《ZVC ゾンビVS.チアガール ZOMBIE CHEERLEADING CAMP


 このタイトルから,どうにもショーモナイ映画だろうなと言うことは誰でもわかります。もちろん私も,クズ映画であることを知った上で観ております。いやはや,事前の予想を遙かに下回る最底辺レベルの映画でございました。このくらい内容がない映画になると,なんだか逆に爽やかささえ感じます。

 しかも,日本語吹き替えがものすごいです。字幕と全然違っているセリフのオンパレードです。最初,何じゃこりゃ,と思いましたが,途中から「そうか。配給会社が最初からデタラメ吹き替えで遊んでいるわけか」と気づきました。どうも,JVDという配給会社は毎回,こういう吹き替えをすることで,コアな「ダメ映画好き」の間では有名らしいです。なんだかJVD配給の映画を片っ端から観たくなってきたぞ。

 素人が撮ったとしか思えないカメラワーク,おしろいを塗っただけのゾンビメイク,カタツムリの歩みより遅いグダグダしたストーリー展開,気合いというものを微塵も感じさせないユルさ,チアリーダーものなのに美少女が一人もいない女優陣・・・という映画と知った上で,地雷源に踏み込むような蛮勇を持ったクズ映画ファンにだけお勧めします。


 映画はいきなり,紙芝居で始まります。第二次大戦末期,ドイツ軍は死者を蘇らせる実験し,ゾンビ薬が完成しますが,敗戦によりアメリカ軍に押収され,アメリカ軍が研究を引き継ぎますが,ゾンビは凶暴だったために手に負えなくなり,薬を山奥の洞窟に埋めて封印したのです。しかし,洞窟の入り口が崩れて一匹のリスが入り込み,ゾンビ薬に触れたためにゾンビになっちゃったんだ・・・という紙芝居です。ちなみにオリジナルの方では紙芝居だけでナレーションなしですが,日本語吹き替え版ではナレーションで笑わせてくれます。それにしても,紙芝居で始まる映画ってのは人生初めての経験です。

 で,舞台はその60年後になります。3人の女の子が車に乗っていますが,途中でパンクしちゃいます。2人の白人女子と1人の黒人女子ですが,白人2人は一応巨乳系ではありますがブヨっとした体型で容貌もそこらの姉ちゃん並です。一方,黒人ガールはちょっとかわいいです。ちなみにこの子がこの映画で一番かわいく,あと8人くらい出てくるチアガールさんたち(すべて白人)はそれよりランクが落ちます。よほど,人件費をケチったんでしょう。

 車が動かないわ,どうすんのよ,と立っていると,運良く男子3人組の車が止まってくれます。絵に描いたようなバカ面をした3人です。そして「やったぜ! オッパイだ。オッパイ3人だ」ってなセリフとともに車から出てきます。一人が近づき,字幕では「パンクかい? 俺はタイヤ屋の店長をやっているんだ」と喋るシーンですが,吹き替えのセリフは「俺はデリヘルの店長なんだ。俺の店で働かないか?」となります。まさしく,確信犯的吹き替えで楽しませてくれます。

 で,女子3人は山の合宿所で開かれるチアリーダーの特訓に参加する予定です。仕方ないので男子3人の車に乗り込んで合宿所に送ってもらいます。で,12人ほどのチアリーダーが勢ぞろいします。「オイオイ,この容姿と体型でチアリーダーかよ。冗談は顔だけにしろ!」という不満が四方八方から入りまくります。

 そして,鬼軍曹のようなコーチのおばさん登場。アップの顔で迫力のセリフ(もちろん吹き替え版の方ね)をかましてくれます。そしてこのコーチの息子で男子チアリーダーのチャンピオンというのが紹介されますが,若い頃のクリス松村さんってこんな顔をしていたんだろうな,というようなオカマちゃんです。そしていかにもオカマちゃんというシナを作って「バナナンボ♪ バナナをむいてパクリンチョ♪ イエ〜イ」と歌いながら踊るんですよ。これがまた,どこがチアのチャンピオンなんだよ,という感じで楽しませてくれます。

 一方,さっきのバカ男子3人組は別荘(?)に向かいますが,その途中で1人がリスに襲われ,指とタマタマをかじられます。もちろんゾンビリス君ですが,どう見てもぬいぐるみでして,身動き一つしません。ぬいぐるみに噛まれる渾身の名演技をお楽しみください。

 一方,チアリーダーさんたちのユルい振り付けによる練習が続き,「汗をかいちゃって気持ち悪いわ」ってなことになり,湖に向かいます。早くもオッパイのサービスシーンか,という雰囲気ですが,ちらっと見せるだけです。で,バスタオルを巻いて歩いて帰る途中でバカ男子3人組と再会し,「夜,マリファナを持って私たちのコテージに来て」となります。いかにもアメリカンな女子高生です。

 そのあと,夕食のシーンになるんだったかな? ここで,女子同士の口げんかからスパゲッティなんかを掴んでは投げ,掴んでは投げの「食い物を粗末にすんでねぇ! この罰当たりが!」というシーンがグダグダとあります。

 一方,バカ男子3人のうち,一人が具合が悪そうですが,残りの2人は頭の中はオッパイで一杯ですから,無理矢理着替えさせて女子の待つコテージに向かいます。コテージに入ると,女子の一人が具合の悪そうな一人の手を引いて,「外で天体観測をしたいの」とか言って外に出ます。アメリカンな展開で,即エッチとなります。残りの4人は室内でバカ話をしますが,男子連れ込みを知った鬼コーチが男子2人を追い出します。

 翌日,男子3人組の一人がゾンビに変化し,襲ってきます。しょうがないので,2人はゾンビを殺します。その頃,前夜,こいつとエッチした女子がゾンビになり,オッパイ丸出し状態で歩き回ります。そこに,コテージの管理人と思われるおっさんが登場し,「おっ,いいパイオツじゃねえか」といいながら近づいてきますが,もちろんゾンビ女子に噛みつかれます。怒ったおっさんは草刈り機を振り回し,勢い余ってゾンビチャンの首を切り落としちゃいます。マネキンの首が転がります。おっさん,「なんてことしちまったんだ。死刑になってしまう。逃げよう」と車に乗って走り去ります。実はこれが,映画のラストへの伏線になっておりますので,記憶しておくように。

 あとは,女子が次々とゾンビに変わり,鬼コーチもクリス松村さんもゾンビに変わり,生き残った2人がなんだかんだあってコテージから逃げることに成功し,近くの町に到着したけど,そこはすでにゾンビで一杯だった・・・という映画です。


 ちなみに宣伝文句にある「ゾンビと生存者との攻防戦」みたいなものは一切ありません。

(2011/02/25)

Top Page