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2006/09/29
- 12月9日(土)に山口県救急初療研究会で講演することが決まりました。山口では初めての講演となります。ちなみにこれで「未講演県」は滋賀県,鳥取県,高知県のみとなりました。
- 今日は昼過ぎまで外来診療をして,それから新宿経由で世田谷に向かい成城在宅医療研究会で講演です。そして明日は横浜に移動して神奈川県臨床外科医学会集談会で講演となっています。
- これまでにも何度か取り上げた医学書の歴史に残る名著,『外科の夜明け』(トールワルド,講談社文庫)の全ページをスキャナで取り込み,PDFファイルにしました。お読みになりたいという方は,メールでご連絡下さい。
ちなみに私はきれいにスキャンするために,唯一手元にある本の全ページをばらばらにしました。ちょっぴり辛かったです。
2006/09/28
- ま,そこそこ面白ろかった映画,《アサルト13 要塞警察》について。一晩中,吹雪が吹き荒れていた警察署なのに,銃撃シーンではなぜか雪がぜんぜん積もっていません。あの雪,一晩で融けちゃったんだね。
2006/09/27
2006/09/26
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,北海道釧路市の桜ヶ岡皮膚科クリニック 渡辺昭洋先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 11月10日(金)に神戸市灘区の六甲病院で講演することが決まりました。
2006/09/25
- 9月22日は福岡県の新古賀病院心臓血管センターで講演でした。会場はほぼ満員で講演後もたくさんの質問を頂きました。かなり遠くから参加された方もいらっしゃったそうです。ご参加いただき,ありがとうございます。
講演終了後は10人以上の先生方と懇親会,ここでもいろいろな話をさせていただきました。その後さらに数人の先生方と2次会に突入。かなり遅い時間までお付き合いいただき,ありがとうございました。
- 10月20日の高山赤十字病院での講演ですが,参加問い合わせ先情報を追加しました。
- 脱獄囚と人質の少年の心の交流を描いた感動作,《パーフェクト ワールド》について。追うものと追われるものの緊迫したドラマであり,少年の成長物語です。
- 今週号の漫画雑誌「モーニング」,面白いです。まず表紙の美しいこと。『とりぱん 第2巻』出版記念と言うことですで,作者のとりのなん子さんが伊藤若冲風に描いたものだが,色の使い方が抜群にいいです。これだけでも元を取った気分になれます。
それにもまして見事なのが,同誌で主催している "MANGA OPEN" 受賞作の高宮良子さんの『風俗画』というフリーハンドで描かれたイラスト集。さまざまな日常風景を緻密に暖かみのあるタッチで描いた作品です。遠くの家の瓦の一枚一枚が陰影まで描かれています。そして何より,一枚の絵に描かれている10人を超える人々の表情が描き分けられていて,その人達のこれまでの人生とか,生き方とか,そういうのまで伝わってくるのです。これほど多くの人が描かれているのに,全ての人に表情があり,人生を感じさせます。しばし,魅入ってしまいました。
2006/09/22
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,埼玉県川口市の上尾中央医科グループ 東川口病院 総合診療科部長 北垣 毅先生,東京都府中市の府中恵仁会病院 脳神経外科 古田 誠先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 10月28日(土)15:00より東京で開かれるエポプロステノール・フォーラムで講演することが決まりました。
- アメリカでは大評判だったらしいけど,ムチャクチャつまらなかった映画,《バス男》について。タイトルはもちろん《電車男》のパクリですが,内容は全く無関係・・・というか,バスとも無関係です。
