27歳女。
 半年前にカップ焼きそばを作っていてお湯を捨てようとして熱湯が右前腕にかかった。近くの〇〇皮膚科形成外科クリニックを受診し,アズノール軟膏とラップで治療。帰宅後,ラップはおかしいと思い,ラップを剥がしてガーゼを当てた。その後,3つくらいの病院を転々としている。現在は傷の盛り上がりに対し,ヒルドイドソフト®が処方され,2ヶ月間使っているが全く治らないため,ネットで調べて当科を受診。
 当科では,ヒルドイドに治療効果はなく,逆に乾燥させてしまうため,使用を中止するように説明。肥厚性瘢痕に対して即効性のあるケナコルト®局注を勧めたが,結婚式が11月初めに控えているため,式終わってから考えてみます,ということで帰宅。以後は受診していない。

10月3日  


 この患者さんが一番最初に受診したクリニックで,なぜラップで治るのかをきちんと説明していたら,患者さんが自己判断でガーゼにすることもなかっただろうし,恐らく肥厚性瘢痕を生じることもなかったかもしれません。治療はいいのに説明が・・・という典型かも。

【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1216/index.htm】

左側にフレームが表示されない場合は,ここをクリックしてください