「ヘパリン類似物質」アンケートの結果です。
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美容目的で処方されることがあると聞きますが、何に効くんでしょうか。ピーリング?
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手についたプラモデルの塗料が、石鹸より良く落ちますヨ。
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お題の物質が肌に合わない、乾燥肌とフケ症の一般男性前期高齢者ですが、いまは白色ワセリンと湯シャン一択です。
ちょっと、話は飛びますが、わたしは、ふだんから「無知」や「善意」や「悪意」にかかわらず、世の中の医療系や投資系などの専門家がイチオシで勧める「モノ」や「コト」であっても、自分にとって重要なこと(健康・お金・人間関係など)については、できる限り自分で調べて、実験し、納得してから導入するようにしています。方法論としては、基本的に試行錯誤です。その際、小さな「戦術的失敗」をくり返すことが不可避になりますが、致命的な「戦略的失敗」は避けるように気をつけています。
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手のひら一帯に水泡ができまして。ヒルドイトとステロイドを混ぜたものを処方されました。薬剤師さんが薬局内で混ぜるため時間がかかり、いつもぐったりしていました。ある時、別々で持ってく?と提案されたので快く了承しました。患部にステロイドのみ塗る+ゴム手袋で寛解までもっていきました。
界面活性剤は傷に塗らないようにと学校で教えるようにしてくれませんかね。
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基本的には、全例にプロペトを処方していますが、どうしてもヒルドイドクリームを希望される方には、「本当は良くないですよ」と説明した上で処方をしています(2:6:2の法則でいくら説明しても理解できない人はいますので)。
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プロペトとの比較試験で本当に差が出たのかあやしい
【夏井コメント】
「ワセリンとヒルドイドソフトでRCT(randomized controlled trial:ランダム化比較試験)をしないと優劣は判定できない」というお考えのようですが,これは大間違いです。科学の基礎を知らないタワゴトです。
例えば,「細菌性肺炎の治療で抗生剤投与あり/投与なしではどちらが有効か?」はRCTをしなくてもわかります。なぜかというと,細菌の構造(=細胞壁がないと細胞膜内外のプロトン濃度差を維持できず,プロトン濃度差がないとATPを作れなくなる)と,抗生剤の作用機序(=細胞壁の合成阻害)から明らかだからです。つまり,物理学や化学の基礎原理(例:万有引力の法則,電磁気学)は否定することができず,生物学の基礎原理(遺伝学や生理学)も物理学や化学の法則から演繹できる限り絶対的に正しい,ということです。
これは,「三輪車とジェット機ではどちらが速いか」について「実際に両者で競争させてRCTしなければジェット機が速いとは言えない」と言ったら,「お前はアホか。寝言は寝てから言え」と言われるのと同じです。同様に,「太陽が地球より大きいこともRCTしないとわからない」と主張したらアホ扱いでしょう。
ワセリンとヒルドイドソフトも同じで,ワセリンの構造(=鎖状飽和炭化水素),ヒルドイドソフトに含まれる合成界面活性剤の構造と機能(=乳化作用),そして生物の細胞膜の成分(=リン脂質を主成分とする脂質二重膜),角質の構造と機能(=皮脂がないと乾燥して崩壊する)がわかれば,両者の優劣は明らかです。つまりこれはRCT云々の問題以前の「基礎化学と基礎生物学から結論が演繹できる」事象なのです。
では,RCTはどういう時に登場するかと言うと,「降圧剤AとB,どちらが高血圧に有効か」という場合です。AもBも降圧効果は化学的・生物学的に証明されますが,両者の優劣となるとそれからは演繹できません。こういう場合に登場するのがRCTです。具体的には,両者をそれぞれ高血圧患者1000人に内服させ,服薬後の血圧の変化を測定します。そこで「Aは998人に有効,Bは996人に有効」という結果が出ますが,効果の差は微妙です。そこで統計処理の検定法をいくつか試すと「有意差あり」となります(すべての検定法で有意差ありとなる訳ではない)。そこでようやく,「RCTでAがBより有効ということが証明された」となるのです。
以上,
- 基礎科学で証明される現象はRCTで証明されたから正しいわけではないし,RCTはそもそも不要
- 基礎科学で優劣が判定できない些末な事象に対しては,RCTしか証明法がない
となり,ヒルドイドソフトがクズ薬であることは前者の範疇に入りRCTはそもそも不要なのです。
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友人が手アレがひどく皮膚科でヒルドイドを処方され、さっそく使用したら滲みて痛くてどうしようと聞いてきたのですぐワセリンにかえること、ヒルドイドはコンロの油汚れに使うようにアドバイス。手荒れは大分良くなり、コンロもきれいになると喜ばれました。