- 今日は10時前に松本を出発し,松本駅⇒名古屋駅⇒中部国際空港⇒福岡空港⇒久留米と移動し,新古賀病院心臓血管センターで講演です。
2006/09/21
- 患者さんのご家族の方が,なんと「シーネ付きZNC」を考案され,試作してくれました。これが結構優れものです。指尖部損傷での打撲の痛みをやわらげてくれるそうです。
- 最近のフラッシュメモリの値段はびっくりしますが,なんと8GBで16,900円というUSBメモリ(A-DATA PD8-8GB)をネット見つけてしまい,思わず衝動買いしてしまいました。昨日,手元に届きましたが,今のところ何のトラブルもなく使っています。
2006/09/20
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,福岡県久留米市の久留米大学病院歯科口腔医療センター 古賀 真先生,茨城県守谷市の貝塚みずき野クリニック 貝塚広史先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 昨日から大阪大学の榎本先生が見学に見えられています。
- アメリカ西海岸で大地震が連鎖的に発生して各都市が壊滅状態になるんだけど,アメリカには家族愛と助け合いの精神があるから大丈夫,という超アホ映画,《合衆国壊滅 -M10.5-》について。初めから最後まで,ご都合主義的展開と甘ったるい家族愛が満載です。おまけにタイトルに「マグニチュード 10.5」とあるため,最後にもう一回,地震が起こることがわかっちゃうというお粗末ぶり。
2006/09/19
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,千葉県船橋市の田中外科・肛門科クリニック 田中 大先生,岡山県岡山市の須田外科内科医院 須田 学先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 二つの大きな外科の学会で創傷治癒,創傷治療がパネルディスカッションとして取り上げられるそうです。一つは今年11月9日から広島市で開かれる第68回日本臨床外科学会総会,そして来年4月11日から大阪で開かれる第107回日本外科学会定期学術集会です。いずれも,外科ではもっとも大規模な学会だったと思います。
そして,それぞれの演題募集の文章を読むと,当サイトの言い回しを殆どそのままの形で使っているような感じです。例えば,日本臨床外科学会のパネルディスカッション『創傷治癒の最前線』公募の文章は「多くの医療現場で擦過傷・挫傷・熱傷などの処置を必要とする症例に遭遇するが、依然として伝統的な”消毒してガーゼを当てる”処置が行われている。消毒は細菌を殺傷するだけでなく創傷治癒に必要な細胞までも傷害してしまう。各施設におけるエビデンスに基づいた処置方法について成績を含めて論じていただきたい」
ですし,日本外科学会定期学術集会のワークショップ『創傷治癒の科学的検証と臨床応用』の演題募集の文章は次のようになっています。「創傷治癒管理は外科の基本であるが、これまではエビデンスはなく”常識”に基づいて行われてきた。本セッションでは、創傷治療の新しい基礎的知識のもとに、消毒剤や抗生物質やドレッシングの使い方から創傷治癒に適した局所環境や全身管理など、幅広くこれまでの”常識”を検証するとともに新しい知見を示していただきたい」
外科で最も権威ある学会で,相次いで創傷処置の方法,創傷治癒についての研究について集中的に取り組もうというのですから,世の中が少しずつ動いてきたのかもしれません。
臓器移植の手術そのものがいくら完璧に行われたとしても,その後の創処置が旧態依然とした方法を漫然と行っていて創縁壊死が起こり,それを消毒していれば深部感染に波及し,結局臓器移植そのものが失敗に終わります。そこまで行かなくても,入院日数が長引く,無駄な抗生剤を使用しているうちに耐性菌でにっちもさっちも行かなくなる・・・なんてことはよくあることです。同様に,創感染(infection)と創面への常在化(colonization)をごっちゃにしていて創感染の治療をするのはナンセンスのきわみです。
