傷のある皮膚に対するハンドクリームの作用


【目 的】
 前回の実験(2月12日施行)で傷をつけた部位がなかなか元に戻らなかったため,この部位での10%尿素含有クリームの作用を確かめてみた。


【Material and Method】
 自分の前腕屈側中央部の正常ではない皮膚を対象に,ここに市販の10%尿素含有クリームを塗布し,さらにその上をポリウレタンフィルムで被覆し,これを一日続け,翌日,フィルムを剥がして塗布部位を十分に洗った後に実体顕微鏡Dino-Liete Plusで観察し,その後,同部位にクリームとふとフィルム材貼付を繰り返し,これを我慢ができなくなるまで続けた。


【結 果】

2月18日 11:00 19日 09:30 20日 09:00

 20日の頃から局面に肉眼でもわかる白っぽいスジ状のものが出現。顕微鏡観察では瘢痕と思われた。


21日 09:00 22日 09:00

 時間の経過とともに,この瘢痕が次第にくっきりしてくるのがわかる。このころからクリームを塗布した後の痛みが次第に強くなった。


23日 09:00 23日 別の部位 23日 フィルム貼付のみの部位

 さらに翌日,この変化が増強し,2枚目の写真のような形になった。フィルム貼付のみの部位との違いに愕然とする。


25日 09:00 25日 別の部位

 8日目まで実験を続けたが,太い瘢痕の部分と,それ以外のチリメン状の部分にはっきり分かれ,どこを見ても正常皮膚の構造は見つけられなかった。痛みもあったため,これで実験は中止。


【わかったこと】

(2008/02/28)

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