2012/09/28
【13:00】
- 桜十字八代病院の吉村先生から，「外来紹介＋湿潤治療紹介」のビデオを作りました，というメールをいただきました。とてもわかりやすいビデオになっています。
⇒【桜十字病院 『湿潤療法』 吉村芳弘医師】
【11:00】
- 福岡県で「糖質制限で糖尿病治療」をしている角田先生の「グルカゴンとインスリンの関係についての考察：第3報」です。非常に知的，かつ刺激的な考察です。
【#1. 追伸： なぜインスリンだけが枯渇するのか？】個人的には【#2. 糖尿病診断基準の無意味さ】が面白いですね。というか，75gOGTT（経口ブドウ糖負荷試験）がいかにおかしな検査であるか，糖質セイゲニストなら気がついて当然だよな，という気がします。
生物にはしばしばバックアップ・システム、フェイルセーフ・システムがあります。
基礎インスリンは生命維持に必須ホルモンです。これが無いと細胞内にグルコースとカリウムが取り込まれませんから。しかし食後追加インスリン分泌は、実はバックアップシステムで、普段から使っちゃいけないんでしょうね。甲状腺ホルモンやステロイド・ホルモンといっしょで、本来生涯通じてちまちま分泌されるはずが酷使されちゃってるんでしょう。
今、ランゲルハンス島移植（膵島移植）が行われています。これは血糖値を自動制御するには、やはり自律性をもつβ細胞が必要との考え方です。また機械制御の人工膵臓も開発中です。
しかし、糖質制限食で追加インスリン分泌が必要ないとなれば、ランタスの一回打ちの基礎インスリン補充で十分じゃないのかな？ 移植や人工膵臓いるんですかね？
。。。。こんなことわかってるから研究や飯の種が消滅する
。。。。糖尿病専門医はかえって拒否するのかもしれません。
【#2. 糖尿病診断基準の無意味さ】
糖尿病診断基準のゴールデンスタンダードは75gOGTT(経口糖負荷試験)です。これは糖質不耐症（←造語です）の診断には役立ちますが、糖質をとらなければ、無意味な試験です。日常の食餌で高血糖・高インスリン血症を来さなければ、身体への悪影響はないのですから。
糖質制限食が普及した時に、全世界の糖尿病学会と診断基準はどうなってしまうのでしょう？ すべてが根底から覆される「パラダイム・シフト」は近いのかもしれません。
【#3. 糖質制限食が無効な症例】
糖質制限食がうまくいかない症例をひきあいに出して批判する方がいらっしゃるようです。実際、私も経験しています。しかし、その症例は血液検査で、橋本病が判明しました。甲状腺機能低下症のため代謝そのものが落ちていたのです。
糖質制限食がうまくいかない場合は、かならず内科的検査を行い合併症・併存症を調べなくてはなりません。短絡的に「糖質制限食が無効 ＝ 糖質制限食は間違い」ではないのです。
何しろこの検査は空腹にしておいて75gものブドウ糖（＝角砂糖25個分！）を一気飲みさせて，それで血糖がどのくらい上がるか，っていう検査なんですが，これって糖質セイゲニストから見ると変ですよね。普段，糖質なんて取らない生活をしているのに，糖尿病かどうかを検査するために，体に不要というか，むしろ害のあるブドウ糖を飲ませる検査だからです。おまけにその量ときたら，角砂糖25個分！ こんなにブドウ糖を摂取させたらダメだろ！ これって要するに，体に害のあることがわかっているものを大量に飲ませて，それで本当に害が出るかどうかを検査しているだけじゃないでしょうか。
これは例えて言えば，「タバコを吸うと喘息発作が起きるんです」という患者に「では，タバコ3箱分を一気に吸って，本当に喘息が出るかどうか，検査してみましょう」というのと同じじゃないかと思うのです。
【07:30】
- 獣医の先生からの糖質制限メールです。
糖質制限その後なんですが、体重減少には停滞期が確かにありますね。私の場合、スーパーにして２ヶ月順調に減り、１ヶ月停滞。その後６ヶ月めまで順調に減り、１ヶ月停滞で現在に至ります。ま、それでも８ヶ月で14キロ減りました。
γーGTPは以前100台当たり前、200台もアリだったのがここ最近は20台から30台。LDLは２桁キープ。中性脂肪は200台後半から２桁後半を行ったり来たり。グラフにすれば大きな波の様。
尿酸値がなかなか下がらず、多い時は10、低くても８くらい。
そういえば何年も飲み続けてたクラリチン、最近服用せずともアレルギー症状でません。以前は年がら年中アレルギーだったのに（もっとも、以前は年がら年中風邪ッピキだと思ってましたけど。）
水虫？・・・確かにあまり気になりませんねぇ。
【06:00】
- 「熱傷を湿潤治療している医師」に，愛知県一宮市の総合大雄会病院 外科／甲村 稔先生を追加させていただきました。ありがとうございます。
- 昨日は岩手県から熱傷患者さんが受診されました。「こんな簡単な治療を受けるために，そんなに遠くからわざわざ済みません。恐縮です」という感じです。
考えてみたら，岩手の盛岡駅から東京駅は新幹線「はやて」なら2時間25分くらいですから，東京ー新大阪の「のぞみ」の所要時間と全く同じです。そう考えると，そんなに遠くないですね（新幹線の運賃は安くないけど）。これが今年3月までいた茨城県だったら，盛岡から上野まで来てそこからさらに常磐線に乗り換えて1時間～1時間半ですから，それに比べたら東京23区内は受診しやすいかなと思います。 - 【国民医療費、過去最高の37．4兆円＝高齢化などが影響】
この「高齢化による医療費の増大」問題の根源は，「病気とは何か」という定義の問題でないかと思います。つまり，
［正常値から外れたものは異常］⇒［異常だから病気］という考え方で本当にいいのか，ということです。
高齢者に起こる加齢現象や加齢による変化を全て「病気」とみなせば，高齢者が増えれば増えるほど医療費がかかるのは当たり前です。だって，加齢による変化（例：耳が遠くなる。足腰が弱くなる。皮膚が弱くなる。食べたものをうまく飲み込めない。寝たきりになる。床ずれができる）は高齢者には誰にだって大なり小なり発現するものだし，それは生物学的な自然現象であり，自然な変化だからです。つまり，高齢者に見られる「加齢による変化」を病気の範疇に入れてしまえば，治療すべき「病気」はどんどん増えます。高齢者が増えているんですから・・・。
しかし，このような見方は，「高齢になることは病気である」と言っているのと同じではないかと思います。高齢になれば必然的に起こる変化を「病気」とするのなら，それは「年を取ることは病気である」というのと同じです。そして，現代の日本の医療は，「加齢による自然変化はすべて病気であり，病気であるから治療しなければいけない」と定め，それをセントラル・ドグマとして突っ走り，その結果として医療費増大に四苦八苦している，というふうにしか見えません。私もあと10年で高齢者の仲間入りですが，その私の目から見てもこれは異常だし，おかしいと思います。明らかに，初期設定が間違っています。
この状態を例えて言えば，「歳をとって頭髪が白髪になるのは病気だ。病気は治療しなければいけない。だから，高齢者の白髪の白髪染めは保険診療の対象である」と言っているようなものです。
進むべき方向性は次のどちらかしかないと思います。
- 今まで通り，すべての加齢変化は「病気」とみなし，保険診療の対象とする。
- 加齢変化は生理的変化にすぎないのだからそれは病気ではないと考える。
要するに，加齢変化から「病気」を一旦切り離し，その上で「病気とは何か」を再定義し，その定義に適合するもののみを保険診療の対象とし，その定義から外れるものは全て「加齢による自然変化」と考え，保険診療と別枠で扱うべきです。
もちろん，高齢者は「昨日まで白髪染めが無料で買えたのに，有料になるのはおかしい。白髪は病気だ」と騒ぐと思いますし，この主張を無碍に断るのも気の毒な気がしますが，やはりどこかで「これは病気だ。これは病気でない」の線引をすべきじゃないかと思います。
従来は「正常値から外れたものは異常であり，異常なものは病気である」という考え方をしてきたと思います。そして，その「正常値」は「高齢者が少ない従来の世界」での検査データから得られたものです。いわば，「若い人が多く，高齢者が少ない」世界での正常値です。
しかし，高齢者が増えてくると，この「正常値」が足を引っ張ります。恐らく本来は，正常値とは年齢補正をしなければいけないものなのでしょう（＝つまり，正常値とは各年齢層ごとに定められるべき数値）。それなのに現状では，「正常な加齢現象・年齢補正すれば異常でないもの」まで「異常値」に含まれています。これらが全て「病気」の範疇に入れられ，医療の対象になっています。これでは，高齢化すればするほど医療費が増大するのは当たり前です。
2012/09/27
【08:30】
- 講演用のスライドをマイナーバージョンアップしました。最新版は9月27日作成のものです。ご覧になりたい方は本名，所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお，以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますのでご利用下さい。 - 昨日のNHK「ためしてガッテン」では『アルツハイマーの意外な犯人』というタイトルで，糖質制限の正しさを証明するような内容が放送されていました，というメールをいただきました。
NHK「ためしてがってん_20120926 アルツハイマーの意外な犯人」早くアルツハイマーになりたかったら，お米やウドンをたくさん食べましょうね，ってことですな。
内容は添付ファイルの通り。⇒【2012-0927.pdf】
- アルツハイマーの原因は、脳の老廃物「アミロイドβ」が大量にたまるから。
- 通常はこれを分解してくれる素晴らしい酵素があります。仮に「チョキチョキくん」と呼びましょう。
- 体がある状態になるとチョキチョキくんは活躍で きなくなりアミロイドβを分解できなくなってしまうんです！
ここでスタジオ実験。- 中華
- 和食
- 洋食
予想通り、「和食」です！
「ダブル炭水化物だった」
答えはチョキチョキくんの正体にありました。
その名も「インスリン分解酵素」。インスリンはありがたい存在ですが、いつまでも働いていると低血糖になってしまいます。だから役目が終わったら分解されるべきものなんです。
インスリン分解酵素は本業がインスリンの分解、アミロイドβの分解は副業。
だから慢性的にインスリンが多すぎる状態になるような食生活をしているとインスリン分解酵素はインスリンの分解に大忙し。アミロイドβにまで手が回らなくなってしまうのです…有難くも、 恐るべし、インスリン！
人はもっとインスリンに「敬意」を表すべきではないでしょうか。安易にお出ましを願うべきではない！！
【06:00】
- 「外傷を湿潤治療している医師」に，東京都江東区ののずえ小児科／野末富男先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「ケビン・コスナー デビュー30周年」を記念して作られたサスペンス・ホラー風味の三流モンスター映画，《ネスト》を紹介。何しろ映画自体が三流映画なもんで，コスナーの熱演がかえって悲哀を感じさせます。例えて言えば，デビュー30周年を迎えるオペラ歌手が，町の公民館でAKB48を歌えとリクエストされている感じかな。
- 「私も糖質制限をしたら水虫が治っちゃいました」という追加報告をいただきました。
7月末以降もほぼスーパーを続けており、約2か月でまた5kgほど体重が落ち現在92kg、目標の80kg台が見えてきました。私の友人も糖質制限を始め、7kg落ちたとのことです。最後の「スポーツドリンクを飲むと汗のニオイが・・・」というが面白いですね。
水虫の件で報告です。私は痒みはなかったのですが、臭いに困っていました・・・(これも水虫の1種ですかね) 入浴時にも足をかなりがんばって洗っていたのですがあまり変わらなかったのです。
ところが、最近はまったく気にならなくなりました。実はシャンプーレスも8月から始めたのですが、たくさんの方の書いている通り、フケ、臭い、頭皮の湿疹はほぼ無くなりました。足の臭いの改善は、[糖質制限]：[シャンプーレス]＝8:2 でしょうか。素人の感覚です。
ポカリ系を飲むと、普段は気にならない汗のにおいがきつくなるというのは、高校運動部の保護者の間では割とメジャーな話ですし。 - 糖質制限についてのメールです。
43歳の男です。夏井先生のHPで糖質制限を知り、今年の３月から糖質制限を初めまして、当時86kg程度だった体重が、現在70kgにまで落ちてきています。ズボンも当初38インチを履いていたのですが、今では33インチがブカブカに。
最初の一ヶ月は１日３食で朝は菓子パン一つ、昼は定食からご飯抜き、夜はビールを一缶飲みつつ（ビールに糖質が入っていることを知らなかった）、なるべく糖質抜きの食事をしつつ、週一で糖質解禁日と称してピザやカレーなども食べていました。
それで一ヶ月でベルトの穴二つ減ったので気をよくし、１日２食に切り替えて菓子パンもビールも止めてみると６月初旬には80kgになっていました。
6月末から体重計に乗って記録をつけるようになりまして、推移についてはグラフを拙ブログにて公開しております。
基本的にはご飯、麺類、芋類、スナック菓子、ジュースにビールなどを抜くだけで、肉類は食べ放題、酒も蒸留酒を特に制限することなく飲んでいます。唐揚げや天ぷらの衣とか、サラダに少し混じってるトウモロコシや人参、砂糖が入っている焼鳥や焼肉のタレとかには眼をつぶっています。
積極的な糖質摂取は現在のところ、ひと月に一度ぐらい、ピザやカレーライスを食べる程度です。それでも毎月平均2.3kgほど痩せ続けています。
体重の推移で面白いのは７日平均をとってみると特に食事の質や摂取量を変えたわけでもないのに、減少の停滞期が周期的に現れることで、一体どういう働きが体内で起こっているのか不思議に思っています。
体調の変化で言うと、今年は花粉症が軽かったです。他の方もご報告されておられるようですが、私も気がつくと鼻づまりが無くなっていました。あと、ちらほら発生していた白髪もほぼなくなっています。
糖質制限を始めた理由は糖尿病で高血圧を患っていた父親がアルツハイマー病になりまして、自分も気をつけたほうがいいなと思ったことからです。父の脳の断面画像を見ると微小な梗塞が多数発生していて、私も人間ドックを受診した際に、一箇所梗塞が見つかり恐ろしくなりました。医師の説明では４０歳頃になるとだれにでも微小な梗塞が現れ始めると言われたのですが、これもひょっとしたら過剰な糖質摂取のせいではないかと思ったのです。
今では体も軽くなり、30歳ごろから患っていた高血圧も収まり、体調もとてもいい感じです。食後に眠気を誘われることがなくなり、集中力も増したように思います
2012/09/26
【12:00】
- 「わたしも糖質制限をしたら水虫が治っちゃいました」という方からメールをいただきました。
私も糖質制限して、84Kg --> 62Kg へと22Kg 減量しました。本日のブログで紹介されてますように、体重が落ちると、私も長年悩ませられていた「水虫」が治りました。
治療薬は一切使用してません。
# 私もブログ書いてます。 ⇒【糖質セイゲニストのお気楽ダイエット】 - 昨日，福岡県で「糖質制限で糖尿病治療」をしている角田先生のメールを紹介しましたが，更に続報です。
【#1. なぜインスリンは枯渇するのか？】どちらも魅力的な仮説です。
糖質不耐症(←造語)が糖尿病の本質であり、糖質の過負荷が問題で、食後高グルカゴン血症は正常と仮定します。
ブドウ糖はTCAサイクルによるエネルギー産生に必要なので、食餌は吸収・代謝により糖新生にまわります。グルカゴン分泌は糖質制限食では、必須ホルモンと考えられます。ゆえに生涯枯渇することのない、十分な分泌能力をヒトは有していると推測されます。
原始人類の糖質の少ない食事では、基礎インスリンとわずかな追加インスリンだけですみます。糖質の多い食餌では、速やかに高血糖となり、多くのインスリン分泌が必要となります。
本来インスリンはグルカゴンに比べ、変動の少なく必要量の少ないホルモンであり、糖質の過負荷によるインスリン分泌に耐えられなくなるのではないでしょうか？
血糖を下げる唯一のホルモンといわれてきましたが、血糖を下げるにはひとつで十分だったのではないでしょうか？
【#2. 糖質制限食と血圧の正常化】
糖質制限食は、高血糖を惹起しませんので、高インスリン血症を来たしません。インスリンは腎臓へ作用すると、ナトリウムと水の再吸収・貯留を起こします。これは血液を希釈して、血糖値を下げるという意味では合理的な反応です。しかし、これは高血圧も同時に引き起こします。(インスリンは腎の近位尿細管細胞にあるNa依存性モノカルボン酸トランスポーター(SMCT1)に作用し、Naの再吸収を亢進させる。)
糖質制限食は高血圧の治療の一助にもなります。
【11:00】
- 歯科の先生からの「糖質制限したら水虫も治った」というメールをいただきました。
私も２ヶ月前から糖質制限を行なっていまして、結果、７０→６１と９Kgの減量に成功し、体脂肪も１８％にまで低下しました。あまり大きな声では言えませんが、足の水虫まですっかり良くなり驚いています。似たような経験をなさった方，いらっしゃいますか？
家内も一緒に始め５Kg 減量。初めて、ダイエットに成功したと大変喜んでおります。
【06:00】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，東京都千代田区のお茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニック／銅冶 英雄先生を追加しました。
- 「Yahoo!の知恵袋」で積極的に湿潤治療の普及活動をされている鶴田さん＠火傷の治療日記からのメールです。どなたか，Yahoo!の知恵袋に回答していただけませんか？
久しぶりの知恵袋ネタです。糖質制限をしたら肝機能が正常化したのに，「肝機能は正常化したが，糖質制限はしてはいけない」と説明する医者，馬鹿の見本ですな。多分，脳みそが腐っているか，脳みそが入っていないんでしょう。
今日はYahoo!の知恵袋で、こんな医師宛ての質問が投稿されましたので報告致します。
既に素晴らしい回答が入っていますが、この質問者さんは以前にはこちらの糖尿病の質問や火傷の質問にも経験者として素晴らしい回答をしていますが、残念な事にベストアンサーにはならなかった様です。
しばらくしたら私も湿潤療法経験者としての回答を入れようと思っていますが、是非とも夏井先生のサイトをご覧になっている医師の方たちに宜しければ是非とも多くの回答を入れて頂きたいと思います。
ちなみに私も7ヶ月前からスーパー糖質制限を始めましたが、1ヶ月後に行きつけの内科を受診したところ、5㎏落ちた上、脂肪肝もエコーに写らなくなり、高かったγ-GTPも正常値に戻っていました。
しかし、それまで筋トレ等で3㎏体重を落とせば脂肪肝と血液の数値が戻ると説明してくれていた内科医は、診察時にこの状態を見て「全て治っている」と驚いていましたが、私が糖質制限をしていると説明した所、やはり「それはやってはだめだよ」と教えてくれました。
もちろん現在もそれは無視して糖質制限を続けていますが、血圧も平均150から130程度に落ちて全く調子良いです。
そういえば昔，「先生，あの傷がようやく治りました！」。「それはよかったね」。「消毒をやめたら治ったんですよ」。「消毒をやめた？ それは駄目だよ。消毒しなかったら化膿するだろ！」。「でも，傷は治ってますけど」。「とにかく，消毒を止めるなんて絶対に駄目だ！！」と語気を強めた宣ったお医者様がいましたっけ。
せめて，「消毒を止めると神の祟りがあるぞよ！」と言って欲しかったなぁ。 - 東京都三鷹市の湿潤治療医＆糖質セイゲニスト，いりえ内科クリニック／入江哲也先生からのメールです。
私は朝食は糖質制限食。昼夜はご飯少なめの食事を心がけていますが、どうも夕方になると低血糖のような症状が出てきます。試しに昨日お昼にカップヌードルの「大」を食べてみました。
１２時半に食べたところ、１７時前頃から冷や汗が出てきて手指に力が入らなくなってきました。「これは低血糖症状だ！」と思い血糖を測ると値はなんと「４２」でした。おそらく糖質摂取による遅発性のインスリン分泌によるものだと思われますが以前、糖質制限を心がけていなかったときはこのような症状はあっても少しだったのですが、最近は著明に症状が出るようです。糖質制限を心がけてからインスリンに対する感受性が亢進したと考えて良いのかもしれませんね。それにして糖質バリバリの食事を摂ると４～５時間後に血糖が下がり、そのために甘いものを欲する→糖質をさらに摂る という悪循環に陥るというのが実感できます。
今度自分自身で食後血糖の変化だけでなく、食後数時間後の血糖の変化を糖質制限食と非糖質制限食でどのくらい差が出るかデータを出してみようと思っています（頻回の血糖チェックは痛いのであまりやりたくない気もしますが）生活パターンや食事内容もカロリーをなるべく同一にして比較してみようと思っています - SDカードやUSBメモリはほとんど，楽天の「上海問屋」で購入しています。値段が安く，しかも質が高いからです。
そういうわけで，上海問屋のサイトを見ていて「64GB SDXC，class10 ，2,999円」というのを見て，条件反射的に購入ボタンをポチッ！ もちろん，外付けHDDなら同じ値段で250GBの新品が買えますが，SDXCカードは切手サイズですから，モバイル人間としてはこちらの方を選んじゃうわけです。
ちなみに，常に財布の小銭入れに入れて，データを更新するたびにこのカードを取り出してはバックアップ，という使い方をしています。
2012/09/25
【14:30】
- 昨日紹介した『ゼロリスク』の本で繰り返し取り上げられているのが「安全とは何か？」ですが，「高齢糖尿病患者」さんから，実はこれはもともと日本語になかった言葉のようです，というメールをいただきました。ご教示，ありがとうございます。
リスク回避がはびこってる・・・これでいいのか ってお話、内容・視点等まったく異なる話で恐縮ですが「安全」についてです。数十年前、安全衛生法（法律）に関わった、当時かなり御高齢の方から教えて頂いた話です。
もともと日本語に安全という言葉はなかった。その概念を言葉にするため中国の古い諺をとりいれたそうです（真偽の程は不明）。それが「安心全力衛身生道」です。
- 安心・・・・安らかな心で
- 全力・・・・何事も全力で尽くしなさい
- 衛身・・・・自分の身は自分で守りなさい
- 生道・・・・これが人として生きる道
頭をとって安全衛生としたそうです。ですので、近頃誰もが使う「安心・安全」って「変」ってことになります。
