2013/05/31　・・・ [06:00]／ [08:30]／

【08:30】

• 　「ティファール社製電気ケトル熱傷」についてのメールです。
  
  　我が家も使っている一人です。
  　7年前に粉ミルクを作るのに便利だと教えられて購入して現在に至ります。キッチンで今でも(子供の手の届かないところで)使用しております。
  
  　先日、乳児～小学生の子供がいるお母さんたちの集まりがありました。子供のお弁当作りの料理教室だったので、創傷治療の紹介のついでに電気ケトルの使用状況について聞いてみました。
  　12人中5名使用。
  　これってかなりの普及率だと思います。
  　この中で、倒れてもお湯がこぼれない商品を利用している方はおらず、コードがあるタイプを使用されているということでした。皆さん台所で使われていましたが、サイトで話題になっているほどの危険認識はありませんでした。
  
  　ただ、ティファールのCM～ 朝寝坊編～はテレビで見ていて子供が用意するのは危ないと思っていた方が私を含め3人いました。
  　「炊飯器から出る湯気には気をつけましょう」と1歳児検診で教わりますが、電気ケトルは危ないとは教わりません。
  　お母さんたちには家の電気ケトルだけでなく、ホテルや旅館の電気ケトルが使われている事をお話ししておきました。
  　「ティファール電気ケトルは子供のいる家庭では非常に危ない」ということを知った上で使うならいいし，売っている方も「コードに引っかかるとお湯が出てヤケドをしますので注意してください」と注意書きを添えて売っているならいいのです。「この包丁は切れるので，調理中はケガをしないように」というのと同じですから。
  　問題は，「ティファール電気ケトルは危険な商品でない」と売っていることです。危険だと思って使うのと，危険性はないと思って使うのでは全く違います。繰り返しになりますが，子供が大ヤケドをしてからでは遅いのです。

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【06:00】

• 　業務用フライヤーによる前腕～手熱傷を追加。最初見た時は 「高温の油が原因なので，深くなるかも。しかもゴールデンウィークなので，何かあったら困るなぁ」 と戦々恐々でしたが，比較的短期間でトラブルなく治りました。

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• 　昨日，「大腸菌」に関連して 「なぜ細菌の一部は多細胞生物との共生化の道を歩んだか」 について書きました。そして，「両生類が陸上に上がった時に問題が生じた」 というところで終わっていますが，この先，文章がどこに向かうかというと，「なぜ，両生類と爬虫類の大多数は肉食なのか？」 というあたりに向かいます。そしてその先には 「爬虫類の大多数が肉食なのに，一部の鳥類と恐竜，哺乳類が草食に特化できたのはなぜか？」 という考察が続きます。
  　実はこの問題，今年の秋に出版予定の光文社新書の「糖質制限本」でちょっと取り上げていますが，重要なことは 「宿主側でなく，細菌側の視点に立って物事を見てみる」 ということです。爬虫類側の事情をいくら研究しても 「なぜ爬虫類は肉食なのか？」 という謎は解明できませんが，爬虫類の腸管内に生息する細菌側に視点を移してみると，これは謎でもなんでもなくなります。
  
  　多分これは，創感染とか細菌感染症についても同じで，人間側の事情（受傷原因，免疫力低下の有無，栄養状態，抗生剤への耐性など）ばかり考えても堂々めぐりするだけですが，感染起炎菌の生き方の基本論理とかエネルギー調達法とか生きる悩みとかについて，起炎菌の立場から眺めてみると，これまでの 「感染症の常識」 とは全く違う風景が見えてきます。

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• 　「歴史問題」についてのメールです
  。
  　現実問題として不可能だと思います。
  　…というか、慰安婦問題に限らず「日韓歴史共同研究」というのは既にやっています（外務省のサイトにレポートがあります）。…が、まあグダグダなまま終わったように見えます。
  　理由は色々思いつきますが、
  

  • 価値観によるバイアス
    　史料の解析がメインとなる歴史学だと、どうしても史料の解釈に「現代の」（その当時の時代・背景の考慮が不足した）、「解釈する人の価値観に沿った」偏りが出てしまいます。
    　実際の現象を再現させて直に観察したり、せめてシミュレートができる自然科学とはそこが大きく違います。
    　そうすると、結論が先行して、それに合わせて事実を歪める・隠すなんてことは珍しくもなくなります。ちょうど下で紹介されている青木裕司氏の本の内容がそんな感じですね。全体を読んだ訳ではないので断言はできませんが。
    　※「無知は罪」以前に、「他人の解釈を無批判に受け入れて事実と認識してしまう」方が余程危険で気をつけるべきだと思います。それって「扇動されやすい」ってことですから。
    　もちろん、学者諸氏においてはバイアスに振り回されず科学的な態度を貫いてほしいものですが…、韓国の歴史学者の重鎮でさえ、お粗末な歴史解釈を発表して結果日本人の素人集団に突っ込みを喰らいまくって権威失墜しているような体たらくですから、まあ期待できません。（「バファリン作戦」で検索すると見つかります）

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  • 真実を追求することのメリット
    　はっきり言ってしまえば、特に韓国にとって、（エビデンスに則った）真実を求めることに価値はありません。もともと慰安婦の話の発端も、ある日本人が創作した「強制連行」話に韓国側が乗っかっただけですから。火のない所に放火して煙をたたせたような、そんな状況です。あくまで求められているのは「真実だと思い込みたいストーリー」なのです。
    　現状でもこのネタで日本を叩ける上、真実を追求したからといって追加で賠償請求ができるわけではありませんし。日本側には「名誉回復」というメリットがあるのですが、韓国側にはメリットがないのです。
    　…もしかして学者として良心によって、なんて考えている人はいないと思いますが。国としてのアイデンティが「近代以前まであった歴史ある王国が卑劣な隣国の侵略によって失墜し、しかしながら悲願の独立を果たした後奇跡的な復興を遂げ躍進した」という神話にある以上、うかつな解釈を披露するのは韓国内の反応を考えると、逆にデメリットしかありません。日本にとって韓国が過去どうであってもどうでも良いことですが、韓国にとってはそうではないのでしょう。
    　実際問題として、今なお係争中の竹島（韓国からは独島）の件がまさに似た状況ですね。領有を合法化できるだけの十分なエビデンスがあるなら、韓国は日本が呼び掛けている「国際司法裁判所での解決」を受け入れれば良いではないかとつい考えてしまうのですが、これも韓国側にとって「真実を追求すること」のメリットがないわけです。

   

  …正直、そう考えると、日韓の歴史問題が決着することはないでしょうし、決着させる意義もないと思います。

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2013/05/30　・・・ [06:00]／ [08:30]／

【08:30】

• 　「小林製薬の新製品」についてのメールです。
  
  　小林製薬では、このような製品が多く感じます。原材料にシコンとありますが、紫雲膏と同様の成分かと…。火傷にも効能とありますが、痛みはどうなんでしょうか?　サイトを見ている方々は使用しないと思いますが。
  

  • 効果・効能・・・湿疹・皮膚炎、ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、外傷、火傷、痔核による疼痛、肛門裂傷
  • 用法・用量・・・患部を清潔にし、適量を直接塗布するか、ガーゼ、布片などに厚くのばして貼布してください。

   
  　「効果・効能」に魚の目が入っているところが笑わせてくれます。
  　紫雲膏は以前，人体実験をしたことがありますが，痛みはほとんどありません。ただ，創面が紫色なだけです。ところが実験開始から28時間で激痛が！　私見ですが，紫雲膏の紫色の色素がダメじゃないかと思います。

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• 　

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【06:00】

• 　無実の罪で捉えられ殺人罪で投獄されてしまった妻を取り戻すため，平凡な国語教師が緻密にして大胆な脱獄計画を実行する・・・というフランス映画，《ラスト3デイズ～すべて彼女のために～》を紹介。これは面白かったです。
  　考えてみたら無茶苦茶な話で，主人公の努力の方向は明らかに間違っているんだけど，あまりに見事に練り上げられた脚本，主人公を演じるヴァンサン・ランドンの鬼気迫る演技，そしてダイアン・クルーガーの美しさの前では，細かいことはもうどうでもよくなってしまいます。

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• 　「大腸菌をめぐる問題」についてのメールです。
  
  　既にお読みでしょうが、「大腸菌」についてのメール氏が紹介されているレビュー文献、「ヒトの腸内細菌叢」には、
  

  ・・・胎児の腸管は無菌状態であるが、産道を通過する際に母胎に強制している細菌に暴露される。
  　出生後に排泄される胎便には、ほとんど細菌は検出されないが、24時間以内に新生児の腸内でClostridium、大腸菌、腸球菌、ぶどう球菌などの増殖が始まり、生後3～4日になると母乳栄養児ではビフィズス菌、乳酸桿菌の増殖が始まり、主要な菌種となるが、人工栄養児では、それらの菌の割合は相対的に少ない傾向にある。

   

  　という記載があります。この部分についても「大腸菌」についてのメール氏もご存じなのでしょうが、何が何処が、そしてそこまで「医師として恥ずかしい記載」と言わなければならないのか理解に苦しみます。
  　根源的かつ中心的な命題に対して大きな仮説を構想するのは、レビュアーであれサイエンスライターであれ臨床医であれ、可能ですし、むしろ個別分野の専門研究者より大きな視点を持ちうるかも知れません。細かな事実へのこだわりと、大きな命題を理解しようとする視点のバランスが必要でしょう。
  
  　「大腸菌」についてのメール氏の、「医師として恥ずかしい記載」云々という物言いの仕方に、医師のエリート性を誇示するようで、何となく嫌らしい印象を私は抱いてしまいます。
  
  　前掲レビュー記事の元にもなるような文献紹介がありました。
  

  「腸管細菌叢は短鎖脂肪酸受容体GPR43を介し脂肪蓄積を抑制する」

   

  　腸管細菌叢の研究分野は、プロバイオ業界がらみで胡散臭く見られているようなところもあるようですが、まだまだ未知かつ豊穣な領域がありそうです。
  　本来の地球環境は無酸素でした。しかし32億年前，シアノバクテリアという光合成細菌が誕生してしまったため，これが作り出す O₂ という物質にあらゆる生物は翻弄されました。活性酸素は直接的にDNAを破壊する猛烈な生体毒だからです。この毒物に対し，一部の細菌は好気性呼吸の方向に進み，一部の細菌は嫌気性呼吸のままでした。
  　後者（嫌気性細菌）は無酸素環境を求めて深海底や湖沼底，あるいは地殻内部に生存の場を求めましたが，一部は「多細胞生物の体」に入り込みます。多細胞生物は基本的にミトコンドリアを持つ好気性呼吸を行う生物ですが，実は体内に膨大な「無酸素空間」を持っていたからです。それが，皮膚の角質であり腸管内です。これが「多細胞生物と細菌との共生」の始まりではないかと想像します。この共生関係は，多細胞生物の誕生（20億年ほど前）と同時に始まったものでしょう。
  
  　つまり，嫌気性細菌側から見れば，「どこかに酸素がないところはないか？」と水中を（休眠状態で）漂っているうちに「巨大な何か」に飲み込まれて消化管の中を食物と一緒に移動し，たどり着いた先（＝下部消化管）がたまたま酸素がなかったために目を覚まして分裂を始めた・・・ということになります。水中には酸素が溶け込んでいて嫌気性細菌は「毒に囲まれた」状態ですから，水中を漂うというのは彼らにとってはイチかバチかの選択だったと思われます。
  　恐らくこのようにして「水中を休眠状態で漂う」⇒「多細胞生物に飲み込まれる」⇒「腸管内で目覚めて増殖」⇒「宿主が死んで体が分解し，再び水中を漂う」⇒「次の宿主に飲み込まれる」・・・というライフサイクルを送るようになったと想像されます。恐らくこのライフスタイルは宿主の進化（魚類⇒両生類）とともに洗練されていったはずです。
  　問題は，一部の宿主が陸上に上がった時に生じました・・・というようなストーリーを考えている最中です。
  
  　まだ未完成で穴の多い仮説ですが，ちょっと面白いでしょう？

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• 　【もう日韓の歴史問題にケリをつけよう】
  　この「アゴラ」の企画で日韓の歴史問題にケリがつくとは思えないんだけど・・・。
  　どうせやるなら，日本と韓国の研究者を同数集め，慰安婦問題に関するありとあらゆるデータと証言を細大漏らさず集めます。もうこれ以上，どんな証言も証拠も出てこない，というところまで徹底的にデータを集めます。
  　その上で個々のデータについて，「具体的な証拠あり」，「具体的証拠はないが，極めて具体的な証言あり」，「主観的な証言のみ」，「事実かどうか疑わしい」と四段階評価し，結果をそのまま世界中に公開します。
  　重要なのは，日本と韓国の研究者が同数参加し，両国の研究者がデータを持ち寄り，それぞれがお互いのデータについて検証し，個々のデータに証拠があるのか，その証拠の信頼性はどの程度なのかを徹底的に討論することです。統一見解が出る項目もあるだろうし，見解が両国で分かれることもあるでしょうが，それは無理に統一見解を出す必要はありません。「両国の研究者で見解が分かれている」と併記するだけです。これが日韓両国の共通データベースとなります。
  
  　以後，慰安婦問題などについて日本と韓国の政治家や公党の代表が語る場合は，「データベースの何番目の情報を根拠として私は発言するが」と引用を義務付け，個人的新解釈を付け加えることは許さない，とルール化します。どうしても個人的解釈で喋りたい人は，公党の代表の座などを降りて私人になってから発言する，というルールも必要かもしれません。
  
  　もしも橋下代表が，「日本と韓国には不幸な過去があったし，現在でも意見の一致を見ない歴史問題があります。そこで提案します。お互いに非難の応酬をするのは不毛です。過去に何があったか，日本と韓国の専門家を集めた合同検証委員会を設立すべき時期です。そこで，過去に起きた真実を明らかにし，両国の未来に繋げていこうではありませんか」　と演説していたら，恐らく彼に対する世界の評価は一気に高まったはずです。

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2013/05/29　・・・ [06:00]／ [10:30]／ [11:30]／

【11:30】

• 　「封書での相談」についてのメールです。なるほど，この手がありましたか。参考にさせて頂きます。
  
  　もし私ならそれらしい封書が届いたら開ける前に受取拒否の扱いにします。封筒に直接、事情と受取拒否を書いて印鑑を押しポストに入れます。たまに自宅に届く不要な郵便物でやりますが、再送されてくることはないです。
  　事情&受取拒否は小さい紙になるようプリントアウトして何枚か作っておき，封筒に貼るかホッチキスで留めます。

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【10:30】

• 　「川内優輝選手と糖質制限」についてのメールです。
  
  　公務員ランナーの川内優輝くんの記載がありましたね。
  　５月１２日の仙台国際ハーフマラソンに川内くんが出場し、運よく握手できました。彼が糖質制限をしているとは知りませんでした。以前より笑顔がふえたような印象がありました。
  　実業団の選手は月間１，２００キロ、川内君は月間６００キロ走るそうです。足りない分を補うために、レースにたくさん出るそうです。
  　高橋尚子さんは今回も応援に来てくれましたが、いまだ「レース前は炭水化物を多めに取るように」と勧めます。
  
  　私は糖質制限を始めて１年４カ月。以来、走っている最中に、空腹感を感じることはありません。走り終えたときも感じません。
  　ランニングクラブに所属している友人はカーボローディングをするので、「走っている最中、めちゃくちゃ腹が減った」と言います。そのためゴール直後に食べるように、おにぎりやバナナを用意しておくそうです。トップレベルの選手でも、めちゃくちゃ腹が減ったという人は多くて、「あんなに炭水化物を多めに食べたのに、何で腹が減るんだろう」と疑問に思うようです。
  
  　そういう選手たちはよく発熱し、風邪を引くようです。時々メールをくれる、あるランニングクラブのランナーは年間に５～６回ほど風邪でダウンします。ちなみに私はもう何年も発熱はないし、風邪も引きません。喉がちょっと痛いなというときはありますが、１時間ほどで治ります。
  　この違いは糖質制限の効果だと断言してもいいんじゃないかと考えています。
  
  　今年のハーフマラソンは歩かずノンストップでゴールしました。体重も去年より５キロ落ちて軽くなり、呼吸が苦しくなることもなく、割と冷静な気持ちを保てました。
  　足は巻き爪がひどくて、ワイヤーを入れたりしたのですが、糖質制限を始めてからその痛みが消えました。でも爪はまだ巻いています。
  　いろんないいことがいくつも出てきて楽しいですね。
  
  　陥入爪（巻き爪）ですが，爪の切り過ぎと体重増加が悪化原因で，爪の形が主犯ではないと考えています。糖質制限での体重減少がいい方向に作用しているような気がします。

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【06:00】

• 　「外傷を湿潤治療している医師」，「粉瘤の治療をしている医師」に，大阪府大阪狭山市の辻本病院　外科／辻本武宏先生を追加しました。

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• 　以前にも一度書いたことがありますが，「手紙での問い合わせ」に困っています。手紙を出された方は「メールでは失礼だろう。やはり正式な封書で質問したほうが丁寧に答えてくれるはず」と考えて手紙を封書に入れたのかもしれませんが，それに答える私の側からすると，返事を書いて出すのがすごく大変なのです。理由は幾つも挙げられます。
  
  1. 拝啓とか前略で始まる手紙の書き方を知らない。時候の挨拶の文面もよく知らない。そもそも，手紙を出したことがない。

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  2. 何とか返事を書いたとしても，A4コピー用紙に横書きにプリントアウトした文章しか作れない。これを封書に入れていいのだろうか？

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  3. 手元に封筒も切手もないし，封書の郵便料金も知らないため（少なくとも21世紀に入ってから封書を出したことがない），昼休みに病院を抜けだして郵便局に行かなければ封書が郵送できない。

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  4. メールだと「治療法は下記のアドレスを参照してください」で済むが，便箋にアドレスを書くのって意味があるのだろうか？　つまり，手紙だと治療について説明する手間が半端でない。

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  5. メールだと画像を貼り付けて送れるが，手紙だと送れない。

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  6. 現代社会では，手紙の質問が相手に失礼ではないかと思う。回答者の負担が大きいからだ。
   
  　1週間ほど前，新潟市の〇〇さんから治療に関する質問を手紙で頂いたのですが，いまだに返事が書けないでいます。メールだと瞬時に返事が出せる内容なのですが，なまじ手紙で質問されるもんだから，気軽に答えられません。その結果，〇〇さんも答えが得られず，困っていると思います。頼むから，手紙でなくメールで相談して欲しいです。

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• 　【南海トラフ地震「高確度の予測は困難」】
  　東海地震と新型インフルエンザの発生では，どちらの「予想」の方が確度が高いのでしょうか？　「いつ起きても不思議はない」と警告が出され続けて30年の東海地震と，毎年のように「今年こそ大流行して未曾有の惨事になってもおかしくない」と警鐘が鳴らされている新型インフルエンザ，素人目にはどちらがより確実に訪れるのか，全く判断が付きません。
  　双方の専門家を集めて「どちらの予測の方が科学的か？　どちらの予測が先に当たるのか？」という討論をして欲しいです。

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• 　糖質制限についてのメールです。
  
  　会社員です。
  　糖質制限自体は「低炭水化物ダイエット」などの名称でけっこう前から知ってました。ただ理論の理解が中途半端で、２日～３日ほどの継続→断念を繰り返すという形でずっと失敗続きでした。
  　そんな状況に終止符を打ってくれたのがこくらクリニックの渡辺先生です。初診の際に、１時間ほど「講義」の形で糖質制限の理論・安全性をお話してくれた事もやる気に火をつけてくれました。
  　結果として、ピーク時の体重78キロ→66キロのー12キロの減量に成功しました。かかった期間は3.5ヶ月くらいです。渡辺先生の事を知ったのは、江部先生のブログなんです。ですから渡辺先生だけでなく、江部先生にも大感謝です！！
  
  　主食のご飯をやめ、清涼飲料水をやめ、砂糖類をやめたところ、とにかく体調が良くなりました。身体の不定愁訴と思っていた日常的な「イライラ感」「理由なき不安感」もほぼ消えました。典型的な低血糖の症状だったと今では思います。
  　また、糖質制限は素肌を非常に綺麗にしてくれました。30代には見えない！！と多くの方が言ってくれます。ほんとに、いいことづくめです。
  
  　また、私は「人工内耳」という中途失聴者のための医療機器を装用しているのですが、体調が良くなるにつれて「聞こえ」も良くなりました。食はまさに人生を変えてくれます。
  
  　僭越ですが、夏井先生がサイトで糖質制限を紹介したことで糖質制限の知名度というか認知がぐっと広がったのではないかとおもいます。
  　もし夏井先生が「人工内耳」という医療機器に興味をお持ちになって頂いたのであれば、HP上で「人工内耳ってものがあるらしいよ」とご紹介していただければ幸いです。
  
  　私は、15年前に両耳を失聴して、6年前の25歳の時に人工内耳を装用しました。聞こえの回復はめざましく、この人工内耳のおかげで社会復帰が出来たと思っています。人工内耳には誤解も多く、認知もまだまだというのが現状です。
  　夏井先生のサイトに集まる方達は、既存の常識にとらわれず、好奇心に満ち、患者に必要な治療を施さない皮膚移植を行う形成外科に対する怒りを持つ、正義感に満ちた方達だと思っています。
  　そういった方達にもぜひ「人工内耳」というものを知っていただきたいです。
  　糖質制限で人工内耳の聞こえが良くなるってすごいですね。まさかこういうところにも効果があるとは知りませんでした。人工内耳を装着している患者さんには福音になるかもしれません。

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2013/05/28　・・・ [06:00]／ [07:00]／ [08:30]／ [10:30]／ [14:30]／

【14:30】

• 　「川内優輝も糖質制限」というメールです。
  
  　昨日夜のテレビ番組でのこと
  　以前、メディカルチェックを受けた結果、あと３㎏減量すれば勝てるようになると言われたそうです。
  　今までは、食べたいものを食べたいだけ摂取していた川内さんですが，夜だけ炭水化物を控えるようにしたら、見事、減量に成功して，勝てるようになったと話していました。以来、１２戦して８勝！　糖質制限恐るべしですね。
  　インタビュワーの高橋尚子さんは、聞き流していたように思いましたがｗ
  　高橋尚子さんは講演などで　「レースの前日はいつもより炭水化物を多めに食べなきゃ駄目なのよ」　とレーサーに教えていることは有名。ネットで　「高橋尚子　食事」　で検索すると何を食べているわかりますが，糖質の塊を食べまくっているようです。
  　上記のインタビューでも，「糖質を食べない」という意味が理解できなかったかもしれません。

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【10:30】

• 　「ハイドロコロイド包帯、蚊刺されの掻痒に著効」というメールです。
  
  　昨夜、今年初めて家で蚊に足を三箇所も刺されました。痒みが止まらずどうしたものかとイライラして考えていたのですが、以前夏井先生のウェブサイトで、密閉して空気を遮断すると虫刺されの痒みも治まると書いてあったことをおぼろげに思い出し、試しに手元にあったハイドロコロイド包帯を貼ってみたところ、何と、ものの３分で痒みが治まりました！
  　私も半信半疑でしたが、蚊刺されの痒みには下手な痒み止め軟膏を塗るよりハイドロコロイド包帯は効果がありそうです。
  　また、幼児は虫刺されをかいてトビヒになるケースも多いので、トビヒ予防にもなるかと思いました。

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【08:30】

• 　私が書いたこの記事に対する反論、への私の考え。
  
  • 正しい知識が書かれているということも大事だけど、一番大事なのは新しいことを考えるヒントが書かれていることではないかと思います。『大腸菌』の本も、内容が正しいかどうかはもちろん重要ですが、そこには多くの「考えるヒント」が書かれていて、それが何より重要だから紹介しました。正しいかどうかは個々の読者が判断すればいいだけです。

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  • 出生直後の新生児腸管内の空気を消費するのが大腸菌なのか、他の細菌なのかははっきり言えばどっちでもいいです。固有名詞が変わるだけですから。それよりも「何かの細菌が酸素を消費し、それによって後発部隊である嫌気性菌が活動できるようになる」という現象が面白いのです。

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  • 同様の現象はガス壊疽にもあるようです。『サルファ剤』の本では「傷口に最初に連鎖球菌が入り込んで酸素を消費し、それで嫌気性菌であるウェルシュ菌が目を覚まして活動し、その結果としてガス壊疽が起きた」という当時の医者の研究が紹介されています。ということは、このような菌交代現象は、もしかしたら普遍的現象かもしれないな、と思いついたりするわけです。それで，今まで見逃していた現象の本質が一気に見えてきたりします。

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  • ちなみに、最初の記事の私の間違いを正す必要はないと思っています。その間違いを指摘する書き込みを掲載したからです。あとは、個々の読者がどちらが正しいかを判断するだけです。私の書いたものを鵜呑みにする読者もいれば、鵜呑みにせずに自分の頭で考えて判断する読者もいます。正しい知識を読んで理解できる人もいれば，間違って理解する人もいます。それが人間社会です。

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  • 間違ったことを覚えていることが恥ずかしいのでなく、間違った知識にいつまでも囚われて一歩も出ず新しいことを思いつかないことが恥ずかしい、と私は考えます。

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  • 間違った大前提から出発したのに正しい結論に到達した、という例は科学の歴史で枚挙に暇がありません。コペルニクスもガリレオも間違ったことを前提に考え，結果として正しい結論に到達しています。コロンブスなんかも間違った世界観を元に出発し，アメリカ大陸に到達しています。『東方見聞録』には間違いがたくさん書かれていますが，それが多くの人の想像力を刺激し，歴史を動かす原動力になりました。

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  • 私のサイトの記述を見ていくと，2002年の記述と2013年の記述には矛盾したものがあります。例えば「壊死組織と感染」の意味づけです。でも，どちらがより新しい解釈かは日付を見ればわかります。だからといって，2002年当時の記述を書き改めようとは思いません。昔は間違って解釈していた，しかし今はこう考えるようになった・・・というだけのことですから。
   

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【07:00】

• 　【「健康志向コンビニ」体脂肪率測定も】
  　低糖質食品も目玉の一つのようです。そういえば，ローソンは「低糖質ふすまパン」も扱っていましたね。

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【06:00】

• 　ティファール社製電気ケトルによる熱傷に一例追加（12番目の症例）。今回の症例はなんと韓国での受傷。さすが，ティファールはワールドワイドにヤケドを作りまくっています。まさに凶器です。

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• 　「粉瘤の治療をしている医師」に，東京都文京区のてしま皮膚科・形成外科／手島玲子先生を追加しました。

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• 　その手島先生からの女性医師ならではのメールです。ちょっと素敵な内容なので，勝手に紹介！
  
  　粉瘤治療のリストにも当院を掲載して頂ければと思います。
  　リストを拝見すると、粉瘤治療に限って言えば、まだ都内で女医のクリニックの掲載は無いようですね。
  
  　開業して１年ですが、しみじみ思うのは
  

  「一般女性は何歳でも男性に体を見られたり触られたりするのに抵抗があるものなんだなあ」

   

  　ということです。
  　胸や陰部などの、そりゃそうだよね、という部位でなくとも、です。考えてみれば、腕や足だって赤の他人に触られることなど普通ありませんし、お腹や背中なら相当親密な相手でも無ければ見せること自体ほとんどありません。
  
  　医者の方は何とも思っていないことは、私も医者なので当然のように分かります。が、一応女性でもあるので、女性の患者さんの気持ちも分かります。
  
  　いえ、正直言うと、医局のローテーションで大きい病院で働いているときには、分かっていませんでした。
  　こういう、『普通の感覚』に気付けた自分を、近頃嬉しいと感じています。
  
  　女医で形成外科・皮膚科というところを探してきた、とか，しこりが痛くなってきたけれど、近所に女医のいる病院がなくて我慢している間に悪化した、とか。
  　予想していたよりも多いので、こんな自分でも役に立てているな、開業してよかったなと実感しています。
  　まだ処置の時に患者さんを痛がらせてしまうこともしばしばある未熟者ですが、コメガーゼをぐいぐい突っ込んでいたかつての処置スタイルに比べれば、治療効果も患者さんに与える苦痛も雲泥の差であることは間違いありません。
  
  　これからも、おできに悩める女性の助けになるべく精進したいと思います。

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• 　【初期人類、二足歩行を「岩場」で獲得 英研究】
  　初期人類がなぜ直立二足歩行したのかについての新説です。とても魅力的な仮説ですが，同じ霊長類で岩場を生息環境にするゲラダヒヒが常時二足歩行をしているわけでない，という事実と矛盾します。初期人類が岩場を生活の場に選んだとしても，それがただちに二足直立歩行には結びつかないような気がします。

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• 　【ゴキブリが「スイーツ嫌い」に進化なう】
  　Wikipediaのゴキブリの項目をみると，
  
  菌類、樹液、朽ち木、動物の死骸や糞などを食べる雑食性の昆虫である。食物の主体は朽ち木などの腐植質（中略）。
  ゴキブリは、体内に共生する微生物により、タンパク質などのアミノ酸体窒素に非常に乏しい食環境で生活できる。
  残飯や動植物遺骸は勿論、人間の垢や毛髪、和紙や油まで食べる。
   
  　とあります。「菌類，朽木，動物の死骸，垢，毛髪，和紙，油」には糖質は含まれていないし，樹液の成分（エタノール，酢酸，ブタン－2,3ジオール，酪酸など）にも糖質は含まれていないようです。ということは，ゴキブリが「甘いもの好き」というのは本来の食生によるものでなく，人間の住居での共同生活（？）で獲得した「後天的（？）嗜好」である，という可能性が浮かんできます。
  　つまり，「糖分大好き人類」の住居に住み着いたから，糖分を摂取するようになったが，それは本来の本能によるものではない・・・。だから，「甘いモノは魅力的だけど，毒が混ぜられているのなら，無理して食べることはない」　と切り捨てることができるのではないかと思われます。
  　いずれにしても，非常に面白い記事です。

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2013/05/27　・・・ [06:00]／ [11:00]／ [13:30]／

【13:30】

• 　見学に来ている安藤先生（糖質制限で見違えるようにスマートに変身していました）が，「胃切除後のダンピング症候群も，実は術後の糖質主体の食事が原因じゃないのかなぁ」とおっしゃられていました。可能性はありそうですね。

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• 　「大腸菌」関連のメールです。
  
  　「増える帝王切開、広がる波紋」のニュース記事に関連するかどうか、以下の記事。
  

  【親がこどものおしゃぶりをなめることで、喘息・湿疹減少　・・・　親から子供への細菌叢の伝播】
  　「両親の唾液が口腔咽頭微生物複合体の発展を促し、腸管微生物複合体を形成し、口腔・咽頭・リンパ節での抗原への免疫寛容にベネフィット的変化をもたらすのではないか」
  　「経膣分娩・親でのおしゃぶりは、湿疹発症に対し、独立し、付加的防御効果を示した。」

   

  　草食獣では、生後まもなくの親の糞の糞食は重要な育児プロセスのようです。親の腸内細菌叢を子供に積極的に移植することは、同様食性で生き抜くためには必須なのですね。
  

  【ウサギ類の糞食】

   

  　また、腸内細菌叢については、免疫の観点だけではなく栄養・エネルギー・代謝などの役割についても重要だと考えられ、おそらく夏井さんの糖質制限本の構想に大きなウエイトを占めているのではないかと想像しています。
  　腸内細菌叢については、個体差や食事等による状態による差異が大きく、定量的な研究が出来にくいために、「生後に形成される体内臓器」という観点で役割を積極的に評価することが難しいのかも知れません。
  　炭水化物～デンプン～食物繊維の消化性の次第いかんで（精製度、調理法、食事法）、同じ糖質でもtoshituトーシツとなったのなり難かったりすることがあるようで、糖質制限食についても一筋縄ではいかない部分もありそうです。
  　　　　　　（『ルミナコイド研究のフロンティア―食物繊維・オリゴ糖・レジスタントスターチの最新研究動向』建帛社2010年）　
  
  『「食べること、やめました」―1日青汁1杯だけで元気に13年』の森美智代さんの腸内細菌叢は、野生草食獣以上のようで、アミノ酸合成菌すら「飼っている」ようです。この森さんのエネルギー基質は、βヒドロキシ酪酸だと思われますが、ヒトでも生菜食と断続的な断食療法で腸内細菌叢を鍛え上げれば、常識をはるかに越えた仙人のような生き物となることも可能のようです。
  　肺がんに「ケトン食」で挑戦しておられるアマローネ氏と同様に、標準治療無しで膵ガンに対してトーシツゼロ食で対峙している友人がいます。ほぼ完全なトーシツゼロ食でも、早朝の高血糖はなかなか改善しないようですが、進行の様子は今のところ見られていません（彼は検査もほとんど受けていません）。
  
  　夏井さんの近藤理論に対して、知人が頗る好高評価をしているのでご紹介しておきます。

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• 　「創傷・熱傷ガイドラインの惹句」というメールです。
  
  　５月２０日発行の第１２４１号の日医ニュースの書籍紹介で、日本皮膚科学会創傷・熱傷ガイドライン策定委員会編で、「創傷・熱傷ガイドライン」が紹介されていました。その紹介文が以下でした。
  

  「今回のガイドラインは近年、創傷に対する科学的根拠に基づかない診療、治療が横行し混乱を生じていることを踏まえ策定されたものである。」以下略。

   

  　どういえばいいかというより、お前が言うなみたいな感想を持ったので、報告します。

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• 　「サンクコストの罠」についてのメールです。
  
  　行政における「サンクコストの罠」による誤りとして、
  

  「こんなに調査費使っちゃったから、今さら（赤字を出すしかないとわかっている）××空港の建設を中止にできない」のように「既に注ぎ込んだ資金がもったいないから継続する」

   

  　という例が挙げられていましたが、これは「中止すべき事業を継続してしまう」誤りです。
  　しかし、逆に「継続すべき事業を中止してしまう」という「サンクコストの罠」もあります。例えば、
  

  ある県に建設中のダムがあるとします。総事業費200億円のうち180億円が投入済で、完成までにあと20億円必要です。ダムが完成すれば防災・水源などに金銭換算で100億円の効果があります。（簡単のため建設後の維持費は無視します）

   

  さて、県知事選で現知事の対抗馬となった候補が、
  

  「効果が100億円しかないダムに200億円も掛けるのはおかしい。ダム建設は中止すべきだ」

   

  　と言ったとして、これは正しいでしょうか？
  　この候補の主張は間違っています。と言うのも、いまダム建設を中止しても今後の20億円の出費が減らせるだけで、既に投入した180億円が返ってくる訳ではありません。言い換えれば、この180億円は回収の見込みが無いサンクコストです。現時点でダム建設の継続可否を判断するにはサンクコストは無視し、今後出費が見込まれる20億円とダムの効果100億円とを比較すべきなのです。
  
  　もちろん、ダムの着工前（サンクコストはゼロ）であれば、中止すべきという判断になります。また、結果して不採算となるダムの建設を進めた現知事は責任を問われるべきでしょう。しかし、事業の中止・継続の判断ではサンクコストを勘定に入れてはいけません。この候補の勘違いも「サンクコストの罠」だと言えます。
  
  P.S.　長期にわたる多額の設備投資が行われる電気事業でも、さまざまな局面でサンクコストを正しく扱うことが求められます。
  　また、敢えて言えば福島の原発事故による損害もサンクコスト（既に発生した損害は決して元には戻らないから）であり、今後の原子力のあり方を考える際も損害の大きさに引きずられて「サンクコストの罠」に陥らないよう、冷静な判断が必要だと思います。

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【11:00】

• 　今日は神戸から安藤先生が見学に見えられています。安藤先生はこれで3度めの見学だったかな？

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【06:00】

• 　「外傷を湿潤治療している医師」に，東京都目黒区の五本木クリニック／桑満おさむ先生を追加しました。

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• 　「外傷を湿潤治療している医師」，「熱傷を湿潤治療している医師」，「糖質制限で糖尿病治療をしている医師」，「粉瘤の治療をしている医師」に埼玉県熊谷市の大塚医院　循環器科／望月吉彦先生を追加しました。

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• 　この週末も全て原稿書きで終わりました。江部先生との対談本の「あとがき」書きと対話原稿の校正締め切りが6月3日，そして，主婦の友社から以前出した本の改訂版の原稿締め切りも6月3日！　我ながらムチャクチャな日程です。
  　とりあえず，対談本の校正をあと2日で片づけ，残り5日で主婦の友の仕事をしようと「取らぬ狸」級の皮算用をしていますが，どう考えても絶対的に時間が足りません（・・・と言いながら，こういう文章を書く時間はあるけど）。
  
  　ちなみに最近，自宅では立ったままで原稿を書き，HPの更新記事を書いています。椅子に座って仕事をしていると，つい寝てしまうからです。立っている状態では，よほど疲労困憊でない限り眠りこけることはないので，より長い時間仕事ができます。

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• 　以前紹介した『噛むだけダイエット』の著者，沖縄徳洲会こくらクリニックの渡辺先生からのメールです。なんと，褥瘡治療にラードを使っていますが，もちろん，化学的に考えればワセリンと同じで，違いは原料がブタの皮下脂肪か石油かだけと思われます。少なくとも，イソジンシュガーゲル（ユーパスタ）よりは数段まともな治療です。
  
