前腕の皮膚軟部組織欠損


 症例は20代女性。5月7日,ガラスで右前腕に裂創を受傷し,都内の某病院に救急車で搬送され,縫合処置を受け,翌日から同院形成外科で治療を受けている。しかし,形成外科の主治医から治療に関する説明が一切なく,治療方針も決まっていないことに不安を覚えて家族に相談したところ,母親が以前テレビで湿潤治療の番組があったことを思い出し,ネットで調べて当科を受診した。
 受傷から1週間目の5月14日に当科初診。前医では軟膏とソフラチュールガーゼで治療をしていた。
 当科では水道水洗浄後にズイコウパッドで被覆した。

5月14日 5月14日
ソフラチュールを除去
5月29日
皮弁中央が壊死した
5月29日
浮いている部分だけ切除
局麻は不要


6月5日
残っていた壊死組織も遊離
6月5日
壊死組織を除去
局麻は不要
6月26日
プラスモイスト被覆に変更
7月31日
肥厚性瘢痕なし
瘢痕拘縮なし


(2012/09/03)

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