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ヒルドイドとステロイドの混合処方を見かけますが、一体どのような意図で処方されてくるのか?どのような薬理、薬効を期待してなのか?疑問に思います。
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こおりた ひろ整形形成外科クリニックの郡田大宇です。
乾燥肌で受診された患者さんの大半はヒルドイドを使用されています。それを止めて頂き、石鹸使用をやめて頂き、ワセリンに切り替えて頂くと、皆さん乾燥肌が嘘のように治ります。皆さん、驚かれますし、喜んで頂いております。
夏井先生のおかげです。
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美容ブロガーやSNSのインフルエンサー(っていうのでしょうか)の女性たちが,ヘパリン類似物質のクリームを「乾燥肌によい」とか「お肌の最終兵器」といって盛んに持ち上げているのをちらほら見かけることがあります。このままだとヘパリン類似物質のクリームが「お肌の気になる女性」に広まって,後々,もっとたいへんな肌トラブルを抱えるのではないでしょうか。まさに「無知は罪」です。
自分は,夏井先生のサイトを拝見するようになって,2010年ころからメイクとスキンケアをやめ,頭は湯シャンにして肌の問題とは無縁になったので,対岸の火事ですが。
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病院薬剤師です。先日も手の乾燥を訴えた患者にヘパリン類似物質クリームが処方され、荒れがひどくなってきたので患者に、先生にワセリン出してくださいって言ってみてと教え、処方されたので手荒れは抜群に良くなっています。良い事したなと思えるときですよね。
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たまたま夏井先生のHPに巡り会えなかったら、今でも使ってただろうな。紙一重のご縁です。
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女性の間でもヒルドイドが美容目的でもてはやされていますね。私は肌断食、髪断食によって界面活性剤を断っています。とても調子がいいです。
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街の零細パパママ薬局です。それでも数枚はヒルドイドの記載された処方箋を受け付けます。医師が処方したものですから一応調剤してお渡ししますが夏井先生のHPを紹介してご覧いただいて使用は判断してくださいと、申し添えています。
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数年前酷い日焼けをした後に水泡が破れてラップした後薄い皮ができたころに塗っていました。塗った時は調子よかったのですが確かにその後乾燥がありました。日焼けは夏井先生が嫌うビタミンCを摂取するようにしてから日焼けのヒリヒリすら感じなくなりました(高蛋白+鉄+VC)。
妻は子供の皮膚炎にクリニックから処方されるこの類のクリームやスプレーを喜んで使っています。子供の新陳代謝(?)のスピードのおかげか治ったように見えたりもします。治ったように見えるのですが結局すぐに肌が乾燥したりかゆがったりするので最近は通販で類似物質のクリームを妻が買い始めました。せっかくサンホワイトのビッグサイズかったのに「塗りにくい、ベタベタする」と言って使いません(涙
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薬局で事務のパートしていますが、よく出ますね。私は一切の保湿剤(化粧品を含む)は使っていませんが、もし必要な場合はラードを塗ります。
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皮膚科からヒルドイド系をもらっている患者さんから「痒いのが良くならない」と相談されたら全部やめるように言っています。患者さんには下記のプリントで説明しています。
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時々、ヘパリン類似物質とステロイドの混合指示の処方箋(形成外科医の皮膚科クリニック発行)を持ち込まれる薬局の薬剤師ですが、夏井先生にネットで出会ってから、混合してお渡ししたことは一度もないです。混ぜない訳を話しますが、どうしてもの場合はご自身の皮膚の上で混ぜてね!って言ったり、処方医には内緒ね!って言ったり、しながらパチもん排除しています。
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使いません。必ず説明して、処方しない旨を説明しても、それでも欲しそうにされることがありますが、この頃は折れないことにしています。
ついでにお母さんが使ってる基礎化粧品も一緒って言う話もするんですが、特に食いついてくる人はほとんどいません。仕方ないんでしょうね。
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昼マイルドでしたっけ?CMにジャニタレを使うのも悪意を感じますねww
ますます犠牲者が増えそう.