  　褥瘡の治療にラードとラップ療法で好成績がでたのでご報告します。食事には一日に卵を三個追加しています。
  　某病院に入院中に褥瘡ができ、そのまま当院のショートステイに入居、退院時には形成外科からの紹介状がありました。なんと、イソジンシュガーがこびりついていました！！
  　当クリニックでは、入所中の高齢者の皮膚のトラブルにラードを使うようになりました。改善が早く、美白効果！！もあります。むかしから沖縄では「肉屋のおばさんは手がきれい」と言いますし、傷にはラードに塩を混ぜて塗っていたようです。

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• 　ある看護師さんからは，院内のカテーテルの処置が変わってきた，というメールです。
  
  　以前にも数回メールさせていただいています。お忙しい中、お返事いただき感謝しています。
  
  　今回、昨年１年間、病院全体の中心静脈カテーテール（ＣＶ、ＰＩＣＣ、ポート使用）に関する血流感染サーベイランス（ＣＬＡＢＳＩ）の集計を担当しました。
  　そので、各病棟のリンクナース委員よりいろんな話を聞いて、同じ計を担当していた、リンクナース委員会のグループメンバー５人に、先生のサイトのＣＬＡＢＳＩについて書かれていたところを、プリントアウトして読んでもらったところ、みんな一様に「その通りだよね。」という意見でした。
  
  　ＣＶ挿入部はＩＶ３０００なる透明フィルムで保護しているのですが、内頸静脈などに入れたものは、首がよく動くのですぐはがれてきてしまいます。
  

  「はがれている患者多数でも感染してないよね。」
  「保護フィルムいつも、パカパカ浮ちゃっているけど感染したないよね。」

   

  　血液内科の移植病棟をのリンクナースさんより
  

  「ＧＶＨＤ（移植片宿主病）で皮膚がボロボロで、何にも貼れない患者でシャワーもしているけど、ぜんぜん感染しない。」
  「先生がＣＬＡＢＳＩ予防にクロルヘキシジンパッチを仕入れてきて、何人かの患者の貼ったけど、すぐはがれてきてしまうから、全く意味ない。でも感染は起こらない」

   

  　なんていってました。ＣＶ刺入部の周りから出血もない、ということは、刺入部から細菌が侵入して感染には至らないってことですよね。先生のサイトにあったように。
  　当院でも、ＰＴＣＤチューブの刺入部は開放で抜けないように絆創膏で止めるだけで、刺入部の保護はしていません。外科医師の意見でそうなっているのですが・・・、ことＣＶに関してはまだまだ、なぜか刺入部を週に１回イソジンで消毒して透明フィルムで保護するのです。現場看護師は、「いらないみたい。」と思っています。
  
  　たぶん、夏井先生の影響もあり、もっと微生物勉強したいと思い、いろいろ大学など探しましたが、働きながら生物を勉強できるところはなかったので、「働きながら、勉強できる！」とキャッチコピーされていた、〇〇大学大学院感染制御コースにこの春入学しました。でいろいろ、研究内容の検討をする中、実験研究についての講義があり　〇〇製薬の研究室所属の非常勤講師さんより
  

  「消毒薬って、そのもの自体の効果は表すことができるけど、こと、臨床において、また、人体に対して、どこまで手指衛生するのがいいのかという基準は出せない。それは難しい。」

   

  　と言われてしましました。あらら、それって、楽しみにしていたのに難しいっていわれて、がっかりでした。
  　先生のサイトのにでていた「培養できない微生物たち」の本、明日届きます。先生のサイトの内容みて、また、新鮮でした。微生物の専門家さんたちの間ではこの内容は当たり前なんですね。

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• 　「大腸菌」についてのメールです。
  
  　で、「大腸菌が好気性菌である」などというような、これまでの細菌学の学説（というより常識）を覆すような記載が本当にあるのか、そして本当に嫌気性環境下では大腸菌はコロニーを作らないのか、この２つについて検証しました。
  

  １．『大腸菌ー進化のカギを握るミクロな生命体』について
  　本を取り寄せて読んでみました。
  　まず、著者のカール・ジンマー氏ですが、この方はサイエンス・ライターであり、細菌の研究者では無いでしょう。従って、この本は内容が間違っていないにせよ「科学読み物」であり、「研究書」ではないと思います。この本を研究書というのは「Nature」と「National Geographic」を同列に語るぐらいナンセンスです。
  　また、この本の記載についても先生に誤読があります。
  　確かにこの本には「E・コリは育ち、増殖しながらも自身の滅亡への道を用意する。腸内のほとんどの酸素を使い切り、二酸化炭素その他の廃棄物を放出すれば、化学的性質が変わり、他の微生物種の侵入を許す新しい生息環境ができる」とあります。
  　ですが、大腸内で「休眠状態になる」とは一言も書かれていないです。
  　むしろ「E・コリは他の種の細菌が「普通食」を分解してくれるのをじっと待って、その細菌の廃棄物を食料としなければならなくなる。」とあります。従って大腸菌は大腸内で劣勢種になるだけであり、休眠状態になるわけでは無いということです。
  　また、別の段では「E・コリはいまでも、太古の酸素が無かった時代の代謝システムにも現在の代謝システムにも切り替えが可能だ。周囲の酸素濃度にあわせて調整できる」という記載があり、無酸素下で大腸菌が増殖できることが書かれています。

   

  ２．大腸菌が無酸素下でコロニーを作らないか？
  　当院の臨床検査技師に頼んで実験しました。
  　普通寒天培地とソルビット・MacConkey培地を用い、嫌気性培養したのが添付した写真です。（通常の偏性嫌気性菌の培養に同様の方法を使っていますので、もし酸素があれば偏性嫌気性菌は生えないはずですね）
  　写真を見れば一目瞭然のように普通寒天培地でもソルビット・MacConkey培地でも大腸菌はコロニーを作っています。

   

  ３．５月１５日の先生の記載のどこが間違っているのか
  　以上の文献検索・実験結果をふまえ、５月１５日の先生の記載のミスを指摘します。
  
  １）この「大腸菌から乳酸菌」という順序が大事なんですね。大腸菌は腸内細菌で唯一の好気性菌です（その他の腸内細菌は嫌気性菌）。
  　まず、大腸菌が「好気性菌」ではないことは実験結果、記載の指摘より明らかですね。また、腸内細菌についての論文を提示します。
  　この論文を見れば分かるとおり、腸内細菌には偏性嫌気性細菌だけでは無く、ラクトバチルス属のような通性嫌気性菌も存在しています。
  
  ２）やがて酸素を消費し尽くして嫌気性状態となり，大腸菌の分裂は停止して休眠状態になります。
  　これも上に記載したとおり、大腸菌の分裂が停止することもありませんし、休眠状態になるわけでもありません。
  
  ３）この時，母乳とともに乳酸菌が入ってきて，嫌気性菌である乳酸菌はのびのびと増殖を始めて最も優勢な菌種になります。
  　嫌気性菌である乳酸菌とはビフィドバクテリウム属のことだと思いますが、ビフィドバクテリウム属は腸内細菌で最も優勢な菌種ではありません。最も優性なのはバクテロイデス属です。
  　また、バクテロイデス属を乳酸菌とは言いません。
  
  ４）帝王切開の問題点は，この「最初の大腸菌」が新生児の大腸に入るチャンスが無くなることです。そのため，大腸に入った空気は消費されず，好気性状態のまま乳酸菌が入りことになり，うまくコロニーを作れないはずです。

   

  　これらの基礎知識を元にこの文章を考えてみます。
  　大腸菌が新生児の大腸に入るチャンスが無くなればどうなるか、先生の論理に従えば好気性状態での大腸内では通性嫌気性菌であるラクトバチルス属やブドウ球菌が優性になるはずです。その後、ラクトバチルス属やブドウ球菌が酸素を消費すれば、同様に偏性嫌気性菌のバクテロイデス属やビフィドバクテリウム属が増殖するはずです。
  　故に先生の文章は知識・論理とも明らかにおかしいです。
  　　そもそも大腸菌が通性嫌気性菌だ、などということは医学部の学生でも常識として知っている知識です。この程度の知識すら無くて細菌増殖に関する最新理論の「critical colonization」を云々するのはおかしくないですか？（まあ、未だ、私もこれに関しては半信半疑ですが）　九九を知らない子どもが「フェルマーの最終定理の証明の仕方がおかしい」と言うようなものです。
  
  　ふたたび言いますが、この部分は「医師として恥ずかしい記載」ですので、訂正された方が良いです。

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2013/05/26　・・・ [08:00]／

【08:00】

• 　日曜日だから・・・ではありませんが，ちょっと軽い話題を紹介。プラスモイストの瑞光メディカルからの情報です。
  
  　昨年夏に、火傷をされた関西芸人で美容番長ことシルクさん、5月30日（木）に大阪・道頓堀で単独ライブイベント「べっぴん塾」を開催されます。
  　火傷された時もプラスモイストをお使い戴いたそうですが、先日も包丁で指を怪我された時も、湿潤療法で治されたとか。
  　シルクさんには、湿潤療法や弊社商品を紹介戴くなどお世話になっております。もし差障りなければ、夏井先生のサイトで当該ライブイベントを紹介していただけると助かります。

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• 　「ガン治療の近藤理論」についてのメールです。
  
  　、「近藤理論」が非常に盛り上がっていますね。
  　私も一昨年に父を肺癌で亡くしましたので（年齢８０歳ということで、癌治療は断り、ホスピスで最後を迎えました。）、当時の事を思い出し、いろいろ考えていますが、癌治療を論じるのは難しいですね。
  　何せ結果の善し悪しの判断基準が不明確すぎます。熱傷では少ないでしょうが、癌治療では、加療した本人が亡くなってしまうケースが多々ありますし。結局、家族とか知人が患者の代弁することになり、患者の治療の結果に対する思いが明確に伝わり難いのも判断基準が不明確になる要因の一つと思います。
  　私の父も、もしかしたら積極的に癌治療を行い、もっと長生きしたいと考えていたかも知れません・・・。
  　結局、これで良かったのだと自分に言い聞かせるしか無いです。

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• 　「ガン治療の近藤理論」についてのメールです。
  
  　近しい人のがん治療　彼女も私もすっかり立ち直り、今は「病気を持った元気な人」です。人間って、不屈なところがちゃんとあると、ビックリです。
  　さて、今の私は本好きの消費生活相談員です。人がどうしてダマされるかの研究（？）も仕事のうちです。
  
  　「サンクコストの罠」という考え方があります。
  　サンクコストとは、回収の見込みがなくなった時間やお金や労力のことです。サンクコストの罠とは、人が損失を嫌う気持ちに駆られて、今までのことを無駄にしたくないからと、間違いだとわかっているのに、さらにその間違いに心血を注ぐことです。
  
  　行政で言うと
  

  ～こんなに調査費使っちゃったから、今さら（赤字を出すしかないとわかっている）××空港の建設を中止にできない～

   

  　個人で言うと
  

  ～５浪もしてるから、今になって、（学力ないけど）受験先を東大以外に変更できない～
  ～１０年もつくしてきたダンナ、（飲む打つ買うだけど）別れられない～

   

  　などです。
  　糖尿病専門医の方は、もしかして、この罠にはまっているのかもしれません。想像ですが。
  

  ～何十年も研究してきた考え方、変えられない～

   

  　失礼ですね。。ごめんなさい。
  　一般論ですが、「私は間違えました。おかげでいい勉強になりました。」と言えたほうがいいです。それが一番早いし、傷も浅いし、自分も助かるんです。
  　そのことを知っているだけでも、ラクですよ。
  　今読んでいる『サルファ剤，忘れられた奇跡』にはまさにドイツのバイエル社の研究チームがこの「サンクコストの罠」に陥る様子が描かれています。コールタールから得られる色素で一代で財を成したバイエル社は　「色素から作った抗細菌薬」　の開発に乗り出します。そして初めての梅毒治療薬サルバルサンの開発に成功します。
  　バイエル研究チームが次のターゲットとしたのが当時猛威を振るっていた連鎖球菌です。そして数年間の血の滲むような努力の末に，アゾ色素にスルファニルアミドを結合させた抗菌薬の開発に治療し，それは劇的な治療効果をもたらします。そしてバイエル・チームはさらにアゾ色素誘導体の開発を続けます。
  　しかし，フランスの研究者はアゾ色素が活性中心でなく，スルファニルアミド（サルファ）単独で抗菌効果があることを発見し・・・という歴史の流れになります。
  　しかし開発段階のバイエル・チームも　「実は抗菌活性はアゾ色素でなくサルファにある」　という実験データを得ていたんですね。ただなぜかアゾ色素に固執し，そのデータは　「なかったこと」　にします。まさに「サンクコストの罠」といえます。
  

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• 　瑞光メディカルの「ハイドロコロイド包帯」についてのメールです。
  
  　ハイドロコロイド包帯ですがほんとうに便利です。
  　特に訪問診療、往診の際などに、たまたまみつけた皮膚剥離などに手軽にぺたりと貼付して処置ができます。テガダームのように薄すぎて取り扱いが面倒だったり、キズパワーパッドのようにサイズを気にしたりすることもなく、何よりも価格が安いので気軽に使えます。一般の方にもお勧めしやすいものですね。
  　往診カバンには欠かすことの出来ないものとなっています
  
  

  肌にやさしく、はがす時に痛くない新タイプの包帯ズイコウ　ハイドロコロイド包帯 価格：698円（税込、送料別）

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• 　【「どの国が美味しそう？」伝統的な世界30カ国の朝ごはん】
  　糖質セイゲニスト的にOKなのは，コロンビア，エジプト，ナイジェリアくらいでしょうか。味付けに砂糖を使ってなければいいけど。

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2013/05/25　・・・ [06:00]／

【08:00】

• 　「糖尿病の診断と治療：根本的な矛盾」というメールです。
  
  　内科医開業医です。
  　糖質制限実行者として、糖質制限食が理論的に正しい理由づけの一つと思いまして、、、
  
  　糖尿病の診断に75ｇ経口糖負荷試験（75ｇOGTT)があります。75ｇの糖質を飲んでもらって、経時的に血糖値を見る検査です。この検査で血糖値が高いと「糖尿病」と診断されます。で、まずは食事療法となりますが、従来法（ここでは旧法ですね　笑）だと、カロリー制限。
  
  　おかしいですよね？　75ｇの糖質を飲んで血糖値が上がったことを根拠とした病気であるのに、いざ治療はカロリー計算になってしまう。しかもその50％を炭水化物でと、、、。
  　ちなみに75ｇ糖質＝300Kcalですが、300Kcal負荷試験という話は聞いたことがありません。
  　例えば、1800Kcal/日で、３食均等割りで１食＝600Kcal。その半分300Kcalを炭水化物とすると、、、なんと、毎食毎に糖負荷検査をしていることになります。
  

  「糖尿病に糖負荷検査はしてはいけない」

   

  　って教科書レベルに書いてありますけど。
  　こんな食事療法で糖尿病がコントロールできるわけありません。糖尿病専門医の方々は私の単純な疑問に回答してくれるでしょうか？

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• 　「糖質制限でむくみ改善」についてのメールです。
  
  　糖質制限でむくみが改善された方のメールがありましたので、本に書かれていた情報で、裏づけはなしですが、おもしろいと思いましたのでご報告します。
  　 今話題の本「ヒトはなぜ太るのか？そしてどうすればいいか」　p238 より。
  

  　私が前に、少し話したように、インスリンは腎臓にナトリウムを再吸収するように信号を送り、その結果、水分が保持され血圧が上昇する。炭水化物を制限する際におこるように、インスリン値が下がると、腎臓は貯留していたナトリウムを水と一緒に排出するだろう。ほとんどの人にとってこれは有益であり、炭水化物の制限により血圧がさがるのはこのためである。（この水分の喪失は体重200ポンド（約90kg）の人で、6ポンド（約3kg）以上になることもあり、初期の体重減少の大部分を占める可能性がある。）

   

  
  

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• 　「近藤理論」についてのメールです。
  
  　高齢糖尿病患者です。近藤理論、盛り上がっているようで、私からも一言。
  
  　糖尿病を発症し糖質制限を知ってから医療に対しての盲信を止めました。そんな立場で、この春先本屋さんで山積されていた「医者に殺されない４７の心得」を立ち斜め読み（本屋さんゴメン）しました。正直、面白かったです。
  　近藤医師、乳がんの放射線治療では有名なお方であるのは存じておりましたが、本を読むのは初めてでした。
  
  　それで、何故だか不思議なことに「シュレディンガーの猫」がふと頭をよぎりました。
  　近藤先生、医療に対しての告発（浜六郎氏とはちょっと違って）でもなんでもなく、すごい（偉大な）医療と言うものの「パラドックスの提示」ではないかと感じました。近藤理論が正しいのか、間違っているのか、矛盾があるのかないのか、ではなく、パラドックス（近藤医師の理論ではなく概念）と考えないと不毛の議論となってしまうような気がいたします。
  
  　先日のどなたかのコメントで、医師と患者の立場（思考）の違いについて述べておりましたが、患者の（特にガンの）立場を考えた時、まさしく「シュレディンガーの猫」状態ではないかと思います。医師の立場はその（箱の外の）観察者であって猫の状態の判断は不可能なはず、とすると、近藤理論（概念）が成り立つと思います。
  
  　ちなみに「シュレディンガーの猫」問題は、近年レーザー光光子の実験で「パラドックスは存在しない」ことが証明されたようです。医療も最終的にどこかに収束して「パラドックスは存在しない」ということになって欲しいものです。
  　まさに「シュレディンガーの猫」ですね。外部観察者（＝医師）が「これは解決不能なパラドクスである」と気づくのは，自分自身が患者になり，なおかつ「標準治療をしないという選択肢もある」ことに気がついた時かもしれません。
  　そういえば先日，ある麻酔科の先生から　「日常的に熱傷手術の麻酔をかけていたので，植皮手術は普通の当たり前の治療だと思っていました。しかし，自分がヤケドし，皮膚移植されて初めて気が付きました。これは絶望的な酷い治療です」　というメールをいただいたことを思い出しました。
  
  　ちなみに，「シュレディンガーの猫：パラドクスが解決」というと次の本が出版されています。私もパラパラ読んでみましたが，無茶苦茶難解な内容で，余計に訳がわからなくなりました。
  

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2013/05/24　・・・ [06:00]／ [08:30]／ [10:30]／

【10:30】

• 　「糖質制限による変化？」についてのメールです。
  
  　今朝の更新の「犬にモテモテ」の話、とても楽しかったです。そこで、わたしも気のせいかもしれない糖質制限による変化をご報告いたします。
  　去年の夏頃より家族で糖質制限を始めて以来、トイレが汚れにくくなった気がするのです。水タンクに入れる便座洗浄剤などは使っていません。我が家は洋式便座で男女兼用（男３人、女１人）、トイレ掃除はわたしが行っていますが「汚れたら掃除する」ことにしています。
  　毎日トイレ掃除をしている方は気づかないと思いますが、便器内が汚れないので明らかに掃除をする頻度が減りました。糖質制限と関係あるのかないのかわかりませんが、面倒なトイレ掃除が減ったのでとても嬉しいです。
  
  　朝からトイレだ便器だと失礼しました^^
  　犬にモテモテ、に癒されて　メールしたくなりました。
  　というのも・・・　糖質制限の方は呼気が甘くなるのでは?　と思ってしまったからです。
  
  　小学生の娘がグリコーゲンの蓄積量が少なく、夕飯とかに何らかの理由で炭水化物を食べないと（先日は砂肝にはまって他を食べなかったためにやられました）、翌朝はケトン症の症状で（要するに自家中毒）　腹痛、吐き気に襲われるのですが、そもそもケトン症と判明したのが主治医に見せたときに、原因がわからず医師がいろいろ観察しているとき　ふと　「息が甘いにおいがする」と気づき、ケトン値等を計測して判明したのです。ですから糖質制限をきっちりされている方は、スリムになって、口臭も減り、甘い吐息でモテモテになるのかもしれませんね。
  
  　ちなみに私事で恐縮ですが、ゆるーい糖質制限を続けております。特に体重に問題があるわけではないのですが、続いている理由として私は浮腫み、特に足の浮腫みがすっかりよくなって、継続できています。本当に、靴のサイズが変わるぐらい!!　以前の靴がガバガバ脱げて危ないので買い換えたぐらいです。以前は足がだるくて脚マッサージにもかなり投資しましたが、今ではすっかりいかなくなりました。たまの肩こり対応ぐらいですかね。でも、家族が餃子が好きなので、付き合って餃子を食べると途端にひどい浮腫みとなりますが。恐るべし　糖質制限です。
  
  　そんなことを考えていると、心疾患等では　栄養指導として、低脂肪（コレステロール?）低動物性脂肪、減塩、低脂肪のご飯をしっかりという指導が定番ですが、これって見直す必要があるのでは?　と思ってしまします。　特に浮腫で入院された方とか、病院食で徹底した減塩食が提供されますが、結構な低脂肪・結構高糖質食だと思うのですが、いかがでしょうか?　私の経験では、糖質制限で浮腫みなし！！なので、心疾患やおそらく高血圧の方でも糖質制限されたらある程度の浮腫解消効果が得られるのではないかと考えますが、いかがでしょうか?　もちろんだからと言って塩分を無制限にとってよいわけではないと思います。
  
  　以上　たわごとですが、普段より不思議に思っていたことをシェアさせていただきました。

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• 　「反省」メールです。
  
  　ちょっと反省します。
  　熱傷治療のいい加減さに腹がたって、かなりいい加減な文章になってました。医者にレッテル貼ってもしょうがないのにと自分で思います。また自分はかなり医者嫌いなんだなと気がつきました。
  　がん治療を日夜頑張っておられるお医者さんには大変申し訳ありません。
  
  　しかしちゃんとした医者もいるなあと、ちょっと安心しました。これからはもっと相手の立場も考え、書かなければと思いました。どうすいませんでした。

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【08:30】

• 　原稿書きが忙しくて本を読む暇もありませんでしたが、少しずつ『サルファ剤、忘れられた奇跡』という本を読み進めています。まだ最初の数章しか読んでいませんがとても面白いし，多くのことを教えてくれます。
  
  1. 腸チフスの予防にワクチンが効いたことから、創感染もワクチンで制圧できると考える。
  2. 巨額を投じてワクチン開発をしたが全て失敗
  3. そこでようやく、創感染が起こるメカニズムについての基礎研究が始まる。
  4. なぜ、創感染はワクチンで予防できないのかが明らかになる。
   
  　最初の数章ではこういう流れが見えてきます。それまでの戦場であれほど猛威を振るった腸チフスがボーア戦争ではワクチンでの押さえ込みに成功します。それは単に、腸チフスの原因が単独の細菌だったからに過ぎないのですが、科学者（＝人間）は「腸チフスでうまくいったから、次もワクチンで」と考えるんですね。最小限の努力で最大の効果を得たいから当たり前です。
  　そして、最初の成功体験が強烈であればあるほど、その路線に執着します。新しいことをゼロから考えるのは大変だけど、既存の技術を発展させるのは簡単だからです。その結果、膨大な数のワクチンが作られて試されますが、どれも失敗します。
  
  　それともう一つ、成功体験は共有財産とされやすいが、失敗体験は共有されにくい、という法則（？）も見えてきます。例えば本書には、「消毒薬で感染が制御できた」⇒「感染症・敗血症も消毒薬で治せるはず」⇒「消毒薬を血管内投与・臓器内投与」⇒・・・と治療に使われたことが書かれています。もちろん、全て悲惨な結果に終わったわけですが、そういう失敗体験は共有されにくいし，その結果として後世にも伝わらなくなります。成功したことは覚えていたいけど，失敗したことは忘れたいのが人間の性（さが），科学者の性なんでしょう。
  　その結果，消毒薬による感染制御という成功体験ばかり語り継がれ，消毒薬の組織障害性・毒性については語り継がれません。その証拠に，いまだに「ヤケドには消毒とゲーベンクリーム」という治療が大手を降っているのです。100年前の医者が失敗したというのに，その失敗の経験は忘れられたのです。その結果，100年経っても同じ失敗を繰り返しています。
  
  　多分，皮膚移植も同じでしょうね。成功体験のみ熱傷専門医の間で語り継がれ，植皮による合併症（＝失敗体験）は誰も語り継ぎません。その結果，顔面だろうが獣だろうが体幹だろうがどこにも植皮をすることが熱傷治療になり，植皮をすることが熱傷治療となります。「成功体験の拡大解釈」ですね。
  　一方，個々の医者が体験する植皮による合併症（＝失敗体験）は忘却の彼方です。
  
  　皆さんが専門とする治療にも，こういう「成功体験の共有化と拡大解釈，失敗体験の忘却」がありませんか？
  

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【06:00】

• 　私が「創傷の処置法」という項目を執筆している雑誌「耳鼻咽喉科・頭頸部外科」の特別号「急患・急変対応マニュアル」が出版されました。
  　ちなみに，私の次のページが「熱傷の治療」という別の先生が書かれていますが，日本熱傷学会ガイドラインそのままの内容なので，私がその前のページで完全否定した治療法と治療薬が並んでいるので，両方を並べて読むとコントラストが面白いです。

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• 　「糖質制限したらイヌにもてもて」というメールです。こういう「誰も報告してないけど，もしかしたらアリ？」という発見（？），私は大好きです。バカバカしく思えることに実は真実が隠されていた・・・なんてことがよくあるからです。
  
  　消毒/シャンプー/石鹸/洗濯洗剤レス・すっぴん・糖質制限で毎日が楽しいアラサー文系女子です。目下の悩みは異様に若く見られてしまい、クレームをつける時になめられることです。
  　深刻な話題が続く中恐縮ですが、ひとつ間抜けな話でなごんで下さいな。
  
  　糖質制限を始めて三ヶ月、ユニクロLサイズからSサイズに変身した・不調が治った・食費が却って浮いた・世界が広がった・頭が良くなった気がする（本を読むのが早くなりました）等、様々な恩恵を受けて暮らしています。
  
  　たくさんの変化がありましたが、中でもおもしろいのは「犬」です。今まで猫派で犬が怖かったのですが、肉食になってからは犬を見ると「かわいいな」と思うようになりました。
  　どうやら私の片思いではないようで、犬の方も飼い主さんを引っ張って私の方に寄ってきて、盛んに匂いを嗅ぎ、まとわりついてきます。なにやら好意的な様子で熱心に嗅いでくるのです。ここのところ毎日のように起こっている出来事です。おお、どうしましょう、モテモテです（犬限定）！
  　もしかして、私の体からぷんぷん発散されているであろうケトン臭を嗅いでいるのかな？とふと思いました。犬にとって、ケトン臭のする存在は「肉やたんぱく質を豊富に持っていて、分配してくれる可能性がある、強いボス」になるのではないかと。
  
  　もちろん妄想ですけれど・・・私が感じる犬への気持ちも、狩猟採集人が犬と一緒に狩をした名残なのかもしれませんね。
  　どうにも役に立ちそうにないご報告でした。

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• 　「うどん県と糖尿病」というメールです。
  
  　【糖尿病受療率が全国１位！ 香川県民を悩ます”うどん食べすぎ問題”とは？】
  　元が週刊誌なので記事の信憑性は言わずもがなですが、うどんだけが必ずしも悪いわけでないとか、うどんは飲み込むものだとか・・・
  　糖質セイゲニストの目線で見ると笑っちゃう内容です。
  
  　まぁ、もはや香川にはうどんが文化として根付いてますからそう簡単には糖質の塊であるうどんから脱却することは難しいでしょうが、現実の問題として糖尿病患者が増えている以上、うどん（炭水化物≒糖質）が原因であると可能性だけでも考えが至ってもいいのではないのかなー、と思います。
  　いい加減、炭水化物≒糖質（ブドウ糖、果糖etc・・・）が人類にとって必須の栄養素である、という発想自体から抜け出すべき時なのかもしれませんね。もっともそれ自体、糖質セイゲニストには当たり前の知識ですが。

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• 　ナショジオの記事に関するメールです。
  【人間の足には100種の真菌が生息】
  　すでにご存じかもしれませんが､こんな記事がでてました。彼らすべてから身を守ること（消毒）自体、不可能でしょうね・・・（持ちつ持たれつ・・・？）
  　例えば，白癬菌の菌糸の太さは5マイクロメートル（μm）です。5μmをメートルで表すと 5×10^-6m となります。人間の身長を大雑把に 2m とすると，人間の身長は白癬菌の菌糸の太さの 4×10⁵ 倍大きいということになります。
  　一方，人間の身長を 4×10⁵ 倍すると 8×10⁵m，つまり 8× 10²km，すなわち 800km になります。東京駅からの直線距離で 800km といえば函館とか北九州市あたりになり，日本列島のほぼ半分に相当します。つまり，白癬菌にとっての人体とは，人体にとっての日本列島半分なんですよ。東京から函館（あるいは北九州）まで歩いてみるとわかりますが（・・・歩いたことはないけど），ムチャクチャ遠くて，広大無辺といっていいくらいです。
  　「足に100種の心筋が生息」というのもこのあたりのスケール感で考えると当たり前で，東京から函館までの間に動物が1種類しかいない，という方が不自然です。それどころか，100種類以上の動物がいるのが当たり前です。

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• 　こんなメールもいただきました。
  
  　昆虫食の記事を取り上げているのを見て、ふと思い出した記事があるのでメールさせて頂きました。
  

  1. 【肉や野菜を食べずに生きられるようにする新たな食品「ソイレント」とは？】
  2. 【3Dプリンターで食べ物を印刷へ、既存の食事を置き換える可能性もあり】

   

  　上記記事を簡単に要約しますと、
  

  1. プロテインのように栄養粉末を溶かして飲む
  2. 3Dプリンターで食料を「印刷」する

   

  　と言った内容となっています。
  　両方共、合成された粉末を用いて食料を作る、というまるでSF小説にでも出てくるような方法を現実にしてしまっています。また両記事では現在の食糧事情についても触れられており、保存の効く粉末を用いることで食料廃棄を減らし、増え続ける食料需要に対応する事ができるのではと言及されています。
  
  　また、後者の記事を見た時最近放送されていたアニメでも同じような食料供給方法が取られていたのを思い出しました。PSYCHO-PASS（サイコパス）というアニメですが、その世界では食料は全て遺伝子改良された麦から合成された合成食料となっており、小麦製品はもちろん、肉や魚に至るまでその麦で合成されており、ある意味、究極のもどき料理により食料を賄うという世界になっています。（単一品種の麦に頼る食料供給体制となっているため、それを狙ったテロが作中で描写されましたが）
  
  　昆虫食も上記記事の方法も、際限なく増え続ける人類の食糧事情に対応する方法を模索していますが、どのような方法をとるにしても地球上の資源は有限である以上、食料供給のあり方、というより人類のあり方を問われる時が必ず来る気がします。その際人類はどういう対応をするのか、現在のように人口が増え続け一部の先進国の人間以外が飢えるのを良しとするか、あるいは人口、食料などが統制される管理社会になるのか・・・興味が尽きません。

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• 　「近藤理論」についてのメールです。
  
  　勘三郎さんの話題を書かれた方への返信になります。
  
  　マスコミに公開されている情報、あるいは「誰か」が他の知り合いの「誰か」から聴いた話が真実のすべてであるならば、確かに問題かもしれませんね。
  　ただ、ご自身が専門とされる、あるいはライフワークとされているトピックスに関してマスメディアが報道するとき、それが常に正しく現実を記述しているお考えでしょうか？　残念ながら、私の場合は正しく報道してもらえたことは殆ど無いと考えております。読売新聞に連載されている、腫瘍内科の高野先生のコラムが参考になるかと思います。がん診療で世界の最前線に立ちながら、誰よりも患者さんの幸福について追求する姿勢を貫いている素晴らしい先生です。
  
  　結果として勘三郎さんは不幸な転帰となりました。本当のところどんなやり取りがあったのかはわかりませんので、あえて論評は避けたいです。
  　しかしながらその結果に対しては、マスコミは「何が悪かったか」を追求したくなるでしょう。もちろん、黙殺するのが良い姿勢とも思いませんし、完璧とは決して言えない今のがん医療に対して問題提起をしていただくことは絶対に必要ですが、真実を知らない我々が担当医の人格までも否定するような発言は避けるべきと思います。本当にその担当医は患者から人生の選択権を奪ったのか、手術したいがために情報を伏せたのか、それは果たして真実なのでしょうか。
  
  　夏井先生に寄せられたメールや、amazon の書評にも「知り合いの患者が」「知り合いの医者が」という主語が溢れかえっています。また、「医者はがん組織をなくすことが目的で結果として生存が長くなればいいと思っている」というステレオタイプの医者観を持ってしまった人が多数いらっしゃるのも、意図があるのかないのかわかりませんが、誰かの情報操作の犠牲者なのか、思ってしまいます（本当のところはそれが一番不愉快です）。
  　一体どこの誰のことをどういう訳知り顔で話しているのか、そういう気持ち悪さを感じます。実は一部その発信源になっているかもしれない近藤氏の著作からも似たような印象を受けています。繰り返しになりますが、黙っているのが良いこととは思いません。問題提起と建設的な議論は必要です。
  
  　ただ、がん診療における情報の玉石混淆ぶりの本当の原因は我々のがん医療がまだ拙いせいであることは明白です。まだ残念ながら患者さんの満足の行くような治療法が提供できていないのは厳然たる事実です。
  　現在のがん医療が不完全であることを誰よりもよく理解し、誰よりも悔しく思っているのは我々と患者さんとその家族です。その中でも少しでも良い物を、少しでも患者さんの福音となるものをと血眼になって追いかけるのが我々の仕事です。がんの世界でも湿潤療法に匹敵するか、あるいはそれ以上のパラダイムシフトがいくつかありました。
  　グリベックの導入は、５年でほぼ確実に命を落とす病気だった慢性骨髄性白血病を、高血圧や糖尿病と同じような慢性疾患に変えてしまいました。近藤理論や代替医療にだって真理があるのならば、我々はいつでも喜んで飛びつきます。
  　ですが、氏の指摘に大いに学ぶところはあっても診療が変わるに至るような情報は残念ながら存在せず、代替医療は「今のところは」ごく一部の支持療法を除いてmass effect が認められたものはただの一つもありません（明らかに害をなす、というものはたくさんあります）。
  
  　我々は、日常診療において、様々な理由による無治療経過観察、いわゆる「がんの自然史」を診ることはざらに経験しております。それはそうするのがその患者さんにとって最もふさわしいからです。あるいは患者さんの希望ということもあります。そして、当然ながらそうすることがふさわしくない状況もあります。
  　一方、マスコミはとにかく白黒つけたがるものですし、紋切型の論調は大衆にも受けはいいと思います。現実もそうシンプルにいけば本当に楽なのに、といつも思いながら、患者さんと一緒にあれこれ悩みながらプランを練るのが仕事の大部分になっています。現実問題として時間がかかりすぎて外来が溢れかえってしまっているのですが。

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• 　「近藤理論」についてのメールです。
  　最近また白熱しているようですので、一般人としての視点からひとこと。
  
  　世の中の人は病院に行けば（直ぐに）治ると考えている人が多くいます。そのため、（なにもせず）様子を見ましょうといった方針を説明されると、「あそこの病院は薬を出してくれない」といって別の病院に行きます。
  　一部の病院では、患者の望むとおりに薬を出してくれるところがあります。もらったほうは、その薬で治ったのかどうかはどうでも良いのです。
  　高齢者に対する「胃ろう」についても、がん治療と同じく白熱する議題だと思います。
  
  　なまじ、医療が進歩して、「万人向けではないかもしれないが治った実績がある」治療法で延命できてしまったがために「大切な命が失われなかった」という崇高な言葉に惑わされ、「どういう状態で延命できている」のかは目を逸らしている現実がそこにあるのだと思います。
  　「アンチエイジング」などというあほらしい言葉が流行るくらいですので、患者側も生きながらえることを求めているのだと思います。
  
  　近藤先生にしても
  

  「どういう状態で生きながらえているのか」
  「人間は老衰以外で死んだらいけないのか」

   

  　をがんという「諸悪の根源」（笑）の中で限定して言ってしまうから、反発されるんでしょうねぇ。
  　我が家では、「子どもたちが成人したら、親はいつ死のうが自由だから無駄な治療はいらない」と宣言しております。

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• 　「近藤理論」についてのメールです。
  　わたしが最初に、今の医療に疑問を感じたのは、11年前に夏井先生のことを知ってからでした。半信半疑で当時幼稚園年中だった息子にためしたところ、劇的にきれいになおって驚きました。
  　その次は、タミフルドライシロップに疑問を持って調べたときに出会った浜六郎先生です。
  　粉薬が飲めない当時年長の息子のために、錠剤のタミフルがないか調べていて、異常行動のことを知りました。しかもタミフルの添付文書には、「ドライシロップ剤（１～１２歳の幼小児）の承認時までの臨床試験７０例において、副作用は３５例（５０．０％）に認められた。」とあり、大人のタミフルカプセル剤よりずっと臨床試験が少ないうえに、副作用が５０％もあったのに承認されたという事実に驚きました。鎮痛解熱剤もそうですが、子どもが服用すると大人とは違う副作用が起きるのはよくあることなのに、あまりにも安易に承認されていることに、お金儲けのにおいがして、知識をもたないと、大変なことになるのだと思いました。
  　そして次に出会ったのが近藤先生です。（その次は江部先生の糖質制限です）
  
