《エイリアンアタック! Alien Attacks!》 (2006年,アメリカ)


 クズ映画ファン垂涎の駄作です。最後まで見続けるのがすごく苦痛,という駄作映画はこれまで幾つも見てきましたが,ここまでひどいのは久しぶりです。

 「小学生だってもっとましなストーリーを考えるだろう」級の,内容も何もない取ってつけたようなストーリー,「三丁目の夕日」の頃,つまり昭和30年代後半の特撮テレビ番組から全然進歩していない特撮シーンと21世紀とは思えないチンケなCG,「21世紀になってこの宇宙人の造詣かよ」級のチープな緑色宇宙人,「学生の映画サークルだってもうちょっとましなセットを組むんじゃないの」級の涙を誘うセット,「空飛ぶチョロQ」級のチープなUFO,俳優陣の素人級の演技・・・と,最底辺ゴミ映画の王道を歩んでいます。もちろん私はクズ映画だってことをあらかじめ確認した上で見ましたが,ここまで悲惨な映画とは予想を超えるすごさです。これまで見たクズ映画の中でも,一二を争う出来でしょう。ま,一言でいえば,人様から金を取って見せるレベルじゃないです。普通なら,無料で見たって腹が立つほどひどい映画だよ,これは。

 おまけに,ヒロイン役のお姉さんが虞美人草,じゃなくて不美人ちゃんです。誰かに似ていると思ったら,●姉妹のお姉さんです。このお姉さんをもうちょっとゴツくするとこんな感じになるはずです。しかもこのヒロイン役,肌がすごく汚いです。ハイビジョンで見たら正視に耐えないんじゃないでしょうか。映画の役作りをする前に,まずメイクをしたらと言いたくなります。

 予算が足りないから不美人でしょうがなかったのね,と思うと,彼女以外の登場する女性陣はそこそこ美人でナイスバディだし,エイリアン側のボスキャラ女性は結構な美人です。なんで,ヒロイン役女優さんと敵ボスの女優さんを取り替えなかったんでしょうか?


 どういう映画かというと,「この世にはすでに多数のエイリアンが地球人に成りすまして溶け込んでいて,地球戦略をたくらんでいる。みんなで気をつけよう」という映画でございます。映画好きの人なら,こういう設定の映画,2つや3つはすぐに挙げられるでしょう。

 軍需産業の会社に勤めているのがヒロインのサラ。彼女は開発したばかりの「電磁パルス銃」の暴発事故で光線(?)を額に浴び,それをきっかけに人間に化けているエイリアンを見分けられるという能力を手にします。そして,実はそこらにエイリアンがウヨウヨいることを知ります。実は,その会社に電磁パルス銃の発明依頼をしてきたのもエイリアンだったのです。

 で,よくわからないんだけど,その電磁パルス銃は電気を使っているものに向けて撃つとそいつを爆発させることができるらしく,それでサラはエイリアンたちの胸ポケットを撃ってエイリアンを次々倒し(人間に化けているから胸ポケットに携帯電話を入れている),逃げ出します。追ってくるUFOもこの銃で撃ち落します。でも,街中火の海です。

 逃げる途中にラジオ番組をつけると,DJが「この世界にはエイリアンがすでに多数入り込んでいて,世界をのっとろうとしている」という声が聞こえるじゃありませんか。「この人は真実を知っているんだわ」と思ったサラはラジオ局に直行。するとこのDJは「あの話は嘘に決まってるだろ。適当にしゃべっているだけだよ」って話してくれます。

 でも,とりあえず使える奴はこいつしかいない,というわけで,サラは電磁パルス銃でDJを脅して車を運転させます。空にはウヨウヨとUFOが飛び回っています。なんとかモーテルにたどり着き,二人は部屋を取ります。するとそこに,サラの妹に化けたエイリアンがやってきます。なぜかサラの「エイリアン見破り能力」はここでは発揮されません。ヤバイ,と思ってその時,ライフルなんぞを構えた姉ちゃん3人組が踏み込んできて,エイリアンをやっつけます。どうやら彼女たちは気合いと訓練でエイリアンの精神を読み取ることができるようになったらしいです。

 そして,サラと3人の女性と太っちょDJは車に乗ってエイリアンのボスの自宅に乗り込み,エイリアンどもの地球乗っ取りを防ごうとするのでありました・・・ってなナイスな内容でございます。


 この映画で最も重要な小道具が電磁パルス銃ですが,あまりに不細工で作りがチャチで,サラが手にとって構えるシーンを見るたびに物悲しい気分になります。日本の「○○戦隊▽▽レンジャー」の武器としてバンダイが売っている銃の方が格段に造形的に優れています。多分,100円ショップで売っているオモチャよりチープです。

 UFOを飛ばすためには人間の体と牛の体が必要らしいです。生意気にも,キャトル・ミュートレーションの謎解きをして下さいます。そのため,UFOの外見はいかにもUFOなんですが,中に入ると人間の手足や頭がぶら下がっています。牛の死体でUFOを飛ばすというのですから,このエイリアンたちの文明,進んでいるんだか遅れているんだかわかりません。しかも,エイリアンが欲しがっている武器が「電磁パルス銃」ですから,電子レンジを改造すれば作れそうな感じです。どうやら,UFOは作れても電子レンジは作れなかった文明のようです。

 このエイリアンのUFOに連れ込まれたお姉ちゃんたちは,なぜかオッパイ姿になり,ヌタヌタと動くタコの腕のような触手に絡みつかれます。いわゆる一つのサービスシーンです。ちなみに,映画が始まって3分くらいで登場するシリコン巨乳のお姉さんのオッパイが一番形がよかったです。

 ちなみにエイリアンの皆さんはひ弱です。銃で撃たなくても素手で殴って殺せます。パンチ一発で頭が破裂します。しかも,科学文明もたいしたことがなさそうだし,このレベルのエイリアンだったら全然怖くないんじゃないでしょうか。

 それと,やたらと爆発シーンはありますが,誰が見ても「小さなセットを組んで爆破したんだね」というのがミエミエです。でも,気がつかないフリをして鑑賞しましょうね。


 それにしても,なんで,2006年になろうとしている時期にこんな最底辺レベルの映画を作っちゃったんでしょうね? それが最大の謎です。

(2009/02/06)

Top Page