ピアスは専用の器具(ピアッサー)がないと開けられないように考えますが,実はどの外来にもあるもので簡単に開けられます。必要なものは次のとおり。
ピアスを開ける位置は患者さんに決めてもらい,そこに皮膚ペンなどでマーキング。穴の位置が軟骨にかからないようにします。
耳垂の表側から26G針で局麻 0.5ml程度で十分である |
針を貫通させシリンジを外す | 裏に突き出た26G針を18Gの針穴に入れる |
26G針をガイドにして 18G針を進める |
18G針を貫通させ 26G針を抜く |
18G針の穴にピアスピンを入れ | 18Gをガイドにして ピアスピンを貫通させる |
あとはピアスのピン(スタッド)にピアスキャッチをはめ込んで抜けないようにするだけですが,この時に「カチッ」と止まる位置以上に深く入れないことが重要です。また,最初に穴をあける時のピアスは軸の長い物(ロングスタッド型)の方が安全です。
また,出血がある場合には3分くらい押さえると止まります。
その後は刺入部は一日に一度は洗い,刺入部にワセリンを塗るだけで十分です。一日に一回くらい,ピアスを前後に動かして,くっつかないようにします(効果の程は不明だけど)。2週間は入れっぱなしにして2週間目に一旦抜いてよく洗い,また同じピアスを入れます。そして2週間,同じ処置を続け,穴あけから4週間でだいたいピアス孔は完成していますから,好きなピアスに入れ替えて大丈夫です。
とは言っても,本当に2週間後に一度外す行為が必要なのか,4週間経つと安定した穴ができるのかについては経験則でしかないため,根拠レスです。
金属アレルギーが起きにくいのは24金かチタン製ピアス,最も安全なものはシリコン製ピアスです。金属アレルギーによる症状が起きたら金属ピアスを抜くか,シリコンピアスに入れ替えると収まります。
(2011/03/30)