【10:30】
- 和歌山県で「糖質制限で糖尿病治療」をしている小野先生からの「糖質制限とウルトラマラソン」に関するメールです。
長距離ランナーにとって、蓄えの少ないグリコーゲンではなく豊富にある脂肪をいかに効率よく燃やせる体を作るかが大きなトレーニング課題となって います。
過酷さで知られるウエスタンステイツ１００マイル（１６０ｋｍ）レースで今年Timothy Olson選手が１４：４６：４４のコースレコードで優勝しました。彼は、「PALEO」といって農耕の始まる前の旧石器時代人の食生活を実践しているそ うです。つまり狩りや 釣りで手に入る肉、魚、そして採集で手に入る卵や木の実や葉物野菜を食べる、まさに現在広まりつつある糖質制限食にきわめて近い内容のようです。
以下にこのウエスタンステイツ１００マイルー２０１２で従来のカーボロードを含む高炭水化物食のランナーと低炭水化物食のランナーを比較して調査 を行ったと述べた記事があります。
調査結果の最終報告は来年６月だそうですが、長距離を走る方には大変興味深い内容です。
【10:00】
- 福岡県で「糖質制限で糖尿病治療」をしている角田先生からのメールです。この仮説は非常に興味深いです。誰か，研究して見ませんか？
【#1 グルカゴンの奇異的分泌】
糖尿病患者では、グルカゴンの奇異的分泌がみられることが知られています。高血糖かつ高インスリン血症状態であるときに、高グルカゴン血症もみられるヒトたちのことです。（普通は高インスリン血症と低グルカゴン血症がセット） これは一般には、正常なヒトが糖尿病発症とともに、このような分泌パターンとなると考えられているようです。
私は、「糖質不耐症」（←造語です）という遺伝的形質を持った一群がいるのではないかと妄想しています。つまり糖尿病→奇異的分泌ではなく、奇異的分泌→糖尿病ではないかと。
私達の祖先が食べていた糖質の少ない食事であれば、
非糖質摂取 → 蛋白・脂質が腸管から吸収 → グルカゴンにより糖新生およびケトン体産生となんら問題ないのですが、糖質不耐症のヒトは
糖質も摂取 → 腸管からブドウ糖が吸収 に加え グルカゴンによる糖新生およびケトン体産生 → 高血糖。となるわけです。糖質をあまり摂取しない原始人類には、糖質不耐症でも問題ないのです。むしろ理にかなった体質といえます。
ちなみに、糖質耐性（←造語です）があるかたは
非糖質摂取 → 蛋白・脂質からグルカゴンにより糖新生およびケトン体産生。
糖質も摂取 → 腸管からブドウ糖が吸収 ＋ グルカゴンは分泌しない → やや高血糖ですむ。となります。この数千年間の農耕による選択圧力がかかったのかもしれません。簡単な研究なんで、やってみたいですね。
【#2 湿潤治療の普及は、海を超えつつあるのでしょうか？】
Journal Watch Online No. 12-0913-07より引用です。大至急、ラップせよ
Wet Wrap ASAP, 2012 September 13
ステロイド外用薬を塗布した上に湿潤ドレッシング（wet dressing）を貼ると、アトピー性紅皮症などの広範囲の湿疹を有する患者のコントロールの回復によく効く。しかし、煩雑で時間のかかるこのような治療は、皮膚科医と患者の支持を失っている。これは残念なことである。
最近のレトロスペクティブな解析で、30年間にMayo Clinic（Minnesota州 Rochester）に入院したアトピー性皮膚炎を有する患者218人（年齢18歳未満）の症例がレビューされた。1日2回、corticosteroid外用クリームを塗布したあと、患部を覆うように密着させた非閉塞性の湿潤ドレッシングが貼られた。ドレッシングは30～45分間隔で交換され、約3時間適用され続けた。corticosteroid外用クリームには、triamcinolone 0.025％（患者の3％）、triamcinolone 0.05％（27％）、triamcinolone 0.1％（24％）、hydrocortisone 1％（7％）、またはhydrocortisone 2.5％（39％）が用いられた。レジメンは以下のとおりである。- 1日1回の入浴
- ステロイド外用クリームの塗布
- 湿潤ドレッシングの適用（通常は温かい水道水に浸したものを使うが、酢酸の希釈水溶液に浸したものを使うこともある）
- 湿潤ドレッシングの乾燥を防ぐためにドレッシングをコットンフランネル生地で覆う
- 患者が快適に過ごせるように温かい毛布を掛ける。皮膚または他の感染に対して患者の72％に抗菌薬が投与された。
コメント：入院がもっと一般的であったころ、私はこのような種類の治療のためにアトピー性皮膚炎を有する多くの小児を入院させたが、その際、ほぼ常に、私はステロイド薬として1％hydrocortisoneを使用していた。その予測可能で迅速かつ劇的な反応から、湿潤ドレッシングの下に塗布する外用薬として昔ながらの単純な1％hydrocortisoneクリームが非常に有効であったことは、患者親子と私の目に明らかであった。このクリームは、有効で、比較的安全で、安価である。家庭での治療ではこれほどの効果がみられたことはなかったが、多くの親が少なくとも一晩はhydrocortisoneクリームと湿潤ドレッシングによる治療に頼っていた。この併用療法によって皮膚炎は改善され、痒くて眠れない夜が減った。家庭では、皮膚を湿らせておくためのドレッシングの代用として、湿らせたスエットシャツとスエットパンツを着用し、マットレスが濡れるのを防ぐためにビニール製のマットレスパッドを敷くよう推奨していた。
Mark V. Dahl, MD
Published in Journal Watch Dermatology September 7, 2012
原著 :
Dabade TS et al. Wet dressing therapy in conjunction with topical corticosteroids is effective for rapid control of severe pediatric atopic dermatitis: Experience with 218 patients over 30 years at Mayo Clinic. J Am Acad Dermatol 2012 Jul; 67:100.
【06:00】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，千葉県市原市の宗田マタニティクリニック／宗田哲男先生を追加しました。
- 【美味しい糖質制限食が食べられるレストラン・飲食店】に，千葉市の焼肉レストラン新羅を追加しました。
- 【医師なりすまし男逮捕…病院事務３か月経験のみ】
忘れた頃に起こるのがこのような「ニセ医者」騒動です。こういう事件が起こるとマスコミは「医師免許証をきちんと確認すれば防げる詐欺事件だ」と報道しますが，これはちょっと無理な気がします。以前書いたように，医師免許証は小学校や中学校の卒業証書と同じサイズで，顔写真は入っていません。つまり，医師免許証を提示されたとしても，それで本人を確認する手段にはならないのです。しかも，病院に入職する際に求められるのはせいぜい「医師免許証のコピー」ですから，偽造しようとする悪意を持つ人が何らかの手段で医師免許証のコピーを手に入れたら簡単に偽造できるはずです。
意志に「国民の健康を守る」役目を期待するのであれば，医師免許証は運転免許証同様，顔写真付きのICカードにすべきです。そうしない限り，今回のようなニセ医者騒動はまた必ず起きます。 - 同僚の先生から「患者のデータを管理するコツ」についての質問をいただきました。膨大な患者のデータをどのように管理するかは，医者の永遠のテーマの一つです。実は私、この問題については最初にコンピュータに手を触れた1991年当時から試行錯誤を重ね，悪戦苦闘してきた分野なのです。
市販のデータベースソフトを利用したこともあるし、その市販のデータベースソフトの出来の悪さに呆れ果て，自分でデータベースソフトをゼロからプログラミングして、自作ソフトでデータ管理をしていた時期もあるくらいです（・・・一応，アマ・プログラマーです）。
そして、ここ10年くらいは大体次の方法に落ち着きました。例えば，「高橋一郎」さんが顔のすりむき傷で受診したら次のようにします。
- ［患者データ］というフォルダの中に，［たかは＿高橋一郎＿顔面擦過創］という名前のフォルダを作る
- このフォルダに高橋一郎さんのデータを全て放り込む
- 画像はJPEG，文章はテキストファイル，その他のデータはCSVファイルに統一
こうするメリットは次のとおりです。
- フォルダ名が平仮名のため，後でデータを追加する時に患者を見つけやすい。
- 漢字名のフォルダにすると漢字のASCIIコード順に配列されるため，患者を見つけにくい（例：ASCIIコード順だと新井さんと新田さんが並んでしまう）。
- 病名で患者を探す際は，OSのファイル検索機能を利用する。
- JPG，テキストファイル，CSVファイルという最も汎用な形式にしているため，Windows，Unix，iOS，Android OSでも使い回し可能。
OSのバージョンアップがあっても同じファイルが読み込める。
- ついに，かの有名な藤田紘一郎先生＠寄生虫まで糖質制限本を出されたようだ，というメールをいただきました。
『笑うカイチュウ』などの著書でお馴染みの寄生虫博士、藤田先生の新刊が出ていました。
『50歳からは「炭水化物」をやめなさい』（藤田 紘一郎 大和書房）立ち読みしてみたのですが、タイトル通り、糖質制限礼賛の本でした。ご自身の血糖値が300台まで上昇し、尿を舐めて甘かった(?!)という実体験も藤田先生らしくて思わずニヤリとしてしまいました。
他の分野で有名になった医学者が本を出すまでに至るとは..........
これでさらに糖質制限の普及が加速しそうですね。
2012/09/24
【14:30】
- 江部先生の新刊がまたまた出ます。怒涛の出版ラッシュです。
【13:00】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，福島県二本松市の二本松市岩代国保診療所／菅野和治先生を追加しました。
【12:30】
- 糖質制限している方の検査データです。「休肝日なしの酒飲み」さんですが，肝機能の改善が劇的です。
先日健康診断を受け、その結果、数年来メタボと言われ健康指導を受けていたものから、一切問題なしとなりました。現時点でなんちゃって糖質除去は６ヶ月経過していますが、体重はおおよそ安定しています。６４～６５ｋｇです。要するに，糖質の害に比べたらアルコールの害なんてどうってことない，ってことでしょうか。
もう一段減らすことは簡単にできますが、まあこのへんでいいかなと思っています。
体重 ALT(GPT) AST(GOT) r-GTP HDL LDL 中性脂肪 尿酸 空腹時血糖 HbA1c 2011/6/24 70.4 17 12 69 110 84 151 110 5.1 2012/9/14 65.1 9 18 18 132 67 32 6.2 78 4.7
また、飲酒は途切れておらず、第三のビール３５０ｃｃ、赤ワイン３５０ｃｃ（ボトル半分）、焼酎ロック１、ウィスキーストレート１
だいたいこれが定量ですが、朝残ることはありません。これを減らすと体重が落ちるのはわかりますが。。。休肝日まったくありません。が、r-GTPは減少しています。
糖質除去により、内臓脂肪がとれてきて、その結果脂肪肝も改善、肝臓数値の好転、という感じでしょうか？
朝と夜には炭水化物なし。ランチはご飯半分。間食なし（これは習慣的に前から） デザート果物なし（現在は季節の果物は時々食べます）
あとは出来合いのものは裏を見て「砂糖」がないものを選んでいますが、これはかなり難しいです。調味料はしょうがないかな。
高カロリー、油きにせず、肉魚OK。という程度でこれほどの改善です。
自分では驚きの改善です。糖尿病危機の人は、ぜひなんちゃって糖質除去をおすすめします。
【06:00】
- 「外傷を湿潤治療している医師」，「熱傷を湿潤治療している医師」に，兵庫県篠山市の西井外科／西井真先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 「危険と安全は反対語のように使われるが，実は反対語ではない。危険があるとは言うが，安全があるとは言わない」という一節が印象的な良書，『「ゼロリスク社会」の罠』を紹介。
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，愛知県一宮市のひのクリニック／日野 篤先生を追加しました。
- ある看護師さんからのメールです。
職場（手術室勤務です）では、もうほとんど常識化しています。傷ができると、治癒経過を皆で楽しんで観察しています。私自身も、家族の傷、火傷に湿潤療法で直しています。８４歳、８７歳の両親もマスターしています。消毒をやめようとしない医者の魔の手から，いかにして患者を守るかが問題ですね。素人より物を知らないプロ（＝医者）が一番迷惑です。
でも、いまだに消毒をする医師がいて、その方から患者を守ることができず苦労しています。スタッフも手を焼いています。
糖質制限ですが、私も成功しつつあります。現在始めて３ヶ月が過ぎましたが、１０ｋｇ近く体重が落ち、体調ははGOOD！！です。まだまだ、痩せなければならない体重ですので、気長に続けようと思っています。
きっと、私のスリム化は話題になると思いますので、糖質制限を広めるいい機会になると思っています。病院のスタッフの小デブ、大デブがカッコよくなったら素敵だと思っています。 - 低温熱傷を自力で治した素人さんからのメールです。
６月に低温熱傷でメールさせていただきましたが、先日無事、上皮化しました！本当にうれしくて、メールしました。低温熱傷は手術なんてしなくても治るんですよ。手術して治したがるのは医者ですが，患者さんの大多数は手術なんてしてほしくないのです。こういうギャップがあることに，医者は気がついていません。だから，「手術して治しましょう」と言い出した途端に，患者が逃げ出すんですね。
６月に植皮か切除縫縮しましょうと言った病院は、やっぱり切らずに湿潤療法でと申し出ましたらOKしてはくれましたが、じゃ後は経過は見るからにすきにして、という感じでしたので、その後は一度も受診せず、夏井先生のサイトで毎日勉強しながら治しました！私はリンデロンＶ軟膏がよく効きました。約２ヶ月かかりました(受傷からはトータル６ヶ月)が何十年がぶりに夏休みの自由研究した気分でした。
最初は忌々しかったヤケドですが、先生のサイトをいつでも見られるように、携帯をスマホに買い代え、ついでに私もシャンプーレスに糖質制限を始め、基礎化粧品もやめ、とっても楽しい毎日を送っています。最近スマホ画面の新しい創傷治療のアイコンの“新しい“という文字が“楽しい“に見えてます(^_^)。
糖質制限は最初の１０日くらいが劇的でした。体重５キロ減って、いままでは体重減ってもどうやったって減らなかったウエストも５センチくらい減りました。 - 火力発電所の技術者さんからの「人食いバクテリア」についてのメール。
下記の読売新聞の記事、素人目にも突っ込みどころ満載です。そのうち，「人食いバクテリア」についても本格的に勉強してみようかと思っています。この説明を読むと，すでにゲノムの解読は終わっているようなので，コラーゲンなどのタンパク質を破壊する毒素とゲノムの関連性がわかれば，いずれ制御可能になるかもしれません。「筋肉や脂肪を短時間で浸食」するとありますが，破壊のターゲットとなっている生体分子が何なのか，気になります。
昨年1.6倍に、とありますが、実際は発症数が一昨年が123人、昨年が198人、今年は更に増加気味というものですが、この位の発生状況であれば、交通事故や階段からの転落などに比べはるかに小さなリスクです。更に、菌自体はありふれている、の記述で煽ってますが、冷静に考えれば菌が存在しても発症・致死の確率は極めて低いということです。
しかしもっと許せないのは、国立感染症研究所が予防法として傷の消毒を勧めている点です。急増の原因すら分からず、かと言って消毒の有無を統計的に比較もせずに、どういう根拠で消毒が有効だと言えるのでしょうか？国立の研究機関が効果の証明されていない「おまじない」を予防法として発表することを、厚労省はどう考えているのでしょう？
なお、国立感染症研究所は下記のような研究報告を公表しています。これを学生に読ませて記者のつもりで新聞記事を書かせ、読売の記事と比較させれば格好のメディア・リテラシーの勉強になるでしょう。 - 先日ちょっと紹介した『もうダマされないための経済学講義』（若田部昌澄，光文社新書）は面白かったし，何よりわかり易かったです。これまで幾つか経済学の本を読んできましたが，その中で出色のわかりやすさです。しかも論旨が明確で，その上，文章がこなれていて読みやすいです。
これまでの社会の動きを経済学の視点から捉え直そうという試みご思われますが，そこで著者が選んだキーワードは4つ，「インセンティブ」，「トレード・オフ」，「トレード」，「マネー」です。その上で，【誰もが好きなことをしたい】・【しかし，無い袖は振れない】・【先立つものはお金だ】・【先立つものはお金だ ２】という４つの章で過去から未来までを俯瞰していきます。
江戸時代の新井白石は「元祖人文系ヘタレ知識人」だったとか，「オズの魔法使い」は金本位制と複本位制の争いと，当時の大統領選挙をカリカチュアした物語だったとか，面白かったです。
2012/09/22
【09:30】
- 【美味しい糖質制限食が食べられるレストラン・飲食店】に石川県小松市のビストロ レアールを追加しました。
2012/09/21
【18:00】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，沖縄県那覇市の沖縄徳洲会こくらクリニック／渡辺信幸先生，沖縄市の中部徳州会病院小児科／今西康次先生も追加しました。
【14:30】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，東京都江戸川区の小松川クリニック／櫻本 薫先生を追加しました。
【10:00】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，広島県呉市の正岡クリニック／正岡良之先生を追加しました。
【08:30】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，和歌山県古座川町の介護老人保健施設「あじさい苑」／小野道夫先生を追加しました。
その小野先生からのメール。
私自身は今年の２月３日以来スーパー糖質制限実施中です。体重は７３ｋｇから６３ｋｇへ体脂肪率は２３％から１１．７％へ、内臓脂肪は１２か ら８へ(タニタの体重計）腹囲は９０ｃｍから７６ｃｍへ、６０歳ですが、現在は大学時代の体型です。ここ２日、１５ｋｍ、１７ｋｍとジョギン グしていますが豊富にある脂質をエネルギーにしているためかほんとに疲れなくなっています。ダッシュの練習をしても乳酸がたまりにくいためか 筋肉痛もほとんど起きません。初めの２ヶ月尿中ケトンは３＋でしたが今月はすでに－になっています。血液検査は、γ-ＧＴＰ，ＴＧ，ＬＤＬは いずれも低下しＨＤＬは８６、そして腎機能、尿酸値もすべて正常値です。
老健施設勤務ですが、入所の方々の糖尿病にスーパー糖質制限１名、主食半分に減量の方１名、夕食のみ抜きの方１名、ご理解いただき合意の上で 実践させていただいています。
スーパー糖質制限の方は１日の血糖の変化が食後でも１５前後で安定され、また主食半分の方も血糖値の変化が少なく安定され、どちらも基礎分泌 のための少量の持続型インシュリン１日１回です んでいます。
【06:00】
- 「外傷を湿潤治療している医師」に，岡山市の粟井内科医院／粟井一哉先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，石川県金沢市のなかのクリニック／中野一郎先生，シンガポールのHealthway Japanese Medical Centre／Kenichi Sato, M.D. (佐藤健一)先生，大阪市淀川区のこおりた ひろ整形形成外科クリニック／郡田大宇先生，広島県福山市の瀬尾クリニック／瀬尾一史先生を追加しました。
- 糖質制限関連のメールをまとめて紹介。
今年2月よりおこなっています。体重は３キロ減、おなか周りもすっきりしました。
たまたま。母（インシュリン投与のDM）が下痢で入院。見舞いに行った時の食事をみてびっくり。炭水化物の多い食事に愕然。後で聞くとDM食には60％の糖質が必要と知らされました。
これでは治るものも治らんと考え、当クリニックで診ているDM患者全員(30名ほど)に３月より糖質制限を施行しています。６ケ月になりましたが、半数はまずまずの成果で、今データを集積中です。
家庭のなかでいかに料理を変えていくかを試行錯誤しながら指導しています。
私の唯一の非糖質制限食の日本酒があるかぎり、これ以上は体重減少は望めません。ただ、いつも200以上のγGTPが禁酒もせず90になったことはびっくり。肝機能の良くなった患者が3名いますので、納得。
NECのLaVie Zは発売時に購入。あの軽さにはびっくり。皆に自慢しています。先生の革ケースも頼んでみようかと思っています。毎月当院で発行している患者様・地域の人向けのペーパーに、今年は数回糖質制限の話題を載せたりしていますが、当院の患者様にも少しずつ糖質制限者が増えてきております。やり始めると徹底される方が多く、また（私ができない)筋トレを趣味で併用したりして一年でメタボ親父→ほとんどビルダー？的になった方とかもおり、患者さんから教えていただくことも多いです。
私もメイン病院の糖尿病専門医に、当直で病院に行った時などやんわり話してみるのですが、全く聞き入れてもらえません。いわく「そんな危険な食事療法はとんでもない」とのこと。腎機能への影響、ケトーシスへの危惧と、まあセイゲニストには馴染みの批判だと思います。自分の周囲からコツコツと広げていければと思っています。先生と同じく、やせたい人だけしたらええねん、のスタンスでしょうか。
ニキビと糖質の関係について言及されておられました。ニキビではありませんが、成人以降、頭皮内の毛のう炎～せつに長年悩まされていました。以前は高脂質食（焼肉とか)がダメなんだろうなと思っていましたが、一年余り糖質制限を続けている間、増悪は全くありません。嘘のようです。もちろん脂質蛋白は無制限でです。一例報告に過ぎませんが、どう考えてもやっぱりコメ＆麺類だよなあ・・・と。糖尿病学会の重鎮の先生方の発言が人事に聞こえるのは、自身が糖尿病で はないからじゃないでしょうか（理事に糖尿病の先生がいるかどうかについて、私は知りませんが）。
