2018年2月24日(土)、糖質制限を語る会 in 鹿児島、おかげさまで無事に執り行うことができました。
この会も第4回目となりましたが、回を重ねるごとに従来の豚皮揚げのスタイルに近づきつつ、かつ独自の発展を遂げるようになってきました。
基本的には豚皮揚げを含めた料理やお酒を持ち込んだ立食パーティー形式としましたが、後半は参加者の中から希望者によるミニプレゼンタイムを設けました。各30分以内で自由にプレゼンをしてもらう形なのですが、これが参加者には大変好評でした。
こういうプレゼンは医療関係者が行うパターンが恒例ですが、当会では一般の方からのプレゼンも大歓迎のスタンスをとっていてこのプレゼンが胸打つものがありました。
一例を挙げると重症糖尿病からの糖尿病性足壊疽を経験された40代の男性が参加して 、自身の経験をプレゼンして下さいました。
某総合病院で足切断を余儀なくされそうになったけれど、夏井先生のホームページで同様の症例で切断を免れた症例を知り、また鹿児島県内の糖質制限、湿潤治療を実践している医療機関リストから私の病院を見つけ出されました。同じ県内とは言えわざわざ車で1時間半の道のりを通ってくれて、数ヶ月の経過で無事に足切断を免れ、糖尿病のコントロールも優良レベルとなりました。
|
|
2017年9月14日 |
2018年2月23日 |
勿論、ホームページを通じて私の病院を受診して下さったことは知っていましたが、今回のプレゼンではそこに行き着くまでに前医とどのようなやり取りがあったか、医師からあっさりと言われた「切断」という言葉の影響でそれまでの仕事を辞めなければならない状況に追い込まれたこと、そんな大事なことを本人よりも先に家族が知らされていたということ、その際どのような心理的な葛藤があったか、糖質制限+湿潤治療の前後で医療費がどれほど変わったかなど、当時の足の写真や紹介状なども交えながらリアルにそして丁寧に語って頂き、私だけでなく他の参加者の皆様にとってもかなり胸打つものがありました。
別に私が何をしたわけでもなく、糖質制限と湿潤治療をセオリー通りに指導して後は御本人が頑張ってくれたおかげに他ならないわけですが、夏井先生のホームページと私がそこに登録させて頂いたことが一人の人生を確実に救ったと実感することができ、リストに登録させて頂いていて本当に良かったと思っています。
医療関係者からの発表がよくないという話では決してありません。ただ医療関係者の立場では決して伝えることのできない患者側からの言葉の重みというものがあり、それを多くの人と共有することができる場としてこういう会を続けていく意義は大きいと考えさせられた次第です。
一方で、会の運営が複雑になればなるほど「自分がいないと続けられない」というものとなり、それだといくら良い会であったとしても幹事がいなくなれば自然消滅することになりかねません。
出来るだけシンプルに誰でも気軽に運営できてしかも参加者の心に残る時間となる、そのためにはどうすればいいかを今後も模索していきたいと思います。
医者って,いとも簡単に「では足を切りましょう」って言うんですよ。「足の傷