手術成績には術後創感染が影響を及ぼしますが,それはまさに創傷処置の方法であり,創傷治癒についてどれだけ正確に知っているかなのです。今回の二つの学会のディスカッションを通じて,このあたりがより明確になればいいな,と思います。
- ひさしぶりに東海林さだおの食べ物エッセイ・シリーズの一冊,『うなぎの丸かじり』(朝日新聞社)を読んだ。一時期は,出るたびに読んでいたがあまりに忙しくなったためにご無沙汰だったが,やはりあの文章力は顕在だった(ゴーストライターが書いているんじゃないの,という噂もあるけど,ま,気にしないことにしましょう)。喩え方が素晴らしくうまいのである。
例えばギリシャ料理を食う章を見てみよう。そこではいきなり,ギリシャは「スミ1」か「スミ2」だと看破する。「スミ1」とは何か。野球で初回に1点だけ取って,あと最後まで点数が入らない試合の事を言う。例えば哲学の分野ではギリシャはソクラテスとプラトンという二大巨人がいた。でもその後が続かず,小粒な哲学者ばかりだ。これが「スミ2」だ。詩の世界ではホメロスが初回1点を挙げたが後続なしで「スミ1」。数学ではピタゴラスとユークリッドで「スミ2」。見事なたとえである。
あるいは「最中(お菓子のもなか)はヤドカリだ」というのも言いえて妙。中味と外側が何となくよそよそしいもんね。あるいは,「カレージルが足りない!」という怒りもごもっとも。いつも足りなくて,苦労しているもんね。
2006/09/18
- 通常は休日は更新しないのですが,丸3日も更新を休んだら忘れられるんじゃないかと思ったりしたもんで,更新しちゃいます。
- 先週金曜日は小樽整形外科医会で講演でした。同会で企画した講演では始まって以来という150人近くの方が参加され,質疑応答も活発でした。また,片道2時間以上かかるところから参加された方もいらっしゃったそうです。多数お集まりいただき,ありがとうございました。
講演終了後は,有志の先生10人ほどとお寿司屋さんで懇親会。小樽といえば寿司,と豪語されていましたが,その言葉は嘘でなく,美味でした。ここでも色々な話をさせていただきました。遅くまでおつき合いいただき,ありがとうございました。
この時期の小樽は観光客で溢れていて,ツアー客などで道は一杯でした。逆に言えば,観光と無関係の県外人は私くらいだったかもしれません。
というか,これまで何度も札幌で講演をしたことはありますが,観光をしたことはないため,大通公園がどこにあるかも知らなければ,時計台もクラーク博士像も見たことがありません。ま,そのうち暇になる日(=治療が一般的になり,どこからも講演で呼ばれなくなる)が来るでしょうから,観光のその時までとっときましょう。
- この文章は17日夜に書いていますが,この時点で台風13号は佐世保に上陸して福岡方面に向かっているようです。佐世保といえば先週行ったばかりですから,知り合いになった先生方の顔が浮かび,大丈夫だったろうか,病院はけが人で一杯じゃないだろうかと,とても他人事とは思えません。
台風の被害を受けた方々にお見舞い申し上げます。
2006/09/15
- 東京都杉並区の柿田医院の柿田先生から「乳児顔面熱傷の治療例(ZNC使用例)」という投稿をいただきました。ありがとうございます。
ある大学病院に入院していた患者さんで,ご両親が熱傷治療についてネット検索して当サイトを見つけて私にメールで連絡し,杉並区の方だったために柿田先生にお願いした症例です。見事な治りっぷり,治しっぷりだと思います。
