之氏の新著【無力】にも、消毒が時代遅れとの記述があります。明らかに、夏井先生の影響でしょう。この本については以前も紹介させていただきました。五木先生は私の本のことはよく覚えていらっしゃるそうで，いろいろな場で引用していただいております。 - 上記の方からのもう一通の質問メール。
真菌は、皮脂を好むので、坑真菌薬の基剤がクリームなら、皮脂を溶かしつつ真菌を押さえるので、一石二鳥ではないでしょうか？？ 自身が「でんぷう」と診断され、坑真菌クリームを処方されたので、これは案外良いかも、と思った次第です。まず【クリーム】について。クリームがダメというのではなく，何でもかんでもクリーム，というのがダメなんですよ。クリームの利点（のびがいい，洗えば落ちる，角質に浸透する・・・）と欠点（強力に皮脂を落とす，肌を乾燥させる・・・）という性質を熟知した上で抗真菌剤クリームを使うのは正解です。角質に浸透するからです。
ワセリンが水虫(真菌)に著効とありますが、真菌のエサを断って殺すなら、ヒルドイド等の反保湿クリームを塗っても、ひょっとしたら治るのかも…
しかし，浸透と破壊は裏表の関係にあります。破壊するから浸透できる，浸透すれば角質は破壊される，というわけです。となると，長期に水虫の薬を連用するのは間違いではないかと思うのです。
次に【水虫】について。「他の病院で水虫と言われて薬を使っているのに一向に治らない」という患者さんがしばしば外来を受診されます。確かに顕微鏡で見れば白癬菌はいるのかもしれませんが，その他の症状が全くないのです。つまり，「足白癬⇒白癬菌が見つかる」は正解ですが，「白癬菌が見つかる⇒足白癬である」とはならないような気がするのです。
こういう患者さんにプラスモイストを使うとあっけなく治ったりします。ワセリンで治った，というのは多分これでしょう。
爪白癬になるともっとひどくて，爪白癬と言われて数年間，内服薬を飲んでいるというおばあちゃんがたまにいます。爪甲は確かに肥厚していて白濁しているんですが，どうみても「爪床の瘢痕化に伴う爪甲の血流不全」なんですよ。それで，抗真菌剤の内服を止めてもらって経過を見ても，悪化するでもなく良くなるわけでもなく，全く無症状です。これはどう見ても老化現象ではないかと・・・。
確かに「爪から白癬菌が検出された」のは事実なんでしょうが，だからといって，これを爪白癬と診断するか？ という気がします。
これを私流に言い換えれば，「砂漠に行った」⇒「サボテンが生えていた」というのは事実ですが，「サボテンが生えている」⇒「そこは砂漠である」とは言えないというのと同じです。
2013/06/01 ・・・ [07:30]／
【07:30】