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父の内出血を見つけた皮膚科の医師が、ヒルドイドを処方してくれました。痛みも色も早くよくなったと言ったので、わが家では打ち身(父はあおじと言っていました)専用の塗り薬です。
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老健の医師です。医師研修会で、皮膚科の講義のとき、講師の皮膚科教授が、乾燥・痒みのある肌にはヒルドイドです、と断言され、皆メモしていました。私は使ったことがありませんが。
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ヘパリン類似物質は、他所で処方されていて使ってもなんともないという人にはそのままにすることもありますが、確かにかえって乾燥してしまい、ソープオフ&ワセリンにしてもらって改善と言うパターンをよく経験します。
先日、ワセリンよりもベタつかない保湿剤が欲しいとおっしゃるお母さんに「皮膚の保湿剤はある程度ベタついてなんぼです。保湿剤がサラサラしていたら意味がありません。」と説明したら爆笑の上ご理解いただけました。「あまり気になるようなら擦り込んだ後に拭き取ると良いですよ。」ともアドバイスしておきました。
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84才の父親(糖尿病 毎食前インシュリン注射)がかゆみを訴えるたびにヒルドイドを塗っています。当初はワセリンのほうがいいからと言ってやめさせていましたが、介護をしている母親は「これが一番かゆみがおさまる!」と言っているし、父親もそれを塗ってくれというので今は好きにさせています。塗り続けると乾燥がひどくなるのはわかりますが、一時的にかゆみを抑える効果は一応あるのでしょうか?
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義兄が全身がむず痒くなり、10年以上ヒルドイドをを使用してますが改善してないようです。(欠かせない薬だと言ってるそうです。)ワセリン塗布を勧めましたが実践しているかどうかは不明です。
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安全に皮膚の破壊を再現し続けるのなら、ヒーリング剤として優秀なのかな?破壊ののちに、グリセリン水溶液で保湿、ワセリンで保護してやれば、生まれたての皮膚になるかも
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薬剤師ですが、ヘパリン類似物質クリームとワセリンを同時に出している医師がいます。どう使い分けているのでしょうか?
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女性誌もヒルドイド押しですから、〇〇製薬と女性誌は罪が重いですよ
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40代男性。近所の皮膚科では、背中のアトピー性皮膚炎に「アンテベート軟膏のヒルドイド割り」が必ず処方される。顔面用にはプロトピック軟膏(多分ワセリンベース)。一緒にプロペトを500グラム程度処方してもらっていてワセリン嫌いの医師ではなさそうなので、どうせなら「アンテベートのプロペト割り」にしてくれればよいのにと毎度思っている。
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間違いだと気付いた時点で、使用を変更する事は出来ないのか、使用される患者は、専門医と過信している事が、恐ろしい!!
