有名映画のパロディー映画です・・・って,紹介文はこれだけで終わっちゃいます。面白くないわけじゃないんですが,50過ぎのオジサンとしては「こういう下品系お笑いはもういいや」っていう感じなんですね。ウンチ,おしっこ,おなら,ゲロ,お尻・・・という「アメリカ人好みの笑い」満載なんですが,それがどれも下品すぎるし,しつこ過ぎるんですよね。少なくとも,私の「笑いのポイント」からはかなり外れています。
ちなみに,DVDジャケットを見るとどういう作品がパロディーされているかは,映画好きならだいたい判りますよね。
とりあえず,映画はこんな感じ。ルーブル美術館の館長に育てられたルーシー,メキシコの修道院で育ったエドワード,搭乗した飛行機が蛇の大群に襲われたスーザン,そしてミュータント学校に通学するピーターの4人の孤児がいて,彼らがそれぞれ「黄金のラッキーチケット」を手にします。チケットを手にウィーリーのチョコレート工場に招待されるんだけど,実はそこでウィーリーに捕まりそうになり,逃げ込んだ部屋にあったのが洋服ダンス。その洋服ダンスに入ったらそこは雪のナルニア国で,ナルニアの国は白い悪女が支配していました・・・ということにかな。
初っ端,ルーブル美術館の館長が白塗り男に殺される場面は《ダ・ヴィンチコード》,次の修道院は《ナチョ・リブレ 覆面の神様》,飛行機のシーンは《スネーク・フライト》という具合で,有名映画,ちょい有名映画の場面が次々と出てきます。パリス・ヒルトン(のそっくりさん)も登場します。《パイレーツ・オブ・カリビアン》も《チャーリーとチョコレート工場》も《X-Men》も《スーパーマン》も《ハリー・ポッター》も,もう何でもありです。そうそう,ボラットも登場してますね。
映画の物語のベースとなっているのは《ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女》なのですが,残念ながら(?)私はこの映画を見ていないので(・・・だって,50歳過ぎでナルニア見たらおかしいでしょう?),どこがおかしいんだかよくわからないんですよね。パロディーの元ネタがわからないからパロディーとして楽しむことができないため,一つの映画としてみることになるのですが,そうなるとこの映画,全然楽しくないのですよ。ま,本来ならこの《鉄板》を見る前に《ナルニア》を見るべきなんでしょうけど・・・。
それと,下品な下ネタ満載の上,オッパイシーン,エッチシーンが結構あります。お子様には絶対に見せたくない映画です。特に,《ハリポタ》,《チャリチョコ》,《ナルニア》の大ファンというお子様は見ない方がいいと思いますし,なかでも《ハリポタ》ファンは見ないでください。ハリーとロンは古ぼけた中年オヤジになっているし,ハーマイオニーはあばずれ系中年おばさんになっていて,しかも妊娠中でございます。お前ら,いつまで魔法学校に在学しているんだよ,という映画中のツッコミが物悲しいです。
というわけで,52歳の感性にはいまいち合わない作品でしたが,前述した様々な映画(特に《ナルニア国物語》)を見ていて,それらのパロディーが見てみたくて,下品な下ネタもオッパイも大好き,というニッチな好みの方に読みオススメしようかと思います。
(2009/12/30)