またも見てしまいました，超低予算手抜きクズ・ゲロ映画。そんなに貧乏をしているんなら，無理して映画なんか作らなきゃいいのに，とお説教の一つも言いたくなるようなもの悲しさと内容の無さです。どうせ低予算なんだから，と開き直っちゃえばいいのに，変なところで起承転結をつけちゃうもんだから，お馬鹿パワーにも欠けています。

　要するにですね，製薬会社が有害物質を不法投棄して，それが沼だったかに入り込み，それを浴びたオタマジャクシが巨大化して人間型カエルに変身しちゃい，子孫を残すために若い女の子を襲っちゃう，というハチャメチャな内容です。ま，ムチャクチャ系映画ではよくある設定ですけどね。

　で，女性科学者がその事実を突き止めるんだけど，会社社長は否定するし，保安官に言っても「この地域はこの会社で潤っているんだ」の一点張りだし，その汚染された水に触れた保安官の息子は病気になっちゃうし・・・と，お約束の展開が続きます。

　まず何がすごいって，この映画の主人公とも言うべきフロッグマンの着ぐるみのチープさ。今時それはないでしょう，という出来です。初代ウルトラマンを通り越して，はるか昔のマグマ大使のころの着ぐるみよりも安っぽいです。背中のジッパーが見えそうです。

　そういう安っぽいフロッグマンが，ガニマタでヨタヨタと走ってくるのです。このシーン，大学生が文化祭用に作った映画より安っぽいです。そこらのショッピングモールでの『仮面ライダー・ショー』よりも金をかけてません。

　あとは万事この調子です。人件費を削りまくっているため，登場人物は最小限に抑えることができました。そのため，病院のシーンでは医者も看護師も映りません。毒物に触れて腹痛と嘔吐で運ばれた患者さんはストレッチャーに乗せられていますが，押しているのは私服姿の彼の友達だし，それを診察するのは医者じゃなくて主人公の女性科学者です。

　彼女の実験室にはビーカーが3つと試験管が5，6本あるだけで他の実験器具はありません。それで，遺伝子が変わっているわ，とか発見します。そればかりか，ビーカーを振ってリトマス試験紙みたいなのを入れただけで，有害物質を割り出し，分子の構造式まで書いちゃいます。おまけにビーカーと試験管だけで解毒剤まで作っちゃいます・・・それも数時間で・・・。ある意味，すごいです。

　ちなみにこの有害物質の構造式，炭素6個による亀の子構造もどきが書かれていますが，明らかにおかしな構造式でした。

　あるいは，「このフロッグマン，遺伝子が４：１なの」，「ということは，１：４，つまり女性を求めて襲うって事？」なんていう電波系の無茶苦茶な会話が随所にちりばめてあってナイスです。もう，突っ込む気力もありません。

　あまりに詰まらない映画なんで悪いと思ったのか，女性科学者は友人の女性とレズ関係，という設定で，何度かオッパイを拝ませてくれます。変なところに気を使っていますが，他に気を付けるところあったろ，と言いたくなります。。

　80分弱の映画なんですが，やけに長く感じます。

(2007/02/14)

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