  　そこではじめて、がんもどき・・・とか、手術による不利益について知り衝撃を受けました。当時はかなりバッシングされていたようですが、時が流れ、近藤先生の言ってきたことが部分的ではありますが、認められつつあるような気がします。
  　国立がん研究センターも、がん検診による不利益があることを認めています。↓
  

  　２）がん検診の利益と不利益
  　「偽陽性」とは、がんがないにもかかわらず、がんがあるかもしれないと診断されることです。
  　実は、要精密検査とされた場合でも、真にがんと判断される（陽性反応適中度）のは、胃がん検診では1.5％、最も可能性のある子宮頸がん検診でも4.8％にすぎません。むしろ、多くの人々が「がんではなかった」という結果を受け取ることになります。受診者は、精密検査のための身体的な負担や追加費用だけでなく、その結果が出るまでには精神的な不安を持つことも避けられません。
  　もう1つの重大な不利益に、「過剰診断」があります。がん検診で発見されるがんの中には、本来そのがんが進展して死亡に至るという経路を取らない、生命予後に関係のないもの（←がんもどき・・・ってことですよね）が発見される場合があります。
  　こうした「がん」は消えてしまったり、そのままの状況にとどまったりするため、生命を脅かすことはありません。また、精度が高いとされる検査で発見される前がん病変も、すべてががんに進展するわけではなく、むしろがんになるのはほんの数％にすぎません。
  　診断検査や治療には、経済的だけでなく、身体的・心理的にも大きな負担を伴います。場合によっては、治療による合併症のために、その後の生活に支障をきたすこともあります。

   

  　湿潤療法については、今のところ湿潤療法にしたことによる不利益はないし、タミフルも飲ませても飲ませなくても治るのにそれほど変わらないし、糖質制限も基本的な考えを理解していて、合併症などがなければ、基本的にはほとんど不利益はありません。またどれも、すぐに効果があるのかないのかわかって、修正が効きます
  
  　しかしがんについては、治療しないという選択が、正しい時と正しくない時があり、しかもそれはだれもわからない・・・という現実があり（↓がん研究センターも認めています）、実際自分ががんになった時に、治療するかしないか、まだ10代の子どもがいる私の場合、そのとき治療しないという選択をできるか自信がありません。

  「早期発見されたがんの中には、一定の過剰診断例が含まれていますが、がんの種類や検査法によりその割合は異なります。現在の医療では、どのようながんが進展し、生命予後に影響を及ぼすかはわかっていません。」

   

  　なんて、簡単に書いていますが、患者にとっては一番そこが知りたいのに、そういう研究をしている先生はいるのでしょうか？？
  　せめて、一緒に経過観察しながら、切らないという患者の選択によりそって（頭ごなしに否定するのではなく）、それが過剰診断なのかどうか、それとも本当に手術が必要なものなのか一緒に見極めようとしてくださる先生がいてくだされば・・・と思うのですが・・・

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• 　【「うわ、パナマのマネキン人形ってこんなことになってるのか…」他国とは何かが違うデザイン】
  　パナマに移り住むのもいいかな，って，ちょっと考えちゃいました。

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2013/05/23　・・・ [06:00]／ [08:30]／ [11:30]／

【11:30】

• 　「ティファール社製電気ケトル熱傷」についてのメールです。
  
  　高校の養護教諭です。
  　ティファールポットの構造的欠陥をメーカーが認めないのは、以前にも夏井先生がかかれていましたが，そもそも「電熱器付きやかん」である、ということなのではないか、と思います。包丁やナイフをむき出しで幼児のいるリビングに放置して文句言うな、というようなことかなと。
  　日本人にこの認識を変えるのと、安全な湯沸かしポットとどちらが火傷の減少につながるかといえば，後者のほうが早そうですね。
  
  　家庭科の先生に糖質制限を納得させるのに奮闘中であります・・・。早く教科書が変わってほしいです。

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• 　糖質制限の本を書くために草食動物や肉食動物についていろいろ調べましたが，執筆が終わってからふと，「草食昆虫（バッタやイモムシなど）と腸管内常在菌の関係はどうなっているのだろうか？」という疑問が浮かびました。昆虫はなぜあんなに小さいのに草食でエネルギーをまかなえるんでしょうか？
  　草食哺乳類の場合には，ある程度の体の大きさが必要です。［草食から得られるエネルギー］＝［消化管内常在菌数］＝［消化管の体積］⇒［消化管容積は体長の3乗に比例］という関係があり，一方，体表面から逃げる熱は表面積に比例し，表面積は体長の2乗に比例するからです。だから，体が小さいと得られるエネルギーより周囲に逃げる熱のほうが大きくなり，生存に不利になります。
  
  　哺乳類の場合はこれでいいのですが，昆虫の場合はどうなんでしょうね。草食昆虫も自前ではセルロースは分解できないはずですから，当然，腸管内にセルロース分解菌や微生物を住まわせて，彼らがセルロースを分解し，それで生じる脂肪酸やアミノ酸などの代謝産物を宿主が得ているはずです。
  　となると，なぜ体長数ミリのイモムシが草食で生きていられるのかわからなくなります。もちろん，変温動物と恒温動物ではエネルギー消費の効率がまるで違いますが，それでこの体のサイズの違いが説明できるんでしょうか。もちろん，即効でこのあたりについてググってみましたが，情報が見つかりません。
  　このあたりについてご存じの方はご教示いただけないでしょうか。

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【08:30】

• 　「熱傷を湿潤治療している医師」に，シンガポールのヘルスウェイ ジャパニーズメディカルセンター／Kenichi Sato, M.D. (佐藤健一)先生を追加しました。

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【06:00】

• 　「糖質制限で糖尿病治療をしている医師」に，福岡市南区の堺整形外科医院　福岡スポーツクリニック／堺研二先生を追加しました。

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• 　糖質制限関連のメールです。
  
  　以前より糖質制限に興味は持っていましたが、今年の２月から自分自身も糖質制限を始め、皆さん同様にその効果を実感しました。私自身に生じた変化は、体重７０㎏→６６㎏（身長171㎝、50歳）、ウエストは５～６㎝（ベルトの穴２個分）小さくなり、さらに数年前から頭頂部が薄くなり始めていたのが明らかに増毛？？（自分でも自覚してはいましたが、散髪屋さんでも指摘されました）、視力回復かどうかは定かでありませんが、昨年あたりから手術中は細かいところや皮膚縫合の際は拡大鏡をかける機会が多かったのですが、気が付くと最近はほとんど拡大鏡の必要を感じません。
  
  　私は膝の治療を専門的に行っているので、当然ながら膝が痛い肥満の患者さんの割合が多くなります。以前より肥満の患者さんたちには糖質制限はじめ減量指導を行ってはいたのですが、自分自身で体験すると説得力もあり、今では多くの外来患者さんに自信を持って糖質制限を勧めています。ただ糖尿病の患者さんには現在かかっている内科の先生に「糖質制限を始める」ことを相談するようにと助言していました。しかし、当然ながらほとんどいい返事はありません。
  
  　そんなある日のこと、人工関節置換術後１年ほど経過した患者さんが手術部の感染症を発症し、人工関節を取り外さなければならない事態が生じました。
  　ところがこの患者さんはDMもちで、１年前の手術時はHbA1cは６前後だったのに今回は8.1。普通なら手術は避けたいところですが、感染症なので選択の余地なく緊急手術を行いました。そして術後は意を決して（大げさですが、）糖尿病の薬はすべて中止し、完全糖質制限としました。
  　そしてこれまで何度もBS チェックを行いましたが、食前食後に関係なく常に110～130です。当然と言えば当然な話なんですが、これで本当に糖尿病は糖質制限で治せるんだということが実感できました。

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• 　「十二指腸潰瘍」についてのメールです。
  
  　元）消化器外科医です。
  　病院勤務時代には、消化器内科の代わりにこういう十二指腸、または胃の潰瘍の患者さんを診ていました。
  　通常入院中ならば、3日目、7日目頃に内視鏡再検査を行い、縮小傾向があれば、出血リスク減と考え水分、食事を始めてました。ごくたまに食事開始後にタール便が出て、逆戻りの方もいましたが、PPIの注射が出てからは、ほとんどの方はすぐに良くなっていました。
  　当日止血処置をしなかった理由もよく分からないのですが、処置していれば経過もより早かったように思います。仮に処 置していなくても、大抵は1週間で縮小してくると思うのですが。
  　メールの内容にある症状経過からは、本当に十二指腸潰瘍なの？という疑問もあります。いずれにしても、いまどき10日以上の絶飲食はどうかと思います。
  
  　消化器内科専門の先生からもメールがいくと思うので、そちらがより参考になると思います。

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• 　「近藤理論」についてのメールです。
  
  　「専門家の端くれ」先生はとてもいい先生なのでしょう。しかし、以前m３で湿潤療法について議論した理解のある形成外科の先生のような違和感を感じます。
  　先生は勘三郎さんの食道癌のムンテラ内容についてどう思われますか。追悼番組で、勘三郎さんが肉声で、
  

  　医者から一方的に手術のメリットだけを伝えられ、放射線治療治療でも生存率は変わらないことなど偏りのない十分なインフォームド・コンセントを受けないまま
  「（執刀医から、手術で）勝ちに行こうと言われたから…」
  「手術をすれば、こけら落としには出られる可能性があるって言われた」
  「ほかの医者にも聞いてみた方がいいのかもしれないんだけど…」
  「（食道とのどは近いから）声が出なくならないかとか不安はいろいろあるんだよね」

   

  　などの心の葛藤と「不安がいっぱいで迷い続けている」胸の内を最後の手術入院の前日まで、取材班に肉声で語り続けています。
  　癌の集学的治療や火傷に対する植皮自身が問題ではなく（問題ですがｗ、）十分な説明をせず、選択肢を示さず、取り返しの付かない状態に追い込んだという点が問題なのです。
  
  　次に、湿潤療法や糖質制限より早い時期から提唱されてきた近藤理論が、未だ根付かず、特に医師の間で本が読まれさえしていないのは、なぜかと言う点です。８時半の書き込みのような感想を持たれたかたも多いと思います。
  　私は「がんもどき」というだじゃれを命に関わる癌治療に用いたことが、大きな誤りだったと思います。がん細胞の幹細胞に転移性のあるものとないものがある云々ということであれば、医師たちも本を手に取ったのではないかと思います。
  　また、湿潤療法や糖質制限と違い医師が自分自身で試してみるということが、ほとんど不可能な癌という疾患を扱っているということも普及を妨げている点だと思います。
  
  　最後に近藤誠先生が癌の根本治療方を示されていないことこそがすばらしいことだと思います。近藤先生の弟子でトンデモ療法で金儲けに走った方もいるそうです。結局、癌になれば遅かれ早かれ死ぬわけですので、死ぬまでにどう生きるかという選択枝を奪うようなことは許されないということでしょう。
  
  　８時半のかたも食わず嫌いせず一度、最新の著作を読まれることをお勧めします。
  　私自身、近藤誠、がんもどきという言葉はずいぶん昔から知っていたのに、トンデモと思い本を読もうとさえ思いませんでした。いまは、近藤理論を知る前に癌にならなくて本当に良かったと思っています。

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• 　「近藤理論」についてのメールです。
  
  　いくつか雑感です。
  

  近藤先生について
  　私は著書を読んでないので、ほぼ主張がわかりません。宣伝が胡散臭いので宣伝文見ただけで、読まないなあとなります。（まあガンでもとりあえず治療方法を考えるが、手術、放射線、抗癌剤という方向には向かわない、という感じでしょうか？）
  　湿潤療法、糖質除去と近藤理論が決定的に異なるのは、ガンは近藤理論でも悪化することがあるのに対し、湿潤療法と糖質除去はこれを継続しても悪化することはない。というところでしょう。ただ、後述しますが、がん治療もおかしいような気もします。（治療内容でなく考え方です）

   

  患者と医者と目指すゴールが違う
  　また、前と同じことを書きますが、これはやはり何回も言わないとダメなような気がします。
  　熱傷であれば、
  

  • 患者のゴールはキレイに治ることである
  • 医者のゴールは熱傷が治ることである。皮膚が生着すればいいではないか。

  
  
  　ガンであれば、
  

  • 患者は色々なゴールがある（QOL、痛みがない、長く生きる等）
  • 医者はガン組織をなくすことが目的である。その結果生存が長くなれば良い。

  
  
  　糖尿病であれば、
  

  • 患者は悪化せず普通に生きたい、目とか心臓とか足切断とか人工透析は嫌だ、
  • 医者は・・・儲けたい（冗談です）

  　というように、医者は対処がうまくいくことが目標になり、患者は元の平常な状態になりたい、それがムリならなるべくいい状態がいい、と思うのですが、ゴールはまだ激しく乖離していると思います。

   

  湿潤療法が一般的になっています。
  　横浜市西区にあらたにできるクリニックの宣伝が入っており、　そこに、外傷やけどに湿潤療法を行なっている、と記載されています。
  　さらに私の主治医（殆どかかっていませんがｗ）とちょっと話をしたら、もう数年前から湿潤療法をしている、と言っています。
  　というように、どんどん開業医には広がっているようです。ただし、ちゃんとやるかどうかは不明ですね。

   

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• 　「近藤理論」についてのメールです。
  
  　本好きの私は、近藤誠先生の「患者よがんと闘うな」１９９６年　から著作をフォローしてきていました。１９９６年は、まだ、医者のいうことに間違いはないという医療神話のあったころです。
  　私は一般の読者、ファンという立場ですが、９０年まで、がん病棟での看護師として働いていた過去があり、近藤先生のいわれていることは「王様は、裸だ」と同じだと「がんと闘うな」を読んだとき思いました。
  　文芸春秋で、がん治療の特集があるときには、しばしば近藤先生の稿が載っており、だいたい読んでいました。先生のおっしゃることは一貫しています。
  
  　そんな私が、本当に近しい人ががんの再発をしました。この近藤先生の著作を幾冊かすすめたら、「今まで、こんなこと誰も教えてくれなかった！」と言うのです。
  　ええっ！でした。今、私はその近しい人に「糖質制限」をすすめています。少なくとも悪い結果もたらすことは何もないと思うから。
  
  　ジャーナリストの人たちが選んだ（←医者の中での賞じゃない）日本にもっともよい影響を与えた著作を書いた人に贈られる「菊池寛賞」を近藤先生が受賞されたことだけでも、その意味を、深く考えたくなることです。

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• 　「近藤理論・糖質制限・湿潤治療」について，以前このメールを出された方からのメールです。
  
  　今さらですが、湿潤治療や糖質制限って、それこそ天と地がひっくり返ってしまうような、日常に結びつく医学上最大級の発見だと思うのです。どんな形容詞を並べても言い表せないような、すごいことだと思うのです（科学）。
  　それに対して（と言っておきながら、実は比較の対象にするだけで不愉快なのですが、）、症状が出たにせよ、検診等で見つかったにせよ、がんになったひとに、「昔は手術や化学療法で苦しめられたけど、いまは近藤っていう人のおかげで、医者が無理をしなくなったから、苦しい治療をしなくて済むからいいよね」、などと言っても、慰めにでもなるのでしょうか？
  
  　「従来の医学に真っ向から反対する意見」でしかも正しいとしても、内容、程度も考慮されるべきだと思うのです。　近藤理論は正しいかもしれない、でも、湿潤治療や糖質制限はそれとは全くレベルが違うものであることは疑いないのです。
  　今後、近藤理論が正しいと証明されるかもしれない。しかし、まだはっきりとは正しいと証明されたわけではありません。いつかは、（がんを放置し、自然な経過をたどったことからヒントを得て、新しい治療法が見つかるなりして）湿潤治療や糖質制限の域に達するような理論に成長することが絶対にないとは言い切れませんが、いまはまだそんなことがいえる代物ではありません。
  
  　最近の近藤氏の本はほとんど読んでいますが、事実は他人の論文のあらさがしと自分の「300人を超える」患者に基づいたもののみ。で、あとは想像だけ。「300人を超える」と強調されておりましたが、いろいろな癌がまざっているのに、十分な母集団なのでしょうか？
  　加えて、例外だらけ（化学療法で治るがんについて、例外的にあるとは書いてあります。ただ、治るがんがわかったのは、誰かが化学療法を試したからできたこと思われます。これからもそれは変わりません。どんな治療も最初は人体実験と変わらないのだから、それができなくなる論調はどうかと思います。これからまた、新しい化学療法が考えられたら、それで治るがんも増えるんじゃないだろうか、と考えるのが自然な発想だと思うのですが。）
  　しかも、最後は人間は誰でも死ぬのだから、しょうがないでしょう、という話に帰着されてしまうのです。そんな（いまのところ）宗教まがいのものとしか言えないものと、純粋なすごい科学とを一緒に論じていいわけがない、というのが私の意見です。

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• 　「天海祐希さんのダイエット」についてのメールです。
  
  　天海祐希さんのダイエット法についてはまだわかりませんが、週刊文春ではヘビースモーカーとなっていました。（後述）これなら心筋梗塞の原因として納得できますね。
  　しかしあの女性自身の記事（というか見出し）がひとり歩きして、糖質制限で心筋梗塞が増える、という誤解が広がっているようです。
  　一方で、記事を読んで私と同じように憤っている人もありました。
  

  もはや詐欺！「天海祐希が心筋梗塞になった原因は糖質制限」と勘違いさせる見出しを載せた女性自身
  

   

  ★女性自身の記事に対しては、江部先生も、ブログのコメントで、以下のように書かれていました。
  

  > 天海祐希さん、糖質制限食は、関係ないようです。
  > 当該の女性自身の記事を見ましたが、「天海祐希さんが糖質制限食をしていた」とは、一言も書いてありません。 > 取材された医師があくまでも「一般論」として述べた私的懸念を、見出しとして使ったようで、誤解のもとであり、困ったものです。
  　　　　　2013/05/14(Tue) 16:16 | URL | ドクター江部 |

   

  　さて[週刊文春]5月23日号には以下のような記事が。
  

  【心筋梗塞で降板 天海祐希「ヘビースモーカー」「激ヤセ」な私生活】

   

  　読んでみましたが、少なくとも女性自身のような見出しと内容の解離はありませんでした。天海さんのダイエットについては書いてませんでしたが、「古くから一家を知る友人」の証言として天海さんは「ヘビースモーカーでワインを好む」とありました。
  　真偽のほどはわかりませんが、もし事実なら、ヘビースモーカーで、極度に神経をつかう仕事をしていたら、心筋梗塞もありえますね。
  
  　昔患者さんで、心筋梗塞後、絶対やめられなかった煙草をやめた方が、禁煙できた原因は、医師に見せられたビデオだったそうで、ウサギの耳の拡大像で、細い毛細血管を赤血球が身をよじるようにして高速で流れている映像だったそうでウサギにタバコの煙を吸わせると、血管が瞬時に収縮してピシャッと血流が止まってしまうところを見て、ものすごい衝撃を受け、それ以来一切やめたそうです。
  　というわけで，「女性自身」は捏造記事しか書けないゴミ雑誌の殿堂入りとさせて頂きます。

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• 　「ティファール社製電気ケトル熱傷の販売状況」についてのメールです。
  
  　先日、安売りスーパーで有名な全国チェーンのＴＲＩＡＬに行く機会がありました。
  　売り場で電気ケトルを探してみると・・こんな感じでした。
  話題のティファールも、売られていましたが、
  なんと類似商品は１０００円程度で買えてしまうのですね！
  　ＴＲＩＡＬは２４時間営業ですよ。！！
  　密閉タイプでコードがとれる、少し安全な安い製品もありましたが、容量の差（0.6L VS 1.2L) で、ティファールタイプを選ぶ人が多いのではないかと想像しました。
  　やはり電気ケトルについては、しっかりと失敗学的な考察がなされる必要があると考えます。
  　電気ケトルで小さい子供が酷いやけどを負ってしまうという失敗学を生かすように、近隣の皮膚科や小児科の先生に伝えていきたいと思います。
  　あるいは，子供がティファール電気ケトルでヤケドした人が直接売り場に「ここで買ったティファールの電気ケトルで子供が大ヤケドした。他にもこの商品でヤケドする人が多いようだ。構造的な欠陥があって危険だ」と抗議するとか・・・。

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• 　昨日一日だけで，新患の粉瘤患者さんが4人くらい。うち一人は文京区の診療所からの紹介患者さんですし，もう一人は神奈川県横浜市在住の方です。私からすると「粉瘤なんて内科医だって治療できる疾患」なんで，粉瘤治療を求めてはるばる遠方から受診されるとかえって恐縮してしまいます。

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2013/05/22　・・・ [06:00]／ [07:00]／ [08:30]／ [09:30]／ [12:00]／

【12:00】

• 　熱傷治療についてのメールです。
  
  　大病院から熱傷で皮膚移植を受けた患者様の創処置の継続、リハビリ、療養などの目的で転院依頼が時々あります。私自身は、皮膚移植された患者さんをあまり診たことがないものですから、興味もありできる限り受け入れております。
  
  　先日、先生のHPに何度か掲載された熱傷後の皮膚移植に関して、特に移植片の成功した部分と失敗した部分についての記述を拝見しますと、まさにその記載通りの所見ですね。
  　移植された部分は醜く、一部にしびれなどの知覚異常や機能障害を残している所見が認められます。移植片の一部に皮膚欠損を残した部位に対して、当科で湿潤療法を行うことにより、艶のあるきれいな皮膚が再生して治癒していきます。お陰様でよい経験をさせていただいております。
  
  　ある広範囲熱傷で皮膚移植を受けた患者様が、多数の皮膚欠損創に対する処置時に疼痛が強いために麻薬性鎮痛剤まで投与されていたとか・・・？　他の病院で受け入れを拒否され、わたくしの病院に転移依頼がありました。私は大方疼痛の原因が予測されましたので、向学のためにも転院を承諾しました。
  　実際、案の定、消毒＋ガーゼ処置を繰り返され、ガーゼを剥がす時の激痛、出血といった状況でした。患者様は処置が恐怖のようでした。当科では、当然のことながらワセリン＋プラスモイスト処置により、疼痛はほぼ消失、その後の創傷治癒経過は良好です。当院スタッフに対する湿潤療法の啓蒙のためにも、貴重な症例体験だと思っております。
  
  　ということで、最近は大病院からの紹介の急性期を過ぎた熱傷患者を拝見することにより、皮膚移植の醜さ、後遺症を目の当たりの体験することができ、湿潤療法の良さを改めて痛感している今日この頃です。

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• 　爪の再生についてのメールです。
  
  　細胞外マトリックスで失われた指や爪が再現と言う番組をやっていました．
  　この番組に出ている指の再生より，先生の指の再生症例の方が素晴らしいと思うのは私だけでしょうか？　DIP抹消が全て切断された様に放映されていましたが，横からの映像がなく，疑問でした．
  　細胞外マトリックスが創傷治療や火傷治療に有効らしいと番組では言っていましたが．．湿潤治療で十分と思うのですが．間違っているでしょうか？

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【09:30】

• 　「安静の大獄を経験しています。この治療で大丈夫でしょうか？」という質問メールをいただきました。私は消化器内科の知識が皆無なので，どなたかご教示いただけないでしょうか。
  
  　初めてメールします。以前２００５年2月に岐阜で先生の講演を拝聴しました。いつも勉強になります。企業の専属産業医をしている45歳の中年おやじです。
  
  　現在、十二指腸潰瘍(巨大潰瘍:2cm以上)で入院中です。タール便が2日あり、連休明けに受信し1週間後に内視鏡検査で診断されました。3年前は検査で異常なく、ピロリ抗体(-)で油断しておりました。
  　入院前から自覚症状なく、食欲もありタール便も2週間出ていませんが、「食べると再出血する」「潰瘍が大きく治りが悪い」と言われ、現在まで11日間絶飲食です。「水を飲んでも出血する」「食べない方が早く治る」と言われております。
  　入院時は、ベット上安静(トイレ歩行可)で一週間、交渉の末安静度解除と飲水は認めてもらいました。末梢静脈栄養(脂肪製剤もお願いして)1日1200kcalです。IVHは辞退しています。
  
  【感想】
  　ここでも、消化管の安静と言われ、食べると出血する例があるそうです。経口栄養が可能ならばそれがベストだと思うのですが、このままだとIVHになって後2週間以上絶食させられそうです。
  　入院も長引き、私の周りの方々にも迷惑をかけ大変凹んでおります。早く社会復帰させようという考えはないようです。産業医の職務経験上、仕事や社会生活はとても大事な事だと思いますが、医療者中心の医療の様な気がします。
  　植皮の事例などを拝見していると、ここもそうであったかと思います。入院は避けたいと思っていたのですが、案の定の展開で不安な入院生活を送っています。
  
  　早く出獄したい！
  　自らも、反省する日々です。
  　私は、先生のスライドで「人間の治癒力に感動しました」ありがとうございました。少しでもマシな医療、患者を苦しめない・危害をくわえない医療を心掛けて行きます。
  
  【追伸】。
  　ここまで、ほっといた私も悪いのですが、自覚症状なくタール便のあった時はロードバイクの合宿で3日で400km走っていました。食欲もあり、甘く見ていた事は大変反省しております。ただ、タール便の後H2blocker服用し禁酒食事注意して肉眼的な下血はありませんでした。
  　栄養については、可能ならば経口栄養がベストだと思うのですが、本当に食べたら高い確率で出血するのか疑問です。内視鏡検査の方が余程侵襲だと思います。
  　ただ、潰瘍は2cm以上の巨大潰瘍で、フォレスト分類で初診時Ⅱa 露出血管ありで止血術適応と言われましたが、入院して当日はやりませんでした。早期に食事開始する方もいるそうですが、逆にそういう方は入院いらないのでは？とも思います。
  　フォレスト分類Ⅱb:白苔に覆われた潰瘍 では、出血性消化性潰瘍ガイドライン(日本消化器病学会)では、外来と通院の差はないとの事です。海外では保険制度の事もあり入院しない様です。
  　私の場合は、潰瘍が大きく治りが悪いので通常のガイドラインには当てはまらない？そうです。
  　PPI(プロトンポンプ阻害剤)静注も今日で11日目です。保険では絶食でないと通らないそうです。また3日間での止血効果が内服薬に比べ優れているそうです(添付文書)が、治験では、「7日以上の使用経験はない」となっておりますが、保険通るのかな?
  
  　色々疑問？だらけです。
  　いずれにしても、人間の治癒力で治るとは思いますが。
  　ちなみに、他施設ではどうしているのか聞いたら、分からないそうです。それでいいのか！ 私は、自分のやっていることが間違っていないかいつも気にしていました。
  
  　色々とまた長くなり申し訳ございません。こうして先生に聞いて頂くだけでも救われます。

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【08:30】

• 　「近藤理論」についてのメールです。
  
  　近藤理論で盛り上がっているようなので私も一言
  　きちんと近藤先生の本を読んだわけではないので近藤理論の是非を論ずる気はありません。近藤理論に反感が多いのは存じていますが、理論そのもの以外に要因はないかなと考えてみました。
  
  　約２０年前に本屋さんで近藤先生の著書を手にした時、裏表紙に挿絵がありました。それは医師と製薬会社は風刺したものでしたが、いかにも医者が私利私欲に固まった姿で描かれていました。それをみただけで「ああこの本は、医療の問題提起と言うよりは医師叩きの本なのだなあ」と思って手にとるのをやめてしまいました。
  　何を言いたいかというと、近藤先生の場合は「その先鋭的な理論を商売に結びつけたマスコミが悪影響を及ぼしている」と思えるのです。近藤理論をマスコミが問題提起ではなく、面白おかしく医者叩きとして利用して売上を伸ばそうとしているように感じして仕方がなかったのです
  
  　まあ約２０年前というインターネットによる情報発信が不十分で、マスコミに頼らざるを得なかった状況を考えると近藤先生にとっては不運だったような気もします。今回の本もまだ読んではおりませんがマスコミの対応が気になります
  
  　そういえば湿潤療法、糖質制限、コウノメソッドなどは臨床医が実践を通して作り上げてきたのでもので説得力もしっかりしていると思いますが、近藤理論はどちらかというと論文を解析して導かれたものなので理論先行型なのですよね。論文から導かれた理論はより一層慎重な対応が必要かだと思っています
  　論文解析から導かれた理論には某先生のように自分の都合の良い論文を集めてエラソーに発表している方もおられます。
  　こうした点では近藤先生のような敵の多い理論？の方はしっかりと論文を研究していると思います

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【07:00】

• 　「帯状疱疹後神経痛に対する湿潤治療の効果」という報告です。
  
  　薬剤師をしております。興味深い患者さんに出会いましたのでご報告したいと思いメールさせていただきました。
  
  　帯状疱疹後神経痛の患者さんです。1年半前に帯状疱疹と診断され、皮膚症状は治まり、きれいな皮膚をしております。しかし、「それ以来ずっとしびれがとれない」とおっしゃってました。よく話を聞いてみると
  

  「風が吹いたりしたとき・・・空気に触れると痛いんです」

   

  　とおっしゃいました。
  　夏井先生のHpで「傷は空気に触れると痛い」 という記述をみておりましたので、
  

  「さすがに皮膚欠損もみられないようなしびれ、痛みには無理だろう」

   

  　とは思いながらも、ズイコウ ハイドロコロイド包帯とオプサイト貼付を提案し、実際にやってみました。すると、しびれ、痛みが軽減したそうです！
  　ご本人いわく
  

  「やっぱり、空気に触れないほうが、いい感じがする」

   

  　とのことでした。
  　治療法を提案した私が、話しているので「良くなった」と言わなきゃ！という心理面もあるかもしれませんし、実際に効果があるのかも謎ですが、興味深い症例でしたのでご報告させていただきました。
  
  　また、余談ですが、近藤先生について・・・
  　当院も いわゆる「トンデモ治療」と言われてしまうような、さまざまなケアを行っている施設（笑）なのですが、近藤先生に対する夏井先生のお考え・・・まさにあの通りではないか思います。おそらく、治療を行えば行うほど、いろいろ症状が出て「つらい！」と訴える患者さんをたくさん見てきたのではないか？と思います。
  　実際に何もしてない患者さんと抗がん剤を行っている患者さん、両方目の当たりにしてますが、症状で言えば、何もしてない方のほうが、つらそうな症状は少なく、症状も亡くなる前くらいにしか出ないという印象です（あくまで印象ですので・・・）
  　ただ、満足度に関しては五分五分で、「後悔してる」と思う方、また逆に「この方法を選択してよかった！」と思う方、各群とも同じくらいの割合かと感じております。
  　このような「帯状疱疹後神経痛にハイドロコロイドやフィルム材が著効した！」という経験をお持ちの方はいらっしゃいますか？　私は発症直後の帯状疱疹をプラスモイストで治療した経験しかありません。
  
  　それにしてもこの薬剤師さんは素晴らしいですね。「痛ければ鎮痛剤」と考えずに，「どういう状況で痛いのか，どんなふうに痛いのか」を聞き出しているからです。状況によって痛みが生じているなら，対処法がありますからね。

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【06:00】

• 　糖質制限についてのメールです。
  
  　火傷の記事を読んでいて、自分も震災の前年、火傷したことを思い出しました。その火傷の痕は赤々としていたのですが、昨日見たらすっかり消えていました。
  　この火傷痕は糖質制限を始めるまでは、確かに赤々としていて、乳検（震災の翌年）のときにドクターに「あ、これ、どうしたの？」「気をつけてよ！」と言われたのを記憶しています。糖質制限を始めるまでは確かに赤々としていました。毎晩、お風呂で確認していましたから、間違いはありません。
  　この赤々とした痕が消えたのは糖質制限をしたからとしか考えられません。
  
  　何年も消えなかった虫刺され（叩いても落ちない虫でした）の痕も確認したら、それらも消えていました。茶色いハンコを押したかのような痕があったのですが、消失しています。
  　夏に雑草取りをしたときの虫刺されのあとは数年消えなかったのですが、去年のものは既に消失しています。不思議ですね。糖質制限のおかげと思います。
  　こういう経験をされた方，いらっしゃいますか？

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• 　「肉食男子に糖尿病が多い」という報道についてのメールです。
  
  　【＜糖尿病＞「肉食男性」発症の危険性、４割高く】
  　またぞろの研究成果の発表ですね。
  　牛肉や豚肉を良く食べる男性はそうでない人に比べて４０％糖尿病になるリスクが高いそうですが，私達からみればあたりまえじゃんといった感想です。
  　日本人で肉だけを大量に食べる人はまずいないでしょう。多くは牛丼、あるいは焼肉＋ビールといった感じで食べているものと思います。その人たち（結局糖質を多量に摂っている人）がリスクが高くなるのは自然なことと思います。
  　こういう研究は（ジョークでよければ）いくらでもでっち上げられるような気がします。「糖尿病になるのは脂のカロリーと蛋白質だけ（・・・であって糖質ではない）」という理論をベースにしていますから。
  
  • チャーハンを多く食べる人は糖尿病のリスクが高い。理由はチャーハンに含まれるひき肉と油である。
  • 刺し身や海鮮丼を大量に食べる人は糖尿病のリスクが高い。原因はマグロのトロに含まれる蛋白質と脂と考えられる。
  • どんぶり飯を多食する人は糖尿病になるリスクが高い。おかずに大量の肉と油を摂取するからだ。
  • カップ麺を大量に食べると糖尿病のリスクが高まる。カップ麺に含まれる肉と油が原因である。
  • ショートケーキを多く食べる人は糖尿病になるリスクが高い。ケーキの原料となる卵はタンパク質が多いからだ。
  • 肉まんを多く食べる人は糖尿病になるリスクが高い。原因は肉まんの具に含まれる肉と油と考えられる。
  • アイスクリームを多く食べる人は糖尿病になるリスクが高い。冷たい食べ物がインスリン分泌を抑制している可能性がある。
  • 炭酸飲料を多く飲む人は糖尿病になるリスクが高い。炭酸ガスがインスリン分泌を抑えるからと考えられる。
   

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• 　「近藤理論・糖質制限・湿潤治療」についてのメールです。
  
  　肺がん患者です。
  　昨日14：30に書かれていたメールにつきまして、モノ申したくメールさせて頂きました。
  　12：00のメールの先生の意見はものすごく理解出来ました。現在の癌に対するお医者さんのスタンスは、
  

  「標準治療をしないとあっという間に癌が大きくなって転移もしてすぐに死んでしまいますよ」

   

  　というのが常識であるのに対して、近藤理論は
  

  「標準治療をしても意味が無い、又はしない方がQOLや生存率が上がる」

   

  　という考えです。これは、従来の医学の常識に真っ向から反する意見であり、この点が「湿潤治療」や「糖質制限」と全く同じ構図であり、私も常々思っている事です。
  　従来のケガや火傷は、まず消毒、そして乾燥が当たり前であったのに対して、夏井先生は消毒と乾燥の無意味さと有害性を説きました。
  　糖尿病治療では、従来は炭水化物主体のバランスの良い（と勝手に決めつけられた）食事が常識であったのに対し、糖質制限は糖質を摂らない食事により治療を行なうべきであると、こちらも真っ向から常識を覆しました。
  　従来の医学の常識を１８０度ひっくり返すところが、「湿潤治療」「糖質制限」「近藤理論」の共通点だと思いますし、読者の多くの方もそう考えた方が多いのではないでしょうか？
  
  　ただし、湿潤治療は従来の常識を覆して、さらに傷に適切な湿潤環境を作り出すという明確な治療法も確立してますし、糖質制限は、糖質を摂らなければすなわち糖尿病治療に即つながるのに対し、癌治療の場合は、確かに近藤理論だけでは治療にはなりません。
  　14:30掲載のメールはこの事が言いたかったのだと思いますが、12:00掲載のメールの内容を理解してるのかな？と感じてしまいました。
  　癌治療の場合、無意味な標準治療を受けなければそれで治るというものでもなさそうなので、私の場合は自己流で「ケトン食」を試している状態ですが、これはこれで、仮に効果があるとしても、全ての癌患者が実行できるかは難しいと思います。並行して、標準治療以外の画期的な治療法が色々と研究がすすめば良いなと思っております。
  
  　ちなみに、現在ココナッツオイル主体のケトン食をしております。ただ、以前から相変わらず、自覚症状がホントにまるでなく体調もすこぶる良好なので、ココナッツオイルが良い方向に行くのか悪い方向に行くのか、CTやってみるまでまるで判断出来ないというのが、難点でございます（笑）

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• 　　「近藤理論・糖質制限・湿潤治療」についてのメールです。
  
  　「湿潤療法、糖質制限と、「がんもどき理論」は違う、という意見があり、一言申しあげたくメールいたしました。在宅での褥創治療(OPWT)、生活習慣病への糖質制限を行っております内科医です。
  