江部先生のように自身が糖尿病であれば、真剣に治療しようと思うのは当然だと思います。医者は「甘いものをひかえてね～。食べ過ぎないように！ 運動しましょう、体重を減らしましょう...」なんて言いますが、簡単にできなくて困っているわけですから。
学会理事に糖尿病の医師を何人か入れれば、学会も変わるかもしれません。昨日、医師会の会合に出席しましたが皆さんお腹の出っ張りがすごい方々ばかり。確かにそのお腹を見ていると「あんたなんかにメタボの指導なんか受けたくないよ」と患者さんの声が聞こえてくるようでした。（たぶん出席した医師の中で糖質セイゲニストの私のお腹が一番すっきりしていたと思います。なんとなく優越感に浸っていました）当クリニックでもわたし自身が今年２月から挑戦し、体重５６Kgから５２Kgまで減量に成功しました。こうした結果、DMの患者さんへもこの指導を外来でしております。マッサージ師です。（国家資格持っています）。2年前まではマッサージに来られる方々をみて、また自分の体験を元に食事で病気を自分で改善する方法をとってきました。といってもその方にあってなければ牛乳、果物、砂糖、パン、夕食時のご飯をやめてもらうだけなのですが、結果的に糖質制限に近い食事になっており、江部先生の糖質制限が広がってからは理論も明確になり、マッサージにくる方々に説明がしやすくなって、自分自身の体験も含めてとても助かっています。だってすぐよくなる方が多いんです。
また、マッサージなどの手技療法の前に血糖をきちんとコントロールする大切さを同業者の方々にも伝えていきたいと思っております。
糖質制限は食事療法という枠を超え、医療のことや医者との付き合い方、長年疑問に思っていた代謝に関して、自分で健康を管理することなども含め、「文化」「文明」まで考えさせられることが多く、糖質制限に出会えて幸運と思っています。「糖質制限と鼻づまり」の話題がみうけられましたが、実は私はここ３年前から、原因はわかりませんが９月になると副鼻腔炎に悩まされてきましたが、肥満傾向に対して行った糖質制限にて体重が７kg減少してからは、非常に体調も良く、今回は副鼻腔炎の兆しもありません。また、妻が言うには最近いびきもかかなくなったといわれました。糖質制限との因果関係は不明ですが、とりあえずありがたいことと思っています。
また、今年の４月の勤務異動のため、京都の自宅から神戸へ通勤時間が１時間半となり早起きをしておりますが、思ったほど通勤の疲れもなく、眠気も感じません。以上、最近ちょっと感じたことをご報告致しました。 - 【お出かけ前にチェック！ Yahoo!天気に「雨雲がリアルタイムに動く機能」が追加】
これはちょっと便利です。 - 【「このバスタオル、なぜか身に付けるとドキドキしてしまう」】
これには笑っちゃった。普段，「モザイクの入った動画」を見慣れている人は特にそうでしょう。それにしても，面白いアイディアですね。
2012/09/20
【14:00】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，岡山市の粟井内科医院／粟井一哉先生を追加しました。
- 【糖尿病治療に糖質制限食を取り入れている・理解のある医療機関】
ここにも多くの病院が掲載されています。
【12:00】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，東京都三鷹市のいりえ内科クリニック／入江哲也先生，広島市中区の伊藤内科医院／伊藤欣朗先生，兵庫県西宮市の医療法人社団 有晃会 ふなもとクリニック／船本全信先生，大分県別府市の上人病院／井上健先生，福岡県遠賀町の花野クリニック／角田 恭治先生も追加しました。
【10:30】
- 【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】に，広島県廿日市市のふじかわ心療内科クリニック／藤川徳美先生，愛知県清須市のきよすクリニック／伊藤喜亮先生を追加しました。
【10:00】
- そういうわけで【糖質制限で糖尿病治療をしている医師：リスト】を作ってみました。とりあえず，徳島市の健生内町診療所／岡 信晃先生です。
【06:00】
- 「外傷を湿潤治療している医師」，「熱傷を湿潤治療している医師」，「湿潤治療の講演をしている医師」に，熊本県八代市の桜十字八代病院 外科／吉村芳弘先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 東京都練馬区光が丘近辺で，糖質制限で血糖コントロールに成功した糖尿病患者さんの定期的フォローをしてくださる先生はいらっしゃいませんか。
患者さんは脊髄損傷で車椅子生活をしていて，糖尿病の治療も受けていましたが，半年ほど前から自分で糖質制限により血糖とHbA1cの正常化に成功しています（HbA1cは5.1くらい）。もちろん，体重も劇的に減少したそうです。ちなみに，当科では坐骨結節部の褥瘡で通院なさっておられます。
今後も糖質制限を続けたいと希望なさっていて，糖尿病の経過観察をしてくれる光が丘近辺の内科医師で糖質制限に理解のある先生を探していらっしゃいます。「それなら自分が診てあげましょう」という先生がいらっしゃいましたら，メールでご連絡いただけないでしょうか。よろしくお願い申しあげます。 - 上記の患者さんから「糖質制限で糖尿病を治療している先生，糖質制限に理解があって糖尿病の知識もある先生の一覧表があれば便利なんですが」と，相談されました。たしかにその通りですね。
そこで思ったのですが，「そういう医者一覧を作る気があるなら，私の名前を出してもいいよ」という先生方がいらっしゃったら，メールでご連絡いただけないでしょうか。私はこういう医者一覧を作るのは得意だし，大した労力ではありませんので，簡単に作っちゃいます。
皆様，いかがでしょうか。 - ほんの思いつきなんですが，もしかしたら，ニキビの原因というかベースは糖質食ではないだろうか・・・と。つまり，
[毎日の糖質食] ＋ [何かの要因] ＝ [ニキビ発生]というメカニズム（というほどのものじゃないけど）です。よく，皮脂の分泌量が多いためにニキビができる，とされていますが，これも実は，「糖質食特有の脂肪動態があって，それが皮脂の代謝にも影響してて，それにある条件が加わると皮脂産生増大に傾き・・・」ということはないのだろうか・・・と。もちろん，この［ある要因］には年齢も絡んでくるはず。そして，［アクネ菌の関与］はあくまでも［結果］であって［原因］ではない・・・と。
というわけで，ニキビ発生に関する過去の学説の洗い出してもしてみようかな，なんて考えたりしています。 - いつもの「火力発電所技術者」さんから，「摂取カロリーはラヴォアジェの亡霊？」という面白いメールをいただきました。
栄養学の「摂取カロリー」の考え方は発電所のボイラーのエネルギー管理手法と同じだな、と思って調べてみたところ、まさにラヴォアジェが生物による酸素消費を燃焼と同一視したことが「摂取カロリー」の発端でした（⇒Wikipedia)。実際、食品のカロリーの測定方法は、密閉容器に食品と酸素を封入し、完全燃焼させて発生する熱量を測定するもので、これはボイラーの燃料である石油や石炭などの発熱量を測定する方法と全く同じです（但し、食品のカロリーは消化吸収率などを考慮して補正される）。「栄養学の常識」を外側から見るれば「科学の非常識」，ではないかという指摘ですね。ラヴォアジェを金科玉条のごとく崇め奉っているうちに，物事の本質が見えなくなり，とりあえず「ラヴォアジェの原理」以外によりどころがなくなり，ラヴォアジェの原理を否定して新しいものを打ち立てようという発想を失ってしまった・・・と。
人体もボイラーと同様に化学エネルギーを利用しておりエネルギー保存則に従っているのは間違いないと思いますが、ラヴォアジェ以降の生物学や医学の進歩により、生体内でのエネルギー変換・利用のメカニズムは燃焼とは全く異なることが明らかになりました。にも拘わらず、ラヴォアジェの亡霊とも言える摂取カロリーという概念が栄養学の中心に居座っているのは、奇異なことかもしれません。
これは要するに，「リスターの消毒の原理」と「パスツールの病原菌説」を金科玉条のごとく大切にするあまり，21世紀になっても「消毒による細菌排除」以外に拠って立つところがなくなってしまった，CDCを筆頭にする「院内感染対策の大家」に通じるものがあります。
いずれにしても，ラヴォアジェの考えと決定的に違うのは，栄養素は次のように分かれるという事実です。
- 燃料だが，短時間で燃えてそれっきり ⇒糖質
- 食べても燃料にならない ⇒食物繊維
- ボイラーの修復・改造材料だが燃料にもなる ⇒タンパク質
- 日々の燃料であり，予備燃料として備蓄もできる ⇒脂質
これら4種類のものを一緒くたにして酸素を送り込んで燃焼させ，発生する熱量を計測しても意味があるとは思えません。 - ある内科の先生からは「NASH（非アルコール性脂肪性肝炎）の患者さんに糖質制限を進めてみたら・・・」というメールをいただきました。
先日、ＮＡＳＨの女性に糖質制限食を勧めたら、数か月（確か２カ月）で、６キロ痩せ、肝機能が完全に正常化して、びっくりしました。
本人は、とても簡単なダイエットで、無理なく痩せられたと喜んでました。よかったです。 - ある先生から，「高須かっちゃんの本がひどいよ」とタレコミメールをいただきました。高須克弥先生とは一度お会いしたことがあり，湿潤治療を高く評価していただきましたが，糖質制限を否定されちゃ困ります。
『その健康法では「早死に」する!』「1日1食」で若返られて一番困るのは，もちろん，美容外科医とアンチエイジングで食っている医者たちです。
（高須克弥 扶桑社）という本を見かけたのでざっと立ち読みしてみました。
「1日1食で若返る」を提唱している南雲吉則氏に対する反論が多くを占めていましたが，「糖質制限」に対する批判も書かれていました。
小太りどころか立派にデブになってしまった人が多くなれば脂肪吸引などで高須クリニックが儲けられるという仕組みだったりして（笑）
美容外科医とは「手術などの手段による若返りを飯の種にする」商売ですから，「手術をしない若返り」は商売敵になります。だから，「自分の飯の種」を守るために攻撃します。このあたりは「手術をしてヤケドを治す形成外科医」にとって「手術せずにヤケドを治す湿潤治療」が商売敵になる，「カロリー制限とインスリンで糖尿病を治す糖尿病専門医」にとって「糖質制限だけで糖尿病を治す」試みが商売敵になるのと同じ構図です。
2012/09/19
【13:00】
- 【1キロ先からパパラッチ！コレがキャサリン妃トップレス写真を撮影したと思われるごっつい望遠カメラ！】
1km先から狙撃・・・じゃなく，パパラッチとは！ あんたはゴルゴ13か！ これじゃキャサリン妃も諦めるしかありません。げに恐ろしきはパパラッチなり。
【12:30】
- 下記で取り上げた，吉本の美女芸人シルクさんのヤケド治療について，さまざまなネットニュースで取り上げられています。またその際，必ず「湿潤治療」と「プラスモイスト」がセットで報じられていて，ありがたいです。
【11:00】
- 「糖質制限で肝機能が劇的改善！」というメールをいただきました。
以前、「糖質制限で14kg減量」で取り上げて頂いたものです。現在81kgまで落とせました。最近は、ゆっくりしたペースで、のんびりと糖質制限食を楽しんでいます。肥満に伴う高血圧や脂肪肝，肝機能障害に関しては，糖質制限はまさに「医者要らず」ですね。
それでも、肝機能の改善は劇的ですね。フォアグラだったのが、焼鳥用のレバーにまで戻りました。運動も投薬治療もせずに脂肪肝が解消です。20年来お世話になってる主治医が驚いてました。
GOT GPT γ-GTP HDL-C LDL-C 中性脂肪 2011年7月 58 114 39 31 102 141 2012年6月 26 38 19 38 109 47
【10:00】
- 8月21日のこのコーナーで取り上げた吉本の女芸人・シルクさんのヤケドですが，どうやらプラスモイストで治療を行いきれいに治癒したようです。よかった，よかった。
- うがいについてのメールが続きます。
医療は素人だけど理系... です鋭いなぁ。
うがいと風邪に関する話題が出ていたので、メールしました
私の、この論文に対する疑問は「他の条件揃えた？」です。比較試験を行う場合は、比較したい要素以外の条件を揃えなければいけません。ましてや試験結果に影響を及ぼしそうな条件はなおさらです
で、私がこの論文を書いた人に聞きたいのは「手洗いの条件揃えた？」です。うがいをする集団も、しない集団も「手洗い」の条件を同じにしなくてはなりません
私は、人がうがいをする時は、多くの場合で同時に手も洗っている。と思います。
かたや、うがいをしない人々はどうでしょう？なんか洗ってない感じもします
こういう論文では「被験者の条件を揃える」とは「両群の性別，年齢，人種，職業などを揃える」ことなんですが，風邪の予防には手洗いを始め，食生活（果物・野菜好きか嫌いか），飲酒や喫煙，職場環境，住居環境など，揃えなければいけない因子は複雑多岐にわたります。場合によっては，実験開始時には全く予想もしていなかった因子が「風邪発生」に絡んでいるかもしれません。
でも，そんなことを考えていたら話が先に進まないので，「被験者はうがい以外のことは全くしていない」ことを前提にして，とりあえず研究しちゃう。
また，「被験者はやれと言われたことは真面目に毎日実行し，やれと言われていないことは何もしていない」ということも大前提になるかもしれません。
医学の論文って，こういうのが多いんですよ。理学系，工学系からみたら，チャンチャラおかしいと思います。 - こちらは医師からの「うがい」メールです。
常々疑問に思っているのですがうがいってどの辺りまで洗えているのでしょうか？多分，そこまで厳密に調べた人はいないと思います。誰かやって見ませんか？ 医学部学生とか研修医を捕まえて実験すれば簡単じゃないかと思いますが，いかがでしょうか。
上を向いてガラガラしたときと、口に水を含んでブクブクした時に洗える範囲がそんなに違うのでしょうか？
その辺りからもうがいの有効性に疑問符がつきそうですが、、、
どんなに頑張って洗浄しても喉頭まではかなり難しいと思うのですが（誤嚥しそうで），造影剤で透視をしながら比較したら咽頭のどの辺りまで洗えるのか分かりそうですが，調べ方が悪いのか見つかりませんでした。
【06:00】
- B級パニック映画では常連さんのルー・ダイアモンド・フィリップス主演の《メタル・トルネード》を紹介。磁力が竜巻になるという設定は面白いけど，それ以外の部分は「パニック映画の定石」を忠実になぞっているだけです。
- 【東海・近畿 土砂災害などに厳重警戒を】
こういうニュースでは「〇〇町で洪水被害」とか「▲▲川が氾濫」なんてテロップがテレビの画面に流れますが，結構，地名や川の名前が読めないものです。テレビのニュースでは地名にルビを振って欲しいなぁ，と思ったりします。地名だって「きちんと読んで欲しい」って思っているはずです。 - 昨日の「うがい論文」について三鷹市で湿潤治療をしている糖質セイゲニスト，いりえ内科の入江先生からの追加メールです。
先ほどの「うがいと風邪」の記事ですが、突っ込みたいことがもう一つありました多分，実験前には「イソジンうがい ＞ 水うがい ＞ うがいなし」の順に有効性が出るだろう，と想定していたと思います。ところが「水うがい ＞ イソジンうがい ＝ うがいなし」という結果になってしまい，慌てたと思いますね。それで，「咽頭の常在菌叢を乱したため・・・」という取ってつけたような理由付けを考えたんでしょうが，それだと「咽頭常在菌がウイルス侵入を防いでいる」という文献なりデータを見つけなければいけなくなり，そういう適当なデータが見つからないため，奥歯に物が挟まったような書き方になったんでしょう。
それはイソジンうがいのことです。
この論文が信頼性に足るものであるならば「イソジンは効果がない」ということになりますね
私はもともとイソジンの悪口を言うと止まらなくなるのですが、この件に関してだけは正しい？結果なのですね？？
でもこの研究の発表当時は「もう少しxxしたらイソジンの有効性が示されたかもしれない（うろおぼえですが）」ような，どうも「イソジンうがいは有効である」という結論を出したかったようなコメントがあった記憶があります（あくまで記憶です）
たぶん（下衆の勘ぐりかもしれませんが）、最初に「うがいは有効」ということを前提に組まれた研究？のような気がしてなりません
もっと巧妙な研究デザインにすべきでしたね。私なら次のようにします。
- まず，「水うがい」 vs 「うがいなし」で実験し，うがいの有効性を示すデータを得る。
- 次に，「水」 vs 「生食」 vs 「イソジン」 vs 「他のうがい薬」で比較する。
こういう2段階の実験にすれば，「うがいなし」と「イソジンうがい」について有効性を比較しなくて済み，「うがい」と「イソジン」，両方の顔を立てられます。もちろん，「いわゆるひとつのインチキ的実験手法」ですけどね。 - 「糖質制限と鼻づまり」についての素人の方からのメールです。
私も小さい頃から季節の変わり目になると鼻水、喉の痛み、扁桃炎、発熱を繰り返していました。今年1月にプチ糖質制限を始めてからは、そう言われれば鼻の通りが良くなったと感じています。
今まで10数年来、調子が悪くなると行くかかりつけの耳鼻咽喉科・アレルギー科医院がありました。そこのベテラン女医院長先生には、風邪を引いて行くたび決まって「こらあかんわー、残念賞！アレルギーの発作やね！」と言われ、抗ヒスタミン薬、抗生物質、鎮痛薬、咳止め薬を処方されて治療終了でした。
でも、検査してもアレルギーの異常値が出ていないこともしばしばで、受診後、翌日か翌々日には決まって熱が高くなり、いったい何のために病院へ行ってるんだろうと疑問に思い始めていました。
今年の4月、この医院に受診した翌日、案の定発熱、しかも運悪く休日夜間に40度近くまで熱が上がり非常に苦しみました。翌朝休日診療を行なっている総合病院に出された薬を持って行ったところ、診て下さった当直の外科医先生に「僕の見立てではフツーのウイルス性のカゼでしょう。ウイルスに効く薬はありません。」「賛否あるけど、抗生物質は僕は意味がないと思ってるから出さない」「食欲は？ある、ならしっかり食べてゆっくり休んでなさい。それが一番の治療。」「いわゆるカゼの諸症状でしんどいと休むに休めないからそういう意味で総合感冒薬を出します」とキッパリ。普段から夏井先生のサイトに入り浸っている僕としては、この潔い？診断でかなり救われた思いをしたと同時に、心のモヤモヤが綺麗に晴れ渡った気分でした。
鼻水止めの抗ヒスタミン薬と糖質による、食後の強烈な眠気とおさらばできて非常に快適です。
季節の変わり目に風邪をひきやすいのも、糖質過多による免疫力異常だったのかなと思います。先月8月21日の更新履歴に、尖閣に来た中国人を全力でもてなそうぜ！との先生のコメントがありましたね。
そういえば、2年前に中国の半日デモで「日本鬼子」「小日本」と蔑称で呼ばれているのを逆手に、「ひのもとおにこ」「こにぽん」という萌えキャラ化にしようぜ！という動きがありました。
中国のネットユーザー・オタク層をかなり震え上がらせることができたそうで、今回の反日デモにも未だ影響しているそうです。 - 今度は「糖質制限で更年期障害が治った」というメールです。すごいぞ，糖質制限！
プチ糖質制限２ヵ月半で更年期障害特有の頭のモヤモヤや、ほてり、イライラ、その他の不定愁訴から開放されて、快適な日々を送っております。その場しのぎの対症療法ではどうにもならなかったので、嬉しい限りです。
秋になって見かけるようになった「カップ入り茶碗蒸し」は、糖質制限食ではおやつにもおかずにもOKで便利です。１５０ｇ入りで炭水化物０．８ｇと表示されていました。 - さらに「糖質制限と鼻づまり」についてのメールです。
私は“甘いもの大好きだった42歳女性”です。（＾-＾）
「糖質制限と鼻づまり」についてですが、私も約１年のプチ糖質制限で鼻づまり（鼻腔の腫れによる鼻閉）が改善されました。改善されたのは鼻づまりだけではありません。
若い頃から月に数回は偏頭痛になっていたのですが今はほとんどなくなり、歯周病も改善、首周り・胸・背中などに出ていた吹き出物もきれいになり、いつも鼻がつまって寝苦しかった夜の睡眠も、ぐっすり。
糖質制限は炎症性の症状を改善させる（というか、糖質が炎症を促進する？）のでしょうか。
昨年の夏、動悸・発汗・だるさ・頭痛などの症状が頻発し、病院は嫌いなのでネットでいろいろ調べたところ、甘いものの摂り過ぎによる「機能性低血糖症」らしいということを知り、自力で何とかしたいと考えて始めた糖質制限でした。
炭水化物や砂糖入り飲料等は避けつつも、たまには大好きなパンや麺類、果物、もらったお菓子も食べてしまいます。そんなプチセイゲニストですが、自分なりに工夫していて、まず食事の最初に食物繊維をたくさんとるようにしました。
食事は糸寒天を入れた味噌汁→繊維たっぷり野菜のおかず→メインのたんぱく質おかずの順。
ごはんは抜きで、甘いものや炭水化物が食べたいときは最後に食べ、食後にＴＶを見ながら踏み台昇降（10～30分）をして、血糖値があがりすぎないようにしています。
食物繊維の摂取量アップもあって、便秘がすっかり解消。体重計がないのでわかりませんが感覚的には６～７ｋｇ位落ちて、ウエストサイズは20代の一番痩せていた頃と変わらなくなりました。
シャンプーレス・石けんレス生活も、もう1ヶ月になりました。湯洗髪により猫っ毛だった髪にコシが出て、頭皮のにおいもなくなり、開始時は少しべとつきが気になった髪も今はサラサラになってきました。
最近はさらに調子に乗って、頬の肌荒れを改善するために界面活性剤レス生活を始めました。まだゆるく制限してるだけですが、ファンデーションを塗らず（眉やリップメイクはしてます）、ぬるま湯での洗顔後は化粧水や乳液もつけず（カサついた時だけ薄ーくワセリン）、自前の皮脂分泌で皮膚常在菌フローラを育てるべく、がんばっています。 - 「一般人」さんからも，同様のメールをいただきました。
「糖質制限で鼻づまりがよくなった」を読んで、はたと気が付きました。わたしもいつのまにか鼻水鼻づまりがよくなってました！いつの間にか治っていた，というのは鼻づまりのような「地味な症状」の場合，自覚しにくいと思います。だからこそ，最初の1例の報告があると，「私もそうだ」，「オレもそうだよ」と報告が相次ぐのだと思います。だからこそ，「医療の素人による一例報告」は重要なんですよ。
