1歳3ヶ月女児
2013年4月3日にアイロンで左手背に熱傷受傷。〇〇大学△△病院形成外科を受診し,ソフラチュールガーゼとゲンタシン軟膏の治療を受けていた。深い熱傷で直ちに皮膚移植しないと手が動かなくなる,と説明された。両親が「手術をしない熱唱治療」についてネットで検索し,5月16日に当科を受診した。
当科では,プラスモイスト®で治療。肥厚性瘢痕を生じ,7月よりドレニゾンテープで治療。2014年5月現在,軽度の肥厚性瘢痕と瘢痕拘縮を認めるが,屈曲障害は認められず,経過観察中である。
2013年4月19日 | 4月26日 | 5月2日 | 5月9日 |
5月16日 | 5月24日 | 5月31日 | 6月14日 |
7月8日 | 7月24日 ドレニゾンテープ開始 |
9月9日:143日後 | 11月6日:201日後 |
2014年1月9日:265日後 | 3月5日:320日後 | 5月20日:396日後 |
2018年5月21日 1858日後 |
形成外科医,熱傷専門医の間では「手背は皮膚が薄いので,深い熱傷では容易に伸筋腱が露出してしまう。腱が露出するとその上に植皮は生着しない。だから手背熱傷は早期に皮膚移植すべきである」というのが常識である。この論理のどこに間違いがあるかお分かりだろうか。
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/844/index.htm】