  　私が医学部在籍中の96年、「患者よ、がんとたたかうな」は出版されました。ちょうど臨床実習の真っ只中だった私がどうしてこの本を手に取ったかよく分かりませんが、当時から癌医療について漠然と「これでいいのか?」と疑問を持っていたのでしょうか。内容はもはや言うまでもありませんが、シンプルで明快かつ衝撃的なものでした。なお近藤先生はその時点から現在まで理論は一貫しております。
  
  　すなわち、癌診断においてゴールドスタンダードは病理診断とされているが、病理で癌と診断されたもののなかには本当の（生命を奪う）癌と、奪わない癌（これをがんもどきと名づけた）がある。どちらも病理診断では癌となる。しかしその差異は、生命を奪う癌は転移能力を持つ。
  　そしてここが肝心ですが、転移能力を癌細胞が得るのは、医学検査で分かるサイズ（通常は数ミリ大以上）よりはるかに小さい段階である（これは原発巣と転移巣の大きさ、そして倍加速度から簡単に計算できます)。逆に大きくなっても転移能力のないものはそれ以後も転移能力は獲得しがたい。
  　よって検査（検診含めて）で見つかった癌は、その時点で予後は既に決まっているのである。手術をしようが化学療法、放射線をしようが、転移能力があればすでに微小転移を起こしているから治らない（根治しない)、転移能力がなければある程度以上のサイズになり苦痛を伴う症状（消化管なら通過障害など)が出た時点で手術なりすればよい。
  　もちろん検診にも意味はない。これだけの理論です。
  　なお微小転移がある（かも知れない）から何もしない、ということでは決してなく、その場合もあくまで症状が出たら苦痛を取る処置なり考えればよいということです（昭和天皇の膵臓癌に対するバイパス手術などはよい手術です)。
  　現在でもその理論は変わっていないはずです。
  
  　衝撃を受けました。これは本当なのだろうかと。私はそのまま何となく、呼吸器内科（つまり肺癌の化学療法をする科）に入局しましたが、化学療法で苦しみながら死んでいく患者を目の当たりにして（2000年前後です)、その後は老人内科、そして現在の在宅医療と職場を変えました。
  　近藤先生の理論は、現在でも全く正しいと思っております。（浜先生は当初は解熱剤による脳症など非常に意義深い発表をされていましたが、最近ではあらゆる薬を攻撃するようになり、ちょっとおかしいと思っております)。
  
  　私は2004年ごろから褥創にラップ療法を開始し、約2年前からは糖質制限を患者にも勧めています。それらの治療に、理論も含めてすんなり得心して始めることができたのは、間違いなく近藤先生の影響です。私の中では、がんもどき理論→湿潤療法→糖質制限と、全て一貫して患者への利益を第一に考えた理論と思っています。だから信頼できる。
  
  　おもしろいことに、癌検診については、疫学系の先生の研究では、だいたい効果なしあるいは効果不明（もちろん死亡を減らす効果）となり検診は不要という結果が多いのに対し、該当の臨床科の研究では有効性ありという結果がでるのが常です（前立腺癌のPSA検診、肺癌のCT検診など)。どちらも完全中立とはいえないでしょうが、インセンティブの点からは、疫学系の方がより中立に近いのではと思います。
  　これら疫学系の研究は、もちろん近藤理論を補強するものと考えます。
  　加えていうと、少ない経験からいうのはおこがましいですが、転移による症状は苦痛の多いものが多い気がします。骨転移、脳転移、肺転移、皮膚転移、腹膜播種...原発巣を取ってしまうと結局長い間、転移による症状に苦しめられることが多いのではと思います。
  
  　近藤先生の理論は「癌は放っておけ」というだけだと勘違いされている方も多いかと思い、メールを送りましたが、決してそうではないです。
  　実際、乳房温存手術、放射線治療を含めて乳癌への治療も行っています。あくまでこの患者にとって最も利益になることは何か、という観点からのみ考えているという点において、近藤先生の説は信頼できます。
  　熱傷学会や糖尿病学会と同様、泌尿器科学会、呼吸器学会その他の癌を扱う学会にとって検診、手術、化学療法は飯の種ですから。」
  
  　以上、まとまらず、長文で書いてしまいましたが、このような意見の医師もおります。

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• 　「近藤理論」についてのメールです。
  
  　私は一応専門家の端くれとして、多くの患者さんが目にされたであろう近藤氏の著書にも全てではありませんがある程度目を通しました。
  　見解の相違に関してはあまり細かく議論をするつもりはありませんが、私は現時点での標準治療にこだわります。当然、私自身が癌になっても、妻がなっても、幼い我が子がなっても、標準治療をまずは検討します。
  　たとえ、治癒ができない疾患であったとしても標準治療が QOL を最も望める選択肢であることがあるからです。
  
  　標準治療とはこの場合、best supportive care (積極的な抗癌剤や手術は行なわず、症状緩和を主体とする支持治療法を行うこと) も含みます。そのシチュエーションごとの最良の選択肢をいわゆる標準治療と言います。
  　最良か否かというのは、マクロとしては、大規模臨床試験で多くの患者さんの「平均点」で勝負した結果です。
  　ミクロには、その結果が目の前の患者さんに当てはまるか否かを判断します。
  　その時その場で目の前にいる患者さんと、貴方はどう生きて行きたいのかを相談した結果、最大限希望に近づけるためにはこういう手段をおすすめします、と言うような説明をすると、たいてい納得していただけます。
  
  　近藤氏の著書を読んだ患者さんたちが、サイトのメールや amazon の書評にあるように頭から標準治療を否定してかかるのは、危険なバイアスであるように思っています。
  　抗癌剤や手術で身も心もボロボロになって…というような記述がいたるところに見受けられますが、無治療放置で癌死すると綺麗に死ねる、というのは幻想です。どんな経過であろうと、最期にがんにより命を奪われる瞬間というのは、残念ながら綺麗とは言い難い事もあります。
  　私にとっての治療は、がんの症状で多少なりとも苦しむ時がいずれ来るのならば、出来ればそれを先送りにする、それまでは許容出来る負担の範囲で治療を頑張ってもらいつつ、人生を楽しんでいただく、そういうコンセプトで行なっております。その目的にすら叶わない場合は、積極的治療には全くこだわりません。腫瘍内科医はそういう教育を受けています。
  
  　近藤氏があまり我々の業界で歓迎されないのは、真っ向から見解が違うからと言うよりも、標準治療の誤用をはじめとして近藤氏の論点が現代の臨床腫瘍学からかなりずれていることと、近藤氏が実際に患者の主治医としてその生死に関わっているわけではなく、著作からも主治医としての視点が欠けているからです。全く議論が咬み合わないのです。
  　今日び日常生活を送りながら化学療法が受けられるのは常識です。
  　もちろん、一定の確率で合併症は起こりえますが。内容が全て誤りとは決して思いませんが、患者さんたちが曲解して結果として我々を最初から敵視するように仕向けられてしまっているところが残念だし、非常に迷惑しています。
  
  　我々内科医は、外科医のようにオペはできませんので、その分勉強と思考と想像力で勝負しなければなりません。どうすれば目の前の患者さんの最大のメリットとなるかを、誰よりも真剣に考えていると自負しています。残念ながら今の我々の治療が最高とはとてもおこがましくて言えませんが、少なくとも氏よりは癌の現実をより深く理解していると思っています。
  
  　ここで声を大にして言いたいのですが、私はなんの病気で死ぬか選べるならば、癌がいいと本気で思っています。

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• 　「ガン治療」についてのメールです。
  
  　ご存じかとは思いますが、標準治療ではない抗がん剤治療を行っている梅澤先生が大塚にいらっしゃいます。
  　　　⇒【現在のガン治療の功罪～抗ガン剤治療と免疫治療】
  　無治療ではなく、経験の元にあらゆる手段を適切に使って、患者さんにとって最適な治療を探していくという点で素晴らしい治療を行っている先生だと思います。患者さんと専門の医師の価値観や基準の違いなど、夏井先生と共通する点が多い先生だと思います。
  　そういえば、以前梅澤先生の著書を拝読したときに夏井先生の治療について言及されていたことを思い出しました。もし時間があれば梅澤先生の著書をお読みいただければと思っています。
  

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2013/05/21　・・・ [06:00]／ [08:30]／ [12:00]／ [14:30]／ [16:30]／

【16:30】

• 　「近藤理論」についての私の考えです。先ほどの文章に一部加筆しました。
  
  　どんな病気や外傷にも　「何もしない（＝治療をしない）場合の自然経過」　というのがあります。未治療のヤケドとか未治療の切り傷がその後どういう経過をたどるか，ということです。
  　それに対し，葉っぱを貼ってみたり，粘土を塗りこんだり，牛の糞を塗ってみたり，お祈りをしてみたりと，いろいろな方法が試されます。その中で，「何ももしないでいるより痛くない or 早く治る」　方法が見つかり，それがヤケドや切り傷の治療として確立します。当然のことながら，最初期の治療は薬による治療がメインです。
  
  　そのうち，外科医もヤケドや切り傷の治療をしたくなります。そして縫ったり，切ったり，切り取ったり，貼り付けたりする手術が行われるようになり，「薬を塗るより，皮膚を別のところから切り取って貼り付けたほうが早く治るんじゃないか」　ということになって，皮膚移植治療が確立します。
  　一方では，創感染とか細菌とかの研究が進み，創感染を防ぐには細菌を殺せばいいんじゃないのと発想する人が登場し，消毒薬やら抗生物質を使い始めます。その結果，「ヤケドは感染を防がなければいけない。そのためにはゲーベン，ユーパスタだ」　という治療も生まれます。
  
  　問題は，この頃になると　「自然経過より良い結果をもたらす治療なのか」　という本来の視点が失われることです。つまり，「皮膚移植するならどういう方法がいいか」　とか，「皮膚を採取するならどこから取ればいいか」　とか，「移植皮膚の生着率を高くするにはどうしたらいいのか」　とか，そういう方向に研究が進むだけで　「皮膚移植業界内での比較と改善」　オンリーになります。「ヤケドの治療とは植皮をすること」　になってしまい，「植皮をしない治療（＝自然経過に近い治療）」　との比較が行われなくなります。
  　これは，「ヤケドの治療は細菌を殺すこと／減らすことである」　一派も同様で，抗菌剤同士の比較，抗生剤同士の比較だけになり，「抗菌剤／抗生剤を使わない治療（＝自然経過に近い治療）」　との比較が忘れ去られます。
  
  　しかもこの頃になると，「熱傷の自然経過」　そのものがわからなくなります。早期に皮膚移植したり，早期からゲーベンやユーパスタを使うため，それらに修飾されてしまうからです。つまり，「修飾された経過」　をベースに研究されるのみで，治療効果の有無はその　「修飾された経過」　に対する比較のみで行われます。
  
  　ではどうしたら良いかというと，ありとあらゆる修飾を取り除いてしまいます。植皮を止め，抗菌剤の使用を止めます。これで初めて　「熱傷の自然経過」　が数世紀ぶりに姿を表します。この状態を基準において，創傷治癒の基礎理論から　「乾燥を防げばどうなるか」　と試してみたのが初期の湿潤治療です。言い方を変えれば，「自然に何もしないままではヤケドが治らないのはなぜか」　という問いに対して　「それは空気中では傷は乾燥してしまうからだ」　という答えを見つけた，となります。
  
  　多分，ガンの治療についても同じ事が言えて，現在は様々な治療で修飾された状態をベースにおいて，さまざまな治療法の比較が行われているんでしょう。それに対し，近藤先生は　「そもそも，様々なガン治療は何を基準に治った，治っていないを論じるべきなのか。判断の基準はガンの自然経過ではないのか」　と考えられたのだと思います。そして，（一部の）ガン治療は　「何もしない自然経過（＝放置法）」　より結果が悪かった，ということではないかと思います。
  
  　あと，「ガン治療の目標・治療法の評価基準をどこに置くか」　ということも問題です。体中からあらゆるガン細胞を消すことが到達地点なのか，ガンがあってもそれによる不都合がない生活を送れるようにすることが目標なのか，死亡までの期間の長さを目的にするか，治療による合併症を最小限にすることを目標に据えるべきなのかなど，医者の立場に立っても様々な視点があるような気がします。そしてさらに，患者さん本人がどういう人生を送りたいのか，という個々の人生観も絡んでくるはずです。

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【14:30】

• 　「近藤誠先生」についてのメールです。
  
  　地方で「糖代謝を利用した検査」に従事しております。
  　こちらのサイトで糖質制限について知り、昨年夏より15㎏減（現在70㎏ちょっと）に成功致しました。また、湿潤治療も自分および家族が怪我をした場合などに、利用させていただいております。貴重な情報を、本当にありがとうございます。
  
  　「湿潤治療」、「糖質制限」、「がん放置療法（近藤氏の方法）」のうち前二者と後者は根本的に異なるものと思います。前二者が良くない治療に対して良い治療を提示しているのに対して、後者は何の提示もしていないからです（こう書くと、「何もしないのも治療だ」という輩が必ずいるが、それに対しては、やけど患者に植皮するよりは、ただガーゼを取り替える、糖尿病の患者に対して、「カロリー減らしてればいいんだよ」とだけ言っておくことが、がん放置療法に相当する対応です。実際、植皮や薬物治療なんてしない方がきれいにやけどが治ったり、糖尿病がコントロール出来る場合も少なくないと思われます。）。
  　いわば「湿潤治療と」と「糖質制限」が積極的に治そうとするポジティブな対応なのに対して、「がん放置療法」はネガティブな対応であり、進歩がありません（前二者が広まれば、長生きしたり、きれいになったり、喜ぶ人が増えるが、後者が広まっても喜ぶ人と悲しむ人が変わるだけで、数は大して変わらないし、ましてやがんの治療は進まない。ちなみにこのような状態は筆者の理論によれば「やっても意味がない、無効な治療」というらしい。）。
  
  　これ以上書くと反論も多そうなのでここらでやめておきますが、私が思うに、「湿潤治療、糖質制限」と「がん放置療法（近藤氏の方法）」を並列している時点で、アウト（前二者についても本当は全く理解できていないということ）だと思うのですが、いかがでしょうか。

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【12:00】

• 　近藤誠先生の著書についてのメールです。
  
  　「がんもどき」の近藤誠先生の本を始めて読み愕然としています。レビューにあるように，国立病院機構西多賀病院漢方医学センター長　岩崎鋼医師が
  

  『本書について論じるつもりはない。我々医者からすれば、近藤誠、浜六郎、安保某と言う時点で既に内容は「アウト」だ。※

   

  　という感覚で、トンデモ本と思って詳しく知ろうとしなかったのです。
  
  　かいつまんで言うと小児癌、白血病、悪性リンパ腫をのぞいて、転移する癌は発見時にすでに転移しているので、発見時に全摘しても、５年生存率に差は無い。抗がん剤治療や手術によりQOLは明らかに低下するし、癌腫や術式によっては、放置するよりも５年生存率が低下する。また転移しない癌には全摘や抗がん剤治療は不要である。よって癌に手術や抗がん剤治療は不要であるということです。
  
  　癌を全摘、リンパ節郭清、抗がん剤治療をしないと転移して、死ぬという説明で手術をしている。放置したときの生存率や経過を説明すること無しに。
  　これって熱傷に対し、湿潤療法の説明を一切せず、植皮をしないと、敗血症になる、機能障害が残る、瘢痕なると説明して植皮をしているカワハギ先生と同じ構図じゃないでしょうか。
  
  　湿潤療法や糖質制限と異なり、近藤理論を支持する医師は少ないように思います。私自身、大腸ポリープが発見され、ポリペク施行、一年後再検と言われております。もし癌と診断されても、標準治療を拒否しようと考えていますがそのハードルの高さは湿潤療法や糖質制限の比ではないと思います。
  　医師でさえそうなのですから、普通の方が標準治療を拒否することは大変なことだと思います。以前から、糖質制限で肺がんを様子観察されている方にエールを送りたいと思います。
  
  　※蛇足
  　徳大中西教授なら「夏井睦、浜六郎、安保某と言う時点で既に内容は「アウト」だ。」，東大病院門脇先生なら「江部康二、浜六郎、安保某と言う時点で既に内容は「アウト」だ。」というところでしょう。

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【08:30】

• 　「外傷を湿潤治療している医師」，「熱傷を湿潤治療している医師」に，埼玉県熊谷市の森田皮膚科クリニック／森田貴史先生を追加しました。

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【06:00】

• 　6月28日（金）に沖縄県の南部徳洲会病院で講演することが決まりました。同院では2007年から7年連続で講演を企画していただいております。ありがとうございます。

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• 　「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，大阪府枚方市のもりよし整骨院 売店を追加しました。

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• 　「糖質制限食が楽しめるレストラン」についての情報メールです。
  
  　都内で糖質制限メニューが楽しめるお店として、西武百貨店 渋谷店A館8階　ナチュラルダイエットレストラン NODOを発見しましたので、早速足を運んでみました。レビューを上げていますので、宜しければご覧下さい。
  　カレーやスープなどのテイクアウト、通販もやっているようです
  
  　正直な感想としては、お味やサービスは至って普通ですが、渋谷駅直ぐの立地ですので、シチュエーション次第では使い勝手は良いのかもしれません...

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• 　「ティファール熱傷」関連のメールです。
  
  　岩手県の酪農家です。
  　ティファールの電気ケトルの件です。近所のスーパー「イオン」で電気ケトルをみたら、ティファールの電気ケトルは売ってませんでした。PB　「トップバリュー電気ケトル」（2980円）がメインで、あと国内メーカーの転倒湯もれ防止付きの製品のみでした。
  　今、お店でティファール電気ケトルは売ってますか？　イオンネットスーパーでは売っていますが。
  　皆様のお近くのスーパー，デパート，家電量販店ではいかがでしょうか。

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• 　昨日受診された「これって深いヤケド？」という症例です。
  　4歳女児。3日前に自宅で母親が揚げ物をしていて，それが手にくっついてヤケドしたそうです。某大学病院を受診し，皮膚科医が軟膏とガーゼで治療し，「深いヤケドなので皮膚移植が必要になるだろう」と説明を受けたそうです。
  　部位は左前腕撓側遠位，サイズは100円玉大！　素人が見ても浅いヤケドとわかりますが，なぜか熱傷専門医には「深いヤケド」と映るようです。それとも，ヤケドを見たら脊髄反射的に「深いヤケドです。皮膚移植が必要です」と説明しているんでしょうか？
  

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• 　昨日受診された「これはちょっと可哀想」という症例。
  　77歳女性。今年2月中旬，埼玉県某市の某病院整形外科で下腿骨折治療用プレートの抜去術を受けましたが，抜糸後に傷が開き，主治医は当初，プロスタンディン軟膏で治療したそうです。しかし傷が治らないため，主治医はユーパスタを処方し，石鹸でゴシゴシと傷を洗ったあとにユーパスタをつけるように指導したそうです。
  　創面に固着したガーゼを剥がす激痛と，石鹸で洗ってユーパスタをつけた直後の激痛に鎮痛剤を飲み続ける生活となったものの，医者が治してくれると信じて真面目に通院していたそうです。
  　たまたま，家族の知人2名が相次いで当科外来をケガで受診し，あっという間に治ったから病院を替えたほうがいいよ，とアドバイスを受けるも，「せっかく骨折を治してくれた先生だから」と躊躇していたそうです。
  　しかし数日前，「これでもまだ治らなかったら，入院して皮膚移植の手術しか方法はない」と宣告され，もう手術はいや，ということで当科を受診されました。
  
  　当科では創周囲の皮膚を水道水で濡らしたガーゼで優しく拭き，プラスモイストを貼付しただけですが，「あらっ，痛くない。これなら歩いて帰れるわよ」とスタスタ歩いて帰られましたとさ。
  

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• 　「橋下発言」についてのメールです。
  
  　従軍慰安婦に関してですが、現地では連れ去りしたり、軍の名前を語ったりしてるやつがいるからそういうことを募集人にさせないでくれという通達が あるようです
  　wikipeidaで「軍慰安所従業婦等募集に関する件」と検索すると、騙して連れて行った例 と軍の許可を貰っていないのに勝手に売春婦を集めた例があります
  　また、同時に証明しょうがない売春婦に関しては渡航許可を与えず、許可を与える際には契約関係を調べるなどの措置を講じていたようです
  
  　【財)女性のためのアジア平和国民飢饉編『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』2巻、龍溪書舎出版、p.69-75,1997年。】
  
  
  　参照：wikipeida 【軍慰安所従業婦等募集に関する件】

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• 　【絹のスポンジで傷治療　床ずれなど臨床研究へ】
  　絹といえば，私が長野県松本市の病院に勤務していた頃，地元の企業が信州大学と共同開発中という「絹から作った創傷被覆材」というのを持ち込み，患者さんの同意を得て実際の創面に使ったことがあります。「なんとかして絹の新しい可能性を見つけたくて」ということでしたが，残念ながら全く使い物にならなかったです。
  　開封してちょっと時間が経つと空気中の水分を吸収してベタベタになって使えなくなることと，アルギン酸塩被覆材とハーフサイドで比較して治癒速度に違いがないからです。
  　つまり，実際に使っている創傷被覆材に比べて，使い勝手が劣り，治癒効果は同程度で，値段が高いのであれば市場に出す意味は無いのでは，と指摘しましたが，その後，どうなったのでしょうか。
  
  　この時思ったのですが，駄目なメーカーは素材に拘るんですよ。「〇〇という素材があって，それを使って治療材料を作りましたがどうでしょうか？」　というのがこういうメーカーの考え方ですが，順序が逆なんですね。だって，臨床側が求めているのは「現行品より早く治る，安い，使い勝手がいい」治療材料なんですよ。新しい素材だろうが古くからある素材だろうが，現在使っているものより優っている点がひとつでもないと，使う意味がありません。
  　しかし，素材に拘るメーカーは，素材を使うことしか頭になく，治療材料を開発する目的は「素材を活かす」ことです。患者を治すことでなく，素材の使い方を見つけるのが目的です。そもそもの発想が間違っています。
  　こういう「素材に拘った治療材料」は他にも数種類ありましたが，どれも駄目でした。
  
  　では，どうしたらいいかというと，「現在の治療材料の不満点は何ですか？ 改良点は何ですか？」　という点から商品開発を始めればいいのです。私のところを訪れたメーカーでこのように切り出したのは唯一，瑞光（後の瑞光メディカル）だけでした。そして，治療の現場を知らないと製品開発ができないからと，泊まりこみで外来見学をしました。その結果誕生したのがプラスモイストです。私がその後も瑞光メディカルと一緒に仕事をしているのは，こういう「臨床現場で必要とされている商品を開発する」という姿勢を貫いているからです。
  
  　というわけで，上記の絹スポンジを使った新治療材料ですが，果たして現行の創傷被覆材との競争で生き残れるかが問題です。この記事を読むと「創面の細菌数を減らす」効果を期待しているようですが，
  
  • 細菌数が減り，潰瘍が治る速度も速い
  • 細菌数が減り，潰瘍治癒速度は現行品と同程度
  • 細菌数が減り，潰瘍治癒速度は現行品より遅い
   
  　の3つのパターンのどれかということだけが重要です。この絹スポンジの開発者はそこらがわかっているのかな？

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2013/05/20　・・・ [06:00]／ [08:30]／ [09:00]／ [11:00]／ [11:00]／

【11:30】

• 　郡田先生のクリニックにも「ティファール社製電気ケトル熱傷」が受診されたそうです。こちらは5月17日受傷です。
  　日本全体の「ティファール熱傷」はどれほどの数になるんでしょうか。

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【11:00】

• 　先週月曜日に頭皮の1センチの母斑の切除をしましたが，患者さん（京都市在住）によると，京都市内の複数の病院（その一つは大学病院皮膚科）ではいずれも「周囲数センチ，髪の毛を剃らないと手術はできない」と言われたそうです。わずか1センチの母斑を切除するのに剃毛っすか？　脳外科の開頭手術でも剃毛しないのに。
  
  　ちなみに，この手術をしている時にたまたま見学に来られていた先生は，「実はうちの病院では粉瘤の手術を入院でしているようです」　と言っていました。確かに病院の売上を考えたら，粉瘤でも母斑でも入院させて全麻で手術するのが正解なんだろうけどね・・・。患者さんはたまったもんじゃないけどさ。

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【09:00】

• 　本日受診された熱傷患者さんは，他の皮膚科クリニックで治療を受けていたそうですが，「どういう状態なのか，どういう治療をしているのか，今後の見通しはどうなのか」について一切説明をしてくれないため不安になり，ネットで調べて当科に逃げてこられました。
  　自分が患者の立場にたてば，病状と治療と予後について一切説明がないとどれほど不安になるか分かりそうなもんですが，それに気が付かないんでしょうね。それじゃ，患者が逃げ出しますってば。

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【08:30】

• 　個人的な興味からデータを集め始めた「動物の血糖値」ですが，多くの獣医の先生から、様々な哺乳類や爬虫類の血糖値についてのデータをいただきました。ありがとうございます。どれも興味深いものばかりです。
  　同時に、動物で血液検査する工夫も教えていただきましたが、これがまた面白いのですよ。
  
  　例えば、ヘビは直径の異なる塩化ビニールのチューブがあって、そこに入ってもらって保定し、尾静脈とおぼしきところを（半ばブラインドで）刺して採血するそうです。また、カメやワニは後頭部領域の静脈道を刺して採血するんだとか。確かにカメやヘビの皮膚は鱗で覆われているので「血管を探して刺す」なんて最初から不可能です。だからブラインドで太い静脈を刺すか静脈洞を狙うんでしょうね。
  　とはいっても、野生の健康なコモドオオトカゲやキングコブラ相手に採血するのはそれこそ命がけの作業（・・・というか下手すりゃ死にます）ですから、一体どうやって調べたんだろう、というデータもあるんですよ。麻酔銃で眠らせてから採血するのかな？　でも、それで得られた血糖値は「正常」血糖値なんだろうか。
  　もしかしたら、動物園で飼育されている動物が具合が悪くなって動けなくなったときに採血するのかな？　でもそうなると、不健康状態の血糖値しかわからないよね。
  
  　・・・という具合に，動物の種名と血糖値が羅列してあるだけの表なんですが，どんどん妄想が膨らんできます。少なくとも，「専門一流雑誌に掲載されていた論文に書かれていたデータだから正しい」と鵜呑みにはできないような気がします。

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【06:00】

• 　「4歳時の指尖部切断」の治療例を追加しました。爪根部での切断なのに見事に爪が生えてきました。治療している医者自身が一番驚き，感動した症例です。こういう症例を直に見られるのは医者冥利に尽きます。
  　ご両親によると　「この赤ちゃんの写真を見て，同じように治るならと一縷の望みを持って受診しました。この赤ちゃんから希望をいただきました。今度はうちの子供が誰かの役に立つ番です。写真を公開してください」　とのことでした。

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• 　以前紹介した「低温熱傷，素人が自力で治療中！」の方から，4ヶ月後の写真が送られてきました。ありがとうございます。
  　医者が治療していると，2013年1月下旬のあたりで「もう治ったから来なくていいよ」となり，それで通院打ち切りになります。そのため，低温熱傷の長期予後のデータは集めにくいことになります。
  　その点，素人が自分で治療をした場合は，気が向いたら写真が撮れますから，医者には不可能な長期フォローが可能です。このあたりにも，素人でも治療できる湿潤治療のメリットが見えてきます。従来の熱傷治療では集められないデータが収集できます。
  　なお，受傷部は乾燥するためワセリン塗布に寄る保湿が必要ですが，この方は「ワセリンをチューブから出すのが面倒なんでリップクリームで代用」しているとのことです。リップクリームはクリームとありますが成分的にはほぼ純粋なワセリンのはずですので，リップクリームでの代用はグッドアイディアですね。

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• 　「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，広島県福山市のエル調剤薬局と松永エル薬局を追加しました。

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• 　光文社新書の新刊の原稿書きがなんとか一段落しましたが，今度は，以前に主婦の友に書いた本の改訂版の仕事が待っています。原稿締め切りはなんと6月3日！ オイオイ，大丈夫か？
  　というわけで，この週末も暇さえあれば原稿を書いていました。

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• 　「橋下発言」についてのメールです。
  
  　心ならずも二十そこそこで戦場に駆り出され、生死の狭間をかいくぐる。今日はなんとか生き延びた。でも明日は、あさっては？　耐えざる不安　死への恐怖　異常な緊張の連続。そんな状況下、たまの休みに揚げ屋にあがって、一時すべてを忘れる。[オレはまだ生きている！]
  　揚げ屋のお姉さんたちもこの子達の苦しい心と体。今慰めてあげられるのは私だけ、できる限りもてなして送りり出してあげよう。とみんなが思っていた。戦地ですからこの女性たちも多くの方が亡くなってます。でもプライドは持っていた。

   

  　というような話を、小説だかエッセイを読んだことがあり、これを万引きと一緒にされるのもどうなのかなーと思いメールしました。他意はありません。
  
  　ベトナム戦争に参戦した韓国軍兵士がベトナム人女性に対して暴行した結果生まれた韓国系の混血児（ライタイハン）は最大で35000人と言われてます。wikiより。
  　不幸にして妊娠しかつ出産まで生き延びることを得た赤ちゃんがこれだけいたと言う事。一体母数はどれだけになるのでしょう。彼らはまだ多く生存してます。激戦中の軍人には性的な慰安が必要ではないがレイプはしたというのは科学的でないと思います。

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• 　糖質制限に関連するメールです。
  
  このような記事があり～驚きました。 【「肥満は昇進の妨げ」、高まる日本人の健康意識】
  

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• 　【ありそうでなかった！「プリングルズで挑戦してみたら出来た…」という写真】
  　何かを思いつくことはよくあります。しかしそれを実行に移すことが大切です。たとえプリングルスでも。それにしてもよく作ったな。

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2013/05/19　・・・ [07:30]／

【07:30】

• 　「粉瘤の治療をしている医師」に，鹿児島県伊佐市の鹿児島県立北薩病院　外科／川井田浩一先生を追加しました。

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• 　一昨日もティファール社製電気ケトルによる熱傷の新患患者さん（5歳女児）が受診されました。5月12日の受傷です。
  　そこで気がついたのですが，これまでの常識からすると家庭での熱傷は主に冬の風物詩でしたが，「ティファール電気ケトル熱傷」には季節性はなく，一年を通して発生しています。この商品は主に，コーヒーやカップ麺のためにお湯をちょっとだけ沸かす用途に使われているため，一年を通してヤケドを作りまくっているのでしょう。
  　いずれにしても，小さなお子さんがいる家庭ではティファール社製電気ケトル（とその類似商品）は極めて恐ろしい凶器です。子供のいる家庭ではティファール社製電気ケトル（とその類似商品）は絶対に使ってはいけません。お子さんが火傷をしてから後悔しても遅いです。

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• 　橋下発言についてのメールです。
  
  　橋下氏の発言に関する一連の意見を読ませて頂いておりましたら、以前読んだ本のことを思い出しました。
  『知識ゼロからの日本・中国・朝鮮近現代史』（青木裕司)
  
  　第2章 日本統治下の朝鮮 から一部引用します。
  

  　最後に、以下の文章は〝傍証〟です。
  　1945年8月15日、天皇がポツダム宣言の受諾表明を行いました。その2、3日後、元首相の近衛文麿と警視総監の坂信弥が会談し、占領軍将兵相手の慰安所の設置が話し合われました。そして8月18日には、橋本内務省警保局長名で慰安所設置の方針が全国に通達されます。占領軍将兵から「良家の子女を守る」ためでした。
  　そして8月23日、新たな機関が設立されました。名前は「特殊慰安施設協会」。これは1ヶ月後に、RAA（Recreation and Amusement Association）と改称されます。〝RAA〟だって！　ついこの間までは、国民に「鬼畜米英」と唱えさせ、英語は「敵性言語」だとして、〝ストライク、ボール〟という言葉さえ使用を禁止していたのに、〝レクレーション・アンド・アミューズメント・アソシエーション〟とは、よくぞ言ってくれたものだと思います。
  　新聞には「特別女子従業員募集」の広告が載りました。そして8月28日、RAAの組織者の面々は皇居前で組織の宣誓式を行いました。
  
  ・・・「昭和のお吉」幾千人の人柱の上に、狂瀾を阻む防波堤を築き、民族の純血を百年の彼方に護持培養するとともに、戦後社会秩序の根本に、見えざる地下の柱たらんとす。我等は断じて進駐軍に媚びるものに非ず、筋を枉げ、心を売るものに非ず、止むべからざる儀礼を払い、（中略）社会の安寧に寄与し、もって大にしてこれを言えば、国体護持に挺身せんとするに他ならざることを重ねて直言し、もって声明となす。（『敗者の贈り物』ドウス昌代、講談社文庫、P65）
  
  　自国の女性たち「幾千人」を、「人柱」「防波堤」にして、「民族の純血」の「護持培養」と「国体護持（注：天皇を頂点とする国家体制の防衛の意）」をはかった日本国家！　しかもそのことは「（声を）大にしてこれを言」いたいようです。しかしながら「国体護持に挺身」したのは、組織者の彼らではなく、またしても女性たちだったのです。勝手な国家の論理、勝ってきわまる男の論理。
  　敗戦から2、3日後に慰安所設置が議題にのぼり、2週間も経たないうちに組織ができ、米英などの占領軍のために女衒の役を演じることになりました。
  
  　以上は傍証です。しかし、このことからすれば、戦時下の日本国家が、他国の、あるいは他民族の女性に対してどんなことをし続けたかについて、類推することは可能だとは思いませんか？

   

  　知識ゼロから始められるように資料（史料）の引用や書籍の紹介が豊富にあります。一時期は図書館通いをしたものです。
  　場合によっては罪になるのかもしれませんね、無知ってものは。

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• 　時にはピアノネタを。
  　先日，ピアニストの山口雅敏さんと感動の対面をした話を書きましたが，その際，ちょっと面白い楽譜を彼に進呈しました。Vestard Shimkus という若いピアニスト・作曲家が作曲した " Rondo Alla Turca from Parody Paraphrase on Themes of Mozart Piano" という曲の楽譜で，タイトルを見て分かる通り，モーツァルトの「トルコ行進曲」のパロディー曲です（ちなみに楽譜はSchottから出版されていて，私は本郷のアカデミアで見つけて購入しました）。
  　この曲ですが，どうも Fasil Say や Marco Falossi が演奏している「トルコ行進曲＠ジャズバージョン」は，この Shimkus のパロディーを元にして，さらに手を加えて演奏しているんじゃないかと思われます（Falossi や Say の演奏が先にあって，後から Shimkus が楽譜化して出版，ということはありえないでしょう）。アンコール用の面白い曲をお探しの方は是非，楽譜を手にとって御覧ください。
  　そして，Vestard Shimkus の自作編曲の演奏が，これまた面白いのです。YouTubeにアップされている中から，ちょっと紹介します。
  
  • Heartbeats of Astor Piazzolla - Stockholm recital
    • ご存知，ピアソラの有名曲のメドレーですが，冒頭の「リベルタンゴ」から気合が入っています。ラストのクライマックスの盛り上げ方も見事です。
  • EU variations
    • ベートーヴェンの「歓喜の歌」による変奏曲で，いずれも超絶技巧を駆使した体育会系丸出しの演奏です。
      第1変奏はWagner/Lisztの「タンホイザー序曲」をベースにしています。第2変奏はAlkanのさまざまな「練習曲」をベースにしたものでしょうか。第3変奏の原曲は不明。第4変奏はバッハ風の四声のフーガ。第5変奏はシフラの「剣の舞」ばりの左手の跳躍で始まり，最後は爆音の連続です。
  • Flight of the Drunk Bumble-Bee
    • ちょとジャズ風味の入った「熊蜂の飛行＠超絶技巧」。
  • Falla - Fantasia Baetica
    • 彼自身のアレンジではありませんが，私が最も好きなピアノ曲の一つがこのファリャの名曲です。当時試作された四分音ピアノ（半音の半分の音程が出せるピアノ）の音を模したとされる絶妙の不協和音と，ピアノの鍵盤全体を駆け巡るアルペジオとグリッサンドの洪水が魅力です。
      それにしても，昔はこの曲が私の演奏レパートリーだったなんて，今では信じられないよなぁ（・・・遠い目・・・）
   

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2013/05/18　・・・ [10:00]／

【10:00】

• 　【＜橋下氏＞「大誤報をやられた」　メディアの報道批判】
  　この記事を読むと、橋下代表は政治家としての基本的資質に問題があるんじゃないかと思う。
  　政治家にはいろいろなタイプがいるが、橋下代表は「言葉で人を動かしていく政治家」だと思う。つまり、彼にとっては言葉が武器であり道具だ。この点に関しては、誰も異論はないと思う。
  
  　言葉には書き言葉と話し言葉があり、両者は全く異なった機能を持っている。書き言葉（文字）は書き記されているため、一度前に戻ったり結論を先に読んだりできるし、多少前後関係がわかりにくくても読み返すことができる。一方、話し言葉（音声）は一方的に流れるのみであり、「これは前に説明しましたが」と言われても、「前の説明」は既に消滅していて記憶の中にぼんやりあるだけだ。
  　つまり、「話の前後関係で俺が言いたいことを理解して欲しい」と思ったら話し言葉でなく書き言葉で伝えなければいけない。もしも、その人が意思伝達手段として書き言葉でなく話し言葉を選ぶのであれば（橋下代表はまさに「話し言葉使い」の政治家である）、この話し言葉の特性（時間的に一方通行であり、複雑な内容を伝えるのに向いていない）を知ってから話すべきだ。
  