もともとアレルギー性鼻炎で歴２０数年、１年半前に行った病院では「慢性副鼻腔炎」と言われ、１年間薬を飲み続けても治らず、結局調子の悪い時だけ市販の鼻炎薬を飲むようにしていました。
アレルギー検査をすると「杉」だけに反応するのに、疲れたりすると、１年中いつでも、ものすごい鼻水鼻づまりくしゃみに襲われ、カバンの中に欠かさず鼻炎薬を入れていました。
が・・・・
糖質制限を初めて３か月くらいは、ちょうど花粉症の時期だったのでばっちり薬を飲んでいましたが、その後は飲むこともなく・・・
今も絶好調なことに、今日初めて気が付きました！まさに、ほかの人の話を聞いて、「まさに自分もそうだ！」と気づかされた一人です。 - 【手放しで食べられる全自動ポップコーン発射機 POPINATOR (動画)】
糖質食大国＠アメリカならではの素晴らしい発明です。アメリカンな方々は，一日中ポップコーンをパクついてデブのままでいてよし！ - いつも，大体2～3冊の本を同時進行的に読んでいます。今読んでいるのは『もうダマされないための経済学講義』 (光文社新書)
と『見えない巨大水脈 地下水の科学』 (ブルーバックス)
の2冊です。
前者は，いつもの様に光文社新書の担当編集者から送られてきた「今月の光文社新書の新刊6冊」の中の一冊です。私は基本的にあまりモノを知らない人間ですが，とくに経済学の分野についてはド素人でして，いずれそのうち「経済学のイロハ」から学びたいなぁ，と思っていた矢先にこの本が届きました。これは「経済学を勉強しろ！」という天からの声ではないかと思い，手に取ったんですが，最初の2ページを読んで「この本は当たり！」と直感しましたよ。とにかく面白いです。
後者の地下水の本ですが，こちらは現在執筆中の「糖質制限本」で穀物栽培の歴史的背景と穀物栽培の未来を論じる際に，どうしても地下水について正確な知識がないと書き進められないことに気が付き，急遽，泥縄的に勉強を始めたものです。
2012/09/18
【15:30】
- 【破壊された日本車は中国人の所有物、損失最大は中国人】
相手と喧嘩する時は，相手が一番嫌がることをするのが喧嘩の定石です。相手が「こう出てほしい」という行動に出るのが一番まずいです。
というわけで，この場合はどうするのが中国側が一番困るかというと，この壊された日本車のオーナーに，日本のメーカーが新車を一台プレゼントしちゃう。こう出られたら，中国の暴徒の皆さん，略奪や破壊を自粛せざるを得なくなります。そして，世界中から「日本人と日本メーカー，かっけー！」と賞賛の嵐でしょう。
ついでに，魚釣島にやってきた中国漁船軍団のご一行様も，「日本にようこそ，熱烈歓迎！」の垂れ幕とともに日本に招待して，京都にでも連れていって秋の古都を満喫してもらい，おみやげまで持たせちゃう。そして「魚釣島ではいつでも中国の皆様を大歓迎しています。これが日本のおもてなしです」って世界中に宣伝しちゃう。これされたら，困るだろうなぁ。嫌がるだろうなぁ。
【13:30】
- 「医療素人ソフト屋」さんから，糖質制限と鼻づまりについて。
「糖質制限で鼻づまりがよくなった」は私も感じています。私は子供の頃からアレルギーなんたら大体全部でていて（喘息ではそーとー入院しています）鼻も通った試しがありません。子供が朝起こしてもなかなか起きてこないし起こしても機嫌が悪くてボーっとしていたが，糖質制限をしたらいっぺんに良くなった，というメールを以前紹介しましたね。多分，そういうことですよ。
１月終わりから「なんちゃって」スーパー糖質制限（３食、米パンは食べないけど他は気にしてない）してますが、５月ごろからいつの間にか鼻で呼吸が出来ない事はない程度になっていました。
単に痩せたから、アトピー（これだけはよくなりませんねー主食以外に見直さないといけない事あるんでしょうね）のためのセレスタミンをちゃんと飲むようにしているのか、糖質制限で体質の変化が合ったのかはわかりません（びみょーなので言ってなかった）
ただ若いときに今の体重と同じころは鼻が詰まっていました。セレスタミンは飲んでいると鼻のとおりがいいのですが、ここまで快調な事はなかったと思うのですが・・記憶の改竄かもしれませんね＾＾
糖質制限してその他の効果というと朝起きれるようにようになったことです。子供の頃からの朝寝坊て・・・実は・・とか思ってます。 - 先週から通院治療中の中国の方の話。
中国で日本人に暴力が振るわれていますが，日本で中国人の私はとても安全です。中国では暴動が起きていますが，日本ではデモも起きていません。私は中国人として，こういう暴動を起こす連中が恥ずかしいです。騒いでいる連中は魚釣島がどこにあるかも知らないでしょう。騒ぐように当局に言われて訳もわからずに騒いでいるのです。
日本ではどこでも安全に食事ができますが，中国ではドブのゴミから作った油が普通に使われていて，危なくて食事もできません。中国政府には，魚釣島より先にしなければいけない仕事がたくさんあると思います。でも，そういう仕事をしたくないから，騒ぎを起こしているんだと思います。
【09:00】
- 三鷹市で湿潤治療をしている糖質セイゲニスト，いりえ内科の入江先生からの「うがい」に関するメール。
そうなんですよね。私もかねがね「うがい」は少なくともウイルス感染症予防には意味は無いと考えています。だいたい「風邪」の定義もはっきりしませんから
日本人は、なにかというと「うがい、マスク」が大好きで、どこへ行っても根拠もなしに「うがい、マスクを励行」となっています。これはある意味糖質制限の「米食は日本人の古来からの食べ物で必要不可欠、主食＝米」という発想に近いものがあると思っています
マスクは自分の持っているウイルスの拡散防止に役立つかもしれないが、「予防」効果ははなはだ疑問ですが世間ではごちゃまぜになっていると思っています。
以前、マスクがインフルエンザ感染予防に有効という記事がありましたが、これもはなはだアヤシイと思っています
マスクを登下校と掃除の時だけ装着させて授業中はつけないというのが、そもそもよくわからない。一定時間、閉鎖空間に閉じ込められる授業時間こそマスクを付けることに意義があるのではないでしょうか？実際、臨床の場ではインフルエンに罹患した子どもたちは自分の席の周囲の子供が感染していると、うつされることが少なくないようです
また、なによりもマスクをつけた群とそうでない群の違いですが、少し考えるとマスクを装着した群は「それじゃ気をつけなくちゃ」と普段以上に生活様式に気をつけている可能性があると思います。例えば普段よりも手洗いを励行していたりするかもしれません。
このような実験はそもそも不確定要素が多い小学生で行うことにムリがあるのではないでしょうか？ - 外来の電子カルテを開いたら，予約患者だけで50人！ こちらに来てから新記録です。
【08:30】
- 久しぶりにユニクロのジーンズを試着してみたんですが，29インチがラクラクというか，もうちょっとで28インチもOK，というウエストであることが判明。28インチと言ったら，大学2年生ころの体型ですね。今年の1月まで31インチもきつかったのに・・・。
先日，札幌で湿潤治療をしている宮の森記念病院の真崎先生から「3年前の宴会で一緒に撮った写真」が送られてきましたが，それを見ると3年前の私って本当に「小デブ以上・中デブ未満」だったんですね。
恐るべし，糖質制限！ もうこれ以上痩せないようにしようっと。
【06:00】
- ある先生とのメールの話題にした『うがいは風邪予防に有効』という論文を「批判的に読む」とどうなるか，という駄文を追加しました。眉に唾をたっぷり付けてからお読みください。
- 先週土曜日（15日）に青森県で講演してきましたが，その場で下記の本を著者の小林先生，松岡先生からいただきました。ありがとうございます。
- 9月14日早朝にこのコーナーで紹介した「3ヶ月で8キロ減！」の方から追加情報です。
糖質制限でのカロリーですが、もともと産後6年で15キロ！太ったことを気にしていましたので、糖質制限を始める前は毎食の食べるご飯は８０ｇ 192Kcalを目安にしていました。(それでも太っていきました…）
産前も産後も清涼飲料水などは好きではないので、甘い飲み物は摂っていません。それを木綿豆腐や厚揚げなどで代用しているので一食当たり100～50kcalが減っていることにはなりますね。カレーライスの時もカレーをお豆腐にかけて食べたり、ミートソーススパゲティもソースを豆腐にかけたりしています。
ただ、家族で作って食べるピザやらボンゴレだとかお好み焼きとか餃子なんかは普通に食べます。時々付き合いでハンバーガーショップのセットも食べます。
夜中の晩酌も糖質ゼロにしましたから多くて150kcalくらい減ったのでしょうか。ウイスキーを飲むときはシングルで済みませんから日本酒を飲んでいた時よりは逆にカロリーが多いこともあります。（ビール→糖質ゼロのリキュール類、日本酒→ウイスキーにかわった感じです）
ですから、必ずしも毎食制限をしているわけでなく、自分の目安として「1日一回はご飯・麺類・小麦粉の主食を食べてもよい」という目安を設けて食べています。(9割は達成できています)
以前よりカロリーが少ないのかと言われれば、制限前と比べれば一日最大450kcal少ない日もあるけど、ウイスキーを飲めば逆に制限前よりも摂取カロリーは多いこともありますといえます。
単純に最大値のみで計算して450kcal×90日＝40,500kcal。
1kgの脂肪を燃焼するのに7,000kcalという説に基づけば5,8kg程の脂肪が燃焼したことになるのでしょうかね。これも単純なものなのでこの通りいくものかわかりませんが。
よくいわれるのが、筋肉が痩せたんじゃないかということですが、筋肉量はたいして減ってませんし、１ｋｇ内の増減でした。(運動はしていませんが増えたり減ったりでほとんど変わってません。元々平均よりも筋肉量は多いです。)。体脂肪は-5.6％、内臓脂肪の指数は６．５→５．５、BMI25.7→22.8です。
カロリーが減ったから痩せただけだろう。とどこかで言われる気がしました。念の為、食べた物とか簡単に記録していました。何か言われたときに悔しいので！ - 「なんちゃって糖質セイゲニスト」さんからのメール。
お昼は普通に米を食べ、夜は基本米なし、しかし丼も麺もお菓子も食べるといういいかげんな糖質制限がもう普通になりました。すごくがんばって米を我慢している訳でもなく、体重はキープできているし体調も良いので大満足です。ツワリの件ですが，野生の霊長類が妊娠のたびにひどいツワリに苦しんでいたら，確実に死ぬような気がします。これは狩猟・採取生活の私達のご先祖様も同じでしょう。糖質制限するってことは，その頃の状態に体調が戻るということでしょうから・・・。
最近つわりが話題になっていますね。私は現在妊娠3ヶ月、ちょうどつわりの真っ最中という時期ですが胃腸系のつわりはまったくないです。普段から体調が整っているとつわりが軽くなるという話もあったので、それが本当なら糖質制限で体質改善できていたのかもしれませんね。体重管理をするのにも糖質制限はとってもいいんじゃないかと期待しています（笑
野球ですり傷まみれの旦那さんに湿潤治療を試してほしくて（心配半分、好奇心半分）騒いでいたら遂にハイドロコロイドを貼ることになりました。貼る前にかさぶたになっていたり途中で貼るのをやめたりしていたので効果は中途半端なかんじですが、今までの「消毒して乾かす」が「すり傷にはハイドロコロイド」に変わったみたいです。「俺はもう大人だから何でもいいけど、子どもにはすぐこれを貼ってやってよ」と言っています。お腹の子が生まれる前に勉強できて本当によかったと思います。母子手帳にも、沐浴のときはせっけんをよく泡立てて洗いましょうなんて書いてあります。「水で洗えばいいんだろ？」と言う旦那さんが頼もしい限りです。
そんな理解ある旦那さんですが、シャンプーレスはちょっと反対のようです。まぁ、禿げても死なないしと思って勧めてはいないのですが隙あらばといったかんじでシャンプーしたら？って言われます。逆に反対意見はその程度なので、シャンプーしていた頃と比べて何か悪化しているわけじゃないんだろうと勝手に思ってます。 - 「糖質制限と鼻づまり」というメールをいただきました。
以前より、時々糖質制限についてよしなし事を書き送っております。このコーナーでは「糖質制限で花粉症が治った／二日酔いにならなくなったようだ／鼻づまりが治った・・・」というような個人の体験談を検証なしに掲載しています。
糖質制限により鼻づまり（鼻閉）症状が改善するのではないかと思い至りました。私は子供の頃から蓄膿持ちで、ちょっと風邪をひくと両方の鼻が詰まって苦しい思いをしておりました。成人してからも、それはほとんど変わらず、ほとんど常に片方の鼻は詰まっているような状況で、風邪をひくと両方の鼻が詰まるという症状がよくありました。
これが半年ほど前に糖質制限を始めて体重が減少し始めてから、鼻づまりを感じることがほとんどなくなりました。たまに風邪をひいて咽頭痛があるような状況でも、両方の鼻が詰まるという状況はまずなくなりました。詰まっても片方だけ一時的に詰まるというような感じで、それも気づかないうちに自然に解消しています。
あまり風邪をひかない方にはピンとこないかも知れませんが、これは自分的には画期的な発見のように思えましたので、つい嬉しくなり先生に書き送りました。おそらく、上気道に沈着した余計な脂肪が糖質制限によって減少し、それによりたとえ上気道炎を起こして鼻粘膜が腫脹しても気道が閉塞しにくくなったためではないかと想像しています。残念ながら糖質制限前後の比較もしていない（できない）ので、想像に過ぎませんが、かなり当たっているように思います。誰か臨床研究をする人はいませんかね。アイディアはタダで差し上げますが。
最近は鼻づまり症状軽減のための点鼻薬がOTCで売られているようですが、糖質制限が普及したらこのような商品もあまりご利益が無くなるかも知れません。
「多数の臨床例で証明されていないことを掲載するのはおかしい」とツマンナイ抗議をしてくるオバカさんが時々いますが，最初の1例はどこかで誰かが報告しない限り，誰にも気が付かれないんですよ。でも，最初の1例の報告があると，「そういえば自分もそうだ」とか「そういえば同様の現象を見たことがある」とか申し出る人が現れ，それが多数あれば新たな研究が始まるだろうし，少数例のままだとしてもそれはそれで立派な研究対象になります。
そして，最初の1例目の発表なんて間違いでもいいんですよ。だって，最初の1例目の時はそれは普遍的かどうかなんて誰にもわかりませんからね。そういう1例目を目にして，「これは面白い」と発表するとうまくすると先駆者になれるし，「1例だけではなんとも言えない」と黙っていたら，永遠に二番手，三番手です。
いずれにしても，糖質制限でいろいろな改善が見られるのは不思議はないと思います。「糖尿病は万病の元」だからです。糖質制限をしてグルコース・スパイクが起こらなくなると「万病の元の元」がなくなりますから，糖尿病の合併症の数と同じくらいの改善点が見つかるはずです。 - 胃瘻の問題について看護師さんからのメールです。
この間，摂食嚥下機能障害の研修を受けました。講師は東名厚木病院の看護師でしたが、「胃ろうを勧められて大阪からタクシーで受診される方もいる」と言ってました。（夏井先生風に言うと逃げてきた、でしょうね)「そんなの当たり前」と考えれば当たり前だけど，「みんなが当たり前って言うけど，本当に当たり前なの？」と疑問を持つことがば新発見の緒（いとぐち）です。ガリレオもニュートンもアインシュタインもそうやって新発見をしてきたんですよ。
日本では胃ろうは毎年かなりな人数の方が造設されていますね。誤嚥性肺炎やこの先の介護や生きるためには「胃ろうの造設をしたほうがよい」とす
すめられるのでしょうね。
でも患者さん（最も患者さんは認知症などで意思表示はできませんが)やその家族は「できるだけ口から食べ物を食べたい(食べさせたい)」と思って逃げてこられるのでしょう。大阪からタクシーで来るのですから、余程の意思だと思います。
そういう患者さんも適切なアセスメントと訓練で自分で箸を持って誤嚥せずに食べられるようになって退院していきます。ご自分で食べられるようになるなら介護する人も負担は少なくなりますよね。患者さんご本人も食べる楽しみは奪われないで済むし、お腹に穴をあけられることもない。
しかも胃ろうを作っても飲み込みが悪いことには変わりがないのですから、自分の唾液を誤嚥して肺炎になるわけです。訓練を受けて飲み込みがよくなれば、それも可能性が低くなる。
なんだか、世の中には「植皮と湿潤療法」「従来の糖尿病の治療と糖質制限」の他にもたくさんおかしなことがありそうです。 - 先週末の青森の往復の車中で一気に読んだのが『「ゼロリスク社会」の罠』（佐藤健太郎，光文社新書）です。これは面白かったし，いろいろ勉強になりました。今，内容をまとめている最中です。
新しいものを過剰に怖がり，自然のものというだけで安全と考え，子供が絡んでくると一気に不安になる・・・なんてあたりには深く納得。また，著者はもともと医薬品メーカーで化学畑で働いていたということで，「定性でなく，定量で考えることが重要」と随所で強調しているのも首尾一貫していていいです。
ちなみに，第7章では放射能と健康被害について要領よくまとめていますが，「半減期が長いのと短いのではどちらが危険か。実は半減期が長いのは容易に崩壊しないということであり，放射能を出さないということ。逆に半減期が短いのは一気に放射能を出してさっさと減っていく」と極めて論理的にわかりやすく説明していますね。半減期が短い放射性物質が大量にあるのと，半減期が長いのが少量あるのでは，危険性はまるで違います。
2012/09/14
【13:30】
- 【街のアメリカ人にiPhone 4Sを見せてiPhone 5の感想を聞くイタズラ（動画）】
iPhone 5だと言われてiPhone 4Sを見せられた人は，iPhone 4SがiPhone 5に見えちゃうんですね。面白い実験です。 - 江部先生の本が出ます。『血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド』
(別冊宝島 1902 ホーム) です。
【11:30】
- 本日朝の「3ヶ月で8キロ減！」という記事へのメールです。
本日の先生のブログでの看護師さん（糖質セイゲニスト）が８Kg減（３ヶ月弱）との事を妻（医師）に話したら、一日あたりの綜摂取カロリーは以前に比しどのくらい減ったのかと質問されました。 健康的に減量しているのであれば他人を納得させるためにカロリー数の発表も必要？ 糖質制限はカロリー数よりも糖質量を大事にしますが一般人を納得させるにはカロリー数の提示も必要？糖質制限している人ってカロリー数をほとんど気にしていないんじゃないでしょうか。だから，カロリー数はどのくらいと言われても答えようがありません。
如何なものでしょうか。
これは，消毒と感染と細菌数の関係と同じじゃないかと思います。
湿潤治療では消毒しなくても感染は起こらず，感染が起きるとしたら感染源を見逃した時だけです。だから，感染源については重視しますが，細菌の数や種類については全く無頓着です。それらは感染に関与しないからです。
でも，湿潤治療の知識がない先生は，創感染が起こらないと聞くと「細菌培養を出したんですか？ 細菌数を調べたのですか？」と質問します。でも，こちら側としては調べていないし気にもしていないし，調べても役に立たないから答えようがありません。
つまり，［感染］＝［糖質制限での体重減少］，［感染源］＝［糖質］，［細菌数］＝［細菌数］というアナロジーが成立します。
というわけで，糖質制限を始めてしまった人はカロリーなんか気にしないが，まだ糖質制限をしていない人はカロリーを気にする，という構図になるかもしれません。あるいは，糖質セイゲニストは摂取カロリーを計算したこともないのに体重が落ち，糖質制限をしていない人はカロリー計算をしてなかなか体重が落ちない，ということかもしれません。
恐らく，栄養学の基本中の基本である「摂取カロリー」という概念そのものが間違っているのだと思います。ホモサピエンス本来の食事では摂取カロリーという概念は不要なんじゃないかと思います。 - 愛知県の湿潤治療のエキスパート，きよすクリニックの伊藤先生からのメールです。
本日の更新履歴熱傷の湿潤治療，褥瘡のラップ療法，糖尿病の糖質制限食治療，慢性腎不全の食事療法は全て「小規模病院と素人は簡単にできるのに，大学病院と専門医ができない」という共通点があります。拙書『傷はぜったい消毒するな』にも書いたように，パラダイムシフト級の変化に特有の現象です。
糖尿病性腎不全で透析を余儀なくされた患者さんたちの集団訴訟もありえるんじゃないでしょうか。「確実に治る方法があるとわかっていたのに，昔ながらの治療を押し付けたことで患者の健康を損ない，人工透析患者にしたについてです。
慢性腎不全の透析導入についても、湿潤療法・ラップ療法や糖質制限食と同じような状況になっています。
低たんぱく食による食事療法を行った場合、透析導入になるクレアチニン値の平均は１６程度と言われています。
実際、当院でも、７０代、８０代の高齢者でもちゃんと食事療法ができている方が少なくありません。一人暮らしの方でもうまくできており、クレアチニン値が改善または維持されており、実際に見る患者さんの姿はつらそうでなく、本当にいきいきしています。
ところが大学病院や大病院では腎臓専門医がいるにもかか わらず、もっと低いクレアチニン値で透析導入と言われ、愛知県だけでなく、他県から何時間もかけて当院に食事療法希望で駆け込んできます。
当院に通院して食事療法がうまくいっており、アシドーシスもなく至って元気なのに、クレアチニン値が高いという理由だけ（のように思える）で透析導入になったケースもありました。
ひどい場合は、低たんぱく食をやっている患者さんが、腎臓内科のある病院に入院した際、給食で低たんぱく食が提供できないため、その患者さんは低たんぱく食の弁当を持ち込んで食べていたことがあります。
植皮の状況とよく似ていますが、透析については、一人あたり年間４００－５００万円ほどの費用がかかるという非常に大きな問題があります。
治療用特殊食品を使用しても、たんぱく質の摂取を減らすことと、薬剤費が減るため、低たんぱく食を行っても、いちがいに食費や医療費が増加するわけではありません。
一人の患者さんの１年透析導入が遅くなることで、数百万の医療費が節約できるわけですが、腎臓専門医にとっては４００－５００万円は端（はした）金なんでしょう...
