頬部の直径3センチ近い全層皮膚欠損
症例は80代男性。転倒して頬部が金属金具にぶつかり受傷。同日,救急外来を受診してカルトスタットを貼付され,翌日,当科を受診した。
- 受傷時。左下眼瞼〜頬部に欠けて直径3センチほどの全層皮膚欠損を認めた。出血はなく,創部はプラスモイストの貼付とし,自分でも取り替えるように方法を説明した。
- 5日後の状態。Flap状の部分(創の下外側)が壊死した。この部分は後に切除した。
- 肉芽収縮が急速に進んでいる。
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| 5月15日 |
5月29日 |
- 5月15日,肉芽で創全体が平坦になっている。こうなると急速に治癒するようだ。
- 5月29日,ほぼ上皮化した。瘢痕拘縮はない。1週間後に受診してもらったが,全て上皮化し,瘢痕はさらに目立たなくなっている。
局所のアップ写真です。
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| 5月15日 |
5月29日 |
このくらいの面積の皮膚軟部組織欠損なら,1ヶ月ちょっとで瘢痕拘縮なしに治癒するようです。植皮も皮弁形成による創閉鎖も,かなりのものが不要になりそうです。
(2007/06/13)
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