  　私が医者になりたての頃、恩師は私の最初の学会発表の際、「日本語は同音異義後が多いので、学会発表は話し言葉でしないと意味が伝わらない。環指と言葉で言っても監視なのか鉗子なのか患肢なのかわからないだろ。だから、スライドに示指と書いてあっても、口演では人差し指と言わないといけない」と教えてくれた。論文の文章は書き言葉、学会発表は話し言葉なのだ。
  
  　しかも、話し言葉に「言わなかったことにしてくれ」は通用しない。綸言汗の如しである。書き言葉なら発表する前に書き直せるが、話し言葉は口から出たら修正できないのである。
  　そういう意味で、橋下代表の今回の発言はおかしい。「話し言葉を道具にしている職業人（政治家）」である以上、道具の使い方には習熟しているべきだ。これは料理人が包丁の選択を間違わず、ピアニストが演奏会でミスタッチをせず、歌手が歌詞を間違えず、バスの運転手がバスをきちんと運転できるのと同じレベルのことだ。職業人として道具を扱うなら当然のことだ。
  　彼がもし、「話し言葉では自分の考えがきちんと伝わらないようだ。文章化したものを読めば自分の考えは誤解されないはずだ」と考えているなら、それは「話し言葉の政治家」としては失格だと自ら認めていることになる。彼の政治家としてのスタイルが「話し言葉で伝える」であるなら、彼は「話し言葉の政治家」としては無能である。話し言葉を操る能力が欠けているのなら、談話でなく文章で考えを表す方向に転換すべきだ。
  
  　彼は恐らく、話し言葉の特性を知らない人間だと思う。要するに、車の運転がおぼつかないバス運転手、音階の弾けないピアニスト、包丁の使い方が素人以下の料理人と同じだ。
  　だから、今回の発言が沖縄やアメリカ政府で問題視され、多くの女性に不快感をもたらしている。それもこれも、彼が「話し言葉の使い手」として、余りに拙いからだ。話し言葉の特性も知らずに、書き言葉との違いもわからずに発言するから、誤解されまくるのだ。それもわからずに喋りまくっているなら、橋下代表はどうしようもないアホである。
  
  　「話し言葉の政治家」であるなら、誤解・曲解されない話し言葉を使え。話し言葉の使い方を知らないなら喋るな。酔っぱらいが居酒屋で政治談義をしているわけでないのだ。どうしても酔っぱらい談義がしたかったら政治家を辞めてからにしろ。
  　政治家が発言内容の一部を取り上げられて「曲解・誤解報道」されるには今に始まったことではない。だから，有能な政治家は言葉の使い方に細心の注意を払うし，誤解されないよう，自分の真意が伝わるように話す。それはプレゼンの技術であり，話し言葉で仕事をする政治家なら絶対必要な能力だ。
  　自分の言葉の言葉尻が針小棒大に扱われることは，政治家にとっては常識中の常識，想定の範囲内だろう。まさか，それも知らずに政治家になったとは言わせない。
  
  　以上の理由から、橋下の発言を文章にしてその真意はこうだ、と論じるのは意味がないと思っている。彼は「話し言葉の政治家」というスタイルを採用した政治家である以上、彼の真意は「話し言葉」の中に表されていると考えるべきだ。
  　繰り返すが、彼は話し言葉を道具にする政治家だ。だったら道具の使い方を間違えるな。素人じゃないんだから。自分の考えを相手に伝える能力のない政治家は不要どころか有害だ。

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2013/05/17　・・・ [06:00]／ [06:00]／ [10:00]／ [10:30]／

【10:30】

• 　「橋下発言」についてのメールです。
  
  　橋下氏の言わんとしていることは、当時の日本においては売春宿は合法であり、擬似的な日本領である占領地で売春宿を設置・運営する事には違法性のあるものではない。もし、違法性のあるものがあるとすれば慰安婦の強制徴収であるが、そのようなことを行ったという事実を示すものは存在していない。
  　その為、日本国として慰安婦に賠償責任を負う義務はないし、その上日韓基本条約で賠償もすんでいるのにごちゃごちゃ言うなというところかと思います。（弁護士さんらしい発言だとはおもいますが）
  
  　なので、違法行為である万引きをみんなしているから自分もいいんだというような、先生のたとえは少々的外れかと思います。慰安所が戦場レイプの防止策となりうるかどうかということは、検証し今後に活かして行かなければいけないと思いますが、その効果がないからといって、慰安所の設置が悪かったと決めてしまうのは、湿潤療法が拡がる前に消毒療法を行っていた者に、消毒は悪であったと批判するようなものではないでしょうか？
  
  　橋下氏や石原氏が、わざわざ他国でもあったものだと強調するのは、慰安婦は韓国側の活動により、海外では「Sex Slave(性奴隷)」として、違法な性行為を強要されたと認識されています。そのため、どこの国でもあった通常の売春宿ですよというふうに、認識を改めてもらう為に発現しているのだと思いますが、ニュースなどを見てみると、上手く意味が伝わっていないようですね。

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【10:00】

• 　ある消化器外科の先生から次のような症例についての相談をいただきました。
  
  　70歳代の男性。
  　2002年〇〇病院で両側鼠径ヘルニアに対してメッシュプラグ（ポリプロピレン）を用いたヘルニア根治術を施行。
  　2012年5月突然右鼠径部ヘルニア手術痕に沿う皮膚発赤と鼠径部腫脹を認め、症状出現から3日後に当科外来を受診した。遅発性のメッシュ感染と診断し、緊急手術を行った。
  　膿培養×2回：いずれもEnterobacter cloacae
  　術後SSIとなったが、創部洗浄を継続し術後14日に軽快退院。

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  　ヘルニアメッシュの晩期感染症例は稀とされていますが、今後増えてくるかもしれません。これまで文献で報告されているのは、以下の3つの経路ですが、真実は「Unknown」と記載されています。
  

  1. 繊維性皮膜で覆われたメッシュ内の血流が低下し、白血球の流入も減少。細菌がメッシュの外で増殖可能になり膿を産生。
  2. 創内液体貯留と関連
  3. 慢性皮膚感染症からの血行性感染など

   

  　このCaseでは、両側とも同じメッシュが挿入されているにも関わらず、右側のみに炎症所見の持続を認めています。
  　この症例の感染機序についての私の考えを箇条書きにしてみました。
  
  • メッシュ（ポリプロピレン）は「肉芽で囲まれている」だけであって，「組織に生着」しているわけではない。「生着」とは周囲組織から毛細血管が入り込むことで成立する。メッシュ表面に毛細血管は入り込まない。

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  • 金属（チタンプレート）も肉芽に取り込まれる。しかし，チタンと人体組織が「生着」しているわけではない。だから，肉芽に取り込まれた金属であっても容易に摘出でき，出血も起きないわけである。

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  • メッシュも肉芽に囲まれているだけで，外見上，密着しているだけ。

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  • 一方，細菌のサイズ（約1μ，つまり毛髪の太さの1/100）から考えると，半径数μの空間があって，そこに栄養源となる物質と水が少量あれば増殖可能となる。つまり，「人間の眼に見えないくらい小さな空間」があれば十分。

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  • メッシュを取り囲んでいる肉芽とメッシュの間がわずかに開けば，そこには数μサイズの空間ができ，細菌が接触すれば増殖が始まる。

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  • この「肉芽とメッシュの間のわずかな空隙」は通常は生じていないのだろう。だから，メッシュによる遅発性感染はそれほど起きていないのだろう。しかし，何らかの原因（高齢になったために皮膚の緊張低下など）があればメッシュと肉芽が離れてしまうと考えられる。

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  • その空隙の化学的条件がEnterobacter cloacaeにとって生存可能であれば，増殖するのは当然。

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  • 細菌数が閾値（？）を超えると，人体は炎症反応を起こし，その結果として疼痛や腫脹，発赤などの症状が見られるようになる。

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  • しかし，その細菌に組織破壊型毒素産生能がなければ，細菌はそれ以上生息域を拡大できず，人体免疫側と一種の膠着状態に陥る。つまり，白血球はサイズが大きすぎて空隙に入れず，細菌は白血球がいるために外に出られない。この場合は，敗血症などの全身症状は起こらない。

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  • 一方，ウェルシュ菌のような組織破壊型毒素や，一部の黄色ブドウ球菌のように敗血症を起こす毒素を産生する場合には，組織が破壊されたり敗血症が起こる（つまり，ほとんど細菌は敗血症を起こさず，敗血症を起こすには毒素産生能が必要）。

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  • Enterobacter cloacaeは恐らく，前者のタイプだろう。つまり，全身性の感染症場は起こさず，局所にとどまっているだけだが，居場所（メッシュ）がある限り消えることもない。そして，居場所がなくなれば消滅する。

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  • このタイプの「局所創感染」は宿主の免疫低下とは無関係に生じる。メッシュと肉芽の間の空隙ができるかどうかは，宿主の免疫とは無関係だからだ。
   

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【07:00】

• 　風疹についてのメールです。
  
  　風疹HI抗体価は中和抗体を測定しているわけでは無く、妊娠したときに調べて、妊娠中風疹様疾患に罹患したばあい、ペア血清を取って、4倍以上のHI抗体価の上昇を見た場合に妊娠中に風疹に罹患したと判断するためのものです。
  　HI抗体価が8倍以上（または16倍以上）を陽性としますが、風疹に罹患しないということではありません。HI抗体16倍どころか32倍、64倍でも風疹に罹患し先天性風疹症候群に子どもが生まれた例はあります。
  　EIAでIgGを見ればワクチンが必要かどうか分かりますが、自費検査でワクチンを接種するのと同じくらいの費用がかかります。
  　またワクチンをしても全員抗体が着くとは限りません。先天性風疹症候群をなくすためには人口の95％以上の方が予防接種をして風疹の流行を防ぐことが重要です。
  　生まれてくるこどもたちを先天性風疹症候群から守るためにワクチンを接種されていない方は直ちに接種してください。お願いします。このような悲劇が起こる可能性があります。

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【06:00】

• 　［陸をヒレで歩く超巨大サメ］ vs ［アメリカ軍の新型兵器の四足歩行ロボ］という脱力系モンスターパニック映画，《シャーク・アタック！！》を紹介。下には下があるもんだなぁ・・・という2011年の映画です。

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• 　「風疹ともやしもん」というメールをいただきました。
  
  　たまたまこんなもの見つけました。ご存じかもしれませんがお知らせしておきます。
  
  　個人的には昨今の風疹騒ぎは余りにも騒ぎ過ぎ、煽り過ぎな印象があります。妊婦健診の初期検査で風疹HI抗体を全例調べていますが、ほとんどの例は抗体陽性（16倍以上）であり、全く抗体の無い（8倍未満）の例は極めて一部にしか過ぎません。
  　要するに妊娠するような年代の女性ではワクチン接種の有無に関わらずほとんどの例で風疹抗体を持っているということです。
  　取り敢えずワクチンを打ったことのない女性、並びにその夫（なぜ夫？夫だけ打っても意味が無いでしょうに）に風疹ワクチン（現在全く入手不可能）やMRワクチン（こちらもほとんど在庫が無い状況）をそれでも打てと勧めるのは、さてはワクチン屋が商売しているなと勘ぐってしまいます。
  
  　当院では先に風疹HI抗体の検査を勧めています。
  　とはいっても検査キット自体が品不足で、風疹HI抗体の検査そのものが受けられなくなってきていますが。
  　風疹ワクチン（HBVワクチンもですが）を小児期の定期接種に含めて来なかった今までの厚生省政策のツケが噴出している模様です。

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• 　昆虫食についてのメールです。
  
  　昆虫食のニュースに関してですが、下記の記事もありましたのでご報告させて頂きます。日本人の元気の源は米食ではなく昆虫食にあったのではないかとまで思わされました。
  

  【ざざ虫、バッタ…栄養価抜群！ついに昆虫食の時代がやってきた】

   
  　上記の紹介記事の中で「カブトムシは成虫に限ります。幼虫は臭みが強く食材に向きません」とありますが，以前紹介した『「ゲテ食」大全』という本によると，「カブトムシの幼虫は一見うまそうに見えるが，極めてまずく，堆肥のにおいが染み付き，食べられる代物でない。そして蛹もまずい」そうです。成虫になって樹液のみを摂取するようになると，堆肥の匂いが抜けて樹液の味になるんでしょうね。
  　同様に，海辺にウジャウジャいるフナムシも凄まじくマズイというか腐敗臭だそうです。フナムシは海辺のスカヴェンジャーですからね。

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2013/05/16　・・・ [06:00]／ [09:30]／ [10:30]／

【10:30】

• 　【シリアの内戦が示唆する世界経済の成長の限界】
  　これまで何度も淡水問題，地下水問題について取り上げて来ましたが，この記事を読むとシリア内戦の原因の一つは干魃による灌漑農業の破綻であることがわかります。かつてのシリアは豊かな農業国でしたが，それは豊かな淡水が得られるという条件付きの豊かさだったのでしょう。
  　それに，シリア経済を支えていたもう一つの柱である石油生産が減少したのですから国家は破綻状態になるのは自然の成り行きでしょう。しかも石油生産減少の原因は採掘コストの急上昇です。掘ればいくらでも石油が出てきた時代が終わり，より深く，より手間を掛けなければ石油は出てこなくなったのです。
  　つまり，「アサド政権を倒し，アサドとその一味を追放すれば，シリアは昔のような豊かで平和な国に戻る」わけではないことを意味しています。「アサドがいて，食料も石油もない」シリアが「アサドがいなくて，食料も石油もない」シリアになるだけです。
  　となると，シリア内戦後のシリアは，果たして国家として自立・存続できるのか，という難問に直面することになります。この問題に解決策があるかどうかもわかりません。

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【09:30】

• 　「熱傷患部の冷却」についてのメールです。
  
  　先日自分が揚げ物中にはねた油でやけどしたときのことですが、あまりの痛みにとっさに流水で冷やしました。でもやっぱり痛くて（というか、水が冷たくてじんじんしてきて）、2分くらいで冷やすのをやめてプラスモイストプラスワセリンで覆ったところ、痛みはすぐに楽になりました。そのとき、以前先生が「冷やすのは数分で十分」というのはこれか・・・と思いました。
  　ただ私の場合はその上から氷に水を足したもので冷やしておきました。（痛がりなので・・・）
  
  　わたしは養護教諭ですが、保冷剤によるアイシングは凍傷の危険があるので勧めていません。また冷蔵庫で作った氷（霜が付いているようなもの）も、凍傷の危険があるので必ず水を混ぜて使います。やけどは軽かったけど凍傷になった・・・では意味がないですよね。
  
  　ただ一つ疑問があります。
  　それは冷やし続けることと、すぐにプラスモイスト（ラップではなく）を貼るのは、どちらがやけどの進行を遅らせるのか？？？ってことです。
  
  　というのも、以前調理実習でフライパンでやけどをした生徒が、真冬に手が真っ赤になるほど冷やしてから保健室に来室。
  　冷え切ってしかも真っ赤になっているのでやけどがどこかわからない状態で、本人の訴えをもとに大きめにワセリンをぬってプラスモイストをはり、ワセリンを小分けにして持たせて帰宅させました。（真面目な生徒なので、ラップとワセリンで覆っていたそうです）
  　数日後生徒がやけどを見せに来たのですが、水ぶくれにもならず、すでに痛みも全くなかったのですが、くっきりとやけどのあとがわかるように茶色っぽくなっていました。
  
  　以前母が天ぷら油（少し冷めてはいましたが）を油こしに移そうとして手にかぶってしまったとき，そして自分がはねた天ぷら油でやけどしたとき，どちらもそれほど長く冷やさずプラスモイストをはったら、水ぶくれはもちろん、赤くもならずに治りました。
  　もし手元にプラスモイストがあるなら、長時間冷やすよりもなるべく早く貼ることで、熱傷そのものが進行するのを防げるような気がしました。

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【06:00】

• 　「ティファール電気ケトルによる熱傷症例」に1例追加しました。12番目の症例です。

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• 　「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，福岡県糸島市のセガミ調剤薬局 前原店を追加しました。

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• 　「熱傷の冷やし過ぎ」についてのメールです。
  
  　よく知恵袋の相談で「ラップを巻くと痛みが取れると言われてやってみたものの、痛みがおさまらない」という書き込みをみかけます。
  　自分自身の火傷でも経験がありますが、本当の受傷直後はワセリン等の油脂＆ラップで熱がこもり、空気を遮断することだけでは痛みが取れないのかなと思います。
  　それにしても、流水で流すのが基本だと思いますが、保冷剤や氷を直に当てる方は多そうですね。とにかく冷やせばいいって思ってしまうのでしょうか。
  　臨床現場では，冷凍庫でガンガンに冷やした保冷剤を熱傷患部に当てて受診される患者さんが少なくありません。これでは，熱傷でなく凍傷になるんじゃないかと・・・。

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• 　「橋下代表の慰安婦発言」についてのメールです。
  
  　軍と売春について
  　先生のおっしゃる万引きする側された側のたとえは非常にわかりやすいです。ただもともと橋下さんの言いたいことは、国の関与はないまでも、できる限り（日韓基本条約で全部ひっくるめて賠償済みなのに）の誠意を見せて謝ってるじゃないか。いい加減にしてくれと言いたいんだと思います。
  
  　また米国に対しては沖縄に限らず在日米兵による強姦事件が後を絶たないんだから、合法風俗使えよ、と忠告しているのだと思います。以前在日米軍の偉い人がそんな事言って更迭されたこともありましたね。
  
  　というよりまあ慰安婦や靖国の問題は単に外交カードとして使ってるに過ぎず、その時その時に応じて出したりひっこめたりしているように思います。
  　勉強不足で良くはわかりませんが、旧満州でも現地中国人を慰安婦にしているはずですが何も言ってこない。今の中国政府に都合が悪いのか、単に職業として選んだのだから今更文句は言わないと納得してるのか。
  　靖国に対しては中韓しか文句言ってこないですからね。
  
  　まあそれにしても橋下さん，「それを言っちゃあおしまいよ」と寅さんがいいそうですね。
  　売春は合法で、万引きは犯罪です。もちろん婦女暴行　強姦も犯罪です。古今東西戦時における兵士の性コントロールは簡単。現地調達すればいいだけですから。（ライタイハンがいい例）
  　問題は平時。実際、敗戦後駐留したアメリカ軍による強姦事件は関東だけで一ヶ月に１０００件を超えました。GHQはこの問題に対し、うちの若いもんは金持ってるけどそっちのはけ口がなくて困ってる。日本政府で慰安所作って面倒見てよと言ってきました。
  　敗戦で打ちひしがれた日本政府の役人の気持ちはいかばかりかと察しますが、ほおっても置けず慰安所を作り女性を募集。でも集まらず。当然ですよね。困った政府はついに吉原のお姉さんたちに頼み込み、お姉さんたちもよっしゃ、アメ公相手は死んでもやだったけど日本の若い娘の防波堤になってやる。
  　ということで無事慰安所は開業。以後の性犯罪は激減しました。
  
  　モノは考えようです。日本は自前でそういった施設を戦地にまで持っていった(軍は全く関与してませんお間違えなく）。
  　お金でかたのつく売春は現地の女性が被害受けることを考えれば、いいことではないかもしれませんが、それほど悪いことでもないと思いますが。
  　そもそも「激戦中の軍人には性的な慰安が必要」という概念が正しいかどうかを確かめることから始めるべきです。そのあたりのことを下記の記事では明確な反証を提示して論じています。日本兵という特殊例を持ちだして，それをあたかも「軍隊に普遍的な現象」と言い換えるのは詭弁です。科学的とは，論拠の大前提としていることから疑うことです。
  　　　　⇒⇒【「誰でもわかる」……橋下はん、ホンマでっか？】

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• 　「大腸菌」についてのメールです。
  
  　昨日の更新履歴の【増える帝王切開、広がる波紋】ですが、あんまりすぎる間違いがあります（すでに他から指摘があるかもしれませんが）
  
  　大腸菌は好気性菌ではありません。通性嫌気性菌です。従って、嫌気的環境でも休眠状態にはなりませんし、コロニーも作ります。また、通性嫌気性菌を好気性菌と勘違いしているのならばですが、腸内には大腸菌以外にも通性嫌気性菌はいます。代表的なのが乳酸菌の一種のラクトバチルス属です。
  　さらに小児では小腸ガスが見られるのが普通ですが（X-pで小腸ガスが見られない場合は重大な疾患を考えなければなりません）、先生の理論が正しいなら小腸は大腸菌だらけになるはずですがそんなことはありません。
  
  　医師としてあんまりすぎる間違いだと思いますので指摘させていただきます。訂正された方がよろしいと思います。
  　このような指摘をいただきましたが，以前紹介した『大腸菌ー進化のカギを握るミクロな生命体』という大腸菌の研究書には，全く異なった記述があり，私はそれを参考にしています。この本では「大腸菌の役目は大腸内の酸素消費役である」と明確に説明しています。もちろん，この本を書いたジンマーさんが間違っているという可能性もありますが，私はジンマーさんの考えとそれを支持するデータが正しいと判断し引用しました。新生児の腸管内の細菌種の変化は，上記の本の受け売りです。
  
  　ちなみに，糞便中の細菌で大腸菌が最初に同定されたのは，糞便中の莫大な種類の細菌で，大腸菌が例外的に好気性環境の寒天培地で増えたからだそうです。このため，「人間の大腸では大腸菌がほとんどである」　という誤解が生じたようです。
  　この誤解は現在でも継承されていて，その一つが「大腸菌数による海水浴場の水質調査」です。しかし，この水質調査は二重の意味で間違っているようです。一つは「大腸菌は糞便中の細菌を代表する細菌ではない」，もう1つは「海水中の大腸菌は急速にVBNCに変化してコロニーを作らなくなる」からです。
  
  　ちなみに，海水中ではほとんどの細菌はVBNCに変化しています。つまり，生理食塩水に細菌を入れ，入れた直後の細菌のコロニー数としばらく経ってからのコロニー数を比較すると，後者では細菌数がほぼゼロになります。これだけ見たら，「生理食塩水には殺菌効果がある」　と判断しかねません。
  　実はこれが　「消毒薬の殺菌効果」　を示す実験の正体・トリックです。通常の消毒薬の殺菌効果は　「生理食塩水に細菌を入れ，消毒薬を加えて撹拌し，コロニー数を比較する」　ことで判定していますが，「生理食塩水に入れた」　だけで細菌はVBNCになるからです。消毒薬を入れなくても，細菌数（＝コロニーの数）は減少しますが，それを　「消毒薬の殺菌効果」　と間違えたわけです。
  
  　そういうわけで，「消毒薬の殺菌効果」を示すデータはほぼすべてがインチキである可能性が高いです。消毒薬中の細菌は一時的にVBNCになっているだけで，数が減ったわけではなく，死んでいるわけでもありません。ただ，休眠状態に変化しただけです。
  　「消毒しているのに創感染が治まらない」　のは当然と言えます。

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• 　【国連が昆虫食を推奨、人気の8種とは？】
  　私は以前から，「穀物の灌漑農業は早晩行き詰まる。穀物生産を前提にした畜産も行き詰まる。人類存続のカギを握るのはマメ科の栽培と昆虫食だ」と書いてきましたが，ついに国連が昆虫食を推奨するようになりました。
  　ちなみに，私は食材の見た目に関する偏見・忌避はほとんど無いので，昆虫食は基本的にどれでもOKです。

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2013/05/15　・・・ [06:00]／ [09:00]／

【09:00】

• 　今日の発見。「熱傷は冷やし過ぎると痛い」です。
  　今日最初の患者さんは大腿～下腿のやや広範な熱傷患者さん＠13歳です。受傷直後に当院救急外来を受診され，ラップを当てて保冷剤で冷やした状態で当科外来を受診されました。涙をボロボロ流してちょっとパニックって痛がっています。
  　通常，ラップで覆っただけで痛みはなくなりますから（つまり，ヤケドの痛みは熱によるものではなく，創面の乾燥・空気への被曝が原因），ラップで覆っているのに痛がっているのは変です。とすると，痛みの原因は保冷剤による冷却以外には考えられません。
  　そういうわけで，冷却を止めさせ，雑談をしながら意識を創面からそらせていたら（私は患者さんとの雑談の名人！），数分で痛みがなくなってニコニコしてくれました。
  
  　熱傷患部の冷却は数分で十分です。熱傷の原因物質（＝熱湯など）が除去できる程度に水で冷やしたら，あとは空気を通さないもので覆っておけば，痛みはなくなります。保冷剤のように低温のもので長時間患部を冷やすのは，痛みをもたらすだけの効果しかないようです。

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【06:00】

• 　「5月11日の日経新聞」などについてのメールです。
  
  　5月11日の日経記事について、ラップ治療に対する江藤医師の専門家とは思えないトンチンカンなコメントは勿論、直後の「ダイエットなどに活用する人もいるが、安全にはくれぐれも気をつけたい」という吉野真由美記者の知ったかぶりな提灯持ちも笑えました。
  　科学的裏付けのある湿潤治療と、都市伝説の域を出ないラップダイエットとを並べること自体、吉野記者がろくに調べもせず憶測と決め付けだけで書き散らしていることを物語ってます。
  　天海祐希さんの心筋梗塞の記事もそうですが、無関係なことを並べて印象操作を図るのはマスコミの常套手段のようですね。

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• 　「献血ルームは糖質まみれ」というメールです。確かに，糖質セイゲニストからみると異様な世界ですね。
  
  　　本日、２回目の献血に行ってきました。前回（４月）初めて献血した折に気付いたのですが、今日は改めて献血ルームの現状に驚きました。
  
  　11時半頃受付に行き、朝食時間や体重を申告した後、アンケート（病歴や渡航歴等）を済ませた段階でいきなりドーナツを一つ渡されました。理由は『朝食（６時）から４時間以上経った人は空腹のはずであり、採血して気分が悪くなるのを防ぐため』とのこと。空腹を満たすためになぜドーナツ？とは思いましたが、一般的にはそんなものでしょう。
  　待合室にはドリンクの大型ベンダー（取り出し口にコップが出てくるタイプ）が２台あり、中に設定された飲み物はどれも砂糖タップリのものばかり。唯一の砂糖なしドリンクは「水」だけ。
  　お菓子も用意されていますが、これがまた大変。２か所の内向かって左側にはせんべいが６種類。右側にはクッキーやゼリー、飴、チョコレートなど。食べられるものがない！
  　採血前の血液型チェック段階では、こんなやりとりが。
  

  「お渡ししたドーナツは食べましたか？」
  「いいえ。炭水化物は食べないので」
  「空腹状態で採血して気分が悪くなると困ります」
  「１年半もこんな生活していますので多分大丈夫と　思いますが（あまり空腹を感じませんからね）」
  「採血前には皆さんそう言います」
  「確かに・・・」

   

  　約20分の採血後には「独自のサービスですが」とメダルを１枚渡されます。これを使ってクレーン式のベンダーからお菓子を一つ頂ける訳ですが、中にあるのはクッキーやチョコレートなど甘いものばかり。仕方なくカカオ72％のチョコレートを。
  
  　それにしてもなぜ採血後に糖質なのでしょうか？　甘いものを食べると血液が増えますか？それとも『ブドウ糖は元気の元』理論でしょうか？
  　人間しか知らないと「血糖を上げるには甘いもの」理論になりますが，動物全般について知ると，これが間違いであることがわかります。
  　例えば，野生のネコ科の動物の血糖正常値は人間で言えば高血糖で，おまけに，ちょっとしたストレスを与えただけで血糖値は跳ね上がります。しかし，野生のネコ科の同物は完全肉食であって，炭水化物（糖質）は食べません。それなのに血糖値は常に高いです。
  　さらに血糖値が高いのが鳥類です。正常値が300mg/dl以上，なんてのがザラにいます。これは昆虫食（＝肉食），雑食，植物食を問わず，鳥類全体がそうらしいです。つまり，食事内容と血糖値は無関係に決まっています。炭水化物を一切食べない昆虫食の鳥も高血糖状態を維持しています。
  　草食動物も食物中のセルロースは消化管の共生微生物が　「セルロース⇒ブドウ糖⇒短鎖脂肪酸」　に変化させ，その脂肪酸を吸収しています。つまり，草食動物はブドウ糖を摂取していません。しかし，全ての草食動物は100mg/dl前後の血糖値です。
  
  　いままでにさまざまな哺乳類，爬虫類，鳥類の血糖値を調べ，両生類や魚類についても調べてもらっている最中ですが，恐らく，あらゆる脊椎動物は脳や神経系の活動を維持するために最適な血糖値が必要で，その血糖値は食事内容とは無関係に一定値を取っています。
  　要するに，食事のように常に摂取できるわけでないものに，血糖値の維持（＝生存の根幹に関わる機能を持つ脳に必要）を任せるわけがないのです。「食べられないから低血糖なの」なんて動物はまっさきに死にます。
  
  　では，血糖値はどのようにして維持されているんだろうか・・・と思考実験すると面白いですよ。もちろん，答えはアレです。

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• 　先日，15年来のメル友にしてピアニストの山口雅敏さんと初めて会った，という話を書きましたが，山口さんもご自身のブログでこの感動の対面について書かれていました（5月10日の記事）。
  　　　　⇒⇒【山口雅敏 Play Piano Play】

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• 　【石原慎太郎氏「軍と売春はつきもの」と擁護】
  　石原さん，橋下さんの言っていることを要約すると，「戦争の時はどこの国の軍隊も同じ事をやっていた。だから日本だけが悪いわけではない」となります。これは「皆が万引きしているから自分も万引きした。だから自分は悪くない」という中学生と同じ。つまり，万引きした側が万引きを正当化する際に用いる論理です。
  　問題は，「万引きされた店の立場」に立った時に同じ事が言えるかどうかです。「万引きした側」の立場でしかものを考えない人は，一般的には「思慮が足りない人間」に分類します。

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2013/05/14　・・・ [06:00]／ [09:00]／ [12:00]／

【12:00】

• 　栃木県足利市で糖質制限メニューを提供している「日本料理 文楽」の岡田さんからの情報です。
  
  　「おやじダイット部　痩せる外食」という本が発売になります（5月16日発売予定）。内容は普段食べられる外食の実例が写真付きで掲載されています。
  　それともう一つ。
  　【素敵な真実（ゲルソン療法）】
  　ご存知かもしれませんが、たまたま見つけた映画です。youtubeで見られます。1時間くらいのドキュメンタリー映画です。食とういうものに、仕事柄、反応してしまいます。
  　内容が真実か？そして、何が真実か？は人によって違うと思いますし、私にわかりません。糖質制限の食事内容とは相反する部分もあるとは思いますが，映画として興味深く見ることができたので、お時間のあるときにでもいかがでしょうか！

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【09:00】

• 　昨日紹介した「皮膚移植したほうがいつまでもきれいならず，皮膚移植失敗した方はきれいになった」という症例ですが，患部のアップ写真です。とは言っても，「失敗側の初診時」は全身の写真の一部にしか写っていないためサイズが小さくなりました。申し訳ない。

  2012年2月26日 右（移植失敗）	2012年2月26日 左（移植成功）	2013年5月8日 右（移植失敗）	2013年5月8日 左（移植成功）

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【06:00】

• 　「外傷を湿潤治療している医師」に，愛媛県西条市の西条中央病院　外科／八木隆治先生を追加しました。

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• 　花野クリニックの角田先生からの「肺がんと糖質制限」についてのメールです。
  
  #1. 相関関係と因果関係について
  　肺癌と糖質制限についてです。個人的には「ガンの兵糧攻め」になりますので、よろしいかと存じます。問題は評価についてです。
  　物事の関連には「相関関係」と「因果関係」があります。これらは別物です。
  　ある出来事Aがあったあとで、出来事Bがみられる。AとBには発生時系列は「時間的に前後する」という相関関係にあります。ある出来事Cのそばで、出来事Dがあった。CとDの間には「空間的に近い」という相関関係があります。しかしこれらは「原因と結果」という因果関係を必ず示唆するものではありません。AとB、CとDには「原因と結果」という関連があることもあるし、ないこともある。因果関係の証明は、事実の膨大な積み重ねの中でしか判明しないと考えられます。
  　「ある方の肺癌に糖質制限は有効でなかった」という観察された事実は変えようがありません。しかし「すべての肺癌に糖質制限が無効である」と証明されたわけでもありません。すべてはこれからだと思います。
  　逆に「インフルエンザワクチンはそれなりに効果がある」「減塩は高血圧へ有効なことがある」「高コレステロール血症は動脈硬化・心筋梗塞の原因となりうる」ことは膨大な実験・観察といった事実の積み重ねで間違いないものと私は考えます。
  
  #2. ヒトは基本的に保守的である
  　西日本銀行（現：西日本シティ銀行）の頭取がコーポレート・カラーを変更することにしました。新しいコーポレート・カラーは「真っ赤」です。社員にアンケートを取ると、反対続出。賛成は3割をちょっと超えてるくらいだったと記憶してます。頭取は「ヒトは元来保守的なもの。何かを変えようとすると概ね反対する。3割あれば上出来だ」と平然としてたそうです。やってみたら、あっさり社員もお客さんも馴染んでしまいました。湿潤治療も30%のお医者さんがすれば上出来と思います。
  　「天才と分裂病の進化論」からの推察ですが、「天才は変化を好む」ようです。
  　何十回と転居したり、奥さんを頻繁に変えたりした音楽家・作家は枚挙に暇がありません。「ご先祖様からずっと今まで、これでやってきた」から過酷な環境を生き延びることができたというのが一般人で、天才は現状に甘んじることがないようです。湿潤治療への「変化」についてこれるのは、せいぜい3割と割りきって考えたほうがよろしいかもしれません。

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• 　「就寝時気温と起床時血糖値の関連について」という興味深いレポートです。
  
  　糖尿病発覚から約2年経過します。「51歳　事務屋　主食抜き、間食の炭水化物抜き、調味量は極力糖質オフ」です。
  　食後の血糖値は糖質制限食によりコントロールしております。しかし起床時血糖値が高めなのでどうにかしてコントロール出来ないかと思い(薬剤以外で)、以下の仮説を基にデータ収集いたしました。
  

  主に秋季から冬季の夜間は体温よりも室温が低いので、体温維持のための消費エネルギーに血糖を利用するのではないか。

   

  　添付ファイルのグラフには最低気温と血糖値の相関関係が見て取れる気がいたします。最低気温は30日移動平均線を採用し、起床時血糖値は35日移動平均線を採用いたしました。起床時血糖値に35日線を採用したのは測定誤差の影響かも知れませんが、線がデコボコしすぎるようなので。(早暁が最も気温低下すると考え、気象庁データベースより居住地の日別最低気温を使用)
  　就寝時冬季は暖房無し、夏期は2時間タイマー28度エアコン使用。もう暫く継続して測定したいと考えております。体を冷やして眠ると就寝時の血糖値は下がるかも。ただ、風邪でシックデイの血糖値上昇を伴う両刃の剣!!
  

