78歳女性。嚢胞腎から腎不全となり,5年ほど前から週3回の人工透析中。
2013年8月26日に転倒して左下腿を強打。28日,透析で受診した〇〇病院の外科を受診し,湿布を処方された。9月7日に再受診し,潰瘍形成を認めたため軟膏を処方された。その後壊死してきたため当科紹介となった。
9月24日,当科を受診。初診時,下腿前面中央に下腿の1/3周の黒色壊死を認めた。下腿の打撲後血腫⇒皮膚壊死と診断し,局所麻酔下に壊死組織を切除し,ヘモスタパッド®で止血を兼ねて被覆。翌日からは「穴あきポリ袋+紙おむつ」(勝手に鳥谷部先生のサイトにリンク)の方法を指導し,自宅でもドレッシング交換をしてもらい,当科への通院は週2回とした。歩行は特に制限せず,入浴も普通に行ってもらった(とは言っても,最初はシャワーだけだったようだが)。デブリードマンは初回の1回のみで,以後は水道水洗浄のみで,ドレッシング交換以外の処置は行っていない。軟膏類は使用していない。抗生剤も投与していない。
およそ1年の経過で上皮化したが,その間,感染を起こすことはなく,普通に歩行して生活していた。また,瘢痕拘縮は認められない。
2013年9月24日 | ヘモスタパッド®で止血 | 9月25日 | 10月3日 |
10月11日 | 10月24日 | 11月5日 | 11月21日 |
12月5日 | 12月24日 | 2014年1月14日 | 2月13日 |
3月11日 | 4月10日 | 5月8日 | 6月3日 |
7月3日 | 8月7日 | 8月21日 |
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/846/index.htm】