症例は2歳の男児。2週間前に熱湯で右足背に熱傷を受傷し,近くの総合病院の形成外科で治療を受けていた。治療はゲーベンクリームを塗布したガーゼで覆う方法だった。
受傷から2週間後,主治医から「植皮をしなければ治らない。早期に植皮をしなければ歩行障害が起こる。手術しなければ敗血症を起こす」と説明を受けたが,その説明に納得できず,インターネットで湿潤治療について知り当科を受診した。
2月5日 |
これは初診時の状態ですが,今後の治療方針はどうしたらいいでしょうか?・・・アンケート結果
では,その後の経過です。特にデブリードマンもせずにプラスモイストを張っておいただけです。
プラスモイストで被覆 翌日からは普通に走り回っていた |
2月9日 | 2月13日 |
2月20日 | 3月3日 | 3月23日 |
3月23日の大きい写真 |
現在も外来通院で経過観察中だが,ごく経度の瘢痕拘縮は認めるが運動障害はない。次回は4月半ばに受診予定。
2月5日の状態でも外科的デブリードマンは不要です。死にそうな組織,死んでいる組織は生きている組織から自動的に切り離されます。
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(2009/04/03)