80歳男。23区東部
 2018年4月9日,ガラス戸にぶつかって右前腕裂傷。〇〇病院ERで縫合してもらった。あとは近くの病院で抜糸してもらうように説明され,かかりつけの△△内科クリニックを受診。1週間後に抜糸してもらったが,抜糸後に傷口が開いて黄色の液体が大量に出てきた。傷が治らないため,4月24日に〇〇病院に紹介状を書いてもらって外科と形成外科を受診したが,形成外科では圧迫するだけでいいと説明された。診察した外科医師が湿潤治療を知っていたため,当院紹介となった。
 同日,当院を受診。V字型に切れた創の下はほとんどdead spaceになっていてリンパ液が貯留していた。前医(形成外科医)の「圧迫だけで治る」という説明は嘘と判明。ハイドロコロイド被覆材を固定材料とするナイロン糸ドレナージを行い,週に2度のペースで受診してもらい,その都度,ハイドロコロイドを張り替えてナイロン糸を入れ替えた。次第にdead spaceは縮小し,3週間ほどで閉鎖。全層皮膚欠損部分もその後,上皮化した。

2018年4月25日

7月4日:70日後


【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/2949/index.htm】
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