- 上記の柿田先生は「外傷の湿潤治療」に東京都で最も早い時期に登録していただいた先生で,これまで何度かお会いしています。彼によると,都内はおろか,静岡県,群馬県,千葉県などの遠方の患者さんが彼の医院を受診しているとのことですが,柿田医院のサイトに治療方針,湿潤治療の説明,そして治療例を掲載しているため,それを見て受診される方が多いそうです。つまり,複数の病院があった場合,治療例を掲載している病院が選ばれる確率が高くなるということは,十分に考えられます。
- 今日は9:51発の特急「しなの」で名古屋に向かい,中部国際空港から新千歳空港,そして小樽に向かい,小樽整形外科部会学術講演会で講演です。
2006/09/14
- 川崎病院(福岡県八女市)形成外科の古賀美穂先生から,『ビジダームの使い方』 (5.52 MB)というパワーポイントファイルをご提供いただきましたので公開します。どうぞ,ご自由にお使い下さい,とのことです。
- 読んでみようと思って購入したものの,まだ読んでいない本が2冊あります。
- 『ゾウの耳はなぜ大きい? -「代謝エンジン」で読み解く生命の秩序と多様性-』(クリス・レイヴァーズ,早川書房)
- 『医師ゼンメルワイスの悲劇 -今日の医療改革への提言-』(南 和嘉男,講談社)
前者は「代謝エンジン」という一つの概念で,哺乳類,爬虫類,鳥類の多様な生存様式と生態を説明しようという力作(・・・らしい)。後者は19世紀の医師ゼンメルワイスが産褥熱の本体に迫る発見をしているのに,その発見を葬り去るために奔走する権威ある大学教授や,旧態依然とした医療を守るために汲々として権威者に尻尾を振る医者どもの醜い姿を抉り出す力作(・・・らしい)。
読みたいよ~,でも,時間が・・・。
2006/09/13
2006/09/12
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,鹿児島県鹿児島市の片平整形外科 片平光昭先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 昨日,犬山中央病院の柴田先生が見学に見えられました。医学論文の質の低さ,考察が全く書かれていない医学論文の考察の異常さ,因果関係に眼をつむって結果だけ比較してそれでよしとする風潮の危うさなどについて,熱く語ってくれました。
2006/09/11
- 先週金曜日(8日)は松本駅⇒名古屋駅⇒中部国際空港⇒福岡空港⇒博多駅⇒佐世保駅という経路で長崎に行き,佐世保整形外科医会で講演でした。午前9時51分に出発し,佐世保に到着したのは夕方6時10分頃。約8時間半の行程でした。会場は通常の同会の講演会の2倍の参加者でほぼ満員状態,その後の情報交換会でも多くの質問をいただきました。そして数人の先生方と「佐世保といえば魚ですよ」というわけでお寿司屋さんに移動。さすがに美味でした。遅くまでありがとうございました。
そして翌日(9日)は朝9時に佐世保駅⇒博多駅⇒福岡空港⇒羽田空港⇒汐留と移動して,16:00頃ロイヤルパーク汐留タワーにチェックイン。日テレの隣ですね。そして夕方に帝京大学整形外科の松下教授など5人と夕食。とても楽しく会話させていただきました。「人がやってないことをやらないで,何をするんだよ」とのが信条という松下先生と会話が弾みました。かなり遅くまで飲んでいたような記憶が・・・。
そして翌日(10日)は朝10時半から帝京大学整形外科同門会で講演。ここも会場はいっぱいで,懇親会でも多くの先生方にお声をかけていただきました。とても自由でアクティブな雰囲気が漂う同門会で楽しかったです。
そして,懇親会終了後にタクシーに飛び乗って新宿駅に向かい,広大な新宿駅の中を急ぎ,出発3分前の「あずさ」に飛び乗り,夕方5時半に松本着。
それから適当に晩御飯を食べ,お酒も飲まずに10時頃寝ちゃいました。ちょっぴり健康的です。
そういえば,9月には行ってから大学の整形外科医局,整形外科医会での講演が続いています。
- とてもスタイリッシュな画面が連続するお洒落なスリラーなんですが,何がなんだかよく判らないストーリーの映画,《クリムゾン・リバー》について。もちろん原作の小説はきちんとしたストーリーが展開するようですが,映画は細部をはしょりすぎたようです。