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• 　心療内科クリニックの先生からの「凄いデータを見つけました」というメールです。
  
  　納光弘先生のブログから。
  　元鹿児島大学神経内科教授です。患者の立場での糖尿病臨床研究というテーマです。本当に素晴らしい内容です。
  
  　自らと健常人ボランティアの５時間OGTTを施行、その結果、
  

  1. 半数以上の人に食後150-180分後に機能性低血糖症状が出現。
  2. 低血糖症状発言には個体差があり50-80まで血糖が下がると急激にアドレナリン、成長ホルモン（GH）、グルカゴンが増加する。
  3. それに加え、71時間絶食下の検査データを提示
  4. 50時間絶食下の２回の糖負荷テストの検査データを提示。

   

  　本当に凄いデータです。グラフに目が釘付けになります。
  　ちなみにこのデータ収集は平成２４年８月から開始され、現在進行形ですので今後の発展が楽しみです。

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• 　「糖質制限」についての報告メールです。
  
  　実は自分もスーパー糖質制限を一年以上続けていましたが，先日十二指腸癌と診断され今日から入院しております。
  　千葉県内の病院ですが、食事に関しては先生のサイトを参考にして炭水化物アレルギーで押しとうしました。そばアレルギーにそばを出す病院はない、が結構決め手になったみたいです。私の食事は主食なしのオカズ２倍です。ただ、味付けに関しては妥協してほしいと言われマシタ。
  　砂糖が多そうだったら食べないだけの話ですから。晩飯は鶏肉のソテー、ケチャップソースと、ゆでキャベツ、イカと里芋の煮付けでした。食後１時間血糖値１５２、２時間血糖値１４５でした。以前はお米１膳で３００近く上がってましたので、これでヨシとします。
  　うちの奥さんは，たとえあがったとしても、退院すれば下げる方法を知っているんだから、いいじゃないと、お気楽でした。

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• 　「お寿司の糖質」というメールです。
  
  　ネットでこんなの見つけました。何をいまさらですが、寿司についてです。
  　確かに寿司はご飯の量かなりありますし、寿司酢作るとき砂糖も入れます。炭水化物量は結構な量になりますね。

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• 　最近話題（？）の「天海祐希さんと心筋梗塞とダイエット」に関するメールです。
  
  　女性自身最新号（2013年5月28日号 5月13日発売 ）
  

  【「天海祐希　緊急入院 糖質ダイエットで心筋梗塞リスク急上昇! 」】

   

  　これを見たら誰もが
  

  「天海祐希が糖質ダイエットしていて心筋梗塞になった。糖質制限は危険だ。」

   

  　という内容だと思うではないですか？つい気になって、買ってしまいましたよ。記事はたった半ページ。
  　「天海祐希が心筋梗塞になった。若くてスリムなのに何故？」という話と、某反糖質制限医師がプラークの話を延々としたあとで
  

  「最近大ブームの糖質制限ダイエットは心筋梗塞のリスクを高めることにもなりうる。」

   

  　とコメントした話が一緒に載っているだけで、天海祐希が糖質制限していたとは一言も書いてないんです。
  　実際にされていたかどうかはネットで調べても出て来ないのでわかりませんが、この記事（の広告）を見てそうらしい、と言っている人はいました。
  　この記事を読む人はそれほど多くないと思うけれど、この見出しを見る人は多いと思うし、糖質制限にとんでもない誤解を与えると思いますね。あまりにもひどいやり方ですね。詐欺と名誉棄損ですね。
  　天海祐希さんのダイエット方法についてご存知のかたはいらっしゃいますか？

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• 　「ティファール電気ケトルによる熱傷」についてのメールです。
  
  　消費者行政担当部署に勤務してます。
  　消費者庁でもタクスフォース（プロジェクトチームのこと）があったようです。わたしは、ネット初心者なので、すみませんが、「消費者庁　国民生活センター　ニュースリリース　Ｈ２４．１１．２８」で検索をかけると出てきます。電気ポットのことは、ティファールに限らず、国民への注意喚起、事業者への要請がかかっていることのようです。
  
  　今、振り込め詐欺が猖獗していて、消費者関連のニュースの中心はこれ。これこそは他人事じゃないと思う人は多いけど、電気ポットは、持っていない人には無関係だし、持っている人でも、やけど被害を受けない限り自分は関係ない、大丈夫って思うものなんですよ。みんなの問題にはなりにくい。
  
  　だから、被害にあった人、ヒヤリハットで助かった人、治った人、治療中の人、声を上げてくださいね。
  　誰かさんの言葉ですが、マスコミとか各種団体が不平不満を声を大にして叫んでいる状況、加えて議員の先生が加わって問題が大きくならないと、なかなか、重い腰を上げないです。。お役所も、大メーカーも。
  
  　パロマ事故でも、三菱自動車空飛ぶタイヤでも、最終的には、理不尽な状況に納得のいかない一消費者の思いが、原因を究明し、メーカーに頭を下げさせた原動力でした。ヘンなメーカーの商品は逆選択です。市場から追い出すのです。ママたちが「電気ポットってこわいわよね」と口コミで言いふらしてもいいのです。そして、メーカーへ、消費者センターへ、購入店舗へ、被害にあったら声を上げましょう。

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• 　「カワハギ医者」についてのメールです。
  
  　皮膚移植に失敗した方がキレイに治っているという写真ですが、ほぼ決定的な写真ですね。患者さんには気の毒ですが、こんなに比較しやすい事例があるなんてと、不謹慎ながら感動してしまいました。
  
  　あとカワハギ医者について、昔聞いた面白い話を思い出してしまいました。
  　私は理系でありながら数学が苦手で、よく計算や数式の意味を理解できないでいました。
  　中学の頃に習ったと思いますが、マイナスの数とマイナスの数をかけるとプラスの数になるというものがあります。例えば、（－３）×（－３）＝９のような。なぜマイナスとマイナスをかけるとプラスになるのか当時は意味がよくわかりませんでした。
  　就職してからだったかもしれませんが、あるところでとても分かり易い説明をしてくれる人がいました。その人の説明は、
  

  「ある病院に1日に3人の人を殺してしまう医者が3人いたそうな。その人たちが3人ともいなくなると、1日に9人が助かるということになる」

   

  　つまり、3人殺してしまう（－３）医者が、３人いなくなる（－３）と９人助かる（＋９）という、「へぇ」を20個押したくなるようなものでした。
  　カワハギ医者場合は、３人に皮膚移植をしてしまう（ー３）カワハギ医者が、３人いなくなる（－３）と９人ハッピーになる（＋９）でしょうか。
  　なんてわかりやすい説明！ 感動しました！

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• 　「メッシュスクイシーボール」が届きました。予想以上のキモさと感触の良さです。外来の3歳の患者さんに見せたら，悲鳴（お母さん）と歓声（子供）が上がりました。
  

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• 　【増える帝王切開、広がる波紋】
  　この記事の中では「帝王切開によって生まれた子どもが、後に呼吸器障害、糖尿病、ぜんそくなどにかかりやすいという調査結果が出ている」とありますが，その理由は示されていません。
  　私見では，ここには新生児の腸内細菌の変化が関与しているように思います。出生後数時間で，新生児の腸管には大腸菌が登場して優勢種となります。しかし，哺乳が始まると次第に乳酸菌が増え，数日で大腸菌は姿を消し，乳酸菌が優勢種となります。
  　この「大腸菌から乳酸菌」という順序が大事なんですね。大腸菌は腸内細菌で唯一の好気性菌です（その他の腸内細菌は嫌気性菌）。出生直後の新生児の腸管には空気があり（多分，飲み込んだ空気でしょうね）好気性条件です。そこで大腸菌（これも産道を通ってでた時に経口的に入ったものらしい）が増えるんですが，やがて酸素を消費し尽くして嫌気性状態となり，大腸菌の分裂は停止して休眠状態になります。この時，母乳とともに乳酸菌が入ってきて，嫌気性菌である乳酸菌はのびのびと増殖を始めて最も優勢な菌種になります。
  　その後，何らかの原因で腸に空気が入ると，休眠状態の大腸菌が目を覚まして増殖しては，酸素を消費して嫌気性状態に戻し，他の常在菌が暮らせる環境を作ります（つまり，通常の大腸内には大腸菌はほとんどいないんですね）。
  　帝王切開の問題点は，この「最初の大腸菌」が新生児の大腸に入るチャンスが無くなることです。そのため，大腸に入った空気は消費されず，好気性状態のまま乳酸菌が入りことになり，うまくコロニーを作れないはずです。これが「帝王切開出産時の健康」に関与しているはずです。

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2013/05/13　・・・ [06:00]／ [12:30]／

【12:30】

• 　今日は大阪某病院の吉川先生が見学に見えられています。自分の病院の熱傷治療とのあまりの違いに衝撃を受けたそうです。

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• 　今日の午前中も多数の患者さんが受診されましたが，その中で面白かったのが顔面熱傷の女性。新宿の某皮膚科クリニックを受診されたそうですが，帰り際に看護師さんが　「うちの先生，ヤケドの治療はダメ。きれいに治したかったら，練馬にいい先生がいるから，そっちを受診した方がいいですよ。傷の治療，って検索するとすぐに見つかるから」と，そっと耳打ちしてくれたそうです。

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【06:00】

• 　茨城県から月に一度，通院している熱傷患者さんがいます。2012年2月に火災に巻き込まれて顔面，頭部，胸部，背部，両側上肢に熱傷を受傷し，某医療センターで救命処置を受けた後，土浦協同病院皮膚科で皮膚移植を受けています。まだ潰瘍が残っている状態だったのに，植皮を行った皮膚科医から　「もう病院には通院しなくていい。軟膏（ゲーベンkリーム）を処方するから自分でガーゼに塗って当てるだけでいい。リハビリは特にする必要はない」　と説明されて途方に暮れ，同年6月に当科を受診されました。
  　当科では残っている潰瘍の処置と，ワセリンによる保湿，自分でできるリハビリの方法を指導し，経過観察していますが，先週受診された時にこんなことを話されました。
  
  • 左前腕は皮膚移植が成功し，右前腕は皮膚移植が失敗して自然に上皮化させた。
  • 皮膚移植が成功した方は乾燥がひどく，知覚も鈍い。
  • 皮膚移植に失敗した方は次第に乾燥しなくなり，知覚も普通。
  • 胸部も同じで，皮膚移植が成功したところは1年以上経っても状態（乾燥がひどく知覚が鈍い）に変化がない。一方，皮膚移植しないで治したところはどんどん良くなっている。
  • こんなことなら，皮膚移植を全部失敗して欲しかった。
  • あの皮膚科医は皮膚移植にしか興味がないのだろう。皮膚移植が終わればそれで治療終了なんだろう。それ以後は患者を診ないから，皮膚移植がどれほど悲惨な結果になるかもわかっていないのだろう。患者にとっては迷惑な医者だ。この医者はヤケドの治療から手を引くべきだ。でないと，どんどん皮膚移植の犠牲者が増えるだけだ。
   
  　その証拠写真です。途中でデジカメが変わったため色調が代わってしまいましたが，右側（皮膚移植失敗）は著明に改善しているのに，左側（皮膚移植成功）は網目状の移植皮膚に変化はありません。右はこれからもどんどん正常な状態に近づいていくでしょうが，左側はずっとこのままでしょう。
  　そういうわけで，皮膚移植に失敗したほうが患者のためになる，という素晴らしい実例です。

  2012年2月26日 右（移植失敗）	2012年2月26日 左（移植成功）	2013年5月8日 右（移植失敗）	2013年5月8日 左（移植成功）

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• 　また，「2度の深い熱傷に植皮されました」という女性からのあまりに悲惨な相談メールをいただきました。医者にバレないよう，内容を一部変えて紹介させて頂きます。
  
  　こちらのページを見て、なぜ湿潤療法にしなかったのか悔やんでいるところです。
  　2度の深いヤケドで〇〇病院形成外科で植皮手術を受けました。デブリドマンされたところがぼこぼこです。傷のぼこぼこをみるたびに落ち込み、こちらのページを見て植皮しなくてもよかったのではないか、と涙が止まらず、どうしたらいいかわかりません。
  　なにかよい方法があったら是非教えてください。
  　本当に落ち込んでいて、食欲がでません。自殺を考える時もあります。涙が止まりません。
  　同様の質問を多数いただきますが，「良くなる方法を教えます」と回答できないのが悔しいです（　⇒⇒【回答1】，【回答2】，【回答3】）
  　この方に皮膚移植をした形成外科医は，患者が自殺を考えたくなるほど手術結果に絶望しているという事実を知らないんでしょうね。知らないから，「皮膚移植をするときれいに治ります」　と嘘の説明をし，おそらく今日もこれから皮膚移植をするんでしょう。
  　ヤケドで体が傷ついた患者を，医者は植皮をしてさらに追い打ちをかけて，徹底的に痛めつけ，絶望の淵に追いやります。こういう医者を「アホバカ医者・医者のクズ」と罵倒することは間違っていますか？
  　こういう　「ヤケドをしたら皮膚移植」　と馬鹿の一つ覚えで植皮をする　「植皮医者・カワハギ医者」　は撲滅するしかないと思います。こんな治療しかできない医者は社会の害悪であり害虫です。見つけたら叩き潰すしかありません。こいつが皮膚移植を止め，熱傷治療から手を引くだけで多くの患者さんが救われます。要するに，こいつが医者を続けるより，慰謝を辞めたほうが患者さんのためです。

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• 　ちなみに，この患者さんが　「植皮を受けてひどい結果になった」　と訴訟を起こすことは可能です。しかも100％勝てます。形成外科医は皮膚移植について十分な説明をせずに手術の同意書にサインさせているからです（私は元形成外科医なんで，その辺の事情はよく知っています）。つまり，インフォームド・コンセントなしの治療をしていますので，以下のどれかに当てはまったら裁判で勝てます。
  
  1. 皮膚移植を行った後の患者の写真を見せずに皮膚移植手術の説明をした
  2. 皮膚移植をすればきれいに治る，と言葉だけで説明した
  3. 皮膚を採取した部位の実例写真を見せずに，皮膚移植手術の説明をした
  4. 皮膚移植以外の治療の選択肢として湿潤治療があることを説明せずに，皮膚移植の説明を行った
  5. 「湿潤治療は浅いヤケドにしか効かないので，あなたのように深いヤケドには無効だ」と説明した
   
  　以上の項目の一つでも当てはまったら，「十分な説明をしないで手術された」ことになります。

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• 　湿潤治療と糖質制限の普及に熱心な＜火傷の治療日記＞の鶴田さんからのメールです。
  
  先日紹介したこちらの薬局のブログですが、私の後に意見のコメントをされている糖質制限経験者の方たちにはどういう訳か返事をされないので、現在は残念な事にちょっと炎上している様な感じになっています。（決してそうなるように仕向けたつもりはありませんし、返事を入れれば済む事だと思います。）
  
  　また、新たにヨガ教室を経営しているインストラクターの方のこんな内容のブログを見つけてしまいましたので早速コメントを入れさせて頂きましたが、返事がやはり？？？でしたのでもう一度疑問のコメントを入れておきました。（もちろんこれも炎上させるつもりは一切ありません。）
  
  　前記事にも書きましたが、ご自分のお仕事の宣伝も兼ねていて、プロとして公に公表している様なブログに、一つのダイエット法や治療法を否定する様な記事を乗せたのですから、専門家らしくもう少し根拠があって納得できる記事や返事のコメントがほしい物です。
  
  　ちなみに偶然にもどちらも大阪で商売をされている様ですが、大阪にはこんな方たちが多いのでしょうか？
  　大阪といえば以前，「適当・ナンチャッテ湿潤療法モドキ」をしているのに，堂々と「正しく湿潤療法をしています」とHPなどで宣伝しているお医者様が，なぜか大阪に多いようだ，というようなメールをいただいた記憶があります。もちろん，熱心で真面目な先生も多いのですが・・・。

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• 　「5月11日の日経新聞にラップとラップ療法の記事が」というメールをいただきました。東京逓信病院の江藤先生が，生物学の基礎もわかっていないアホ・コメントがナイスです。江藤先生は，創感染のメカニズムとか細菌学とか，もう一度勉強し直したほうがいいですよ。でないと素人にも笑われますよ。
  
  　昨日（2013年5月11日）の日経新聞朝刊・別刷り版にラップ療法の話が出ておりました。先生のご参考になればと思い、添付のような次第でPDFにしました。
  　肝心のラップ療法の話は一番下の所に掲載されており黄色でハイライトしました。医療用のラップがあるとは初めて知りました。
  
  　ところで、25年来連れ添った粉瘤が化膿してしまい、柿田先生に相談したところ、一見するなり、「オレが切るか。まあ楽しい仕事ではないけれど」、と言うことで麻酔を含めて20分程度で処置をしていただきました。
  　終わってから、「ところで、何でオレに見せたの？」とのご質問なので、粉瘤に関する夏井先生へのHPページを見て、とお答えしたところ、「早く言ってくれればいいのに」、と大笑いになりました。
  
  　快刀乱麻の柿田先生とHPに分り易い解説を記載してくださった夏井先生に感謝です。
  　柿田先生は関東地方で最も早い時期から湿潤治療を取り入れた外科医で，もう10年来の付き合いで湿潤治療にも習熟していて，私が最も信頼している医者の一人です。

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• 　amazonでの「ズイコウ ハイドロコロイド包帯」に対するレビューが次第に増えてきました。とりあえず，高評価レビューが並んでいてよかったです。

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2013/05/12　・・・ [06:00]／

【06:00】

• 　柿澤先生の思い出メールが続きます。私の涙腺は緩みっぱなしです。
  
  　柿澤先生にお会いしたことはないのですが、柿澤先生は、私と実母が通っていた眼科が入っていた民間病院の小児科のドクターでした。
  　柿澤先生がお休みの間、小児科の外来の壁やドアには、恐らく柿澤先生ご本人が書いたと思われる「現在の病状」が貼り出されていました。その内容は何度か変わりました。新たな病気が見つかったという内容のときもありました。
  
  　１カ月に１回、眼科に通うたび、その張り紙を確認しました。内容が変わると、胸が苦しくなりました。
  　１０年以上生きているがんサバイバーですが、柿澤先生のように、病状が悪化したとき、自分を冷静に見つめたいものだと、その張り紙を見るたび、思いました。その民間病院のホームページに柿澤先生逝去のお知らせが載ったときは、さすがに泣きました。
  
  　五十路に入ってからランニングを始めました。昨年の仙台国際ハーフマラソンでは津波に流された友人と仕事仲間をしのびながら完走しました。明日のハーフマラソンでは柿澤先生のことも思いつつ、走ります。
  　一生懸命走ることが生きている者の努めと思います。

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• 　【大韓民国という名称…何を根拠に“大”と称するか】
  　サーチナで紹介されていた話題ですが，以前紹介したこの本によると
  
  　"Britain" はブリトン人（ブリトンは「刺青をした人」の意味）からきていて，同じ民族がフランスのブリュターニュに住んでいた。ラテン語ではブルターニュを "Britania minor（小さい／狭いブリタニア）" ，イギリスのブリテン島を "Britania major（大きい／広いブリタニア）" と区別して呼んだ。 "Great Britain" は "Britania major" の英語表現であり， "Great" には「偉大な」という意味はない。
  　しかし，明治政府は当時の一流国のイギリスの国名を「偉大なるブリテン」と考え（つまり誤解し），日本のことを「大」日本帝国と呼んで「偉大なるイギリス」にあやかろうとした。韓国も独立に際して，大日本帝国の間違いを引き継いで自国を「大」韓民国と呼んだ。
   
  　ということだそうです。

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• 　【毎日2時間多く眠ると、がん罹患率が倍増―英紙】
  　「毎日9時間以上寝る人、その中でも特に体重オーバー気味の人やいびきをかく人は、ガンにかかるリスクが著しく上昇する」　のだそうです。これって思いっきり　「糖質制限をしていないヒト」　に特有の症状ではないかと・・・。糖質制限すれば，体重が減って睡眠時無呼吸やいびきも減りますからね。

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• 　昨日夜，外来通院中の患者さんが経営しているお店にふらっと立ち寄ってみました。西武新宿線の中村橋駅近くにある「焼き鳥 川名」です。吉田類さんも訪れていますし，「食べログ」の評価もいいお店です。
  　お店は明るくメニューも豊富で，お料理も「普通に美味しい」です（「普通に美味しい」　というのは酒飲みにとって最重要の条件ですよね）。自宅からは電車を乗り継いでいくことになりますが，近所にあったら絶対に常連化して，端っこのカウンタ席を「俺の席」に年間予約しますね。そういう雰囲気のお店でした。やはり，糖質セイゲニストと居酒屋風焼き鳥屋さんは相性バッチリですね。

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2013/05/11　・・・ [09:30]／

【09:30】

• 　「糖質制限と筋肉量」についてのメールです。
  
  　糖質制限と筋肉量についてですが、僕が糖質制限を始めてからの体重と体脂肪率と骨格筋率のグラフを添付いたしました。
  　糖質制限を始めた当初は、骨格筋率が低下して、体脂肪率が上昇しています。確かに最初は、筋肉が減り始めるようです。しかし、これは糖質制限に限ったことではなく、カロリー制限でも起こる現象です。
  　しかし、3か月を過ぎると糖質制限に体が慣れるのか、骨格筋率は上昇し、体脂肪率が下がっていきます。これはカロリー制限では見られない現象だと思います。糖質制限では必然的にたんぱく質の摂取量が増えるので、筋肉が付きやすくなるのではないでしょうか。
  　僕の場合、糖質制限以外に週2回の加圧トレーニングをしていますが、これは糖質制限を始める前からやっていることなので、グラフの推移にあまり影響は与えてないと思います。
  

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• 　「柿澤先生の思い出」についてのメールです。
  
  　今日の更新での柿澤先生の奥様のメールを読んで、私も涙が止まりませんでした。
  　私の子供も先天性心臓病を持って産まれました。今は天国で楽しく遊んでいるのですが…。
  　その時にお世話になった小児循環器の先生方は、本当に熱心な方ばかりで私達親はすごく助けていただきました。
  
  　なかなか安定しない患児が心配で何日も帰宅していない事も多く、先生方の奥様や家族は仕事とはいえ、どう思っているのだろう？と考えてしまう事もありました。
  　今日、柿澤先生の奥様のメールを拝見させていただき、なんだかあの当時の思いの答えを頂けたように感じました。
  
  　偶然とはいえ、メールを見させていただき夏井先生に感謝しています。

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• 　低温熱傷についてのメールです。三名木先生，グッジョブ！
  
  　１月末に湯たんぽでふくらはぎを４ｃｍ×５ｃｍほどの火傷を負い、日曜だったため　とりあえず　水ぶくれをどうしたらいいか　インターネットで調べてたところ夏井先生のサイトにたどり着き　かなりな痛みを我慢して水ぶくれを切り取り、簡単に購入できるキズパワーパッドで処置をしました。
  　その後，壊死したので市内に一人だけいらっしゃった　済世会病院の三名木先生に診てもらいました。過去，局所麻酔の経験はあったのでかなり怖かったので　怯えていると　最初にキシロカインでチャレンジしてくれましたがやはり痛く、麻酔することに。それほどの痛みもなく済みました。その後はプラスモイストでの治療になりました。
  　受傷から3ヶ月半で完治しました。
  　三名木先生が小樽に居てくれてよかったです。
  
  　湯たんぽ使用には気をつける事はもちろん、微力ではありますが湿潤療法のよさを友人にも広めていきたいと思っています。

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2013/05/10　・・・ [06:00]／ [07:00]／ [11:00]／ [13:00]／ [14:00]／ [15:00]／

【15:00】

• 　熱傷治療についてのメールです。
  
  　今日、悲しい記事を見つけてしまいました。ツイッターのリンクから見つけたのですが、こちらです。
  
  　ここを読んで、誰がどうこう言おうが、回避可能な植皮はすべきでないと思います。もっと声高に「新しい創傷治療」で傷跡が残らないor目立たない熱傷・創傷治療を広めて欲しいです。夏井信者だろうがそうでなかろうが、傷が痛まない・跡が目立ちにくい治療を嫌がる患者は居ないと思います。
  
  　20数年前、ガス台でラーメンが入った鍋をひっくり返して受傷した熱傷患者（3歳）の、ゲーベンを使用した包交時の叫び声は今でも忘れられません。私も小学生時代にヤカンの熱湯で受傷し、激しい痛みに泣いたクチなので、尚更心が痛みました。私は運良く跡は残りませんでしたが、ドMじゃないんですから痛い治療なんて真っ平ゴメン！
  　痛い上に跡が残るなんて、有る意味この世の地獄を与えられた様なものじゃないでしょうか？

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【14:00】

• 　昨日，柿澤先生についてのメールを紹介しましたが，先生の奥様からメールをお寄せいただいた方への感謝のメールをいただきました。
  
  　ホームページで柿澤秀行に関するメールを取り上げていただき、ありがとうございました。メールを書いていただいた方にも、心からお礼を申し上げます。
  　本当にびっくりいたしました。
  
  　東北大学に在籍していた30代後半は、小児循環器グループのトップとして、重い心臓病をかかえたお子さんたちとその家族の方たちのために、必死に仕事をしておりました。お子さんたちやご家族の、命をかけた、苦しい苦しい思いにずっとおつきあいをさせていただいたからでしょうか。自分の病気がわかったときは、淡々と受け止めていたように思います。皆様のおかげです。
  　立ちむかっていくことが自分らしいのだと、よく申しておりました。
  　子供たちと遊ぶのが、大好きだったので、今は、自分が亡くしてしまった患者さんたちと、むこうで楽しく遊んでいるのではないでしょうか？
  
  　6月で3回忌を迎えますが、きちんと生きてないとと、背中をおされたような気がいたしました。
  　ありがとうございました。
  　最近の私はずっと涙腺が緩みっぱなしです。

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【13:00】

• 　今日，ピアニストの山口雅敏さんに初めてお会いしました。今年の1月頃，「ホロヴィッツの星条旗」を練習して何とか弾けるようになった話を連続して書きましたが，この時，さまざまな「星条旗」の演奏を紹介しましたが，その中の一つが山口さんご夫妻の素晴らしい連弾による演奏です。
  　　　　⇒【The Stars and Strips forever "Hommage a Horowitz"(arr.for 4hands by M.Yamaguchi&A.Iga) 】
  
  　私と山口さんの出会いは20世紀の最後の頃です。当時，ホロヴィッツの全編曲を楽譜化するプロジェクト（みたいなもの）の発起人（みたいなこと）をしていたのですが，ここで積極的にホロヴィッツの編曲の採譜を発表したのが，当時東京音大の学生だった山口さんです。「カルメン変奏曲（1942年版 & 1947年版）」や「ラフマニノフ＝ホロヴィッツ／ピアノソナタ第2番」などは彼により楽譜化されました。
  
  　山口さんとはメールのやり取りのみで，実際にお会いしたことはなかったのですが，今日の午前中，新患のカルテを見たら　「山口雅敏」　とあるじゃないですか。似たような名前の人がいるんだなぁ，と思っていたら，なんと山口さん本人でした。もう感激の対面ですよ。外来看護師が　「あんなに嬉しそうな先生の顔を見るの，初めてですよ」　というくらいガッチリと握手してしまいました。
  　聞けば，お住まいも練馬区のようです。山口さんのお宅でピアノを弾こうとか，宴会やろうぜとか，治療そっちのけで盛り上がってしまいました（オイオイ）。

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【11:00】

• 　「糖質制限と筋肉量」についてのメールです。
  
  　糖質制限開始して１年３ヵ月になります。筋肉量については、糖質制限開始以降、あくまで主観でしかありませんが減少傾向にあると感じています。
  
  　糖質制限開始前は体重を増加させないように定期的な運動をしてました。内容は週１～２で２ｋｍ程度の水泳もしくは１時間半程度のゆるめの筋トレあまり体重減の効果はなかったです。
  　糖質制限を開始してからも半年ぐらいは定期的な運動も継続しており、順調に体重も減り、この間は筋肉量の減少を感じませんでしたが、その後、体重減が目標としていた値に近づいたこともあり運動をさぼるようになりました。
  
  　もちろん現在も糖質制限は続けています。ときどきラーメンとか食べちゃいますけどそういう週でも１週間に摂取する糖質量は制限開始前の２０分の１以下をキープしていると思います（体重減少は目標手前で停滞中）
  　で、毎日体脂肪計付きのヘルスメータに乗っていますが、筋肉量が微減の傾向にあります。
  　ここで計測してる筋肉量は体重と電気抵抗による推定式により求めていると思いますし、抵抗の変動など諸条件での影響も大きいですからあまり当てにはしてないですが、それでも、筋肉量の減少はなんとなく感じているので、運動はした方が良いなと思います。
  　いままで背負っていた１０ｋｇ超の脂肪の負荷（運動量）が減っていますからね（笑）
  　運動してれば、筋肉量の減少は無いと思いますし、さらなる健康な体（特にこれからさらに年を取ってから）を手に入れるためになると思いますから糖質制限＋適度な運動　であれば何も問題無いと思っています。
  
  　（PS）糖質制限と適度な運動をこころがけていて，それで筋肉量が減らないとしたら
  

  「運動しなくちゃいけないようなダイエットはやめましょう」

   

  　などという記事が書かれるのでしょうか。
  　あと、人口増加の話は「ソイレント・グリーン」（人間がいっぱい）に繋がっていくのですね。
  

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【07:00】

• 　さっき，NHKの「まちかど情報室」で取り上げていた，ちょっとキモいボールはこれかな？　送料がちょっと高いけど，買っちゃおうかな。
  

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【06:00】

• 　「ティファール電気ケトルによる熱傷症例」に1例追加しました。11番目の症例です。

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• 　「外傷を湿潤治療している医師」，「熱傷を湿潤治療している医師」に，福岡市西区の福岡リハビリテーション病院 消化器科・血管外科／武内謙輔先生を追加しました。

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• 　「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，三重県名張市のまえだ鍼灸整骨院を追加しました。

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• 　7月19日（金）に杉並区医師会で講演することが決まりました。

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• 　柿澤秀行先生についてのメールです。
  
  　柿澤先生がご逝去と記されていてびっくりして、メールをいたしました。
  　柿澤先生には、ファロー四徴症の我が子の病状について、メールで相談に乗って頂いきました。熊本と仙台の間で、数えきれないほどのやり取りをさせて頂きました。
  
  　長文の質問に対しても、懇切丁寧で常に心あるメールを確実に返して頂きました。東北大学から仙台赤十字へ移られ際は、「医局に私からのメールが入っているのではないかと気になり、確認に来ました」と、本当に我が子の心配が続く日々は、柿澤先生のドクターとしての使命感、責任感、情熱と人格に支えられていました。
  
  　それから１０数年経っていました。仙台に仕事で行く機会があり、ホテルから国立仙台病院だったと思いますが、柿澤先生に電話をしまた。患者ではありませんのでなかなか取り次いでいただけませんでしたが、初めて電話で話すことが出来ました。
  　メールでお世話になったことをお伝えすると、すぐに「あの時の〇〇さん」と思い出して頂き直ぐに我が子のその後の状態を尋ねて頂きました。
  
  　それからも、時々ネットで「柿澤秀行」を検索して、どの病院にいらっしゃるのかを確認していました。
  　今回、ご逝去という文字に、人違いであることを願いつつ、文面を読みました。しかしそこには、まぎれもなく柿澤先生であることを証明する、使命感、責任感、情熱、人格を持つドクターであることが示されていました。
  
  　メールから、電話、いつかは直接お会いできることが出来る機会来ると信じていました。
  　柿澤先生のご逝去について、ホームページに掲載いただいて本当にありがとうございました。
  　柿澤先生と私はとても不思議な御縁があるようです。以前，「木のバッグを買ったよ」と書きましたが，すぐさま柿澤先生の奥様から「主人が愛用していました」というメールをいただき，驚きました。

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• 　週に数人，感染性粉瘤の治療を求めて遠方から受診される患者さんがいらっしゃいますが，こんな相談メールをいただきました。いやはや，ムチャクチャな説明をする医者がいるものだとびっくり仰天！　この医者は粉瘤という疾患を全く知らないか，正しい治療を学ぶ機会がなかったか，学ぶ意志がなかったか，そもそも物事を覚えようという気がないのか，一体どれなんでしょうか？
  　昨日も「植皮バカのカワハギ医者」について書いたばかりですが，カワハギ先生は全国どこにもはびこっていることがわかります。
  　それにしても，粉瘤に植皮って，前代未聞のすごい治療だよなぁ。私の感覚からすると，「ハエが飛んでうるさいからミサイルで撃ち落せ」，みたいなもんです。
  
  　30代女性です。以前よりよく粉瘤ができ、その度に皮膚科で抗生物質をもらい、という治療を繰り返していました。あまりに繰り返すので、今度こそは根治したい、手術をしたいと思い医者に相談したのですが、
  

  「あなたの粉瘤はできて潰れてを繰り返しすぎて普通の病院での手術は無理です。大学病院の先生を紹介します。大学病院で皮膚移植で治すしか方法はありません」

   

  　と言われ途方に暮れております。（粉瘤で皮膚移植って何…）と思わざるを得ませんでした。
  　手術しない場合どうなりますか？とも質問したのですが
  

  「場所が悪いですし、手術をしないで痛みが出る度に抗生物質で膿と痛みを止めるのもありだと思います」

   

  　と言われたので
  

  「粉瘤の病巣が有る限り再発し続けますよね？」

   

  　と質問したところ
  

  「しょうがないですね」

   

  　と言われました。
  　本当に皮膚移植しか無いなら諦めるか、皮膚移植をするか考えますが，他に治療法があるなら何の問題もない皮膚を剥ぎとって貼り付けるのはとても嫌です。

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• 　「糖質制限と筋肉」についてのメールです。
  
  　5月9日の記事で引用されていたAllAboutの記事ですが、
  

  筋肉量が落ち、基礎代謝が減り、結果的にリバンドの危険性が高くなってしまう糖質オフダイエットは、医師としては推奨できません。

   

  　という記述に対して、実例をもって反論したいと思います。添付写真は私自身の上半身を撮影したものです。他人様に自慢できるほどの筋肉ではありませんが、「糖質制限をすると筋肉量が落ち～」という説に対する反論としては十分かと思います（写真の掲載は行なっていただいて結構です）。
  　参考までに、被験者の生活環境を申し上げますと、
  

  • 年齢　32歳
  • 性別　男性
  • 仕事　デスクワークのみ
  • 運動歴　自宅での筋トレを週2-3回と、週1回・2時間程度のボルダリング。
  • 糖質制限歴　普段の食事から、米・麦・芋を排除し、日本酒・ビール・いただき物のお菓子等は遠慮しないという食生活を約50日継続。また、上記 の運動を併用。
  • その他　糖質制限前は、胸とお腹が同じ標高でした。

   

  　…というか、件の記事では、糖質オフをした場合、体内のタンパク質を分解して糖を作り～等と書いてありますが、体内に存在するタンパク質は骨格筋 だけではないですよね。タンパク質は口から放り込めばいくらでも補充できますし、十分な運動をして超回復に必要なタンパク質を摂取すれば、糖質制 限下でも骨格筋は増えていきます。
  　それとも、記事を書かれた先生は、人間はタンパク質を食べない生き物だとでもお考えなのでしょうか？
  
  　糖質制限ネタでもう1つ。
  　糖質制限をしている際の外食ですが、下記のような方法を提案したいと思います。健常者で、ダイエットの一環として軽目の糖質制限を行なっている人 が対象者です。
  

  • マクドナルド等のハンバーガーショップ
    　サイドメニューの唐揚げとサラダが使えます。ケンタッキーはそもそもフライドチキンのお店なのでバッチリです。
  • 吉野家等の牛丼チェーン店
    　牛皿定食など、ご飯が別椀でついてくるメニューを注文して、「ご飯抜きで」と言えばOKです。値段が変わらないのは納得いきませんが。また、なか卯ではサイドメニューでサラダと唐揚げがあり、重宝しています。
  • 日高屋等の中華料理店
    　肉野菜炒め系のメニューがお勧めです。もちろん唐揚げもあります。私は日高屋の回し者ではありませんが、値段の割にボリュームがあるので、外食好 きの糖質セイゲニストは押さえておいて損はないと思います。
  • ラーメン屋
    　屋台のお店は分かりませんが、店舗のお店ならサイドメニューで揚げ物やサラダがあります。餃子の皮ぐらいなら許容範囲として良いでしょう。
  • 立ち食いうどん店
    　サイドメニューの唐揚げや天ぷらが使えます。衣は小麦粉ですが、これぐらいなら許容範囲として良いでしょう。
  • 居酒屋・焼肉屋等
    　蒸留酒と、焼き鳥などの炭水化物を含まないツマミを頼めば問題ありません。

   

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• 　【初期地球は卵の腐った臭い？】
  　この記事の中の　「早くも35億年前から生物が別の生物を食べていたことは化学的には証明されている」　という部分に反応してしまいました。というのは，偶然にも昨日から，「生物が生物を食べる，という行為の本質は何なのか？ なぜ生物は他の生物を食べなければいけないのか？ 草食と肉食の最も根源的な違いは何なのか？」　というあたりについて，ずっと考えているからです。
  　そしてこれこそが，38億年前に地球に誕生した最初の生命体が採択した基本原理です。そしてこの基本原理は地球上のあらゆる生命体のDNAに組み込まれています。だから人類は70億を超えてもまだ増えています。人類はこの基本原理の最も忠実な信徒であり下僕だからです。
  　このように考えると，食人が一般的に行われなかった理由も明白です。食人はこの基本原理に反するからです。食人を続ければ何が起こるのかをシミュレートしてみれば結果は明白です。だから人類は，食人をタブーにしたのでしょう。
  
  　この記事は古生物学に関する地味な記事ですが，「人間は，何のために，何を食べているのか」という根源まで考えていくと一気に興味深いものになります。

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• 　【ガボンの「儀式殺人」と戦うハッカー集団】
  　頑張れ，アノニマス！　ガボンの闇を暴けるのは君たちだけだ。

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• 　【毎年90万人の障害児が誕生する中国、環境汚染が大きく影響】
  　90万人といえば，山梨県の人口（85万人強）より多いです。この記事が正しいとすれば，恐るべき発生数です。

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2013/05/08　・・・ [06:00]／ [07:00]／

【07:00】

• 　ワカケホンセイインコとおもわれる鳥の撮影に成功。全身をきれいに撮影したかったんですが，スマホのカメラではこれが限界。
  

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【06:00】

• 　「ティファール電気ケトルによる熱傷症例」におかだ小児科医院の岡田先生の治療例を追加しました（8番目の症例です）。

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• 　「指尖部切断の治療を受けています」というメールです。
  
  　とても有用なサイトを開設して頂き有り難う御座います。
  　４月２８日に親指の先端を切断し、最初の病院の治療に疑念を抱き、インターネットを検索し「新しい創傷治療」に行き着き、そこに登録されていた下田ひふ科クリニックに通院しています。
  　皆さんの参考になればと、ブログに経過を載せることにし、治療するたびに更新しています。　よろしければ、ご参考にしてください。
  　下田先生，グッジョブ！

