63歳男。
 2016年11月6日,駅の階段からホームに転落し,右大腿部を強打。11月11日に近くの〇〇クリニックを受診。骨折はしていないので様子を見るように,と説明された。11月15日,突然高熱が出たため,町田胃腸病院を受診。蜂窩織炎の診断で入院となり,抗生剤点滴。発熱は1日で治まったため,21日に21日に本人の希望もあって退院。12月1日,発熱と痛みで△△病院に救急搬送され,ガス壊疽の診断で入院となり,全麻下に切開排膿が行われた。その後,町田胃腸病院への転院を希望し(湿潤治療を行っているので処置が痛くない),12月13日に転院。症状は治まっていたため,12月26日に創の一部を縫縮。2017年1月上旬に発熱と疼痛があり悪臭を伴った浸出液が出てきた。1月24日に◇◇大学付属病院を受診し,整形外科と形成外科を受診。デブリードマンが行われ,イソジン消毒などの治療を受けたが,処置の痛みに耐えられず,再度,町田胃腸病院への転院を希望。同院より,創の状態を一度診てほしいとのことで受診。
 創の状態は問題なく,このまま湿潤治療を続ければ2〜3ヶ月で上皮化が得られるはず,と回答。

1月26日


 恐らく,「打撲後血腫⇒皮膚壊死」と思われます。つまり,最初の時期から触診で血腫の診断ができていて,適切な時期に切開ドレナージをしておけば,この経過にはならなかったはず。

【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/2561/index.htm】