小児の乾燥肌の治療例


 患者さんは7歳の女児。両手などのカサカサ・ガサガサ乾燥肌(というのだろうか?)があり,市販の尿素含有ハンドクリームを使っていたが全く改善せず,2月22日,当科を受診した。

 そこで馬鹿の一つ覚えのワセリン・ゴシゴシ法を指導し,この方法で数日で肌の状態は劇的改善した。その変化の様子を実体顕微鏡Dino-Lite Plusで行った。


2月22日の初診時の右手背 3月6日の右手背

 この写真では違いが全くわからないが,ワセリン・ゴシゴシを始めた翌日から手がスベスベになったそうだ。また,手のスベスベはワセリンを塗った直後だけでなく,一日中スベスベしているそうである。


2月22日の手背橈側 2月27日の手背橈側 3月6日の手背橈側


2月22日の手背尺側 2月27日の手背尺側 3月6日の手背尺側


2月22日の母指球 2月27日の母指球 3月6日の母指球


2月22日の小指球 2月27日の小指球 3月6日の小指球


 私は皮膚科の知識は素人同然だが,「手がガサガサ」が「手がツルツル」になったと患者さんが喜んでいるのだから,治療としては成功しているのだろうとと,勝手に素人診断した。それと同時に,ガサガサしている手とツルツルしている手の顕微鏡写真も撮影することができたのも収穫であった。患者さんに感謝感激である。
 なぜかというと,手荒れの治療の経過をデータで残すことは難しいからである。手荒れが治らないうちは通院してくれるが,手荒れが治ったら通院してくれなくなるからだ。特にワセリン・ゴシゴシ法を指導した患者さんはほとんど一回の通院で再受診してくれないので,データの取りようがなかった。

(2008/03/21)

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