幼児顔面皮膚炎の治療例

田中泌尿器科医院 人工透析センターとみがおか/松原 博



 7月16日(月)、、、休日ですが透析施設のため診療しておりました。
 3歳前の男児で生来より多くのアレルギーがありアトピー性皮膚炎として患者宅のアトピーで評判の良い医療機関や大病院でも診てもらっていたのですが次第にひどくなり大阪市内の大病院の小児科への入院となり皮膚科とも連携での治療ということになり何週間かの治療中にトビヒやあるときはカポジでは?と疑われたとも言われ抗菌剤の点滴、内服ステロイド等の投与やステロイドの外用剤も使っていましたが好転せず。
 子供自身のストレスにより良くならないんだと告げられ退院するようになりました。

 それで母親の親戚から(当院受診を)勧められ来院したしだいです。

 先ず、初診時には顔のほぼ全面のただれと左頸部に数センチ大の皮膚炎を認め感染兆候はないようでした。
 病院で処方されている抗アレルギー剤、抗菌剤は一応あるだけ服用はつづけるようにし、石鹸、シャンプーの使用は禁止(病院では最初は小児科でイソジンで消毒されたようで、あとは石鹸で洗うように指導されていました)。
 (当院では)シャワー、ぬるま湯のみで軽く洗い、その後はプロペトを塗布するように指導しました。幼児で顔面全面を被覆材でのカバーはさせませんので、、遠方なのであとの診察はまだ先になりそうですが経過良好なので投稿させていただいております。

 初診時7/16と7/19のメールでの添付写真と礼状です。個人保護のため眼、名を塗りつぶしています。

 この幼児は明らかにアレルギーによるアトピー性皮膚炎からでなく,口周りからの接触性皮膚炎からトビヒで,かかった医療機関の間違った治療によりどんどん悪くなったものなので、それらを排除してその子が受け入れられる湿潤療法を薦めた結果です

 長々しくなりましたが、アトピーなどの専門としている(病院)の(治療)が疑問です。

7月16日 7月19日
全く別人ですね
7月19日
ちょっとピンぼけだけど,全く別人

礼状


 大阪の大病院をはじめ,アトピー性皮膚炎治療で有名な皮膚科,小児科で全く治せず,挙句の果てに「子供のストレスが原因だから治らない」と病院を追い出された患者さんを,泌尿器科医院の先生がたった3日で治しちゃった,という衝撃の症例報告です。

 要するに,イソジン消毒と石鹸洗浄を止めて,水道水でかるく洗ってプロペト(=白色ワセリン)を十分に塗るように指導しただけなんですけどね。最後の一文が痛烈というか痛快です。

 というわけで,奈良,大阪,京都方面の方で,なかなか治らない乳児湿疹,アトピー性皮膚炎の患者さんは,ものは試しと松原先生に相談なさってみられてもいいかもしれませんね。

(2012/07/27)