62歳男。神奈川県。
 2016年1月13日,アキレス腱断裂で〇〇病院整形外科で手術。2月2日,△△病院整形外科に転院。2月15日,手術創部から滲出液が出てきて創離開の状態になった。2月18日,〇〇病院整形外科で創縫合を行い,以後,通院しているが傷が治らない。抗生剤のみ処方されているが,なぜ傷が治らないかについての説明は一切ない。患者が自分で「アキレス腱 手術 傷が治らない」とネット検索して当サイトを発見。当科に紹介状を書いてもらった。
 2月26日,当科を受診。アキレス腱部の創部に緑色の縫合糸が露出していたため,縫合糸膿瘍と診断し,この糸を除去。さらにその深部にも別の縫合糸も出現。こちらの方はアキレス腱を縫合している糸だった。
 紹介元の主治医に次のように回答。

これは単なる縫合糸膿瘍であり,縫合糸を抜去しない限り傷は絶対に治らない。
最初の手術からすでに1ヶ月半を経過しているので,アキレス腱縫合部は癒合していると考えられるので,アキレス腱縫合をしている糸を抜去しても問題は生じないと思われる。
術後1ヶ月半を経過してアキレス腱が癒合していないのであれば,それは縫合不全ではなく「不全縫合」である。
 
 その後,主治医からは次のような回答があった。
抜去するかどうかみんなで検討してみます
 


【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/2107/index.htm】

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