2006/09/08
- 「湿潤治療の講演をしている医師」に東京都品川区の内藤修先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 朝日新聞社のサイトに面白い記事があった。「未滅菌ガーゼを手術に使用,265人に 岡山大病院」
要するに,本来なら消化器外科や婦人科の手術の腹腔内手術に使用するガーゼは滅菌でなければいけないのに,手違いで未滅菌ガーゼを使っていた,ということらしい。265人に対して未滅菌ガーゼを使用したが感染は起きていないと言うことだ。
ここで,「大学病院ともあろうものがそんな初歩的なミスをするなんてけしからん! 猛省せよ!」と考えるのが常識ある態度なんだろうが,265例で感染なし,という数字はすごいと思わないだろうか。これって通常の手術の術後感染率より低くないだろうか。
ここは一つ岡山大学は,同じ時期に滅菌ガーゼを使用した手術の術後感染率も発表して欲しいが,恐らく,違いはないはずだ。それなら「腹腔内手術における滅菌ガーゼと未滅菌ガーゼ使用での術後感染率に差はない」という画期的な論文になるはずだ。既にアメリカなどでは「救急室での創縫合において滅菌手袋と未滅菌手袋での縫合では創感染率に違いはない」という論文が出ている。この二つを組み合わせれば,「無菌操作で術後創感染が防げているわけではない」という結果になるではないか。そちらの方が,余程,世のため,人のためじゃないかと思う。
何しろ,滅菌物を作るために使用されるコストと人手は馬鹿にならないのである。それを日本全国でしているわけである。ところが,その努力で感染率は誤差範囲内だったとすれば,している必要はなくなり,日本全体では莫大なコスト削減になるはずだ。一つ一つは小額だが,何しろ日本の全ての病院でしているため,合計ではとんでもない金額になっていると思われる。医療費抑制効果,抜群である。
岡山大学では是非,この方面の研究を進めて欲しいと思う。
要するに,製品化された滅菌前ガーゼに感染起炎菌が付着するタイミングはいつか,ということである。この時,「細菌はそこらにウヨウヨしていて,滅菌していないガーゼはバイキンだらけだ」と考えてはいけないということである。滅菌していないものは不潔で細菌汚染されている,と考えるのは間違っているのだ。
- 今日は午前10時前に松本を出発して名古屋に向かい,中部国際空港から福岡空港に移動,博多から佐世保にJRの特急「みどり」で移動し,佐世保整形外科医会で講演です。そして佐世保に一泊して,翌朝9時過ぎに佐世保を出発して「みどり」で博多に移動し,福岡空港から羽田に向かい,汐留のホテルに到着して,夜は帝京大学の先生方と宴会して一泊,翌日は帝京大学整形外科同門会で講演です。そして講演終了後に新宿に向かい,「あずさ」に乗って松本へ。
なんだか,ムチャクチャな生活だな。
2006/09/07
- 昨日から佐渡市立相川病院の徳永先生が見学に見えられています。
- 今回の第8回日本褥瘡学会の運営に怒り心頭の医師数名が,日本褥瘡学会に対し公開質問状を出そうと考えております。共同提出してもいいよ,という方がいらっしゃったら,メールでご連絡下さい。
このままでは来年,群馬県前橋市で開かれる予定の第9回日本褥瘡学会では,今年を上回る惨状になることは火を見るより明らかです。参加費はばっちり取られて会場に入れない会員が3000人以上発生するはずです。もちろん,学会側,主催者側はぼろ儲け! これではまさにぼったくり学会,詐欺学会です。
2006/09/06
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,大阪府松原市のうえだクリニック 上田勝弘先生,栃木県の自治医科大学付属病院 消化器外科 瑞木 亨先生にも加わっていただきました。ありがとうございます。
