《化け物屋敷と悪魔教授》 (2003年,アメリカ)


 ううむ,すごいタイトルだな。普通,こういうタイトルを付けるか? 常識があればこんなタイトルを付けないよ。ちなみに原題は "Dead Scared"。こっちの方はちょっとオサレです。ところが,映画を見終わると,この邦題が実に良心的だとわかるんですね。"Dead Scared" だとオサレな映画と勘違いしてDVDを借りる人がいるかも知れないけど,《化け物屋敷と悪魔教授》じゃ,騙される人がいないはずです。このタイトルを見たら100人100人が,「多分,しょうもない映画だろうな」と思うはずです。その意味で,良心的ですよ・・・タイトルで騙してないですから・・・。


 えーと,このアホ映画,どこから説明したらいいんだろうか。マジで困ってます。

 内容としてはですね,大学のサークルに入った新入生達が,歓迎会の余興としてサークルのリーダーから「このリストに書いてある物を集めて,幽霊屋敷に集合し,一晩過ごすこと」と命ぜられるのですよ。そこにはマネキンとか,道路標識とか,映画館の座席とか,そんなのが書かれているんだけど,その中に「悪魔の書」とかいうのが入っているわけ。この悪魔の書というのは,悪魔研究をしている大学教授(?)が所有しているんだけど,その家に忍び込んで盗もうとしたら教授に見つかり,もみ合っているうちに誤って教授を殺しちゃうのです。で,とりあえず警察には連絡して自分たちは逃げだし,悪魔の書を抱えて指定された幽霊屋敷に到着するんだけど,そこでは次々に怪奇事件が起き,一人,また一人と殺されていく,という映画。

 悪魔とか亡霊とかあの世とこの世とか,そういうのはどうだっていいんだけど,「道路標識を持って来い,マネキンを盗んでこい」と言われて,それを実行する様子を見ていると,やはり違和感を感じます。だってこれって明らかに泥棒ですぜ。大学のサークルのお遊びです,では済まない犯罪行為です。こういうのを「ハロウィンだから」という理由で許しているとしたら,そういう社会のほうがおかしいと思うぞ。

 ま,それは置いとくとして,これは要するに,スプラッター・コメディーというか,ホラー・コメディー映画ですね。こういう映画ではお約束の,意味のない無駄お色気シーンもありますし,巨乳のおねえちゃんも谷間を見せまくりです。それくらいしか内容を思い出せないほど,中身がスカスカの映画でした。


 暇が有り余って困っている人にはお勧め,ってとこでしょうか。

(2006/12/05)

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