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昨日、こちらの「やさしい皮膚科医」さんのページを見て、ワセリンより良い保湿剤があるのかとメモしたばかりだったので、タイムリーで驚きました。ワセリンを使い続けようと思います。
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そもそもヘパリンを塗って皮膚炎が治るというのがイマイチ意味不明。アトピーを自己免疫性疾患の一種としてステロイドで炎症軽減するのはまぁ理解できるが、保水性のある物質を塗ると乾燥しなくなるというのは先生のおっしゃるとおり理論的にあり得ない。
皮膚表面への水分・栄養供給は体内からしかあり得ないのでワセリンなりで表面保護→栄養状態の改善等で状態改善を図るのが道理と思う。
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まともな感性の人ならば、実際使ってみれば「おかしい。」と思う筈ですが、そうでない人が多数居るんですね。そういう方の幸せの源ならば、もうお好きにどうぞって感じです。
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昨年4月頃に痛くも痒くもない皮疹が出て、近所の病院の皮膚科を受診してステロイド軟膏が処方されました。その後一旦は良くなった皮疹が11月になって再発した為再度同じ皮膚科を受診したのですが、皮膚も乾燥していると言われました。薬も飲んだ方が良さそうだとのことで抗アレルギー薬と、前回より強いステロイド軟膏、肌の保湿にとビーソフテンクリームが処方されました。
調剤薬局の薬剤師さんも「全身に塗って下さい」と説明して下さいましたが、幸い私はこのサイトで学ばせて頂いていたお陰でヘパリン類似物質=乾燥剤との認識があったので、「こんな皮膚に有害なものはいらない!!」と思いましたが、ビーソフテンだけ拒否することも不可能なので仕方なく受け取って帰りました。が、帰宅後速攻ビーソフテン5本はゴミ箱に直行しました。
その後皮疹は繰り返し継続、先週同じ皮膚科に間もなく無くなるステロイド軟膏をもらいに受診したのですが、また要らないビーソフテンをゴミ箱に直行させるのもナンなので、「どうも私には刺激になる様で合わないみたいで、薬剤師さんに相談したらプロペトを勧められました」という作り話(?)をして、ドクターのプライドを傷つけることなく拒否して来ました(笑)。本当はそのドクターにも薬剤師さんにも「ヘパリン類似物質は乾燥剤!新しい創傷治療のホームページ見て勉強して下さい!」って言ってやりたかったです。
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夏井先生のHPを拝見するまでかれこれ10年以上、ヒルドイドをハンドクリームとして使っていました。ビーソフテンにいたっては、顔に使用。
慢性的に手荒れがありましたが、ワセリンに切り替えてから6、7年、冬場に素手の水仕事が重なるとさすがに指紋に縦皺が入ることがあるもののなかなか良好です。
余談ですが、いつか夏井先生の実験の如く油性マジックの汚れ落しに使う日があるかもしれないと残ったヒルドイドは置いてあります。(もはや洗剤ですね)
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私は学生時代酷いアトピー性皮膚炎で、あっちこっちの病院巡りをしていたころ,ヘパリンのローションが処方されるようになり、一時的に乾燥がなくなり好印象だった記憶がある。もう20年くらい前になると思う。
今では真冬でも唇以外はワセリンすら必要なくなりました。若い頃のほうが脛や顔に粉吹いていました。
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9年ほど前にヒルドイドを使っている女の子に警告したのですが、聞く耳持たなかったです。
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皮膚科では普通に処方をしているようです。ベビーようのボディソープで湿疹が酷くなる赤ちゃんが沢山で、TVも売る為に使われています。
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薬剤師です。
『傷はぜったい消毒するな〜生態系としての皮膚の科学〜 (光文社新書)』を久しぶりに読み直しました。
保湿について考察を深めたい人にとって、「第10章 皮膚と傷と細胞の絶妙な関係」の解説はとても優れた知識ベースになると思いました。
患者さんが持ってくる処方せんから判断すると、ヘパリン類似物質の圧勝状態ではありますが、ここ最近はじわじわとプロペトが存在感を見せてきているといった印象です。
プロペトはべとべとして嫌がる人がいますが、要は塗り方次第ですね。
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でも、具体的な商品名って、ここに出せないんですかね。
わが家は、最低限の純石鹸系のせっけん、台所洗剤、洗濯洗剤のみ使用です。テレビのCMはまったく視聴せず、薬や洗剤系商品もまず買わず、それでも用は足りているのでいいといえばよいのですが、実は、「避けたほうがいい」「体に有害な成分」が、こまかい成分記載をみても、カタカナアルファベットの驚くほどの羅列でチンプンカンプンで、羅列数の多さに恐れをなして目を背けて棚に戻しているのが実は現状です。もう少し、キチンと(科学的に?)わかりたいのですが、どうしたらいいんでしょう?
【夏井コメント】
「具体的な商品名って、ここに出せないんですかね」とありますが,そもそもヒルドイドソフトは商品名ですよ。私は以前から,クズ薬についてはすべて商品名を上げて攻撃しています(例:フィブラストスプレー,ゲーベンクリーム,アクトシン軟膏etc,etc)。/font>