以前にもこの時期に書いたことがある話題です。1月が受験期に重なるという不合理についてです。
受験期の子供を持った親なら誰でも,試験が続く1月から2月にかけてハラハラ,ドキドキの連続です。1月から2月にかけてはインフルエンザや急性上気道炎の流行期に重なる時期であり,雪などで交通機関が乱れる時期でもあるからです。高校受験,大学受験は全生涯を通じてもかなり大きなイベントです。どの大学に入るか,どの学部に入るかで人生が決まることだってあります。そんな時にインフルエンザにかかったらその年の受験は諦めるしかありません。インフルエンザの流行期に受験が重なった不幸を呪うしかありません。
しかし,冷静になって考えてみると,なぜ受験期が冬になっているのか,なぜわざわざインフルエンザと大雪の時期に受験期が重ならなければいけないのか,という疑問が生じてきます。
なぜ受験が1月から2月なのかといえば,新学期が4月だからです。4月に新入生を入学させるためにはその2ヶ月くらい前に試験をする必要があるからです。
ここで冷静になってみるとわかりますが,世界で4月入学の国ってむしろ少数派で,大多数の国は9月入学です。また,日本でも小学校が4月入学になるのは1892年からであり,帝国大学や旧制高校は1920年まで9月入学だったそうです。
なぜ日本で4月が入学になったのかをいろいろ調べて見ましたが,よく理由がわかりません。どうも,4月入学でなければいけない確たる理由はないような感じです。
であれば,何も受験時期が最悪の冬に重なる4月入学にしなくてもいいのでは,という気がしてきます。
これが9月入学なら,受験期は6月から7月がピークとなり,せいぜい梅雨があるくらいで,大規模流行する伝染病も少ないです。沖縄で台風があるくらいでしょうか。なら,9月入学にしちゃえばいいのに・・・。
少なくとも,4月入学は日本の風土気候に合っていないことと思うんだけどね。
(2007/12/28)