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• 　糖質制限関連の気になる記事について。
  
  　気になる記事をみたので、報告します。
  

  【リバウンド体質になる？ 危険な糖質オフダイエット】

   

  　糖質制限で筋肉が落ちることないとおもいますが、いかがでしょうか？

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• 　「大学病院形成外科の医者からトンデモ説明を受けて皮膚移植を勧められた」という患者さんからの告発メールです。
  
  　難治性下腿潰瘍の患者です。以前，本郷の形成外科医の発言についてメールしました。
  　最近、別の形成外科医（埼玉医大出身）から、植皮についての興味深い説明を受けましたので、ご報告いたします。
  

  1. 人間のからだには自分で治癒させる能力が備わっている。
  2. 難治性皮膚潰瘍のばあい、患部において、この能力が失われている。
  3. そこで、フィブラストスプレーを用いて潰瘍部にサイトカインを与えたり、ヴァック療法を行って人為的にサイトカインの分泌を促進させたりすることによって、創傷治療を行っている。
  4. 植皮も同様の理由で行うものであって、たとえ皮膚片が生着しなくても、潰瘍部のサイトカインの分泌を促進させる効果が認められている。

   

  　概要、以上の通りでした。わたしは、喜んで、植皮を拒否しました。
  　わたしは医学が専門ではありませんので、上記の説明の当否について判断できません。しかし、患者としてリスクのより小さい治療を望んでいるからです。
  　静脈鬱滞性潰瘍の治療のため下肢の高位結索術を選択しましたが、患者の希望に反して、形成外科医はどうしても植皮をしたいようです。
  　このお医者様は何が何でも皮膚移植をしたいんでしょうね。嘘の説明をしてまで人様の体に傷を付けたいんでしょうね。背中の皮を剥いで，足にくっつけたいんでしょうね。こういう医者のことを「カワハギ形成外科」と言います。もしも，埼玉医大形成外科がこういう治療方針だとしたらカワハギの巣になっているんでしょう。
  　患者に嘘をついてまで皮膚移植をする医者は「形成外科医の鑑」かもしれませんが，「人間としては最低のクズ」です。
  
  　上記の説明のどこがおかしいか，どこがクズかというと「たとえ皮膚片が生着しなくても、潰瘍部のサイトカインの分泌を促進させる効果が」という部分です。サイトカイン，つまり細胞成長因子は創面とその周囲にあるありとあらゆる細胞が分泌します。細胞成長因子を分泌する細胞を一覧表にすると，本の1ページがまるまる必要です。要するに，細胞成長因子はほうっておいても自然に分泌されます。こんなことは，創傷治癒の常識中の常識なので，上記の埼玉医大の形成外科医も知っているはずです。知らなければ形成外科医失格です。
  
  　つまりこの医者は，「放っておいても自然に分泌される細胞成長因子」を分泌するために，「背中の皮を剥いで足に移植しましょう。移植した皮膚が生着しなくても細胞成長因子が分泌されます。それでいいじゃないですか」と説明sているんですね。
  　どこに嘘があるか。それは，「細胞成長因子は放っておいても創面に分泌される」という事実を言っていない，あるいは，故意に隠している点です。
  　つまり，「植皮をしたい」という医者自身の欲望を叶えるために，皮膚移植に不利なことを隠して説明しているとしか考えられません。患者のためでなく，慰謝自身のための皮膚移植です。
  
  　上記のカワハギ形成外科医の先生は，自分の子供がヤケドしたら，同じ説明を子供にするんでしょうか？　細胞成長因子のために，失敗することがわかっている皮膚移植（慢性難治下腿潰瘍への皮膚移植はほとんど失敗していることは，形成外科医なら経験しているはずです）を自分の親にするんでしょうか？
  　多分，自分の子供や親には皮膚移植はしないでしょう。必死になって，皮膚移植しない方法を探るはずです。なぜかというと，皮膚移植がどんな凄惨な手術か知っているからです。
  　だからこういう医者のことを「カワハギ医者」と揶揄し，より的確な言葉で言えば「アホバカ・クズ医者」と糞味噌に貶します。
  
  　なお，埼玉医科大学形成外科が　「うちの医局ではこんな説明は行なっていない。無理に植皮を進めたりしていない。科学的根拠に基づいて皮膚移植をしている。細胞成長因子分泌を促すための皮膚移植をすることは正しい」　というのであれば，どうぞメールでご連絡下さい。本コーナーに反論として掲載します。ただしその際は，「皮膚移植をしなければ細胞成長因子は分泌されない」　という科学的根拠も同時に示すことが最低条件となります。

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• 　昨日，〇〇大学付属▽▽病院の◆◆科からの紹介患者さんが受診されました。難治性潰瘍の患者さんですが，同じ病院の皮膚科の治療でどんどん潰瘍が悪化・拡大し，患者さんの希望もあって当科に紹介されたようです。
  　患者さんの話によると，皮膚科では「創面を石鹸で泡立ててゴシゴシ洗い，ゲーベンクリームをタップリ塗る」という説明だったようです。
  　患者さんによると，「ゲーベンクリーム治療が始まってから傷が深くなり，どんどん傷が大きくなった」とのことです。そして何より，ゲーベンは塗ると非常に痛いため，皮膚科医に「この軟膏は痛くて嫌だ」と訴えたようですが，「こういう傷にはこの軟膏しか効かない」と聞く耳持たずだったようで，さらに意地になってゲーベンを特盛したようです。アホバカ医者の典型的行動パターンです。多分，こういう「ゲーベン医者」のオツムには脳みそでなくゲーベンが詰まっているんでしょう。
  　そして，下腿潰瘍を診察すると「潰瘍部だけが深く陥没」していて，これはゲーベンクリームやユーパスタで治療された潰瘍特有の所見です。ゲーベンクリームがどんどん組織を破壊するため，傷のところだけがどんどん深くえぐれていった結果，こういう特異な形状の潰瘍になります。
  　そういうわけで，〇〇大学皮膚科は，同じ病院の医者から相手にされていない模様です。

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• 　例によって「お叱りメール」についてのメールがいくつか。
  
  　一般人です。
  　今回の件で思いますのは…
  

  湿潤療法や糖質制限などの本質ではないところでの突っ込みだよなあ…

   

  と思います。（こういうしょうもない「やり方」はネットでよく見かけるところです…）
  　近頃話題の
  

  真っ当な批判を受け入れられず盲目的な信者たちとよろしくやりたいのなら、このサイトを会員制にすればいいと思います。

   

  　会員制サイトというのは、「世間一般には見せたくない」「見たいと言うだけでは見せてやらないよ」という目的でからやるものであって、見たくない人の希望に沿うためにやるものではない、ということも分からないのでしょうか。
  　見たくない人には見ない自由が常に保証されているのです。

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• 　【世界初3Dプリンターで制作された銃が、ついに火をふく（動画）】
  　アメリカの大学生がまた余計なモノを作りやがった。撃鉄の部分だけが金属ということは，素材を工夫すればオールプラスチックの銃が作れるということです。つまり，飛行機の機内にいくらでも持ち込めます。この銃を使ったハイジャックが起こるのは時間の問題でしょう。そうなったら，飛行機の運行そのものを止めるか，乗客を丸裸にして検査して手荷物の持ち込みは全て禁止するしか，ハイジャックを防ぐ手立てはなくなります。
  　銃が大好きアメリカ人は，銃さえ持っていれば幸せなんでしょう。だから，3Dプリンターが手に入ったら，まず真っ先に銃を作ったのでしょう。まったくもって迷惑な連中です。

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2013/05/08　・・・ [06:00]／ [08:30]／ [11:00]／

【11:00】

• 　「NUboard + Shot Note」についてのメールです。
  
  　SHOT NOTEの話題が出てたのでメールしました。
  　スマホアプリのSHOT NOTEは4隅のマーカーさえあれば読み込めるので，NUboardの透明ページにマーカーを貼るだけでSHOT NOTEコラボのNUboardの出来上がり，です。
  
  　さらにキングジムはそのマーカーさえ必要ないSHOT DOCSというアプリを出しています。
  　紙の輪郭がはっきりしてればふつうのデスクの上でも四角い紙をスマホに取り込めます。どうやらバックとのコントラストがある程度あれば良いみたいです。四隅は丸くても大丈夫でした。
  　連携アプリのEvernoteに取り込めば，手書き文字もOCR処理までしてもらえますので，手書きノートの文字検索ができるようになります。

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【08:30】

• 　ここ数日，朝7時ころ，自宅ベランダの外にある電線に緑色の大きなインコが留まります。恐らく，ワカケホンセイインコでしょう。東京都内のあちこちの公園で繁殖しているようです。数メートル先の電線に止まるのでいつか撮影してやろうと思っているのですが，スマホを探している間に飛んでいってしまい，いまだに撮影には成功していません。
  
  　それとは別に漫画の『とりぱん』を読むようになってよかったのは，いつの間にか野鳥を見分けられるようになったことです。といってもまだ数種類ですがど，それまでの私は「鳥はトンビとカラスとハトとスズメ，その他大勢」としか認識していなかったので，ムクドリやヒヨドリ，オナガなどを一発で見分けられるようになったのはすごい進歩なのです（特に今の時期の東京にはこの3種類が飛び交っていますね）。
  　それまでの私は，ムクドリもヒヨドリも「自分の目の前に存在しているのに見えていなかった」わけです。見えなかったものが見えるようになるって，すごく面白いのです。「学ぶこと，勉強することの醍醐味」ってやつかな。

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• 　「糖質制限とアルツハイマー病」についてのメールです。
  
  　食事制限（≒カロリー制限）を行ったにもかかわらず糖尿病患者が増えてしまった久山町研究ですが，転んでもただは起きない素晴らしい研究成果を上げたようです。
  

  【「アルツハイマー病、脳は『糖尿病状態』　九大が患者調査」】

   

  　以前にも、海外でアルツハイマー病と糖質の関係について研究がされていることが話題になっていましたが，日本国内でも「アルツハイマー病≒第3の糖尿病」の可能性が高いことが徐々に浸透してくるかもしれません。

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【06:00】

• 　「ティファール電気ケトル熱傷」についてのメールです。
  
  　ティファール社製電気ケトルによる熱傷例のまとめを見ました．
  　某医科大学形成外科の治療後の汚さ，，．絶句です．一生こんな傷が残ると思うと，そして湿潤治療すれば，こんな傷にはならないであろう事を知っているだけに，胸が痛みます．某D医大の治療は，ほとんど○○に等しいと思いますね．
  　先生が，戦うのも，よくよく解ります．戦わないと，こう言う患者さんが増えてしまうのですね．

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• 　昨日紹介した「ポケットサイズのホワイトボード」について，新南陽整形外科クリニックの花岡先生からこんなメールをいただきました。花岡先生は開業前に2度，私の外来に見学に来られていますが，治療や治療の説明について色々なアイディアをお持ちでした。今回のNUboardの工夫もその一つです。
  　ちなみに，キングジムのコラボ商品はすでに売り切れのようです。やはりこの手の商品は「ちょっと便利かも」と思ったらすぐに買わないとダメですね。
  
  　NU boardの話題が出たので、メールしてみました。
  　２月、３月に先生の外来を見学させて頂いた時、紹介してもらいましたが、即、外来で役に立ちました。自分はSHOT NOTEと組み合わさった製品を使っています。
  　合わせて使うには、ダイソーのホワイトボードマーカーは安くて色も豊富でおすすめです。
  　手書きの絵を残せるので、レントゲンで再度同じ説明をするときなどに重宝しています。

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• 　数日前からデータ集めに奔走している「動物の血糖正常値」ですが，動物園の獣医さんからの情報も入りました。面白いです。
  　それと同時に，動物の血糖値を測定することの困難さもわかりました。特にネコ科の大型動物の場合，採血する際はまず麻酔する必要があり，おとなしくなるまで暴れますから，実は動物にとってはかなりのストレスなんですね。その結果，猫科の動物はストレスで血糖が跳ね上がるんだそうです。
  　採血される動物の身になって考えてみたら当たり前なんですが，世の中に知らないことって多いんだなぁ，と改めて思い知らされました。知ろうとしなければ永遠に知らないことだらけです。

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• 　例によって「お叱りメール」関連のメール。
  
  > 「感じるのは夏井信者たちの思考停止です・・・」。
  
  　夏井先生の信者でいいんじゃないでしょうか？
  　夏井先生のサイトに出会って、湿潤療法を実践したことで傷跡が残らず綺麗になった！　また、治療材料が手に入れば自宅でも簡単に治療できた！！　更に、治療経過を皆がメールしてくれて参考になる！！！　おまけに江部先生の糖質制限まで知ることができ、それを実践したことで体調がよくなった、採血データが改善した、糖尿病がよくなった。一石二鳥どころか三鳥、四鳥じゃないですか！
  　いろんな情報が交錯するなかで、自分に必要な情報を選択することが大切であって、その選択が間違っていれば間違いを正せばいいだけじゃないですか！
  　あらゆる方面の方々が情報提供してくれて、それを自分で選択し共有しあえるサイトってそうないと思いますが・・・（単に小生がほかのサイトを知らないだけとも言えますが・・・）。
  　大学教員です
  　夏井先生がRyo@Gmailからのメールに対するコメントは、そもそも非礼でトンチンカンな内容であったものに対する１つの表現でしかないように感じます。過日の夏井先生のコメントに頭にきて見に来なくなった人もいるでしょうし、一言物申したい、ということでメールされている方もいます。印象は読者それぞれですから、何も言わないからといって擁護しているわけではないでしょう。
  
  　少なくとも公開を希望しないプライバシーに関わるメール以外は、すべて公開されているわけですから、あのトンデモメールに対して大人の対応でコメントしようと、晒して放置しようと、おどけたコメント付きにしようと、それは夏井先生の勝手です。また、どんなコメントを付けようがつけまいが、管理者側の勝手にすぎませし、そもそも閉鎖的なポリシーで運営されているサイトではありません。「Dr.夏井ファンサイト」でもありませんから、会員制で仲良しごっこしなさい、ということにはあたらないでしょう。
  
  　不快に感じ、夏井先生の人格を疑うというなら、やはり見なければいいだけです。
  　私も仕事がら問い合わせのメールが来ますが、件名がいい加減だったり無かったり、差出人の名前がなく要件しか書かれていないような非礼なメールは、即ゴミ箱行きです。
  　お叱り、苦情～議論百出ですね。ネット初心者なので、勉強になります。いろいろに拝見して思ったのは、
  

  センスのかけらもない５６歳とは思えないバカ中学生レベルのひどい文章を、書くのも自由だし、書かないのも自由。

   

  センスのかけらもない５６歳とは思えないバカ中学生レベルのひどい文章を、読むのも自由だし、読まないのも自由。

   

  　ただ、センスのかけらもない５６歳とは思えないバカ中学生レベルのひどい文章を、「読みたくない」「不快」と言っている誰かに、迷惑メールのように送りつけるのは、よくないです。
  
  　大人なら、何を信仰するかはモチロンですが、大島優子信者になっても、福山雅治信者になっても、いいんです。ＮＨＫじゃないんだから、公平　客観　中立でなくても、自己責任で、自由にやればいい。
  　自由な日本、自由な現代に生まれて幸せです。これが、どっかの国だったり、江戸時代だったら、牢屋に入れられているかもしれないですものね。
  　このところ夏井先生のHPの書き込みで見かける「夏井信者」という言葉について思ったんですが、そもそも患者と言うのはほとんどが主治医の「信者」ではないでしょうか？
  
  　なんだかわからないけれど、お医者さんが「こうしなさい」というのを信じてその治療に従うしかないのが今の日本の医療のほとんどです。
  　それこそ熱傷であれば「この軟膏をつければ治りますよ」「消毒してガーゼをはれば治りますよ」「消毒の激痛や、ガーゼ交換の激痛を耐え忍べば、熱傷は治るはず！！！」と多くの熱傷患者は、「熱傷専門医信者」になっているのではないでしょうか？
  　それでもきれいにならなければ、「植皮をすればきれいに治りますよ♪」と言われ、その言葉を信じた結果がどういうものであるかは、夏井先生はもちろん、このHPをご覧になっている人なら素人でも知っていることです。
  　外科医にしてもそうです。無条件に医者を信じる信者にならなければ、まったく意識のない麻酔をかけられたり、体の自由がきかない麻酔をかけられて、自分の体を切り刻ませるなんてできないことです。
  
  　ではなぜ患者は「信者」にならざるをえないか・・・それはこの治療がこの後どういう経過を経て、どんなふうに治り、最終的にはこういう風になる・・・と説明できる医者はほとんどいないからです。いたとしても、自分の身を守るために「おどかす」ような最悪の結果ばかり話すとか・・・
  　そうなると「信じる者は救われる・・」ならず「信じる者は治る・・・はず！」とならざるをえません。
  
  　一方「夏井信者」と呼ばれる人たちは、夏井先生の「ありがたいお言葉」を信じているわけではなく（失礼なものの言い方ですみませんが・・・）、こういう傷はこういう治療をすれば、こんな風になって、最終的にはこういう結果になるという「目に見える事実」と、実際それを真似てみて「自分自身が体験した事実」を信じているわけです。
  　医者のいうことをひたすら信じて何も考えず疑問も持たず、持っても調べずに信じていく患者と、どちらの患者が「信者」と呼ばれるのにふさわしいか・・
  　そんな風に思いました。
  
  　ちなみにわたしは湿潤療法が出始めで、ラップとワセリンが主流のころは、擦り傷で来室した生徒に湿潤療法を説明する前に、
  

  「わたしはワセリン教なんだけど、あなたは信じますか？！」

   

  　と冗談まじりに生徒に説明していました（笑）もちろん、信者はどんどん増えていきましたよ。

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2013/05/07　・・・ [06:00]／ [08:30]／ [15:00]／

【15:00】

• 　さすがは4連休明け，ということで外来患者さんが多いです。午前中だけで新患熱傷患者さんが5名，そして午後はなぜか感染粉瘤が2名続いています。メールも幾つかいただいていますが，紹介する暇はなさそうです。
  　それと，ある獣医さんから待望の「爬虫類の血糖値」のデータをいただきましたが，実に興味深いものです。頭の中で幾つかの仮説が浮かんできます。

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【08:30】

• 　今日は4連休明けですが，こういう連休明けの朝，病院に行って電子カルテを開ける時はちょっとドキドキものです。あのヤケドの患者は連休の間に具合悪くなっていないだろうか，あの広範な組織欠損の患者は熱が上がったりして入院したりしていないだろうか・・・と，心配のタネは付きません。3連休，4連休と後はいつもこうです。連休なんてなければいいのに，と思ったりします。一応，何かあったらすぐに連絡を寄越すようにメールアドレスは教えていますが，連絡を頂いた所で遠方の患者さんの場合，手も足も出ません。
  　そして，患者さんにとっても連休は不安なはずです。病院に行ってもいつもの医者が見てくれるわけではないし，他の病院からのバイトの医者だったりするからです。多分，連休が終わるまで毎日不安だろうと思います。
  　そんな訳で，振替休日で連休が増える，というのは患者にとっても医者（特に私のように一人で診療している医者）にとっても，実は困りものじゃないかと思います。
  　振替休日にしても，月曜日でなく水曜日とか木曜日あたり振り替えて欲しいです。そうすれば，3連休でなくなりますから。

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【06;00】

• 　「ティファール電気ケトルによる熱傷症例」を追加しました。同じ受傷原因でも治療が違うとこれほど瘢痕の残り方が違うのか，という証拠写真にもなっているところがミソですね。

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• 　「ポケットサイズのホワイトボード」を買っちゃいました。1年ほど使っての感想です。とても使い勝手が良く，私は便利に使っていますが，ちょっとお高いです。100円ショップのホワイトボードとは別次元の商品なのですが，そこらに価値を見いだせるかどうかですね。

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• 　糖質制限に関するメールです。
  
  　今日もこんなブログを見つけました。
  　ご自分の薬局のサイトや、住所、電話番号まで記載されているブログでしたので、糖質セイゲニスト約1年半の私は早速、糖質制限がどれだけ素晴らしいかをコメントさせて頂きましたが、20分後くらいには夏井先生の様に（よりも？）丁寧な返事が入っていました。
  　しかし夏井先生と違ってこの返事の内容が？？？だと思うのは私だけでしょうか？
  　そもそも糖質制限を過去に何か月も行った事がある経験者でこんな記事を書ける事が、同じ糖質制限をしている私には理解できません。
  
  　これはご自分で湿潤療法を行った事が無いのに、「湿潤療法は良い治療法でもあるが、治癒には個人差があり、誰にもどんな創傷にも有効という訳ではなく、下手をすると感染症を起こして最悪敗血症で死ぬ事もあります」と言った、知ったかぶった説明をして患者を脅す熱傷専門医や形成外科医の説明に似ている様な気がします。
  
  　また、これで先日も取り沙汰されたこちらの札幌美容形成外科院長のブログを思い出しました。
  
  　両者に言える事ですが、ご自分のお仕事の宣伝も兼ねていて、プロとして公に公表している様なブログに、一つのダイエット法や治療法（湿潤療法・糖質制限による糖尿病治療）を否定する様な記事を乗せたのですから、専門家らしくもう少し根拠があって納得できる記事や返事のコメントがほしかったです。

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• 　「お叱りメール」についてのメールです。
  
  　感じるのは夏井信者たちの思考停止です。お叱りメールの指摘の一部にこの事も含まれると思います。
  　お叱りメールの発端になった夏井氏の文章を読み返して欲しいのですが、これほどセンスのかけらもない56歳とは思えないバカ中学生レベルのひどい文章を掲載した氏に対し批判することもなく擁護することに恥じらいはないのかと思います。
  　夏井氏を支持することとその発言すべてを擁護することは違うということを理解して欲しいと思います。
  　嫌なら見なきゃいいは最大の逃げ口上です。
  
  　真っ当な批判を受け入れられず盲目的な信者たちとよろしくやりたいのなら、このサイトを会員制にすればいいと思います。

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• 　先日ちょっと紹介したオノ・ナツメの『つらつらわらじ』もすごかったけど，『さらい屋五葉』も素晴らしかったです。感動のうちに最終巻（第8巻）を読み終えました。
  　こちらの方は江戸時代を舞台に，生真面目で気弱な武士がちょっとアンダーグラウンドな一味と出会う話なんですが，ストーリーの展開と映画でいう脚本がほぼ完璧。非の打ち所がありません。『つらつらわらじ』と同じで，最初の第1巻，第2巻を読んでいる間はどこに向かっていく話なのかがわからず，やきもきしますが，第3巻あたりから俄然緊迫感が増してきて，謎が謎を呼び，そして次第にストーリー全体が目指している目的地がぼんやりと見えてきます。後はもう，一気呵成です。主人公の「腕はたつが気弱な武士」が最初は本当に頼りなかったのに，次第に仲間たちの精神的支柱になっていく様子も感動的です。
  　そして，全体を読み終わってから，改めて第1巻を読みなおしてみると，無駄なシーン，無駄なセリフがひとつもなく，全てはあの感動のクライマックスに向かうためのものだったことが初めてわかります。
  　それと，絵の巧さは相変わらず抜群で，とくに着物姿の男女をこれほど粋に描ける人はそんなにいないでしょう。ラストシーンの空は白黒なのに，抜けるような青空に見えます。抜群の画力です。
  　ちなみに私はKindle版で読みました。
  

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• 　この4連休も空いた時間がちょっとでもあれば，ひたすら「糖質制限本」の原稿書きをしていました。1月下旬にほぼ完成していたのですが，その後，新たな事実が判明したり，新たな知識が加わったため，章をまるごと全面書き換え，なんてことになってしまいました。あとちょっとで原稿完成かな（とは言っても，これからさらに数回の校正作業が必要ですが・・・）。
  
  　血糖値とブドウ糖について考えているうちに，人間の血糖値だけを見ていてもその意味はわからない，生物界全体を見渡すことで初めてその意味が見えてくるのではないか，というに気が付き，数日前から猛烈な勢いで「動物の血糖正常値」を調べています（獣医師の先生方には連休中にもかかわらずご協力いただき，感謝します）。
  　もしかしたら，すごいことを発見しちゃったかも（・・・もちろん，夢幻に終わる可能性も大ですが・・・）。

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2013/05/06　・・・[06:00]

【06:00】

• 　サンタクロース伝説の元になった聖ニコラスは実は殺人鬼だった，という設定のオランダ製ホラー映画，《ナイトメア・オブ・サンタクロース》をレビュー。

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• 　昨日の「お叱りメールへの賛同」に対するメールです。
  
  　この方たちは個人のホームページやブログと言うものがあまり理解できていないのではないでしょうか。
  　夏井先生のサイトは、あくまでも個人の医師が運営されているサイトであり、大きなメーカーや販売店のホームページの様な「お客様苦情コーナー」もありませんし、政治家やタレントの様に票や人気が必要でもないので、歯に衣着せぬ内容があってもあくまでも個人の自由な考えなのですから、余程常識外や世間的に有害な事を掲載しない限りは誰にも文句を言われる筋合いは無い筈です。
  　まあ、夏井先生はそこら辺の政治家や芸能人よりは有名だったりしますが…。
  
  　私のブログにもごくたまに、素晴らしいご意見コメントが入る事がありますが、とりあえず相手を思いっきり卑下する返事を入れてしばらく晒して置いた後、削除させて頂いた上、IPアドレスからのコメントを拒否する設定を行っています。
  　こういった方たちに100％共通なのは、自分は好きな事を投稿しても相手からは返事が返せない様になっている事であり、そうしないとストーカー化して遠慮なく何度も突っ込んでくる方が多いのでやむなくそういった処置をさせて頂いてます。
  
  　つまりこの方たちはこのネットの世界の「モンスター投稿者」という事になりますが、そんな大きな勘違いをした方にもちゃんとサイト上で返事をされている夏井先生は、とても心の広い方である事が良く分かります。
  
  　早い話が、嫌なら見なきゃいいだけの事ですが、この方はわざわざ筋違いの苦情（文句）を書き込む非常識人であるという事です。
  　そのサイトに気に入らない事があり、それを表現したいのであれば、私の様に自分でブログでも立ち上げて自由に批判（もちろん常識の範囲で）されれば良いのではないかと思います。
  
  　それもできない様であれば、そんな方たちのためにはちゃんとこんなサイトがありますので、こちらに遠慮なく書き込まれれば良いと思います。

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• 　ある看護師さんから「フルニエ壊死の患者さんの治療をしていますが，治療経過を教えて下さい」というメールをいただきました。
  　早速，克明な経過写真付きのデータを送りましたが，主治医に見せたところ「もう感染は治まっているし，面積もこちらのほうがひどいから，やり方を変える必要はない」と言ったそうです。
  　この看護師さんと医者のやり取りからも，「人間は見たいものだけを見，聞きたいことだけを聞く」　ということがよくわかります。眼の前にあるものすら見えないと言い張り，都合のいい屁理屈を並べて自分の治療法を擁護します。それを彼は「医者としてのプライド」と呼びます。
  　そして，この医者のプライドの犠牲になるのは患者さんです。医者が古臭い治療をしても医者自身が困ることはありませんが，患者は確実に被害を受けます。

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2013/05/05　・・・[06:00]

【06:00】

• 　「脳の栄養はブドウ糖である。脳を働かせるためには血糖値を維持する必要がある。そのためには炭水化物と甘いモノだ」という俗説を完全撃破するすごい実例があることに気が付きました。現在，この仮説を証明するための基礎データを集めているところです。
  　「なんでこんな簡単なことに気が付かなかったんだろうか，なんでこんな簡単なことを見逃していたんだろうか，こんなこと，もっと早く気がつけよ」・・・と自分自身にツッコミを入れながら，データをまとめているところです。

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• 　「パラダイム・シフト」について，内科の先生からのメールです。
  
  　私自身のパラダイムシフトと題して以下を書いてみました。
  

  私自身の「パラダイムシフト」

  1. 湿潤療法（夏井睦先生、鳥谷部俊一先生）　私は、２００５年１１月開始
  2. 糖質制限（江部康二先生）　　　　　　　　　　　　２０１２年２月開　
  3. コウノメソッド（河野和彦先生）　　　　　　　　　２０１３年２月開始しました。

   

  私の思いつく共通点

  1. 患者さん、ご家族が専門医の治療でよくならず疑問を覚えて必死に探し求めて受診されている。
  2. 治療の苦痛がなく、症状も検査データも著しく改善し、患者さん自身、ご家族が感動し大喜びしている。
  3. 先生方は、なんとか本人、ご家族の苦悩を減らし、致死的合併症や生涯に渡る瘢痕形成から救いたい一念
  4. 症例の治療経験数としては、個人としてはおそらく世界一でそれぞれ数千例以上。
  5. 長期に渡りフォローアップをご自身でしている。
  6. 自身の多くの経験をホームページで失敗例も含め惜しみなく公開している
     • http://www.wound-treatment.jp/
     • http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2513.html
     • http://dr-kono.blogzine.jp/
  7. 医師だけでなく一般の方達の質問にも誠実に答えておられる。
  8. 自身の診療経験に基づき、医師だけでなく一般の方達にもわかりやすい多くの著作を書かれている。
  9. 日本中で医師向け、一般の方達向けの講演をされ啓蒙に奔走されている。
  10. 専門医ではなくプライマリ・ケア医、一般の方達の間でパラダイムシフトが進行している。
  11. 専門医ではなくプライマリ・ケア医の中でパラダイムシフトが進んできている。
  12. その内容、効果について専門医や学会がなかなか認めようとせず、否定的ですらある。
  13. 患者さんやご家族の苦痛、苦悩に対する共感がなく、誤りを正そうとしない専門医への強い憤りがある。
  14. パラダイムシフトをしている医師は、自分自身で体験し確認し実践を開始している。
  15. パラダイムシフトをしている医師は、その効果に感動しつつ患者さん達やご家族と喜びを共有している。
  16. 一般の方達が、ホームページや著作そして自身の経験から学び専門医にまさる批判的評価ができてきている。

   

  　まだまだあると思いますが、参考になれば幸いです。

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• 　内科の先生からの「パラダイム・シフト」についてのメールです。
  
  　昨今の先生のホームページで取り上げられるテーマを拝見させて頂き、当方の現場でも絶大な安心感を頂き深謝致しております。
  
  　実は内科系か精神科か若い頃当方進路に迷った事が有りました。神戸大学の中井久夫先生という方が居られますが、中井先生もご自分で向精神薬を自ら試されつつ患者さんの治療にあたり，各方面の診療現場で絶大な影響を与えておられます。「アリアドネからの糸、みすず書房」は当方の心の糧です。
  
  　後、鹿児島の神田橋條治先生という方が居られ、全ての精神疾患の根本に発達障害とフラッシュバック(広義のPTSD)が有るとの壮絶な指摘は内科系の地味な診療所の現場でも安心してやっていける指針を頂いています。東洋医学を含めて高次機能回復の為に壮烈な戦いをし続けている精神科医です。著書も沢山ありますが「精神科講義」という一般書が当方の支えになっています。
  
  　高次機能疾患や栄養学、糖質制限などが湿潤療法創始の夏井先生のHP経由でまとまって行く様な昨今の状況がこれからの希望になる予感がして嬉しく存じます。

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• 　「誕生日」メールです。
  
  　お誕生日おめでとうございます。
  　藤田紘一郎先生の近著で最近知り、おお！と思った一文を抜き書きます。（出典は不明、原文は英語だそうです）
  

  　～３０歳、４０歳、５０歳と歳を重ねていくときに、年をとったという感じはしないだろう。大人とは年齢を重ねた子どものことだ。ほんの少し若いときより賢く、自信を持っているだけだ。
  
  　今までの人生でこの世界に自分の場所をつくり、何かを学んできたはずだ。成長することを恐れるな。むしろ楽しめ。年をとることはとても素晴らしいことだ～

   

  　私がつらい状況になり、必死で情報を集めたとき、夏井先生のこのサイトにどれだけ助けられたかわかりません。
  　「インターネットの可能性」の実感も、つくづく感じています。（今ごろそんなこと言っているのは、日本中で私くらいでしょうが）
  　とても感謝しています。
  
  　次のお誕生日の日まで、お幸せな一年をお過ごしになりますように、お祈り申します。

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• 　「誕生日」メールです。
  
  　音楽家と寿命を検索したらこんなブログがヒットしました。
  
  　夏井先生がラフマニノフの享年になるまでには、もっと湿潤療法が広まっているといいですね。。
  　ちなみに，「音楽家の寿命（演奏家としての寿命）と楽器の種類に関する法則」という音楽界のジョークがあります。「楽器との距離が遠いほど寿命が長い」という法則です。
  
  • 声楽家は体そのものが楽器で距離ゼロなので寿命（演奏家寿命）が一番短い
  • 管楽器は体の一部（口）が楽器に直接接触しているので声楽家よりは長い
  • 弦楽器は体からちょっと離れるので管楽器奏者より長い
  • ピアノとピアニストの距離は更に遠いので弦楽器奏者より長い
  • 指揮者は楽器を演奏しないので一番長生き
   

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• 　「お叱りメール」へのメールです。
  
  　このところ話題の「お叱りメール」ですが、よく読むと、先生が怒っているのはご自分に対する批判ではなく、「ガンに糖質制限が有効かもしれないならやってみよう」と実践された方を、何も知らずに批判していることに対してなんですよね。
  
  　実際先生は、別の「湿潤治療について来れない医者を切り捨てるような言い方はやめたほうがいいです」というご自分に対するお叱りに対しては、非常に冷静にたんたんと「私がしていることは，水を飲みたくない人に水を飲ませるのでなく，まず水の在り処を示し，そこへのルートを教え，水を飲みたくなったら行ってね，と説明することです。それ以上でもそれ以下でもありません」と書いてますし・・・
  
  　夏井先生が時々熱く、過激に怒っているときは、たいてい「弱者」を目の前にしているときに、その弱者の代わりに怒っている…っていう感じがしています。
  
  　自分が批判されたり、否定されたときに逆切れしたり、怒り狂ったりする人は多くいますが（実際先生も、そういう医者たちをいっぱい見てますよね？）、他人のために、弱者のために、こうして批判を覚悟で戦っている夏井先生のような人は少数です。

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2013/05/04　・・・[06:00]

【06:00】

• 　今日でいつの間にか56歳になってしまいました。36歳の時はモーツァルトが死んだ年齢だなと思い，39歳の時はショパンの享年かと思いましたが，56歳とはシューマンが亡くなった年齢です。
  　そして，56歳ということは，私の父親が死んだ年齢まであと12年しか残っていないということです。父親が死んだ年齢で死ぬのか，それより早く死ぬのか，もうちょっと長生きするかはわかりませんが，いつか確実に死にます。カウントダウンの声は聞こえますが，数字が聞き取れないだけのことです。
  　50歳の頃から，誕生日のたびに「カウントダウンはどこまで進んでいるのかな？」なんて思っています。

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• 　「広島は医学の先進県だ！」というメールです。実に素晴らしい編集後記ですね。
  
  　広島医学雑誌の編集後記に藤川徳美先生が、次のように述べておられす。広島の医学をリードする雑誌に、このような記事が載って、とてもうれしく、広島が先進的であることを自慢したくてメールいたしました。
  

  広島医学，66巻4号（2013年4月）　編集後記
  
  　21世紀に入り、臨床医学においては従来とは全く異なるパラダイムの治療概念が次々と提唱されてきている。主だったものを挙げてみると、カロリー制限から糖質制限へ（荒木裕、釜池豊秋、江部康二）、　消毒ガーゼから湿潤療法へ（夏井睦、鳥谷部俊一）、認知症治療におけるコウノメソッドと米ぬか脳活性食（河野和彦）、がんもどき理論と癌放置療法（近藤誠）、コレステロールは下げないほうが良い（大櫛陽一、浜崎智仁）、精神疾患の栄養療法（A.ホッファー、Ｍ・レッサー、生田哲、溝口徹）など。みなさんはこれらのあたらしいパラダイムをご存知でしょうか？amazonで検索すれば容易く著書を見つけることが出来ます。
  　このような新しいパラダイムに対して非専門医や一般人の中では徐じょに理解が進んでいる一方、専門医や専門学会の理解が不十分なように思えます。江部氏、夏井氏、河野氏のブログでは、専門医が古いパラダイムに固執して時代の変化に対応出来ておらず最も無知であるとコメントされています。これらのブログを一度読まれてみることもお勧めします。 （藤川徳美）

   
  　広島県は最初期から熱心に湿潤治療普及に取り組んでこられた先生が多い県です。呉市の菅田医院の菅田先生，正岡クリニックの正岡先生，福山市の瀬尾クリニックの瀬尾先生，伊藤内科医院の伊藤先生など，錚々たる面々が顔を揃えています。湿潤治療に関しては，少数精鋭でなく多数精鋭なのが広島県です。

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• 　「ティファール熱傷」についてのメールです。
  
  　消費生活センターを通してもメーカーに改善を要求するのは効果が薄いと思うんですよね。販売店に説明責任をつけるよう要求したほうが早いと思うんです。
  

  「売り場では安全装置の有無で怪我の可能性が変わることを説明されなかった、　安全装置のついた選択肢があることを明示してくれなかった」

   