- 日本褥瘡学会について書いていますが,参加者側からすると「学会だと思って参加したら,実はぼったくりバーだった」状態に近いわけですが(1万円払ったのに会場にすら入れてもらえない),主催者側からするとこんなに美味しい商売はないですね。狭い会場に5000人も集めやがって,と文句を言うのは少数の医者だけで,大多数は看護協会にたてつくなんてそんな恐ろしい,と考えている従順で素直で物言わぬ看護師さんです。
となれば,一人1万円で5000人参加だからこれで5000万円! 企業展示のメーカーやランチョンセミナーなどのメーカーからはそれぞれ一口100万くらい(もっと多いかな?)。それに学会プログラムに宣伝を載せる製薬メーカーなどからは広告掲載料。
それに対し,はなから5000人を入れるつもりなんてないから,会場は狭くて安いところでいい。今回の大宮の会場使用料はネットで調べられますが,何千万もかからずに借りられることが判ります。
というわけで,ぼろ儲け状態じゃないですか。美味しい商売ですよ。
医者の学会でこんなことをやったら「金返せ!」と騒ぎになりますが,おとなしい看護師さんが主体だから,恐れるものはありません。いくらでもぼったくれます。
褥瘡学会参加者は学会側から馬鹿にされてんですよ。何やったって文句もいわない連中だと思って,ぼったくってるのですよ。そういうのをおかしいと言わないから,連中,つけあがっているんだよ。君たちを舐めてかかっているんだよ。どんないい加減な運営をしたって会場参加者が増える一方だから,って,たかをくくっているんだよ・・・この連中を騙すのは赤子の手を捻るより簡単だってね。
いやはや,ぼったくりビジネスの典型を見る思いがします。
- 前半は緊迫したミステリーなのに,事件の真相が明かされたとたんに脱力してしまう映画,《フォーガットン》について。途中まで「そっちとかあっちの方向には行かないよね。事件の真相はあれじゃないよね」と思いながら見ているというのに,しっかりと「あっち」の方向に向かっちゃいます。自分で墓穴を掘って勝手に落っこちた感じでしょうか。
- 私がいつも夕食を食べている中華薬膳鍋の店「火鍋いまい」では,京都で売っている香辛料【祇園七味】が大人気です。元々,私が京都駅で【日本一辛い唐辛子 黄金一味】と一緒に買ってきたものですが,この七味唐辛子が名古屋の味噌煮込みうどんの八丁味噌にあうんですよ。いつの間にか,ランチの人気メニューの煮込みうどんの必須アイテムになってしまいました。鮮烈な山椒の香りと爽やかな辛みが魅力です。
- 映画の感想を書いていますが,それについて「原作の小説を読まずに映画を批評するのはおかしい」というお叱りをいただくことがよくあります。もっともな意見に思えますが,これはちょっとおかしいと思っています。映画は映画,原作は原作だからです。このあたりは,原曲とアレンジの関係と同じです。
小説を元にしてくつられた映画には4種類しかありません。
- 小説に忠実ではないが面白い映画
- 小説に忠実ではなく詰まらない映画
- 小説に忠実で面白い映画
- 小説に忠実で詰まらない映画
これだけです。
要するに,原作に忠実だろうと原作を無視だろうと,映画として面白ければ成功だし,いくら原作に忠実だろうと詰まらない映画は駄作です。映画は映画として単体で完成されていなければ意味がありません。ちなみに,上記の4つの分類をバッハの編曲で言うと次のようになります。
- 原作には忠実でないが編曲としては大傑作:グレインジャー編曲の「羊は安らかに草を食み」
- 原作には忠実でないが編曲としては凡庸:ブゾーニ編曲の「シャコンヌ」
- 原曲に忠実で編曲としても空前の傑作:ブゾーニ編曲の「聖アンのフーガ」
- 原作に忠実だがピアノ曲としては全くの駄作:リストのバッハ編曲のすべて
回りくどくなりましたが,映画は映画として評価すべきだし,原作の知識なしに楽しめるものが良い映画です。原作を読まなければ訳がわからない映画なんて最悪です(例:クリムゾン・リバー)。映画を作るなら,原作を知らない人でも十分に楽しめ,十分に理解できる映画を作るべきです。