つまり、素人ができる食事療法が腎臓専門医や栄養士ができない、という状況です。
「食事療法サポートセンター」のホームページの「相談できる病院、医師、栄養士」の愛知県を見ていただければわかるとおり、愛知県の医師では私ただ一人です。実際、他に愛知県で低たんぱく食をやっている医師を私は知りません。
ちなみに、私の専門分野は内分泌代謝ですが、夏井先生が形成外科専門医を捨てたのと同じように、私は当初から糖尿病専門医や内分泌専門医はおろか、内科専門医も持っていません。自分の出来る範囲できちんとした医療を提供しようと思っているだけです。
地方の一開業医ができることが、大学病院 や大病院の専門医にできないのが不思議です。
【08:30】
- 【ＮＹ 炭酸飲料の大きさ規制へ】
ニューヨークで「市内のレストランや映画館などが販売する炭酸飲料の容器の大きさを470ミリリットル以下に制限」するという法律が可決されたそうです。このNHKニュースでは，ニューヨークに住んでいるらしいお姉さんが1.5リットルのコーラとバケツみたいな容器に入ったポップコーンを抱えて，「それは困るわね。糖分が多いのは知っているけど，1.5リットルの量が映画にちょうどいいのよ」なんて答えていました。
ちなみに，いくら470ミリリットルに制限したところで，おかわりは自由という映画館・レストランが多いので，実効性には乏しいといわれているそうな。
ま，アメリカ人なんてみんなデブでいいんですけどね。君たちはこれからもずっと，糖質たっぷりの1.5リットルコーラと，糖質の塊であるバケツ・ポップコーンを食べてなさい。
ちなみに1リットルのコーラに含まれるお砂糖は108グラム，角砂糖27個分です。1.5リットルなら角砂糖40個！ 角砂糖をバリバリ貪り食っているようなものです。 - 今日の朝の更新で「宗教と野暮」について書きましたが，YouTubeで野暮なビデオを出したオバカさんに対してどう対応すればよかったかというと，イスラム側がお返しとして「イエスの人生」という反キリスト教ビデオを作成しYouTubeに公開すればよろしいかと・・・。そうやって双方でビデオ合戦をすると，そのうちバカらしくなってきます。
- 東京都三鷹市で湿潤治療をしているいりえ内科クリニックの入江先生からのメール。もちろん糖質セイゲニストです。
昨晩地域の糖尿病研究会があり、（専門医でもない私が何故か委員をやっている）参加してきました
今回のテーマは栄養士による「いかに栄養指導を成功させるか」といった内容でした。まあ内容はそれなりのものでしたが、質疑応答の際，諸先生方より糖質制限食に関する質問もありました。内容は割愛しますが、その先生も糖質制限に批判的ではなく、導入を考えているようで、また栄養士も「僕も個人的には肯定派」ですと答えていました。
まだ「極端な糖質制限は論外として」とか「血中ケトン体の値が上昇しないように注意をしながら経過を見ます」などとの発言もありまだまだ誤解も多いようですが、これは過渡期には仕方がないことだと思っています。まあこれらの誤解？は徐々になくなっていくであろうと期待しています
それにしても昨年の暮れ頃には「糖質制限」などというと「とんでもない！」「何それ？」という反応が殆どだったのに1年もしないうちに、この普及ぶりには眼を見張るものがありました。
読売新聞の糖質制限反対キャンペーンがある意味「糖質制限食」の存在を広めるという効果があるようですね
【06:00】
- 来年7月5日の「第30回京滋救命救急セミナー」で講演を行う予定です。会場は京都駅前のホテルです。
- 2時間11分間，ただただ圧倒されるばかりの映画，《灼熱の魂》を紹介。戦争とは何か，民族の違いとは何か，宗教の違いとは何か，何が憎しみの連鎖を生み出すのか・・・という重いテーマをミステリー仕立てで余すところなく描き，そして，最後に明かされる驚愕の事実と，その驚愕をはるかに凌駕する深い愛情に言葉を失います。
- Yahoo!の知恵袋で獅子奮迅の活躍をなさっている，【火傷の治療日記】の管理人，鶴田さんからのメールです。彼に救われた人はとても多いと想います。
昨日の更新履歴で紹介されていた、千葉県の病院で「これは皮膚移植しないと治らない」と言われて逃げて来た19歳の女性とは、こちらのyahoo知恵袋での連続質問をされている方では無いでしょうか？
後の質問で、植皮のための東大病院での治療を勧める回答がベストアンサーになったので、、これはまずいと思って、前の質問に回答を入れさせて頂きましたが、その後すぐにベストアンサーを頂いた上、こんなコメントが入っていましたので、そうではないかと思いました。
「本当に、本当にありがとうございます！植皮のリスクや体験談など、病院では教えてもらえなかったので危うくしかけるところでした。私も母も、今の治療には不安があったため、転院することになりました。大学病院で考えていたのですが、夏井先生の病院に行ってみようと思います！早まらなくて本当に良かったです。心から感謝申し上げます。」こういうコメントを頂くと本当に知恵袋で回答していて良かったと思います。
ちなみに先日のこちらのⅢ度熱傷レベルの質問者さんも、私の回答でご自分での治療は無理と判ってそこら辺の皮膚科を受診された様ですが、さっそく植皮と言われた様です。 - 【家紋デザイン】
8月23日朝の更新で紹介した「足趾の良性のホクロを切除して皮膚移植を受けたが，移植した皮膚は生着せず，皮膚を採取したところは傷が開きっぱなし。それなのに手術をした皮膚科医に恫喝されてうつ状態になってしまった」患者さんのブログです。私の治療といってもプラスモイストを貼っただけですが，かなり良くなったようです。
「医者のいうきれいと，患者が考えるきれい」の違いがよくわかります。 - 看護師さんからの糖質制限についてのメールです。
6月の下旬から糖質制限を始めてもうそろそろ3カ月。実は、夏井先生のHPを見るたびに「（報告にある）皆さんの様には減らないなー」と思っていた時期もありました。3キロくらいはスムーズに落ちましたが、そのあと1ヶ月くらいは停滞してましたね。8キロ痩せたら見た目に全く違ってきますから，周囲は騒然でしょう。
それでも続けたのは「とりあえず3ヶ月は続けてみよう」と思ったからでした。まだ3ヶ月の期限は来ませんが、目標としていた体重は達成できました。（3ヶ月で－8キロ） わたしの場合は、お腹周りよりも先に大腿部がすっきりしました。
さすがに8キロ落としたので周りは騒いでます。「我慢すると体に毒よー」と言っていた師長も騒いでますが、やはりご飯はやめられないそうです。
自宅ではご飯を豆製品に置き換えて食べているので、だいたい家族と同じものを食べています。（ポテトサラダとかマカロニサラダが食卓に並ばなくなりましたが…）
たとえば家族に焼きそばを出すときは、肉野菜炒めと豆製品を食べています。
おやつは「人からもらったものは食べる」ことにしていますので、ケーキやらアイスクリームは3ヶ月の間に1回くらいは食べました。糖質は確かにおいしかった記憶がありますが、最近は糖質を食べすぎると調子が悪くなるので我慢ではなく「おいしいことは知っているから、それでいい」と思っています。
多分健康診断が11月頃あると思うので楽しみにしています。
3月たっても、まだまだ糖質制限は続けます。健康で続けて、成果をちゃんと周囲の人にわかってもらいたいのです。願わくば、職場のメニューが変わることを期待しています。 - 糖質制限といえば，こんな話題も。
昨日，昼からTBSで放送してい「ひるおび！」で出馬表明した自民党の林芳正政調会長代理が出演していました。彼の経歴を話しているときに、この1ヶ月くらい，マスコミで次々に取り上げられていますね。もう一過性のブームではないと思います。
以前からダイエットを行なっていて色々試したけれど、最近始めた糖質制限で１ヶ月で１０Kg減量成功したと言っていました。
その発言のすぐ後に政治評論家の「伊藤惇夫」さん（もしかしたら別の方かもしれませんが）が確かに効果があると言っていました。
糖質制限は著名人にも浸透しているのかもしれませんね。
そして，糖尿病患者が糖尿病専門医に見切りをつけて勝手に糖質制限食で糖尿病を治すようになったら，その次は糖尿病性腎不全で透析を余儀なくされた患者さんたちの集団訴訟もありえるんじゃないでしょうか。「確実に治る方法があるとわかっていたのに，昔ながらの治療を押し付けたことで患者の健康を損ない，人工透析患者にした」という理由です。私が患者だったら絶対に訴訟を起こすし，私が弁護士だったら原告団を結成します。多分，医学史上類を見ない規模の集団訴訟になるはずです。 - 【＜アフガニスタン＞問題の映画、閲覧不可能に】
宗教なんて，所詮は不合理で非論理的なものなのだから，第三者が信者に対してあれこれ言うのは野暮というもの。だから，今回の「ムハマンド批判映画」も野暮の骨頂です。それは，「キリスト批判映画」をYouTubeに載せたらどうなるかを想像すればわかります。キリスト教徒もイスラム教と同様，大反発するだけでしょう。
エホバへの信仰もイエスへの信仰もムハマンドへの信仰も，第三者から見れば滑稽ですし，ブッダへの信仰も第三者から見れば滑稽です。
滑稽さに優劣はないし，どちらの神が素晴らしいかを問うのも，どちらの神が滑稽かを貶し合うのも意味が無いことです。いわば，五十歩百歩，目くそ鼻くそです。全人類がこのような「宗教なんて所詮は目くそ鼻くその違いしかない」ことに気がつけば，宗教紛争なんてなくなります。目くそのために死ぬか，鼻くそのために殺すなんて，バカらしくてやってられませんからね。
でも現実には，目くそと鼻くそは違うとか，目くその方が鼻くそより素晴らしいとか，目くそと鼻くそを一緒にするなといきり立つ人が多いし，目くそと鼻くその違いを証明することに生涯をかけて取り組んでいる人が多いのです。だから，この「目くそ・鼻くそ問題」には触れず・触らず・問題にせず，というスタンスをとるのがオトナの知恵です。そういうオトナの知恵がわからない連中を野暮と呼びます。
2012/09/13
【15:00】
- 先ほども千葉県の病院で形成外科医に「これは皮膚移植しないと治らない」と言われた患者さん（19歳の女性）が逃げてきました。直径4センチくらいの外傷性皮膚欠損ですが，体の他の部分に傷が残らないなら2ヶ月かかっても4ヶ月かかってもいいです，と喜んでいました。
患者さんは，
形成外科の先生は「皮膚移植すれば早く治るからさっさと手術しましょう」と軽い口調で手術を勧めるんですが，傷のない部分の皮膚を切り取って移植することがどれだけ患者に負担なのか，わかっていない気がします。体の他の部分に傷をつけないといけない手術はおかしいと思います。だって，これだけ科学や医学が進んでいるんですよ。と憤慨していました。
多分，気軽に皮膚移植を勧める医者は，このあたりがわかっていないような気がします。患者の希望と，医者の提供する医療技術（＝皮膚移植）がまるでかみ合っていないんじゃないでしょうか。
もちろん当科としては，こういう「皮膚移植しか能のないお医者様」がいるのですごく助かってますけどね。
【11:30】
- 今日の朝書いた「熱傷水疱」についてですが，なぜ水疱膜を取らないといけないかはここに書いたとおりです。
実は，初期の頃は「熱傷水疱はなるべく破らないで，水疱液のみ注射器で吸えばいい」と書いていました。9割の症例はそれで問題なく治ってよかったのですが，1割前後の患者で創感染と高熱が見られました。そこで，感染症例の創部を徹底的に観察したら，全例で「水疱膜の下に濁った水疱液が溜まっていて，その部位に一致して発赤と腫脹があり，圧痛もある」ことがわかりました。一度水疱液を抜いても，また溜まるんですね。そして，溜まった水疱液はタンパク質の塊ですから，細菌にとっては絶好の培地になっていたわけです。そのため感染が起きたことがわかりました。
となれば，このような感染を防ぐためには，感染源である水疱液の貯留を防ぐしかありません。そのためには水疱膜を全て除去するしかない，という結論になり，水疱膜を残しつつ治療をするという選択肢はありません。だから，水疱膜は残してはダメなのです。実際，水疱膜を全て除去するように方針転換してから，過去5年間で熱傷症例の感染は1例か2例です。
なぜそこまで徹底するかというと，「従来の熱傷治療での感染例は起きて当然と考えるが，新しい治療での感染は100例に1例でも大騒ぎされる」からです。つまり，従来の治療で5例中1例感染してもそれは普通であり異常事態ではありませんが，新しい治療では100例中1例の感染でも異常事態で，鬼の首でも取ったように大騒ぎされるのです。実際，そのように大騒ぎしている連中はたくさんいます。だから，新しい治療を提唱するなら100例でも1000例でもトラブルゼロにしなければいけないのです。そこまで世の中は要求してくるからです。
すでに湿潤治療に慣れている先生だったら，治療中に感染が起きてもうまく対処できますが，医者になって初めて湿潤治療を行った熱傷症例が運悪く感染を起こしてしまったら，その医者は恐怖でもう二度と湿潤治療に手を出せなくなります。
私はそういう医者を一人でも作りたくないし，私を信じてついて来てくれている医者には誰一人，怖い思いをさせたくないのです。私が先頭を歩いている以上，後ろを歩いている多くの医者たちの風よけにならなければいけないし，皆が安全に歩ける道を作らなければいけないのです。それが私の仕事だと思っています。
繰り返しになりますが，水疱膜を残して治療をしても10例中9例はうまくいきます。しかし，そういう治療をしていると，いつか必ず痛い目にあいます。感染が起きた患者さんには「今まで感染は起きていないのに」という言い訳は通用しないということを肝に銘じて治療にあたってください。 - 最近，通院中の患者さんで「先生のHPを見て，私も糖質制限を始めました」という人が多いです。さっきも「1週間前から昼と夜の主食を食べなくしたら，お腹まわりがかなり変わりましたね」という方がいました。
というわけで，「始めた人から痩せてくる」というキャッチフレーズでどうでしょうか。
【08:30】
- 外科の先生が，『ほんまでっかTV』のおおたわ史絵先生の発言はおかしい，とメールをお寄せいただきました。
以前も上記番組で‘おおたわ史絵’氏の発言に疑問を抱きメールを差し上げたことがあるかと存じます。現在の熱傷の教科書には「水疱は潰さずに保存。潰してはいけない」と書かれています。"おおたわけ"先生・・・じゃなくって，"おおたわ"先生は教科書を読んでしゃべっているだけです。教科書を覚えるのはお得意のようです。
本日の‘ホンマでっかテレビ’の放映で‘Ⅱ度熱傷の水疱は破ってはいけない’との発言がありました。確かに‘水疱’も湿潤環境でありますが、私は早期に水疱膜除去し‘プラスモイスト’などで被覆し良好な経過をみております。
もちろん‘おおたわ氏’は何がどの様にとの自身の意見に対する根拠発言もなく‘うるおい治療’に対する言及もありませんでした。タレント内科医師の‘安易な発言に辟易’した次第です。
これらの教科書には「それじゃ，水疱が破れないためにはどうしたらいいのか？ 万一，水疱が破れたらどうすればいいのか？」については全く書かれていません。これは要するに，「レントゲン写真で骨折を見落としてはいけません」とは書いてあるけど「骨折を見落とさないためのコツ」は書いていない整形外科の教科書，あるいは「神様を信じなさい」とは書いてあるけど「神様が信じられなくなったらどうしたらいいのか」は書いていない宗教書と同じです。
要するに，「水疱が破れないための工夫」が書いてなければ，「水疱を破るな」は机上の空論なんですよ。"おおたわけ"先生・・・じゃなくって，"おおたわ"先生はこのあたりに気がついていないようです。教えられたことを覚えるのは得意だけど，習ったことを疑う能力は欠如しているタイプのお医者様かな？
いずれにしても，マスコミに出て医学について話す医者であるならば，自分の発言に自己矛盾はないか，机上の空論はないか，常に注意をはらって発言すべきです。机上の空論を撒き散らすだけなら素人にだってできますから。
【06:00】
- 使い始めてから3週間になる「NEC LaVie Z の印象」についてまとめました。
- 「ノンアルコール＋糖質あり」ビールの方が「ノンアルコール＋糖質フリー」ビールより体調を悪くする，という体験メールをいただきました。
私なにを間違ったか、ノンアルコール＆糖質フリービールを生協で買っていたつもりが、とちゅうからノンアルコールだけのものに変更して買っていて（うっかり）、それを２缶ぐらいのんで寝た翌朝、なんだか体がだるくて、もしかして・・・、と缶の表示を見て、糖質入りだったと気づきました。もしかしたら，「アルコールあり＋糖質ゼロ」ビールより，「糖質あり＋アルコールゼロ」のビールの方が，体に悪いかも・・・。
- 以前，「糖質制限でレギンスのサイズがXLからMに！」というメール（今年5月25日）をお寄せいただいた53歳の主婦の方からのメールです。
先ほど お友達と おしゃべりしてたんですが自転車競技の世界では「怪我をしたらまずラップ」が準常識化しているようですね。
旦那様が 自転車乗りで 怪我をしたら サランラップを巻くって話になって，お友達は 「ね～ 変わっとるやろ～～～」って 言うんですけど
私・・・ここぞとばかりに 湿潤 説明しましたよ。自転車乗り仲間では 常識だそうで なんだか うれしくなりましたよ。
夏井先生とは 一面識もないのですが 知り合いのように 自慢しました・・・・・・＾＾。 - 茨城県の湿潤治療といえばこの人，にしぼり整形外科の西堀先生からのメールです。
糖質制限と加圧トレーニングで13㎏やせました。西堀先生，別人に変身しています。別人28号です。何より顔が精悍に引き締まってますね。
ダイエット前と現在の写真をブログに載せました。見て頂けるとうれしいです。 - いつもの「火力発電所技術者」さんから，先日話題にした「南極線虫」関連のメールです。
技術情報センターという、先端分野のセミナーや出版を企画している会社のダイレクトメールに「極限環境生物の産業展開」という本の紹介が載ってました。目次を見ると第5章が南極線虫や全球凍結に関係ありそうです。但し高価な本で一般にも流通してません。試読ができれば良いのですが…。上記の本，アマゾンでも買えるようですし，内容も非常に興味深いのですが，何しろお高いです。個人が買える値段じゃございません。普通にノートパソコンが買える値段です。1/10の値段でも躊躇します。でも，何が書いてあるのか気になります。
話はガラリと変わります。ミシェル・ペトルチアーニのドキュメンタリー映画『情熱のピアニズム』（マイケル・ラドフォード監督）が10月13日から公開されます。楽しみです。
2012/09/12
【14:30】
- PC-LZ750HS LaVie Z
のオーダーメイドの革ケースが届きました。もう最高っすよ！ 色合いといい，革の質感といい，軽さといい，予想通りの出来上がりで感激です。しかもお値段はお手頃！
作ってくれたのは「オーダーメイドの革工房enishaのブログ」の片山さん。ありがとうございました。
【12:00】
- 更に，宝島社から献本ということで次の本が送られてきました。内容はバリバリの糖質制限についてのもので，内容も豊富です。
【11:30】
- 先日，見学に来られた先生からのメール（の一部）。
本日のNHKアサイチでうつ病と糖質の関係を放送しています。此処まで来たかと驚き！ ご参考まで！
- 【キングジム、パスワードを200件記憶できるビューワ端末「ミルパス」】
キングジムはポメラやピットレック
，ショットノ－ト
などデジタルとアナログの接点というか，隘路を行くような便利商品を次々に出していますが，今度はパスワード記憶機です。これも何だか便利そう。
【06:00】
- 12月15日（土）に練馬区の「区民健康医学講座」で講演することが決まりました。会場は病院近くの光が丘区民センターです。
- アメリカではかなり有名なUMA「モスマン」の恐怖を描いたモンスター映画，《蛾人間モスマン》を紹介。ストーリーがゴチャゴチャしていることと，モスマンにモンスターとしての魅力がないことと，ヒロインに全然魅力がないことだけが問題かなぁ？
- 以前から治療についてメールのやりとりをしている帝京大学整形外科の小林先生が『トリガーポイント注射で治す腰痛・膝痛―なぜ整形外科医は整体・カイロを勧めないのか?』という本を出されました。
- 昨日，南極の線虫についての記事を紹介しましたが，それに関連して，いつもの「火力発電所の技術者」さんからのメールです。
