新しい創傷治療：全治療例

　67歳男。
　1ヶ月前から背部のしこりができて腫れてきた。自宅近くの〇〇皮膚科を受診し，粉瘤と言われて抗生剤が処方された。薬を飲んでも痛みが変わらないため，家族がネットで粉瘤について調べ，当科受診。
　粉瘤の治療について説明し，局所麻酔下に切開。皮膜のない膿瘍だった。切開排膿後は止血を兼ねて創内にヘモスタパッドを挿入。翌日からはズイコウパッドで被覆した。
　なお，膿瘍腔には石灰化上皮腫の内容物と思われる白い個体があった。石灰化上皮腫をベースとした膿瘍と思われるが，確証はない。