カンフー映画は基本的に嫌いじゃないんですが,さすがにこのあたりまで来ると,許容範囲ギリギリ・アウトですね。善良なカンフー映画ファンは見ない方がいいし,物好きは見てもいいけど時間の無駄だよ。ま,このタイトルを見て,それでも見ようという人は,まずいないと思いますけどね。
要するにですね,中国政府の捜査官みたいな人が盗賊を追ってある離島(画像を見ると湖の中の島みたいです)の寒村に入ったら,その村の住人たちは迷い込んできた人間を捕らえては喰う食人種だった。この捜査官(カンフーの達人)の運命やいかに,というナイスな内容です。このあたりで既に大多数のカンフー映画ファンは引いちゃいますよね。それがまともでしょう。
で,シーンの7割方はカンフー・シーンです。香港カンフー映画が楽しめる人には楽しめるかな? そして残りの3割の半分はスプラッター・シーンです。血はドバドバ出るし,手足が取れます。人体鋸引きのシーンもあります。が,手足もお肉も誰が見てもマネキンなんでで怖くもなければ凄惨でもありません。むしろコメディータッチです。というか,これってギャグ映画だよね,という感じで,随所にギャグ満載です・・・といっても,全てのギャグがベタなのが哀しいです。
おまけに,作り手がねらっている笑いがちっとも笑えません。ほとんどはずしています。ギャグが古すぎて,笑うに笑えません。このあたり,痛々しいです。しかも,ストーリーが間延びしすぎていて,緊張感のきの字もありません。次第に見ているのが辛くなってきます。「なんで俺,こんなのを見ているんだっけ? 仕事で見ているんだっけ? 早く終わんないかなぁ」という気になってきます。
こうなると,暇つぶしにもならなくなってきますが,この文章を書くために,ひたすら最後まで我慢して見ました。もうこうなったら意地というか義務感です。義務でもなんでもないところに意地を張る自分が,なんだか痛いです。
ちなみに日本語タイトルの「食人拳」となっていますが,これは「食人する連中を拳で倒す」だけなんで,そういう名前の憲法があるわけではありません。そういえば,原題は『地獄無門』,英語のタイトルは "We're going to eat you" でした。
(2006/05/06)
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