- 数ヶ月前から治療をしている「バージャー病による足指難治性潰瘍」の患者さん（30代女性。ご主人はアメリカ人。バージャー病の診断をしたのは複数の大学病院）が，昨日話してくれた内容です。
夫（＝アメリカ人）にアメリカ映画には嫌というほど登場する「自分を信じて」と言う言葉ですが，こういう意味だったのかと目からウロコがボロボロ落ちました。アメリカ人の考え方は，筋が通っていてちょっと格好良いです。
「どの病院に行っても足を切断しないと言われる。でも，私は切断なんて嫌。私，どうしたらいいの？」と愚痴をこぼしたら，彼はこう言ったんです。
「〇〇子（奥さんの名前ですね），君はなぜ自分を信じないんだ。君は自分が正しいと思う道を進むべきだ。足を切断されたくなかったら，「足を切断しなくていい」という医者を探して，その先生を信じてついていけばいいだけじゃないか。難しいことじゃないさ。自分を信じて自分らしく生きていけば，道は必ず見つかるさ」この夫の言葉を聞いて，医者の言葉に振り回されていた自分が馬鹿みたいに思えました。そういうわけで，今，先生の外来に来ているんですよ。 - 【矢部っち退院】
昔，師匠の鳥谷部先生との宴会で，鳥谷部先生を「やべっち」と呼んだら，「世界広しと言えども，私をやべっちと呼ぶのはお前くらいだよ」と叱られた（？）ことを思い出しました。
もちろん，今でも彼のことは「やべっち」って呼んでますけどね。
2012/09/11
【07:00】
- 昨日は5人（！）の見学の先生が見えられましたが，その中の一人の先生（＝糖質セイゲニスト）が，
「最近，周囲の心臓外科の先生たちが，どんどん糖質制限を始めては痩せてきてますね。手術で糖尿病患者の血管がどうなるのか，実際に自分の目で見てわかっているから，絶対に糖尿病にならない完璧な予防法として糖質制限を評価しているからでしょう。ああいう血管になったら助からないことがわかっていますからね。糖尿病の専門の先生が糖質制限を認めないのは，実際の糖尿病の血管を見ていないからじゃないですか？」と話していました。確かに，手術をして自分の目で見るのと，知識としては知っていても実物を見たことがないでは，違いがあるかもしれませんね。
というわけで，今後は「心臓外科の先生は痩せてスマートになり，糖尿病専門の先生だけがデブ」なんてことになるかもしれませんね。 - そういえば，今週号の「週刊アスキー」の付録，『まとめ板』が超便利です。バッグの中で行方不明になりやすいスマホやイヤホン，ボールペンなどが一箇所にまとめられます。「収納」という概念を捨てたところが見事ですね。
これを入手するためだけに「週刊アスキー」を買う価値があるかも。 - 小平市で湿潤治療をしている西野整形外科の河合先生からのメール。
最近のびっくりする症例をご紹介させて頂きます。河合先生，グッジョブ！！
先日他医から逃げてきた、前腕から手指の広範囲の２度の熱傷の患者さん。ワセリンを処方され自己でのガーゼ貼付の指導。疑問に思い、ネットで検索し当院受診し、ラップとプラスモイストの併用で、約２ヶ月弱で上皮化しました。もちろん拘縮はありません。患者さんから喜ばれております。顔面の皮膚欠損創で救急病院受診した子どもの患者さんです。砂がついていたので局麻後ブラッシングで砂を落としてもらったそうです。ここまでは非常によかったのですが、その後軟膏を付けて乾燥させるように（？）言われたそうです。翌日同病院形成外科を受診し、ガーゼを貼られて終わり。その後当院受診し、デュオアクティブを貼って数日で終了となり、お母さんはきれいに治っていることにびっくりしていました。湯たんぽで低温熱傷した女子高校生患者さん。A皮膚科を受診し、軟膏ガーゼで１週経過、変化がないので湿潤療法（？）を施行。しかし自宅での包交についての指導がなく、入浴してガーゼを当てていた。その後１０日ほどたって、入浴して濡らしたことをとがめられ、上皮化しないので形成外科を紹介され、手術予定となった。術式は皮弁か植皮と言われた。熱傷後２ヶ月以上たってからセカンドオピニオンをもとめ当院受診。親御さんに湿潤療法について説明をしましたが、当日は懐疑的でありました。私が「自分の娘なら湿潤療法で治療します」と話したところ、術者である形成外科医は「自分の娘なら手術します」と言ったそうです。これにはびっくりしましたが、プラスモイストによる湿潤療法を開始し、約１ヶ月で上皮化完成しました。色素沈着は残存しております。きちんとした湿潤療法に至るまでの期間が長いほど色素沈着が濃いように思います。
それにしても，最後に登場（？）した形成外科の先生の娘さん，早めに親子の縁を切ったほうがいいですね。でないと，父親＝手術バカ医者にしなくてもいい手術をされちゃいますよ。
いずれにしても，
- 患者はヤケドで手術されたくない。手術でない治療がいい。
- 形成外科医は何が何でも手術したい。何でも手術で治したい。手術をしなくて治る例も手術で治したい！
という構図が見えてきますね。つまり，需要と供給の不一致です。
【06:00】
- 「乳児の胸腹部・背部・顔面熱傷の治療経過」を追加。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，広島県東広島市の昭和町薬局を追加しました。
- 患者の立場から熱傷の湿潤治療の普及に尽力いただている【火傷の治療日記】の管理人からこんなメールをいただきました。いつもありがとうございます。
昨日の更新履歴に、大阪のこおりたひろ整形形成外科クリニックの郡田先生の記事が掲載されていましたが、先日、その郡田先生の治療を受けた方のブログが有りますので紹介したいと思います。郡田先生，グッジョブ！！
「Yuri fi-il masra7」と言うベリーダンスをされている女性のブログですが、最初はお決まりの消毒+ガーゼ治療を受け、以前テレビで見た湿潤療法を思い出し、リストの病院に転院したものの、大阪にはとても多いサギ湿潤療法医師による消毒+ガーゼを治療を受け、3度目の転院で郡田医師による正しい湿潤療法を受けて無事上皮化されました。
最後のページの私のコメントへの返事です。「これからも火傷で苦しんでいる方のために、2106Racingさんの活動に私の経験が役に立つ事を願います。」と有りますが、最初にガーゼの痛い治療を受けた後で湿潤療法で簡単に治して頂致経験者は皆、不思議と同じ気持ちになります。 - 【25年間の凍結から復活した南極線虫】
全球凍結時に多細胞生物はどのようにして生き延びてきたのか，ということを考える際に大きなヒントになる発見ではないかと思います。 - 「糖質制限と二日酔い」についての考察メールをいただきました。
私も平成２２年３月から江部先生の本をきっかけに糖質制限をやっており、それが今でも続いております。というか、食習慣がすっかり糖質制限になってしまったといった方が正しいのですが。
さて、たびたび二日酔い症状のことについての記載がありますね。それについて、私はきっとそうに違いないと思っていることがあります。つまり、夜お酒と一緒に摂取された炭水化物は、容易に消化されることなく胃内に停滞しているがために胃炎を惹起するのではないかと。
学生時代の法医学の講義で、教授がおっしゃっていたのですが、
「ラーメンを食べた後のご遺体を解剖すると、胃の中には麺しか残っておらず、チャーシュウはまったく残っていないのです。」と。その時はへーと思うくらいにしか聞いていなかったのですが、いざ自分が糖質制限を初めて、なんせ酒を痛飲しても翌日が非常に楽なのを実感してからは、なるほどそうなのかと納得しております。つまり肉・魚などのタンパク質は胃で容易に消化されてしまうのですが、炭水化物はなかなか簡単には消化されないのでしょうね。（夜だとすぐに眠ってしまうことも良くないのでしょう。）
胃はがんばって胃酸を分泌するけれども、なかなか追いつかず、そんな強酸にまみれた物が長々と胃に停滞しているのですから、胃壁もたまった物じゃありません。
この約２年半で約２３キロの減量となり、衣類のサイズもユニクロでいえばXLからMです。楽しく、美味しくダイエット。まだまだ余裕で続きます。
2012/09/10
【07:00】
- 「一般人です」さんからの糖質制限についての報告です。
去年の１２月に糖質制限を始めてから初めての健康診断の結果が来ました。糖尿病を糖質制限で簡単に治しちゃうのが「素人」，糖尿病をやたら難しく，やたら面倒に治療するのが「プロ・専門医」という図式でよろしいかと思います。
５．５ｋｇ減。メタボ検診の復囲は１１ｃｍ減（パンツサイズは７０から６１、または５８になりました） 貧血は改善
そして５年前から着実に０．１ずつ増えていたHｇA1ｃの値は、初めて０．３下がり、５．４になりました。でも健康診断のコメントには「糖尿病の疑いがあります。生活習慣を見直し改善しましょう」のお決まりの言葉が・・・
私自身HgA１ｃが上がるたびに内科医２人、糖尿病専門医１人に、何をすればいいでしょう？と相談してみましたが、みんな口をそろえて
「今は糖尿病なわけじゃないからできることはなにもない。糖尿病になったら薬を飲めばいい」としか言いませんでした。
太っている人なら「やせなさい」というだけ、太っていないわたしのような家系から来ている人には「やれることはない」という糖尿病という病気。そもそも糖尿病の予防方法って、真剣に研究している人はいるのでしょうか？
先日のクローズアップ現代は、一見糖質制限を取り入れるように見せておきながら、最後の糖尿病学会理事の先生のコメントは「予備軍の人にお勧めするのは、食べたらとにかく体を動かしてほしい、あるいはあまり肉をたくさん食べないようにしてほしい」でした。
食べたら体を動かせばいいなんてことは糖尿病に限らないと思いますが、働き盛りの人間が、毎食後に運動なんてできっこないし、肉を食べないっていうのは糖質制限とは違いますよね。
最近夏井先生のHPでも、医師の求めている結果と患者の求めている結果がずれているということが話題になっていますが、糖尿病もそうだと思います。クローズアップ現代でも糖尿病学会の理事の最後のコメントは「血糖値を有効に下げてやる手段としては、インスリンは非常に効果的」「インスリンを打つのをちゅうちょしないということも重要」でした。
糖尿病専門医の先生にとっての「効果的」というのは糖尿病になってから、一時的に上がった血糖値を薬やインシュリンで下げることですが、わたしにとって効果的な治療法は、「薬やインシュリンを使わずに血糖値が上がらないようになること」です。
そういえば糖尿病歴２０年の父が紹介状を持って近所の内科医に行ったのですが、「糖尿病は（専門じゃないから）よくわからないので、引き受けられない」と断られてしまいました（４０代の内科の先生です）
「ただ毎月血糖値を測って薬を出してくれればいいだけなのにな・・・」と父はぼやいていました。
「糖尿病業界」ってなんだか特別で、すごく難しい世界にされてしまっているんですね。
とりあえずこれ以上体重を減らさずに、糖質制限は続けていこうと思います。
この「糖尿病」を「熱傷」に置き換えると・・・。 - この週末に読んでいたのが『砂糖の歴史』という本です。本文だけで500ページを超える大著で，まだ半分しか読んでいませんが，とても面白いです。前半では，英国で「紅茶に砂糖を入れて飲む」という試みをした人間がいて，それがあっというまに甘いもの好き英国民に広まったために，アフリカ人が奴隷船に積み込まれてカリブ海のサトウキビ・プランテーションに送り込まれて重労働させられた，という凄惨な歴史が詳細に書かれています。まさに砂糖は，奴隷の血と苦痛と悲鳴と怨嗟が詰まっている「ドス黒い甘さ」だったのです。
そして，奴隷たちを一日中働かせるためのエネルギー源，そして麻薬として砂糖が使われ，産業革命時の英国の下層労働者たちも「麻薬としての砂糖」に魅せられて（＝騙されて）重労働していたことがわかります。砂糖の甘さは奴隷や労働者の思考力を奪うのに最適な武器だったのでしょう。
【06:00】
- 講演用のスライドをマイナーバージョンアップしました。最新版は9月9日作成のものです。ご覧になりたい方は本名，所属を明記してメールでご連絡下さい。
なお，以前ダウンロードしたことがある方は同じアドレスからダウンロードできますのでご利用下さい。 - 「外傷を湿潤治療している医師」に，旭川市の旭川赤十字病院 形成外科／山本慶輝先生，大阪市城東区の整形外科きょうたにクリニック／京谷正人先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「熱傷を湿潤治療している医師」に，旭川市の旭川赤十字病院 形成外科／山本慶輝先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，ローソン 旭川赤十字病院店を追加しました。
- 大阪で湿潤治療をしているこおりた ひろ整形形成外科クリニックの郡田先生から，熱傷治療について連絡をいただきました。
患者自身が本年5月に先生に直接電話をして、先生から当院を御紹介して頂いた患者の経過です。治癒致しました。大学に長くいると世の中の熱傷は重症熱傷ばかりで，それ以外の熱傷を目にすることはなくなります。だから，そういう重症・広範囲熱傷をどうしたらいいのか，という話ばかりしています。当然，興味が有るのは救命できるかできないかです。
昨年12月に受傷だったので、9ヶ月かかりましたがご本人は大満足でした。
当院に来られるまでは、大量の抗生剤を投与され、結果創部からMRSAが検出され、植皮が必要と言われの負のスパイラル真っ只中でしたので。
しかし、M3の湿潤療法反対派の方々が可愛そうでなりません。正しい湿潤療法をしてみて、それでも関節拘縮があれば植皮も一考なのでしょうが、最初から植皮をする事になぜそこまでこだわられるのか、全く理解不能です。
正しい湿潤療法を知らない植皮推進派 VS 正しい湿潤療法をしている先生方では、きっと結論はでないんでしょうね。ベースが違うので、討論になりませんので。
正しい湿潤療法を知っている植皮推進派の先生方が討論に加わって下さると良いのですが。しかし、正しい湿潤療法を知ってしまうと、植皮が必要なくなることに気づかれるでしょうから、正しい湿潤療法を知っている植皮推進派という先生方は永遠に出てこられないのでしょうが。
つまり、永遠に討論にはならないという事なのでしょうか。
以前，ある大学の救急部で講演したことがありますが，その時ある先生は「この治療は広範囲Ⅲ度熱傷でも使えるのか。そうでなければ意味が無い」の一点張りでした。
しかし，大学病院を離れてわかるのは，世の中の熱傷の大多数は「重症でも広範囲でもない熱傷」であり，それらの症例に「救命できるかできないか」という基準を持ち込んでもナンセンスだということがわかってきます。
これを呼吸器疾患に例を取ると，大学病院の患者は肺癌ばかりで，大学以外の病院の外来の大半は急性上気道炎である，という状況と同じです。大学病院の先生は「急性上気道炎に対しても肺癌の治療をしないといけない」と考えているわけです。肺癌患者しか見たことがないので，世の中に急性上気道炎という疾患があることを忘れてしまっていて，肺疾患といえば肺癌しか思い浮かばなくなってしまったからです。
世の中に呼吸器疾患といえば肺癌しかないと考えている先生と，世の中の呼吸器疾患の大多数は上気道炎であることを知っている先生では，そもそも討論になりません。
つまり，これは一種の宗教論そうなんですよ。「皮膚移植という神様を信じている信者の一派」 vs 「皮膚移植という神様を信じなくても熱傷が治ることを知っている一派」 の間の論争ですね。つまり，「イスラムの神様を信じないと人は生きていけないと信じる一派」 vs 「そもそも神を信じなくても人は生きていけると考えている一派」の構図と同じです。
大学病院で皮膚移植を毎日している医者だって，外の世界では「皮膚移植なしの治療」が広まっていることは知っています。ネット接続すればわかりますから。でも，「植皮（神様）を信じているなんて馬鹿じゃね」と言われると頭に血が上ってしまい，激しく反発します。愛と信仰は本来，不合理なものだからです。理不尽な対象を不合理に信じ，愛するのが人間です。
不合理な愛に生きている人に，その対象を愛するなと議論をふっかけても意味がありません。イスラム教徒に仏教の素晴らしさを説いたって状況は変わらないのと同じです。
では，私たちはどうしたら良いのか。
それは，まだ信仰する神を決めていない若い世代に，信仰する神は一つでなく選択肢があること，そもそも信仰する神がなくても何も困らないことを示すことです。
ちなみに，宗教サイドとすると，信仰する神様に選択肢が存在することを知られるのは非常にまずいので，イスラム教もキリスト教もユダヤ教も，子供が幼い頃から信仰心を叩き込むわけですね。選択肢があると気付く前に，選択肢を奪ってしまえ，という一種の「囲い込み」作戦です。宗教とは本来不合理で非論理的なものですから，このような囲い込みは往々にして非常に効果的です。逆に言えば，宗教という本来不合理なものだからこそ，この作戦はうまくいっているわけです。 - 「二日酔いとつわり，全然違ってますよ」という基本的なご指摘を内科の先生からいただきました。やはり，知らないことは知っている人に教えてもらうのが一番早いし正確です。
長年の身を挺しての人体実験からの結論として、二日酔いの消化器症状は胃炎が原因です。PPIは "Proton pump inhibitor" でいいのかな？ ということはオメプラール(R)，タケプロン(R)などでいいのかな？
今から10年近く前、胃の調子が余り良くなかったため、飲み会の前にPPIを服用しました。すると、結構飲んだにもかかわらず、翌日の胃もたれ等の症状が全くなかったのです。その後、同僚のDr、Nsにも人体実験してもらったところ、結果は良好。今では、病院の飲み会では、ほとんど全員がPPIを服用している状態です。
したがって、つわりとは違うものでしょう。
一度試していただければ、すぐに効果が実感できると思います。 - 更に「糖質制限をした方がツワリがひどい」という情報も寄せられました。ありがとうございます。
今年の初めくらいからダンナのダイエットのためになんちゃって糖質制限を始めました。もともと，ツワリ自体も症状の個人差が大きいようですから，食事との関連も個人差が大きいのかもしれませんね。
今、二人目の子供を妊娠していますが、糖質制限を始めた今回のほうがつわりはひどかったです。一人目のときは仕事をしていましたが、空腹時に気持ち悪くなるくらいで吐くのも２～３日おきでした。今回はだるさも吐き気もひどくて、夜中も起きては胃液を吐いて気持ち悪くて眠れないくらいでした。チーズやナッツは食べる気がしなくて、食べられるのはインスタントラーメンやパンばかり。
ふつうはつわりで体重が落ちるのですが、糖質ばかり急に食べていたせいか２．６Kｇも増えて怒られました・・・。
ちなみに、産婦人科の先生に「糖質制限しているのですが・・・」と言ったら「それは間違った食事だからちきんと食事指導しなさい。」と一喝されてしまいました。
それにしても，野生動物は妊娠した時にツワリに苦しむんでしょうか？ - 【中国人としての愛国心なんか要らない！高まる抗議活動に国民教育撤回へ―香港】
上述の「宗教は早期刷り込みで信者を囲い込む」の中国バージョンが愛国教育です。これも囲い込み対象者が押さなければ幼いほど効果的です。ただ香港の子供には「その教育が囲い込みである」ことを知っている親がいますからこのような抗議活動が起こります。 - 今日は4名の先生方が見学に見えられる予定です。外来は結構広いのでスペース的には大丈夫でしょう。
2012/09/07
【14:30】
- 大多数の方にとってはどうでもいい情報ですが，NTTのGalaxy Note SC-05DのOSバージョンアップが昨日から始まり，Android 4.0にアップできます。現時点での手順は次の通り（本体のみでのバージョンアップはトラブルが起きたため中断しているそうです）。30分くらいかかるので，余裕のある時にしましょうね。
- Samsung Kiesのダウンロード
- Samsung Kiesをパソコンにインストール
- パソコンがLANにつながっていることを確認し，Galaxy NoteとパソコンをUsB接続
- あとは自動的にSamsung Kiesが起動して，自動的にインストール開始。
【06:00】
- 1580年頃から1950年ころまで日本の里山はどれもはげ山だった，という衝撃の事実を教えてくれる本，『森林飽和 -国土の変貌を考える』を紹介。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，大分市のファーマシー安東を追加しました。
