Kong-Ju Lee氏の採譜。1964年に作成された手書き楽譜で、『星条旗』の採譜としては最も早い時期に作られた楽譜と思われる。採譜者のLeeさんはピアノの調律師が本業の方らしく、ホロヴィッツ編曲についての自作ドキュメンタリー動画を公開されている。この動画によると全部で11種類のホロヴィッツの採譜をされているそうだ。


冒頭部分
 スーザの原曲に忠実に2/2拍子で記譜されている。
1回目のトリオ冒頭
 2段楽譜で書かれている。左手の内声部もきちんと拾われていて、もちろん「謎の変ホ」も見事に処理されている。やはり3段楽譜のほうが主旋律の動きを掴みやすいと思う。
2回目トリオ冒頭
 2段楽譜なので中声部のメロディーラインがわかりにくい。ここは3段楽譜にすべきだったと思う。
3回目トリオの冒頭
 3段楽譜で記譜されていて、最上段は2オクターブ上で演奏するように指示されている。
3回目トリオの途中
 1小節目2拍目の左手の音型は他の採譜と異なっている。右手の下降音階も律儀に3度の連続。ハングルと思われる書き込みがあるが私には読めないので・・・。
終結部
 1小節目1拍目の裏から始まる左手オクターブの始まりはHEバージョンと同じだが、最後の部分は半音階になっていて他のどの採譜とも異なっている。