2006/09/05
- これまで「外傷を湿潤治療している医師」で大分県の病院で登録していただいていた山下倫徳先生が同じ大分県豊後大野市の大分県立三重病院に移動されました。
また新たに,静岡県島田市の加藤外科医院 加藤 淳先生,青森県六ヶ所村の六ヶ所村国民健康保険 尾駮診療所 内科 石川有平先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- PDFファイル化した『外科の夜明け』のダウンロードについて昨日書きましたが,半日で30件を越える問い合わせメールをいただきました。ありがとうございます。
- 先週末にさいたま市で開催された第8回日本褥瘡学会は想像以上の杜撰さと運営のまずさだったようですね。1万円もの参加費を取っておきながら,会場が狭すぎて入れない人が続出たり,議論に参加できなかったり,ポスターセッションでは座長がいなかったりと,ここまでひどいのは前代未聞でしょう。ここまで来たら詐欺同然じゃないでしょうか。
この学会は参加者5000人規模で,しかもその5000人が朝から晩まで会場から一歩も出ないという真面目人間なんですよ。これは前回,ぜんぜん会の学会からわかっていたはずです。だから,2500人の第1会場だけで講演をしていたら2500人はそこに入れず,「金を取っておいて発表が聞けないなんて!」という怨嗟の声が出るのは当たり前です。
これでは,詐欺学会と呼ばれても反論できないはずです。こういう学会に参加して金だけ払って聴きたい講演も聴けなかったというのに抗議しないのでは,人が良すぎます。
そして来年は群馬県前橋市で学会開催との事です。人口32万人の前橋市で5000規模の学会ですか? そりゃ,無理だって。今年のように「午前中は第1会場で記念講演のみ」とした場合,5000人入る会場を準備しないと駄目なんだぜ。前橋規模の都市では不可能なのは,小学生にだってわかります。
周辺の高崎市などにも会場を作り,その間をシャトルバスで移動させる,という方法を考えているのかもしれないけれど,その移動のためには50人乗りのバスが何台必要か,これも簡単な算数です。恐らく10台や20台ではスムーズに移動することは不可能でしょう。複数演題を出す人も多いでしょうから,演者はタクシーで移動しタクシー代は学会が負担,くらいのことをしないと学会自体が運営できないことになります。
はっきり言って,地方の中小都市でこの学会を開催するのは物理的に不可能です。人口120万近いさいたま市ですらまともに運営できなかったのですから・・・。
2006/09/04
- 「外傷を湿潤治療している医師」に,埼玉県本庄市の関根外科医院 副院長 関根正幸先生,山梨県甲府市の東甲府医院 整形外科・形成外科 水上 学先生にもご参加いただきました。ありがとうございます。
- 9月2日は東海大学整形外科同門会で講演でした(横浜)。会場は80人ほどでほとんどの席が埋まり,その後の情報交換会でもさまざまな先生方にお声をかけていただきました。ありがとうございます。
9月2日は横浜駅に到着して,駅となりのホテル(講演会場で宿泊先)に移動し,食事もホテルで取りました。翌朝は朝ホテルを出発して隣の横浜駅に移動して電車に乗り,八王子経由で松本に戻りました。横浜に行ったことは事実ですが,横浜市内の空気を吸ったのはほんの20メートルほどでした。
- これまでにも何度か取り上げた医学書の歴史に残る名著,『外科の夜明け』(トールワルド,講談社文庫)ですが,現在のところ再販される可能性は全くなく,復刊ドットコムでも復刊交渉はあったものの,その後は全く進展がありません。また,昭和46年出版と古く,出版数自体も多くなかったため,現在,古本屋さんで見つけることも極めて困難(恐らく不可能)と思われます。このままでは,この名著が埋もれてしまいます。しかし,この書は多くの医学関係者,医学に興味を持っている人に読んでもらいたいのです。
そこで,この本の全ページをスキャナで取り込み,PDFファイルにしてみました。お読みになりたいという方は,メールでご連絡下さい。
