11ヶ月女。埼玉県。
2016年10月10日,兄の自転車のそばにいて車輪の中に右手が入った状態で兄が自転車を走らせ,中指指尖部を切断。直ちに,〇〇病院に救急搬送され,形成外科でcomposite graftが行われたが,数日で指尖部は壊死した。主治医の一人は「すぐに切断しないと骨髄炎を起こして命が危なくなる」と説明し,別の医師は「2週間くらい様子をみても大丈夫でしょう」と説明。
母親は入院直後からスマホで「指の怪我」についてネット検索していたため,主治医の二転三転する説明に「この病院ではダメだ」と判断し,当科に紹介状を書いてもらった。
10月18日,当科を受診。同様症例の経過写真を両親にお見せし,「多少の変形は残るが,指先は再生します。爪も恐らく生えてきます」と説明。プラスモイストで治療。
2018年8月25日(2歳10ヶ月),鉄の扉に右中指をはさんだ。自宅近くで湿潤治療をしているクリニックを受診したが,爪をもとに戻す手術が必要と説明されたため,当院に電話連絡。子どもが遊んでいる様子を伝えてもらい,骨折はしていないと判断。処置方法について伝えた。
8月31日,当院受診。爪根部脱臼と診断。母親に爪が伸びてくるメカニズムについて説明し,爪は元の位置に戻す必要はなく,また爪が伸びてくることを説明。
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/2503/index.htm】