《STREET FIGHTER 2050 "BLOODFIST 2050"★★(2005年,アメリカ)


 タイトルを見て判るように,超人気ゲームの「ストリートファイター」の2050番目のバージョンです・・・ってのは大嘘で,原題は "BLOODFIST 2050" でゲームとは全く無関係。格闘技系映画なんですが,これほど情けない格闘シーンが連続する映画ってのは久しぶりですな。何しろ「こいつ,絶対に格闘技の経験ないだろ」というレベルの奴がたくさん登場して,ぬる〜い格闘シーンが連続するんですよ。

 この「おぬるい格闘シーン」を補って余りあるのが,ちょいエロいストリップシーン。超巨乳さん,普通巨乳さん,美乳さんなど,次から次へとトップレスになって踊ってくれます。この映画の取り柄ってそれしかありません。


 舞台は2050年のアメリカはロサンゼルス。いきなりドンパチが始まったかと思うと,主人公アレックスが運転する車が武装した車に追いかけられております。何が何だか状況がわかりませんが,《マッドマックス》のパクリだということだけはしっかりわかります。なぜ主人公が逃げているのか,追っているのは誰かも全く不明。でも主人公は超絶的運転技術で危機脱出。

 で,何の説明もなく格闘技場でのバトルシーン。このシーンが素敵なんですよ。何しろ,「バシッ! ドカッ!」という効果音が動きと合っていません。音が先にあって蹴りが入ったり,パンチが入った後に音が聞こえたりします。で,優勝者が決まり,祝勝会がなぜかストリップバーで開かれます。ちなみに優勝したのが主人公アレックスのお兄さんジョニー君です。しかし,バーの外に出たところでジョニー君は何者かに襲われて死んじゃいます。

 で,アレックスの車がロサンゼルスに到着します。2050年のロスは無法地帯と化し,無法者やらチンピラやらがウジャウジャ棲息していて,アレックス君は早速こいつらに「見ねえ顔だな。よそ者は税金払いやがれ」とか絡まれますが,あっという間に全員倒しちゃいます。アレックス君,強いです。

 で,その後,アレックスは兄を探していることが判明し,彼は警察署に行ってここでマリーノ刑事が登場しますが,こいつから「お兄さんは殺されちまったぜ」と教えられます。そして兄がこの街で格闘技で飯を食っていたことを知ります。

 アレックス君はマリーノ刑事に「兄を殺した犯人を見つけてくれ」といいますが,マリーノは「それにはちょっと時間がかかるが,殺したのはジョニーがチャンプになることを快く思っていない対戦相手だろう。君もリングに上がってそいつらと対戦すれば誰が殺したか,判るんじゃないだろうか」ってなことをいい,アレックスをトレーニング場に連れていき,特訓が始まります。

 で,アレックスがリングに上がって連戦連勝だったり,兄のアパートの隣に住んでいるストリッパーさんとエッチしたり,勝ってはストリップバーに行ってオッパイゆさゆさを眺めたり,アパート隣のストリッパーさんが同僚の一言から殺人犯の手がかりを得たりして,ついにアレックスは真犯人を・・・という映画なんだよ。


 ちなみに,主人公アレックス役を演ずるお兄さんはマット・マリンズさんといって,マーシャルアーツの世界チャンピオンに5回なったことがあるということで,この人はたしかに体の動きというか身体能力はすごいです。だけど,格闘技というよりは格闘技の模範演技,あるいは格闘技の要素を取り入れたダンスを見ているような感じで,迫力ってものがありません。この人の体の動きとキレはすごいんだけど,それが全く生きていません。

 そして,街のチンピラたちと2回くらい乱闘になるシーンがあるんだけど,これが全然ダメです。マーシャルアーツなんだからしょうがないんだけど,後ろ飛び回し蹴り(っていうんですか?)の連発しかなく,しかも相手に当たっていないのが素人目にもはっきりわかります。ちょっと触れただけなのに相手は派手な効果音とともに吹っ飛んでくれます。しかも,8人くらいでアレックスを囲むシーンにしても,「えーと,俺の立ち位置はここだっけ?」とか「えーと,あいつが殴りかかって倒された後に俺が行くんだよね」というような感じで,チンピラさんたちが順番待ちをして攻撃するんですよ。昔のチャンバラ劇ってこんな感じだったなぁ,と懐かしくなります。

 それに輪をかけてひどいのが,格闘技場でのバトルです。2/3は多分格闘技の経験がないか,ちょっとかじった程度じゃないかというのが見え見えです。体の動きがまるで格闘技家らしくなく,回し蹴りというのにろくに足が上がっていないのが数人います。こういう連中が台本通り,段取り通りに格闘技の真似事をするんですよ。


 ジョニー殺しの犯人は上述の粗筋を読んだだけでわかりますね。はい,そうです,あなたの推理の通りで,何の捻りもありません。だってこいつ,登場した時から胡散臭いんだもの。こいつが犯人だってわからない人は,あまりのツマラナさに眠ってしまった人だけでしょうね。

 しかも,ストーリーもあってないようなもので何が起きているのかわかりにくく,しかも日本語吹き替えでなく字幕ばかりのために,どんどん眠くなっていきます。でも大丈夫,目が醒めるようなオッパイシーンであるからです。しかもストリップシーンが無駄に長いし・・・。ハイハイ,そこの居眠りしているお兄さん,ストリップ・シーンの前に目を覚まそうね。ここで寝ちゃ,この映画を観ている意味がないよ。


 ・・・ってなわけで,クズ映画道を極めたい君だけにオススメする映画だぞ。

(2011/04/28)

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