- ある方からの「ニホンザルと糖質」というメールです。面白いです。
昨日のニホンザルの話題から思いついただけの戯言です。
日本各地に、野生のサルを餌付けしているような公園がいくつかありますよね？ そこのサル達は、
［人間から餌（コーンなど炭水化物たっぷり）をもらって食べる］＞＞［しばらくするとお腹が空く］＞＞［また餌をもらって食べる］という糖質を多く摂取することからくる空腹感によって餌付けされる結果になったのではないかとふと思いました。
多くの家畜がそういう感じで人間のコントロール下におかれるようになり、いまは人間自身が家畜みたいにコントロールされている、という落ちまでついてるような気がしました。
ジャズの流れる病院の待合室もいいですね。病院によっては他人にやり取りを聞き取られないように、人の声など雑踏の音を流して、ざわついた感じのところもありますが、それよりずっといいと思います。 - 9月4日のこのコーナーで「糖質制限したらツワリがない」という体験談を紹介しましたが，これに関連して産婦人科の先生からメールをいただきました。
つわりのメカニズムは解明されればノーベル賞ものだそうです。というわけで，誰かノーベル賞を取りませんか？
伝統的に産婦人科では悪阻に対しピリドキシン（ビタミンB6)が症状軽減に処方されています。ピリドキシンは糖代謝の補酵素ですので、何らかの関係がありそうに思えます。
私の疑問です。- 二日酔いの消化器症状とつわりの症状は同じ？
- 野生動物でつわりに苦しむ動物はいるのか
- 糖質を与えているペットや動物園の動物ではどうなのか
- 【オーダーメイドの革工房enishaのブログ】
驚きの超軽量ノートパソコン，NECの「LaVie Z」
他にもオーダーメイドのiPadのケースなどを作っていますが，どれも格好いいです。 - 【中国の歴史を学ぶなら隣国へ、国内で歴史は感じられない】
「もし唐代について学びたいのなら日本へ、宋代なら韓国、元代はモンゴル、明代はミャンマー、清代なら香港、民国時代は台湾へ行き、文化大革命について学びたいなら北朝鮮に行けばよい」って，うまいこと言うなぁ。
2012/09/06
【12:00】
- 先ほど，粉瘤の切開をしました。もともとは下腿切断部の難治性潰瘍で通院している患者さんですが，皮膚科を腋窩部粉瘤の感染で受診し，ここでは治療できないとのことで練馬区の隣の区にある某大学病院皮膚科を紹介され，ゲンタシン軟膏を処方されただけで，次回の再診日も告げられなければ処置についての説明もなく，途方に暮れて私に相談したんですね。
私は例によって「化膿している時ほど粉瘤は簡単に治療できるから，さっさとやっちゃいましょう。臭いもすぐに取れますよ」と説明し，速攻で切開。５分で治療終了！
患者さんは「大学では手術には入院が必要と言っていたので，どれほど大変な手術かと思っていたら，たった５分で終わっちゃうんですね」と拍子抜けされたようです。 - 私の外来を見学にいらっしゃった先生はご存知と思いますが，外来ではピアノ・ジャズトリオの演奏を流しています。クラシック音楽だとダイナミックレンジの幅が大きすぎ，弱音からいきなり大きな音になったりして不向きだし，歌声や金管の音は思考の邪魔だし，ヒーリング系だと聞いている方が飽きちゃうし・・・ということで，クールなジャズの演奏を流しています。
当初はスタンダートなピアノトリオばかりでしたが（・・・何しろ素人なもんで），やはり時間の経過とともに素人も進化し，次第にマイナー系に手を出し始めるようになりました。そういうわけで，最近になって聴き始めたピアニストを列記してみます。何かの参考になれば幸いです。
- Adrian Frey Trio
- Albert Sanz Trio
- Alessandro D'Episcopo Trio
- Alex Levin Trio
- Amy Rempel
- Andy Azrin Trio
- Bernat Font Trio
- Borja Cao Tr?o
- Christof Saenger Trio
- Dan Papirany
- Diego Amador
- Francis Lockwood
- Gerard Masters Trio
- Geri Allen
- Giovanni Sanguineti Benny Golson Tribute Trio
- Hugh Lawson Trio
- Jim Ridl & Michael Kersting Thomas Stabenow
- Kekko Fornarelli
- Manami Morita
- Mark Sonksen Trio
- Mike Del Ferro
- Negroni's Trio
- Ron Davis
- SilvesTrio
- Simple Acoustic Trio
- Tete Montoliu
- The Dado Moroni Trio
- The Trio of OZ
- Tigran Hamasyan Trio
- Trio Toykeat
- Volker Engelberth Trio
- Zimbo Trio
ちなみに，クラシックピアノ・マニアにしか通じない話題ですけど，上記の Trio Toykeat の Final Fantasy という曲は無茶苦茶なスピードですっ飛ばしていますが，パッセージはほとんどアルカンそのもので，アルカンの「Railway Op.27」に似たパッセージが連続します。また，Karate という曲の一部はストラヴィンスキーの『火の鳥』そっくりだったりします。
【06:00】
- 「老女は自分の死期を悟っていた。そして彼女は死に場所として自分が生まれ育った木漏れ日の美しい家を選んだ。だがそれは辛い決断を伴うものだった」・・・という映画，《木洩れ日の家で》を紹介。おそらく，ある年齢以上の人間でないと，この映画の良さはわからないかも。
- 【BuffaloからBluetooth LEに対応したセキュリティカード。離れるとPCをロック】
ちょっと便利そうな商品です。問題を無理に探せば，席を離れている時に電池が切れたらどうするんだ，とかくらいでしょうか。あと，USBを１個塞いじゃうのもちょっと痛いな。 - この本は暇つぶしに読むのに最適でしょう。サルの人間臭さというか，人間のサル臭さに思わず苦笑。タイトルのお寝小の件については以前から知っていましたが，家の起源，苦痛を受けた時に「痛み」の表現をするかしないか，ニホンザルの群れの赤ん坊とボス猿には実は親子関係がほとんどない（＝実はボス猿の子供でない・・・ということはボスと群れのメスはエッチしていない！）理由とか，どれも面白いです。
2012/09/05
【15:00】
- m3.comの「特集：熱傷治療」に日大形成外科の百束教授による「百束教授の熱傷治療（特別寄稿・上）」が掲載されたようです。
【09:30】
- 光文社新書でかなり売れている本を出されている公衆衛生の先生からも糖質制限についてのメールをいただきました。
わたしは３キロへったらベスト体重、とおもっていたんですが、糖質制限一週間で３キロさっさとへってしまい、その後体重の変化は余りありませんから、画期的に細くなったりはしておりません。おそらく、これでベストなんでしょう。調子もいいし。
あたまはすっきりするし、むくみはなくなるし、長年せきをすることが多かったのがなくなったし、昨年からはじまったか、と思った花粉症も今年は何ともなかったし、いつもアラートな感じがとても気分がよいです。
「ちょっとつまめるもの」にチーズとナッツ以外に何かないかな、と常々考えていたのですが、先日、「おから蒸しパン」に遭遇しました。甘みをラカントにすると、糖質で気になるのはヨーグルトくらい。少しくらいヨーグルトを減らしても大丈夫でした。
簡単に出来るし、安価だし、食物繊維も多いし、「パンのようなもの」があると便利だな、と思っておりましたので、大変気に入っています。
【08:30】
- 9月3日にちょっと書いた「メロリンガーゼでの熱傷治療に疑問を持ち，千葉県から逃げてきた赤ちゃん」ですが，昨日の診察でお母さんが「夜にプラスモイストを交換したんですが，傷の状態が全然違うのでびっくりしました。素人が見てもわかります。だってきれいですもの。しかも子供も全然痛がっていません。千葉の病院で泣き叫んでいたのが嘘みたいです」とおっしゃられていました。よかった，よかった。
【06:00】
- 「外傷を湿潤治療している医師」に，宮崎市の古賀総合病院 整形外科／勝本 弘先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 「プラスモイストP取り扱い薬局一覧」に，茨城県笠間市のひまわり調剤薬局 泉店，茨城県ひたちなか市のあんず薬局 津田店を追加しました。
- 糖質制限食を提供する栃木県の「日本料理文楽」からメールをいただきました。
料理については日々糖質制限食をつくり食していますので、文楽スタッフ家族全員、健康そのものです。地方で糖質制限食を提供するのは大変だと思います。糖質制限の勉強会を開催するなどして，認知度を上げる地道な度量が必要かもしれませんね。
すぐに糖質制限を実践するお客様もいまして、江部先生の本を購入し2ヶ月で6キロほど減量できた方もいらっしゃいます。先日のNHKクローズアップ現代で取り上げられた後、やはり常連のお客さまから詳しく話を聞きたいというお話もいただきました。お料理のコツやおすすめの食材などをお教えしています。（ささみとサバ缶がおすすめです）
糖質制限は自炊がメインだとも思っています。以下はとても参考になる糖質制限レシピのサイトです。
仕事柄、糖質は味見しますし、休みの日は子供に付き合って糖質漬けになったりもします（笑）ゆるい糖質制限ですが、体がケトンモードの為か着実に体重は減り、体調も抜群です。186センチ88キロ→84キロ（7月）→78.5キロ（9月）です。MAX時は92キロありました。 - 「おおよそ主婦＆時々事務員 もうすぐ57歳」さんからのメールです。
夫と二人で糖質制限をしています。きっかけは、健診で夫の血糖値が、2年連続「要受診」になったことでした。いやがる夫を連れ、糖尿病治療と書かれた近所の医院に行ったところ、先日（9月3日の本コーナー）も「糖質制限とシャンプーレス」のメールをいただきましたが，どうやら，糖質制限で皮膚のベース部分を改善し，その上でシャンプーレスを重ね合わせるのがベストかも知れないな，と考えているところです。
「食事制限をして、少し体重を落としましょう。」と言われただけで、薬がないのはともかく、食事制限のアドバイスすらありませんでした。身長170cmで体重110kgもある夫が、体重を落としましょうと言われて落とせるくらいなら、そもそもこんな状況にはなってないわけですし…。絶対、無理です。
「2ヶ月後に来てください。」と言われましたが、それって重症化するのを待ちましょうってこと？と思ってしまいました。
そこでネットで検索、以前よく拝見していた夏井先生のサイトで、糖質制限の話が出ているのにすぐに気付きました。さっそく江部先生の本を購入し、今年の1月から始めました。
これは、数々のダイエットに失敗した大食いの夫でも簡単にできました。ごはんがないのは寂しいけど、お腹を空かすこともなく、糖質0のビールまで飲める。誰にだってできます。
しかもすぐに血糖値が下がりました。最近では、少し糖質をとっても、血糖値が上がらなくなり、気分的にとても楽です。
ただ、夫は体重が減りません。8ヶ月で、110kg→105kg に減っただけです。体脂肪も34％前後であまり変化なし。食べる量が多いからだとは思いますが…。
一方、私は当時、加速度的に体重が増えているところでした。しかも体重が増えるにつれ、もともと好きではなかった甘いものがやたら欲しくなり、ごはんもおいしく、自分でも怖いなと思っていたところでした。それで、夫に遅れること１ヶ月、糖質制限を始めました。
私の方は、糖尿病ではないので、少しゆるめですが、身長156cmで、体重58kg→52kg（BMI 21.4） 体脂肪43%→35％（35％で一応標準の範囲に入りました）と順調に細くなってきました。今では、もう体重はほとんど減りませんが、体脂肪はまだ少しずつ減っているようです。
夫の糖尿病が重くなる前に、糖質制限に出会えて本当に良かったと思います。でも、最初に掛かった医院の先生が、何にもしてくれなかったおかげってのも、有りですね。
【シャンプーレス】
数年前にもやっていましたが、朝晩、洗わないと髪がべたつき、朝の洗髪後のドライヤーが面倒で止めてしまいました。
それをひと月ほど前から、また始めてみました。今度は、「べたついた日は、シャンプーをちょこっと付けて毛髪だけをさっと洗う方法」を併用し、無理をせず、夜だけしか洗わないことにしました。
それで充分でした。3~4日で髪がさらさらになり、その後シャンプーを使うこともほとんどありません。しかも飲み会とかで洗えなかった日の翌日もさほどべたつかず、臭いもありません。前回よりかなり調子いいです。
お湯だけとはいえ洗いすぎだったのか？ 二度目だからなのか？ 糖質制限のおかげなのか…？ - 更に，昨日のこのコーナーの記事に関連してこんなメールもいただきました。
介護老人保健施設で事務をしております糖質セイゲニストです。「ブナが水を呼ぶのでなく，水がブナを呼んでいるだけだ」というのは，この本にも書かれていましたね。
今年度より地元自治体の「森林を守る協議会」に参加しておりまして、森林インストラクターの方々とも意見交換いたしましたが、9月3日の記事によりすっと感じていた引っかかりが解消いたしました。
“森林”も“皮膚の常在菌”も同じ理屈なんですね。環境因子に適応できる種のうち、繁殖スピードが速いものが勝ち残るため、森(人間でいえば体全体)をみれば多様でも、局所をみれば単一種に近い形態になる。
上記協議会でのインストラクターの言葉です。
- 「植栽の有無で土地の保水力が変わるわけではない」
- 「ブナが水を呼ぶのではなく、水があるのでブナしか生息できない」
目からウロコでしたが、どこか納得できませんでした。ようやく合点がいきました。
糖質制限をはじめて3か月。125kgあった体重が110kgになりました。遅滞なく順調に減っています。長年、高度の脂肪肝でしたが、先月の血液検査ですべての値が正常値となり、
主治医から「何かやってる」と聞かれ「糖質制限を」というと「最近多いんだよね。体調気を付けて続けてね」
ということで、お墨付きではありませんが理解はいただけました。
2012/09/04
【13:00】
- 糖質制限で肝機能が良くなった，という整形の先生からの報告です。
私も昨年１２月より糖質制限を始めていますが、皆さんと同じくその効果にはビックリです。
毎日お酒を飲むので常にγーGTP は高値、一時はGOT、GPTの三つとも１００を超えたことがありました。先日の検査では、体調がいいのでむしろ酒量は増えたくらいなのに、三つとも３０ 以下！でした。
勝手な考えですが、脂肪肝の脂肪→内臓脂肪→皮下脂肪と取れてきたといった感じでしょうか。
また、ちょうど飼い犬がぽっちゃりに なったので、ドッグフードもおやつも糖質０にしたところ、３か月ほどで柴犬らしい、しまった体形になりました。
【08:30】
- プラスモイストDCがアトピー患者の乳頭部のトラブルに著効した，という報告を産婦人科の先生からいただきました。ご連絡，ありがとうございます。
プチ糖質制限ですが、私もご多聞に漏れず健康診断での中性脂肪やLDLが正常範囲になり、体重も高校生の時と同じくらいです。その分角砂糖だったのか、と雑感しております。お役に立てて嬉しいです。今度は産婦人科の患者さんにも使ってみてください。母乳パッドだとくっつきますが，プラスモイストDCではくっつかず，浸出液のも吸収してくれ，しかも創表面は乾燥しません。
さて、今回はお礼を申し上げたくメール致しました。
うちの妻はアトピー持ちで、時々乳頭から浸出液がじくじく出て痛みがあることがあったようです。ワセリン塗布もあまり功を奏さず、どうしようかと思っていた折に先生のサイトで拝見し、試しにプラスモイストDCを使ってみることにしました。
これが大当たりで、くっつくことなく浸出液を吸収してくれるため非常になおりが早く、妻も喜んでなぜか私の株が上がりました。残念ながら場所が場所だけに写真は残してはいませんが、よく考えてみたら産婦人科の領域でも授乳婦さんの乳頭トラブルは結構多いはずです。（大抵助産師任せになってしまっていますが）いつか試してみようと考えております。
開発に大変苦労されたかと存じますので、改めて敬服の思いです。
まずは御礼までに。 - 「リンガーハットで糖質制限が可能に！」というメールをいただきました。
夫婦ともかなり体質が改善されました。テキトーな糖質制限で61kgから55kgになりました。コレステロール、脂肪などの血液データでいつも「要受診」だったので先日の健康診断の結果が楽しみです。リンガーハットの野菜たっぷりちゃんぽん，以前は大好きでよく食べていましたが，この半年ほどはとんとご無沙汰です。近くにリンガーハットがありますので，今度行ってみようかと思います。あの野菜の量は魅力ですもんね。
シャンプーレスにしてもう３年ほどですが夫の枕カバーが臭くなくなったのには驚きました。
さて、二日ほど野菜の少ない食生活だったので今日の昼は「チャンポンの麺を残す」にしようかと思いいろいろググっているとこんなのに出会いました。
なんとリンガーハットで「麺抜き」が注文できるというのです。
都会では糖質制限を取り入れたレストランもあるようですが地方都市ではまだまだです。こういうのとんどんやってそれを宣伝すると絶対に売り上げが上がると思います。
あと自販機に「冷やしコンソメ プルプルジュレ入り」とか「ヴィシソワーズ:低糖質タイプ」とかあったら熱中症対策にもなって注目されるかも。
糖質制限は確かに食費を上げますが、紀文の豆腐麺なんかはかなり売れているのでは。我が家は箱買いですが冷蔵庫が一杯になるのだけが残念です。
確かに「麺を増やして」と頼めるんだからなら，「麺なしで」という注文もありですね。すごいぞ，リンガーハット。
【06:00】
- 【南極氷床の融解、大量のメタンを放出？】
南極の氷が溶けて，中に閉じ込められていた怪物が目を覚まし・・・というのは，B級ホラー・パニック映画，B級モンスター映画の定番中の定番の設定ですが，なんとそれが現実の脅威になるかも，というのがこのニュース。メタン生成菌が目を覚まし，周囲にある大量の有機物を使ってメタンを生成するという可能性が示唆されています。とは言っても，まだ不確定要素が多すぎるし，また，事実だとしても実際のメタン生成の速度の問題が大きく関与するはずです。なぜなら，それだけ大量の有機物があれば他の細菌との競合が起こるからです。もちろん，場所が場所なんで，「競合可能な細菌」の侵入自体が可能か，という問題はありますが・・・。
とはいえ，非常に不気味な話であることも事実です。 - 「糖質制限とつわりの関係」についてのメールをいただきました。今後の経過も含め，非常に興味深いです。
以前，糖質過剰による鬱病を克服したというメールを送ったものです。その後糖質制限と月経困難緩和目的のための漢方治療、そしてマイカー通勤の回数をへらし徒歩通勤として元気いっぱいに仕事をしていました。
実はこの度３６歳にして妊娠しました（現在７週に入ったばかりです）
初めての妊娠なため比較はできませんが・・・つわりがおどろくほど軽く（生臭い魚やなすがたべられなくなったぐらいです）、元気に仕事しています
私の母もつわりが軽かったようで体質かもしれませんが、糖質とつわりにはなにか因果関係があるかも・・・と考えながら毎日肉、 卵、チーズ野菜をたべています
もしかしたら、二日酔いや逆流性胃腸炎が糖質制限で軽減するのと似たようなメカニズムでしょうか？
まだまだ不安定な時期ですが無事出産までこぎつけられたら、妊娠中の体調管理と糖質制限を自分自身の体で実験しようと思っていま す - 8月30日に紹介した獣医さんから新たなメールをいただきました。
先生のウエブサイトで野生ネコ科の食生活に関する正しい知識がえられました、ありがとうございました。
猫のビタミンA過剰症の文献がみつかったので、コピーしました。猫にとってビタミンAは必須の栄養素ですが肝臓の常食では頸胸椎腹側での骨新生、前肢の神経学的異常が報告されてます。以下の症例は生の豚レバーが原因でした。
J Feline Med Surg. 2005 Dec;7(6):363-8. Epub 2005 Jul 1.