なお,このスキャンニングのために,私の手元にある『外科の夜明け』をすべてバラバラにしました。可能な限りきれいな状態のPDFファイルにするためには,これしか方法がないと判断したためです。もう二度と手に入らないであろう名著であり,これまで大事に保管してきた本をバラバラにするのは身を切られるように辛いことでした。
- 豪華で面白くてくだらないお馬鹿系宇宙戦争映画,《スターシップ・トゥルーパーズ》について。時間つぶしには最高の作品ですね。
2006/09/02
- 今日は昼頃,松本駅を出発して八王子経由で横浜に向かい,東海大学整形外科同門会で講演です。9月はなぜか,整形外科関連の会合での講演が続きます。
2006/09/01
- 9月22日の福岡県久留米市の新古賀病院での講演ですが,開始時間は18:30に変更となりました。
- 以前にも書きましたが(2006年3月22日の更新記事),新幹線や飛行機での移動ではポータブルAVマシンで映画を見ています。その際,簡単にDVDをコピーできることが前提になります。現在使用しているのはMPM-201 (NHJ) とCowon A2, そしてCreative Zen Visionですが,最近,新製品が発売されました。NHCのMUVIA ADY-30512です。DVDプレーヤーに接続すると直接録画ができるし,値段も安いのですが,記録メディアがSDカードのみ,解像度が320×240ドットというのがマイナスポイントです。画面がVGA, 6G位でいいからハードディスクがついていれば格段に使い勝手が良くなるのですが・・・。
- 『ココロミくん』(べつやくれい,アスペクト)という本が面白い。ポータルサイトとして人気の〔デイリーポータルZ〕の,べつやくさんの記事をまとめた本だ。この,デイリーポータルZは数十人のライターがやらなくてもいいことをひたすら一生懸命にやってみて,その結果を報告しているサイトである。毎日3本のネタが追加されるのだが,どれも水準が高いのである。
その中でも,私が一番気に入っているのが,このべつやくさんの記事と,佐倉美穂さんというライターの記事である。べつやくさんは,本当に無駄なことを「何もそこまでやらなくても」というところまでやってしまうところがすごいし,「科学実験お姉さん」の佐倉さんは毎回,高校の実験室レベルの実験を台所でやってしまうのである。「エジソンは竹を炭にして電球のフィラメントにし,電気で灯りをつけることに成功した」という史実を確かめるためにシャープペンシルの芯に通電しちゃったり,炎色反応実験を実行するのである。
さて,べつやくさんの本である。どのネタも面白いのだ。たとえば冒頭の「おしゃれ長靴を探す」という記事。「雨具の代表といえば傘だが,最近,長靴をはいている人がいない。長靴をはいている人はいるにはいるが,どれもお洒落とは程遠い。では,お洒落な長靴はあるのだろうか?」という疑問を持ち,東京都内中を駆け回って「おしゃれ長靴」を探すのである。ところがどこでも見つからないのである。そうして,ようやく見つけたものの,今度はお金が足りなくて買えず,しょんぼりしちゃったりするのだ。
あるいは,「人間は逆立ちしても飲み食いできる」というのは本当か,と鉄棒にぶら下がって弁当やそばを食べたり,スターバックス店員の制服を自分で作って「スタバ・コスプレ」をして,スターバックスにコーヒーを飲みに行ったり,お弁当の定番,タコウィンナを他の食材で作ってみたりと,およそしなくていいことを真剣に徹底的にやってみているのだ。「カニのハサミは何に使えるか」という実験では,「カニのハサミでパイは切れる」ということを発見するのだが,「パイがカニ臭くなる」という欠点を発見したりするのである。
上述の佐倉さんにも共通していることだが,「とにかく実験・実行してみる⇒そこから結果を得る⇒結果を分析して結論を得る⇒それを考察する」という科学のプロセスをきちんと踏んでいるところが素晴らしい。