36歳女。東京都東大和市在住。
10月21日,仕事中に野菜を切るスライサーに左手を巻き込まれ,左中指と環指に怪我をした。直ちに〇〇病院形成外科に救急搬送され,人工真皮移植術を受ける。その後,同科に通院しているが,皮膚移植が必要と言われているが,体の他の部分に傷をつけることに納得できず,ネットで調べて当科を10月28日に受診。
当科ではまず,キシロカインゼリーをタップリと塗ってラップで被覆し,5分後に固着していた人工真皮のシリコンガーゼを除去。創部はヘモスタパッドで被覆した。翌日からはプラスモイストで治療。12月に入ってからはハイドロコロイド被覆材で治療。
中指は爪母の欠損のために撓側半分の爪は欠損したが,環指はほぼ正常な爪甲が伸びてきた。
10月28日 | シリコン膜除去 | 10月29日 |
10月31日 | 11月4日 | 11月13日 |
11月28日 | 2014年12月17日 | 2015年1月9日 |
2月10日 |
この時点で通院終了となったが,2015年5月14日,指の写真を添付したメールを患者さんから頂いた。
2015年5月14日 | 2015年5月14日 | 2015年5月14日 |
ふと思ったのだが,この症例に予定通りに皮膚移植が行われていたら,どういう爪が生えてくるのだろうか。半分だけ皮膚移植,半分はプラスモイストにしたら,面白い実験ができそうである。
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1160/index.htm】