Hypervitaminosis A in the cat: a case report and review of the literature.
A case of hypervitaminosis A with secondary entrapment and compression of the left brachial plexus nerve roots is described. A 9-year-old male castrated domestic shorthair, fed a home-made diet based on raw pork liver, was submitted for examination for a left forelimb lameness that evolved to paralysis over a 2-month period. Clinical examination revealed a flaccid paralysis and atrophy of all left forelimb muscles. An ipsilateral Horner's syndrome was also noted. Radiological examination of the cervical and thoracic spine showed massive new bone formation at the ventral aspect of the second cervical to sixth thoracic vertebra.犬猫にとっての食物繊維、消化機能、栄養の関係で疑問があります。
犬猫の便には大量の被毛が含まれています。大量に飲み込んだ抜け毛は消化されずに便と一緒に排出されたり、嘔吐します。抜け毛による消化器症状を予防するために犬猫は青草を摂取します。青草の食物繊維が消化管運動を活発にするので摂取するとされてます。
霊長類の進化はまったく知識がないのですが、ヒトは被毛を摂取しないので消化機能に何か相違があるのか、わからないことばかりです。
池谷奉文＠日本生態系協会について
埼玉県川口市開業の鳥に詳しい獣医さんで講義をきいたことがあり、わかりやすくとてもよい先生でした。
しかし、放射能地域のヒト結婚しないほうがよいとの発言は、日本人獣医師のステータスを完璧に破壊してしまいました。放射線の知識がある獣医師の私見とされてるようですが、放射線主任資格などの試験を受けていただくか、大学に入りなおして放射線をいちから勉強していただかないといけません。 - 【中国製の偽鉄道切符200万枚押収―イタリア】
中国はパクリ大国とはいえ，「本物より質がいい」と賞賛（？）される北朝鮮のスーパーKの超絶的な完成度には及ばないようです。
2012/09/03
【13:30】
- なんと，アルツハイマーの病態に糖質が絡んでいるようだ，という論文があることを教えていただきました。
アルツハイマー病の本態に「脳の糖尿病」とでも言うべき病態が大きく関わっているという説まであるそうです。
【アルツハイマー病 脳の中でのみ糖尿病を発症している病態】
「アルツハイマー病の患者で糖尿病を合併していない人の脳を調べた結果、海馬においてインスリンの効きが悪くなっていることが明らかとなった。つまり“脳が糖尿状態に陥っている”らしいのだ」
「これまで糖尿病は、インスリンが全く分泌できない1型糖尿病と、インスリンの効きが悪くなる2型糖尿病とに分類されてきたが、アルツハイマー病は“3型糖尿病”と呼ばれるべき証拠が得られた」原著は以下の論文のようです
【Demonstrated brain insulin resistance in Alzheimer's disease patients is associated with IGF-1 resistance, IRS-1 dysregulation, and cognitive decline.】 - まだ読んでいない本が本棚に数冊溜まっていますが，更に一冊追加です。古今東西の「砂糖」についてまとめた本のようです。面白そう！
その他にもまだ買っていないけど気になっている本が2冊。
【13:00】
- 今日も多数のヤケド患者さんが受診されています。一番印象的だったのが千葉県の某病院外科から逃げてこられた1歳になったばかりの赤ちゃんです。
8月24日にお茶を胸～腹部に浴びて熱傷受傷し，1週間入院していたそうですが，処置のたびに子供は泣き叫び，くっついたガーゼを剥がすたびに出血するため，これは治療がおかしいと直感し，ネットで調べて当科を受診されたそうです。ちなみにこの外科ではメロリンガーゼを使っていました。今時，こんな時代遅れの治療材料を使っている医者がいるんですね。メロリンなんて昭和50～60年台の治療材料ですよ。
というわけで，こういう時代遅れの治療材料で間違った治療をしていると，どんどん患者が逃げていく時代になった，ということですね。 - 今日の朝，例の池谷奉文＠日本生態系協会さんの発言を取り上げましたが，この方，獣医さんなんですね。そういうわけで，ある獣医さんから「このオッサン，アホか？」という怒りのメールをいただきました。
今日の記事を見て、池谷奉文というのが獣医とのことを知り、なんというかアホというか情けない限りです。アホが獣医になったか，あるいは獣医になってアホになったか，どちら何でしょうか。黙っていれば，アホがバレなかったのにね・・・というパターンかな？
防風林の話は先生のご意見であっさり論破されていますが、放射線についてはもう怒りを通り越して、あきれるばかりです。子供には「死ね」とか「消えろ」などという言葉は絶対に使ってはいけないと厳しく言っておりますが、こいつにはそのまま使いたいくらいです。
確かに現実問題としてあり得る話ですが、だからと言って公の場で完全なる差別発言が容認されるはずもありません。こういうことは広島、長崎、チェルノブイリなどの統計を、淡々と事実として専門家が発表すればいいことで、それを読んでどう感じるかはそれぞれにゆだねるのが科学者の役目。
それを何を勘違いして福島の人間と結婚するななどと言えるのでしょうか？（神奈川東京の人間も入っているようですが）
差別発言ではないとか、私見を述べただけなどと言ってるようですが、公の会での会長発言に私見でしたという言い訳は通用しません。ましてその会がどの程度かは知りませんが「公益」を取ってる以上、その会長は慎重に発言すべきです。
自分が獣医なんだから被災地の犬猫の奇形発生率でもとってから言えと思います。犬猫の方がはるかにライフサイクル早く短いんだから。
被災地に全く落ち度がないにもかかわらず、このような被災者の神経を逆なでするような発言は本当に許せません。そんなに自信があって正論だと思うならどうぞ福島県民ホールで講演してください。「あなたたちは子供産んじゃだめですよ」と。こんな人間性に欠ける人間が獣医とは、同じ獣医として恥ずかしいです。
ところで私もプチ糖質制限してますが、気づいたこと２つ。
皆さんも指摘しているように、同じ量飲んでも二日酔いが無い～軽い。もう一つはぐっすり眠れて寝覚めの満足感が段違いに良いということです。始める前は時間的にはそれなりにとっても、イマイチ寝足りない感がありましたが、今は多少夜更かししても、満足な睡眠がとれた感があります。
【06:00】
- 「前腕尺側の皮膚軟部組織欠損の治療例」を追加。
- 30代の医師の方からの「糖質制限をしたらうつ病と脂漏性皮膚炎が治った」というメールをいただきました。
私も平成23年12月3日より糖質制限を実施致しました．当時私は134㎏の超重量級でしたが，おかげ様で順調に減量することができており，9月2日現在で106㎏まで減量できており，体調も良好です．そしてこの先生からの追伸です。
私は昔からフケが多い体質で，こどもの頃から少しでもシャンプーをさぼるとちょっと髪を触るだけでフケがボロボロと落ちる状態であり嫌な思いをいつもしていました．
もともとごはんが好きでお菓子やジュースの間食も好んで食べながら育ち，高校生の頃に身長180㎝, 体重89㎏となりました．柔道にいそしんでいたこの頃が最も身長体重のバランスがとれていた時期だと振り返りますが，それでも肥満傾向であり人生の中でやせていた時代はありませんでした．大学に入って一人暮らしをし出して炭水化物の摂食には歯止めが効かなくなり，大学1年にしてついに100㎏超の大台に突入しました．そして徐々にフケだけでなく，鼻の周りや耳の後ろに鱗屑がよく出るようになります．気になって指で掻いて鱗屑を取るとその場所が発赤し，若干の浸出液が出る，しばらくすると鱗屑がまたつくというサイクルを繰り返していました．これが脂漏性皮膚炎のはじまりです．
先生のサイトでシャンプーレスの話題を目にすることになり，フケの多かった私が是非とも実践してみようと思い立ちます．しかしながら，シャンプーをやめると，髪の毛全体が脂ぎってベタベタになってしまい，とてもではありませんが続けられる状態ではありませんでした．
そしてその後も体重は増え続け，増え続けてもやせることのできない自分の意志の弱さを嘆きつつ，このどうしようもない体質を恨みつつ，仕事の中でもイライラしたり，細かいミスが目立ち始めるようになります．
数年後には130㎏近い体重になり，閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症します．CPAPの装着を余儀なくされました．それと同時にこれまで自分が痩せられなかったことを思うと，この機械を一生背負って生きていくことになるのだろうかと絶望感を抱きました．
翌年には抑うつ状態となり，対人関係でのトラブルもあって，もう医師をやめようとさえ思うようになりました．自殺も考えましたが，医師としてはそれだけはしてはいけないという一心で踏みとどまっていました．
上司の先生に抗うつ薬（SNRI）を処方してもらい，かろうじて通常の勤務はこなせるくらいにはなりましたが，気分は晴れず，早めに帰っても椅子にぼーっと座るだけで，何をする気も起きなくなりました．食欲も落ちましたが，それでもなぜか体重は減りませんでした．
どうしようもなく落ち込んでいたところに先生のサイトで糖質制限の存在を知って興味を持ち，ためしにやってみることにしました．
そこから先はみなさんが経験されているように速やかに体重が減って行ったのと，驚くべきことに抑うつ状態が著明に改善しました．抗うつ薬よりもよほど効果があると実感致しました．また体が軽くなり，歩くことが苦でなくなりました．そして，鼻と耳まわりの鱗屑が明らかに減ってきたのです．以後は順調に減量し，精神的にも安定し．睡眠時無呼吸も改善して，CPAPから離脱することもでき，今は以前に近い形で業務をこなすことができるようになりました．そういうわけで，私は糖質制限に出会えたことで人生を救われました．
その後，江部先生のブログのことも知り，そちらのファンにもなりました（笑）．江部先生の書籍も何冊か購入し，糖質制限食は理論面がしっかりしている医学的に正しい方法だと自身で心より納得することができました．
今ではあれだけ好きだったごはんもお菓子もジュースもなくても全く平気であり，むしろ肉・魚・野菜など他の食材のうまみをよりよく感じられるようになり，食事を前よりもずっと楽しむことができるようになりました．
最後に，この経験を踏まえて糖質制限と脂漏性皮膚炎の関係について私なりに考察してみます．
まず脂漏性皮膚炎に限らず，体に脂質が過剰に蓄積する病態（脂肪肝，高中性脂肪血症，脂質異常症）は，普通に考えれば脂質の摂りすぎが原因なのであろうと考えてしまいがちですが，その考え方は誤りだと考えられます．
700万年前に人類が誕生してから日常的なエネルギー源は脂肪由来であり，脂質は人間が生きていく上で人類の歴史上長らく非常に基本的な存在でした．また蛋白質は体を構成するのに非常に重要な栄養源であり，こちらも基本的なものでした．一方，糖質は木の実やナッツなどでたまに手に入るラッキー食材でした．糖質はおいしくて，ブドウ糖という形ですぐに利用できるエネルギー源という側面もあるわけですが，飢餓に常に直面する太古の時代ではもう一つ，糖質が脂質へ変換され速やかに体内へ取り込まれることで「脂肪回路opener（※造語）」の役割もしていたということに気が付かされます．
もし我々が脂肪ばかりの食事をしていたとして，例えばコレステロールに関して考えてみても，食事由来のものは2割しか利用されません．あとの8割は肝臓で合成することで体内の恒常性を維持しています．だから脂肪，蛋白質が中心の太古のような，あるいは今の糖質制限食のような食生活をしていても，決して脂肪がたまりすぎていくことにはなりません．
しかしここに一度大量の糖質が入ってくると「脂肪回路opener」としての働きが発動し，大量の脂肪を体に蓄積するシステムが完成するというわけです．飢餓の時代にはこれは非常に有用なシステムでしたが，飽食の時代には糖尿病，肥満の激増につながるシステムに変貌してしまいました．
「糖質をとりすぎると脂肪がたまりすぎていく」
フケや脂漏性皮膚炎はいわばたまりすぎた脂質が体からあふれ出ている状態です．
こう考えると，私が子供の頃にフケが多かった理由，右肩上がりで体重が増えていった理由，やせようと思ってもやせられなかった理由，脂漏性皮膚炎がいつまでたっても治らなかった理由，私だけシャンプーレスが無効であった理由などが全て一本の線につながり，非常にすっきりしました．
そして現在糖質制限を加えたことで，シャンプーレスを再開したらおかげさまでフケも出ることなく，快調に継続することができています．いわゆる不定愁訴と呼ばれる症状や，原因不明といわれるアトピー性皮膚炎の大半にも糖質の関与が関わっているケースはかなり多いのではないかと私も思います．
自分が糖質制限食の効果を実感してからというもの，少し聴取に時間がかかりますが，患者さんに食生活に極力注目するようになりました．朝はパンだけですませたり，この時期昼はうどんやそうめんで終わっている人がいかに多いかを実感します．
私は神経内科医ですので，糖質過剰→糖尿病→認知症のリスク増の流れにも注目しています．
糖質制限に懐疑的な他の先生達は「人の食事をそう簡単に変えられるわけがないだろう」と訝しげですが，患者さんの立場に立てば糖質制限をすることで得られるメリットはかなり大きいので，食生活を変えて認知症を予防することは私は不可能ではないと考えています．
大体，糖質制限に否定的な人たちも自分で実際にやったことのない人ばかりです．
夏井先生も自身の体で軟膏の人体実験をされておられますが，新しい治療を理解する時に重要なのは患者さんの視点だと思います．
私は幸か不幸かその視点を持つことができたのではないかと感じています． - 「糖質摂取の意外な効果」というメールです。
医療素人ソフト屋です。糖質制限ならぬ、糖質取って意外と効果の有った経験をしました。
岩手県に住んでますが、夏休みに東尋坊から兼六園によってそこから一気に家まで７００ｋｍ以上を帰ってきました。
兼六園を出たのが昼前だったので高速で昼食を食べて１００ｋｍ弱走ったところで眠くなった（ここまでは想定道理）のでSA仮眠をとりました。兄のところでDAKARAという機能性飲料（ま、糖分の塊）をもらっていました。そこでSAで氷を買ってカップに次いで走り出しました。
何を考えたかというと、糖分てすぐ入るエネルギーだけど摂りすぎたら脂肪に貯め込むために眠くなると、なら疲れたら１口づつ含んで通常のインスリンのでている状態を崩さなければエネルギーになるのでは？ とむちゃな推論をしました＾＾
氷で冷たいのを一口含んでゆっくりのんで～～しばーらくして疲れたらまたてかんじでちょびちょび取りながら帰りました。
実際に１４時～２１時半まで途中夕食をふくんで１～２時間にトイレ休憩程度でまったく眠くならずに帰って来れました。（まー帰ってきたら食事の内容とともにてきめんに太りましたが）
通常眠くて眠気ガムを噛み続けて顎が痛くなりながら帰るのですが・・・こんな快調に運転つづけられたのが初めてです。
全行程２０００ｋｍ超えていましたが帰っても普通に返った後始末して居酒屋に出かけていますｗ
やはり糖分は車にニトロを入れるようなものですね＾＾
糖分は必要な時にポイントで入れるのはいいと思います。逆にカーボンローディングなんて大嘘じゃないかと思いますが・・・ - ついで，シャンプーレスについてのメールです。
３５歳（♀）ですが、近年抜け毛が多く、頭頂部が薄くなり、近い将来、ウィッグなどのお世話になるのかな…と、本気で考えていたほどでした。
せっけん＋クエン酸リンスを温水のみの洗髪にして３ヶ月余り、悩みだった抜け毛が驚くほど減り、とても嬉しく感じています。（シャンプーレスについてのブログ記事）
こんなに効果があること（効果というか、本来の力なんでしょうが）を世の中のほとんどの方が知らないなんてもったいないことですね。
周囲に、地道に伝えていこうと思います。 - 「糖質制限と下半身」というメールです。なんと，「68歳にして前も後ろも〇〇になっちゃった」だそうです。
小生、糖尿人暦は２０年ですが、痔主暦は４０年の筋金入りです。手術も３度受けました。
毎回手術後はひとまず良好になりましたが、程なく悪化が進みもとの木阿弥が続いていました。そんななかスタンダード糖質制限食をH２２年１月に開始、H２３年１月に３度目の手術を行ない、H２３年 １２月にスーパー糖質制限食へ切り替え現在に至っています。
当初の「主食を抜けば糖尿病がよくなる」から現在の「主食をやめると健康になる」をそのものずばり体感しております。毎月の定期健診の結果 はすべて「健康そのもの」の数値であり、６８歳にして男が甦りました。
しかしQOLの観点からすれば、もっとありがたいのが「痔が快調そのもの！」です。かって365日/24時間その存在を主張して止まなかった「痔」なるものが、いまやよき伴侶とも言うべき愛しい存在に変身しています。糖尿病同様、「寺の病」も死ぬまで直る事は無いと言われてきました。それが、糖尿病が改善したと思ったら、「痔」までもが治った！
血の流れがこんなにも健康維持に関係するのですね。 - 【防災林はマツ林でなく自然の森を】
これは何かというと，「放射能地域の人、結婚しない方がいい」発言で一躍注目されて渦中の人となった池谷奉文＠日本生態系協会さんのブログです。この文章のどこに間違いがあるかわかりますか？ 実は間違いだらけです。
まず，「防災林は松でなく原植生の樹種で」というのが間違い。なぜ，日本中の海岸林がクロマツかというと，クロマツ以外の樹木は海岸で育たなかったからです。これは江戸時代に庄内藩がいろいろな樹木を植えてみた結果から明らかです。庄内藩では東北の原植生であるブナやナラ類，ヤナギ，さらにはスギやヒノキなどいろいろ試していますが，なんとか育ったのはネムノキとアキグミだけで，すくすくと育ったのはクロマツだけだったそうです。要するに，土壌が痩せて貧栄養でも育ち，塩害にも強いという条件にパスできる樹木はクロマツだけだった，というわけです。
更に「水害対策としてスギやヒノキはダメで，自然林のほうが優れている」というのも大間違い。ブナもスギの林でもブナのような落葉広葉樹林でも同程度に表層崩壊を防ぎますが，どちらも同程度に深層崩壊は防げません。また，「落葉広葉樹のほうが水源涵養効果がある」というデータもありません。要するに，「ブナのような落葉広葉樹は良くて，スギやヒノキなどの針葉樹の一斉林はダメ」というのは単なる幻想，お伽話であり感情論にすぎません。
こういうお伽話にどっぷり浸かったメルヘンじいちゃんトップとする「日本生態系協会」は大丈夫なんでしょうか。
なお，この問題については後日，下記の本のレビューでさらに詳しく論じる予定です。非常に面白い本です。