  　こういう問題にして販売店が相手のほうがぐっとハードルが下がりそうです。多分、生活センターの職員の中にも海外大手メーカーには及び腰になる人もいることでしょう。
  　安全装置の有無で売り場コーナーが区切られるのもいいかもしれません。ティファールであれ他者であれ展示品の上に「安全装置がありません」と表示されたら消費者も考えるか戸惑うかしてくれそうです。どういう製品であれ特性を理解して適切に使える人だけが買う分には製造したってかまわないでしょうし、売り場で差別化されたり売れ筋が変わったりすればメーカーは自発的に安全化の措置を講じるでしょうね。
  
  　事故の発生件数がティファールの製品に集中しているという原因は大まかには二つだと考えます。
  　一つには、電気ポットとは異なる製品として作られていること。あれは他の方が言ったように「ヤカン」です、それも熱源付の。ガスコンロで加熱中のヤカンと同じなんだと認識されていれば発生はしにくいでしょうが、湯を長時間保存する電気ポットとおなじだと認識する人が多ければ危険性はあがります。
  　二つ目は、売り場の大きな位置をしめる売れ筋商品になっていることですね。ただこれは一つ目の理由が大きく関わったはずです。電気ケトルが登場して間もない頃に見かけたTV番組の内容では、
  

  「国内メーカーは消費者が電気ケトルと電気ポットを混同すると予測して、電気ポットと同じだけの機能を入れようとした。保温機能・空焚き防止・マグネットコード・流出防止弁・防臭防カビ、全部つけたら当然電気ポットの値段になる。それでは太刀打ちできないから販売を見送り、電気ケトルの市場は海外メーカー一色になった。」

   

  　このように解説されていました。
  　これは、現地で数えたわけではないので憶測の割合が高いんですが、多分欧米と比較すると日本は電気ポットの普及率が異常に高かったんだと思います。なので向こうの人はヤカンの認識と警戒心をもって扱っているのではないでしょうか。そしてメーカーもヤカン程度の構造で設計するのが当然になる。
  
  　電気ポットは魔法瓶から進化していく上で順次改良されていきました。最初は傾けて注ぎ込む形だったのが手押しポンプをつけて据え置き型になり、据え置きが当たり前になると食卓に近い位置におくようになる。そうすると流出防止はより強化される。その後電動ポンプをつけるようになるとコード引っ掛けが問題になり、マグネットコードが採用され始める。
  　電気ケトルはヤカンに熱源を入れてリスクを上乗せする構造ですから両者が混同されない状況をつくるのが好ましいと思っております。

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• 　「お叱りメール」について，当科で治療中の広範囲Ⅲ度熱傷の患者さんからのメール。
  
  　湿潤治療についていけない医師への先生のお言葉についてです。感情的な過激な意見と冷静な意見を書いてみました。
  　ガーゼ＋軟膏と湿潤療法の両方の治療を経験した患者として意見をさせていただきます。
  
  　まずは感情的な意見から。(気分害する方もいるかもしれませんがご了承ください)
  　湿潤療法についていけないということは傷の治癒機構を理解できないということになります。(素人の私でも夏井先生の講演は分かりやすく大原則は理解できるので医師ならなおさらでは)
  　つまりは、湿潤療法を出来ない創傷専門医というのは傷の治り方を熟知していない専門家ということになります。そのような知識のない医師に診てもらいたい人なんて普通はいないと思います。痛くない治療があって、ノウハウもオープンに提供されている環境があるにもかかわらず、拷問のような治療を続けているのは”未必の故意”とさえいえるのではないでしょう？
  　とくに重症な患者はまだまだ湿潤療法を受けることが難しいのが現状です。(重症な熱傷は専門医で治療を受けることが多く、専門家の集団である熱傷学会では湿潤療法は標準治療に認められていないので受けることが極めて難しい。また重症の熱傷を湿潤療法で治療出来る医師はまだ多くなく、受け入れ可能な病院となると相当困難でしょう)
  
  　感情的に言えば湿潤療法を理解できない創傷治療の医師は免許を返納して頂きたいというのが本音です。かなり感情的かつ過激な意見ですが自分の身内が、痛くない方法があるのに激痛の治療を受けたら誰もがこのような感情を抱くのではないでしょうか？
  　もし、この意見を聞いて激昂される医師の方がいたらどうぞ怒り狂ってください、そしてそれを力に変えて湿潤療法をマスターして見返してください。それが結果的に患者を救うことになります。
  
  　「外来小児科」という医学雑誌では小児の熱傷の湿潤療法について40ページもの特集が組まれています。(16巻1号(2013))(内容はまだ読んでいないのですが）
  　一方、専門である熱傷学会ではあまり取り上げることが無いばかりかあのような声明を出しているような状態です。ある程度有用性は認めているもの、湿潤療法は危険だという印象を与えかねないものです。まとめた報告(熱傷 38巻5号)を読んでもそれじゃどうすればいいの？という肝心な部分がないので、これを見たら湿潤療法はやめておこうと思う医師もいるでしょう。(もちろん基本的に知識を持った医師の指導の元か、相談できる体制で適切に行う必要があるという点は賛同しますが)
  
  　矢嶋小児科小児循環器クリニックの矢嶋茂裕医師は果敢にも熱傷学会に問題提起をされているようです。このようなことがあるだけに専門家なのに何やってるの？と思います。内部にもきっと「これじゃいかん」と思われている方もいると思うので、奮起されて立ちあがってくれる医師が増えればと願います。
  
  　感情的になっているばかりではいけないので冷静な意見を。
  　そうは言っても最初から広範囲熱傷を治療出来るようになれとは思いません。まずは湿潤療法を理解し受け入れてもらうのがはじめだと思います。そうすれば軽いものなら自分で診て、手に負えない時は別の医師に相談や依頼するなどできるでしょう。私はそれを無能だと思いません。
  　自分の限界を知り他の医師に依頼することが出来る医者は素晴しいと思います。そのような医師はもっとスキルを磨き自分の限界をなくしていくでしょう。ガーゼ＋軟膏の治療を受けていた時は医師の方はなるべく痛くないように鎮痛剤を処方してくれましたし、非常に良く対応してくれました。痛かったですがその医師の方には恨みは持っていません。でもこのように良くしてくれているのに結果が良くないのって悲しくありませんか？
  　医師としてもやりきれない思いだと思います。湿潤療法だと簡単に出来て痛くなくて結果もよいのです。両方にとってメリットは大きいと思います。もはや取り入れない理由を見つけることができません。
  
  　患者を救いたいと思うのは医師としてみんなが持っていると思います。「患者さま」なんてうわべだけのものもいらないです、モンスター患者にも毅然した対応を取るべきだと思います。
  　でも、患者の苦しみを取りできるだけきれいに治療することはしてほしいのです。まだまだ湿潤療法を受けられずにさんざん苦しんだ上に予後も良くなく苦しんでいる患者さんも多くいると思います。自分が重症の熱傷で湿潤療法を受けられたのは本当に運が良かったと思っています。
  　また、重症な症例こそ湿潤療法が力を発揮すると実感しています。そのような患者を助けれられるのは医師しかいないのです。私のような一般人では助けることができません。医師の方には是非頑張ってほしいのです。
  
  　ここまで、事情を知らない素人の個人的な意見を述べさせていただきました。確かに夏井先生の厳しい意見を良く思わない方もいるのかもしれませんが、このような事情を鑑みるにまだかなり控えめに発言されているのではないかと思います。
  　変な例えですが、有名な料亭で高いお金を出したのに、まずい料理を出されたらだれも怒ると思うのです。ましてやそれが専門家である海原雄山だったらテーブルごとひっくり返して怒り狂って調理場へ怒鳴り込むと思います。厳しい意見を言う人がいたっていいのではないかと思います。いろいろな考え方があって良いと思います。
  　昔から言葉が悪くてぶっきらぼうだけどきちんと見てくれるお医者さんもいたと思います。(夏井先生がそうであるというわけではないですが)
  　結果的に患者が救われることが大事なのではと思います。
  

  1. 【外来小児科16巻1号見出し】
  2. 【熱傷局所治療に非医療材料を用いるいわゆる「ラップ療法」の実態調査 熱傷 38(5) 285 (2012)】

   

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• 　「お叱りメール」について，熱傷患者さんからもう一通。
  
  　従来の治療から逃げ出して湿潤療法を受けた経験のある患者側から見れば、未だにこれだけ認知度が上がった潤療法を否定し、ただひたすら従来の治療を行っている医師は、まるでまったく考える事をしないロボットの様なものなのでいくら説明しても無駄ですし、（脳を）修理をしても治るかは不明です。
  
  　基本的に商売の世界では常に同業が競争していて、新しく開発された（正しい）人気商品が優先して売れ、それによって時代遅れになった物はすぐに淘汰されるのが普通ですが、そうでない医療の世界で彼らはただ甘えているだけだと思います。
  　患者からみてそう思うのですから、夏井先生をはじめ、湿潤療法を行っている医師から見れば、たとえ同業でもやはりバカにした様な感じなってしまっても仕方がないと思いますし、そんな時代遅れの可哀想な連中に気を使う必要はさらさら無いと思います。
  
  　たしか先日も似たような投稿があったと思いましたが、こういったメールをされる方は、ただ、単に自分の考えを夏井先生に押し付けたいだけの様にも感じます。
  
  　私たちが、この正しい治療を広めるためには現状でできる事は、この治療がとても素晴らしくて、逆に従来の治療は最悪である事を医師や湿潤療法経験者が声を大にして主張する事だと思いますし、夏井先生はその最前線で戦っているのですから、このまま決して手を緩めて頂きたくないと思います。
  　私は、湿潤療法を知っていても認めない医師や、それを知っても従来の治療を受けたいと思う患者は、お互い納得の上、好き勝手に「痛くて治りの悪い治療」を続けて（受けて）行けば良い事だと思いますし、そんな連中を「やっぱりアホだな」と思って見ています。
  
  　逆に、その治療に少しでも疑問を持つ医師や患者に適切なアドバイスをする事で一人でも多くの犠牲者を減らす事が出来れば良いなと思っています。

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• 　「お叱りメール」についてもう一通。
  
  > 「古い頭のお医者様のプライドを傷つけるのは得策ではない」なんて悠長なことは
  > 言えないと思います。

   

  　その通りです。どんどんやって下さい。
  　でも、古い頭のお医者にはレセプターが無いので、届かないと思います。私は某医大で働いたので、よくよく解ります。レセプターが無い人にいくら言っても、当方の真意は届きません。そればかりか、レセプターが変な反応の仕方をします。「政治」します。
  　で、私はあれこれ言うのを止め、レセプターのありそうな人にしか言わないようになりました。それは、多分夏井先生の倫理観には反します。
  
  　それよりは、世界中に夏井先生発の湿潤治療を広めましょう。解りあえる人々は世界には沢山いるとおもいます。今、働いている病院で、創傷治療、熱傷治療をして、あまりにきれいにしかも痛くなく早く治るので看護師さんはびっくりしています。
  　アメリカで、イギリスで、フランスで、ドイツで、イランで、ブラジルで、ベルギーで、オランダで、イラクで、タイで、ベトナムで、カンボジアで、、プラスモイストを使った治療が広まる。。。。と考えるだけで、面白いです。
  
  　批判されたら、先生のご著書などを読んで勉強すれば良いのにと思いますが、そういう人は、ちっとも読まないんですよね。。困った事に。。それより、世界に広めましょう。そういう夢を持ってやろうと個人的にそう思っています。

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• 　糖質制限関連のメールです。
  
  　以前、糖質制限について経過を報告させていただきましたが、最近になってジャンクフードに関する面白恐ろしい記事を見つけました。
  

  【ジャンクフードにまつわる10の奇妙な死亡事故・事件ファイル】
  毎日7.6リットルのコーラを飲んで心臓発作で死亡、
  カップケーキをのどに詰まらせ窒息死、
  刑務所内のポテトチップス盗み食いで殺人事件

   

  　などが紹介されています。
  　この記事を読んだ率直な感想は、「きゃあああ、糖質制限しなきゃ～！！」ですｗ
  　ジャンクフードの恐ろしさを伝えるにはもってこいの内容です。
  　ジャンクフードに関しては，【Sugar Stacks】の角砂糖の山を見ながら読むと一段と味わい深いものがあります。

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2013/05/03　・・・[06:00]／[10:30]

【10:30】

• 　「ティファール熱傷」についてのメールです。
  
  　ティファール熱傷撲滅、支持します。
  　まずは、8年ほど使っているティファールの電気ケトルを使わないことにしました。
  　電気ケトルそのものはないと不便なので、国内メーカーのものを買うことにしました。昨日注文して先ほど届きました。
  　ティファール電気ケトルは便利ですが構造的欠陥のある商品です。じゃあ，どうしたら良いかですが，私の基本的な考え方です。
  
  1. 小さな子供いる家庭では使わない。子供がヤケドしてからでは遅い。
  2. 大人が使う場合も，コードを床に這わせない，電気ケトルを床に置かないなどの注意が必要。
  3. 短時間でお湯が湧く電気ケトルが必要なら，ティファール以外の「倒れてもお湯が出てこない商品」を選ぶ。
  4. もしもヤケドしたら，病院を受診するとともに消費者センターなどに通報する。
   

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【06:00】

• 　「お叱りメール」についてのメールです。
  
  　私（医療に対しては、「患者」の立場）の一番望む状態は、湿潤治療については、突然やけどや怪我をして、いつ、どのお医者さんに駆け込んでも、どこの救急に運ばれようとも、どんな手術の後処置でも、痛みのなく傷の治りの早く綺麗な湿 潤治療が受けられる状態になること、です。糖質制限については、それを選択したい人が環境に邪魔されない状態になること（具体的には、入院食やレストラン、商店等で選択肢として潤沢に糖質制限食を選べる状態になること）です。
  
  　もしも単純な需給モデルで考えられる場合は、既にA独占市場であっても、「Bを求める者」が一定数以上発生した場合、「供給者」がそれを察知し、経済的な利益を図るために「Bの供給」を行い、市場がAからBにシフトしていく、という過程を順調にたどるものと考えます。この場合Aが消毒ガーゼ治療、Bが湿潤治療ですが、消費者（患者）としてBの優位は明らかなのですから、需要は放っておいても一定数以上発生し、いずれ市場を席巻するはずです。糖質 制限における「糖質０」商品の多数発生はこのルートを順調にたどっていると考えます。
  
  　けれど、医療の場合は、夏井先生も身に染みておわかりのとおり、「供給者」は決して「患者の需要」だけを考えるわけではない、むしろ自らの信念に基づくものが大きい部分を占めるので問題は複雑になります。供給者は「需要」ではなく、「信念」にもとづいて供給を行うところが大きく、いくら「求める者」が多くなろうとも、供給者の、いわば胸先三寸で「何が供給されるか」が決められてしまうところが、現実として、大きいです。（私は決してこれを完全に否定している訳ではなく、患者が主観的に嫌だと思うことでも、客観的に患者のためになれば、患者が表出する「需要」にとら われずに客観的成果を挙げるのがお医者さんの職業倫理だと思いますし、この高い職業倫理に支えられて現代の医療は発展し支えられてきたと思いますので、需給モデルに乗るべき、と言いたいわけではないです。）
  
  　消毒ガーゼ医師も、主観として、「患者がいかに痛みに苦しもうとも痕がどんなに残ろうとも、私の習ったこのドグマが正しいから皆これに従え」とくっきりと自覚している訳ではないと思います。医者としての高い職業意識と誇りと良心に基づき、「とにかく治るのだから」「患者に良かれと思って」やって下さっている訳です。
  　夏井先生がこの状況を見て、「現状を見る目が閉ざされているからそんな勘違いが継続できるのだ、古いドグマではなく現実に治ったこ の患者の肌を見ろ、苦痛の叫びが聞こえないのか、それでも医者かこの馬鹿者め」と歯がゆく思われるのはとても理解できます。それも夏井先生の高い職業倫理から来ることだと思うからです。
  
  　しかし、「人間、自分を馬鹿にする者の言葉は、ゼッタイ、意地でも、きかない」というのも事実です。高い専門知識とプライドを持った者であれば、なおさらです。なので、惜しいと思うのです。
  
  　プライドが高く凝り固まった医師ほど、「お前は馬鹿か」と言われれば、話を聞かないどころか、むしろ反発します。こんな無礼な医師のしている治療がまともなはずがないと思い込もうとするはずですし、「この医師は人格的に問題があるから変な治療をし ているのだ」と勝手に納得し、仲間の医師とも頷き合うと思います。そして古い治療、消毒ガーゼ治療に固執します。以前より激しく。
  
  　患者としては、それが残念でなりません。
  　激しい言葉でショックを与えるのも、同じ医師であればこそ叱咤激励したいと言う夏井先生のお志もわかるのですが……北風と太陽の喩えもあるごとく、北風が吹きつければ、旅人はますます、消毒ガーゼ治療というコートを体に巻きつけようとするでしょう。
  　夏井先生には、あえて太陽になり……といっても迎合的になれとか、消毒もいいよね☆などと言えという意味ではなく……いかに湿潤治療が優れているか、同等の患者さんを治療した成果を淡々と明るく述べ、あえて、挑発 的、軽蔑的、罵倒的なお言葉は控えていただけたらなあ……といつも願っています。挑戦的≠挑発的だと思いますし、比較すること≠軽蔑や罵倒ではないと思います。
  
  　その医師のプライドを守りたいからではなく、余分な反発、ひいては消毒ガーゼドグマへの固執を避けるために。「良かれと思って」消毒ガーゼ医療をしている医師が、ひとりでも「良かれと思った」まま「よさそうだからちょっと湿潤治療試してみようかな」と気軽に思ってもらえるために。そして、いつどこでどんなふうに治療を受けても、痛くなく早くきれいに傷を治してもらいたいと言う患者のエゴの為に。……すみません。
  　私は単に，古い治療（特に熱傷の標準治療）で苦しんでいる患者をもうこれ以上見たくない，一生残る皮膚移植痕で苦しむ患者を見たくない，とそれだけです。もしも皮膚移植をされた痕を一度でも見たことがあったら，「古い頭のお医者様のプライドを傷つけるのは得策ではない」なんて悠長なことは言えないと思います。こういう無知医者・バカ医者・アホ医者を放置していたら，どんどん犠牲者が増えるばかりです。だから撲滅する必要があります。
  
  　私の基本的スタンスは「アマチュアには優しくプロには厳しく」です。患者はアマチュア中のアマチュアだから優しく接し，医者はプロだから厳しく接します。熱傷治療について言えば，初めて湿潤治療で熱傷治療をした内科医はアマチュアだから優しく接し，熱傷学会専門医はプロ中のプロですから最も厳しく当たります。
  
  　私が「お前ら馬鹿か？ 素人以下の治療しかできないアホ医者！」と罵倒するのは，相手がプロ中のプロの場合だけです。内科クリニックの先生が傷を消毒するのは笑って見逃しますが，大学病院形成外科や熱傷センターで「消毒・軟膏ガーゼ・皮膚移植」をするのは看過できません。内科クリニックで治療を受ける熱傷患者の数と，大学病院形成外科で治療を受ける熱傷患者の数を比べると，後者が圧倒的に多いからです。「治療の犠牲者」の数が桁違いに多いのは後者です。
  
  　私が喧嘩をふっかけているのは常に，熱傷治療・外傷治療のプロ中のプロと，学会や大学という巨大組織だけです。攻撃相手は組織であって個人の医者ではありません。個人名を上げて攻撃するのは，マスコミで医者という肩書きで仕事をしている医者だけです。闇雲に攻撃・罵倒をしているわけではありません。

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• 　「ティファール熱傷」についてのメールです。
  
  　費者行政担当の部署に勤務しているものです。
  　国民生活センターでの電気ケトルのテスト結果、業界への要望がＨ２２年に出ているというのに、いまだ商品改善する気のないティファールという会社は、もうダメかも。。こういうヘンな会社は、消費者が逆選択して、市場から追い出されなければおかしいです。
  
  　被害にあった消費者が、自身の受けた危害体験を、名指し（メーカー名、商品名、品番など）で、やはり一例ずつ消費者センターに相談していくのがよいかと。もうやけどが完治してしまった人でも、治療中の人でも、「クレーマーではありません。他のお子さんに同じ経験をさせないため、やけど被害の未然防止のためにという理由からの情報提供です」等を伝えて。
  　お医者がたも、患者さんに、ぜひ消費者センターに申し出ることをすすめてください。一例ずつ相談件数を積み上げてないと、行政指導まで行きません。一例二例の相談では、クレーマーの遠吠えと区別がつきませんから。。
  
  　消費者は、メーカーにも「Ｈ２２年に、国センで、このようなテスト結果が出ているのに、商品が改善されず、その後に受けたやけどである。不作為による被害である。メーカーとして、どう考えていますか？調べてほしい。担当責任者に、×月×日までに、回答を文書でください」と、ティファールのお客さま相談室に申し出ましょう。

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2013/05/02　・・・[06:00]／[09:30]／[12:00]／[12:30]／[14:00]

【14:00】

• 　「顔を見せない患者さん」についてのメールです。
  
  　色んな話題炸裂ですね。
  　顔を見せない患者さんに関して。私には火傷の患部が腹部かどうか分からなかったのですが、心療内科の方が腹部と書いていたので、それを見て面白い事を思い出しました。
  
  　学生の頃、もし自分が裸で立っているところに、好きな人が通りかかったらどこを隠すか？ってクイズみたいな物が流行りました。三択でした。
  　胸でしょ！やっぱ、アソコかなーと答えていた私ですが、今は顔を隠すと答えます。どんなにひどい火傷でも、顔と結びつかなければ恥ずかしくないのかもしれません。お腹を診せるのが恥ずかしいから顔を隠す…でも患部を魅せないわけにいかないし…。女心でしょうか。馬鹿みたいかな？
  　産婦人科がそうですよね、診察台が患部しか診られない仕掛けになっているけど。なんか、あれはあれでヘンですよね。

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【12:30】

• 　【もう間違えない！ 鳥取と島根】
  　「島根が板橋，鳥取が練馬」というのに妙に納得。「島根が麻布で鳥取が新宿」だそうです。
  　ちなみに私の場合，「講演に行ったことがあるのは島根，行ったことがないのが鳥取」と区別しています。

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【12:00】

• 　今日も一人，「ティファール熱傷」の新患が受診しています。恐るべし，ティファール電気ケトル。
  　そして，ティファール関連メールです。
  
  　ティファール熱傷の件ですが、国民生活センターは既に試験済みです。
  　こういう勧告が出されているのに、動かない会社は信用できないですね。

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• 　糖質制限についてのメールです。
  
  　一般の糖質セイゲニストです。
  　首都圏地震で交通途絶となった場合に備えて、東日本震災前から、勤務先から自宅まで歩いて帰る訓練を自主的におこなってました。
  　中断していたこの習慣を復活すべく、昨日に6年ぶりにおこなってみました。
  　約23Km の距離を休憩30分込みで4時間40分で歩けました。糖質制限行う前は、やはり休憩50分込みで、5時間10分でしたので30分短縮ですね。痩せたおかげで、歩く速度が上がったようです。(実際に歩いている時間は、4時間10分 vs 4時間20分とそれほどの違いはないですが。)
  
  　それよりもびっくりしたのが、疲れの差。糖質制限前は、1時間に1回休憩しないと歩けなかったのですが、今回は3時間ぶっ続けで歩いても、全然平気。
  　糖質制限前は、昼食に餃子3皿食べてエネルギー補給でしたが今回はゆで卵だけ。それでも、全然空腹感はなかったです。
  　糖質制限のおかげで、ケトン体を有効に使えるように変化したんでしょうね。

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【09:30】

• 　「ティファール熱傷」についてのメールです。
  
  　電気ケトルの事故、被害者が地元の消費者センターあるいは市役所の消費相談室に行って、「国民生活センターで、商品テストをしてほしい」というのが早いと思いますよ。
  　消費者にはクレーマー体質の人もいるけれど、まだまだ日本人は奥ゆかしいのです。ましてや「親の不注意で子どもをやけどさせてしまって」と、自分を責め、メーカーの瑕疵に目を向けるまでには個人ではいかないのでしょうか。
  
  　シュレッダーで子どもの指を切断してしまったのは、１件で大事件になったけど、やけどは治るから、問題になりにくいのでしょうか？
  　難しいところです。「クレーマーと思われると不本意なんですが、広く他の子どもたちの、今後のやけど事故の未然防止のためだと思います。国民生活センターで、この電気ケトルをテストしてください」と、消費者が声を上げましょう。
  　というわけで，どなたか消費者センターに駆け込んでいただけないでしょうか。

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【06:00】

• 　第二次大戦末期，ドイツを脱出したメンゲレ博士は南極の地下帝国に逃亡し，ヒトラー総統をロボットとして復活させる研究をしていた・・・という，B級映画マニアにはたまらないものがあるクズ映画，《ナチス・イン・センター・オブ・ジ・アース》をレビュー。チープで情けないヒトラー・ロボットがナイス！

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• 　ある先生から「ティファール熱傷」の症例写真を早速送って頂きました。ありがとうございます。

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• 　「ティファール熱傷」に関するメールです。
  
  　同社製電気ケトルの品質も然ることながら、
  

  • 電気ケトルの急速な普及（２００７年ほぼ０％→２０１１年２０％台）
  • 電気ケトル市場におけるティファールの圧倒的シェア（価格ＣＯＭ　売れ筋上位１０機種に８機種がランクイン）

   

  　も原因として考えられるかと思います。
  
  　「電気ケトルって便利そうだ、欲しい」
  　　　→「（自分も周りも）使ったことがないから善し悪しが分からない」
  　　　　　→「とりあえず売れ筋（＝ティファール製）を買っておこう」
  　　　　　　　→「なんとなくティファール製品を使う人が多くなる」
  　　　　　　　　　→たまたまヤケドをした一部の消費者だけが「初めてティファール製品の品質に気付く」
  　　　　　　　　　　　→たまたまヤケドをしなかった大多数の消費者は「「使ってよかった」とレビューする」
  
  　あと１０００円～２０００円出せばより安全な電気ケトルが買えるのですが、消費者心理はそこまで至っていないのかもしれません。
  
  　あと、「電気ケトル」という「おしゃれなネーミング」も良くないのでは、と思っています。
  

  「電気ケトル」・・・触ろうが倒そうが「熱そうな」感じがしない。
  「電気やかん」・・・近づくだけで「ヤケドしそうな熱さ」を感じます。

   

  　我が家には年代物の「ティファール製電気やかん」があります。所詮は「熱湯の入ったやかん」に過ぎないので包丁などと同様、子供の手が届かないよう細心の注意を払っています。

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• 　熱傷についてのメールです。
  
  　１０月２２日に仰天ニュースを見たら、野口秀雄のように手足がくっついた状態の火傷になった女性が紹介されていました。
  

  　オクイムさんがそんな顔になってしまったのは、灯油が爆発したことによる火傷。すぐに医者に行ったものの、治療できないと追い返されてし まったそう。奇跡的な生命力で意識を取り戻し、１年後には歩けるようになったそうです。しかし、顎は胸にくっついてしまい、手も変形してしまったんだとか。
  【http://tv-blog.blog.so-net.ne.jp/2010-10-14-1】
  【http://matome.naver.jp/odai/2128711197829948201/2128711285829973403】

   

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• 　【築地の職人が企画したマグロ解体のフルセットフィギュアが発売】
  　33センチですごくリアル！ 築地ファン，マグロファンなら生唾モノ？ 寿司屋のカウンターにこれを置くという手もありか。

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• 　【5歳男児が誤射、2歳妹死亡＝米】
  　「銃は2012年に男児にプレゼントされ、男児はこの銃の扱いに慣れていた」　というのがすごい。アメリカライフル協会の論理からすると，「2歳の妹にも銃を与えて使い方を教えておくべきだった。そうすれば防げる悲劇だった」　となります。

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2013/05/01　・・・[06:00]／[09:00]／[09:30]

【09:30】

• 　以前，「ティファール電気ケトルのパチモンを買ったよ」と書きましたが，今でも外来で主にプライトンでシーネを作るのに使っています。もちろん，早くお湯が湧いて便利なのですが，間違ってコードを引っ掛けないように置き場所などには最新の注意を払っています。
  　ティファール電気ケトルの欠点は次の2点に集約できます。
  
  1. コードを引っ掛けると必ず本体が倒れる構造をしている
  2. 本体が倒れると必ずお湯がこぼれ出る構造をしている
   
  　前者については日本の電気ポットはAC電源のコードとポット本体の連結部分は磁石になっているため，コードを引っ掛けると磁石が外れ，本体が倒れることはありません。また，倒れたとしても中身が出ないようになっています。日本のポットでは意識的にお湯を出す時以外はヤケドすることはほとんどありません。
  　もちろん，電源コード末端が磁石のため，金属がついたまま使うとショートしてブレーカーが落ちることはありますが，ヤケドするよりはマシでしょう。

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【09:00】

• 　「ティファール・電気ケトル熱傷」についてです。
  　下記で「過去6ヶ月（正確に言えば，2012年11月8日～2013年4月30日）で当科を受診したティファールによる熱傷は10例」と書きましたが，同じ期間に当科を受診された新患の熱傷患者を集計すると以下のようになります（それにしても，6ヶ月足らずで熱傷患者さんが141人受診するってのもすごいな）。

  熱傷全体	141例
  低温熱傷	34例
  化学熱傷	1例

  　つまり，低温熱傷，化学熱傷を除いた熱傷106例中10例がティファール電気ケトルによるものなのです。全体の1割ですよ。そこらにヤケドの原因（例：コーヒー，お茶，スープ，カップ麺，鍋料理，各種調理器具，暖房器具，アイロン，ヘアアイロン etc.）が転がっているのに，堂々の1割です。
  　そして，ティファール電気ケトルの中のお湯は，ほぼ例外なく沸騰しています。この点がカップ麺のお湯やコーヒーと違います。もしかしたら，熱傷深度が他の液体より深くなる傾向があるかも，なんて考えたりします。

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【06:00】

• 　昨日，ティファール電気ケトルによるヤケドの話を書きましたが，当科での熱傷治療例を調べてみたら昨年11月から昨日までの6ヶ月間で，なんと10人の熱傷患者さんが受診されていました。一つの製品がこれだけ熱傷を生み出すって，尋常じゃないです。これはもう「ティファール熱傷」として扱うべき危険性の高さです。
  　現在，症例写真を整理して「ティファール電気ケトルによる熱傷一覧」として来週あたりから順次公開予定です。もしも皆様の診療所でも「ティファール熱傷」の経験がありましたが，患者の年齢，受傷部位，治療期間などを教えていただけないでしょうか。⇒⇒⇒メール。
  　これでティファールが反省して製品を改良するとは到底考えられませんが，少なくとも，小さな子供さんがいる家庭ではティファール電気ケトルは恐ろしい凶器になることを喚起できたらいいなと思います。これ以上ティファール電気ケトルの犠牲者が増えるのを見ていられません。

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• 　そのティファール電気ケトルについてのメールです。
  
  　素粒子屋です。
  　夏井先生の大嫌いなティファール電子ケトルですが，あれはヨーロッパの台所に合わせて開発されたものなので，日本の台所で使うのには合っていないのかもしれないですね。
  　かつてドイツでポスドクをやっていたことがあるのですが，あちらの台所には，日本のと比べて
  

  • 広い（台所に限らず，一つ一つの部屋が広い）
  • 流し+調理台が高く（身長がちがいますから）
  • 奥行きが深い（それぞれ+10cmぐらい）
  • 調理台奥の壁面についているコンセントの数が多い
  • 電圧が高い（240V）

   

  　という特徴がありました。なので，電子ケトルを調理台の奥に置けば子供の手に触れることもコードに引っかかることもなく，お茶を飲む分のお湯くらいは本当に一瞬で沸かすことができました。電源コードも１m弱くらいと，わざと短く作られていたように思います。また，硬水のため，熱湯をポットにためておくことはしませんし（ポットがあっという間に真っ白になります），ケトルで「とりあえずたっぷり」のお湯を沸かすこともありません。
  　スイッチを入れたケトルの前を離れる必要はないですし，お湯の残ったケトルを（子供の手の届く所に）置いておく機会もありません。向こうで使っていて，危ないと思った事，一度もないんです。
  
  　日本の台所での使われ方は，そもそもの設計思想の中に入っていないんじゃないかな，と思います。
  　以前のメールにもあったように，ティファールは「欧米では安全だから構造を改める必要はない」の一点張りのようです。つまり，日本人が自社製品のためにヤケドで死のうと知ったことではない，商品さえ売れればいい，とティファール社は考えているのです。
  　では，日本では事故が起きていない日本製電気ケトルでフランスで事故が頻発した時に，「日本では事故は一件も起きていない。フランスでヤケドが起きているようだが，それは我が社の製品の欠陥ではない」と日本メーカーが言ったら，フランス人は納得するでしょうか。
  　もしも自分の子供がティファール電気ケトルで大ヤケドを負った時，「フランスではヤケドは起きていないフランス製の素敵な電気ケトルが使えたんだから，子供のヤケドは我慢しよう。この素敵なデザインは変えてほしくない」と考えるべきなんでしょうか。

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• 　凍傷の治療についての質問をいただきました。実は私は凍傷の治療経験が乏しく，どうするのがベストなのかよくわかりません（各種治療法を試して効果を比較できない）。ご教示いただけましたら幸いに存じます。
  
  　凍傷についてご相談させてください。
  　熱傷の冷却時間について、3～5分で充分と拝見しました。
  　凍傷の場合もぬるま湯で温める時間は同様に考えてよろしいでしょうか?(冷却ではないので鎮痛効果は元より期待できないと思いますが)
  
  　WEBにこんな事例がありました。(軍手に液体窒素がかかった)　赤みがさすまで何分くらい温めたのかわかりませんが、「何とか凍傷にならずに済んだがヒリヒリ痛い」というのは重症にならずに済んだ軽い凍傷(表皮だけ?)ではないのでしょうか?
  
  　形成外科医による症例報告です。受傷2時間後(来院時)に温浴30分は意味あるのでしょうか?　ゲーベンクリームを塗られてしまってますが、そんなことがなければこんなひどい経過にならずに済んだ可能性もあるでしょうか?

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• 　ハンディ顕微鏡に関するメールです。
  
  　パソコンにつないで簡単に皮膚の状態が見れます。値段もやすくお手頃です。自分の顔の肌の状態をみてビックリしてます(^_^;
  
  　Dino-Liteですね。私も以前，このシリーズの一つ前のを使っていて，「人体実験シリーズ」の写真はすべてDino-Liteで撮影したものです。本当に使いやすく，機能的にもいい製品でした。
  　Windows 7 で使えなくなったのでそれっきりにしていましたが，値段を見てまた欲しくなり，速攻で購入ボタンをポチりました。

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• 　「お叱りメール」についてのメールです。
  
  　私の意見は何もありませんが、岡本太郎の著書「美しく怒れ」を紹介。
  

  • 怒るべき時に怒らないことによって、すくみ合い、妥協し、堕落している一般的なずるさと倦怠が腹立たしい。世の中が怒りを失っていることに、憤りを感じるのだ。
  • ふつう、怒るなんて、大人げない、非道徳のように思われている。だが、世の大人どもの、腹の虫を殺して、しかも未練がましい、そのあげく、ひしゃげ、まがってしまった面つきがまったく気に食わないのだ。
  • 憤り、己をつらぬき、表現することこそ、最も純粋な人間の証である。むしろ、憤りこそ人間行動の最初のモチーフだと思う。

   

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• 　「熱傷治療について」というメールです。
  
  　夏井さんのサイトの湿潤治療の写真を見て、いつもながら驚いています。
  　しばらく前に「熱傷と言っても、殆どは水温100度以下」というコメントがありましたが、それで思い出したことがありました。
  
  　実は小学校4年の科学の実験で、ガラスチューブを真っ赤に熱して伸ばすという作業をやりました。先生が目の前で伸ばしてくれて、私がそれを受け取ったのですが、持った所が悪く、親指と人差し指が黒焦げになりました。温度にしたら数百度はあったのではないでしょうか。ジュッと煙が出て、まるでステーキを焼いたような臭いがしたのを覚えています。
  　実験室の水道で冷やしてから、わら半紙を水に漬けて、それを指に巻いてからセロテープで固定していました。水分がないと痛かったので単純にそうしただけなのですが、もしかしてこれって湿潤治療だったんでしょうか。帰宅してからバンドエイドを巻いて、何日かそのままで過ごしましたが指紋も消えず綺麗に治りました。
  　もし熱傷医に行っていたらこれも植皮されてしまったのかなと、夏井さんのサイトを見てふと思いました。
  
  　それからプロジェクトXでも取り上げられた、ソビエトの火傷患者コンスタンチン君の救出物語は、日本の高度医療部隊の美談として語られていますが、こういう成功物語も熱傷医を植皮に動かしている要因ではないでしょうか。
  　コンスタンチン君の治療痕は見たことがないですが、あれも100度のお湯だったので、植皮しなくて治ったらそれが一番よかったなと思いました。

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