40歳男性。
 5日前に湯沸かし器の熱湯で左足に熱傷。病院には行かず,ネットで見てラップを当てて,自分で処置をしていた。3日前には普通に歩けるようになったが,1日前から急に痛みが出てきたため,4月27日に当科を受診した。
 抗生剤を処方し,創面を覆っているゼリー状の膜(フィブリン膜?)を除去し,セフェム系抗生剤を処方した。痛みは翌日には治まり,また歩けるようになった。
 5月1日は異常なし。
 しかし,その数日後に発熱があり調子が悪くて受診できなかった,とのことで5月11日に受診。発赤を認め,抗生剤を処方。
 5月23日に受診し,創部は順調に上皮化していたが,仕事(舞台稽古)が忙しくて受診できそうにないとのことだった。何か異常があったら必ず受診するように説明したが,以後は通院していない。

4月27日
発赤・腫脹あり
4月27日 4月27日

5月1日 5月1日 5月1日

5月11日 5月11日 5月23日 5月23日

 下肢熱傷では患部の安静が最高の良薬です。だから,仕事などの関係で患部を安静にできない下肢熱傷は,治療に難渋することが多いです。

【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/031/index.htm】

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