76歳女。
2015年7月23日,自宅浴室で転倒し左肘部を切った。直ちに〇〇医院を受診し,当科紹介となった。
左前腕近位伸側に10センチの裂創を認めたが,尺側(写真では右側)半分は脂肪に達する裂創で,撓側(写真では左側)は表皮欠損のみで真皮は保たれている状態だった。左側は連続縫合し,右側はペンローズドレーンを留置して縫合し,ズイコウパッドで被覆した。翌日,ドレーンを除去。1週間後に抜糸し,その後はテーピングを行った。
7月23日 | 縫合後 |
7月24日 | 7月30日 | 8月6日 |
創の左側(表皮剥離のみの部分)は縫合せずに被覆材で湿潤治療するという手もあったが,この面積の上皮化に要する時間を考えると,縫合(縫縮)した方が早く完治するだろうと考え,縫合を選択した。
「迷ったら面倒な方を選ぶ」と大体はうまくいくようになっている・・・治療も人生も・・・。
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1789/index.htm】